JP4508408B2 - トナー粒子の製造方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、潜像を顕像化する方法やトナージェット方式記録方法に用いられるトナー粒子の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
電子写真法は米国特許第2,297,691号明細書等に記載されているが如く、多数の方法が知られており、一般には光導電性物質を利用し、種々の手段で感光体上に電気的潜像を形成し、次いで該潜像をトナーを用いて現像し、必要に応じて紙等の転写材にトナー画像を転写した後、加熱、圧力、或いは溶剤蒸気等により定着し複写物を得る。また、トナーを用いて現像する方法、或いはトナー画像を定着する方法としては、従来各種の方法が提案され、それぞれの画像形成プロセスに適した方法が採用されている。
【0003】
従来、これらの目的に用いるトナーとして、一般に熱可塑性樹脂中に染料及び顔料の如き着色剤を溶融混合し、均一に分散した後、微粉砕装置、分級機により所望の粒径を有するトナーを製造してきた。
【0004】
この製造方法はかなり優れたトナーを製造し得るが、ある種の制限、即ちトナー用材料の選択範囲に制限がある。例えば樹脂着色剤分散体が十分に脆く、経済的に可能な製造装置で微粉砕し得るものでなくてはならない。ところが、こういった要求を満たすために樹脂着色剤分散体を脆くすると、実際に高速で微粉砕した場合に形成された粒子の粒径範囲が広くなり易く、特に比較的大きな割合の微粒子がこれに含まれるという問題が生ずる。さらに、このように脆性の高い材料は、複写機等現像用に使用する際、さらなる微粉砕ないしは粉化を受け易い。また、この方法では、着色剤等の固体微粒子を樹脂中へ完全に均一に分散することは困難であり、その分散の度合によっては、カブリの増大、画像濃度の低下や混色性・透明性の不良の原因となるので、分散に注意を払わなければならない。また、破断面に着色剤が露出することにより、現像特性の変動を引き起こす場合もある。
【0005】
一方、これら粉砕法によるトナーの問題点を克服するため、特公昭36−10231号、同43−10799号及び同51−14895号公報等による懸濁重合法によるトナーをはじめとして、各種重合法トナーやその製造方法が提案されている。例えば、懸濁重合法においては、重合性単量体、着色剤、重合開始剤さらに必要に応じて架橋剤、荷電制御剤、その他添加剤を均一に溶解又は分散せしめて単量体組成物とした後、この単量体組成物を分散安定剤を含有する連続相、例えば水相中に適当な撹拌機を用いて分散し、同時に重合反応を行わせ、所望の粒径を有するトナー粒子を得る。
【0006】
この方法は、粉砕工程が全く含まれないため、トナーに脆性が必要ではなく、軟質の材料を使用することができ、また、分級工程の省略をも可能にするため、エネルギーの節約、時間の短縮、工程収率の向上等、コスト削減効果が大きい。
【0007】
また、近年の複写機やプリンターの高画質化、フルカラー化、省エネルギー化等、トナー自体の多機能化が要求されている。例えば、高画質化にともない高解像度・デジタル方式に対応するトナー粒子の微小粒径化、フルカラー化にともなうOHP画像の透明性の向上、省エネルギー化にともなう低温定着化に対応するためトナー中に低軟化点物質の含有、転写材への転写効率の向上に有効であるトナー粒子の球形化等が要求されており、これらの要求を実現する手段として重合法によるトナーが挙げられる。
【0008】
しかし、この重合法によるトナーは、水相中で粒子を得るため、重合後の湿潤トナー粒子中には、ある程度の水分が伴ってしまう。
【0009】
この水分を伴った状態のままでは、当然トナー粒子に必要な帯電性が失われ、また、粒子の凝集性が非常に高くなるため、当然トナー粒子として使用することはできない。
【0010】
そこで、水分を満足いくまで除去するために、後工程で乾燥による水分除去が必要とされてきた。しかしながら、重合法によって生成したトナー粒子は、長い熱履歴を加えると劣化する傾向にある。従って、短い熱履歴、要するに短時間で乾燥を行うことが望まれている。
【0011】
また、乾燥工程の後に、画質の向上やその他に要求される特性を達成するため、種々の化学物質を添加することが行われており、特に、解像性、濃度均一性或いは、カブリ等の種々の画像特性を改良する為に、また、トナーの流動性及び帯電性の向上の為に、種々の微粉体を外添することが広く行われている。
【0012】
この外添剤の添加の方法としては、単なる添加、ないし、容器回転型混合機、容器固定型混合機の如き混合機を用いた方法が知られている。
【0013】
