JP4506158B2 - 多層成形体およびその製造方法 - Google Patents
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Description
[1]少なくとも2種の層から構成される多層成形体であって、該多層成形体の少なくとも1層が(i)下記一般式(1)で表されるグルタル酸無水物単位および(ii)不飽和カルボン酸アルキルエステル単位からなる熱可塑性共重合体、若しくは上記(i)、(ii)の単位および(iii)不飽和カルボン酸単位からなる熱可塑性共重合体、または上記(i)、(ii)の単位若しくは上記(i)、(ii)、(iii)の単位および(iv)その他のビニル系単量体単位からなる熱可塑性共重合体であり、該熱可塑性共重合体を構成する単量体単位(i)〜(iv)中の芳香環を含むビニル系単量体単位が5重量%未満であって、該熱可塑性共重合体が不飽和カルボン酸アルキルエステル単量体および不飽和カルボン酸単量体を含む単量体混合物を、95℃以下の温度で重合して(C)原共重合体を得、次いで該原共重合体(C)を加熱し、(イ)脱アルコール反応および/または(ロ)脱水反応により得られたものであって、280nm波長での吸光度(ここで、吸光度は、厚さ100μmでのフィルムを用いて、紫外可視分光光度計で測定した値を示す)が0.5以下であり、かつガラス転移温度が130℃以上である熱可塑性共重合体(A)で構成される多層成形体、
[2]熱可塑性共重合体(A)で構成される層以外の層として、アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン共重合体、ポリエステル樹脂およびポリアミド樹脂から選ばれる1種以上の(B)熱可塑性樹脂で構成される層を含む上記[1]記載の多層成形体、
[3]前記熱可塑性共重合体を構成する単量体単位(i)〜(iv)中の(i)前記一般式(1)で表されるグルタル酸無水物単位が30〜50重量%である上記[1]または[2]記載の多層成形体、
[4](iii)不飽和カルボン酸単位が、下記一般式(2)で表される構造を有する上記[1]〜[3]いずれか記載の多層成形体、
[5](ii)不飽和カルボン酸アルキルエステル単位が、下記一般式(3)で表される構造を有す上記[1]〜[4]いずれか記載の多層成形体、
[6](iv)その他のビニル系単量体単位が芳香環を含まないことを特徴とする上記[1]〜[5]いずれか記載の多層成形体、
[7]熱可塑性共重合体(A)で構成される層が、さらにその他の樹脂(D)を含むものである上記[1]〜[6]いずれか記載の多層成形体、
[8]熱可塑性共重合体(A)で構成される層を表層として有する上記[1]〜[7]いずれか記載の多層成形体、
[9]多層成形体の表面にさらに表面処理層を設けてなる上記[8]記載の多層成形体、
[10]多層成形体の表層の表面硬度が、鉛筆硬度で4H以上である上記[8]〜[9]いずれか記載の多層成形体、
[11]上記[1]〜[10]のいずれか記載の多層成形体を構成する各層の少なくとも1層を射出成形して製造することと特徴とする多層成形体の製造方法、
[12]上記[1]〜[10]のいずれか記載の多層成形体を、多色射出成形法によって製造することを特徴とする上記[11]記載の多層成形体の製造方法、
[13]上記[1]〜[10]のいずれか記載の多層成形体を、射出成形によって得られた成形品とフィルムとを接着することにより製造することを特徴とする上記[11]記載の多層成形体の製造方法、
[14]上記[1]〜[10]のいずれか記載の多層成形体を、金型内に成形体をインサートした後、射出成形することによるインサート成形法によって製造することを特徴とする上記[11]記載の多層成形体の製造方法を提供するものである。
で表されるグルタル酸無水物単位、(ii)不飽和カルボン酸アルキルエステル系単位からなる熱可塑性共重合体、若しくは上記(i)、(ii)の単位および(iii)不飽和カルボン酸単位を有する熱可塑性共重合体、または上記(i)、(ii)の単位若しくは上記(i)、(ii)、(iii)の単位および(iv)その他ビニル系単量体からなる熱可塑性共重合体であることを特徴とするものであり、これらは1種または2種以上で用いることができる。
