JP4511385B2 - セラミック部材の接合構造ならびにこれを用いた電子部品収納用パッケージおよび電子装置 - Google Patents

セラミック部材の接合構造ならびにこれを用いた電子部品収納用パッケージおよび電子装置 Download PDF

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Description

本発明は、セラミック部材の接合構造ならびにこれをセラミック端子に用いた電子部品を収納するための電子部品収納用パッケージおよび電子装置に関する。
信号入出力部にセラミック端子を設け、電子部品として半導体レーザ(LD)等の光半導体素子または高周波増幅用の半導体素子等を気密に収容する従来の電子装置を、光半導体装置を例にして図5に断面図で示す。図5において、101は金属基体、102は電子部品、105はセラミック入出力端子、106は光ファイバである。
図5の電子装置は、平板状の金属基体101と、上端面103aの中央部に貫通穴103bが形成されているとともに下端103cが開かれた筒状であり、金属基体101の上側主面の外周部に下端103cが接合された金属製の蓋体103と、貫通穴103bの上端面103a側開口の周囲に接合された透光性部材104とを具備し、金属基体101の上下主面間を貫通するように形成された貫通孔101aに、上面に一辺から対向する他辺にかけて線路導体105cが形成された誘電体から成る平板部105bおよび平板部105bの上面に線路導体105cを間に挟んで接合された誘電体から成る立壁部105aから成るセラミック端子105が金属板110に載置された状態で嵌着されており、金属板110の光半導体装置内側の先端に電子部品102が載置されている構成である。
金属基体101は、円板状、長方形等の平板状であり、鉄(Fe)−ニッケル(Ni)−コバルト(Co)合金や銅(Cu)−タングステン(W)合金等の金属から成る。この金属基体101には、アルミナ(Al)質セラミックス等の誘電体から成る平板部105bおよびAl質セラミックス等の誘電体から成る立壁部105aとを具備したセラミック端子105および平板部105bの下面に接合された金属板110とを挿入するために、金属基体101の両主面間を貫通する貫通孔101aが設けられている。この貫通孔101aに、電子装置内外を導通するセラミック端子105および金属板110を挿通し、セラミック端子105および金属板110と貫通孔101aとの隙間に銀(Ag)ロウ等のロウ材を充填させ、金属基体101とセラミック端子105および金属板110とをロウ付けして気密に接合する。ロウ付けする際、金属基体101,セラミック端子105,金属板110,およびロウ材のプリフォームを所定位置に設置した状態でロウ付け用の高温炉に投入し、加熱してロウ材を溶融させ、ロウ材が完全に溶融した後に高温炉から取り出して冷却させることで、金属基体101とセラミック端子105および金属板110とを気密に接合することが可能となる。
ここで、金属基体101とセラミック端子105および金属板110の材質の組合せは、高温炉における状態の熱膨張係数が近い材料の組合せが選択される。例えば、セラミック端子105がAl質セラミックスから成る場合、金属基体101および金属板110はFe−Ni−Co合金またはCu−W合金等が選択される。
金属板110は、長方形であり、Fe−Ni−Co合金やCu−W合金等の金属から成る。この金属板110のセラミック端子105が接合された主面の電子装置内側の先端部には電子部品102が搭載されている。
金属板110に搭載された電子部品102は、その電極が線路導体105cの電子部品102側の先端とボンディングワイヤ等の電気的接続手段109を介して電気的に接続される。
この金属板110により、セラミック端子105の平板部105bの上面に形成した線路導体105cのインピーダンスを特性インピーダンスに整合させることができ、セラミック端子105の線路導体105cを伝送する信号が高周波になっても、高周波信号を効率よく伝送できる。同時に、電子部品102の熱を熱伝導率の高い金属板110を介して外部に効率よく放熱でき、電子部品102に蓄熱して温度が上昇するのを防止できる。
また、金属基体101の上側主面の外周部には、上端面103aの中央部に貫通穴103bが形成され下端が開かれた筒状である蓋体103が設けられる。蓋体103の下端103cは、鉛(Pb)−錫(Sn)半田等の半田による半田付けや溶接等によって金属基体101と気密に接合される。
蓋体103は、断面形状(横断面形状)が円形または長方形等の多角形の筒状であり、Fe−Ni−Co合金等の金属のインゴットに圧延加工や打ち抜き加工等の従来周知の金属加工法を施すことによって所定形状に製作される。なお、蓋体103は、筒状部と上端面103aが個々に製作され、それらをロウ付け、半田付け、溶接等によって接合される場合もある。
蓋体103には、貫通穴103bを塞ぐように貫通穴103bの上端面103a側開口の周囲に、透光性部材104がガラス接合や半田付け等により気密に接合される。透光性部材104は、ガラスやサファイア等から成る円板状,レンズ状,球状または半球状等のものであり、球状の場合周縁部で、円板状やレンズ状の場合一主面の外周部で、半球状の場合平面部の外周部で蓋体103に接合される。
また、光ファイバ106は、Fe−Ni−Co合金等の金属から成る円筒状の金属製固定部材107の上端面に固定されており、金属製固定部材107の下端面が蓋体103の外周面にレーザ溶接法等の溶接によって接合される。光ファイバ106が金属製固定部材107を介して透光性部材104の上方に固定されることによって、製品としての電子装置となる(例えば、下記の特許文献1参照)。