容器回転型混合機は、図1に示すような円筒状容器、或いは図2に示すようなV型容器を回転させるものである。これらの装置は、回分式であるため連続処理が実質的に不可能である。更に、比較的固い凝集塊を形成する粉粒体の混合は、解砕が容易ではない。粉体原料の物性に大きな差異があると、良好な最終混合状態は期待できないという問題点がある。上記問題を解決するために、混合機内に強制撹拌翼あるいは邪魔板を取り付ける工夫がなされているが、未だ十分には上記問題は解決されていない。
【0014】
容器固定型混合機としては、図3に示すような攪拌羽根である攪拌スクリューが回転(自転)しながら、その支持具回転によって容器内を遊星運動(公転)する構造の混合機がある。
【0015】
図3のような混合機は、回分式であるため、連続処理が不可能である。また、細かい粒子から形成されている凝集塊を解砕することは困難であるだけではなく、凝集性の強い粉体では、混合容器の全ての領域で均一に混合を行うことは困難である。そのため着色粒子表面へのシリカの付着状態にムラが生じ、また、分散不良の外添剤が付着しているトナー粒子が生成し、この様な外添剤は容易に着色粒子から遊離してしまう。遊離外添剤は、コピーにより消費されやすく現像器中のシリカ量が減少して、着色粒子の流動性の低下や画像濃度の低下を引き起こし、凝集した遊離外添剤シリカは、画像不良の増加の原因にもなる。
【0016】
また、従来より、重合トナーの製造方法としては、先に述べたとうり、重合後に、乾燥工程、次いで外添工程が必要とされるが、この2つは、連続・同時工程で行い難く、通常は、分離した工程で行われてきた。
【0017】
そのため、多くの機器数及び多大なランニングコストが必要とされるだけでなく、分離した多くの工程を経ると、それに伴い付着等の量も増加し、製品の収率を落してしまう結果となる。つまりは、設備投資・生産効率・生産コスト的に非常に負荷が伴うという問題があった。
【0018】
【発明が解決しようとする課題】
従って、本発明の目的は、上述のごとき問題を解決したトナーの製造方法を提供することにある。
【0019】
即ち本発明の目的は、重合法によって得られた湿潤状態のトナー粒子を短時間で、しかも連続的に、更には単一工程内で乾燥・外添を行い、均一にムラ無く乾燥・外添させることによって優れた特性のトナー粒子が容易に得られるトナー粒子の製造方法を提供することにある。
【0020】
また、本発明の目的は、不均一に外添されたトナーに起因した画像欠陥が生じることの無い、高画質画像の形成が可能なトナー粒子が得られるトナー粒子の製造方法を提供することにある。
【0021】
更には、工程の省略を図ることによって、生産・投資コストを大幅に低減したトナー粒子の製造方法を提供することにある。
【0022】
【課題を解決するための手段】
本発明は、重合法により湿潤トナー粒子を生成させた後、好ましくは、少なくとも重合性単量体と着色剤とを含有する重合性単量体組成物を、水系分散媒体中で重合して、湿潤トナー粒子を生成させた後、洗浄、脱水し、得られた含水率15〜40%の湿潤トナー粒子と外添剤を、熱気流中に連続的に供給しながら分散させ、熱気流と並流に送りながら乾燥及び外添を同時に行うことにより、含水率3.0%以下、好ましくは1.0%以下の外添されたトナー粒子を得ることを特徴とするトナー粒子の製造方法に関する。
【0023】
特に本発明は、ループタイプの形状の装置を用いて乾燥及び外添を行うことを特徴とするトナー粒子の製造方法に関する。
【0024】
【発明の実施の形態】
本発明者らは、鋭意検討の結果、重合法によって得られた湿潤トナー粒子を外添剤と共に、熱気流中に連続的に供給しながら分散させ、熱気流と並流に送ることで、均一に乾燥及び外添されたトナーを短時間で効率よく得られることを見出した。
【0025】
本発明は、高速の気流中の極めて希薄な粉塵濃度の雰囲気中で、壁面とトナー粒子及び外添剤の衝突、トナー粒子と外添剤自体の衝突する力を用いて、凝集したトナー粒子を単一粒子に近い状態へと分散させることに加えて外添を行うことで、連続的に且つ均一に外添を行うことが可能である。
【0026】
また、この外添を行う過程は、高速の熱気流を用いるため、同時に湿潤トナー粒子の乾燥も行え、工程の簡略化及び生産コストを低減することが可能である。
【0027】
従来の重合トナーの外添方法で使用された、図1〜図3に示すような容器回転型混合機や容器固定型混合機では、トナー粒子から形成されている凝集塊を解砕することは困難であるだけではなく、トナー粒子のような凝集性の強い粉体では、特に上記混合機のような粉塵濃度が高い状態では、混合容器の全ての領域で均一に混合を行うことは困難である。そのため上述したように、外添剤の付着状態にムラが生じ、また、分散不良の外添剤が付着しているトナー粒子が生成することにより遊離外添剤を発生させ、それが起因して画像不良を起こしてしまう等の問題が生じていた。
