JP4544912B2 - 塗布具 - Google Patents

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Description

本発明は、インク等の塗布液を貯溜してそれをペン芯等に供給するマーカ等の塗布具に関する。
筆記具には様々なタイプがあるが、その一つとして後軸に収容したインク吸蔵体のインクをペン芯に供給するマーカタイプがあげられる。この種のマーカ、特にアルコール系のマーカは結露が発生しやすく、この結露に伴い、特に透明樹脂軸で軸筒内を視認可能とした筆記具の場合は、軸筒内が視認し辛くなるという問題点が発生する。
また、落下等によりインク吸蔵体のインクが飛散することを抑制防止するため、インク吸蔵体受けを備えた筆記具が提案されているが、インクの飛散により視認し辛くなる問題は防止できるが、結露により視認し辛くなる問題は解決できない(特許文献1参照)。
さらに、インク吸蔵体として中綿を使用する筆記具においては、ペン芯が設けられる先軸が透明な場合、結露が発生すると狭い隙間に結露した液滴が毛細管力で広げられて外観を損ねるという問題点があった。
特開平8−39985号公報
上述した従来の筆記具の問題点を解消するために、先軸より露出したペン芯付近を密閉するためのキャップにフェルトやスポンジを内蔵し、これらフェルトやスポンジによりペン芯からの揮発を抑制する技術が提案されている。
しかしながら、結露の発生時間は遅くなるが、最終的には結露が発生するため上記問題は解決されない。
この問題の対策として、樹脂を肉厚に成形してキャップの内部温度の変化を抑制する方法が考えられるが、これではコスト削減を図ることができない。
本発明は、上記従来の問題点に鑑みなされたものであって、先軸に発生する結露の広がりを抑制し、特に透明樹脂軸で軸筒内を視認可能とした筆記具等における内部の視認性の確保ができる安価な塗布具を提供することを目的としている。
本発明は、上記問題点を解決するために、塗布液吸蔵体を有する塗布具を以下のように構成したものである。
請求項1に記載の発明は、筒状内部に塗布液を貯溜する後軸と、該後軸の一端側に設けられ塗布液を塗布するための塗布体が設けられた先軸とを備え、前記後軸または先軸を介して内部が視認可能な塗布具において、
前記塗布体を支持する支持体を先軸内に挿入し、
前記先軸の先端部の内周面または該内周面と対向する支持体の外周面の何れか一方、または双方の一部に突出部を形成し
前記突出部と先軸の先端部の内周面または該内周面と対向する支持体の外周面との間に、先軸の先端部の内周面と該内周面と対向する支持体の外周面との隙間よりも狭い隙間を形成したことを特徴とする塗布具である。
請求項2に記載の発明は、筒状内部に塗布液を貯溜する後軸と、該後軸の一端側に設けられ塗布液を塗布するための塗布体が設けられた先軸とを備え、前記後軸または先軸を介して内部が視認可能な塗布具において、
前記塗布体を支持する支持体を先軸内に挿入し、
前記先軸の先端部の内周面と該内周面と対向する支持体の外周面との間にスペーサを配置し、
前記スペーサと先軸の先端部の内周面または該内周面と対向する支持体の外周面との間に、先軸の先端部の内周面と該内周面と対向する支持体の外周面との隙間よりも狭い隙間を形成したことを特徴とする塗布具である。
請求項3に記載の発明は、筒状内部に塗布液を貯溜する後軸と、該後軸の一端側に設けられ塗布液を塗布するための塗布体が設けられた先軸とを備え、前記後軸または先軸を介して内部が視認可能な塗布具において、
前記後軸の筒状内部には塗布液を含浸した塗布液吸蔵体が備えられ、
前記塗布液吸蔵体に接して塗布液を吸引する塗布液吸引体が設けられ、
前記塗布体を支持する支持体は、一端側で塗布体を支持し他端側で塗布液吸収体を支持するとともに、前記塗布液吸引体から塗布体に塗布液を誘導する機能を有し、前記先軸の先端部の内周面と該支持体の外周面との間に隙間をとって配置されることを特徴とする塗布具である。
