JP4345616B2 - エンジンの可変動弁装置 - Google Patents

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Description

本発明は、バルブのリフト量を変更可能に構成されたエンジンの可変動弁装置に関し、特に、装置のコンパクト化を図りつつ信頼性を確保するための構造の技術分野に属する。
従来より、エンジンの運転状態に応じて、気筒の吸排気バルブの開閉時期やリフト量を変化させるようにすることは知られている。そのような可変動弁装置の一例として、カムシャフト(駆動軸)に設けた偏心部(駆動カム)にオフセットリンク(リンクアーム)を嵌合するとともに、該カムシャフトには吸気バルブをリフトさせる揺動カムも揺動自在に支持し、その上で、前記カムシャフトの回転に伴うオフセットリンクの動作を、リンク機構を介して前記揺動カムに伝達するようにしたものがある(特許文献1参照)。
この可変動弁装置では、前記リンク機構を、一端部が前記オフセットリンクに連結されたロッカアームと、該ロッカーアームの他端部を前記揺動カムに連結するリンクロッドとによって構成し、さらに、そのロッカアームの揺動支点の位置を可変とする可変機構を備えて、エンジンの運転状態に応じて前記ロッカアームの揺動支点と揺動カムの軸心との距離を変化させるようにしている。そして、エンジン高回転高負荷時にはロッカアームの揺動支点を揺動カム軸心に近づけることによってバルブリフト量を大きくし、一方、エンジン低回転低負荷時には前記揺動支点を離すことによってバルブリフト量を小さくすることができる。
特開平11−107725号公報
ところで、前記特許文献1に記載されている可変動弁装置では、オフセットリンクの動作を揺動カムに伝達するためのリンク機構にロッカアームを採用しており、このロッカアームを支持するためのロッカシャフトが必要になることから、装置のコンパクト化の要請には反するものとなる。また、前記ロッカアームには、その両端部にそれぞれオフセットリンク及びリンクロッドとの摺接部が存在する他に、ロッカシャフトとの摺接部も存在することから、摺動摩擦抵抗による駆動ロスが大きくなりやすいという問題がある。
これに対し、前記リンク機構においてロッカアームを採用せず、複数のリンクを組み合わせて揺動カムへ駆動力を伝達する構造とした場合には、バルブをリフトさせるときのスプリングの反力や各部品の慣性力によって、オフセットリンクに倒れモーメントが発生するという不具合を生じる。これは、前記可変動弁装置のようにオフセットリンクと揺動カムとを同じカムシャフト上に配置し、それらをリンクによって連結した場合、エンジン低回転域で支配的となるバルブのリフト反力が揺動カム及びリンクを介して直接、オフセットリンクの片側に作用することになり、また、エンジン高回転域で支配的となる慣性力もリンクを介してオフセットリンクの片側に偏って作用することになるからである。
そして、例えば中・高負荷域のようにバルブリフト量が比較的大きな運転状態において、リフトピーク近傍でバルブスプリングの反力が最大になるときや各部品の慣性力が大きくなる高回転時には、これによるオフセットリンクの倒れモーメントが非常に大きくなることから、該オフセットリンクとカムシャフトの偏心部との摺接面における圧力分布の偏りが過度に大きくなってしまい、油膜切れによって異常な偏摩耗が発生したり、さらには焼付いたりする虞れがある。
本発明は、斯かる点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、カムシャフトの偏心部の回転運動をオフセットリンクとリンク機構とによって、同じカムシャフト上に支持した揺動カムに伝えるようにした可変動弁装置において、そのリンク機構の構造に工夫を凝らし、摺動摩擦による駆動ロスの低減を図りながら、バルブのリフト反力や各部品の慣性力など(以下、簡略にリフト反力等ともいう)によってオフセットリンクに作用する倒れモーメントをできるだけ小さくして、信頼性を確保することにある。
前記の目的を達成するために、この発明では、オフセットリンクの動作を規制して揺動カムに伝えるリンク機構にロッカアームを採用せず、該オフセットリンクと揺動カムとを連結する第1リンクと、カムシャフトの回転に伴うオフセットリンクの動作を規制する第2リンクとを設けるとともに、その2つのリンクを、カムシャフトの軸心方向の両側からオフセットリンクを挟むように配置した。
具体的に、請求項1の発明では、エンジンのクランク軸に同期して回転する偏心部を有するカムシャフトと、該カムシャフトの軸心回りに揺動可能に設けられて、バルブをリフトさせる揺動カムと、前記偏心部に回転自在に嵌合されたオフセットリンクと、前記揺動カムとオフセットリンクとを連結するとともに、前記偏心部の回転に伴う該オフセットリンクの動作を前記揺動カムが揺動するように規制するリンク機構と、該リンク機構の位置を、前記揺動カムによる前記バルブのリフト量が変化するように変更するコントロール部材とを備えたエンジンの可変動弁装置を対象とする。
