JP4502035B2 - 排気再循環装置の異常診断装置 - Google Patents

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Description

この発明は排気再循環装置の異常診断装置に関する。
従来、排気の一部を吸気通路に再循環させる排気再循環装置(EGR装置)を設けた内燃機関が知られている。このEGR装置は、内燃機関の吸気通路と排気通路とを連通して排気の一部を前記吸気通路に導入する排気再循環通路(EGR通路)と、同通路を流通する排気の量を調整する排気量制御弁(EGRバルブ)とを備えるとともに、このEGRバルブの開度が調整されることにより、吸気通路に導入される排気量が調整される。これにより、機関運転状態に適した量の排気が吸気通路に導入されて燃焼室に供給されることにより燃焼温度が低下するため、窒素酸化物(NOx)の排出量を抑制することができるようになる。
こうしたEGR装置において、EGRバルブの動作不良やEGR通路の閉塞等の異常が発生すると、吸気通路に導入する排気を機関運転状態に適した量に調整することが困難になる。そのため、内燃機関の運転中においてEGR装置の異常診断を実行して同EGR装置に異常があることを判定する構成が種々提案されている。
しかしながら、この異常診断の実行のためにEGRバルブの開度を変動させると、これに伴い燃焼室に供給される排気の量が変動するため、燃焼状態が悪化するおそれが生じる。そこで従来、所定の減速領域において燃料供給を停止する燃料カット処理の実行中に上記異常診断を実行することにより、同診断を実行する際における燃焼状態の悪化を抑制しようとする構成が提案されている。例えば、特許文献1に記載の構成は、燃料カット処理の実行中にEGRバルブを開閉して吸気通路内圧力の変化を検出することにより同バルブの異常診断を実行している。
特開平7−180615号公報
ところで、上記特許文献1に記載の構成では、EGRバルブの異常診断を実行するべく、吸気通路内圧力を検知する専用のセンサが設けられている。しかしながら、こうした専用のセンサを設けると、製造コストの上昇を招くおそれがある。さらに、EGRバルブの異常診断の精度を確保するためにはこの専用センサについての異常診断を併せて実行することが望ましいため、異常診断の実行についての処理負担が増大するおそれがある。
本発明は、こうした実情に鑑みてなされたものであり、その目的は、排気再循環装置の異常を判定するための専用のセンサを設けることなく、同装置の異常を正確に判定することのできる排気再循環装置の異常診断装置を提供することにある。
以下、上記目的を達成するための手段およびその作用効果について記載する。
請求項1に記載の発明は、内燃機関の吸気通路と排気通路とを連通して排気の一部を前記吸気通路に導入する排気再循環通路と同通路を流通する排気の量を調整する排気量制御弁とを備える排気再循環装置に適用される異常診断装置であって、前記排気通路に設けられるとともに同排気通路を流通する排気中の酸素濃度に応じた連続値を出力する酸素濃度センサと、前記内燃機関の燃料供給を停止する燃料カット処理の実行中において前記排気量制御弁を開弁駆動するとともに、同開弁駆動に伴う前記酸素濃度センサの出力値の変動幅が所定値未満であるときに前記排気再循環装置に異常があると判定する異常診断処理を実行するEGR異常診断手段とを備えることを要旨とする。
内燃機関の排気通路内には、同排気通路を流通する排気中の酸素濃度に応じた連続値を出力する酸素濃度センサが設けられて、同センサの出力値に基づき燃焼室の混合気の空燃比が目標空燃比に収束するべく制御されている。
ここで、内燃機関の燃料供給を停止する燃料カット処理が実行されると、吸気通路を通じて供給される空気によって排気通路内の酸素濃度が上昇するため、酸素濃度センサの出力値がリーン側に変化する。こうした燃料カット処理の実行中に排気量制御弁が開弁されると、この開弁に伴い排気再循環通路内に滞留していた排気が燃焼室に流入するため、排気通路内の酸素濃度が一時的に減少して酸素濃度センサの出力値がリッチ側に変化する。一方、排気再循環装置において何らかの異常が生じると、排気量制御弁の開弁駆動に伴う排気再循環通路内の流量変化が、想定される流量変化よりも小さくなるため、排気通路内の酸素濃度の変化量が小さくなる。
したがって、上記構成によるように、内燃機関の燃料供給を停止する燃料カット処理の実行中において排気量制御弁を開弁駆動するとともに、同開弁駆動に伴う酸素濃度センサの出力値の変動幅が所定値未満であるときに排気再循環装置に異常があると判定することができる。これにより、排気再循環装置の異常を判定するための専用のセンサを設けることなく、同装置の異常を正確に判定することができる。また、燃料カット処理の実行中に同装置の異常を判定するため、排気量制御弁の開弁駆動に伴う燃焼室での燃焼状態の悪化を抑制することができる。
請求項2に記載の発明は、内燃機関の吸気通路と排気通路とを連通して排気の一部を前記吸気通路に導入する排気再循環通路と同通路を流通する排気の量を調整する排気量制御弁とを備える排気再循環装置に適用される異常診断装置であって、前記排気通路に設けられるとともに同排気通路を流通する排気中の酸素濃度に応じた連続値を出力する酸素濃度センサと、前記内燃機関の燃料供給を停止する燃料カット処理の実行中において前記排気量制御弁を開弁駆動するとともに、同開弁駆動後における前記酸素濃度センサの出力値と判定値との偏差が所定値以上であるときに前記排気再循環装置に異常があると判定する異常診断処理を実行するEGR異常診断手段とを備えることを要旨とする。
上述したように、燃料カット処理の実行中に排気量制御弁が開弁されると、この開弁に伴い排気再循環通路内に滞留していた排気が燃焼室に流入するため、排気通路内の酸素濃度が一時的に減少して酸素濃度センサの出力値がリッチ側に変化する。一方、排気再循環装置において何らかの異常が生じると、排気量制御弁の開弁駆動後における排気再循環通路内の流量変化が想定される流量変化と乖離する。これにより、同制御弁の開弁駆動後における排気通路内の酸素濃度の変化量が想定される変化量と乖離するため、酸素濃度センサの出力値が想定される出力値(判定値)と乖離する。
したがって、上記構成によるように、内燃機関の燃料供給を停止する燃料カット処理の実行中において排気量制御弁を開弁駆動するとともに、同開弁駆動後における酸素濃度センサの出力値と判定値との偏差が所定値以上であるときに排気再循環装置に異常があると判定することができる。これにより、排気再循環装置の異常を判定するための専用のセンサを設けることなく、同装置の異常を正確に判定することができる。また、燃料カット処理の実行中に同装置の異常を判定するため、排気量制御弁の開弁駆動に伴う燃焼室での燃焼状態の悪化を抑制することができる。
なお、判定値は、排気再循環通路の容積、排気量制御弁の応答速度、機関運転状態による変動等を考慮した上で理論値や実験値に基づき予め設定される。
請求項3に記載の発明は、請求項1又は2に記載の排気再循環装置の異常診断装置において、前記EGR異常診断手段は、前記内燃機関の燃焼室および排気通路内が空気に置換されたことを条件として前記排気量制御弁を開弁駆動することを要旨とする。
燃料カット処理の実行中に吸気通路を通じて供給される空気によって燃焼室および排気通路内が空気に置換されると、酸素濃度センサの出力値がリーン側の値に安定する。
上記構成によれば、EGR異常診断手段は、内燃機関の燃焼室および排気通路内が空気に置換されたことを条件として排気量制御弁を開弁駆動する。すなわち、酸素濃度センサの出力値がリーン側の値に安定している状態で排気量制御弁を開弁駆動するため、同排気量制御弁の開弁に伴って酸素濃度センサの出力値がリッチ側に変化することを検出しやすくなる。
なお、内燃機関の燃焼室および排気通路内が空気に置換されたことは、予め設定される期間の経過、吸入空気量の積算値、機関回転数等によって判定することができる。具体的には、これらの値は、燃焼室,吸気通路,排気通路の各容積、機関運転状態による変動等を考慮した上で理論値や実験値に基づき予め設定される。
請求項4に記載の発明は、請求項1〜3のいずれか1項に記載の排気再循環装置の異常診断装置において、前記EGR異常診断手段は、前記排気量制御弁の開弁駆動から所定期間経過後における前記酸素濃度センサの出力値に基づき前記排気再循環装置に異常があることを判定することを要旨とする。
具体的には、請求項4に記載されるように、EGR異常診断手段は、排気量制御弁の開弁駆動から所定期間経過後における酸素濃度センサの出力値に基づき排気再循環装置に異常があることを判定するようにすることができる。
この所定期間は、排気量制御弁の開弁駆動が実行されることに伴って排気再循環通路内に滞留していた排気が酸素濃度センサに達するまでの期間であって、排気再循環通路の容積や長さ、排気量制御弁の応答速度、燃焼室や排気通路の容積、機関回転数等を考慮した上で理論値や実験値に基づき予め設定されている。
請求項5に記載の発明は、請求項1〜4のいずれか1項に記載の排気再循環装置の異常診断装置において、前記EGR異常診断手段は、前記排気再循環装置の異常として前記排気量制御弁に動作不良が生じていると判定することを要旨とする。
排気量制御弁に動作不良が生じているときには、同制御弁の開弁駆動を実行した場合であっても同制御弁が正常に駆動されないため、排気再循環通路内の流量の変化が生じなくなる。
したがって、請求項5に記載されるように、EGR異常診断手段は、前記排気再循環装置の異常として排気量制御弁に動作不良が生じていると判定するものとすることができる。
請求項6に記載の発明は、請求項1〜5のいずれか1項に記載の排気再循環装置の異常診断装置において、前記燃料カット処理の実行中における前記酸素濃度センサの出力値に基づき同センサの異常を判定する異常診断処理を実行するセンサ異常診断手段と、前記EGR異常診断手段による異常診断処理と前記センサ異常診断手段による異常診断処理のいずれか一方を選択する異常診断選択手段とを更に備えることを要旨とする。
ところで従来、酸素濃度センサの出力値に基づき実行される各種制御が同センサの何らかの異常により適切に実行されなくなることを抑制するべく、燃焼室での燃焼によるセンサ出力への影響のない燃料カット処理の実行中に同センサの異常診断処理を実行する構成が種々提案されている。しかしながら、こうした酸素濃度センサの異常診断処理の実行中に上記EGR異常診断手段による異常診断処理が実行されると、この異常診断処理に伴う排気量制御弁の開弁駆動によって酸素濃度センサの出力値が変動するため、同センサの異常診断の精度が低下するおそれがある。
この点、上記構成によれば、EGR異常診断手段による異常診断処理とセンサ異常診断手段による異常診断処理のいずれか一方を選択する異常診断選択手段を備えるため、これらの異常診断処理が同時に実行されることを回避し、酸素濃度センサの異常診断の精度が低下することを抑制することができる。
