JP4539523B2 - 検知端子及びそれを備えたレバー式コネクタ - Google Patents

検知端子及びそれを備えたレバー式コネクタ Download PDF

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Description

本発明は、検知端子及びそれを備えたレバー式コネクタに関する。
従来、コネクタの中には雌雄のコネクタが正規嵌合したか否かを電気的に検知するために、検知端子を設けたものが知られている。このものは、一方のコネクタハウジングに一対の接点用端子を設け、他方のコネクタハウジングには両コネクタハウジングが正規嵌合したときに両接点用端子と接触して検知回路を閉成する検知端子と、両コネクタハウジングを離脱規制状態にロックするロックアームとを設けた構造である。
検知端子は、基板部とその前端から後方へ向けて折り返された二股状をなすばね片と両ばね片の後端同士を橋絡してなる連結部とから構成されている。具体的には、両コネクタハウジングが嵌合する途上でロックアームが撓み変形したときに、ロックアームが連結部を押圧するとともにこの押圧に伴ってばね片を接点用端子から退避する位置に変形させることにより、接点用端子と検知端子とを非接触状態としている。逆に両コネクタハウジングが正規嵌合したときには、ロックアームの復帰動作を利用して検知端子のばね片を復帰させ、両接点用端子を対応するばね片に接触させることで検知端子と接点用端子とを短絡させるようになっている。
特開平11−74025号公報
上記の場合は、両ばね片が連結部を介して一体化されているため、両ばね片の撓み動作も一体的に挙動するようになっている。したがって、仮に両接点用端子の高さが同じ高さ位置に揃っていない場合には、低い位置にある接点用端子が対応する一方のばね片に先に接触してそのばね片を撓み変形させることになり、それに伴ってこの接点用端子と直接に接触していない他方のばね片を同時に撓み変形させることになるため、高い位置にある接点用端子が対応する他方のばね片と非接触状態となるおそれがある。
本発明は上記のような事情に基づいて完成されたものであって、検知端子において接点用端子に対する接触信頼性を確保することを目的とする。
上記の目的を達成するための手段として、請求項1の発明は、相互に嵌合可能なコネクタのうちの一方のコネクタハウジングに設けられ、両コネクタハウジングが正規嵌合したときにのみ、一方または他方のコネクタハウジングのいずれかに設けられた一対の接点用端子と接触して検知回路を閉成するようになっている検知端子であって、基板部と、この基板部の両端側を支点部としてそこから相互に接近する方向へ延び、前記支点部を支点としてそれぞれ撓み変形可能とされる第1ばね部及び第2ばね部を備え、前記第1ばね部には前記接点用端子と接触可能な接点部が形成され、前記第2ばね部には外部に配された可動部材の変位に伴ってこの可動部材から押圧力を受ける被押圧部が形成されており、前記第2ばね部の延出端部は、前記第1ばね部の延出端部に対し前記可動部材側で重なり、前記被押圧部が押圧力を受けたときに前記第1ばね部の延出端部を押圧してこの第1ばね部を撓み変形させることによって前記接点用端子と非接触状態とするものであり、さらに、前記第2ばね部は、1枚のばね板によって構成される一方、前記第1ばね部は、前記一対の接点用端子と個別に対応して相互に独立した撓み動作を行う2枚のばね板によって構成されるところに特徴を有する。
請求項2の発明は、請求項1に記載のものにおいて、前記第1ばね部は、前記基板部の一部を切り起こして形成されているところに特徴を有する。
請求項3の発明は、請求項1または請求項2に記載のものにおいて、前記基板部の側縁には側壁が立ち上げ形成され、この側壁には前記第2ばね部の側縁に対し前記可動部材側から被さるようにして当接するばね押さえ部が形成され、前記第2ばね部はその延出端部を折り返して形成されて記ばね押さえ部に対しプリロードを付与するところに特徴を有する。
請求項4の発明は、請求項1ないし請求項3のいずれかに記載の検知端子を備えたレバー式コネクタであって、前記第1ばね部は前記一方のコネクタハウジングの嵌合方向前方に位置して後方へ延出する形態とされ、前記第2ばね部は前記一方のコネクタハウジングの嵌合方向後方に位置して前方へ延出する形態とされており、前記一方のコネクタハウジングは、前記他方のコネクタハウジングに設けられたカムピンと係合可能なカム溝を有するレバーを備え、前記レバーは、前記一方のコネクタハウジングの後方へ相対的に突出量の大きい嵌合初期位置から相対的に突出量の小さい嵌合完了位置へと回動操作されることにより、前記カム溝と前記カムピンとの係合によるカム作用によって前記両コネクタハウジングの嵌合動作を助勢するようになっており、かつ、前記レバーは前記可動部材として構成され、前記被押圧部を押圧可能な押圧部を有しており、前記押圧部は、前記両コネクタハウジングが正規嵌合するまで回動操作される間は、前記被押圧部を前記一方のコネクタハウジングの嵌合方向後方より前方へ向けて回動軌跡を描きつつ摺接状態で押圧することで、前記接点部が前記接点用端子と離間する位置に撓み変位させるような押圧状態を保持し、前記レバーが前記両コネクタハウジングを正規嵌合させる位置まで回動操作されたときには前記押圧を解除して前記接点部が前記接点用端子と接触可能となるよう復帰するところに特徴を有する。
請求項5の発明は、請求項4に記載のものにおいて、前記接点用端子は、前記他方のコネクタハウジングに設けられており、かつ、この他方のコネクタハウジングに装着されたハーネス回路を構成する端子金具の一部または全部と同一形状をなしているところに特徴を有する。
<請求項1の発明>
両コネクタハウジングが正規嵌合するまでの間、可動部材が第2ばね部の被押圧部を押圧し、その押圧に伴って第2ばね部が撓み変形するとともに、この第2ばね部の延出端部に押されて第2ばね部も撓み変形し、これにより、第2ばね部の接点部が対応する接点用端子と非接触状態に保たれる。そののち両コネクタハウジングが正規嵌合すると、第2ばね部が復帰するとともに第1ばね部が復帰し、これにより、第1ばね部の接点部と接点用端子とが接触して両者が短絡状態となって検知回路が閉成される。このとき仮に、両接点用端子のアライメントがずれていても、相互に独立した二枚の第1ばね部がそれぞれ個別に撓み動作を行うことによってアライメントのずれを吸収できるので、両第1ばね部のうちのいずれかが接点用端子と非接触状態となるようなことはなく、接点用端子に対する接触信頼性を確保することができる。
