JP4513720B2 - 内燃機関の吸気ポート構造 - Google Patents

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Description

本発明は、内燃機関の吸気ポート構造に関し、特に吸気の偏流状態を維持する隔壁を吸気ポート内に備えた内燃機関の吸気ポート構造に関する。
従来、内燃機関の燃焼室内にタンブル(縦渦)やスワール(横渦)といった旋回気流を生成する技術が一般的に知られている。係る旋回気流の生成に関し、混合気のミキシング性向上、火炎の伝播の促進及びその結果としての内燃機関の更なる出力向上や、希薄燃焼状態の安定化、希薄燃焼領域の拡大及びその結果としての内燃機関の燃費向上を図ることを目的として、生成する旋回気流の強度をより高める技術等、旋回気流の生成に関する種々の技術が提案されている。
例えば、特許文献1が提案するエンジンの吸気装置は、吸気ポートに連続する吸気通路を有するインジェクタホルダを備えており、このインジェクタホルダの吸気通路内には、タンブル流生成用の偏向流を発生させるタンブル制御弁と、発生した偏向流を維持して吸気ポートの入口まで導く区画壁とが設けられている。特許文献1では、さらに吸気ポートの入口内に大きく突出させるとともに、インジェクタから噴射される燃料が当たる部分に切欠きを設けた区画壁(隔壁板)の形状を開示している。この特許文献1が提案するエンジンの吸気装置によると、タンブル流生成用の偏向流が区画壁によってそのまま維持された状態で吸気ポートの入口まで導かれることになり、維持された分、シリンダ内に強力なタンブル流が生成される。
また、特許文献2では、以下の特徴を有するエンジン吸気装置を提案している。特許文献2が提案するエンジン吸気装置では、吸気ポートの内部に隔壁が設けられており、この隔壁の終端部は吸気弁の直前に位置している。特許文献2では、この隔壁の終端部を斜めに切除した形状と、燃料液滴をスムースに集めて滴下する三角部を、この終端部の内側と外側のいずれか一方または両方に形成した形状とを開示している。特許文献2が提案するエンジン吸気装置によると、吸気ポートを隔壁で分割してタンブル流を生成する場合に、燃料が隔壁に付着して燃費が悪化することを抑制可能である。
実開平7−25230号公報 特開平6−159203号公報
ここで、隔壁の下流側の端部が一部短縮している(例えば特許文献1が提案する終端部の切欠きや特許文献2が提案する三角部など)場合には、その部分を通じて、隔壁で拡散が抑制されていた吸気流が流れる。すなわち、下流側の端部を一部短縮させることによって、燃焼室に流入する吸気の流量を部分的に大きくし、その結果、燃焼室に流入する吸気流の強度を部分的に高めることが可能である。このような観点に基づき燃焼室内により強度の高い旋回気流を生成するためには、隔壁で吸気弁近傍まで吸気流の偏流状態を維持し、さらに吸気弁との干渉が少ない吸気流の強度を部分的に高めることが有効である。しかしながら、特許文献1及び2で開示されている隔壁の下流側の端部形状は、いずれもこのような観点とは異なる技術的思想に基づいて形成されているため、より強度の高い旋回気流を生成する趣旨に対しては必ずしも有効な形状とはなっていない。
そこで本発明は、上記の問題に鑑みてなされたものであり、吸気ポート内に備えた隔壁によって、吸気流の偏流状態を維持するとともにさらに吸気流の強度を部分的に高め、その結果、燃焼室内により強度の高い旋回気流を生成することが可能な内燃機関の吸気ポート構造を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明は、吸気流の偏流状態を維持する隔壁を吸気ポート内に備えた内燃機関の吸気ポート構造であって、前記隔壁の下流側の端部が、前記内燃機関が備える吸気弁近傍まで延伸しており、前記下流側の端部のうち、前記内燃機関の燃焼室の中心軸線を含み、クランク軸線に直交する面で2分割した燃焼室の一方の領域へ向かう吸気流に対応する部分よりも、他方の領域へ向かう吸気流に対応する部分のほうが延伸しており、前記下流側の端部のうち、前記燃焼室の中央部へ向かう吸気流に対応する部分がさらに短縮していることを特徴とする。
