JP4538805B2 - 研磨装置、これを用いた半導体デバイス製造方法およびこの方法により製造される半導体デバイス - Google Patents

研磨装置、これを用いた半導体デバイス製造方法およびこの方法により製造される半導体デバイス Download PDF

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Description

本発明は、半導体ウェハなどの研磨対象物の表面を平坦化する研磨装置に関する。さらに、この研磨装置を用いた半導体デバイス製造方法および半導体デバイスに関する。
従来、半導体ウェハなどの研磨対象物の表面を平坦化する研磨装置として、ウェハをその被研磨面が露出する状態で保持するウェハ保持装置(対象物保持装置)と、このウェハ保持装置に保持されたウェハの被研磨面と対向する研磨パッドが貼り付けられた研磨部材とを備え、これら双方を回転させた状態で研磨パッドをウェハの被研磨面に押し付け、且つ研磨部材を両者の接触面内方向に揺動させてウェハを研磨する構成のものが知られている。また、このような機械的研磨に加え、研磨パッドとウェハとの接触面に研磨剤(研磨液)を供給して研磨剤の化学的作用により上記研磨を促進させる化学的機械的研磨(Chemical Mechanical Polishing;CMP)を行うCMP装置も知られている。
この種の研磨装置として、例えば、ウェハよりも径が小さい研磨パッドを用いる研磨装置や、ウェハよりも径が大きい研磨パッドを用いる(コンベンショナルの)研磨装置が知られている。ウェハよりも径が小さい研磨パッドを用いる研磨装置では、例えば、ウェハチャックにウェハがその被研磨面を上方に向けて(フェイスアップ状態で)真空吸着され、ウェハチャックとともに回転駆動される。このウェハの上方にこれと対向して研磨ヘッドが配設されており、研磨ヘッドは、ウェハの被研磨面と接触する研磨パッドを貼り付けた研磨部材と、これを柔軟に支えるドライブプレートおよびゴムシート(ダイヤフラム)と、これらに空気圧を加えるための圧力室を構成するための内部空間が形成されたヘッドハウジングとを有して構成される。
ヘッドハウジングの下端外周においてドライブプレートおよびゴムシートの外周が接合され、ドライブプレートおよびゴムシートが内周部において研磨部材と結合されており、ヘッドハウジングの内部空間がこれらドライブプレートおよびゴムシートにより覆われて圧力室が形成されている。この結果、研磨部材はドライブプレートを介してヘッドハウジングに支持され、且つゴムシートを介して圧力室内の空気圧を均一に受ける。そして、ヘッドハウジングが回転駆動されるとドライブプレートを介して研磨部材に回転駆動力が伝達されて全体が回転されるようになっている。
このような構成の研磨装置を用いたウェハの研磨加工は、研磨パッドを回転させながらウェハチャックに回転保持されたウェハの被研磨面に当接させて行われ、このとき、研磨パッドは回転しながらウェハに対して水平方向へ往復運動をすることで、ウェハの全表面が均一に研磨加工される。またこのとき、ウェハに対する研磨圧力が研磨ヘッドの位置に拘わらず一定に保たれており(例えば、特許文献1を参照)、これによりウェハの全表面がより均一に研磨加工される。
特許第2968784号公報
しかしながら、研磨ヘッドの位置によってウェハに対する研磨パッド(研磨部材)の相対速度が変化する場合があり、その結果、研磨剤の流量が変化する等して、研磨ヘッドの位置によって研磨圧力が一定でも研磨による除去速度が一定にならない場合があった。
本発明は、このような問題に鑑みてなされたものであり、研磨ヘッドの位置に応じて研磨圧力を任意の大きさに変化させることができる研磨装置を提供することを目的とする。また、この研磨装置を用いた半導体デバイス製造方法および半導体デバイスを提供することを目的とする。
このような目的達成のため、本発明に係る研磨装置は、研磨対象物を保持する対象物保
持装置と、研磨対象物を研磨可能な研磨部材を保持する研磨ヘッドとを備え、研磨部材の
研磨面を研磨対象物の被研磨面に当接させながら研磨部材を被研磨面内で相対移動させ
とともに、研磨対象物を研磨部材に対して相対回転させて研磨対象物の研磨を行うように
構成された研磨装置において、研磨ヘッドの水平面内での位置を検出する位置検出部と、
位置検出部に検出された研磨ヘッドの水平面内での位置に応じて研磨部材に加える研磨荷
重を変化させる制御を行う制御部とを備え、研磨面が被研磨面に接触する接触面積と研磨
部材及び研磨対象物の中心間距離との関係を直線近似させて得られる直線近似式、並びに
上記直線近似式に対して中心間距離が大きくなるにつれて接触面積の値を漸減させて得ら
れる直線の式を作成し、この直線の式を用いて研磨ヘッドの水平面内の位置に応じて研磨
荷重を算出し、制御部は、算出した研磨荷重が研磨部材に加わるように研磨荷重を研磨ヘ
ッドの位置に応じて変化させる制御を行うように構成される。
なお、上述の研磨装置において、制御部が、非連続的に研磨荷重を変化させるように構
成されることが好ましい。

また、上述の研磨装置において、制御部が、位置検出部に検出された研磨ヘッドの位置
からその検出時より所定時間後における研磨ヘッドの位置を算出し、算出した所定時間後
における研磨ヘッドの位置に基づいて研磨荷重を変化させるように構成されることが好ま
