JP4537479B2 - スパッタリング装置 - Google Patents

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Description

本発明は、半導体装置や磁性記憶媒体などの製造工程において、基板に材料を堆積するために用いられるスパッタリング装置に関する。
基板に薄膜を堆積させるスパッタリング装置は、真空に排気された真空容器と、真空容器内において、基板に堆積すべき材料で作られたターゲットとよばれる蒸着源を保持するターゲットホルダーと、基板を支持する基板ホルダーとを有する。基板に薄膜を堆積させる工程において、スパッタリング装置は、真空容器内にAr等のガスを導入し、さらにターゲットに高電圧を印加してプラズマを発生させる。放電プラズマ中の荷電粒子によるターゲットのスパッタ現象を利用してターゲット材料を基板ホルダーに支持された基板に付着させる。
プラズマ中の正イオンが負の電位のターゲット材料に入射すると、ターゲット材料からターゲット材料の原子分子が弾き飛ばされる。これをスパッタ粒子と呼ぶ。このスパッタ粒子が基板に付着してターゲット材料を含む膜が形成される。スパッタリング装置では、通常、ターゲット材料と基板との間に、シャッターと呼ばれる開閉自在な遮蔽板が設けられている。
シャッターは主に以下の3つの目的に用いられる。第一の目的として、放電が安定するまで、スパッタ粒子が飛散するのを防止するためにシャッターは用いられる。具体的には、スパッタリング装置において、プラズマは、高電圧印加と同時に生成されるものではなく、通常は電圧印加から0.1秒程度の遅延時間をもって生成されたり、あるいは電圧を印加してもプラズマが生成されなかったり、生成されても放電開始直後にはプラズマが不安定である等の現象が起きる。これらの現象により、安定した膜厚や膜質で成膜ができないという問題が生じる。この問題を回避するために、シャッターが閉じられた状態で放電を開始し、放電が安定した後にシャッターを開けて、基板へスパッタ粒子が堆積するようにする、所謂プリスパッタを実施するためにシャッターが用いられる。
第二の目的として、シャッターは、コンディショニングを行なうために用いられる。コンディショニングとは、基板へ成膜する目的ではなく、特性安定のために行なわれる放電のことである。
例えば、生産のための連続成膜の開始前に、真空容器内部の雰囲気を安定させるために連続成膜条件と同じ条件の放電が行なわれる。特に、導入するガスを、窒素や酸素などの反応性ガスあるいは反応性ガスとArの混合ガスとしターゲット材料の酸化物や窒化物を堆積する反応性スパッタ法の場合には、安定な堆積のために、真空容器内面を連続成膜で成膜するのと同じ状態にしておくことが重要である。
しかし、スパッタ粒子は真空容器内面のみならず、基板ホルダーの基板載置面にも付着する。ターゲットのスパッタ面からみて基板ホルダーの基板載置面を隠し、真空容器内面は隠さないように基板ホルダー付近に設けられたシャッターを用いて、シャッターを閉じて基板載置面には膜がつかないようにしながら、不活性ガスと反応性ガスを真空容器内に導入してから放電を行なう。これにより、真空容器内面に窒化物や酸化物が付着する。あらかじめ真空容器内面に窒化物や酸化物を十分付着させてから、基板への堆積を開始することで、堆積する薄膜の膜質を安定化させることができる。
コンディショニングはまた、生産のための連続成膜の途中で、生産条件とは異なる条件で放電する場合もある。例えば反応性スパッタ法により基板上へ応力の強い膜の堆積を連続して行なうと、真空容器内部の防着シールド等に付着した膜が剥がれてパーティクルとなるため、これを防止するために、非反応性スパッタ法による金属膜の成膜が定期的に実施されることがある。例えばTiNを連続成膜する場合には、定期的にTi成膜のコンディショニングが行なわれる。TiNのみを連続成膜すると真空容器内部の防着シールド等に付着したTiN膜が剥がれてしまうが、定期的にTi成膜のコンディショニングを行なうと、これを防止することができる。
第三の目的として、生産のための連続成膜を行う前に、汚染又は酸化したターゲット表面を予めスパッタして、ターゲットの汚染又は酸化した部分を除去する際にシャッターは用いられる。具体的には、ターゲットを製造する際その最終工程において旋盤等の機械加工によりターゲットの成形が行われる。このとき研削工具から発生する汚染物質がターゲット表面に付着したり、あるいはターゲットの輸送中にターゲット表面が酸化したりしてしまうため、成膜の前にターゲット表面を十分にスパッタし、清浄なターゲットの表面を露出させることが必要とされる。こうした場合、汚染又は酸化されたターゲット粒子が基板ホルダーの基板設置面に付着しないようにシャッターを閉じた状態でスパッタを行なう、所謂ターゲットクリーニングのためにシャッターが用いられる。
ところで、近年のデバイスの高性能化要求を背景に、スパッタリング工程において半導体基板裏面に付着したターゲット材料が次工程以降に持ち込まれて次工程以降の装置を汚染させたり、あるいは基板裏面に付着したターゲット材料が剥がれ落ちたりして、デバイス性能を悪化させる問題がおきている。ここで、基板裏面を媒体とした他装置への汚染は、基板が置かれる部分の基板ホルダー表面へのターゲット材料の付着量が例えば1×1011atms/cm2程度の極めて微量であっても影響が大きいので、厳重な管理が要求されている。
この問題は、シャッターを閉じていてもシャッターの周囲には隙間があるため、微量なスパッタ粒子が隙間を通過するために発生する。すなわち、コンディショニングやターゲットクリーニング中に基板ホルダーにスパッタ粒子が付着し、そして著しい場合には膜が堆積し、これが基板裏面に付着し基板の汚染となるばかりでなく、これが次工程に輸送されるため、他の製造装置を汚染させることによるものである。
ターゲットクリーニング時やプリスパッタ時のスパッタ粒子の廻り込みの問題を回避するための技術としては、例えば、特許文献1には、ターゲット周囲に筒型のカソードカバーを設置し、カソードカバーの開口部にシャッターを設ける技術が開示されている。この方法はスパッタ粒子の廻り込みを防止する手段として有効ではある。
また、特許文献2や特許文献3には、基板とターゲット又は基板と蒸着源の間に2枚のシャッターを持つ装置が開示されている。
特開平8−269705号公報 特開2002−302763号公報 特開平8−78791号公報