この電子装置は、電子部品102の電極を外部電気回路に電気的に接続し、外部電気回路から供給される電気信号によって電子部品102に光を励起させ、この光を透光性部材104、光ファイバ106の順に透過させ、光ファイバ106を介して外部に光信号を伝送することによって、高速光通信等に使用される電子装置として機能する。
特開2003−198028号公報
しかしながら、特許文献1に示されるような従来の電子装置では、常温におけるセラミック端子105の熱膨張係数が金属基体101の熱膨張係数よりも大きい場合、ロウ付け接合するためにロウ付け用の高温炉に投入して接合用のロウ材を溶融接合させた後、高温炉から取り出し常温の状態に戻されると、セラミック端子105に金属基体101との熱膨張差による引張応力が作用し続ける状態となる。すなわち、製品としての電子装置において、セラミック端子105に金属基体101との熱膨張差による引張応力が残留応力となって作用し続ける状態となる。
特に、セラミック端子105の断面形状が長方形である場合、四隅の直角部が鋭角状に変形するように引っ張られて、四隅の直角部に大きな引張応力が作用し易い状態となる。
そして、セラミック端子105となるセラミックスが圧縮応力に対しては比較的強く、引張応力に対しては比較的弱いという性質を持つために、セラミック端子105の側面と金属基体101とが接合される部位、すなわち貫通孔101aの内面とセラミック端子105の側面とに、特に立壁部105aの上面側の角部および平板部105bの下面側の角部に引張応力が作用し続けて、時間が経つにつれクラック等の破損が発生してしまい易いという問題があった。
その結果、長期にわたって電子装置を使用すると、セラミック端子105のクラック等による破損によって気密信頼性が低下し、電子装置内部を気密に保持し続けることができなくなり、電子装置内部に収容する電子部品102を長期にわたって正常かつ安定に作動させることができなくなるという問題点があった。
近時では電子装置の小型集積化に伴い、セラミック端子105が小型化される傾向にあり、セラミック端子105自体の強度が低下する傾向にあるので、さらにセラミック端子に破損が発生し易く、電子装置内部に収容する電子部品102を長期にわたって正常かつ安定に作動させることができなくなるという問題が顕在化するようになってきた。
従って、本発明は上記問題点に鑑み完成されたもので、その目的は、セラミック端子の破損を防止するとともに、電子装置内部の気密信頼性を向上させ電子部品の作動性を良好なものとできるセラミック部材の接合構造ならびにこれを用いた電子部品収納用パッケージおよび電子装置を得ることにある。
本発明のセラミック部材の接合構造にかかる一態様は、金属基体の両主面間を貫通するように形成された貫通孔を有する金属基体と、前記貫通孔に挿通された多角柱状のセラミック部材と、前記貫通孔の内面と前記セラミック部材の側面との間に位置して、前記金属基体と前記セラミック部材とを部分的に接合する金属接合材と、を備えたセラミック部材
の接合構造であって、前記貫通孔の貫通方向から平面視した場合において、前記セラミック部材の前記側面における端部上に部分的に位置し、前記セラミック部材の前記側面に隣接する前記セラミック部材の他の側面と連続的に配置される側面を有する金属部材を更に備えたことを特徴とする。
本発明のセラミック部材の接合構造にかかる一態様において、前記セラミック部材の前記側面における両端部上にそれぞれ前記金属部材を備えていることが好ましい。
本発明の電子部品収納用パッケージは、前記セラミック部材は、前記セラミック部材の内部に前記セラミック部材の両端部間を接続する線路導体が形成されているセラミック端子であるとともに、該セラミック端子が、上記本発明のセラミック部材の接合構造を用いて前記金属基体に接合されており、前記金属基体の一主面側に電子部品が搭載される搭載部を有し、かつ電子部品を気密封止するように蓋体が接合されることを特徴とする。
本発明の電子装置は、上記本発明の電子部品収納用パッケージと、この電子部品収納用パッケージの内部に搭載されるとともに前記線路導体に接続手段を介して電気的に接続された前記電子部品と、この電子部品の収納領域を気密封止するように前記電子部品収納用パッケージに接合された蓋体とから成ることを特徴とする。
本発明のセラミック部材の接合構造にかかる一態様は、貫通孔の貫通方向から平面視した場合において、セラミック部材の上記側面の上に部分的に位置し、セラミック部材の上記側面に隣接するセラミック部材の他の側面と連続的に配置される側面を有する金属部材を備えている。そのため、金属基体が熱膨張する際に、貫通孔の四隅の直角部が鋭角状に変形するような歪みを生じて貫通孔内面に引張応力が生じても、セラミック部材の角部には金属部材および金属接合材が介在することになるので、セラミック部材の角部に直接この応力が作用することがない。従って、引張応力が残存しているセラミック部材の角部にクラックが発生しにくくなる。
さらに、貫通孔の貫通方向から平面視した場合において、セラミック部材の上記側面における端部上に部分的に位置している。そのため、セラミック部材の金属部材と接合される面積を最小限に留めることができる。結果として、セラミック部材に作用する金属部材との熱膨張差による応力を最小限に抑えることができる。
本発明のセラミック部材の接合構造において、好ましくは、金属部材は、隣接する側面間に形成されている各角部に配設されていることから、金属基体との熱膨張差による応力が最も大きく作用し易いセラミック部材の各角部において、セラミック部材と金属基体との熱膨張差による歪みは、各角部に配設された各金属部材と、金属部材と金属基体との間および金属部材とセラミック部材との間に位置する金属接合材が適度に変形することによって吸収され、セラミック部材に金属基体との熱膨張差による引張応力が残留応力となって作用し続けるということがなくなり、セラミック部材にクラック等の破損が発生するのを防止できる。