請求項4に記載の発明は、請求項3に記載の構成に加えて、前記先軸先端部の内周面または該内周面と対向する支持体の外周面の何れか一方、または双方の一部に突出部を形成し、前記突出部と先軸先端部の内周面または該内周面と対向する支持体の外周面との間に、先軸の先端部の内周面と該内周面と対向する支持体の外周面との隙間よりも狭い隙間を形成することを特徴とするものである。
請求項5に記載の発明は、請求項3に記載の構成に加えて、前記先軸の先端部の内周面と支持体の外周面との間にスペーサを配置して、前記外周面と内周面との間に所定量の隙間を形成することを特徴とするものである。
請求項6に記載の発明は、請求項1乃至5のうちの何れか1項に記載の構成に加えて、前記先軸の先端部の内周面と支持体の外周面との間の隙間を、先軸の先端側から後軸側に向かい広くなるように形成することを特徴とするものである。
請求項7に記載の発明は、請求項1乃至6のうちの何れか1項に記載の構成に加えて、前記支持体を、略透明の部材により形成することを特徴とするものである。
本発明の請求項1〜7記載の塗布具によれば、後軸または先軸と塗布体を支持する支持体との間に隙間を形成したことで、後軸または先軸と支持体との間に塗布液が結露しても液滴の毛細管力による広がりを抑制することができ、先軸の視認部が結露により汚れて内部が視認できなくなることを防ぐことができる。
さらに、上記の効果に加え、各請求項に記載した発明によれば次の各効果を得ることができる。
すなわち、請求項3に記載の発明によれば、前記後軸の筒状内部には塗布液を含浸した塗布液吸蔵体が備えられ、前記塗布液吸蔵体に接して塗布液を吸引する塗布液吸引体が設けられ、塗付体を支持する支持体は、一端側で塗布体を支持し他端側で塗布液吸収体を支持するとともに、前記塗布液吸引体から塗布体に塗布液を誘導する機能を有する、例えば塗布液誘導管を備えて、前記先軸の先端部の内周面と支持体たる塗布液誘導管の外周面との間に隙間をとって配置することで、前記内周面と外周面との間に塗布液が結露しても液滴の毛細管力による広がりを抑制することができ、先軸の視認部が結露により汚れて内部が視認できなくなることを防ぐことができる。
また、請求項1または請求項4に記載の発明によれば、先軸の先端部の内周面または該内周面と対向する支持体として例えば塗布液誘導管の外周面の何れか一方、または双方の一部に突出部を形成し、前記突出部と先軸の先端部の内周面または該内周面と対向する支持体の外周面との間に、先軸の先端部の内周面と該内周面と対向する支持体の外周面との隙間よりも狭い隙間を形成することで、先軸内部での塗布液誘導管のガタ付きを無くし、結露が発生した際、突出部付近において毛細管力により結露水が保持されるので先軸の汚れを防止できる。
請求項2または請求項5に記載の発明によれば、先軸の先端部の内周面と塗布液誘導管の外周面との間にスペーサを配置することで、簡単な構成で隙間を形成できるとともに先軸内部での塗布液誘導管のガタ付きを無くし、前記外周面と内周面との間に所定量の隙間、結露が発生した際、結露水が保持される突出部としてスペーサを設けることで、結露水はスペーサ側に保持されるので液滴が広がることを抑制できる。
請求項6の記載の発明によれば、先軸の先端部の内周面と支持体の外周面との間の隙間を、先軸の先端側から後軸側に向かい広くなるように形成することで、結露が発生した際、毛細管力により液滴を隙間内の先軸の先端側に保持して後軸側に広がることを抑制できる。
請求項7の記載の発明によれば、支持体を略透明の部材より形成することで、支持体例えば塗布液誘導管内部の塗布液の状態を視認できるので、塗布液の残量を確認することができる。
以下、本発明の好ましい実施の形態について図面を参照して説明する。
図1〜図7は発明を実施する形態の一例であって、図1は本発明の実施形態に係る塗布具の全体の構成を示す部分断面図、図2は前記塗布具の先軸周りの構成を示す部分断面図、図3の(a)は前記塗布具の後軸の構成を示す部分断面図、(b)は(a)のA矢視図、(c)は(a)のB部詳細図、(d)は(a)のC部詳細図、図4の(a)は前記塗布具のインク吸蔵体受けの構成を示す側面図、(b)は前記インク吸蔵体受けの構成を示す側面断面図、(c)は(a)のA矢視図、(d)は(a)のB−B断面矢視図、図5の(a)は前記塗布具の先軸の構成を示す部分断面図、(b)は(a)のA矢視図、図6は前記塗布具のインク誘導管にペン芯と塗布液吸引体とを取付けた状態を示す側面断面図、図7は前記塗布液誘導管の構成を示す側面断面図である。