本発明によれば、吸気の偏流状態を吸気弁近傍まで維持することで吸気流の強度を高めるとともに、燃焼室中央部に向かう吸気流の強度をさらに部分的に高めることが可能である。また、この燃焼室中央部に向かう吸気流は、吸気弁のステム部との干渉も少なく、吸気弁の傘形状に沿ってスムースに燃焼室内に流入するため、結果として燃焼室内により強度の高い旋回気流を生成することが可能である。また、本発明によれば、燃焼室内に生成する旋回気流として、スワール成分を含むタンブル流を生成することができる。それにより、燃焼室内により強度の高い旋回気流を生成することが可能である。
なお、本発明に係る下流側の端部は、吸気弁のステム部との干渉が少ない燃焼室中央部に向かう吸気流の強度を部分的にさらに高める趣旨で短縮している点で、特許文献2で開示されている終端部とは異なる。すなわち、本発明に係る下流側の端部は、上述の趣旨に基づき、下流側の端部のうち、燃焼室中央部に向かう吸気流に対応する部分を、吸気弁の配置や形状等内燃機関の仕様や、加工等の製作容易性を考慮した適宜の形状で短縮しているものである。
また、本発明は、前記下流側の端部のうちさらに短縮している前記部分で形成される領域に、前記吸気弁のステム部が少なくとも部分的に含まれる位置まで、該下流側の端部が延伸していてもよい。吸気弁近傍として、より具体的には、上述の位置まで隔壁の下流側の端部が延伸していれば、その分吸気流の偏流状態を維持できるので、結果として燃焼室内にさらに強度の高い旋回気流を生成することが可能である。
本発明によれば、吸気ポート内に備えた隔壁によって、吸気流の偏流状態を維持するとともにさらに吸気流の強度を部分的に高め、その結果、燃焼室内により強度の高い旋回気流を生成することが可能な内燃機関の吸気ポート構造を提供可能である。
以下、本発明を実施するための最良の形態を図面と共に詳細に説明する。
図1は、本実施例に係る内燃機関の吸気ポート構造(以下単に吸気ポート構造と称す)100Aを備える内燃機関50Aの要部を示す図である。図1(a)、(b)は、ともに吸気ポート構造100Aを備える内燃機関50Aの鉛直断面視であり、図1(a)は気流制御弁2が開弁状態である場合を示しており、図1(b)は気流制御弁2が閉弁状態である場合を示している。図1(c)は、図1(b)に示す内燃機関50Aの水平断面視で、吸気ポート構造100Aとともに、内燃機関50Aの要部として燃焼室53、吸気弁54及び排気弁55を示す図である。本実施例に係る吸気ポート構造100Aは、隔壁1Aと、気流制御弁2と、弁軸3とを吸気ポート52aA内に有する吸気ポート52aAによって実現されている。吸気ポート52aAは、シリンダヘッド52に形成されており、内燃機関50Aの燃焼室53に吸気を導くための構成である。シリンダヘッド52には吸気ポート52aAの流路を開閉する吸気弁54が配設されており、吸気ポート52aA内には、この吸気弁54のステム部54aが介在している。
燃料噴射弁56は、その噴射孔が隔壁1Aよりも下流側の吸気ポート52aA内に突出し、且つその噴射方向が燃焼室53内に向けられた状態で配設されている。これにより、噴射した燃料は隔壁1Aに付着することなく好適に霧化され、排気ガス中のエミッション増大及び燃費の悪化が抑制される。また、燃焼室53内に直接噴射した燃料の気化潜熱効果により、燃焼室53内に生成する旋回気流の強度を高める効果が相乗的に拡大し、また霧化が促進されることから混合気のミキシング性も向上する。なお、燃料噴射弁56を燃焼室53内に噴射孔が突出するように配設してもよく、また、上述の効果は失われるものの、気流制御弁2の上流側の吸気ポート52aA内に噴射孔を突出させた状態で、燃料噴射弁56を配設してもよい。