以上の結果、セラミック部材の破損をより有効に防止することができる。
本発明の電子部品収納用パッケージは、セラミック部材は、セラミック部材の内部にセラミック部材の両端部間を接続する線路導体が形成されているセラミック端子であるとともに、上記本発明のセラミック部材の接続構造を用いて、金属基体に接合されており、金属基体の一主面側に電子部品が搭載される搭載部を有し、かつ電子部品を気密封止するように蓋体が接合されることから、セラミック端子にクラック等の破損が発生するのを有効に防止でき、電子部品収納用パッケージを長期にわたって使用しても、セラミック端子の気密信頼性が良好なものとなるので、電子部品収納用パッケージ内部を気密に保持し続けることができる。その結果、電子部品収納用パッケージ内部に電子部品を収納しても、電子部品を長期にわたって正常かつ安定に作動させることができるようになる。
本発明の電子装置は、上記本発明の電子部品収納用パッケージと、電子部品収納用パッケージの内部に搭載されるとともに線路導体に接続手段を介して電気的に接続された電子部品と、電子部品の収納領域を気密封止するように電子部品収納用パッケージに接合された蓋体とから成ることから、上記構成の電子部品収納用パッケージを用いた気密信頼性が良好で、電子部品の作動性が良好なものとなる。従って、長期間にわたって作動性に優れた電子装置となる。
本発明のセラミック部材の接合構造の一例として、本発明のセラミック部材の接合構造を用いたセラミック端子の接合構造ならびにこれを用いた電子部品収納用パッケージおよび電子装置の実施の形態例を図1,図2,図3および図4に示す。図1(a)は本発明の電子部品収容用パッケージおよび電子装置の実施の形態の一例を示す断面図、図1(b)は図1(a)の電子装置の下面図、図2は本発明の電子部品収納用パッケージおよび電子装置の実施の形態の他の例を示す断面図、図3(a),(b),(c),(d)は本発明の電子部品収納用パッケージおよび電子装置の実施の形態の他の例を示す下面図、図4(a)、(b)は本発明の電子部品収納用パッケージおよび電子装置の実施の形態のさらに他の例を示す下面図である。なお、これらの図は、電子部品として光半導体素子を収納する場合を例として示すものである。また、以下の説明において、セラミック端子をセラミック部材の具体例として説明する。従って、セラミック部材をセラミック端子とも表すが、同じものを意味している。
以下、本発明のセラミック部材の接合構造について、これらの図を用いて、詳細に説明する。
図1,図2,図3および図4において、1は金属基体、2は電子部品、3は金属製の蓋体、4は透光性部材、5は本発明のセラミック部材の接合構造を用いて接合されたセラミック端子(セラミック部材)、6は光ファイバである。また、1aは金属基体1の両主面間を貫通する貫通孔、10は金属部材である。
本発明のセラミック部材の接合構造は、金属基体1の両主面間を貫通するように貫通孔1aを形成するとともに、貫通孔1aに多角柱状、例えば図1のように四角柱状のセラミック端子5を挿通させ、貫通孔1aの内面とセラミック端子5の側面とをロウ材等の金属接合材11によって貫通孔1aの内部で接合して成り、貫通孔1aの内面とセラミック端子5との間に、図1(b)に示されるように、セラミック端子5の一側面5dと連続的に配置される第1の側面10b、および一側面5dに隣接するセラミック端子5の他の側面5eに対向配置されて接合される第2の側面10aを有した金属部材10が、セラミック端子5の隣接する側面間に形成されている角部に近接して貫通孔1aの内面と金属接合材11によって接合された状態で配設されているものである。
本発明のセラミック部材の接合構造において、図1(b)に示されるように、セラミック端子5の一側面5dと連続的に配置される第1の側面10b、および一側面5dに隣接する他の側面5eに対向配置されて、他の側面5eの両端を覆う、セラミック端子5の他の側面5eと同じ幅の第2の側面10aを有した金属部材10が配設されてもよいし、図3(b)に示されるように、他の側面5eの両端の角部のみに対向配置されて接合される第2の側面10aを有した金属部材10が配設されてもよい。
また、金属部材10は、セラミック端子5の広い側面側に対向配置されて接合されず、図3(c)に示されるように、金属部材10の第2の側面10aが、広い側面側(一側面5d)と連続的に配置される第1の側面10b、および一側面5dに隣接する他の側面5e(狭い側面側)に対向配置されて第2の側面10aがセラミック端子の他の側面5e(狭い側面側)に接合されてもよい。
さらに、図1(b),図3(b)および図3(c)の形態を組み合わせた図3(a)または図3(d)の形態としてもよく、図4(a)に示されるように図3(c)の形態の、セラミック端子5の一側面5dおよび金属部材10の第1の側面10bをさらに覆うように金属部材10を接合してもよく、図3(b)の形態のセラミック端子5の一側面5dの一部および一側面5dと連続的に配置される金属部材10の第1の側面10bの、セラミック端子5と金属部材10との接合部をさらに覆うように金属部材10を接合してもよい。
このように金属部材10が配設されることにより、セラミック端子5の角部において、金属部材10が介在する形態となり、貫通孔1aの四隅の直角部が鋭角状に変形するような熱応力が生じても、この変形を生じる引張応力がセラミック端子5の角部に直接作用することがない。その結果、クラックが生じやすいセラミック端子5の角部にクラック等の破損が生ずるのを有効に防止し、電子装置内部を気密に保持させることが可能となる。