また、仮に第2ばね部が第1ばね部と対応して2枚のばね板からなるとした場合に、可動部材が第2ばね部の外面に沿って押圧状態で移動すると、両ばね板間の隙間を跨ぐときに動作不良を起こすおそれがある。その点、請求項1の発明によれば、第2ばね部が第1ばね部とは独立して設けられた1枚のばね板によって構成されているので、上記の如く隙間を跨ぐということがなく、動作不良を起こすことが防止される。
<請求項2の発明>
第1ばね部が基板部の一部を切り起こして形成されているので、延出部分を折り返して形成される場合に比べ、材料取りが良好となって歩留まりを向上させることができる。
<請求項3の発明>
第2ばね部がプリロード状態で配されてばね押さえ部に押さえ付けられているから、ばね押さえ部が設けられることなく自由状態で配されるものに比べ、第2ばね部を折り返し形成するに際し、製造容易であるとともに、被押圧部を可動部材に対する良好な接触位置に正確に位置合わせすることができる。また、第2ばね部と第1ばね部とが接触可能な状態にあるので、ばね押さえ部により第2ばね部を位置決めすれば、第1ばね部も同時に位置決めすることができる。
<請求項4の発明>
レバーを回動操作すると、レバーの押圧部が被押圧部に対し嵌合方向後方より接触し、回動軌跡を描きつつ摺接するが、その場合に、第2ばね部が摺接方向に沿って延出する形態であるため、第2ばね部の撓み動作が円滑となる。第1ばね部は、逆に、後方へと延出するようにしてあるため、接点用端子との接触を嵌合の早期においてかつ充分な接触圧を得ることができる。
<請求項5の発明>
接点用端子とハーネス回路を構成する端子金具の一部または全部とを同一部品にて構成することができるので、部品点数を削減することができ、低コスト化を実現できる。
<実施形態1>
本発明の実施形態1を図1ないし図26によって説明する。本実施形態のコネクタは、エアバッグ用コネクタに適用した場合を例示するものであって、互いに嵌合可能な雌雄一対のコネクタハウジング10,80を備えて構成されている。なお、以下の説明において上下方向については図1を基準とし、前後方向については両コネクタハウジング10,80の互いの嵌合面側を前方とする。
雄側のコネクタハウジング80は合成樹脂製であり、図1及び図17に示すように、正面から見ると横長矩形状をなすフード部81が前面に開口して形成されている。フード部81の内面の幅方向中心軸(幅方向中央)には仕切壁82が上下方向(高さ方向)に架設されており、この仕切壁82を境とした左右両側に、雌側のコネクタハウジング10を個別に収容可能な左右一対の嵌合凹部83が開設されている。雄側のコネクタハウジング80は、両嵌合凹部83の内部構造がそれぞれ同じとされ、仕切壁82を間に挟んで左右対称形をなしている。
フード部81内にはタブ片状に形成された複数本の雄側端子金具99が突出して配されており、各雄側端子金具99がフード部81の奥壁84に貫通して装着されている。各雄側端子金具99のうち奥壁84からフード部81外へ突出する部分は、途中で下方へ略直角に曲げられてその下端部が図示しないプリント回路基板の導電路に電気的に接続されている。フード部81の両側壁の後端には左右一対の保護壁85が後方へ向けて突出して形成されており、両保護壁85によって各雄側端子金具99の露出部分が外側方から保護されるようになっている。
フード部81の奥壁84には、各嵌合凹部83の幅方向中心軸から偏心した位置に、両コネクタハウジング10,80の誤組み付けを防止するための突片86がフード部81内に突出して形成されている。また、フード部81の奥壁84には、両コネクタハウジング10,80の嵌合に伴い、雌側のコネクタハウジング10に設けられた検知端子70の短絡状態を解除する複数の短絡解除片87が同じくフード部81内に突出して形成されている。
そして、フード部81内には、上下3段に分かれて配された各雄側端子金具99のうち上段に位置する雄側端子金具99群の側方に配置され、その上段に位置する雄側端子金具99と同じ形態で、かつその前端位置が各雄側端子金具99の前端位置と同じ位置に揃えられた一対の接点用端子98が突出して配されている。各接点用端子98は、両コネクタハウジング10,80が正規に嵌合するのに伴い、雌側のコネクタハウジング10に設けられた検知端子60と電気的に接続されて、検知回路を構成するようになっている。
フード部81の上壁の内面には、各嵌合凹部83の幅方向中心軸から左右両側へ寄った位置に、雌側のコネクタハウジング10に組み付けられたレバー40のカム溝41と係合可能なカムピン88が突設されている。また、フード部81の上壁の内面には、各嵌合凹部83の幅方向中心軸から仕切壁82側へ寄った位置に、レバー40の係止片42と弾性的に係止可能なロック突部89が突設されている。
さらに、フード部81の下壁の内面には、各嵌合凹部83の幅方向中心軸から左右両側へ寄った位置でかつこのフード部81の前端位置に、レバー40に設けられた引っ掛け部43と係合して両コネクタハウジング10,80の嵌合姿勢を矯正する受け部91が突設されている。さらにまた、フード部81の上壁の内面には、各嵌合凹部83の幅方向中心軸から左右両側へ寄った位置に、前後方向に延びる縦板状の解除突部92が突設されている。
雌側のコネクタハウジング10は、同じく合成樹脂製であって両嵌合凹部83毎に対応して2つ用意されており、図1及び図18に示すように、ハウジング本体11、リテーナ93、及びレバー40を備えている。なお、図示する雌側のコネクタハウジング10は、雄側のコネクタハウジング80における一方の嵌合凹部83に収容されるものを示しており、他方の嵌合凹部83に収容されるものとは左右対称形をなしている。
ハウジング本体11は、図19及び図21に示すように、全体として略ブロック状に形成され、相手の雄側端子金具99と対応する位置に、前後方向に沿った複数のキャビティ12を有して構成されている。各キャビティ12には電線Wの端末に接続された雌側端子金具97が後方から挿入され、正規挿入された雌側端子金具97がキャビティ12の内面に突設されたランス13によって抜け止め状態で弾性係止されるようになっている。