気流制御弁2は、吸気ポート52aA内で吸気の流量と流れとを制御するための構成であり、負荷や回転数等、内燃機関50Aの運転状態に応じて開度が変更される。気流制御弁2は弁軸3に軸支され、この弁軸3が回動することで開度が変更される。弁軸3は、図示しないECU(electronic control unit:電子制御装置)の制御の基で駆動するアクチュエータ(図示省略)によって回動する。気流制御弁2及び弁軸3は隔壁1Aの上流側に配設されており、図1(a)に示す気流制御弁2が吸気ポート52aAの上壁面に当接する状態を全開とし、図1(b)に示す気流制御弁2の先端が隔壁1Aの上流側の端部と近接する状態を全閉として、この全閉、全開間を開度範囲としている。気流制御弁2は、吸気流の妨げにならないよう、全開時に気流制御弁2を格納できるように形成された吸気ポート52aAの上壁面に格納される。
なお、気流制御弁2及び弁軸3は、図1(a)、(b)に示す吸気ポート52aA上壁面側に限られず、例えば燃焼室53内に逆タンブル流(吸気ポート52aA側の燃焼室53壁面からピストン冠面、対向する燃焼室53壁面の順に方向転換するタンブル流)を生成しようとする場合などには対向する吸気ポート52aA下壁面側に配設してもよく、また、吸気ポート52aAが燃焼室53に臨む角度等の吸気ポート52aAの諸元に基づき、これら上壁面側や下壁面側に限られず適宜の壁面側に配設してよい。
隔壁1Aは、気流制御弁2によって偏流された吸気流の偏流状態を、吸気弁54近傍まで維持するための構成である。隔壁1Aは、吸気の流れ方向に沿って、吸気ポート52aA内の流路を流路F1と流路F2とに略2分する位置に配設されている。但し、これに限られず、例えば燃焼室53に臨む角度等の吸気ポート52aAの諸元に基づき、適宜の位置に配設してよい。また、隔壁1Aが流路F1、F2を形成する面と気流制御弁2が吸気流を制御する面とは、同一の平面(本実施例では紙面)に略直交している。隔壁1Aの下流側の端部は、図1(c)に示すように、弁軸3の延伸方向と略平行に形成されており、その中心部は半円状に切除されて(短縮して)いる。本実施例では、この切除された半円状の部分が、燃焼室53の中央部へ向かう吸気流に対応する部分である。また、隔壁1Aの下流側の端部は、半円状に切除された領域(短縮している部分で形成される領域)A1に、吸気弁54のステム部54aが部分的に含まれる位置まで延伸している。
なお、上述の隔壁1Aの下流側の端部形状を、以下単に中心拡大形状と称す。また、この隔壁1Aの下流側の端部形状に対して半円状に切除されていない端部形状を、以下単にストレート形状と称す。また、燃焼室53の中央部に向かう吸気流とは、より具体的には図1(c)に示すように吸気弁54のステム部54a間を通じて燃焼室53内に流入する吸気流であり、吸気弁54が1気筒あたり3弁ある場合には、両端の吸気弁54のステム部54a間を通じて燃焼室53内に流入する吸気流である。但し、中心拡大形状は、吸気弁54のステム部54a間の吸気流に対応する隔壁1Aの端部全体が切除されていなくてもよい。すなわち、吸気弁54のステム部54a間の吸気流に対応する隔壁1Aの端部の一部が部分的に切除されていてもよい。逆に、中心拡大形状は、図1(c)に示すように、吸気弁54のステム部54a間の吸気流に対応する部分を含み、さらにこのステム部54aを含む範囲まで切除されていてもよい。また、中心拡大形状は、半円状に切除されていなくてもよく、例えば四角形等の多角形状に切除されていてもよい。すなわち、中心拡大形状により得られる後述する効果と、吸気弁54の形状や配置等内燃機関50Aの仕様や、加工等の製作容易性等とを考慮した適宜の形状で切除されていればよい。