なお、上述したように、この酸素濃度センサは、EGR異常診断手段による排気再循環装置の異常診断処理だけではなく、空燃比制御等の他の制御にも用いられるセンサである。したがって、請求項1〜5のいずれか1項に記載の排気再循環装置の異常診断装置に同構成を適用したとしても処理負担が増大することはなく、同センサの異常に起因する排気再循環装置の異常診断の精度の低下を抑制することができるようになる。
具体的には、請求項7に記載されるように、異常診断選択手段は、EGR異常診断手段による異常診断処理とセンサ異常診断手段による異常診断処理についての優先順位を設定するとともに同優先順位に従い異常診断処理の実行条件の成立を判定し、同実行条件が成立した一方の異常診断処理の実行を許可するようにすることができる。
請求項8に記載の発明は、請求項7に記載の排気再循環装置の異常診断装置において、前記異常診断選択手段は、優先順位の高い方の異常診断処理の実行条件が成立したときに他方の異常診断処理が既に実行されているときにはこの異常診断処理を停止することを要旨とする。
上記構成によれば、異常診断選択手段は、優先順位の高い方の異常診断処理の実行条件が成立したときに他方の異常診断処理が既に実行されているときにはこの異常診断処理を停止するため、優先順位の高い方の異常診断処理を早期に実行することができるようになる。
請求項9に記載の発明は、請求項7又は8に記載の排気再循環装置の異常診断装置において、前記異常診断選択手段は、前記EGR異常診断手段による異常診断処理よりも前記センサ異常診断手段による異常診断処理の前記優先順位を高く設定することを要旨とする。
上記構成によれば、異常診断選択手段は、EGR異常診断手段による異常診断処理よりもセンサ異常診断手段による異常診断処理の優先順位を高く設定するため、EGR異常診断手段による排気再循環装置の異常診断処理を含め、種々の制御に用いられる酸素濃度センサの異常を優先的に判定することができるようになる。
請求項10に記載の発明は、請求項6〜9のいずれか1項に記載の排気再循環装置の異常診断装置において、前記異常診断選択手段は、前記燃料カット処理の開始から終了までの間に前記EGR異常診断手段による異常診断処理が先に実行されるときには、同異常診断の停止から所定期間経過後に前記センサ異常診断手段による異常診断処理を許可することを要旨とする。
EGR異常診断手段による異常診断処理を実行した直後にセンサ異常診断手段による異常診断処理を実行すると、排気量制御弁の開弁駆動に伴う酸素濃度センサの出力値変動の影響によりこの酸素濃度センサの異常診断の精度が低下するおそれがある。
この点、上記構成によれば、異常診断選択手段は、燃料カット処理の開始から終了までの間にEGR異常診断手段による異常診断処理が先に実行されるときには、同異常診断の停止から所定期間経過後にセンサ異常診断手段による異常診断処理を許可するため、EGR異常診断手段による異常診断処理に基づく酸素濃度センサの出力値への影響を抑制することができ、センサ異常診断手段による異常診断の精度の低下を抑制することができるようになる。
なお、所定期間は、排気量制御弁の開弁駆動に伴う酸素濃度センサの出力値の変動が十分減少するまでの期間であって、排気再循環通路の容積や長さ、排気量制御弁の応答速度、燃焼室や排気通路の容積、機関回転数等を考慮した上で理論値や実験値に基づき予め設定されている。
(第1の実施形態)
以下、本発明にかかる排気再循環装置の異常診断装置を具体化した第1の実施形態を図1〜3を参照して説明する。図1は本実施形態にかかる排気再循環装置の異常診断装置が適用された内燃機関10と、その周辺構成の概略構成図である。
図1に示すように、内燃機関10の燃焼室12には、吸気通路11及び排気通路13が接続されている。また、この内燃機関10には、気筒内のピストン15に向けて燃料を噴射供給する燃料噴射弁30が設けられている。このように燃料噴射弁30により供給される燃料と吸気通路11を通じて供給される空気とが燃焼室12で混合されて、この混合気が点火プラグ14により着火されて燃焼する。そして、燃焼後の排気が排気通路13に排出される。
吸気通路11には、同通路11を流通する吸入空気の量(吸入空気量)を調整するスロットルバルブ17と同バルブ17の開度を調節するスロットル用アクチュエータ18が設けられている。また、スロットルバルブ17には、同バルブ17の開度に応じた信号を出力するスロットルバルブ開度センサ53が取り付けられるとともに、吸気通路11においてスロットルバルブ17の上流側には、吸入空気量に応じた信号を出力するエアフロメータ51が取り付けられている。
排気通路13には、同通路13を流通する排気を浄化するための反応を行う排気浄化触媒40が設けられている。また、排気通路13において同触媒40の上流側には、同通路13を流通する排気中の酸素濃度に応じて連続した信号(連続値)を出力する酸素濃度センサ54が設けられている。具体的には、この酸素濃度センサ54は、周知の限界電流式酸素センサであって、ジルコニアを材料として焼結された素子と、この素子の内外周面の一部に配置された白金よりなる電極と、同素子温度を一定に保つためのヒータとを有している(いずれも図示略)。そして、リーン領域及びリッチ領域において、そのリーン程度(酸素濃度に相当)或いはリッチ程度に応じて出力信号(限界電流値)の大きさが線形的に変化する特性を有している。なお、この酸素濃度センサ54は、その素子温度が所定の活性化温度以上であるときに、酸素濃度を高精度に検出することができる。
EGR装置20は、吸気通路11と排気通路13とを連通する排気再循環通路(EGR通路)21と、このEGR通路21を流通する排気の量を調整する排気量制御弁(EGRバルブ)22を含んで構成されている。このEGRバルブ22には、同バルブ22の開度を調節するEGR用アクチュエータ23と、同バルブ22の開度に応じた信号を出力するEGRバルブ開度センサ58が設けられている。そして、このEGR用アクチュエータ23の駆動を通じてEGRバルブ22が開弁されると、排気通路13の排気の一部が吸気通路11におけるスロットルバルブ17の下流側に導入される。
内燃機関10には、同機関10の運転状態を把握するべく、上述した各種センサに加えて種々のセンサが設けられている。具体的には、ピストン15の往復動により回転するクランクシャフト16の回転速度(機関回転速度)を検出するためのクランクポジションセンサ55や、同機関10を搭載する車両の車速を検出する車速センサ56や、図示しないアクセルペダルの踏込量を検出するためのアクセルペダル踏込量センサ57が設けられている。これらのセンサは、検出値に応じた信号をそれぞれ出力する。
また、同機関10には、各種装置を総括的に制御する電子制御装置50が設けられている。この電子制御装置50には、演算ユニット(CPU)の他に、各種制御プログラムや演算マップ及び制御の実行に際して算出されるデータ等を記憶保持するメモリが設けられている。この電子制御装置50には上記各種センサの出力する信号が入力される。
そして、電子制御装置50は、各種センサからの信号に基づき内燃機関10の運転状態を把握して、把握した運転状態に応じて各種制御を実行する。例えば、点火プラグ14の点火時期を調整する点火時期制御、スロットルバルブ17の開度を調整するべくスロットル用アクチュエータ18を駆動するスロットル制御を実行する。また、燃料噴射弁30の燃料噴射態様の制御として、上記酸素濃度センサ54の出力値に基づき燃焼室12の混合気の空燃比を目標空燃比に収束させるべく燃料供給量を調整する空燃比制御や、燃料消費率の向上を図るべく燃料供給を停止する燃料カット処理を実行する。
具体的には、この燃料カット処理は、内燃機関10の機関回転速度が実行許可速度Ne以上且つ車両が減速状態にあることを実行条件とし、機関回転速度が実行許可速度Neを下回ったこと又は車両が加速状態にあることを停止条件としている。そして、電子制御装置50は、クランクポジションセンサ55からの信号に基づき機関回転速度を把握するとともに、車速センサ56及びアクセルペダル踏込量センサ57等からの各信号に基づき車両の状態を把握して、上記燃料カット処理の実行条件が成立したと判断したときに同処理を実行する。一方、燃料カット処理の実行中において上記停止条件が成立したと判断したときに同処理を停止する。
さらに、電子制御装置50は、EGRバルブ22の開度を調整するべくEGR用アクチュエータ23を駆動するEGR制御を実行するとともに、燃料カット処理の実行中においてEGRバルブ22の異常の有無を判定、すなわちEGRバルブ22の異常診断を実行するための「EGR異常診断ルーチン」を実行する。なお、この電子制御装置50により実行される「EGR異常診断ルーチン」が、EGR異常診断手段としての処理に相当する。
図2は、「EGR異常診断ルーチン」の処理手順を示すフローチャートであって、同図に示される一連の処理は、電子制御装置50によって所定の周期をもって繰り返し実行される。
この一連の処理では、まず、燃料カット処理の実行中か否かが判定される(ステップS101)。具体的には、燃料噴射弁30から燃料が供給されているか否かで判断される。
そして、燃料カット処理の実行中でない旨判定された場合には(ステップS101:NO)、この一連の処理を一旦終了する。
一方、燃料カット処理の実行中である旨判定された場合には(ステップS101:YES)、続いて酸素濃度センサの出力値の記憶が開始される(ステップS102)。
次に、EGR異常診断処理の実行条件が成立したか否かが判定される(ステップS103)。具体的には、酸素濃度センサ54の活性化が完了していること及び燃料カット処理の実行開始から所定期間Taが経過していることを上記実行条件とし、これが成立したか否かが判定される。なお、酸素濃度センサ54の活性化の完了については、例えば、機関10が始動されてから酸素濃度センサ54の出力値が保証されるまでに要する期間が経過した否かによって判断する。この期間は、酸素濃度センサ54の素子温度が活性化温度に達するまでに要する期間よりも長い期間であって、実験等により予め設定されている。
また、燃料カット処理の実行開始からの所定期間Taは、内燃機関10の燃焼室12及び排気通路13内が空気に置換されたことを判断することができる期間であって、機関10の運転状態に応じて予め設定されている。この内燃機関10の運転状態とは、例えば機関回転速度が挙げられる。また、燃料カット処理の実行開始からの経過期間(所定期間Taの経過)の替わりに、吸入空気量の積算値や機関回転数によっても、燃焼室12及び排気通路13内が空気に置換されたことを判断することができる。これらの値は、燃焼室12,吸気通路11及び排気通路13の各容積、機関運転状態による変動等を考慮した上で理論値や実験値に基づき予め設定される。
この判定処理を通じて、EGR異常診断処理の実行条件が成立していない旨が判定された場合には(ステップS103:NO)、この一連の処理を一旦終了する。
一方、EGR異常診断処理の実行条件が成立した旨が判定された場合には(ステップS103:YES)、EGRバルブの開弁駆動が実行される(ステップS104)。具体的には、EGR用アクチュエータ23を駆動することにより、EGRバルブ22の開弁駆動を実行する。
