JP4506661B2 - 燃料噴射制御装置 - Google Patents

燃料噴射制御装置 Download PDF

Info

Publication number
JP4506661B2
JP4506661B2 JP2005350707A JP2005350707A JP4506661B2 JP 4506661 B2 JP4506661 B2 JP 4506661B2 JP 2005350707 A JP2005350707 A JP 2005350707A JP 2005350707 A JP2005350707 A JP 2005350707A JP 4506661 B2 JP4506661 B2 JP 4506661B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
fuel
pressure
fuel injection
amount
calculation
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2005350707A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2007154757A (ja
Inventor
英之 古川
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Denso Corp
Original Assignee
Denso Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Denso Corp filed Critical Denso Corp
Priority to JP2005350707A priority Critical patent/JP4506661B2/ja
Publication of JP2007154757A publication Critical patent/JP2007154757A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4506661B2 publication Critical patent/JP4506661B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Fuel-Injection Apparatus (AREA)
  • Electrical Control Of Air Or Fuel Supplied To Internal-Combustion Engine (AREA)

Description

本発明は、燃料を高圧状態で蓄える蓄圧室と、該蓄圧室内に燃料を加圧供給する燃料ポンプと、前記蓄圧室内の燃料を噴射する燃料噴射弁と、前記蓄圧室内の燃圧を検出する検出手段とを備える内燃機関に適用され、前記検出される燃圧を目標値にフィードバック制御する燃料噴射制御装置に関する。
この種の燃料噴射制御装置として、各気筒に共通のコモンレール(蓄圧室)に高圧燃料を蓄え、コモンレール内の燃料を燃料噴射弁を介して噴射するコモンレール式のディーゼル機関の燃料噴射制御装置が周知である。この燃料噴射制御装置では、燃料タンク内の燃料を汲み上げてコモンレールへ供給する燃料ポンプを操作することで、コモンレール内の燃圧を目標値(目標燃圧)に追従させるように制御している。
ところで、アクセルペダルが解放される減速時においては、噴射量の指令値(指令噴射量)が減少する。そして、これによりコモンレールから流出する燃料量が減少するため、燃料ポンプによって加圧供給される燃料量が余剰燃料となることがある。そして、コモンレールに余剰燃料が供給されると、コモンレール内の燃圧を目標燃圧に追従させることができない。
そこで従来は、例えば下記特許文献1に見られるように、減速時の指令噴射量の減少量を、アクセルペダルの操作量に応じて設定されるものよりも小さくすることも提案されている。これにより、燃料噴射によってコモンレール内の燃料がディーゼル機関の燃焼室に流出するため、減速時においてもコモンレール内の燃圧を迅速に低下させることができる。
ただし、減速時に上記燃料噴射を行なうことについては様々な制約がある。例えば、排気特性の悪化やエンジンオイルへの燃料の混入を招くことを回避する観点から、減速時に上記燃料噴射を行なうことのできる時期については、これを圧縮上死点近傍に制限する等の制約がある。こうした制約により、ディーゼル機関の出力軸の回転速度が高い領域にあっては上記燃料噴射を十分に行なうことが困難となり、ひいては、フィードバック制御による目標燃圧への追従性の低下を招くおそれがある。
特開2004−156578号公報
本発明は、上記課題を解決するためになされたものであり、その目的は、ディーゼル機関の出力トルクの低減要求が生じるときの目標燃圧への追従性をより高く維持することのできる燃料噴射制御装置を提供することにある。
以下、上記課題を解決するための手段、及びその作用効果について記載する。
請求項1記載の発明は、燃料を高圧状態で蓄える蓄圧室と、該蓄圧室内に燃料を加圧供給する燃料ポンプと、前記蓄圧室内の燃料を噴射する燃料噴射弁と、前記蓄圧室内の燃圧を検出する検出手段とを備える内燃機関に適用され、前記検出される燃圧を目標値にフィードバック制御する燃料噴射制御装置において、前記内燃機関の出力トルクの低減要求の有無を判断する判断手段と、該判断手段により低減要求ありと判断されるとき、前記フィードバック制御の演算に用いる演算パラメータとしての前記目標値に対する前記検出される燃圧の差圧であって且つ前記フィードバック制御の演算に用いる演算上の差圧を前記燃料噴射弁に対する噴射量の指令値の減少度合いに応じて強制的に増加させることで前記燃料ポンプの吐出量を強制的に減少させる減少手段とを備えることを特徴とする。
上記構成では、出力トルクの低減要求ありと判断されるときに、噴射量の指令値の減少度合いに応じて演算パラメータを補正することで燃料ポンプの吐出量を強制的に減少させる。このため、出力トルクの低減要求により噴射量が減少しても、これによって蓄圧室内の燃圧が目標値を大きく上回ることを好適に回避することができる。
特に、上記演算パラメータは、目標燃圧の設定よりも下流に位置するパラメータであるため、これを用いることで、噴射量の減少度合いの割に目標燃圧の低下度合いが小さい場合であっても、燃料ポンプの吐出量を出力トルクの低減要求に応じて適切に減少させることができる。
