JP4511227B2 - 水酸化物粒子の製造方法 - Google Patents

水酸化物粒子の製造方法 Download PDF

Info

Publication number
JP4511227B2
JP4511227B2 JP2004097182A JP2004097182A JP4511227B2 JP 4511227 B2 JP4511227 B2 JP 4511227B2 JP 2004097182 A JP2004097182 A JP 2004097182A JP 2004097182 A JP2004097182 A JP 2004097182A JP 4511227 B2 JP4511227 B2 JP 4511227B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
hydroxide
water
particles
powder
mass
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2004097182A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2005279444A (ja
Inventor
義弘 田邊
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Kyocera Corp
Original Assignee
Kyocera Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Kyocera Corp filed Critical Kyocera Corp
Priority to JP2004097182A priority Critical patent/JP4511227B2/ja
Publication of JP2005279444A publication Critical patent/JP2005279444A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4511227B2 publication Critical patent/JP4511227B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Glanulating (AREA)
  • Oxygen, Ozone, And Oxides In General (AREA)
  • Compounds Of Alkaline-Earth Elements, Aluminum Or Rare-Earth Metals (AREA)
  • Catalysts (AREA)

Description

本発明は、水酸化物を主成分とし、分解処理剤等として用いられる水酸化物粒子の製造方法に関する。
水酸化物粒子の造粒体は様々な分野で使用されている。特許文献1では、ホルムアルデヒド廃液の処理剤として、カルシウムの酸化物CaOもしくは水酸化物Ca(OH)、またはそれにマグネシウムの酸化物MgOまたは水酸化物Mg(OH)が加わった材料が用いられている。
ホルムアルデヒド廃液の処理剤の形状としては、粒子の形態と錠剤の形態とがあり、造粒により平均粒径が0.5〜10mmの範囲の粒子に成形するか、または打錠により一定の重量をもった錠剤に成形する。また、粒子状のものは製造が容易で加工コストが安いという利点がある。
造粒の代表的な手段には、転動造粒と圧片造粒があり、工業的な実施には後者が有利である。圧片造粒の一般的な方法は、上記のようにカルシウムの酸化物もしくは水酸化物、またはそれにマグネシウムの酸化物もしくは水酸化物を混合した粉体を作製し、2本の鋼製ロールの間で粉末を圧延して板状体とし、これを解砕したのち分級して、所望の粒径のものを選択する。発生する細粉は循環使用し、粗大粒は再度粉末圧延にかけるという手法をとる。一方、錠剤として形成するには、所定の組成とした粉体を型に充填し、圧力を加えて成形する。錠剤にすることにより、1個の量が一定になるため、処理すべきホルムアルデヒド廃液の量に対して適切な添加量を、錠剤の個数をもって決定することができ、使用に便利である。しかし、この場合は圧力を加えて成形された打錠物であることにより溶けにくくなる問題があることから水中崩壊促進剤等の配合を検討する必要性が生じるおそれがある。