【0028】
また、上記混合機は回分式であるため、連続化が不可能であり、前工程の乾燥とは分離した工程でトナー粒子を製造する必要があり、そのため、設備投資・生産効率・生産コスト的な面で非常に負荷が伴うという問題があった。
【0029】
以下本発明を更に詳細に説明する。
【0030】
本発明のトナーの製造方法においては、トナー粒子を熱気流と並流に送る際の分散状態を高めるために、脱水・洗浄後に予備的に解砕してあることが好ましい。
【0031】
また、同じく分散状態を高めるために、原料として用いる湿潤トナー粒子は、粉体としての流動性の点から含水率40%以下であることが好ましい。また、さらには30%以下がより好ましい。ここでいう「含水率」とは、湿量基準含水率、すなわち、全質量(乾燥トナー質量と水分質量との和)に対する水分質量の比率をいい、105℃における加熱減量法によって求めた。
【0032】
本発明における湿潤トナー粒子と外添剤を、熱気流中に連続的に供給しながら分散させ、熱気流と並流に送る装置の形状としては、図4に示すようなループタイプの配管6を利用したものであることが好ましい。
【0033】
ループタイプであることにより、トナー粒子・外添剤の分散性の向上、壁面とトナー粒子及び外添剤の衝突、トナー粒子と外添剤自体の衝突する確率が上昇し、更に均一でムラの無い外添及び乾燥が達成できる。
【0034】
本発明における乾燥及び外添中の粉塵濃度(1分間あたりのトナー粒子及び外添剤の投入量/1分間あたりの吹込み熱風量)は、好ましくは0.005〜0.5kg/m3、より好ましくは0.02〜0.3kg/m3で行うことが好ましい。
【0035】
図1〜図3に示すような、従来の回分式混合機を用いた外添では、容器内の粉塵濃度が通常100kg/m3及びそれ以上で混合を行っている。それに対して、本発明の外添は、高速熱気流中において従来の1/200以下の粉塵濃度で連続的に行うため、混合効率や分散効率が良く微粉体の凝集物を生じにくい。従来の回分式混合機で粉塵濃度を小さくするには、投入量(1回の処理量)を少なくすれば良いが、その場合、処理能力が極端に減少し、生産効率の低下を引き起こすため好ましくない。
【0036】
本発明の工程を経て最終的に乾燥及び外添されたトナー粒子の含水率は、3%以下、好ましくは1%以下であることが良い。含水率が3%を超えると、トナー粒子に必要な帯電性を十分保つことができないため、画像不良を引き起こしてしまう。
【0037】
本発明によるトナーは、高画質化のため、より微少な潜像ドットを忠実に再現するために、トナーもより微少粒子径の、具体的にはコールターカウンターにより測定された重量平均径が4〜10μmで、次式で表される個数変動係数
個数変動係数(%)=Sn/D1×100
(但し、Snは個数分布の標準偏差、D1は個数平均粒径)
が、35%未満のトナーが最も好ましい。
【0038】
4μm未満のトナーにおいては、転写効率の悪さから感光体や中間転写体上に転写残トナーが多く発生し、カブリ、転写不良に基づく画像の不均一ムラの原因となり好ましくない。
【0039】
また、トナーの重量平均径が10μmを超える場合には、部材への融着が起きやすくなる。また、トナーの個数変動係数が35を超えると更にその傾向が強まり問題となる。
【0040】
本発明においては、重合法により生成された湿潤トナー粒子を乾燥及び外添する装置の一例として好ましくは、ループタイプの配管形状をした装置を用いるが、その限りではなく、例えば直管式の配管形状をしたもの等、各種の配管形状をした装置を用いることができる。
【0041】
図4に示すようなループタイプの配管形状をした乾燥と外添を同時に行う装置は、まず、吐出ブロアー1によって発生した気流を熱風発生器2において所定の温度に加熱し、その圧縮された空気は気流分散部5で超音速で吐出され、湿潤トナー供給装置3及び外添剤供給装置4から材料投入口8に供給された湿潤トナー粒子及び外添剤を分散し、ループタイプの気流乾燥及び外添配管6中で瞬時に乾燥されると同時に、同配管中を外添剤及びトナー粒子が分散・混合された状態で数周〜数十周回転することで外添も行う。気流抜き出し口7は、ループ型の配管の内側にすることにより、水分を伴い凝集状態にある粒子群と乾燥が進み分散され単一粒子に近い状態の粒子をコアンダ効果により簡易的に分級し、分級された粒子は、サイクロン9により気流と分離され捕集される。
【0042】
また、分離された気流はバグフィルター10を介し、排気ブロアー11より系外へ排出される。
【0043】
