JP4543857B2 - ソレノイドバルブ - Google Patents

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Description

本発明は、ソレノイドバルブに関するものである。
図8は従来例に係るソレノイドバルブの模式的断面図である。この従来例に係るソレノイドバルブ100は、コイル101への通電・非通電に応じて移動するプランジャ102と、プランジャ102と共に移動して、弁を開いたり閉じたりする弁体103とを備える。また、このソレノイドバルブ100は、コイル101への通電時に磁路の一部を形成すると共に、コイル101やプランジャ102を収納する有底筒状のケース104を備える。そして、ケース104の底の部分には、プランジャ102と当該底との間の液体や気体を外部に排出させるためのドレン口104aが設けられている。
この従来例に係るソレノイドバルブ100は、バルブ側が下方となり、ケース104の底の部分が上方となるように設置して利用される。そのため、外部の異物が、プランジャ102の摺動部などに侵入することを抑制させるためには、ドレン口104aの面積を極力小さくする必要がある。しかし、プレス加工上、ドレン口104aの面積を小さくするには限界がある。
実開昭57−167974号公報
本発明の目的の1つとして、プランジャの摺動部等への異物の侵入を抑制しつつも、ケースの加工上の困難性を伴わないようにすることが挙げられる。
また、本発明の他の目的の1つとして、プランジャの振動減衰効果を向上させることが挙げられる。
本発明は、上記課題を解決するために以下の手段を採用した。
すなわち、本発明のソレノイドバルブは、有底筒状のケースと、
該ケース内に設けられたコイルへの通電時にはセンターポストに磁気的に吸引され、かつコイルへの非通電時にはセンターポストから引き離されるプランジャと、
該プランジャの周囲を取り囲む筒状部、及び前記ケースの底に当接するフランジ部とを有し、該ケースと共に前記コイルへの通電時に磁路の一部を形成する磁性部材と、を備え、
前記プランジャの動作によって弁を開いたり閉じたりすることで、流体の流量及び流体圧力のうちの少なくともいずれか一方を制御するソレノイドバルブにおいて、
前記プランジャの移動方向の両側にそれぞれ配置されて、前記コイルへの非通電時に弁が開いた状態となるように前記プランジャの位置を規制する2つのスプリングによって、前記プランジャの振動を減衰させると共に、
前記フランジ部のケースの底に対する当接面側に溝を設け、かつ、前記ケースの筒状部分に貫通孔を設けることによって、前記プランジャとケースの底との間の流体をケースの外部に逃がす流路によっても、前記プランジャの振動を減衰させることを特徴とするものが挙げられる。
本発明の構成によれば、プランジャとケースの底との間の流体は、磁性部材のフランジ部に設けられた溝を通り、ケースに設けられた貫通孔から、ケースの外部に逃げることになる。従って、外部からの異物がプランジャの摺動部等にどの程度侵入するかを、ケースに設けられた貫通孔の大きさにかかわらず、磁性部材のフランジ部に設けられた溝の大き
さによって、決定付けさせることができる。従って、ケースに設けられた貫通孔の大きさを無理に小さくする必要がないことから、ケースの加工上の困難性が伴ってしまうことを防止できる。また、ケースの底側が上方となるようにソレノイドバルブが使用される場合であっても、ケースに設けられた貫通孔はケースの筒状部分に設けられていることから、異物の当該貫通孔からの侵入そのものを抑制できる。付言するに、一般的に、面積の小さな貫通孔を形成するのに比べて、深さの浅い溝を形成する方が、加工上(特に、プレス加工では)容易である。従って、簡易な加工により深さの浅い溝を形成することで、プランジャの摺動部等への異物の侵入を効果的に抑制することが可能である。
更に、プランジャの振動が、2つのスプリングによって減衰されるため、安定した流量制御や流体圧力制御がなされる。そして、本発明においては、上述のように、プランジャとケースの底との間の流体は、磁性部材のフランジ部に設けられた溝を通っていくことから、プランジャとケースの底との間の流体自体もプランジャの振動を減衰させる機能を発揮する。従って、2つのスプリングの減衰機能と相俟って、効果的にプランジャの振動を減衰させることが可能となる。