また、特許文献2には、フッ素ガスを分解する処理剤等として用いる水酸化物粒子として、酸化アルミニウムとアルカリ土類金属化合物からなる水酸化物粒子が提案されており、特にアルカリ土類金属の炭酸塩とを含んだ造粒体が用いられている。
この水酸化物粒子は、擬ベーマイト(AlO(OH))からなる酸化アルミニウムとアルカリ土類金属化合物の混合物にバインダーとしては水あるいは原料の粒径によっては水と共にバインダーを使用して造粒することで水酸化物粒子を得るものであった。また、バインダーとして微粉アルミナを使用することで各原料の分散性の向上及びアルカリ土類金属化合物の難造粒性を解決しており、造粒にはヘンシェルミキサーを使用していた。
さらに、特許文献3には、同様にフッ素ガスを分解する処理剤等として用いる水酸化物粒子として、酸化アルミニウムとアルカリ土類金属酸化物からなり、酸化アルミニウムの平均細孔直径は、0.005〜0.03μmとしたものが提案されている。
特許文献3では、平均細孔直径50〜200Åの細孔を有する酸化アルミニウムが用いられており、AlとM(アルカリ土類金属)の原子数比(モル比と同じ)が0.05〜5である。酸化アルミニウムとアルカリ土類金属化合物の混合物を造粒する際には、バインダーとしてポリビニルアルコール、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、メチルセルロース、カルボキシメチルセルロースなどの有機系バインダー、シリカ、珪藻土、珪酸ナトリウム、硫酸水素ナトリウムなどの無機系バインダーを酸化アルミニウムとアルカリ土類金属化合物の混合物全重量に対して0.1〜10重量%、好ましくは0.5〜5重量%添加していた。造粒については、混合物を打錠成型し、破砕して粒状化して使用していた。
また特許文献3では、使用前の造粒体は水分を含んでいてもよいが、含まない方が好ましく、またバインダー、不純物、不活性物質、水分などを含んだ場合においても、造粒体全重量中の酸化アルミニウムとアルカリ土類金属化合物の含有量は、通常は70wt%以上、好ましくは90wt%以上としていた。また、上記酸化アルミニウムとアルカリ土類金属化合物の混合物を打錠成型したものを破砕して粒状化していたためエッジ部を持っていた。また、従来は打錠成型したものを破砕して粒状化し、3.36mm篩を通し、2.00mmの篩を通らないものを造粒体としていた。
特開2002−331295号公報 特開2001−190959号公報 特開2002−224565号公報
しかしながら、特許文献1の水酸化物粒子の製造方法は、板状体を破砕して造粒するのでエッジがあり、欠けやすく粉化しやすい、板状の造粒体であるため、容器等に充填した際に空隙が小さくなる恐れがある等の問題があった。
また、特許文献2ではアルミナとアルカリ土類金属化合物の配合物が難造粒性であるため、水あるいは水と共にバインダーを添加しており、アルカリ土類金属化合物の難造粒性を解決するためにバインダーとして処理剤としての有効成分ではない微粉アルミナの添加を行う必要があり、処理剤としての有効成分の量が少なくなるという問題があった。
また、容器への充填およびハンドリング時に造粒体が破砕や粉化するのを防止する目的で造粒体を窒素等の不活性ガスまたは空気中で、400〜700℃の範囲、好ましくは500〜700℃の範囲で焼成して硬度を高める工程を取っていたが、結晶水が熱分解して酸化物になってしまい、フッ素化合物等を分解するような処理用の粒子として使用する場合に作用する成分が減少するという問題があった。
さらに、特許文献3では、上記酸化アルミニウムとアルカリ土類金属化合物の混合物を加圧成形して破砕していたため形状のバラツキが大きく、充填量のバラツキが大きくなった。また、上記酸化アルミニウムとアルカリ土類金属化合物の混合物を加圧成形して破砕するという手法のため量産性がなく、打錠成形して破砕した場合、造粒体にエッジ部が生じ、輸送中にカケ易くなり微粉が生じることにより取り扱いにくくなるという問題点があった。さらには、打錠成型したものを破砕して粒状化し、3.36mm篩を通し、2.00mmの篩を通らないものを造粒体としていた。そのため形状が安定せず、打錠成型してから破砕し、分級するという工程を通すため、作業効率が悪いという問題があった。
