JP4515582B2 - 商品展示具 - Google Patents

Description

【０００１】
【発明の属する技術分野】
この発明は、上下に配された複数段の棚枠に商品を載置して展示する展示具に関するものである。
【０００２】
【従来の技術及び問題点】
従来より、厚紙製の基板に取り付けた樹脂成形品の棚枠に商品を載せる吊下型の商品展示具が使用されているが、このような展示具は、棚枠を扁平に折り畳むことができないため、輸送時や保管時に嵩張るという問題がある。
【０００３】
【発明が解決しようとする課題】
そこで、この発明は、棚枠を折り畳んで扁平化でき、店頭で迅速に組み立てることができる展示具を提供することを課題とする。
【０００４】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するため、この発明は、基材に複数段の棚枠を設けた商品展示具において、前記基材には、稜板、背表板及び背裏板を内側から対称に順次連設し、各段の棚枠に対応して稜板に横方向の係入孔を設け、前記棚枠には、前枠板の両側縁に側枠板を、下縁に棚底板をそれぞれ連設し、棚底板の先端縁に係入片を設け、前記側枠板の外側縁を背表板に接合し、一対の稜板を前方に突出するように山折りし、裏側へ折り返した背裏板同士を係合させ、係入片を係入孔に係入したのである。
【０００５】
この商品展示具は、背裏板同士の係合を解除し、係入片を係入孔から抜いて、基材を延ばしつつ、棚底板を折り上げると、棚枠を折り畳んで扁平化でき、この状態から迅速に組み立てることができる。
【０００６】
【発明の実施の形態】
以下、この発明の実施形態を添付図面に基づいて説明する。
【０００７】
この展示具は、図５に示すように、１枚の基材１のブランク、２枚の補強板１１、１枚の装飾板１２及び３枚の棚枠１４のブランクから構成される。
【０００８】
図１に示す基材１のブランクでは、稜板２、背表板３及び背裏板４が内側から対称に順次連設され、一方の背裏板４の先端縁には２個の係合片５とその間に挟まれた１個の貼着片６が、他方の背裏板４には係合片５に対応する係合孔７がそれぞれ設けられている。稜板２には横方向の係入孔８が、背表板３にはＬ字状の差込孔９がそれぞれ３つ上下に並べて設けられ、背表板３と背裏板４の隣接する上隅部には紐孔１０が設けられている。
【０００９】
図２に示す補強板１１は、稜板２を補強するものであり、この補強板１１には稜板２に対応して係入孔８が設けられている。
【００１０】
図３に示す装飾板１２は、基材１の上部に取り付けられるものであり、両端部に貼着片１３が設けられ、その上部には背表板３と背裏板４と同様に紐孔１０が設けられている。
【００１１】
図４に示す棚枠１４のブランクでは、前枠板１５の両側縁に側枠板１６が、下縁に棚底板１７がそれぞれ連設され、側枠板１６及び棚底板１７の外側縁には差込片１８が、棚底板１７の先端縁には係入片１９がそれぞれ設けられている。また、棚底板１７の基端外側から先端内側へ向けて斜折線２０が形成されている。
【００１２】
上記各部材からこの展示具を組み立てるには、図７に示すように、基材１において、補強板１１を稜板２の裏面に係入孔８同士が一致するように貼り合わせ、一対の稜板２を前方に突出するように山折りし、各棚枠１４において、前枠板１５から側枠板１６を後方へ折り曲げ、棚底板１７を内側へ折り曲げる。
【００１３】
そして、側枠板１６から延びる差込片１８と、棚底板１７から延びる差込片１８とを差込孔９の各辺に差し込んで背表板３の裏面に貼り着け、係入片１９を係入孔８に係入する。また、装飾板１２の貼着片１３を内側へ折り曲げ、背表板３の外側上部に紐孔１０同士が一致するように貼り着ける。
【００１４】
その後、背裏板４を裏側へ折り曲げ、図８及び図９に示すように、係合片５を係合孔７に差し込んで背裏板４同士を係合させ、貼着片６を他方の背裏板４に貼り着けると、組立形状が保持されるので、各棚枠１４に商品を収納して展示できる。また、この展示具を吊り下げて商品を展示する際には、紐孔１０に紐２１を挿通する。
【００１５】
ところで、この展示具は、図６に示すように、背裏板４同士の係合を解除し、係入片１９を係入孔８から抜いて、基材１を延ばしつつ、棚底板１７を斜折線２０に沿って折り上げることにより、棚枠１４を折り畳んで扁平化できるので、嵩張らない状態で効率的に輸送・保管できる。また、その逆の手順により、店頭でも迅速に組み立てることができるので、展示作業も能率的に行える。
【００１６】
なお、この実施形態では、前枠板１５を扇状とし、側枠板１６及び棚底板１７が傾くように差込孔９を形成したが、前枠板１５を方形とし、側枠板１６及び棚底板１７がそれぞれ垂直及び水平に向くように差込孔９を形成してもよい。
【００１７】
また、素材として、基材１、補強板１１及び装飾板１２には板紙を用い、棚枠１４には告知効果を高めるため透明プラスチック板を用いたが、棚枠１４にも板紙を用いることができる。
【００１８】
【発明の効果】
以上のように、この発明に係る商品展示具は、棚枠を折り畳んで扁平化できるので、効率的に輸送・保管でき、また、店頭で扁平状態から迅速に組み立てることができるので、展示時の作業性にも優れたものとなる。
【図面の簡単な説明】
【図１】基材のブランクを示す図
【図２】補強板を示す図
【図３】装飾板を示す図
【図４】棚枠のブランクを示す図
【図５】各部材の分解斜視図
【図６】展示具の折畳状態を示す斜視図
【図７】同上の組立過程を示す後方からの斜視図
【図８】同上の組立状態を示す斜視図
【図９】同上の横断平面図
【符号の説明】
１ 基材
２ 稜板
３ 背表板
４ 背裏板
５ 係合片
６ 貼着片
７ 係合孔
８ 係入孔
９ 差込孔
１０ 紐孔
１１ 補強板
１２ 装飾板
１３ 貼着片
１４ 棚枠
１５ 前枠板
１６ 側枠板
１７ 棚底板
１８ 差込片
１９ 係入片
２０ 斜折線
２１ 紐

Claims (1)

1. 基材（１）に複数段の棚枠（１４）を設けた商品展示具において、基材（１）には、稜板（２）、背表板（３）及び背裏板（４）を内側から対称に順次連設し、各段の棚枠（１４）に対応して稜板（２）に横方向の係入孔（８）を設け、棚枠（１４）には、前枠板（１５）の両側縁に側枠板（１６）を、下縁に棚底板（１７）をそれぞれ連設し、棚底板（１７）の先端縁に係入片（１９）を設け、側枠板（１６）の外側縁を背表板（３）に接合し、一対の稜板（２）を前方に突出するように山折りし、裏側へ折り返した背裏板（４）同士を係合させ、係入片（１９）を係入孔（８）に係入したことを特徴とする商品展示具。

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