で表される化合物、マレイン酸、及びさらには無水マレイン酸の加水分解物などが挙げられるが、特に熱安定性が優れる点でアクリル酸、メタクリル酸が好ましく、より好ましくはメタクリル酸である。これらはその1種または2種以上用いることができる。なお、上記一般式(4)で表される不飽和カルボン酸単量体は、共重合すると上記一般式(2)で表される構造の(iii)不飽和カルボン酸単位を与える。
これらのうち、炭素数1〜6の脂肪族若しくは脂環式炭化水素基又は置換基を有する該炭化水素基を持つアクリル酸エステルおよび/またはメタクリル酸エステルが特に好適である。なお、上記一般式(5)で表される不飽和カルボン酸アルキルエステル単量体は、共重合すると上記一般式(3)で表される構造の(ii)不飽和カルボン酸アルキルエステル単位を与える。
容量が5リットルで、バッフルおよびファウドラ型撹拌翼を備えたステンレス製オートクレーブに、メタクリル酸メチル/アクリルアミド共重合体系懸濁剤(以下の方法で調整した。メタクリル酸メチル20重量部、アクリルアミド80重量部、過硫酸カリウム0.3重量部、イオン交換水1500重量部を反応器中に仕込み反応器中を窒素ガスで置換しながら70℃に保った。反応は単量体が完全に、重合体に転化するまで続け、アクリル酸メチルとアクリルアミド共重合体の水溶液として得た。得られた水溶液を懸濁剤として使用した)0.05部をイオン交換水165部に溶解した溶液を供給し、400rpmで撹拌し、系内を窒素ガスで置換した。次に、下記混合物質を反応系を撹拌しながら添加し、70℃に昇温した。内温が70℃に達した時点を重合開始として、180分間保ち、重合を終了した。以降、通常の方法に従い、反応系の冷却、ポリマーの分離、洗浄、乾燥を行い、ビーズ状の原共重合体(c−1)を得た。この原共重合体(c−1)の重合率は98%であった。
メタクリル酸メチル(MMA) 70重量部
t−ドデシルメルカプタン 0.6重量部
2,2’−アゾビスイソブチロニトリル 0.4重量部
このビーズ状の原共重合体(c−1)およびナトリウムメトキシド(原共重合体(c−1)100重量部に対し、0.5重量部となる量)を、スクリュウ径30mm、L/Dが45.5のベント付き同方向回転2軸押出機(日本製鋼所製 TEX−30)のホッパー口より5kg/hで供給して、樹脂温度250℃、スクリュウ回転数100rpmで溶融押出し、ペレット状のグルタル酸無水物単位を含有する熱可塑性共重合体(a−1)を得た。
単量体仕込み組成を下記組成に変更した以外は原重合体(c−1)と同様に重合を行い、ビーズ状の原共重合体(c−2)を得た。この原共重合体(c−2)の重合率は98%であった。
メタクリル酸メチル(MMA) 85重量部
t−ドデシルメルカプタン 0.6重量部
2,2’−アゾビスイソブチロニトリル 0.4重量部
このビーズ状の原共重合体(c−2)を、スクリュウ径30mm、L/Dが45.5のベント付き同方向回転2軸押出機(日本製鋼所製 TEX−30)のホッパー口より5kg/hで供給して、樹脂温度250℃、スクリュウ回転数100rpmで溶融押出し、ペレット状のグルタル酸無水物単位を含有する熱可塑性共重合体(a−2)を得た。
t−ドデシルメルカプタンを1.2重量部に変更した以外は(c−1)と同様に重合を行い、ビーズ状の原共重合体(c−3)を得た。この原共重合体(c−3)の重合率は98%であった。
特開平2−239931号公報の実施例に記載の方法を参考にし原共重合体(c−4)の製造を行った。すなわち、メタクリル酸)9重量部、メタクリル酸メチル45.5重量部、スチレン45.5重量部、t−ドデシルメルカプタン0.6重量部およびトルエン300重量部からなる混合溶液を調整し、環流装置の付いた反応器に供給して重合を行った。重合開始剤として2,2’−アゾビスイソブチロニトリル0.4重量部を用い、重合温度を126℃とした。6時間重合後、得られたポリマー溶液を、ヘキサンで再沈・ろ過後、得られたポリマーを粉砕し、70℃で48時間真空乾燥し、原共重合体(c−4)を得た。この原共重合体(c−4)の重合率は95%であった。