請求項2記載の発明は、燃料を高圧状態で蓄える蓄圧室と、該蓄圧室内に燃料を加圧供給する燃料ポンプと、前記蓄圧室内の燃料を噴射する燃料噴射弁と、前記蓄圧室内の燃圧を検出する検出手段とを備える内燃機関に適用され、前記検出される燃圧を目標値にフィードバック制御する燃料噴射制御装置において、前記内燃機関の出力トルクの低減要求の有無を判断する判断手段と、該判断手段により低減要求ありと判断されるとき、前記フィードバック制御の演算に用いる演算パラメータ及び該演算後の前記燃料ポンプの操作量の演算に用いる演算パラメータのいずれかを前記燃料噴射弁に対する噴射量の指令値の減少度合いに応じて補正することで前記燃料ポンプの吐出量を強制的に減少させる減少手段とを備え、前記判断手段は、前記アクセル操作部材の操作量に基づきその変化度合いが緩和されたなまし値を算出する手段を備え、前記アクセルペダルの操作量と前記なまし値との差に基づき前記判断を行なうことを特徴とすることを特徴とする。
上記構成では、出力トルクの低減要求ありと判断されるときに、噴射量の指令値の減少度合いに応じて演算パラメータを補正することで燃料ポンプの吐出量を強制的に減少させる。このため、出力トルクの低減要求により噴射量が減少しても、これによって蓄圧室内の燃圧が目標値を大きく上回ることを好適に回避することができる。
特に、上記演算パラメータは、目標燃圧の設定よりも下流に位置するパラメータであるため、これを用いることで、噴射量の減少度合いの割に目標燃圧の低下度合いが小さい場合であっても、燃料ポンプの吐出量を出力トルクの低減要求に応じて適切に減少させることができる。
また、アクセル操作部材の減速側操作は、ユーザによるアクセル操作部材の操作がなされる自律運転時においては、出力トルクの低減要求そのものとなる。このため、上記構成では、自律運転時において、低減要求の有無を適切に判断することができる。しかも、アクセル操作部材の操作量の変化速度として上記低減要求を定量化する場合と比較して記憶手段に記憶させるデータ量を低減することもできる。これは、変化速度を用いる場合、操作量の多数のサンプリング値を記憶手段に記憶させておく必要が生じるためである。
なお、前記減少手段は、前記目標値に対する前記検出される燃圧の差圧であって且つ前記フィードバック制御の演算に用いる演算上の差圧を強制的に増加させるものであってもよい。
請求項3記載の発明は、燃料を高圧状態で蓄える蓄圧室と、該蓄圧室内に燃料を加圧供給する燃料ポンプと、前記蓄圧室内の燃料を噴射する燃料噴射弁と、前記蓄圧室内の燃圧を検出する検出手段とを備える内燃機関に適用され、前記検出される燃圧を目標値にフィードバック制御する燃料噴射制御装置において、前記内燃機関の出力トルクの低減要求の有無を判断する判断手段と、該判断手段により低減要求ありと判断されるとき、前記フィードバック制御の演算に用いる演算パラメータ及び該演算後の前記燃料ポンプの操作量の演算に用いる演算パラメータのいずれかを前記燃料噴射弁に対する噴射量の指令値の減少度合いに応じて補正することで前記燃料ポンプの吐出量を強制的に減少させる減少手段とを備え、前記判断手段は、前記内燃機関の出力トルクの低減要求の有無として、前記燃料噴射弁を介した燃料噴射量の減少度合いの割に前記目標値の低下度合いが小さい緩低減要求の有無を判断するものであることを特徴とする。
上記構成では、出力トルクの低減要求ありと判断されるときに、噴射量の指令値の減少度合いに応じて演算パラメータを補正することで燃料ポンプの吐出量を強制的に減少させる。このため、出力トルクの低減要求により噴射量が減少しても、これによって蓄圧室内の燃圧が目標値を大きく上回ることを好適に回避することができる。
特に、上記演算パラメータは、目標燃圧の設定よりも下流に位置するパラメータであるため、これを用いることで、噴射量の減少度合いの割に目標燃圧の低下度合いが小さい場合であっても、燃料ポンプの吐出量を出力トルクの低減要求に応じて適切に減少させることができる。
特に、噴射量の減少度合いの割に前記目標値の低下度合いが小さい緩低減要求時においては、目標燃圧の低下が少ないため、燃料ポンプの吐出量を十分に減少させることができないおそれがあるため、上記演算パラメータの補正を行なうことで、こうした領域においても燃料ポンプの吐出量を十分に減少させることができる。
なお、前記減少手段は、前記目標値に対する前記検出される燃圧の差圧であって且つ前記フィードバック制御の演算に用いる演算上の差圧を強制的に増加させるものであってもよい。
請求項記載の発明は、請求項1〜3のいずれかに記載の発明において、前記減少手段は、前記目標値を前記演算パラメータとし、該目標値を強制的に低下補正することを特徴とする。
上記構成では、目標値を強制的に低下補正することで、実際の燃圧を低下させるべく、フィードバック制御により燃料ポンプの吐出量が減少操作される。
請求項記載の発明は、請求項1〜のいずれかに記載の発明において、前記減少手段は、前記噴射量の指令値に基づきその変化度合いが緩和されたなまし値を算出する手段と、前記指令値と前記なまし値との差を前記減少度合いとして算出する手段とを備えることを特徴とする。
噴射量の指令値の減少度合いを指令値のサンプリング値に基づき定量化する場合、これを指令値の変化速度として定量化すると、多数のサンプリング値を記憶手段に記憶させておく必要が生じる。この点、上記構成では、なまし値を算出する手段を備えることで、記憶手段に記憶させるデータ量の増大を抑制しつつも指令値の減少度合いを適切に定量化することができる。
請求項記載の発明は、請求項1〜のいずれかに記載の発明において、前記減少手段は、前記低減要求ありと判断されて且つ、前記内燃機関の出力軸の回転速度が予め定められた速度以上のときに前記強制的な減少を行なうことを特徴とする。
出力軸の回転速度が大きい領域においては、通常、出力トルクの緩やかな低減要求に対し、噴射量の減少の割には燃圧の目標値の低下が小さく設定されている。このため、この領域において出力トルクの緩低減要求がなされると、燃圧の目標値の低下が少ないため、燃料ポンプの吐出量を十分に減少させることができないおそれがある。この点、上記構成では、上記演算パラメータの補正を行なうことで、こうした領域においても燃料ポンプの吐出量を十分に減少させることができる。
