JP4501476B2 - 液体噴射装置、及び液体噴射方法 - Google Patents

液体噴射装置、及び液体噴射方法 Download PDF

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Description

本発明は、各種の液体を媒体に向けて噴射可能な液体噴射装置、及び液体噴射方法に関し、特に、列状に並べられた複数のノズルがヘッドの媒体対向面に設けられているものに関する。
液体噴射装置は、液体を噴射させる装置である。この液体噴射装置には、印刷装置、カラーフィルタ製造装置、染色装置などがある。この液体噴射装置は、ノズルから液体を噴射させるヘッドを備えている。そして、このヘッドを媒体の表面に沿った所定方向に移動させつつ、液体を媒体に向けて噴射させる。このため、ヘッドにおける媒体対向面には、液体の噴射口となるノズルが設けられている。また、短時間に多くの液体を噴射させるため、ノズルは列状に並べられており、ノズル列を構成している。
ところで、この種の液体噴射装置では、液体を噴射する処理の短縮化が求められている。このため、ヘッドに関し、ノズル列あたりのノズル数は増える傾向にある。例えば、ノズル列あたりのノズル数が180個のヘッドも提案されている(例えば、特許文献1を参照)。仮に、これらのノズルが180dpiに相当するピッチで設けられた場合、ノズル列の長さは、1インチ(2.54cm)となる。また、液体の噴射周波数に関しても、高速化が求められている(例えば、特許文献2を参照)。このような液体噴射装置では、液体の噴射周波数の高速化に伴って、ヘッドの移動速度も高速化する。
特開2003−53968号公報(第4頁,第1図) 特開2003−326716号公報(第10頁,第5図)
この種の液体噴射装置では、ノズルから噴射された液滴は、メインの液滴とサテライトの液滴とに分かれて飛翔することが知られている。従来の装置は、メインの液滴の飛翔軌跡とサテライトの液滴の飛翔軌跡とがほぼ一定の関係であり、両者の着弾位置ずれ量もほぼ一定であった。このため、この着弾位置ずれを考慮した噴射の制御が可能であった。
しかしながら、前述したノズル列あたりのノズル数の増加、液体の噴射周波数の高速化、及びヘッドの移動速度の高速化により、サテライトの液滴に関し、通常の飛翔軌跡よりも大きくずれて飛翔し、不測の着弾位置ずれを生じさせる現象が確認された。この不測の着弾位置ずれは、種々の問題の原因となる。例えば、印刷装置や捺染装置においては、色むらの原因となる。また、カラーフィルタ製造装置においては、混色の原因となる。
本発明は、かかる課題に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、サテライトの液滴に関する不測の着弾位置ずれを防止できる液体噴射装置、及び液体噴射方法を実現することにある。
主たる発明は、
列状に並べられた複数のノズルからなるノズル列が媒体対向面に設けられたヘッドと、
前記ヘッドを、媒体の表面に沿った所定方向に移動させるヘッド移動部と、
前記ヘッドと前記媒体との間隔を調整する間隔調整部と、
液体の噴射制御を行う噴射制御部と、
を備えた液体噴射装置であって、
前記噴射制御部は、
前記ノズル列の一端のノズルと他端のノズルに挟まれた複数のノズルの中に、
前記媒体対向面から前記媒体の表面までの間隔に応じて、液体を噴射させない不噴射ノズルの数を定めることを特徴とする。
===開示の概要===
本明細書の記載、及び添付図面の記載により、少なくとも次のことが明らかにされる。
列状に並べられた複数のノズルからなるノズル列が媒体対向面に設けられたヘッドと、前記ヘッドを、媒体の表面に沿った所定方向に移動させるヘッド移動部と、前記ヘッドと前記媒体との間隔を調整する間隔調整部と、液体の噴射制御を行う噴射制御部と、を備えた液体噴射装置であって、前記噴射制御部は、 前記ノズル列の一端のノズルと他端のノズルに挟まれた複数のノズルの中に、前記媒体対向面から前記媒体の表面までの間隔に応じて、液体を噴射させない不噴射ノズルの数を定めること。
このような液体噴射装置によれば、ノズル列における不噴射ノズルの部分は、そのノズル列における他の部分よりも、隣り合うノズル同士の間隔が拡がった状態と等しくなる。このため、液体の噴射時においては、液体の噴射に伴う媒体方向への空気の流れが発生するが、不噴射ノズルに対応する部分については、この空気の流れが他の部分よりも弱くなったり、生じなかったりする。
これにより、ヘッドの所定方向への移動に伴って生じる空気の流れ、つまり、媒体表面に沿う空気の流れは、不噴射ノズルに対応する部分を通じて流れる。従って、媒体表面に沿う空気の流れが媒体方向への空気の流れに影響され難くなり、円滑に流れる。その結果、サテライトの液滴に関する不測の着弾位置ずれを防止できる。
かかる液体噴射装置であって、前記噴射制御部は、前記不噴射ノズルを、所定ノズル数毎に定めること。
このような液体噴射装置によれば、媒体方向への空気の流れが弱い部分、若しくはこの流れが生じていない部分が、一定間隔毎に生じる。つまり、媒体表面に沿う空気が通る部分が一定間隔毎に形成される。これにより、そのノズル列に属する複数のノズル全体を有効に使用することができる。
かかる液体噴射装置であって、前記不噴射ノズルは、隣接する複数のノズルによって構成されること。
このような液体噴射装置によれば、媒体表面に沿う空気の流れが通過する部分に関し、その幅を調整することができる。これにより、不噴射ノズルを、その液体噴射装置に最適な配置とすることができる。
かかる液体噴射装置であって、前記隣接する複数のノズルは、前記所定ノズル数に応じて、その数が定められること。
このような液体噴射装置によれば、所定ノズル数は、液体を噴射可能な連続するノズルの数に相当する。このため、媒体表面に沿う空気の流れが通過する部分に関し、その幅を、液体を噴射可能なノズルの数にあわせることができる。
かかる液体噴射装置であって、前記噴射制御部は、前記液体の噴射周波数に応じて、前記不噴射ノズルを定めること。
このような液体噴射装置によれば、媒体方向への空気の流れの強さは、液体の噴射周波数に応じて変化するが、その変化に対応することができる。
かかる液体噴射装置であって、前記媒体が載置される媒体載置部を備え、前記噴射制御部は、前記媒体載置部の表面から前記媒体対向面までの間隔に関する情報と、前記媒体の厚さに関する情報とに基づき、前記媒体対向面から前記媒体の表面までの間隔を取得すること。
このような液体噴射装置によれば、装置側から容易に取得できる媒体載置部の表面から媒体対向面までの間隔に関する情報と、使用される媒体の種類によって定まる媒体の厚さに関する情報とに基づき、媒体対向面から媒体の表面までの間隔を取得するので、媒体対向面から媒体の表面までの間隔を測定する専用の測定部を設けなくて済む。このため、部品点数の削減が図れる。
かかる液体噴射装置であって、前記間隔調整部は、前記ヘッドを、前記媒体に近接する方向と離隔する方向とに移動させる他のヘッド移動部であり、前記媒体載置部の表面から前記媒体対向面までの間隔に関する情報は、前記他のヘッド移動部により定められるヘッドの位置を示す情報であること。
このような液体噴射装置によれば、媒体載置部に比べて移動が容易なヘッドの位置を示す情報に基づき、ヘッドの媒体対向面から媒体の表面までの間隔が取得される。このため、構造の簡素化が図れる。
かかる液体噴射装置であって、前記媒体の厚さに関する情報は、前記媒体の種類を示す情報であること。
このような液体噴射装置によれば、液体の噴射周波数等を定める場合などに使用される媒体の種類の情報を、媒体の厚さに関する情報として用いているので、入力される情報の種類を少なくすることができる。
また、列状に並べられた複数のノズルからなるノズル列が媒体対向面に設けられたヘッドと、前記ヘッドを、媒体の表面に沿った所定方向に移動させるヘッド移動部と、前記ヘッドと前記媒体との間隔を調整する間隔調整部と、液体の噴射制御を行う噴射制御部と、を備えた液体噴射装置であって、前記媒体が載置される媒体載置部を備え、前記間隔調整部は、前記ヘッドを、前記媒体に近接する方向と離隔する方向とに移動させる他のヘッド移動部であり、前記噴射制御部は、前記媒体載置部の表面から前記媒体対向面までの間隔に関する情報と、媒体の厚さに関する情報とに基づき、前記媒体対向面から前記媒体の表面までの間隔を取得し、前記媒体対向面から前記媒体の表面までの間隔、及び前記液体の噴射周波数に応じて、隣接する複数のノズルによって構成され、液体を噴射させない不噴射ノズルを、前記ノズル列の一端のノズルと他端のノズルに挟まれた複数のノズルの中に、所定ノズル数毎に定め、前記隣接する複数のノズルは、前記所定ノズル数に応じて、その数が定められ、前記媒体載置部の表面から前記媒体対向面までの間隔に関する情報は、前記他のヘッド移動部により定められるヘッドの位置を示す情報であり、前記媒体の厚さに関する情報は、前記媒体の種類を示す情報であること。
このような液体噴射装置によれば、既述のほぼ全ての効果を奏するため、本発明の目的が最も有効に達成される。
また、列状に並べられた複数のノズルからなるノズル列が媒体対向面に設けられたヘッドを、媒体の表面に沿った所定方向に移動させつつ、前記ノズルから液体を噴射させる液体噴射方法であって、前記媒体対向面から前記媒体の表面までの間隔を取得するステップと、前記媒体対向面から前記媒体の表面までの間隔に応じて、液体を噴射させない不噴射ノズルを、前記ノズル列の一端のノズルと他端のノズルに挟まれた複数のノズルの中に定めるステップとを、有することを特徴とする液体噴射方法を実現することもできる。
===印刷システム===
<説明の対象について>