本発明の水酸化物粒子の製造方法は、水酸化アルミニウム粉末と、2族元素の水酸化物粉末を添加、混合することによりOH基からなる結晶水を26〜34量%含む原料粉末を得、得られた原料粉末に水を添加、混合し、造粒することにより造粒体を得た後、整粒し、上記結晶水を放出しない温度で乾燥することにより、水分含有率(前記結晶水を含まない)が0.3量%以下の粒子とすることを特徴とする。
また、本発明の水酸化物粒子の製造方法は、上記構成において、上記原料粉末として水酸化アルミニウムを20〜60モル%、2族元素の水酸化物を40〜80モル%の割合で含有するものを用いることを特徴とする。
さらに、本発明の水酸化物粒子の製造方法は、上記各構成において、上記造粒体エッジ部のない円柱体とすることを特徴とする。
またさらに、本発明の水酸化物粒子の製造方法は、上記各構成において、上記乾燥温度が100〜200℃であることを特徴とする。
さらにまた、本発明の水酸化物粒子の製造方法は、上記各構成において、上記粒子長さ2〜7mm、直径2〜2.5mmの円柱体とすることを特徴とする。
本発明の水酸化物粒子の製造方法によれば、水酸化アルミニウム粉末と、2族元素の水酸化物粉末を添加、混合することによりOH基からなる結晶水を26〜34量%含む原料粉末を得、得られた原料粉末に水を添加、混合し、造粒することにより造粒体を得た後、整粒し、上記結晶水を放出しない温度で乾燥することにより、水分含有率(前記結晶水を含まない)が0.3量%以下の粒子を得ることから、難造粒性の水酸化アルミニウムを造粒可能とし、有機質バインダーを含まないため、水酸化物が結晶水を放出する温度まで加熱して脱バインダーする必要が無く、焼成していないため、容易に水分量を多く含む水酸化物粒子を得ることができる。また、得られた水酸化物粒子をフッ素化合物を分解するような処理用の粒子として用いる場合に、その反応に用いる水分量を保持でき、反能性の高い水酸化物粒子を得ることができる。
また、上記原料粉末として水酸化アルミニウムを20〜60モル%、2族元素の水酸化物を40〜80モル%の割合で含有するものを用いることにより、結晶水の含有量を26〜34量%の範囲とすることで結晶水とアルミニウムおよび2族元素の水酸化物との割合適正に保つことができる。
さらに、上記造粒体エッジ部のない円柱体とすることにより、粒子同士の接触による欠けや、粉化のない水酸化物粒子を得ることができる。
またさらに、上記乾燥温度が100〜200℃であることにより、水酸化物の結晶水を放出させることなく造粒体を乾燥することができ、それにより造粒体の可塑性が無くなり変形を抑えることができる。またベタつきも無くなり、強度も増すことから保管および輸送中のブロッキングおよび破壊を防ぐことができる。
またさらに、上記粒子長さ2〜7mm、直径2〜2.5mmの円柱状とすることにより、得られた水酸化物粒子をフッ素化合物を分解するような処理用の粒子として用いる場合に、容器に充填した際に適度な空隙をつため、ガスの流路を確保することができ、圧力損失を過大なものとせず、充填量を安定化させることができる。
以下、本発明の実施形態について詳細に説明する。
本発明は水酸化物粒子を製造する方法に関し、例えば、フッ素化合物を含むキャリアガス等のガスを加熱下で分解する粒子として用いられる場合には、得られた水酸化物粒子を容器に充填して適度な空隙を形成し、この空隙をガスの流路として通過させることで分解するものである。
本発明の水酸化物粒子の製造方法を順に説明する。
ず、水酸化アルミニウム粉末と、2族元素の水酸化物粉末を添加、混合することによりOH基からなる結晶水を26〜34量%含む原料粉末を得る。
ここで、水酸化アルミニウム粉末と、2族元素の水酸化物粉末からなる原料粉末を用いることで、例えば、フッ素化合物を含むキャリアガス等のガスを加熱下で分解するに際し、上記水酸化アルミニウムが主として非晶質の酸化アルミニウムと水蒸気に分解することから、非晶質の酸化アルミニウムから反応に触媒として寄与する金属イオンが露出し、その表面積を大きくすることができ、反応に必要な水蒸気の供給源ともなり、フッ素化合物を有効に分解することができる。また、分解により生成したフッ素元素はHFとして排出されず2族元素の水酸化物と反応して2族元素のフッ化物として固定化される。