請求項記載の発明は、請求項1〜のいずれかに記載の発明において、前記減少手段は、前記低減要求ありと判断されて且つ、前記燃圧が予め定められた圧力以上のときに前記強制的な減少を行なうことを特徴とする。
蓄圧室内の燃圧の目標値が大きい領域においては、通常、出力トルクの緩やかな低減要求に対し、噴射量の減少の割には燃圧の目標値の低下が小さく設定されている。このため、この領域において出力トルクの緩低減要求がなされると、燃圧の目標値の低下が少ないため、燃料ポンプの吐出量を十分に減少させることができないおそれがある。この点、上記構成では、上記演算パラメータの補正を行なうことで、こうした領域においても燃料ポンプの吐出量を十分に減少させることができる。
請求項記載の発明は、請求項1〜のいずれかに記載の発明において、前記判断手段は、アクセル操作部材の減速側操作に基づき前記判断を行なうことを特徴とする。
アクセル操作部材の減速側操作は、ユーザによるアクセル操作部材の操作がなされる自律運転時においては、出力トルクの低減要求そのものとなる。このため、上記構成では、自律運転時において、低減要求の有無を適切に判断することができる。
請求項記載の発明は、請求項1〜のいずれかに記載の発明において、前記判断手段は、前記燃料噴射弁に対する噴射量の指令値の減少に基づき前記判断を行なうことを特徴とする。
出力トルクの低減要求が生じると、噴射量の指令値が減少する。このため、上記構成では、噴射量の指令値の減少に基づき、低減要求の有無を適切に判断することができる。
(第1の実施形態)
以下、本発明にかかる燃料噴射制御装置をディーゼル機関の燃料噴射制御装置に適用した第1の実施形態について、図面を参照しつつ説明する。
図1に、本実施形態にかかるエンジンシステムの全体構成を示す。
図示されるように、燃料タンク2内の燃料は、燃料フィルタ4を介して燃料ポンプ6によって汲み上げられる。この燃料ポンプ6は、ディーゼル機関の出力軸であるクランク軸8から動力を付与されて燃料を吐出するものである。詳しくは、燃料ポンプ6は、吸入調量弁10を備えている。吸入調量弁10は、吸入される燃料量を調節することで燃料ポンプ6から吐出される燃料量を調節するものである。すなわち、この吸入調量弁10が操作されることで、外部に吐出される燃料量が決定される。また、燃料ポンプ6は、2つのプランジャを備えており、これらプランジャが上死点及び下死点間を往復運動することで、燃料が吸入及び吐出される。
燃料ポンプ6から吐出される燃料は、コモンレール12に加圧供給(圧送)される。コモンレール12は、燃料ポンプ6から圧送された燃料を高圧状態で蓄え、これを高圧燃料通路14を介して各気筒(ここでは、4気筒を例示)の燃料噴射弁16に供給する。なお、燃料噴射弁16は、低圧燃料通路18を介して燃料タンク2と接続されている。
上記エンジンシステムは、コモンレール12内の燃圧を検出する燃圧センサ20や、クランク軸8の回転角度を検出するクランク角センサ22等、ディーゼル機関の運転状態を検出する各種センサを備えている。更に、エンジンシステムは、ユーザによる加速要求に応じて操作されるアクセルペダルの操作量を検出するアクセルセンサ24を備えている。
一方、電子制御装置(ECU30)は、マイクロコンピュータを主体として構成され、上記各種センサの検出結果を取り込み、これに基づきディーゼル機関の出力を制御するものである。
上記ECU30は、ディーゼル機関の出力制御を適切に行なうべく、燃料噴射制御を行う。そして、この燃料噴射制御に際しては、コモンレール12内の燃圧を、ディーゼル機関の運転状態に応じて設定される目標値(目標燃圧)にフィードバック制御する。以下、これについて詳述する。
図2は、ECU30の行なう処理のうち、上記コモンレール12内の目標燃圧のフィードバック制御に関する処理の機能ブロック図である。
フィルタB2は、アクセルセンサ24の出力のA/D変換値からノイズを除去すべく、A/D変換値の変化度合いを緩和するなまし処理を行ない、A/D変換値の変化度合いが緩和された値(以下、アクセルペダルの操作量ACCP)を算出する。
噴射量算出部B4は、クランク角センサ22の検出値に基づくクランク軸8の回転速度と、上記フィルタB2によって算出されるアクセルペダルの操作量とに基づき、燃料噴射弁に対する噴射量の指令値(指令噴射量)をマップ演算する。
目標燃圧算出部B6は、上記指令噴射量と回転速度とに基づき、目標燃圧を算出する。
差圧算出部B8は、目標燃圧と、燃圧センサ20によって検出される燃圧とに基づき、目標燃圧に対する実際の燃圧の差圧を算出する。この差圧は、比例項算出部B10、微分項算出部B12、及び積分項算出部B14に取り込まれる。ここで、比例項算出部B10では、差圧に比例ゲインを乗算することで比例項を算出する。また、微分項算出部B12は、差圧の時間微分値に微分ゲインを乗算することで微分項を算出する。更に、積分項算出部B14は、差圧の時間積分値に積分ゲインの逆数を乗算することで積分項を算出する。
目標変化算出部B16では、目標燃圧の変化量を算出する。そして、燃料換算部B18では、コモンレール12内の燃圧を実際に目標燃圧の変化量だけ変化させるために要する燃料量を算出すべく、目標燃圧の変化量を燃料量に換算する。この換算は、燃料ポンプ6からコモンレール12までの間の燃料通路の容積とコモンレール12の容積との和Vで燃料の体積膨張係数Eを除算した値「E/V」を、目標燃圧の変化量に乗算することで行なう。
上記比例項、微分項、積分項、及び上記燃料換算部B18で換算された燃料量は、加算部B20によって加算される。この加算部B20の出力が燃料ポンプ6に対する吐出量の指令値(指令吐出量)となる。
駆動電流換算部B22は、上記指令吐出量を、燃料ポンプ6から吐出するために要求される燃料ポンプ6の駆動電流値(より正確には、吸入調量弁10の駆動電流値)に換算する。ここでは、例えば指令吐出量についての「n」次(n≧1)の多項式を用いて、指令吐出量を駆動電流値に換算する。この駆動電流換算部B22にて算出される駆動電流値に基づき、燃料ポンプ6が操作される。