しかし、特許文献1における装置においては、シャッターを筒型カバーと接触させ放電させると、シャッターを開閉したときにシャッターに付着した膜が筒型カバーの先端と接触して、剥がされてしまい、パーティクルとなってしまう。また、そもそもシャッターと筒型カバーの接触部にも膜がつくため、シャッターと筒型カバーを離したとたんに接触部付近の膜が断裂して剥離してパーティクルとなるため、パーティクルが発生しないようにシャッターを開閉することが困難であった。このパーティクルを防ぐためには筒とシャッターを接触させない程度にわずかに離して設置する必要があった。このため原子数レベルのスパッタ粒子の廻り込みを防ぐことが出来なかった。
また、特許文献2及び3においては、安定な状態で成膜が開始できる利点はあるが、近年要求される微量レベルの、基板ホルダーの基板載置面に対して、スパッタ粒子の廻り込みの問題を解決するものではなかった。
従来の方法では、近年要求されるレベルの汚染防止に対しては不十分であった。
上記の従来技術の問題に鑑み、本発明は、コンディショニング、プリスパッタおよびターゲットクリーニングを目的とする放電を行なう際、スパッタ粒子が基板ホルダーの基板載置面に付着するのを防止するスパッタリング装置を提供することを目的とする。
上記の目的を達成する本発明にかかるスパッタリング装置は、
真空容器内に設けられ、基板に成膜するためのターゲットを保持するターゲットホルダーと、
前記基板を載置する基板ホルダーと、
前記基板ホルダーの近傍に配置され、前記基板ホルダーと前記ターゲットホルダーとの間を遮蔽する閉状態、または前記基板ホルダーと前記ターゲットホルダーとの間を開放する開状態にするための第1の遮蔽部材と、
前記第1の遮蔽部材を前記開状態に、または前記閉状態に開閉駆動するための第1の開閉駆動手段と、
前記基板ホルダーの面上でかつ前記基板の外周部に設置されている、リング形状を有する第2の遮蔽部材と、
前記第2の遮蔽部材が設置された前記基板ホルダーを、前記閉状態の前記第1の遮蔽部材に向けて接近させるために、前記基板ホルダーを可動させるための駆動手段と、を備え、
前記第1の遮蔽部材には、前記第2の遮蔽部材方向に伸びた少なくとも1つのリング形状を有する第1の突起部が形成されており、
前記第2の遮蔽部材には、前記第1の遮蔽部材方向に伸びた少なくとも1つのリング形状を有する第2の突起部が形成されており、
前記駆動手段により前記基板ホルダーが接近した位置で、前記第1の突起部と前記第2の突起部とが、非接触の状態で嵌り合う
ことを特徴とする。
あるいは、本発明にかかるスパッタリング装置は、
真空容器内に設けられ、基板に成膜するためのターゲットを保持するターゲットホルダーと、
前記基板を載置する基板ホルダーと、
前記基板ホルダーの近傍に配置され、前記基板ホルダーと前記ターゲットホルダーとの間を遮蔽する閉状態、または前記基板ホルダーと前記ターゲットホルダーとの間を開放する開状態にするための第1の遮蔽部材と、
前記第1の遮蔽部材を前記開状態に、または前記閉状態に開閉駆動するための第1の開閉駆動手段と、
前記基板ホルダーの面上でかつ前記基板の外周部に設置されている、リング形状を有する第2の遮蔽部材と、
前記閉状態の前記第1の遮蔽部材を、前記第2の遮蔽部材が設置された前記基板ホルダーに向けて接近させるために、前記第1の遮蔽部材を可動させるための駆動手段と、を備え、
前記第1の遮蔽部材には、前記第2の遮蔽部材方向に伸びた少なくとも1つのリング形状を有する第1の突起部が形成されており、
前記第2の遮蔽部材には、前記第1の遮蔽部材方向に伸びた少なくとも1つのリング形状を有する第2の突起部が形成されており、
前記駆動手段により前記第1の遮蔽部材が接近した位置で、前記第1の突起部と前記第2の突起部とが、非接触の状態で嵌り合う
ことを特徴とする。
本発明によれば、コンディショニング、プリスパッタおよびターゲットクリーニングを目的とする放電を行なう際、スパッタ粒子が基板ホルダーの基板載置面に付着するのを防止するスパッタリング装置の提供が可能になる。
以下、図面を参照して、本発明の好適な実施形態を例示的に詳しく説明する。ただし、この実施の形態に記載されている構成要素はあくまで例示であり、本発明の技術的範囲は、特許請求の範囲によって確定されるのであって、以下の個別の実施形態によって限定されるわけではない。
図1A、図1B、図2、及び図3を参照して、スパッタリング装置(以下、「成膜装置」ともいう)の全体構成について説明する。図1Aは、本発明の実施形態にかかる成膜装置1の概略図である。成膜装置1は、真空容器2と、排気ポート8を通じて真空容器2内を排気するターボ分子ポンプ48とドライポンプ49とを有する真空排気装置と、真空容器2内へ不活性ガスを導入することのできる不活性ガス導入系15と、反応性ガスを導入することのできる反応性ガス導入系17と、を備えている。
排気ポート8は、例えば矩形断面の導管であり、真空容器2とターボ分子ポンプ48との間を繋いでいる。排気ポート8とターボ分子ポンプ48の間には、メンテナンスを行うときに、成膜装置1とターボ分子ポンプ48との間を遮断するためのメインバルブ47が設けられている。
不活性ガス導入系15には、不活性ガスを供給するための不活性ガス供給装置(ガスボンベ)16が接続されている。不活性ガス導入系15は、不活性ガスを導入するための配管と、不活性ガスの流量を制御するためのマスフローコントローラー、ガスの供給を遮断したり開始したりするためのバルブ類と、そして必要に応じて減圧弁やフィルターなどから構成されており、図示しない制御装置により指定されるガス流量を安定して流すことができる構成となっている。不活性ガスは、不活性ガス供給装置16から供給され不活性ガス導入系15で流量制御されたのち、後述のターゲット4の近傍に導入されるようになっている。
反応性ガス導入系17には反応性ガスを供給するための反応性ガス供給装置(ガスボンベ)18が接続されている。反応性ガス導入系17は、反応性ガスを導入するための配管と、不活性ガスの流量を制御するためのマスフローコントローラー、ガスの流れを遮断したり開始したりするためのバルブ類と、そして必要に応じて減圧弁やフィルターなどから構成されており、図示しない制御装置により指定されるガス流量を安定に流すことができる構成となっている。
反応性ガスは、反応性ガス供給装置18から供給され反応性ガス導入系17で流量制御されたのち、後述の基板10を保持する基板ホルダー7の近傍に導入されるようになっている。不活性ガスと反応性ガスとは、真空容器2に導入されたのち、後述のようにスパッタ粒子を発生させ、あるいは膜を形成するために使用されたのち、排気ポート8を通過してターボ分子ポンプ48とドライポンプ49とによって排気される。