そして、前記リンク機構は、前記揺動カム及びオフセットリンクにそれぞれピンにより回動自在に連結された第1リンクと、前記オフセットリンク及びコントロール部材にそれぞれピンにより回動自在に連結された第2リンクとを備え、それらの第1及び第2リンクが前記オフセットリンクを挟むようにして、該オフセットリンクのカムシャフト軸心方向両側にそれぞれ配設されているものとする。
その上さらに、前記オフセットリンクが前記カムシャフトの偏心部と摺接する摺接面の幅方向中心と、前記第1及び第2リンクがそれぞれ前記ピンと摺接する摺接面の幅方向中心との間の距離を、前記第1リンク側において第2リンク側よりも短くする。
前記の構成により、カムシャフトの回転に伴って偏心部が回転すると、これによりオフセットリンクがカムシャフトの軸心周りを公転するとともに、該オフセットリンクと第2リンクとのピンによる連結部位は、該第2リンクを介してコントロール部材により規制された所定の軌跡で往復運動する。そして、そのオフセットリンクの動作が第1リンクを介して揺動カムに伝わり、これにより該揺動カムが揺動して、バルブがリフトする。そうして、コントロール部材によって前記第2リンクの位置を変更して、該第2リンクとオフセットリンクとの連結部位を変位させることで、該オフセットリンクの運動軌跡も変更することができ、これにより、揺動カムの揺動態様が変化して、バルブリフト量が変化する。
そのように、カムシャフト偏心部の回転に伴うオフセットリンクの動作を揺動カムが揺動するように規制するためのリンク機構を、第1及び第2の2つのリンクからなるものとしたことで、ロッカアームを採用する場合に比べて摺動摩擦抵抗を少なくすることができ、駆動ロスの低減が図られるとともに、ロッカシャフトが不要になることから、装置のコンパクト化にも有利になる。
また、前記第1及び第2リンクがオフセットリンクを挟むようにして、その両側にそれぞれ配設されているので、揺動カムから第1リンクを介してオフセットリンクの片側にのみバルブのリフト反力が作用し、また、各部品の慣性力が第1リンク側から偏って作用しても、これによるオフセットリンクの倒れを抑えるように反対側から第2リンクによって支えることができる。これにより、オフセットリンクとカムシャフトの偏心部との摺接面における圧力分布の偏りを軽減して、偏摩耗や焼付きの発生を抑えることができる。
しかも、オフセットリンクがカムシャフトの偏心部と摺接する摺接面の幅方向中心と、第1及び第2リンクがそれぞれピンと摺接する摺接面の幅方向中心との間の距離を、第1リンク側において第2リンク側よりも短くしており、このことは、第1リンクを介してオフセットリンクに加わる力(リフト反力等)によって該オフセットリンクに作用する倒れモーメントの腕の長さ相対的に短くなり、反対に第2リンクからオフセットリンクに加わる力による倒れ抑制モーメントの腕の長さ相対的に長くなることを意味するから、その第2リンクによってオフセットリンクの倒れをより効果的に抑制することができる。
前記請求項1の発明において、好ましくは、コントロール部材は、オフセットリンクとともに第2リンクをカムシャフト軸心方向両側から挟むように、該第2リンクに対してオフセットリンクとは反対側に配置されているとともに、該カムシャフト軸心に沿って見て、前記オフセットリンクの移動軌跡と一部分が重なるようにカムシャフトに近接して配置されているものとする(請求項の発明)。
このようにコントロール部材をエンジンのカムシャフトに近接させて配置することで、可変動弁装置をカムシャフトの軸心周りに、つまりエンジンの上下ないし左右方向についてコンパクトな構成とすることができる。尚、前記コントロール部材は、第2リンクに対してオフセットリンクとは反対側に配置されているので、これと干渉することはない。
また、前記請求項1又は2のいずれかの発明において、エンジンが複数の気筒を有するものである場合には、前記コントロール部材を、隣り合う別の気筒の揺動カムの上方に配置するとともに、カムシャフト軸心に沿って見て、該揺動カムの移動軌跡と重ならないように配置するのが好ましい(請求項の発明)。
こうすれば、コントロール部材は、エンジンの上下方向に揺動カムと並んで配置されることになるので、可変動弁装置をエンジンの前後方向(多気筒エンジンの気筒が並ぶ気筒列方向)にコンパクトな構成とすることができる。
或いは、前記請求項の発明において、コントロール部材を、カムシャフト軸心方向でオフセットリンクと第2リンクとの中間に配置するとともに、該カムシャフト軸心に沿って見て、前記オフセットリンクと第2リンクとを連結するピンの移動軌跡と重ならないように配置することもできる(請求項の発明)。
こうすれば、コントロール部材の厚みの分だけ、カムシャフト軸心方向でオフセットリンクと第2リンクとが離れることになるので、該第2リンクからオフセットリンクに加わる力によるモーメントの腕の長さが自ずと長くなり、請求項の発明の作用を得る上で有利になる。
その場合に、エンジンが複数の気筒を有するものであれば、第2リンクは、隣り合う別の気筒の揺動カムの上方に配置するとともに、カムシャフト軸心に沿って見て、該第2リンク自体の移動軌跡が前記揺動カムの移動軌跡と重ならないように配置するのが好ましい(請求項の発明)。こうすれば、第2リンクが上下方向に揺動カムと並んで配置されることになるので、請求項の発明と同じく、可変動弁装置をエンジン前後方向にコンパクトな構成とすることができる。