図5に示すような直管タイプの配管形状をした乾燥と外添を同時に行う装置は、同じく吐出ブロアー1・熱風発生装置2から熱風を発生させ、この熱風と、湿潤トナー供給装置3及び外添剤供給装置4から気流分散装置12に供給する。この気流分散装置は、特に制限は無いが、回転軸の周りに放射翼を持つような簡単な分散機で良い。熱風とトナー粒子及び外添剤とはこの分散機で十分に分散された後、直管タイプの気流乾燥及び外添配管13に送られ、瞬時に乾燥及び外添される。乾燥・外添されたトナー粒子は、サイクロン9により気流と分離され、捕集される。
【0044】
本発明の乾燥・外添を同時に行う具体的な装置としては、フラッシュドライヤー(ホソカワミクロン社製)、特にループ型の配管のものとしては、フラッシュジェットドライヤー(セイシン企業社製)等が挙げられる。
【0045】
本発明において、吹き込む熱風の温度は、40〜120℃、好ましくは60〜100℃であることが好ましい。
【0046】
熱風の温度が40℃より低いと乾燥効率が低下し、100℃より高いとトナー粒子及び外添剤の融着を起こすため好ましくない。
【0047】
本発明において、湿潤トナー粒子と併せて熱気流中に投入される外添剤としては、表面に疎水化処理を施した種々のものが使用できる。例えば、シリカ、酸化アルミニウム、酸化チタン、チタン酸ストロンチウム、酸化セリウム、酸化マグネシウム、酸化クロム等の金属酸化物の微粒子;窒化珪素等の窒化物の微粒子;炭化珪素等の炭化物の微粒子;硫酸カルシウム、硫酸バリウム、炭酸カルシウム等の金属塩の微粒子及びこれらの複合物等の無機微粒子や、アクリル微粒子等の有機微粒子を用いることができる。また、これらの表面処理剤として、シラン系カップリング剤、チタネート系カップリング剤、フッ素含有シランカップリング剤、シリコーンオイル等を用いることができる。
【0048】
これらの処理剤で処理された外添剤の疎水化率は、従来のメタノール法によるもので60%以上のものが好ましい。これを下回ると、高温高湿下において、水分の吸着により帯電性及び流動性の低下を起こしやすく好ましくない。
【0049】
外添剤の粒径としては、搬送性や帯電性の観点から平均粒径が、好ましくは0.2μm以下、より好ましくは0.002〜0.2μm、更に好ましくは0.01〜0.2μmのものを用いるとよい。即ち、添加させる外添剤の平均粒径が0.2μmより大きい場合には、トナーの流動性を向上させる効果が少なくなる。
これに対し、特に、平均粒径が0.002μm以上であれば、外添剤同士の凝集が生じにくく、流動性向上の効果が、より一層顕著に得られる。外添剤添加量としては、トナー母粒子に対して0.1〜5質量%であることが好ましい。
【0050】
また、外添剤は1種類に限定されるものではなく、2種類以上のものを混合したものも使用することができる。
【0051】
本発明のトナーの製造方法においては、重合法によって得られる含水率40%未満の湿潤着色重合体粒子を、以上で説明した特定の乾燥方法で乾燥することを特徴とする。従って、着色重合体粒子の作製方法は特に限定されず、通常の懸濁重合法の他、例えば、一旦得られた重合粒子に更に単量体を吸着せしめた後、重合開始剤を用い重合せしめる、所謂シード重合方法も好適に利用することができる。
【0052】
上記の着色重合体粒子の調製に使用できる重合性単量体としては、スチレン,o(m−,p−)−メチルスチレン,m(p−)−エチルスチレン等のスチレン系単量体;(メタ)アクリル酸メチル,(メタ)アクリル酸エチル,(メタ)アクリル酸プロピル,(メタ)アクリル酸ブチル,(メタ)アクリル酸オクチル,(メタ)アクリル酸ドデシル,(メタ)アクリル酸ステアリル,(メタ)アクリル酸ベヘニル,(メタ)アクリル酸2−エチルヘキシル,(メタ)アクリル酸ジメチルアミノエチル,(メタ)アクリル酸ジエチルアミノエチル等の(メタ)アクリル酸エステル系単量体;ブタジエン,イソプレン,シクロヘキセン,(メタ)アクリロニトリル,アクリル酸アミド等のビニル系単量体が好ましく用いられる。また、必要に応じて2種以上組み合わせて好ましく使われる場合もある。
これらは、単独で、又は、一般的には、出版物ポリマーハンドブック第2版III−P139〜192(John Wiley&Sons社製)に記載の理論ガラス温度(Tg)が、40〜75℃を示すように、上記したような重合性単量体を適宜混合して用いられる。即ち、理論ガラス転移温度が40℃未満の場合には、トナーの保存安定性や現像剤の耐久安定性の面から問題が生じ、一方、75℃を超える場合は、定着点の上昇をもたらし、特に、フルカラートナーの場合においては、各色トナーの混色が不十分となり色再現性に乏しく、更に、OHP画像の透明性を著しく低下させ、高画質化を達成するという面から好ましくない。
【0053】