ところで、アクセルペダルが急激に解放される急減速要求時(ディーゼル機関の出力トルクの急激な低減要求時)には、指令噴射量や目標燃圧が低下する。このため実際の燃圧が目標燃圧を大きく上回るため、フィードバック制御により算出される指令吐出量が減少する。ただし、指令吐出量が減少する以前に既に燃料ポンプ6に吸入されてしまった燃料はコモンレール12に圧送されるため、コモンレール12内の燃圧の上昇を招く。更に、急減速要求前には、同要求前にコモンレール12から流出する燃料を補うことのできる燃料が積分項によって算出されているため、急減速要求の割に指令吐出量の減少は遅れるおそれがある。そこで本実施形態では、急減速要求時においては、図3に示す態様にてコモンレール12内の燃圧の追従性の向上を図っている。
図3(a)は、アクセルペダルの操作量の推移を示し、図3(b)は、コモンレール12内の燃圧の推移を示し、図3(c)は、指令噴射量の推移を示す。ちなみに、図3(b)において実線は実際の燃圧を示し、一点鎖線は目標燃圧の推移を示す。
アクセルペダルが急激に解放される時刻t1において、先の図2の噴射量算出部B4によって算出される指令噴射量は、図3(c)に破線にて示すように急激に減少する。そして、この場合、図3(b)に破線にて示すように実際の燃圧が目標燃圧を大きく上回るオーバーシュートが生じる。このため、本実施形態では、噴射量算出部B4によって算出される指令噴射量の減少を抑制すべく、図3(c)に実線にて示すように、指令噴射量の増量補正を行なう。これにより、図3(b)に実線にて示されるように燃圧のオーバーシュートの回避を図る。
一方、アクセルペダルが緩やかに解放される緩減速要求時(ディーゼル機関の出力トルクの緩やかな低減要求時)には、ディーゼル機関の高負荷高回転領域において、指令噴射量が緩やかに漸減するものの、目標燃圧の低下度合いは指令噴射量の減少度合いよりも小さくなる。これは、先の図2に示した目標燃圧算出部B6において、クランク軸8の回転速度が高いほど指令噴射量の変化に対する目標燃圧の変化が小さく設定されていることによる。ちなみに、図2においては、目標燃圧算出部B6のマップとして、指令噴射量の変化が所定以下である部分を示している(指令噴射量が急激に小さくなれば目標燃圧も急減する)。
このため、緩減速要求が生じてもフィードバック制御によって算出される指令吐出量はしばらくはほとんど減少しない。すなわち、目標燃圧がほとんど変化しないと、目標燃圧に対する検出される燃圧の差圧もしばらくは変化せず、この間、緩減速要求前の噴射量に応じた吐出量が積分項によって算出されることとなる。このため、フィードバック制御によって算出される指令吐出量が十分に減少するようになるのは、検出される燃圧が目標燃圧を大きく上回ることで上記差圧が大きくなってからとなる。したがって、この場合も燃圧のオーバーシュートが避けられない。しかし、この場合には、先の図3に示した態様にてコモンレール12の外部へと燃料を流出させることでオーバーシュートを回避することは困難である。これは、緩減速時に指令噴射量の減少を抑制したのでは緩減速要求に十分に応じることができないことや、フィードバック制御によって算出される指令吐出量の減少が鈍いためである。ちなみに、クランク軸8の出力トルクの生成に寄与しないようにして燃料を噴射することも考えられるが、この場合、排気特性が悪化する。
そこで本実施形態では、緩減速要求時において、フィードバック制御の演算に用いる演算パラメータを指令噴射量の減少度合いに応じて補正することで燃料ポンプ6の指令吐出量を強制的に減少させる。詳しくは、上記演算パラメータを目標燃圧とし、これを指令噴射量の減少度合いに応じて低下補正する。こうした制御をすべく、本実施形態では、図2に示す処理部を備えている。
すなわち、なまし処理部B24では、上記指令噴射量の変化度合いが緩和されたなまし値QFINSMを算出する。このなまし処理の演算手法は、例えば、指令噴射量の前回のサンプリング値QFIN(i−1)と今回のサンプリング値QFIN(i)とのそれぞれに規格化された重みa,bを乗算する加重平均処理によって行なえばよい。ここで、加重平均値「a×QFIN(i−1)+b×QFIN(i)」において、「a>b」であることが望ましい。なお、加重平均処理に代えて、例えば1次遅れフィルタを用いてもよい。
補正量算出部B28は、なまし値QFINSMから指令噴射量QFINを減算し、比例定数Kを乗算することで補正量を算出する。また、切替部B30は、補正量算出部B28によって算出される補正量を用いるか用いないかを切り替える。
トルク低減要求判断部B32は、緩減速要求時であるか否かを判断し、緩減速要求時においては、補正量を用いるように上記切替部B30を切り替える。
ここで、これらなまし処理部B24、補正量算出部B28、切替部B30、トルク低減要求判断部B32によって行なわれる処理について、図4に基づき更に説明する。
図4は、本実施形態にかかる緩減速要求時の燃圧制御にかかる処理の手順を示す。この処理は、所定周期で繰り返し実行される。
この一連の処理では、まずステップS10において、アクセルペダルの操作量や回転速度、燃圧センサ20によって検出される燃圧、指令噴射量QFINを取り込む。続くステップS12では、アクセルペダルの操作量の変化量が下限値α1以上であって且つ上限値β1以下であるか否かを判断する(上記トルク低減要求判断部B32の処理)。ここで、下限値α1は、緩減速を判断するためのものである。すなわち、急減速時(アクセル操作量の変化量が負であってその絶対値が大)においては、先の図3に示した処理を行なうため、緩減速においてのみ目標燃圧の低下補正を行なうべく、下限値α1を設ける。一方、上限値β1は、減速要求がないにもかかわらず、アクセルペダルの操作量の微小な変動を減速要求と判断することを回避するために設けている。
続くステップS14では、指令噴射量の減少度合いの割に目標燃圧の低下度合いが小さい所定運転領域であるか否かを判断する。この所定運転領域は、図5に示すように、回転速度が予め定められた速度以上であって且つ検出される燃圧が予め定められた圧力以上である領域である。
上記所定運転領域であると判断されると、ステップS16において、指令噴射量に基づきなまし値を算出する(上記なまし処理部B24による処理)。そして、ステップS18では、指令噴射量となまし値とから補正量を算出する(上記補正量算出部B28の処理)。更に、ステップS20においては、先の図2の目標燃圧算出部B6によって算出される目標燃圧から上記補正量を減算することで、目標燃圧の低下補正を行なう。
なお、上記ステップS12やステップS14において否定判断されるときや、ステップS20の処理が完了するときには、この一連の処理を一旦終了する。
