JP4533418B2 - エンジンの可変動弁機構 - Google Patents

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Description

本発明は、カムシャフトに設けられた第1動弁カムおよび第2動弁カムと、前記第1動弁カムにより作動して吸気弁を開閉駆動可能な第1動弁機構と、前記第2動弁カムにより作動して前記吸気弁を開閉駆動可能な第2動弁機構と、前記第1、第2動弁機構の一方の作動を前記吸気弁に選択的に伝達する伝達機構と、コントロールシャフトで前記第1、第2動弁機構の位置を変化させることにより前記吸気弁のリフト量を連続的に変化させるバルブリフト可変機構とを備えた可変動弁機構に関する。
吸気弁のリフト量を連続的に変化させるバルブリフト可変機構を、吸気駆動軸に偏心して固定または一体形成される駆動偏心軸部と、吸気弁のリフト量の変更時に回転駆動される制御軸と、この制御軸に偏心して固定または一体形成される制御偏心軸部と、この制御偏心軸部回転可能に支持されるロッカーアームと、このロッカーアームの一端と前記駆動偏心軸部とを連携する第1リンクと、前記ロッカーアームの他端と前記揺動カムの先端とを連携する第2リンクとで構成し、エンジンの停止時には吸気弁のリフト量をほぼ0に設定し、アイドリング運転域ではリフト量を最小値近傍に設定するものが、下記特許文献1により公知である。
特開2003−56316号公報
ところで、エンジンの停止時に吸気弁のリフト量をほぼ0に設定した場合、エンジンの始動時に吸気弁のリフト量を小さくし、かつ吸気弁の開角を大きく設定する(吸気弁が開くタイミングを早める)ことで始動性能を高めることができる。何故ならば、エンジンの始動に必要な吸入空気量を確保するには、アクチュエータを作動させて吸気弁のリフト量を停止時の0から所定値まで増加させる必要があるが、このとき吸気弁の開角が大きければリフト量が小さくても必要な吸入空気量を確保することができ、アクチュエータの駆動負荷が減少して短時間での始動が可能になるからである。
しかしながら、上記従来のものは、吸気弁の開角をエンジンの始動時に適したものに設定すると、エンジンの始動時以外の運転時には吸気弁の開角が不適切なものとなり、エンジンの始動性能および出力性能を両立させることが困難であった。
本発明は前述の事情に鑑みてなされたもので、吸気弁のリフト量を連続的に変化させるバルブリフト可変機構を備えたエンジンにおいて、始動性能および出力性能を両立を図ることを目的とする。
上記目的を達成するために、請求項1に記載された発明によれば、カムシャフトに設けられた第1動弁カムおよび第2動弁カムと、前記第1動弁カムにより作動して吸気弁を開閉駆動可能な第1動弁機構と、前記第2動弁カムにより作動して前記吸気弁を開閉駆動可能な第2動弁機構と、前記第1、第2動弁機構の一方の作動を前記吸気弁に選択的に伝達する伝達機構と、コントロールシャフトで前記第1、第2動弁機構の位置を変化させることにより前記吸気弁のリフト量を連続的に変化させるバルブリフト可変機構とを備えた可変動弁機構であって、前記第1動弁カムの最大リフト量および開角は前記第2動弁カムの最大リフト量および開角よりも大きく設定され、エンジンの停止時には前記バルブリフト可変機構で前記吸気弁を最小リフト量に制御し、エンジンの始動時には前記第1動弁カムおよび前記第1動弁機構で前記吸気弁を開閉駆動するとともに前記バルブリフト可変機構で前記吸気弁を前記最小リフト量から所定リフト量に増加させることを特徴とするエンジンの可変動弁機構が提案される。
また請求項2に記載された発明によれば、請求項1の構成に加えて、前記第1動弁カムによる前記吸気弁の開弁期間は排気弁の開弁期間とオーバラップすることを特徴とするエンジンの可変動弁機構が提案される。
また請求項3に記載された発明によれば、請求項1または請求項2の構成に加えて、前記第1動弁機構はエンジンの始動時のみに作動することを特徴とするエンジンの可変動弁機構が提案される。
