JP4512424B2 - 通信システム - Google Patents

Description

本発明は、無線機の諸元を一つの無線機にソフトウエアをダウンロードすることにより変更可能なソフトウエア無線機とその通信システムに関するものである。

従来、ソフトウエア無線機は、ソフトウエアをダウンロードをすることにより様々な仕様の無線機になりうるが、移動局によりシステムの構成の問題等により使用する無線機の諸元が異なりダウンロードによって使用できる無線設備の仕様が異なる。このため、移動局が通信をする場合、相手の搭載するシステムの環境が分からない。また、移動局間の距離によって使用する周波数帯は出力パワーにも制約がかかるため互いの環境を考慮した通信経路の確保が困難であるという問題があった。

また、特開平７−１５９５０６号公報には、端末装置間の距離に応じて衛星を経由して相手先端末と通信するか、直接相手先端末と通信するかを切り替え、効率的な電力消費を行うことができる衛星データ通信端末装置を提供することを目的とする技術が開示されている。
特開平７−１５９５０６号公報

本発明は、移動無線機間のお互いの環境を考慮した通信経路の確保が困難であるという課題を解決するために、通信情報に位置情報、移動局が備える設備情報、出力パワー情報を備えることにより、通信する相手の仕様と距離により最適な環境を自動的に割り出し通信できる通信システムを提供することが、本発明の課題である。

本発明は、無線機の諸元を一つの無線機にソフトウエアをダウンロードすることにより変更可能な、無線機とその通信システムにおいて、ＧＰＳアンテナと、前記ＧＰＳアンテナからの位置情報を受信するＧＰＳ受信機と、変調波を送受信するアンテナと、受信信号と送信信号を分けるデュプレクサと、データ信号を変調し送信する送信部と、変調波を復調する受信部と、装置の通信諸元を変更するためのソフトウエアを記憶するメモリと、マイク、スピーカ、データ入出力機器と接続する接合部を持つ入出力部と、自局や通信先相手局の位置情報や、送信出力情報を表示する表示部と、前記ＧＰＳ受信機からの位置情報から自局位置情報を得て、受信部からの受信信号から相手局位置情報、自局設備情報、相手局設備情報から最適な通信諸元のソフトウエアを該メモリからダウンロードさせ、該入出力部とデータのやりとりを行い、入力データは制御データと共に該送信部に送り、必要な情報を該表示部に表示させる制御部とを備えたことを特徴としている。

本発明により、ソフトウエア無線機を装備する移動局間で互いの装備を操作員が把握しなくとも位置情報等を含む伝送フレーム情報から互いに装備する最適な無線設備をソフトウエアダウンロードし、使用できるため非常に大きな効果がある。

本発明における移動機の一実施例の動作を図１から図７を用いて説明する。図１において、１−１はアンテナ、１−２はデュプレクサ、１−３は送信部、１−４は受信部、１−５は制御部、１−６はＧＰＳアンテナ、１−７はＧＰＳ受信機、１−８はメモリ、１−９は表示部、１−１０は入出力部である。

図２は、図１の本発明の通信システムを備えた移動局１、移動局２の位置関係を示しており、それぞれの位置情報をＰｏｓ．Ａ、Ｐｏｓ．Ｂ、距離をＬとしている。

図３は、本発明の通信システムで使用する伝送フレームの構成の一実施例である。ここでは、例として、受信時に同期処理を行うための同期情報、通信先移動局の位置情報、設備情報、出力パワー情報から構成される制御データ１、データ、その他の制御情報を含む制御データ２とから構成される。前記設備情報とは、使用可能な通信方式の諸元のリストであり、諸元としては、キャリア周波数、変調方式、誤り訂正方式、ビットレート等がある。

図４は、図３に示す伝送フレーム構成の制御データの一実施例である。ここでは、例として、通信先移動局がＧＰＳからの位置情報から得た位置情報と、装備する設備情報と、送信しているパワー情報と、から構成されている。

図５、図６は、それぞれ図２の構成にある、移動局１および移動局１が搭載する無線設備情報等である。距離は図２の構成にある距離Ｌ、設備情報はその移動局がソフトウエアのダウンロードにより運用可能な設備情報、出力は送信機が出力可能な送信出力情報である。