図6に、上記処理による緩減速要求時の燃圧変化を例示する。
図6(a)は、アクセルペダルの操作量の推移を示し、図6(b)は、指令噴射量の推移を示し、図6(c)は、回転速度の推移を示し、図6(d)は、補正量の推移を示し、図6(e)は、燃圧の推移を示す。
図示されるように、時刻t2においてアクセルペダルの操作量が緩やかに減少し始めると、なまし値QFINSMの算出が開始され、これにより補正量の算出も開始される。このため、図6(e)に2点鎖線にて示す上記目標燃圧算出部B6にて算出される目標燃圧の基本値が補正量により補正され、図6(e)に一点鎖線にて示される最終的な目標燃圧となる。これにより、緩減速要求が生じた直後から、図6(e)に実線にて示す実際の燃圧が目標燃圧を上回ることとなるため、フィードバック制御によって算出される指令吐出量が減少し、ひいては、燃圧のオーバーシュートを回避することができる。
以上詳述した本実施形態によれば、以下の効果が得られるようになる。
(1)緩減速要求時、目標燃圧を強制的に低下補正することで、目標燃圧に対する実際の燃圧の差圧が増加するため、実際の燃圧を低下させるべく、フィードバック制御により燃料ポンプ6の吐出量が減少する。
(2)目標燃圧を低下補正するための補正量を、指令噴射量とそのなまし値との差に基づき算出した。ここで、補正量を指令噴射量の変化速度に基づき算出すると、指令噴射量の多数のサンプリング値を記憶手段に記憶させておく必要が生じる。この点、本実施形態では、なまし値を算出することで、記憶手段に記憶させるデータ量の増大を抑制しつつも補正量を適切に算出することができる。
(3)緩減速時、ディーゼル機関のクランク軸8の回転速度が予め定められた速度以上且つ燃圧が予め定められた圧力以上である運転領域において目標燃圧の低下補正を行なった。こうした領域では、指令噴射量の減少度合いの割に目標燃圧の低下度合いが小さいために、燃圧のオーバーシュートが生じやすい。これに対し、本実施形態では、この運転領域において目標燃圧を低下補正することで、オーバーシュートを好適に抑制することができる。
(4)アクセルペダルの操作量の変化速度に基づき、緩減速要求の有無を判断した。これにより、緩減速要求の有無を適切に判断することができる。
(第2の実施形態)
以下、第2の実施形態について、先の第1の実施形態との相違点を中心に図面を参照しつつ説明する。
図7に、本実施形態にかかる緩減速要求時の燃圧制御に関する処理の手順を示す。この処理は、ECU30により、例えば所定周期で繰り返し実行される。なお、図7において、先の図4の処理と同一の処理については、便宜上同一のステップ番号を付している。
この一連の処理においては、まず先の図4のステップS10の処理を行なう。続くステップS11においては、アクセルペダルの操作量に基づき、同操作量の変化度合いを緩和したなまし値を算出する。この処理は、先の図4のステップS16と同様の処理によって行なうことができる。続くステップS12aにおいては、なまし値ACCPSMに対するアクセルペダルの操作量ACCPの差分が下限値α2以上であって且つ上限値β2以下であるか否かを判断する。このステップ12aは、先の図4のステップS12と同一の目的によってなされる処理であり、下限値α2、上限値β2は、それぞれ下限値α1、上限値β1と同一の目的にて設けられている。
そして、ステップS12aにおいて肯定判断されると、緩減速要求時であると判断し、先の図4のステップS14〜S20の処理を行なう。
以上説明した本実施形態によれば、先の第1の実施形態の上記(1)〜(3)の効果に加えて更に以下の効果が得られるようになる。
(5)アクセルペダルの操作量となまし値との差に基づき緩減速要求の有無を判断した。これにより、緩減速要求の有無を適切に判断することができる。しかも、アクセルペダルの操作量の変化速度として上記緩減速要求を定量化する場合と比較して記憶手段に記憶させるデータ量を低減することもできる。これは、変化速度を用いる場合、操作量の多数のサンプリング値を記憶手段に記憶させておく必要が生じるためである。
(第3の実施形態)
以下、第3の実施形態について、先の第1の実施形態との相違点を中心に図面を参照しつつ説明する。
図8に、本実施形態にかかる緩減速要求時の燃圧制御に関する処理の手順を示す。この処理は、ECU30により、例えば所定周期で繰り返し実行される。なお、図8において、先の図4の処理と同一の処理については、便宜上同一のステップ番号を付している。
この一連の処理においては、まずステップS10aにおいて、クランク軸8の回転速度と、燃圧センサ20によって検出される燃圧と、指令噴射量とを取り込む。続くステップS12bにおいては、指令噴射量の変化量が下限値α3以上であって且つ上限値β3以下であるか否かを判断する。このステップ12bは、先の図4のステップS12と同一の目的によってなされる処理であり、下限値α3、上限値β3は、それぞれ下限値α1、上限値β1と同一の目的にて設けられている。
そして、ステップS12bにおいて肯定判断されると、緩減速要求時であると判断し、先の図4のステップS14〜S20の処理を行なう。
以上説明した本実施形態によれば、先の第1の実施形態の上記(1)〜(3)の効果に加えて更に以下の効果が得られるようになる。
(6)指令噴射量の減少速度に基づき緩減速要求の有無を判断することで、緩減速要求の有無を適切に判断することができる。
(第4の実施形態)
以下、第4の実施形態について、先の第1の実施形態との相違点を中心に図面を参照しつつ説明する。
本実施形態では、燃料ポンプ6の指令吐出量を強制的に減少させるために補正対象となる演算パラメータを、フィードバック制御に用いる演算上の燃圧とし、これを上昇補正する。
図9に、本実施形態における目標燃圧のフィードバック制御に関する処理の機能ブロック図を示す。この図9では、先の図2と同一の機能ブロックについては、便宜上、同一の符号を付している。
図示されるように、補正量算出部B28によって算出される補正量は、燃圧センサ20によって検出される燃圧の検出値に加算される。これにより、目標燃圧に対する検出される燃圧の差圧であって且つフィードバック制御の演算に用いる演算上の差圧ΔPCが増加する。このため、実際の燃圧を低下させるべく、フィードバック制御により指令吐出量が減少される。
以上説明した本実施形態によっても先の第1の実施形態と同様の効果が得られる。
(第5の実施形態)