本発明においては、上記のような材料から調製される着色重合体粒子が、外殻樹脂中に低軟化点物質を内包化せしめたカプセル構造を有するものであってもよい。この場合には、上記に挙げた形成材料からなる外殻樹脂の他に、更に極性樹脂を用いることが好ましい。この場合に用いられる極性樹脂としては、スチレンと(メタ)アクリル酸の共重合体、マレイン酸共重合体、飽和ポリエステル樹脂、エポキシ樹脂が好ましく用いられる。また、用いる極性樹脂は、外殻樹脂又はその単量体と反応しうる不飽和基を分子中に含まないものが特に好ましい。不飽和基を有する極性樹脂を用いた場合には、外殻樹脂層を形成するための単量体と架橋反応が起き、極めて高分子量となるので、特に、フルカラー用トナーとして用いた場合には、四色トナーの混色に不利となり、好ましくない。
【0054】
本発明に用いられる低軟化点物質としては、ASTM D3418−8に準拠し測定された主体極大ピーク値が、40〜90℃を示す化合物が好ましい。極大ピークが40℃未満であると低軟化点物質の自己凝集力が弱くなり、結果として耐高温オフセット性が弱くなりフルカラートナーには好ましくない。一方極大ピークが90℃を超えると定着温度が高くなり、定着画像表面を適度に平滑化せしめることが困難となり混合性の点から好ましくない。更に直接重合法によりトナーを得る場合においては、水系で造粒・重合を行うため極大ピーク値の温度が高いと、主に造粒中に低軟化点物質が析出してきて懸濁系を阻害するため好ましくない。具体的にはパラフィンワックス、ポリオレフィンワックス、フィッシャーロピッシュワックス、アミドワックス、高級脂肪酸、エステルワックス及びこれらの誘導体又はこれらのグラフト/ブロック化合物等が利用できる。
【0055】
本発明に用いられる着色剤は、黒色着色剤としてカーボンブラック,磁性体,以下に示すイエロー/マゼンタ/シアン着色剤を用い黒色に調色されたものが利用される。
【0056】
イエロー着色剤としては、縮合アゾ化合物,イソインドリノン化合物,アンスラキノン化合物,アゾ金属錯体,メチン化合物,アリルアミド化合物に代表される化合物が用いられる。具体的には、C.I.ピグメントイエロー12、13、14、15、17、62、74、83、93、94、95、109、110、111、128、129、147、168等が好適に用いられる。
【0057】
マゼンタ着色剤としては、縮合アゾ化合物,ジケトピロロピロール化合物,アンスラキノン,キナクリドン化合物,塩基染料レーキ化合物,ナフトール化合物,ベンズイミダゾロン化合物,チオインジゴ化合物,ペリレン化合物が用いられる。具体的には、C.I.ピグメントレッド2、3、5、6、7、23、48:2、48:3、48:4、57:1、81:1、122、144、146、166、169、177、184、185、202、206、220、221、254が特に好ましい。
【0058】
シアン着色剤としては、銅フタロシアニン化合物及びその誘導体,アンスラキノン化合物,塩基染料レーキ化合物等が利用できる。具体的には、C.I.ピグメントブルー1、7、15、15:1、15:2、15:3、15:4、60、62、66等が特に好適に利用できる。
【0059】
これらの着色剤は、単独又は混合し更には固溶体の状態で用いることができる。本発明の着色剤は、色相角,彩度,明度,耐候性,OHP透明性,トナー中への分散性の点から選択される。該着色剤の添加量は、樹脂100質量部に対し1〜20質量部添加して用いられる。
【0060】
黒色着色剤として磁性体を用いた場合には、他の着色剤と異なり、樹脂100質量部に対し40〜150質量部添加して用いられる。
【0061】
本発明で使用する着色重合体粒子を作製する際には必要に応じて荷電制御剤を用いることができる。荷電制御剤としては、公知のものが利用できるが、無色でトナーの帯電スピードが速く、且つ、一定の帯電量を安定して維持できる荷電制御剤が好ましい。更に、本発明においては、特に、重合阻害性がなく、水系への可溶化物のない荷電制御剤を用いることが好ましい。具体的な化合物としては、ネガ系としては、サリチル酸、ナフトエ酸、ダイカルボン酸の金属化合物、スルホン酸、カルボン酸を側鎖に持つ高分子型化合物、ホウ素化合物、尿素化合物、ケイ素化合物、カリークスアレーン等が利用でき、ポジ系としては、四級アンモニウム塩、該四級アンモニウム塩を側鎖に有する高分子型化合物、グアニジン化合物、イミダゾール化合物等が挙げられる。これらの荷電制御剤は、樹脂100質量部に対して0.5〜10質量部の範囲で用いることが好ましい。しかしながら、本発明において着色重合体粒子中に荷電制御剤を添加するのは必須ではない。
【0062】
即ち、二成分現像方法を用いた場合においては、キャリアとの摩擦帯電を利用してトナーを帯電させればよく、非磁性一成分ブレードコーティング現像方法を用いた場合においても、ブレード部材やスリーブ部材との摩擦帯電を積極的に利用することでトナーを帯電させればよいので、必ずしも荷電制御剤を含む必要はない。
【0063】
