JP4521107B2 - ヒータ及び半導体製造装置 - Google Patents

ヒータ及び半導体製造装置 Download PDF

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【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、半導体ウエハ等の半導体を製造するための半導体製造装置、及び、該半導体製造装置の加熱部材として好適なヒータに関する。
【0002】
【従来の技術】
半導体ウエハ等を製造するための半導体製造装置は、一般に、ウエハ等を載置し該ウエハ等を均一に加熱する均熱体と、該均熱体を加熱するヒータと、該ヒータの熱を外部に伝えないようにする断熱体と、を備えてなる。高品質の半導体を製造するためには、前記半導体製造装置におけるヒータを精度良く、均一に、かつ、迅速に、所望の温度に制御し得ることが必要である。
このため、従来より、前記ヒータにおける加熱体、及び、該加熱体に通電する電極として各種のものが検討されている。
例えば、前記加熱体としては、導電性に優れ、高温に昇温可能でありかつ耐熱性に優れることが望まれ、炭化ケイ素製等のセラミック製の加熱体が好適に用いられている。また前記電極としては、電気抵抗が低く導電率が高いことが望まれ、ボルト/ナットで形成された各種電極が好適に用いられている。
しかしながら、前記電極を半導体製造用として炉内で使用する場合、金属類のボルト/ナットは使用できない。このため、電極として、加熱体と同様の炭化ケイ素等のセラミック製、あるいはカーボン製のボルト/ナットが用いられていた。
【0003】
しかし、電極として炭化ケイ素製、あるいはカーボン製のボルト/ナットを用いたものは、締結時に炭化ケイ素粉末の欠け等のチッピングが生じ易く、生じたチッピングがパーティクル発生の原因となり、高純度性が要求される半導体関連の製造装置用部材として問題があった。また炭化ケイ素以外のセラミック素材による接合も検討されているが、高純度性、導電性の点で問題があった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、前記従来における諸問題を解決し、以下の目的を達成することを課題とする。即ち、本発明は、欠け等のチッピングの発生が無く、均一な導電性・体積抵抗率を有し、電極と加熱体との接着強度に優れたヒータ、及び、該ヒータを備えることにより高純度で高品質な半導体ウエハ等を製造することができる半導体製造装置を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
前記課題を解決するための手段としては、以下の通りである。即ち、
<1> 炭化ケイ素焼結体で形成された1対の電極と、該1対の電極からの通電により加熱される炭化ケイ素焼結体で形成された加熱体と、を有し、該1対の電極が、前記1対の電極と前記加熱体との間隙に、少なくとも1種以上のケイ素化合物を含むケイ素源と、少なくとも1種以上の加熱により炭素を生成する有機化合物を含む炭素源と、重合又は架橋触媒と、を溶媒中で溶解し焼成して得られた炭化ケイ素粉末を含有するペーストを充填し、1200〜1800℃の温度で仮焼した後、焼結することにより炭化ケイ素焼結体を介して前記加熱体に接合されたことを特徴とするヒータである。
<2> 前記ペーストがバインダーとしてポリビニルアルコールおよびポリアクリル酸から選択される少なくとも一種を含有する前記<1>に記載のヒータである。
<3> 前記焼結が金属ケイ素を含浸して行われた前記<1>または<2>に記載のヒータである。
【0006】
<4> 前記ペーストは窒素が導入されている前記<1>から<3>のいずれかに記載のヒータである。
<5> 前記ペーストに対する前記窒素の導入が、窒素源からなる有機物質を溶媒に溶解し分散した後、前記炭化ケイ素粉末と攪拌混合することにより行われた前記<4>に記載のヒータである。
<6> 前記加熱体が貫通した穴を備え、該穴に挿入された前記1対の電極が前記炭化ケイ素焼結体を介して前記加熱体に接合されている前記<1>から<5>のいずれかに記載のヒータである。
> 半導体を載置し該半導体を均一に加熱する均熱体と、該均熱体を加熱するヒータと、該ヒータを覆う断熱体と、を少なくとも備え、前記ヒータが、前記<1>から<>のいずれかに記載のヒータであることを特徴とする半導体製造装置である。
【0007】
本発明のヒータは、1対の電極と、加熱体と、を有してなる。該1対の電極は、炭化ケイ素焼結体を介して前記加熱体に接合されている。したがって、1対の電極を加熱体に締結する際に、加熱体の欠け等のチッピングが発生することが無く、得られる半導体ウエハ等は純度が高い。また、通常加熱体として用いられる組成と近い組成の素材で接合されているため、ヒータは全体として均一な導電性・体積抵抗率を有する。
