JP4539700B2 - 4輪駆動車の駆動系制御装置 - Google Patents

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Description

本発明は、高負荷運転等で排気系触媒の昇温が懸念される燃料カットまたは点火時期変更の少なくともいずれかによりエンジン出力が制御されるトラクション制御システム(Traction Control System:TCS)やビークルダイナミクス制御システム(Vehicle Dynamics Control:VDC)等に適用される4輪駆動車の駆動系制御装置の技術分野に属する。
従来の車両のトラクション制御装置は、駆動輪が駆動スリップ(加速スリップ)した場合、燃料カット(単に燃料カットという場合は、全気筒燃料カットを除く)または点火時期遅角(以下、点火リタードという)、またはそれらの組み合わせでエンジン出力トルクを低減制御し、駆動スリップを抑制している。
ところが、燃料カットまたは点火リタードによるエンジン出力制御は、排気系触媒の過熱を引き起こす要因となるので、排気系触媒を高温劣化から保護するため、アクセル開度,エンジン回転数,制御時間等に制限を持たせているのが一般的である(具体的には、図3を参照)。ただし、エンジン出力制御のうち、全気筒燃料カット(エンブレ状態)及び制御スロットルの閉制御は、触媒の過熱を引き起こす要因とはならない。
これに対し、自動変速機搭載車(AT車)において、燃料カットまたは点火リタードによるエンジン出力制御に自動変速機の変速制御を対応させ、シフトアップ等によりエンジン出力制御の制限(禁止を含め)条件を回避させている。具体的には、図3のB・C領域→A・B領域を維持するようにシフトスケジュールを設定し、変速比のオートアップ/オートダウンにより対応している。
しかしながら、従来の触媒保護対策は、自動変速機の変速比を変えることによりエンジン回転数を調整し、図3のA・B領域を維持するものであるため、ドライバが変速操作をしない限りシフト位置が固定されたままである手動変速機搭載車(MT車)や、AT車でのレンジ位置固定モード(1速固定レンジや2速固定レンジ等)や、無段変速機搭載車(CVT車)でのレンジ位置固定モード(ローレンジ等)の場合、変速比のオートアップ/オートダウンが不可能であるため、図3においてB・C領域になってしまい、エンジン出力制御の制限条件を回避することができない。
この結果、駆動輪である前輪または後輪のスリップ発生に基づいてエンジン出力制御が行われている走行中で、上記のように変速機の変速シフト位置が固定状態になっている時、エンジン出力制御の制限条件(図3のA・B領域→B・C領域)を満たし、エンジン出力制御が禁止されると、急激な駆動輪トルクの増加により、駆動輪のスリップを誘発するおそれがあるという問題があった。
これに対し、エンジン出力制御制限が開始されると、2輪駆動状態のままでエンジン出力制御に代えて触媒の過熱を引き起こす要因とならないブレーキ制御に移行するという案も考えられるが、ブレーキTCS制御時間が長くなるし、パワートレイン/ブレーキ部品に対する負荷が増大するし、車両安定性が低下するため、エンジン出力制御の制限とブレーキ制御とを組み合わせることなく、エンジン出力制御の制限に伴うスリップの発生を抑制したいという背景がある。
本発明は、上記問題点に着目してなされたもので、その目的とするところは、走行中にエンジン出力制御の制限に伴ってエンジン出力トルクが急上昇しても、駆動輪トルクの急上昇を抑制し、車両安定性を高めながら、駆動スリップや車両の横滑り量を抑えることができる4輪駆動車の駆動系制御装置を提供することにある。
上記目的を達成するため、請求項1に係る発明では、後輪または前輪を駆動する2輪駆動状態と、前後輪を駆動する4輪駆動状態とを、アクチュエータへの指令により切替え可能な前後輪駆動力配分制御システムと、変速比を自動に制御する自動変速比モードと、前記変速比を固定するレンジ固定モードとを切り替える変速比モード切替手段と、駆動輪のスリップを検出する駆動スリップ検出手段を有し、駆動輪にスリップが発生している時、燃料カットまたは点火時期変更の少なくともいずれかを行ってエンジン出力制御を行うトラクション制御システムと、排気系触媒の保護のために車両の運転状態に応じてエンジン出力制御の制御量を低減、もしくは、エンジン出力制御を禁止するエンジン出力制御制限を行うエンジン出力制御制限手段と、前記レンジ固定モードの場合に、前記駆動輪にスリップが発生している時で、かつ、エンジン回転数とアクセル開度による車両の運転状態の領域が移動して前記エンジン出力制御制限が行われていない状態から、前記エンジン出力制御制限が行われる状態に移行するとき、または領域が移動して前記エンジン出力制御制限が行われていない状態から、前記エンジン出力制御制限が行われる状態に移行すると予測されるとき、前記前後輪駆動力配分制御システムのアクチュエータに対し、前記2輪駆動状態から前記4輪駆動状態へと切り替える4輪駆動化指令を出力する制限対応駆動力配分制御手段と、を設けたことを特徴とする。
請求項2に係る発明では、請求項1に記載の4輪駆動車の駆動系制御装置において、ブレーキ操作とは無関係に前後輪の各輪に対し独立にブレーキ液圧を発生させるブレーキアクチュエータを設け、前記トラクション制御システムは、駆動輪にスリップが発生している時に、燃料カットまたは点火時期変更の少なくともいずれかによるエンジン出力制御及びスリップが発生している左右または一方の駆動輪に制動力を付与するブレーキ制御を行うシステムであることを特徴とする。
請求項3に係る発明では、請求項1または請求項2に記載の4輪駆動車の駆動系制御装置において、前記制限対応駆動力配分制御手段は、駆動力配分を4輪駆動化に切り替える制御開始条件が成立すると、駆動輪速が従動輪速または車体速と同一の車輪速となるようにエンジンの全気筒燃料カット制御とブレーキ制御の少なくとも一方の制御を行い、駆動輪速が従動輪速または車体速とほぼ同じであると確認した後、2輪駆動状態から4輪駆動状態へと切り替える4輪駆動化指令を出力する手段であることを特徴とする。