しい。
また、本発明に係る半導体デバイス製造方法は、研磨対象物は半導体ウェハであり、本発明に係る研磨装置を用いて半導体ウェハの表面を平坦化する工程を有することを特徴とする。
さらに、本発明に係る半導体デバイスは、本発明に係る半導体デバイス製造方法により製造されたことを特徴とする。
本発明によれば、研磨ヘッドの位置に応じて研磨圧力を任意の大きさに変化させることができる。
以下、図面を参照して本発明の好ましい実施形態について説明する。本発明に係る研磨装置の代表例である第1実施形態に係るCMP装置(化学的機械的研磨装置)を図1に示している。このCMP装置1は、研磨対象物たるウェハ20をその上面側に着脱自在に吸着保持可能なウェハ保持テーブル(対象物保持装置)25と、このウェハ保持テーブル25の上方位置に設けられ、ウェハ保持テーブル25上に保持されたウェハ20の被研磨面21と対向する研磨パッド60が取り付けられた研磨部材40を保持してなる研磨ヘッド30とを備えて構成されている。このCMP装置1では、研磨パッド60の寸法(直径)はウェハ20の寸法(直径)よりも小さく(すなわち研磨パッド60はウェハ20よりも小径であり)、研磨パッド60をウェハ20に接触させた状態で双方を相対移動させることにより、ウェハ20の被研磨面(上面)21全体を研磨できるようになっている。
ウェハ保持テーブル25は、ウェハ20とほぼ同じ直径を有する円盤状の回転テーブルであり、上下方向に延びた回転軸24の上端に取り付けられてほぼ水平姿勢に保持されている。ウェハ保持テーブル25の上面には図示しない真空チャックが設けられており、これによりウェハ20をウェハ保持テーブル25の上面側に着脱自在に吸着保持できるようになっている。回転軸24は、図示しない電動モータを有して構成されるウェハ回転機構23(図1参照)を用いて垂直軸まわりに回転駆動されるようになっており、これによりウェハ保持テーブル25を水平面内で回転させることができる。
研磨ヘッド30は上下に延びるスピンドル29の下端部に取り付けられている。このスピンドル29は、図示しない電動モータを有して構成される研磨ヘッド回転機構28(図1参照)を用いて垂直軸まわりに回転駆動されるようになっており、これにより研磨ヘッド30全体を回転させて研磨パッド60を水平面内で回転させることができる。また、スピンドル29は、複数の図示しない電動モータを有して構成される研磨ヘッド移動機構27(図1参照)を用いて三次元的に平行移動可能に構成されており、これにより、研磨ヘッド30を垂直姿勢のまま三次元的、すなわち、上下、左右および前後方向に平行移動させることができる。
研磨ヘッド30は、図2及び図3に示すように、スピンドル29の下端部にボルトB5により結合される円盤部材31a及びこの円盤部材31aの下面外周にボルトB1により結合された円筒部材31bからなるヘッドハウジング31と、円筒部材31bの下端部にボルトB2により固定される保持リング32と、これら円筒部材31bと保持リング32とにより外周部が狭持される円盤状のドライブプレート10およびダイヤフラム35と、ダイヤフラム35の下面側に位置して取り付けられる上述の研磨部材40とを有して構成される。この構成から分かるように、ヘッドハウジング31内には、下面側に開口を有する円筒状の空間が形成され、この空間が後述するようにダイヤフラム35により覆われて圧力室Hが形成される。なお、研磨部材40はヘッドハウジング31の開口を通過するように配設される。
ドライブプレート10はオーステナイト系ステンレス板等の弾性変形可能な金属板から作られ、中央に円形孔11を形成した円盤に、同心円状に並んだ多数の開孔を形成して作られている。ダイヤフラム35は所定厚さの(比較的薄い)ゴムシートをドライブプレート10と同一径の円盤状に形成して作られている。ダイヤフラム35の中央にはドライブプレート10の円形孔11と同一径の円形孔35aが形成されている。ドライブプレート10およびダイヤフラム35は、上下に重ねられた状態で、その外周部が上述のようにヘッドハウジング31と保持リング32とに狭持されて略水平に固定される。
研磨部材40は、ダイヤフラム35の下面側に取り付けられる円盤状の基準プレート41と、この基準プレート41の下面に真空吸着により着脱自在に取り付けられる研磨工具50とを有して構成される。基準プレート41の中央部上面側にはドライブプレート10及びダイヤフラム35の円形孔11,35aよりも若干小さい半径を有する円盤状の中心部材44がボルトB3により固定されており、この中心部材44に芯合わせをされたドライブプレート10およびダイヤフラム35の内周部が、基準プレート41とこの基準プレート41の上面側にボルトB4により固定されるリング部材45との間に狭持される。
このように、基準プレート41(すなわち、研磨部材40)は、弾性を有するドライブプレート10およびダイヤフラム35を用いてヘッドハウジング31に上下移動可能に取り付けられ、スピンドル29の回転駆動力がドライブプレート10を介して基準プレート41に伝達される。また、ドライブプレート10に重なって取り付けられるダイヤフラム35がヘッドハウジング31の内部空間を下面側から密封状態で覆い、圧力室Hを形成する。なお、基準プレート41の外周部から外方に張り出したフランジ41aの外径は保持リング32の内周部から内方に張り出したフランジ32aの内径よりも大きく形成されており、基準プレート41が保持リング32から抜け出ることがないようになっている。