本発明の半導体製造装置は、半導体を載置し該半導体を均一に加熱する均熱体と、該均熱体を加熱するヒータと、該ヒータを覆う断熱体と、を少なくとも備え、前記ヒータが、本発明のヒータである。したがって、得られる半導体ウエハは、高純度で高品質となる。
【0008】
【発明の実施の形態】
[ヒータ]
本発明のヒータは、1対の電極と、加熱体と、を有し、必要に応じてその他の部材を有してなる。
【0009】
−1対の電極−
前記1対の電極は、炭化ケイ素焼結体を介して後述する加熱体に接合されている。該1対の電極としては、通電可能に接続された電源からの電気を、前記加熱体に流す機能(通電機能)を有し、該1対の電極の内、1つがプラス電極として機能し、他の1つがマイナス電極として機能する。その結果、一方の電極から流入された電流は、前記加熱体の中を流れ、該加熱体を加熱しつつ、他の一方の電極から流出する。このとき、該電極を流れる電気量の大小により、前記加熱体の昇温・降温が行われ、該電気量を調節することにより前記加熱体の温度制御が行われる。
【0010】
前記1対の電極としては、通電により前記加熱体を加熱し得る通電機能を有すれば特に制限はなく、その形状としては、例えば、軸方向に垂直な断面形状が円形の棒状(円柱状)、軸方向に垂直な断面形状が角形等の棒状(角柱状)などが挙げられる。これらの中でも円柱状が好ましい。
【0011】
前記1対の電極としては、端にフランジ部等の出っ張り部分を有しない形状が好ましい。かかる形状であれば、電極を加熱体に締結した際、出っ張りができないため、取り扱い性等に優れ、装置設計上非常に有利である。前記1対の電極の構造、大きさ等については、前記加熱体の構造、大きさ等に応じて適宜選択することができる。
【0012】
前記1対の電極としては、セラミックで形成される。セラミックであれば、電気抵抗が低く、導電性に優れる点で好ましい。また半導体製造装置の加熱部材として炉内で用いる場合に、セラミックで形成されているのが好ましい。
【0013】
前記セラミックの中でも、電気抵抗が低く、導電性に優れ、耐熱性に優れ、通常加熱体として用いられる組成と近い組成でヒータ全体として均一な導電性・体積抵抗率となる観点から、炭化ケイ素焼結体が用いられる
なお、該炭化ケイ素焼結体の具体例としては、特開平10−67565号公報、特開平11−79840号公報等に記載のものが特に好適に挙げられる。
【0015】
<接合>
前記接合により、前記1対の電極は、炭化ケイ素焼結体を介して、後述する加熱体に締結されている。
前記接合は、前記加熱体と前記1対の電極との間隙に、炭化ケイ素粉末を含有するペーストを充填し焼結して行われる。このように接合されることにより、電極を加熱体に締結した際に、欠け等のチッピングの発生が無く、電極が加熱体に密に締結され、均一な導電性・体積抵抗率を有するヒータを提供できる。
【0016】
−−ペースト−−
前記ペーストは、通常、耐熱性材料(微粉末、粉末、粒子、これらの混合物)とバインダーとの混合物であるが、該耐熱性材料として炭化ケイ素粉末を含有する。炭化ケイ素粉末を含有することにより、耐熱性に極めて優れる等の点で特に好ましい。
【0017】
前記炭化ケイ素粉末としては、少なくとも1種以上のケイ素化合物を含むケイ素源と、少なくとも1種以上の加熱により炭素を生成する有機化合物を含む炭素源と、重合又は架橋触媒と、を溶媒中で溶解し、乾燥した後、得られた粉末を非酸化性雰囲気下で焼成することにより得られるものが用いられる
【0018】
前記炭化ケイ素粉末としては、α型、β型、非晶質、これらの混合物等のいずれであってもよい。前記β型の炭化ケイ素粉末のグレードとしては、特に制限はなく、一般に市販されているものでよい。本発明において、高純度の加熱体を得る場合には、原料の炭化ケイ素粉末として高純度のものを用いるのが好ましい。
【0019】
前記炭化ケイ素粉末の粒径としては、得られるヒータの高密度化・高強度化の観点からは、小さいことが好ましく、具体的には、0.01〜10μmが好ましく、0.05〜5μmがより好ましい。
前記粒径が、0.01μm未満であると、計量、混合等の処理工程における取扱いが困難になり易く、10μmを超えると、比表面積が小さく、即ち隣接する粉末との接触面積が小さくなり、高密度化し難くなるため、いずれも好ましくない。
【0020】
前記炭化ケイ素粉末の中でも高純度のものは、例えば、少なくとも1種のケイ素化合物を含むケイ素源と、加熱により炭素を生成する少なくとも1種の有機化合物を含む炭素源と、重合又は架橋触媒とを溶媒中で溶解し、乾燥して得た粉末を非酸化性雰囲気下で焼成することにより得られる。