請求項4に係る発明では、後輪または前輪を駆動する2輪駆動状態と、前後輪を駆動する4輪駆動状態とを、アクチュエータへの指令により切替え可能な前後輪駆動力配分制御システムと、変速比を自動に制御する自動変速比モードと、前記変速比を固定するレンジ固定モードとを切り替える変速比モード切替手段と、ドライバのステアリング操作量やブレーキ操作量により目標横滑り量を演算する目標横滑り量演算手段と、車両の横滑り量を検出する横滑り量検出手段とを有し、車両の横滑り量と目標横滑り量との間に偏差が生じる走行中、横滑り量を目標横滑り量へ近づけるよう車輪に制動力を付与すると共に、燃料カットまたは点火時期変更の少なくともいずれかを行ってエンジン出力制御を行うビークルダイナミクス制御システムと、排気系触媒の保護のために車両の運転状態に応じてエンジン出力制御の制御量を低減、もしくは、エンジン出力制御を禁止するエンジン出力制御制限を行うエンジン出力制御制限手段と、前記レンジ固定モードの場合に、車両の横滑り量と目標横滑り量との間に偏差が生じる走行中で、かつ、エンジン回転数とアクセル開度による車両の運転状態の領域が移動して前記エンジン出力制御制限が行われていない状態から、前記エンジン出力制御制限が行われる状態に移行するとき、または領域が移動して前記エンジン出力制御制限が行われていない状態から、前記エンジン出力制御制限が行われる状態に移行すると予測されるとき、前記前後輪駆動力配分制御システムのアクチュエータに対し、前記2輪駆動状態から前記4輪駆動状態へと切り替える4輪駆動化指令を出力する制限対応駆動力配分制御手段と、を設けた。

請求項5に係る発明では、請求項4に記載の4輪駆動車の駆動系制御装置において、前記制限対応駆動力配分制御手段は、駆動力配分を4輪駆動化に切り替える制御開始条件が成立すると、横滑り量偏差が大きい場合は、2輪駆動状態から4輪駆動状態へと切り替える4輪駆動化指令を出力すると共に横滑り量偏差が少なくなるまでエンジンの全気筒燃料カット制御とブレーキ制御の少なくとも一方の制御を行い、横滑り量偏差が設定偏差以下の場合は、2輪駆動状態から4輪駆動状態へと切り替える4輪駆動化指令を出力する手段であることを特徴とする。
請求項1に係る発明にあっては、駆動輪にスリップが発生している時に、トラクション制御システムにおいて、燃料カットまたは点火時期変更の少なくともいずれかを行ってエンジン出力制御が行われるが、排気系触媒の過熱を引き起こすような車両の運転状態になると、エンジン出力制御制限手段において、排気系触媒の保護のためにエンジン出力制御の制御量が低減、もしくは、エンジン出力制御が禁止される。
このエンジン出力制御制限手段によるエンジン出力制御制限時またはエンジン出力制御制限が実行されると予測される時、駆動輪にスリップが発生している時で、変速機の変速シフト位置が固定状態で、かつ、前後輪駆動力配分制御システムにて2輪駆動状態の選択時であるという条件が成立すると、制限対応駆動力配分制御手段において、前後輪駆動力配分制御システムのアクチュエータに対し、2輪駆動状態から4輪駆動状態へと切り替える4輪駆動化指令が出力される。
すなわち、4輪駆動状態では、2輪駆動状態に比べて駆動系分のイナーシャ、フリクションが増加するため、4輪へのトータル駆動トルクが2輪駆動状態に比べて減少する。また、駆動輪への駆動トルクの一部が従動輪側へ伝達されるため、駆動輪へ伝達されるトルクが減少し、過剰トルクによる駆動スリップが抑えられる。さらに、駆動トルクを4輪に分散させるため、1輪当たりの路面への伝達可能トルクが増加し、車両安定性が高められる。
よって、エンジン出力制御の制限に伴ってエンジン出力トルクが急上昇しても、駆動輪トルクの急上昇を抑制し、車両安定性を高めながら、駆動スリップの誘発を抑えることができる。
請求項2に係る発明にあっては、ブレーキ操作とは無関係に前後輪の各輪に対し独立にブレーキ液圧を発生させるブレーキアクチュエータが設けられ、駆動輪にスリップが発生している時に、トラクション制御システムにおいて、燃料カットまたは点火時期変更の少なくともいずれかによるエンジン出力制御及びスリップが発生している左右または一方の駆動輪に制動力を付与するブレーキ制御が行われる。
よって、左右駆動輪が共に駆動スリップを生じた場合には、エンジン出力制御に加え左右の駆動輪に制動力を付与するブレーキ制御を行うことで、エンジン出力制御のみに比べて応答良く駆動スリップを抑えることができるし、また、スプリットμ路(左右不均一路面)や旋回加速中等において、片側の駆動輪のみがスリップを生じた場合も、スリップを生じた片輪のみに制動力を付与するブレーキ制御を行うことで駆動スリップを抑えることができる。
請求項3に係る発明にあっては、制限対応駆動力配分制御手段において、駆動力配分を4輪駆動化に切り替える制御開始条件が成立すると、駆動輪速が従動輪速または車体速と同一の車輪速となるようにエンジンの全気筒燃料カット制御とブレーキ制御の少なくとも一方の制御が行われ、駆動輪速が従動輪速または車体速とほぼ同じであると確認した後、2輪駆動状態から4輪駆動状態へと切り替える4輪駆動化指令が出力される。
すなわち、エンジン出力制御が制限される時、2輪駆動状態から4輪駆動状態へと切り替えた場合、駆動輪がスリップしていると従動輪速との間に大きな回転速度差があるため、4輪駆動状態へと切り替えるトランスファーの締結時にパワートレインの干渉により従動輪に大トルクが伝達されることになる。この従動輪への大トルク伝達により、トランスファーの締結時に大きな前後Gや音が発生したり、また、トランスファーがスムーズに締結されず締結に時間を要したり、また、パワートレインに大きな負荷がかかる。さらに、氷結路面のような極低μ路では、駆動輪スリップに加えて従動輪もスリップし、4輪スリップ状態となる可能性がある。
