JP4515653B2 - 情報入力装置、情報入力装置の制御方法、プログラムおよびプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体 - Google Patents

情報入力装置、情報入力装置の制御方法、プログラムおよびプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、情報入力装置、情報入力装置の制御方法、プログラムおよびプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体に関し、とくに、入力した文字等の線図を小さく表示する情報入力装置、情報入力装置の制御方法、プログラムおよびプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体に関する。
【0002】
従来、座標入力装置ないし情報入力装置(座標入力装置とPCが組合わさりマルチメディアを効果的に出力する装置)には、光学式や電磁誘導式など様々なものが案出されている。座標入力装置は座標入力面と座標表示面を別々にもしくは一体に構成し、たとえばノート型のパーソナルコンピュータ(ノートパソコン)のタッチパッドのような非常に面積の小さなものから、電子黒板といった面積の大きなものまで様々な大きさのものが提供されている。とくに現在では、液晶ディスプレイやプラズマディスプレイ等の薄型ディスプレイの軽量化と低価格化がすすみ、かつ、コンピュータの処理能力の飛躍的向上と低価格化が著しい。
【0003】
したがって、この様な薄型ディスプレイに座標入力機能を持たせて電子黒板システムないし情報入力装置を構築し、教室や会議室などで複数人がディスプレイを囲みながら講義や討論等をおこなうことが可能となっている。ここで、ディスプレイの軽量化から装置の移動が容易となり、また、座標入力機能を有することから、画面に会議資料などを表示させつつ、手でなぞった線書き図形を重ね書き表示するなどして、よりインタラクティブな討論をおこなうことができ、これにより、電子黒板システムないし情報入力装置の利便性が向上している。
【0004】
また、コンピュータと組み合わせることにより、資料や講義内容を保存しておくことができ、これにより、環境保全に貢献できるとともに、従前の資料を表示させることにより、一部の者が前回参加しなかったり、資料を忘れた場合であっても、簡単なレビューをすることによって会議をより円滑に進行させることが可能となっている。また、コンピュータを利用することで、電子黒板システムないし情報入力装置に特化したソフトとともに、汎用ソフトを利用することができ、ユーザにとって非常に使いやすいシステムを提供することが可能となっている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来の技術では以下の問題点があった。従来の電子黒板システムないし情報入力装置では、座標の検出精度の観点から細かい文字を入力することができなかった。すなわち、検出精度の観点から、座標の入力に際しては、ある程度太い入力ペンなどを使用する必要があった。たとえば、座標の検出に7mm以上の太さの入力ペンが要求される場合に、5cm角未満の大きさの文字、とくに漢字を入力すると文字がつぶれてしまい、細かな文字入力ができないという問題点があった。
【0006】
すなわち、図形描画モード、すなわち、2点を入力すると自動的にその2点間を結線する描画モードのような内部の整形処理が施される場合を除き、手書き入力モード、すなわち、入力した線図がそのまま順次表示面に表示される描画モードでは、細かな線図をうまく描画できないという問題点があった。
【0007】
したがって、細かな線図を手書き入力しようとする場合は、つぎに説明する手順が必要であった。図45は、従来の細かな線図を入力する際の手順を説明したフローチャートである。ユーザは、まず、適宜表示されている手書き入力ボタンを押下し、手書き入力モードを実行可能な状態にする(ステップS4501)。つづいて、ユーザは線図を大きめに描画する(ステップS4502)。このとき、対話的に線図が描画され、描画される線の太さがわかるので、ユーザは描画すべき文字の大きさの「あたり」をつけることが可能となる。
【0008】
ユーザは、描画させたい文字の入力が終わったら、適宜画面に表示されている入力終了ボタンを押下し(ステップS4503)。手書き入力モードを終了する。つづいて、手書き入力モード中に入力した線図の領域を選択する(ステップS4504)。この選択は、一般のドローソフトによる領域指定により実現できる。ユーザはつづいて、選択した領域を縮小する操作をおこなう(ステップS4505)。最後に、縮小した領域を最終的に表示させたい場所に張りつけ(ステップS4506)、処理を終了する。
【0009】
また、細かな線図を手書き入力する他の方法としては、まず、手書き入力モードに移行し、画面の表示率を300%等と拡大表示を指定して、大きめに線図を描画し、入力を確定し、画面の表示率を100%に戻す方法があるが、この方法でも煩雑な手続が必要であることがわかる。また、各ステップで、機能が割り付けられているボタンを押下する必要があるが、大きな画面の場合にあっては、ボタンが表示されている位置まで移動する必要がある。
【0010】
以上説明したように、従来の情報入力装置では、煩雑な手続を経なければ操作がおこなえないという問題があった。特に、他のソフト(上述のドローソフト)の組み合わせが必要な場合は、ソフトの起動に時間がかかったりメモリ不足によるスワップが発生したりして各操作に時間がかかり操作性が悪くなるという問題点があった。すなわち、従来では、座標を入力する際の利便性が低いという問題点があった。
【0011】
本発明は上記に鑑みてなされたものであって、検出精度を維持しつつ細かな線図を描画可能とすることを第1の目的とする。
【0012】
また、利便性を向上することを第2の目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するために、請求項1に記載の情報入力装置は、座標の入力面と、入力された座標に対する処理結果を表示する表示面とが同一のもしくは1対1に対応した情報入力装置であって、前記処理として、前記入力面に入力された線図をそのまま前記表示面に表示する手書入力モードと、前記入力面に入力された複数の点に基づいてもしくは前記入力面に対する所定のドラッグ操作に基づいて、整形された図形を前記表示面に表示する図形入力モードと、を少なくとも備える各種の描画モードが実行可能な情報入力装置において、前記手書入力モードを開始する開始手段と、前記開始手段により手書入力モードが開始した場合に、当該手書入力モード中に前記入力面に対して描画された線図を一時格納する格納手段と、前記手書入力モードを終了する終了手段と、前記手書入力モード中に最初に入力された座標位置を起点として、前記格納手段により格納された線図を所定の縮尺で拡大表示し、前記終了手段により手書入力モードが終了した場合に、前記格納手段により格納された線図を、前記表示面の所定の位置に所定の縮尺で縮小表示する表示制御手段と、前記手書入力モード中に、前記入力面の所定の周辺領域であって、前記表示制御手段によ拡大表示に伴って表示されなくなった領域が存在している側の領域に、座標が入力されているか否かを検知する検知手段と、前記検知手段により前記座標入力されたことが検知された場合に、当該周辺領域からみて当該入力されている座標側から対向する側に向かう方向に、描画された線図全体を移動させ、当該線図全体が移動した後の空白領域に前記拡大表示に伴って表示されなくなった領域を前記表示制御手段に表示させる移動手段と、を具備したことを特徴とする。
【0016】
また、請求項に記載の情報入力装置は、請求項に記載の情報入力装置において、前記移動手段による移動量が人間の肩幅程度の移動量であることを特徴とする。すなわち、請求項にかかる発明は、画面を適切な量だけ移動する。
【0017】
また、請求項に記載の情報入力装置は、請求項に記載の情報入力装置において、前記表示制御手段による縮尺では前記表示面に表示しきれないため、前記移動手段による移動がおこなえないことを警告する警告手段を具備したことを特徴とする。すなわち、請求項にかかる発明は、入力面が表示画面端部にさしかかったことを通知する。
【0018】
また、請求項に記載の情報入力装置は、請求項に記載の情報入力装置において、前記警告手段が、前記表示面への警告表示、前記表示面の移動できない端部側での発色表示、前記移動手段による移動の停止、もしくは、警告音により警告することを特徴とする。すなわち、請求項にかかる発明は、入力面が表示画面端部にさしかかったことを効率よく通知する。
【0019】
また、請求項に記載の情報入力装置は、請求項1〜の何れか一つに記載の情報入力装置において、座標の入力が最後に終了してからの時間を計測する計時手段と、前記計時手段により計測された時間が予め定められた時間以上となった場合に、前記終了手段を制御して前記手書入力モードを終了させる終了制御手段と、を具備したことを特徴とする。すなわち、請求項にかかる発明は、別途操作を必要とせず、所定時間の経過により通常の描画モードに移行する。
【0020】
また、請求項6に記載の情報入力装置は、座標の入力面と、入力された座標に対する処理結果を表示する表示面とが同一のもしくは1対1に対応した情報入力装置であって、前記処理として、前記入力面に入力された線図をそのまま前記表示面に表示する手書入力モードと、前記入力面に入力された複数の点に基づいてもしくは前記入力面に対する所定のドラッグ操作に基づいて、整形された図形を前記表示面に表示する図形入力モードと、を少なくとも備える各種の描画モードが実行可能な情報入力装置において、前記手書入力モードを開始する開始手段と、前記開始手段により手書入力モードが開始した場合に、当該手書入力モード中に前記入力面に対して描画された線図を一時格納する格納手段と、前記入力面に対する座標の入力終了を検知する終了検知手段と、前記終了検知手段により座標の入力終了が最後に検知されてからの時間を計測する計時手段と、前記手書入力モード中に最初に入力された座標位置を起点として、前記格納手段により格納された線図を所定の縮尺で拡大表示し、前記計時手段により計測される時間が予め定められた時間以上となった場合に、前記格納手段により格納された線図を、前記表示面の所定の位置に所定の縮尺で縮小表示する表示制御手段と、前記手書入力モード中に、前記入力面の所定の周辺領域であって、前記表示制御手段によ拡大表示に伴って表示されなくなった領域が存在している側の領域に、座標が入力されているか否かを検知する検知手段と、前記検知手段により前記座標入力されたことが検知された場合に、当該周辺領域からみて当該入力されている座標側から対向する側に向かう方向に、描画された線図全体を移動させ、当該線図全体が移動した後の空白領域に前記拡大表示に伴って表示されなくなった領域を前記表示制御手段に表示させる移動手段と、を具備したことを特徴とする。すなわち、請求項6にかかる発明は、別途操作を必要とせず、所定時間の経過により通常の描画モードに移行する。
【0021】
また、請求項に記載の情報入力装置は、請求項1〜の何れか一つに記載の情報入力装置において、前記入力面に入力されている座標が前記入力面の左半分にあるか右半分にあるかを判断する左右判断手段と、前記左右判断手段により前記入力面に入力されている座標が左半分にあると判断された場合には前記表示面の左端の所定位置に、前記左右判断手段により前記入力面に入力されている座標が右半分にあると判断された場合には前記表示面の右端の所定位置に、前記終了手段により前記手書入力モードを終了させる機能を割り付けた入力確定ボタンを表示するボタン表示手段と、を具備したことを特徴とする。すなわち、請求項にかかる発明は、大幅な移動を伴わず手書き入力モードを終了可能とする。
【0022】
また、請求項に記載の情報入力装置は、請求項1〜の何れか一つに記載の情報入力装置において、前記入力面に入力されている座標が前記入力面の上半分にあるか下半分にあるかを判断する上下判断手段と、前記上下判断手段により前記入力面に入力されている座標が上半分にあると判断された場合には前記表示面の上端の所定位置に、前記上下判断手段により前記入力面に入力されている座標が下半分にあると判断された場合には前記表示面の下端の所定位置に、前記終了手段により前記手書入力モードを終了させる機能を割り付けた入力確定ボタンを表示するボタン表示手段と、を具備したことを特徴とする。すなわち、請求項にかかる発明は、大幅な移動を伴わず手書き入力モードを終了可能とする。
【0023】
また、請求項に記載の情報入力装置は、請求項1〜の何れか一つに記載の情報入力装置において、前記入力面に入力されている座標の位置から所定方向に所定間隔離れた位置に、前記終了手段により前記手書入力モードを終了させる機能を割り付けた入力確定ボタンを表示するボタン表示手段を具備したことを特徴とする。すなわち、請求項にかかる発明は、大幅な移動を伴わず手書き入力モードを終了可能とする。
【0024】
また、請求項10に記載の情報入力装置は、請求項1〜の何れか一つの情報入力装置において、前記表示制御手段による所定の縮尺の表示制御を解除する解除手段を具備したことを特徴とする。すなわち、請求項10にかかる発明は、必要に応じて入力した線図をそのままの大きさで表示する。
【0025】
また、請求項11に記載の情報入力装置の制御方法は、座標の入力面と入力された座標に対する処理結果を表示させる表示面とが同一のもしくは1対1に対応し、かつ、前記処理として、前記入力面に入力された線図をそのまま前記表示面に表示させる手書入力モードと、前記入力面に入力された複数の点に基づいてもしくは前記入力面に対する所定のドラッグ操作に基づいて、整形された図形を前記表示面に表示させる図形入力モードと、を少なくとも備える各種の描画モードを実行させることが可能な情報入力装置の制御方法であって、前記手書入力モードを開始させる開始信号を受信する開始信号受信工程と、前記開始信号入力工程を経て前記手書入力モードを開始させた後に、前記入力面に対して描画された線図に対応する信号である描画信号を順次受信する描画信号受信工程と、前記手書入力モードを終了させる終了信号を受信する終了信号受信工程と、前記手書入力モード中に最初に入力された座標位置を起点として、前記描画信号受信工程で受信した描画信号に対応する前記線図を所定の縮尺で前記表示面に拡大描画させる拡大描画信号を送信し、前記終了信号受信工程により終了信号を受信した場合に、前記描画信号受信工程で順次受信していた描画信号に基づいて、前記入力面に描画された線図を前記表示面に所定の縮尺で描画させる縮尺描画信号を送信する縮尺描画信号送信工程と、前記手書入力モード中に、前記入力面の所定の周辺領域であって、前記縮尺描画信号送信工程によ拡大描画に伴って表示されなくなった領域が存在している側の領域に、座標からの信号を受信する端部信号受信工程と、前記端部信号受信工程を経て、前記座標からの信号を受信した場合に、当該周辺領域からみて当該入力されている座標側から対向する側に向かう方向に、描画された線図全体を移動させ、当該線図全体が移動した後の空白領域に前記拡大表示に伴って表示されなくなった領域を前記表示制御手段に表示させる移動工程と、を含んだことを特徴とする。
【0028】
また、請求項12に記載の情報入力装置の制御方法は、請求項11に記載の情報入力装置の制御方法において、前記移動の量が、人間の肩幅程度の移動量であることを特徴とする。すなわち、請求項12にかかる発明は、画面を適切な量の移動する。
【0029】
また、請求項13に記載の情報入力装置の制御方法は、請求項12に記載の情報入力装置の制御方法において、前記縮尺描画信号送信工程で送信する縮尺描画信号に基づいては前記表示面に前記線図を表示させきれないため、前記移動信号送信工程に移行できないことを警告させる警告信号を送信する警告信号送信工程を含んだことを特徴とする。すなわち、請求項13にかかる発明は、入力面が表示画面端部にさしかかったことを通知する。
【0030】
また、請求項14に記載の情報入力装置の制御方法は、請求項13に記載の情報入力装置の制御方法において、前記警告信号送信工程では、前記表示面に警告表示をさせる警告信号、前記移動させきることのできない端部側で発色表示をさせる警告信号、前記移動信号送信工程に従った移動を停止させる警告信号、もしくは、警告音により警告させる警告信号を送信することを特徴とする。すなわち、請求項14にかかる発明は、入力面が表示画面端部にさしかかったことを効率よく通知する。
【0031】