図７は、本発明の移動局１、２が移動局間の距離Ｌによってソフトウエアのダウンロードにより設備を更新し通信を行うことを説明するフローチャートである。

図１において、ＧＰＳアンテナ１−６とＧＰＳ受信機１−７でＧＰＳから位置情報を受信し、自局の位置データを得る。アンテナ１−１、デュプレクサ１−２、受信部１−４で通話先局の信号を受信する。受信された信号は制御部１−５でチャネルコーディングされ、データがフレーム構成に分割される。このＧＰＳ受信機１−７からの位置情報と図５、図６に示す自局の設備情報、そして、図４の通話先移動機の位置情報、設備情報から移動局間で使用できる最適の通信諸元を決定する。制御部１−５では入出力部１−１０からの音声やデータ情報と、自局の位置情報等をチャネルコーディングし、送信部１−３からの制御により予めダウンロードする通信方式を記憶してあるメモリ１−８からダウンロードすることで移動機の通信諸元が変更される。表示部１−９では自局、および通信先の移動局の位置情報や設備情報、出力情報等が表示される。

次に、図７のフローチャートを用いて移動局１、２が移動局間の距離Ｌによってソフトウエアのダウンロードにより設備を更新し通信を行うことを説明する。最初に手動または予め定めておいた初期通信状態で通信経路を確保する。移動局が互いに自局の情報を制御データ１に設定し通信を開始する。次に自局の位置情報Ｐｏｓ．ＡをＧＰＳから取得する。次に通信にて受信した制御データ１から通話先移動局の位置情報Ｐｏｓ．Ｂを取得する。そして、自局と通話先移動局との距離を算出し、受信した相手局の設備情報、出力パワー情報から通信を行う設備（通信諸元）を決定し、ソフトウエアのダウンロードを行い、システムを切替える。切替えた設備情報や出力パワー情報を通話先に通知する。通話を行っている間も移動局は互いに移動をする可能性があり、距離は近づいたり、離れたりする。その距離を算出し、設備（通信諸元）の変更が生じた場合はその条件での最適のソフトウエアをダウンロードし、システムを自動的に切替えながら通信終了まで運用する。

以上のような処理により、ソフトウエア無線機を装備する移動局間で互いの装備を操作員が把握しなくとも、位置情報等を含む伝送フレーム情報から互いに装備する最適な無線設備をソフトウエアダウンロードすることが可能となる。

本発明の活用例として、ソフトウエア無線通信システムに活用することができる。

本発明の移動機の一実施例 移動局間の距離 伝送フレーム構成の一実施例 制御データ１の構成の一実施例 移動局１のシステム 移動局２のシステム 本発明の一実施例を説明するフローチャート 本発明の一実施例を説明するフローチャート

符号の説明

１−１ アンテナ
１−２ デュプレクサ
１−３ 送信部
１−４ 受信部
１−５ 制御部
１−６ ＧＰＳアンテナ
１−７ ＧＰＳ受信機
１−８ メモリ
１−９ 表示部
１−１０ 入出力部

Claims (1)

1. ソフトウエア無線機と他のソフトウエア無線機間で通信を行う通信システムにおいて、
   ソフトウエア無線機は、アンテナ部と、送信信号と受信信号とを分けるデュプレクサ部と、送信部と、受信部と、ＧＰＳ受信部と、ＧＰＳアンテナ部と、制御部と、メモリ部と、表示部と、入出力部とを有し、
   前記制御部は、前記ＧＰＳアンテナ部を介して前記ＧＰＳ受信部で取得した位置情報と、予め定めておいた初期通信状態で他のソフトウエア無線機と通信を行って他のソフトウエア無線機から他のソフトウエア無線機の位置情報と、設備情報であるキャリア周波数と変調方式と誤り訂正方式およびビットレートと、前記送信部が出力可能な送信出力情報とを取得し、ソフトウエア無線機と他のソフトウエア無線機の距離に応じた最適の設備情報と送信出力情報をソフトウエア無線機および他のソフトウエア無線機が互いに自局の前記メモリ部から読出し、該読出した設備情報と送信出力情報で互いに自局のキャリア周波数、変調方式、誤り訂正方式、ビットレート、送信出力を自動的に切替え、該切替えた自局の設備情報と送信出力情報を他局に通知し、
   前記表示部は、自局の設備情報と送信出力情報および通知された他局の設備情報と送信出力情報から、自局と他局のキャリア周波数、変調方式、誤り訂正方式、ビットレート、送信出力を表示することを特徴とする通信システム。

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