これに対し、駆動輪速が従動輪速または車体速とほぼ同じであると確認した後、2輪駆動状態から4輪駆動状態へと切り替えるようにしたため、4輪駆動状態へと切り替える時にパワートレインの干渉を防止することができ、大きな前後Gや音が発生しないし、また、短時間で4輪駆動状態へと切り替えられるし、パワートレインの負荷が抑えられ耐久性の強化が不要となる。さらに、駆動輪のスリップ率を低下させる(車体速=4輪グリップ状態)ことになるため、4輪駆動状態への切替え後の再スリップが防止され、特に極低μ路走行時には有効となる。
なお、エンジンの全気筒燃料カット制御とブレーキ制御の併用により駆動輪の車輪速を低下させるようにした場合には、より短時間で4輪駆動化が可能となる。
請求項4に係る発明にあっては、車両の横滑り量と目標横滑り量との間に偏差が生じる走行中、ビークルダイナミクス制御システムにおいて、横滑り量を目標横滑り量へ近づけるよう車輪に制動力が付与されると共に、燃料カットまたは点火時期変更の少なくともいずれかを行ってエンジン出力が制御されるが、排気系触媒の過熱を引き起こすような車両の運転状態になると、エンジン出力制御制限手段において、排気系触媒の保護のためにエンジン出力の制御量が制限、もしくは、エンジン出力制御が禁止される。
このエンジン出力制御制限手段によるエンジン出力制御制限時またはエンジン出力制御制限が実行されると予測される時、車両の横滑り量と目標横滑り量との間に偏差が生じる走行中で、変速機の変速シフト位置が固定状態で、かつ、前後輪駆動力配分制御システムにて2輪駆動状態の選択時であるという条件が成立すると、制限対応駆動力配分制御手段において、前後輪駆動力配分制御システムのアクチュエータに対し、2輪駆動状態から4輪駆動状態へと切り替える4輪駆動化指令が出力される。
すなわち、4輪駆動状態では、2輪駆動状態に比べて駆動系分のイナーシャ、フリクションが増加するため、4輪へのトータル駆動トルクが2輪駆動状態に比べて減少する。また、駆動輪への駆動トルクの一部が従動輪側へ伝達されるため、駆動輪へ伝達されるトルクが減少し、過剰トルクによる横滑りが抑えられる。さらに、駆動トルクを4輪に分散させるため、1輪当たりの路面への伝達可能トルクが増加し、車両安定性が高められる。
よって、走行中にエンジン出力制御の制限に伴ってエンジン出力トルクが急上昇しても、駆動輪トルクの急上昇を抑制し、車両安定性を高めながら、車両の横滑り量を抑えることができる。
請求項5に係る発明にあっては、制限対応駆動力配分制御手段において、駆動力配分を4輪駆動化に切り替える制御開始条件が成立すると、横滑り量偏差が大きい場合は、2輪駆動状態から4輪駆動状態へと切り替える4輪駆動化指令が出力されると共に横滑り量偏差が少なくなるまでエンジンの全気筒燃料カット制御とブレーキ制御の少なくとも一方の制御が行われ、横滑り量偏差が設定偏差以下の場合は、2輪駆動状態から4輪駆動状態へと切り替える4輪駆動化指令が出力される。
よって、横滑り量偏差が少なくなるまで、つまり、車両挙動が安定するまで、4輪駆動化による駆動輪への伝達トルクが減少されることと、エンジンの全気筒燃料カット制御とブレーキ制御の少なくとも一方の制御により車体速が落とされることにより、簡易的な横滑り防止制御が可能である。
以下、本発明における4輪駆動車の駆動系制御装置を実現する実施の形態を、請求項1〜請求項3に対応する第1実施例に基づいて説明する。
第1実施例
まず、構成を説明する。
図1は第1実施例の4輪駆動車の駆動系制御装置が適用されたVDCとTCSとABSの併用システム図である。
VDCシステム(Vehicle Dynamics Control System)は、走行中に滑りやすい路面や障害物の緊急回避時に発生する車両の横滑りを、4輪独立のブレーキ制御及びエンジン出力制御により軽減させ、また、旋回性能と制動性能とを高度に両立させ、走行安定性の向上を図った車両挙動制御システムである。
TCS(Traction Control System)は、駆動輪のスリップ量が大きくなると、エンジン出力制御(電子制御スロットルバルブを閉じたり燃料カットを行う)及びブレーキ制御(後輪のブレーキ液圧を増圧させる)により駆動輪スリップを抑えるシステムである。
ABS(Anti-Rock Brake System)は、制動時の車輪回転数を検出し、電子制御で制動力をコントロールして4輪のロックを防止し、急制動時の安定性を向上させると共に、ハンドル操作による障害物回避をし易くするシステムである。
図1において、1はエンジン、2は自動変速機、3は変速機出力軸、4はトランスファー、5はリアプロペラシャフト、6はリアディファレンシャル、7,8はリアドライブシャフト、9は左後輪、10は右後輪、11はフロントプロペラシャフト、12はフロントディファレンシャル、13,14はフロントドライブシャフト、15は左前輪、16は右前輪、17はアクチュエータ、18は4WDコントロールユニット、19はモード選択スイッチである。
すなわち、2輪駆動状態では左右後輪9,10を駆動輪とし、トランスファー4内のクラッチ締結により従動輪である左右前輪15,16へ駆動トルクを配分する後輪駆動ベースの4輪駆動車であり、トランスファー4内のクラッチを制御するアクチュエータ17と、2輪駆動モードと4輪駆動モードとオートモードの選択ができるモード選択スイッチ19等を入力情報として、アクチュエータ17へ制御指令を出力する4WDコントロールユニット18により4輪駆動力配分制御システムが構成されている。
なお、2輪駆動モードの選択時にはクラッチの解放により駆動トルクが左右後輪9,10のみに伝達され、4輪駆動モードの選択時には、クラッチの完全締結により駆動トルクが左右後輪9,10と左右前輪15,16に等配分にて伝達され、オートモードの選択時には、前後輪回転速度差に比例し横加速度に反比例するクラッチ締結力指令により駆動トルクの前後輪駆動力配分比が可変に制御される。