次に、酸素濃度センサの出力値の変動幅が所定値α未満か否かが判定される(ステップS105)。具体的には、記憶された酸素濃度センサ54の出力値を参照して、EGRバルブ22の開弁に伴い同出力値が最も変化した時点、すなわち、同バルブ22の開弁時における酸素濃度センサ54の出力値との偏差が最も大きくなった時点を把握するとともに、このときの偏差を酸素濃度センサ54の出力値の変動幅として把握する。そして、この変動幅と所定値αとを比較することによって、酸素濃度センサ54の出力値の変動幅が所定値α未満か否かが判定される。なお、所定値αは、EGRバルブ22が正常に駆動する場合に想定される酸素濃度センサ54の出力値の変動幅の最小値であって、燃料カット処理の実行開始からの同バルブ22の開弁時期を考慮した上で予め設定されている。
この判定処理を通じて、酸素濃度センサの出力値の変動幅が所定値α未満でない旨、すなわち、酸素濃度センサの出力値の変動幅が所定値α以上である旨判定された(ステップS105:NO)場合には、EGRバルブ22の開弁駆動に伴い、EGR通路21内の排気が吸気通路11に流入し、この排気が排気通路13内を流通して排気中の酸素濃度が変化したと判断することができる。すなわち、EGRバルブ22が適切に開弁駆動したと判断することができる。したがって、EGRバルブに異常がないと判定して(ステップS106)、この一連の処理を終了する。
一方、酸素濃度センサの出力値の変動幅が所定値α未満である旨判定された場合には(ステップS105:YES)、EGRバルブ22の開弁駆動を実行したものの、排気通路13内の排気中の酸素濃度が変化しなかったと判断することができる。したがって、EGRバルブに異常があると判定して(ステップS107)、この一連の処理を終了する。
次に、図3を参照して上記「EGR異常診断ルーチン」が実行された場合における酸素濃度センサ54の出力値の推移の一例について説明する。同図の(c)酸素濃度センサ出力値では、EGRバルブ22が正常に駆動されるときの酸素濃度センサ54の出力値の推移を実線で示し、EGRバルブ22に何らかの異常があるときの酸素濃度センサ54の出力値の推移を一点鎖線で示している。なお、燃料カット処理の開始時(タイミング1)においては、EGRバルブ22は閉弁している。
同図に示すように、タイミングt1において燃料カット処理が開始されると、吸気通路11を通じて供給される空気によって排気通路13内の酸素濃度が上昇するため、酸素濃度センサ54の出力値がリーン側に変化する。そして、所定期間Taが経過して燃焼室12及び排気通路13内が空気に置換される(ステップS103:YES)と、同センサ54の出力値がリーン側の値で安定する。このときの同センサ54の出力値は、空気中の酸素濃度に応じた値となる。
次に、タイミングt2においてEGRバルブ22の開弁駆動が実行されると(ステップS104)、同バルブ22に異常がない場合には、この開弁に伴いEGR通路21内に滞留していた排気が燃焼室12に流入するため、排気通路13内の酸素濃度が一時的に減少して、同図の実線に示されるように、酸素濃度センサ54の出力値がリッチ側に変化する。これにより、酸素濃度センサ54の変動幅が想定される変動幅の最小値(所定値α)以上になり(ステップS105:NO)、このような場合にはEGRバルブ22に異常はないと判定される(ステップ106)。
一方、EGRバルブ22に異常がある場合には、同バルブ22が正常に駆動されないため、EGR通路21内の流量の変化が生じなくなる。このEGRバルブ22の異常としては、同バルブ22に動作不良が発生していることが挙げられる。例えば、EGRバルブ22に閉固着が生じている場合には、EGRバルブ22の開弁駆動が実行された場合であっても同バルブ22が正常に開弁しないため、燃焼室12及び排気通路13にEGR通路21を通じた排気が流入しない。一方、EGRバルブ22に開固着が生じている場合には、燃料カット処理の開始(タイミングt1)からEGRバルブ22の開弁駆動を実行するまで(タイミングt2)に、燃焼室12及び排気通路13と併せてEGR通路21内が空気に置換されるため、EGRバルブ22の開弁駆動が実行された場合であってもこの開弁駆動の後において燃焼室12及び排気通路13に排気が流入することはなく、EGR通路21を通じた空気が流入する。したがって、このようにEGRバルブ22に開固着又は閉固着の動作不良が生じている場合には、EGRバルブ22の開弁駆動に伴う排気通路13内の排気中の酸素濃度の変化量が、想定される変化量よりも小さくなる。これにより、酸素濃度センサ54の変動幅が想定される変動幅の最小値(所定値α)よりも小さくなり(ステップS105:YES)、このような場合にはEGRバルブ22に異常があると判定される(ステップ107)。
このようにして上記「EGR異常診断ルーチン」の一連の処理が終了すると、タイミングt3においてEGRバルブ22が閉弁されて、他の各種制御が実行される。ここで、タイミングt3においてEGRバルブ22が閉弁されると、EGR通路21内の排気の流通が停止するため、酸素濃度センサ54の出力値がリーン側に変化してリーン側の値で安定する。
さらに、タイミングt4において燃料カット処理が終了すると、燃料噴射弁30から燃料が供給されるとともに燃焼室12での燃焼が再開されるため、排気通路13内の排気中の酸素濃度が減少する。そして、空燃比フィードバック制御が実行されるため、酸素濃度センサ54の出力値が理論空燃比(ストイキ)に収束するように変動する。
以上説明した第1の実施形態によれば、以下の作用効果を奏することができる。
(1)内燃機関10の燃料供給を停止する燃料カット処理の実行中においてEGRバルブ22を開弁駆動するとともに、同開弁駆動に伴う酸素濃度センサ54の出力値の変動幅が所定値α未満であるときにEGR装置20に異常があると判定することができる(ステップS107)。これにより、EGR装置20の異常を判定するための専用のセンサを設けることなく、同装置20の異常を正確に判定することができる。また、燃料カット処理の実行中に同装置20の異常を判定するため、EGRバルブ22の開弁駆動に伴う燃焼室12での燃焼状態の悪化を抑制することができる。
(2)燃料カット処理の実行中に吸気通路11を通じて供給される空気によって燃焼室12及び排気通路13内が空気に置換されると、酸素濃度センサ54の出力値がリーン側の値に安定する。同実施形態によれば、燃料カット処理の実行開始から所定期間Taを経過して内燃機関10の燃焼室12及び排気通路13内が空気に置換されたことを条件として、すなわち、酸素濃度センサ54の出力値がリーン側の値に安定している状態でEGRバルブ22を開弁駆動するため、同EGRバルブ22の開弁に伴って酸素濃度センサ54の出力値がリッチ側に変化することを検出しやすくなる。
(3)EGRバルブ22に動作不良が生じているときには、同バルブ22の開弁駆動を実行した場合であっても同バルブ22が正常に駆動されないため、EGR通路21内の流量の変化が生じなくなる。したがって、同実施形態によるように、EGRバルブ22の開弁駆動に伴う酸素濃度センサ54の出力値の変動幅が所定値α未満であるときにEGRバルブ22に動作不良が生じていると判定することができる。
(第2の実施形態)
以下、図1及び図4〜6を参照して、本発明にかかる排気再循環装置の異常診断装置を具体化した第2の実施形態について、上記第1の実施形態との相違点を中心に説明する。なお、上記第1の実施形態と同様の構成および処理については、詳細な説明を省略する。
本実施形態と上記第1の実施形態とでは、次の点において異なる。すなわち、上記第1の実施形態では、燃料カット処理の実行中においてEGRバルブ22の異常診断を実行する処理、すなわちEGR異常診断処理のみを実行していた。これに対し、本実施形態では、このEGRバルブ22の異常診断を実行する処理(EGR異常診断処理)に加えて、燃料カット処理の実行中において、酸素濃度センサ54の異常診断を実行する処理(センサ異常診断処理)を実行する。さらに、これらの異常診断処理について、実行する一方を選択する「異常診断選択ルーチン」を実行する。
図4は、「異常診断選択ルーチン」の処理手順を示すフローチャートであって、この一連の処理は、電子制御装置50によって所定の周期をもって繰り返し実行される。なお、この「異常診断選択ルーチン」が異常診断選択手段としての処理に相当する。
同図に示される一連の処理では、まず、燃料カット処理の実行中か否かが判定される(ステップS201)。そして、燃料カット処理の実行中ではない旨判定された場合には(ステップS201:NO)、この一連の処理を一旦終了する。
一方、燃料カット処理の実行中である旨判定された場合には(ステップS201:YES)、続いて異常診断処理フラグFが「0」であるか否かが判定される(ステップS202)。この異常診断処理フラグFの初期値は「0」であって、EGR異常診断処理またはセンサ異常診断処理の実行中においては、「1」に設定される。
ここで、異常診断処理フラグFが「0」でない旨、すなわち「1」である旨判定された場合には(ステップS202:NO)、この一連の処理を一旦終了する。これにより、実行中の異常診断処理が引き続き実行される。
一方、異常診断処理フラグFが「0」である旨判定された場合には(ステップS202:YES)、EGR異常診断処理およびセンサ異常診断処理のいずれも実行されていないと判断することができる。そこで、先に実行する異常診断処理を決定するための処理を以下実行する。
まず、EGR異常診断処理の優先順位がセンサ異常診断処理の優先順位よりも高いか否かが判定される(ステップS203)。この優先順位は、内燃機関10の運転状態、各異常診断処理の実行頻度等を考慮して、決定する。そして、EGR異常診断処理の優先順位がセンサ異常診断処理の優先順位よりも高い旨判定された場合には(ステップS203:YES)、EGR異常診断処理の実行条件が成立したか否かが判定される(ステップS204)。具体的には、酸素濃度センサ54の活性化が完了していること、同酸素濃度センサ54の異常が判定されていないこと及び燃料カット処理の実行開始から所定期間Taを経過していることを上記実行条件とし、これが成立したか否かが判定される。なお、酸素濃度センサ54の異常の有無は、別に実行されるセンサ異常診断処理によって判定される。すなわち、以前に実行された「異常診断選択ルーチン」において、センサ異常診断処理が許可されて実行されたセンサ異常診断処理において、酸素濃度センサ54に異常があると判定されている場合には、上記ステップS204において、EGR異常診断処理の実行条件が成立していない旨が判定される。
この判定処理を通じて、EGR異常診断処理の実行条件が成立した旨判定された場合には(ステップS204:YES)、EGR異常診断処理の実行を許可して(ステップS205)、この一連の処理を終了する。