ハウジング本体11の前面には、両コネクタハウジング10,80の嵌合時に雄側のコネクタハウジング80の突片86を受け入れる突片受け部14が凹設されており、この突片受け部14に突片86が進入することで、両コネクタハウジング10,80が天地逆転した姿勢をとらならないようにしてある。
また、ハウジング本体11の前面には、短絡端子70を収容するための短絡端子収容部15が前面に開口しかつその下側のキャビティ12に連通する態様で形成されている。短絡端子収容部15に収容される短絡端子70は、図1に示すように、両コネクタハウジング10,80の嵌合動作が開始されるまでの間、その下側のキャビティ12内に横並びに配された一対の雌側端子金具97とそれぞれ短絡可能に接触する幅方向に一対の弾性片71を有している。そして、短絡端子70は、図2に示すように、両コネクタハウジング10,80が嵌合するに伴い、雄側のコネクタハウジング80の短絡解除片87が対応する弾性片71を短絡解除方向へ撓み変形させることで、両雌側端子金具97の短絡状態を解除するようになっている。
また、ハウジング本体11の一側端には検知端子収容部16が形成されている。検知端子収容部16は、上段に位置する雌側端子金具97のキャビティ12群と隣接して平行に配置されており、ここに後方から検知端子60が収容可能とされている。
検知端子60は、導電性金属板を所定形状に曲げ加工して形成され、図1、図25、及び図26に示すように、検知端子収容部16の内面に沿って配される基板部61と、基板部61の前端部から後方へ向けて昇り勾配で延びる第1ばね部62と、基板部61の後端部から前方へ向けて昇り勾配で延びる第2ばね部63と、基板部61の両側縁に沿って立ち上げられた両側壁部64とからなる。詳しくは第1ばね部62は、基板部61において幅方向に一対が横並びで配置されており、基板部61に略コの字の切り込みを入れてその切り込み間の切片を切り起こして形成されるとともに、その基端部寄りの位置に接点用端子98に対する接点部65を突設させている。したがって、両第1ばね部62は、それぞれ対応する接点用端子98と接続可能とされており、両者が相互に独立して撓み変形動作を行うことにより、両接点用端子98に対するアライメントがずれる事態を回避できるようになっている。一方、第2ばね部63は、基板部61の後端部を前方へ向けて折り返してなる一枚ばね構造となっており、その前端を両第1ばね部62の後端に対して上方から覆い被さるように重ねて配置されている。
第2ばね部63の延出途中には上方へ向けて突き出る態様の被押圧部66が形成され、この被押圧部66は、後方から進入するレバー40の押圧部44及び先行押圧部45(後述する)によって押圧されるようになっている。詳しくは被押圧部66は、第2ばね部63の根元側にて略垂直に立ち上げられたあと斜め前方へ昇り勾配で傾斜する斜面を有し、斜面の前端から略水平に少し延びたあと下方へ向けて略垂直に延びる形態とされている。そして、レバー40が回動操作されることにより、レバー40の押圧部44及び先行押圧部45が被押圧部66に対しレバー40の回動軌跡に沿って円弧を描きつつ摺接し、被押圧部66が下方へ撓み変形させられるとともに、この被押圧部66の変位に伴って第1ばね部62も同様に下方へ撓み変形させられるようになっている。
両側壁部64には、第2ばね部63が過度撓みするのを規制する左右一対の過度撓み規制片67が内側へ向けて切り起こして形成されている。両側壁部64の上端には、検知端子収容部16の内面に係止可能な左右一対のロック突起68が形成されている。また、両側壁部64の上端には、内向きに折り曲げられることにより、第2ばね部63の両側縁部を上から押さえ付ける左右一対のばね押さえ片69(ばね押さえ部)が形成されている。第2ばね部63は、両ばね押さえ片69に対して上方へ押圧するようなプリロードを付与した状態で押さえ付けられ、これによってばね反力の大きさを厳密に調整しなくても済むようにしてある。
また、ハウジング本体11には、図11に示すように、このハウジング本体11の下面と両側面の3面に開口するリテーナ装着孔17が形成されている。そして、リテーナ装着孔17は上下3段の各キャビティ12を縦断して連通する深さをもって構成され、図21に示すように、ハウジング本体11においてリテーナ装着孔17の上部に切り立つ両側面に、リテーナ93を仮係止位置及び本係止位置で留め置くための本係止突部19及び仮係止突部18が上下方向に並んで形成されている。
リテーナ93は、図23に示すように、キャビティ12と連通可能な複数の窓部94を有する本体枠95を備え、窓部94の内面には雌側端子金具97を抜け止めするための係止突起94Aが形成されている。本体枠95には、この本体枠95の4角のうちの1角を切除して段部95Aが形成されており、この段部95Aの内側に、検知端子収容部16の周壁が嵌合状態で配されるようになっている。本体枠95の上面の両側端(段部95Aを除く)には、上方へ突出する左右一対の係止アーム95Eが撓み変形可能に形成されている。係止アーム95Eの先端には係止爪95Fが内向きに突出して形成されている。
そして、リテーナ93は、リテーナ装着孔17に差し込まれてその下端部をハウジング本体11の下面から突出させることで少し浮いた状態に配されて、係止アーム95Eの係止爪95Fを仮係止突部18に弾性的に掛け止めする仮係止位置と、この仮係止位置からリテーナ装着孔17の奥側へ深く押し込まれてその下端をハウジング本体11の下面に略面一で連ねて、係止アーム95Eの係止爪95Fを本係止突部19に弾性的に掛け止めする本係止位置との間を移動可能とされている。仮係止位置では、係止突起94Aがキャビティ12側方に待機して雌側端子金具97の挿抜操作を可能とする一方、本係止位置では、係止突起94Aがキャビティ12内に臨んでそこに正規挿入されている雌側端子金具97をランス13とともに抜け止め状態で係止するようになっている。また、リテーナ93の下面(押し込み面93A)には、図15及び図22に示すように、レバー40に設けられた姿勢矯正アーム46との干渉を回避するための逃がし凹部96が形成されており、リテーナ93が仮係止位置にあって浮いた状態にあるときに、逃がし凹部96内に姿勢矯正アーム46の側縁下端部が嵌入するようになっている。