上記水酸化アルミニウム粉末と2族元素の水酸化物粉末は、ミキサーによって混合することにより、OH基からなる結晶水を26〜34量%含むように調整する。結晶水の含有割合を26〜34量%としたのは、26量%より少なくなると脱水後のアルミニウム化合物と2族元素の水酸化物との混合物の細孔容積が小さくなるからである。一方、34量%より多くなると脱水後の密度が小さくなり、フッ素化合物等の分解に必要な有効成分が少なくなる。また、結晶水は29〜31量%とすることがより好ましい。
なお、結晶水とは、種々の材料の結晶中に一定の化合比で予め含まれているOH基のことであって、結晶毎に結晶水の含有量は異なるものであり、水酸化アルミニウムには、35量%、2族元素の水酸化物、例えば水酸化マグネシウムには31量%、水酸化カルシウムには24量%含まれており、結晶格子の安定化に寄与しているものである。また、加熱すると水として脱水される。
ここで、上記原料粉末の結晶水の含有量は、予め水酸化アルミニウムと2族元素の水酸化物の添加量を調整することで、26〜34量%に設定すればよい。
また、上記原料粉末として水酸化アルミニウムを20〜60モル%、2族元素の水酸化物を40〜80モル%の割合で含有するものを用いることが好ましい。
これは、例えばフッ素化合物等の分解に必要な水の供給源となる結晶水の含有量と分解反応を進めるために必要なアルミニウムおよび2族元素の水酸化物との割合を適正に保つためである。
次いで、得られた原料粉末に水を添加、混合し、造粒することにより造粒体を得る。
水の添加は、スプレーノズル等によって滴下して混合することによって混合粉に可塑性を出し、例えば、前記混合粉末100量部に対して17〜22量%添加することで、押出し造粒することができる。
また、この造粒はミキサー等で水酸化アルミニウムと2族元素の水酸化物を混合した後、水を滴下混合することによって混合粉の可塑性を出し、混合粉を直径1〜3mmの孔を有する板から押出し、その押出した長尺体を切断する方法を用いることで、上記水酸化アルミニウム粉末と2族元素の水酸化物粉末からなる密度の高い造粒体を得ることができる。なお、孔の直径は2mm程度がより好ましい。
さらに、水を添加することで、水は100℃前後で蒸発するため、フッ素化合物を分解する粒子として用いた場合に、その分解性能に影響を及ぼす水酸化物が熱分解して結晶水を放出する温度まで加熱して脱バインダーする必要がなく、水が除去できる比較的低温の加熱で済む。また、粒状化するに際し、形状のバラツキが小さくなることから、分解処理用の粒子として容器に充填する際の充填量を安定させることができるとともに、空隙をあけて充填できるため、この空隙が分解するガスの通路となり、分解性能の高い粒子を製造することができる。
そして、得られた造粒体を円板上で転動させる等によって整粒する。
この整粒によって得られた造粒体は、エッジ部のない円柱状とすることが好ましく、鋭角なエッジ部をなくすことで輸送中の振動等により造粒体同士がこすれた際に欠けにくくなり、それにより粉化も防ぐことによる。
しかる後、上記結晶水を放出しない温度で乾燥することにより、水分含有率(結晶水を含まない)が0.3量%以下の粒子を得る。
これによって、乾燥して一部の水分を除去することで造粒体の可塑性をなくして変形を防止でき、また強度が増すことにより得られた粒子の破壊を防止することができる。水分含有率を0.3量%以下としたのは、造粒の際に可塑性を出すために添加した水をできるだけ除去することで、水酸化アルミニウムと2族元素の水酸化物の混合物からなる有効成分の含有量を安定させると同時に造粒体の可塑性をなくして変形を防止し、強度を増して造粒体の破壊を防止するためである。
なお、上記水分含有率は、予め結晶が有する結晶水を含むものではなく、結晶水であるOH基は乾燥工程後も残るものである。また、水分含有率の測定は、赤外線式水分計を用い、粒子を表面温度105℃で10分間保持して水分量を測定する。
乾燥の手段としては、水酸化物が熱分解して結晶水を放出しない温度の温風を吹き付けることで造粒体を流動させながら乾燥させることができる。造粒体を流動させながら乾燥することによって乾燥ムラを発生させにくい。
また、上記乾燥温度は100〜200℃であることが好ましく、200℃より高い温度で乾燥することは部分的に高温にさらされる造粒体が生じ、その際、水酸化アルミニウムおよび2族元素の水酸化物が熱分解により結晶水を放出してしまうおそれがあるので好ましくない。また、100℃未満となると、水分含有率を0.3量%以下に調整することが困難となるので好ましくない