参考例1で製造した熱可塑性共重合体(a−1)80重量%と透明ABS樹脂(東レ社製“トヨラック”950)20重量%をプレブレンドした後、シリンダー温度を280℃に設定したスクリュウ径30mmL/Dが45.5のベント付き同方向回転2軸押出機(日本製鋼所製TEX−30)で溶融混練し、ペレタイズを行い熱可塑性共重合体組成物を得た。
参考例1で製造した熱可塑性共重合体(a−1)80重量%とコアシェルゴム(三菱レイヨン社製”メタブレン”W377)20重量%をプレブレンドした後、シリンダー温度を280℃に設定したスクリュウ径30mmL/Dが45.5のベント付き同方向回転2軸押出機(日本製鋼所製TEX−30)で溶融混練し、ペレタイズを行い熱可塑性共重合体組成物を得た。
本発明の熱可塑性共重合体およびその組成物を熱可塑性樹脂(B)とともに多層成形体とするため、成形を行った。
PC樹脂(三菱エンジニアリングプラスチック社製“ユーピロン”H3000)ペレットを110℃に設定した熱風乾燥機で5時間乾燥したのち、シリンダー温度を300℃に設定した型締圧力75tのスクリューインライン型射出成形機(住友重機械工業製SG−75H MIV)を用い、金型温度60℃において、80mm×150mm×1mm厚の表層用の角板成形品を射出成形した。
PMMA樹脂(住友化学社製“スミペックス”LG)ペレットを70℃に設定した熱風乾燥機で5時間乾燥したのち、シリンダー温度を230℃に設定した型締圧力75tのスクリューインライン型射出成形機(住友重機械工業製SG−75H MIV)を用い、金型温度60℃において、80mm×150mm×1mm厚の表層用の角板成形品を射出成形した。
COC樹脂(日本ゼオン社製“ゼオノア”1420R)ペレットを110℃に設定した熱風乾燥機で5時間乾燥したのち、シリンダー温度を280℃に設定した型締圧力75tのスクリューインライン型射出成形機(住友重機械工業製SG−75H MIV)を用い、金型温度60℃において、80mm×150mm×1mm厚の表層用の角板成形品を射出成形した。
透明ABS樹脂(東レ社製“トヨラック”920)ペレットを80℃に設定した熱風乾燥機で5時間乾燥したのち、シリンダー温度を230℃に設定した型締圧力75tのスクリューインライン型射出成形機(住友重機械工業製SG−75H MIV)を用い、金型温度60℃において、80mm×150mm×1mm厚の表層用の角板成形品を射出成形した。
本発明の熱可塑性共重合体およびその組成物を熱可塑性樹脂(B)とともに多層成形体とするため、プレス成形を行った。
PC樹脂(三菱エンジニアリングプラスチック社製“ユーピロン”H3000)ペレットを110℃に設定した熱風乾燥機で5時間乾燥したのち、東邦プレス社製ホットプレスT2−4に供し、プレス温度を300℃とし、80mm×80mm×0.3mmの表層用のシートを成形した。
PMMA樹脂(住友化学社製“スミペックス”LG)ペレットを70℃に設定した熱風乾燥機で5時間乾燥したのち、東邦プレス社製ホットプレスT2−4に供し、プレス温度を230℃とし、80mm×80mm×0.3mmの表層用のシートを成形した。
参考例7〜11で射出成形した、熱可塑性共重合体(参考例1(実施例1)、参考例2(実施例2)、参考例3(実施例3)、参考例4(比較例1))、熱可塑性共重合体組成物(参考例5(実施例4)、参考例6(実施例5))、PC樹脂(三菱エンジニアリングプラスチック社製“ユーピロン”H3000)(比較例2)、PMMA樹脂(住友化学社製“スミペックス”LG)(比較例3)、COC樹脂(日本ゼオン社製“ゼオノア”1420R)(比較例4)、透明ABS樹脂(東レ社製“トヨラック”920)(比較例5)の80mm×150mm×1mm厚外層角板成形品を、シリンダー温度を230℃に設定した型締圧力75tのスクリューインライン型射出成形機(住友重機械工業製SG−75H MIV)に設置した80mm×150mm×3mm厚角板成形品が得られる金型(金型温度60℃)内の片側壁面に接するように配置(インサート)した。
