JP4502481B2 - 電子デバイス表面処理液 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、界面活性剤を含む、シリコン表面荒れ及びシリコン腐食なく半導体表面を処理可能な中性またはアルカリ性の水溶液に関するものであり、特に半導体等の電子デバイス製造工程における洗浄技術に属する。
【0002】
【従来の技術】
大規模集積回路(VLSI)を形成するにあたって、回路素子の加工寸法は0.1μm 程度まで縮小しており、ウェーハ上に残存するパーティクルやフォトレジスト残渣は大きな問題である。現在はその除去にアンモニア水やリン酸アンモニウムなどの中性からアルカリ性の水溶液やそれに過酸化水素を添加したものが主に使用されている。
【0003】
また、リソグラフイー後の現像液としては、テトラメチルアンモニウム水溶液が一般的に使用されている。
【0004】
中性からアルカリ性の水溶液は、一般的に基板に対する腐食性を有しており、この作用によりパーティクルやフォトレジスト残渣除去能力を発揮している。しかし、この基板に対する腐食性はシリコンの結晶面によって異なっており、表面粗さを増大する方向に作用し、パターンの微細化が進展するにつれ問題となってきている。また、これらの問題は基板裏面などにも同様に存在する。
【0005】
この対策としては、パーフルオロアルキル系界面活性剤や、脂肪族界面活性剤の導入がまず挙げられるが、これにも泡切れの悪さによる装置操作性の悪化、表面吸着などが原因する洗浄効率の低下、フィルター吸着による目詰まり、金属不純物の混入などの問題点も存在し、使用には困難を要する状態である。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、中性からアルカリ性の水溶液のシリコン腐食力を低下させ、同時に除去力を低下させない系を形成することであり、更にフィルターの目詰まり、金属不純物の混入、泡による装置操作性の悪化なども生起させない電子デバイス表面処理液を提供することである。
【0007】
【課題を解決するための手段】
すなわち上記目的は、以下の構成により達成される。
(1) pH5以上の水溶液に、少なくとも2以上の5員環または6員環を有する脂肪族多環式の界面活性剤を25ppm 以上含有し、
前記脂肪族多環式の界面活性剤が胆汁酸である電子デバイス表面処理液。
(2) 前記界面活性剤を、pH8以下で、100〜500ppm 含有する上記(1)の電子デバイス表面処理液。
(3) 前記界面活性剤を、pH8以上で、200〜5000ppm 含有する上記(1)の電子デバイス表面処理液。
(4) 前記水溶液は、pH5以上のリン酸アンモニウム、縮合リン酸アンモニウム、またはリン酸アンモニウムおよび縮合リン酸アンモニウム水溶液である上記(1)〜(3)のいずれかの電子デバイス表面処理液。
(5) 前記水溶液は、アンモニア水である上記(1)〜(3)のいずれかの電子デバイス表面処理液。
(6) 前記水溶液は、テトラメチルアンモニム、またはコリン水溶液である上記(1)〜(3)のいずれかの電子デバイス表面処理液。
(7) 水溶液は、pH5以上のフッ化アンモニウム水溶液である上記(1)〜(3)のいずれかの電子デバイス表面処理液。
(8) 水溶液は、pH5以上のリン酸アミン塩水溶液である上記(1)〜(3)のいずれかの電子デバイス表面処理液。
(9) 脂肪族多環式界面活性剤がコール酸誘導体である上記(1)〜(8)のいずれかの電子デバイス表面処理液。
【0008】
【発明の実施の形態】
本発明の半導体表面処理液は、pH5以上の水溶液に、少なくとも2以上の5員環または6員環を有する脂肪族多環式の界面活性剤を25ppm 以上含有するものである。
【0009】
一般に、半導体表面を洗浄するために用いられる処理液は、シリコンの腐食性を低下させ、処理後の表面状態の平滑度を保持するために、界面活性剤が導入されている。ここで、多くの界面活性剤がシリコンの防食や平滑度の保持に有効であることが報告されているが、金属不純物の多さ、泡切れの悪さ、表面残存などの問題が発生するものが極めて多い。
【0010】