真空容器2内には、被スパッタ面が露出しているターゲット4をバックプレート5を介して保持するターゲットホルダー6と、ターゲット4から放出されたスパッタ粒子が到達する所定の位置に基板10を保持する基板ホルダー7と、が設けられている。また、真空容器2には、真空容器2の圧力を測定するための圧力計41が設けられている。真空容器2の内面は接地されている。ターゲットホルダー6と基板ホルダー7との間の真空容器2の内面には接地された筒状のシールド40(防着シールド部材)が設けられており、シールド40(防着シールド部材)は、スパッタ粒子が真空容器2の内面に直接付着するのを防止している。
スパッタ面から見たターゲット4の背後には、マグネトロンスパッタリングを実現するためのマグネット13が配設されている。マグネット13は、マグネットホルダー3に保持され、図示しないマグネットホルダー回転機構により回転可能となっている。ターゲットのエロージョンを均一にするため、放電中には、このマグネット13は回転している。
ターゲット4は、基板10に対して斜め上方に配置された位置(オフセット位置)に設置されている。すなわち、ターゲット4のスパッタ面の中心点は、基板10の中心点の法線に対して所定の寸法ずれた位置にある。ターゲットホルダー6には、スパッタ放電用電力を印加する電源12が接続されている。図1Aに示す成膜装置1は、DC電源を備えているが、これに限定されるものではなく、例えば、RF電源を備えていてもよい。RF電源を用いた場合には電源12とターゲットホルダー6との間に整合器を設置する必要がある。
ターゲットホルダー6は、絶縁体34により真空容器2から絶縁されており、またCu等の金属製であるのでDC又はRFの電力が印加された場合には電極となる。なお、ターゲットホルダー6は、図示しない水路を内部に持ち、図示しない水配管から供給される冷却水により冷却可能に構成されている。ターゲット4は、周知のとおり、基板へ成膜したい材料成分から構成される。膜の純度に関係するため、高純度のものが望ましい。ターゲット4とターゲットホルダー6の間に設置されているバックプレート5は、Cu等の金属から出来ており、ターゲット4を保持している。
ターゲットホルダー6の近傍には、ターゲットシャッター14がターゲットホルダー6を覆うように設置されている。ターゲットシャッター14は、それぞれのシャッター部材を独立して開閉することが可能な2重回転シャッターの構造を有している。ターゲットシャッター14は、基板ホルダー7とターゲットホルダー6との間を遮蔽する閉状態、または基板ホルダー7とターゲットホルダー6との間を開放する開状態にするための遮蔽部材(第3の遮蔽部材)として機能する。また、ターゲットシャッター14には、二重シャッターを別々に開閉可能なように、ターゲットシャッター駆動機構33が設けられている。
基板ホルダー7の面上で、かつ基板10の載置部分の外縁側(外周部)には、リング形状を有する第2の遮蔽部材(以下、「基板周辺カバーリング21」ともいう)が設けられている。基板周辺カバーリング21は、基板ホルダー7上に載置された基板10の成膜面以外の場所へスパッタ粒子が付着することを防止している。ここで、成膜面以外の場所とは、基板周辺カバーリング21によって覆われる基板ホルダー7の表面のほかに、基板10の側面や裏面が含まれる。基板ホルダー7には、基板ホルダー7を上下動したり、所定の速度で回転したりするための基板ホルダー駆動機構31が設けられている。基板ホルダー駆動機構31は、基板ホルダー7を、閉状態の基板シャッター19(第1の遮蔽部材)に向けて上昇させ、または基板シャッター19(第1の遮蔽部材)に対して降下させるために、基板ホルダー7を上下動させることが可能である。
基板10の近傍で、基板ホルダー7とターゲットホルダー6との間には、基板シャッターが配置されている。基板シャッター19は、基板シャッター支持部材20により基板10の表面を覆うように支持されている。基板シャッター駆動機構32は基板シャッター支持部材20を回転させることにより、基板の表面付近の位置において、ターゲット4と基板10との間に基板シャッター19が挿入される(閉状態)。基板シャッター19がターゲット4と基板10との間に挿入されることによりターゲット4と基板10との間は遮蔽される。また、基板シャッター駆動機構32の動作によりターゲットホルダー6(ターゲット4)と基板ホルダー7(基板10)との間から基板シャッター19が退避すると、ターゲットホルダー6(ターゲット4)と基板ホルダー7(基板10)との間は開放される(開状態)。基板シャッター駆動機構32は、基板ホルダー7とターゲットホルダー6との間を遮蔽する閉状態、または基板ホルダー7とターゲットホルダー6との間を開放する開状態にするために、基板シャッター19を開閉駆動する。
基板シャッター19は排気ポート8の中に退避可能に構成されている。図1Aに示すように基板シャッター19の退避場所が高真空排気用のターボ分子ポンプ48までの排気経路の導管に納まるようにすれば、装置面積を小さく出来て好適である。
基板シャッター19はステンレスやアルミニウム合金により構成させている。また、耐熱性が求められる場合はチタンあるいはチタン合金で構成されることもある。基板シャッター19の表面は、少なくともターゲット4に向いた面には、サンドブラスト等によりブラスト加工され表面に微小な凸凹が設けられている。こうすることで、基板シャッター19に付着した膜が剥離しにくくなっており、剥離により発生するパーティクルを低減させることができる。なお、ブラスト加工の他に、金属溶射処理等で金属薄膜を基板シャッター19の表面に作成しても良い。この場合、溶射処理はブラスト加工のみよりも高価だが、基板シャッター19を取り外して付着した膜を剥離するメンテナンス時、溶射膜ごと付着膜を剥離すれば良いという利点がある。また、スパッタされた膜の応力が溶射薄膜により緩和され、膜の剥離を防止する効果もある。
次に、図2及び図3を参照して、基板周辺カバーリング21及び基板シャッター19の形状を詳細に説明する。図3は、基板シャッター19に対向した基板周辺カバーリング21の概略を示す図である。基板周辺カバーリング21には、基板シャッター19の方向に伸びたリング形状を有する突起部が形成されている。このように、基板周辺カバーリング21はリング状であり、そして基板周辺カバーリング21の基板シャッター19に対向した面には、同心円状の突起部(突起21a、21b)が設けられている。
図2は、基板周辺カバーリング21に対向した基板シャッター19の概略を示す図である。基板シャッター19には、基板周辺カバーリング21の方向に伸びたリング形状を有する突起部が形成されている。基板周辺カバーリング21に対向した基板シャッター19の面には突起部(突起19a)が設けられている。なお、突起21a、突起19a、突起21bの順に、その円周は大きく形成されている。