図1において、20はブレーキペダル、21はマスターシリンダ、22は舵角センサ、23はヨーレート/横Gセンサ、24は左前輪回転センサ、25は右前輪回転センサ、26は左後輪回転センサ、27は右後輪回転センサ、28は圧力センサ、29はVDC/TCS/ABSコントロールユニット、30はエンジンコントロールユニット、31は自動変速機コントロールユニット、32は電子制御スロットル、33はプリチャージポンプ、34はVDC/TCS/ABSアクチュエータ、35はABS警告灯、36はVDC−OFF表示灯、37はSLIP表示灯である。
前記舵角センサ22、ヨーレート/横Gセンサ23、左前輪回転センサ24、右前輪回転センサ25、左後輪回転センサ26、右後輪回転センサ27、圧力センサ28からのセンサ信号は、VDC/TCS/ABSコントロールユニット29に出力される。
前記VDC/TCS/ABSコントロールユニット29は、各種センサ信号、エンジン1及び自動変速機2の情報を受信し、車両の走行状態を判別する。そして、VDC/TCS/ABS制御に必要な目標ブレーキ液圧の演算、ブレーキアクチュエータ駆動信号の出力及び目標エンジントルクの演算を行う。
前記エンジンコントロールユニット30は、VDC/TCS/ABSコントロールユニット29からの指令を受けて、電子制御スロットル32のスロットルモータに対するスロットル開度制御、及び、エンジン1のインジェクターに対する燃料カット制御を行う。
前記プリチャージポンプ33は、VDC/TCS作動時にリザーバタンクより増圧用のブレーキ液を吸入し、ブレーキ作動液圧を発生させ、前記VDC/TCS/ABSアクチュエータ34は、VDC/TCS/ABSコントロールユニット29からのアクチュエータ駆動信号を受けて、各車輪のホイールシリンダへのブレーキ液圧を調整する。
なお、VDC/TCS/ABSコントロールユニット29と、エンジンコントロールユニット30と、自動変速機コントロールユニット31と、舵角センサ22は、互いにCAN通信線(多重通信線)により接続されている。
次に、作用を説明する。
[TCS制御作動処理]
図2はVDC/TCS/ABSコントロールユニット29のTCS制御部で実行されるTCS制御作動処理の流れを示すフローチャートで、以下、各ステップについて説明する。
ステップS1では、4輪駆動化制御中かどうかを示す4輪駆動化フラグ4WDFが4WDF=0(4輪駆動化非制御中)かどうかが判断され、YESの場合はステップS2へ進み、NOの場合はステップS17へ進む。
ステップS2では、スリップ率やスリップ比等の演算値が設定しきい値以上であるかどうかにより、駆動輪(左右後輪9,10)にスリップが発生しているかどうかが判断され、YESの場合はステップS3へ進み、NOの場合はリターンへ進む。
ステップS3では、自動変速機コントロールユニット31からのレンジ位置情報に基づいて、自動変速機2がレンジ固定モード(1速固定レンジや2速固定レンジ)であるかどうかが判断され、YESの場合はステップS4へ進み、NOの場合はステップS11へ進む。
ステップS4では、モード選択スイッチ19からのスイッチ信号に基づいて、2輪駆動モードの選択時であるかどうかが判断され、YESの場合はステップS5へ進み、NOの場合はステップS11へ進む。
ステップS5では、エンジン回転数検出値とアクセル開度検出値と図3に示す燃料カット制御可能領域特性に基づいて、燃料カット及び点火リタードによるエンジン出力制御が不可能かどうかが判断され、YESの場合はステップS6へ進み、NOの場合はステップS11へ進む。
つまり、エンジン回転数とアクセル開度による車両の運転状態がA領域(無制限領域)の場合は、ステップS11へ進み、B領域(制限領域)及びC領域(禁止領域)の場合は、ステップS6へ進む。ここで、B領域であると、所定時間までは燃料カット及び点火リタードによるエンジン出力制御が可能であるが、所定時間を経過すると全気筒カットまたはフルリカバー(全気筒燃料カット禁止=全気筒噴射)に切り替えられる。また、C領域であると、全気筒カットまたはフルリカバーのみが許可され、部分気筒の燃料カット及び点火リタードによるエンジン出力制御は禁止される。なお、D領域は、エンジン回転数がエンジンストールリミッタ(1000rpm)以下の領域であり、そもそもTCS制御を行わない領域である。
また、エンジン出力制御制限が実行されそうか否かの予測によって処理する場合は、ステップS5にてA領域の中でも時間経過と共にBまたはC領域へ近づいているか否かを、もしくは、B領域の中でもC領域へ近づいているか否かを、エンジン回転数検出値とアクセル開度検出値と図3に示す燃料カット制御可能領域特性に基づいて判断し、A領域の中でもBまたはC領域へ近づいている場合、もしくは、B領域の中でもC領域へ近づいている場合は、ステップS6へ進み、そうでない場合はステップS11へ進むようにすればよい。
ステップS6では、従動輪速(左右前輪速平均値)=駆動輪速(左右後輪速平均値)となる目標駆動トルクが算出される。
ステップS7では、ステップS6で演算された目標駆動トルクを得るべく全気筒燃料カットとブレーキ制御の併用によりエンジン駆動トルクが制御される。
ステップS8では、従動輪速=駆動輪速かどうかが判断され、YESの場合はステップS9へ進み、NOの場合はリターンへ進む。
ステップS9では、4WDコントロールユニット18への指令に基づき、4WDコントロールユニット18からトランスファー4のアクチュエータ17に対し4輪駆動化指令が出力される。
ステップS10では、4輪駆動化フラグ4WDFが4WDF=1(4輪駆動化制御中を示す)に書き換えられる。
ステップS11では、ステップS2で駆動輪にスリップが発生していると判断され、判断ステップS3,S4,S5のうち、少なくともいずれかのステップにおいてNOと判断された場合、VDC/TCS制御が開始される。
ステップS12では、駆動輪スリップのレベルに応じて目標駆動輪トルクが算出される。
ステップS13では、ステップS12で算出された目標駆動輪トルクのうち、エンジン出力制御で分担される目標エンジントルクが算出される。
ステップS14では、ステップS12で算出された目標駆動輪トルクからステップS13で算出された目標エンジントルクを差し引くことで、目標ブレーキトルクが算出される。