ハウジング本体11の上部には、図21に示すように、レバー40を収容する収容空間21が後面に開口して形成されている。収容空間21は、最上段に位置する薄肉状の覆い壁22(カム板収容壁)とそれに対向するレバー装着面23との間に形成されており、ここにレバー40が後方から略水平姿勢をとりつつスライド装着されるようになっている。既述した検知端子収容部16は、レバー装着面23に貫通して形成された通し孔24を介して収容空間21と連通するようになっている。
レバー装着面23にはレバー40を回動可能に支持する略円柱状の支軸25が突設されており、レバー40を装着する過程で覆い壁22を撓ませつつレバー40に設けられたカム板47が支軸25を乗り越え、そののちレバー40が正規の装着位置に至るとともに支軸25がカム板47の軸受部47Aへ嵌め込まれて、レバー40が収容空間21内に抜け止め状態で支持されるようになっている。支軸25は、ハウジング本体11の幅方向中心軸及び前後方向(奥行き方向)中心軸から偏心した位置に設定されている。また、レバー装着面23には支軸25と並んでカム板係合部26が突設されており、このカム板係合部26がカム板47に形成された係合凹部47Bに係合するとともにレバー40を嵌合初期位置と嵌合完了位置とに留め置くようになっている。
ハウジング本体11の下面には、支軸25と上下方向に関して同軸上の位置に、レバー40に設けられた姿勢矯正アーム46の軸受部46Aを嵌め込むことにより、支軸25とともにレバー40を両持ち状となす支持軸27が突設されている。支持軸27の先端には、相互に反対方向に突出する抜け止め突部27Aが形成されており、レバー40の回動途中において姿勢矯正アーム46が支持軸27から抜け出ないようにしてある。また、ハウジング本体11の下面には、前後方向に関して支持軸27とリテーナ装着孔17を挟んだ反対側でかつ幅方向両端部に、左右一対の調整突部28が形成されている。両調整突部28は、支持軸27とほぼ同じ突出寸法を有してその先端位置を支持軸27の先端位置とほぼ同じ位置に揃えており、両コネクタハウジング10,80の嵌合過程で雌側のコネクタハウジング10が前のめりになって嵌合するのを防止する役割を担っている。
覆い壁22には、図25に示すように、前後方向に関して支軸25の直前方位置に、雄側のコネクタハウジング80のカムピン88が導入されるカムピン導入溝22Aが、前後方向に延びるとともに前端に開口して形成されている。また、覆い壁22には、カムピン導入溝22Aとは反対側へ偏位した位置に、雄側のコネクタハウジング80のロック突部89を導入するためのガイド溝22Bが、同じく前後方向に延びるとともに前端に開口して形成されている。カムピン88はカムピン導入溝22Aの両側縁に摺接可能に導入されるとともに、ロック突部89がガイド溝22Bの両側縁に摺接可能に導入されるようになっている。さらに、覆い壁22には、雄側のコネクタハウジング80の解除突部92を摺接状態で導入するための案内溝22Eが、ガイド溝22Bとは反対側でかつこのガイド溝22B及びカムピン導入溝22Aと平行に配されている。
ハウジング本体11における収容空間21の一側(図示する左側)は、レバー装着面23及び覆い壁22の一部を切り欠いて後面に開口しており、ここがレバー40に設けられた方形枠状の保護部48を収容可能な保護部収容空間21Aとして構成されている。また、ハウジング本体11の一側面には、図13に示すように、上下方向に延びるとともに上方で収容空間21に臨むようになっている段付部29が形成されており、この段付部29を境とした前方領域が後方領域よりも一段低くなった段差凹部29Bとして構成されている。そして、段付部29のうち前方を向く段差面は、レバー40が嵌合完了位置まで回動されたときに、レバー40に設けられた操作アーム49に押し当てられる当て面29Aとして構成されている。
レバー40は、図18に示すように、カム板47と姿勢矯正アーム46とこれらの端部同士を連結する操作アーム49とからなり、全体として門型をなしている。カム板47には、図7に示すように、このカム板47のうち操作アーム49から離れた端部側に、雄側のコネクタハウジング80のカムピン88と係合可能なカム溝41が所定方向に延出して形成されており、カムピン88がカム溝41に沿って相対的に移動することにより、両コネクタハウジング10,80の嵌合離脱操作が可能となっている。なお、かかるカム溝41は姿勢矯正アーム46には設けられていない。また、以下のレバー40の構造説明において前後方向については、レバー40が嵌合完了位置にある状態(図10に示す状態)を基準とする。
カム板47の内面(下面)のうちカム溝41の終端の近傍位置には、略円形の軸受部47Aが凹設されている。軸受部47Aの近傍位置には、この軸受部47Aと同心の円弧をなす係合凹部47Bが形成されており、この係合凹部47Bにカム板係合部26が摺接してレバー40の回動操作が案内されるようになっている。
カム板47の外周縁のうちカム溝41の入り口の近傍位置には、レバー40が嵌合完了位置にあるときに前後方向に延びる撓み変形可能な仮保持アーム51が形成されている。仮保持アーム51は、両コネクタハウジング10,80の嵌合前は、その先端突起51Aがハウジング本体11の収容空間21の側縁部に設けられた仮保持受け部31と引っ掛け状態で係止してレバー40の回動操作を規制しており、両コネクタハウジング10,80の嵌合動作が開始されることにより、その先端突起51Aが雄側のコネクタハウジング80の解除突部92に押されて係止解除方向に撓み変形させられて、レバー40の回動操作を許容するようになっている。
カム板47においてカム溝41及び軸受部47Aが配置された側と反対側(操作アーム49側)の端部には、雄側のコネクタハウジング80のロック突部89と弾性係止可能とされた係止片42が形成されている。係止片42は、カム板47の後端に開口して前後方向に延びる幅方向に一対のスリット42A間において片持ち状に形成されており、その前端部を基端として上下方向に撓み変形可能とされている。両スリット42Aのうちの一方は、カム板47の1角を斜めに切り落としてなる傾斜縁部47Eの近傍にあってこれ以上前方には切り込めない形態となっている。