また、請求項15に記載の情報入力装置の制御方法は、請求項1114の何れか一つに記載の情報入力装置の制御方法において、座標の入力が最後に終了してからの時間を計測する計時工程を含み、前記縮尺描画信号送信工程では、前記計時工程により計測された時間が予め定められた時間以上となった場合に、前記縮尺描画信号を送信することを特徴とする。すなわち、請求項15にかかる発明は、別途操作を必要とせず、所定時間の経過により通常の描画モードに移行する。
【0032】
また、請求項16に記載の情報入力装置の制御方法は、請求項11〜14の何れか一つに記載の情報入力装置の制御方法において、前記入力面に入力されている座標が左半分にある場合には前記表示面の左端の所定位置に、前記入力面に入力されている座標が右半分にある場合には前記表示面の右端の所定位置に、前記終了信号を発生する機能を割り付けた入力確定ボタンを表示させるボタン表示信号送信工程を含んだことを特徴とする。すなわち、請求項16にかかる発明は、大幅な移動を伴わず手書き入力モードを終了可能とする。
【0033】
また、請求項17に記載の情報入力装置の制御方法は、請求項1114の何れか一つに記載の情報入力装置の制御方法において、前記入力面に入力されている座標が上半分にある場合には前記表示面の上端の所定位置に、前記入力面に入力されている座標が下半分にある場合には前記表示面の下端の所定位置に、前記終了信号を発生する機能を割り付けた入力確定ボタンを表示させるボタン表示信号送信工程を含んだことを特徴とする。すなわち、請求項17にかかる発明は、大幅な移動を伴わず手書き入力モードを終了可能とする。
【0034】
また、請求項18に記載の情報入力装置の制御方法は、請求項1114の何れか一つに記載の情報入力装置の制御方法において、前記入力面に入力されている座標の位置から所定方向に所定間隔離れた位置に、前記終了信号を発生する機能を割り付けた入力確定ボタンを表示させるボタン表示信号送信工程を含んだことを特徴とする。すなわち、請求項18にかかる発明は、大幅な移動を伴わず手書き入力モードを終了可能とする。
【0035】
また、請求項19に記載の情報入力装置の制御方法は、請求項1118の何れか一つの情報入力装置の制御方法において、前記縮尺信号送信工程で送信する縮尺描画信号にその縮尺率を1と設定する信号を含ませたことを特徴とする。すなわち、請求項19にかかる発明は、必要に応じて入力した線図をそのままの大きさで表示する。
【0036】
また、請求項20に記載の記録媒体は、座標の入力面と入力された座標に対する処理結果を表示させる表示面とが同一のもしくは1対1に対応し、かつ、前記処理として、前記入力面に入力された線図をそのまま前記表示面に表示させる手書入力モードと、前記入力面に入力された複数の点に基づいてもしくは前記入力面に対する所定のドラッグ操作に基づいて、整形された図形を前記表示面に表示させる図形入力モードと、を少なくとも備える各種の描画モードを実行させることが可能なプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体であって、コンピュータに、前記手書入力モードを開始させる開始信号を受信する開始信号受信手順と、前記開始信号入力手順を経て前記手書入力モードを開始させた後に、前記入力面に対して描画された線図に対応する信号である描画信号を順次受信する描画信号受信手順と、前記手書入力モードを終了させる終了信号を受信する終了信号受信手順と、前記手書入力モード中に最初に入力された座標位置を起点として、前記描画信号受信工程で受信した描画信号に対応する前記線図を所定の縮尺で前記表示面に拡大描画させる拡大描画信号を送信し、前記終了信号受信手順により終了信号を受信した場合に、前記描画信号受信手順で順次受信していた描画信号に基づいて、前記入力面に描画された線図を前記表示面に所定の縮尺で描画させる縮尺描画信号を送信する縮尺描画信号送信手順と、前記手書入力モード中に、前記入力面の所定の周辺領域であって、前記縮尺描画信号送信工程によ拡大描画に伴って表示されなくなった領域が存在している側の領域に、座標からの信号を受信する端部信号受信工程と、前記端部信号受信工程を経て、前記座標からの信号を受信した場合に、当該周辺領域からみて当該入力されている座標側から対向する側に向かう方向に、描画された線図全体を移動させ、当該線図全体が移動した後の空白領域に前記拡大表示に伴って表示されなくなった領域を前記表示制御手段に表示させる移動工程と、を実行させる。
【0037】
また、請求項21に記載のプログラムは、座標の入力面と入力された座標に対する処理結果を表示させる表示面とが同一のもしくは1対1に対応し、かつ、前記処理として、前記入力面に入力された線図をそのまま前記表示面に表示させる手書入力モードと、前記入力面に入力された複数の点に基づいてもしくは前記入力面に対する所定のドラッグ操作に基づいて、整形された図形を前記表示面に表示させる図形入力モードと、を少なくとも備える各種の描画モードを実行させることが可能な、情報入力装置を制御するプログラムであって、情報入力装置に、前記手書入力モードを開始させる開始手順と、前記開始手順により手書入力モードを開始させた場合に、当該手書入力モード中に前記入力面に対して描画された線図を一時格納させる格納手順と、前記手書入力モードを終了させる終了手順と、前記手書入力モード中に最初に入力された座標位置を起点として、前記格納手段により格納された線図を所定の縮尺で拡大表示し、前記終了手順により手書入力モードを終了させた場合に、前記格納手順により格納させた線図を、前記表示面の所定の位置に所定の縮尺で縮小表示させる表示制御手順と、前記手書入力モード中に、前記入力面の所定の周辺領域であって、前記表示制御手順によ拡大表示に伴って表示されなくなった領域が存在している側の領域に、座標が入力されているか否かを検知する検知手順と、前記検知手順により前記座標入力されたことが検知された場合に、当該周辺領域からみて当該入力されている座標側から対向する側に向かう方向に、描画された線図全体を移動させ、当該線図全体が移動した後の空白領域に前記拡大表示に伴って表示されなくなった領域を前記表示制御手順に表示させる移動手順と、を実行させることを特徴とする。
【0038】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面を参照しながら詳細に説明する。
〔実施の形態1〕
実施の形態1では、座標入力ユニットと、プロジェクタユニットと、静止画や動画の表示、音声の出力といったマルチメディアコンテンツの処理を始めとし、ワードプロセッサによる文書作成処理や表計算処理などの各種の処理を実行するコンピュータと、を有する情報入力装置について説明する。なお、以降では、情報入力装置を適宜電子黒板システムと称することとする。
【0039】
実施の形態1では、まず、電子黒板システムの全体構成を概説し、つぎに、座標入力ユニットとプロジェクタユニットの構成およびその他の各部の構成を説明し、その後、ハードウェア構成、電子黒板ソフトの内容(特に、手書き入力モードと図形入力モード)、機能的構成、処理流れについて順次説明する。
【0040】
(電子黒板システムの全体構成)
本実施の形態の電子黒板システムの各部の詳細を説明する前に、まず、システムの全体構成をブロック構成図と外観構成図をもちいて説明する。図1は、実施の形態1の電子黒板システムのブロック構成の一例を示した図である。図2は、実施の形態1の電子黒板システムの一例を前方側から示した外観構成図である。図3は、図2に示した電子黒板システムを後方側から示した外観構成図である。
【0041】
電子黒板システム100(図1参照)は、画像を表示する映写パネル101と、映写パネル101の直近前面に配置され、映写パネル101に対して指先やペンで描画された文字や図形等の線図を電気的に取り込む(入力する)座標入力ユニット102と、指先またはペンで入力された映写パネル101上の座標位置を算出しまた座標入力ユニット102を制御するコントローラ103と、コントローラ103から座標位置情報を入力し、座標入力ユニット102を介して入力された文字・図形等を映写パネル101に表示させる処理を始め、電子黒板システム100全体を制御するコンピュータ104(パーソナルコンピュータ)と、を備えている。
【0042】
また、電子黒板システム100のコンピュータ104は、座標入力ユニット102を介して入力された線図をそのまま映写パネル101に描画し、また、座標入力ユニット102を介して入力された座標に基づいてコンピュータ104により行われた各種処理(たとえばワープロ文書の起動)の結果を映写するプロジェクタユニット105を有する。
【0043】
この他、電子黒板システム100は、各種の周辺機器を接続することができる。図1では、一例として、原稿の画像を読み取るためのスキャナ106や画像データを記録紙に出力するプリンタ107をコンピュータ104に接続した例を示した。また、電子黒板システム100は、コンピュータ104を介してネットワーク109に接続することができる。この結果、電子黒板システム100は、ネットワーク109上に接続された他のコンピュータにより作成されたデータを映写パネル101上に表示することも可能である。また、反対に、電子黒板システム100で作成したデータを他のコンピュータに転送することも可能である。
【0044】
さらに、電子黒板システム100は、ビデオプレイヤ108をはじめ、その他レーザディスクプレイヤー、DVDプレイヤー、ビデオカメラ等の各種情報機器やAV機器を接続し、映写パネル101を大画面モニタとして利用することができる。
【0045】
つぎに、図2および図3をもちいて本実施の形態の電子黒板システムの概略構成について説明する。電子黒板システム100は、各種メニューの表示やコマンド実行結果の表示をおこなう映写パネル101および座標入力ユニット102を収納したパネル部201と、コントローラ103とプロジェクタユニット105を収納した収納部301(図3参照)と、パネル部201および収納部301を所定の高さで支持するスタンド302と、コンピュータ104、スキャナ106、プリンタ107、ビデオプレイヤ108等を収納する機器収納部202と、から構成される。
【0046】
映写パネル101および座標入力ユニット102は、映写パネル101の直近の前面に座標入力ユニット102が位置するようにして一体化されている。映写パネル101は前述したように、各種メニューを表示するとともに、座標入力ユニット102から座標を入力するために使用される。すなわち、映写パネル101は座標の入力面(座標入力面)であるとともに、コンピュータ104等による処理結果を表示する表示面でもある。
【0047】
パネル部201は、映写パネル101が所定の高さに位置するように、ステー303を介して機器収納部202のスタンド302に取り付けられて支持されている。また、収納部301も同様に、スタンド302に取り付けられている。
【0048】
なお、図2に示したパネル部201の前面側には、スピーカ203と、映写パネル101の電源ランプ204と、リモコンからの光を受光するリモコン受光部205と、が配置されている。リモコン受光部205を設けることにより、たとえば、映写パネル101に対する画像の出力元(たとえば、コンピュータ104やビデオプレイヤ108)の切り替えやスピーカ203のボリューム調整といったリモコン操作が可能となる。
【0049】
また、図3に示したパネル部201の背面側には、電子黒板システム100の移動用取っ手304と、映写パネル101の輝度やコントラスト等の出力特性を調整する操作パネル305と、パネル部201の角度を調整する角度調整レバー306と、を有する。また、図示を省略するが、収納部301の底面には、コンピュータ104やビデオプレイヤ108と映写パネル101やコントローラ103とを接続するコネクタパネルが設けられている。このコネクタパネルを介してコンピュータ104の画像出力ケーブルおよび音声出力用ケーブルが映写パネル101に接続され、また、コネクタパネルを介してコンピュータ104およびコントローラ103が接続される。なお、ビデオプレイヤ108等の各種情報機器やAV機器についても、このコネクタパネルを介して映写パネル101に接続される。
【0050】
また、機器収納部202は、鉛直方向に沿って下からコンピュータ104を収納するためのコンピュータ収納部206と、ビデオプレイヤ108やその他レーザディスクプレイヤー、DVDプレイヤーといった各種情報機器やAV機器を収納するためのビデオ収納部207と、プリンタ107を収納するためのプリンタ収納部208と、を備えている。鉛直方向に沿って下から重量のある機器を配置することにより、上方に映写パネル101および座標入力ユニット102を有するパネル部201が存在する場合であっても、移動時および設置時における筐体の安定性を確保することができる。なお、機器収納部202には、スキャナ106を収納する収納部分が設けられていないが、鉛直方向に沿って下から重量のある機器を配置するという条件が守られる限り、スキャナ106用の収納部分を設けてもよい。
【0051】
コンピュータ収納部206の両側面は扉になっており、フロッピーディスクやCD−ROMの挿入・取出しをおこなうことができるようになっている。また、ビデオ収納部207の前面は扉になっており、ビデオテープ、レーザディスク等の挿入・取出をおこなうことができるようになっている。さらに、プリンタ収納部208の前面も扉になっており、プリンタ107の操作をおこなうことができ、また、プリンタ収納部208の背面は筐体によって覆われておらず、給紙トレイを筐体外部に位置するようにプリンタ107を収納でき、操作性の向上が図られている。
【0052】
図2に示した機器収納部202の前面側には、また、コンピュータ104のキーボードを常に使用可能な状態で載置できるキーボード台209と、電子黒板システム100を筐体ごと移動させるためのキャスター210と、が配置されている。また、図3に示した機器収納部202の背面側には、また、映写パネル101、コントローラ103、コンピュータ104等に電源を供給する電源タップ307と、各種ケーブルを配線するためのケーブルガイド308と、電子黒板システム100の主電源スイッチ309と、が配置されている。
【0053】
このように、電子黒板システム100を構成することにより、容易に移動・設置が可能となり利便性を向上させることができる。また、機器収納部202には、重力方向(鉛直方向)に沿って、下から順に重量の大きな装置を配置するため、移動時および設定時における安定性を確保することができる。
【0054】
さらに、電子黒板システム100には、映写パネル101の表示面にたとえば蛍光灯の光が直接入り込み、映写パネル101上に表示された画像が見にくくなる可能性があることを考慮して、パネル部201の角度を調整する角度調整機構部を設けてもよい。
【0055】
なお、映写パネル101が大型である場合、たとえば、映写パネルが70インチである場合には、図4に示したように、筐体を安定させるためにパネル部201と機器収納部202とを一体に構成してもよい。
【0056】
(座標入力ユニット102:全体構成)
つぎに、座標入力ユニット102について説明する。図5は座標入力ユニットの一例を示した概略構成図である。なお、図2では、座標入力ユニット102は映写パネル101を覆う枠のように示されているが、図5では、その内部の具体的な構成を示している。座標入力ユニット102は、指や入力ペンなどにより座標(図では位置A)を入力する矩形の座標入力面501と、座標入力面501に沿って扇形に広がる照射光を発し、また、座標入力面501に沿って進行する反射光を受光する光学ユニット502(そのうち左側にある光学ユニットを502Lと、右側にある光学ユニットを502Rとする)と、座標入力ユニット102の外縁に配置され光学ユニット502が発した照射光を、その入射方向に再帰的に反射する反射部403と、を有する。
【0057】
座標入力ユニット102は、座標入力面501に入力された指や入力ペンの遮蔽方向および光学ユニット502間の距離に基づいて座標点を検知する。なお、座標入力面501は映写パネル101(の表面部分もしくはそのその直近上面に掃かれている光面)に該当するが、ここでは座標を入力する面として考えて、座標入力面501と表現するものとする。つぎに座標入力ユニット102を構成する各部を詳細に説明する。
【0058】
(座標入力ユニット102:反射部の構成)
反射部403は、光を再帰的に反射する部材で表面が覆われている。一例として、コーナーキューブリフレクタが挙げられる。図6は、コーナーキューブリフレクタを示した図である。同図(a)は斜視図を、同図(b)は、頂点と底面の円の中心とを通る直線における断面図を示す。コーナーキューブリフレクタは円錐形状で、内面をアルミ蒸着などして反射効率を高めている。図に示したように、コーナーキューブリフレクタは、錐角が90度であるため、入射光を再帰的に反射する。