ステップS15では、燃料カットと点火リタードによりエンジン出力制御が実施される。
ステップS16では、ステップS14で算出された目標ブレーキトルクを得るブレーキ制御が実施される。
ステップS17では、4WDF=1(4輪駆動化制御中)でありステップS1でNOと判断された場合、エンジン回転数検出値とアクセル開度検出値と図3に示す燃料カット制御可能領域特性に基づいて、燃料カット及び点火リタードによるエンジン出力制御が可能かどうかが判断され、YESの場合はステップS18へ進み、NOの場合はリターンへ進む。
ステップS18では、ヨーレート検出値がしきい値以下になっているかどうかが判断され、YESの場合はステップS19へ進み、NOの場合はリターンへ進む。
ステップS19では、前後輪全ての車輪スリップが収束しているかどうかが判断され、YESの場合はステップS20へ進み、NOの場合はリターンへ進む。
ステップS20では、ステップS17,S18,S19の4輪駆動化制御終了条件を全て満足した場合、4WDコントロールユニット18への指令に基づき、4WDコントロールユニット18からトランスファー4のアクチュエータ17に対し2輪駆動化指令が出力される。
ステップS21では、4輪駆動化フラグ4WDFが、4WDF=1から4WDF=0(4輪駆動化非制御中を示す)に書き換えられる。
[通常のTCS制御時]
2輪駆動モードでの駆動中に駆動輪である左右後輪9,10の駆動スリップを抑制する通常のTCS制御時には、図2のフローチャートにおいて、ステップS1→ステップS2→ステップS3(→ステップS4→ステップS5)→ステップS11→ステップS12→ステップS13→ステップS14→ステップS15→ステップS16へと進む流れとなり、ステップS1において、左右後輪9,10にスリップが発生していると判断された場合、4輪駆動化制御開始条件の判断ステップS3,S4,S5のうち、いずれかの条件を満足しない場合には、ステップS11へと進み、TCS制御が開始され、燃料カットと点火リタードによるエンジン出力制御及びスリップが発生している左右または一方の後輪9,10に制動力を付与するブレーキ制御との併用により駆動輪のスリップが抑制される。
例えば、図5のタイムチャートにおいて、駆動輪スリップが発生したt0時点から燃料カットと点火リタードによるエンジン出力制御が不可能になる運転状態となるt1時点までの間、通常のTCS制御が行われる。つまり、ステップS12では、目標駆動輪トルク特性に示すように目標駆動輪トルクが演算され、ステップ15では、VDC/TCS制御による燃料カット制御特性に示すように燃料カット気筒数を変えながらの燃料カット制御が実施され、ステップS16では、ブレーキ制御特性に示すように目標ブレーキトルクを得るブレーキ制御(介入量)が実施される。
よって、左右後輪9,10が共に駆動スリップを生じた場合には、燃料カットと点火リタードによるエンジン出力制御に加え左右後輪9,10に制動力を付与するブレーキ制御を行うことで、エンジン出力制御のみに比べて応答良く駆動スリップを抑えることができるし、また、スプリットμ路(左右不均一路面)や旋回加速中等において、片側の後輪9または後輪10のみがスリップを生じた場合も、スリップを生じた片輪のみに制動力を付与するブレーキ制御を行うことで駆動スリップを抑えることができる。
[駆動輪速制御時]
2輪駆動モードでの駆動中に駆動輪である左右後輪9,10が駆動スリップを発生しているが、図3において、B領域やC領域に入る運転状態になると、図2のフローチャートにおいて、ステップS1→ステップS2→ステップS3→ステップS4→ステップS5→ステップS6→ステップS7へと進む流れとなり、ステップS7においては、ステップS3のレンジ固定モード条件と、ステップS4の2輪駆動モード選択条件と、ステップS5のエンジン出力制御の制限領域(B領域)または禁止領域(C領域)であるという4輪駆動化制御開始条件を満足すると、4輪駆動化制御に先行して駆動輪速=従動輪速となるように、左右後輪9,10の車輪速を低減させるエンジン出力制御及びブレーキ制御が実施される。
制限手段において、排気系触媒の保護のためにエンジン出力の制御量が制限、もしくは、エンジン出力制御が禁止される。
例えば、図5のタイムチャートにおいて、燃料カットと点火リタードによるエンジン出力制御が不可能になる運転状態となるt1時点から駆動輪速=従動輪速となる時点t2までの間、目標駆動輪トルク特性に示すように、目標駆動輪トルクを最小トルクとし、駆動輪速を応答良く短時間にて低下させる駆動輪速制御が行われる。つまり、ステップS7では、ブレーキ制御特性に示すように、ほぼ最大の介入量によるブレーキ制御が実施されると共に、燃料カット制御特性に示すように、全気筒カットとフルリカバーを交互に繰り返すエンジン制御が実施される。
すなわち、エンジン出力制御が制限される時、直ちに2輪駆動状態から4輪駆動状態へと切り替えた場合、左右後輪9,10がスリップしていることで左右前輪15,16との間に大きな回転速度差があるため、4輪駆動状態へと切り替えるトランスファー4内のクラッチ締結時にパワートレインの干渉により左右前輪15,16に大トルクが伝達されることになる。
この左右前輪15,16への大トルク伝達により、トランスファー4内のクラッチ締結時に大きな前後Gや音が発生したり、また、トランスファー4内のクラッチがスムーズに締結されず締結に時間を要したり、また、パワートレインに大きな負荷がかかる。さらに、氷結路面のような極低μ路では、左右後輪9,10の駆動輪スリップに加えて左右前輪15,16の従動輪もスリップし、4輪スリップ状態となる可能性がある。
これに対し、駆動輪速が従動輪速(従動輪速に代え車体速としても良い。)と同一であると確認した後、2輪駆動状態から4輪駆動状態へと切り替えるようにしたため、4輪駆動状態へと切り替える時にパワートレインの干渉を防止することができ、大きな前後Gや音が発生しないし、また、短時間で4輪駆動状態へと切り替えられるし、パワートレインの負荷が抑えられパワートレインの耐久性強化が不要となる。
