JP3070338U - 商品展示用包装具 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 分別回収が容易な商品展示用包装具を提供す
ること。 【解決手段】 厚紙を折り曲げて重ね、一方の折り曲げ
片４に通孔10を形成した基台２と、この基台の厚紙を通
孔10の周縁領域2aを除いて接合した接着剤層６と、皿状
でそのフランジ部７を周縁領域2aで支持され、容器部8
を通孔１０を介して外部に突出させた透明な商品収納ケ
ース３とからなる商品展示用包装具１。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【考案の属する技術分野】

この考案は商品展示用包装具に関し、更に詳しくは文房具、電気部品などの商 品を外から見える形で包装して展示する商品展示用包装具に関する。

【０００２】

【従来の技術及び考案が解決しようとする課題】

この種の商品展示用包装具としては、例えば、１枚の厚紙と、この厚紙に固着 された透明合成樹脂製商品収納ケースとからなるものが知られているが、この商 品収納ケースは皿状で、その容器部分には商品として、例えば文房具を入れ、そ のフランジ部分を前記厚紙の表面に熱溶着により固着して、商品を透明な商品収 納ケースを介して外から見えるように厚紙と商品収納ケースとの間に収納してい る。 従って、この包装具から商品を取り出す際には、商品収納ケースを厚紙から強 引に分離する必要があり、力がおよばず分離が難しかったり、厚紙が先に細かく 破れて商品収納ケースに厚紙の一部が残るという問題があった。更に、このよう に厚紙と合成樹脂製の商品収納ケースとの分離の難しさは、紙と合成樹脂との分 別回収が難しいことを意味し、これは紙と合成樹脂との分別回収が義務づけられ ようとしている現在では避けなければならない。

【０００３】

【課題を解決するための手段】

この考案は、一対の厚紙を重ねて構成され、かつそれらの重ねられた厚紙の少 なくとも一方に通孔を形成した基台と、この基台の一対の厚紙を、その対向面の 少なくとも前記通孔の周縁領域を除いて接合した接着剤層と、皿状で、そのフラ ンジ部を前記通孔の周縁領域で支持され、容器部を前記通孔を介して外部に突出 させた透明又は半透明合成樹脂製商品収納ケースとからなる商品展示用包装具で ある。

【０００４】 すなわち、この考案に係る商品展示用包装具は、基台を一対の厚紙を重ねて構 成すると共にそれらの重ねられた厚紙の少なくとも一方に通孔を形成し、かつ一 対の厚紙の対向面の前記通孔の周縁領域を除いて接着し、更に接着されていない 周縁領域で商品収納ケースのフランジ部を保持することによって、商品展示用包 装具から商品を取り出す際に、厚紙と合成樹脂製の商品収納ケースとを容易に分 別できるようにするものである。 ここで、通孔の周縁領域は、一対の厚紙の対向面において、通孔の周縁に沿っ て通孔の周端から所望の幅で囲んだ領域を意味し、具体的には、厚紙および収納 ケースの形状、材料、寸法仕様や、通孔の形状、寸法仕様によって異なるので限 定されるものではないが、例えば幅を7〜15mmに設定する。一方、この通孔の周 縁領域で支持される皿状の商品収納ケースのフランジ部の幅は、通孔の周縁領域 の幅より好ましくは２〜５mm小さい値に設定される。

【０００５】 更にこの考案においては、一対の厚紙を接合する接着剤層を離形（又は剥離）可 能にすることによって、商品の取り出し、及び厚紙と合成樹脂の商品収納ケース との分別に際し、接着された一対の厚紙の開放操作を容易にすることができる。 離形可能な接着剤層としては、ポリプロピレン膜からなる圧着接合層、エチレン 酢酸ビニルコポリマー（EVA）やスチレン−ブタジエンゴム（SBR）ブロックコポ リマーをベースとしたホットメルト接着剤層が好ましいものとして挙げられる。 更に基台を、通孔を形成した一枚のベース紙と、このベース紙に重ねられ、前記 紙に比較して柔軟な一枚の離形用紙とで構成してもよい。