本発明で使用する湿潤着色重合体粒子を作製する場合には、先に挙げた重合性単量体及び着色剤等に加えて、重合開始剤を用いることができる。重合開始剤としては、例えば、2,2’−アゾビス−(2,4−ジメチルバレロニトリル)、2,2’−アゾビスイソブチロニトリル、1,1’−アゾビス(シクロヘキサン−1−カルボニトリル)、2,2’−アゾビス−4−メトキシ−2,4−ジメチルバレロニトリル、アゾビスイソブチロニトリル等のアゾ系又はジアゾ系重合開始剤;ベンゾイルペルオキシド、メチルエチルケトンペルオキシド、ジイソプロピルペルオキシカーボネート、クメンヒドロペルオキシド、2,4−ジクロロベンゾイルペルオキシド、ラウロイルペルオキシド等の過酸化物系重合開始剤を用いることができる。これらの重合開始剤の添加量は、目的とする重合度により変化するが、一般的には、重合性単量体に対して、0.5〜20質量%の範囲で添加される。重合開始剤の種類は、重合方法により若干異なるが、10時間半減期温度を参考に、単独、または、上記のもの等の中から混合して利用される。
【0064】
また、重合度を制御するために、公知の架橋剤、連鎖移動剤、重合禁止剤等を更に添加し用いることも可能である。
【0065】
本発明で使用する湿潤着色重合体粒子を分散剤を用いた懸濁重合を利用して作製する場合には、下記に挙げるような分散剤が必要となる。分散剤としては、例えば、無機化合物として、リン酸三カルシウム、リン酸マグネシウム、リン酸アルミニウム、リン酸亜鉛、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、水酸化カルシウム、水酸化マグネシウム、水酸化アルミニウム、メタケイ酸カルシウム、硫酸カルシウム、硫酸バリウム、ベントナイト、シリカ、アルミナ等が挙げられる。有機化合物として、ポリビニルアルコール、ゼラチン、メチルセルロース、メチルヒドロキシプロピルセルロース、エチルセルロース、カルボキシメチルセルロースのナトリウム塩、ポリアクリル酸及びその塩、デンプン等を水相に分散させて使用できる。これら分散安定化剤は、重合性単量体100質量部に対して0.2〜20質量部を使用することが好ましい。
【0066】
これら分散安定化剤の中で、無機化合物を用いる場合、市販のものをそのまま用いてもよいが、細かい粒子を得るために、分散媒中にて無機化合物を生成させて使用してもよい。例えば、リン酸三カルシウムを用いる場合には、高撹拌下において、リン酸ナトリウム水溶液と塩化カルシウム水溶液を混合して得られる微細な化合物を用いればよい。
【0067】
また、これら分散安定化剤の微細な分散のために、0.001〜0.1質量部の界面活性剤を使用してもよい。これは上記分散安定化剤の所期の作用を促進するためのものであり、その具体例としては、ドデシルベンゼン硫酸ナトリウム、テトラデシル硫酸ナトリウム、ペンタデシル硫酸ナトリウム、オクチル硫酸ナトリウム、オレイン酸ナトリウム、ラウリル酸ナトリウム、ステアリン酸カリウム、オレイン酸カルシウム等が挙げられる。
【0068】
本発明のトナー製造方法においては、以下の如き製造方法によって、具体的に湿潤着色重合体粒子を製造することが可能である。
【0069】
即ち、先に挙げたような重合性単量体中に、着色剤、必要に応じて、低軟化点物質からなる離型剤、荷電制御剤、重合開始剤その他の添加剤を加え、ホモジナイザー、超音波分散機等によって均一に溶解又は分散せしめた重合性単量体組成物を、分散安定剤を含有する水系分散媒体中に、通常の撹拌機又はクレアミックス、ホモミキサー、ホモジナイザー等によって分散せしめる。好ましくは、重合性単量体組成物の液滴が所望のトナー粒子のサイズを有するように、撹拌速度、時間を調整し、造粒する。その後は、分散安定剤の作用により、粒子状態が維持され、且つ、粒子の沈降が防止される程度の撹拌を行えばよい。
【0070】
重合温度は40℃以上、一般的には50〜90℃の温度に設定して重合を行うのが好ましい。また、重合反応後半に昇温してもよく、更に、トナー定着時の臭いの原因等となる未反応の重合性単量体、副生成物等を除去するために、反応後半、または、反応終了後に一部水系分散媒体を留去してもよい。反応終了後、生成したトナー粒子を洗浄・濾過により回収して、湿潤着色重合体粒子を製造する

【0071】
本発明においては、このようにして調製した湿潤着色重合体粒子を、先に述べた特定の乾燥方法により乾燥して、未反応の重合性単量体の残存量が100ppm以下であるトナー粒子を得る。
【0072】
懸濁重合法においては、通常、重合性単量体組成物100質量部に対して、水300〜3000質量部を分散媒として使用することが好ましい。
【0073】
以下に、本発明で使用する各物性値の測定方法について述べる。
【0074】
1.含水率の測定方法
本発明のトナーの水分率の測定は、MA40電子水分計(ザルトリウス社製)で105℃における加熱減量法によって求めた。