内燃機関50Aは直噴ガソリン機関である。但し、例えば所謂リーンバーンエンジンにも本実施例に係る吸気ポート構造100Aを適用可能である。また、混合気を燃焼させるにあたって旋回気流の強度向上に基づく混合気のミキシング性向上により出力向上等の効果が得られる内燃機関であれば、その他のガソリンエンジンやディーゼルエンジン等にも本実施例に係る吸気ポート構造100Aを適用可能である。
図1(a)または(b)に示すように、内燃機関50Aは、シリンダブロック51、シリンダヘッド52等を有して構成されている。シリンダブロック51には、略円筒状のシリンダ51aが形成されており、このシリンダ51aの内周面には図示しない略円筒状のシリンダライナが配設されている。シリンダ51a内には、このシリンダライナを介して図示しないピストンが収容されている。ピストンがシリンダ51a内で往復運動すると、コネクティングロッド(図示省略)を介してクランクシャフト(図示省略)に動力が伝達され、さらにクランクシャフトによって往復運動が回転運動に変換される。なお、クランク軸線は、図1(c)で示す中心線P1と略平行な軸線である。
シリンダブロック51の上面にはシリンダヘッド52が固定されており、燃焼室53は、シリンダブロック51、シリンダヘッド52及びピストンによって囲われた空間として形成されている。シリンダヘッド52には、前述の吸気ポート52aAのほか、燃焼したガスを燃焼室53から排気するための排気ポート52bが形成され、この排気ポート52bの流路を開閉するための排気弁55が配設されている。また、シリンダヘッド52には、燃焼室53頂部に先端を突出させた状態で点火プラグ57が配設されている。
上述の構成で、次に、燃焼室53内にタンブル流(旋回気流)が生成される過程について、図1を用いて詳述する。図1(b)に示すように、吸気行程で吸気弁54が開くと、燃焼室53に発生した負圧で吸気ポート52aA内に吸気流が発生する。気流制御弁2が全閉状態の場合には、吸気流は気流制御弁2で偏流され、偏流された吸気流(以下、単に偏向流とも称す)は隔壁1Aで形成された流路F1を通過する。隔壁1Aが偏向流の拡散を抑制することで、偏向流は偏流状態を維持された状態で、すなわち、偏流により高められた強度が維持された状態で吸気弁54近傍まで到達する。
吸気弁54近傍に到達した偏向流は、中心拡大形状により切除された領域A1を通じて拡散しようとする。そのため、燃焼室53中央部に向かう吸気の流量が大きくなるとともに、燃焼室53内に流入する吸気流のうち、燃焼室53中央部に向かう吸気流の強度が部分的により高まる。さらに、この吸気流は図1(c)に示すように2つの吸気弁54のステム部54a間を通過するため、ステム部54aとの干渉を回避された状態で吸気弁54の傘形状に沿ってスムースに燃焼室53内に流入する。図1(c)に示す矢印は、燃料室53内に流入する吸気流の流量の大きさを矢印の長さで模式的に示したものである。このようにして燃焼室53内に流入した吸気流は、排気弁55側の燃焼室53壁面、ピストン冠面などで順に方向転換され、図1(b)に矢印で模式的に示すような、より強度が高いタンブル流に生成される。
次に、タンブル流の強度(以下、単にタンブル強度と称す)と吸気弁54のバルブリフト量との関係を、隔壁1の下流側の端部形状が異なる場合それぞれについて図2を用いて詳述する。図2では、内燃機関50に吸気ポート構造100Aと、下流側の端部形状がストレート形状の隔壁1Xを有する吸気ポート構造100Xとを適用した場合について示している。なお、吸気ポート構造100Xは、下流側の端部形状が異なる以外、吸気ポート構造100Aと同一構造である。図2に示すように、バルブリフト量が小中領域にある場合には、吸気ポート構造100Aのほうが吸気ポート構造100Xよりもタンブル強度が向上している。すなわち、吸気ポート構造100Aを適用した場合には、バルブリフト量小中領域で、吸気弁54が吸気流の抵抗となることを回避して最もスムースに吸気流を燃焼室53内に流入させることができる。言い換えれば、吸気ポート構造100Aを適用した場合には、燃焼室53中央部に積極的に吸気流を集めることによって、バルブリフト量小中領域でタンブル強度をより高めることが可能である。