本発明の本実施形態における塗布具100は、図1、図2に示すように、中空の後軸1と、この後軸1に交換可能に収容される塗布液吸蔵体たるインク吸蔵体10と、このインク吸蔵体10の先端部に嵌合するインク吸蔵体受け20と、後軸1の開口部1aに装着されて視認性を有する略円筒形の先軸30と、この先軸30に挿入されてインク吸蔵体10からのインクを誘導する塗布液誘導管として機能する支持体たる検知管40と、この検知管40に支持されてインク吸蔵体10のインクを吸引して誘導する中継芯50と、検知管40に支持されて中継芯50の反対側に位置するペン芯60とを備え、マーカ等の中綿式の筆記具として利用される。
後軸1は、図3(a)〜(d)に示すように、例えばPP等からなる所定の合成樹脂を使用して長い有底円筒形に成形され、筆記具の本体として機能する。この後軸1は、その内周面の略前半分が拡径内周面2に形成され、内周面の略後半分が縮径内周面3に形成されている。
拡径内周面2の開口部1a近傍には、図3(c)に示すように、先軸30の嵌入部を嵌合するための突出部1bが、半径内方向に向かい円周方向に沿って連続的に2箇所に突出形成されている。
縮径内周面3には、図3(b)に示すように、インク吸蔵体10の外周部を半径外方向より支持するためのリブ3aが、半径内方向に向かい且つ軸心方向に沿って複数箇所に突出形成されている。このリブ3aの拡径内周面側端部には、図3(d)示すように、テーパ形の傾斜段差面4が形成され、拡径内周面2とリブ3aとを連続的に構成している。
また、後軸1の内側後端部には、インク吸蔵体10を軸心方向で位置決めするためのリブ3bが、半径内方向に向かい放射状に複数個突出形成されている。
なお、前記後軸1は、不透明あるいは透明に形成されるが、外観上や実用上の観点からどちらを採用しても良い。
インク吸蔵体10は、図1に示すように、所定の材料を使用して後軸1の軸心方向に沿って細長い円柱形に形成され、水性インクや油性インク等からなる筆記用のインクが含浸される。この中綿であるインク吸蔵体10は、例えば天然繊維、獣毛繊維、ポリアセタール系樹脂、アクリル系樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリウレタン系樹脂、ポリオレフィン系樹脂、ポリビニル系樹脂、PP系樹脂、ポリエーテル系樹脂、ポリフェニレン系樹脂、フェルト等の繊維を使用して束体に形成される。またこれ以外にも、スポンジ、樹脂粒子、焼結体の多孔体を使用して形成することができる。
流動液であるインクは、その終了サインを良好に検知するため、表面張力が25℃以下で18mN/m以上、好ましくは25℃以下で20〜50mN/m以上に設定される。
このインクの表面張力は、インクの組成に界面活性剤等を必要に応じて配合することにより調整される。
インクの粘度係数は、ペン芯60に対する円滑な供給を確保するため、25℃以下で500mPa・s以下、好ましくは200mPa・s以下、より好ましくは1〜100mPa・s以下に設定される。これは、インクの粘度係数が500mPa・sを超える場合には、インクの流出量を十分に確保することができなくなり、流量不足に伴いかすれ等を招くおそれがあるからである。このインクの粘度係数は、インク組成物に増粘剤等を必要に応じて配合することにより調整される。
インク吸蔵体受け20は、図1、図2に示すように、例えばPP等からなる所定の合成樹脂を使用して中空の凸字形に成形され、後軸1内にインク吸蔵体10を収納した状態で先軸30側に設けられて、後部20aが後軸1の開口部からその内部に嵌入されて後軸1の拡径内周面2に対向するとともに、傾斜段差面4に接触し、インク吸蔵体10の先端側端部に嵌合接触してインクの飛散を抑制防止するよう機能する。