尚、実施の形態の第1サブカム21Hは本発明の第1動弁機構に対応し、実施の形態の第2サブカム21Lは本発明の第2動弁機構に対応し、実施の形態の連結機構は本発明の伝達機構に対応する。
請求項1の構成によれば、カムシャフトに設けられた第1、第2動弁カムによりそれぞれ作動して吸気弁を開閉駆動する第1、第2動弁機構の一方の作動を吸気弁に選択的に伝達することで、吸気弁の最大リフト量および開角を変化させることができ、またバルブリフト可変機構のコントロールシャフトで前記第1、第2動弁機構の位置を変化させることにより吸気弁のリフト量を連続的に変化させることができる。エンジンの停止時にはバルブリフト可変機構を最小リフト量状態に制御し、エンジンの始動時には第2動弁カムよりも最大リフト量および開角が大きい第1動弁カムで第1動弁機構で駆動しながら、バルブリフト可変機構で前記最小リフト量状態から所定のリフト量状態へと移行させるので、始動に必要な吸入空気量が得られるまでのバルブリフト可変機構の作動量を最小限に抑え、エンジンの出力性能を損なうことなく始動性能を高めることができる。
また請求項2の構成によれば、始動時における第1動弁カムによる吸気弁の開弁期間が排気弁の開弁期間とオーバラップするので、コンプレッションを低下させてノッキングの発生を防止することができる。
また請求項3の構成によれば、最大リフト量が大きい側の第1動弁機構はエンジンの始動時のみに作動するので、始動時以外のときにバルブリフト可変機構により吸気弁のリフト量を増加させても、そのときは最大リフト量が小さい側の第2動弁機構が作動するので、吸気弁のリフト量が過大になってピストンと干渉するのを防止することができる。
以下、本発明の実施の形態を添付図面に基づいて説明する。
図1〜図9は本発明の実施の形態を示すもので、図1はエンジンの可変動弁機構の側面図、図2は図1の2−2線断面図、図3は図2の3−3線断面図(コントロールアームの高リフト状態)、図4はエンジンの可変動弁機構の要部分解斜視図、図5は図1の5−5線断面図(3個のサブカムを結合した状態)、図6は図2の6−6線断面図、図7は図3に対応する作用説明図(コントロールアームの低リフト状態)、図8は図5に対応する作用説明図(3個のサブカムを分離した状態)、図9は吸気弁のバルブタイミングおよびリフト量を示すグラフである。
図1〜図4に示すように、機関本体14の一部を構成するシリンダヘッド15には、1気筒に対して一対の吸気弁16,16が開閉作動可能に配設されており、吸気弁16,16のリフト量を連続的に変化させるバルブリフト可変機構17は、3個の動弁カム18H,18L,18Lが設けられるカムシャフト19と、カムシャフト19の軸線に直交する平面内で変位可能な可動支軸20で揺動可能に支承されるとともに3個の動弁カム18H,18L,18Lに従動して揺動する3個のサブカム21H,21L,21Lと、吸気弁16,16にそれぞれ個別に連動、連結されるとともに3個のサブカム21H,21L,21Lに従動する一対のロッカーアーム22,22と、カムシャフト19の軸線と平行な軸部23a,23aまわりに揺動可能であって、その軸部23a,23aからオフセットした位置で可動支軸20を保持するコントロールアーム23と、コントロールアーム23を揺動駆動する駆動手段24とを備えるものであり、コントロールアーム23を揺動させて可動支軸20を変位させることで、吸気弁16,16のリフト量を含む作動特性を連続的に変化させることができる。
前記動弁カム18H,18L,18Lは、軸方向中央に位置する1個の第1動弁カム18Hと、その軸方向両側に位置する2個の第2動弁カム18L,18Lとで構成され、第1動弁カム18Hのカムプロファイルは第2動弁カム18L,18Lのカムプロファイルよりも大きく設定されている。また前記3個のサブカム21H,21L,21Lは、軸方向中央に位置して1個の第1動弁カム18Hにより駆動される1個の第1サブカム21Hと、その軸方向両側に位置して2個の第2動弁カム18L,18Lにより駆動される2個の第2サブカム21L,21Lとで構成される。