次に、タンブル強度と吸気弁54のバルブリフト量との関係を、隔壁1の下流側の端部位置が異なる場合それぞれについて、図3を用いて詳述する。図3では、下流側の端部位置が、「吸気弁54近傍」、「吸気ポート52aA内略中央」、「吸気ポート52aA入口部」にある場合について示している。なお、隔壁1Aの下流側の端部形状は図1(c)に示す中心拡大形状である。また、「吸気弁54近傍」、「吸気ポート52aA内略中央」、「吸気ポート52aA入口部」の順に燃焼室53に近い位置となっている。図3に示すように、バルブリフト量全域において下流側の端部位置が燃焼室53に近づくほどタンブル強度が向上している。すなわち、下流側の端部位置が吸気弁54近傍に近いほど偏向流の強度維持が可能となり、その結果、より強度が高いタンブル流を生成することが可能である。
次に、タンブル強度と吸気流量との関係を、隔壁1の下流側の端部形状が異なる場合それぞれについて、図4を用いて詳述する。図4では、図2と同様に内燃機関50に吸気ポート構造100Aと吸気ポート構造100Xとを適用した場合について示している。図4に示すように、同一の目標タンブル強度Tを有するタンブル流を生成する場合に、吸気ポート構造100Aを適用した場合のほうが吸気ポート構造100Xを適用した場合よりも吸気流量が式(S2−S1)分だけ多くなる。これは、目標タンブル強度Tのタンブル流を生成した場合に、吸気ポート構造100Xでは、吸気流量が不足して希薄燃焼を維持できなくなる負荷域においても、吸気ポート構造100Aによれば希薄燃焼を維持可能なことを意味している。すなわち、吸気ポート構造100Aを適用することによって、希薄燃焼領域を拡大することが可能である。
次に、吸気ポート52aが独立ポートである場合の吸気ポート構造100Aについて、図5を用いて詳述する。図5では、図1(c)と同様に、吸気ポート構造100Aを、燃焼室53、吸気弁54及び排気弁55とともに水平断面視で示している。前述の図1(c)に示すような、吸気ポート52aが途中で分岐するサイアミーズポート52aAの場合には、内燃機関50Aの1気筒あたりに隔壁1Aを1つ配設することで吸気ポート構造100Aを実現している。また、吸気2弁独立ポート52aBの場合には、図5に示すように、図1(c)に示す隔壁1Aを2分割するようにして形成した隔壁1Aa、1Abそれぞれを各吸気ポート52aBa、52aBbに配設すれば、吸気ポート構造100Aを実現可能である。この場合には、1気筒あたりに2つの隔壁1Aa、1Abを配設することになる。なお、吸気3弁独立ポートの場合には、図1(c)に示す隔壁1Aを3分割するようにして形成した隔壁それぞれを各吸気ポートに配設すれば、吸気ポート構造100Aを実現可能である。この場合、1気筒あたりに隔壁を3つ配設することになる。また、上述した各吸気ポートは吸気ポート52aの具体例であり、これら以外にも適用可能な吸気ポートがあれば、その吸気ポートに対して吸気ポート構造100Aを適用することを制限するものではない。以上により、吸気流の偏流状態を維持するとともにさらに吸気流の強度を部分的に高め、その結果、燃焼室53内により強度の高いタンブル流を生成することが可能な吸気ポート構造100Aを実現可能である。