また、インク吸蔵体受け20は、図4の(a)〜(d)に示すように、検知管40が嵌装される先端部20bの外周部に、先軸30に装着する際のガイド機能や該先端部20bの補強のためのリブ22が半径外方向に向かい放射状で且つインク吸蔵体受け20の軸心
方向に沿って複数箇所に延設されている。
一方、インク吸蔵体10が収納される後部20aの先端部20b側には、該後部20a内部と外部を連通してペン芯60からの揮発比率を低下させる結露防止孔21が任意の数だけ切欠形成されている。
前記後部20aの内部には、インク吸蔵体10の軸線方向で対向する部分(先端部20b側基部)に複数のリブ23が放射状に突出形成され、また、インク吸蔵体10の外周面と半径方向で対向する内周面には、該インク吸蔵体受け20の半径内方向に向かい且つ軸心方向に沿ってリブ24が突出形成されている。
すなわち、図1に示すように、インク吸蔵体10を後軸1内部に収納した状態でインク吸蔵体受け20を後軸1に装着すると、リブ23がインク吸蔵体10の一端部に当接して後軸1内にインク吸蔵体10を軸心方向で位置決め保持するとともに、前記リブ24が該インク吸蔵体10の外周面に食い込んで半径方向の保持をするようになっている。
先軸30は、図1、図2に示すように、例えばPP等からなる所定の合成樹脂を使用して中空透明の凸字形に成形され、光透過率が30%〜100%、好ましくは50%〜100%、より好ましくは80%以上に設定されており、後軸1の開口部1aに装着されるとともにインク吸蔵体受け20の縮径の先端部20bが嵌入される。
先軸30は、ペン芯60が突設される先端部31にペン芯保護用のキャップ32が着脱自在に嵌合され、中央部付近の外周面には半径外方向に張り出すリング形の位置決めフランジ33が突設されており、この位置決めフランジ33が後軸1の開口部1a端面に位置決め接触する。
先端部31には、図5(a)、(b)に示すように、ペン芯60が突出配置される開口部31aが形成されている。この開口部31aは、先端部31の内壁部31bの内径よりも小径に形成され、該内壁部31bから段付状に形成されている。この段付部31cにより後述するペン芯60を固定するためのОリング61が位置決めされるようになっている。
また、先端部31の外周面には、前記キャップ32と嵌合する突出部34が、半径外方向に向かい円周に沿ってリング状に突出形成されている。その先端部31の開口部31a付近には、先端部31の内側と外側とを連通する通気孔35が複数箇所に切欠形成されている。
先軸30の後軸1に嵌装される嵌合部36の外周面には、後軸1の拡径内周面2に当接する突出部37が、半径外方向に向かい円周に沿ってリング状に突出形成されている。
検知管40は、図2、図6、図7に示すように、略円筒形を呈し、管内の視認性(透可視性)を有する所定の材料が用いられ、両端部がそれぞれインク吸蔵体受け20の先端部20bと先軸30の先端部31とに貫通支持される。
この検知管40の材料としては、ポリプロピレン、ポリエチレン、環状ポリオレフィン、ポリ(1−メチル−4−ペンテン)等のポリオレフィン系樹脂、ポリスチレン、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリブチレンテレフタレート、フッ素樹脂、シリコーンゴム等があげられる。
検知管40の内周面には、フッ素、シリコーン樹脂等のコート処理が選択的に施され、この処理により、検知管40の表面張力がインクの表面張力よりも小さくなる。検知管40の外周面周方向には、溝状の被圧接部が選択的に切り欠かれ、この被圧接部が圧接部と相互に嵌合して圧接する。
前記検知管40のインク吸蔵体受け側の取付部41aには中継芯50が嵌装され、先軸側の取付部41bにはペン芯60が嵌装されている。
前記インク吸蔵体受け側の取付部41aには、インク吸蔵体受け20の先端部20bの内周面20b1に当接する突出部43が、半径外方向に向かい円周に沿ってリング状に2箇所に突出形成されている。また、この取付部41aの内周面には、中継芯50を位置決め保持する係止部44が半径内方向に向かい円周に沿って連続的に突出形成されている。