吸気弁16,16のステム16a,16aはシリンダヘッド15に配設されたガイド筒25,25に摺動自在に嵌合しており、ステム16a,16の上端に設けられるリテーナ26,26と、シリンダヘッド15に当接するリテーナ27,27との間に介設される弁ばね28,28により、吸気弁16,16は閉弁方向に付勢される。
シリンダヘッド15には、一対の吸気弁16,16の両側に配置されるようにしてカムホルダ29,29が設けられ、それらのカムホルダ29,29と協働して前記カムシャフト19を回転自在に支承するキャップ30,30がカムホルダ29,26の上面に締結される。
ロッカーアーム22,22の一端部は、油圧タペット31,31を介してコントロールアーム23に揺動可能に支承される。またロッカーアーム22,22の他端部には、吸気弁16,16のステム16a,16aの上端に当接される弁当接部22a,22aが設けられる。更にロッカーアーム22,22の中間部にはニードルベアリング32,32を介して第1ローラ33,33が軸支されており、これらの第1ローラ33,33が各ロッカーアーム22,22に個別に対応した第2サブカム21L,21Lにそれぞれ転がり接触する。
コントロールアーム23は、その揺動軸線に沿って間隔をあけて前記吸気弁16,16の両側に配置される一対の側壁部23b,23bと、両側壁部23b,23bの一端部間を結ぶ第1連結壁部23cと、両側壁部23b,23bの他端間を結ぶ第2連結壁部23dとを一体に有するように構成され、前記一対の側壁部23b,23bに設けられた一対の軸部23a,23aが、カムホルダ29,29に設けられた支持孔34,34…に揺動可能に嵌合される。
コントロールアーム23の揺動軸線C、すなわち軸部23a,23aの軸線は吸気弁16,16のステム16a,16aの上方に配置されるものであり、ロッカーアーム22,22の他端部に設けられる弁当接部22a,22aは、吸気弁16,16が閉弁着座状態にあるときに、コントロールアーム23の揺動軸線Cを中心とした円弧A(図3において仮想線で示す)に沿うように形成される。
しかもコントロールアーム23の揺動軸線Cに直交する平面への投影図上で、ステム16a,16aの上方への延長幅W(図1の鎖線で示す幅)内にコントロールアーム23の揺動軸線Cが配置される。
カムシャフト19と平行な軸線を有する可動支軸20は、コントロールアーム23における両側壁部23b,23bの内側に配置される第1、第2サブカム21H,21L,21Lを貫通するものであり、その両端が両側壁部23b,23bの内側面に当接されてボルト36,36で固定される。可動支軸20および第1、第2サブカム21H,21L,21Lとの間にニードルベアリング37…がそれぞれ介装される。
しかも第1、第2サブカム21H,21L,21Lのコントロールアーム23の軸部23a,23aおよび可動支軸20間に対応する部分には、カムシャフト19側に開放した略U字状に形成されてカムシャフト19の下方に延びる一対の支持腕部21a…が一体に連設されており、支持腕部21a…の先端間に固定される支軸38…にニードルベアリング39…を介して第2ローラ40…が軸支され、それらの第2ローラ40…はカムシャフト19の第1、第2動弁カム18H,18L,18Lにそれぞれ転がり接触する。即ち、第1、第2サブカム21H,21L,21Lは、カムシャフト19の第1、第2動弁カム18H,18L,18Lに第2ローラ40…が接触することで可動支軸20の軸線まわりに揺動駆動される。
また支軸38…に関してカムシャフト19と反対側で、第2サブカム21L,21Lに受圧腕部21b,21bがそれぞれ一体に設けられており、それらの受圧腕部21b,21bには、第2ローラ40,40を第2動弁カム18L,18Lに転がり接触せしめる側に第2サブカム21L,21Lをそれぞれ付勢するばね力が作用する。