このようにして得られた粒子長さ2〜7mm、直径2〜2.5mmの円柱体とすることが好ましい。これにより、円柱状の造粒体を容器に充填した際の充填量を安定させることができ、適度に空隙を空けて充填できることから、例えばガス等を流した際の圧力損失が高くなるのを低減することができる。また、粒子長さ3〜5mm、直径2.3〜2.4mmの円柱体とすることがより好ましい。
このような製造方法で得られた水酸化物粒子は、フッ素化合物等のガスを分解する粒子として好適に用いられ、水酸化物粒子を容器に充填して、粒子間の空隙をガスの通路として、水酸化物粒子中の水酸化アルミニウムが主として非晶質の酸化アルミニウムと水蒸気に分解することができる。そして、非晶質の酸化アルミニウムから反応に触媒として寄与する金属イオンが露出し、その表面積を大きくすることができ、反応に必要な水蒸気の供給源ともなり、フッ素化合物を有効に分解することができる。
また、分解により生成したフッ素元素はHFとして排出されず2族元素の水酸化物と反応して2族元素のフッ化物として固定化されるものである。
なお、本発明の水酸化物粒子の製造方法は、上述の実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲であれば種々の変更は可能である。
先ず、本発明の実施例として、水酸化アルミニウム(純度99%)粉末、水酸化マグネシウム(純度99%)粉末、水酸化カルシウム(純度98%)粉末を表1に示す添加量にてミキサーで乾式混合し、OH基からなる結晶水を表1に示す如く値で含む原料粉末を得た。原料粉末に水を添加して湿粉を得、得られた湿粉を直径2mmの孔を有する平板にて押出し成形によって所定長さに切断しながら造粒して造粒体を得た。
そして、水分を含み可塑性を保ったままの造粒体を溝付きの円板上で転動させ、造粒体のエッジ部を塑性変形または欠損によりエッジ部の無い円柱形状体となす整粒を行った。
しかる後、造粒体を流動層乾燥機に投入し、表1に示す温度の温風を吹き込むことで乾燥し、乾燥済みの造粒物に篩による分級を行って微粉を除去することにより水酸化物粒子を得た。
また、比較例として、上述の実施例と同様に水酸化アルミニウム(純度99%)粉末、水酸化マグネシウム(純度99%)粉末、水酸化カルシウム(純度98%)粉末を表1に示す添加量にてミキサーで乾式混合し、OH基からなる結晶水を表1に示す如く値で含む原料粉末を得た。原料粉末に水を添加して湿粉を得、得られた湿粉を直径2mmの孔を有する平板にて押出し成形によって所定長さに切断しながら造粒して造粒体を得た。そして、水分を含み可塑性を保ったままの造粒体を溝付きの円板上で転動させ、造粒体のエッジ部を塑性変形または欠損によりエッジ部の無い円柱形状体となす整粒を行った。その後、造粒体を700℃にて焼成して粒子を得た。
得られた各水酸化物粒子の試料の水分含有率を赤外線式水分計を用い、造粒体の表面温度105℃で10分間保持して水分量を測定した。
各製造方法で得られた粒子の水分含有率が0.1量%以下、結晶水の量が26〜34量%の試料を◎、水分含有率が0.3量%以下、結晶水の量が26〜34量%の試料を○、水分含有率が0.3量%をえ、結晶水の量が26量%未満、または34量%をえる試料を×として製造方法を評価した。
結果を表1に示す。
Figure 0004511227
表1に示す結果より分かるように、結晶水の量を26〜34量%とした原料粉末を造粒し、乾燥した本発明の製法を用いた試料(No.2〜5、7、8、10〜12、14)は、得られた粒子の結晶水が26〜34量%となり、水分含有率も0.3量%以下となったため、結晶水を保持したまま、強度が高く、粉化しにくい粒子を得ることができた。
これに対し、乾燥温度が低い、または結晶水の量が26量%未満、34量%をえる試料(No.1、6、13、15)は、水分含有率が0.3量%をえ、また粒子の密度が低く強度が低いものとなった。また、乾燥温度が240℃と高い試料(No.9)は、造粒体の水分含有率は小さくなったが、水酸化物粒子が熱分解を受けてしまい、一部酸化物となっていた。造粒体を700℃にて焼成した試料(No.1)は、結晶水を全て放出して酸化物粒子となり、分解処理剤に用いる粒子として使用する際の有効成分を含有しないものとなっていた。