一方、EGR異常診断処理の実行条件が成立していない旨判定された場合には(ステップS204:NO)、続いてセンサ異常診断処理の実行条件が成立したか否かが判定される(ステップS206)。具体的には、酸素濃度センサ54の活性化が完了していることを上記実行条件として、これが成立したか否かが判定される。そして、センサ異常診断処理の実行条件が成立した旨判定された場合には(ステップS206:YES)、センサ異常診断処理の実行を許可して(ステップS207)、この一連の処理を終了する。これに対し、センサ異常診断処理の実行条件が成立していない旨判定された場合には(ステップS206:NO)、そのまま一連の処理を終了する。
ところで、ステップS203の判定処理を通じて、EGR異常診断処理の優先順位がセンサ異常診断処理の優先順位よりも高くない旨判定された場合には(ステップS203:NO)、センサ異常診断処理の優先順位の方が高いと判断することができる。そこで、センサ異常診断処理の実行条件が成立したか否かが判定される(ステップS208)。具体的には、上記ステップS206での判定処理と同様に、酸素濃度センサ54の活性化が完了していることを上記実行条件として、これが成立したか否かが判定される。そして、センサ異常診断処理の実行条件が成立した旨判定された場合には(ステップS208:YES)、センサ異常診断処理の実行を許可して(ステップS209)、この一連の処理を終了する。
一方、センサ異常診断処理の実行条件が成立していない旨判定された場合には(ステップS208:NO)、EGR異常診断処理の実行条件が成立したか否かが判定される(ステップS210)。具体的には、上記ステップS204での判定処理と同様に、酸素濃度センサ54の活性化が完了していること、同酸素濃度センサ54の異常が判定されていないこと及び燃料カット処理の実行開始から所定期間Taを経過していることを上記実行条件とし、これが成立したか否かが判定される。そして、EGR異常診断処理の実行条件が成立した旨判定された場合には(ステップS210:YES)、EGR異常診断処理の実行を許可して(ステップS211)、この一連の処理を終了する。これに対して、EGR異常診断処理の実行条件が成立していない旨判定された場合には(ステップS210:NO)、そのまま一連の処理を終了する。
なお、上記ステップS206,ステップS210において否定判定がなされてこの一連の処理が終了された場合には、いずれの異常診断処理についても実行条件が成立していないと判断される。この場合には、再び実行される「異常診断選択ルーチン」において異常診断処理の実行条件が成立すると、実行条件が成立した一方の異常診断処理の実行が許可される。
次に、図5を参照して、「EGR異常診断ルーチン」の処理手順について説明する。同図のフローチャートに示される一連の処理は、電子制御装置50によって所定の周期をもって繰り返し実行される。この「EGR異常診断ルーチン」は、上記「異常診断選択ルーチン」と並行して実行される。
この一連の処理では、まず、異常診断処理の実行が許可されているか否かが判定される(ステップS301)。具体的には、上記「異常診断選択ルーチン」のステップS205又はステップS211において実行が許可されているときに、異常診断処理の実行が許可されていると判定される。ここで、異常診断処理の実行が許可されていない旨が判定された場合には(ステップS301:NO)、この一連の処理を一旦終了する。
一方、異常診断処理の実行が許可されている旨判定された場合には(ステップS301:YES)、異常診断処理フラグFを「1」に設定して(ステップS302)、EGR異常診断処理を開始する。
同処理では、まず酸素濃度センサの出力値の記憶が開始され(ステップS303)、続いて、EGRバルブの開弁駆動を実行する(ステップS304)。
そして、酸素濃度センサの出力値の変動幅が所定値α未満か否かが判定される(ステップS305)。具体的には、上記ステップS105での判定処理と同様に、記憶された酸素濃度センサ54の出力値を参照して、EGRバルブ22の開弁に伴い同出力値が最も変化した時点、すなわち、同バルブ22の開弁時における酸素濃度センサ54の出力値との偏差が最も大きくなった時点を把握するとともに、このときの偏差を酸素濃度センサの出力値の変動幅として把握する。そして、この変動幅と所定値αとを比較することによって、酸素濃度センサ54の出力値の変動幅が所定値α未満か否かが判定される。
この判定処理を通じて、酸素濃度センサの出力値の変動幅が所定値α未満でない旨、すなわち、酸素濃度センサの出力値の変動幅が所定値α以上である旨判定された(ステップS305:NO)場合には、EGRバルブに異常がないと判定する(ステップS306)。
一方、酸素濃度センサの出力値の変動幅が所定値α未満である旨判定された場合には(ステップS305:YES)、EGRバルブに異常があると判定する(ステップS307)。
このように、上記ステップS306又はステップS307においてEGRバルブ22の異常の有無を判定することによりEGR異常診断処理が終了すると、異常診断処理フラグFが「0」に設定されて(ステップS308)、この一連の処理を終了する。なお、ステップS302からステップS308までの処理がEGR異常診断手段としての処理に相当する。
次に、図6を参照して、「センサ異常診断ルーチン」の処理手順について説明する。同図のフローチャートに示される一連の処理は、電子制御装置50によって所定の周期をもって繰り返し実行される。この「センサ異常診断ルーチン」と並行して、上記「異常診断選択ルーチン」及び「EGR異常診断ルーチン」がそれぞれ実行される。
この一連の処理では、まず、異常診断処理の実行が許可されているか否かが判定される(ステップS401)。具体的には、上記「異常診断選択ルーチン」のステップS207又はステップS209において実行が許可されているときに、異常診断処理の実行が許可されていると判定される。ここで、異常診断処理の実行が許可されていない旨が判定された場合には(ステップS401:NO)、この一連の処理を一旦終了する。
一方、異常診断処理の実行が許可されている旨判定された場合には(ステップS401:YES)、異常診断処理フラグFを「1」に設定して(ステップS402)、センサ異常診断処理を開始する。
同処理では、まず、燃料カット処理の開始から所定期間Tbが経過しているか否かが判定される(ステップS403)。この所定期間Tbは、燃料カット処理の開始から排気通路13を流通する排気中の酸素濃度を一義的に想定することができるようになるまでに要する期間であって、実験等に基づいて予め設定されている。なお、このように排気通路13を流通する排気中の酸素濃度を一義的に想定することができるのは、燃料カット処理の実行中には、燃焼室12に流入した空気がそのまま排気通路13に排出されるためである。すなわち、燃料カット処理が実行されておらず、酸素濃度センサ54の出力値に基づき空燃比フィードバック制御が実行されているときには、燃焼室12において混合気が燃焼された後の排気が排気通路13を流通するため、同排気中の酸素濃度を一義的に想定することが困難である。これに対し、燃料カット処理が開始されて燃焼室12を含めた経路が空気に置換されるに従い、排気通路13を流通する排気中の酸素濃度を空気に対応する酸素濃度として一義的に想定することができるようになる。ここで、燃料カット処理の開始から所定期間Tbが経過していない旨判定された場合には(ステップS403:NO)、排気通路13内の排気中の酸素濃度を一義的に想定することが困難であって、酸素濃度センサ54の出力値を適切に判定することができないため、この一連の処理を一旦終了する。なお、この場合には、再び実行される本ルーチンのステップS401において肯定判定(ステップS401:YES)がなされるため、燃料カット処理の開始から所定期間Tbが経過した旨の判定結果(ステップS403:YES)が得られるまでステップS403の判定処理が一定の期間毎に繰り返し実行される。
この判定処理を通じて、燃料カット処理の開始から所定期間Tbが経過した旨判定された場合には(ステップS403:YES)、このときの酸素濃度センサの出力値が把握される(ステップS404)。
続いて、把握された酸素濃度センサの出力値と判定値との偏差が所定値β以上か否かが判定される(ステップS405)。この判定値としては、上記所定期間Tbの経過後において想定される酸素濃度センサ54の出力値が予め設定されている。また、所定値βは、酸素濃度センサ54に異常があると判断することのできる酸素濃度センサ54の出力値と判定値との偏差の最小値であって、実験等に基づき予め設定されている。そして、酸素濃度センサの出力値と判定値との偏差が所定値β以上ではない旨判定された場合には(ステップS405:NO)、酸素異常センサに異常がないと判定する(ステップS406)。一方、酸素濃度センサの出力値と判定値との偏差が所定値β以上である旨判定された場合には(ステップS405:YES)、酸素異常センサに異常があると判定する(ステップS407)。
このように、上記ステップS406又はステップS407において酸素濃度センサ54の異常の有無を判定することによりセンサ異常診断処理が終了すると、異常診断処理フラグFが「0」に設定されて(ステップS408)、この一連の処理を終了する。なお、ステップS402からステップS408までの処理がセンサ異常診断手段としての処理に相当する。
以上、説明した第2の実施形態によれば、上記(1)〜(3)に記載の作用効果に準ずる作用効果に加え、下記(4),(5)に記載の作用効果を奏することができる。
(4)酸素濃度センサ54の異常診断(センサ異常診断処理)の実行中にEGRバルブ22の異常診断(EGR異常診断処理)が実行されると、EGR異常診断処理に伴うEGRバルブ22の開弁駆動によって酸素濃度センサ54の出力値が変動するため、同センサ54の異常診断の精度が低下するおそれがある。この点、同実施形態では、EGR異常診断処理とセンサ異常診断処理のいずれか一方を選択する「異常診断選択ルーチン」を実行するため、これらの異常診断処理が同時に実行されることを回避し、酸素濃度センサ54の異常診断の精度が低下することを抑制することができる。なお、この酸素濃度センサ54は、EGR異常診断処理だけではなく、空燃比制御等の他の制御にも用いられるセンサである。すなわち、このセンサ異常診断処理は、EGR異常診断処理の精度を保証するためだけに実行される処理ではなく、空燃比制御を含む他の制御の精度を保証する上でも役立つものである。したがって、同実施形態においてセンサ異常診断処理を実行したとしても、これらの処理を実行する電子制御装置50の処理負担が増大することなく、酸素濃度センサ54の異常に起因するEGR装置20の異常診断(EGR異常診断処理)の精度の低下を抑制することができるようになる。
(5)EGR異常診断処理の優先順位とセンサ異常診断処理の優先順位とを比較して(ステップS203)、優先順位の高い方の異常診断処理の実行条件が成立したか否かの判定処理を先に判定している(ステップS204,ステップS208)。このように、EGR異常診断処理とセンサ異常診断処理についての優先順位を設定するとともに同優先順位に従い異常診断処理の実行条件の成立を判定し、同実行条件が成立した一方の異常診断処理の実行を許可することにより、これらの異常診断処理が同時に実行されないようにすることができる。