基板ホルダー駆動機構31により基板ホルダーが上昇した位置で、突起19aと突起21a、21bとが、非接触の状態で嵌り合う。あるいは、基板シャッター駆動機構32により基板シャッター19が降下した位置で、突起19aと突起21a、21bとが、非接触の状態で嵌り合う。この場合、複数の突起21a、21bにより形成される凹部に、他方の突起19aが非接触の状態で嵌り合う。
図1Bは、図1Aで示した成膜装置1を動作させるための主制御部100のブロック図である。主制御部100は、スパッタ放電用電力を印加する電源12、不活性ガス導入系15、反応性ガス導入系17、基板ホルダー駆動機構31、基板シャッター駆動機構32、ターゲットシャッター駆動機構33、圧力計41、及びゲートバルブとそれぞれ電気的に接続されており、後述する成膜装置の動作を管理し、制御できるように構成されている。
なお、主制御部100に具備された記憶装置63には、本発明に係るコンディショニング、およびプリスパッタを伴う基板への成膜方法等を実行する制御プログラムが格納されている。例えば、制御プログラムは、マスクROMとして実装される。あるいは、ハードディスクドライブ(HDD)などにより構成される記憶装置63に、外部の記録媒体やネットワークを介して制御プログラムをインストールすることも可能である。
次に、図4A乃至4Cを参照して、基板シャッター19と基板周辺カバーリング21との位置関係を説明する。図4Aは、基板シャッター19と基板周辺カバーリング21とは接近して、その相対した面の突起部が組み合わさることで、ラビリンスシールが形成された状態(以後、「位置A」と称す。)を示している。なお、ここでいうラビリンスシールとは、非接触シールの一種であり、対向する面に形成されたそれぞれの突起部(21a、21bにより形成される凹部と、19aにより形成される凸部)が嵌りあった状態で、非接触の状態、すなわち、凹部と凸部との間に一定の隙間が形成されたものをいう。突起部(凹部と凸部)が嵌り合うことにより、基板シャッター19と基板ホルダー7との間の開口部(隙間)が遮蔽されるので、基板ホルダー7の表面等にスパッタ粒子が付着するのを防止することができる。
図4Aに示す、 ラビリンスシールが形成された状態(位置A)において、基板シャッター19の平坦面に対する突起の高さをH1、基板周辺カバーリング21の平坦面に対する突起の高さをH2、基板シャッター19と基板周辺カバーリング21との平坦面の間の距離をD1とする。このとき、ラビリンスシールが形成された状態(位置A)では、D1<H1+H2の関係が満たされる。
位置Aのラビリンスシールが形成された状態では、基板シャッター19の突起19a、基板周辺カバーリング21a、21bの3つの突起が互いに嵌め合った状態になっている。なお、後述するように、この状態で、コンディショニング処理を行なうので、基板ホルダー7の表面にスパッタ粒子が付着するのを防止することができる。
図4Bは、基板シャッター19の開閉時に、基板シャッター19と基板周辺カバーリング21が接触しない最小限度の距離が保たれた状態(以後、「位置B」と称す。)を示している。位置Bにおいて、D1>H1+H2の関係が満たされる。
図4Cは、基板シャッター19と基板ホルダー7との間の距離が最大限度に広がった状態(以後、「位置C」と称す。)を示している。位置Cの状態にある基板シャッター19と基板周辺カバーリング21との間に形成される間隙から、基板を基板ホルダー7の基板載置面に搬送することができる。なお、本実施形態では、基板ホルダー7を上下動することにより基板周辺カバーリング21の位置を動かし、基板シャッター19と基板周辺カバーリング21の間隔の調整をおこなっているが、この例に限定されず、例えば、基板シャッター駆動機構32が基板シャッター19を上下動するように構成してもよい。すなわち、基板シャッター駆動機構32は、閉状態の基板シャッター19(第1の遮蔽部材)を、基板周辺カバーリング21(第2の遮蔽部材)が設置された基板ホルダー7に向けて降下させ、または基板ホルダー7に対して上昇させるために、基板シャッター19(第1の遮蔽部材)を上下動させることが可能である。
あるいは、基板シャッター駆動機構32及び基板ホルダー駆動機構31が基板シャッター19と、基板ホルダー7とを、それぞれ上下方向に動かして、位置Cの状態にすることも可能である。
本実施形態では基板シャッター支持部材20は、回転動作により基板シャッター19を開閉しているが、ターゲット4と基板10との間を開閉することができれば、例えば、レールなどの摺動機構等を用いて、横方向へ基板シャッター19をスライドさせることも可能である。ただし、基板シャッター19をスライドさせる場合、レールなどの摺動機構等の発塵が問題となることもあるので、回転式のシャッターの方が、より望ましい。
(コンディショニング時の動作)
次に、図5A乃至5Fを参照して、コンディショニング時における成膜装置1の動作を説明する。なお、ここでコンディショニング処理とは、基板への成膜に影響しないように、シャッター19を閉じた状態で、成膜特性を安定させるために放電を行い、スパッタ粒子をチャンバーの内壁等に付着させる処理をいう。
まず、主制御部100は、基板シャッター駆動機構32に基板シャッター19を閉鎖するように指示する。次に、主制御部100は、ターゲットシャッター駆動機構33にターゲットシャッター14を閉鎖するように指示する。主制御部100の指示により、ターゲットシャッター14と、基板シャッター19と、が閉じた状態になる。この状態で、基板ホルダー7は、待機位置である位置Cに配置しておく。
続いて、主制御部100は、基板ホルダー駆動機構31に上昇動作を実施するように指示することにより、基板ホルダー7は待機位置である位置C(図4C)からラビリンスシールが形成される位置(位置A(図4A))へ上昇移動する(図5A)。
次に、主制御部100は、図5Bに示すように、ターゲットシャッター14を閉じた状態で、ターゲット付近の不活性ガス導入系15から、不活性ガス(Arの他Ne、Kr、Xe)を導入するように、不活性ガス導入系15を制御する制御装置に指示する。この際、図5Bに示すようにターゲット付近へ不活性ガスを導入することで、ターゲット付近の圧力は基板付近と比較して高くなるため、放電し易い状態になっている。この状態で、電源12よりターゲットへ電力を印加し、放電を開始する。この際、基板シャッター19と基板周辺カバーリング21との間にはラビリンスシールが形成されているので、基板ホルダー7の基板載置面へスパッタ粒子が付着するのを防止することができる。