また、本発明のソレノイドバルブは、有底筒状のケースと、
該ケース内に設けられたコイルへの通電時にはセンターポストに磁気的に吸引され、かつコイルへの非通電時にはセンターポストから引き離されるプランジャと、
該プランジャの周囲を取り囲む筒状部、及び前記ケースの底に当接するフランジ部とを有し、該ケースと共に前記コイルへの通電時に磁路の一部を形成する磁性部材と、を備え、
前記プランジャの動作によって弁を開いたり閉じたりすることで、流体の流量及び流体
圧力のうちの少なくともいずれか一方を制御するソレノイドバルブにおいて、
前記プランジャの移動方向の両側にそれぞれ配置されて、前記コイルへの非通電時に弁が開いた状態となるように前記プランジャの位置を規制する2つのスプリングによって、前記プランジャの振動を減衰させると共に、
前記ケースの底の前記フランジ部に対する当接面側に溝を設け、かつ、前記ケースの筒状部分に貫通孔を設けることによって、前記プランジャとケースの底との間の流体をケースの外部に逃がす流路によっても、前記プランジャの振動を減衰させることを特徴とする。
本発明の構成によれば、プランジャとケースの底との間の流体は、ケースに設けられた溝を通り、ケースに設けられた貫通孔から、ケースの外部に逃げることになる。従って、外部からの異物がプランジャの摺動部等にどの程度侵入するかを、ケースに設けられた貫通孔の大きさにかかわらず、ケースに設けられた溝の大きさによって、決定付けさせることができる。従って、ケースに設けられた貫通孔の大きさを無理に小さくする必要がないことから、ケースの加工上の困難性が伴ってしまうことを防止できる。また、ケースの底側が上方となるようにソレノイドバルブが使用される場合であっても、ケースに設けられた貫通孔はケースの筒状部分に設けられていることから、異物の当該貫通孔からの侵入そのものを抑制できる。付言するに、一般的に、面積の小さな貫通孔を形成するのに比べて、深さの浅い溝を形成する方が、加工上(特に、プレス加工では)容易である。従って、簡易な加工により深さの浅い溝を形成することで、プランジャの摺動部等への異物の侵入を効果的に抑制することが可能である。
更に、プランジャの振動が、2つのスプリングによって減衰されるため、安定した流量制御や流体圧力制御がなされる。そして、本発明においては、上述のように、プランジャとケースの底との間の流体は、ケースに設けられた溝を通っていくことから、プランジャとケースの底との間の流体自体もプランジャの振動を減衰させる機能を発揮する。従って、2つのスプリングの減衰機能と相俟って、効果的にプランジャの振動を減衰させることが可能となる。
以上説明したように、本発明によれば、プランジャの摺動部等への異物の侵入を抑制し
つつも、ケースの加工上の困難性が伴ってしまうことを防止できる。また、プランジャの振動減衰効果を向上させることができる。
以下に図面を参照して、この発明を実施するための最良の形態を、実施例に基づいて例示的に詳しく説明する。ただし、この実施例に記載されている構成部品の寸法、材質、形状、その相対配置などは、特に特定的な記載がない限りは、この発明の範囲をそれらのみに限定する趣旨のものではない。
図1〜図4を参照して、本発明の実施例1に係るソレノイドバルブについて説明する。図1は本発明の実施例1に係るソレノイドバルブの模式的断面図(軸心を通るように切断した模式的断面図)である。図2は本発明の実施例1に係るソレノイドバルブの構成部品であるサイドリングの上面図である。図3は本発明の実施例1に係るソレノイドバルブの構成部品であるサイドリングの断面図(軸心を通るように切断した断面図)である。図4は本発明の実施例に係るソレノイドバルブを適用した油圧制御システム図である。
<ソレノイドバルブの全体説明>
本発明の実施例に係るソレノイドバルブ全体について説明する。本実施例に係るソレノイドバルブ1は、通電により磁界を発生するコイル2と、コイル2によって発生した磁界により磁気回路が形成されることでセンターポスト4に磁気的に吸引されるプランジャ3と、プランジャ3に一体的に設けられ、プランジャ3と共に移動する弁体5と、弁体5の弁座6と、プランジャ3の周囲を取り囲むように設けられる磁性部材であるサイドリング7と、ボビン81を一体的に備えたバルブボディ8と、有底筒状のケース9とを備えている。