以上、説明したように、本発明の請求項1に係るエンジンの可変動弁装置によると、カムシャフトの偏心部の回転運動をオフセットリンクとリンク機構とによって、同じカムシャフト上に支持した揺動カムに伝えるようにした可変動弁装置において、そのリンク機構を、オフセットリンク及び揺動カムを連結する第1リンクと、カムシャフトの回転に伴うオフセットリンクの動作を規制する第2リンクとにより構成して、それら第1リンク及び第2リンクをオフセットリンクの両側にそれぞれ配置したことで、リフト反力等によるオフセットリンクの倒れを抑えて、該オフセットリンクとカムシャフトの偏心部との摺接面における偏摩耗や焼付きの発生を抑制することができ、可変動弁装置の信頼性を確保することができる。
特に、前記オフセットリンクと第2リンクとの距離を相対的に大きくして、この第2リンクからの力によるオフセットリンクの倒れ抑制モーメントをできるだけ大きくし、一方、第1リンクからの力による倒れモーメントはできるだけ小さくすることによって、前記の効果が十分に得られるようになる。
そして、前記発明の効果は、請求項の発明のように可変動弁装置をできるだけコンパクトな構成とし、このことによってコントロール部材や各リンクのレイアウトに厳しい制約を受けるような場合において、特に有効なものとなる。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。尚、以下の好ましい実施形態の説明は、本質的に例示に過ぎず、本発明、その適用物或いはその用途を制限することを意図するものではない。
(可変動弁装置の基本構成)
図1は、本発明の実施形態に係る可変動弁装置をエンジンの吸気バルブに適用した全体構成を示す。同図において、3はエンジンのクランク軸の回転に同期して回転するカムシャフトである。このエンジンは、図示は省略するが、カムシャフト3の長手方向であるエンジン前後方向の前側(図の左側)から後側(同右側)に向かって第1、第2、第3及び第4の4つの気筒が並んだ直列4気筒エンジンであり、その各気筒毎に2つの吸気バルブ1,2と2つの排気バルブ(図示せず)とを有する4バルブのダブルオーバヘッドカム方式を採用したものである。
前記カムシャフト3における後述の偏心カム6以外の部分(カムシャフト本体)には、各気筒毎に一対の揺動カム4,5が揺動自在に支持されている。これら一対の揺動カム4,5は、前記2つの吸気バルブ1,2にそれぞれ対応するように互いに一体に形成されている。つまり、両揺動カム4,5は、その間に設けた円筒状の連結部50によって互いに連結されていて、カムシャフト3の軸心X(カムシャフト3の回転中心:図2等参照)の回りに一体に揺動するようになっている。そして、1つの気筒における2つの吸気バルブ1,2の各々は、前記揺動カム4,5によってそれぞれリフトされる。尚、前記連結部50の外周面は、軸受面と摺接するカムジャーナル部を兼ねている。
前記の如く揺動カム4,5を動作させるために、前記カムシャフト3には、その軸心Xから偏心した4つの円形の偏心カム6(偏心部)が互いに間隔を空けて一体に設けられている。この各偏心カム6にはそれぞれ回転自在に外輪7が外嵌めされていて、この外輪7の外周に突出するように設けられた偏心凸部に、連結リンク8(第1リンク)を介して前記揺動カム5が連結されている。言い換えると、前記外輪7は、一端側が前記カムシャフト3の偏心カム6に回転自在に嵌合され、他端部(偏心凸部)が連結リンク8によって揺動カム5に連結されたリンク(以下、オフセットリンクという)である。
また、前記カムシャフト3の斜め上方には、これと平行にコントロールシャフト11が設けられている。このコントロールシャフト11には4つのコントロールアーム12(コントロール部材)がそれぞれ結合固定されており、該各コントロールアーム12の先端部と前記オフセットリンク7の他端部(偏心凸部)とが規制リンク13(第2リンク)によって連結されている。この規制リンク13は、前記偏心カム6の回転に伴いオフセットリンク7の一端側がカムシャフト3の周りを公転するときに、このオフセットリンク7の変位を規制してその他端部を往復運動させるものであり、これにより、そのオフセットリンク7の他端部に連結された前記連結リンク8が揺動カム4,5を揺動させることになる。
言い換えると、前記連結リンク8及び規制リンク13は、揺動カム5とオフセットリンク7とを連結するとともに、前記偏心カム6の回転に伴う該オフセットリンク7の動作を、揺動カム5(及び揺動カム4)が揺動するように規制するリンク機構を構成している。このリンク機構は、前記2つのリンク8,13からなるもので、従来公知のもの(例えば特許文献1に開示されるもの)のようにロッカアームを採用する場合に比べて摺動摩擦抵抗を少なくすることができ、これにより駆動ロスの低減が図られるとともに、ロッカシャフトが不要になることから、装置のコンパクト化にも有利になる。