好ましくは、金属部材10は、図1(b),図3(a),図3(b),図3(c),図3(d),図4(a),図4(b)の各下面図におけるセラミック端子5の側面のうち、大きな面積を有する側面の中心に関して面対称に配置される図1(b),図3(a),図3(b),図3(c),図4(a),図4(b)であるのがよく、さらに、大きな面積を有して対向する2側面同士の中心に関しても面対称に配置される図1(b),図3(b),図3(c),図4(a),図4(b)が、セラミック端子5の周囲に配置される金属部材10の熱膨張に伴う熱応力をバランスさせやすいので好ましい。
また、好ましくは、金属部材10は、図3(b),図3(c),図3(d)および図4(b)に示されるように、セラミック端子5の側面の各角部にのみ配設されていることによって、セラミック端子5の金属部材10と接合される面積が最小限となり、セラミック端子5に作用する金属部材10との熱膨張差による応力を最小限に抑えることができる。
これによって、金属基体1との熱膨張差による応力が最も大きく作用し易いセラミック端子5の各角部において、セラミック端子5と金属基体1との熱膨張差による歪みは、各角部に配設された各金属部材10と、金属部材10と金属基体1との間および金属部材10とセラミック端子5との間に位置する金属接合材11とが適度に変形することによって吸収され、セラミック端子5に金属基体1との熱膨張差による引張応力が残留応力となって作用し続けるということがなくなり、セラミック端子5にクラック等の破損が発生するのを有効に防止できるとともに、セラミック端子5の金属部材10と接合される面積が最小限となり、セラミック端子5に作用する金属部材10との熱膨張差による応力を最小限に抑えることができる。その結果、セラミック端子5の破損をより有効に防止することができるので、好ましい。
また、特にセラミック端子5が、その幅が広く厚さが薄い形状である場合、セラミック端子5に金属部材10との熱膨張差による応力が大きく作用することがないので、セラミック端子5に折損等の破損が生じるのを防止できる。
本発明の電子部品収納用パッケージは、セラミック部材5が、セラミック部材5の内部にセラミック部材5の両端部間を接続する線路導体が形成されているセラミック端子5であるとともに、このセラミック端子5が、上記本発明のセラミック部材5の接合構造を用いて、電子部品収納用パッケージの外廓を構成する金属基体1に接合されており、金属基体1の一主面側(電子部品収納用パッケージの内側)に電子部品2が搭載される搭載部を有し、かつ電子部品2を気密封止するように蓋体3が接合されて成るものである。
セラミック端子5は、例えば図1に示される四角柱状のものであり、その両端部間を接続する線路導体5cが内部に形成されるとともに、線路導体5cの両端が露出され、導体が接続できるように構成される。
具体的には、セラミック端子5は、例えば、長方形で板状の上面の対向する辺の間に線路導体5cが形成された誘電体から成る平板部5bおよび平板部5bの上面に線路導体5cの一部を間に挟んで線路導体5cを横切るように接合された誘電体から成る立壁部5aとから成る。
本発明の電子部品収納用パッケージは、図1(a)または図2(a)の他にも、図示しないが、金属基体1が例えば金属から成る枠体であって、上面に電子部品2が搭載される電子部品2の搭載部を有する金属基板の上面に、搭載部を取り囲むように設けられた、内部に電子部品2を収納する空所の外廓を構成する枠体の側面に設けられた貫通孔から成る取付部に、本発明のセラミック部材5の接合構造を用いてセラミック端子5が取り付けられたものでもよい。その他、金属から成る外廓を有する各種の電子部品収納用パッケージのように、金属基体1とセラミック部材5とを接合する部分に適用可能である。
本発明の電子装置は、上記本発明の電子部品収納用パッケージと、電子部品収納用パッケージの内部に搭載されるとともに線路導体5cに接続手段9を介して電気的に接続された電子部品2と、電子部品2の収納領域を気密封止するように電子部品収納用パッケージに接合された蓋体3とから成るものである。
光半導体素子を収納する電子装置は、例えば図1,図2,図3および図4に示されるように、金属基体1の上下主面間を貫通するように形成された平面視形状が長方形の貫通孔1aの内面に、上面に一辺から対向する他辺にかけて線路導体5cが形成された誘電体から成る平板部5bおよび平板部5bの上面に線路導体5cを間に挟んで接合された誘電体から成る立壁部5aから成り、常温における熱膨張係数が金属基体1よりも大きいセラミック端子5の側面が貫通孔1aの内面に金属接合材11を介して接合されて成り、少なくとも平板部5bの下面および立壁部5aの上面または平板部5bおよび立壁部5aの両側面の端部のいずれかの角部に金属部材10が接合されるとともに、金属部材10と金属基体1との間、および金属部材10とセラミック端子5との間とがロウ材等の金属接合材11により接合されて嵌着されており、セラミック端子5の電子装置内側の先端に電子部品2が載置されているものである。
なお、図1(a)の形態において、セラミック端子5の平板部5bの上面と電子部品2の電極が形成された面とができるだけ面一に近いのが好ましい。この場合、電子部品2の電極と線路導体5cとを接続するボンディングワイヤ9の長さが最短化されるとともに、そのインダクタンスも小さくなる。また、ボンディングワイヤ9を使用せずに、板状の金属片で接続することもできる。板状の金属片であればさらにインダクタンスが小さくなり、また金属片においてインピーダンスを調整することもできる。
金属基体1は、円板状、長方形等の平板状であり、Fe−Ni−Co合金やCu−W合金等の金属から成り、そのインゴットに圧延加工や打ち抜き加工等の従来周知の金属加工法を施すことによって所定形状に製作される。この金属基体1には、Al質セラミックス等の誘電体から成る平板部5bおよびAl質セラミックス等の誘電体から成る立壁部5aとを具備したセラミック端子5および立壁部5aの上面と平板部5bの下面にそれぞれ接合される金属部材10とを挿入するために、金属基体1の上下主面間を貫通する貫通孔1aが設けられている。この貫通孔1aに、光半導体装置内外を導通するセラミック端子5および金属部材10を挿通し、セラミック端子5および金属部材10と貫通孔1aとの隙間に金属接合材11、例えば銀(Ag)ロウ,Ag−Cuロウ等のロウ材を充填させ、金属基体1とセラミック端子5および金属部材10とを接合して気密に接合する。
セラミック端子5および金属部材10と貫通孔1aとの接合は、金属部材10と金属基体1の貫通孔1aの内面との間、および金属部材10とセラミック端子5との間にロウ材等の金属接合材11のプリフォームを設置して、この状態の金属基体1,セラミック端子5および金属部材10の組立体を高温炉に投入して接合用の金属接合材11を溶融させ、金属接合材11が完全に溶融した後に高温炉から取り出して冷却させることによって実現される。その結果、金属基体1とセラミック端子5および金属部材10とを気密に接合することが可能となる。
金属接合材11としては、この他にも金属基体1,セラミック端子5および金属部材10の融点より低く縦弾性係数が小さな金属、例えば銅(Cu),銀(Ag),アルミニウム(Al)等を主成分とする金属を溶融させて、貫通孔1aの中のセラミック端子5および金属部材10の間に注入してセラミック端子5,金属部材10および金属基体1を接合させたり、金属部材10および金属接合材11による金属接合層となる空間を貫通孔1aの中に設けておき、金属部材10となる上記のような金属を溶融させてから注入して固化させることにより、金属部材10を所定形状に形成させるとともにセラミック端子5および金属基体1を接合させたりしてもよい。
ここで、金属基体1とセラミック端子5の常温(10℃〜30℃)における熱膨張係数は、金属基体1よりもセラミック端子5の方が大きくなっている。このような関係となる金属基体1とセラミック端子5との組合せの例として、金属基体1がFe−Ni−Co合金(25℃における熱膨張係数が5.5×10−6)から成り、セラミック端子5がAl質セラミックス(25℃における熱膨張係数が6×10−6)から成る場合が挙げられる。
なお、金属基体1は、その表面に耐蝕性に優れかつ金属接合材11との濡れ性に優れる金属、具体的には厚さ0.5〜9μmのNi層と、厚さ0.5〜5μmのAu層とを順次メッキ法により被着させておくのがよく、金属基体1が酸化腐食するのを有効に防止できる。
また、セラミック端子5を構成する平板部5bおよび立壁部5aは以下のようにして作製される。例えば、Al質セラミックスから成る場合、先ず酸化アルミニウム,酸化珪素(SiO),酸化マグネシウム(MgO)および酸化カルシウム(CaO)等の原料粉末に適当な有機バインダー,可塑剤,溶剤等を添加混合して泥漿状と成す。これを従来周知のドクターブレード法やカレンダーロール法等のテープ成形技術により複数のセラミックグリーンシートを得る。
次に、このセラミックグリーンシートに、タングステン(W)やモリブデン(Mo)等の高融点金属粉末に適当な有機バインダー,可塑剤,溶剤等を添加混合して得た金属ペーストを、スクリーン印刷法等の厚膜形成技術により印刷塗布して、線路導体5cとなるメタライズ配線層を所定パターンに形成する。また、立壁部5aの上面および平板部5bの下面の金属部材10がAgロウ等の金属接合材11により接合される箇所には金属部材10を接合できるように、また立壁部5aと平板部5bの側面の、金属基体1の貫通孔1aの内面とAgロウ等の金属接合材11により接合される箇所には金属基体1を接合できるように、メタライズ層となる金属ペーストを印刷塗布しておくのがよい。その後、セラミックグリーンシートを複数枚積層し、これを還元雰囲気中、約1600℃の温度で焼成することにより製作される。このようにして、特性インピーダンスに整合された線路導体5cを有するセラミック端子5が形成される。
線路導体5cの金属基体1外側の部位には、外部電気回路とセラミック端子5との高周波信号の入出力を行なう、例えば、Fe−Ni−Co合金等の金属から成るリード端子(図示せず)がAgロウ等の金属接合材11で接合されていてもよい。
なお、セラミック端子5に形成された線路導体5cや接地導体となるメタライズ層には、金属基体1と同様に厚さ0.5〜9μmのNi層や厚さ0.5〜5μmのAu層等の金属層をメッキ法により被着させておくと、メタライズ層表面の酸化を有効に防止できる。
金属部材10は例えば直方体であり、Fe−Ni−Co合金,Fe−Ni合金,Cu−W合金,Cu−Mo合金,Cu等の金属から成り、そのインゴットに圧延加工や打ち抜き加工等の従来周知の金属加工法を施すことによって所定形状に製作される。この構成により、金属部材10と金属基体1との間、および金属部材10とセラミック端子5との間が金属接合材11により接合されていることにより、金属接合材11の冷却後、常温の状態となって、セラミック端子5に金属基体1との熱膨張差による引張応力が作用しても、セラミック端子5の四隅の直角の角部に大きな引張応力が作用するのを防止することができる。
さらに、セラミック端子5と金属部材10との間および金属部材10と貫通孔1aの内面との間に設けられた金属接合材11が適度に塑性変形して、セラミック端子5と金属基体1との熱膨張差による歪みを吸収し、セラミック端子5に金属基体1との熱膨張差による引張応力が残留応力となって作用し続けるということがなくなり、セラミック端子5に作用する金属基体1との熱膨張差による応力を緩和させることができる。
また、金属部材10にも金属基体1と同様に厚さ0.5〜9μmのNi層や厚さ0.5〜5μmのAu層等の金属層をメッキ法により被着させておくと金属部材10表面の酸化を有効に防止できる。
好ましくは、金属部材10の耐力(JIS G0202 1164参照)は金属基体1の耐力未満であるのがよく、この構成により、セラミック端子5と金属部材10との間および金属部材10と貫通孔1aの内面との間に設けられた金属接合材11だけでなく、金属部材10も変形し易くなり、セラミック端子5と金属基体1との熱膨張差による歪みをより確実に吸収し、セラミック端子5に金属基体1との熱膨張差による引張応力が残留応力となって作用し続けるのを有効に防止することができる。そして、セラミック端子5に作用する金属基体との熱膨張差による応力をさらに緩和させることができる。
例えば、金属基体1がFe−Ni−Co合金(耐力279.3MPa)から成る場合、金属部材10の耐力は、この金属基体1およびセラミック端子5の引張強度の大きさ未満とするのがよく、このような金属部材10の例としては、Cu(耐力112.7MPa),Fe(耐力98MPa),Ni(耐力58MPa),Al(耐力15MPa),チタン(Ti)(耐力170MPa)等の金属およびこれらの合金等が挙げられる。
このようにして、セラミック端子5と金属基体1との熱膨張差による歪みは、金属部材10と、金属部材10と金属基体1との間および金属部材10とセラミック端子5との間の金属接合材11とが適度に塑性変形することによって吸収され、セラミック端子5に金属基体1との熱膨張差による引張応力が残留応力となって作用し続けるということがなくなり、セラミック端子5にクラック等の破損が発生するのを有効に防止できる。
セラミック端子5に接合される金属部材10の平面視における大きさは、図1(b)に示すように、セラミック端子5の立壁部5aの上面または平板部5bの下面の平面視における幅とほぼ同じ幅や、図3(a)に示すように、平面視における幅が平板部5bの下面とほぼ同じ幅の金属部材10が平板部5bの下面側に接合され、かつ立壁部5aの上面の両角部のみを覆う幅の金属部材10が立壁部5aの上面側の角部に接合される形態や、図3(b)に示すように、立壁部5aの両端角部のみを覆う幅の金属部材10が立壁部5aの上面側の角部に接合され、かつ平板部5bの両端角部のみを覆う幅の金属部材10が平板部5bの下面側の角部に接合される形態とされる。
また、図3(c)に示すように、セラミック端子5の両側面に少なくともセラミック端子5の側面とほぼ同じ幅の貫通孔1aとの接合部を覆う金属部材10が接合される形態や、図3(d)に示すように、セラミック端子5の一側面(図3(d)の下方の側面)に少なくともセラミック端子5の側面の貫通孔1aとの接合部を覆う幅の金属部材10が接合されるとともに金属部材10が接合されない側(図3(d)の上方の側面)にはセラミック端子5の上下面の角部に金属部材10が接合されている形態とされる。
このように、少なくともセラミック端子5の各角部に位置する平板部5bおよび立壁部5aの上下面または両側面に金属部材10の第2の側面10aが、金属部材10の第1の側面10bがセラミック端子5の一側面5dと連続的に配置されるように接合されておればよく、図示した他にも本発明の趣旨の範囲内で種々の形状とすることができる。
また、図1(a)または図2に示されるように、金属部材10の上下方向の長さは、金属基体1の貫通孔1aの長さ(すなわち金属基体1の厚み)以上であって、貫通孔1aの内面とセラミック端子5との間に介在するように配置されればよく、セラミック端子5より長くても短くてもよい。
なお、図2に示す金属部材10の上下方向の長さがほぼ同じ形態において、セラミック端子5の上下面に接合される金属部材10の平面視における幅が同じものである場合、セラミック端子5に接合される金属部材10の面積を小さくすることができるとともに、セラミック端子5の上下面に接合される金属部材10の面積をほぼ同一とすることができ、さらに金属部材10が接合されるのはセラミック端子5が貫通孔1aの内面に接合される側面に限定される構成となる。この構成により、金属部材10とセラミック端子5との接合面積を小さく抑えることができることから、セラミック端子5と金属部材10とを接合する際に、セラミック端子5に作用する金属部材10との熱膨張差による応力を小さく抑え、さらに金属部材10が接合されるのはセラミック端子5が貫通孔1aの内面に接合される側面に限定されることから、セラミック端子5の破損し易い部位に金属部材10との熱膨張差による応力が作用するのを防止できる。
また、セラミック端子5の上下面に接合される金属部材10の面積をほぼ同一とすることができることから、セラミック端子5の上下面に接合される金属部材10の熱膨張によって、セラミック端子5に反り変形が生じるのを防止し、セラミック端子5に曲げ応力が作用するのを防止できる。
これらの結果、金属部材10との熱膨張差によってセラミック端子5にクラック等の破損が生ずるのを有効に防止できる。よって、セラミック端子5が小型化されセラミック端子5の機械的強度が低下した場合においてもクラック等の破損が生ずるのを防止できる構成となる。特にセラミック端子5の立壁部5aと平板部5bが薄型化した場合に有効になる。
なお、図2においては、電子装置内部側の平板部5bの先端部に、電子部品2が半田等により載置固定され、その電極が線路導体5cの電子部品2側の先端とボンディングワイヤ9等を介して電気的に接続されている。
また、図1乃至図4に示される形態において、セラミック端子5の上下面または側面に金属部材10が設けられていることにより、線路導体5cに対する接地電位を強化し、線路導体5cのインピーダンスを特性インピーダンスに整合させ易くすることができ、線路導体5cを伝送する高周波信号の周波数が高くなっても、線路導体5cを伝送する高周波信号に透過損失等の伝送損失が生ずるのを抑制できる。
すなわち、平板部5bの上面に線路導体5cが複数本設けられる場合、平板部5bの上面に設けられる線路導体5cのうち高周波信号の伝送線路となるものの直下に線路導体5cと同じ長さ以上に金属部材10が配置されるようにするのがよい。この目的のために、高周波信号の伝送線路となる線路導体5cの位置によっては、セラミック端子5の側面の各角部のみに設けられた金属部材10の幅を異なるものとし、幅の広い金属部材10が高周波信号の伝送線路となる線路導体5cの上方および下方を覆うようにすることもできる。好ましくは、接地強化が必要な線路導体5cは、複数の線路導体5cの端になるように配置し、金属部材10の幅が異ならないようにするのがよい。
セラミック端子5の上面および下面にそれぞれ配設される金属部材10は、好ましくは、その厚みがそれぞれ立壁部5a,平板部5bの厚みよりも薄いのがよく、これにより立壁部5aおよび平板部5bに対する金属部材1の体積が小さくなるので、立壁部5aおよび平板部5bに金属部材10との熱膨張差による応力が大きく作用するのを防止できる。
さらに好ましくは、図示しないが、平板部5bの金属部材10の接合部に、金属部材10を収納可能な大きさの段差部を設けておき、金属部材10を平板部4cの段差部に接合した後に、金属部材10の下面と平板部5bの下面とが同一面となるようにするのがよい。この構成により、金属基体1の貫通孔1aの形状を複雑にすることがなく、金属基体1を量産に適した形状とすることができる。
また、設計的に平板部5bの幅が広くなりすぎる場合は、両端に接合された金属部材10とは別の金属部材を金属部材10の間に接合してもよい。これにより、平板部5bの必要な部分の線路導体5cの高周波信号特性をよくすることができたり、クラック等の応力が集中しやすい場所に別の金属部材を設けたりすることができ、設計の自由度が増す。
以上のように金属部材10を用いることにより、パッケージ内部を気密に封止することができ、線路導体5cを介して高周波信号を効率良く伝送でき、パッケージ内部に収納する電子部品2を常に正常かつ安定に作動させることが可能なセラミック端子5となる。
そして、金属部材10との熱膨張差によってセラミック端子5にクラック等の破損が生ずるのを有効に防止できる。よって、セラミック端子5が小型化されセラミック端子5の機械的強度が低下した場合においてもクラック等の破損が生ずるのを防止できる構成となる。特にセラミック端子5の立壁部5aと平板部5bが薄型化した場合に有効になる。
金属基体1の上側主面の外周部には、上端面3aの中央部に貫通穴3bが形成され下端が開かれた筒状である蓋体3が設けられる。蓋体3の下端3cは、鉛(Pb)−錫(Sn)半田等の半田による半田付けや溶接等によって金属基体1と気密に接合される。下端3cは、金属基体1との接合面積を大きくして、金属基体1と蓋体3とで構成される容器内部の気密信頼性を向上させるために、図1(a)に示すような鍔状であることが好ましい。
蓋体3を金属基体1に接合させる際に、金属基体1の外周部に熱が加わり、金属基体1の外周部に蓋体3との熱膨張差による歪みが作用することとなるが、立壁部5aの上面と貫通孔1aの内面との間および平板部5bの下面と貫通孔1aの内面との間に、好ましくは耐力が金属基体1の耐力以下である金属部材10が設けられるとともに、金属部材10と金属基体1との間、および金属部材10とセラミック端子5との間がロウ材等の金属接合材11により接合されていることにより、金属基体1に歪みが作用しても、立壁部5aの上面と貫通孔1aの内面との間および平板部5bの下面と貫通孔1aの内面との間に設けられた耐力が金属基体1の耐力以下である金属部材10が適度に変形して、セラミック端子5と金属基体1との熱膨張差による歪みを吸収し、セラミック端子5に作用する金属基体1との熱膨張差による応力を緩和させることができる。また、金属部材10と金属基体1との間および金属部材10とセラミック端子5との間に位置する金属接合材11も適度に塑性変形して、セラミック端子5と金属基体1との熱膨張差による歪みを吸収し、セラミック端子5に作用する金属基体1との熱膨張差による応力を有効に緩和させることができる。
このようにして、金属基体1の歪みは、金属部材10と、金属部材10と金属基体1との間および金属部材10とセラミック端子5との間に位置する金属接合材11とが適度に変形することによって吸収され、セラミック端子5に作用するということがなくなり、セラミック端子5にクラック等の破損が発生するのを有効に防止できる。
蓋体3は、断面形状(横断面形状)が円形または長方形等の多角形の筒状であり、Fe−Ni−Co合金等の金属のインゴットに圧延加工や打ち抜き加工等の従来周知の金属加工法を施すことによって所定形状に製作される。なお、蓋体3は、筒状部と上端面3aが個々に製作され、それらをロウ付け、半田付け、溶接等によって接合したものであってもよい。
蓋体3には、貫通穴3bを塞ぐように貫通穴3bの上端面3a側開口の周囲に、透光性部材4がガラス接合や半田付け等により気密に接合される。透光性部材4は、ガラスやサファイア等から成る円板状,レンズ状,球状または半球状等のものであり、球状の場合周縁部で、円板状やレンズ状の場合一主面の外周部で、半球状の場合平面部の外周部で蓋体3に接合されている。
また、光ファイバ6は、Fe−Ni−Co合金等の金属から成る円筒状の金属製固定部材7の上端面に固定されており、金属製固定部材7の下端面が蓋体3の外周面にレーザ溶接法等の溶接によって接合される。光ファイバ6が金属製固定部材7を介して透光性部材4の上方に固定される。これにより、光ファイバ6を介して内部に収容する電子部品2と外部との光信号の授受が可能となる。
本発明において、透光性部材4は貫通孔3bの上端面3a側開口の周囲に接合されるのが好ましく、この場合以下の点で有利である。すなわち、蓋体3の外周部に金属製固定部材7を溶接する際の熱が蓋体3に局所的に加わり、蓋体3の透光性部材4との接合面に熱膨張による引張応力が加わると、透光性部材4が蓋体3から剥がれ易くなるが、光半導体装置は内部を気密にするため外側から内側に気圧が加わるため、気圧によって透光性部材4が蓋体3に押し付けられて剥がれにくくなる。一方、透光性部材4が貫通穴3bの上端面3aの裏面側開口の周囲に接合されていると、熱膨張による応力によって透光性部材4を剥がそうとする引張応力と気圧による圧力とが加わることにより、透光性部材4が蓋体3から容易に外れてしまうこととなる。
この電子装置は、本発明の電子部品収納用パッケージの電子部品2が搭載される搭載部に電子部品2を搭載し、電子部品2の電極を線路導体5cの一端に電気的に接続し、電子部品2の収納領域を気密封止するように電子部品収納用パッケージに蓋体3を接合することにより製品としての電子装置となる。この電子装置は、外部電気回路から線路導体5cの他端に供給される電気信号によって、例えば電子部品2に光を励起させ、この光を透光性部材4、光ファイバ6の順に透過させ、光ファイバ6を介して光信号を外部に伝送することによって、高速光通信等に使用される光半導体装置として機能する。
なお、本発明は上記実施の形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内であれば種々の変更を施すことは何等差し支えない。例えば、上記実施の形態例は本発明のセラミック部材の接合構造を光半導体装置に適用させた場合の例について説明したが、これに限ることはなく、本発明のセラミック部材の接合構造およびこれを用いたセラミック端子5は、発光素子(LED),電界効果型トランジスタ(FET),集積回路素子(IC),コンデンサ,圧電素子等の電子部品2を収納する電子部品収納用パッケージおよび電子装置等にも適用することができる。
また、金属基体1と蓋体3とは平面視形状が円形である場合について示したが、これに限定されるものではなく、金属基体1と蓋体3との平面視形状が四角形,六角形,八角形,長円形等であってもよく、種々の形状とすることができる。
(a)は本発明のセラミック部材の接合構造を用いた電子部品収納用パッケージおよび電子装置の実施の形態の一例を示す断面図、(b)は(a)の下面図である。 本発明のセラミック部材の接合構造を用いた電子部品収納用パッケージおよび電子装置の実施の形態の他の例を示す断面図である。 (a)、(b)、(c)、(d)は本発明のセラミック部材の接合構造を用いた電子部品収納用パッケージおよび電子装置の実施の形態の他の例を示す下面図である。 (a)、(b)は本発明のセラミック部材の接合構造を用いた電子部品収納用パッケージおよび電子装置の実施の形態の他の例を示す下面図である。 従来の電子部品収納用パッケージおよび電子装置の例を示す断面図である。
符号の説明
1:金属基体
1a:貫通孔
2:電子部品
5:セラミック端子
5a:立壁部
5b:平板部
5c:線路導体
5d:一側面
5e:他の側面
9:接続手段
10:金属部材
10a:第2の側面
10b:第1の側面
11:金属接合材

Claims (4)

  1. 金属基体の両主面間を貫通するように形成された貫通孔を有する金属基体と、前記貫通孔に挿通された多角柱状のセラミック部材と、前記貫通孔の内面と前記セラミック部材の側面との間に位置して、前記金属基体と前記セラミック部材とを部分的に接合する金属接合材と、を備えたセラミック部材の接合構造であって、
    前記貫通孔の貫通方向から平面視した場合において、前記セラミック部材の前記側面における端部上に部分的に位置し、前記セラミック部材の前記側面に隣接する前記セラミック部材の他の側面と連続的に配置される側面を有する金属部材を更に備えたことを特徴とするセラミック部材の接合構造。
  2. 前記セラミック部材の前記側面における両端部上にそれぞれ前記金属部材を備えていることを特徴とする請求項1に記載のセラミック部材の接合構造。
  3. 前記セラミック部材は、前記セラミック部材の内部に前記セラミック部材の両端部間を接続する線路導体が形成されているセラミック端子であるとともに、該セラミック端子が、請求項1または請求項2に記載のセラミック部材の接合構造を用いて前記金属基体に接合されており、前記金属基体の一主面側に電子部品が搭載される搭載部を有し、かつ電子部品を気密封止するように蓋体が接合されることを特徴とする電子部品収納用パッケージ。
  4. 請求項3に記載の電子部品収納用パッケージと、該電子部品収納用パッケージの内部に搭載されるとともに前記線路導体に接続手段を介して電気的に接続された前記電子部品と、該電子部品の収納領域を気密封止するように前記電子部品収納用パッケージに接合された蓋体とから成ることを特徴とする電子装置。
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