また、ソレノイドバルブ1は、その他にも、コイル2への非通電時に、弁体5を弁座6から離して弁を開いておくために、プランジャ3の位置を規制すると共に、プランジャ3の振動を減衰させる緩衝部材としての機能を発揮する2つのスプリング10,11を備えている。更に、ソレノイドバルブ1は、プランジャ3の軸受け12と、弁体5の軸受け13と、サイドリング7とセンターポスト4との間に設けられ、磁路をプランジャ3側に迂回させるようにして、これらの間で直接磁路が繋がらないようにするスペーサ14と、磁気回路の一部を構成すると共に、ソレノイドバルブ1を所望の取り付け位置に取り付けるためのブラケット15と、流体が所定の流路から漏れないようにするシールリング16,17とを備えている。
プランジャ3,センターポスト4,ブラケット15,ケース9、及びサイドリング7は磁性体により構成されている。そして、コイル2への通電時には、これらによって、列挙した順序、あるいはその逆の順序の磁気回路が形成される。これにより、プランジャ3は、スプリング10,11のばね力に抗してセンターポスト4に磁気的に吸引される。なお、本実施例では、センターポスト4に設けられるプランジャ3が当接するための段差部分41の面積を小さくしており、この部分への異物の付着を抑制させている。
また、サイドリング7は、プランジャ3の周囲を取り囲む筒状部71と、筒状部71の端部から外向き方向に延びる外向きフランジ部72とを備えている。そして、外向きフランジ部72は、一面がケース9の底に当接している。これにより、外向きフランジ部72とケース9との間で磁束が漏れないようにしている。
また、バルブボディ8は、バルブ先端側が筒状部82により構成されており、この筒状部82における弁座6よりも先端側と他端側に、それぞれ筒の内部に連通する第1連通孔
83及び第2連通孔84が設けられている。また、このバルブボディ8の内部に備えられた弁座6には、貫通孔61が設けられている。そして、上述の弁体5が弁座6に着座すると、貫通孔61が塞がれるため弁が閉じた状態となり、弁体5が弁座6から離れると、貫通孔61と第2連通孔84が通じ、弁が開いた状態となる。
<ソレノイドバルブの使用例>
上述のように構成されたソレノイドバルブ1の使用の一例を説明する。このソレノイドバルブ1を利用して、例えば、筒状部82に設けられた第1連通孔83を入口(以下、流入ポートと称する)として、筒状部82の先端の開口部を出口(以下、制御ポートと称する)とし、制御ポートから出る流体の流量、あるいは流体圧力を制御することが可能である。すなわち、コイル2に対する通電量が所定量以上の状態では、弁は閉じられるため、流入ポートから入った流体は全て制御ポートから出て行く。一方、コイル2に対して通電を行っていない状態またはコイル2に対する通電量が所定量以下の状態では、弁が開かれるため、流体の一部は弁座6の貫通孔61を抜けて、第2連通孔84や後述する貫通孔91からソレノイドバルブ1の外部へと流出する。なお、この第2連通孔84と貫通孔91はドレンポートとなる。また、コイル2への通電量に応じてプランジャ3及び弁体5の移動量が変わり、弁の開き具合が変わる。従って、コイル2への通電量により、ドレンポートから流出させる流量を制御できる。以上のことから、制御ポートから出て行く流体の流量、あるいは流体圧力を制御することができる。
次に、図4を参照して、本実施例に係るソレノイドバルブ1のより具体的な適用例を説明する。図4は、自動車における、オートマチックトランスミッションの油圧制御のシステムを示したものである。
図示のように、ライン圧Lのオイルが供給される第1流路501に減圧弁502が接続されている。そして、この減圧弁502で一定圧に制御されたソレノイド供給圧Sのオイルが第2流路503に供給され、ソレノイドバルブ1の流入ポート(第1連通孔83)に導かれる。
そして、ソレノイドバルブ1によってパイロット圧Pに制御されたオイルが、制御ポート(筒状部82の先端の開口部)からスプール弁505に通じる第3流路504に導かれる。このとき、不要なオイルは、ドレンポート(第2連通孔84と貫通孔91)から排出される。