【0059】
コーナーキューブリフレクタは図6から明らかなように円錐面に対する入射角が45°未満である必要がある。したがって、反射部403上でコーナーキューブリフレクタが配置される位置に基づいて、それぞれの光学ユニット502Rおよび502Lに配向させて設置してもよい。
【0060】
なお、反射部403で光を再帰的に反射する構成品はコーナーキューブリフレクタに限られない。たとえば、多数の平面鏡の法線方向を光学ユニット502に配向させて形成してもよい。図7は、多数の平面鏡から構成される反射部403の一例を示した説明図である。図から明らかなように、平面鏡701は、平面の法線方向を光学ユニット502に配向させたので、出射光を再帰的に反射することが可能となっている。なお、図では、説明の便宜のため光学ユニット502Lに向けられた平面鏡のみを示している。なお、厳密には平面鏡701の端部に入射する光は再帰的に反射されないが、受光部側にも検出精度の限界が原理的に存在し、また、光の回折の影響による検出精度の限界が存在する。したがって、平面鏡701をある程度小型化することにより、再帰性の精度は確保されることとなる。
【0061】
(座標入力ユニット102:発光部の構成)
つぎに、光学ユニット502の発光部について詳細に説明する。図8は、光学ユニット502の発光部の内部構造を示した概略構成図である。このうち図8(a)は、発光部を座標入力面501に平行な面内で照射光の進行方向に直交する向き(図のy軸方向)から見た図であり、図8(b)は、発光部を照射光の進行方向から(図のx軸方向から)見た図である。
【0062】
発光部801は、照射光を発する発光素子802と、発光素子802が発した照射光を所定方向に偏向するシリンドリカルレンズ803a〜シリンドリカルレンズ803cと、スリット804と、を有する。なお、ハーフミラー805は、スリット804を通過した照射光を反射部503に向けて反射する半透過鏡である。ハーフミラー805をもちいることにより、発光部801と後述する受光部とを一つの光学ユニットとして構成することが容易となる。
【0063】
発光素子802は、たとえば、レーザーダイオードやピンポイントLEDなどからなる。発光素子802から発せられる光の波長に制限はないが、赤外近辺の波長が好ましい。これは、遠赤外であると光学ユニットが熱を持ちやすく、レンズ等の各種ひずみの原因となり、その補正が困難となるからであり、また、紫外領域の波長ではエネルギーが高く取り扱いが困難となるからである。また、前述したように座標入力面501は、コンピュータ104等で処理される各種アプリケーションの実行結果を表示する表示面(画面)でもあるので、この画面で使用される波長以外の波長、すなわち、表示面で使用される光の波長以外の波長をもちいてもよい。異なる波長をもちいることによりノイズが軽減され、誤検知を防ぐことが可能となる。
【0064】
発光素子802が発した照射光はシリンドリカルレンズ803aにより絞り込まれ、z軸に平行な光となる(図8(a)参照)。つづいて、照射光は2つのシリンドリカルレンズ803bおよびシリンドリカルレンズ803cを経て、y軸方向に絞り込まれ、スリット804の位置に集光する(図8(b)参照)。すなわち、シリンドリカルレンズ803a〜803cをもちいることにより、発光素子802が発した光を所定の方向に収束・拡散させることが可能となり、その組み合わせにより、所望の形状に整えることが可能となる。
【0065】
スリット804はx軸に平行な細長いスリットをなし、照射光はスリット804を通過してy軸方向に扇形に広がる。照射光がスリット804を経由することにより、発光部801における各種回折などの、いわゆるノイズを軽減し、照射光の均一性を高める。換言すると、スリット804は、照射光の均一性を高める線光源を形成するといえる。
【0066】
なお、発光部801は、上記の例に限ることなく、座標入力面501に対して扇形に広がる光を発するものであれば、どのようなものでもよい。たとえば、発光素子802に替え、湾曲した円筒形状のネオン管や白熱灯または蛍光灯をもちいてもよい。図9は、扇形の光を発する発光部の他の構成例を示した図であり、同図(a)は平面図、同図(b)は正面図をそれぞれ示す。図の例では、発光部801は円弧状に湾曲したネオン管901とスリット902からなる。
【0067】
ネオン管901から照射された光は、スリット902により、座標入力面501の法線方向に対して広がる光をカットする。また、ネオン管901が円弧状に曲げられていることで、出射光の方向によらず光の強さが一定となり均質な出射光を発することが可能となる。なお、光源はネオン管に限らず白熱灯や蛍光灯などであってもよい。また、使用の態様によっては、受光部における受光強度を考慮して、発光方向によって強度が変化する光源をもちいてもよい。
【0068】
(座標入力ユニット102:受光部の構成)
つぎに、光学ユニット502の受光部について説明する。図10は、光学ユニット502の受光部の内部構造を座標入力面501に垂直な方向から示した概略構成図である。ここでは簡単のため、座標入力面501に平行な2次元平面内にある反射光の検出について説明する。受光部1001は、反射部503で反射された反射光を集光する受光レンズ1002と、フォトセンサなどの受光強度を検知する複数の受光素子1003からなるラインセンサ1004とから構成される。また、図では、発光素子802と、反射光を透過するハーフミラー805もそれぞれ表している。なお、発光素子802は、ハーフミラー805の上部(図に示した座標系ではz>0の位置)にあるので、ここでは点で表示する。
【0069】
発光素子802から照射され反射部403で反射され、同じ経路を戻ってきた反射光は、受光レンズ1002によって集光され、ラインセンサ1004上のそれぞれ異なる位置に到達する。したがって、座標入力面501上のある位置Aに指や入力ペンが挿入され照射光が遮断されると、その方向に対応するラインセンサ1004上の点に反射光が到達しなくなる。座標入力面501上に遮光物がない場合は、ラインセンサ1004上の受光強度分布は受光レンズ1002の光軸を対称に中心部ではほぼ一定となる。しかし、図に示したように座標入力面501上の位置Aに光を遮る指が挿入された場合、ここを通過する光は遮られ、ラインセンサ1004上では位置Dにおいて受光強度の弱い領域(暗点)が生じる。
【0070】
この位置Dは遮られた光の角度、すなわち、位置Aの光軸から測定した検出角度θdと1対1に対応しており、ラインセンサ1004上の暗点の位置Dがわかればθdを知ることができる。受光レンズ1002からラインセンサ1004までの距離をfとすると、θdはDの関数として式(1)で与えられる。
θd=arctan(D/f) ・・・(1)
【0071】
なお、厳密には、受光レンズ1002による光の屈折により、tan(θd)=D/fとならないが、θdとD/fとの関係は一意に決まるので、ここでは、簡単のため式(1)が成立するものとして取り扱う。
【0072】
図11は、光学ユニット502が検知した座標点の方向と光学ユニット502間の距離とから座標点の位置を計算する説明図である。図に示したように、wは光学ユニット502間の距離を、θcRは、右側光学ユニット502Rが検知した座標Aの光学ユニット間を結ぶ線から測定した角度(計算角度と称することとする)を、θcLは、左側光学ユニット502Lが検知した計算角度をそれぞれ示す。なお、以降において、大文字Lは左側光学ユニット502Lで採用する各種パラメータを識別する指標とし、大文字Rは右側光学ユニット502Rで採用する各種パラメータを識別する指標とする。詳細な計算過程は省略するが、座標A(x,y)は、式(2)によって与えられる。
Figure 0004515653
【0073】
したがって、ラインセンサ1004上の暗点の位置がわかれば検出角度θdを知ることができ、検出角度θdをもとに、これと1対1に対応する計算角度θcを算出でき、式(2)によって、座標入力面501に入力された座標を算出することができる。なお、この計算はコントローラ103がおこなうが、使用の態様によってはコンピュータ104がおこなってもよい。
【0074】
つぎに受光素子1003とラインセンサ1004との関係について説明する。図10に示したように、ラインセンサ1004は、複数の受光素子1003から構成され、各受光素子1003は受光レンズ1002で集光された光の強度を検知する。受光素子1003はたとえばフォトダイオードから構成され、光量に応じて電流が発生する。
【0075】
ところで、受光素子1003はその配置される位置によって受光強度が異なる。すなわち、受光レンズ1002で効率的に集光されるとはいえ、レンズの周囲を通過する光は周辺減光の影響があり、一般的に光が暗くなる。したがって、遮蔽方向の検出効率を向上させるために、各受光素子1003の検出閾値をそれぞれ設定しておく。
【0076】
図12は、受光レンズ1002に平行光線が入光した場合の検出域値の設定例を示した図である。各受光素子1003に設定された検出域値より強い強度の光を検出した場合は、その受光素子位置で遮蔽無しと判断でき、反対に、検出閾値より弱い強度の光を検出した場合は、その受光素子位置で遮蔽有りと判断する。なお、検出域値は、個々の受光素子1003の特性、受光レンズ1002の光軸方向、発光部801の発光強度の方向依存、反射部403までの距離に基づく光量減衰などを考慮して設定してもよい。
【0077】
また、ラインセンサ1004は、受光レンズ1002で集光した光を効率的に検出することができるものであればよく、必ずしも、直線的に配置されていることを必要としない。たとえば、レンズによる収差を考慮した配置であってもよい。なお、受光部1001は、上記の例に限ることなく、座標Aの遮蔽方向を検出できるものであれば、その方式を問わない。たとえば、受光レンズ1002を設けることなく微少円の穴もしくはスリットを介して遮蔽方向を検出してもよい。
【0078】
以上説明した座標入力ユニット102は、扇形に光を照射する光学ユニットを有するタイプであるが、これに限定されず他の構成を有するものであってもよい。図13は、座標入力ユニットの他の構成の一例を示した図である。座標入力ユニットは、座標入力面501の右辺と上辺に複数の発光素子1301を設け、各発光素子1301に対応させて複数の受光素子1302を左辺と下辺に設けた構成としている。発光素子1301はたとえばレーザ光の様に、拡散しにくいビーム状の光を発する光源とする。この様な発光素子1301から発せられた光は、相対する一つの受光素子1302で受光され、これにより、入力された座標位置およびその移動等を簡便に把握することが可能となる。
【0079】
(映写パネル101)
本実施の形態における電子黒板システム100では、前述したように座標入力面501およびコンピュータ104等による各種処理結果を表示する表示面として映写パネル101をもちいる。図14は、図4に示したような大型の映写パネル101を有する電子黒板システムの光学系の一例を示した説明図である。図示したように、プロジェクタユニット105から出射された画像は反射ミラー1401により映写パネル101に向けて反射される。すなわち、映写パネル101は裏側に照射された画像を表示する。プロジェクタユニット105と反射ミラー1401を設けることにより、電子黒板システム100の設計が容易となり、かつ奥行きDepを短くすることが可能となる。
【0080】
映写パネル101は、プロジェクタユニット105からの映像の照射をユーザ側に写し出す構成であればその態様を問わない。図14に示したように、裏側から映像が照射されるのであれば、できるだけ光を透過させるパネル素材をもちいるのが好ましい。一方、図示しないが、ユーザ側から(映写パネル101の表面)映像を照射するのであれば、光を反射させるパネル素材をもちいる必要がある。
【0081】
なお、実施の形態1では、プロジェクタユニット105をもちいる例について説明したが、映写パネル101に代えて、CRT、液晶ディスプレイ等の他の表示装置をもちいることが可能であることはいうまでもない。なお、前述したように、映写パネル101は座標入力面であるとともに表示画面であるので、人間の指などにより座標を入力して直感的な操作が可能となる。
【0082】
(コントローラ103)
コントローラ103(図1参照)は、座標入力ユニット102の座標入力面501に入力された座標のデータをそのまま、もしくは、左右の光学ユニット(光学ユニット502L、502R(図5参照))からのデータをもちいて入力された座標の位置を算出して、コンピュータ104に出力する制御部である。また、コントローラ103は、座標入力ユニット102の受光素子1003(図10参照)の閾値をそれぞれ設定し、検出精度を向上させ、さらに、発光素子802(図8参照)の出力調整もおこなう。
【0083】
(コンピュータ104)
つづいてコンピュータ104(図1参照)の概略構成を説明する。図15は、コンピュータ104のブロック構成図である。コンピュータ104は、汎用のパーソナルコンピュータであり、電子黒板システム100全体を制御するCPU1500と、ブートプログラム等を記憶したROM1501と、CPU1500のワークエリアとして使用されるRAM1502と、文字、数値、各種指示等の入力をおこなうためのキーボード1503と、カーソルの移動や範囲選択等をおこなうためのマウス1504と、オペレーティング・システム(OS)1505などのプログラム(ソフトウェア)を記憶するハードディスク1509と、プロジェクタユニット105へ映写すべき画像信号を送出するグラフィックスボード1510と、電子黒板システム100をネットワーク109に接続するネットワーク・カード1511(またはモデムでもよい)と、コントローラ103、スキャナ106、プリンタ107等を接続するためのインターフェイス(I/F)1512と、上記各部を接続するためのバス1513と、を備えている。
【0084】
また、ハードディスク1509は、OS1505の他、電子黒板システム100を電子黒板として機能させる電子黒板ソフト1506、座標入力ユニット102およびコントローラ103をコンピュータ104上で動作させるデバイスドライバ1507およびワードプロセッサ・表計算ソフト等の各種アプリケーションプログラム1508等を記憶している。
【0085】
図15では、説明の便宜上、コンピュータ104に周辺機器を接続するためのインターフェイスをI/F1512という一つのブロックで示した。しかしながら、I/F1512は物理的に一つのインターフェースに限られるという意味ではなく、たとえば、コントローラ103を接続するためのRS−232CやUSBといったシリアル・インターフェイス、プリンタ107を接続するためのセントロニクスといったパラレル・インターフェイス、スキャナ106を接続するためのSCSI等の複数のインターフェースで構成されてもよい。
【0086】
なお、図1に示した例では、コントローラ103はコンピュータ104から独立した構成であるが、コンピュータ104中に内蔵させてもよいし、コンピュータ104自体にコントローラ103の機能を持たせてもよい。また、図示は省略するが、コンピュータ104にはフロッピーディスクドライブ装置、CD−ROMドライブ装置、MOドライブ装置等を搭載することが可能である。
【0087】
以上説明した電子黒板システム100を構成する各装置は、筐体に収納されて一体化され、システム全体の小型化・操作性・取扱性・利便性の向上が図られる(図2および図3参照)。電子黒板システム100をこのように構成することによって、各装置を一元的に管理でき、システム全体を省スペースにすることができ、移動も容易となる。
【0088】
(電子黒板ソフト1506)
つぎに電子黒板システム100に特化した電子黒板ソフト1506について説明する。ここでは、説明の便宜のため、入力動作および画面への表示処理も含めて、
1)電子黒板ソフト
2)手書きによる文字・図形の書き込み(手書き入力モード)
3)手書き文字・図形の消去(消去モード)
4)図形の描画(図形入力モード)
5)キャプチャ(キャプチャモード)
の順で説明する。なお、各種の描画モードの説明後に、手書き入力モードの画面の表示制御について説明し、つづいて、電子黒板システム100の機能ブロックについて説明し、最後に電子黒板システム100の処理流れについて説明する。
【0089】
1)電子黒板ソフト