本実施例における吸気ポート構造100Bは、隔壁1Bの下流側の端部形状が異なる以外、実施例1に示した吸気ポート構造100Bと同一である。図6は、図1(c)と同様に、吸気ポート構造100Bを、燃焼室53、吸気弁54及び排気弁55とともに水平断面視で示す図である。本実施例では、隔壁1Bの下流側の端部を、弁軸3の延伸方向に対して斜めに切除している。これにより、吸気ポート構造100Bで、内燃機関50Bの燃焼室53の中心軸線P2を含み、クランク軸線に直交する面で2分割した燃焼室53の一方の領域53aへ向かう吸気流に対応する部分1Bよりも、他方の領域53bへ向かう吸気流に対応する部分1Bのほうが延伸した隔壁1Bの下流側の形状を実現している。なお、上述の斜めに切除した端部形状を、以下単に傾斜形状と称す。
上述のように隔壁1Bの下流側の端部を切除することによって、切除した領域A2及びA3が、弁軸3の延伸方向の一端側から他端側にかけて次第に拡大されるので、燃焼室53の一方の領域53aへ向かう吸気の流量のほうが、他方の領域53bへ向かう吸気の流量よりも大きくなる。図6に示す矢印は吸気流量を模式的に示したものであり、矢印の長さで吸気流量の大きさを表している。これによって、吸気流からスワール成分を有するタンブル流を生成することができる。このスワール成分を有するタンブル流は、タンブル流のみの場合と比較して燃焼室53内での旋回気流の安定性を向上させて、その分タンブル強度を向上させることができ、また希薄燃焼状態の安定化をより向上させることが可能である。
なお、下流側の端部を形成するにあたっては、部分1Bcのほうが部分1Bdよりも短縮していれば斜めに切除されている必要はなく、例えば端部が円弧状に形成されていてもよく、段状に形成されていてもよい。また、端部を形成するにあたっては、部分1Bcのほうが部分1Bdよりも全体的に短縮していればよく、例えば部分1Bcが部分1Bdよりも部分的に延伸した形状を含んでいてもよい。すなわち、部分1Bcで切除された領域A2が、部分1Bdで切除された領域A3よりも大きければよい。
また、図6では吸気ポート52aがサイアミーズポート52aAの場合を示しているが、独立2弁吸気ポート52aBで吸気ポート構造100Bを実現する場合には、例えば図6に示す隔壁1Bを2分割するようにして形成した隔壁それぞれを、各吸気ポートに配設すればよい。また、独立3弁吸気ポートで吸気ポート構造100Bを実現する場合には、例えば図6に示す隔壁1Bを3分割するようにして形成した隔壁それぞれを、配列順に合せて各吸気ポートに配設すればよい。また、独立2弁吸気ポート52aBや独立3弁吸気ポートで吸気ポート構造100Bを実現する場合にも、図6に示した隔壁1Bのように必ずしも端部を傾斜形状に形成しなくてもよい。すなわち、各吸気ポートの隔壁の端部が配列順に延伸、若しくは短縮しているように端部を形成すればよい。また、独立吸気ポートで吸気ポート構造100Bを実現する場合に、隔壁の端部を吸気弁54近傍まで延伸させることにより、燃焼室53内により強度の高いタンブル流を生成することが可能である。以上により、吸気流の偏流状態を維持するとともにさらに吸気流の強度を部分的に高め、その結果、燃焼室53内により強度の高いタンブル流を生成することが可能な吸気ポート構造100Bを実現可能である。
本実施例における吸気ポート構造100Cは、隔壁1Cの下流側の端部形状が異なる以外、実施例1に示した吸気ポート構造100Aと同一である。図7は、下流側の端部が傾斜形状と中心拡大形状を組み合わせた形状に形成された隔壁1Cを有する実施例3に係る吸気ポート構造100Cを、燃焼室53、吸気弁54及び排気弁55とともに水平断面視で示す図である。この場合、スワール成分を有するタンブル流を、中心拡大形状によりバルブリフト小中領域においてさらに強化することが可能である。