スプール弁505には、上述の第1流路501,第3流路504の他に、更に、不図示のクラッチを切り替えるためのピストン油室に通じる第4流路506が接続されている。そして、基圧であるライン圧Lとソレノイドバルブ1で制御された作動信号圧であるパイロット圧Pによって、スプール弁505において第4流路506に導かれる出力圧Oが制御される。そして、この出力圧Oによって、不図示のピストン油室内の圧力が変わり、クラッチの切り替えが行われる。
<ドレン用の流路>
本実施例に係るソレノイドバルブ1においては、貫通孔61から第2連通孔84に抜けていく流体の量が過剰な場合に流体の一部を逃がすことを目的として、また、弁体5と軸受け13との間の摺動抵抗、及びプランジャ3と軸受け12との間の摺動抵抗を減らすことを目的として(流体が油等の場合には、当該流体が潤滑剤として機能する)、貫通孔61を抜けた流体の一部が、プランジャ3とケース9の底との間の隙間の領域まで流れていく流路が設けられている。この流路は、例えば、プランジャ3と軸受け12のうち少なくとも一方、及び弁体5と軸受け13のうち少なくとも一方に設けられた溝や貫通孔によって構成される。なお、本実施例では、プランジャ3の中心に貫通孔31が設けられ、かつ
プランジャ3と弁体5の接続部分付近に、貫通孔31からセンターポスト4と弁体5との隙間まで通じる連通孔(不図示)が設けられ、更に、軸受け13の内壁面に溝(不図示)が設けられており、これらによって上記の流路が形成されている。
また、上記の流路を通じて、プランジャ3とケース9の底との間の隙間の領域まで流れてきたドレン(例えば、流量や流体圧力の制御に寄与せずに不要となった液体、及び当該液体に混入していた気体(空気など))をソレノイドバルブ1の外部に排出させるための流路が更に必要である。
そこで、本実施例においては、サイドリング7の外向きフランジ部72におけるケース9の底への当接面側に溝73を設けると共に、ケース9の筒状部分に貫通孔91を設けることによって、ドレン用の流路を形成している。これにより、第2連通孔84と共に貫通孔91は上記のようにドレンポートとして機能する。そして、外部の異物が、プランジャ3と軸受け12との摺動部や、弁体5と軸受け13との摺動部に入り込むことを極力防止するために、溝73の深さを非常に浅く設定している。この溝73は、サイドリング7をプレス加工する際に形成することができ、溝73の深さを浅くすることも一般的に簡単である。なお、このように形成されるドレン用の流路における最低限必要な流路断面積の総計は、溝73の深さの他に、溝73の幅や溝73の個数によっても変えることができる。このことからも、溝73の深さを非常に浅くすることができ、外部からの異物の侵入を効果的に抑制することができる。
このように、本実施例では、ドレン用の流路の流路断面積を最低限確保しつつ、プランジャ3の摺動部等への異物の侵入を、サイドリング7の外向きフランジ部72とケース9の底との間の部分で防止する構成を採用した。そのため、ケース9に設ける貫通孔91の面積を無理に小さくする必要がなく、ある程度自由に設定できる。従って、ケース9も簡単にプレス加工により成形することができる。以上のことから、ケース9等の加工上の困難性を伴うことなく、プランジャ3の摺動部等への異物の侵入を効果的に抑制することができる。
また、本実施例では、ソレノイドバルブ1は、バルブ側が下方となり、ケース9の底の部分が上方となるように設置されて利用される。そして、本実施例においては、ドレン排出用の貫通孔91がケース9の筒状部に設けられているため、重力に従って落ちてくる異物は貫通孔91から入りにくい。従って、貫通孔91からの異物の侵入そのものを抑制することができる。
また、プランジャ3は、流体の流れによって振動する可能性がある。例えば、上述のオートマチックトランスミッションの油圧制御としてソレノイドバルブ1を用いた場合には、油圧の脈動により、プランジャ3が振動する可能性がある。この脈動は、例えば、ポンプ脈動などによって生じるものである。そこで、本実施例では、上記の通り、プランジャ3の振動を、2つのスプリング10,11によって減衰させている。