【0021】
前記ケイ素源としては、液状のものと固体のものとを併用することができるが、少なくとも1種は液状のものから選ばれなくてはならない。
前記液状のものとしては、アルコキシシラン(モノ−、ジ−、トリ−、テトラ−)及びテトラアルコキシシランの重合体が好適に用いられる。
前記アルコキシシランの中でも、テトラアルコキシシランが好ましく、具体的には、メトキシシラン、エトキシシラン、プロポキシシラン、ブトキシシラン等が好適に挙げられ、これらの中でもハンドリングの点からはエトキシシランが特に好ましい。
前記テトラアルコキシシランの重合体の中でも、重合度が2〜15程度の低分子量重合体(オリゴマー)及びさらに重合度が高いケイ酸ポリマーで液状のものが好適に挙げられる。
【0022】
前記固体のものとしては、酸化ケイ素が好適に挙げられる。前記酸化ケイ素としては、SiOのほか、シリカゾル(コロイド状超微細シリカ含有液、内部にOH基やアルコキシル基を含む)、二酸化ケイ素(シリカゲル、微細シリカ、石英粉末)等が含まれる。
【0023】
前記ケイ素源は、1種単独で用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。
これらの中でも、均質性やハンドリング性が良好な観点から、テトラエトキシシランのオリゴマー及びテトラエトキシシランのオリゴマーと微粉末シリカとの混合物、等が好適である。
【0024】
前記ケイ素源は、高純度であるのが好ましく、初期における各不純物の含有量が20ppm以下であるのが好ましく、5ppm以下であるのがより好ましい。
【0025】
前記炭素源としては、液状のものを単独で用いてもよく、あるいは、液状のものと固体のものとを併用してもよい。
前記炭素源としては、残炭率が高く、かつ触媒若しくは加熱により重合又は架橋する有機化合物が好ましい。前記有機化合物としては、例えば、フェノール樹脂、フラン樹脂、ポリイミド、ポリウレタン、ポリビニルアルコール等の樹脂のモノマーやプレポリマーが好ましく、その他、セルロース、蔗糖、ピッチ、タール等の液状物が挙げられるが、これらの中でもレゾール型フェノール樹脂が特に好ましい。
【0026】
前記炭素源は、1種単独で用いてもよいし、2以上を併用してもよい。
前記炭素源として用いる有機化合物の純度としては、目的に応じて適宜選択することができるが、高純度の炭化ケイ素粉末が必要な場合には各金属を5ppm以上含有していない有機化合物を用いることが好ましい。
【0027】
前記重合及び架橋触媒としては、前記炭素源に応じて適宜選択できるが、前記炭素源がフェノール樹脂やフラン樹脂の場合、トルエンスルホン酸、トルエンカルボン酸、酢酸、しゅう酸、硫酸等の酸類が好ましく、トルエンスルホン酸が特に好ましい。
【0028】
前記炭素源に含まれる炭素と、前記ケイ素源に含まれるケイ素との比(以下「C/Si比」と略記)は、両者の混合物を1000℃にて炭化して得られる炭化物中間体を、元素分析することにより定義される。化学量論的には、前記C/Si比が3.0の時に生成炭化ケイ素中の遊離炭素が0%となるはずであるが、実際には同時に生成するSiOガスの揮散により低C/Si比において遊離炭素が発生する。この生成炭化ケイ素粉末中の遊離炭素量が、得られる炭化ケイ素質円筒体の製造用途に適当な量となるように、予め配合比を決定しておくのが好ましい。通常、1気圧近傍で1600℃以上での焼成では、前記C/Si比を2.0〜2.5にすると遊離炭素を抑制することができので好ましい。前記C/Si比が2.5を超えると、前記遊離炭素が顕著に増加するが、この遊離炭素は粒子の成長を抑制する効果を持つため、粒子形成の目的に応じて適宜選択してもよい。但し、雰囲気の圧力を低圧又は高圧で焼成する場合は、純粋な炭化ケイ素を得るためのC/Si比は変動するので、この場合は必ずしも前記C/Si比の範囲に限定するものではない。
【0029】
前記粉末は、前述の通り前記ケイ素源と前記炭素源と重合又は架橋触媒とを溶媒中で溶解し乾燥することにより得られる。
【0031】
前記粉末は、加熱炭化される。
前記加熱炭化は、窒素又はアルゴン等の非酸化性雰囲気中、800〜1000℃にて30〜120分間、該粉末を加熱することにより行われる。
前記加熱炭化により前記粉末が炭化物になり、該炭化物を、アルゴン等の非酸化性雰囲気中、1350℃〜2000℃で焼成することにより、炭化ケイ素粉末が生成される。
【0032】
前記焼成の温度と時間とは、得ようとする炭化ケイ素粉末の粒径等に応じて適宜選択することができ、炭化ケイ素のより効率的な生成の観点からは、前記温度は1600〜1900℃が好ましい。