研磨工具50は上記基準プレート41とほぼ同じ外径を有する円盤状のパッドプレート51と、このパッドプレート51の下面である研磨パッド取付面51aに取り付けられたドーナツ形円盤状の研磨パッド(研磨布)60とから構成される。ここで、研磨パッド60は研磨により劣化していく消耗品であるため、上記研磨パッド取付面51aに着脱可能に取り付け可能にして(例えば接着剤による)、交換作業を容易にしている。なお、研磨パッド60の下面には研磨面61が形成される。
図2に示すように、基準プレート41の内部には下面側に複数の吸着開口を有する空気吸入路71が形成されており、この空気吸入路71は中心部材44側にも延びてヘッドハウジング31の内部空間(圧力室H)側に開口している。この開口部にはスピンドル29の中央に貫通形成されたエア供給路80内を延びた吸入管72が接続されており、基準プレート41の下面側にパッドプレート51を位置させた状態でこの吸入管72から空気を吸入することにより、パッドプレート51を基準プレート41に吸着取り付けできるようになっている。ここで、パッドプレート51は基準プレート41との間に設けられたセンターピンP1と位置決めピンP2とにより芯出しと回転方向の位置決めとがなされる。
また、エア供給路80内には研磨剤供給装置87(図1を参照)と繋がる研磨剤供給管81が延びており、スピンドル29と中心部材44との間に位置する接続具82を介して中心部材44を貫通して設けられた流路83、センターピンP1内を貫通する流路84、パッドプレート51内に形成された流路85および流路86と繋がっている。
さらに、図1に示すように、エア供給路80は電空レギュレータ88を介してエア供給源89に繋がっており、エア供給源89から供給されるエア圧により圧力室H内の圧力を所望の圧力に調整設定できるようになっている。なお、図1においては、研磨ヘッド30およびスピンドル29を説明のため簡略化して示すとともに、他の構成要素を模式的に示している。
制御部90は、ウェハ回転機構23にウェハ回転信号を出力し、研磨ヘッド回転機構28にヘッド回転信号を出力し、研磨ヘッド移動機構27にヘッド移動信号を出力し、研磨剤供給装置87に研磨剤供給信号を出力し、そして電空レギュレータ88にエア供給信号を出力するように構成される。また、制御部90には、位置検出部91からの位置検出信号が入力される。位置検出部91は、スピンドル29の近傍に取り付けられており、研磨ヘッド30の水平面内での位置(後述する中心間距離x)を検出してその検出信号を制御部90に出力するように構成される。
このような構成のCMP装置1を用いてウェハ20の研磨を行うには、まず、ウェハ保持テーブル25の上面に研磨対象となるウェハ20が吸着取り付けされ(このときウェハ20の中心はウェハ保持テーブル25の回転中心に一致させる)、制御部90から出力されるウェハ回転信号によりウェハ回転機構23が作動しウェハ保持テーブル25が回転駆動される。次に、制御部90が研磨ヘッド移動機構27にヘッド移動信号を出力することで(研磨ヘッド移動機構27により)研磨ヘッド30がウェハ20の上方に位置し、研磨ヘッド回転機構28にヘッド回転信号を出力することで(研磨ヘッド回転機構28により)スピンドル29および研磨ヘッド30が回転する。続いて、制御部90が研磨ヘッド移動機構27にヘッド移動信号を出力することで(研磨ヘッド移動機構27により)研磨ヘッド30が下方へ移動し、研磨パッド60の下面(研磨面61)がウェハ20の上面(被研磨面21)に接する。
次に、制御部90が電空レギュレータ88にエア供給信号を出力することで(電空レギュレータ88を介して)エア供給源89から圧力室H内に所定のエア圧が供給され、圧力室H内のエア圧を受けて研磨部材40、すなわち研磨パッド60が所定の研磨荷重でウェハ20を押圧する(すなわち、研磨部材40に所定の研磨荷重が加えられる)。そして、制御部90が研磨ヘッド移動機構27にヘッド移動信号を出力することで(研磨ヘッド移動機構27により)研磨ヘッド30が略水平面内(ウェハ20と研磨パッド60との接触面の面内方向)で揺動する。このとき同時に、制御部90が研磨剤供給装置87に研磨剤供給信号を出力することで研磨剤供給装置87より研磨剤(シリカ粒を含んだ液状のスラリー)が圧送され、研磨パッド60の下面側に研磨剤が供給される。これにより、ウェハ20の被研磨面21は、研磨剤の供給を受けつつウェハ20自身の回転運動と研磨ヘッド30の(すなわち研磨パッド60の)回転及び揺動運動とにより研磨される。
ところで、本実施形態において、ウェハ20に作用する研磨圧力の制御は、研磨パッド60(研磨部材40)に加える研磨荷重を制御部90が制御することで実現される。研磨荷重は、研磨圧力に研磨パッド60とウェハ20との接触面積(すなわち、研磨面61と被研磨面21との接触面積)を乗じた値となる。そのため、研磨圧力を制御するためには、研磨ヘッド30の任意の位置における研磨パッド60とウェハ20との接触面積S(x)を算出する必要がある。
接触面積S(x)は、図4に示されるようなパラメータを用いて、(1)式で表される。なお、研磨ヘッド30の(水平面内での)位置は、研磨パッド60とウェハ20との中心間距離xに等しいものと仮定する。また、研磨パッド60はドーナツ形円盤状であり、ウェハ20は円盤状であるものと仮定している。