ここで、従来例のように、ケースの底にドレン口を設ける構成の場合には、プランジャとケースの底との間の流体は、ほとんど抵抗なく、ドレン口から外に抜けていく。そのため、プランジャの振動減衰効果はスプリングのみに頼ることになる。これに対して、本実施例では、プランジャ3の振動方向(プランジャ3の往復移動方向である軸方向)に対して垂直な方向に、プランジャ3とケース9の底との間の流体が抜けていく流路を設けている。更に、上記の通り、サイドリング7の外向きフランジ部72に設けた非常に浅い溝73によって、ドレン用の流路の一部を形成している。従って、プランジャ3がケース9の底側に移動する場合には、プランジャ3とケース9の底との間の隙間の領域に溜まった流体の流体圧力が、プランジャ3の移動に対する抵抗力となる。従って、この抵抗力が、ス
プリング10,11と同様に、プランジャ3の振動を減衰させる機能を発揮する。以上のように、ドレン用の流路構成を工夫したことにより、スプリング10,11による減衰効果と相俟って、プランジャ3とケース9の底との間の隙間の領域に溜まった流体の流体圧力によって、効果的にプランジャ3の振動を減衰させることができる。
図5〜図7には、本発明の実施例2が示されている。上記実施例1では、サイドリングの外向きフランジ部に溝を設けることによって、ドレン用の流路の一部を形成する場合を示した。これに対して、本実施例では、ケースの底の面に溝を設けることによって、ドレン用の流路の一部を形成する場合を示す。その他の構成および作用については実施例1と同一なので、同一の構成部分については同一の符号を付して、その説明は省略する。
図5は本発明の実施例2に係るソレノイドバルブの模式的断面図(軸心を通るように切断した模式的断面図)である。図6は本発明の実施例2に係るソレノイドバルブの構成部品であるケースの一部破断断面図(一部を軸心を通るように切断した破断断面図)である。図7は本発明の実施例2に係るソレノイドバルブの構成部品であるケースの底面図である。
本実施例に係るソレノイドバルブ1aにおいては、ケース9aの底の外向きフランジ部72aに対する当接面側に溝92aを設けると共に、ケース9aの筒状部分に貫通孔91aを設けることによって、ドレン用の流路を形成している。なお、溝92aは、サイドリング7aの外向きフランジ部72aがケース9aの底面に当接した状態でも、サイドリング7aの筒状部71aにおける内側の領域から外側の領域まで流路を確保するように、形成されている。なお、本実施例においてはサイドリング7a側にはドレン用の流路を形成するための溝は設けられていない。ドレン用の流路を形成するための溝に関する構成以外については、本実施例に係るソレノイドバルブ1aと上記実施例1に係るソレノイドバルブ1と同一の構成である。
以上の構成により、本実施例においても、上記実施例1と同様に、貫通孔91aはドレンポートとして機能する。そして、外部の異物が、プランジャ3と軸受け12との摺動部や、弁体5と軸受け13との摺動部に入り込むことを極力防止するために、溝92aの深さを非常に浅く設定している。この溝92aは、ケース9aをプレス加工する際に形成することができ、溝92aの深さを浅くすることも一般的に簡単である。なお、このように形成されるドレン用の流路における最低限必要な流路断面積の総計は、溝92aの深さの他に、溝92aの幅や溝92aの個数によっても変えることができる。このことからも、溝92aの深さを非常に浅くすることができ、外部からの異物の侵入を効果的に抑制することができる。
このように、本実施例においても、上記実施例1と同様に、ドレン用の流路の流路断面積を最低限確保しつつ、プランジャ3の摺動部等への異物の侵入を、サイドリング7aの外向きフランジ部72aとケース9aの底との間の部分で防止する構成を採用した。そのため、ケース9aに設ける貫通孔91aの面積を無理に小さくする必要がなく、ある程度自由に設定できる。従って、ケース9aも簡単にプレス加工により成形することができる。以上のことから、ケース9a等の加工上の困難性を伴うことなく、プランジャ3の摺動部等への異物の侵入を効果的に抑制することができる。
また、本実施例においても、上記実施例1と同様に、ソレノイドバルブ1aは、バルブ側が下方となり、ケース9aの底の部分が上方となるように設置されて利用される。従って、貫通孔91aからの異物の侵入そのものを抑制することができる。
更に、本実施例においても、上記実施例1と同様に、ドレン用の流路構成を工夫したことにより、スプリング10,11による減衰効果と相俟って、プランジャ3とケース9aの底との間の隙間の領域に溜まった流体の流体圧力によって、効果的にプランジャ3の振動を減衰させることができる。
(その他)