次に、主制御部100は、図5Cに示すように、ターゲットシャッター駆動機構33を駆動させ、ターゲットシャッター14を開くように指示する。これにより、チャンバーの内壁へのコンディショニングが開始される。ターゲット4から飛び出したスパッタ粒子がチャンバーの内壁に付着して膜が堆積される。なお、内壁にシールド40が設けられている場合には、ターゲットを望むシールド40の表面にスパッタ粒子が付着して膜が堆積される。ただし基板シャッター19と基板周辺カバーリング21との間にはラビリンスシールが形成されているので、基板ホルダー7の基板載置面にスパッタ粒子が廻り込むのを防止することができる。この状態で、チャンバーの内壁又はシールド等の構成部材に膜を形成する、いわゆるコンディショニングを行なう。このようにしてコンディショニングを行なうことで、シャッター開放時におけるスパッタ粒子と反応性ガスの反応を安定させることができる。なお、反応性スパッタ放電によるコンディショニングを行ないたいときは、このとき反応性ガス導入系17から基板付近へ反応性ガスを導入する。
所定時間放電したのち、主制御部100は、電源12に対して電力の印加を停止させることで、放電を停止する(図5D)。このとき、シールド40、ターゲットシャッター14、基板シャッター19、その他のターゲットに面していた面には、堆積膜51が堆積された状態になっている。
次に、図5Eに示すように、主制御部100は、不活性ガス導入系15を制御する制御装置に対して、不活性ガスの供給を停止するように指示する。主制御部100は、反応性ガスを供給しているときは反応性ガスの供給も停止するように反応性ガス導入系17に指示する。その後、主制御部100は、ターゲットシャッター14(2重回転シャッター)を閉鎖するようにターゲットシャッター駆動機構33に指示する。
主制御部100は、図5Fに示すように、基板ホルダー7を位置Aから位置Cの状態に移動するように基板ホルダー駆動機構31に指示し、コンディショニングが完了する。
以上の手順により、基板ホルダー7の基板載置面へのスパッタ粒子の廻り込みを防止して、コンディショニングを行なうことができる。
なお、成膜以前にターゲットに付着した不純物や酸化物を除去する、ターゲットクリーニング時の動作は、上述したコンディショニング時の動作と同様の手順により実現することができる。
(プリスパッタ動作および基板への成膜)
次に、図6A乃至6Iを参照して、プリスパッタ動作および基板上への成膜を行う場合の成膜装置1の動作を説明する。基板それぞれの成膜はすべて、プリスパッタを行なってから、基板上への成膜を行なう。ここで、プリスパッタとは、基板への成膜に影響しないように、シャッターが閉じた状態で、放電を安定させるために行なうスパッタのことをいう。
まず、主制御部100は、基板シャッター駆動機構32に基板シャッター19を閉鎖する(位置Aの状態にする)ように指示する。次に、主制御部100は、ターゲットシャッター駆動機構33にターゲットシャッター14(2重回転シャッター)を閉鎖するように指示する。これにより、ターゲットシャッター14(2重回転シャッター)と、基板シャッター19と、が閉じた状態になる(図6A)。この状態で、基板ホルダー7は、待機位置である位置Cに配置しておく。
次に、主制御部100は、図6Bに示すように、チャンバー壁のゲートバルブ42を開放し、このゲートバルブ42から、チャンバー外の基板搬送手段(不図示)によって基板10を搬入するように指示する。そして基板シャッター19と基板周辺カバーリング21との間から基板10を搬入し、さらにチャンバー外の基板搬送手段と基板ホルダー内のリフト機構(不図示)との協同により、基板ホルダー7の基板載置面へ基板10を載置する。
主制御部100は、図6Cに示すようにゲートバルブ42を閉め、基板ホルダー駆動機構31によって基板ホルダー7を位置C(図4C)から位置B(図4B)の状態に移動させる。位置Bは、ターゲット4と基板10の位置関係が成膜分布等の点から最適であるような点であることが好ましい。
続いて、主制御部100は、図6Dに示すように、基板ホルダー駆動機構31を駆動することにより、基板ホルダー7を回転させる。ターゲット付近に設けられた不活性ガス導入系15から、不活性ガス(Arの他Ne、Kr、Xe)を導入する。主制御部100は、ターゲットへ電源12より電力を印加し、放電を開始する。このように、基板シャッター19を閉じた状態で、スパッタを開始することにより、基板へスパッタ粒子が付着するのを防止することができる。
放電を安定させる所定時間(3〜15秒間)の放電安定時間のあと、主制御部100は、図6Eに示すように、ターゲットシャッター14を開き、プリスパッタを開始する。なお、このとき放電が開始しないなど異常が発生した場合には、主制御部100は、放電電圧電流の監視により、それを検知し、成膜シーケンスを停止することができる。問題が無いときには前述の通りターゲットシャッター14が開かれるので、スパッタ粒子がチャンバーの内壁に付着して膜が堆積される。反応性スパッタによる成膜を行なう場合には、このとき基板付近の反応性ガス導入系17から反応性ガスを導入する。内壁のシールド40のシールド表面にスパッタ粒子が付着して膜が堆積される。
基板シャッター19は閉じられており、ラビリンスシールが形成されているコンディショニング時の位置Aよりもこの位置Bではスパッタ粒子の廻り込みを防ぐ機能は弱いが、その後の基板シャッター19の開放動作を迅速に実行することができる。つまり、プリスパッタの時間は、例えば、5秒から長くとも20秒程度であり、コンディショニング時間(数百秒から数千秒)に比べてとても短く、さらに基板ホルダー7の基板載置面には既に基板10が載置されているので、わずかに廻り込むスパッタ粒子は、多くの場合問題とはならない。なお、もしもわずかに廻り込むスパッタ粒子が成膜に対して問題となる場合には、このプリスパッタの間、基板シャッター19を位置Aとしておくと、プリスパッタ中のスパッタ粒子の廻り込みを防ぎ、さらに高品位の膜が成膜できる。この状態で、チャンバーの内壁やシールド等の内部部品に成膜時と同じ膜を形成しながら放電雰囲気の安定を待つ、すなわちプリスパッタ放電を行なう。
図6Fに示すように必要な時間だけプリスパッタを行なった後、主制御部100は、基板シャッター駆動機構32により基板シャッター19を開けて、基板10への成膜を開始する。
図6Gに示すように、所定の時間放電したのち、主制御部100は、電力の印加を止めることで、放電を停止するとともに、不活性ガスの供給を停止する。さらに主制御部100は、反応性ガスを供給しているときは反応性ガスの供給も停止する。主制御部100は、基板シャッター19とターゲットシャッター14(2重回転シャッター)を閉鎖する。図6Hに示すように、主制御部100は、基板ホルダー7を位置Bから位置Cの状態に移動させる。