図7(a)に示す吸気ポート52aは、サイアミーズポート52aAの場合であるが、3つに分岐したサイアミーズポート52aCの場合でも、図7(b)に示すように吸気ポート構造100Cを適用可能である。この場合には、吸気弁54の配置上、吸気流が吸気弁54の傘形状に沿って燃焼室53内により流入しやすくなる。そのため、バルブリフト小中領域においてよりタンブル強度が高いスワール成分を有するタンブル流を生成可能である。また、吸気ポート構造100A、100Cともに、中心拡大形状による切除領域の大きさの度合いにより吸入流量を調整可能なので、より運転条件に適したタンブル強度及び吸気流量を有するタンブル流を生成することが可能である。
なお、独立2弁吸気ポート52aBで吸気ポート構造100Cを実現する場合には、図7(a)に示す隔壁1Cを2分割するようにして形成した隔壁それぞれを各吸気ポートに配設すればよく、また、独立3弁吸気ポートで吸気ポート構造100Cを実現する場合には、図7(c)に示す隔壁1Cを3分割するようにして形成した隔壁それぞれを各吸気ポートに配設すればよい。また、切除した領域A1に吸気弁54のステム部が含まれるように中心拡大形状を形成して吸気弁54近傍まで下流側の端部を延伸させることで、燃焼室53内で生成するタンブル流の強度をさらに高めることが可能である。また、実施例1及び実施例2で述べた場合と同様、隔壁1Cの下流側の端部の中心拡大形状及び傾斜形状は種々の変形が可能である。以上により、吸気流の偏流状態を維持するとともにさらに吸気流の強度を部分的に高め、その結果、燃焼室53内により強度の高いタンブル流を生成することが可能な吸気ポート構造100Cを実現可能である。
上述した実施例は本発明の好適な実施の例である。但し、これに限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々変形実施可能である。
本実施例に係る吸気ポート構造100Aを備える内燃機関50Aの要部を示す図である。 タンブル強度と吸気弁54のバルブリフト量との関係を、隔壁1の下流側の端部形状が異なる場合それぞれについて示す図である。 タンブル強度と吸気弁54のバルブリフト量との関係を、隔壁1の下流側の端部位置が異なる場合それぞれについて示す図である。 タンブル強度と吸気流量との関係を、隔壁1の下流側の端部形状が異なる場合それぞれについて示す図である。 吸気ポート52aが独立ポートである場合の吸気ポート構造100Aを、燃焼室53、吸気弁54及び排気弁55とともに水平断面視で示す図である。 吸気ポート構造100Bを、燃焼室53、吸気弁54及び排気弁55ととも水平断面視で示す図である。 下流側の端部が傾斜形状と中心拡大形状を組み合わせた形状に形成された隔壁1Cを有する実施例3に係る吸気ポート構造100Cを、燃焼室53、吸気弁54及び排気弁55とともに水平断面視で示す図である。
符号の説明
1 隔壁
2 気流制御弁
3 弁軸
50 内燃機関
51 シリンダブロック
52 シリンダヘッド
52a 吸気ポート
52b 排気ポート
53 燃焼室
54 吸気弁
55 排気弁
100 吸気ポート構造

Claims (2)

  1. 吸気流の偏流状態を維持する隔壁を吸気ポート内に備えた内燃機関の吸気ポート構造であって、
    前記隔壁の下流側の端部が、前記内燃機関が備える吸気弁近傍まで延伸しており、
    前記下流側の端部のうち、前記内燃機関の燃焼室の中心軸線を含み、クランク軸線に直交する面で2分割した燃焼室の一方の領域へ向かう吸気流に対応する部分よりも、他方の領域へ向かう吸気流に対応する部分のほうが延伸しており、
    前記下流側の端部のうち、前記燃焼室の中央部へ向かう吸気流に対応する部分がさらに短縮していることを特徴とする内燃機関の吸気ポート構造。
  2. 前記下流側の端部のうちさらに短縮している前記部分で形成される領域に、前記吸気弁のステム部が少なくとも部分的に含まれる位置まで、該下流側の端部が延伸していることを特徴とする請求項1記載の内燃機関の吸気ポート構造。
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