液体噴射装置には、印刷装置、カラーフィルタ製造装置、ディスプレイ製造装置、半導体製造装置、及びDNAチップ製造装置など、様々な種類があり、全てについて説明することは困難である。そこで、本明細書では、印刷装置としてのプリンタを備えた印刷システムを例に挙げて説明する。
<印刷システムの構成について>
図1は、印刷システム100の外観構成を示した説明図である。この印刷システム100は、プリンタ1と、コンピュータ110と、表示装置120と、入力装置130と、記録再生装置140とを備えている。プリンタ1は、用紙、布、フィルム等の媒体に画像を印刷する印刷装置である。なお、以下の説明では、代表的な媒体である用紙S(図5を参照。)を例に挙げて説明することにする。コンピュータ110は、プリンタ1と通信可能に接続されており、プリンタ1に画像を印刷させるため、当該画像に応じた印刷信号PRTをプリンタ1に出力する。表示装置120は、ディスプレイを有し、アプリケーションプログラム114やプリンタドライバ116(図2を参照。)等のユーザーインタフェースを表示する。入力装置130は、例えばキーボード131やマウス132であり、表示装置120に表示されたユーザーインタフェースに沿って、アプリケーションプログラム114の操作やプリンタドライバ116の設定等に用いられる。記録再生装置140は、例えば、フレキシブルディスクドライブ装置141やCD−ROMドライブ装置142である。
コンピュータ110にはプリンタドライバ116がインストールされている。プリンタドライバ116は、表示装置120にユーザーインタフェースを表示させる機能を実現させるほか、アプリケーションプログラム114から出力された画像データを印刷信号PRTに変換する機能を実現させるためのプログラムである。このプリンタドライバ116は、フレキシブルディスクFDやCD−ROMなどの記録媒体(コンピュータ読み取り可能な記録媒体)に記録されている。また、このプリンタドライバ116は、インターネットを介してコンピュータ110にダウンロードすることも可能である。そして、このプログラムは、各種の機能を実現するためのコードから構成されている。
なお、「印刷装置」とは、狭義にはプリンタ1を意味するが、広義にはプリンタ1とコンピュータ110とのシステムを意味する。従って、前述したプリンタドライバ116やアプリケーションプログラム114を組み込んだプリンタも「印刷装置」に含まれる。そして、請求項に係る「液体噴射装置」も、同様に解釈されるものである。
===プリンタドライバ===
<プリンタドライバについて>
図2は、プリンタドライバ116が行う基本的な処理の概略的な説明図である。なお、既に説明された構成要素については、同じ符号を付しているので、説明を省略する。コンピュータ110では、このコンピュータ110に搭載されたオペレーティングシステムの下、ビデオドライバ112、アプリケーションプログラム114、及びプリンタドライバ116などのコンピュータプログラムが動作している。ビデオドライバ112は、アプリケーションプログラム114やプリンタドライバ116からの表示命令に従って、例えばユーザーインタフェース等を表示装置120に表示させる機能を有する。アプリケーションプログラム114は、例えば、画像編集などを行う機能を有し、画像に関するデータ(画像データ)を作成する。ユーザーは、アプリケーションプログラム114のユーザーインタフェースを介して、アプリケーションプログラム114により編集した画像を印刷するための指示を与えることができる。アプリケーションプログラム114は、印刷の指示を受けると、プリンタドライバ116に画像データを出力する。
プリンタドライバ116は、アプリケーションプログラム114から画像データを受け取り、この画像データを印刷信号PRTに変換し、印刷信号PRTをプリンタ1に出力する。ここで、印刷信号PRTとは、プリンタ1が解釈できる形式のデータであって、各種のコマンドデータと画素データとを有する。そして、コマンドデータとは、プリンタ1に特定の動作の実行を指示するためのデータである。また、画素データとは、用紙Sへ印刷される画像(印刷画像)を構成する画素に関するデータであり、例えば、ある画素に対応する用紙上の位置に形成されるドットに関し、その色や大きさ等を示すデータである。そして、プリンタドライバ116は、解像度変換処理・色変換処理・ハーフトーン処理・ラスタライズ処理などを行い、画像データを印刷信号PRTに変換し、変換れた印刷信号PRTをプリンタ1に出力する。以下、プリンタドライバ116が行う各種の処理について説明する。
解像度変換処理は、アプリケーションプログラム114から出力された画像データ(テキストデータ、イメージデータなど)を、用紙Sに画像を印刷する際の解像度(印刷するときのドットの間隔であり、印刷解像度ともいう。)に変換する処理である。例えば、印刷解像度が720×720dpiに指定されている場合には、アプリケーションプログラム114から受け取った画像データを720×720dpiの解像度の画像データに変換する。
この変換方法としては、画素データの補間や間引きなどがある。例えば、画像データの解像度が指定された印刷解像度よりも低い場合には、線形補間等を行って隣り合う画素データ同士の間に新たな画素データを生成する。逆に、画像データの解像度が印刷解像度よりも高い場合には、一定の割合で画素データを間引く等して、画像データの解像度を前記印刷解像度に揃える。
なお、この画像データ中の各画素データは、RGB色空間により表される多段階(例えば256段階)の階調値を有するデータである。以下、このRGBの階調値を有する画素データのことをRGB画素データと言い、また、これらRGB画素データから構成される画像データをRGB画像データと言う。
色変換処理は、前記RGB画像データの各RGB画素データを、CMYK色空間により表される多段階(例えば256段階)の階調値を有するデータに変換する処理である。このCMYKは、プリンタ1が有するインクの色である。すなわち、Cはシアンを意味する。また、Mはマゼンタを、Yはイエローを、Kはブラックをそれぞれ意味する。以下、このCMYKの階調値を有する画素データのことをCMYK画素データといい、これらCMYK画素データから構成される画像データのことをCMYK画像データという。この色変換処理は、RGBの階調値とCMYKの階調値とを対応づけたテーブル(色変換ルックアップテーブルLUT)をプリンタドライバ116が参照することによって行われる。
ハーフトーン処理は、多段階の階調値を有するCMYK画素データを、プリンタ1が表現可能な、少段階の階調値を有するCMYK画素データに変換する処理である。例えば、ハーフトーン処理により、256段階の階調値を示すCMYK画素データが、4段階の階調値を示す2ビットのCMYK画素データに変換される。この2ビットのCMYK画素データは、各色について、例えば、「ドットの形成なし」(2進数の値として「00」)、「小ドットの形成」(同じく「01」)、「中ドットの形成」(同じく「10」)、「大ドットの形成」(同じく「11」)を示すデータである。
このようなハーフトーン処理には、例えばディザ法等が利用され、プリンタ1がドットを分散して形成できるような2ビットのCMKY画素データを作成する。なお、このハーフトーン処理に用いる方法は、ディザ法に限るものではなく、γ補正法や誤差拡散法等を利用しても良い。
ラスタライズ処理は、前記ハーフトーン処理がなされたCMYK画像データを、プリンタ1に転送すべきデータ順に変更する処理である。ラスタライズ処理されたデータは、前記印刷信号PRTとしてプリンタ1に出力される。なお、本実施形態では、このラスタライズ処理において、インクを噴射させない不噴射ノズルが定められる。この不噴射ノズルを定める処理については、後で詳しく説明する。
<プリンタドライバによる設定について>
図3は、プリンタドライバ116のユーザーインタフェースの説明図である。このプリンタドライバ116のユーザーインタフェースは、ビデオドライバ112を介して、表示装置120に表示される。ユーザーは、入力装置130を用いて、プリンタドライバ116の各種の設定を行うことができる。基本設定としては、画質の設定や用紙種類の設定が用意されている。なお、これらの設定については、後で説明する。
===プリンタの構成===
<プリンタの構成について>
図4は、本実施形態のプリンタ1の全体構成のブロック図である。また、図5は、本実施形態のプリンタ1の全体構成の概略図である。また、図6は、本実施形態のプリンタ1の全体構成の横断面図である。以下、これらの図を参照して、本実施形態のプリンタ1の基本的な構成について説明する。
本実施形態のインクジェットプリンタ1は、搬送ユニット20、キャリッジユニット30、ヘッドユニット40、センサ群50、及びコントローラ60を有する。外部装置であるコンピュータ110から印刷信号PRTを受信したプリンタ1は、コントローラ60によって各ユニット(搬送ユニット20、キャリッジユニット30、ヘッドユニット40)を制御する。コントローラ60は、コンピュータ110から受信した印刷信号PRTに基づいて、各ユニットを制御し、用紙Sに画像を印刷する。プリンタ内の状況はセンサ群50の各センサによって監視されており、各センサは、検出結果をコントローラ60に出力する。各センサから検出結果を受けたコントローラ60は、その検出結果に基づいて、各ユニットを制御する。
搬送ユニット20は、用紙Sを印刷可能な位置に送り込み、印刷時に所定の方向(以下では、搬送方向という。)に所定の搬送量で用紙Sを搬送させるためのものである。ここで、用紙Sの搬送方向は、次に説明するキャリッジ移動方向と交差する方向であり、副走査方向と表現することもできる。この搬送ユニット20は、用紙Sを搬送する搬送機構として機能する。この搬送ユニット20は、給紙ローラ21と、搬送モータ22(PFモータともいう。)と、搬送ローラ23と、プラテン24と、排紙ローラ25とを有する。
給紙ローラ21は、紙挿入口に挿入された用紙Sをプリンタ1内に自動的に給紙するためのローラである。給紙ローラ21はD形の断面形状をしており、円周部分の長さは、搬送ローラ23までの搬送距離よりも長く設定されている。このため、この円周部分を用紙表面に当接させた状態で給紙ローラ21を回転させることにより、用紙Sを搬送ローラ23まで送ることができる。搬送モータ22は、用紙Sを搬送方向に搬送するためのモータであり、たとえばDCモータにより構成される。搬送ローラ23は、給紙ローラ21によって給紙された用紙Sを印刷可能な領域まで搬送するローラであり、搬送モータ22によって駆動される。プラテン24は、印刷中の用紙Sを、用紙Sの裏面側から支持する。すなわち、プラテン24には、媒体としての用紙Sが載置される。従って、このプラテン24は、請求項に係る「媒体載置部」に相当する。排紙ローラ25は、印刷が終了した用紙Sを搬送方向へ搬送するためのローラである。この排紙ローラ25は、搬送ローラ23と同期して回転する。
キャリッジユニット30は、キャリッジ31と、キャリッジモータ32(CRモータともいう。)と、ガイド軸33と、ギャップ調整レバー34とを備える。キャリッジ31には、インクを収容するインクカートリッジ35が着脱可能に取り付けられている。また、キャリッジ31には、ノズルからインクを噴射するヘッド41が取り付けられている。キャリッジモータ32は、キャリッジ31を、所定方向(以下では、キャリッジ移動方向という。)に往復移動させるためのモータであり、たとえばDCモータにより構成される。そして、キャリッジ31にはヘッド41が取り付けられているので、キャリッジ31のキャリッジ移動方向への移動によって、ヘッド41及びノズルも同じ方向へ移動する。従って、このキャリッジ移動方向が、請求項に係る「媒体の表面に沿った所定方向」に相当する。なお、このキャリッジ移動方向は、主走査方向とも表現できる。
ガイド軸33は、キャリッジ31を支持する部材である。本実施形態のガイド軸33は、その断面が円形状の金属棒によって構成され、キャリッジ移動方向に取り付けられている。従って、キャリッジモータ32が動作すると、キャリッジ31は、このガイド軸33に沿ってキャリッジ移動方向に移動する。このため、キャリッジモータ32とガイド軸33等が、請求項に係る「ヘッド移動部」に相当する。
ギャップ調整レバー34は、ヘッド41の用紙対向面、すなわち請求項に係る「媒体対向面」と、プラテン24の表面、すなわち請求項に係る「媒体載置部の表面」の間隔を調整するためのレバーである。このギャップ調整レバー34は、回転軸34aを中心にして傾倒可能に取り付けられている。そして、ガイド軸33は、このギャップ調整レバー34に対し、回転軸34aからずれた位置に取り付けられている。このため、ギャップ調整レバー34を傾倒することにより、ガイド軸33は、上下方向に移動される。これに伴い、ヘッド41は、用紙Sに近付づく方向と、用紙Sから離隔する方向とに移動される。
そして、このようなガイド軸33とギャップ調整レバー34とによるヘッド41の高さ調整機構は、ガイド軸33を上下方向に動かすことで、ヘッド41の高さ方向の位置を調整するものであるため、構造の簡素化が図れる。また、これらのギャップ調整レバー34及びガイド軸33は、請求項に係る「間隔調整部」であって「他のヘッド移動部」に相当する。なお、ギャップ調整レバー34及びガイド軸33によるヘッド41の上下方向の移動については、後で説明する。
ヘッドユニット40は、用紙Sにインクを噴射するためのものである。このヘッドユニット40は、ヘッド41を有する。図8に示すように、このヘッド41の用紙対向面41aには、列状に並べられた複数のノズル(#1〜#180)からなるノズル列42が設けられている。各ノズルからは、断続的にインクが噴射される。そして、ヘッド41がキャリッジ移動方向に移動している最中に、ノズルからインクを断続的に噴射させると、用紙Sには、キャリッジ移動方向に沿ったドットからなるラスタラインが形成される。なお、ヘッド41の構造、このヘッド41を駆動するための駆動回路、及びヘッド41の駆動方法については、後で説明する。
センサ群50には、リニア式エンコーダ51、ロータリー式エンコーダ52、紙検出センサ53、紙幅センサ54、ヘッド位置検出センサ55(図21を参照。)等が含まれている。
リニア式エンコーダ51は、キャリッジ移動方向の位置を検出するためのものであり、キャリッジ移動方向に沿って架設された帯状のスリット板と、キャリッジ31に取り付けられ、スリット板に形成されたスリットを検出するフォトインタラプタを有する。ロータリー式エンコーダ52は、搬送ローラ23の回転量を検出するためのものであり、搬送ローラ23の回転に伴って回転する円盤状のスリット板と、スリット板に形成されたスリットを検出するフォトインタラプタを有する。
紙検出センサ53は、印刷される用紙Sの先端位置を検出するためのものである。この紙検出センサ53は、給紙ローラ21が用紙Sを搬送ローラ23に向かって搬送する途中で、用紙Sの先端位置を検出できる位置に設けられている。なお、紙検出センサ53は、機械的な機構によって用紙Sの先端を検出するメカニカルセンサである。詳しく言うと、紙検出センサ53は紙搬送方向に回転可能なレバーを有し、このレバーは用紙Sの搬送経路内に突出するように配置されている。そして、用紙Sの搬送に伴い、用紙先端がレバーに接触し、レバーが回転される。このため、紙検出センサ53は、このレバーの動きをフォトインタラプタ等によって検出することで、用紙Sの先端位置及び用紙Sの有無を検出する。
紙幅センサ54は、キャリッジ31に取り付けられている。この紙幅センサ54は、光学センサであり、発光部から用紙Sに照射された光の反射光を受光部にて受光し、受光部での受光強度に基づいて用紙Sの有無を検出する。そして、紙幅センサ54は、キャリッジ31によって移動しながら用紙Sの端部の位置を検出し、用紙Sの幅を検出する。また、紙幅センサ54によって、用紙Sの先端を検出させることも可能である。
ヘッド位置検出センサ55は、ヘッド41の高さ方向の位置を検出するためのものである。言い換えれば、ヘッド位置検出センサ55は、他のヘッド移動部としてのガイド軸33及びギャップ調整レバー34によって定められるヘッド41の位置を検出するためのものである。このヘッド位置検出センサ55は、ギャップ調整レバー34の傾倒状態を検出するスイッチによって構成される。なお、このヘッド位置検出センサ55については、後で詳しく説明する。
コントローラ60は、プリンタ1の制御を行うための制御ユニットである。このコントローラ60は、インターフェース部61と、CPU62と、メモリ63と、ユニット制御回路64とを有する。インターフェース部61は、外部装置であるコンピュータ110とプリンタ1との間でデータの送受信を行うためのものである。CPU62は、プリンタ1全体の制御を行うための演算処理装置である。メモリ63は、CPU62のプログラムを格納する領域や作業領域等を確保するためのものであり、RAM、EEPROM、ROM等の記憶手段を有する。そして、CPU62は、メモリ63に格納されているプログラムに従い、ユニット制御回路64を介して各ユニットを制御する。
<ヘッドの構成について>
図7Aは、ヘッド41の一部分を、ノズル列42とは直交する方向に切断した断面図である。図7Bは、図7Aにおける圧力室付近の拡大図である。また、図8は、ヘッド41の用紙対向面41aにおけるノズル#iの配列を説明する図である。
ヘッド41は、ケース411と、このケース411の先端面に接着されている流路ユニット412と、ケース411の内部に取り付けられているピエゾ素子ユニット413とを備えている。ケース411は、ピエゾ素子ユニット413を収容するための収容室411aが内部に形成されたブロック状の部材である。このケース411は、例えば、エポキシ樹脂等の樹脂によって作製される。収容室411aは、ケース411を貫通して設けられている。具体的には、流路ユニット412との接着面からキャリッジ31への取付面に亘って設けられている。この収容室411aは、1つのピエゾ素子ユニット413に対して1つ設けられる。そして、ピエゾ素子ユニット413は、ノズル列42毎に取り付けられる。本実施形態では、後述するように、ノズル列42が8列設けられているため、ケース411には8個の収容室411aが設けられ、各収容室411aにピエゾ素子ユニット413が取り付けられている。
流路ユニット412は、流路形成板412aと、流路形成板412aの一方の表面に接合された弾性板412bと、流路形成板412aの他方の面に接合されたノズルプレート412cとを備える。流路形成板412aは、シリコンウエハーや金属板などから形成されている。この流路形成板412aには、所定形状の溝部及び貫通口が形成されている。例えば、圧力室412dとなる溝部、圧力室412dとノズル#iとの間を連通するノズル連通口412eとなる貫通口、共通インク室412f(「共通液室」に相当する。)となる貫通口、及び圧力室412dと共通インク室412fとの間を連通するインク供給路412g(「液体供給路」に相当する。)となる溝部が形成されている。
弾性板412bは、支持枠412hと、支持枠412hによって支持される弾性膜412iと、ピエゾ素子の先端面が当接されるアイランド部412jとを有する。この弾性板412bにおいて、圧力室412dに対応する部分にはアイランド部412jが形成されている。このアイランド部412jにおける弾性膜412iとの接合面は、圧力室412dとなる溝部の開口形状よりも一回り小さい。このため、アイランド部412jの周囲には、弾性膜412iによる弾性領域が形成される。
ノズルプレート412cは、複数のノズル#iが設けられた薄手の板材である。このノズルプレート412cには、ステンレス鋼が好適に用いられる。このノズルプレート412cには、A列〜H列からなる8列のノズル列42が設けられている。各ノズル列42は、ノズル#iの並び方向が搬送方向となるように設けられている。この実施形態では、1列のノズル列42は、180個のノズルを有している。そして、各ノズル#iは、180dpiに対応する間隔で形成されている。従って、各ノズル列42の長さは約1インチとなる。また、各ノズル列42は、キャリッジ移動方向に並べられた状態で設けられている。これらのノズル列42は、2列ずつグループ化されている。図8の例では、A列のノズル列42とB列のノズル列42とが同じグループに属し、C列のノズル列42とD列のノズル列42とが同じグループに属している。同様に、E列のノズル列42とF列のノズル列42とが同じグループに属し、G列のノズル列42とH列のノズル列42とが同じグループに属している。そして、同じグループに属するノズル列同士は、互いに近接した位置に設けられている。また、同じグループに属するノズル列同士は、ノズル列方向(搬送方向)に、半ピッチずれて形成されている。一方、グループ同士の間隔は、同じグループに属するノズル列同士の間隔よりも広くなっている。
ピエゾ素子ユニット413は、ピエゾ素子群413aと、一方の表面にピエゾ素子群413aが接着され、他方の表面がケース411に接着される接着基板413bとから構成されている。ピエゾ素子群413aは、圧電体と電極層とを交互に積層したピエゾ基板に、流路ユニット412の各圧力室412dに対応した所定ピッチでスリットを形成することにより、櫛歯状に作製されている。そして、櫛歯の1本1本がピエゾ素子PZTとなっている。従って、1つのピエゾ素子ユニット413は、180本のピエゾ素子PZT(櫛歯)を有している。また、各ピエゾ素子PZTは、先端側の一部が接着基板413bの縁よりも外側に突出された状態で接着されている。すなわち、各ピエゾ素子PZTは、片持ち梁の状態で接着基板413bに接着されている。
このピエゾ素子ユニット413は、ピエゾ素子群413aの先端が流路ユニット412側に向けられた状態で、ケース411の収容室411a内に挿入される。そして、この挿入状態で、接着基板413bにおけるケース411との接着面が、ケース411の内壁に接着されている。さらに、この接着状態において、ピエゾ素子PZTの各先端面は、対応するアイランド部412jに接着される。各ピエゾ素子PZTは、対向する電極間に電位差を与えることにより、積層方向と直交する素子長手方向に伸縮する。ピエゾ素子PZTの伸縮により、アイランド部412jは、圧力室412d側に押されたり、圧力室412dから離隔する側に引かれたりする。このとき、アイランド部周辺の弾性膜412iが変形するので、ノズルからインク滴を噴射させることができる。
<ヘッドの駆動について>
図9及び図10は、ヘッド41を駆動するヘッド駆動部43、及びその周辺部を説明する図である。図11は、原駆動信号発生部44から発生される原駆動信号ODRVを説明する図である。図12は、ノズル毎の駆動信号DRV(i)を説明する図である。
ヘッド駆動部43は、各ノズル#iからインク滴を噴射させるため、シリアル伝送される印刷信号PRTに基づき、対応するピエゾ素子PZTを駆動する。このヘッド駆動部43は、ノズル列42毎に設けられる。そして、ヘッド駆動部43は、第1シフトレジスタ群431と、第2シフトレジスタ群432と、ラッチ回路群433と、デコーダ群434と、スイッチ群SWとを備えている。そして、第1シフトレジスタ群431の第1シフトレジスタ431(1)〜431(180)と、第2シフトレジスタ群432の第2シフトレジスタ432(1)〜432(180)と、ラッチ回路群433の第1ラッチ回路及び第2ラッチ回路(何れも図示せず。)と、デコーダ群434のデコーダ(図示せず。)と、スイッチ群SWのスイッチSW(1)〜SW(180)は、ノズル列42内のノズル#iに応じた数が備えられている。本実施形態において、1つのノズル列42は、180個のノズルを備えている。このため、これらの第1シフトレジスタ、第2シフトレジスタ、デコーダ、及びスイッチも、1つのノズル列42に対して180個備えられている。ここで、図10における括弧内の数字は、部材(又は信号)が対応するノズル#iの番号を示している。
第1シフトレジスタ431(1)〜431(180)、第2シフトレジスタ432(1)〜432(180)、第1ラッチ回路、第2ラッチ回路、デコーダ、及びスイッチSW(1)〜SW(180)は、ノズル毎にグループ化されている。そして、第1ラッチ回路の入力は、対応する第1シフトレジスタ431(1)〜431(180)に接続され、第2ラッチ回路の入力は、対応する第2シフトレジスタ432(1)〜432(180)に接続されている。また、これらの第1ラッチ回路、及び第2ラッチ回路の出力は、対応するデコーダに接続されている。さらに、このデコーダの出力は、対応するスイッチSW(1)〜SW(180)に接続されている。
原駆動信号ODRVは、ノズル毎の駆動信号DRV(i)の基となる信号であり、各ピエゾ素子PZTに対して共通に用いられる。本実施形態における原駆動信号ODRVは、ノズルが一画素分の距離を横切る時間T内に、第1駆動パルスW1〜第4駆動パルスW4の4つの駆動パルスを有している。ここで、第1駆動パルスW1は、中ドット用の駆動パルスである。すなわち、この第1駆動パルスW1がピエゾ素子PZTに供給されると、ノズル#iからは、中ドットに対応する量の中インク滴が噴射される。第2駆動パルスW2は、小ドット用の駆動パルスである。すなわち、この第2駆動パルスW2がピエゾ素子PZTに供給されると、ノズル#iからは、小ドットに対応する量の小インク滴が噴射される。第3駆動パルスW3は、第1駆動パルスW1と同じく中ドット用の駆動パルスである。第4駆動パルスW4は、微振動用の駆動パルスである。すなわち、この第4パルスW4がピエゾ素子PZTに供給されると、メニスカスが微振動し、インクの増粘が防止される。
印刷信号PRTは、ノズル数分の画素データをシリアル伝送する信号である。このシリアル伝送される印刷信号PRTは、ヘッド駆動部43に入力され、ノズル毎のパルス選択データである印刷信号PRT(i)に変換される。この印刷信号PRT(i)は、画素データに対応した信号であり、ノズル♯iが担当する一画素に割り当てられている。本実施形態では、一画素分の距離を横切る時間T内に4つの駆動パルス(第1パルスW1〜第4パルスW4)を有するので、印刷信号PRT(i)は、一画素につき4ビットのデータを有する。そして、印刷信号PRT(i)の各ビットは、対応する駆動パルスのオンオフを示している。そして、この印刷信号PRT(i)は、デコーダからスイッチSW(i)に出力される。
駆動信号DRV(i)は、各ピエゾ素子PZT(i)を駆動する信号である。本実施形態の駆動信号DRV(i)は、原駆動信号ODRVのピエゾ素子PZT(i)への供給を、印刷信号PRT(i)に基づいて制御することで得られる。この駆動信号DRV(i)がピエゾ素子PZT(i)に入力されると、駆動信号DRV(i)の電圧変化に応じてピエゾ素子PZT(i)が変形する。ピエゾ素子PZT(i)が変形すると、圧力室412dの一部を区画する弾性膜412i(側壁)が変形し、ノズル♯iからインクが噴射されたり、ノズル#iのメニスカスが微振動されたりする。
第1制御信号S1は、ラッチ回路群433、及びデコーダ群434に入力される。また、第2制御信号S2は、デコーダ群434に入力される。これらの第1制御信号S1及び第2制御信号S2は、印刷信号PRT(i)が変化するタイミングを示すパルスを有する。
ヘッド駆動部43にシリアル伝送された印刷信号PRTは、例えば、以下に説明するようにして、ノズル毎の4ビットデータである印刷信号PRT(i)に変換される。まず、印刷信号PRTを構成する画素データの上位ビットが、第1シフトレジスタ群431に対してノズル順に入力される。次に、画素データの下位ビットが、第1シフトレジスタ群431に対してノズル順に入力される。ここで、第1シフトレジスタ群431の下流には第2シフトレジスタ群432が直列に接続されているので、画素データの下位ビットが第1シフトレジスタ群に入力されるとき、画素データの上位ビットは第1シフトレジスタ群431から第2シフトレジスタ群432へとシフトする。
各シフトレジスタ群431,432に全ての印刷信号PRT(画素データ)がセットされたならば、第1制御信号S1のパルスがラッチ回路群433に入力される。これにより、各シフトレジスタ群431,432のデータがラッチ回路群433にラッチされる。すなわち、第1シフトレジスタにセットされた印刷信号PRT(例えば、画素データの下位ビット)は、第1ラッチ回路にラッチされ、第2シフトレジスタにセットされた印刷信号PRT(例えば、画素データの上位ビット)は、第2ラッチ回路にラッチされる。
第1制御信号S1のパルスがラッチ回路群433に入力されるとき、第1制御信号S1のパルスがデコーダ群434にも入力される。第1制御信号S1が入力されると、デコーダ群434は、ラッチ回路群433でラッチされた印刷信号PRT(つまり、2ビットの画素データ)を翻訳して、パルス選択信号としての印刷信号PRT(i)を得る。得られた印刷信号PRT(i)は、最上位ビットから順にスイッチ群SWに出力される。すなわち、第1制御信号S1のパルスがラッチ回路群433に入力されると、印刷信号PRT(i)の最上位ビットがスイッチ群SWに出力される。次に、第2制御信号S2の1番目のパルスがデコーダ群434に入力されると、印刷信号PRT(i)の最上位から2番目のビットがスイッチ群SWに出力される。同様に、第2制御信号S2の2番目のパルスがデコーダ群434に入力されると、印刷信号PRT(i)の最上位から3番目のビットがスイッチ群SWに出力され、第2制御信号S2の3番目のパルスがデコーダ群434に入力されると、印刷信号PRT(i)の最下位ビットがスイッチ群SWに出力される。このようにして、シリアル伝送される印刷信号PRTは、180個の4ビットデータに変換され、スイッチ群SWに出力される。
印刷信号PRT(i)のレベルが「1」のとき、スイッチSW(i)は、原駆動信号ODRVの対応する駆動パルスをそのまま通過させて駆動信号DRV(i)とする。一方、印刷信号PRT(i)のレベルが「0」のとき、スイッチSW(i)は、原駆動信号ODRVの対応する駆動パルスを遮断する。
そして、本実施形態では、印刷信号PRT(i)が「00」の場合、デコーダ群434の対応するデコーダは、印刷信号PRT(i)として「0001」を出力する。これにより、ピエゾ素子PZT(i)には、第4パルスW4が供給され、メニスカスが微振動される。また、印刷信号PRT(i)が「01」の場合、デコーダは印刷信号PRT(i)として「0100」を出力する。これにより、ピエゾ素子PZT(i)には第2パルスW2が供給され、小ドットが形成される。また、画素データが「10」の場合、デコーダは印刷信号PRT(i)として「0010」を出力する。これにより、ピエゾ素子PZT(i)には、第3パルスW3が供給され、中ドットが形成される。なお、画素データが「10」の場合、印刷信号PRT(i)として「1000」をデコーダから出力させ、ピエゾ素子PZT(i)に第1パルスW1を供給させてもよい。さらに、印刷信号PRTに含まれる画素データが「11」の場合、デコーダは印刷信号PRT(i)として「1010」を出力する。これにより、ピエゾ素子PZT(i)には、第1パルスW1及び第3パルスW3が供給され、2つの中インク滴による大ドットが形成される。
なお、原駆動信号ODRVは、印刷モードに応じた複数種類が用意される。そして、各原駆動信号毎に、ピエゾ素子PZT(i)への駆動パルスの供給周波数が定められる。例えば、画質として「普通」が設定された場合には、駆動パルスの供給周波数は、例えば14.4kHzとなる。この場合、インク滴の噴射周波数も14.4kHzとなる。一方、画質として「きれい」が設定された場合には、駆動パルスの供給周波数は、例えば7.2kHzとなる。この場合、インク滴の噴射周波数も7.2kHzとなる。
<印刷動作について>
図13は、印刷時の動作のフローチャートである。以下に説明される各動作は、コントローラ60が、メモリ63内に格納されたプログラムに従って、各ユニットを制御することにより実行される。このプログラムは、各動作を実行するためのコードを有する。
印刷命令受信(S001):コントローラ60は、コンピュータ110からインターフェース部61を介して、印刷命令を受信する。この印刷命令は、コンピュータ110から送信される印刷信号PRTのヘッダに含まれている。そして、コントローラ60は、受信した印刷信号PRTに含まれる各種コマンドの内容を解析し、各ユニットを制御して、以下の給紙動作、搬送動作、ドット形成動作等を行う。
給紙動作(S002):次に、コントローラ60は、給紙動作を行う。給紙動作とは、印刷対象となる用紙Sを移動させ、印刷開始位置(所謂、頭出し位置)に位置決めする処理である。すなわち、コントローラ60は、給紙ローラ21を回転させ、印刷すべき用紙Sを搬送ローラ23まで送る。続いて、コントローラ60は、搬送ローラ23を回転させ、給紙ローラ21から送られてきた用紙Sを印刷開始位置に位置決めする。
ドット形成動作(S003):次に、コントローラ60は、ドット形成動作を行う。ドット形成動作とは、キャリッジ移動方向に沿って移動するヘッド41からインクを断続的に噴射させ、用紙Sにドットを形成する動作である。コントローラ60は、キャリッジモータ32を駆動し、キャリッジ31をキャリッジ移動方向に移動させる。また、コントローラ60は、キャリッジ31が移動している間に、印刷信号PRTに基づいてヘッド41(ノズル)からインクを噴射させる。そして、ヘッド41から噴射されたインクが用紙上に着弾すれば、用紙上にドットが形成される。
搬送動作(S004):次に、コントローラ60は、搬送動作を行う。搬送動作とは、用紙Sを、ヘッド41に対して搬送方向に沿って相対的に移動させる処理である。コントローラ60は、搬送モータ22を駆動し、搬送ローラ23を回転させて用紙Sを搬送方向に搬送する。この搬送動作により、ヘッド41は、先程のドット形成動作によって形成されたドットの位置とは異なる位置に、ドットを形成することができる。
排紙判断(S005):次に、コントローラ60は、印刷中の用紙Sについて排紙の判断を行う。この判断時において、印刷中の用紙Sに印刷するためのデータが残っていれば、排紙は行われない。そして、コントローラ60は、印刷するためのデータがなくなるまでドット形成動作と搬送動作とを交互に繰り返し、ドットから構成される画像を徐々に用紙Sに印刷する。印刷中の用紙Sに印刷するためのデータがなくなったならば、コントローラ60は、排紙を行う判断をする。
排紙処理(S006):次に、コントローラ60は、印刷された用紙Sの排紙を行わせる。すなわち、コントローラ60は、排紙ローラ25を回転させることにより、印刷済みの用紙Sを外部に排出させる。
印刷終了判断(S007):次に、コントローラ60は、印刷を続行するか否かの判断を行う。次の用紙Sに印刷を行うのであれば、印刷を続行し、次の用紙Sの給紙動作を開始する。次の用紙Sに印刷を行わないのであれば、印刷動作を終了する。
===本実施形態の特徴===
<サテライトインクの着弾位置ずれについて>
本実施形態の特徴を説明する前に、まず、サテライトインク滴の着弾位置ずれについて説明する。ここで、図14A及び図14Bは、インク滴の生成過程を説明する模式図である。また、図15Aは、インク滴の飛翔軌跡を説明する模式図である。図15Bは、メインのインク滴とサテライトのインク滴の着弾位置ずれを示す模式図であって、通常生じる着弾位置ずれを示したものである。
この種のプリンタ1において、ノズル#iから噴射されたインク滴は、メインのインク滴Imとサテライトのインク滴Isとに分かれて飛翔する。これは、インク滴が生成される過程において、ノズル#iから押し出されたインクが柱状に延びる段階(図14Aを参照。)と、このインク柱が表面張力によって分断される段階(図14Bを参照。)とを経るためと考えられる。なお、サテライトのインク滴Isの発生しやすさは、インクの粘度やインクの飛翔速度によって違いがある。
例えば、使用するインクの粘度としては、使用環境が約10〜40℃の温度範囲において、粘度が約2.0〜12.0mPa・secの範囲内のものを使用する。具体的には、通常のインクとしては、粘度が約2.0〜6.5mPa・secの範囲内のものが挙げられ、高粘度である顔料インクとしては、粘度が約8〜11mPa・secの範囲内のものが挙げられるが、前述した構成のヘッド41で噴射できるインクを前提に考えた場合、サテライトのインク滴Isを発生させないように制御することは困難である。
このように生成されたメインのインク滴Imとサテライトのインク滴Isは、キャリッジ31の移動に伴い用紙表面(請求項に係る「媒体表面」に相当する。)に沿って流れる空気(この例では水平方向の風。便宜上、以下の説明では、横風Wsともいう。)の影響を受ける。また、これらのインク滴は、用紙方向(この例では垂直方向)への飛翔速度が異なっており、サテライトのインク滴Isはメインのインク滴Imよりも飛翔速度が遅い。さらに、サテライトのインク滴Isはメインのインク滴Imに比べて少ない量である。従って、サテライトのインク滴Isは、メインのインク滴Imに比べて横風Wsの影響を強く受ける。その結果、サテライトのインク滴Isは、メインのインク滴Imよりも、横風Wsの風下側に着弾する。そして、サテライトのインク滴Isとメインのインク滴Imの着弾位置のずれ量は、両インク滴Im,Isの飛翔速度の差、ヘッド41の用紙対向面41aから用紙表面までの間隔(インク滴の垂直方向の飛翔距離)、横風Wsの速度(キャリッジ31の移動速度Vcr)等によって変化する。
<風紋現象について>
ところで、前述したように、1つのノズル列42を構成するノズル#iの数が増え、またキャリッジ31(ヘッド41)の移動速度が高速化し、さらにインク滴の噴射周波数が高くなると、サテライトのインク滴Isに関し、その着弾位置が正規の位置から大きくずれ、不測の着弾位置ずれが生じる。ここで、図16は、サテライトのインク滴Isにおける不測の着弾位置ずれを模式的に示した図である。また、図17は、不測の着弾位置ずれが生じている部分を拡大して示した模式図である。
図16に示すように、サテライトのインク滴Isにおける不測の着弾位置ずれにより、用紙表面には、砂丘の表面などに風によってできた模様(つまり、風紋)と似た模様が形成される。便宜上、以下の説明では、この風紋と似た模様が形成される現象のことを、風紋現象ということにする。そして、図17に示すように、この風紋と似た模様は、主にサテライトのインク滴Isの着弾位置ずれが原因となって形成される。すなわち、本来であれば、図15Bに示すように、メインのインク滴Imとサテライトのインク滴Isとは、キャリッジ移動方向に並んで着弾する。しかし、風紋現象が発生している場所では、サテライトのインク滴Isの着弾位置が大きくずれている。このような風紋と似た模様は、画質の低下を招き、高画質化の妨げとなる。従って、風紋現象の発生を防止することが求められている。
ここで、風紋現象の発生原因について考察する。前述したように、風紋現象は、主にサテライトのインク滴Isが正規の位置からずれて着弾することによって生じる。このことから、風紋現象には、サテライトのインク滴Isの大きさ(重量)及び飛翔速度と、横風Wsの乱れとが関与していると考えられる。すなわち、サテライトのインク滴Isは、メインのインク滴Imに比べて十分小さいので、飛翔中の減速度合いがメインのインク滴Imに比べて大きい。一例を挙げると、メインのインク滴Imに関し、そのインク重量は5.0ng、飛翔速度は9m/sである。一方、サテライトのインク滴Isに関し、そのインク重量は2.7ng、飛翔速度は6m/sである。このように重量が小さく飛翔速度も遅くなるため、サテライトのインク滴Isは、メインのインク滴Imに比べて横風Wsの影響を受けやすい。その結果、横風Wsの乱れによって、サテライトのインク滴Isの着弾位置ずれが生じると考えられる。
次に、横風Wsの乱れについて検討する。ここで、図18Aは、1つのノズル#iからインク滴(Im,Is)を噴射させた場合における横風Wsを模式的に示した図である。図18Bは、連続する複数のノズル#iからインク滴(Im,Is)を噴射させた場合における横風Wsを模式的に示した図である。また、図19は、噴射されたインク滴により生じた空気の流れ(便宜上、以下の説明では、下向きの風Wvともいう。)と、横風Wsとの関係を模式的に示した図である。また、図20は、下向きの風Wvが横風Wsによって破られた状態を模式的に示した図である。
シミュレーションによれば、キャリッジ31の移動中において、横風Wsは、キャリッジ31が進む方向とは反対向きに流れる。そして、1つのノズル#iからインク滴を噴射させた場合には、図18Aに示すように、横風Wsは、このインク滴を避けて流れる。これは、図19に示すように、インク滴の繰り返し噴射により、下向きの風Wv、つまり、用紙Sに向かう方向の空気の流れが生じたためと考えられる。この場合において、横風Wsは、1つのノズル分だけ流れを変えれば済むので、円滑に流れる。
そして、連続する複数のノズル#iからインク滴を噴射させた場合には、図18Bに示すように、横風Wsは、これらのノズル#iに相当する分だけ流れを変える必要が生じる。すなわち、これらのノズル#iから繰り返しインク滴が噴射されることにより、下向きの風Wvは、エアーカーテンと同じような機能を発揮すると考えられる。従って、この場合において、横風Wsは、下向きの風Wvに当たってその向きを変えると考えられる。そして、下向きの風Wv(エアーカーテン)には、横風Wsが当たることによって、キャリッジ31の進む方向とは反対向きの力(以下、横風Wsによる力ともいう。)が加わることになる。
この横風Wsによる力は、連続するノズル#iの数が増えるほど強くなる。また、この力は、キャリッジ31の移動速度Vcrが速くなるほど、つまり横風Wsの流れが速くなるほど強くなる。一方、下向きの風Wvの力は、ヘッド41の用紙対向面41aから用紙表面までの間隔が開く程に弱くなる。そして、この横風Wsによる力が、下向きの風Wvの力よりも強くなった場合には、例えば図20に示すように、横風Wsが下向きの風Wvを突き抜ける。この状態において、横風Wsは、下向きの風Wvとの相互作用によって流れを乱される。そして、流れが乱された横風Wsによって、サテライトのインク滴Isの着弾位置が正規の位置からずれ、前述した風紋現象が生じたと考えられる。
ここで、インク滴を噴射する、連続するノズル#iの数を変化させた際の風紋現象の発生状態を調べた実験結果を表1及び表2に示す。
Figure 0004501476
Figure 0004501476
この実験の条件では、連続するノズル#iの数が33以上になると、風紋現象の発生が目視で確認された。そして、この風紋現象は、連続するノズル#iの数が増える毎に顕著になることも確認された。なお、風紋現象の発生が確認されるノズル#iの数は、ヘッド41の用紙対向面41aから用紙表面までの間隔PGa(図15を参照。)、キャリッジ31の移動速度Vcr、ノズル#iの密度(形成ピッチ)などに応じて変化すると考えられる。
また、ヘッド41の用紙対向面41aから用紙表面までの間隔PGaを変化させた際の風紋現象の発生状態を調べた実験結果を表3に示す。
Figure 0004501476
この実験の条件では、ヘッド41の用紙対向面41aから用紙表面までの間隔PGaが1.2mmになると、風紋現象の発生が目視で確認された。そして、この風紋現象は、ヘッド41の用紙対向面41aから用紙表面までの間隔PGaが空く程に顕著になることも確認された。なお、風紋現象の発生が確認される間隔もまた、ヘッド41の用紙対向面41aから用紙表面までの間隔PGa、キャリッジ31の移動速度Vcr、ノズル#iの密度などに応じて変化すると考えられる。
<本実施形態の要点>
このように風紋現象は、サテライトのインク滴Isの飛翔速度、及び横風Wsの乱れによって生じると考えられる。ここで、サテライトのインク滴Isは、空気の粘性抵抗の影響を大きく受ける。このため、サテライトのインク滴Isの飛翔速度は、インク滴の飛翔距離が長くなるほどに遅くなる。この点を考慮して本実施形態では、ノズル列42の一端のノズル#1と他端のノズル#180に挟まれた複数のノズル#iの中に、用紙対向面41aから用紙表面までの間隔PGaに応じた数の、インクを噴射させない不噴射ノズルを定めるようにした。つまり、間隔PGaに応じて、不噴射ノズルの数を定めるようにした。なお、この場合において、間隔PGaに応じた数とは、「0」を含んでいる。このため、風紋現象が発生しない条件下では、不噴射ノズルは設定されない。そして、風紋現象が発生する条件下では、風紋現象の顕著さに応じた数の不噴射ノズルが設定される。
このように構成することで、ノズル列42における不噴射ノズルの部分は、そのノズル列42における他の部分よりも、隣り合うノズル#i同士の間隔が拡がった状態と同じ様になる。このため、インクの噴射時において、不噴射ノズルに対応する部分については、下向きの風Wvが他の部分よりも弱くなったり、生じなかったりする。これにより、横風Wsが下向きの流れに影響され難くなり、円滑に流れる。その結果、サテライトのインク滴Isに関する不測の着弾位置ずれを防止できる。
<ヘッドの高さ調整について>
まず、ヘッド41の高さ調整機構について説明する。ここで、図21は、ギャップ調整レバー34及びガイド軸33によるヘッド41の上下方向の移動の様子を説明する図である。すなわち、図21Aは、ヘッド41の用紙対向面41aがプラテン24の表面に接近した状態を説明する図である。図21Bは、ヘッド41の用紙対向面41aがプラテン24の表面から離隔した状態を説明する図である。図21Cは、ヘッド41の用紙対向面41aの位置の違いを説明する図である。
図21Aに示すように、ヘッド41の用紙対向面41aは、ギャップ調整レバー34がほぼ真上に向いているとき、プラテン表面に最も近接した状態になる。このヘッド41の下降位置においては、ヘッド41の用紙対向面41aからプラテン表面までの間隔PG1は1.5mmとなる。そして、図21Bに示すように、ギャップ調整レバー34が、用紙搬送方向の上流側(この図における右側)に傾倒されると、ガイド軸33が0.5mmほど上昇する。これにより、ヘッド41の用紙対向面41aも上昇する。すなわち、図21Cに示すように、ヘッド41の用紙対向面41aは、点線で示す最下位置から実線で示す上昇位置に移動する。この上昇位置において、ヘッド41の用紙対向面41aからプラテン表面までの間隔PG2は、2.0mmとなる。また、ヘッド41の用紙対向面41aが上昇位置にあるとき、つまり、ギャップ調整レバー34が傾倒状態にあるとき、ヘッド位置検出センサ55はオン状態となって検出信号を出力する。この例では、ヘッド位置検出センサ55はマイクロスイッチによって構成されており、ギャップ調整レバー34が当接することでスイッチがオン状態にされる。
このように、本実施形態では、ヘッド41の高さが高低の2段階に切り替えられる。そして、ヘッド41の高さが「高」の場合、ヘッド位置検出センサ55からの検出信号がコントローラ60に入力される。このため、コントローラ60は、ヘッド位置検出センサ55からの検出信号を監視することで、ヘッド41の高さを認識することができる。
例えば、図22に示すように、プリンタ1のメモリ63(図4を参照。)には、検出信号に基づくヘッド位置検出センサ55の状態と、ヘッド41の高さ方向の位置と、用紙対向面41aからプラテン表面までの間隔との関係を示すテーブル情報が格納されている。
そして、コントローラ60は、このテーブル情報を参照することで、ヘッド41の高さを認識する。また、コントローラ60は、認識されたヘッド41の高さの情報に基づき、ヘッド41の用紙対向面41aからプラテン表面までの間隔PG1,PG2を取得する。取得されたヘッド41の用紙対向面41aからプラテン表面までの間隔PG1,PG2は、プリンタドライバ116に送信される。
<用紙の厚さ、及び用紙対向面から用紙表面までの間隔の認識について>
また、コントローラ60は、プリンタドライバ116のユーザーインタフェースを介して入力された用紙種類の情報に基づいて用紙Sの厚さの情報を取得する。
例えば、図23に示すように、プリンタ1のメモリ63には、用紙種類と用紙厚さの関係を示すテーブル情報が格納されている。そして、コントローラ60は、このテーブル情報を参照することで、入力された用紙種類の情報から、その用紙Sの厚さの情報を取得する。この用紙種類の情報は、印刷モードの設定等といった他の用途に用いられるものである。そして、このような情報を、用紙Sの厚さの情報として用いることで、入力される情報の数を少なくすることができ、使い勝手の向上が図れる。
そして、この取得された用紙Sの厚さの情報についても、プリンタドライバ116に送信される。
<インク滴の噴射周波数の認識について>
また、コントローラ60は、プリンタドライバ116のユーザーインタフェースを介して入力された画質の情報に基づいて印刷モードの情報を取得する。例えば、図24に示すように、プリンタ1のメモリ63には、画質と印刷モードの関係を示すテーブル情報が格納されている。そして、この図24に示すように、インク滴の噴射周波数やキャリッジ移動速度は、印刷モードによって定められる。
例えば、画質が「普通」の場合、印刷モードとして「高速」が設定される。そして、「高速」の印刷モードにおいて、インク滴の噴射周波数は「高」に定められる。この場合の噴射周波数は、例えば14.4kHzである。また、キャリッジ移動速度は「高速」に定められる。この場合の移動速度は、例えば、76.2cm/sec(300cps)となる。
一方、画質が「きれい」の場合、印刷モードとして「高画質」が設定される。そして、「高画質」の印刷モードにおいて、インク滴の噴射周波数は「低」に定められる。この場合の噴射周波数は、例えば7.2kHzである。また、キャリッジ移動速度は「低速」に定められる。この場合の移動速度は、例えば、47.0cm/sec(185cps)となる。
そして、インク滴の噴射周波数は、下向きの風Wvの強さに影響を及ぼす。すなわち、インク滴の噴射周波数が高くなるほど、下向きの風Wvが強くなる。このため、インク滴の噴射周波数に応じて風紋現象の発生しやすさが変化する。
<風紋現象を抑制する制御について>
プリンタドライバ116は、請求項に係る「噴射制御部」として機能する。すなわち、プリンタドライバ116は、ヘッド41の用紙対向面41aからプラテン表面までの間隔PG1,PG2に関する情報と、用紙Sの厚さに関する情報とに基づき、ヘッド41の用紙対向面41aから用紙表面までの間隔PGaを取得する。次に、プリンタドライバ116は、取得された間隔と印刷モードの情報とから不噴射ノズルを設定するか否かを判断する。その後、プリンタドライバ116は、ハーフトーン処理された画素データを、判断結果に基づいてプリンタ1に送信する。以下、詳細に説明する。
図25は、プリンタドライバ116で行われるラスタライズ処理の各動作を説明するフローチャートである。そして、プリンタドライバ116は、各動作を実行するためのコードを有する。
このラスタライズ処理において、プリンタドライバ116は、まず、ヘッド41の用紙対向面41aから用紙表面までの間隔PGaを取得する(S011)。この動作は、コントローラ60から送信されたヘッド41の用紙対向面41aからプラテン表面までの間隔PG1,PG2の情報、及び用紙Sの厚さの情報に基づいて行われる。例えば、プリンタドライバ116は、ヘッド41の用紙対向面41aからプラテン表面までの間隔から用紙Sの厚さを減算することにより、ヘッド41の用紙対向面41aから用紙表面までの間隔PGaを取得する。このような構成により、専用の測定部を設けなくとも間隔PGaを取得することができる。これにより部品点数の削減が図れる。
ここで、表4は、ヘッド41の用紙対向面41aからプラテン表面までの間隔が1.5mmの場合におけるヘッド41の用紙対向面41aから用紙表面までの間隔PGaを、用紙Sの種類毎に示した表である。また、表5は、ヘッド41の用紙対向面41aからプラテン表面までの間隔が2.0mmの場合におけるヘッド41の用紙対向面41aから用紙表面までの間隔PGaを、用紙Sの種類毎に示した表である。これらの表に示すように、用紙対向面41aからプラテン表面までの間隔PG1が1.5mmの場合は、ヘッド41の用紙対向面41aから用紙表面までの間隔PGaは1.5mm以下になる。また、用紙対向面41aからプラテン表面までの間隔PG2が2.0mmの場合は、ヘッド41の用紙対向面41aから用紙表面までの間隔PGaは1.7mm以上になる。
Figure 0004501476
Figure 0004501476
ヘッド41の用紙対向面41aから用紙表面までの間隔PGaを取得したならば、プリンタドライバ116は、設定されている印刷モードを取得する(S012)。本実施形態では、印刷モードとして「普通」と「きれい」の2種類を用意してある。このため、このプリンタドライバ116は、「普通」が「きれい」のいずれかの印刷モードを取得する。
設定されている印刷モードを取得したならば、プリンタドライバ116は、不噴射ノズルを設定するか否かを判断する(S013)。この判断の基準は、プリンタ1の種類によって相違するが、本実施形態では、ヘッド41の用紙対向面41aから用紙表面までの間隔PGaが1.5mmよりも広く、且つ、印刷モードとして「普通」が設定されている場合に、不噴射ノズルを設定するようにしている。これは、前述した理由による。前述したように、風紋現象は、ヘッド41の用紙対向面41aから用紙表面までの間隔PGaが広いほど発生しやすく、キャリッジ31の移動速度が速いほど発生しやすい。さらに、インク滴の噴射周波数が高いほど発生しやすいからである。本実施形態では、これらの条件を考慮して、判断基準が定められている。すなわち、印刷モードとして「普通」が設定され、且つ、ヘッド41が前述した上昇位置に位置付けられている場合に、不噴射ノズルを定めると判断される。また、いずれか一方でも条件を満たさない場合には、不噴射ノズルは定められない。
そして、前述した条件を満たさなかった場合、すなわち、ヘッド41が下降位置に位置付けられている場合、或いは、印刷モードとして「きれい」が設定されている場合には、不噴射ノズルは設定されない(S014)。この場合、ノズル列42を構成する全てのノズル#iがインクの噴射が可能な状態となる。この場合には、並べ替え動作(S015)にて、全てのノズル#iに対応する数の画素データについて並べ替えが行われ、プリンタ1に送信される。
一方、前述した条件を満たした場合には、不噴射ノズルが設定される(S016)。本実施形態では、図26Aに示すように、キャリッジ31の移動における往路で奇数ノズル(#1,#3,#5, )を使用し、復路で偶数ノズル(#2,#4,#6, )を使用する。つまり、不噴射ノズルを1つのノズルごとに定めている。不噴射ノズルをこのように定めることで、図26Bに示すように、ノズル#iの形成ピッチが倍に拡がった状態と等しくなる。これにより、前述したドット形成処理においては、横風Wsが、不噴射ノズルに対応する部分を通じて流れる。これにより、横風Wsに関し、空気の流れの乱れが防止され、サテライトの液滴に関する不測の着弾位置ずれを防止できる。
<不噴射ノズルの設定について>
ところで、前述した不噴射ノズルの設定動作(S016)では、不噴射ノズルを1つのノズル毎に定めているが、不噴射ノズルを多く定めると、その分だけ印刷の速度が低下するので、不噴射ノズルはできるだけ少ない数であることが望ましい。つまり、風紋現象が発生しない最低数を、所定ノズル毎に設けることが望ましい。そこで、不噴射ノズルの設定割合を変化させた場合におけるサテライトの不測の位置ずれ(風紋現象)の発生状態を実験により確認した。
確認結果を表6に示す。
Figure 0004501476
この表6において、Dutyとは、ノズル列42を構成するノズル#iの数に対する、不噴射ノズルの割合を示している。本実施形態では、1つのノズル列42が180個のノズル#iを有しているので、Dutyが95%とは、180ノズルのうち、95%のノズル#iを使用して液体を噴射させることを意味する。この場合、171ノズルがインクの噴射に使用されることとなる。
そして、この表6より、本実施形態のプリンタ1では、Dutyが75%となる数に不噴射ノズルを設定すれば、風紋現象の発生を確実に防止できることが確認されている。つまり、3個のノズル#iに対し、1個の不使用ノズルを設ければよい。この場合において、不噴射ノズルは、間隔が均等であること、つまり、所定ノズル数毎に定められることが好ましい。これは、下向きの風Wvが弱い部分、若しくはこの風が生じていない部分が、一定間隔毎に生じるからである。言い換えれば、横風Wsが通る部分が一定間隔毎に形成されるからである。これにより、そのノズル列42に属する複数のノズル全体を有効に使用することができる。
さらに、不噴射ノズルに関しては、用紙対向面41aから用紙表面までの間隔PGaに応じた数に設定することが好ましい。これは、間隔PGaに応じて、必要な不噴射ノズルの数が変化するからである。この場合において、ヘッド41の高さ調整機構は、ヘッド41の高さを複数段階に調整できるものが好ましい。例えば、ギャップ調整レバー34に代えて、ガイド軸33が偏心状態で取り付けられたギアを設け、このギアをステップモータ等の回転量及び方向が制御できる駆動源によって回転させる構成が好ましい。このように構成することで、不噴射ノズルの数を必要最小限にすることができ、印刷速度の向上と風紋現象の防止とを高いレベルで両立させることができる。
また、図27に一例を示すように、不噴射ノズルを連続する複数のノズル#iとしてもよい。このように構成することにより、横風Wsが通る部分の幅を調整できる。その結果、不噴射ノズルを、そのプリンタ1にとって最適な配置とすることができる。そして、不噴射ノズルの数は、不噴射ノズルに挟まれた噴射ノズル#iの数に応じて定められる構成が望ましい。これは、横風Wsが通過する部分に関し、その幅を、インクを噴射可能なノズル#iの数に適合させることができるからである。その結果、不噴射ノズルの最適化が図れる。また、不噴射ノズルの数を、インク滴の噴射周波数に応じて定めるようにしてもよい。このようにすると、下向きの風Wvの強さに応じて横風Wsが通過する部分の幅を最適化でき、風紋現象の発生を確実に防止できるからである。
===その他の実施の形態===
<不噴射ノズルの設定について>
なお、上記の実施形態では、不噴射ノズルの設定をプリンタドライバ116によって行わせたが、それに代えてプリンタ1のコントローラ60に行わせてもよい。
<プリンタについて>