まず金属不純物に関しては、ポリオキシエチレン鎖を構造に含む場合や、フッ素系の界面活性剤は合成過経でナトリウムやカリウムを使用するため、金属不純物の含有量が極めて多い。さらに、これらの化合物に関して、金属除去を試みても構造内にスルホン酸などの強酸を有しているため、イオン交換等の金属不純物除去作業は極めて困難である。
【0011】
これを解決するためには、出来るだけ天然に存在する化合物を利用し、弱酸基を構造内に有することが望ましい。
【0012】
次に、泡切れに関しては、分子量の大きさや分子内のエーテル、アミド、芳香環などの会合性構造が原因して悪化しており、これらの構造を含まないものが望ましい。また、表面残存、フィルター透過性などの面から考えても、ミセルの会合数は小さいほど良いことが予想された。
【0013】
以上の検討結果から、少なくとも2以上の5員環または6員環を有する脂肪族多環式の界面活性剤が有効であることがわかった。
【0014】
すなわち、アルカリ溶液または高温の中性溶液の高いSi腐食を、コール酸等の少なくとも2以上の5員環または6員環を有する脂肪族多環式の界面活性剤50ppm 〜0.5%の添加により効果的に抑制できることが明らかとなった。また、この際、処理後のSi表面は平滑度を保っており、表面荒れを抑制する効果もコール酸等の脂肪族多環式の界面活性剤添加には認められた。さらに、この系では、泡立ちはあるが、泡切れが極めて良好であり、スプレー、ディップどちらの洗浄装置にも適用できる。
【0015】
少なくとも2以上の5員環または6員環を有する脂肪族多環式の界面活性剤は、具体的には脂肪族多環式のアニオン性界面活性剤である胆汁酸類や中性からアルカリ性に溶解する多環式テルペン類を挙げることができる。
【0016】
胆汁酸としては、コール酸、デオキシコール酸、デヒドロコール酸、ケノデオキシコール酸、リトコール酸、タウロコール酸、グリココール酸等が挙げられ、テルペン類としては、アビエチン酸等が挙げられる。
【0017】
これらのなかでも、特に下記構造を有するコール酸誘導体が好ましい。
【0018】
【化1】
【0019】
(式中、Rは、OH、Hまたは=Oを表す)
【0020】
通常、これらの胆汁酸類や多環式テルペン類は、アンモニウム塩、テトラメチルアンモニウム塩、アルカリ金属塩等の塩として添加される。
【0021】
これらの胆汁酸類や多環式テルペン類は、全て天然に存在し、ミセルの会合数は数分子と極めて小さく、金属は酸性下での再沈殿法により充分に精製可能で、泡切れも良好、しかもシリコンに対する防食力はパーフルオロアルキル系や、ポリオキシエチレン系に匹敵している。また、本化合物群は天然に存在するため、環境面でも良好な性質を示し、当然生分解性である上に、変異原性も認められず、廃棄法も簡便である。
【0022】
本発明の脂肪族多環式界面活性剤の添加濃度は、25ppm 以上、好ましくは100ppm 〜0.5%であり、その最適添加量はpHにより異なり、例えばpH8以下では、100〜500ppm が最適、pH8以上では200〜5000ppm が最適である。
【0023】
添加される洗浄用の水溶液としては、pH5以上、特にpH6〜14の水溶液であれば特に限定されるものではなく、通常の半導体洗浄、液晶デバイス洗浄に用いられている洗浄液であればいずれのものにも有効である。
【0024】
具体的には、アンモニア、苛性ソーダ、苛性カリ、ヒドラジン、ヒドロキシルアミン、リン酸アンモニウム、縮合リン酸アンモニウム、フッ化アンモニウム、テトラメチルアンモニウム、コリン、リン酸やクエン酸とのアミン塩等の水溶液が挙げられるが、これらのなかでも特にリン酸アンモニウム、縮合リン酸アンモニウム、アンモニア、フッ化アンモニウム、テトラメチルアンモニウム、コリンが好ましい。
【0025】
これらの溶液の濃度としては、所定の洗浄能力とpHが得られる濃度であればよく、用いる材料により最適な濃度に調整すればよい。具体的には、重量濃度でリン酸アンモニウム(pH6〜10)は0.1〜20%、アンモニア水は0.1〜10%、フッ化アンモニウム(pH5〜9)は、0.05〜5%、テトラメチルアンモニウムは0.5〜10%である。
【0026】
また、本発明の電子デバイス表面処理液は、半導体デバイス製造プロセス、液晶デバイス(LCD)製造プロセス等の電子デバイス製造プロセスにおけるシリコンウェハーやガラス基板等の表面の不純物イオン(例えばNa、K、Ca、Al、Fe、Ni、Cu等の金属イオンや塩素等のハロゲンのイオン)、パーティクル、有機物、酸化膜など、デバイス特性を低下させる原因となる物質を、複雑な工程を経ることなく、単にこの洗浄剤と接触させることで除去することができる。さらに、上記製造プロセスにおいてドライエッチングの際に生成する有機金属や、レジスト除去のための酸素プラズマ灰化処理等によってこの有機金属が変化した金属酸化物などを含有する、ポリマーと称されるエッチング残留物の除去剤として使用することができる。
【0027】
また、被処理体である金属等に残留して金属の腐食等を生じさせる問題もない。
【0028】
すなわち、本発明の電子デバイス表面処理液は、
1)ドライエッチング残留物の除去液、
2)シリコンウェハー等における、金属やハロゲンのイオン等の不純物などの除去を目的とした、いわゆるRCA洗浄に用いる薬液の代替液、
3)ウェハー等のスクラブ洗浄用洗浄液、
4)CMP(化学的機械的ポリッシング)プロセス後のウェハー等の洗浄液、
5)液晶デバイス用ガラス基板の洗浄液、
等の用途で、処理液がシリコン基板と接触する用途に適している。
【0029】
【実施例】
<実施例1>
4wt%のアンモニア水にコール酸アンモニウムを0〜0.5wt%となるように添加して、処理液を調製した。被処理体としては(100)面P伝導型のSiウェーハを0.5wt%のHF水溶液にて予め処理したものを用いた。
【0030】
以上で調製した界面活性剤添加アンモニア水80mlを100mlのPE製ボトルに封入、これを45℃に加温し約2cm角にカットした上記のSiウエーハを浸漬した。1時間、45℃に静置後、ウェーハを取出し観察、また、薬液中のSi濃度をICP−MSにより分析してSiの腐食率を算出した。結果を表1にまとめる。
【0031】
【表1】
【0032】
コール酸アンモニウム無添加のアンモニア水では、Si表面が荒れているのが確認できるが、コール酸アンモニウムを添加した系では全て鏡面が維持されていた。また、Siの腐食率は0.5wt%添加した場合では、無添加と比較し10%程度にまで低下している。この結果から、コール酸アンモニウムはSiの腐食を防止し、表面の平滑度を維持する効果があることがわかる。
【0033】
<実施例2>
5wt%のアンモニアと5wt%の過酸化水素を含む水溶液に、一般的に使用されているPOE型界面活性剤、パーフルオロアルキル型界面活性剤、コール酸をそれぞれ0.1wt%添加した試料を調製した。この試料に実施例1と同様の試験を実施した。
【0034】
POE型界面活性剤や、パーフルオロアルキル型界面活性剤を添加した試料で泡切れが悪く、泡が試料瓶の全体に充満したのに対し、コール酸添加系では泡切れが良好であった。また、処理後のSiの表面状態も鏡面に保たれた上、Siの腐食率も界面活性剤無添加の20%程度であった。
【0035】
<実施例3>
リン酸濃度5wt%でpH7.1のリン酸アンモニウム水溶液にコール酸0wt%、0.025wt%、0.05wt%を添加し試料を調製した。これを用いて実施例1の実験を温度50℃、65℃、75℃の3点で実施した。
【0036】
得られた実験結果を用いてアレニウス式にて解析した結果を表2および図1に示す。
【0037】
【表2】
【0038】
Siの腐食率は0.025wt%の添加で、無添加の10%程度にまで抑制されている。さらにアレニウスプロットの傾きが無添加の系と添加した系でほぼ等しく、頻度因子のみが変化していることから、防食機構は活性イオンの衝突頻度の低下であると考察できた。
【0039】
<実施例4>
リン酸濃度5wt%でpH6.4のリン酸アンモニウム水溶液にコール酸0.05wt%を添加した試料をSi(100)ウェーハにのせ、蒸発乾固した。これを脱イオン水にて充分に洗浄した後、ウェーハ表面に1%アンモニア水をのせ、表面を軽くエッチングし、抽出されたコール酸濃度からウェーハ表面の界面活性剤残存量を測定した。
【0040】
コール酸の測定は酵素比色法を用い、試料は5倍濃縮して測定した。その結果、得られた濃度は検出下限以下であり、表面残存した界面活性剤は、1ng/cm2 以下であった。
【0041】
<実施例5>
水酸化テトラメチルアンモニウムの2.38wt%水溶液にコール酸0.1wt%を添加し試料溶液とした。これを用いて実施例1の実験を45℃で行ったところ、無添加の系ではSi表面の荒れが確認されたのに対し、コール酸を添加した系では鏡面が維持された。また、Siの腐食率も無添加の系の10%程度に抑制していた。
【0042】
<実施例6>
2wt%のフッ酸に12wt%のフッ化アンモニウムを添加した水溶液にコール酸0.05wt%を添加し試料溶液とした。これを用いて実施例1の実験を45℃で行ったところ、無添加の系ではSi表面の荒れが確認されたのに対し、コール酸を添加した系では鏡面が維持された。また、Siの腐食率も無添加系の10%程度に抑制していた。
【0043】
<実施例7>
図2に示すように、Siウェーハ(1)上にSiO2 (2)/TiN(3)/W(4)/SiN(5)膜を5/5/200/200nmの厚みにて積層させ、さらにフォトレジストを積層した。これにリソグラフイー処理にて配線パターンを形成、四フッ化メタンを含む混合ガスを用いてリアクティブイオンエッチングを行った。エッチング後のフォトレジストは酸素を含むプラズマ中に暴露することにより、灰化除去され、得られたパターン付きウェーハを被処理体とした。
【0044】
上記の被処理体中に形成されたパターンの配線側壁には、エッチング時の副生成物であるドライエッチング残渣(9)が付着していた。この残渣(9)を、75℃、30分リン酸濃度5wt%でpH7.1のリン酸アンモニウム水溶液にて処理を行ったところ、レジスト残渣(9)は完全に除去されるが、底面のSi表面が荒れていることが確認された。
【0045】
一方、コール酸0.05wt%を含む同様の薬液にて処理を行ったところ、レジスト残渣(9)が完全に除去されただけでなく、底面のSi表面の荒れも生起しておらず、良好な結果を得た。結果を表3に示す。
【0046】
【表3】
【0047】
<実施例8>
図3に示すように、Siウェーハ(11)上にCoSi(12)/p−SiO2 膜(13)を5/200nmの厚みにて積層させ、さらにフォトレジストを積層した。これにリソグラフイー処理にてホールパターン(14)を形成、四フッ化メタンを含む混合ガスを用いてリアクティブイオンエッチングを行った。エッチング後のフォトレジストは酸素を含むプラズマ中に暴露することにより、灰化除去され、得られたパターン付きウェーハを被処理体とした。
【0048】
上記の被処理体中に形成されたパターンのSiO2 (13)上面、側壁及び底面には、エッチング時の副生成物であるドライエッチング残渣が付着していた。この残渣の除去を、75℃、30分リン酸濃度5wt%でpH7.1のリン酸アンモニウム水溶液にて、実際に処理を行ったところ、レジスト残渣は完全に除去されたが、底面のCoSi(12)に存在する微細な孔(15)から薬液がSi基板にまで達し、断面観察するとV字型にSi基板が腐食(16)されている様子が観察された。
【0049】
一方、コール酸0.05wt%を含む同様の薬液にて処理を行ったところ、レジスト残渣が完全に除去されただけでなく、底面のSi表面のV字型腐食も生起しておらず、良好な結果を得た。
【0050】
<実施例9>
Siウェーハ上にフォトレジストを積層し、これにリソグラフイー処理にてパターンを形成、Asイオンを5×1015 イオン/cm2 注入した。注入後のフォトレジストは酸素を含むプラズマ中に暴露することにより、灰化除去され、得られたウェーハを被処理体とした。
【0051】
上記の被処理体中に形成されたパターンには、フォトレジスト残渣が打ち込み領域の縁に沿って付着していた。この残渣の除去を、75℃、30分リン酸濃度5wt%でpH7.1のリン酸アンモニウム水溶液にて処理を行ったところ、レジスト残渣は完全に除去されるが、底面のSi基板が腐食されている様子が観察された。
【0052】
一方、コール酸0.05wt%を含む同様の薬液にて処理を行ったところ、レジスト残渣が完全に除去されただけでなく、底面のSi表面の腐食も生起しておらず、良好な結果を得た。
【0053】
<実施例10>
