JP4536197B2 - ダイカストマシンの制御装置およびダイカストマシンによる鋳造方法 - Google Patents

ダイカストマシンの制御装置およびダイカストマシンによる鋳造方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ダイカストマシンの制御装置およびダイカストマシンによる鋳造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
ダイカストマシンにおいて、鋳造作業を自動化し、安定した品質のダイカスト製品を連続的に得るためには、鋳造条件を安定化させる必要がある。
従来においては、ダイカストマシンの起動時、あるいは、マシントラブルによる停止時からの再起動時に、オペレータが手動操作により鋳造条件を調整して鋳造を行い、得られた鋳造品をオペレータが視覚的に確認しながら鋳造条件を最適化し、この状態でダイカストマシンを自動運転して鋳造を行なっていた。
上記の鋳造条件を最適化する作業は、鋳造条件を最適化するノウハウを習得したオペレータが行う必要があり、このため、ダイカストマシンによる鋳造の完全な自動化および省人化が難しかった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、上記のダイカストマシンの起動時の鋳造条件を最適化する作業では、ダイカストマシンに備わる金型の温度を目標温度に調整することが主な作業である。
また、金型温度が目標温度よりも低いと、射出された溶湯の凝固速度が速くなり過ぎて製品の薄肉部等に十分量の溶湯が供給されない等の不具合が発生し、不良品となる場合が多い。
【0004】
従来において金型温度の調整方法としては、たとえば、特開平1−148450号公報に開示されているように、金型温度を検出し、金型温度が目標温度と異なる場合に金型に流す冷却水の流量を調整し、金型温度が目標温度に到達したら鋳造を行う技術が知られている。
しかしながら、この方法によって金型温度を調整すると、たとえば、ダイカストマシンの起動時から金型温度が目標温度に到達するまでに長時間を要するという不利益が存在した。
また、金型温度は、鋳造温度、鋳造サイクルおよび冷却水量との相互関係によってほぼ決定されるので、冷却水量のみを制御したのでは、金型温度を正確に管理するのが難しい。
さらに、金型温度が目標温度から多少ずれていても、射出速度、型開き時間、加圧ピンの動作タイミング等の射出条件を最適化することにより、良好な鋳造品を得ることも可能であるが、上記方法では、金型温度が目標温度に到達するまで鋳造を行うことができないので、生産効率が低下するという不利益も存在した。
【0005】
本発明は、上述の問題に鑑みて成されたものであって、ダイカストマシンの金型温度を速やかに自動調整でき、また、金型温度が目標温度からずれても不良品の発生量を低減することができ、品質の安定した鋳造品を得ることができるダイカストマシンの制御装置およびダイカストマシンによる鋳造方法を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明の第1の観点に係るダイカストマシンによる鋳造方法は、金属溶湯を金型に射出して鋳造品を鋳造するダイカストマシンによる鋳造方法であって、前記金型の温度を測定する金型温度測定ステップと、前記測定された金型温度と目標温度とが異なる場合に、正規の鋳造条件のうち前記金型温度に影響を与える鋳造条件を変更し、当該変更された鋳造条件にしたがって、前記金型温度を調整しつつ鋳造を行う鋳造条件変更ステップとを有する。
【0007】
前記鋳造条件変更ステップは、前記正規の鋳造条件のうち、前記鋳造品の品質に影響する鋳造条件を測定された前記金型温度に応じて最適化する最適化ステップをさらに有する。
【0008】
具体的には、前記ダイカストマシンは、金型内に充填された金属溶湯を局部的に加圧する加圧ピンを備え、前記鋳造品の品質に影響する鋳造条件を最適化するステップは、前記加圧ピンを押し込むタイミングを、測定された前記金型温度に応じて最適化する。
【0009】
好適には、前記鋳造条件変更ステップは、予め用意された金型温度に応じた複数の金型温度調整用の鋳造条件から、測定した前記金型温度に対応する前記金型温度調整用の鋳造条件を選択し、当該選択した金型温度調整用の鋳造条件にしたがって鋳造する。
【0010】
好適には、前記複数の金型温度調整用の鋳造条件は、前記金型温度が目標温度よりも高い場合および目標温度よりも低い場合の鋳造条件からなり、前記目標温度よりも低い場合の鋳造条件は、温度範囲が細分化されている。
【0011】
前記金型温度調整用の鋳造条件は、前記金型温度に応じて規定された前記金型に射出する金属溶湯の射出速度を含む。