図15に示した電子黒板ソフト1506がCPU1500によって実行されることにより、電子黒板システム100を電子黒板として動作させることができる。この電子黒板ソフト1506は、ワードプロセッサ・表計算ソフト等の各種アプリケーションプログラム1708と同様に、OS1505による制御の下で動作するアプリケーションプログラムの一種である。電子黒板システム100の主電源スイッチ309(図3参照)をONにすると、OS1505の起動につづいて直ちに電子黒板ソフト1506が起動されるという設定にしておくと作業性が向上する。ただし、OS1505によって提供されるデスクトップ画面がシステムの起動時に表示され、デスクトップ画面上に表示されたアイコンを選択して電子黒板ソフト1506を起動することにしてもよい。
【0090】
電子黒板ソフト1506が起動されると、図16に示したような電子黒板画面1600が映写パネル101上に表示される。この電子黒板画面1600は、たとえばホワイトボードの書き込み面に相当するものである。この電子黒板画面1600を表示している映写パネル101の前面(直近手前)に位置する座標入力ユニット102の座標入力面501上にユーザが指先で文字や図形を描くと、ホワイトボードにペンで文字や図形を書いたように、その線図がそのまま映写パネル101の電子黒板画面1600に描画される。
【0091】
また、電子黒板ソフト1506は、ページ単位で情報を管理するように構成されており、上記電子黒板画面1600は電子黒板ソフト1506が管理する1ページ分の情報書き込み領域に相当する。ユーザは電子黒板ソフト1506を操作して複数のページを作成することができ、その中の任意のページを電子黒板画面1600として表示することができる。
【0092】
さらに、電子黒板ソフト1506は、図16に示したように、各種の操作をおこなうための複数のボタン(機能割り付けボタン)を含むツールバー1601を電子黒板画面1600上に表示する。ここで、ツールバー1601中の各ボタンに割り当てられている機能の概略を説明する。なお、使用の態様によっては、通常のデスクトップ環境に電子黒板ソフト1506のツールバー1601を表示する態様であってもよい。なお、後述するように、電子黒板画面1600に表示されるツールバーには、ツールバー1601の他、拡張ツールバー(図17参照)および図形描画ツールバー(図18参照)が用意されている。
【0093】
・コンピュータ画面ボタン1602:
映写パネル101上の表示をコンピュータ104の画面(デスクトップ画面または他のアプリケーションプログラムの画面)に切り替える。
・ペンボタン1603:
手書きで映写パネル101上に線図や文字を書くことができる手書き入力モードの開始および終了を指定する機能が割り付けられたボタンである。なお、手書き入力モードは、ペンボタン1603の押下(押し込み)により開始され、再押下(押し込み解除)により終了する。なお、押し込みは、図中ではボタン枠の太線表示で示すものとする。手書きとは、指で映写パネル101をなぞる態様(図5参照)であってもよいし、ペンで映写パネルに描画する態様(図11参照)であってもよい。なお、ここでいうペンは光を遮蔽するペンであれば実際にインクが出るペンである必要はない。
・消しゴムボタン1604:
手書きで書いた文字や線を消すことができる。
・前ページボタン1605:
前のページを表示する。
・ページ番号ウインドウ1606:
現在電子黒板画面1600として表示されているページのページ数を表示する。
・次ページボタン1607:
次のページを表示する。
・印刷ボタン1608:
現在作成しているファイルのページをプリンタ107で印刷する。
・電子黒板ソフト設定ボタン1609:
主として手書き入力モードが選択されている場合の画面の表示設定をおこなう設定画面を表示する。なお、設定については図30をもちいて後述する。
・終了ボタン1610:
電子黒板ソフト1506を終了する。
・拡張ボタン1611:
押下により図17に示す拡張ツールバー1700を表示する。拡張ツールバー1700中の拡張ボタン1611を再押下すると、図16に示したツールバー1601に復帰する。
【0094】
上記拡張ボタン1411にタッチした場合に表示される拡張ツールバー1700中の各ボタンに割り当てられた機能について図17を参照しつつ説明する。なお、図16に示したツールバー1601中のボタンと同一のボタンについては同一の符号を付して説明を省略する。
【0095】
・ファイルボタン1701:
新しいページを開いたり、以前に作成したファイルを開くことができる。
・保存ボタン1702:
現在作成しているファイルを保存する。
・表示ボタン1703:
サムネイル表示、全体表示およびウィンドウ表示の切り替え、ズーム(拡大)表示の設定をおこなうことができる。
・図形描画ボタン1704:
図18に示すような図形描画ツールバー1800が表示され、線、四角形、楕円を描くことができる図形入力モードの開始および終了を指定する機能が割り付けられたボタンである。なお、図形入力モードは、図形描画ボタン1704の押下(押し込み)により開始され、再押下(押し込み解除)により終了される。なお、押し込みは、図中ではボタン枠の太線表示で示すものとする。図形入力モードの具体例については後述する。
・背景設定ボタン1705:
映写パネル101に表示する電子黒板画面1600の背景色の設定をおこなうことができる。
・オプションボタン1706:
電源投入時および終了時の電子黒板ソフト1506の表示、後述する他の画面をキャプチャしたときのページ挿入の設定をおこなうことができる。また、作業フォルダ変更の設定をおこなうことができる。
・ヘルプボタン1707:
操作や機能説明を記載したヘルプ画面を表示することができる。
【0096】
さらに、上記図形描画ボタン1704にタッチした場合に表示される図形描画ツールバー1800中の各ボタンに割り当てられた機能について図18を参照しつつ説明する。
【0097】
・選択ボタン1801:
作成した図形を編集する場合に、編集対象となる図形を選択することができる。
・直線ボタン1802:
直線を引くことができる。描画に際しては直線の開始点と終了点を押下すればよい。
・四角形ボタン1803:
四角形を描くことができる。描画に際しては四角形の一角となる点と、その対角となるべき点を押下すればよい。使用の態様によっては、二点押下でなく、一点を入力し、対角までドラッグしてもよい。
・楕円ボタン1804:
楕円を描くことができる。
・編集ボタン1805:
作成した図形を編集する。
【0098】
なお、電子黒板ソフト1506は、コントローラ103から出力される座標位置情報に基づいて、ユーザがいずれのボタンをタッチしたのかを知ることができる。また、ユーザは、図16〜図18に示した各ツールバーの所定の位置に指先でタッチし、そのまま指先を移動(ドラッグ)させることにより、ツールバーを好みの場所に移動させることができる。
【0099】
また、図16に示した電子黒板画面1600は、いわゆる全画面表示と呼ばれる表示形態であり、映写パネル101の表示領域全面に表示されている。ユーザは上記拡張ツールバー1700中の表示ボタン1703にタッチし、所定の操作をおこなうことにより、電子黒板画面1600をウインドウ表示に切り替えることができる。さらに、電子黒板ソフト1506は、OS1505上で動作するアプリケーションプログラムの一種であるため、ツールバー1601(または拡張ツールバー1700)中のコンピュータ画面ボタン1602にタッチすることにより、映写パネル101の表示を電子黒板画面1600からデスクトップ画面またはワードプロセッサ等の表示画面に簡単に切り替えることができる。
【0100】
さらに、座標入力ユニット102の操作(座標入力面501に対する座標入力)は、光を遮蔽させることができるものであれば、どのようなものをもちいて操作をおこなってもよいが、以下に説明する手書き入力モードでは入力ペンをもちいて座標を入力する例を示す。
【0101】
2)手書き文字・図形の書き込み(手書き入力モード)
つづいて、上述した電子黒板ソフト1506をもちいた各種の操作について説明する。ここでは、手書き入力モードで文字や図形を書き込む方法について説明する。
【0102】
電子黒板ソフト1506には、手書きで電子黒板画面1600上に文字や図形を書き込むためのペンツールが用意されている。このペンツールは、ユーザがツールバー1601(または拡張ツールバー1700)中のペンボタン1603にタッチすることにより利用可能となる。すなわち、ここで、いわば手書き入力モードを開始させる開始信号が受信される。ただし、映写パネル101が70インチ程度の大画面である場合に、画面左上にツールバー1601が表示されていると、ペンボタン1603にタッチしに移動することが面倒となる場合がある。したがって、電子黒板画面1600をトリプルクリックするなどして手元に表示させる様に制御してもよい。
【0103】
ここで、図1および図15をもちいて、電子黒板画面1600に文字を表示する処理を簡単に説明する。ユーザが座標入力面501に指先で文字を書いた場合、コントローラ103は、座標入力ユニット102を介して指先の軌跡に対応する座標位置を求め、求めた座標位置の情報を順次コンピュータ104に出力する。すなわち、ここで、いわば描画信号が順次受信されることになる。コンピュータ104は、コントローラ103から座標位置情報を入力すると、予め設定されている色および太さで線を描画するための描画情報を生成し、該当する座標位置に合わせてグラフィックスボード1510のビデオメモリ(図示せず)に書き込んでいく。グラフィックスボード1510は、ビデオメモリの内容にしたがって画像信号をプロジェクタユニット105に送信し、ユーザが座標入力面501に書いた文字と同一の文字を映写パネル101に表示する処理を制御する。
【0104】
簡単にいえば、コンピュータ104は、座標入力ユニット102およびコントローラ103をマウスのような入力デバイスとして認識しているため、コンピュータ104では、描画ソフト上でマウスをもちいて文字を書いた場合と同様な処理がおこなわれることになる。なお、以下に説明する文字の消去や図形の描画等の処理においても、前述したような過程で処理されることになる。ただし、手書き入力モードの場合は、座標入力ユニット102の検出精度の点から、微少間隔の二点を別々に検出できないので、本来的には太線が描画され、細かな線図を描画できない。しかしながら、後述するように電子黒板システム100は細かな文字を入力することができる。
【0105】
つぎに、図19〜図25をもちいて、手書き入力モードの説明をおこなう。座標入力ユニット102による座標の検出精度が高くない場合には、ユーザは細かな文字(とくに漢字)を入力しにくい。したがって、従来ではユーザは大きな文字を描く必要があった。電子黒板システム100は、電子黒板ソフト1506の制御により線図の描画の終了を検知して、書き始めの位置をめがけて描画された線図縮小表示し、これにより、たとえば、ホワイトボードにマーキングペンで線図を描画したような細字の入力を実現する。すなわち、ここで、いわば終了信号を受信し、縮尺描画信号を送信することにより、細字の入力が可能となる。
【0106】
図19は、手書き入力モード開始前の電子黒板画面1600の様子を示した図である。図示したように、電子黒板画面1600には、既に「手書き小文字入力従来技術」「1.手書き文字認識コード変換後フォントにより表示。」という手書きの文字が描かれている。ここでは、ユーザが、「1.手書き文字〜」に続けて、「2.手書き文字をイメージデータ縮小表示。」という文字を左から右側に横書き描画する場合について説明する。
【0107】
図20は、ユーザがペンボタン1603を押下し、図19の×印から「2.手書き」と書いた時点の電子黒板画面1600の様子を示した図である。図に示したように、ユーザはある程度大きく文字を描画している。このとき、×印を中心に既に描画された線図を拡大表示(図の例では、「1.手書き文字認識コード〜」が該当)し、描くべき文字の大きさを間接的に知らせるようにしてもよい。すなわち、ペン入力モードが開始されたら、電子黒板ソフト1506は、最初に入力された座標位置を中心に仮想的に電子黒板画面1600を拡大して仮想入力画面を構築し、入力が終了もしくは入力が確定したら、最初に入力された座標位置をめがけてその入力内容(手書き入力モード中の描画内容)を縮小表示させる。
【0108】
なお、電子黒板ソフト1506は、手書き入力モードを終了させる入力確定ボタン2000も電子黒板画面1600に表示させる。すなわち、ここで、いわばボタン表示信号が送信されている。電子黒板ソフト1506は、電子黒板画面1600もしくは座標入力面501の左半分に座標が入力されている場合は、当該面の左端に、電子黒板画面1600もしくは座標入力面501の右半分に座標が入力されている場合は、当該面の右端に入力確定ボタン2000を表示させる。また、同様に、電子黒板画面1600もしくは座標入力面501の上半分に座標が入力されている場合は、当該面の上端に、電子黒板画面1600もしくは座標入力面501の下半分に座標が入力されている場合は、当該面の下端に入力確定ボタン2000を表示させる。
【0109】
このように表示させることにより、ユーザは大幅な移動を伴わず入力を確定させることができるので、操作感を向上させた電子黒板システム100を提供することができる。なお、入力確定ボタン2000を表示させる端部の位置は、たとえば横書きの場合は、座標を入力している位置の高さに合わせ、縦書きの場合は、座標を入力している位置の上下の位置に合わせて表示させると使用感をさらに向上させることができる。なお、画面が非常に大きくなり、入力確定ボタン2000を端部に表示させるとかえって大幅な移動を伴うことも想定される。このような場合の入力確定ボタン2000の表示位置の制御については後述する。
【0110】
図21は、図20に示した「2.手書き」に引き続いて「文字をイメージデータ」と描画した時点の電子黒板画面1600の様子を示した図である。先に説明したように、入力確定ボタン2000は、電子黒板画面1600の右端に表示されている。
【0111】
図示したように、「イメージデータ」と入力した時点で、右側にそのまま書き続けることのできる余白が少なくなっていることがわかる。しかしながら、入力した文字は、後に縮小表示されるので、「イメージデータ」の右側には、縮小されたならばまだ入力することのできる余白が存在している。そこで、電子黒板ソフト1506は、この余白を確保することにより連続して線図の入力を可能とする。ここでは、電子黒板ソフト1506が、電子黒板画面1600の所定の端部領域に座標が入力されたことを検知して(すなわち、ここで、いわば端部信号を受信して)、当該端部領域に対向する向きに電子黒板画面1600中の表示内容全体を移動させる方法について説明する。以降においては適宜この領域を移動判断領域と称することとする。
【0112】
図22は、移動判断領域を示した説明図である。判断領域の幅は、たとえば30cmに設定する。図では四隅全域が移動判断領域である場合を示しているが、使用の態様によっては、横書きの文字入力の場合には左右の移動判断領域のみで判断させてもよいし、縦書きの文字入力の場合には、上下の移動判断領域のみで判断させてもよい。判断に際しては、横書き入力であるか縦書き入力であるかの情報が必要な場合がある。この場合は、適宜座標位置の履歴をとり、重心の推移を把握することによって横書き入力か縦書き入力かを判断する。なお、図21に示したように、入力開始の位置が移動判断領域内である場合も想定される。したがって、手書き入力モードで最初に入力された座標位置では、移動判断領域であるか否かの判断をさせないように制御する。
【0113】
図23は、座標の入力が移動判断領域にあったため、電子黒板ソフト1506により電子黒板画面1600の表示内容全体を左側に移動させた直後の様子を示した説明図である。図21に示した時点の座標が移動判断領域にあるので、図23に示したように、画面が左側に移動され、座標の入力領域が新たに確保されている。すなわち、ここで、いわば移動信号が送信されている。なお、電子黒板ソフト1506は、画面を連続的に移動させてもよいし、断続的に移動させてもよい。なお、断続的に移動させる場合は、人間の肩幅程度であれば、ユーザ自信が移動することなく、連続して文字を描画し続けることができる。移動量は、肩幅程度に設定することのみならず、たとえば電子黒板画面1600の4分の1ずつ移動させるようにしてもよい。なおこの移動量Mの設定方法については後述する。
【0114】
図24は、電子黒板ソフト1506による電子黒板画面1600の移動後に続けて文字を入力した様子を示した説明図である。図では、「〜イメージデータ」のあとに続けて「縮小表示」と文字を入力した様子を示している。ユーザの第3行目の入力はこれで終わるので、電子黒板ソフト1506は手書き入力モードを終了させて手書き入力モード中に描画した文字を縮小表示させる。手書き入力モードの終了は、図24に示した入力確定ボタン2000を押下することによりおこなう。なお使用の態様によっては、所定時間の経過により自動的に手書き入力モードを終了させてもよい。この所定時間を以降において適宜入力タイムアウトと称することにする。入力タイムアウトの設定については後述する。