さらに、駆動輪のスリップ率を低下させる(車体速=4輪グリップ状態)ことになるため、4輪駆動状態への切替え後の再スリップが防止され、特に極低μ路走行時には有効となる。
しかも、エンジン1の全気筒燃料カット制御とブレーキ制御の併用により左右後輪9,10の車輪速を低下させるようにしているため、全気筒燃料カット制御とブレーキ制御の一方により左右後輪9,10の車輪速を低下させる場合に比べて、短時間で4輪駆動化が可能となる。
[4輪駆動化制御時]
上記駆動輪速制御により左右後輪9,10の車輪速が低下し、従動輪速=駆動輪速となると、ステップS7からステップS8→ステップS9へ進み、ステップS9において、4輪駆動化制御が行われ、ステップS10において、4輪駆動化フラグ4WDFが4WDF=1へと書き換えられる。
例えば、図5のタイムチャートにおいて、駆動輪速=従動輪速となる時点t2から4輪駆動化制御終了条件を満足する時点t3までの間、目標駆動輪トルク特性に示すように、目標駆動輪トルクをドライバ要求トルクまで復帰させ、ブレーキ制御も燃料カット制御も停止すると共に、トランスファー4内のクラッチを完全締結することにより、前後輪駆動力配分が、後輪9,10のみへの2輪駆動配分状態から前後輪9,10,15,16に配分する4輪駆動配分状態へと切り替えられる。
すなわち、4輪駆動状態では、2輪駆動状態に比べて駆動系分のイナーシャ、フリクションが増加するため、4輪へのトータル駆動トルクが2輪駆動状態に比べて減少する。また、左右後輪9,10への駆動トルクの一部が左右前輪15,16側へ伝達されるため、左右後輪9,10へ伝達されるトルクが減少し、過剰トルクによる駆動スリップが抑えられる。さらに、駆動トルクを4輪に分散させるため、1輪当たりの路面への伝達可能トルクが増加し、車両安定性が高められる。
つまり、図4のタイヤのμ(駆動力)−S(スリップ率)特性に示すように、スリップ状態では駆動力μが低いが、スリップ率を低下させることで駆動力μが増加する。この駆動力μは、路面グリップ力または路面伝達トルクと言い換えることができるので、駆動トルクの4輪分散による駆動スリップの抑制により、1輪当たりの路面への伝達可能トルクが増加し、車両安定性が高められることになる。
よって、エンジン出力制御の制限に伴ってエンジン出力トルクが急上昇しても、駆動輪トルクの急上昇を抑制し、車両安定性を高めながら、図5のt2〜t3間の車輪速特性に示すように、駆動輪速が車体速の近傍で推移し、駆動スリップの誘発を抑えることができる。
ここで、エンジン出力制御制限が開始されると、2輪駆動状態のままでエンジン出力制御に代えて触媒の過熱を引き起こす要因とならないブレーキ制御に移行するという案も考えられる。
しかし、「2WDのままで制御する」場合と「4WD化する」場合との差異は、(1)TCS制御時間、(2)パワートレイン/ブレーキ部品への負荷、(3)車両安定性にあり、下記に詳しく述べる。
(1),(2)について、「2WDのままで制御する」場合は、結果的にブレーキのみでTCS制御を続けることになる。従って、余剰トルクを駆動輪2輪で受け止めることになるため、ブレーキユニットへの負荷(熱、摩耗等の耐久性)とパワートレインへの負荷(ディファレンシャル、ドライブシャフトの耐久性)が大きく、そのまま継続した場合、いずれブレーキ制御も禁止させるか、禁止させたくない場合には各ユニットを強化させる(コストアップ)必要が出てくる。
「4WD化する」ことにより、余剰トルクを駆動輪2輪で受け止めるのは、4WD化の移行期間のみ(時間的に短時間)にできることから、パワートレイン/ブレーキ部品の負荷が少なく(従来品のままで可)、さらに、ブレーキ制御を禁止する等の処理を行う必要がない。特に、ブレーキのみのTCS制御では、ディファレンシャルに大きな負荷を与える。
(3)について、2WD+TCSに比べ、4輪を有効に使う4WDの方が車両が安定している。特に、本発明の場合、エンジントルクの急激なリカバーに対応するものであり、4WDの方が有効である。そこで、それであれば「常時4WD」にすれば良いと考えることもできるが、あえてドライバが2WDを選択しているので、4WD化する必要が無くなれば2WDに戻すようにしている。
よって、エンジン出力制御の制限とブレーキTCS制御とを組み合わせることなく、エンジン出力制御の制限に伴うスリップの発生を抑制したいという背景がある。
[4輪駆動化→2輪駆動化への移行時]
上記4輪駆動化制御により4輪駆動化フラグ4WDFが4WDF=1へと書き換えられると、図2のフローチャートにおいて、ステップS1からステップS17へと進む流れとなり、ステップS17において、エンジン出力制御が可能な領域に入ったと判断されると、ステップS17からステップS18→ステップS19→ステップS20→ステップS21へと進む流れとなり、ステップS20においては、ステップS18の車両挙動の安定状態を示すヨーレート条件と、ステップS19の車輪スリップ収束条件という4輪駆動化制御終了条件を満足すると、4輪駆動状態から2輪駆動状態へと戻され、ステップS21において、4輪駆動化フラグ4WDFが4WDF=0へと書き換えられ、通常制御に復帰する。
例えば、図5のタイムチャートにおいて、時点t3'でアクセルOFF操作によりエンジン出力制御が可能になると、ヨーレート条件と車輪スリップ収束条件による4輪駆動化制御終了条件を満足する時点t3まで待たれ、時点t3において、トランスファー4内のクラッチを解放することにより、駆動トルクを前後輪9,10,15,16に配分する4輪駆動配分状態から後輪9,10のみへ配分する2輪駆動配分状態へと戻される。
よって、エンジン出力制御の制限に伴う駆動スリップの発生を抑制する4輪駆動化が開始されると、エンジン出力制御の制限が解除される車両状態となり、かつ、車両挙動が安定で、車輪スリップの発生もないという条件の下で、4輪駆動状態から2輪駆動状態に戻されるため、駆動力配分の変更があっても、車両挙動の安定性が保たれるし、また、2輪駆動状態への変更直後に再スリップが発生することもない。