【0012】
本発明の第2の観点に係るダイカストマシンによる鋳造方法は、金属溶湯を金型に射出して鋳造品を鋳造するダイカストマシンによる鋳造方法であって、金型の温度を測定する金型温度測定ステップと、前記測定された金型温度と目標温度とが異なる場合に、正規の鋳造条件のうち鋳造品の品質に影響する鋳造条件を測定した前記金型温度に応じて最適化しつつ、鋳造を行う鋳造条件変更ステップとを有する。
【0013】
具体的には、前記ダイカストマシンは、金型内に充填された金属溶湯を局部的に加圧する加圧ピンを備え、前記鋳造品の品質に影響する鋳造条件を最適化するステップは、前記加圧ピンを押し込むタイミングを、測定された前記金型温度に応じて最適化する。
【0014】
好適には、前記鋳造条件変更ステップは、予め用意された金型温度に応じた複数の加圧ピンの押込タイミング条件から、測定された前記金型温度に対応する押込タイミング条件を選択し、当該選択した押込タイミング条件にしたがって鋳造する。
【0015】
本発明の第1の観点に係るダイカストマシンの制御装置は、金属溶湯を金型に射出して鋳造品を鋳造するダイカストマシンの制御装置であって、金型の温度を測定する金型温度測定手段と、前記測定された金型温度と目標温度とが異なる場合に、正規の鋳造条件のうち金型温度に影響を与える鋳造条件を変更する鋳造条件変更手段と、変更した前記鋳造条件にしたがって前記ダイカストマシンに鋳造を行わせ、前記金型温度が前記目標温度に達したら正規の鋳造条件にしたがって前記ダイカストマシンに鋳造を行なわせる制御手段とを有する。
【0016】
前記鋳造条件変更手段は、前記正規の鋳造条件と予め用意された金型温度に応じて設定された複数の金型温度調整用の鋳造条件とを保持する鋳造条件保持部と、測定された前記金型温度と前記目標温度とを比較し、当該金型温度と目標温度との温度差に応じた鋳造条件を、前記鋳造条件保持部に保持された鋳造条件から選択し前記制御手段に出力する演算手段とを有する。
【0017】
好適には、前記複数の金型温度調整用の鋳造条件は、前記金型温度が目標温度よりも高い場合および目標温度よりも低い場合の鋳造条件からなり、前記目標温度よりも低い場合の鋳造条件データは、温度範囲が細分化されている。
【0018】
好適には、前記鋳造条件変更手段は、前記金型の温度に影響を及ぼす鋳造条件の変更に加えて、鋳造品の品質に影響する鋳造条件を前記金型温度に応じて最適化する。
【0019】
具体的には、前記ダイカストマシンは、金型内に充填された金属溶湯を局部的に加圧する加圧ピンを備え、前記鋳造条件変更手段は、前記加圧ピンを押し込むタイミングを、測定された前記金型温度に応じて最適化する。
【0020】
好適には、前記鋳造条件保持部は、前記加圧ピンの正規の押込タイミング条件と予め用意された金型温度に応じた複数の加圧ピンの押込タイミング条件とを保持しており、前記演算手段は、測定された前記金型温度と前記目標温度とを比較し、当該金型温度と目標温度との温度差に応じた押込タイミング条件を選択し、当該選択した押込タイミング条件を前記制御手段に出力する。
【0021】
本発明の第2の観点に係るダイカストマシンの制御装置は、金属溶湯を金型に射出して鋳造品を鋳造するダイカストマシンの制御装置であって、金型の温度を測定する金型温度測定手段と、前記測定された金型温度と目標温度とが異なる場合に、正規の鋳造条件のうち鋳造品の品質に影響する鋳造条件を測定した前記金型温度に応じて最適化された鋳造条件に変更する鋳造条件変更手段と、変更した前記鋳造条件にしたがって前記ダイカストマシンに鋳造を行わせ、前記金型温度が前記目標温度に達したら正規の鋳造条件にしたがって前記ダイカストマシンに鋳造を行なわせる制御手段とを有する。
【0022】
具体的には、前記ダイカストマシンは、金型内に充填された金属溶湯を局部的に加圧する加圧ピンを備え、前記鋳造条件変更手段は、前記加圧ピンを押し込むタイミングを、測定された前記金型温度に応じて最適化する。
【0023】
好適には、前記鋳造条件変更手段は、前記加圧ピンの正規の押込タイミング条件と予め用意された金型温度に応じた複数の加圧ピンの押込タイミング条件とを保持する鋳造条件保持部と、測定された前記金型温度と前記目標温度とを比較し、当該金型温度と目標温度との温度差に応じた押込タイミング条件を選択し、当該選択した押込タイミング条件を前記制御手段に出力する前記演算手段とを有する。
【0024】
本発明では、まず、金型温度を測定する。金型温度の測定は、たとえば、金属溶湯を射出する直前等に行う。
金型温度が目標温度と異なる場合には、金型温度に影響を与える鋳造条件を変更し、変更された鋳造条件にしたがって、前記金型温度を調整しつつ鋳造を行う。すなわち、金型温度が目標温度と異なっていても、金型温度を調整を行いながら鋳造を行う。
金型温度に影響を与える鋳造条件としては、たとえば、金型に流す冷却水の流量、金属溶湯に射出速度、金型に吹きつける離型剤の吹付時間等、種々存在し、本発明では、これらの金型温度に影響を与える鋳造条件を積極的に変更して金型温度が目標温度に近づくように鋳造を行う。
たとえば、ダイカストマシンの起動時には、金型温度は目標温度とは異なっているが、上記の金型温度の調整作業を行うことにより、速やかに金型温度が目標温度になり、その後は正規の鋳造条件で鋳造を行うことにより、ダイカストマシンの自動鋳造が行われる。
【0025】
また、本発明では、鋳造条件を変更するために、予め金型温度に応じた複数の金型温度調整用の鋳造条件を用意しておくことで、測定した金型温度に応じて温度調整作用の度合いのことなる鋳造条件を選択することが可能となり、金型温度調整が速やかに行われ、かつ、正確に行われる。
【0026】
また、上記のように、金型温度が目標温度と異なった状態で鋳造を行うと、安定した品質が得られない可能性があるが、本発明では、正規の鋳造条件のうち鋳造品の品質に影響を与える鋳造条件、たとえば、加圧ピンの押込タイミング条件を測定された金型温度に応じて最適化する。このように、金型温度が目標温度と異なった状態で鋳造を行っても、加圧ピンの押込タイミング条件等を最適化することで不良品の発生が低減される。
【0027】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。
図1は、本発明の一実施形態に係るダイカストマシンシステムの構成を示す構成図である。
図1に示すダイカストマシンシステム1は、ダイカストマシン2と、制御装置11とを備える。なお、制御装置11は、本発明の制御装置を構成している。
【0028】
ここで、図2は、ダイカストマシン2の構造の一例を示す断面図である。
図2に示すダイカストマシンは、固定金型4と可動金型5とを図示しない型締装置によって所定の型締力で型締した状態で、これら固定金型4と可動金型5との間に形成されたキャビティ6に連通しているプランジャスリーブ7に金属溶湯を供給した後、プランジャスリーブ7に移動自在に嵌合しているプランジャ8を駆動し、キャビティ6内に金属溶湯を射出する。
一方、可動金型5の背面側には、キャビティ6内に突出可能に加圧ピン9が設けられている。この加圧ピン9は、油圧シリンダ3と連結されており、この油圧シリンダ3によって駆動される。
この加圧ピン9の駆動制御は、制御装置11によって行われ、たとえば、図示しない圧力センサによって金型のキャビティ6への金属溶湯の充填完了に伴うプランジャ8の射出圧力が検出され、この射出圧力が一定の値に達してから所定時間経過したら加圧ピン9の加圧動作が開始し、凝固直前の金属溶湯を局部的に加圧する。
【0029】
加圧ピン9は、金型のキャビティ6に充填された金属溶湯が冷却されて凝固する際に、体積の収縮により鋳造品の組織にひけが発生したり、金属溶湯に空気が巻き込まれ鋳造品の内部に巣が発生するのを防ぐために、金型のキャビティ6内に充填された金属溶湯が凝固する直前に加圧ピン9を金属溶湯に押し込んで局部的に加圧し、ひけや巣をつぶす(スクイズする)。
この加圧ピン9は、押し込みが溶湯金属の凝固が進行しすぎた状態で行われると、加圧ピン9は所定の深さまで押し込まれず、適切なスクイズ効果が得られない。また、加圧ピン9の押し込みのタイミングが金属の凝固が未だ進行していない状態で行われると、加圧ピン9は所定の深さ以上に押し込まれるが、溶融した金属に塑性流動が発生せず、適切なスクイズ効果が得られない。良好な鋳造品を得るためには、加圧ピン9の押し込みのタイミングを最適化する必要がある。
【0030】
可動金型5には、可動金型5の温度を検出する温度センサ10が設けられており、温度センサ10の検出信号は制御装置11に入力される。なお、温度センサ10は本発明の金型温度測定手段の一具体例に対応している。また、図5には、温度センサ10を可動金型5に設けた場合についてのみ示しているが、固定金型4に温度センサ10を設けてもよく、また、複数の温度センサ10を固定金型4および可動金型5の双方に設ける構成としてもよい。
【0031】
また、金型4,5には、金型4,5を冷却するための図示しない冷却水管が形成されており、この冷却水管に冷却水Wが図示しない供給装置によって供給されるようになっている。この冷却水Wの流量は、制御装置11によって制御可能となっており、冷却水Wの流量調整によって金型4,5の温度調整が可能になる。
【0032】
上記のダイカストマシン2では、型締装置によって金型4,5が所定の型締力で型締された状態で、プランジャスリーブ7に金属溶湯が所定量供給される。この状態からプランジャ8が駆動され、プランジャスリーブ7に供給された金属溶湯をキャビティ6に射出する。
プランジャ8は、金属溶湯の空気の巻き込み等を避けるために最初は低い射出速度で駆動され、金属溶湯の先端が金型のゲートに到達したらプランシャ8は高い射出速度で駆動され、金属溶湯が金型のキャビティ6に急速に充填される。
金型4,5内で凝固した鋳造品は、金型4,5を開くことによって取り出される。
【0033】
制御装置11は、制御部12と、演算部13と、計測部14と、内部メモリ15と、入力部16と、表示部17とを備えている。
制御部12は、上記のダイカストマシン2の、たとえば、型締装置、射出装置、加圧ピン9等を与えられた鋳造条件にしたがって駆動制御する。
【0034】
計測部14は、ダイカストマシン2から検出した、たとえば、上記の温度センサ10による金型温度、プランジャ8の位置、速度、加圧ピンの位置等の各種計測データを取得し、内部メモリ15に出力する。
【0035】
入力部16は、ダイカストマシン2による鋳造に必要な各種データを制御装置11内に入力する。
この入力部16による入力は、たとえば、オペレータのキー操作による入力や、フロッピーディスクドライブに装着した媒体からのデータの読み出しによる入力や、ホストコンピュータからの通信手段を介してのデータの入力からなる。
【0036】
表示部17は、演算部13から出力される各種のデータ等を画面上に表示する。
【0037】
内部メモリ15は、各種データを保持するが、たとえば、上記の入力部16から入力されたダイカストマシン2によって行う鋳造の条件を規定する正規の鋳造条件データを保持している。
また、内部メモリ15は、入力部16から入力された予め用意された金型温度に応じて設定された複数の金型温度調整用の鋳造条件データおよび最適化された鋳造条件データとを保持する。
【0038】
上記の正規の鋳造条件データ、金型温度調整用の鋳造条件データおよび最適化された鋳造条件データの具体例を図3および図4に示す。
図3に示す鋳造条件データは、高速切換、高速射出速度、低速射出速度、ダイタイム、加圧ピン押込タイミングからなる。
また、鋳造条件データは、基準条件値として示すものが正規の鋳造条件データであり、変更条件値1〜変更条件値4として示すものが変更用の鋳造条件データである。
【0039】
変更条件値1は、金型温度が基準条件値で示す目標温度130℃よりも高い場合の条件値であり、変更条件値2は目標温度130℃よりも低く100℃よりも高い場合の条件値であり、変更条件値3は100℃よりも低く70℃よりも高い場合の条件値であり、変更条件値4は70℃未満の場合の条件値である。
このように、金型温度が目標温度よりも低い場合に温度範囲を細分化するのは、以下の理由による。
たとえば、金型温度が目標温度よりも高い場合は、ほとんどの場合に、鋳造品にばり等が発生して不良品となるため、温度範囲を細分化しても鋳造品の品質を向上させる見込みが薄いが、金型温度が目標温度よりも低い場合には、ばり等が発生せず鋳造条件を最適化することで、鋳造品の品質を向上させることができ、この鋳造条件を最適化するのにできるだけ温度範囲を細分化する必要があるからである。
【0040】
高速切換は、ダイカストマシン2の射出速度を低速から高速に切り換える制御を使用するかを規定する鋳造条件データである。
射出速度の切換を行なうと、金属溶湯の射出に要する時間がそれだけ短くなり、高温の金属溶湯が金型のキャビティに滞留する時間も短縮する。逆に、射出速度の切換を行なわないと、金属溶湯の射出に要する時間が長くなり、高温の金属溶湯が金型のキャビティに滞留する時間も長くなる。
このため、金型温度が、目標温度(130℃)よりも特に低い場合(70℃未満)のときには、射出速度の切換制御を使用しない条件とすることで、目標温度より大幅に低い温度の金型を速やかに昇温させることができる。
【0041】
高速射出速度は、基準条件値と変更条件値1〜3については同じであるが、変更条件値4については射出速度の切換制御を使用しないのでデータが存在しない。
【0042】
低速射出速度は、基準条件値と変更条件値1〜3については同じであるが、変更条件値4は基準条件値の2倍の速度を規定している。これは、金型温度が70℃よりも低い場合に、射出速度の切換制御を使用しないで低速射出速度のままで射出を行うと、金型温度が上昇しすぎたり、また、射出に時間がかかり過ぎる等の不具合を避けるためである。
【0043】
ダイタイムは、ダイカストマシン2による鋳造開始から鋳造完了までの時間(サイクルタイム)を規定しており、ダイタイムが長いほど、金型に金属溶湯が存在する時間が長くなるため、金型温度が上昇し易くなる。
また、ダイタイムが長いと、次の鋳造動作が開始されるまでの時間が長くなり、金型温度が目標温度よりも低い場合にはさらに金型温度が下がる可能性がある。
このため、変更条件値4、3、2、1の順にダイタイムの値を短くしている。
【0044】
加圧ピン押込タイミングは、加圧ピン9の押し込みのタイミングを規定している。
すなわち、加圧ピン押込タイミングの基準条件値は、プランジャ8によって金型のキャビティ6に金属溶湯を充填した時点から、たとえば、0.5s後に加圧ピン9を押し込むことを意味している。加圧ピン押込タイミングは、本発明の鋳造品の品質に影響する鋳造条件の一具体例である。
たとえば、金型温度が目標温度よりも低いほど金型に充填された金属溶湯の凝固は進行するため、加圧ピン9の押し込みのタイミングを早める必要がある。このため、加圧ピン押込タイミングの変更条件値1〜4では、金型温度が低いほど、押し込みのタイミングを早めている。
この加圧ピン押込タイミングは、鋳造品の品質に影響を与える鋳造条件であり、この条件値を変更条件値1〜4のように金型温度に応じて最適化することで、鋳造品の品質を向上させることができる。
【0045】
図4に示す鋳造条件データは、離型剤吹付量、エア吹付時間、冷却水供給および冷却水流量からなる。
なお、これらの鋳造条件データは、金型温度に直接影響するものである。
また、鋳造条件データは、基準条件値として示すものが正規の鋳造条件データであり、変更条件値1〜変更条件値4として示すものが金型温度調整用の鋳造条件データである。
【0046】
離型剤吹付量は、鋳造品を取り出し、型開状態にある金型の表面に離型剤を、たとえば、スプレーで吹きつける際の吹きつけ量を規定している。
ダイカストマシン2では、金型から鋳造品を取り出したのちの作業として、たとえば、型清掃、金型外部冷却、離型剤の吹き付け、残留水分の除去といった工程が自動化されている。
【0047】
離型剤には、たとえば、水溶性のものが使用される。このため、水溶性の離型剤を金型に吹きつけると、金型温度が低下する。
図4の変更条件値1〜変更条件値4に示すように、基準条件値をMA とすると、金型温度が目標温度よりも高い場合には、基準条件値をMA と同じ吹付量とし、金型温度が低下するにしたがって、吹きつけ量を減少させる。
これにより、金型温度が目標温度よりも低い場合に、離型剤の吹きつけによってさらに金型温度が下がるのを抑制することができる。
【0048】
エア吹付時間は、上記した離型剤の吹き付けにより金型の表面に残る水分の除去を目的とした圧縮空気の吹きつけ時間を規定している。このエア吹付時間は、本発明の鋳造品の品質に影響する鋳造条件の一例である。残留水分が存在した状態で鋳造を行うと、鋳造品の品質が低下してしまうからである。
【0049】
図4の変更条件値1〜変更条件値4に示すように、基準条件値をTA とすると、金型温度が目標温度よりも高い場合には、基準条件値をMA と同じ吹付時間とし、金型温度が低下するにしたがって、吹きつけ時間を長くする。
すなわち、金型温度が低いと、金型の表面に残る水分は蒸発しにくく、特に、金型温度が100℃より下がると蒸発しにくくなる。このため、金型温度が低下するにしたがって、金型の表面へのエアの吹きつけ時間を十分な長さにして確実に残留水分を除去する。
【0050】
冷却水供給は、金型4,5への冷却水の供給を行うかを否かを規定している。
正規の鋳造条件では、金型4,5へ冷却水の供給を当然行うが、図4の変更条件値4に示すように、金型温度が低すぎる状態では、金型4,5へ冷却水の供給を行わない。これにより、金型温度が金属溶湯の充填によって速やかに上昇する。
【0051】
また、金型温度が低い場合でも、変更条件値2および変更条件値3に示すように、目標温度からの温度差が少ない場合には、金型4,5への冷却水の供給を行う。
これは、金型温度が目標温度から低くても目標温度からの温度差が少ない場合には、金型4,5への冷却水の供給を行うと、今度は金型温度が金属溶湯の充填によって目標温度よりも高くなりすぎてしまうのを防ぐためである。
【0052】
冷却水流量は、金型4,5への冷却水の供給量を規定している。
上記したように、金型4,5への冷却水の供給および遮断によってのみ金型4,5の温度の上昇および下降を調整したのでは、たとえば、金型4,5の温度が基準条件値を大幅に越えて上昇したような場合に、速やかに温度を下降させることが難しい。
このため、金型4,5の温度が基準条件値を越えた場合には、金型4,5への冷却水の流量を正規の冷却水流量WA に対して増加させる。
これにより、金型4,5の温度が基準条件値を大幅に越えて上昇したような場合に、速やかに温度を下降させることができる。
また、変更条件値3に示すように、金型温度が目標温度よりも低い場合にも、温度差に応じて金型4,5への冷却水流量を正規の冷却水流量WA に対して減少させることで、速やかに温度を上昇させることができる。
なお、金型4,5の温度が基準条件値よりも高い場合には、単に冷却水流量を増加させるだけでなく、その温度差に応じて冷却水流量の増加を調整する構成とすることも可能である。
【0053】
図3において説明した高速切換、高速射出速度、低速射出速度、ダイタイムおよび加圧ピン押込タイミングは、鋳造品の品質に影響する鋳造条件として選択されたものであり、これらの鋳造条件の変更条件値1〜変更条件値4は、測定された金型温度に応じて最適化された条件である。
一方、図4において説明した離型剤吹付量、エア吹付時間、冷却水供給、冷却水流量は、金型温度に影響を与える鋳造条件として選択されたものであり、これらの鋳造条件の変更条件値1〜変更条件値4は、測定された金型温度に応じて金型温度を調整するために選択される条件である。
なお、上記のように各種鋳造条件を、鋳造品の品質に影響する鋳造条件と金型温度に影響を与える鋳造条件とに区別したが、鋳造品の品質に影響を与え、かつ、金型温度に影響を与える鋳造条件も存在する。このため、鋳造品の品質に影響する鋳造条件と金型温度に影響を与える鋳造条件とのいずれの鋳造条件として使用するかは、適宜選択可能である。
【0054】
演算部13は、制御装置を総合的に制御する機能を果たす。また、演算部13は、温度センサ10により測定された金型4,5の金型温度と、図3または図4において説明した鋳造条件データでの目標温度とを比較し、測定された金型温度と目標温度との温度差に応じた鋳造条件データを、内部メモリ15に保持された鋳造条件データから選択し制御部12に出力する。
また、温度センサ10により測定された金型4,5の金型温度と予め設定された目標温度とが一致する場合には、たとえば、図3や図4の基準条件値として示した鋳造条件データを選択して制御部12に出力する。
【0055】
次に、上記構成のダイカストマシンシステム1を用いた、本発明の鋳造方法について図5に示すフローチャートを参照して説明する。
図5に示すように、まず、鋳造条件データを制御装置11にダウンロードする(ステップS1)。
鋳造条件データの制御装置11へのダウンロードは、入力部16を通じて行う。
また、鋳造データは、たとえば、図3および図4に示したような、正規の鋳造条件データ、温度に応じた金型温度調整用の鋳造条件データおよび鋳造品の品質に影響する鋳造条件を温度に応じて最適化した鋳造条件データからなる。
これにより、制御装置11の内部メモリ15には、上記各鋳造条件データが保持される。
【0056】
次いで、ダイカストマシン2の金型4,5の温度Tを測定する(ステップS2)。
金型4,5の温度Tは、キャビティ6を構成する金型4,5の表面の温度を測定するのが好ましい。表面の温度が鋳造品の品質に直接的に関係するからである。
温度センサ10によって測定された金型温度Tは、制御装置11の計測部14を通じて内部メモリ15に保持される。
なお、複数箇所の温度を同時に測定した場合には、これらの温度の平均値を用いてもよい。
【0057】
次いで、測定された金型温度Tと内部メモリ15に保持された正規の鋳造条件データに規定された目標温度Trとを比較する(ステップS3)。
測定した金型温度Tが目標温度Trと異なる場合には、金型温度Tと目標温度Trとの温度差に応じて、内部メモリ15に記憶された、たとえば、図3または図4で示した変更条件値1〜4で示した金型温度調整用の鋳造条件データのいずれかを選択する(ステップS4)。
【0058】
さらに、金型温度Tと目標温度Trとの温度差に応じて、内部メモリ15に記憶された、たとえば、図3または図4で示した加圧ピン押込タイミングやエア吹付時間のような金型温度に応じて鋳造品の品質に影響する鋳造条件を最適化した鋳造条件データを選択する(ステップS5)。
【0059】
これにより、選択された金型温度調整用の鋳造条件データおよび最適化した鋳造条件データは、制御部12に出力され、これらの鋳造条件にしたがってダイカストマシンによる鋳造を実行する(ステップS7)。
【0060】
たとえば、測定された金型温度Tが70℃未満の場合には、図3または図4に示した変更条件値4の鋳造条件データが選択され、これらの鋳造条件にしたがってダイカストマシンによる鋳造が実行される。
鋳造が完了して、ステップS2で説明した金型温度Tの測定を再度行う。
【0061】
一方、ステップS3において、金型温度Tと目標温度Trが等しい場合には、内部メモリ15に記憶された、たとえば、図3または図4で示した基準条件値で示した正規の鋳造条件データを選択し(ステップS6)、この正規の鋳造条件にしたがってダイカストマシンによる鋳造を実行する。
【0062】