Claims (5)

  1. 水酸化アルミニウム粉末と、2族元素の水酸化物粉末を添加、混合することによりOH基からなる結晶水を26〜34量%含む原料粉末を得、得られた原料粉末に水を添加、混合し、造粒することにより造粒体を得た後、整粒し、上記結晶水放出しない温度で乾燥することにより、水分含有率(前記結晶水を含まない)が0.3量%以下の粒子とすることを特徴とする水酸化物粒子の製造方法。
  2. 上記原料粉末として水酸化アルミニウムを20〜60モル%、2族元素の水酸化物を40〜80モル%の割合で含有するものを用いることを特徴とする請求項1に記載の水酸化物粒子の製造方法。
  3. 上記造粒体エッジ部のない円柱体とすることを特徴とする請求項1または2に記載の水酸化物粒子の製造方法。
  4. 上記乾燥温度が100〜200℃であることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の水酸化物粒子の製造方法。
  5. 上記粒子長さ2〜7mm、直径2〜2.5mmの円柱体とすることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の水酸化物粒子の製造方法。
JP2004097182A 2004-03-29 2004-03-29 水酸化物粒子の製造方法 Expired - Fee Related JP4511227B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2004097182A JP4511227B2 (ja) 2004-03-29 2004-03-29 水酸化物粒子の製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2004097182A JP4511227B2 (ja) 2004-03-29 2004-03-29 水酸化物粒子の製造方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2005279444A JP2005279444A (ja) 2005-10-13
JP4511227B2 true JP4511227B2 (ja) 2010-07-28