そして、カム板47の外面(上面)において係止片42よりも前方領域には、レバー40の回動途中でロック突部89との干渉を回避してレバー40の回動操作を可能とするためのロック逃がし部52が凹設されている。係止片42の基端部には、ロック逃がし部52の後端から段差をなして連なる係止突部53が形成されている。係止突部53において前記段差を構成する前面は、図1に示すように、後方へ向けて昇り勾配となるテーパ状の案内面53Aとされ、係止突部53の上面はカム板47の一般基準面とほぼ同じ高さの平面とされる。また、係止突部53の後面は、係止突部53より後方に設けられた凹所54との間に段差をなす略垂直に切り立つ係止面53Bとされている。レバー40の回動途中では、ロック突部89が係止突部53の案内面53Aに沿って係止突部53に乗り上げられるとともに係止片42が下方へ撓み変形させられ、ロック突部89が係止突部53の平面に摺接したあとレバー40が嵌合完了位置に至ると、ロック突部89が凹所54に嵌まり込むとともに係止突部53の係止面53Bに抜け止め状態で係止し合うようになっている。
係止片42の後端部には、係止片操作部55が一段高い位置に設定されており、ここを押し下げ操作することで係止片42とロック突部89とのロック状態を解除できるようになっている。カム板47の後端部には、係止片操作部55の全周を取り囲むようにして方形枠状の保護部48が形成されており、この保護部48の内側を通して係止片操作部55の解除操作が可能とされている。そして、保護部48は、その一辺が操作アーム49に接合されてカム板47の後端部より上下方向に膨出して形成され、レバー40が嵌合完了位置にあるときにハウジング本体11の保護部収容空間21Aにその全体が収容されるようになっている。
また、カム板47の内面(下面)には、図1及び図24に示すように、係止片42の基端部の一側縁に沿って押圧部44が突出して形成されている。押圧部44は、レバー40が嵌合完了位置に至る手前の回動終盤位置にあってロック突部89と係止突部53との係合に基づいて係止片42が下方へ撓み変形したときに、検知端子60の第2ばね部63における被押圧部66に対し後方から当接してこの第2ばね部63を第1ばね部62とともに下方へ撓ませるようになっており、さらにレバー40が嵌合完了位置に至ると同時に、第2ばね部63に対する押圧状態を解除して第2ばね部63及び第1ばね部62を弾性復元させるようになっている。押圧部44の前端は略垂直に切り立って配されており、押圧部44の下端は後方へ行くにつれて昇り勾配となる斜面とされている。係止片42が最も撓み変形したときに、押圧部44の斜面は略水平に配される。
カム板47の内面のうち、係止片42の直前方でかつ押圧部44と幅方向に関して内側へ少しずれた位置には、押圧部44とは別体の先行押圧部45が突出して形成されている。先行押圧部45は、押圧部44と同様に前後方向に延びる形態である一方、押圧部44よりもその前後長さを短くして構成されている。この先行押圧部45は、レバー40の回動途上で押圧部44が検知端子60の被押圧部66を押圧するのに先立って、被押圧部66に後方から当接して第2ばね部63を第1ばね部62とともに下方へ撓ませるようになっており、さらにレバー40の回動が進むことで被押圧部66を乗り越えるようになっている。先行押圧部45が第2ばね部63に対する押圧状態を解除すると、押圧部44が先行押圧部45に代わって第2ばね部63の被押圧部66を押圧することになる。先行押圧部45の前端の下部は後方へ向けて下り勾配となる斜面とされ、先行押圧部45の下端は略水平なフラット面とされる。そして、先行押圧部45が係止片42による撓み動作の影響を受けない範囲に形成され、かつ、先行押圧部45と押圧部44との間に距離があいていることから、係止片42が撓み変形する間、先行押圧部45の後端と押圧部44の前端との干渉を回避できるようになっている。
ここで、レバー40の回動操作に伴い、接点用端子98が検知端子60の内部に進入することになるものの、レバー40の回動途上では先行押圧部45とこれに続く押圧部44とが第2ばね部63とともに第1ばね部62を押圧して第1ばね部62の接点部65を下位へ押しやっているので、接点用端子98と第1ばね部62の接点部65とは非接触状態に保たれる。一方、レバー40が嵌合完了位置に至ると、第2ばね部63に対する押圧部44の押圧状態が解除され、これに伴って第2ばね部63が第1ばね部62とともに弾性復元することにより、接点用端子98と第1ばね部62の接点部65とが接触して検知回路を閉成することになる。
レバー40の操作アーム49は、図13に示すように、高さ方向に延びる長板状をなしており、レバー40が嵌合完了位置に至ったときに、ハウジング本体11の段差凹部29Bに嵌合するとともに、その前端がハウジング本体11の当て面29Aに対し高さ方向に押し当てられ、この当て面29Aを前方つまり嵌合が進む方向へ押し込むようになっている。操作アーム49の前端は押し面49Aとして機能しており、両コネクタハウジング10,80が傾いた姿勢で嵌合するのを防止する役割を担っている。
レバー40の姿勢矯正アーム46は、図24に示すように、ハウジング本体11を間に挟んでカム板47と対向する位置に配置されており、その幅寸法がカム板47よりも幅狭とされてリテーナ93との干渉を回避可能となっている。姿勢矯正アーム46には、カム板47の軸受部47Aと上下方向に関して同軸上の位置に、支持軸27を嵌合可能な軸受部46Aが厚み方向に貫通して形成されている。姿勢矯正アーム46の軸受部46Aの内縁には、抜け止め突部27Aを嵌め込むための逃がし溝46Bが切り欠き形成されているとともに、抜け止め突部27Aとレバー40の抜け方向で係合する係合縁部46Eが形成されている。
姿勢矯正アーム46の先端部(操作アーム49から離れた端部)には、レバー40の回動方向と略直交する方向に沿って引っ掛け面43Aを有する引っ掛け部43が形成されている。引っ掛け部43は、両コネクタハウジング10,80が幅方向に関して正規の嵌合姿勢から傾いた状態で嵌合が進む場合に、レバー40が嵌合完了位置に至る直前に、雄側のコネクタハウジング80の受け部91の後面にその引っ掛け面43Aを対面させてこの受け部91と引っ掛け状態で係合するようになっており、さらにレバー40が嵌合完了位置に至る過程で受け部91を引き込むことにより、両コネクタハウジング10,80の嵌合姿勢を矯正する役割を担っている。