次に、効果を説明する。
(1) 前後輪駆動力配分制御システムとトラクション制御システムとを備えた4輪駆動車の駆動系制御装置において、トラクション制御システムに、排気系触媒の保護のために図3の特性によりエンジン出力制御の制御量を低減、もしくは、エンジン出力制御を禁止する制限制御部と共に、駆動輪にスリップが発生している時に、自動変速機2がレンジ固定モードで、かつ、2輪駆動モードの選択時で、かつ、エンジン出力制御制限が不可能な時、前後輪駆動力配分制御システムのアクチュエータ17に対し、2輪駆動状態から4輪駆動状態へと切り替える4輪駆動化指令を出力する制限対応制御部を設けたため、エンジン出力制御の制限に伴ってエンジン出力トルクが急上昇しても、駆動輪トルクの急上昇を抑制し、車両安定性を高めながら、駆動スリップの誘発を抑えることができる。
(2) トラクション制御システムは、駆動輪にスリップが発生している時に、燃料カットまたは点火時期変更の少なくともいずれかによるエンジン出力制御及びスリップが発生している左右または一方の駆動輪に制動力を付与するブレーキ制御を行うシステムとしたため、左右駆動輪が共に駆動スリップを生じた場合には、エンジン出力制御に加え左右の駆動輪に制動力を付与するブレーキ制御を行うことで、エンジン出力制御のみに比べて応答良く駆動スリップを抑えることができるし、また、スプリットμ路(左右不均一路面)や旋回加速中等において、片側の駆動輪のみがスリップを生じた場合も、スリップを生じた片輪のみに制動力を付与するブレーキ制御を行うことで駆動スリップを抑えることができる。
(3) 制限対応制御部は、駆動力配分を4輪駆動化に切り替える制御開始条件が成立すると、駆動輪速が従動輪速と同一の車輪速となるようにエンジンの全気筒燃料カット制御とブレーキ制御を行い、駆動輪速が従動輪速と同じであると確認した後、2輪駆動状態から4輪駆動状態へと切り替える4輪駆動化指令を出力するようにしたため、4輪駆動状態へと切り替える時にパワートレインの干渉を防止することができ、大きな前後Gや音が発生しないし、また、短時間で4輪駆動状態へと切り替えられるし、パワートレインの負荷が抑えられ耐久性の強化が不要となる。
さらに、駆動輪のスリップ率を低下させる(車体速=4輪グリップ状態)ことになるため、4輪駆動状態への切替え後の再スリップが防止され、特に極低μ路走行時には有効となる。
加えて、エンジンの全気筒燃料カット制御とブレーキ制御の併用により駆動輪の車輪速を低下させるようにしているため、全気筒燃料カット制御とブレーキ制御の一方により駆動輪の車輪速を低下させる場合に比べ、短時間で4輪駆動化が可能となる。
(他の実施例)
以上、本発明の4輪駆動車の駆動系制御装置を第1実施例に基づき説明してきたが、具体的な構成については、この第1実施例に限られるものではなく、特許請求の範囲の各請求項に係る発明の要旨を逸脱しない限り、設計の変更や追加等は許容される。
例えば、第1実施例では、トラクション制御システムへの適用例を示したが、車両の横滑り量と目標横滑り量との間に偏差が生じる走行中、横滑り量を目標横滑り量へ近づけるよう車輪に制動力を付与すると共に、燃料カットまたは点火時期変更の少なくともいずれかを行ってエンジン出力制御を行うビークルダイナミクス制御システムにも適用することができる。
この場合、エンジン出力制御制限時またはエンジン出力制御制限が実行されると予測される時、車両の横滑り量と目標横滑り量との間に偏差が生じる走行中で、変速機の変速シフト位置が固定状態で、かつ、前後輪駆動力配分制御システムにて2輪駆動状態の選択時であるという条件が成立すると、前後輪駆動力配分制御システムのアクチュエータに対し、2輪駆動状態から4輪駆動状態へと切り替える4輪駆動化指令が出力されるため、走行中にエンジン出力制御の制限に伴ってエンジン出力トルクが急上昇しても、駆動輪トルクの急上昇を抑制し、車両安定性を高めながら、車両の横滑り量を抑えることができる(請求項4に係る発明に相当)。
また、駆動力配分を4輪駆動化に切り替える制御開始条件が成立すると、横滑り量偏差が大きい場合は、2輪駆動状態から4輪駆動状態へと切り替える4輪駆動化指令を出力すると共に横滑り量偏差が少なくなるまでエンジンの全気筒燃料カット制御とブレーキ制御の少なくとも一方の制御を行い、横滑り量偏差が設定偏差以下の場合は、2輪駆動状態から4輪駆動状態へと切り替える4輪駆動化指令を出力するようにしても良い。この場合には、横滑り量偏差が少なくなるまで、つまり、車両挙動が安定するまで、4輪駆動化による駆動輪への伝達トルクが減少されることと、エンジンの全気筒燃料カット制御とブレーキ制御の少なくとも一方の制御により車体速が落とされることにより、簡易的な横滑り防止制御が可能である(請求項5に係る発明に相当)。
第1実施例では、後輪駆動ベースの4輪駆動車への適用例を示したが、前輪駆動ベースの4輪駆動車にも同様に適用することができる。また、トランスファーは、第1実施例のように、2輪駆動状態から完全4輪駆動状態まで無段階に前後輪駆動力配分比を変更するものであっても、2輪駆動状態と4輪駆動状態をON/OFF的に切り替えるものであっても良い。
第1実施例では、自動変速機搭載車(AT車)への適用例を示したが、手動変速機搭載車(MT車)や、Vベルト式やトロイダル式の無段変速機搭載車(CVT車)にも適用することができる。
第1実施例の4輪駆動車の駆動系制御装置が適用されたVDC/TCS/ABS制御システム図である。 第1実施例のVDC/TCS/ABSコントロールユニットのTCS制御部で実行されるTCS制御作動処理の流れを示すフローチャートである。 第1実施例装置で用いられる燃料カット制御可能特性図である。 タイヤのμ(駆動力)−S(スリップ率)特性図である。 第1実施例装置で通常のTCS制御から駆動輪速制御→4WD化制御→通常制御(2WD化)へと移行する場合のタイムチャートを示す図である。
符号の説明
1 エンジン
2 自動変速機
3 変速機出力軸