図4に示すように、Siウェーハ(31)上にSiN(32)、SiO2 (33)を積層、これにホールパターンを実施例8と同様に形成した。これにCu(34)をホール内にも充填されるようにメッキ処理した。更にシリカあるいはアルミナの砥粒(38)とフェリシアン化カリ等の酸化剤を用いて、SiO2 (33)面が露出するまで研磨し、Cu(34)が充填されたホールパターンを得た。
【0054】
以上の様に形成されたホールパターンには砥粒(38)が残存しており、これを除去するのに、30℃の1wt%アンモニア水中で超音波洗浄すると、表面に残存していた砥粒はほぼ完全に除去できるが、ウェーハ(31)の裏面や端(べベル)のSi露出面が腐食された。
【0055】
1wt%アンモニア水にコール酸0.05wt%を添加した試料にて同様の操作を行うと、砥粒(38)の除去も完全で、べベルや裏面のSi腐食がない良好な結果が得られた。
【0056】
<実施例11>
燐酸アンモニウム水溶液(pH7.1、リン酸=5wt%)にコール酸類(コール酸、デオキシコール酸、デヒドロコール酸)を125〜500ppm添加し、未添加の系とSi腐食性について比較した。ここで、被処理体としてはHF/DIW=1/100にて室温下、10分処理したものを用い、75℃、1時間処理を行っている。結果を表4に示す。
【0057】
【表4】
【0058】
コール酸を添加した系にて処理した場合、全ての被処理体が鏡面状態を維持しており、また80〜95%程度の防食性を示したことがわかる。ここで、最も防食率が高いのは、デオキシコール酸であるが、酸側での使用限界(pH)等の問題もある。
【0059】
【発明の効果】
以上のように本発明によれば、中性からアルカリ性の水溶液のシリコン腐食力を低下させ、同時に除去力を低下させない系を形成することであり、更にフィルターの目詰まり、金属不純物の混入、泡による装置操作性の悪化なども生起させない電子デバイス表面処理液を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例3のサンプルをアレニウス式にて解析した結果をすグラフである。
【図2】実施例7の、Siウェーハ上にSiO2 /TiN/W/SiN膜を有するパターン付きウェーハを被処理体の構造を示す概略断面図である。
【図3】実施例8の、Siウェーハ上にCoSi/p−SiO2 膜を有するパターン付きウェーハを被処理体の構造を示す概略断面図である。
【図4】実施例10の、Siウェーハ上にSiN、SiO2 を有するパターン付きウェーハを被処理体の構造を示す概略断面図である。
【符号の説明】
1 Siウェーハ
2 SiO2
3 TiN
4 W
5 SiN
11 Siウェーハ
12 CoSi
13 p−SiO2 膜
31 Siウェーハ
32 SiN
33 SiO2
Claims (9)
- pH5以上の水溶液に、少なくとも2以上の5員環または6員環を有する脂肪族多環式の界面活性剤を25ppm 以上含有し、
前記脂肪族多環式の界面活性剤が胆汁酸である電子デバイス表面処理液。 - 前記界面活性剤を、pH8以下で、100〜500ppm 含有する請求項1の電子デバイス表面処理液。
- 前記界面活性剤を、pH8以上で、200〜5000ppm 含有する請求項1の電子デバイス表面処理液。
- 前記水溶液は、pH5以上のリン酸アンモニウム、縮合リン酸アンモニウム、またはリン酸アンモニウムおよび縮合リン酸アンモニウム水溶液である請求項1〜3のいずれかの電子デバイス表面処理液。
- 前記水溶液は、アンモニア水である請求項1〜3のいずれかの電子デバイス表面処理液。
- 前記水溶液は、テトラメチルアンモニム、またはコリン水溶液である請求項1〜3のいずれかの電子デバイス表面処理液。
- 水溶液は、pH5以上のフッ化アンモニウム水溶液である請求項1〜3のいずれかの電子デバイス表面処理液。
- 水溶液は、pH5以上のリン酸アミン塩水溶液である請求項1〜3のいずれかの電子デバイス表面処理液。
- 脂肪族多環式界面活性剤がコール酸誘導体である請求項1〜8のいずれかの電子デバイス表面処理液。
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