即ち、コントロールアーム23が備える第2連結壁部23dには、第2サブカム21L,21Lとは反対側の端部に端壁43a…を有して第2サブカム21L,21Lと反対側に延びる有底円筒状のガイド筒43,43が一体に設けられており、前記受圧腕部21b,21bに当接する当接駒44,44およびガイド筒43,43の端壁43a,43a間にロストモーション用ばね45,45が縮設される。
ところで、第2サブカム21L,21Lの下面には、ロッカーアーム22,22の第1ローラ33,33を転がり接触せしめる当接面46,46が設けられるものであり、この当接面46は、ロッカーアーム22を揺動駆動するリフト部46aと、ロッカーアーム22を静止状態に保持すべく可動支軸20の軸線からの距離を等距離としたベース円部46bとが連なって成るものであり、リフト部46aは、第2サブカム21Lが揺動する際にロッカーアーム22の第1ローラ33へのリフト部46aの接触点と、可動支軸20の軸線との間の距離が次第に大きくなるようにして直線状に延びるように形成される。
また第1サブカム21Hは、上述した第2サブカム21Lの当接面46に対応する位置に受圧腕部21cを備えており、その受圧腕部21cがコントロールアーム23との間に縮設したロストモーション用ばね35が当接することで、第1サブカム21Hの第2ローラ40が第1動弁カム18Hに当接する方向に付勢される(図6参照)。
コントロールアーム23の第1の連結壁部23cにおいて、ロッカーアーム22,22に対応する部分には、可動支軸20とは反対側の端部に端壁47a,47aを有して前記可動支軸20とは反対側に延びる有底筒状のタペット装着筒部47,47が一体に設けられ、それらのタペット装着筒部47,47に油圧タペット31,31が装着される。
油圧タペット31は、閉塞端を端壁47aに当接させてタペット装着筒部47内に嵌合、装着される有底円筒状のボディ48と、そのボディ48に摺動可能に装着されるプランジャ49と、ボディ48の閉塞端およびプランジャ49の一端間に形成される高圧室50ならびにプランジャ49内に形成される油室51間に介装されてプランジャ49の一端に設けられるチェックバルブ52と、高圧室50の容積を増大させる側にプランジャ49を付勢するばね力を発揮してボディ48およびプランジャ49間に設けられる戻しばね53とを備え、プランジャ49の他端に形成される球状頭部49aでロッカーアーム22の一端部が揺動可能に支承される。
しかして、コントロールアーム23には、油圧タペット31,31に油圧を導く油路54,54が軸部23a,23aに至るまで設けられており、シリンダヘッド15から前記軸部23a,23aを介して油路54,54に油圧が供給される。
駆動手段24は、可動支軸20と平行な軸線を有してカムホルダ29,29およびキャップ30,30間で揺動自在に支承されるコントロールシャフト56と、コントロールシャフト56に設けられる駆動ギヤ57と、コントロールシャフト56を回転駆動する電動モータ58とを備えるものであり、この駆動手段24で前記コントロールアーム23が軸部23a,23aの軸線すなわち揺動軸線Cまわりに揺動駆動される。
コントロールアーム23の第1連結壁部23cには、両側壁部23b,23b間の中央部に配置されるセクタギヤ59が設けられており、一対のロッカーアーム22,22は、コントロールアーム23における両側壁部23a,23aおよびセクタギヤ59間に、側面視ではセクタギヤ59および両側壁部23a,23aに一部が重なるようにしてそれぞれ配置される。
しかして、前記駆動手段24によってコントロールアーム23が図3で示す位置に配置されるときには、可動支軸20の軸線まわりに揺動する第2サブカム21L,21Lの当接面46,46のリフト部46a,46aのうちベース円部46b,46bとは反対側の端部で吸気弁16,16におけるステム16a,16aの上端が開弁方向に駆動されるものであり、この状態で吸気弁16,16のリフト量が最大となる。また駆動手段24によってコントロールアーム23が図7で示すように上方に揺動したときには、たとえば第2サブカム21L,21Lの当接面46,46のベース円部46b,46bに吸気弁16,16におけるステム16a,16aの上端が当接するものであり、この状態では吸気弁16,16のリフト量hが最小となる。
すなわちコントロールアーム23を駆動手段24で揺動駆動することにより、吸気弁16,16のリフト量が変化するのであるが、コントロールアーム23の揺動駆動によって第1、第2動弁カム18H,18L,18Lが第2ローラ40…に接触するタイミングも変化することにより、吸気弁16,16の開閉タイミングも変化することになる。
次に、図4および図5に基づいて、第1、第2動弁カム18H,18L,18Lおよび第1、第2サブカム21H,21L,21Lを選択的に作動させ、その作動を吸気弁16,16に伝達してそのリフト量を2段階に変化させる伝達機構としての連結機構70の構造を説明する。
第1、第2サブカム21H,21L,21Lの第2ローラ40…をニードルベアリング39…を介して軸支する支軸38…の内部には、同軸に整列可能な同一径の3個のピン孔61,62,63が形成される。一方の第2サブカム21Lのピン孔61には第1ピン64が摺動自在に嵌合し、第1サブカム21Hのピン孔62には第2ピン65が摺動自在に嵌合し、他方の第2サブカム21Lのピン孔63には第3ピン66が摺動自在に嵌合する。
外周部をシール部材67でシールされた第1ピン64の反第2ピン65側に油室68が形成されるとともに、第3ピン66の反第2ピン65側にコイルばね69が縮設される。従って、油室68に油圧が作用していないとき(図5参照)、第1〜第3ピン64〜66はコイルばね69の弾発力で油室68側に移動し、3個のサブカム21H,21L,21Lが一体に揺動するように結合する。また油室68に油圧が作用しているとき(図8参照)、第1〜第3ピン64〜66はコイルばね69の弾発力に抗して反油室68側に移動し、3個のサブカム21H,21L,21Lが独立して揺動するように分離する。
しかして、第1〜第3ピン64〜66を図5に示す位置に移動させ、3個のサブカム21H,21L,21Lを一体に結合すると、プロファイルが大きい第1動弁カム18Hにより揺動する第1サブカム21Hの動きが二つの第2サブカム21L,21Lに伝達され、この二つの第2サブカム21L,21Lによりロッカーアーム22,22を介して駆動される吸気弁16,16のリフト量が増加し、ハイバルブタイミング状態となる。このとき、プロファイルが小さい第2動弁カム18L,18Lは、第2サブカム21L,21Lの第2ローラ40,40から離間して空振りする。
逆に、第1〜第3ピン64〜66を図8に示す位置に移動させ、3個のサブカム21H,21L,21Lを分離すると、プロファイルが大きい第1動弁カム18Hにより第1サブカム21Hが揺動し、プロファイルが小さい第2動弁カム18L,18Lにより第2サブカム21L,21Lが揺動するが、第1サブカム21Hの揺動はロッカーアーム22,22に伝達されることはなく、第2サブカム21L,21Lの揺動がロッカーアーム22,22を介して吸気弁16,16に伝達されるため、吸気弁16,16のリフト量が減少し、ローバルブタイミング状態となる。
以上説明したように、バルブリフト可変機構17でコントロールアーム23を軸部23a,23aまわりに揺動させることで、吸気弁16,16のリフト量を連続的に変化させることができる(図3および図7参照)。また連結機構70で、第1、第2サブカム21H,21L,21Lを連結すればプロファイルが大きい第1動弁カム18Hで吸気弁16,16を大リフト量で開閉駆動することができ、第1、第2サブカム21H,21L,21Lを分離すればプロファイルが小さい第2動弁カム18L,18Lで吸気弁16,16を小リフト量で開閉駆動することができる。
次に、上記構成を備えた本発明の実施の形態の作用を説明する。