(第3の実施形態)
以下、図1及び図5〜8を参照して、本発明にかかる排気再循環装置の異常診断装置を具体化した第3の実施形態について、上記第2の実施形態との相違点を中心に説明する。なお、上記第1,第2実施形態と同様の構成および処理については、詳細な説明を省略する。
本実施形態と、上記第2の実施形態とでは、次の点について異なる。すなわち、上記第2の実施形態の「異常診断選択ルーチン」では、異常診断処理フラグFが「1」に設定されている場合(ステップS202:NO)には、この一連の処理を一旦終了して、実行中の異常診断処理を継続して実行させるようにしていた。これに対し、本実施形態の「異常診断選択ルーチン」では、異常診断処理フラグFが「1」に設定されている場合には、実行中の異常診断処理の優先順位を確認する。さらに、優先順位の高い方の異常診断処理の実行条件が成立したときに優先順位の低い方の異常診断処理が既に実行されていると判断されるときには、この異常診断処理を停止する。
以下、図7及び図8を参照して、「異常診断選択ルーチン」の処理手順について説明する。このフローチャートに示される一連の処理は、電子制御装置50によって所定の周期をもって繰り返し実行される。なお、この「異常診断選択ルーチン」と並行して、上述した図5に示される「EGR異常診断ルーチン」、図6に示される「センサ異常診断ルーチン」がそれぞれ実行される。
この一連の処理では、まず、燃料カット処理の実行中か否かが判定される(ステップS501)。そして、燃料カット処理の実行中ではない旨判定された場合には(ステップS501:NO)、この一連の処理を一旦終了する。
一方、燃料カット処理の実行中である旨判定された場合には(ステップS501:YES)、続いて異常診断処理フラグFが「0」であるか否かが判定される(ステップS502)。この異常診断処理フラグFの初期値は「0」であって、EGR異常診断処理またはセンサ異常診断処理の実行中においては、「1」に設定される。
ここで、異常診断処理フラグFが「0」である旨判定された場合には、(ステップS502:YES)、EGR異常診断処理とセンサ異常診断処理のいずれも実行されていないと判断することができるため、先に実行する異常診断処理を決定するための上記ステップS203からステップS211までと同様の処理が、ステップS503からステップS511まで実行される。
すなわち、EGR異常診断処理の優先順位がセンサ異常診断処理の優先順位よりも高いか否かが判定される(ステップS503)。そして、EGR異常診断処理の優先順位がセンサ異常診断処理の優先順位よりも高い旨判定された場合には(ステップS503:YES)、EGR異常診断処理の実行条件が成立したか否かが判定される(ステップS504)。そして、EGR異常診断処理の実行条件が成立した旨判定された場合には(ステップS504:YES)、EGR異常診断処理の実行を許可して(ステップS505)、この一連の処理を終了する。
一方、EGR異常診断処理の実行条件が成立していない旨判定された場合には(ステップS504:NO)、続いてセンサ異常診断処理の実行条件が成立したか否かが判定される(ステップS506)。そして、センサ異常診断処理の実行条件が成立した旨判定された場合には(ステップS506:YES)、センサ異常診断処理の実行を許可して(ステップS507)、一連の処理を終了する。これに対し、センサ異常診断処理の実行条件が成立していない旨判定された場合には(ステップS506:NO)、そのまま一連の処理を終了する。
また、ステップS503の判定処理を通じて、EGR異常診断処理の優先順位がセンサ異常診断処理の優先順位よりも高くない旨判定された場合には(ステップS503:NO)、センサ異常診断処理の優先順位の方が高いと判断することができる。そこで、センサ異常診断処理の実行条件が成立したか否かが判定される(ステップS508)。そして、センサ異常診断処理の実行条件が成立した旨判定された場合には(ステップS508:YES)、センサ異常診断処理の実行を許可して(ステップS509)、この一連の処理を終了する。
一方、センサ異常診断処理の実行条件が成立していない旨判定された場合には(ステップS508:NO)、EGR異常診断処理の実行条件が成立したか否かが判定されて(ステップS510)、EGR異常診断処理の実行条件が成立した旨判定された場合には(ステップS510:YES)、EGR異常診断処理の実行を許可して(ステップS511)、この一連の処理を終了する。これに対して、EGR異常診断処理の実行条件が成立していない旨判定された場合には(ステップS510:NO)、そのまま一連の処理を終了する。なお、上記ステップS506,ステップS510において否定判定がなされてこの一連の処理を終了した場合には、再び実行される「異常診断選択ルーチン」において異常診断処理の実行条件が成立すると、実行条件が成立した一方の異常診断処理の実行が許可される。
ところで、上記ステップS502の判定処理を通じて、異常診断処理フラグFが「1」に設定されている旨判定された場合には(ステップS502:NO)、EGR異常診断処理とセンサ異常診断処理のいずれか一方が実行中であると判断することができる。そこで、実行中の異常診断処理を継続するか、或いは停止するかを決定するための判定処理を以下の処理において実行する。
まず、実行中の異常診断処理を特定するべく、図8に示すように、センサ異常診断処理の実行中か否かが判定される(ステップS521)。なお、本ステップにおいて、EGR異常診断処理の実行中か否かを判定することによって、実行中の異常診断処理を特定してもよい。
この判定処理を通じて、センサ異常診断処理の実行中である旨判定された場合(ステップS521:YES)には、EGR異常診断処理の優先順位がセンサ異常診断処理の優先順位よりも高いか否かが判定される(ステップS522)。すなわち、実行中ではないEGR異常診断処理の優先順位が実行中であるセンサ異常診断処理の優先順位よりも高いか否かが判定される。そして、EGR異常診断処理の優先順位がセンサ異常診断処理の優先順位よりも高くない旨、すなわち実行中のセンサ異常診断処理の優先順位の方が高い旨判定された場合には(ステップS522:NO)、この一連の処理を終了して、実行中のセンサ異常診断処理を継続して実行させる。
一方、EGR異常診断処理の優先順位がセンサ異常診断処理の優先順位よりも高い旨判定された場合には(ステップS522:YES)、EGR異常診断処理の実行条件が成立したか否かが判定される(ステップS523)。そして、EGR異常診断処理の実行条件が成立した旨判定された場合には(ステップS523:YES)、実行中のセンサ異常診断処理を停止する(ステップS524)。すなわち、優先順位の低いセンサ異常診断処理の実行中において優先順位の高いEGR異常診断処理の実行条件が成立したため、実行中のセンサ異常診断処理を停止させる。一方、EGR異常診断処理の実行条件が成立していない旨判定された場合には(ステップS523:NO)、この一連の処理を一旦終了して、実行中のセンサ異常診断処理を継続して実行させる。
ここで、ステップS521においてセンサ異常診断処理の実行中ではない旨判定された場合には(ステップS521:NO)、EGR異常診断処理の実行中であると判断することができる。そこで、実行中ではないセンサ異常診断処理の優先順位が実行中であるEGR異常診断処理の優先順位よりも高いか否かが判定される(ステップS526)。そして、センサ異常診断処理の優先順位がEGR異常診断処理の優先順位よりも高くない旨、すなわち実行中のEGR異常診断処理の優先順位の方が高い旨判定された場合には(ステップS526:NO)、この一連の処理を終了して、実行中のEGR異常診断処理を継続して実行させる。
一方、センサ異常診断処理の優先順位がEGR異常診断処理の優先順位よりも高い旨判定された場合には(ステップS526:YES)、優先順位の高いセンサ異常診断処理の実行条件が成立したか否かが判定される(ステップS527)。そして、センサ異常診断処理の実行条件が成立した旨判定された場合(ステップS527:YES)には、実行中のEGR異常診断処理を停止する(ステップS528)。すなわち、優先順位の低いEGR異常診断処理の実行中において優先順位の高いセンサ異常診断処理の実行条件が成立したため、実行中のEGR異常診断処理を停止させる。一方、センサ異常診断処理の実行条件が成立していない旨判定された場合には(ステップS527:NO)、この一連の処理を一旦終了して、実行中のEGR異常診断処理を継続して実行させる。
ここで、上記ステップS524又はステップS528において実行中の異常診断処理を停止させた場合には、いずれの異常診断処理も実行されていない状態となる。そこで、異常診断処理フラグFを「0」に設定して(ステップS525)、この一連の処理を終了する。なお、こうした場合には、再びステップS501から実行される「異常診断選択ルーチン」において、優先順位の高い方の異常診断処理の実行条件が成立した旨の判定がなされるため、この優先順位の高い方の異常診断処理の実行が許可される(ステップS505、ステップS509)。また、優先順位の低い異常診断処理の実行が一旦許可された場合であっても(ステップS507,ステップS511)、再び実行される「異常診断選択ルーチン」において、優先順位の高い異常診断処理の実行条件が成立した場合には(ステップS523:YES,ステップS527:YES)、実行中の異常診断処理が停止される(ステップS524,ステップS528)。
以上、説明した第3の実施形態によれば、上記(1)〜(5)に記載の作用効果に準ずる作用効果に加え、下記(6)に記載の作用効果を奏することができる。
(6)優先順位の高い方の異常診断処理の実行条件が成立したときに他方の異常診断処理が既に実行されているときにはこの異常診断処理を停止する(ステップS524,ステップS528)ため、優先順位の高い方の異常診断処理を早期に実行することができるようになる。
(第4の実施形態)
以下、図1,5,6及び図9を参照して、本発明にかかる排気再循環装置の異常診断装置を具体化した第4の実施形態について、上記第2,第3の実施形態との相違点を中心に説明する。なお、上記各実施形態と同様の構成および処理については詳細な説明を省略する。
本実施形態と上記各実施形態とでは、次の点において異なる。すなわち、上記第2,第3の実施形態の「異常診断選択ルーチン」においては、EGR異常診断処理とセンサ異常診断処理について優先順位を設定するとともに、この優先順位に従い異常診断処理の実行条件の成立を判定し、同実行条件が成立した一方の異常診断処理の実行を許可するようにしていた。これに対し、本実施形態の「異常診断選択ルーチン」では、EGR異常診断処理が実行されていないことを条件としてセンサ異常診断処理の実行を許可する。