前記先軸側の取付部41bには、その先端部に先軸20の先端部31の内壁面に当接するつば状の突起部45が、半径外方向に向かい円周に沿ってリング状に突出形成されている。また、この取付部41bの内周面には、ペン芯60を位置決め保持する係止部46が半径内方向に向かい円周に沿って連続的に突出形成されている。
中継芯50は、図2、図6に示すように、所定の材料を使用して略円柱状に形成され、一端部50aがインク吸蔵体受け20内における検知管40のインク吸蔵体側端部に嵌入支持される。検知管40内に嵌入される一端部50aの外周面には、検知管40側の係止部44に対応する溝部51が、半径内方向に向かい円周に沿って連続的に凹んで形成されている。
この中継芯50は、他端部50bがインク吸蔵体受け20から突出してインク吸蔵体10の先端部に挿入され、検知管40を介してインク吸蔵体10のインクをペン芯60に供給するよう機能する。この他端部50bの先端部は、インク吸蔵体10に挿入し易いように先細りの円錐台形に形成されている。
中継芯50は、例えば天然繊維、獣毛繊維、ポリアセタール系樹脂、アクリル系樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリウレタン系樹脂、ポリオレフィン系樹脂、ポリビニル系樹脂、ポリエーテル系樹脂、ポリフェニレン系樹脂、フェルト等の繊維を使用して束体に形成される。またこれ以外にも、スポンジ、樹脂粒子、焼結体の多孔体を使用して形成することができる。
また、中継芯50は、インク吸蔵体10の全長の5%以上、好ましくは10%以上、より好ましくは20%〜100%、さらに好ましくは50%〜100%の長さとされる。これは、中継芯50の長さがインク吸蔵体10全長の5%未満の場合には、従来の中綿式筆記具と同レベルのインク消費率になるおそれがあるからである。
ペン芯60は、図2、図6に示すように、所定の材料を使用して一端部60aの先端が略球面状を呈した円柱形に形成され、その一端部60aを露出した状態で他端部60bが検知管40の先軸側端部に嵌入支持される。
前記一端部60aには、その先端側を検知管40端部より所定量突出した状態で、該検知管40の端部に位置決めするためのOリング61が設けられている。その一端部60aの外周面には、前記Oリング61に対応してOリング取付溝62が円周に沿って連続的に形成されている。
検知管40に嵌入される他端部60bの外周面には、検知管40側の係止部46に対応する溝部63が、半径内方向に向かい円周に沿って連続的に形成されている。
このペン芯60は、例えば天然繊維、獣毛繊維、ポリアセタール系樹脂、アクリル系樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリウレタン系樹脂、ポリオレフィン系樹脂、ポリビニル系樹脂、ポリエーテル系樹脂、ポリフェニレン系樹脂、フェルト等の繊維を使用して束体に形成される。またこれ以外にも、スポンジ、樹脂粒子、焼結体の多孔体を使用して適宜形成される。
ペン芯60は、その外周面に溝が周方向に適宜切り欠かれ、図6に示すように、最大幅部60cが検知管40に嵌入され、中継芯50との間に検知空間42を構成した状態で対向するとともに、検知管40および中継芯50と共に一列に並んで一体化され、検知空間42に貯溜されたインクを誘導して紙面等に供給する。
次に、本実施形態の塗布具100における先軸30と検知管40との組付けについて図面を参照して詳細に説明する。
先軸30と検知管40とは、図2に示すように、先軸30の先端部31内において、先端部31の内周面と検知管40の取付部41b端部に形成された突起部45との隙間が略0.1mmとなるように形成され、先端部31の内周面と検知管40の外周面との間に少なくとも突起部45の突出量分の隙間70が形成された状態で組付けられる。
なお、先端部31の内周面と突起部45との隙間は、0.05〜0.15mmの範囲が好ましく、0.05mm以下では隙間が小さすぎて結露水を保持できず、0.15mm以上では毛細管力が弱くなる。