本実施形態によれば、たとえば、ダイカストマシンを起動したときには、金型温度Tは目標温度Trよりも低い状態にあるが、上記の手順によって金型温度Tの調整を行うことで、速やかに金型温度Tを目標温度Trに一致させることができる。
また、上記の手順によって金型温度Tの温度を目標温度Trに近づけつつ、加圧ピンの押し込みタイミングやエア吹きつけ量等の鋳造品の品質に直接影響する鋳造条件を目標温度からの温度差に応じて最適化しながら鋳造することで、金型温度Tが目標温度Trに一致していなくても良好な品質の鋳造品を得ることが可能になり、不良品の発生を抑制できる。
【0063】
また、本実施形態では、ダイカストマシンが自動サイクルで鋳造を行っている最中に、何らかの原因で金型温度Tが目標温度Trからずれても、自動的に目標温度Trになるように調整されるので、自動運転によって鋳造した鋳造品の品質を安定化させることができる。
【0064】
なお、本発明は、上述した実施形態に限定されない。
上述した実施形態では、金型4,5の温度をショット毎に測定する構成としたが、複数のショット毎に測定する構成とすることも可能である。
また、金型4,5の温度をショット毎に測定し、複数ショットの平均値を用いて鋳造条件データの変更および最適化を行う構成とすることも可能である。
さらに、上述した実施形態では、金型4,5の温度を射出前および鋳造完了後に測定する構成としたが、金型温度の測定は他の時点でも可能である。
【0065】
さらに、上述した実施形態では、金型温度の調整するための鋳造条件の変更および鋳造品の品質に影響する鋳造条件を最適化を同時に行う場合について説明したが、金型温度の調整は行わず、加圧ピンの押し込みタイミング等の品質に影響を与える鋳造条件のみを金型温度に応じて最適化する構成とすることも可能である。
この場合には、金型温度の変動しても鋳造品の品質を安定化することができる。
【0066】
また、上述した実施形態では、鋳造品の品質に影響する鋳造条件として図3に示した高速切換、高速射出速度、低速射出速度、ダイタイムおよび加圧ピン押込タイミングを一例として挙げ、これを最適化するための条件として変更条件値1〜変更条件値4を一例として挙げたが、本発明はこれに限定されない。
上述したように、ダイカストマシンでは、プランジャスリーブに金属溶湯を供給し、金属溶湯の空気の巻き込み等を避けるためにプランジャを低速の射出速度から高速の射出速度に切り換えて駆動し、金属溶湯を金型のキャビティに充填する射出速度の切り換えを行っている。
このプランジャの射出速度の切り換え位置は、プランジャスリーブに供給した金属溶湯の先端が金型の湯口に達する時点(以下、この時点におけるプランジャの位置をゲート切換位置という)で行うのが好ましい。すなわち、プランジャスリーブおよび金型のキャビティに金属溶湯を導く流路に金属溶湯が充填された時点で、プランジャを高速の射出速度に切り換えることが好ましい。
【0067】
一方、一定量の金属溶湯をプランジャスリーブに供給しても、金型温度が目標温度と異なると、プランジャスリーブから金型のキャビティへの流路に導かれた金属溶湯は金型温度の影響を受け、体積が異なる可能性がある。
プランジャスリーブから金型のキャビティへの流路に導かれた金属溶湯の体積が変化した状態において、プランジャの射出速度を一定の切り換え位置で切り換えると、プランジャの射出速度の切り換えがゲート切換位置で行われなくなる。
プランジャの射出速度の切り換えがゲート切換位置で行われないと、鋳造品の表面にいわゆる湯ジワや湯境が発生しやすいという不利益が存在する。
【0068】
したがって、金型温度に応じて最適化された射出速度切換位置を、たとえば、上記の図3に示した鋳造条件と同様に予め保持しておく構成とすることで、鋳造品の品質を安定化させる構成とすることも可能である。
具体的には、たとえば、図6に示すように、基準となる射出速度切換位置をLA とすると、最適化された射出速度切換位置としての変更条件値1〜変更条件値4を、LB ,LC ,LD ,LE とする。
【0069】
このとき、金型温度が目標温度を越える場合の射出速度切換位置LB は基準の射出速度切換位置LA よりも手前の位置とする。これは、金型温度が目標温度を越える場合には、金属溶湯の体積が増加し、プランジャは基準の射出速度切換位置LA よりも手前でゲート切換位置に達するからである。
また、金型温度が目標温度よりも低い場合には、温度差に応じて射出速度切換位置LC ,LD ,LE を基準の射出速度切換位置LA よりも前方位置とする。すなわち、射出速度切換位置LE は位置LD よりも前方にあり、位置LD は位置LC よりも前方にある。
【0070】
上記のような構成とするとことで、測定した金型温度に応じて、プランジャの速度切換がゲート切換位置で行われることになり、鋳造品の品質を安定化させることができる。