【0115】
図25は、手書き入力モードが終了し、手書き入力モード中に入力された線図が縮小表示された様子を示した説明図である。なお、縮小は、手書き入力モードで最初に入力された座標位置(図に示した例では図19の×印)を中心に縮小する。図に示したように、入力された文字は縮小表示されており、電子黒板システム100は、検出精度の点から細かな線図を入力できない場合であっても細かな線図を入力できる様に操作性ないし利便性を高めていることがわかる。
【0116】
3)手書き文字・図形の消去(消去モード)
つぎに、手書き入力モードで描画した文字・図形の消去について説明する。以降では文字・図形の消去をおこなう描画モードを適宜消去モードと称することとする。ユーザは、消しゴムボタン1604にタッチすることにより、ユーザの指先やペンを本物の消しゴムのようにもちいることができ、手書き入力モードで入力した線図を消去できる。図26は、図19に示した手書きの文字や線を消しゴム2600で消去する際の様子を示す説明図である。この消去モードでは、消去したい手書き文字や線を枠で囲い、枠中の文字や線を一度に消去することもできる(囲い消し)。
【0117】
4)図形の描画(図形入力モード)
電子黒板ソフト1506には、直線、四角形、楕円のような図形を描くための図形描画ツールが用意されている。この図形描画ツールは、図18に示した描画ツールバー1800を介して利用可能となる。以降においては、図形描画ツールで図形を入力する描画モードを図形入力モードと称する。ユーザは、ツールバー1601(図16参照)の拡張ボタン1611にタッチして拡張ツールバー1700を表示した後(図17参照)、拡張ツールバー1700の描画ボタン1704にタッチすることにより、図18に示す描画ツールバー1800を電子黒板画面1600上に表示させることができる。ここでは、直線および四角形を描画する場合について説明する。
【0118】
▲1▼ 直線の描画
直線を描く場合、ユーザは、描画ツールバー1800中の直線ボタン1802を指先でタッチした後、直線の始点となる座標入力面501の任意の場所を指先でタッチしてそのまま終点となる場所まで指先を移動させ、指先を座標入力面501から離せばよい。その結果、図27に示したように、電子黒板画面1600上に直線が描画される。なお、手書き入力モードと異なり、始点と終点の入力があれば、あとは、電子黒板ソフト1506内部で直線描画の計算がなされる。したがって、表示される線はいわば整形されているので、表示する線を細く描画することが可能となる。
【0119】
▲2▼ 四角形の描画
四角形を描く場合、ユーザは、描画ツールバー1800中の四角形ボタン1803を指先でタッチした後、座標入力面501の任意の場所を指先でタッチし、そのまま任意の方向に指先を移動させ、指先を座標入力面501から離せばよい。その結果、図28に示したように、電子黒板画面1600上に四角形が描画される。この場合も上述したように、手書き入力モードと異なり、始点と終点の入力があれば、あとは、電子黒板ソフト1506内部で四角形描画の計算がなされる。したがって、表示される四角形は整形されており、描画する線を細くすることが可能となる。
【0120】
5)キャプチャ(キャプチャモード)
電子黒板ソフト1506には、デスクトップ画面やワープロソフト等の画面を取り込むキャプチャ機能が備わっている。以降では適宜このキャプチャ機能により実行される描画モードをキャプチャモードと称することとする。キャプチャモードでは、電子黒板画面1600に各種アプリケーションの表示内容を貼り付けるため、ユーザがコンピュータ画面ボタン1602(図16参照)をタッチして、映写パネル101の表示をコンピュータ画面(デスクトップ画面)に切り替える。
【0121】
つぎに、所望のアプリケーションプログラムのアイコンまたは所望のファイルのアイコンにタッチ(クリック)もしくはダブルタッチ(ダブルクリック)して該当するアプリケーションプログラムを起動させるとともに、目的のファイルを映写パネル101に表示させた後、キャプチャボタン(図示せず)にタッチする。その結果、電子黒板ソフト1506は、現在表示されている画面をキャプチャし、映写パネル101の表示を電子黒板画面1600に切り替えるとともに、キャプチャした画面を電子黒板画面1600の背景として表示させることが可能となる。
【0122】
なお、ユーザは、このキャプチャした画面に対して手書き入力モードにより文字や図形を電子黒板画面1600上に書き込むこともできる。このように、ワードプロセッサ・表計算ソフト・プレゼンテーションソフト等の画面を電子黒板画面1600の背景として簡単に取り込むことができるため、電子黒板システム100をもちいて効果的なプレゼンテーションをおこなうことが可能となる。
【0123】
つまり、電子黒板システム100でプレゼンテーションソフトをもちいてプレゼンテーションをおこなっている際、画面上に何か書き込んで説明したい場合にキャプチャボタンをタッチすれば、直ちに現在の画面がキャプチャされ、画面上に所望の事項を書き込むことができるようになる。また、プレゼンテーションソフトに戻りたい場合、コンピュータ画面ボタン1602をタッチすることにより、直ちにプレゼンテーションソフトの画面に切り替わる。キャプチャして文字等を書き込んだ画面は後述するように保存することが可能である。
【0124】
なお、電子黒板システム100をコンピュータとして使用するには、上述したキャプチャモードを利用する場合のように、電子黒板画面1600上のコンピュータ画面ボタン1602にタッチし、または電子黒板ソフト1506を終了させる等によってコンピュータ画面2300に切り替える。映写パネル101の表示をコンピュータ画面2300に切り替えることにより、電子黒板システム100をコンピュータとして利用することができる。電子黒板システム100は、大画面の映写パネル101を有しているため、コンピュータの操作の教育等にも有効に活用することが可能である。
【0125】
(電子黒板システム:手書き入力モードの表示制御)
つぎに、手書き入力モードの際の表示制御について説明する。図29は、或る点に座標が入力された際の電子黒板画面1600の仮想的な拡大について説明した説明図である。拡大率がN%に設定されている場合、電子黒板ソフト1506は、座標入力モードで最初に入力された座標を(X,Y)とすると、この点を中心にA1:A2、B1:B2、C1:C2およびD1:D2を1:(N/100)となるように領域2900を電子黒板画面1600へ拡大し仮想入力画面を構築する。
【0126】
なお、ここでは拡大と表現したが、電子黒板ソフト1506は、電子黒板画面1600に描画された線図を、A1:A2、B1:B2、C1:C2およびD1:D2を1:(N/100)になるように領域2900へ「縮小する」と表現することもできる。このように画面を縮小することにより細かな文字も描画することができるようになるのである。なお、図示したように、領域2900は、座標(X,Y)より上の領域や左に領域も拡大する。拡大する際に、従前に入力されていた線図を同比率で拡大表示することにより、文字を入力する際の手書きの大きさの目安がわかり電子黒板システム100の利便性が増す(図20参照)。
【0127】
図30は、画像の表示制御の設定をおこなう設定画面の一例を示した説明図である。設定画面3000は、ツールバー1601の電子黒板ソフト設定ボタン1609を押下することにより表示させることができる。図示したように、設定画面3000は、手書き入力文字を入力確定後に縮小させるか、縮小させずにそのままの表示し続けるかを設定する縮小維持決定ボックス3001と、拡大率N%を決定する拡大率決定ボックス3002と、手書き入力モードを解除する時間を設定する入力タイムアウト設定ボックス3003と、端部領域に達した場合に画面全体のスクロール量を決定するスクロール幅決定ボックス3004とからなる。
【0128】
なお、手書き入力モードでは、縮小維持決定ボックス3001は、「手書き拡大表示入力する(入力終了後縮小する)」がデフォルト設定となっている。このようにデフォルト設定されていることで、手書き入力された文字を自動的に小さく表示させることが可能となり、利便性が向上する。使用態様によっては、この拡大表示入力しない、すなわち、入力後縮尺を1と設定してもよい。また、スクロール幅決定ボックス3004は図では画面の4分の1が選択されている様子を示したが、これに限ることなくたとえば、「スムーズ:速度10cm/秒」、「スムーズ:速度5cm/秒」、「肩幅:65cm」、「肩幅:50cm」といった項目もある。
【0129】
(機能的構成)
図31は、電子黒板システム100の手書き入力モードを実行する際の機能的構成の一例を示した機能ブロック図である。電子黒板システム100は、手書き入力モードを実行する際の機能的構成として、手書きモード開始部3101と、手書きモード終了部3102と、座標入力部3103と、格納部3104と、表示制御部3105と、表示部3106と、計時部3107と、終了制御部3108と、位置検知部3109と、移動制御部3110と、警告部3111と、を有する。つぎに各構成部分について説明する。なお、警告部3111の内容については実施の形態2で説明する。
【0130】
(機能的構成:手書きモード開始部3101の内容)
手書きモード開始部3101は、座標入力面501に入力された線図をそのまま映写パネル101に表示する手書き入力モードを開始する。手書き入力モードは、ツールバー1601のペンボタン1603の押下により開始される。手書きモード開始部3101は、たとえば、座標入力ユニット102、コントローラ103、コンピュータ104(とくに電子黒板ソフト1506)などによりその機能を実現することができる。
【0131】
(機能的構成:手書きモード終了部3102の内容)
手書きモード終了部3102は、手書き入力モードを終了する。手書き入力モードは、一度押下されたツールバー1601のペンボタン1603を再び押下することにより終了する。また、手書き入力モードは、入力確定ボタン2000の押下により終了する。さらに、手書き入力モードは、一定時間座標が入力されなかったことを検知して自動的に終了する。手書き入力モード終了部3202は、たとえば、座標入力ユニット102、コントローラ103、コンピュータ104(とくに電子黒板ソフト1506)などによりその機能を実現することができる。
【0132】
(機能的構成:座標入力部3103および格納部3104)
座標入力部3103は、手書き入力モード中に入力された座標位置を順次算出する。座標入力部3103は、たとえば、座標入力ユニット102とコントローラ103、もしくは、座標入力ユニット102とコントローラ103とコンピュータ104(とくにCPU1500)によりその機能を実現することができる。格納部3104は、座標入力部3103で算出された座標位置を順次格納する。手書き入力モード中に入力された座標位置を格納することにより、手書き入力モードが終了された際にその内容を縮小表示させることが可能となる。格納部3104は、たとえばハードディスク1509もしくはRAM1502によりその機能を実現することができる。
【0133】
(機能的構成:表示制御部3105と表示部3106)
表示制御部3105は、手書きモードの終了を検知して手書きモード入力中に格納された座標を縮小して電子黒板画面1600に再表示させる。縮尺は図30をもちいて示した拡大率に基づいて決定される。表示制御部3105は、たとえば、電子黒板ソフト1506とCPU1500によりその機能を実行することができる。表示部3106は、座標入力部3103で算出された座標の位置を受け取り対応する映写パネル101に表示する。また、表示制御部3105により縮小された線図のデータを受け取り映写パネル101に表示する。表示部3106は、たとえば、グラフィックスボード1510とプロジェクタユニット105と映写パネル101などによりその機能を実現することができる。
【0134】
(機能的構成:位置検知部3109)
位置検知部3109は、座標入力部3103で算出された座標位置が所定の位置であるかを検知する。所定の位置とは、入力した座標が電子黒板画面1600の端部に到来し、表示内容を移動させるべき入力位置、すなわち、端部領域をいう。位置検知部3109は、後述するように、電子黒板画面1600の表示内容を移動させることの限界領域に座標が入力されていることも検知する。位置検知部3109は、たとえば、電子黒板ソフト1506とCPU1500によりその機能を実現することができる。
【0135】
(機能的構成:移動制御部3110)
移動制御部3110は、位置検知部3109により所定の端部領域に座標が入力されていると検出された場合に、その端部からみて当該入力されている座標側へ、描画された線図全体を移動させる制御をおこなう。たとえば、画面全体を左側に移動させる場合には、全ての座標位置に対して(X−M,Y)(Mは移動量)の演算処理をおこない、この演算結果を表示部3106に送出する。移動制御部3110は、たとえば、電子黒板ソフト1506とCPU1500によりその機能を実現することができる。
【0136】
(機能的構成:計時部3107と終了制御部3108)
計時部3107は、座標の入力が終了してからの時間を計測する。たとえば手書き入力モードでユーザが「さとう」と記述しようとする場合に、「さ」を書き終えたときに一旦座標の入力が終了する。電子黒板システム100側では、続けて文字が入力されるか否かを予測することができないので、座標の入力が最後に終了してからの時間を計測し、手書き入力モードを終了させる処理をおこなうか否かを判断するのである。終了制御部3108は、計時部3107からの時間データを受け取り、入力タイムアウトになったか否かを判断し、入力タイムアウトとなった場合は手書きモード終了部3102を制御して手書きモードの終了処理をおこなわせる。計時部3107は、たとえばコンピュータ104中の内部時計(図示せず)によりその機能を実現することができ、終了制御部3108は、たとえば、電子黒板ソフト1506とCPU1500によりその機能を実現することができる。
【0137】
(処理流れ)
つぎに、電子黒板システム100の処理流れについて説明する。図32は、電子黒板システム100の処理流れの一例を示したフローチャートである。電子黒板システム100は、まず、座標が入力されたか否かを判断する(ステップS3201)。つぎに、電子黒板システム100は入力された座標が手書き入力モード開始ボタン(ペンボタン1603)の位置であるかを判断する(ステップS3202)。入力された座標が、ペンボタン1603の位置でない場合は(ステップS3202:NO)、対応する処理を実行する(ステップS3203)。
【0138】
一方、入力された座標がペンボタン1603の位置である場合は(ステップS3202:YES)、つづいて座標が入力されたかを判断する(ステップS3204)。座標が入力された場合(ステップS3204:YES)、入力された座標を順次電子黒板画面1600に表示する(ステップS3205)。電子黒板システム100はこのとき、入力された座標を順次ハードディスク1509もしくはRAM1502に格納する(ステップS3206)。
【0139】
つぎに、電子黒板システム100は、座標の入力が終了したか(すなわち座標入力面501から入力ペンが離脱したか)を判定する(ステップS3207)。入力ペンが座標入力面501から離脱した場合、すなわちデタッチした場合(ステップS3207:YES)、電子黒板システム100は、デタッチした座標の位置(終了位置)が端部領域に到来したかの判断をおこなう(ステップS3208)。
【0140】
図33は、終了位置判断の処理流れの一例を示したフローチャートである。まず、終了位置が電子黒板画面1600の端部領域であるかを判断する(ステップS3301)。端部領域でない場合(ステップS3301:NO)、終了位置判断のサブルーチンを終了する。一方、終了位置が端部領域である場合(ステップS3301:YES)、画面の表示内容全体を移動させるか(スクロールさせるか)を判断する(ステップS3302)。ここで、スクロールさせるかの判断をさせる理由は、画面右端から画面左に線図を描画する場合は画面の移動が不要な場合があるからである。このステップS3302のスクロール判断は、たとえば入力された座標の位置の重心移動を検知することにより可能となる。
【0141】