なお、前記焼成の後に、不純物を除去し、より高純度の炭化ケイ素粉末を生成する目的で、2000〜2100℃にて5〜20分間加熱処理を行うのが好ましい。
【0033】
また、特に高純度の炭化ケイ素粉末を得る方法としては、本出願人が先に出願した特開平9−48605号の単結晶の製造方法に記載の原料粉末の製造方法が挙げられる。即ち、高純度の炭化ケイ素粉末は、高純度のテトラアルコキシシラン及びテトラアルコキシシラン重合体から選択される少なくとも1種をケイ素源とし、加熱により炭素を生成する高純度有機化合物を炭素源とし、これらを均一に混合して得た混合物を非酸化性雰囲気下で加熱焼成して炭化ケイ素粉末を得る炭化ケイ素粉末生成工程と、該炭化ケイ素粉末を1700℃以上2000℃未満の温度に保持し、2000〜2100℃で5〜20分間行う加熱処理を少なくとも1回行う後処理工程と、を含む炭化ケイ素粉末の製造方法により得られる。この高純度の炭化ケイ素粉末においては、各不純物元素の含有量が0.5ppm以下である。
【0034】
以上により得られた炭化ケイ素粉末は、大きさが不均一であるため、解粉、分級、等を行うことにより所望の粒度にすることができる。
なお、導電性を付与する目的で、窒素を導入することができ、該窒素を前記炭化ケイ素粉末を製造する際に導入する場合は、まず前記ケイ素源と、前記炭素源と、窒素源からなる有機物質と、前記重合又は架橋触媒と、を均一に混合すればよい。このとき、例えば、フェノール樹脂等の炭素源と、ヘキサメチレンテトラミン等の窒素源からなる有機物質と、トルエンスルホン酸等の重合又は架橋触媒とを、エタノール等の溶媒に溶解する際に、テトラエトキシシランのオリゴマー等のケイ素源と充分に混合することが好ましい。
【0035】
前記窒素源からなる有機物質としては、加熱により窒素を発生する物質が好ましく、例えば、高分子化合物(具体的には、ポリイミド樹脂、及びナイロン樹脂等)、有機アミン(具体的には、ヘキサメチレンテトラミン、アンモニア、トリエチルアミン等、及びこれらの化合物、塩類)の各種アミン類が挙げられる。これらの中でも、ヘキサメチレンテトラミンが好ましい。また、ヘキサミンを触媒として合成され、その合成工程に由来する窒素を樹脂1gに対して2.0mmol以上含有するフェノール樹脂も、該窒素源からなる有機物質として好適に用いることができる。これらの窒素源からなる有機物質は、1種単独で用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。
【0036】
前記窒素源からなる有機物質の添加量としては、前記ケイ素源と前記炭素源と同時に添加する場合には、前記ケイ素源1g当たり窒素が1mmol以上含有することが好ましく、前記ケイ素源1gに対して80μg〜1000μgが好ましい。
【0037】
前記ペーストに含有されるバインダーとしては、ポリビニルアルコール、ポリアクリル酸、等が挙げられる。
【0038】
前記ペーストは、溶媒、消泡剤、解膠剤、等のその他の成分を含有してもよい。該溶媒としては、水、エチルアルコール等の低級アルコール類、エチルエーテル、アセトン、等が挙げられる。前記消泡剤としては、シリコーン系消泡剤等が挙げられる。前記解膠剤としては、導電性を付与する効果をさらに上げる点で、窒素系の化合物が好ましく、例えばアンモニア、ポリアクリル酸アンモニウム塩等が好適に挙げられる。
【0039】
なお、導電性を付与する目的で、窒素を導入することができ、該窒素を前記ペースト調製の際に導入する場合は、まず前記炭化ケイ素粉末と、窒素源からなる有機物質と、を均一に混合すればよいが、例えば、ヘキサメチレンテトラミン等の窒素源からなる有機物質を、水、エチルアルコール等の溶媒に溶解し分散した後、前記炭化ケイ素粉末と充分に攪拌混合するのが好ましい。
【0040】
前記窒素源からなる有機物質としては、上述した通りである。前記窒素源からなる有機物質の添加量としては、前記炭化ケイ素粉末と、少なくとも1種以上の炭素源からなる有機物質と、同時に添加する場合には、前記炭化ケイ素粉末1g当たり窒素が0.7mmol以上含有することが好ましく、前記炭化ケイ素粉末1gに対して200〜2000μgが好ましく、1500〜2000μgがより好ましい。
【0041】
前記ペーストの調製の際に行う攪拌混合は、公知の攪拌混合手段、例えば、ミキサー、遊星ボールミルなどを用いて行うことができる。前記攪拌混合の時間としては、10〜30時間程度であり、16〜24時間が好ましい。
【0042】
−−焼結−−
前記焼結は、得られるヒータの強度、導電性の向上、均一化等を目的として、金属ケイ素の含浸等により行われるのが好ましい。また、より接合を確実にするために、本発明では仮焼を行
【0043】
前記仮焼の温度は、1200〜1800℃の範囲であり、1300〜1500℃がより好ましい。