また、隙間70は、結露した液滴が毛細管力により先端部31の内周面と検知管40の外周面との間に広がらない程度に形成され、例えば、本実施形態においては、先端部31の内周面と検知管40の外周面との隙間70が略0.3mmとなるように形成されている。この隙間70は、0.25〜0.35mmの範囲が好ましく、0.25mm以下では結露により汚れが発生し易く、0.35mm以上ではがたつきが生じ易くなる。
なお、この隙間70の距離は、使用される塗布液の毛細管力により適宜に決定されるものであって、少なくとも結露した液滴が広がらない程度であれば充分であり、また、より多くとったものであっても良い。
以上のように構成したので、本実施形態によれば、検知管40の一端部に突起部45を設けたことで、先軸30の先端部31の内周面と検知管40の外周面との間に所定量の隙間70を形成することができるので、簡単な構成で先軸30内での検知管40のガタ付きを無くすとともに、空気置換を容易にして、インクが結露した場合でも、結露したインクの広がりを抑制することできる。
また、本実施形態によれば、上述したように検知管40を構成したので、インクは、インク吸蔵体10から中継芯50、及び該検知管40を経由してペン芯60に浸透し、このペン芯60により筆記が可能になる。
さらに、検知管40を透明な部材により形成したことで、長期に亘る筆記によりインクが減少して終了する場合には、検知管40の検知空間42に貯溜されたインクが無くなるので、インクの終了サインを視覚的に簡単に且つ明瞭に検知することができる。
また、本実施形態では、インク吸蔵体受け20に結露防止孔21を設けたことで、該結露防止孔21から結露水をインク吸蔵体受け20の外面からインク吸蔵体受け20の内部に導くことができるので、結露の発生を抑制することができる。したがって、例えば、アルコール系のマーカでも結露が発生し難く、結露に伴い筆記不良を招くのを有効に抑制防止することができる。
さらに、本実施形態では、検知管40を中継芯50及びペン芯60とともに一体構造に組み立てて一体化したので、検知管40内に気泡の混入を招くことなく容易に組み立てることができ、組立性や製造性等が著しく向上する。
また、検知管40と先軸30及びインク吸蔵体受け20との取付部を強く係合させるようにすることで、検知管40を組付ける際の摩擦力や嵌め合い力により、先軸30や検知管40が後軸1から脱落することを有効に防止することができる。
尚、本実施形態では、ペン芯60の検知管40への組付けは、ペン芯60側の溝部63と検知管40側の係止部46とが係合することで位置決め固定するようにしているが、ペン芯60の最大幅部60cを検知管40内にきつい嵌合で嵌入することで寸法安定性を増大させ、樹脂成分が多く硬度の高い領域でシールして、さらに強度を向上させることができる。これにより、筆記時のペン芯60の横倒れを防いだり、安定したシール性を確保することが可能となり、さらには気泡の混入防止も期待できる。
また、本実施形態では、後軸1については単に形状的な全体構成を示したが、特に問題がなければ、後軸1の一部を透明に形成したものであっても良い。さらに、先軸30、検知管40、中継芯50、及びペン芯60を一体構造に構成したものであっても良い。さらに、また、検知管40に中継芯50とペン芯60とをそれぞれ圧入して構成したものであっても良いが、例えば三つ割れのいわゆるチャック構造等で構成することもできる。
さらに、本実施形態では、検知管40の先軸30側の一端部につば状の突起部45を構成して、先軸30の内周面と検知管40の外周面との間に所定の隙間70を形成するようにしたが、本発明は、先軸と検知管の構成に限定されるものではなく、例えば、先軸30の内周面に検知管40に向かい突出する突起部を周面に沿って形成し、先軸30の内周面と検知管40の外周面との間に所定の隙間を形成するようにしたものであっても良い。
さらに、また、前記突起部45の換わりに、例えば、先軸と検知管との間に別体で構成した所定の厚みを有するスペーサを介在させて、先軸と検知管との間にスペーサの厚さ分だけの隙間を形成するようにしたものであっても良い。このように構成することで、部品構成を簡単にでき、しかも、簡単に組付けることができる。