前述の実施形態では、プリンタ1が説明されていたが、これに限られるものではない。例えば、カラーフィルタ製造装置、染色装置、微細加工装置、半導体製造装置、表面加工装置、三次元造形機、液体気化装置、有機EL製造装置(特に高分子EL製造装置)、ディスプレイ製造装置、成膜装置、DNAチップ製造装置などのインクジェット技術を応用した各種の記録装置に、本実施形態と同様の技術を適用しても良い。また、これらの方法や製造方法も応用範囲の範疇である。
<インクについて>
前述の実施形態は、プリンタ1の実施形態であったので、染料インク又は顔料インクをノズル#iから噴射していた。しかし、ノズル#iから噴射するインクは、このようなインクに限られるものではない。
<ノズルについて>
前述の実施形態では、ピエゾ素子PZTを用いてインクを噴射させていた。しかし、インクを噴射させる方式は、これに限られるものではない。例えば、熱によりノズル内に泡を発生させる方式など、他の方式を用いてもよい。
<印刷に用いるノズル列について>
前述の実施形態では、8列のノズル列42のそれぞれから異なる色のインクを噴射可能であるが、これに限定されない。ノズル列42は4列や6列であっても、また2列であってもよい。
印刷システムの外観構成を示した説明図である。 プリンタドライバが行う基本的な処理の概略的な説明図である。 プリンタドライバのユーザーインタフェースの説明図である。 プリンタの全体構成のブロック図である。 プリンタの全体構成の概略図である。 プリンタの全体構成の横断面図である。 図7Aは、ヘッドの一部分を、ノズル列とは直交する方向に切断した断面図である。図7Bは、図7Aにおける圧力室付近の拡大図である。 図8は、ヘッドの用紙対向面におけるノズルの配列を説明する図である。 ヘッドを駆動するヘッド駆動部、及びその周辺部を説明する図である。 ヘッドを駆動するヘッド駆動部、及びその周辺部を説明する図である。 原駆動信号発生部から発生される原駆動信号を説明する図である。 ノズル毎の駆動信号を説明する図である。 印刷時の動作のフローチャートである。 図14A及び図14Bは、インク滴の生成過程を説明する模式図である。 図15Aは、インク滴の飛翔軌跡を説明する模式図である。図15Bは、メインのインク滴とサテライトのインク滴の着弾位置ずれを示す模式図であって、通常生じる着弾位置ずれを示したものである。 サテライトのインク滴における不測の着弾位置ずれを模式的に示した図である。 不測の着弾位置ずれが生じている部分を拡大して示した模式図である。 図18Aは、1つのノズルからインク滴を噴射させた場合における横風を模式的に示した図である。図18Bは、連続する複数のノズルからインク滴を噴射させた場合における横風を模式的に示した図である。 噴射されたインク滴により生じた下向きの風と、横風との関係を模式的に示した図である。 下向きの風が横風によって破られた状態を模式的に示した図である。 図21Aは、用紙対向面がプラテン表面に接近した状態を説明する図である。図21Bは、用紙対向面がプラテン表面から離隔した状態を説明する図である。図21Cは、用紙対向面の位置の違いを説明する図である。 メモリに格納されるテーブル情報を説明する図である。 メモリに格納されるテーブル情報を説明する図である。 メモリに格納されるテーブル情報を説明する図である。 プリンタドライバで行われるラスタライズ処理の各動作を説明するフローチャートである。 図26A及び図26Bは、不噴射ノズルを設定した状態を模式的に説明する図である。 連続する複数の不噴射ノズルを例示した図である。
符号の説明
1 プリンタ,20 搬送ユニット,21 給紙ローラ,22 搬送モータ,
23 搬送ローラ,24 プラテン,25 排紙ローラ,30 キャリッジユニット,
31 キャリッジ,32 キャリッジモータ,33 ガイド軸,
34 ギャップ調整レバー,34a 回転軸,35 インクカートリッジ,
40 ヘッドユニット,41 ヘッド,41a 用紙対向面,411 ケース,
411a 収容室,412 流路ユニット,412a 流路形成板,412b 弾性板,
412c ノズルプレート,412d 圧力室,412e ノズル連通口,
412f 共通インク室,412g インク供給路,412h 支持枠,
412i 弾性膜,412j アイランド部,413 ピエゾ素子ユニット,
413a ピエゾ素子群,413b 接着基板,42 ノズル列,43 ヘッド駆動部,
431 第1シフトレジスタ群,432 第2シフトレジスタ群,
433 ラッチ回路群,434 デコーダ群,44 原駆動信号発生部,
50 センサ群,51 リニア式エンコーダ,52 ロータリー式エンコーダ,
53 紙検出センサ,54 紙幅センサ,55 ヘッド位置検出センサ,
60 コントローラ,61 インターフェース部,62 CPU,63 メモリ,
64 ユニット制御回路,
100 印刷システム,110 コンピュータ,112 ビデオドライバ,
114 アプリケーションプログラム,116 プリンタドライバ,120 表示装置,
130 入力装置,131 キーボード,132 マウス,140 記録再生装置,
141 フレキシブルディスクドライブ装置,142 CD−ROMドライブ装置,
PZT ピエゾ素子,SW スイッチ群,Ws 横風,Wv 下向きの風

Claims (10)

  1. 列状に並べられた複数のノズルからなるノズル列が媒体対向面に設けられたヘッドと、
    前記ヘッドを、媒体の表面に沿った所定方向に移動させるヘッド移動部と、
    前記ヘッドと前記媒体との間隔を調整する間隔調整部と、
    液体の噴射制御を行う噴射制御部と、
    を備えた液体噴射装置であって、
    前記噴射制御部は、
    前記ノズル列の一端のノズルと他端のノズルに挟まれた複数のノズルの中に、
    前記媒体対向面から前記媒体の表面までの間隔に応じて、液体を噴射させない不噴射ノズルの数を定めることを特徴とする液体噴射装置。
  2. 請求項1に記載の液体噴射装置であって、
    前記噴射制御部は、
    前記不噴射ノズルを、所定ノズル数毎に定めることを特徴とする液体噴射装置。
  3. 請求項2に記載の液体噴射装置であって、
    前記不噴射ノズルは、
    隣接する複数のノズルによって構成されることを特徴とする液体噴射装置。
  4. 請求項3に記載の液体噴射装置であって、
    前記隣接する複数のノズルは、
    前記所定ノズル数に応じて、その数が定められることを特徴とする液体噴射装置。
  5. 請求項1から請求項4のいずれかに記載の液体噴射装置であって、
    前記噴射制御部は、
    前記液体の噴射周波数に応じて、前記不噴射ノズルを定めることを特徴とする液体噴射装置。
  6. 請求項1から請求項5のいずれかに記載の液体噴射装置であって、
    前記媒体が載置される媒体載置部を備え、
    前記噴射制御部は、
    前記媒体載置部の表面から前記媒体対向面までの間隔に関する情報と、前記媒体の厚さに関する情報とに基づき、前記媒体対向面から前記媒体の表面までの間隔を取得することを特徴とする液体噴射装置。
  7. 請求項6に記載の液体噴射装置であって、
    前記間隔調整部は、
    前記ヘッドを、前記媒体に近接する方向と離隔する方向とに移動させる他のヘッド移動部であり、
    前記媒体載置部の表面から前記媒体対向面までの間隔に関する情報は、
    前記他のヘッド移動部により定められるヘッドの位置を示す情報であることを特徴とする液体噴射装置。
  8. 請求項6又は請求項7に記載の液体噴射装置であって、
    前記媒体の厚さに関する情報は、
    前記媒体の種類を示す情報であることを特徴とする液体噴射装置。
  9. 列状に並べられた複数のノズルからなるノズル列が媒体対向面に設けられたヘッドと、
    前記ヘッドを、媒体の表面に沿った所定方向に移動させるヘッド移動部と、
    前記ヘッドと前記媒体との間隔を調整する間隔調整部と、
    液体の噴射制御を行う噴射制御部と、
    を備えた液体噴射装置であって、
    前記媒体が載置される媒体載置部を備え、
    前記間隔調整部は、
    前記ヘッドを、前記媒体に近接する方向と離隔する方向とに移動させる他のヘッド移動部であり、
    前記噴射制御部は、
    前記媒体載置部の表面から前記媒体対向面までの間隔に関する情報と、媒体の厚さに関する情報とに基づき、前記媒体対向面から前記媒体の表面までの間隔を取得し、
    前記ノズル列の一端のノズルと他端のノズルに挟まれた複数のノズルの中に、
    隣接する複数のノズルによって構成され、前記媒体対向面から前記媒体の表面までの間隔に応じた数の、液体を噴射させない不噴射ノズルを、前記媒体対向面から前記媒体の表面までの間隔、及び前記液体の噴射周波数に応じて、所定ノズル数毎に定め、
    前記隣接する複数のノズルは、前記所定ノズル数に応じて、その数が定められ、
    前記媒体載置部の表面から前記媒体対向面までの間隔に関する情報は、前記他のヘッド移動部により定められるヘッドの位置を示す情報であり、
    前記媒体の厚さに関する情報は、前記媒体の種類を示す情報であることを特徴とする液体噴射装置。
  10. 列状に並べられた複数のノズルからなるノズル列が媒体対向面に設けられたヘッドを、媒体の表面に沿った所定方向に移動させつつ、前記ノズルから液体を噴射させる液体噴射方法であって、
    前記媒体対向面から前記媒体の表面までの間隔を取得するステップと、
    前記媒体対向面から前記媒体の表面までの間隔に応じて、液体を噴射させない不噴射ノズルを、前記ノズル列の一端のノズルと他端のノズルに挟まれた複数のノズルの中に定めるステップとを、
    有することを特徴とする液体噴射方法。

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