スクロールさせると判断した場合(ステップS3302:YES)、電子黒板画面1600の表示面全体を所定の方向に所定の量移動させる(ステップS3303)。所定の方向とは、右側の端部領域に座標の入力があった場合には、左側方向であり、左側の端部領域に座標の入力があった場合には、右側方向である。また、所定の移動量とは、図30に示したように、スクロール幅として指定された量、たとえば50cmである。一方、スクロールさせないと判断した場合(ステップS3302:NO)処理を終了する。
【0142】
なお、ステップS3208をデタッチ後に判断させる理由は、入力中にスクロールが起こると、描画が流れてしまい、不要な線が描かれてしまう不具合を起こさないためである。
【0143】
一方、座標の入力が終了していないと判断した場合(ステップS3207:NO)、手書き入力モードを終了させるボタンが押下されたかを判断する(ステップS3209)。終了させるボタンとは、たとえば、ペンボタン1603や入力確定ボタン2000が挙げられる。終了させるボタンでない場合(ステップS3209:NO)、再びステップS3205に戻り、入力された座標を順次表示する。
【0144】
一方、ステップS3208で入力面からペンが離脱したと判断した場合(ステップS3208:YES)、ステップS3204に戻り、座標が入力されたかを判断する。また、ステップS3204で、座標が入力されたと判断されない場合(ステップS3204:NO)、入力タイムアウトとなったかを判断する(ステップS3210)。入力タイムアウトでない場合(ステップS3210:NO)、ステップS3204に戻り座標の入力をまつ。
【0145】
ステップS3209で手書き入力モードが終了した場合(ステップS3209:YES)、もしくは、ステップS3210で入力タイムアウトとなった場合(ステップS3210:YES)、表示面に描画された線図を格納した座標データに基づき、その描画内容を縮小して電子黒板画面1600上に再表示する(ステップS3211)。
【0146】
以上説明したように、実施の形態1の電子黒板システム100は、電子黒板画面1600上で描画された線図を縮小表示するので、検出精度が高くない座標入力ユニット102をもちいる場合であっても、細字の入力が可能となり、ホワイトボードと同様の操作感を得ることができるとともに、各種のアプリケーションソフトの連動により利便性を著しく向上させることができる。
【0147】
また、入力した(描画した)線図(文字)を電子データとして処理することができるので、各種の加工をおこなうことができる。たとえば、描画内容を即時プリントアウトすることが可能となる。なお、検出精度が高くなくても細字を入力することができるので、専用の入力ペンをもちいずに電子黒板システム100を利用できる。たとえば、手入力でも可能であるし、キャップをしたままのマーカーペンをもちいることもできる。
【0148】
〔実施の形態2〕
実施の形態2では、縦書きの線図描画を例にもちいて、スクロール限界を検知して警告を発する電子黒板システムについて説明する。なお、実施の形態2では、実施の形態1と同様の構成部分については同一の符号を付するものとし、重複部分についてはとくに説明をおこなわない。実施の形態2では、文字入力例を説明し、つぎに、機能的構成、最後に処理流れについて説明する。
【0149】
(文字入力例)
図34〜図39をもちいて、手書き入力モードの説明をおこなう。図34は、手書き入力モード開始前の電子黒板画面1600の様子を示した図である。図示したように、電子黒板画面1600には、既に「手書き小文字入力従来技術」「一.手書き文字認識コード変換」という手書きの文字が描かれている。ここでは、ユーザが、「一.手書き文字〜」に続けて、「二.手書き文字イメージ縮小」という文字を上から下へ縦書き描画する場合について説明する。
【0150】
図35は、ユーザがペンボタン1603を押下し、図34の×印から「二.手」と書いた時点の電子黒板画面1600の様子を示した図である。図に示したように、ユーザはある程度大きく文字を描画している。このとき、×印を中心に既に描画された線図を拡大表示(図の例では、「一.手書き文字認」が該当)し、描くべき文字の大きさを間接的に知らせるようにしてもよい。すなわち、ペン入力モードが開始されたら、電子黒板ソフト1506は、最初に入力された座標位置を中心に仮想的に電子黒板画面1600を拡大して仮想入力画面を構築し、入力が終了もしくは入力が確定したら、最初に入力された座標位置をめがけて手書き入力モード中に入力された線図を縮小表示させる。
【0151】
なお、電子黒板ソフト1506は、手書き入力モードを終了させる入力確定ボタン2000も電子黒板画面1600に表示させる。電子黒板ソフト1506は、入力されている座標の近辺、たとえば、入力位置の左20cmというように、所定方向に所定間隔離れた位置に入力確定ボタン2000を表示させてもよい。所定間隔としては、ユーザがあまり移動しないで入力を終了させることができる間隔が好ましい。また、所定方向としては、本実施例の様に、右から左に行を改めて描画する様な場合にあっては、入力位置の左側が好ましい。なお、この所定方向は、入力履歴を参照して座標の重心の移動を調べて判断させてもよい。
【0152】
図36は、図35に示した「二.手」に引き続いて「書き文字」と描画した時点の電子黒板画面1600の様子を示した図である。先に説明したように、入力確定ボタン2000は、入力位置から所定間隔離れた左側に表示されている。
【0153】
図示したように、「二.手書き文字」と入力した時点で、下にそのまま書き続けることのできる余白が少なくなっていることがわかる。しかしながら、入力した文字は、後に縮小表示されるので、「二.手書き文字」の下側には、縮小されたならばまだ入力することのできる余白が存在している。そこで、電子黒板ソフト1506は、この余白を確保することにより連続して線図の入力を可能とする。電子黒板ソフト1506は、電子黒板画面1600の所定の端部領域(図22)に座標が入力されたことを検知して、当該端部領域に対する向きに電子黒板画面1600中の表示内容全体を移動させる。
【0154】
図37は、座標の入力が移動判断領域(下端)にあったため、電子黒板ソフト1506により電子黒板画面1600の表示内容全体を上部側に移動させた直後の様子を示した説明図である。図に示したように、画面が上に移動され、座標の入力領域が新たに確保されている。なお、図示したように、入力確定ボタン2000も同様に移動されている。
【0155】
図38は、電子黒板ソフト1506による電子黒板画面1600の移動後に続けて文字を入力した様子を示した説明図である。図では、「二.手書き文字」のあとに続けて「イメージ縮」と文字を入力した様子を示している。ユーザが「縮」に続けて「入」の文字を書き始め、この入力位置が移動判断領域にさしかかった場合を考える。通常の処理であれば、図36から図37に示したように、画面を移動させる処理をおこなえばよいが、図34をの「一.手書き文字認識コード変換」の「変換」の文字位置からわかるように、入力確定後(手書きモード終了後)に描画内容を縮小させたとしても、スクロールさせて確保された領域に描画した線図を描画しきれなくなることがわかる。すなわち、描き始める「入」の文字の座標位置が、仮想入力画面の端部にさしかかっている。
【0156】
電子黒板ソフト1506は、このとき、ユーザに注意を促すために画面に「スクロール限界です」という警告文字を表示させる。すなわち、ここで、いわば警告信号が送信されている。なお、警告の態様はこれに限らず、スクロールを停止させたり、スピーカ203(図2参照)からの警告音を出力させたりすることもできる。このように警告を発することにより、ユーザは改行して新たに文字を書き始めることができ、たとえば、スムーズなプレゼンテーションを提供することが可能となる。
【0157】
なお、第3行目は前述したように「小」の文字の入力で終了する。図39は、手書き入力モードが終了し、手書き入力モード中に入力された線図が縮小表示された様子を示した説明図である。なお、縮小は、手書き入力モードで最初に入力された座標位置(図に示した例では図34の×印)を中心に縮小する。図に示したように、入力された文字は縮小表示されており、電子黒板システム100は、検出精度の点から細かな線図を入力できない場合であっても細かな線図を入力できる様に操作性ないし利便性を高めていることがわかる。
【0158】
(機能的構成:警告部3111)
図31に示した警告部3111について説明する。警告部3111は、位置検知部3109が検出した端部領域の位置に基づいて、スクロールができない限界領域である場合に、警告を発する。警告は、上述したように、電子黒板画面1600への警告表示、移動(スクロール)の停止、警告音が挙げらる。また、移動できない端部側に、赤線表示する等の発色表示により警告してもよい。警告部3111は、たとえば、電子黒板ソフト1506、CPU1500、スピーカ203、プロジェクタユニット105および映写パネル101等によりその機能を実現することができる。
【0159】
(処理流れ)
つぎに、電子黒板システム100の処理流れについて説明する。図40は、図33に示したの同様の電子黒板システム100の処理流れ、とくに入力位置判断の処理流れの一例を示したフローチャートである。なお、入力位置判断の処理流れ以外について図32に示した処理流れと同様であるのでその説明を省略する。
【0160】
電子黒板システム100は、入力された座標位置が電子黒板画面1600の端部領域であるかを判断する(ステップS4001)。端部領域でない場合(ステップS4001:NO)、入力位置判断のサブルーチンを終了する。一方、入力された座標位置が端部領域である場合(ステップS4001:YES)、スクロールが可能であるかを判断する(ステップS4002)。スクロールが可能であるか否かの判断は、それまでのスクロール回数とスクロール幅(図30参照)により、縮小表示されたときに電子黒板画面1600に表示しきれるか否かを判定することによりおこなう。
【0161】
スクロール可能でない場合(ステップS4002:NO)、警告を発し(ステップS4003)処理を終了する。一方、ステップS4002で素クローク可能と判断した場合(ステップS4002:YES)、画面の表示内容全体を移動させるか(スクロールさせるか)を判断する(ステップS4004)。ここで、スクロールさせるかの判断をさせる理由は、画面下端から画面上に線図を描画する場合は画面の移動が不要な場合があるからである。このステップS4002のスクロール判断は、たとえば入力された座標の位置の重心移動を検知することにより可能となる。
【0162】
スクロールさせると判断した場合(ステップS4003:YES)、電子黒板画面1600の表示面全体を所定の方向に所定の量移動させる(ステップS4005)。所定の方向とは、下側の端部領域に座標の入力があった場合には、上方向であり、上側の端部領域に座標の入力があった場合には、下方向である。また、所定の移動量とは、図30に示したように、スクロール幅として指定された量、たとえば画面の4分の1である。一方、スクロールさせないと判断した場合(ステップS4004:NO)処理を終了する。
【0163】
以上説明したように、実施の形態2の電子黒板システムは、スクロール限界を警告することにより、ユーザが入力位置の限界を知ることができ、必要に応じて、改行するなどして、線図の入力を円滑におこなうことが可能となる。また、警告手段を選択することにより、使用現場に即して電子黒板システムを利便性よく使用することが可能となる。たとえば、電子黒板画面1600に、「スクロール限界です」と表示させることは、プレゼンテーションの際には必ずしも聴講者にいい印象を与えないので、スクロールを停止することにより警告をおこなう方がよい場合もある。
【0164】
〔実施の形態3〕
実施の形態3では、処理部として上述の電子黒板ソフトが備わり、座標入力面と座標表示面が一体に構成されたタッチパネルを含むPDA(PersonalDigital Assistant)について説明する。なお、実施の形態3では、実施の形態1もしくは実施の形態2と同様の構成部分については同一の符号を付するものとし、重複部分についてはとくに説明をおこなわないものとする。実施の形態3では、手書き入力モードの際、座標入力面の一部に仮想的な入力窓が表示され、ここで入力された大きな文字を入力確定により縮小表示するPDAについて説明する。まず、PDAの外観構成を説明し、つづいて、タッチパネルの構成を説明し、最後に処理流れを説明する。
【0165】
図41は、実施の形態3のPDAの外観構成を説明する説明図である。PDA4100は、座標を入力する座標入力面であるとともに、入力された座標に基づいて処理された結果を表示する表示面でもあるタッチパネル4101と、ポインタ等の方向指示をおこなう方向ボタン4102と、ポインタの移動や選択されたアプリケーションの実行の決定・解除をおこなう指示ボタン4104と、予め機能の割り付けられているボタン群4103と、入力ペン(スタイラスペン)4105と、入力ペン4106を格納するペンソケット4106と、スピーカ4107と、を有する。
【0166】
ボタン群4103は、メールの送受信をおこなう機能を割り付けたメールボタン4131と、手書き入力モードを実行する機能を割り付けたペンボタン4132(図16に示したペンボタン1603に相当)と、電車の乗り換え案内をおこなう機能を割り付けた乗り換え案内ボタン4133と、地図の閲覧処理の機能を割り付けた地図ボタン4134と、音楽再生の機能を割り付けたミュージックボタン4135と、Webブラウザの起動処理の機能を割り付けたインターネットボタン4136と、ホストマシン(パーソナルコンピュータ)とのデータの同期機能を割り付けたリンクボタン4137と、を有する。
【0167】
つぎに、タッチパネル4101の原理について説明する。図42はタッチパネル4101の構造を説明する概略構成図である。タッチパネル4101は、上部電極4201と、下部電極4202とから構成される。図示したx方向の座標位置を検出する際には、上部電極4201に5V程度の電圧を印加しておき、下部電極4202で電圧を検出する。反対に、y方向の座標位置を検出する際には、下部電極4202に5V程度の電圧を印加しておき、上部電極4201で電圧を検出する。この切り替えをおこなうことにより、押下点Pの位置を算出することが可能となる。
【0168】
図43は、ペンボタン4132が押下され手書き入力モードが実行されている状態を示した説明図である。ここでは、ユーザが手書きで「1/18 R社打ち合わせ 佐々木満さん」と入力する場合について説明する。図示したように、タッチパネル4101上に、別途入力窓4301が表示され、ユーザはこの入力窓4301に大きめに文字を描画する。この入力窓4301は、実施の形態1にいう仮想入力画面に相当する。なお、実施の形態1の仮想入力画面は座標入力面501全体であったが、実施の形態3では、タッチパネル4101の全面でなく、一部に入力窓4301を表示させる点で異なる。このように構成すると、既に入力した文字をある程度参照しながら、手書き入力できる様になる。
【0169】
なお、入力窓4301には、入力確定ボタン2000が設けられており、この入力確定ボタン2000の押下により、手書き入力モードが終了する。また、入力窓4301は、入力される座標の重心の移動を把握し、その移動方向に移動する構成となっている。この制御は電子黒板ソフト1506がおこなう。4302は、画面端部であることを警告する警告線である。このように警告線4302が表示されることによって、ユーザは画面端部に到来したことを把握でき、行を改めて文字を入力することが可能となる。なお、使用の態様によっては、警告線を発色表示させてもよい。
【0170】
図44は、PDA4100の処理流れの一例を示したフローチャートである。PDA4100は、まず、手書き入力モードが選択されたかを検出する(ステップS4401)。これは、ペンボタン4132が押下されたことを検出することによりおこなう。手書き入力モードが選択された場合(ステップS4401:YES)、最初の入力された座標位置を中心として、手書き入力用のサブウィンドウ(入力窓)4301を表示する(ステップS4402)。
【0171】
つづいて、サブウィンドウを順次移動させながら、ウィンドウ内に描画された線図を保存する(ステップS4403)。このサブウィンドウの移動は、滑らかな移動であってもよいし、断続的な移動であってもよい。なお、サブウィンドウの移動方向は、入力された座標の重心の移動方向とする。このように順次サブウィンドウを移動させることにより、円滑な手書き入力が可能となる。
【0172】