前記コントロールシャフト11には、円周の一部のみに歯が形成されたウォーム歯車14が結合され、このウォーム歯車14の歯に、モータ15で回転駆動されるウォーム16が噛み合っている。そうして、そのモータ15を作動させて前記コントロールアーム12を回動させることで、前記規制リンク13の位置(リンク機構の位置)を変えて、これによりオフセットリンク7の他端部の往復運動の軌跡、即ち前記連結リンク8の揺動軌跡を変更することができる。これにより揺動カム4,5の揺動範囲が変化して、吸気バルブ1,2のリフト量及びタイミングが変化するようになっている。
より具体的には、まず、図2(b)に示すように、吸気バルブ2のステム上端には直動式タペット21が設けられ、このタペット21に揺動カム5が当接している。吸気バルブ2は、タペット21内部に設けられたリテーナ22とシリンダヘッドに設けられたリテーナ23との間に配設されたバルブスプリング24によって、吸気ポート25を閉じる方向(バルブリフト方向とは反対方向)に付勢されている。尚、吸気バルブ1についても前記吸気バルブ2と同様の構成になっている。
前記連結リンク8の一端部は、揺動カム5にピン31により回動自在に連結され、一方、規制リンク13の一端部は、コントロールアーム12の先端部にピン32により回動自在に連結されている。そうして、この連結リンク8と規制リンク13とは、オフセットリンク7の両側にそれぞれ配設されて、該オフセットリンク7を中間に挟んで連係している。すなわち、連結リンク8及び規制リンク13の各々の他端部は、オフセットリンク7の他端部に連結ピン33によって同軸で回動自在に連結されている。尚、前記ピン31〜33はいずれもカムシャフト3と平行に延びている。
図示の如く、前記オフセットリンク7と連結リンク8との連結ピン33はカムシャフト3の上方に位置しており、その側方にはコントロールアーム12の回動中心(コントロールシャフト11の軸心)が位置している。コントロールアーム12の先端のピン32は規制リンク13の回動軸であり、そのピン32の位置を変更することによって規制リンク13の位置を変更し、これにより前記連結ピン33の揺動軌跡を変化させて、吸気バルブ1,2のリフト量を変更することができる。
すなわち、各リンクやピンの具体的な動作については以下に詳述するが、図2に示すようにピン32をコントロールシャフト11の下方に位置づけると、リフトピークにおけるバルブのリフト量が最も大きな大リフト制御状態になる。また、そこからコントロールアーム12の回動によってピン32を上方へ移動させて、図3に示すようにカムシャフト3の上方に位置付けると、リフトピークにおけるバルブのリフト量が最も小さな小リフト制御状態になる。
前記図2に示す大リフト制御状態において、オフセットリンク7の位置は偏心カム6の回転に伴って変化し、これにより、揺動カム5が同図(b)に示すように直動式タペット21を介して吸気バルブ2を大きくリフトさせたリフトピークの状態(揺動カム4が直動式タペットを介して吸気バルブ1を大きくリフトさせた状態)と、同図(a)に示すように吸気バルブ2(吸気バルブ1)のリフト量零の状態との間で揺動する。小リフト制御状態である図3の場合も同様である(同図(a)及び(b)参照)。
(可変動弁装置の動作)
以下、そのようなリンクやカムの動作を、図4及び図5を参照して具体的に説明する。この両図では、コントロールアーム12、連結リンク8及び規制リンク13については簡略に直線で表しており、また、偏心カム6の中心(オフセットリンク7の外輪の中心)の回転軌跡を符号T0として示している。尚、上述の如く吸気バルブ1と揺動カム4との関係は吸気バルブ2と揺動カム5との関係と同じであって、揺動カム4は揺動カム5と同様に働くので、以下では、吸気バルブ2と揺動カム5との関係について説明する。
まず、図4を参照して揺動カム5のプロファイルを説明すると、この揺動カム5の周面には、曲率半径が所定角度範囲一定の基円面(ベースサークル区間)θ1と、該θ1に続いて曲率半径が漸次大きくなっているカム面(リフト区間)θ2とが形成されている。同図は、前記図2の大リフト制御状態を表しており、コントロールアーム12は大リフト制御位置にある。
同図に実線で示すのは吸気バルブ2がリフトピーク近傍にある図2(b)の状態であり、このときには、連結リンク8によってピン31が最も上方に引き上げられ、揺動カム5は、カム面θ2のカムノーズ先端側がタペット21に当接した状態になっている。一方、仮想線で示すのはリフト量零の状態(図2(a))であり、このときには揺動カム5の基円面θ1がタペット21に接していて、バルブリフト量は零(吸気バルブ1,2が閉)になっている。
そして、カムシャフト3(偏心カム6)が図の時計回りに回転すると、これに伴いオフセットリンク7の一端側(図の下端側)は、図に矢印で示すようにカムシャフト3の軸心X周りを公転することになるが、このオフセットリンク7の他端部の変位はそこに連結された規制リンク13によって規制される。すなわち、規制リンク13は、コントロールシャフト11の下方に位置付けられたピン32を中心に図の実線の位置と仮想線の位置との間を揺動し、これに伴い、オフセットリンク7の他端側(連結ピン33)は、偏心カム6が1回転する度に、ピン32を中心として往復円弧運動をすることになる(この連結ピン33の運動軌跡をT1として示す)。