Figure 0004538805
ここで、研磨パッド60の外周部(パッド外周より内側の部分)の接触面積S(x)は、0≦x≦R−rのとき、(2)式で表され、R−r<x≦R+rのとき、(3)式で表される。
Figure 0004538805
Figure 0004538805
また、研磨パッド60の内周部(パッド内周より内側の部分)の接触面積S(x)は、0≦x≦R−rのとき、(4)式で表され、R−r<x≦R+rのとき、(5)式で表される。
Figure 0004538805
Figure 0004538805
(1)〜(5)式を用いて算出した接触面積S(x)と研磨ヘッド30の位置(中心間距離x)との関係は、図5のように示される。なお、ウェハ20の直径は300mm、研磨パッド60の外周の直径は266mm、研磨パッド60の内周の直径は84mmであり、図5では、研磨ヘッド30の位置に応じて変化する接触面積S(x)と研磨パッド60の研磨面61の面積との比(面積比)を縦軸としている。
そして、研磨パッド60(研磨部材40)に加える研磨荷重F(x)の計算式は、(6)式および(7)式で表される。なお、SPADは研磨パッド60の研磨面61の面積であり、R(x)はSPADに対するS(x)の面積比であり、P(x)は研磨ヘッド30の位置(中心間距離x)に応じて設定(定義)された研磨圧力である。
Figure 0004538805
Figure 0004538805
これからわかるように、研磨荷重F(x)は、予め研磨ヘッド30の位置(中心間距離x)に応じて設定された研磨圧力P(x)の値に、研磨ヘッド30の位置に応じて算出された接触面積S(x)の値を乗じることにより算出することができる。
続いて、研磨圧力P(x)を設定(定義)する方法について説明する。研磨圧力P(x)を設定する方法として、「代表となる研磨圧力の値」と、「研磨ヘッド30の位置によって研磨圧力がどのように変化するのかを示すパラメータ」とを設定する方法がある。なお、図5は、接触面積S(x)と研磨面61の面積との面積比を厳密に計算したグラフであるが、このグラフを直線近似式で近似させた例を図6に示す。
図6では、研磨ヘッド30の位置(中心間距離x)を、全面当たり領域、近距離領域、遠距離領域の3つの領域に分割し、各領域毎に面積比をそれぞれ直線近似式で近似している。そして、図6においては、3つの領域における直線のパラメータ、すなわち各直線の傾きと切片が、それぞれ研磨圧力P(x)を設定(定義)するための「研磨ヘッド30の位置によって研磨圧力がどのように変化するのかを示すパラメータ」として使用することができる。なお、本実施形態においては3つの領域に分割しているが、これに限られるものではなく、例えば2つでも5つでもよい。
このような直線近似式を利用して研磨圧力P(x)を設定(定義)するには、まず、「代表となる研磨圧力の値」として、研磨ヘッド30がウェハ20の中心部に位置するときの研磨圧力を設定(定義)する。次に、直線近似式を用いて研磨ヘッド30の位置に応じた接触面積(面積比)を計算する。このとき、直線近似式のパラメータを実際の接触面積(面積比)から求められる直線近似式と異なるようにすることで、結果的に、研磨圧力P(x)を研磨ヘッド30の位置(中心間距離x)に応じて「代表となる研磨圧力の値」から変化させることが可能になる。
例えば、直線近似式を用いて、図7に示すような近似直線L1が得られたとする。このとき、近似直線L1を構成する直線近似式(面積比R(x)と中心間距離xとの関係)は、0≦x≦x11のとき、(8)式で表され、x11<x≦x12のとき、(9)式で表され、x>x12のとき、(10)式で表されるとする。
Figure 0004538805
Figure 0004538805
Figure 0004538805
図7に示すような近似直線L1が得られた場合において、研磨圧力P(x)を設定(定義)するには、まず、図7に示すように、中心間距離xが大きくなるにつれて、すなわち、研磨ヘッド30の位置がウェハ20の中心から外側へ向かうにつれて近似直線L1に対する減少幅が大きくなる直線L2を作成する。このとき、直線L2を構成する直線の式(面積比R(x)と中心間距離xとの関係)は、0≦x≦x11のとき、(11)式で表され、x11<x≦x12のとき、(12)式で表され、x>x12のとき、(13)式で表されることが可能になる。
Figure 0004538805
Figure 0004538805
Figure 0004538805
そして、制御部90は、(8)〜(10)式ではなく、(11)〜(13)式を用いて(6)式から研磨荷重F(x)を算出し、算出した研磨荷重F(x)が研磨パッド60(研磨部材40)に加わるように、電空レギュレータ88にエア供給信号を出力する。なおこのとき、研磨圧力P(x)は、「代表となる研磨圧力の値」、すなわち、研磨ヘッド30がウェハ20の中心部に位置するときの研磨圧力(研磨圧力P(x)は一定)にする。