つぎに、PDA4100は、手書き入力モードが解除されたかを判断する(ステップS4404)。この入力解除は、入力確定ボタン2000の押下、ペンボタン4132の再押下、入力タイムアウトの検知によりおこなうことができる。手書き入力モードが解除された場合(ステップS4404:YES)、ステップS4403で保存した線図をタッチパネル4101に表示する(ステップS4406)。
【0173】
一方、ステップS4404で手書き入力モードが維持されていると判断した場合(ステップS4404:NO)、所定量の線図が保存されたかを判断する(ステップS4405)。ここで、所定量とは、たとえば、入力窓4301の面積の5%に相当するデータ量であってもよいし、入力窓4301が移動して入力窓4301から消えた線図の量(たとえば入力窓が150画素×150画素である場合に、左側に消えていった30画素×100画素分のデータ量)であってもよい。所定量の線図が保存されていない場合(ステップS4405:NO)、ステップS4403に移行して上述の処理を続行する。
【0174】
一方、ステップS4405で所定量の線図が保存されたと判断した場合(ステップS4405:YES)、ステップS4406に移行して、保存した線図を縮尺して表示面に反映させる。ステップS4405による保存判断により、入力確定ボタン2000を押下しない場合であっても、適宜、入力中に縮小された線図が描画される。したがって、PDA4100のように、入力窓4301と、タッチパネル4101が同時に見えているような場合であっても、適宜、縮小表示が反映されるのでユーザにとって操作性の向上したPDAを提供することが可能となる。
【0175】
以上説明したように、実施の形態3のPDAは、入力窓4301を設けることにより、操作性よく小文字を入力することが可能となる。また、入力限界を線により表示するので、座標入力を円滑に推移させることが可能となる。
【0176】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明の情報入力装置(請求項1)は、入力した線図、たとえば文字を小さく表示することができ、これにより、検出精度を維持しつつ、細かな線図を描画することが可能な情報入力装置を提供することができる。また、情報入力装置(請求項1)は、既に表示された細かな文字に連続させて線図を表示することができ、これにより、利便性を向上させた情報入力装置を提供することができる。
【0179】
また、本発明の情報入力装置(請求項)は、請求項に記載の情報入力装置において、前記移動手段による移動量が人間の肩幅程度の移動量であるので、画面を適切な量だけ移動することができ、これにより、利便性を向上させた情報入力装置を提供することができる。
【0180】
また、本発明の情報入力装置(請求項)は、請求項に記載の情報入力装置において、警告手段が、前記表示制御手段による縮尺では前記表示面に表示しきれないため、前記移動手段による移動がおこなえないことを警告するので、入力面が表示画面端部にさしかかったことを通知することができ、これにより、利便性を向上させた情報入力装置を提供することができる。
【0181】
また、本発明の情報入力装置(請求項)は、請求項に記載の情報入力装置において、前記警告手段が、前記表示面への警告表示、前記表示面の移動できない端部側での発色表示、前記移動手段による移動の停止、もしくは、警告音により警告するので、入力面が表示画面端部にさしかかったことを効率よく通知することができ、これにより、利便性を向上させた情報入力装置を提供することができる。
【0182】
また、本発明の情報入力装置(請求項)は、請求項1〜の何れか一つに記載の情報入力装置において、計時手段が、座標の入力が最後に終了してからの時間を計測し、終了制御手段が、前記計時手段により計測された時間が予め定められた時間以上となった場合に、前記終了手段を制御して前記手書き入力モードを終了させるので、別途操作を必要とせず、所定時間の経過により通常の描画モードに移行することができ、これにより、利便性を向上させた情報入力装置を提供することができる。
【0183】
また、本発明の情報入力装置(請求項)は、別途操作を必要とせず、所定時間の経過により通常の描画モードに移行することができ、これにより、利便性を向上させた情報入力装置を提供することができる。また、情報入力装置(請求項6)は、既に表示された細かな文字に連続させて線図を表示することができ、これにより、利便性を向上させた情報入力装置を提供することができる。これにより、利便性を向上させた情報入力装置を提供することができる。
【0184】
また、本発明の情報入力装置(請求項)は、請求項1〜の何れか一つに記載の情報入力装置において、左右判断手段が、前記入力面に入力されている座標が前記入力面の左半分にあるか右半分にあるかを判断し、ボタン表示手段が、前記左右判断手段により前記入力面に入力されている座標が左半分にあると判断された場合には前記表示面の左端の所定位置に、前記左右判断手段により前記入力面に入力されている座標が右半分にあると判断された場合には前記表示面の右端の所定位置に、前記終了手段により前記手書入力モードを終了させる機能を割り付けた入力確定ボタンを表示するので、大幅な移動を伴わず手書き入力モードを終了可能とし、これにより、利便性を向上させた情報入力装置を提供することができる。
【0185】
また、本発明の情報入力装置(請求項)は、請求項1〜の何れか一つに記載の情報入力装置において、上下判断手段が、前記入力面に入力されている座標が前記入力面の上半分にあるか下半分にあるかを判断し、ボタン表示手段が、前記上下判断手段により前記入力面に入力されている座標が上半分にあると判断された場合には前記表示面の上端の所定位置に、前記上下判断手段により前記入力面に入力されている座標が下半分にあると判断された場合には前記表示面の下端の所定位置に、前記終了手段により前記手書入力モードを終了させる機能を割り付けた入力確定ボタンを表示するので、大幅な移動を伴わず手書き入力モードを終了可能とし、これにより、利便性を向上させた情報入力装置を提供することができる。
【0186】
また、本発明の情報入力装置(請求項)は、請求項1〜の何れか一つに記載の情報入力装置において、ボタン表示手段が、前記入力面に入力されている座標の位置から所定方向に所定間隔離れた位置に、前記終了手段により前記手書入力モードを終了させる機能を割り付けた入力確定ボタンを表示するので、大幅な移動を伴わず手書き入力モードを終了可能とし、これにより、利便性を向上させた情報入力装置を提供することができる。
【0187】
また、本発明の情報入力装置(請求項10)は、請求項1〜の何れか一つの情報入力装置において、解除手段が、前記表示制御手段による所定の縮尺の表示制御を解除するので、必要に応じて入力した線図をそのままの大きさで表示することができ、これにより、利便性を向上させた情報入力装置を提供することができる。
【0188】
また、本発明の情報入力装置の制御方法(請求項11)は、入力した線図、たとえば文字を小さく表示することができ、これにより、検出精度を維持しつつ、細かな線図を描画することが可能な情報入力装置を提供することができる。また、情報入力装置(請求項1)は、既に表示された細かな文字に連続させて線図を表示することができ、これにより、利便性を向上させた情報入力装置を提供することができる。
【0191】
また、本発明の情報入力装置の制御方法(請求項12)は、請求項11に記載の情報入力装置の制御方法において、前記移動工程による移動量が人間の肩幅程度の移動量であるので、画面を適切な量だけ移動することができ、これにより、利便性を向上させた情報入力装置の制御方法を提供することができる。
【0192】
また、本発明の情報入力装置の制御方法(請求項13)は、請求項12に記載の情報入力装置の制御方法において、警告信号送信工程では、前記縮尺描画信号送信工程で送信する縮尺描画信号に基づいては前記表示面に前記線図を表示させきれないため、前記移動信号送信工程に移行できないことを警告させる警告信号を送信するので、入力面が表示画面端部にさしかかったことを通知することができ、これにより、利便性を向上させた情報入力装置の制御方法を提供することができる。
【0193】
また、本発明の情報入力装置の制御方法(請求項14)は、請求項13に記載の情報入力装置の制御方法において、前記警告信号送信工程では、前記表示面に警告表示をさせる警告信号、前記移動させきることのできない端部側で発色表示をさせる警告信号、前記移動信号送信工程に従った移動を停止させる警告信号、もしくは、警告音により警告させる警告信号を送信するので、入力面が表示画面端部にさしかかったことを効率よく通知することができ、これにより、利便性を向上させた情報入力装置の制御方法を提供することができる。
【0194】
また、本発明の情報入力装置の制御方法(請求項15)は、請求項1114の何れか一つに記載の情報入力装置の制御方法において、計時工程では、座標の入力が最後に終了してからの時間を計測し、前記縮尺描画信号送信工程では、前記計時工程により計測された時間が予め定められた時間以上となった場合に、前記縮尺描画信号を送信するので、別途操作を必要とせず、所定時間の経過により通常の描画モードに移行することができ、これにより、利便性を向上させた情報入力装置の制御方法を提供することができる。
【0195】
また、本発明の情報入力装置の制御方法(請求項16)は、請求項11〜14の何れか一つに記載の情報入力装置の制御方法において、ボタン表示信号送信工程では、前記入力面に入力されている座標が左半分にある場合には前記表示面の左端の所定位置に、前記入力面に入力されている座標が右半分にある場合には前記表示面の右端の所定位置に、前記終了信号を発生する機能を割り付けた入力確定ボタンを表示させるので、大幅な移動を伴わず手書き入力モードを終了可能とし、これにより、利便性を向上させた情報入力装置の制御方法を提供することができる。
【0196】
また、本発明の情報入力装置の制御方法(請求項17)は、上下判断工程では、請求項1114の何れか一つに記載の情報入力装置の制御方法において、ボタン表示信号送信工程では、前記入力面に入力されている座標が上半分にある場合には前記表示面の上端の所定位置に、前記入力面に入力されている座標が下半分にある場合には前記表示面の下端の所定位置に、前記終了信号を発生する機能を割り付けた入力確定ボタンを表示させるので、大幅な移動を伴わず手書き入力モードを終了可能とし、これにより、利便性を向上させた情報入力装置の制御方法を提供することができる。
【0197】
また、本発明の情報入力装置の制御方法(請求項18)は、請求項1114の何れか一つに記載の情報入力装置の制御方法において、ボタン表示信号送信工程では、前記入力面に入力されている座標の位置から所定方向に所定間隔離れた位置に、前記終了信号を発生する機能を割り付けた入力確定ボタンを表示させるので、大幅な移動を伴わず手書き入力モードを終了可能とし、これにより、利便性を向上させた情報入力装置の制御方法を提供することができる。
【0198】
また、本発明の情報入力装置の制御方法(請求項19)は、請求項1118の何れか一つの情報入力装置の制御方法において、前記縮尺信号送信工程で送信する縮尺描画信号にその縮尺率を1と設定する信号を含ませたので、必要に応じて入力した線図をそのままの大きさで表示することができ、これにより、利便性を向上させた情報入力装置の制御方法を提供することができる。
【0199】
また、本発明の記録媒体(請求項20)は、入力した線図、たとえば文字を小さく表示させることができ、これにより、検出精度を維持しつつ、細かな線図を描画させることが可能な記録媒体を提供することができる。また、記録媒体(請求項20)は、既に表示された細かな文字に連続させて線図を表示することができ、これにより、利便性を向上させた記録媒体を提供することができる。
【0200】
また、請求項21に記載のプログラムは、入力した線図、たとえば文字を小さく表示させることができ、これにより、検出精度を維持しつつ、細かな線図を描画させることが可能なプログラムを提供することができる。また、請求項21に記載のプログラムは、既に表示された細かな文字に連続させて線図を表示することができ、これにより、利便性を向上させることが可能なプログラムを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施の形態1の電子黒板システムのブロック構成の一例を示した図である。
【図2】実施の形態1の電子黒板システムの一例を前方側から示した外観構成図である。
【図3】図2に示した電子黒板システムを後方側から示した外観構成図である。
【図4】映写パネルが大型の電子黒板システムの筐体の構成を説明する断面図である。
【図5】座標入力ユニットの一例を示した概略構成図である。
【図6】コーナーキューブリフレクタの構成を示した説明図である。
【図7】多数の平面鏡から構成される反射部の一例を示した説明図である。
【図8】光学ユニットの発光部の内部構造を示した概略構成図である。
【図9】扇形の光を発する発光部の他の構成例を示した図であり、同図(a)は平面図、同図(b)は正面図である。
【図10】光学ユニットの受光部の内部構造を座標入力面に垂直な方向から示した概略構成図である。
【図11】光学ユニットが検知した座標点の方向と光学ユニット間の距離とから座標点の位置を計算する説明図である。
【図12】受光レンズに平行光線が入光した場合の検知域値の設定例を示した図である。
【図13】座標入力ユニットの他の構成の一例を示した図である。
【図14】図4に示したような大型の映写パネルを有する電子黒板システムの光学系の一例を示した説明図である。
【図15】実施の形態1に使用するコンピュータのブロック構成図である。
【図16】電子黒板ソフトが起動した場合の映写パネルに表示された電子交番画面の画面構成例を示した図である。
【図17】拡張ツールバーの構成の一例を示した説明図である。
【図18】図形描画ツールバーの構成の一例を示した説明図である。
【図19】実施の形態1で、手書き入力モード開始前の電子黒板画面の様子を示した図である。
【図20】ユーザがペンボタンを押下し、図19に示した×印から「2.手書き」と書いた時点の電子黒板画面の様子を示した図である。
【図21】図20に示した「2.手書き」に引き続いて「文字をイメージデータ」と描画した時点の電子黒板画面の様子を示した図である。
【図22】移動判断領域を示した説明図である。
【図23】座標の入力が移動判断領域にあったため、電子黒板ソフトにより電子黒板画面の表示内容全体を左側に移動させた直後の様子を示した説明図である。
【図24】電子黒板ソフトによる電子黒板画面の移動後に続けて文字を入力した様子を示した説明図である。
【図25】手書き入力モードが終了し、手書き入力モード中に入力された線図が縮小表示された様子を示した説明図である。
【図26】図19に示した手書きの文字や線を消しゴムで消去する際の様子を示す説明図である。
【図27】図形入力モードで直線を描画した様子を示した説明図である。
【図28】図形描画モードで四角形を描画した様子を示した説明図である。
【図29】或る点に座標が入力された際の電子黒板画面の仮想的な拡大について説明した説明図である。
【図30】画像の表示制御の設定をおこなう設定画面の一例を示した説明図である。
【図31】電子黒板システムの手書き入力モードを実行する際の機能的構成の一例を示した機能ブロック図である。
【図32】実施の形態1の電子黒板システムの処理流れの一例を示したフローチャートである。
【図33】実施の形態1の電子黒板システムの入力位置判断の処理流れの一例を示したフローチャートである。
【図34】実施の形態2の手書き入力モード開始前の電子黒板画面の様子を示した図である。
【図35】ユーザがペンボタンを押下し、図34に示した×印から「二.手」と書いた時点の電子黒板画面の様子を示した図である。
【図36】図35に示した「二.手」に引き続いて「書き文字」と描画した時点の電子黒板画面の様子を示した図である。
【図37】座標の入力が移動判断領域(下端)にあったため、電子黒板ソフトにより電子黒板画面の表示内容全体を上部側に移動させた直後の様子を示した説明図である。
【図38】電子黒板ソフトによる電子黒板画面の移動後に続けて文字を入力した様子を示した説明図である。
【図39】手書き入力モードが終了し、手書き入力モード中に入力された線図が縮小表示された様子を示した説明図である。
【図40】図33に示したの同様の電子黒板システムの処理流れ、とくに入力位置判断の処理流れの一例を示したフローチャートである。
【図41】実施の形態3のPDAの外観構成を説明する説明図である。
【図42】実施の形態3のPDAのタッチパネルの構造を説明する概略構成図である。