【０００６】

【考案の実施の形態】

以下、図に示すこの考案の実施の形態に基づいてこの考案を詳述する。なお、 これによってこの考案が限定されるものではない。 〔実施の形態１〕 図１はこの考案に係る商品展示用包装具の実施の形態１として文房具展示用包 装具の斜視図、図２はその横断面図、図３はその包装具の基台をオープン状態に したところを示す斜視図である。

【０００７】 まず、図１〜２において、文房具展示用包装具１は、１枚の厚紙（ボード）を 折り曲げて重ね、かつその一方の折り曲げ片４に方形の通孔10を形成した基台２ と、この基台の２つの折り曲げ片４・５を、通孔10の周縁領域2a（図３参照）を 除いて接合した接着剤層６と、皿状で、そのフランジ部７を２つの折り曲げ片４ ・５の通孔10の周縁領域2aで支持され、容器部８を通孔10を介して外部に突出さ せた文房具収納ケース３とからなる。 なお、９は文房具展示用包装具１を引っ掛け具（図示省略）に引っ掛けるため の通孔である。

【０００８】 ここで、基台２を構成する厚紙の折り曲げ片４・５は、紙厚が約0.4mmのボー ドからなり、接着剤層６は、その接着剤として離形可能なポリプロピレンフィル ム（例えば、厚み：0.016mm）の圧着タイプのものを用い、通孔10の周縁領域2a （通孔10の周縁に沿って、その周端から約10mm幅で囲んだ領域）を除いて２つの 折り曲げ片４・５の対向する全面に形成されている。

【０００９】 次に、文房具収納ケース３は、透明のポリ塩化ビニルシートを真空成形によっ て平均約0.15mmに皿状に形成される。フランジ部７の幅は約７mm、容器部８の深 さ（高さ）は約15mm、縦方向寸法が約80mm、横方向寸法が約25mmである。

【００１０】 次に、以上の構成を備えた文房具展示用包装具１の作動を図１〜３を引用して 説明する。 まず、図１においてコーナーの矢印Ａから基台２の表側の折り曲げ片４を裏側 の折り曲げ片５に対し引っ張り、離形させて図３のごとく開放する。かくして、 文房具収納ケース３は、そのフランジ部７を接着剤層６を塗布していない領域、 つまり折り曲げ片４・５の対向面の通孔10の周縁領域2aで挟まれていただけなの で、文房具Ｇ（図２参照）と共に基台２から容易に分離できる。特に基台２は紙 製、商品収納ケース３は合成樹脂製であり、両部分は分別回収が容易なので好都 合である。

【００１１】 〔実施の形態２〕 図４は他の実施の形態２を示す図１相当図、図５はその縦断面図である。 図４〜５において、小物（例えば電気部品Ｇ）商品展示用包装具11は、１枚の 厚紙（ボード）を折り曲げて重ね、かつその両方の折り曲げ片14・15に方形の通 孔20a・20bをそれぞれ形成した基台12と、この基台の両方の折り曲げ片14・15を 、通孔20a・20bの周縁領域を除いて接合した接着剤層16と、通孔20a・20bの周縁 領域で支持された一対の透明合成樹脂製の商品収納ケース13a・13bとから主とし てなる。なお、接着剤層16はスチレン−ブタジエンゴム（SBR）ブロックコポリ マーをベースとしたホットメルト接着剤層からなり、一枚の厚紙を折り曲げて重 ねる際に、シリコン剥離ライナー（剥離紙）を剥離させて使用する。

【００１２】 基台12は、折り曲げ片14・15を略垂直に保持するための脚部19・21を備え、こ の脚部は折り曲げ片14・15の折り曲げ部分を連続的に二股状に枝分かれさせて構 成されている。 なお、通孔20a・20bは略同一の大きさ・形状で、かつ対向して形成されている 。