前記温度が、1200℃未満であると、炭化ケイ素粉末同士の接触が充分に促進されず、接着強度が充分とならないため、取り扱い性に劣ることがある一方、1800℃を超えると、炭化ケイ素粉末の粉体成長が激しくなり、後述の金属ケイ素の含浸が不充分となったり、加熱体が熱劣化することがある。
【0044】
前記金属ケイ素を含浸させる前に、少なくとも1種の炭素源からなる有機物質を含浸させた後、これを加熱し、炭素を生成させるのが好ましい。
前記有機物質としては、炭素源、即ち加熱により炭素を生成する物質からなり、加熱により炭素を生成する有機化合物が好適に挙げられる。該有機物質は、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
【0045】
前記加熱により炭素を生成する有機化合物としては、導電性が付与されているものが好ましく、例えば、残炭率の高いコールタールピッチ、ピッチタール、フェノール樹脂、フラン樹脂、エポキシ樹脂、フェノキシ樹脂、あるいは、グルコース等の単糖類や、蔗糖等の少糖類や、セルロースやデンプン等の多糖類などの各種糖類、などが挙げられる。
【0046】
前記有機物質としては、前記含浸を容易にする目的から、常温で液状のもの、溶媒に溶解するもの、熱可塑性或いは熱融解性のように加熱することにより軟化するもの又は液状となるもの、などが好適に挙げられる。これらの中でも、強度の向上の観点からは、フェノール樹脂が好ましく、レゾール型フェノール樹脂が特に好ましい。
【0047】
前記有機物質の含浸量としては、炭素量として、10〜30%が好ましく、12〜20%がより好ましい。
前記量が、10%未満であると、前記金属ケイ素の含浸において金属ケイ素を炭化ケイ素(SiC)に転化させる際、炭素が不足し、反応に預からない金属ケイ素(Si)が気孔内に残存するため、耐熱性が不足し、さらに所望により付与しようとする導電性が得られ難くなることがある一方、30%を超えると、ペースト状態とならず、接合が不充分となることがある。
【0048】
前記炭素の生成は、前記有機物質から発生する炭素を、燃焼させることなく、金属ケイ素含浸の際の反応焼結に供させるために、真空雰囲気又は不活性ガス雰囲気下で行われることが必要である。
前記炭素の生成により、得られるヒータの強度が増し、安定性が高くなり、内部の気孔に、加熱溶融した金属ケイ素を導入し易くなる。また、前記有機物質から発生する炭素が、前記気孔の表面に存在する炭化ケイ素を被覆するため、該炭素と、該気孔中に含浸される溶融金属ケイ素との反応が容易にかつ均一に行われる。また、不純物の一部が除去され、得られるヒータの純度も向上する。更にまた、前記有機物質から発生する炭素が、気孔の表面に存在する炭化ケイ素を被覆するため、該炭素と、該気孔中に含浸される溶融金属ケイ素との反応が容易にかつ均一に行われる。
【0049】
前記金属ケイ素の含浸では、内部の気孔に、加熱溶融させた高純度金属ケイ素を含浸させ、該気孔において、該高純度金属ケイ素とペーストに含まれる炭素とを反応させて炭化ケイ素を生成させて該気孔を埋める。
【0050】
前記高純度金属ケイ素の形態としては、粉末、顆粒、塊状等のいずれであってもよく、粒径が2〜5mmの塊状の金属ケイ素が好適に用いられる。なお、本発明において「高純度」とは、不純物の含有量が1ppm未満のものを意味する。
【0051】
前記含浸は、真空雰囲気又は不活性ガス雰囲気下で行うのが好ましい。該含浸においては、前述のように、前記高純度金属ケイ素が、ペースト内の気孔に吸い上げられる。該気孔において、前記金属ケイ素と前記ペースト中の遊離炭素とが反応して炭化ケイ素が生成する。このとき、該気孔の表面には、液状の前記有機物質の熱分解により生じた炭素が均一に分子レベルの大きさで存在しているので、該炭素及び前記金属ケイ素(Si)の炭化ケイ素への転化率が高い。そして、ここで生成した炭化ケイ素により前記気孔が埋められ、封止される。なお、金属ケイ素と炭素との反応は、1420〜2000℃程度で起こるので、1450〜1700℃に加熱溶融された高純度金属ケイ素は、前記ペースト中に含浸された段階で、該ペースト内の遊離炭素と反応する。
【0052】
前記含浸の時間としては、特に制限はなく、ペーストの量、ペーストを充填した部分等の形状、等に応じて適宜決定することができる。
【0053】
この金属ケイ素の含浸の際、前記ペーストにおける気孔が金属ケイ素で埋められ(充填され)、封止されると共に、該ペースト自身が反応焼結されて、より完全な炭化ケイ素質のヒータが得られる。このヒータは、金属ケイ素の残存量が極めて少なく、緻密であり、耐熱性に優れ、高強度でかつ高純度である。なお、前記ヒータが窒素を導入したものであれば、ここで得られるヒータは、良好な導電性を有する。良好な導電性は、前記ヒータ中の窒素の含有量が150ppm以上、好ましくは200ppm以上であれば得られる。該窒素は、安定性の観点からは、固溶状態で前記ヒータに含まれていることが好ましい。