本実施の形態では、バルブリフト可変機構17によって吸気弁16,16のリフト特性を高リフト状態(図3参照)と低リフト状態(図7参照)との間で連続的(無段階)に制御可能であり、また連結機構70により吸気弁16,16のリフト特性がハイバルブタイミング状態(図5参照)とローバルブタイミング状態(図8参照)との間で2段階に制御可能である。よって、バルブリフト可変機構17の作動状態および連結機構70の作動状態を組み合わせることにより、吸気弁16,16のリフト特性を種々に変更することができる。
図9において、特性1および特性3は、連結機構70で第1、第2サブカム21H,21L,21Lを一体に連結してプロファイルの大きい第1動弁カム18Hで吸気弁16,16を駆動する状態であり(図5参照)、バルブリフト可変機構17でコントロールアーム23を図5の状態から図8に状態へと時計方向に揺動させると、リフト量は特性1の高リフト状態から特性3の低リフト状態へと連続的に変化する。
また特性2および特性4は、連結機構70で第1、第2サブカム21H,21L,21Lを分離してプロファイルの小さい第2動弁カム18L,18Lで吸気弁16,16を駆動する状態であり(図8参照)、バルブリフト可変機構17でコントロールアーム23を図5の状態から図8に状態へと時計方向に揺動させると、リフト量は特性2の高リフト状態から特性4の低リフト状態へと連続的に変化する。
本実施の形態では、エンジンの始動時を除く通常運転時には、連結機構70で第1、第2サブカム21H,21L,21Lを分離して第2動弁カム18L,18Lで吸気弁16,16を駆動しつつ、バルブリフト可変機構17で低負荷時にはリフト量を減少方向に制御し(特性4参照)、高負荷時にはリフト量を増加方向に制御する(特性2参照)。これにより、エンジンの出力性能を確保することができる。
一方、エンジンの始動時には、連結機構70で第1、第2サブカム21H,21L,21Lを連結して第1動弁カム18Hで吸気弁16,16を駆動しつつ、バルブリフト可変機構17でリフト量を始動リフトに制御する(特性5参照)。
その理由は以下の通りである。エンジンの運転中にバルブリフト可変機構17のアクチュエータである電動モータ58が失陥したような場合に、エンジン出力が運転者の意思に反して増加しないように、バルブリフト可変機構17は吸気弁16,16のリフト量が最低リフト量になるように設定されるため(図7参照)、電動モータ58が作動しなくなるエンジンの停止にも吸気弁16,16のリフト量が最低リフト量になる。従って、エンジンの始動時には、バルブリフト可変機構17の電動モータ58を作動させて吸気弁16,16のリフト量を最低リフト量から始動リフト量(始動に必要な吸入空気量が得られるリフト量)まで速やかに増加させる必要がある。
ところで、エンジンの始動に必要な吸入空気量が得られるリフト量を小さくできれば、バルブリフト可変機構17の電動モータ58の必要作動量を減少させ、電動モータ58の負荷を低減しながら速やかに始動リフト量を確保することができる。このとき吸気バルブ16,16の開角が大きければ,少ないリフト量でエンジンの始動に必要な吸入空気量が得ることができるため、本実施の形態ではエンジンの始動時にプロファイルが大きい(開角が大きい)第1動弁カム18Hを用いている。
これを図9で説明すると、エンジンの停止時には吸気弁16,16は特性3のハイバルブタイミングで低リフトの状態にある。そこからバルブリフト可変機構17でリフト量を僅かに増加させて特性5に移行させるだけで、電動モータ58に大きな負荷を掛けることなく速やかにエンジンの始動に必要な吸入空気量を確保し、エンジンの始動性能を高めることができる。
尚、エンジンの停止時にはオイルポンプも停止するため,切換機構70への制御油圧の供給も停止する。このとき、図5に示すように、第1〜第3ピン64〜66はコイルばね69の弾発力で油室68側に移動するため第1〜第3サブカム21H,21L,21Lは一体に連結されてハイバルブタイミング状態が自動的に実現される。