以下、第5の実施形態について、先の第1の実施形態との相違点を中心に図面を参照しつつ説明する。
本実施形態では、燃料ポンプ6の指令吐出量を強制的に減少させるための補正対象となる演算パラメータを積分項とし、これを減少補正する。
図10に、本実施形態における目標燃圧のフィードバック制御に関する処理の機能ブロック図を示す。この図10では、先の図2と同一の機能ブロックについては、便宜上、同一の符号を付している。
図示されるように、補正量算出部B28によって算出される補正量によって積分項が減少補正される。これにより、指令吐出量が減少する。
以上説明した本実施形態によっても先の第1の実施形態と同様の効果が得られる。
(第6の実施形態)
以下、第6の実施形態について、先の第1の実施形態との相違点を中心に図面を参照しつつ説明する。
本実施形態では、緩減速要求時に限らず、クルーズ制御による車両の定速走行時において緩やかな下り坂に差し掛かったときにも、目標燃圧の低下補正を行なう。すなわち、この際には、ディーゼル機関の出力トルクの緩やかな低減要求がなされるため、上記第1の実施形態と同様の問題を生じるからである。
図11に、本実施形態における目標燃圧のフィードバック制御に関する処理のうち、特にクルーズ制御時の処理の機能ブロック図を示す。この図11では、先の図2と同様の処理を行なう機能ブロックについては、便宜上、同一の符号を付している。
図示されるように、クルーズトルク算出部B34は、車両の走行速度(車速)の目標値と実際の車速とに基づき、クルーズトルクCRTを算出する。また、クルーズ噴射量算出部B36では、クルーズトルクに基づき、指令噴射量を算出する。一方、トルク低減要求判断部B32では、クルーズトルクの変化量に基づきディーゼル機関の出力トルクの緩低減要求の有無を判断し、これに基づき上記補正量による目標燃圧の低下補正を行なうか否かを決定する。
以上説明した本実施形態によっても先の第1の実施形態と同様の効果が得られる。
(その他の実施形態)
なお、上記各実施形態は、以下のように変更して実施してもよい。
・第2の実施形態や第3の実施形態における緩減速要求の有無の判断手法を、第4の実施形態や第5の実施形態に適用してもよい。
・第6の実施形態において燃料ポンプ6の指令吐出量を強制的に減少させるべく、第4の実施形態や第5の実施形態の手法を用いてもよい。
・出力トルクの緩やかな低減要求時のみならず、広く出力トルクの低減要求時にフィードバック制御の演算に用いる演算パラメータを補正することで燃料ポンプ6の吐出量を強制的に減少させてもよい。
・フィードバック制御の手法としては、上記各実施形態で例示したものに限らない。例えば目標燃圧の変化量に基づくフィードフォワード項を備えなくてもよい。特にフィードバック制御にかかる演算手法の設計変更に際して噴射量に基づくフィードフォワード項を備えない構成とする場合、検出される燃圧の目標燃圧へのフィードバック制御によって燃料噴射によるコモンレール12からの燃料の流出量が補償される。したがって、噴射量の変化が燃圧の変化となって現れて初めてフィードバック制御に反映されるため、指令噴射量の減少度合いの割に目標燃圧の低下度合いが小さい領域では指令吐出量を低減することができない。このため、こうした場合においては、一般に、本発明の適用が有効である。
・補正量の算出手法としては、上記各実施形態で例示したものに限らない。例えば指令噴射量の変化速度に比例係数を乗算することで、指令噴射量の減少速度が大きいほど大きくなる補正値を算出してもよい。
・出力トルクの緩低減要求時、燃料ポンプ6の吐出量を強制的に減少させるために補正対象となるパラメータとしては、フィードバック制御の演算に用いるものに限らず、同演算後の燃料ポンプ6の操作量の演算に用いる演算パラメータ(操作量そのものを含むものとする)であってもよい。ただし、フィードバック制御に積分制御が含まれる場合、吐出量を過度に減少させ過ぎると積分項が大きな値のままとなるため、演算パラメータの補正をやめたとたんに燃圧がオーバーシュートするおそれがある。このため、この場合には、緩低減要求時のオーバーシュートを抑制することのできる程度の補正にとどめておき、検出される燃圧が目標燃圧を上回ることで積分項が減少する機会を残しておくことが望ましい。
・上記各実施形態では、コモンレール12内の燃料を燃料タンク2へと強制的に流出させる減圧弁を備えない構成としたが、これに限らない。例えば減圧弁を備える構成において、出力トルクの急激な低減要求があるときには、先の図3に示した処理に代えて、減圧弁を開弁するようにしてもよい。この場合であっても、出力トルクの緩やかな低減要求時においては、上記各実施形態で例示した手法を用いることで、減圧弁の作動回数を減少させることができ、ひいては減圧弁の消耗を好適に抑制することができる。
・目標燃圧の算出手法としては、指令噴射量と回転速度とを入力とする2次元マップを用いるものに限らない。例えば指令噴射量に代えてアクセルペダルの操作量を用いてもよい。この場合であっても、高回転領域等にあっては、アクセルペダルの操作量の減少度合い及び指令噴射量の減少度合いの割に目標燃圧の低下度合いが小さい設定となる傾向にあるため、本発明の適用は有効である。
・ディーゼル機関に限らず、例えば筒内噴射式ガソリン機関であってもよい。
第1の実施形態にかかるエンジンシステムの全体構成を示す図。 同実施形態における燃圧のフィードバック制御に関する処理の機能ブロック図。 同実施形態における急激な減速要求時の燃圧の制御手法を示すタイムチャート。 同実施形態における緩減速要求時の燃圧の制御にかかる処理手順を示すフローチャート。 同実施形態において緩減速要求時に目標燃圧の低下補正を行なう領域を示す図。 同実施形態における緩減速要求時の燃圧の制御態様を例示するタイムチャート。 第2の実施形態における緩減速要求時の燃圧の制御にかかる処理手順を示すフローチャート。 第3の実施形態における緩減速要求時の燃圧の制御にかかる処理手順を示すフローチャート。 第4の実施形態における燃圧のフィードバック制御に関する処理の機能ブロック図。 第5の実施形態における燃圧のフィードバック制御に関する処理の機能ブロック図。 第6の実施形態における燃圧のフィードバック制御に関する処理の機能ブロック図。
符号の説明
2…燃料タンク、6…燃料ポンプ、12…コモンレール、16…燃料噴射弁、20…燃圧センサ、30…ECU(燃料噴射制御装置)。

Claims (9)

  1. 燃料を高圧状態で蓄える蓄圧室と、該蓄圧室内に燃料を加圧供給する燃料ポンプと、前記蓄圧室内の燃料を噴射する燃料噴射弁と、前記蓄圧室内の燃圧を検出する検出手段とを備える内燃機関に適用され、前記検出される燃圧を目標値にフィードバック制御する燃料噴射制御装置において、
    前記内燃機関の出力トルクの低減要求の有無を判断する判断手段と、
    該判断手段により低減要求ありと判断されるとき、前記フィードバック制御の演算に用いる演算パラメータとしての前記目標値に対する前記検出される燃圧の差圧であって且つ前記フィードバック制御の演算に用いる演算上の差圧を前記燃料噴射弁に対する噴射量の指令値の減少度合いに応じて強制的に増加させることで前記燃料ポンプの吐出量を強制的に減少させる減少手段とを備えることを特徴とする燃料噴射制御装置。
  2. 燃料を高圧状態で蓄える蓄圧室と、該蓄圧室内に燃料を加圧供給する燃料ポンプと、前記蓄圧室内の燃料を噴射する燃料噴射弁と、前記蓄圧室内の燃圧を検出する検出手段とを備える内燃機関に適用され、前記検出される燃圧を目標値にフィードバック制御する燃料噴射制御装置において、
    前記内燃機関の出力トルクの低減要求の有無を判断する判断手段と、
    該判断手段により低減要求ありと判断されるとき、前記フィードバック制御の演算に用いる演算パラメータ及び該演算後の前記燃料ポンプの操作量の演算に用いる演算パラメータのいずれかを前記燃料噴射弁に対する噴射量の指令値の減少度合いに応じて補正することで前記燃料ポンプの吐出量を強制的に減少させる減少手段とを備え、
    前記判断手段は、前記アクセル操作部材の操作量に基づきその変化度合いが緩和されたなまし値を算出する手段を備え、前記アクセルペダルの操作量と前記なまし値との差に基づき前記判断を行なうことを特徴とすることを特徴とする燃料噴射制御装置。
  3. 燃料を高圧状態で蓄える蓄圧室と、該蓄圧室内に燃料を加圧供給する燃料ポンプと、前記蓄圧室内の燃料を噴射する燃料噴射弁と、前記蓄圧室内の燃圧を検出する検出手段とを備える内燃機関に適用され、前記検出される燃圧を目標値にフィードバック制御する燃料噴射制御装置において、
    前記内燃機関の出力トルクの低減要求の有無を判断する判断手段と、
    該判断手段により低減要求ありと判断されるとき、前記フィードバック制御の演算に用いる演算パラメータ及び該演算後の前記燃料ポンプの操作量の演算に用いる演算パラメータのいずれかを前記燃料噴射弁に対する噴射量の指令値の減少度合いに応じて補正することで前記燃料ポンプの吐出量を強制的に減少させる減少手段とを備え、
    前記判断手段は、前記内燃機関の出力トルクの低減要求の有無として、前記燃料噴射弁を介した燃料噴射量の減少度合いの割に前記目標値の低下度合いが小さい緩低減要求の有無を判断するものであることを特徴とする燃料噴射制御装置。
  4. 前記減少手段は、前記目標値を前記演算パラメータとし、該目標値を強制的に低下補正することを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の燃料噴射制御装置。
  5. 前記減少手段は、前記噴射量の指令値に基づきその変化度合いが緩和されたなまし値を算出する手段と、前記指令値と前記なまし値との差を前記減少度合いとして算出する手段とを備えることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の燃料噴射制御装置。
  6. 前記減少手段は、前記低減要求ありと判断されて且つ、前記内燃機関の出力軸の回転速度が予め定められた速度以上のときに前記強制的な減少を行なうことを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の燃料噴射制御装置。
  7. 前記減少手段は、前記低減要求ありと判断されて且つ、前記燃圧が予め定められた圧力以上のときに前記強制的な減少を行なうことを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載の燃料噴射制御装置。
  8. 前記判断手段は、アクセル操作部材の減速側操作に基づき前記判断を行なうことを特徴とする請求項1〜7のいずれかに記載の燃料噴射制御装置。
  9. 前記判断手段は、前記燃料噴射弁に対する噴射量の指令値の減少に基づき前記判断を行なうことを特徴とする請求項1〜7のいずれかに記載の燃料噴射制御装置。
JP2005350707A 2005-12-05 2005-12-05 燃料噴射制御装置 Active JP4506661B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2005350707A JP4506661B2 (ja) 2005-12-05 2005-12-05 燃料噴射制御装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2005350707A JP4506661B2 (ja) 2005-12-05 2005-12-05 燃料噴射制御装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2007154757A JP2007154757A (ja) 2007-06-21
JP4506661B2 true JP4506661B2 (ja) 2010-07-21