上記実施例1においては、サイドリングの外向きフランジ部側にのみ溝を形成することで、ドレン用の流路を形成する場合を示した。また、上記実施例2においては、ケースの底面側にのみ溝を形成することで、ドレン用の流路を形成する場合を示した。
しかしながら、サイドリングの外向きフランジ部側及びケースの底面側の両方に溝を設けて、ドレン用の流路を形成しても良いことは言うまでもない。この場合、両者の溝を重ねて1本の流路を形成しても良いし、両者の溝をそれぞれ独立させて、各々別の流路としても良い。
図1は本発明の実施例1に係るソレノイドバルブの模式的断面図である。 図2は本発明の実施例1に係るソレノイドバルブの構成部品であるサイドリングの上面図である。 図3は本発明の実施例1に係るソレノイドバルブの構成部品であるサイドリングの断面図である。 図4は本発明の実施例に係るソレノイドバルブを適用した油圧制御システム図である。 図5は本発明の実施例2に係るソレノイドバルブの模式的断面図である。 図6は本発明の実施例2に係るソレノイドバルブの構成部品であるケースの一部破断断面図である。 図7は本発明の実施例2に係るソレノイドバルブの構成部品であるケースの底面図である。 図8は従来例に係るソレノイドバルブの模式的断面図である。
符号の説明
1 ソレノイドバルブ
2 コイル
3 プランジャ
31 貫通孔
4 センターポスト
41 段差部分
5 弁体
6 弁座
61 貫通孔
7,7a サイドリング
71,71a 筒状部
72,72a 外向きフランジ部
73 溝
8 バルブボディ
81 ボビン
82 筒状部
83 第1連通孔
84 第2連通孔
9,9a ケース
91,91a 貫通孔
92a 溝
10,11 スプリング
12,13 軸受け
14 スペーサ
15 ブラケット
16,17 シールリング
501 第1流路
502 減圧弁
503 第2流路
504 第3流路
505 スプール弁
506 第4流路

Claims (2)

  1. 有底筒状のケースと、
    該ケース内に設けられたコイルへの通電時にはセンターポストに磁気的に吸引され、かつコイルへの非通電時にはセンターポストから引き離されるプランジャと、
    該プランジャの周囲を取り囲む筒状部、及び前記ケースの底に当接するフランジ部とを有し、該ケースと共に前記コイルへの通電時に磁路の一部を形成する磁性部材と、を備え、
    前記プランジャの動作によって弁を開いたり閉じたりすることで、流体の流量及び流体圧力のうちの少なくともいずれか一方を制御するソレノイドバルブにおいて、
    前記プランジャの移動方向の両側にそれぞれ配置されて、前記コイルへの非通電時に弁が開いた状態となるように前記プランジャの位置を規制する2つのスプリングによって、前記プランジャの振動を減衰させると共に、
    前記フランジ部のケースの底に対する当接面側に溝を設け、かつ、前記ケースの筒状部分に貫通孔を設けることによって、前記プランジャとケースの底との間の流体をケースの外部に逃がす流路によっても、前記プランジャの振動を減衰させることを特徴とするソレノイドバルブ。
  2. 有底筒状のケースと、
    該ケース内に設けられたコイルへの通電時にはセンターポストに磁気的に吸引され、かつコイルへの非通電時にはセンターポストから引き離されるプランジャと、
    該プランジャの周囲を取り囲む筒状部、及び前記ケースの底に当接するフランジ部とを有し、該ケースと共に前記コイルへの通電時に磁路の一部を形成する磁性部材と、を備え、
    前記プランジャの動作によって弁を開いたり閉じたりすることで、流体の流量及び流体圧力のうちの少なくともいずれか一方を制御するソレノイドバルブにおいて、
    前記プランジャの移動方向の両側にそれぞれ配置されて、前記コイルへの非通電時に弁が開いた状態となるように前記プランジャの位置を規制する2つのスプリングによって、前記プランジャの振動を減衰させると共に、
    前記ケースの底の前記フランジ部に対する当接面側に溝を設け、かつ、前記ケースの筒状部分に貫通孔を設けることによって、前記プランジャとケースの底との間の流体をケースの外部に逃がす流路によっても、前記プランジャの振動を減衰させることを特徴とする
    ソレノイドバルブ。
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