【0071】
【発明の効果】
本発明によれば、ダイカストマシンの金型温度を速やかに自動調整できる。
また、本発明によれば、金型温度が目標温度からずれても不良品の発生量を低減することができる。
この結果、本発明によれば、品質の安定した鋳造品を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に係るダイカストマシンシステムの構成を示す構成図である。
【図2】ダイカストマシン2の構成の一例を示す断面図である。
【図3】正規の鋳造条件データおよび最適化された鋳造条件データの具体例を示す図である。
【図4】正規の鋳造条件データおよび金型温度調整用の鋳造条件データの他の具体例を示す図である。
【図5】本発明の鋳造方法の一例を説明するためのフローチャートである。
【図6】正規の鋳造条件データおよび最適化された鋳造条件データの他の具体例を示す図である。
【符号の説明】
1…ダイカストマシンシステム
2…ダイカストマシン
11…制御装置
12…制御部
13…演算部
14…計測部
15…内部メモリ
16…入力部
17…表示部

Claims (3)

  1. 金属溶湯を金型に射出して鋳造品を鋳造するダイカストマシンによる鋳造方法であって、
    前記金型の温度を測定する金型温度測定ステップと、
    前記金型の目標温度と、前記目標温度よりも高い温度範囲と、前記目標温度よりも低い1以上の温度範囲とに対応して予め用意された複数の鋳造条件から、測定された前記金型温度に対応する鋳造条件を選択する鋳造条件選択ステップと、
    選択された鋳造条件にしたがって鋳造を行う鋳造実行ステップと
    を有し、
    前記予め用意された複数の鋳造条件それぞれにおいては、前記金型内に金属溶湯を射出するときの射出速度、前記金型内に充填された金属溶湯を局部的に加圧する加圧ピンの押込タイミング、及び、前記金型を冷却する冷却水の流量が、予め定められた一定値に規定され、
    前記目標温度よりも高い温度範囲に対応する鋳造条件は、前記目標温度に対応する鋳造条件に対して、前記押込タイミングが同じであり、前記冷却水の流量が多く、
    前記目標温度よりも低い温度範囲に対応する鋳造条件は、前記目標温度に対応する鋳造条件に対して、前記押込タイミングが早く、前記冷却水の流量が同じ若しくは少ない又は無である
    ダイカストマシンによる鋳造方法。
  2. 前記目標温度よりも低い温度範囲として、第1の温度範囲と、当該第1の温度範囲よりも低温の第2の温度範囲と、当該第2の温度範囲よりも低温の第3の温度範囲とが設定され、
    前記第1の温度範囲に対応する鋳造条件は、低速射出と高速射出とを行うように前記射出速度を規定し、
    前記第2の温度範囲に対応する鋳造条件は、前記第1の温度範囲に対応する鋳造条件と同一に前記射出速度を規定し、前記第1の温度範囲に対応する鋳造条件に対して、前記押込タイミングが早く、
    前記第3の温度範囲に対応する鋳造条件は、前記第1の温度範囲に対応する鋳造条件の低速射出よりも速い射出速度の低速射出のみを行うように前記射出速度を規定し、前記第2の温度範囲に対応する鋳造条件に対して、前記押込タイミングが早い
    請求項1に記載のダイカストマシンによる鋳造方法。
  3. 金属溶湯を金型に射出して鋳造品を鋳造するダイカストマシンの制御装置であって、
    金型の温度を測定する金型温度測定手段と、
    前記金型の目標温度と、前記目標温度よりも高い温度範囲と、前記目標温度よりも低い1以上の温度範囲とに対応して予め用意された複数の鋳造条件を保持する鋳造条件保持部と、
    保持された前記複数の鋳造条件から、測定された前記金型温度に対応する鋳造条件を選択する演算手段と、
    選択された鋳造条件にしたがって前記ダイカストマシンに鋳造を行わせる制御手段と
    を有し、
    前記予め用意された複数の鋳造条件それぞれにおいては、前記金型内に金属溶湯を射出するときの射出速度、前記金型内に充填された金属溶湯を局部的に加圧する加圧ピンの押込タイミング、及び、前記金型を冷却する冷却水の流量が、予め定められた一定値に規定され、
    前記目標温度よりも高い温度範囲に対応する鋳造条件は、前記目標温度に対応する鋳造条件に対して、前記押込タイミングが同じであり、前記冷却水の流量が多く、
    前記目標温度よりも低い温度範囲に対応する鋳造条件は、前記目標温度に対応する鋳造条件に対して、前記押込タイミングが早く、前記冷却水の流量が同じ若しくは少ない又は無である
    ダイカストマシンの制御装置。
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