【図43】ペンボタンが押下され手書き入力モードが実行されている状態を示した説明図である。
【図44】PDA4100の処理流れの一例を示したフローチャートである。
【図45】従来の細かな線図を入力する際の手順を説明したフローチャートである。
【符号の説明】
100 電子黒板システム(マルチメディアボート)
101 映写パネル
102 座標入力ユニット
103 コントローラ
104 コンピュータ
105 プロジェクタユニット
201 パネル部
202 機器収納部
203 スピーカ
403 反射部
501 座標入力面
502 光学ユニット
701 平面鏡
801 発光部
802 発光素子
1001 受光部
1003 受光素子
1004 ラインセンサ
1301 発光素子
1302 受光素子
1401 反射ミラー
1506 電子黒板ソフト
1508 各種アプリケーションプログラム
1509 ハードディスク
1510 グラフィックスボード
1511 ネットワーク・カード
1600 電子黒板画面
1601 ツールバー
1602 コンピュータ画面ボタン
1603 ペンボタン
1604 消しゴムボタン
1605 前ページボタン
1607 次ページボタン
1608 印刷ボタン
1609 電子黒板ソフト設定ボタン
1610 終了ボタン
1800 描画ツールバー
2000 入力確定ボタン
2900 領域
3000 設定画面
3001 縮小維持決定ボックス
3002 拡大率決定ボックス
3003 入力タイムアウト設定ボックス
3004 スクロール幅決定ボックス
3101 手書きモード開始部
3102 手書きモード終了部
3103 座標入力部
3104 格納部
3105 表示制御部
3106 表示部
3107 計時部
3108 終了制御部
3109 位置検知部
3110 移動制御部
3111 警告部
4101 タッチパネル
4103 ボタン群
4106 入力ペン
4132 ペンボタン
4301 入力窓
4302 警告線

Claims (21)

  1. 座標の入力面と、入力された座標に対する処理結果を表示する表示面とが同一のもしくは1対1に対応した情報入力装置であって、前記処理として、前記入力面に入力された線図をそのまま前記表示面に表示する手書入力モードと、前記入力面に入力された複数の点に基づいてもしくは前記入力面に対する所定のドラッグ操作に基づいて、整形された図形を前記表示面に表示する図形入力モードと、を少なくとも備える各種の描画モードが実行可能な情報入力装置において、
    前記手書入力モードを開始する開始手段と、
    前記開始手段により手書入力モードが開始した場合に、当該手書入力モード中に前記入力面に対して描画された線図を一時格納する格納手段と、
    前記手書入力モードを終了する終了手段と、
    前記手書入力モード中に最初に入力された座標位置を起点として、前記格納手段により格納された線図を所定の縮尺で拡大表示し、前記終了手段により手書入力モードが終了した場合に、前記格納手段により格納された線図を、前記表示面の所定の位置に所定の縮尺で縮小表示する表示制御手段と、
    前記手書入力モード中に、前記入力面の所定の周辺領域であって、前記表示制御手段によ拡大表示に伴って表示されなくなった領域が存在している側の領域に、座標が入力されているか否かを検知する検知手段と、
    前記検知手段により前記座標入力されたことが検知された場合に、当該周辺領域からみて当該入力されている座標側から対向する側に向かう方向に、描画された線図全体を移動させ、当該線図全体が移動した後の空白領域に前記拡大表示に伴って表示されなくなった領域を前記表示制御手段に表示させる移動手段と、
    を具備したことを特徴とする情報入力装置。
  2. 前記移動手段による移動量は、人間の肩幅程度の移動量であることを特徴とする請求項1に記載の情報入力装置。
  3. 前記表示制御手段による縮尺では前記表示面に表示しきれないため、前記移動手段による移動がおこなえないことを警告する警告手段を具備したことを特徴とする請求項2に記載の情報入力装置。
  4. 前記警告手段は、前記表示面への警告表示、前記表示面の移動できない端部側での発色表示、前記移動手段による移動の停止、もしくは、警告音により警告することを特徴とする請求項3に記載の情報入力装置。
  5. 座標の入力が最後に終了してからの時間を計測する計時手段と、
    前記計時手段により計測される時間が予め定められた時間以上となった場合に、前記終了手段を制御して前記手書入力モードを終了させる終了制御手段と、
    を具備したことを特徴とする請求項1〜4の何れか一つに記載の情報入力装置。
  6. 座標の入力面と、入力された座標に対する処理結果を表示する表示面とが同一のもしくは1対1に対応した情報入力装置であって、前記処理として、前記入力面に入力された線図をそのまま前記表示面に表示する手書入力モードと、前記入力面に入力された複数の点に基づいてもしくは前記入力面に対する所定のドラッグ操作に基づいて、整形された図形を前記表示面に表示する図形入力モードと、を少なくとも備える各種の描画モードが実行可能な情報入力装置において、
    前記手書入力モードを開始する開始手段と、
    前記開始手段により手書入力モードが開始した場合に、当該手書入力モード中に前記入力面に対して描画された線図を一時格納する格納手段と、
    前記入力面に対する座標の入力終了を検知する終了検知手段と、
    前記終了検知手段により座標の入力終了が最後に検知されてからの時間を計測する計時手段と、
    前記手書入力モード中に最初に入力された座標位置を起点として、前記格納手段により格納された線図を所定の縮尺で拡大表示し、前記計時手段により計測される時間が予め定められた時間以上となった場合に、前記格納手段により格納された線図を、前記表示面の所定の位置に所定の縮尺で縮小表示する表示制御手段と、
    前記手書入力モード中に、前記入力面の所定の周辺領域であって、前記表示制御手段によ拡大表示に伴って表示されなくなった領域が存在している側の領域に、座標が入力されているか否かを検知する検知手段と、
    前記検知手段により前記座標入力されたことが検知された場合に、当該周辺領域からみて当該入力されている座標側から対向する側に向かう方向に、描画された線図全体を移動させ、当該線図全体が移動した後の空白領域に前記拡大表示に伴って表示されなくなった領域を前記表示制御手段に表示させる移動手段と、
    を具備したことを特徴とする情報入力装置。
  7. 前記入力面に入力されている座標が前記入力面の左半分にあるか右半分にあるかを判断する左右判断手段と、
    前記左右判断手段により前記入力面に入力されている座標が左半分にあると判断された場合には前記表示面の左端の所定位置に、前記左右判断手段により前記入力面に入力されている座標が右半分にあると判断された場合には前記表示面の右端の所定位置に、前記終了手段により前記手書入力モードを終了させる機能を割り付けた入力確定ボタンを表示するボタン表示手段と、
    を具備したことを特徴とする請求項1〜4の何れか一つに記載の情報入力装置。
  8. 前記入力面に入力されている座標が前記入力面の上半分にあるか下半分にあるかを判断する上下判断手段と、
    前記上下判断手段により前記入力面に入力されている座標が上半分にあると判断された場合には前記表示面の上端の所定位置に、前記上下判断手段により前記入力面に入力されている座標が下半分にあると判断された場合には前記表示面の下端の所定位置に、前記終了手段により前記手書入力モードを終了させる機能を割り付けた入力確定ボタンを表示するボタン表示手段と、
    を具備したことを特徴とする請求項1〜4の何れか一つに記載の情報入力装置。
  9. 前記入力面に入力されている座標の位置から所定方向に所定間隔離れた位置に、前記終了手段により前記手書入力モードを終了させる機能を割り付けた入力確定ボタンを表示するボタン表示手段を具備したことを特徴とする請求項1〜4の何れか一つに記載の情報入力装置。
  10. 前記表示制御手段による所定の縮尺の表示制御を解除する解除手段を具備したことを特徴とする請求項1〜9の何れか一つに記載の情報入力装置。
  11. 座標の入力面と入力された座標に対する処理結果を表示させる表示面とが同一のもしくは1対1に対応し、かつ、前記処理として、前記入力面に入力された線図をそのまま前記表示面に表示させる手書入力モードと、前記入力面に入力された複数の点に基づいてもしくは前記入力面に対する所定のドラッグ操作に基づいて、整形された図形を前記表示面に表示させる図形入力モードと、を少なくとも備える各種の描画モードを実行させることが可能な情報入力装置の制御方法であって、
    前記手書入力モードを開始させる開始信号を受信する開始信号受信工程と、
    前記開始信号入力工程を経て前記手書入力モードを開始させた後に、前記入力面に対して描画された線図に対応する信号である描画信号を順次受信する描画信号受信工程と、
    前記手書入力モードを終了させる終了信号を受信する終了信号受信工程と、
    前記手書入力モード中に最初に入力された座標位置を起点として、前記描画信号受信工程で受信した描画信号に対応する前記線図を所定の縮尺で前記表示面に拡大描画させる拡大描画信号を送信し、前記終了信号受信工程により終了信号を受信した場合に、前記描画信号受信工程で順次受信していた描画信号に基づいて、前記入力面に描画された線図を前記表示面に所定の縮尺で縮小描画させる縮尺描画信号を送信する縮尺描画信号送信工程と、
    前記手書入力モード中に、前記入力面の所定の周辺領域であって、前記縮尺描画信号送信工程によ拡大描画に伴って表示されなくなった領域が存在している側の領域に、座標からの信号を受信する端部信号受信工程と、
    前記端部信号受信工程を経て、前記座標からの信号を受信した場合に、当該周辺領域からみて当該入力されている座標側から対向する側に向かう方向に、描画された線図全体を移動させ、当該線図全体が移動した後の空白領域に前記拡大表示に伴って表示されなくなった領域を前記表示制御手段に表示させる移動工程と、
    を含んだことを特徴とする情報入力装置の制御方法。
  12. 前記移動の量は、人間の肩幅程度の移動量であることを特徴とする請求項11に記載の情報入力装置の制御方法。
  13. 前記縮尺描画信号送信工程で送信する縮尺描画信号に基づいては前記表示面に前記線図を表示させきれないため、前記移動信号送信工程に移行できないことを警告させる警告信号を送信する警告信号送信工程を含んだことを特徴とする請求項12に記載の情報入力装置の制御方法。
  14. 前記警告信号送信工程では、前記表示面に警告表示をさせる警告信号、前記移動させきることのできない端部側で発色表示をさせる警告信号、前記移動信号送信工程に従った移動を停止させる警告信号、もしくは、警告音により警告させる警告信号を送信することを特徴とする請求項13に記載の情報入力装置の制御方法。
  15. 座標の入力が最後に終了してからの時間を計測する計時工程を含み、前記縮尺描画信号送信工程では、前記計時工程により計測された時間が予め定められた時間以上となった場合に、前記縮尺描画信号を送信することを特徴とする請求項11〜14の何れか一つに記載の情報入力装置の制御方法。
  16. 前記入力面に入力されている座標が左半分にある場合には前記表示面の左端の所定位置に、前記入力面に入力されている座標が右半分にある場合には前記表示面の右端の所定位置に、前記終了信号を発生する機能を割り付けた入力確定ボタンを表示させるボタン表示信号送信工程を含んだことを特徴とする請求項11〜14の何れか一つに記載の情報入力装置の制御方法。
  17. 前記入力面に入力されている座標が上半分にある場合には前記表示面の上端の所定位置に、前記入力面に入力されている座標が下半分にある場合には前記表示面の下端の所定位置に、前記終了信号を発生する機能を割り付けた入力確定ボタンを表示させるボタン表示信号送信工程を含んだことを特徴とする請求項11〜14の何れか一つに記載の情報入力装置の制御方法。
  18. 前記入力面に入力されている座標の位置から所定方向に所定間隔離れた位置に、前記終了信号を発生する機能を割り付けた入力確定ボタンを表示させるボタン表示信号送信工程を含んだことを特徴とする請求項11〜14の何れか一つに記載の情報入力装置の制御方法。
  19. 前記縮尺信号送信工程で送信する縮尺描画信号にその縮尺率を1と設定する信号を含ませたことを特徴とする請求項11〜18の何れか一つに記載の情報入力装置の制御方法。
  20. 座標の入力面と入力された座標に対する処理結果を表示させる表示面とが同一のもしくは1対1に対応し、かつ、前記処理として、前記入力面に入力された線図をそのまま前記表示面に表示させる手書入力モードと、前記入力面に入力された複数の点に基づいてもしくは前記入力面に対する所定のドラッグ操作に基づいて、整形された図形を前記表示面に表示させる図形入力モードと、を少なくとも備える各種の描画モードを実行させることが可能なプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体であって、
    コンピュータに、
    前記手書入力モードを開始させる開始信号を受信する開始信号受信手順と、
    前記開始信号入力手順を経て前記手書入力モードを開始させた後に、前記入力面に対して描画された線図に対応する信号である描画信号を順次受信する描画信号受信手順と、
    前記手書入力モードを終了させる終了信号を受信する終了信号受信手順と、
    前記手書入力モード中に最初に入力された座標位置を起点として、前記描画信号受信工程で受信した描画信号に対応する前記線図を所定の縮尺で前記表示面に拡大描画させる拡大描画信号を送信し、前記終了信号受信手順により終了信号を受信した場合に、前記描画信号受信手順で順次受信していた描画信号に基づいて、前記入力面に描画された線図を前記表示面に所定の縮尺で縮小描画させる縮尺描画信号を送信する縮尺描画信号送信手順と、
    前記手書入力モード中に、前記入力面の所定の周辺領域であって、前記縮尺描画信号送信工程によ拡大描画に伴って表示されなくなった領域が存在している側の領域に、座標からの信号を受信する端部信号受信工程と、
    前記端部信号受信工程を経て、前記座標からの信号を受信した場合に、当該周辺領域からみて当該入力されている座標側から対向する側に向かう方向に、描画された線図全体を移動させ、当該線図全体が移動した後の空白領域に前記拡大表示に伴って表示されなくなった領域を前記表示制御手段に表示させる移動工程と、
    を実行させるためのプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体。
  21. 座標の入力面と入力された座標に対する処理結果を表示させる表示面とが同一のもしくは1対1に対応し、かつ、前記処理として、前記入力面に入力された線図をそのまま前記表示面に表示させる手書入力モードと、前記入力面に入力された複数の点に基づいてもしくは前記入力面に対する所定のドラッグ操作に基づいて、整形された図形を前記表示面に表示させる図形入力モードと、を少なくとも備える各種の描画モードを実行させることが可能な、情報入力装置を制御するプログラムであって、
    情報入力装置に、
    前記手書入力モードを開始させる開始手順と、
    前記開始手順により手書入力モードを開始させた場合に、当該手書入力モード中に前記入力面に対して描画された線図を一時格納させる格納手順と、
    前記手書入力モードを終了させる終了手順と、
    前記手書入力モード中に最初に入力された座標位置を起点として、前記格納手段により格納された線図を所定の縮尺で拡大表示し、前記終了手順により手書入力モードを終了させた場合に、前記格納手順により格納させた線図を、前記表示面の所定の位置に所定の縮尺で縮小表示させる表示制御手順と、
    前記手書入力モード中に、前記入力面の所定の周辺領域であって、前記表示制御手順によ拡大表示に伴って表示されなくなった領域が存在している側の領域に、座標が入力されているか否かを検知する検知手順と、
    前記検知手順により前記座標入力されたことが検知された場合に、当該周辺領域からみて当該入力されている座標側から対向する側に向かう方向に、描画された線図全体を移動させ、当該線図全体が移動した後の空白領域に前記拡大表示に伴って表示されなくなった領域を前記表示制御手順に表示させる移動手順と、
    を実行させることを特徴とするプログラム。
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