ところで、レバー40は、図7及び図20に示すように、嵌合初期位置では操作アーム49をハウジング本体11の後面よりも後方へ位置させることでハウジング本体11の後面に突出状態で配置される一方、嵌合完了位置では、図10及び図16に示すように、その後端面をハウジング本体11の後端面に略面一で連ねることでハウジング本体11の後端面との間に段差が生じないようにしてある。したがって、レバー40とハウジング本体11との面一状態を確認することにより、両コネクタハウジング10,80が正規嵌合されたか否かを判断できるようになっている。
次に、本実施形態の作用を説明する。まず、雄側のコネクタハウジング80は、雄側端子金具99とプリント回路基板の導電路との導通をとりつつ基板の表面に固定され、雌側のコネクタハウジング10との嵌合動作が開始されるまで待ち受け状態とされる。
一方、雌側のコネクタハウジング10においては、リテーナ93をハウジングのリテーナ装着孔17に差し込んで仮係止位置に留め置き、その状態でハウジング本体11の収容空間21にレバー40のカム板47をスライド装着してカム板47の軸受部47Aを支軸25に支持させるとともに、その反対側で姿勢矯正アーム46の軸受部46Aを支持軸27に支持させることにより、レバー40を嵌合完了位置に留めた状態でハウジング本体11に取り付ける。このとき、レバー40の姿勢矯正アーム46とリテーナ93とが厚み方向で重複する位置関係にあるが、図15に示すように、リテーナ93の逃がし凹部96に姿勢矯正アーム46の一部が進入することによって両者の干渉が回避される。
続いて、上記した雌側のコネクタハウジング10を雌側端子金具97の組み付け現場へ搬送する。組み付け現場では、ハウジング本体11のキャビティ12内へ後方から雌側端子金具97を自動機によって挿入するわけであるが、この場合に、レバー40の後端とハウジング本体11の後端との間に段差が無いので、雌側端子金具97の挿入動作を円滑に行うことが可能となる。全ての雌側端子金具97を挿入したら、リテーナ93を本係止位置へ押し込み、雌側端子金具97をランス13とともに二重に抜け止めする。リテーナ93を本係止位置に押し込むことでリテーナ93の浮き上がりが無くなるので、レバー40の回動動作が許容される。なお、雌側端子金具97とともに短絡端子70及び検知端子60もハウジング本体11に組み付けておく。
次いで、図7及び図20に示すように、レバー40を嵌合初期位置まで回動して、仮保持アーム51の先端突起51Aをハウジング本体11の仮保持受け部31に引っ掛け、カム溝41の入り口とハウジング本体11のカムピン導入溝22Aの入り口とを上下方向で連通させる。この状態で、待ち受け状態にある雄側のコネクタハウジング80のフード部81における両嵌合凹部83に対して対応する雌側のコネクタハウジング10を浅く嵌め入れる。すると、図8に示すように、解除突部92が仮保持アーム51と仮保持受け部31との間に分け入って両者の引っ掛け状態を解除するとともに、カムピン88がカムピン導入溝22A及びカム溝41に進入し、かつ、ロック突部89がガイド溝22Bに進入する。
その状態から操作アーム49を摘んでレバー40を図8に示す矢線X方向に回動すると、カムピン88がカムピン導入溝22Aに沿って移動するとともにロック突部89がガイド溝22Bに沿って移動し、かつ、図2に示すように、レバー40の回動初期段階で、短絡端子70の弾性片71とこれと接触状態にある雌側端子金具97との間に短絡解除片87が分け入って両者の短絡状態が解除される。また、レバー40の回動初期段階では、後方から先行押圧部45が検知端子60の被押圧部66に当たり、先行押圧部45と被押圧部66の両斜面が両コネクタハウジング10,80の嵌合方向に沿って摺接し合って第2ばね部63が撓み変形させられ、さらに第2ばね部63の前端部が傾倒するのに伴って第1ばね部62が押し下げられて、図3に示すように、第1ばね部62の接点部65の高さが対応する接点用端子98の高さよりも低くなる。かくして接点用端子98が検知端子60の内部に進入する早い段階で、第1ばね部62の押し下げ動作が行われ、接点用端子98は接点部65と非当接状態で検知端子60の内奥へ進入することになる。
レバー40の回動が進むと、図4に示すように、係止片42の係止突部53がロック突部89に乗り上げられて、係止片42が下方へ撓み変形させられ、それに伴って先行押圧部45が被押圧部66から離間するとともに押圧部44の前端が先行押圧部45に代わって被押圧部66を下方へ押さえ付ける。この間、第2ばね部63は撓み状態を維持しているので、第1ばね部62の接点部65の高さ位置が上昇することはなく、第1ばね部62の接点部65と接点用端子98との非接触状態が保たれる。図5及び図9に示すように、係止突部53がロック突部89を通過する過程では、押圧部44の斜面が被押圧部66をレバー40の回動軌跡に沿った円弧を描きつつ摺動し、これによって第2ばね部63及び第1ばね部62の撓み状態が維持される。
そして、図6に示すように、レバー40が嵌合完了位置に至ることで係止片42の係止突部53がロック突部89を乗り越えると、係止片42が元の自然状態に復元するとともに、押圧部44が被押圧部66から離間して押圧状態が解除され、それに伴って第2ばね部63及び第1ばね部62が元の自然状態に復元する。すると、第1ばね部62の接点部65の高さ位置が上昇して接点用端子98に対し下方から押し当てられ、両者の導通がとられることで検知回路が閉成される。かくして接点用端子98と検知端子60の接続に起因する信号を電気的に検知することにより、レバー40が嵌合完了位置に至って両コネクタハウジング10,80が正規嵌合されたことを知ることができる。もちろん、雌雄の両端子金具97,99の導通もとられて所定の回路が構成されることとなる。