本発明の実施形態に係る塗布具の全体の構成を示す部分断面図である。 前記塗布具の先軸周りの構成を示す部分断面図である。 (a)は前記塗布具の後軸の構成を示す部分断面図、(b)は(a)のA矢視図、(c)は(a)のB部詳細図、(d)は(a)のC部詳細図である。 (a)は前記塗布具のインク吸蔵体受けの構成を示す側面図、(b)は前記インク吸蔵体受けの構成を示す側面断面図、(c)は(a)のA矢視図、(d)は(a)のB−B断面矢視図である。 (a)は前記塗布具の先軸の構成を示す部分断面図、(b)は(a)のA矢視図である。 前記塗布具のインク誘導管にペン芯と塗布液吸引体とを取付けた状態を示す側面断面図である。 前記塗布液誘導管の構成を示す側面断面図である。
符号の説明
1 後軸
10 インク吸蔵体(塗布液吸蔵体)
20 先軸
21 結露防止孔
30 先軸
31 先端部
32 キャップ
35 通気孔
40 検知管(塗布液誘導管)
42 検知空間
45 突起部(突出部)
50 中継芯(塗布液吸引体)
60 ペン芯(塗布体)
70 隙間
100 塗布具

Claims (7)

  1. 筒状内部に塗布液を貯溜する後軸と、該後軸の一端側に設けられ塗布液を塗布するための塗布体が設けられた先軸とを備え、前記後軸または先軸を介して内部が視認可能な塗布具において、
    前記塗布体を支持する支持体を先軸内に挿入し、
    前記先軸の先端部の内周面または該内周面と対向する支持体の外周面の何れか一方、または双方の一部に突出部を形成し
    前記突出部と先軸の先端部の内周面または該内周面と対向する支持体の外周面との間に、先軸の先端部の内周面と該内周面と対向する支持体の外周面との隙間よりも狭い隙間を形成したことを特徴とする塗布具。
  2. 筒状内部に塗布液を貯溜する後軸と、該後軸の一端側に設けられ塗布液を塗布するための塗布体が設けられた先軸とを備え、前記後軸または先軸を介して内部が視認可能な塗布具において、
    前記塗布体を支持する支持体を先軸内に挿入し、
    前記先軸の先端部の内周面と該内周面と対向する支持体の外周面との間にスペーサを配置し、
    前記スペーサと先軸の先端部の内周面または該内周面と対向する支持体の外周面との間に、先軸の先端部の内周面と該内周面と対向する支持体の外周面との隙間よりも狭い隙間を形成したことを特徴とする塗布具。
  3. 筒状内部に塗布液を貯溜する後軸と、該後軸の一端側に設けられ塗布液を塗布するための塗布体が設けられた先軸とを備え、前記後軸または先軸を介して内部が視認可能な塗布具において、
    前記後軸の筒状内部には塗布液を含浸した塗布液吸蔵体が備えられ、
    前記塗布液吸蔵体に接して塗布液を吸引する塗布液吸引体が設けられ、
    前記塗布体を支持する支持体は、一端側で塗布体を支持し他端側で塗布液吸引体を支持するとともに、前記塗布液吸引体から塗布体に塗布液を誘導する機能を有し、前記先軸の先端部の内周面と該支持体の外周面との間に隙間をとって配置されることを特徴とする塗布具。
  4. 前記先軸先端部の内周面または該内周面と対向する支持体の外周面の何れか一方、または双方の一部に突出部を形成し、
    前記突出部と先軸先端部の内周面または該内周面と対向する支持体の外周面との間に、先軸先端部の内周面と該内周面と対向する支持体の外周面との隙間よりも狭い隙間を形成することを特徴とする請求項3に記載の塗布具。
  5. 前記先軸の先端部の内周面と支持体の外周面との間にスペーサを配置して、前記外周面と内周面との間に所定量の隙間を形成することを特徴とする請求項3に記載の塗布具。
  6. 前記先軸の先端部の内周面と支持体の外周面との間の隙間は、先軸の先端側から後軸側に向かい広くなるように形成することを特徴とする請求項1乃至5のうちの何れか一項に記載の塗布具。
  7. 前記支持体は、略透明の部材より成ることを特徴とする請求項1乃至6のうちの何れか一項に記載の塗布具。
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