図6Iに示すように、チャンバーの図示しないゲートバルブを開け、搬入時と逆順序で基板を搬出して、プリスパッタおよび基板への成膜処理を完了する。
以上の手順により、シャッター機構を動作させることにより、基板へのスパッタ粒子の侵入を防ぎ、高品質の成膜を形成することが可能になる。
本実施形態にかかるスパッタリング装置に拠れば、コンディショニング、プリスパッタおよびターゲットクリーニングを目的とする放電を行なう際、スパッタ粒子が基板ホルダーの基板載置面に付着するのを防止するスパッタリング装置を提供することが可能になる。
(変形例1)
図7A乃至77Gを参照して、基板シャッター19と基板周辺カバーリング21により形成されるラビリンスシールの変形例を説明する。
図7Aは、図1Aに示す装置において基板シャッター19と基板周辺カバーリング21とにより形成されるラビリンスシールの拡大概略図である。このように、基板周辺カバーリングの突起21aと21bの間の位置に対向して設けられた基板シャッターの突起19aにより、基板周辺カバーリング21と基板シャッター19の間にラビリンスシールを形成することができる。基板周辺カバーリング21の突起が2つ(21a、21b)の場合、基板シャッター19の突起19aと、突起21a、21bとの間で、ラビリンスシャッターに形成されるシール空間の屈曲は、破線領域71〜74で示される4箇所になる。
ラビリンスシールの上下方向の間隔(図7AのD2)は、基板ホルダー7を上下動を制御することで変化させることができる。この場合、基板周辺カバーリング21と基板シャッター19は、接触しないしないように基板ホルダー7の上下動は主制御部100により制御される。基板周辺カバーリング21と基板シャッター19が接触した場合、基板ホルダー7の基板載置場所にはスパッタ粒子は廻りこみは無くなるが、基板周辺カバーリング21と基板シャッター19の接触部からパーティクルが発生し、好ましくない。パーティクルはその後に搬送され処理される処理基板の成膜の膜質を悪化させ、デバイス収率や特性を悪化させるからである。
基板シャッター19を開閉する場合、主制御部100は、基板ホルダー駆動機構31を動作させて、基板周辺カバーリング21の突起(21a、21b)が基板シャッター19の突起(19a)に接触しないような位置(位置B又は位置C)まで基板ホルダー7を下降させる。このような、基板シャッター19の突起と基板周辺カバーリング21の突起とが衝突(接触)しないように主制御部100が行う制御は、以下に説明するラビリンスシールの変形例において同様である。
ラビリンスシールは、基板シャッター19と基板周辺カバーリング21に設けられた突起と突起又は溝の組合せにより形成される。基板シャッター19と基板周辺カバーリング21の少なくともどちらかが上下動可能であることが必要である。本実施形態では、基板ホルダー7を上下方向に駆動することによって基板周辺カバーリング21の位置が上下方向に移動可能である。
基板シャッター19と基板周辺カバーリング21の突起の数は、それぞれ1つ以上あることが必要である。好ましくはどちらかの突起の数が2つ以上であることが、スパッタ粒子の廻り込みを防止する観点から望ましい。図1Aに対応する図7Aは、基板シャッター19の突起が1つで基板周辺カバーリング21の突起が2つある場合を例示している。
図7Bは、基板シャッター19と基板周辺カバーリング21の突起がそれぞれ1つずつの場合を例示している。基板周辺カバーリング21の突起が1つ(21a)の場合、基板シャッター19の突起19aと、突起21aとの間で、ラビリンスシャッターに形成されるシール空間の屈曲は、破線領域75、76で示される2箇所になる。
図7Cは基板シャッター19の突起が2つ(19a、19b)で、基板周辺カバーリング21の突起が1つ(21a)の場合を例示している。図7Dは基板シャッター19の突起が2つ(19a、19b)で、基板周辺カバーリング21の突起が2つ(21a、21b)の場合を例示している。
また、突起が複数ある場合、例えば、図7Eのように突起の高さが異なっても良い。基板シャッター19と基板周辺カバーリング21が接触しない限り、基板シャッター19と基板周辺カバーリング21との平坦面の距離D1よりも突起の高さH1又はH2が長くても構わない。図7Eは、距離D1よりもH1が大きい一例である。
図7Eでは、基板シャッター19に設けられている突起の高さが異なる例を示しているが、この例に限定されず、基板周辺カバーリング21の突起の高さが異なるように構成することも可能である。
また基板シャッター19と基板周辺カバーリング21の突起の角やその付け根は全て直角でなくてもよく、加工やメンテナンスの容易性から、ラウンド形状でも構わない。
また、基板シャッター19と基板周辺カバーリング21のどちらかに溝があり、他方に突起があり、それらが相対してラビリンスシールを形成する図7Fのような構成でもよい。
また、基板周辺カバーリング21は成膜中に基板の成膜面以外の部分(基板の端部(外周部))に成膜されないようにするマスク部材(シャドウリング)としての機能を有している。基板の端部(外周部)をスパッタ粒子の付着から守るために、例えば、図7Gのように、基板周辺カバーリング21が基板の端部にオーバーラップする領域を有するようにしても良い。この場合、パーティクルの発生を防止するために、基板周辺カバーリング21は基板10に接触しないようにすることが好ましい。
(変形例2)
上述の実施形態においては、単一ターゲットを用いた例を挙げたが、図8のような複数のターゲットのスパッタ装置を使用してもよい。この場合、一方のターゲットが他方のターゲットからのスパッタ-粒子の付着により汚染するのを防止するため、それぞれのターゲットに対して、複数のターゲットシャッター14を設ける必要がある。こうすることで、ターゲット相互のコンタミネーションを防ぐように動作することができる。
下記の実施例を参照して、突起の数に応じた、効果の相違を説明する。
(実施例1)
TiN成膜時、定期的にチャンバー壁にTiを成膜することでチャンバー壁のTiNの剥がれを防止する場合に、本発明を適用した場合を説明する。装置は上述の実施形態で説明した装置(図1A)を使用している。ターゲット4は、Tiを用いている。基板シャッター19と基板周辺カバーリング21の突起は、図7Aに示すものを使用している。本実施例で使用した図7Aの状態は、基板シャッター19の突起の数が1つ、基板周辺カバーリング21の突起の数が2つである。