Family

ID=35178399

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2004097182A Expired - Fee Related JP4511227B2 (ja) 2004-03-29 2004-03-29 水酸化物粒子の製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4511227B2 (ja)

Families Citing this family (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
MX337770B (es) * 2006-11-10 2016-03-18 Servicios Administrativos Peñoles S A de C V Procedimiento para la preparacion de aditivo retardador de flama para recubrimientos y productos resultantes.
JP5020136B2 (ja) * 2007-07-10 2012-09-05 株式会社荏原製作所 フッ素固定剤及びpfc分解処理剤並びにこれらの調製方法
WO2009008454A1 (ja) * 2007-07-10 2009-01-15 Ebara Corporation フッ素固定剤及びpfc分解処理剤並びにこれらの調製方法
JP5016618B2 (ja) * 2009-01-15 2012-09-05 株式会社荏原製作所 Sf6を含む排ガスの処理方法

Citations (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS52113390A (en) * 1976-02-12 1977-09-22 Union Carbide Corp Production of isophorone and mesitylene
JPH08318131A (ja) * 1995-05-26 1996-12-03 Mitsui Toatsu Chem Inc 排ガスの処理剤及び処理方法
JPH0910554A (ja) * 1995-06-30 1997-01-14 Toshiba Corp ハロゲン化炭化水素含有物質の処理方法、処理剤および処理装置
JP2001190959A (ja) * 1999-04-28 2001-07-17 Showa Denko Kk フッ素化合物の分解用反応剤、分解方法及びその用途
JP2002224565A (ja) * 2000-12-01 2002-08-13 Japan Pionics Co Ltd フルオロカーボンの分解処理剤及び分解処理方法

Patent Citations (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS52113390A (en) * 1976-02-12 1977-09-22 Union Carbide Corp Production of isophorone and mesitylene
JPH08318131A (ja) * 1995-05-26 1996-12-03 Mitsui Toatsu Chem Inc 排ガスの処理剤及び処理方法
JPH0910554A (ja) * 1995-06-30 1997-01-14 Toshiba Corp ハロゲン化炭化水素含有物質の処理方法、処理剤および処理装置
JP2001190959A (ja) * 1999-04-28 2001-07-17 Showa Denko Kk フッ素化合物の分解用反応剤、分解方法及びその用途
JP2002224565A (ja) * 2000-12-01 2002-08-13 Japan Pionics Co Ltd フルオロカーボンの分解処理剤及び分解処理方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP2005279444A (ja) 2005-10-13

Similar Documents

Publication Publication Date Title
RU2383638C2 (ru) Нанокристаллические спеченные тела на основе альфа-оксида алюминия, способ их изготовления, а также применение
KR100543149B1 (ko) 탄산 가스 흡수재, 그의 제조 방법 및 그의 재생 방법
HU219303B (hu) Kalcium-hidroxid-szemcsék, eljárás e szemcsék elõállítására, valamint e szemcsék alkalmazása
CN106396634A (zh) 轻质高强粉煤灰陶粒的制备方法
US4081259A (en) Method for forming coated cellular glass pellets
JP4511227B2 (ja) 水酸化物粒子の製造方法
JP6197482B2 (ja) ストロンチウム吸着剤の製造方法
JP2012096963A (ja) 多孔質ガラス焼結体及びその製造方法
KR20130039529A (ko) 무기 결합제를 포함한 입상화 메조공극 실리카 및 그 제조방법
DE102011113034A1 (de) Gasabsorptionsgranulat
EP3421428B1 (en) Silver-carrying zeolite molded article
JP4590551B2 (ja) ゼオライト−炭素複合材料及びその製造方法並びに電磁波遮蔽・吸収部材
JP2005058964A (ja) 環境改善機能材料および環境改善機能製品
KR20150026174A (ko) 정수장 슬러지와 폐 활성탄을 이용한 건축마감재
JP3312390B2 (ja) 乾燥用資材の製造方法
JP2005335987A (ja) 粒状生石灰
JPS62207703A (ja) 窒化アルミニウム粉末の製造方法
JP3571163B2 (ja) 窒化アルミニウムの製造方法
JP4718303B2 (ja) 活性炭の製造方法
JP7457960B2 (ja) セメント含有吸湿材料の製造方法
JP2008001564A (ja) 多孔質セラミックス焼成体の製造方法。
JP2005089274A (ja) 調湿タイルの製造方法および調湿タイル
JP2005177576A (ja) ハロゲン系ガス及び酸性ガスの除害剤
RU2318771C1 (ru) Способ изготовления стеновых керамических изделий с использованием измельченных кристаллизованных стекол, шихта для стеновых керамических изделий и заполнитель для стеновых керамических изделий
JP2004099364A (ja) 発泡セラミックス成形体及びその製造方法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20070213

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20090903

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20090915

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20091113

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20100406

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20100506

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130514

Year of fee payment: 3

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140514

Year of fee payment: 4

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees