JP4526722B2

JP4526722B2 - 原料定量供給装置

Info

Publication number: JP4526722B2
Application number: JP2001056395A
Authority: JP
Inventors: 喜三男門井; 啓二野田; 祐二上田
Original assignee: NGK Insulators Ltd
Current assignee: NGK Insulators Ltd
Priority date: 2001-03-01
Filing date: 2001-03-01
Publication date: 2010-08-18
Anticipated expiration: 2021-03-01
Also published as: US20020162853A1; JP2002255353A; BE1014781A3; US6736258B2; DE10208741B4; DE10208741A1

Description

【０００１】
【発明の属する技術分野】
本発明は、セラミックハニカムを押出成形する時に使用する湿った原料を成形機に定量供給するための、原料を貯蔵し供給するための原料タンクと、原料を搬送するベルトと、ベルトを駆動させるベルト駆動モーターと、ベルト上の原料厚さを規制するレベル調整ガイドと、ベルトカバーと、からなる原料定量供給装置に関するものである。
【０００２】
【従来の技術】
図２はセラミックハニカムを押出成形する時に使用する湿った原料を成形機に定量供給するための、従来の原料定量供給装置の一例を示す概念図である。図２に示す例において、原料定量供給装置５１は、ベルト５４、モーター（図示せず）に接続したベルト駆動ローラー５６、ベルト上の原料重量を測定するローラー５７(重量測定装置は図示せず)等を覆うベルトカバー５２と、ベルトカバー５２を貫通して設けられた、原料を投入するための原料タンク５３と、ベルトカバー５２の内部に設けられた、原料タンク５３から投入される原料を成形機（図示せず）へ搬送するベルト５４とから構成されている。また、５５は原料タンク下部に装着されたレベル調整ガイドであり、ベルト５４に対するレベル調整ガイド５５の先端の位置を変えることで、ベルト５４上の原料レベルを調整することができるが、これは装置稼動前に予めある高さに設定してボルトなどで固定されている。
【０００３】
上述した構成の従来の原料定量供給装置５１では、レベル調整ガイド５５をセットした後、原料タンク５３から、一定の正回転方向に移動するベルト５４上に、例えばセラミック粉末等の原料を投入する。ベルト５４上では、ベルト上の原料が載る幅が一定となるよう構成されているため、レベル調整ガイド５５をセットすることで、一定の量の原料を搬送することができる。そして、ベルトカバー５２の正回転側に設けた成形機への原料供給通路５８まで搬送することで、成形機への原料の定量供給を行っている。
【０００４】
【発明が解決しようとする課題】
上述した構成の従来の原料定量供給装置５１では、ベルト５４のベルト回転方向が正回転方向のみのため、原料の変更またはメンテナンス等で不要となった原料または停滞した原料を一旦原料供給通路５８を通して成形機側へ排出した後、新たな原料を投入するか、メンテナンスを行う必要があった。その際、成形機へ不要となった原料または停滞した原料を供給すると定量の供給ができなくなるため、原料の変更時またはメンテナンス時には、不要となった原料を排出するための別の通路を経由して外部へ排出するか、あるいは、成形機を一旦原料定量供給装置５１から取り外す必要がある問題があった。
【０００５】
また、原料中に塊があると塊がレベル調整ガイド５５に引っかかり,ベルト５４上の原料厚が部分的に薄くなって定量供給できなくなるために、塊を除去することが必要となる。この塊の除去作業をしようとすると、塊が通るようにレベル調整ガイド５５の高さを高くするためにベルトカバー５２の一部を取外さなければならない問題もあった。また、レベル調整ガイド５５は稼動前に高さ調整して固定されるために、稼動途中で供給量を変化させた時に原料が定量供給されないことが生じる。そのために、装置を停止して再度高さ調整することが必要であった。また、ベルト５４上の原料厚さがスジ状になって均一にならない問題もあった。さらに、ベルトカバー５２が不透明板（主に鉄板）のためにベルト上の原料状態が観察できなくて上述の塊による供給の安定性をチェックできない問題もあった。
【０００６】
本発明の目的は上述した課題を解消して、原料の変更またはメンテナンス等で不要となる原料を除去する場合でも、成形機に原料を投入することなく簡単に原料を除去することができるとともに稼動途中でもベルト上の原料の厚さが変更できたり、原料の供給状況が目視観察でき、かつ、ベルト上の原料の厚さを均一にする原料定量供給装置を提供しようとするものである。
【０００７】
【課題を解決するための手段】
本発明のセラミック原料をセラミックハニカム押出成形機に供給するための原料定量供給装置は、セラミック原料を貯蔵し供給するための原料タンクと、原料を搬送するベルトと、ベルトを駆動させるベルト駆動モーターと、ベルト上の原料厚さを規制するレベル調整ガイドと、ベルトカバーと、からなる、セラミック原料をセラミックハニカム押出成形機に供給するための原料定量供給装置において、ベルト駆動モーターを正逆回転可能に構成してベルトの回転方向を正逆回転可能とするとともに、ベルトの逆回転方向側に原料除去装置を設け、原料定量供給操作の際は、ベルトを正回転させて通常の原料定量供給操作を行い、原料変更時またはメンテナンス時におけるベルト上及び原料タンクの原料を除去する原料除去操作の際は、ベルトを逆回転させて、ベルトの逆回転方向側に設けた原料除去装置へ、ベルト上に残った不要となった原料または停滞した原料を供給し、除去すべき原料をベルト及び原料タンクから除去するとともに、レベル調整ガイドの先端部が垂直面に対して４５度〜７５度傾斜しているかまたは２０〜１００ｍｍの曲率をもって形成されていることを特徴とするものである。
【０００８】
本発明では、ベルトのベルト回転方向を逆転できるよう構成し、かつ、ベルトの逆回転方向側に原料除去装置を設けることで、原料変更時またはメンテナンス等の原料除去操作の場合に、ベルトのベルト回転方向を逆転させ、ベルト上に残った不要となった原料または停滞した原料を原料除去装置に供給することで、原料を成形機へ投入することなく容易に原料を除去することができる。
【０００９】
本発明の好適な具体例として、原料タンク下部の一部を開閉できるように扉３ａを設けた構成にする。この例では、原料除去作業の際、扉３ａをあけることによって塊が引っかかることがなくなり、原料の除去がさらに容易にできるようになる。また、本発明の他の好適な具体例では、ベルトカバー５２の一部または全部を透明にすることで、内部のベルト上の原料供給状態を外部から直接観察できるよう構成する。この例では、ベルト上の原料の供給状態をより効果的に把握することができるようになる。さらに、本発明の他の好適な具体例では、レベル調整ガイドの操作部が外部から操作できるよう、ベルトカバーの外にレベル調整ガイドを設け、ベルト上の原料レベルを外部から調整できるよう構成する。この例では、原料レベルの調整を外部から簡単にできるため好ましい。そして、レベル調整ガイドはその先端部がある傾斜角度で傾斜されているためにベルト上の原料表面にできるスジ状の凹凸が少なくなって、原料供給がスムーズになる。
【００１０】
【発明の実施の形態】
図１は本発明の原料定量供給装置の一例の構成を示す図である。図１に示す例において、原料定量供給装置１は、ベルト４と、モーター（図示せず）に接続したベルト駆動ローラー６と、ベルト上の原料重量を測定するローラー７(重量測定装置は図示せず)と、ベルト４、ベルト駆動ローラー６、原料重量を測定するローラー等を覆うベルトカバー２と、ベルトカバー２を貫通して設けられた、原料を投入するための原料タンク３と、ベルトカバー２の内部に設けられた、原料タンク３から投入される原料を成形機（図示せず）へ搬送するベルト４と、から構成されている。また、５は原料タンク３の下部に装着したレベル調整ガイドであり、５ａはレベル調整ガイドをベルトカバー２の外設置した調整できるようにしたベルト調整ガイド操作部で、ベルト４に対するレベル調整ガイド５の先端の位置を変えることで、ベルト４上の原料レベルを外部から調整することができる。レベル調整ガイド５の先端部５ｂはレベル調整ガイド５に対して７５度の傾斜がついている。以上の構成は従来の原料定量供給装置と基本的な構成部位では同じであるが、各構成部位を改善することによって従来の問題点を解消したものである。
【００１１】
本発明の原料定量供給装置の第１の特徴は、ベルト４を正逆回転可能に構成するとともに、ベルト４の逆回転方向側に原料除去装置１１を設けた点である。第２の特徴は原料タンク３の下部の逆回転方向側に開閉できるようにした扉３ａを設けた点である。この扉３ａの効果をより発揮させるためには開閉できる高さをレベル調整ガイド５より高くすることである。第３の特徴はベルトカバー２の全部あるいは一部を透明にして、可視化した点である。第４の特徴はレベル調整ガイド５をベルトカバー２の外から調整できるように操作部５ａを設けた点である。
【００１２】
上述した構成の本発明の原料定量供給装置１において原料定量供給操作の際は、レベル調整ガイド５を所定高さにセットした後、原料タンク３から、一定の正回転方向に移動するベルト４上に、例えばセラミック粉末等の原料を投入する。ベルト４上では、ベルト上の原料が載る幅が一定となるよう構成されているため、レベル調整ガイド５を所定高さにセットすることで、一定の量の原料を搬送することができる。そして、ベルトカバー２の正回転側に設けた成形機への原料供給通路６まで搬送することで、成形機への原料の定量供給を行うことができる。
【００１３】
一方、原料変更やメンテナンス等でベルト４上の原料を除去する原料除去操作の際は、原料変更またはメンテナンス等で止まった状態のベルト４を逆転させる。これにより、ベルト４上に残った不要になった原料または停滞した原料を、原料除去装置１１へ供給する。そして、ベルト４上に残された原料が全てなくなった時点で、原料除去操作を終了する。その後、変更すべき次の材料の原料供給工程を開始するか、または、メンテナンス等を開始する。
【００１４】
本発明の原料定量供給装置１では、ベルト４のベルト回転方向を逆転できるよう構成し、ベルト４の逆回転方向側に原料除去装置１１を設けている。そのため、原料変更時またはメンテナンス等の原料除去操作の場合に、ベルト４のベルト回転方向を逆転させ、ベルト４上に残った不要となった原料または停滞した原料を原料除去装置１１に供給することができる。これにより、不要となった原料を成形機へ投入することなく容易に原料を除去することができる。従って、成形機を通して除去するという作業がなくなる。
【００１５】
図１に示す例では、原料タンク３下部の一部を開閉可能な扉３ａから形成して開閉できるよう構成している。そのため、原料除去作業の際、扉３ａを開けることで塊が引っかかることがなくなり、原料の除去がさらに容易にできるようになる。この扉効果をより発揮させるために扉３ａの開閉位置をレベル調整ガイド５とベルト４との隙間高さより高くすることである。この扉３ａは通常の稼動にはしっかり閉っていて、且つベルト４との隙間は原料がこぼれ落ちないような隙間にすることはいうまでもない。また、原料レベル調整ガイド５の操作部５ａが外部から操作できるよう、ベルトカバー２の外に原料レベル調整ガイド５の操作部５ａを設け、ベルト４上の原料の厚さを外部から調整できるよう構成している。そのため、ベルト４上の原料の厚さを外部から簡単にできるようになった。レベル調整ガイド５の高さは装置稼動前に予め調整するが、装置稼動中に原料が変更したり（原料の流動性が変わる）、供給量を変更したり(例えば,供給量を少なくするとベルト４の移動速度が減少するためにベルト４を駆動するモーターの回転数下げる必要があり、低回転ではモーターが定速回転せずに断続回転するようになる)すると、レベル調整ガイド５の高さを変更することが必要となる。このとき、前述の外部からレベル調整ガイド５が操作できるために装置を停めることなく高さ調整ができ、装置の稼動効率の低下を少なくできるようになった。さらに、図１に示す例では記載されていないが、ベルトカバー２の一部または全部を透明にすることで、内部の原料供給状態を外部から直接観察できるよう構成する。この例では、原料の供給状態を瞬時に把握することができるために供給状態を確認しながら対応できる点でより効果的である。
【００１６】
レベル調整ガイド５の先端部５ｂの形状を、以下の表１に示すように、レベル調整ガイド５に対しある曲率をもたせた例（実施例１〜６）、及び、レベル調整ガイド５の面に対してある角度をもって曲げた形状にした例（実施例７〜１１）とした原料定量供給装置に対し、実際の操業を行い、ベルト４上の原料表面のスジ状態を、先端部５ｂをベルト調整ガイド５を同じ面として操業した並の状態と比較して求めた。結果を表１に示す。表１では併せてそれぞれの先端部５ｂの長さを記載した。また、表１において、○は並に比べてスジが少なくなった場合を、△は並と同じ場合を、×は並に比べてスジが多くなった場合を示す。
【００１７】
【表１】

【００１８】
表１の結果から、レベル調整ガイド５の先端部５ｂに曲率をつける場合は、レベル調整ガイド５の先端部５ｂに２０〜１００ｍｍの曲率をもたすことで、スジ状の凹みが減少することがわかった。同様に、表１の結果から、レベル調整ガイド５の先端部５ｂを曲げた場合は、先端部５ｂをレベル調整ガイド５に対して４５度〜７５度の角度をもって曲げた形状とすることで、スジ状の凹みが減少することがわかった。
【００１９】
【発明の効果】
以上の説明から明らかなように、本発明によれば、ベルトの回転方向を逆転できるよう構成し、ベルトの逆回転方向側に原料除去装置を設けているため、原料変更時またはメンテナンス等の原料除去操作の場合に、ベルトの回転方向を逆転させ、ベルト上に残った不要となった原料または停滞した原料を原料除去装置に供給することで、原料を成形機へ投入することなく容易に原料を除去することができる。さらに、原料タンクの下部に扉を設けることで原料除去作業がより早く効率的にできる。また、ベルトカバーの一部あるいは全部を透明化することによって原料の供給状態が目視できることで、原料の供給状態を即時に把握できて不測時の対応が速やかにできる。また、レベル調整ガイドの先端部を曲げることによって、ベルト上の原料表面のスジ状凹みが減少して原料の供給が安定化させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図１】本発明の原料定量供給装置の一例を示す図である。
【図２】従来の原料定量供給装置の一例を示す図である。
【符号の説明】
１原料定量供給装置、２ベルトカバー、３原料タンク、３ａ扉、４ベルト、５レベル調整ガイド、５ａレベル調整ガイド操作部、５ｂレベル調整ガイド先端部、１１原料除去装置６ローラー、７重量測定用ローラー

Claims

セラミック原料を貯蔵し供給するための原料タンクと、原料を搬送するベルトと、ベルトを駆動させるベルト駆動モーターと、ベルト上の原料厚さを規制するレベル調整ガイドと、ベルトカバーと、からなる、セラミック原料をセラミックハニカム押出成形機に供給するための原料定量供給装置において、ベルト駆動モーターを正逆回転可能に構成してベルトの回転方向を正逆回転可能とするとともに、ベルトの逆回転方向側に原料除去装置を設け、原料定量供給操作の際は、ベルトを正回転させて通常の原料定量供給操作を行い、原料変更時またはメンテナンス時におけるベルト上及び原料タンクの原料を除去する原料除去操作の際は、ベルトを逆回転させて、ベルトの逆回転方向側に設けた原料除去装置へ、ベルト上に残った不要となった原料または停滞した原料を供給し、除去すべき原料をベルト及び原料タンクから除去するとともに、レベル調整ガイドの先端部が垂直面に対して４５度〜７５度傾斜しているかまたは２０〜１００ｍｍの曲率をもって形成されていることを特徴とするセラミック原料をセラミックハニカム押出成形機に供給するための原料定量供給装置。
前記原料タンク下部の一部を開閉できるよう構成した請求項１記載の原料定量供給装置。
ベルトの逆回転方向にレベル調整ガイドの下部高さより高い位置で開閉できるようにした扉が原料タンク下部に設置された請求項１または２記載の原料定量供給装置。
ベルトカバーの一部または全部を透明にすることで、内部の原料供給状態を外部から直接観察できるよう構成した請求項１〜３のいずれか１項に記載の原料定量供給装置。
原料レベル調整ガイドの操作が外部から操作できるよう、ベルトカバー外部にレベル調整ガイド操作部を設け、ベルト上の原料レベルを外部から調整できるよう構成した請求項１〜４のいずれか１項に記載の原料定量供給装置。