そうすると、図8に示すように、(8)〜(10)式を用いて算出した研磨荷重F(x)を研磨パッド60(研磨部材40)に加えた場合の研磨圧力は、中心間距離xに拘わらず、「代表となる研磨圧力の値」、すなわち、研磨ヘッド30がウェハ20の中心部に位置するときの研磨圧力で一定となるが、(11)〜(13)式を用いて算出した研磨荷重F(x)を研磨パッド60に加えた場合の研磨圧力は、ウェハ20の中心部における研磨圧力から中心間距離xが大きくなるにつれて連続的に(直線的に)減少する。これは、直線L2で表される面積比(接触面積)が、中心間距離xが大きくなるにつれて近似直線L1で表される面積比(接触面積)より小さくなるからであり、結果として、研磨圧力P(x)を中心間距離xが大きくなるにつれて(すなわち、研磨ヘッド30の位置がウェハ20の中心から外側へ向かうにつれて)連続的に減少するように設定することが可能になる。
そのため、例えば、ウェハ20および研磨パッド60(研磨ヘッド30)の回転数が一定のためウェハ20の中心から外側へ向かうにつれて研磨パッド60の相対速度が増加し、それに応じて研磨圧力を小さくする必要がある場合でも、研磨圧力P(x)を中心間距離xが大きくなるにつれて(すなわち、研磨ヘッド30の位置がウェハ20の中心から外側へ向かうにつれて)連続的に減少するように設定することができ、このような場合でもウェハ20をより均一に研磨することが可能になる。
このようにして、(11)〜(13)式で表される直線の式の傾きと切片(A11、B11等)を、それぞれ研磨圧力P(x)を設定(定義)するための「研磨ヘッド30の位置によって研磨圧力がどのように変化するのかを示すパラメータ」として使用することができる。なお、図1の二点鎖線で示すように、作業者がパラメータ設定部92を操作して(11)〜(13)式で表される直線の式のパラメータ(A11、B11等)を制御部90に入力することにより、研磨圧力の分布を任意の大きさに容易に設定することが可能になる。
この結果、第1実施形態のCMP装置1によれば、制御部90が、ウェハ20に作用する研磨圧力が設定した研磨圧力となるように研磨荷重を研磨ヘッド30の位置(中心間距離x)に応じて変化させる制御を行うことになり、研磨ヘッド30の位置に応じて研磨圧力を任意の大きさに変化させることができる。そのため、ウェハ20をより均一に研磨することが可能になる。
本実施形態においては、研磨ヘッド30の位置に対応した研磨面61と被研磨面21との接触面積を研磨ヘッド30の位置から近似的に算出可能な近似式((8)〜(10)式)を利用して、研磨ヘッド30の位置に対応した研磨圧力P(x)が設定されるように構成されるため、作業者が研磨圧力P(x)の設定を容易に行うことができる。
また、本実施形態においては、直線近似式((8)〜(10)式)のパラメータを変化させてなる直線の式((11)〜(13)式)を利用して、研磨ヘッド30の位置に対応した研磨圧力P(x)が設定されるように構成されており、このようにすれば、直線の式のパラメータである直線の傾きと切片を変化させるだけで、設定(定義)すべき研磨圧力P(x)を変化させることが可能となり、作業者が研磨圧力P(x)の設定をより容易に行うことができる。
なお、上述の第1実施形態において、近似式((8)〜(10)式)を利用して、研磨ヘッド30の位置に対応した研磨圧力P(x)を設定するように構成されているが、これに限られるものではない。例えば、ウェハ20の内側(中心部:x=xin)における研磨圧力をPinとするとともに、ウェハ20の外側(x=xout)における研磨圧力をPoutとし、図9に示すように、PinとPoutとを結ぶ直線の式をもとに、研磨圧力P(x)を設定(定義)するようにしてもよい。このとき、研磨圧力P(x)は(14)式で表される。
Figure 0004538805
この場合、「研磨ヘッド30の位置によって研磨圧力がどのように変化するのかを示すパラメータ」として、xin、xout、Pin、およびPoutが用いられる。また、xin、xout、Pin、およびPoutをまとめて、研磨圧力P(x)を(15)式のような直線の式で表し、その直線の傾きCと切片Dをパラメータとして用いることも考えられる。なお、P(x)を1本の直線で表したが、P(x)を定義する関数は複数の直線であってもよく、また任意の曲線でも構わない。
Figure 0004538805
また、上述の第1実施形態において、直線近似式((8)〜(10)式)のパラメータを変化させてなる直線の式((11)〜(13)式)を利用して、研磨ヘッド30の位置に対応した研磨圧力P(x)を設定するように構成されているが、これに限られるものではなく、例えば、2次曲線のような多次曲線を用いた近似式を利用して、研磨圧力を設定するようにしてもよい。
さらに、上述の第1実施形態において、面積比R(x)を近似的に算出可能な近似式((8)〜(10)式)を利用して、研磨ヘッド30の位置に対応した研磨圧力P(x)を設定するように構成されているが、これに限られるものではなく、接触面積S(x)を近似的に算出可能な近似式を利用可能なことは勿論である。
また、上述の第1実施形態において、研磨圧力P(x)は、研磨ヘッド30の位置がウェハ20の中心から外側へ向かうにつれて連続的に減少するように設定されているが、これに限られるものではなく、ウェハ20の中心から外側へ向かうにつれて連続的に増加するように設定されてもよい。このようにすれば、例えば、ウェハ20の厚さが外側部分で厚くなっており、ウェハ20の外側部分で研磨圧力を大きくする必要がある場合でも、ウェハ20をより均一に研磨することが可能になる。