TiN成膜前のコンディショニング放電(ロットプリスパッタ)は、後述のTiN成膜条件で1200秒行なったのち、300mm直径のSi基板上にSiO(1.5nm)/HfSiO(1.5nm)の積層膜が形成されたウェハーを成膜チャンバー1に搬送して基板ホルダー7に載置し、厚み7nmのTiN成膜を行なった。
その時のTiN成膜条件は、以下のとおりである。
・不活性ガスとしてArガス20sccm(sccm:standard cc per minuteの略であり、標準状態である0℃1気圧のcm単位に換算した1分間あたり供給するガス流量の単位)、反応性ガスとしてNガス20sccm、圧力0.04Pa、パワー700W、時間240秒である。
ウェハーを搬出し、さらに同様の成膜を300枚行い、ウェハーを搬出して処理を終了した。
次に、コンディショニング処理を行なった。本実施例では基板シャッター19の突起の高さH1は10mmのものが1個、基板周辺カバーリング21の高さH2は10mmのものが2個であり、基板シャッター19と基板周辺カバーリング21の突起を除く平坦部間の距離Dは15mmとした。基板ホルダー7は、前述の図4Aに示す位置Aの状態となるように配置され、Arガス50sccm、圧力0.04Paとし、パワー1000Wで放電開始させたのち、ターゲットシャッター14を開け、基板シャッター19は閉じたまま、2400秒間のコンディショニング放電を行なった。
なお、通常、コンディショニング時には基板を基板ホルダー7に置かないが、実験のため本実施例では300mmのSiベア基板を基板ホルダー7の基板載置面に載置して放電を行なった。
放電終了後、基板ホルダー7の上に載置しておいた300mmのSiベア基板を取り出し、全反射蛍光X線分析装置 TXRF:total-reflection X-ray fluorescence(株式会社テクノス社製TREX630IIIx)で基板端から26〜34mmの部分の分析を行ったところ、検出されたTiの量は、検出限界以下であった。
(実施例2)
ラビリンスシールのラビリンス経路の形が、実施例1と異なる場合の効果を調べるため、図7Bのように突起の数を変えた基板周辺カバーリング21用い、それ以外は実施例1と同じ装置と条件で実験を行った。本実施例で使用した基板周辺カバーリング21(図7B)は、基板シャッター19の突起の数が1つ、基板周辺カバーリング21の突起の数が1つである。実施例1の場合と同じ条件で実験したところ、検出されたTiの量は2×1010atms/cmであった。
(比較例1)
比較のため、基板ホルダー7の基板周辺カバーリング21と基板シャッター19に突起がなく、ラビリンスシールがない装置で、それ以外は同じ条件でコンディショニング放電の実験を行なった。このときの基板周辺カバーリング21と基板シャッター19の平坦部の距離Dは実施例1、2と同じ距離で実験を行なった。この結果、基板の外周部には目視により確認できる程度のTi膜が形成された。形成されたTi膜が厚いため、TXRFでは測定ができなかったので、TEM(Transmission Electron Microscope)により断面を観察することで膜厚を測定したところ、膜厚はおよそ5nm程度であった。なおTi膜5nmの厚みは、Tiの密度を4.5として計算した場合およそ3×1016atms/cmである。従って、ラビリンスシールのある実施例1や実施例2よりも、ラビリンスシールを持たない本比較例の場合、基板載置面へ廻り込むスパッタ粒子が、非常に多いことが確認された。
実施例1、2と比較例をまとめると、表1のような結果となる。尚、比較例のTi量(*印)は、膜厚からの換算値を示している。
Figure 0004537479
ラビリンスシールがある実施例1と2は、ラビリンスシールのない比較例よりもTiの量が顕著に少なかった。また、実施例1の基板周辺カバーリング21の突起が2つの場合(シール空間の屈曲が4箇所)には、実施例2の突起が1つのみの場合(シール空間の屈曲は2箇所)よりも検出されたTiの量が少なかった。片方の突起が2つの場合すなわちラビリンスシールの空間の屈曲が4つある場合には、突起が1つずつ、すなわちラビリンスシールの空間の屈曲が2つしかない場合より顕著な原子数レベルの廻り込みを防止する効果が得られた。なお、図7C、図7D、図7E、図7Fについても同様に確認をおこなったところ、実施例1と同様そのTi検出量は検出限界以下であった。これら図7C、図7D、図7E、図7Fではラビリンスシールの屈曲は4つ以上である。すなわち、ラビリンスシールの空間の屈曲が4つ以上である場合には、実施例1と同じかそれ以上の効果が得られるものと推測される。
本発明の実施形態にかかる成膜装置1の概略図である。 図1Aで示した成膜装置1を動作させるための主制御部100のブロック図である。 基板周辺カバーリング21に対向した基板シャッター19の概略を示す図である。 基板シャッター19に対向した基板周辺カバーリング21の概略を示す図である。 基板シャッター19と基板周辺カバーリング21との位置関係を説明する図である。 基板シャッター19と基板周辺カバーリング21との位置関係を説明する図である。 基板シャッター19と基板周辺カバーリング21との位置関係を説明する図である。 コンディショニングにおける成膜装置の動作手順を説明する図である。 コンディショニングにおける成膜装置の動作手順を説明する図である。 コンディショニングにおける成膜装置の動作手順を説明する図である。 コンディショニングにおける成膜装置の動作手順を説明する図である。 コンディショニングにおける成膜装置の動作手順を説明する図である。 コンディショニングにおける成膜装置の動作手順を説明する図である。 プリスパッタ動作および基板上への成膜を行う場合の成膜装置の動作を説明する図である。 プリスパッタ動作および基板上への成膜を行う場合の成膜装置の動作を説明する図である。 プリスパッタ動作および基板上への成膜を行う場合の成膜装置の動作を説明する図である。 プリスパッタ動作および基板上への成膜を行う場合の成膜装置の動作を説明する図である。 プリスパッタ動作および基板上への成膜を行う場合の成膜装置の動作を説明する図である。 プリスパッタ動作および基板上への成膜を行う場合の成膜装置の動作を説明する図である。 プリスパッタ動作および基板上への成膜を行う場合の成膜装置の動作を説明する図である。 プリスパッタ動作および基板上への成膜を行う場合の成膜装置の動作を説明する図である。 プリスパッタ動作および基板上への成膜を行う場合の成膜装置の動作を説明する図である。 基板シャッター19と基板周辺カバーリング21により形成されるラビリンスシールの変形例を説明する図である。 基板シャッター19と基板周辺カバーリング21により形成されるラビリンスシールの変形例を説明する図である。 基板シャッター19と基板周辺カバーリング21により形成されるラビリンスシールの変形例を説明する図である。 基板シャッター19と基板周辺カバーリング21により形成されるラビリンスシールの変形例を説明する図である。 基板シャッター19と基板周辺カバーリング21により形成されるラビリンスシールの変形例を説明する図である。 基板シャッター19と基板周辺カバーリング21により形成されるラビリンスシールの変形例を説明する図である。 基板シャッター19と基板周辺カバーリング21により形成されるラビリンスシールの変形例を説明する図である。 基板シャッター19と基板周辺カバーリング21により形成されるラビリンスシールの変形例を説明する図である。 本発明の実施形態にかかる成膜装置1の変形例を示す概略図である。