前記連結ピン33の往復円弧運動T1に伴い、この同じ連結ピン33によって一端部がオフセットリンク7に連結されている連結リンク8の他端部(ピン31)は、図にT2として示す軌跡で往復円弧運動し、そのピン31によって連結リンク8に連結されている揺動カム5が図の実線の位置と仮想線の位置との間で揺動運動をする。すなわち、前記連結ピン33が上方に移動するときには、連結リンク8によってピン31が上方に引き上げられて、揺動カム5のカムノーズがタペット21を押し下げ、これによりバルブスプリング24(図2参照)を圧縮しながら吸気バルブ2をリフトさせる。一方、連結ピン33が下方に移動するときには、前記の圧縮されたバルブスプリング24の反力によってタペット21が押し上げられて、吸気バルブ2が閉じられる。
次に、前記の大リフト制御状態から、コントロールアーム12をコントロールシャフト11の軸心回りに上方へ略水平になるまで回動させて、図3や図5に示すように、規制リンク13の回動軸であるピン32を大リフト制御時よりもカムシャフト3の回転方向の手前側に位置付けると、小リフト制御状態になる。この図5においても、前記図4と同様に、吸気バルブ2がリフトピーク近傍にある状態を実線で示し、リフト量零の状態を仮想線で示している。
同図において、カムシャフト3(偏心カム6)が回転すると、前記大リフト制御時と同様にオフセットリンク7の連結ピン33は規制リンク13によって変位が規制され、コントロールシャフト11の側方に位置するピン32を中心として、往復円弧運動T3をする(規制リンク13は図の実線位置と仮想線位置との間で往復回動する)。そして、その連結ピン33の往復円弧運動T3に伴って連結リンク8のピン31が往復円弧運動T4をし、そのピン31によって連結リンク8に連結されている揺動カム5が、図の実線の位置と仮想線の位置との間で揺動運動をして、吸気バルブ2を開閉するようになる。
上述の如く規制リンク13の位置の変化によって大リフト制御状態から小リフト制御状態まで変更される吸気バルブ1,2のリフト特性を、図6に示す。図示のグラフL1は、前記揺動カム5が図4の実線位置(大リフト制御時のリフトピーク近傍)と仮想線位置(ゼロリフト)との間で揺動する大リフト制御時のリフト特性を示し、一方、グラフL2は、揺動カム5が図5の実線位置(小リフト制御時のリフトピーク近傍)と仮想線位置(ゼロリフト)との間で揺動する小リフト制御時のリフト特性を示している。
同図に示すように、大リフト制御時から小リフト制御時へ移行すると、リフトピークにおけるバルブリフト量が小さくなる。すなわち、コントロールアーム12によってリンク機構(規制リンク13)の位置が変更されることにより、吸気バルブ1,2のリフトストロークが変化している。尚、バルブのリフトストロークは、コントロールアーム12を図4及び図5にそれぞれ示す大リフト位置及び小リフト位置の間で回動させることにより、その回動位置に応じて無段階に変化させることができる。
また、図示の如く、大リフト制御時から小リフト制御時へ移行するときにはリフトピークにおけるクランク角位置が徐々に進角している。これは、大リフト制御時から小リフト制御時への移行にあたって、上述したようにコントロールアーム12の回動により規制リンク13の回動軸であるピン32の位置をカムシャフト3の回転方向手前側に移動させ、これにより連結ピン33の往復円弧運動の軌跡を図4のT1の位置から図5のT3の位置へと、カムシャフト3の回転方向手前側に移動させているからである。
このことで、前記図4に示す大リフト制御時においては、吸気バルブ1,2がリフトピーク近傍にあるときの偏心カム6の中心は、その回転軌跡T0上の点Taに位置するが、前記図5に示す小リフト制御状態においてはリフトピーク近傍での偏心カム6の中心位置は同図に示す点Tbに移動する。つまり、大リフト制御時から小リフト制御時に移行すると、吸気バルブ2のリフトピークは、図5に示すように、前記回転軌跡T0上の点Ta、Tbの中心角θ3だけ進角することになる。
このように、リフトピーク近傍のバルブリフト量を小さくしていくと、バルブリフトのピーク時期が進角することから、図6に示すように、バルブリフト量の大小に拘わらず吸気バルブ1,2の開弁開始時期を略揃える上で有利になる。尚、このように開弁開始時期を揃えるためのリンクやカムなど各部材の位置関係は、揺動カム4,5のバルブリフト時の回動方向がカムシャフト3の回転方向と同じである場合の方が異なる場合よりも容易に得られる。
(リンク機構のレイアウト)
次に、上述した可変動弁装置におけるリンクやカムの相互の位置関係について、図7及び図8を参照して説明する。図7は、図1に矢印VIIにて示すように、可変動弁装置の主に第1気筒に対応する部位を側方から見たものであり、同図に示すように、当該第1気筒において2つの吸気バルブ1,2をそれぞれリフトさせる一対の揺動カム4,5は連結部50により連結されて一体とされ、そのうちの一方(図の例では第2気筒に近いエンジン後側)の揺動カム5に隣接して、該揺動カム5をオフセットリンク7と連結する連結リンク8が配置されている。
すなわち、カムシャフト3の回転に同期して動作するオフセットリンク7と、これに連動して吸気バルブ1,2をリフトさせる揺動カム4,5とを同じカムシャフト3上に配置し、それらを連結リンク8によって連結することで、可変動弁装置をコンパクトに構成することができるとともに、その場合に、各気筒毎の2つの揺動カム4,5を1本の連結リンク8によりオフセットリンク7に連結したことで、部品点数を少なくして構成を簡単にすることができ、このことも可変動弁装置のコンパクト化に有利になる。
また、前記オフセットリンク7を挟んで前記連結リンク8とは反対の側には、該オフセットリンク7に隣接して規制リンク13が配置され、さらに、この規制リンク13を挟んで前記オフセットリンク7と反対の側には、該規制リンク13に隣接してコントロールアーム12が配置されている。言い換えると、オフセットリンク7は、第1気筒の揺動カム5と隣り合う第2気筒の揺動カム4との間の限られたスペースに配置され、そのオフセットリンク7をエンジン前後方向(カムシャフト軸心X方向)の両側から挟むようにして、連結リンク8及び規制リンク13が配置されている。
そして、前記規制リンク13が偏心カム6のボス部の上方に、これと干渉しないように配置されるとともに、その規制リンク13に隣接するコントロールアーム12は、第2気筒の揺動カム4の上方に、これと干渉しないように配置されている。すなわち、図8に示すようにカムシャフト軸心Xに沿って見ると、コントロールアーム12は、その先端部が最も下方に位置する大リフト制御位置にあり、これに伴い揺動カム4,5がカムシャフト3上で最も大きな揺動範囲を揺動するときであっても、その移動軌跡と重ならないように配置されている。
そのように、第1気筒のコントロールアーム12を隣り合う第2気筒の揺動カム4の上方に並べて配置したことで、即ちそのコントロールアーム12と揺動カム4とをエンジン前後方向にオーバーラップさせて配置したことで、その分、可変動弁装置をエンジン前後方向についてコンパクトに構成することができる。
さらに、同図において明らかなように、コントロールアーム12は、カムシャフト軸心Xに沿って見ると、大リフト制御状態でリフトピーク近傍にあるオフセットカム7の上部と重なっている。すなわち、コントロールアーム12は、カムシャフト軸心Xに沿って見てオフセットリンク7の移動軌跡と一部分が重なるように、カムシャフト3に近接して配置されている。
そのようにコントロールアーム12をカムシャフト3に近接させたことで、可変動弁装置をカムシャフト3の軸心周りに上下ないし左右方向についてコンパクトな構成とすることができ、この実施形態では、コントロールアーム12の回動中心(コントロールシャフト11の軸心)を低めに配置して、可変動弁装置が嵩高にならないようにしている。
ところで、上述したようにオフセットリンク7と揺動カム4,5とを同じカムシャフト3上に配置し、それらを連結リンク8によって連結した場合、吸気バルブ1,2をリフトさせる際のバルブスプリング24の圧縮反力は、揺動カム4,5及び連結リンク8を介して、図7(b)に拡大して示すようにオフセットリンク7の片側(図の右側)にのみ作用することになる(この力をF1として示す)。また、図示しないが、各部品の慣性力も連結リンク8を介してオフセットリンク7の片側に偏って作用する。
この結果、例えばエンジンが低回転域にあり、比較的バルブのリフトストロークが大きくなる大リフト制御状態において、リフトピーク近傍でバルブスプリング24からの反力が最大になるときには、前記図7(b)に示すように片側に非常に大きな力F1が作用することから、オフセットリンク7には、これを連結リンク8の側に引き倒すように図の時計回りの向きに大きな倒れモーメントが作用する。また、エンジンが高回転域にあるときには慣性力の影響が大きくなって、前記の力F1によるモーメントとは異なる向きに大きな倒れモーメントが作用することになる。
そして、それらの大きな倒れモーメントの作用によって、オフセットリンク7とカムシャフト3の偏心カム6との摺接面6aにおける面圧の分布が過度に大きく偏ってしまい(図9(b)参照)、油膜切れによって異常な摩耗を招いたり、さらには焼付いたりする虞れがあった。
これに対し、この実施形態では、上述したが、まず、オフセットリンク7の動作を規制するための規制リンク13を連結リンク8とは反対側に配置して、この2つのリンク8,13によりオフセットリンク7をカムシャフト軸心X方向の両側から挟み込むようにしている。このことで、連結リンク8からの力F1によるオフセットリンク7の倒れを反対側から規制リンク13によって抑制することができる。さらに、その規制リンク13からの力F2によってオフセットリンク7に作用する倒れ抑制モーメントができるだけ大きくなるように、そのモーメントの腕の長さを相対的に長くしている。
すなわち、図7(b)に示すように、連結リンク8及び規制リンク13の各々の端部が連結ピン33により同軸で連結されているオフセットリンク7の他端部(図の上端部)には、規制リンク13の側に向かって突出するボス部7aが形成されていて、その分、両者(オフセットリンク7及び規制リンク13)の間隔が大きくなっており、これにより、該規制リンク13からの力F2によってオフセットリンク7に作用する倒れ抑制モーメントの腕の長さが長くなっている。
換言すれば、図示の如く、オフセットリンク7と摺接する偏心カム6外周の摺接面6aにおける幅方向(カムシャフト軸心X方向)の中心線C0と、前記連結リンク8及び規制リンク13がそれぞれ摺接する連結ピン33外周の各摺接面33a,33bにおける幅方向(カムシャフト軸心Xと平行な連結ピン33の軸心方向)の中心線C1,C2との間の距離(カムシャフト軸心X方向の距離)R1,R2は、連結リンク8側(図の右側)の距離R1が規制リンク13側(図の左側)の距離R2よりも短くなっている。
そのようにオフセットリンク7と連結リンク8との距離を相対的に規制リンク13との距離よりも短くしたことで、仮にそれらを同じにしたとき(R1=R2)と比較すれば、吸気バルブ1,2のリフト反力によって連結リンク8側から作用する力F1などによるオフセットリンク7の倒れモーメントを減少させるとともに、その際に規制リンク13側から作用する力F2による倒れ抑制モーメントは増大させることができる。これにより、オフセットリンク7の倒れを抑え、偏心カム6との摺接面6aにおける圧力分布の偏りを軽減して、偏摩耗や焼付きの発生をより確実に抑制することができる。
図9は、エンジンが低回転域にあり且つ比較的リフト量の多い運転条件において、前記オフセットリンク7と偏心カム6との摺接面6aにおける圧力分布をシミュレーションによって求めた結果を示し、同図(a)が本発明の実施例(R1<R2)であり、また、同図(b)は比較例(R1=R2)である。それら図(a)(b)を対比すると、本発明によれば、比較例のものに比べて圧力分布の偏りが大幅に減少していることが分かる。
したがって、この実施形態に係る可変動弁装置によると、コントロールアーム12の回動によって規制リンク13の位置を変更することで、揺動カム4,5による吸気バルブ1,2リフトストロークを大きく変化させることができるので、このリフトストロークの制御のみによってエンジンの運転状態に応じた最適な吸気量を得ることが可能になり、吸気通路のスロットル弁を廃止してポンピングロスを低減することができるとともに、高負荷時の吸気充填効率を向上させることができる。
また、各気筒毎の2つの揺動カム4,5を一体として、これを揺動させるための偏心カム6及びオフセットリンク7を同じカムシャフト3上で気筒間の狭いスペースに配置し、それらを1本の連結リンク8によって連結するとともに、そのオフセットリンク7の動作を規制するための規制リンク13及びコントロールアーム12を前記カムシャフト3の上方に近接させて配置し、さらに、前記コントロールアーム12は隣り合う別の気筒の揺動カム4の上方に並べて配置する、というように、リンク7,8,13やカム4,5の配置に工夫を凝らしたことで、可変動弁装置をコンパクトに構成することができる。
さらに、前記オフセットリンク7を揺動カム5及びコントロールアーム12にそれぞれ連結する連結リンク8及び規制リンク13を、該オフセットリンク7を挟むようにその両側にそれぞれ配設したことで、連結リンク8を介してオフセットリンク7の片側のみにリフト反力等が作用しても、これによりオフセットリンク7に作用する倒れモーメントに対抗して、反対側から規制リンク13によってオフセットリンク7に倒れ抑制モーメントを作用させることができる。
しかも、前記のようにコンパクトに構成されてリンクやカムのレイアウトに厳しい制約のある可変動弁装置において、図7(b)に示すように、オフセットリンク7と規制リンク13との間隔を相対的に大きくして、倒れ抑制モーメントの腕の長さを長くすることで、オフセットリンク7の倒れを効果的に抑制することができ、これにより、オフセットリンク7と偏心カム6との摺接面6aにおける偏摩耗や焼付きの発生を抑制して、可変動弁装置の信頼性を確保することができる。
尚、前記の実施形態において、規制リンク13から作用する力F2によるオフセットリンク7の倒れ抑制モーメントの腕の長さをさらに長くするためには、図10に一例を示すようにコントロールアーム12及び規制リンク13の位置を入れ替えて、該コントロールアーム12をカムシャフト軸心X方向でオフセットリンク7と規制リンク13との中間に配置することも考えられる。
その場合、コントロールアーム12は、カムシャフト軸心Xに沿って見て、オフセットリンク7及び規制リンクを連結する連結ピン33の移動軌跡と重ならないように配置する必要があり、また、規制リンク13は、隣り合う気筒の揺動カム4の上方に並べて、且つこれと干渉しないように(カムシャフト軸心Xに沿って見て、規制リンク13自体の移動軌跡が揺動カム4の移動軌跡と重ならないように)配置するのが好ましい。
そして、そのように構成すれば、前記の実施形態に比べてコントロールアーム12の厚みの分だけ、カムシャフト軸心X方向でオフセットリンク7と規制リンク13とが離れることになるので、その分、該規制リンク13から加わる力F2によってオフセットリンク7に作用する倒れ抑制モーメントの腕の長さが長くなり、前記した発明の効果を得る上で有利になる。但し、その場合には図示の如く、連結ピン33との干渉を避けるためにコントロールアーム12を上方に移動させなくてはならないことがあり、こうするとコントロールシャフト11の位置が高くなってしまうので、可変動弁装置のコンパクト化という観点からは前記実施形態のように構成する方が好ましい。
また、本発明のコントロール部材は、前記実施形態のようなコントロールアーム12に限らず、規制リンク13の位置を、揺動カム4,5による吸気バルブ1,2のリフト量が変化するように変更できるものであればよい。