【００１３】 商品収納ケース13aは、皿状で、そのフランジ部17aを２つの折り曲げ片14・15 の通孔20a・20bの周縁領域で支持され、容器部18aを通孔20aを介して外部に突出 させている。もう１つの商品収納ケース13bは、商品収納ケース13aと同一の構成 であり、説明を省略する。 なお、商品収納ケース13aのフランジ部17aは商品収納ケース13bのフランジ部1 7bと重ねて、折り曲げ片14・15の通孔20a・20bの周縁領域で支持されている。 かくして、小物商品展示用包装具11は、１つの小物商品を基台12の表・裏から 一対の商品収納ケース13a・13bを介して見ることができる。そしてその小物商品 を取り出す際には、折り曲げ片14の角部を矢印Ｂ方向に折り曲げ片15に対して引 っ張って開放させるだけで、小物商品を収納した商品収納ケース13a・13bが基台 12から分離し、その商品ケース13a・13bの間から容易に小物商品Ｇを取り出すこ とができる。また小物商品展示用包装具11は、合成樹脂製の商品収納ケース13a ・13bと、その他の紙製部分とが分離しているので、分別回収に好都合である。

【００１４】

【考案の効果】

この考案によれば、基台を一対の厚紙を重ねて構成し、かつ少なくともその一 方の厚紙に通孔を形成し、かつ一対の厚紙をその周縁領域を除いて接着し、更に 接着されていない周縁領域で商品収納ケースのフランジ部を保持することによっ て、商品展示用包装具から商品を取り出す際に厚紙と商品収納ケースとを容易に 分別できるようにするものである。

【図面の簡単な説明】

【図１】この考案に係る商品展示用包装具の実施の形態
１として文房具展示用包装具の斜視図である。

【図２】図１の横断面図である。

【図３】文房具展示用包装具の基台をオープンにしたと
ころを示す斜視図である。

【図４】他の実施の形態２を示す図１相当図である。

【図５】図４の縦断面図である。

【符号の説明】

１ 文房具展示用包装具 ２ 基台 ２ａ 周縁領域 ３ 文房具収納ケース ４ 折り曲げ片 ５ 折り曲げ片 ６ 接着剤層 ７ フランジ部 ８ 容器部 ９ 引っ掛けるための通孔 １０ 通孔

Claims (6)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 一対の厚紙を重ねて構成され、かつそれ
   らの重ねられた厚紙の少なくとも一方に通孔を形成した
   基台と、この基台の一対の厚紙を、その対向面の少なく
   とも前記通孔の周縁領域を除いて接合した接着剤層と、
   皿状で、そのフランジ部を前記通孔の周縁領域で支持さ
   れ、容器部を前記通孔を介して外部に突出させた透明又
   は半透明合成樹脂製商品収納ケースとからなる商品展示
   用包装具。
2. 【請求項２】 基台の一対の厚紙が、１枚の厚紙の折り
   曲げで構成されてなる請求項１に記載の商品展示用包装
   具。
3. 【請求項３】 接着剤層が、離形可能な接着剤層である
   請求項１に記載の商品展示用包装具。
4. 【請求項４】 基台が、通孔を形成した一枚のベース紙
   と、このベース紙に重ねられ、前記ベース紙に比較して
   柔軟な一枚の離形用紙とからなる請求項３に記載の商品
   展示用包装具。
5. 【請求項５】 基台を略垂直に保持するために、基台の
   折り曲げ部分に一体に二股の脚部を備えてなる請求項１
   に記載の商品展示用包装具。
6. 【請求項６】 通孔が、基台の一対の厚紙の両方に対向
   するようそれぞれ形成され、商品収納ケースが、それら
   の２つの通孔に対応して一対設けられ、かつ各フランジ
   部が重ねて設置された請求項１に記載の商品展示用包装
   具。