4 トランスファー
5 リアプロペラシャフト
6 リアディファレンシャル
7,8 リアドライブシャフト
9 左後輪
10 右後輪
11 フロントプロペラシャフト
12 フロントディファレンシャル
13,14 フロントドライブシャフト
15 左前輪
16 右前輪
17 アクチュエータ
18 4WDコントロールユニット
19 モード選択スイッチ
20 ブレーキペダル
21 マスターシリンダ
22 舵角センサ
23 ヨーレート/横Gセンサ
24 左前輪回転センサ
25 右前輪回転センサ
26 左後輪回転センサ
27 右後輪回転センサ
28 圧力センサ
29 VDC/TCS/ABSコントロールユニット
30 エンジンコントロールユニット
31 自動変速機コントロールユニット
32 電子制御スロットル
33 プリチャージポンプ
34 VDC/TCS/ABSアクチュエータ
35 ABS警告灯
36 VDC−OFF表示灯
37 SLIP表示灯

Claims (5)

  1. 後輪または前輪を駆動する2輪駆動状態と、前後輪を駆動する4輪駆動状態とを、アクチュエータへの指令により切替え可能な前後輪駆動力配分制御システムと、
    変速比を自動に制御する自動変速比モードと、前記変速比を固定するレンジ固定モードとを切り替える変速比モード切替手段と、
    駆動輪のスリップを検出する駆動スリップ検出手段を有し、駆動輪にスリップが発生している時、燃料カットまたは点火時期変更の少なくともいずれかを行ってエンジン出力制御を行うトラクション制御システムと、
    排気系触媒の保護のために車両の運転状態に応じてエンジン出力制御の制御量を低減、もしくは、エンジン出力制御を禁止するエンジン出力制御制限を行うエンジン出力制御制限手段と、
    前記レンジ固定モードの場合に、前記駆動輪にスリップが発生している時で、かつ、エンジン回転数とアクセル開度による車両の運転状態の領域が移動して前記エンジン出力制御制限が行われていない状態から、前記エンジン出力制御制限が行われる状態に移行するとき、または前記領域が移動して前記エンジン出力制御制限が行われていない状態から、前記エンジン出力制御制限が行われる状態に移行すると予測されるとき、前記前後輪駆動力配分制御システムのアクチュエータに対し、前記2輪駆動状態から前記4輪駆動状態へと切り替える4輪駆動化指令を出力する制限対応駆動力配分制御手段と、
    を設けたことを特徴とする4輪駆動車の駆動系制御装置。
  2. 請求項1に記載の4輪駆動車の駆動系制御装置において、
    ブレーキ操作とは無関係に前後輪の各輪に対し独立にブレーキ液圧を発生させるブレーキアクチュエータを設け、
    前記トラクション制御システムは、駆動輪にスリップが発生している時に、燃料カットまたは点火時期変更の少なくともいずれかによるエンジン出力制御及びスリップが発生している左右または一方の駆動輪に制動力を付与するブレーキ制御を行うシステムであることを特徴とする4輪駆動車の駆動系制御装置。
  3. 請求項1または請求項2に記載の4輪駆動車の駆動系制御装置において、
    前記制限対応駆動力配分制御手段は、駆動力配分を4輪駆動化に切り替える制御開始条件が成立すると、駆動輪速が従動輪速または車体速と同一の車輪速となるようにエンジンの全気筒燃料カット制御とブレーキ制御の少なくとも一方の制御を行い、駆動輪速が従動輪速または車体速とほぼ同じであると確認した後、2輪駆動状態から4輪駆動状態へと切り替える4輪駆動化指令を出力する手段であることを特徴とする4輪駆動車の駆動系制御装置。
  4. 後輪または前輪を駆動する2輪駆動状態と、前後輪を駆動する4輪駆動状態とを、アクチュエータへの指令により切替え可能な前後輪駆動力配分制御システムと、
    変速比を自動に制御する自動変速比モードと、前記変速比を固定するレンジ固定モードとを切り替える変速比モード切替手段と、
    ドライバのステアリング操作量やブレーキ操作量により目標横滑り量を演算する目標横滑り量演算手段と、
    車両の横滑り量を検出する横滑り量検出手段と
    を有し、
    車両の横滑り量と目標横滑り量との間に偏差が生じる走行中、横滑り量を目標横滑り量へ近づけるよう車輪に制動力を付与すると共に、燃料カットまたは点火時期変更の少なくともいずれかを行ってエンジン出力制御を行うビークルダイナミクス制御システムと、
    排気系触媒の保護のために車両の運転状態に応じてエンジン出力制御の制御量を低減、もしくは、エンジン出力制御を禁止するエンジン出力制御制限を行うエンジン出力制御制限手段と、
    前記レンジ固定モードの場合に、車両の横滑り量と目標横滑り量との間に偏差が生じる走行中で、かつ、エンジン回転数とアクセル開度による車両の運転状態の領域が移動して前記エンジン出力制御制限が行われていない状態から、前記エンジン出力制御制限が行われる状態に移行するとき、または前記領域が移動して前記エンジン出力制御制限が行われていない状態から、前記エンジン出力制御制限が行われる状態に移行すると予測されるとき、前記前後輪駆動力配分制御システムのアクチュエータに対し、前記2輪駆動状態から前記4輪駆動状態へと切り替える4輪駆動化指令を出力する制限対応駆動力配分制御手段と、
    を設けたことを特徴とする4輪駆動車の駆動系制御装置。
  5. 請求項4に記載の4輪駆動車の駆動系制御装置において、
    前記制限対応駆動力配分制御手段は、駆動力配分を4輪駆動化に切り替える制御開始条件が成立すると、横滑り量偏差が大きい場合は、2輪駆動状態から4輪駆動状態へと切り替える4輪駆動化指令を出力すると共に横滑り量偏差が少なくなるまでエンジンの全気筒燃料カット制御とブレーキ制御の少なくとも一方の制御を行い、横滑り量偏差が設定偏差以下の場合は、2輪駆動状態から4輪駆動状態へと切り替える4輪駆動化指令を出力する手段であることを特徴とする4輪駆動車の駆動系制御装置。
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