Family

ID=38239453

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2005350707A Active JP4506661B2 (ja) 2005-12-05 2005-12-05 燃料噴射制御装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4506661B2 (ja)

Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2000314340A (ja) * 1999-04-30 2000-11-14 Toyota Motor Corp 内燃機関のコモンレール燃料圧力制御装置
JP2002242793A (ja) * 2001-02-19 2002-08-28 Hitachi Ltd 燃料供給装置を備えた内燃機関の制御装置
JP2004156578A (ja) * 2002-09-11 2004-06-03 Denso Corp 蓄圧式燃料噴射装置

Family Cites Families (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0772511B2 (ja) * 1986-11-01 1995-08-02 トヨタ自動車株式会社 内燃機関の燃料噴射制御装置
JPH0821274A (ja) * 1994-07-08 1996-01-23 Daihatsu Motor Co Ltd 過渡時燃料噴射制御方法
JP3496396B2 (ja) * 1996-05-21 2004-02-09 トヨタ自動車株式会社 ディーゼルエンジンの制御装置
JPH11107784A (ja) * 1997-10-03 1999-04-20 Aqueous Reserch:Kk 車両のエンジンブレーキ制御装置

Patent Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2000314340A (ja) * 1999-04-30 2000-11-14 Toyota Motor Corp 内燃機関のコモンレール燃料圧力制御装置
JP2002242793A (ja) * 2001-02-19 2002-08-28 Hitachi Ltd 燃料供給装置を備えた内燃機関の制御装置
JP2004156578A (ja) * 2002-09-11 2004-06-03 Denso Corp 蓄圧式燃料噴射装置

Also Published As

Publication number Publication date
JP2007154757A (ja) 2007-06-21

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4462287B2 (ja) 内燃機関の異常診断装置及び内燃機関の制御システム
JP4329084B2 (ja) 蓄圧式燃料システムの制御装置
JP4386026B2 (ja) 燃料噴射制御装置
JP2009150246A (ja) 燃料噴射弁の異常検出装置及びその検出方法
JP4609524B2 (ja) 燃圧制御装置、及び燃圧制御システム
JPH1182105A (ja) エンジンの燃料噴射方法及びその装置
JP5774521B2 (ja) 燃料漏れ検出装置
JP4386016B2 (ja) 燃料噴射制御装置
JP2007162644A (ja) 燃料噴射制御装置
JP5003624B2 (ja) 燃圧制御装置
JP3885652B2 (ja) 蓄圧式燃料噴射装置
JP2009250051A (ja) 車載内燃機関の燃料噴射制御装置及び燃料噴射制御システム
JP4513757B2 (ja) 燃料噴射制御装置
JP4220992B2 (ja) エンジンの高圧燃料ポンプ制御装置
JP2007154686A (ja) 燃料噴射制御装置
JP4506661B2 (ja) 燃料噴射制御装置
JP4692522B2 (ja) 燃料噴射制御装置及び燃料噴射制御システム
JP4483824B2 (ja) 燃料噴射制御装置
JP4400585B2 (ja) 燃料噴射制御装置
JP2010071222A (ja) 内燃機関の燃料噴射制御装置及び燃料噴射制御システム
JP6197775B2 (ja) 減量弁の異常判定装置
JP4407620B2 (ja) 燃料噴射制御装置
JP4670832B2 (ja) 圧力制御装置及び燃料噴射制御システム
JP4475212B2 (ja) 燃料噴射制御装置
JP4492508B2 (ja) 燃料噴射制御装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20071226

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20091030

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20091110

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20100106

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20100406

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20100419

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130514

Year of fee payment: 3

R151 Written notification of patent or utility model registration

Ref document number: 4506661

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R151

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130514

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140514

Year of fee payment: 4

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250