また、上記第2,第3の実施形態では、図5に示す「EGR異常診断ルーチン」のステップS301の判定処理において、別ルーチンとして実行される「異常診断選択ルーチン」でEGR異常診断処理の実行が許可されているか否かを判定するとともに、許可されている旨判定された場合に、ステップS302以降のEGR異常診断処理を実行していた。これに対し、本実施形態の「EGR異常診断ルーチン」では、ステップS301においてEGR異常診断処理の実行条件が成立したか否かを判定し、同実行条件が成立した場合にステップS302以降のEGR異常診断処理を実行する。具体的には、上記ステップS204における判定処理と同様に、酸素濃度センサ54の活性化が完了していること、同酸素濃度センサ54の異常が判定されていないこと及び燃料カット処理の実行開始から所定期間Taを経過していることを上記実行条件とし、これが成立したか否かが判定される。
以下、図9を参照して、「異常診断選択ルーチン」の処理手順について説明する。同図のフローチャートに示される一連の処理は、電子制御装置50によって所定の周期をもって繰り返し実行される。この「異常診断選択ルーチン」と並行して、図5に示される「EGR異常診断ルーチン」及び図6に示される「センサ異常診断ルーチン」が、それぞれ実行される。
この一連の処理では、まず、燃料カット処理の実行中か否かが判定される(ステップS601)。そして、燃料カット処理の実行中でない旨判定された場合には(ステップS601:NO)、この一連の処理を一旦終了する。一方、燃料カット処理の実行中である旨判定された場合には(ステップS601:YES)、続いて、EGR異常診断処理の実行中であるか否かが判定される(ステップS602)。なお、上述したように、「EGR異常診断ルーチン」のステップS301において同異常診断処理の実行条件が成立した旨判定された場合にEGR異常診断処理が実行されるため、かかる場合には本ステップにおいて肯定判定がなされる。
この判定処理を通じて、EGR異常診断処理の実行中である旨判定された場合には(ステップS602:YES)、この一連の処理を終了して、実行中のEGR異常診断処理を引き続き実行させる。
一方、EGR異常診断処理の実行中ではない旨判定された場合には(ステップS602:NO)、燃料カット処理の開始から終了までの間にこのEGR異常診断処理が実行されたか否かが判定される(ステップS603)。
ここで、実行中の燃料カット処理において、既にEGR異常診断処理が実行されているときには、このEGR異常診断処理におけるEGRバルブ22の開弁駆動に伴い酸素濃度センサ54の出力値が変動するため、EGR異常診断処理を実行した直後にセンサ異常診断処理を実行すると、酸素濃度センサ54の異常診断の精度が低下するおそれがある。
そこで、ステップS603の判定処理を通じて、燃料カット処理の開始から終了までの間にEGR異常診断処理が実行された旨判定された場合には(ステップS603:YES)、EGR異常診断処理の終了後から所定期間Tcが経過したか否かが判定される(ステップS604)。この所定期間Tcは、EGRバルブ22の開弁駆動に伴う酸素濃度センサ54の出力値の変動が十分減少するまでの期間であって、EGR通路21の容積や長さ、EGRバルブ22の応答速度、燃焼室12や排気通路13の容積、機関回転数等を考慮した上で理論値や実験値に基づき予め設定されている。
そして、EGR異常診断処理の終了後から所定期間Tcが経過していない旨判定された場合には(ステップS604:NO)、上述したように、酸素濃度センサ54の異常診断の精度が低下するおそれがあるため、この一連の処理を一旦終了する。
一方、EGR異常診断処理の終了後から所定期間Tcが経過した旨判定された場合(ステップS604:YES)、或いはステップS603の判定処理を通じて、燃料カット処理の開始から終了までの間にEGR異常診断処理が実行されていない旨判定された場合(ステップS603:NO)には、続いてセンサ異常診断処理の実行条件が成立したか否かが判定される(ステップS605)。そして、センサ異常診断処理の実行条件が成立した旨判定された場合(ステップS605:YES)には、センサ異常診断処理の実行を許可して(ステップS606)、この一連の処理を一旦終了する。この場合には、図6に示す「センサ異常診断ルーチン」のステップS401において肯定判定がなされるため、ステップS402以降のセンサ異常診断処理が実行される。一方、センサ異常診断処理の実行条件が成立していない旨判定された場合(ステップS605:NO)には、そのまま一連の処理を終了する。
以上、説明した第4の実施形態によれば、上記(1)〜(4)に記載の作用効果に準ずる作用効果に加え、下記(7)に記載の作用効果を奏することができる。
(7)燃料カット処理の開始から終了までの間にEGR異常診断処理が先に実行されるときには、同異常診断の停止から所定期間Tc経過後にセンサ異常診断処理を許可するため、EGR異常診断処理による酸素濃度センサ54の出力値への影響を抑制することができ、センサ異常診断の精度の低下を抑制することができるようになる。
(第5の実施形態)
以下、図1,5,6及び図10を参照して、本発明にかかる排気再循環装置の異常診断装置を具体化した第5の実施形態について、上記第2,第3の実施形態との相違点を中心に説明する。なお、上記各実施形態と同様の構成および処理については、詳細な説明を省略する。
本実施形態と上記各実施形態とでは、次の点において異なる。すなわち、上記第2,第3の実施形態の「異常診断選択ルーチン」においては、EGR異常診断処理とセンサ異常診断処理について優先順位を設定するとともに、この優先順位に従い異常診断処理の実行条件の成立を判定し、同実行条件が成立した一方の異常診断処理の実行を許可するようにしていた。これに対し、本実施形態の「異常診断選択ルーチン」では、センサ異常診断処理が実行されていないことを条件としてEGR異常診断処理の実行を許可する。
また、上記第2,第3の実施形態では、図6に示す「センサ異常診断ルーチン」のステップS401の判定処理において、別ルーチンとして実行される「異常診断選択ルーチン」でセンサ異常診断処理の実行が許可されているか否かを判定するとともに、許可されている旨判定された場合に、ステップS402以降のセンサ異常診断処理を実行していた。これに対し、本実施形態の「センサ異常診断ルーチン」では、ステップS401においてセンサ異常診断処理の実行条件が成立したか否かを判定し、同実行条件が成立した場合にステップS402以降のセンサ異常診断処理を実行する。具体的には、上記ステップS206における判定処理と同様に、酸素濃度センサ54の活性化が完了していることを上記実行条件として、これが成立したか否かが判定される。
なお、上記第4の実施形態と本実施形態とでは、上記第4の実施形態ではEGR異常診断処理が実行されていないことを条件としてセンサ異常診断処理の実行が許可されていたのに対し、本実施形態ではセンサ異常診断処理が実行されていないことを条件としてEGR異常診断処理の実行が許可される点が異なる。
以下、図10を参照して、「異常診断選択ルーチン」の処理手順について説明する。同図のフローチャートに示される一連の処理は、電子制御装置50によって所定の周期をもって繰り返し実行される。この「異常診断選択ルーチン」と並行して、図5に示される「EGR異常診断ルーチン」及び図6に示される「センサ異常診断ルーチン」が、それぞれ実行される。
この一連の処理では、まず、燃料カット処理の実行中か否かが判定される(ステップS701)。そして、燃料カット処理の実行中ではない旨判定された場合には(ステップS701:NO)、この一連の処理を一旦終了する。一方、燃料カット処理の実行中である旨判定された場合には(ステップS701:YES)、続いてセンサ異常診断処理の実行中か否かが判定される(ステップS702)。なお、上述したように、「センサ異常診断ルーチン」のステップS401において同異常診断処理の実行条件が成立した旨判定された場合にセンサ異常診断処理が実行されるため、かかる場合には本ステップにおいて肯定判定がなされる。
この判定処理を通じて、センサ異常診断処理の実行中である旨判定された場合には(ステップS702:YES)、この一連の処理を一旦終了して、実行中のセンサ異常診断処理を継続して実行させる。
一方、センサ異常診断処理の実行中ではない旨判定された場合には(ステップS702:NO)、続いてEGR異常診断処理の実行条件が成立したか否かが判定される(ステップS703)。具体的には、上記ステップS204での判定処理と同様に、酸素濃度センサ54の活性化が完了していること、同酸素濃度センサ54の異常が判定されていないこと及び燃料カット処理の実行開始から所定期間Taを経過していることを上記実行条件とし、これが成立したか否かが判定される。
そして、EGR異常診断処理の実行条件が成立した旨判定された場合には(ステップS703:YES)、EGR異常診断処理の実行が許可されて(ステップS704)、この一連の処理を終了する。この場合には、図5に示す「EGR異常診断ルーチン」のステップS301において肯定判定がなされるため、ステップS302以降のEGR異常診断処理が実行される。一方、EGR異常診断処理の実行条件が成立していない旨判定された場合には(ステップS703:NO)、この一連の処理を一旦終了する。
以上、説明した第5の実施形態によれば、上記(1)〜(4)に記載の作用効果に準ずる作用効果を奏することができる。
(第6の実施形態)
以下、図1,5,6及び図11を参照して、本発明にかかる排気再循環装置の異常診断装置を具体化した第6の実施形態について、上記第2,第3の実施形態との相違点を中心に説明する。なお、上記実施形態と同様の構成および処理については詳細な説明を省略する。
本実施形態と上記第2,第3の実施形態とでは、次の点において異なる。すなわち、上記第3の実施形態の「異常診断選択ルーチン」では、EGR異常診断処理の優先順位とセンサ異常診断処理の優先順位とを比較するとともに、この優先順位に従い異常診断処理の実行条件の成立を判定し、同実行条件が成立した一方の異常診断処理の実行を許可するようにしていた。つまり、優先順位については、状況に応じて任意に設定されていた。
これに対し、本実施形態における「異常診断選択ルーチン」では、EGR異常診断処理の優先順位よりもセンサ異常診断処理の優先順位が高く予め設定されている。
図11は、「異常診断選択ルーチン」の処理手順を示すフローチャートであって、この一連の処理は、電子制御装置50によって所定の周期をもって繰り返し実行される。なお、この「異常診断選択ルーチン」と並行して、図5に示される「EGR異常診断ルーチン」及び図6に示される「センサ異常診断ルーチン」がそれぞれ実行される。
この一連の処理では、まず燃料カット処理の実行中か否かが判定される(ステップS801)。そして、燃料カット処理の実行中ではない旨判定された場合には(ステップS801:NO)、この一連の処理を一旦終了する。
一方、燃料カット処理の実行中である旨判定された場合には(ステップS801:YES)、続いて異常診断処理フラグFが「0」であるか否かが判定される(ステップS802)。この異常診断処理フラグFの初期値は「0」であって、EGR異常診断処理又はセンサ異常診断処理の実行中においては、「1」に設定される。
ここで、異常診断処理フラグFが「0」である旨判定された場合には、(ステップS802:YES)、EGR異常診断処理とセンサ異常診断処理のいずれも実行されていないと判断することができる。そこで、先に実行する異常診断処理を決定するための処理を以下実行する。
まず、センサ異常診断処理の実行条件が成立したか否かが判定される(ステップS803)。すなわち、優先順位の高い方のセンサ異常診断処理の実行条件が成立したか否かが先に判定される。そして、センサ異常診断処理の実行条件が成立した旨判定された場合には(ステップS803:YES)、センサ異常診断処理の実行が許可されて(ステップS804)、この一連の処理が終了する。
一方、センサ異常診断処理の実行条件が成立していない旨判定された場合には(ステップS803:NO)、次に、EGR異常診断処理の実行条件が成立したか否かが判定される(ステップS805)。そして、EGR異常診断処理の実行条件が成立した旨判定された場合には(ステップS805:YES)、EGR異常診断処理の実行が許可されて(ステップS806)、この一連の処理が終了する。これに対し、EGR異常診断処理の実行条件が成立していない旨判定された場合には(ステップS805:NO)、この一連の処理を一旦終了する。なお、この場合には、再び実行される「異常診断選択ルーチン」において異常診断処理の実行条件が成立すると、実行条件が成立した一方の異常診断処理の実行が許可される。
ところで、ステップS802の判定処理を通じて、異常診断処理フラグFが「0」ではない旨、すなわち「1」である旨判定された場合(ステップS802:NO)には、EGR異常診断処理及びセンサ異常診断処理のいずれか一方が実行中であると判断することができる。そこで、実行中の異常診断処理を特定するべく、センサ異常診断処理の実行中か否かが判定される(ステップS807)。すなわち、優先順位の高い方のセンサ異常診断処理が実行中であるか否かが判定される。そして、センサ異常診断処理の実行中である旨判定された場合には(ステップS807:YES)、この一連の処理を終了して、実行中のセンサ異常診断処理を引き続き実行させる。
一方、センサ異常診断処理の実行中ではない旨判定された場合には(ステップS807:NO)、優先順位の低い方のEGR異常診断処理の実行中であると判断することができる。そこで、実行中ではないセンサ異常診断処理の実行条件が成立したか否かが判定される(ステップS808)。ここで、センサ異常診断処理の実行条件が成立していない旨判定された場合には(ステップS808:NO)、この一連の処理を終了して、実行中のEGR異常診断処理を引き続き実行させる。
これに対し、センサ異常診断処理の実行条件が成立した旨判定された場合には(ステップS808:YES)、実行中のEGR異常診断処理を停止する(ステップS809)。そして、異常診断処理フラグFを「0」に設定して(ステップS810)、この一連の処理を一旦終了する。なお、この場合には、再び実行される「異常診断選択ルーチン」において、ステップS801〜ステップS803の各判定処理がそれぞれ肯定判定されるため、センサ異常診断処理の実行が許可される(ステップS804)。また、EGR異常診断処理の実行が許可された場合であっても(ステップS806)、再び実行される「異常診断選択ルーチン」において、センサ異常診断処理の実行条件が成立した場合には(ステップS808:YES)、実行中のEGR異常診断処理が停止される(ステップS809)。
以上、説明した第6の実施形態によれば、上記(1)〜(6)に記載の作用効果に準ずる作用効果に加え、下記(8)に記載の作用効果を奏することができるようになる。
(8)EGR異常診断処理よりもセンサ異常診断処理の優先順位を高く設定するため、EGR異常診断処理を含め、種々の制御に用いられる酸素濃度センサ54の異常を優先的に判定することができるようになる。
(第7の実施形態)
以下、図12及び図13を参照して、本発明にかかる排気再循環装置の異常診断装置を具体化した第7の実施形態について、上記第1の実施形態との相違点を中心に説明する。なお、上記第1の実施形態と同様の構成および処理については、詳細な説明を省略する。
本実施形態と上記第1の実施形態では、次の点において異なる。すなわち、上記第1の実施形態では、排気通路13の排気浄化触媒40の上流側と吸気通路11とを連通するEGR通路21と、同通路21を流通する排気の量を調整するEGRバルブ22とを備えるEGR装置20が設けられていた。これに対し、本実施形態では、図12に示すように、排気通路13の排気浄化触媒40の下流側と吸気通路11とを連通するEGR通路61と、同通路61を流通する排気の量を調整するEGRバルブ22とを備えるEGR装置60が設けられている。なお、EGR装置20とEGR装置60とでは、EGR通路21またはEGR通路61の排気通路13における接続箇所が異なること以外は、同様の構成を有している。このEGR装置60では、排気浄化触媒40を通過した後、すなわち同触媒40によって浄化された後の排気の一部がEGR通路61を通じて吸気通路11に導入される。これにより、燃焼室12に排気が流入するため、燃焼温度を低下させることができる。
さらに、図12に示すように、本実施形態では、排気通路13において排気浄化触媒40の下流側にも、下流側酸素濃度センサ59が取り付けられている、この下流側酸素濃度センサ59は、周知の濃淡電池式の酸素センサであって、排気の空燃比が理論空燃比近傍であるときにその出力電圧が大きく変化し、具体的には、排気の空燃比が理論空燃比よりもリッチのときには約1V程度の電圧を出力し、空燃比が理論空燃比よりもリーンのときには出力電圧が略0Vとなるセンサである。このセンサ59の出力値に基づき、排気浄化触媒40を通過した後の排気の空燃比を検出して排気浄化触媒40による排気成分の浄化状態を把握することにより、上記酸素濃度センサ54の出力値に基づく空燃比フィードバック制御の補正が行われる。
また、上記第1の実施形態の「EGR異常診断ルーチン」では、EGRバルブ22の開弁駆動に伴う酸素濃度センサ54の出力値の変動幅に基づき同バルブ22の異常診断を行っていた。これに対し、本実施形態の「EGR異常診断ルーチン」では、酸素濃度センサ54の出力値と判定値との偏差に基づき同バルブ22の異常診断を行う。
図13は、「EGR異常診断ルーチン」の処理手順の流れを示すフローチャートであって、実際の処理は、電子制御装置50によって所定の周期をもって繰り返し実行される。
この一連の処理では、まず、燃料カット処理の実行中か否かが判定される(ステップS901)。そして、燃料カット処理の実行中でない旨判定された場合には(ステップS901:NO)、この一連の処理を一旦終了する。
一方、燃料カット処理の実行中である旨判定された場合には(ステップS901:YES)、続いてEGR異常診断処理の実行条件が成立したか否かが判定される(ステップS902)。具体的には、上記ステップS103での判定処理と同様に、酸素濃度センサ54の活性化が完了していること及び燃料カット処理の実行開始から所定期間Taが経過していることを上記実行条件とし、これが成立したか否かが判定される。ここで、EGR異常診断処理の実行条件が成立していない旨判定された場合には(ステップS902:NO)、この一連の処理を一旦終了する。
一方、EGR異常診断処理の実行条件が成立した旨判定された場合には(ステップS902:YES)、EGRバルブの開弁駆動が実行される(ステップS903)。
続いて、このEGRバルブの開弁駆動から、所定期間Tdが経過したか否かが判定される(ステップS904)。この所定期間Tdは、EGRバルブ22の開弁駆動が実行されることに伴ってEGR通路61内に滞留していた排気が酸素濃度センサ54に達するまでの期間であって、EGR通路61の容積や長さ、EGRバルブ22の応答速度、燃焼室12や排気通路13の容積、機関回転数等を考慮した上で理論値や実験値に基づき予め設定されている。
そして、所定期間Tdが経過していない旨判定された場合には(ステップS904:NO)、所定期間Tdが経過した旨の判定結果(ステップS904:YES)が得られるまでステップS904の判定処理が一定の期間毎に繰り返し実行される。
この判定処理を通じて、所定期間Tdが経過した旨判定された場合には(ステップS904:YES)、このときの酸素濃度センサの出力値が検知される(ステップS905)。
そして、この検知された酸素濃度センサの出力値と判定値との偏差が所定値γ以上か否かが判定される(ステップS906)。この判定値は、EGRバルブ22に異常がなく同バルブ22の開弁駆動に伴い同バルブ22が適切に開弁駆動した場合において、所定期間Td経過後の酸素濃度センサ54の出力値として想定される値であって、EGR通路61の容積、EGRバルブ22の応答速度、機関運転状態による変動等を考慮した上で理論値や実験値に基づき予め設定される。すなわち、燃料カット処理の実行中にEGRバルブ22が開弁されると、この開弁に伴いEGR通路61内に滞留していた排気が燃焼室12に流入するため、排気通路13内の酸素濃度が一時的に減少して酸素濃度センサ54の出力値がリッチ側に変化する。このようにリッチ側に変化する酸素濃度センサ54の出力値のうち、EGRバルブ22の開弁から所定期間Td経過後における出力値が判定値として予め設定されている。
また、所定値γは、EGRバルブ22に異常があると判断することのできる値であって、実験等に基づき予め設定されている。すなわち、EGR装置20において何らかの異常(例えば、EGRバルブ22の動作不良)が生じると、EGRバルブ22の開弁駆動後におけるEGR通路61内の流量変化が想定される流量変化と乖離する。これにより、同バルブ22の開弁駆動後における排気通路13内の酸素濃度の変化量が想定される変化量と乖離するため、酸素濃度センサ54の出力値が想定される出力値(上述した判定値)と乖離する。このように、酸素濃度センサ54の出力値と判定値との偏差のうち、EGRバルブ22に異常があると判断することのできる最小値が所定値γとして設定される。
この判定処理を通じて、酸素濃度センサの出力値と判定値との偏差が所定値γ以上ではない旨、すなわち偏差が所定値γ未満である旨判定された場合には(ステップS906:NO)、EGRバルブ22の開弁駆動に伴い、EGR通路21内の排気が吸気通路11に流入し、この排気が排気通路13内を流通して排気中の酸素濃度が変化したと判断することができる。すなわち、EGRバルブ22が適切に開弁駆動したと判断することができる。したがって、EGRバルブに異常がないと判定して(ステップS907)、この一連の処理を終了する。
一方、酸素濃度センサの出力値と判定値との偏差が所定値γ以上である旨判定された場合には(ステップS906:YES)、EGRバルブ22の開弁駆動を実行したものの、排気通路13内の排気中の酸素濃度が想定される程度まで変化しなかったと判断することができる。したがって、EGRバルブに異常があると判定して(ステップS908)、この一連の処理を終了する。
以上、説明した第7の実施形態によれば、上記(2),(3)に記載の作用効果に準ずる作用効果に加え、以下の(9)に記載の作用効果を奏することができる。
(9)内燃機関10の燃料供給を停止する燃料カット処理の実行中においてEGRバルブ22を開弁駆動するとともに、同バルブ22の駆動後における酸素濃度センサ54の出力値と判定値との偏差が所定値γ以上であるときにEGR装置20に異常があると判定することができる。これにより、EGR装置20の異常を判定するための専用のセンサを設けることなく、同装置20の異常を正確に判定することができる。また、燃料カット処理の実行中に同装置20の異常を判定するため、EGRバルブ22の開弁駆動に伴う燃焼室12での燃焼状態の悪化を抑制することができる。
(その他の実施形態)
なお、この発明にかかる排気再循環装置の異常診断装置は、上記各実施形態にて例示した構成に限定されるものではなく、これら各実施形態を適宜変更した例えば次のような形態として実施することもできる。
・上記第1〜第6の実施形態では、酸素濃度センサの出力値の変動幅が所定値α未満か否かの処理判定においては(たとえばステップS105)、次のように判定していた。すなわち、記憶された酸素濃度センサ54の出力値を参照して、EGRバルブ22の開弁に伴い同出力値が最も変化した時点、すなわち、同バルブ22の開弁時における酸素濃度センサ54の出力値との偏差が最も大きくなった時点を把握するとともに、このときの偏差を酸素濃度センサ54の出力値の変動幅として把握する。そして、この変動幅と所定値αとを比較することによって判定していた。しかし、EGRバルブ22の開弁駆動の実行後において、予め設定されている期間が経過したときの酸素濃度センサ54の出力値を把握するとともに、このときの出力値と同バルブ22の開弁時における出力値との偏差を把握し、この偏差を変動幅として判定することもできる。なお、この期間は、上記第7の実施形態に示した所定期間Tdに相当する。
・上記第1の実施形態では、燃料カット処理の開始から所定期間Ta経過後にEGRバルブ22の開弁を実行する例を示した。しかし、このように燃料カット処理の開始からの経過期間を計測することなく、EGRバルブ22の開弁駆動を実行する態様を採用してもよい。この場合であっても、同バルブ22が正常に開弁駆動すると、燃料カット処理の実行に伴いリーン側に変化している酸素濃度センサ54の出力値が一時的にリッチ側に変化するため、これによってEGR異常診断処理を実行することができる。この場合であっても、上記(1),(3)に記載の作用効果を奏することができる。
・上記各実施形態では、リーン領域及びリッチ領域において、そのリーン程度(酸素濃度に相当)或いはリッチ程度に応じて出力信号(限界電流値)の大きさが線形的に変化する特性を有する酸素濃度センサ54を設けるとともに、同センサ54の出力値に基づきEGR異常診断処理を実行する例を示した。しかし、酸素濃度センサについては、排気通路13を流通する排気中の酸素濃度に応じた連続値を出力するであれば他の方式のセンサであってもよく、例えば、リーン領域においてのみ、そのリーン程度に応じて出力信号(限界電流値)の大きさが線形的に変化する酸素濃度センサを設ける態様を採用することもできる。
・また、図1に示される構成において、排気浄化触媒40の下流側にも酸素濃度センサを設ける態様を採用することができる。また、この下流側に設ける酸素濃度センサの種類についても、任意に選択することができる。
・上記第2〜第6の実施形態では、酸素濃度センサ54の出力値の変動幅に基づきEGRバルブ22の異常診断を行う例を示した。しかし、これら各実施形態において、第7の実施形態に示したように、酸素濃度センサ54の出力値と判定値との偏差に基づきEGRバルブ22の異常診断を行う態様を採用してもよい。
・上記各実施形態では、EGRバルブ22に異常があること、すなわち動作不良が生じていることを判定する例を示した。しかし、各実施形態に示したEGR異常診断処理を通じて、EGR通路21,61に閉塞が生じている場合にも異常があると判定することができる。すなわち、EGR通路21,61に閉塞が生じている場合には、EGRバルブ22の開弁駆動を実行してもEGR通路21,61を流通する排気の流れが生じないため、酸素濃度センサ54の出力値が変動しないために、EGR装置20,60に異常があると判定することができる。
・上記第2〜第6の実施形態におけるセンサ異常診断処理については一例を示したものであって、この例に限られない。すなわち、燃料カット処理の実行中において酸素濃度センサの異常診断を実行する処理であればよく、酸素濃度センサについての他の周知の異常診断処理であっても本発明を適用することが可能である。
本発明にかかる排気再循環装置の異常診断装置についての一構成を示す概略構成図。 第1の実施形態にかかる「EGR異常診断ルーチン」についてその処理手順を示すフローチャート。 同実施形態の「EGR異常診断ルーチン」の実行態様の一例を示すタイミングチャート。 第2の実施形態にかかる「異常診断選択ルーチン」についてその処理手順を示すフローチャート。 同実施形態にかかる「EGR異常診断ルーチン」についてその処理手順を示すフローチャート。 同実施形態にかかる「センサ異常診断ルーチン」についてその処理手順を示すフローチャート。 第3の実施形態にかかる「異常診断選択ルーチン」についてその処理手順を示すフローチャート。 図7と同じく、同実施形態にかかる「異常診断選択ルーチン」についてその処理手順を示すフローチャート。 第4の実施形態にかかる「異常診断選択ルーチン」についてその処理手順を示すフローチャート。 第5の実施形態にかかる「異常診断選択ルーチン」についてその処理手順を示すフローチャート。 第6の実施形態にかかる「異常診断選択ルーチン」についてその処理手順を示すフローチャート。 第7の実施形態にかかる排気再循環装置の異常診断装置についての構成を示す概略構成図。 同実施形態にかかる「EGR異常診断ルーチン」についてその処理手順を示すフローチャート。
符号の説明
10…内燃機関、11…吸気通路、12…燃焼室、13…排気通路、14…点火プラグ、15…ピストン、16…クランクシャフト、17…スロットルバルブ、18…スロットル用アクチュエータ、20,60…EGR装置、21,61…EGR通路、22…EGRバルブ、23…EGR用アクチュエータ、30…燃料噴射弁、40…排気浄化触媒、50…電子制御装置、51…エアフロメータ、53…スロットルバルブ開度センサ、54…酸素濃度センサ、55…クランクポジションセンサ、56…車速センサ、57…アクセルペダル踏込量センサ、58…EGRバルブ開度センサ、59…下流側酸素濃度センサ。

Claims (10)

  1. 内燃機関の吸気通路と排気通路とを連通して排気の一部を前記吸気通路に導入する排気再循環通路と同通路を流通する排気の量を調整する排気量制御弁とを備える排気再循環装置に適用される異常診断装置であって、
    前記排気通路に設けられるとともに同排気通路を流通する排気中の酸素濃度に応じた連続値を出力する酸素濃度センサと、
    前記内燃機関の燃料供給を停止する燃料カット処理の実行中において前記排気量制御弁を開弁駆動するとともに、同開弁駆動に伴う前記酸素濃度センサの出力値の変動幅が所定値未満であるときに前記排気再循環装置に異常があると判定する異常診断処理を実行するEGR異常診断手段とを備える
    ことを特徴とする排気再循環装置の異常診断装置。
  2. 内燃機関の吸気通路と排気通路とを連通して排気の一部を前記吸気通路に導入する排気再循環通路と同通路を流通する排気の量を調整する排気量制御弁とを備える排気再循環装置に適用される異常診断装置であって、
    前記排気通路に設けられるとともに同排気通路を流通する排気中の酸素濃度に応じた連続値を出力する酸素濃度センサと、
    前記内燃機関の燃料供給を停止する燃料カット処理の実行中において前記排気量制御弁を開弁駆動するとともに、同開弁駆動後における前記酸素濃度センサの出力値と判定値との偏差が所定値以上であるときに前記排気再循環装置に異常があると判定する異常診断処理を実行するEGR異常診断手段とを備える
    ことを特徴とする排気再循環装置の異常診断装置。
  3. 請求項1又は2に記載の排気再循環装置の異常診断装置において、
    前記EGR異常診断手段は、前記内燃機関の燃焼室および排気通路内が空気に置換されたことを条件として前記排気量制御弁を開弁駆動する
    ことを特徴とする排気再循環装置の異常診断装置。
  4. 請求項1〜3のいずれか1項に記載の排気再循環装置の異常診断装置において、
    前記EGR異常診断手段は、前記排気量制御弁の開弁駆動から所定期間経過後における前記酸素濃度センサの出力値に基づき前記排気再循環装置に異常があることを判定する
    ことを特徴とする排気再循環装置の異常診断装置。
  5. 請求項1〜4のいずれか1項に記載の排気再循環装置の異常診断装置において、
    前記EGR異常診断手段は、前記排気再循環装置の異常として前記排気量制御弁に動作不良が生じていると判定する
    ことを特徴とする排気再循環装置の異常診断装置。
  6. 請求項1〜5のいずれか1項に記載の排気再循環装置の異常診断装置において、
    前記燃料カット処理の実行中における前記酸素濃度センサの出力値に基づき同センサの異常を判定する異常診断処理を実行するセンサ異常診断手段と、
    前記EGR異常診断手段による異常診断処理と前記センサ異常診断手段による異常診断処理のいずれか一方を選択する異常診断選択手段とを更に備える
    ことを特徴とする排気再循環装置の異常診断装置。
  7. 請求項6に記載の排気再循環装置の異常診断装置において、
    前記異常診断選択手段は、前記EGR異常診断手段による異常診断処理と前記センサ異常診断手段による異常診断処理についての優先順位を設定するとともに同優先順位に従い異常診断処理の実行条件の成立を判定し、同実行条件が成立した一方の異常診断処理の実行を許可する
    ことを特徴とする排気再循環装置の異常診断装置。
  8. 請求項7に記載の排気再循環装置の異常診断装置において、
    前記異常診断選択手段は、優先順位の高い方の異常診断処理の実行条件が成立したときに他方の異常診断処理が既に実行されているときにはこの異常診断処理を停止する
    ことを特徴とする排気再循環装置の異常診断装置。
  9. 請求項7又は8に記載の排気再循環装置の異常診断装置において、
    前記異常診断選択手段は、前記EGR異常診断手段による異常診断処理よりも前記センサ異常診断手段による異常診断処理の前記優先順位を高く設定する
    ことを特徴とする排気再循環装置の異常診断装置。
  10. 請求項6〜9のいずれか1項に記載の排気再循環装置の異常診断装置において、
    前記異常診断選択手段は、前記燃料カット処理の開始から終了までの間に前記EGR異常診断手段による異常診断処理が先に実行されるときには、同異常診断の停止から所定期間経過後に前記センサ異常診断手段による異常診断処理を許可する
    ことを特徴とする排気再循環装置の異常診断装置。
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