得られた多層成形体の角板成形品から構成される表層表面の鉛筆硬度を、太佑機材(株)社製鉛筆引かき試験機に供しJIS−K−5401に従い測定した。
得られた多層成形体をギアー油((株)ジャパンエナジー製GEAR5)に浸漬し、40℃で24時間浸漬処理後の角板成形品から構成される表層を目視にて観察した。観察状態は下記3段階基準により評価した。
○:光沢の劣化、白濁、溶解等の変化が無い。
△:光沢が劣化する。
×:白濁、溶解する。
得られた多層成形体を(イ)エタノールあるいは(ロ)トルエンに浸漬し、40℃で24時間浸漬処理後の角板成形品から構成される表層を目視にて観察した。観察状態は下記3段階基準により評価した。
○:光沢の劣化、白濁、溶解等の変化が無い。
△:光沢が劣化する。
×:白濁、溶解する。
得られた多層成形体を用いて12.7mm×125mmの大きさに切削加工し、この時外層と基材層の接着面状態を目視にて観察した。観察状態は下記3段階基準により評価した。
○:接着性良好で剥離がない。
△:一部角板成形品から構成される表層とABS樹脂で構成される基材層が剥離する。
×:容易に角板成形品から構成される表層とABS樹脂で構成される基材層が剥離する。
上記(4)で切削加工した試験12.7mm×125mm×3mm厚試験片を用い、ヒートサグ試験で耐熱性を評価した。具体的には温度100℃の熱風オーブン中で
片端12.7mm×20mmを水平支持し、30分経過後の試験片先端の垂れ下がった垂直距離を測定した。
(6)成形性
ここでいう成形性とは、多層成形体に変形等の問題(成形不良)が無いことをいう。このような成形不良無しを○、成形不良有り(そりもしくは表層用の角板成形品の溶融変形有り)を×とした。
参考例12〜14でプレス成形した、熱可塑性共重合体(参考例1(実施例6)、参考例2(実施例7)、参考例3(実施例8)、参考例4(比較例6))、熱可塑性共重合体組成物(参考例5(実施例9)、参考例6(実施例10))、PC樹脂(三菱エンジニアリングプラスチック社製“ユーピロン”H3000)(比較例7)、PMMA樹脂(住友化学社製“スミペックス”LG)(比較例8)の80mm×150mm×0.3mm厚の表層用のシート成形品を、シリンダー温度を230℃に設定した型締圧力75tのスクリューインライン型射出成形機(住友重機械工業製SG−75H MIV)に設置した80mm×150mm×3mm厚角板成形品が得られる金型(金型温度60℃)内の片側壁面に接するように配置(インサート)した。
参考例12でプレス成形した、熱可塑性共重合体(参考例1)の80mm×150mm×0.3mm厚の表層用のシート成形品を、シリンダー温度を250℃に設定した型締圧力75tのスクリューインライン型射出成形機(住友重機械工業製SG−75H MIV)に設置した80mm×150mm×3mm厚角板成形品が得られる金型(金型温度60℃)内の片側壁面に接するように配置(インサート)した。
参考例12でプレス成形した、熱可塑性共重合体(参考例1)の80mm×150mm×0.3mm厚の表層用のシート成形品を、シリンダー温度を250℃に設定した型締圧力75tのスクリューインライン型射出成形機(住友重機械工業製SG−75H MIV)に設置した80mm×150mm×3mm厚角板成形品が得られる金型(金型温度60℃)内の片側壁面に接するように配置(インサート)した。
得られた多層成形体のシート成形品から構成される表層表面の鉛筆硬度を、太佑機材(株)社製鉛筆引かき試験機に供しJIS−K−5401に従い測定した。
得られた多層成形体をギアー油((株)ジャパンエナジー製GEAR5)に浸漬し、40℃で24時間浸漬処理後のシート成形品から構成される表層を目視にて観察した。観察状態は下記3段階基準により評価した。
○:光沢の劣化、白濁、溶解等の変化が無い。
△:光沢が劣化する。
×:白濁、溶解する。
得られた多層成形体を(イ)エタノールあるいは(ロ)トルエンに浸漬し、40℃で24時間浸漬処理後のシート成形品から構成される表層を目視にて観察した。観察状態は下記3段階基準により評価した。
○:光沢の劣化、白濁、溶解等の変化が無い。
△:光沢が劣化する。
×:白濁、溶解する。
得られた多層成形体を用いて12.7mm×125mmの大きさに切削加工し、この時シート成形品から構成される表層とその他の層の接着面状態を目視にて観察した。観察状態は下記3段階基準により評価した。
○:接着性良好で剥離がない。
△:一部外層と基材層が剥離する。
×:容易に外層と基材層が剥離する。
上記(4)で切削加工した試験12.7mm×125mm×3mm厚試験片を用い、ヒートサグ試験で耐熱性を評価した。具体的には温度100℃の熱風オーブン中で片端12.7mm×20mmを水平支持し、30分経過後の試験片先端の垂れ下がった垂直距離を測定した。
ここでいう成形性とは、多層成形体に変形等の問題(成形不良)が無いことをいう。このような成形不良無しを○、成形不良有り(そりもしくは、シート成形品の溶融変形あり)を×とした。
2.(A)成分で構成される(I)層
3.(B)成分で構成される(II)層
Claims (14)
- 少なくとも2種の層から構成される多層成形体であって、該多層成形体の少なくとも1層が(i)下記一般式(1)で表されるグルタル酸無水物単位および(ii)不飽和カルボン酸アルキルエステル単位からなる熱可塑性共重合体、若しくは上記(i)、(ii)の単位および(iii)不飽和カルボン酸単位からなる熱可塑性共重合体、または上記(i)、(ii)の単位若しくは上記(i)、(ii)、(iii)の単位および(iv)その他のビニル系単量体単位からなる熱可塑性共重合体であり、該熱可塑性共重合体を構成する単量体単位(i)〜(iv)中の芳香環を含むビニル系単量体単位が5重量%未満であって、該熱可塑性共重合体が不飽和カルボン酸アルキルエステル単量体および不飽和カルボン酸単量体を含む単量体混合物を、95℃以下の温度で重合して(C)原共重合体を得、次いで該原共重合体(C)を加熱し、(イ)脱アルコール反応および/または(ロ)脱水反応により得られたものであって、280nm波長での吸光度(ここで、吸光度は、厚さ100μmでのフィルムを用いて、紫外可視分光光度計で測定した値を示す)が0.5以下であって、かつガラス転移温度が130℃以上である熱可塑性共重合体(A)で構成される多層成形体。
- 熱可塑性共重合体(A)で構成される層以外の層として、アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン共重合体、ポリエステル樹脂およびポリアミド樹脂から選ばれる1種以上の(B)熱可塑性樹脂で構成される層を含む請求項1記載の多層成形体。
- 前記熱可塑性共重合体を構成する単量体単位(i)〜(iv)中の(i)前記一般式(1)で表されるグルタル酸無水物単位が30〜50重量%である請求項1または2記載の多層成形体。
- (iv)その他のビニル系単量体単位が芳香環を含まないことを特徴とする請求項1〜5いずれか記載の多層成形体。
- 熱可塑性共重合体(A)で構成される層が、さらにその他の樹脂(D)を含むものである請求項1〜6いずれか記載の多層成形体。
- 熱可塑性共重合体(A)で構成される層を表層として有する請求項1〜7いずれか記載の多層成形体。
- 多層成形体の表面にさらに表面処理層を設けてなる請求項8記載の多層成形体。
- 多層成形体の表層の表面硬度が、鉛筆硬度で4H以上である請求項8または9記載の多層成形体。
- 請求項1〜10のいずれか記載の多層成形体を構成する各層の少なくとも1層を射出成形して製造することを特徴とする多層成形体の製造方法。
- 請求項1〜10のいずれか記載の多層成形体を、多色射出成形によって製造することを特徴とする請求項11記載の多層成形体の製造方法。
- 請求項1〜10のいずれか記載の多層成形体を、射出成形によって得られた成形品とフィルムとを接着することにより製造することを特徴とする請求項11記載の多層成形体の製造方法。
- 請求項1〜10のいずれか記載の多層成形体を、金型内に成形体をインサートした後、射出成形することによるインサート成形法によって製造することを特徴とする請求項11記載の多層成形体の製造方法。
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