【0054】
前記焼結は、公知の反応焼結法において使用し得る装置等の中から適宜選択した加熱炉や反応装置等を使用することができる。
【0055】
−加熱体−
前記加熱体としては、セラミックで形成されたセラミック製の加熱体が耐熱性等の点で用いられ、その中でも、電気抵抗が低く、導電性に優れ、耐熱性に優れる点で炭化ケイ素焼結体が用いられる。なお、該炭化ケイ素焼結体の具体例としては、特開平10−67565号公報、特開平11−79840号公報等に記載のものが特に好適に挙げられる。
【0056】
−その他の部材−
前記その他の部材としては、特に制限はなく、本発明の効果を害しない範囲内において、目的に応じて適宜選択することができるが、例えば、電源からの電気を流入させるための接続部、などが挙げられる。
【0057】
以上説明した本発明のヒータは、下記本発明の半導体製造装置におけるヒータに特に好適に使用することができる。
【0058】
[半導体製造装置]
本発明の半導体製造装置は、均熱体と、ヒータと、断熱体と、を少なくとも備え、必要に応じてその他の部材を備える。
【0059】
−均熱体−
前記均熱体は、ウエハ等の半導体を載置することができ、該半導体を均一に加熱することができる機能を有していればよく、その形状、構造、大きさ、材質等について特に制限はなく、均熱体として公知のものを好適に使用することができる。
【0060】
−ヒータ−
前記ヒータは、前記本発明のヒータである。したがって、高純度で高品質な半導体ウエハ等を製造することが可能である。
【0061】
−断熱体−
前記断熱体としては、前記ヒータの熱を外部に伝えない機能を有していればよく、公知の断熱体を好適に使用することができる。該断熱体は、通常、前記ヒータを覆うようにして配置される。
【0062】
−その他の部材−
前記その他の部材としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、例えば、均熱体上に載置された半導体に各種処理を行うことができるように半導体製造装置の反応系を真空状態にするための真空手段、などが挙げられる。
前記真空手段としては、前記ヒータを覆う前記断熱体に気密に接続されたカバー部材と、該カバー部材の内部の空気を吸引して真空状態にする真空ポンプとの組合せ、などが挙げられる。
【0063】
図1は、本発明の半導体製造装置の一実施例を説明するための一部拡大断面概略図である。図2は、図1に示す半導体製造装置におけるヒータ(本発明のヒータ)を説明するための斜視図である。
【0064】
図1に示すように、半導体製造装置1は、加熱体5と、1対の電極10と、均熱体6と、断熱体8と、を備える。図2に示すように、ヒータ20は、加熱体5’と1対の電極10’とを有する。
加熱体5は、図2に示すように円板状であり、その外周近傍に、炭化ケイ素焼結体からなる1対の電極10が通電可能に接続されている。加熱体5には、1対の電極10からの電気が、短時間で全体にムラなく流れ、全体が均一に加熱されるようにするため、切れ目が形成されている。加熱体5は、炭化ケイ素焼結体からなる。
均熱体6は、図1に示すように、ウエハである半導体7を載置可能であり、加熱体5の一方の表面を覆うようにして配置されている。
断熱体8は、加熱体5のもう一方の表面を覆うようにして配置されている。断熱体8には、1対の電極10が貫通可能な孔が設けられており、1対の電極10は断熱体8を貫通した状態で加熱体5に接続されている。
【0065】
図1に示すように、1対の電極10は、炭化ケイ素焼結体2を介して加熱体5に接合されている。このため、1対の電極10を加熱体5に締結した際に、欠け等のチッピングの発生が無い。また、1対の電極10が加熱体5に密に締結されている。更に、加熱体5及び1対の電極10も炭化ケイ素焼結体からなるため、得られるヒータの導電性・体積抵抗率は均一であり、局所的に導電性、体積抵抗率が他の部分と異なるということがない。
【0066】
半導体製造装置1においては、加熱体5が均熱体6を加熱し、均熱体6が、その上に載置した半導体7を均一に加熱する。
【0067】
【実施例】
以下、本発明を実施例を用いて具体的に説明するが、本発明は、下記実施例に何ら限定されるものではない。
【0068】
(実施例1)
−加熱体及び1対の電極の作製−
エタノール溶媒80重量部、平均粒子径2.0μmで1つの粒度分布極大値を有する高純度β−炭化ケイ素粉末(遊離炭素:1重量%以下)88重量部、及び、アミンを含むレゾール型フェノール樹脂12重量部を添加しスラリーを得た。
得られた各スラリーを60℃で乾燥し、乳鉢で200メッシュ以下に粉砕した後、ホットプレス法により350kgf/cm2の圧力下、アルゴンガス雰囲気下にて2300℃の温度で5時間焼結した後、放電加工により、図2に示す加熱体5’と同様の形状の炭化ケイ素焼結体(加熱体)、及び、1対の円柱形状の炭化ケイ素焼結体(電極)を作製した。
【0069】
−ペーストの調製−
前記炭化ケイ素粉末100gと、ポリアクリル酸アンモニウム(解膠剤)0.5gと、ポリビニルアルコール(重量平均分子量(Mn)=1000)3gと、を水25gに添加し、ボールミルにて分散混合し、炭化ケイ素粉末を含有するペーストを調製した。
【0070】
−半導体製造装置の作製−
前記炭化ケイ素焼結体(加熱体)に前記1対の円柱形状の炭化ケイ素焼結体(電極)を組み込み、これらの間隙に、前記ペーストをスラリー塗布して充填させた後、アルゴン雰囲気下で1600℃まで昇温し、溶融させた高純度金属シリコン粉末(高純度化学研究所製)を、るつぼから、カーボンコードを用いて、ペースト部分に含浸させ、30分間保持することにより、ペースト中の炭素と、毛管現象によりペースト中に浸透した溶融金属ケイ素と、を反応させ、炭化ケイ素焼結体(加熱体)及び1対の円柱形状の炭化ケイ素焼結体(電極)の間に、炭化ケイ素焼結体を介在させ、図2に示すヒータ20と同様のヒータを得た。
得られたヒータ、及び、公知の均熱体、断熱体を組み合わせ、図1に示す半導体製造装置を作製した。
【0071】
<接合性試験>
得られたヒータにおいて、炭化ケイ素焼結体(加熱体)及び1対の円柱形状の炭化ケイ素焼結体(電極)の間の、炭化ケイ素焼結体を介在させた部分の接合性を目視により観察した。結果を表1に示す。
【0072】
<抵抗の測定>
得られたヒータの抵抗(Ωcm)を四端子四探針法、抵抗(Ω)を二端子法により、それぞれ測定した。なお、前記四端子四探針法では、加熱体、ペースト、及び、電極、のそれぞれに、計4箇所(加熱体:1箇所、電極:1箇所、ペースト:2箇所)端子を位置させ抵抗(Ωcm)を測定し、前記二端子法では、加熱体、及び、電極、のそれぞれに、計2箇所(加熱体:1箇所、電極:1箇所)端子を位置させ抵抗(Ω)を測定した。結果を表1に示す。
【0073】
<熱処理後の界面の観察>
得られたヒータを800℃温度条件で2時間熱処理した後、炭化ケイ素焼結体を介在させた部分の界面について、剥離が生じているか否かを目視で観察した。
結果を表1に示す。
【0074】
<通電試験>
得られたヒータについて、電流・電圧が制御できる電源を、電極より印加した。熱電対を、加熱体の中央に接しさせ、800℃まで通電し、通電試験を行った。結果を下記評価基準に従い、表1に示す。
−−評価基準−−
・◎:通電性に非常に優れる。
・○:通電性が良好である。
・×:通電不良(ペーストが均一に通電されず、部分的に赤くなったり黒くなったりする)。
【0075】
(実施例2)
−加熱体及び1対の電極の作製−
実施例1の「加熱体及び1対の電極の作製」と同様にして、炭化ケイ素焼結体(加熱体)及び1対の炭化ケイ素焼結体(電極)を作製した。
【0076】
−ペーストの調製−
実施例1の「ペーストの調製」において、前記炭化ケイ素粉末100gを、前記炭化ケイ素粉末95gと炭素粉末5gとの混合粉末に代えたほかは、実施例1と同様にして炭化ケイ素粉末を含有するペーストを調製した。
【0077】
−半導体製造装置の作製−
実施例1の「半導体製造装置の作製」と同様にして、図1に示す半導体製造装置を作製した。
【0078】
<接合性試験、抵抗の測定、熱処理後の界面の観察、通電試験>
実施例1と同様にして、接合性試験、抵抗の測定、熱処理後の界面の観察、及び、通電試験を行った。結果を表1に示す。
【0079】
(実施例3)
−加熱体及び1対の電極の作製−
実施例1の「加熱体及び1対の電極の作製」と同様にして、炭化ケイ素焼結体(加熱体)及び1対の炭化ケイ素焼結体(電極)を作製した。
【0080】
−ペーストの調製−
実施例1の「ペーストの調製」において、前記炭化ケイ素粉末100gを、前記炭化ケイ素粉末85gと炭素粉末15gとの混合粉末に代えたほかは、実施例1と同様にして炭化ケイ素粉末を含有するペーストを調製した。
【0081】
−半導体製造装置の作製−
実施例1の「半導体製造装置の作製」と同様にして、図1に示す半導体製造装置を作製した。
【0082】
<接合性試験、抵抗の測定、熱処理後の界面の観察、通電試験>
実施例1と同様にして、接合性試験、抵抗の測定、熱処理後の界面の観察、及び、通電試験を行った。結果を表1に示す。
【0083】
(比較例1)
−加熱体及び1対の電極の作製−