【0075】
2.トナー粒子粒度分布の測定方法
トナー粒子の粒度分布は種々の方法によって測定できるが、本発明においてはコールターカウンターを用いて行った。
【0076】
測定装置としてはコールターカウンターTA−II型(コールター社製)を用い、個数平均分布、重量平均分布を出力するインターフェイス(日科機製)及びCX−1パーソナルコンピューター(キヤノン製)を接続して、電解液は1級塩化ナトリウムを用いて1%NaCl水溶液を調製する。
【0077】
測定法としては、前記電解水溶液100〜150ml中に分散剤として界面活性剤、好ましくはアルキルベンゼンスルホン酸塩を0.1〜5ml加え、さらに測定試料を2〜20mg加える。
【0078】
試料を懸濁した電解液は超音波分散器で約1〜3分間分散処理を行い、前記コールターカウンターTA−II型により、アパチャーとして100μmアパチャーを用いて、個数を基準として2〜40μmの粒子の粒度分布を測定して、それから各種値を求める。
【0079】
【実施例】
以下本発明を実施例によって具体的に説明する。
【0080】
<実施例1>
イオン交換水710質量部に0.1モル/リットル−Na3PO4水溶液450質量部を投入し60℃に加温した後、クレアミックス(エム・テクニック社製)を用いて3,500回転/分にて撹拌した。これに1.0モル/リットル−CaCl2水溶液68質量部を添加し、Ca3(PO42を含む水系媒体を得た。
【0081】
一方、分散質系は、
・スチレン単量体 165質量部
・n−ブチルアクリレート 35質量部
・C.I.ピグメントレッド122 10質量部
・飽和ポリエステル 20質量部
・サリチル酸金属化合物 3質量部
・パラフィンワックス 25質量部
上記処方のうち、C.I.ピグメントレッド122 、サリチル酸金属化合物とスチレン単量体100質量部をアトライター(三井三池化工機製)を用い3時間分散し、着色剤分散液を得た。次に、着色剤分散液に上記処方の残りすべてを添加し、60℃に加温し30分間溶解混合した。これに、重合開始剤である2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)10質量部を溶解し、重合性単量体組成物を調製した。
【0082】
上記重合性単量体組成物を前記水系分散媒中に投入し、回転数を維持しつつ15分間造粒した。その後、高速撹拌機からプロペラ撹拌羽根に撹拌機を変え、内温を80℃に昇温させ50回転/分で重合を10時間継続させた。次いで、内温80℃、装置内圧力47.3kPaの条件下で4hr蒸留を行った。蒸留終了後、スラリーを冷却し、希塩酸を添加し、Ca3(PO42を溶解させた後、濾過、水洗、次いで解砕を行い、含水率15%、重量平均径7.8μm、個数変動係数26%の湿潤トナー粒子を得た。
【0083】
図4を参照にして、この得られた湿潤トナー粒子を、配管径0.1016mの図4と同様の態様の装置を用いて乾燥及び外添を行った。
【0084】
操作条件は、
Figure 0004508408
で運転を行った。尚、湿潤トナー粒子及び酸化チタン、疎水性シリカは、同一投入口より各供給量を投入した。
【0085】
運転終了の時点で得られたトナー粒子は、含水率0.7%、重量平均径7.7μm、個数変動係数24%であった。
【0086】
この得られた現像剤を用いて、キヤノン製カラーレーザージェットプリンターカラーレーザーショット−2040改造機を用いて23℃/65%RHの環境下で画出し試験を行ったところ、10,000枚耐久においても、初期と耐久後の画像濃度に変化がなく、中抜けのない高画質の画像が得られた。また、有機半導体である感光体に、トナー融着、メモリーゴーストのような問題を生じなかった

【0087】
さらに両面画像を形成させたが、転写材の表裏面共にオフセットの発生は認められなかった。また、OHPシートへの画像形成を行ったところ、透明性の良好な画像が得られた。
【0088】
また、30℃/80%RHの環境下で同様な画出し試験を行ったところ、同様な結果が得られた。
【0089】
Figure 0004508408
であること以外は、実施例1で用いたのと同様の湿潤トナー粒子、同様の装置及び操作条件で運転を行った。
【0090】
運転終了の時点で得られたトナー粒子は、含水率2.8%、重量平均径7.8μm、個数変動係数25%であった。
【0091】
この得られたトナーを以下実施例1と同様の画出し評価を行ったところ、8500枚程度で転写不良によるベタ部白抜けが発生した。
【0092】
<実施例3>
使用する装置が、図5の直管型の配管を持った装置であること以外は、実施例1で用いたのと同様の湿潤トナー粒子及び操作条件で運転を行った。
【0093】