次に、CMP装置の第2実施形態について図10を参照しながら説明する。第2実施形態のCMP装置101は、上述した第1実施形態のCMP装置1に対して制御部90の装置構成のみ異なり、他の装置構成は同様であるため同一部位に同一番号を付して重複説明を省略する。
第2実施形態の制御部190は、ウェハ回転機構23にウェハ回転信号を出力し、研磨ヘッド回転機構28にヘッド回転信号を出力し、研磨ヘッド移動機構27にヘッド移動信号を出力し、研磨剤供給装置87に研磨剤供給信号を出力し、そして電空レギュレータ88にエア供給信号を出力するように構成される。また、制御部190には、位置検出部91からの位置検出信号と、インターフェース部192からの操作信号とが入力され、さらに、研磨圧力P(x)のデータテーブル193が電気的に接続されている。
このような第2実施形態のCMP装置101を用いても、第1実施形態のCMP装置1と同様にしてウェハ20の研磨を行うことができる。また、ウェハ20に作用する研磨圧力の制御は、研磨パッド60(研磨部材40)に加える研磨荷重を制御部190が制御することで実現される。そして、第2実施形態においては、研磨圧力P(x)を、研磨ヘッド30の位置(中心間距離x)によって個別に設定(定義)している。
中心間距離xの領域を5分割し、分割した各領域毎に、ある一定の研磨圧力P0〜P4を設定(定義)した例を図12に示す。図12において、研磨圧力P(x)は、次のように表される。
0≦x<x0のとき、P(x)=P0
0≦x<x1のとき、P(x)=P1
1≦x<x2のとき、P(x)=P2
2≦x<x3のとき、P(x)=P3
3≦x のとき、P(x)=P4
なお、分割した各領域毎の研磨圧力P(x)は、データテーブル193に記録されている。そして、制御部190は、データテーブル193に記録された研磨圧力P(x)を用いて、(6)式および(7)式から研磨ヘッド30の位置(中心間距離x)に応じた研磨荷重F(x)を算出し、算出した研磨荷重F(x)が研磨パッド60(研磨部材40)に加わるように、電空レギュレータ88にエア供給信号を出力する。
この結果、第2実施形態のCMP装置101によれば、制御部190が、ウェハ20に作用する研磨圧力がデータテーブル193に記録された研磨圧力となるように、研磨荷重を研磨ヘッドの位置に(中心間距離x)応じて変化させる制御を行うため、研磨ヘッド30の位置に応じて研磨圧力を任意の大きさに変化させることができる。そのため、第1実施形態のCMP装置1と同様に、ウェハ20をより均一に研磨することが可能になる。
また、データテーブル193に記録される研磨圧力P(x)は、作業者がインターフェース部192を設定操作することで自由に設定することができるようになっている。図11に示すように、インターフェース部192は、CMP装置101の所定箇所に配設されるパネル部195と、パネル部195に設けられた操作部196および表示部199とを有して構成される。
操作部196は、パネル部195に対し上下方向にスライド移動可能に取り付けられた5つの操作ツマミ197a〜197eを主体に構成され、この5つの操作ツマミ197a〜197eをスライド移動させることにより、各領域毎の研磨圧力P(x)を増減させることができるようになっている。すなわち、各操作ツマミ197a〜197eはそれぞれ、左側から、0≦x<x0、x0≦x<x1、x1≦x<x2、x2≦x<x3、そしてx3≦xにおける研磨圧力P(x)を増減させることができるようになっている。
例えば、図12に示す例においては、操作ツマミ197aによってP(x)=P0に設定され、操作ツマミ197bによってP(x)=P1に設定され、操作ツマミ197cによってP(x)=P2に設定され、操作ツマミ197dによってP(x)=P3に設定され、そして、操作ツマミ197eによってP(x)=P4に設定される。そして、各操作ツマミ197a〜197eの設定操作による操作信号は、制御部190を介してデータテーブル193に記録されるようになっている。なお、パネル部195における各操作ツマミ197a〜197eの側方には、目盛198が複数刻まれている。
表示部199は、例えば液晶表示装置等から構成され、各操作ツマミ197a〜197eの操作により設定された領域毎の研磨圧力P(x)が、この表示部199に棒グラフ状に表示されるようになっている。このようなインターフェース部192を用いることにより、作業者が表示部199を参照しながら各領域毎の研磨圧力P(x)を視覚的に設定することができ、研磨圧力P(x)の設定を容易に行うことができる。
なお、上述の第2実施形態において、中心間距離xの領域を5分割しているが、これに限られるものではなく、2分割でも8分割でも構わない。また、分割した各領域において、研磨圧力P(x)は一定でなくてもよい。さらに、分割した各領域の境界部で研磨圧力P(x)が不連続となっているが、これに限られるものではなく、図13に示すように、研磨圧力P(x)が各領域の境界部で連続となるようにしてもよい。
また、上述の各実施形態において、図1および図10に示すように、研磨パッド60の下方においてウェハ保持テーブル25によりウェハ20が保持される研磨装置について説明したが、これに限られるものではなく、本発明は、研磨パッドの上方において(ウェハ保持装置などにより)ウェハが保持される構成の研磨装置にも用いることができる。