実施例1の「加熱体及び1対の電極の作製」と同様にして、炭化ケイ素焼結体(加熱体)及び1対の炭化ケイ素焼結体(電極)を作製した。
【0084】
−ペーストの調製−
実施例1の「ペーストの調製」において、前記炭化ケイ素粉末100gを、ケイ素粉末100gに代えたほかは、実施例1と同様にしてペーストを調製した。
【0085】
−半導体製造装置の作製−
実施例1の「半導体製造装置の作製」において、前記炭化ケイ素焼結体(加熱体)に前記1対の円柱形状の炭化ケイ素焼結体(電極)を組み込み、これらの間隙に、前記ペーストを直接含浸させたほかは、実施例1と同様にして図1に示す半導体製造装置を作製した。
【0086】
<接合性試験、抵抗の測定、熱処理後の界面の観察、通電試験>
実施例1と同様にして、接合性試験、抵抗の測定、熱処理後の界面の観察、及び、通電試験を行った。結果を表1に示す。
【0087】
(比較例2)
−加熱体及び1対の電極の作製−
実施例1の「加熱体及び1対の電極の作製」と同様にして炭化ケイ素焼結体(加熱体)及び1対の炭化ケイ素焼結体(電極)を作製した。
【0088】
−ペーストの調製−
実施例1の「ペーストの調製」において、前記炭化ケイ素粉末100gを、フェノール樹脂100gに代えたほかは、実施例1と同様にしてペーストを調製した。
【0089】
−半導体製造装置の作製−
実施例1の「半導体製造装置の作製」において、前記炭化ケイ素焼結体(加熱体)に前記1対の円柱形状の炭化ケイ素焼結体(電極)を組み込み、これらの間隙に、前記ペーストを原液塗布したほかは、実施例1と同様にして図1に示す半導体製造装置を作製した。
【0090】
<接合性試験、抵抗の測定、熱処理後の界面の観察、通電試験>
実施例1と同様にして、接合性試験、抵抗の測定、熱処理後の界面の観察、及び、通電試験を行った。結果を表1に示す。
【0091】
【表1】
Figure 0004521107
【0092】
尚、表1において、「抵抗」としては、炭化ケイ素焼結体を介在させていない時のヒータの抵抗(四端子四探針法による測定では、1.7×10E−2(Ωcm)、二端子法による測定では、3.2(Ω)(理想値))に近いほど好ましい。
【0093】
【発明の効果】
本発明によれば、欠け等のチッピングの発生が無く、均一な導電性・体積抵抗率を有し、電極と加熱体との接着強度に優れたヒータ、及び、該ヒータを備えることにより高純度で高品質な半導体ウエハ等を製造することができる半導体製造装置を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、本発明の半導体製造装置の一実施例を説明するための一部拡大断面概略図である。
【図2】図2は、図1に示す半導体製造装置におけるヒータ(本発明のヒータ)を説明するための斜視図である。
【符号の説明】
1:半導体製造装置
2:炭化ケイ素焼結体
5,5’:加熱体
6:均熱体
7:半導体
8:断熱体
10,10’:1対の電極
20:ヒータ

Claims (7)

  1. 炭化ケイ素焼結体で形成された1対の電極と、該1対の電極からの通電により加熱される炭化ケイ素焼結体で形成された加熱体と、を有し、該1対の電極が、前記1対の電極と前記加熱体との間隙に、少なくとも1種以上のケイ素化合物を含むケイ素源と、少なくとも1種以上の加熱により炭素を生成する有機化合物を含む炭素源と、重合又は架橋触媒と、を溶媒中で溶解し焼成して得られた炭化ケイ素粉末を含有するペーストを充填し、1200〜1800℃の温度で仮焼した後、焼結することにより炭化ケイ素焼結体を介して前記加熱体に接合されたことを特徴とするヒータ。
  2. 前記ペーストがバインダーとしてポリビニルアルコールおよびポリアクリル酸から選択される少なくとも一種を含有する請求項1に記載のヒータ。
  3. 前記焼結が金属ケイ素を含浸して行われた請求項1または2に記載のヒータ。
  4. 前記ペーストは窒素が導入されている請求項1から3のいずれかに記載のヒータ。
  5. 前記ペーストに対する前記窒素の導入が、窒素源からなる有機物質を溶媒に溶解し分散した後、前記炭化ケイ素粉末と攪拌混合することにより行われた請求項4に記載のヒータ。
  6. 前記加熱体が貫通した穴を備え、該穴に挿入された前記1対の電極が前記炭化ケイ素焼結体を介して前記加熱体に接合されている請求項1から5のいずれかに記載のヒータ。
  7. 半導体を載置し該半導体を均一に加熱する均熱体と、該均熱体を加熱するヒータと、該ヒータを覆う断熱体と、を少なくとも備え、前記ヒータが、請求項1からのいずれかに記載のヒータであることを特徴とする半導体製造装置。
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