また、レバー40が嵌合完了位置に至ると、カム板47がハウジング本体11の収容空間21に収容されるとともに保護部48が保護部収容空間21Aに収容され、かつ、操作アーム49がハウジング本体11の段差凹部29Bに嵌め込まれる。すると、図10及び図16に示すように、レバー40の後端とハウジング本体11の後端とが略面一で連なって段差がなくなり、これを確認することによってもレバー40が嵌合完了位置に至ったことを知ることができる。
ところで、本実施形態においては、レバー40の回動中心軸が幅方向に関して偏心した位置に設定されているとともに、図12に示すように、カム溝41とカムピン88との係合領域がレバー40のカム板47のみに設定されているという事情があるため、回動中心軸側及びカム溝41とカムピン88との係合領域側にレバー40の嵌合力が偏って作用し、そちら側で嵌合が早く進むのに対し、中心軸から離れた側及びカム溝41とカムピン88との係合領域側とは反対側で嵌合が遅くなるおそれがある。
しかるに本実施形態においては、仮に両コネクタハウジング10,80が上下方向に関して正規の嵌合姿勢から傾いた姿勢をとっていても、図15に示すように、レバー40が嵌合完了位置に至る直前に、レバー40の引っ掛け部43が受け部91を引っ掛け状態で引き込み、これにより、遅れ勝ちであった姿勢矯正アーム46側における嵌合動作を早く進めるようになっているので、レバー40が嵌合完了位置に至れば、両コネクタハウジング10,80が正規の嵌合姿勢に矯正されることとなる。
また、仮に両コネクタハウジング10,80が幅方向に関して正規の嵌合姿勢から傾いた姿勢をとっていても、図13に示すように、レバー40が嵌合完了位置に至る直前に、レバー40の操作アーム49の押し面49Aがハウジング本体11の当て面29Aに当たってフード部81側へ押し込み、これにより、遅れ勝ちであった中心軸から離れた端部における嵌合動作を早く進めるようになっているので、レバー40が嵌合完了位置に至れば、両コネクタハウジング10,80が正規の嵌合姿勢に矯正されることとなる。
さらに、両コネクタハウジング10,80の嵌合途上では、ハウジング本体11のガイド溝22Bにロック突部89が摺接可能に移動するとともにハウジング本体11のカムピン導入溝22Aにカムピン88が同じく摺接可能に移動するので、これらが移動している間、両コネクタハウジング10,80が嵌合案内されて姿勢が傾くのを防止できる。しかも、レバー40が嵌合完了位置に至ると、図14に示すように、ロック突部89がハウジング本体11の覆い壁22におけるガイド溝22Bの奥端とレバー40の係止片42の係止突部53との間に位置決め状態で挟まれるので、レバー40がロック状態となることをもって両コネクタハウジング10,80の嵌合姿勢が正規姿勢であることを知ることができる。
以上説明したように本実施形態によれば、両コネクタハウジング10,80が正規嵌合するまでの間、レバー40が第2ばね部63の被押圧部66を押圧し、その押圧に伴って第2ばね部63が撓み変形するとともに、この第2ばね部63の延出端部に押されて第1ばね部62も撓み変形し、これにより、第2ばね部63の接点部65が対応する接点用端子98と非接触状態に保たれる。そののち両コネクタハウジング10,80が正規嵌合すると、第2ばね部63が復帰するとともに第1ばね部62が復帰し、これにより、第1ばね部62の接点部65と接点用端子98とが接触して両者が短絡状態となって検知回路が閉成される。このとき仮に、両接点用端子98のアライメントがずれていても、相互に独立した二枚の第1ばね部62がそれぞれ個別に撓み動作を行うことによってアライメントのずれを吸収できるので、両第1ばね部62のうちのいずれかが接点用端子98と非接触状態となるようなことはなく、接点用端子98に対する接触信頼性を確保することができる。
また、仮に第2ばね部63が第1ばね部62と対応して2枚のばね板からなるとした場合に、レバー40が第2ばね部63の外面に沿って押圧状態で移動すると、レバー40が両ばね板間の隙間を跨ぐときに動作不良を起こすおそれがある。その点、本実施形態によれば、第2ばね部63が第1ばね部62とは独立して設けられた1枚のばね板によって構成されているので、上記の如く隙間を跨ぐということがなく、動作不良を来たすことが防止される。
また、第1ばね部62が基板部61の一部を切り起こして形成されているので、延出部分を折り返して形成される場合に比べ、材料取りが良好となって歩留まりを向上させることができる。
また、第2ばね部63がプリロード状態で配されてばね押さえ片69に押さえ付けられているから、ばね押さえ片69が設けられることなく自由状態で配されるものに比べ、第2ばね部63を折り返し形成するに際し、製造容易であるとともに、被押圧部66をレバー40に対する適正な接触位置に正確に位置合わせすることができる。また、第2ばね部63と第1ばね部62とが接触可能な状態にあるので、ばね押さえ片69により第2ばね部63を位置決めすれば、第1ばね部62も同時に位置決めすることができる。
また、接点用端子98とハーネス回路を構成する雄側端子金具99の一部とを同一部品にて構成しているので、部品点数を削減することができ、低コスト化を実現できる。
さらに、両コネクタハウジング10,80の嵌合が完了した時点では、レバー40は嵌合完了位置へと移行している。この位置ではレバー40が雌側のコネクタハウジング10から後方へ突出する量が相対的に小さい状態となっているため、全体のコンパクト化が図られている。このような構造であると、レバー40を回動操作させると、レバー40の押圧部44は被押圧部66に対し嵌合方向後方より接触し、回動軌跡を描きつつ前方へと摺接する。その場合において、第2ばね部63が上記の摺接方向に沿って延出するようにしてあるため、第2ばね部63は撓み変形を容易に行うことができる。第1ばね部62は、逆に、後方へと延出するようにしてあるため、接点用端子98との接触を嵌合の早期においてかつ充分な接触圧を得ることができる。
<他の実施形態>
本発明は上記記述及び図面によって説明した実施形態に限定されるものではなく、例えば次のような実施形態も本発明の技術的範囲に含まれ、さらに、下記以外にも要旨を逸脱しない範囲内で種々変更して実施することができる。
(1)本発明によれば、接点用端子は検知端子を配した側のコネクタハウジング、つまり雌側のコネクタハウジングに併せて組み込むことも可能である。