運転終了の時点で得られたトナー粒子は、含水率0.8%、重量平均径7.8μm、個数変動係数26%であった。
【0094】
この得られたトナーを以下実施例1と同様の画出し評価を行ったところ、9000枚程度で転写不良によるベタ部白抜け、8500枚程度で画像濃度の低下が見られた。
【0095】
<比較例1>
実施例1と同様の装置を用いて、外添剤を投入せずに、実施例1で用いたのと同様の湿潤トナー粒子だけを投入しながら、乾燥のみ行った。
【0096】
この得られたトナー粒子30kgを、図3に示すような撹拌スクリューが回転(自転)しながら、その支持具回転によって容器内を遊星運動(公転)する構造の作業容量100リットルの混合機内に投入し、続いて、平均粒径0.05μmの酸化チタンを60g、平均粒径0.03μmの疎水性シリカを450g投入し、混合による外添を2hr行った。
【0097】
運動終了の時点で得られたトナー粒子は、含水率0.6%、重量平均径7.9μm、個数変動係数27%であった。
【0098】
この得られたトナー粒子を以下実施例1と同様の画出し評価を行ったところ、2,000枚程度から転写不良によりベタ部白抜けが発生し、2,500枚程度から画像濃度の低下が見られた。更に、30℃/80%RHの環境下3,500枚程度で感光体へのトナー融着による画像欠陥が発生した。
【0099】
Figure 0004508408
であること以外は、実施例1で用いたのと同様の湿潤トナー粒子、同様の装置及び操作条件で運転を行った。
【0100】
運転終了の時点で得られたトナー粒子は、含水率7.0%、重量平均径7.8μm、個数変動係数26%であった。
【0101】
この得られたトナー粒子を以下実施例1と同様の画出し評価を行ったところ、評価初期から転写不良によりベタ部白抜け及び画像濃度の低下が見られた為、評価は中止した。
【0102】
<比較例3>
濾過前までは、実施例1と同様にして得られた湿潤トナー粒子を、簡易的な濾過次いで解砕により、含水率50%、重量平均径7.8μm、個数変動係数26%の湿潤トナー粒子を得た。
【0103】
この得られた湿潤トナー粒子を実施例1と同様の装置を用いて以下の条件で運転を行った。
Figure 0004508408
【0104】
運転終了の時点で得られたトナー粒子は、含水率は2.2%、重量平均径7.9μm、個数変動係数28%であったが、凝集物及びダマが多数存在したため、画像評価はできなかった。
【0105】
表1に、上記した実施例及び比較例の装置運転条件及び得られたトナー粒子の品質をまとめて示した。トナーの品質については、ベタ部白抜け・画像濃度低下・感光体へのトナー融着のうち何れかについて、一番早い段階で問題が出た枚数によって、下記の基準で評価した。
× :2,000枚未満の時
×△:2,000〜4,000枚の時
△ :4,000〜8,000枚の時
○△:8,000〜10,000枚の時
○ :10,000枚でも問題が無い場合
【0106】
尚、○及び○△を本発明ではOKレベルとした。
【0107】
【表1】
Figure 0004508408
【0108】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、重合法によって得られた湿潤トナー粒子を連続的に短時間で、更には均一にムラ無く乾燥及び外添が行えるトナー粒子の製造方法が実現できる。
【0109】
この結果、外添不良の遊離外添剤が原因となる画像欠陥の無い高画質の画像が得られる。更に、処理工程にかかるエネルギー・コストを大幅に低減することが可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】従来の混合機を示す概略説明図である。
【図2】従来の混合機を示す概略説明図である。
【図3】従来の混合機を示す概略説明図である。
【図4】本発明に用いられる乾燥及び外添を同時に行う装置の一例である。
【図5】本発明に用いられる乾燥及び外添を同時に行う装置の他の例である。
1. 吐出ブロアー
2. 熱風発生器
3. 湿潤トナー供給装置
4. 外添剤供給装置
5. 気流分散部
6. 気流乾燥及び外添配管(ループタイプ)
7. 気流抜出し部
8. 材料投入口
9. サイクロン
10. バグフィルター
11. 排気ブロアー
12. 気流分散装置
13. 気流乾燥及び外添配管(直管タイプ)

Claims (1)

  1. 水系分散媒体中において重合法によって得られた含水率15〜40%の湿潤トナー粒子と外添剤を、熱気流中に連続的に供給しながら分散させ、熱気流と並流に送りながら乾燥及び外添を同時に行うことにより、含水率3.0%以下の外添されたトナー粒子を得ることを特徴とするトナー粒子の製造方法。
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