さらに、上述の各実施形態において、制御部90(190)が、例えば、電空レギュレータ88に対するエア供給信号の出力を所定時間毎に行うことにより、研磨荷重を非連続的に変化させるようにしてもよい。このようにすれば、制御部90(CPU等の)負荷を低減させることができる。
ここで、研磨部材40に対し非連続的な階段状に研磨荷重を加えたときに、実際にウェハ20に作用する研磨荷重をロードセル(図示せず)で測定した結果を図14に示す。なお、制御部による信号の出力間隔(サンプリング間隔)は0.2秒である。図14においては、上述の各実施形態で述べた方法を用いて、ある時間Tにおいて出力したい研磨圧力(例えば、データテーブル193に記録された研磨圧力P(x))に、時間Tでの研磨ヘッド30の位置から算出した研磨パッド60とウェハ20との接触面積S(x)を乗じて、研磨荷重を算出している。しかしながら、図14に示すように、演算処理時間等に起因して、目標とする研磨荷重と実際にウェハ20に作用する研磨荷重との間には時間遅れが発生している。
そこで、このような場合、制御部90(190)が、位置検出部91に検出された研磨ヘッド30の位置からその検出時より所定時間後における研磨ヘッド30の位置を算出し、算出した所定時間後における研磨ヘッド30の位置に基づいて研磨荷重を変化させるように制御することが好ましい。具体的には、例えば時間遅れをΔTとすると、時間Tにおいて出力したい研磨圧力に、時間T+ΔTでの研磨ヘッド30の位置から算出した接触面積S(x)を乗じて研磨荷重を算出する。これにより、時間遅れΔTを勘案した研磨荷重を出力できるため、図15に示すように、目標とする研磨荷重と実際にウェハ20に作用する研磨荷重とを一致させることができる。
さらに、上述の各実施形態において、エアの圧力を利用して研磨部材40に研磨荷重を加えるように構成されているが、これに限られるものではなく、例えば、磁力を利用して研磨部材に研磨荷重を加えるようにしてもよい。また例えば、図16に示すように、エアの圧力と磁力を組み合わせて研磨部材に研磨荷重を加えるようにしてもよい。
図16に示すCMP装置では、研磨ヘッド230に構成される研磨部材240に、電力の供給を受けて作動する電磁アクチュエータ250が連結して設けられている。研磨ヘッド230は、第1実施形態の研磨ヘッド30と同様の構成であり、ヘッドハウジング231や、ドライブプレート210、研磨部材240等が設けられ、ヘッドハウジング231の内部に圧力室H2が形成されるようになっている。電磁アクチュエータ250は、研磨部材240の外周部に連結された張出部材251と、張出部材251の外縁部から上方に延びる2つの円筒部からなる磁石保持フレーム252,253に設けられた円環状の永久磁石254,255と、円筒状のコイル保持フレーム257の下端部に巻き付けられて両永久磁石254,255の間隙部に位置するコイル258とを有して構成される。
ここで、両永久磁石254,255は各々上下に分極しているが、上下それぞれ異なる極同士が対向している(外側の永久磁石254は上側がS極、下側がN極であり、内側の永久磁石255は上側がN極、下側がS極)。このため両永久磁石254,255の上下部には、向きの異なる2種の磁界が研磨部材240の半径方向を向いて生じた状態となっている。そして、コイル258に所定の電流を流すことにより、両永久磁石254,255の間隙部で生じたローレンツ力(電磁力)を利用して、研磨部材240を下方に押し下げる力を発生させることができるようになっている。
このような構成の電磁アクチュエータ250を利用して、研磨部材240が電磁アクチュエータ250に発生する電磁力を受けてウェハに押し付けられている場合には、電磁アクチュエータ250に供給する電流を調節することにより研磨荷重を制御し、研磨部材240がエア圧および電磁アクチュエータ250に発生する電磁力を受けてウェハに押し付けられている場合には、エア圧および電磁アクチュエータ250に供給する電流を調節することにより研磨荷重を制御する。このようにすれば、押し付け力の主要部分(低周波成分)を応答の遅いエア圧により調整し、押し付け力の変動部分(高周波成分)を応答の速い電磁アクチュエータ250により調整することで、研磨荷重の制御を効率よく行うことができる。
続いて、本発明に係る半導体デバイスの製造方法の実施例について説明する。図17は半導体デバイスの製造プロセスを示すフローチャートである。半導体製造プロセスをスタートすると、まずステップS200で次に挙げるステップS201〜S204の中から適切な処理工程を選択し、いずれかのステップに進む。
ここで、ステップS201はウェハの表面を酸化させる酸化工程である。ステップS202はCVD等によりウェハ表面に絶縁膜や誘電体膜を形成するCVD工程である。ステップS203はウェハに電極を蒸着等により形成する電極形成工程である。ステップS204はウェハにイオンを打ち込むイオン打ち込み工程である。
CVD工程(S202)もしくは電極形成工程(S203)の後で、ステップS205に進む。ステップS205はCMP工程である。CMP工程では本発明による研磨装置により、層間絶縁膜の平坦化や半導体デバイス表面の金属膜の研磨、誘電体膜の研磨等が行われ、ダマシン(damascene)プロセスが適用されることもある。