符号の説明
1 成膜装置
2 真空チャンバー(真空容器)
3 マグネットホルダー
4 ターゲット
5 バックプレート
6 ターゲットホルダー
7 基板ホルダー
8 排気ポート
10 基板
12 電源
13 マグネット
14 ターゲットシャッター
15 不活性ガス供給系
16 不活性ガス供給装置
17 反応性ガス導入系
18 反応性ガス供給装置
19 基板シャッター機構
19a 基板シャッターの突起
20 基板シャッター支持機構
21 基板周辺カバーリング
21a 基板周辺カバーリングの突起
21b 基板周辺カバーリングの突起
31 基板ホルダー駆動機構
32 基板シャッター駆動機構
33 ターゲットシャッター駆動機構
34 絶縁体
40 シールド
41 圧力計
42 ゲートバルブ
47 メインバルブ
48 ターボ分子ポンプ(TMP)
49 ドライポンプ(DRP)
50 放電プラズマ
51 堆積膜

Claims (8)

  1. 真空容器内に設けられ、基板に成膜するためのターゲットを保持するターゲットホルダーと、
    前記基板を載置する基板ホルダーと、
    前記基板ホルダーの近傍に配置され、前記基板ホルダーと前記ターゲットホルダーとの間を遮蔽する閉状態、または前記基板ホルダーと前記ターゲットホルダーとの間を開放する開状態にするための第1の遮蔽部材と、
    前記第1の遮蔽部材を前記開状態に、または前記閉状態に開閉駆動するための第1の開閉駆動手段と、
    前記基板ホルダーの面上でかつ前記基板の外周部に設置されている、リング形状を有する第2の遮蔽部材と、
    前記第2の遮蔽部材が設置された前記基板ホルダーを、前記閉状態の前記第1の遮蔽部材に向けて接近させるために、前記基板ホルダーを可動させるための駆動手段と、を備え、
    前記第1の遮蔽部材には、前記第2の遮蔽部材方向に伸びた少なくとも1つのリング形状を有する第1の突起部が形成されており、
    前記第2の遮蔽部材には、前記第1の遮蔽部材方向に伸びた少なくとも1つのリング形状を有する第2の突起部が形成されており、
    前記駆動手段により前記基板ホルダーが接近した位置で、前記第1の突起部と前記第2の突起部とが、非接触の状態で嵌り合う
    ことを特徴とするスパッタリング装置。
  2. 前記駆動手段により前記基板ホルダーが前記第1の遮蔽部材に接近した位置において、前記第1の遮蔽部材と前記第2の遮蔽部材との距離は、前記第1の突起部の高さと前記第2の突起部の高さとの和よりも小さいことを特徴とする請求項1に記載のスパッタリング装置。
  3. 真空容器内に設けられ、基板に成膜するためのターゲットを保持するターゲットホルダーと、
    前記基板を載置する基板ホルダーと、
    前記基板ホルダーの近傍に配置され、前記基板ホルダーと前記ターゲットホルダーとの間を遮蔽する閉状態、または前記基板ホルダーと前記ターゲットホルダーとの間を開放する開状態にするための第1の遮蔽部材と、
    前記第1の遮蔽部材を前記開状態に、または前記閉状態に開閉駆動するための第1の開閉駆動手段と、
    前記基板ホルダーの面上でかつ前記基板の外周部に設置されている、リング形状を有する第2の遮蔽部材と、
    前記閉状態の前記第1の遮蔽部材を、前記第2の遮蔽部材が設置された前記基板ホルダーに向けて接近させるために、前記第1の遮蔽部材を可動させるための駆動手段と、を備え、
    前記第1の遮蔽部材には、前記第2の遮蔽部材方向に伸びた少なくとも1つのリング形状を有する第1の突起部が形成されており、
    前記第2の遮蔽部材には、前記第1の遮蔽部材方向に伸びた少なくとも1つのリング形状を有する第2の突起部が形成されており、
    前記駆動手段により前記第1の遮蔽部材が接近した位置で、前記第1の突起部と前記第2の突起部とが、非接触の状態で嵌り合う
    ことを特徴とするスパッタリング装置。
  4. 記駆動手段により前記第1の遮蔽部材が前記第2の遮蔽部材に接近した位置において、前記第1の遮蔽部材と前記第2の遮蔽部材との距離は、前記第1の突起部の高さと前記第2の突起部の高さとの和よりも小さいことを特徴とする請求項3に記載のスパッタリング装置。
  5. 前記第1の遮蔽部材の前記第1の突起部および前記第2の遮蔽部材の前記第2の突起部のうち、少なくとも一方は複数の突起部を有し、当該複数の突起部により形成される凹部に、他方の突起部が非接触の状態で嵌り合うことを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載のスパッタリング装置。
  6. 前記第1の遮蔽部材の前記第1の突起部および前記第2の遮蔽部材の前記第2の突起部が、それぞれ複数の突起部を有し、当該複数の突起部により形成される凹部に、他方の突起部が非接触の状態で嵌り合うことを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載のスパッタリング装置。
  7. 前記ターゲットホルダーの近傍に配置され、前記基板ホルダーと前記ターゲットホルダーとの間を遮蔽する閉状態、または前記基板ホルダーと前記ターゲットホルダーとの間を開放する開状態にするための第3の遮蔽部材と、
    前記第3の遮蔽部材を前記開状態に、または前記閉状態に開閉駆動するための第2の開閉駆動手段と、を更に備えることを特徴とする請求項1または3に記載のスパッタリング装置。
  8. 前記第3の遮蔽部材は、それぞれのシャッター部材を独立して開閉することが可能な2重回転シャッターの構造を有していることを特徴とする請求項7に記載のスパッタリング装置。
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