(2)本発明によれば、被押圧部はレバー等の可動部材と所定範囲で接触可能な形態であるばよく、第2ばね部から突出する形態をとっていなくてもよい。
(3)本発明によれば、レバーでない可動部材、例えば、コネクタハウジングを嵌合状態に保持する撓み変形可能なロックアームにも適用可能である。
(4)本発明によれば、雄側端子金具が一列で並列して配されていてもよく、その場合に、接点用端子はこれら雄側端子金具の全部と同一形状をなしていてもよい。
実施形態1において嵌合前の両コネクタハウジングの側断面図 先行押圧部が被押圧部を押圧する直前の両コネクタハウジングの側断面図 先行押圧部が被押圧部を押圧した状態の両コネクタハウジングの側断面図 先行押圧部に代わって押圧部が被押圧部を押圧した状態の両コネクタハウジングの側断面図 押圧部による押圧状態が解除される直前の両コネクタハウジングの側断面図 レバーが嵌合完了位置に至って押圧部による押圧状態が解除され接点用端子と検知端子との接触がとられた状態の両コネクタハウジングの側断面図 嵌合前の両コネクタハウジングの横断面図 嵌合を開始する直前の両コネクタハウジングの横断面図 嵌合途上における両コネクタハウジングの横断面図 レバーが嵌合完了位置に至って正規嵌合状態となった両コネクタハウジングの横断面図 雌側のコネクタハウジングの分解側断面図 カムピンとカム溝の係合位置において正規嵌合状態にある両コネクタハウジングの側断面図 レバーの押し面がハウジング本体を押し込んで正規嵌合状態となった両コネクタハウジングの側断面図 レバーの係止片がロック突部に係止された状態をあらわす正規嵌合状態にある両コネクタハウジングの側断面図 レバーの引っ掛け部が受け部に係合することで正規嵌合状態となった両コネクタハウジングの横断面図 カムピンとカム溝の係合に基づいて正規嵌合状態となった両コネクタハウジングの横断面図 雄側のコネクタハウジングの正面図 雌側のコネクタハウジングの背面図 雌側のコネクタハウジングの正面図 レバーが嵌合初期位置にあるときの雌側のコネクタハウジングの平面図 ハウジング本体の背面図 リテーナの底面図 リテーナの背面図 姿勢矯正アーム側から見たレバーの側面図 検知端子の平面図 検知端子の正面図
符号の説明
10…雌側のコネクタハウジング
11…ハウジング本体
21…収容空間
22B…ガイド溝
23…レバー装着面
40…レバー
42…係止片
43…引っ掛け部
44…押圧部
45…先行押圧部
46…姿勢矯正アーム
47…カム板
60…検知端子
62…第1ばね部
63…第2ばね部
66…被押圧部
80…雄側のコネクタハウジング
81…フード部
89…ロック突部
97…雌側端子金具
98…接点用端子
99…雄側端子金具

Claims (5)

  1. 相互に嵌合可能なコネクタのうちの一方のコネクタハウジングに設けられ、両コネクタハウジングが正規嵌合したときにのみ、一方または他方のコネクタハウジングのいずれかに設けられた一対の接点用端子と接触して検知回路を閉成するようになっている検知端子であって、
    基板部と、この基板部の両端側を支点部としてそこから相互に接近する方向へ延び、前記支点部を支点としてそれぞれ撓み変形可能とされる第1ばね部及び第2ばね部を備え、
    前記第1ばね部には前記接点用端子と接触可能な接点部が形成され、前記第2ばね部には外部に配された可動部材の変位に伴ってこの可動部材から押圧力を受ける被押圧部が形成されており、
    前記第2ばね部の延出端部は、前記第1ばね部の延出端部に対し前記可動部材側で重なり、前記被押圧部が押圧力を受けたときに前記第1ばね部の延出端部を押圧してこの第1ばね部を撓み変形させることによって前記接点用端子と非接触状態とするものであり、さらに、
    前記第2ばね部は、1枚のばね板によって構成される一方、前記第1ばね部は、前記一対の接点用端子と個別に対応して相互に独立した撓み動作を行う2枚のばね板によって構成されることを特徴とする検知端子。
  2. 前記第1ばね部は、前記基板部の一部を切り起こして形成されていることを特徴とする請求項1に記載の検知端子。
  3. 前記基板部の側縁には側壁が立ち上げ形成され、この側壁には前記第2ばね部の側縁に対し前記可動部材側から被さるようにして当接するばね押さえ部が形成され、前記第2ばね部は、その延出端部を折り返して形成されて前記ばね押さえ部に対しプリロードを付与することを特徴とする請求項1または請求項2に記載の検知端子。
  4. 請求項1ないし請求項3のいずれかに記載の検知端子を備えたレバー式コネクタであって、
    前記第1ばね部は前記一方のコネクタハウジングの嵌合方向前方に位置して後方へ延出する形態とされ、前記第2ばね部は前記一方のコネクタハウジングの嵌合方向後方に位置して前方へ延出する形態とされており、
    前記一方のコネクタハウジングは、前記他方のコネクタハウジングに設けられたカムピンと係合可能なカム溝を有するレバーを備え、
    前記レバーは、前記一方のコネクタハウジングの後方へ相対的に突出量の大きい嵌合初期位置から相対的に突出量の小さい嵌合完了位置へと回動操作されることにより、前記カム溝と前記カムピンとの係合によるカム作用によって前記両コネクタハウジングの嵌合動作を助勢するようになっており、かつ、前記レバーは前記可動部材として構成され、前記被押圧部を押圧可能な押圧部を有しており、
    前記押圧部は、前記両コネクタハウジングが正規嵌合するまで回動操作される間は、前記被押圧部を前記一方のコネクタハウジングの嵌合方向後方より前方へ向けて回動軌跡を描きつつ摺接状態で押圧することで、前記接点部が前記接点用端子と離間する位置に撓み変位させるような押圧状態を保持し、前記レバーが前記両コネクタハウジングを正規嵌合させる位置まで回動操作されたときには前記押圧を解除して前記接点部が前記接点用端子と接触可能となるよう復帰することを特徴とするレバー式コネクタ。
  5. 前記接点用端子は、前記他方のコネクタハウジングに設けられており、かつ、この他方のコネクタハウジングに装着されたハーネス回路を構成する端子金具の一部または全部と同一形状をなしていることを特徴とする請求項4に記載のレバー式コネクタ。
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