CMP工程(S205)もしくは酸化工程(S201)の後でステップS206に進む。ステップS206はフォトリソグラフィ工程である。この工程ではウェハへのレジストの塗布、露光装置を用いた露光によるウェハへの回路パターンの焼き付け、露光したウェハの現像が行われる。さらに、次のステップS207は現像したレジスト像以外の部分をエッチングにより削り、その後レジスト剥離が行われ、エッチングが済んで不要となったレジストを取り除くエッチング工程である。
次に、ステップS208で必要な全工程が完了したかを判断し、完了していなければステップS200に戻り、先のステップを繰り返してウェハ上に回路パターンが形成される。ステップS208で全工程が完了したと判断されればエンドとなる。
本発明による半導体デバイス製造方法では、CMP工程において本発明にかかる研磨装置を用いているため、より高い均一性および平坦性を有するウェハを得ることができ、ウェハの加工精度および歩留まりが向上する。これにより、従来の半導体デバイス製造方法に比べて低コストで半導体デバイスを製造することができるという効果がある。なお、上記半導体デバイス製造プロセス以外の半導体デバイス製造プロセスのCMP工程に本発明による研磨装置を用いても良い。また、本発明による半導体デバイス製造方法により製造された半導体デバイスは、歩留まりが高く低コストの半導体デバイスとなる。
本発明に係る研磨装置の一例である第1実施形態のCMP装置を示す正面図である。 CMP装置に構成される研磨ヘッドの正断面図である。 研磨ヘッドの分解斜視図である。 ウェハと研磨パッドとの位置関係を示す模式図である。 研磨ヘッドの位置(中心間距離)と接触面積(面積比)との関係を示すグラフである。 図5で示されるグラフに対して直線近似を行った状態を示す説明図である。 近似直線による研磨ヘッドの位置(中心間距離)と接触面積(面積比)との関係を示すグラフである。 第1実施形態における研磨ヘッドの位置(中心間距離)と研磨圧力との関係を示すグラフである。 第1実施形態の変形例における研磨ヘッドの位置(中心間距離)と研磨圧力との関係を示すグラフである。 第2実施形態のCMP装置を示す正面図である。 インターフェース部の正面図である。 第2実施形態における研磨ヘッドの位置(中心間距離)と研磨圧力との関係を示すグラフである。 第2実施形態の変形例における研磨ヘッドの位置(中心間距離)と研磨圧力との関係を示すグラフである。 本発明を適用しない場合の時間と研磨荷重との関係を示すグラフである。 本発明を適用した場合の時間と研磨荷重との関係を示すグラフである。 CMP装置の変形例を示す正面図である。 本発明に係る半導体デバイスの製造プロセスを示すフローチャートである。
符号の説明
1 CMP装置(研磨装置)
20 ウェハ(研磨対象物) 21 被研磨面
25 ウェハ保持テーブル(対象物保持装置)
30 研磨ヘッド 40 研磨部材
60 研磨パッド 61 研磨面
90 制御部 91 位置検出部
101 CMP装置(第2実施形態)
190 制御部 192 インターフェース部
193 データテーブル

Claims (5)

  1. 研磨対象物を保持する対象物保持装置と、前記研磨対象物を研磨可能な研磨部材を保持
    する研磨ヘッドとを備え、前記研磨部材の研磨面を前記研磨対象物の被研磨面に当接さ
    記研磨部材を前記被研磨面内で相対移動させるとともに、前記研磨対象物を前記研磨部
    材に対して相対回転させて前記研磨対象物の研磨を行うように構成された研磨装置におい
    て、
    前記研磨ヘッドの水平面内での位置を検出する位置検出部と、
    前記位置検出部に検出された前記研磨ヘッドの水平面内での位置に応じて前記研磨部材
    に加える研磨荷重を変化させる制御を行う制御部とを備え、
    前記研磨面が前記被研磨面に接触する接触面積と前記研磨部材及び前記研磨対象物の中
    心間距離との関係を直線近似させて得られる直線近似式、並びに前記直線近似式に対して
    前記中心間距離が大きくなるにつれて前記接触面積の値を漸減させて得られる直線の式を
    作成し、前記直線の式を用いて前記研磨ヘッドの水平面内の位置に応じて研磨荷重を算出
    し、
    前記制御部は、前記算出した研磨荷重が前記研磨部材に加わるように前記研磨荷重を前
    記研磨ヘッドの位置に応じて変化させる制御を行うように構成されることを特徴とする研
    磨装置。
  2. 前記制御部が、非連続的に前記研磨荷重を変化させるように構成されることを特徴とす
    る請求項に記載の研磨装置。
  3. 前記制御部が、前記位置検出部に検出された前記研磨ヘッドの位置からその検出時より
    所定時間後における前記研磨ヘッドの位置を算出し、算出した前記所定時間後における前
    記研磨ヘッドの位置に基づいて前記研磨荷重を変化させるように構成されることを特徴と
    する請求項1または2に記載の研磨装置。
  4. 前記研磨対象物は半導体ウェハであり、
    請求項1から請求項のうちいずれか一項に記載の研磨装置を用いて前記半導体ウェハ
    の表面を平坦化する工程を有することを特徴とする半導体デバイス製造方法。
  5. 請求項に記載の半導体デバイス製造方法により製造されたことを特徴とする半導体デ
    バイス。
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