また図9における特性6は排気弁のリフト特性を示すものであり、その排気弁の開弁時期は始動時の吸気弁16,16の開弁時期と重なっており(斜線部参照)、いわゆるバルブオーバーラップ期間が形成されている。これにより、エンジン始動時のコンプレッションが過剰に高まらないようにし、ノッキングの発生を抑制してエンジンの始動性能を一層高めることができる。
また図9における特性1の状態、つまり吸気弁16,16のリフト量が最大になるように連結機構70でハイバルブタイミング状態とし、かつバルブリフト可変機構17で高リフト状態としたとき、リフトした吸気弁16,16がピストンの頂面と干渉する可能性があるが、本実施の形態では特性1の状態は使用しないため、つまり連結機構70でハイバルブタイミング状態としたときにはバルブリフト可変機構17は吸気弁16,16のリフト量を始動リフト量(特性5参照)以上にしないため、吸気弁16,16がピストンの頂面と干渉する虞はない。
以上、本発明の実施の形態を説明したが、本発明は上記実施の形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された本発明を逸脱することなく種々の設計変更を行うことが可能である。
例えば、実施の形態ではコントロールアーム23を揺動させる駆動手段24を駆動ギヤ57およびセクタギヤ59で構成しているが、その駆動手段24をカムおよびカムフォロアで構成しても良い。
エンジンの可変動弁機構の側面図 図1の2−2線断面図 図2の3−3線断面図(コントロールアームの高リフト状態) エンジンの可変動弁機構の要部分解斜視図 図1の5−5線断面図(3個のサブカムを結合した状態) 図2の6−6線断面図 図3に対応する作用説明図(コントロールアームの低リフト状態) 図5に対応する作用説明図(3個のサブカムを分離した状態) 吸気弁のバルブタイミングおよびリフト量を示すグラフ
16 吸気弁
17 バルブリフト可変機構
18H 第1動弁カム
18L 第2動弁カム
19 カムシャフト
21H 第1サブカム(第1動弁機構)
21L 第2サブカム(第2動弁機構)
23 コントロールアーム
38 支軸
56 コントロールシャフト
70 連結機構(伝達機構)

Claims (3)

  1. カムシャフト(19)に設けられた第1動弁カム(18H)および第2動弁カム(18L)と、
    前記第1動弁カム(18H)により作動して吸気弁(16)を開閉駆動可能な第1動弁機構(21H)と、
    前記第2動弁カム(18L)により作動して前記吸気弁(16)を開閉駆動可能な第2動弁機構(21L)と、
    前記第1、第2動弁機構(21H,21L)の一方の作動を前記吸気弁(16)に選択的に伝達する伝達機構(70)と、
    コントロールシャフト(56)で前記第1、第2動弁機構(21H,21L)の位置を変化させることにより前記吸気弁(16)のリフト量を連続的に変化させるバルブリフト可変機構(17)と、
    を備えた可変動弁機構であって、
    前記第1動弁カム(18H)の最大リフト量および開角は前記第2動弁カム(18L)の最大リフト量および開角よりも大きく設定され、
    エンジンの停止時には前記バルブリフト可変機構(17)で前記吸気弁(16)を最小リフト量に制御し、
    エンジンの始動時には前記第1動弁カム(18H)および前記第1動弁機構(21H)で前記吸気弁(16)を開閉駆動するとともに前記バルブリフト可変機構(17)で前記吸気弁(16)を前記最小リフト量から所定リフト量に増加させることを特徴とするエンジンの可変動弁機構。
  2. 前記第1動弁カム(18H)による前記吸気弁(16)の開弁期間は排気弁の開弁期間とオーバラップすることを特徴とする、請求項1に記載のエンジンの可変動弁機構。
  3. 前記第1動弁機構(21H)はエンジンの始動時のみに作動することを特徴とする、請求項1または請求項2に記載のエンジンの可変動弁機構。
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