さらに、本発明は、吸気バルブのみに適用可能なものではなく、排気バルブにも適用することができることは勿論である。
本発明は、エンジンの吸排気バルブの開閉時期やバルブリフト量を変化させるようにする可変動弁装置であって、そのコンパクト化を図りつつ信頼性を確保することができるものであるから、例えば自動車用エンジンの動弁装置として特に有用である。
本発明の可変動弁装置を直列4気筒エンジンの吸気側に適用した実施形態を示す斜視図である。 可変動弁装置の大リフト制御時の状態を示す断面図であり、(a)はリフト量零状態を示し、(b)はリフトピーク状態を示す。 可変動弁装置の小リフト制御時の状態を示す断面図であり、(a)はリフト量零状態を示し、(b)はリフトピーク状態を示す。 可変動弁装置の大リフト制御時の作動の説明図である。 可変動弁装置の小リフト制御時の作動の説明図である。 可変動弁装置のバルブリフト特性を示すグラフ図である。 リンク機構のレイアウトをエンジンの側方から視て示す図1のVII線矢示図である。 リンク機構のレイアウトをエンジンの前方から視て示す図7のVIII線矢示図である。 偏心カムの摺接面における面圧分布のシミュレーション結果を示す図であり、(a)は実施例R1<R2を示し、(b)は比較例R1=R2を示す。 コントロルアーム12及び規制リンク13の位置を入れ替えた他の実施形態に係る図7相当図である。
1,2 吸気バルブ
3 カムシャフト
4,5 揺動カム
6 偏心カム(偏心部)
7 オフセットリンク
8 連結リンク(第1リンク)
11 コントロールシャフト
12 コントロールアーム(コントロール部材)
13 規制リンク(第2リンク)
31〜33 ピン
R1 倒れモーメントの腕の長さ(オフセットリンクがカムシャフトの偏心部と摺接する摺接面の幅方向中心と第1リンクがピンと摺接する摺接面の幅方向中心との間の距離)
R2 倒れ抑制モーメントの腕の長さ(オフセットリンクがカムシャフトの偏心部と摺接する摺接面の幅方向中心と第2リンクがピンと摺接する摺接面の幅方向中心との間の距離)

Claims (5)

  1. エンジンのクランク軸に同期して回転する偏心部を有するカムシャフトと、
    前記カムシャフトの軸心回りに揺動可能に設けられて、バルブをリフトさせる揺動カムと、
    前記偏心部に回転自在に嵌合されたオフセットリンクと、
    前記揺動カムとオフセットリンクとを連結するとともに、前記偏心部の回転に伴う該オフセットリンクの動作を前記揺動カムが揺動するように規制するリンク機構と、
    前記リンク機構の位置を、前記揺動カムによる前記バルブのリフト量が変化するように変更するコントロール部材とを備えたエンジンの可変動弁装置であって、
    前記リンク機構は、
    前記揺動カム及びオフセットリンクにそれぞれピンにより回動自在に連結された第1リンクと、
    前記オフセットリンク及びコントロール部材にそれぞれピンにより回動自在に連結された第2リンクとを備え、
    当該第1及び第2リンクが前記オフセットリンクを挟むようにして、該オフセットリンクのカムシャフト軸心方向両側にそれぞれ配設されていて、
    前記オフセットリンクが前記カムシャフトの偏心部と摺接する摺接面の幅方向中心と、前記第1及び第2リンクがそれぞれ前記ピンと摺接する摺接面の幅方向中心との間の距離が、第1リンク側において第2リンク側よりも短いことを特徴とするエンジンの可変動弁装置。
  2. 請求項1のエンジンの可変動弁装置において、
    コントロール部材は、オフセットリンクとともに第2リンクをカムシャフト軸心方向両側から挟むように、該第2リンクに対してオフセットリンクとは反対側に配置されているとともに、該カムシャフト軸心に沿って見て、前記オフセットリンクの移動軌跡と一部分が重なるようにカムシャフトに近接して配置されていることを特徴とするエンジンの可変動弁装置。
  3. 請求項1又は2のいずれかのエンジンの可変動弁装置において、
    エンジンは複数の気筒を有するものであり、
    コントロール部材は、隣り合う別の気筒の揺動カムの上方に配置されているとともに、カムシャフト軸心に沿って見て、前記揺動カムの移動軌跡と重ならないように配置されていることを特徴とするエンジンの可変動弁装置。
  4. 請求項1のエンジンの可変動弁装置において、
    ントロール部材は、カムシャフト軸心方向でオフセットリンクと第2リンクとの中間に配置されているとともに、該カムシャフト軸心に沿って見て、前記オフセットリンクと第2リンクとを連結するピンの移動軌跡と重ならないように配置されていることを特徴とするエンジンの可変動弁装置。
  5. 請求項のエンジンの可変動弁装置において、
    エンジンは複数の気筒を有するものであり、
    第2リンクは、隣り合う別の気筒の揺動カムの上方に配置されているとともに、カムシャフト軸心に沿って見て、該第2リンクの移動軌跡が前記揺動カムの移動軌跡と重ならないように配置されていることを特徴とするエンジンの可変動弁装置
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