JP4501390B2 - 青紫半導体レーザー感光性画像形成材 - Google Patents

青紫半導体レーザー感光性画像形成材 Download PDF

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Description

本発明は、プリント配線板、プラズマディスプレイ用配線板、液晶ディスプレイ用配線板、大規模集積回路、薄型トランジスタ、半導体パッケージ等の微細電子回路の形成に有用な、特に青紫半導体レーザーによる露光に適した画像形成材、及びそれを用いた画像形成方法に関する。
従来より、プリント配線基板、プラズマディスプレイ用配線板、液晶ディスプレイ用配線板、大規模集積回路、薄型トランジスタ、半導体パッケージ等の微細電子回路の形成には、例えば、被加工基板上に感光性レジスト材層を有し、必要に応じてその上に保護層を有する画像形成材のその感光性レジスト材層を、マスクフィルム等を通して紫外線照射して露光した後、マスクフィルムを除去し、更に保護層を有する場合にはその保護層を除去し、露光部と非露光部の現像液に対する溶解性の差を利用して現像してパターンを形成し、このパターン層をマスクとして被加工基板をエッチングやメッキ等の加工を行うことにより、被加工基板上に回路パターンを形成するリソグラフィー法が広く用いられている。
近年、露光光源にレーザー光を用いることにより、マスクフィルムを用いずに、コンピュータ等のデジタル情報から直接画像を形成するレーザー直接描画法が、解像性や位置精度等の向上も図れ、さらには脱マスクによるコストダウンといったことからも注目されている。
レーザー直接描画法に用いられるレーザー光源としては、紫外から赤外領域の光を発振する種々のものが知られているが、画像露光に利用できるものとしては、出力、安定性、感光能力、及びコスト等の点から、UV固体レーザー(350〜380nm)、青紫半導体レーザー(390〜430nm)、アルゴンイオンレーザー(488nm)、FD-YAGレーザー(532nm)、及び近赤外半導体レーザー(832nm)、YAGレーザー(1064nm)等が有力視されている。例えば、波長488nmのアルゴンイオンレーザー、波長532nmのFD-YAGレーザーが実用化に先行しているが、これらは可視光に対する感度を持つ感光性レジスト材を用いる為、黄色灯下でのセーフライト性に劣り、赤色灯照明のような暗室環境下での作業が必要であるという制約がある。一方で、黄色灯照明のような明室環境下での作業が可能な、UVレーザー(波長350〜365nm程度。)も実用化されつつあるが、高解像のパターンに対応出来ない(30〜50μmのライン/スペースが限界)等の難点があり、未完成の状態となっている。
他方、近年のレーザー技術の著しい進歩により、光源の寿命が長く(10,000〜20,000時間)、ビーム径も10μm以下への絞り込みが可能であり、黄色灯下での作業が可能な波長390〜430nmの青紫色領域で安定的に発振できる半導体レーザーの利用が、特に平板印刷版の分野において実用化されつつある。
従来、青紫半導体レーザーとしては、レーザー素子単体での出力が数〜数十mW程度のものが用いられてきたが、近年の技術の進歩及び露光の際のスループットの改善要求等から、レーザー素子を数〜数十個接続して高出力化したレーザー光源や、更にそれらを複数個搭載して並列的に露光を行う露光機が開発されている。また、製造メーカーの一つである日亜工業化学社からは、個々のレーザー素子から発振されるレーザーの中心波長は400〜420nmと個体差を有していることも公表されている。
これらのことを鑑みるに、これらの青紫半導体レーザ−を用いたリソグラフィー用露光機に用いられる高出力のレーザー光源には、例えば発振波長を405nmに限定したレーザー素子のみを限定して使用することは装置コスト的に非常に不利であるため、波長400〜420nmの範囲で発振波長の異なるレーザー素子が使用され、結果として発振波長分布の比較的広いあるいは異なるレーザー光源が提供されることが考えられる。また更に、スループットの改善などの為に一つの露光機に複数のレーザー光源が搭載される可能性も有り、その場合には、中心発振波長や分布の異なる複数のレーザー光源が同一の露光機内に搭載される事が考えられる。言い換えれば、高出力の青紫半導体レーザー光源を搭載した露光機では、露光機毎、更にはレーザー光源が複数搭載されている場合には露光エリア毎に、それぞれ異なる波長や波長分布のレーザー光源により露光が行われる可能性がある。
一方、青紫半導体レーザー感光性組成物としては、例えば特開2002-296764号公報に、青紫半導体レーザー感光性平板印刷版に関する技術が開示されているが、従来公知の技術においては、使用される露光機はレーザー素子単体を使用するものが前提とされており、幅広い波長域での露光に対応することに着眼した、或いは対応可能な感光性組成物はこれまで知られていない。
本発明の目的は、上記の状況を鑑み、波長400〜420nmのいずれの波長での露光にも対応可能な画像形成材、言い換えれば前記のごとき露光機を用いても、露光機の個体差に依存せず、また露光面全面に均一な画像形成を行う事の出来る画像形成材を提供することにある。
本発明者らは、上記課題について鋭意検討した結果、特定の性質を有する感光性樹脂組成物を使用することにより、上記目的を達成可能である事を見出し、本発明を完成するに至った。即ち、本発明の要旨は次の通りである。
1、被加工基板上に、下記一般式(IV)、(V)又は(VI)で表される化合物を少なくとも1種含有する感光性樹脂組成物からなる青紫半導体レーザー感光性樹脂組成物層を少なくとも有する画像形成材であって、下記の(1)を満たすことを特徴とする画像形成材
(1)波長400nmの光源による露光により画像形成可能な最小露光量S[400nm](mJ/cm2)と波長420nmの光源による露光により画像形成可能な最小露光量S[420nm](mJ/cm2)との比S[400nm]/S[420nm]が、0.47以上、1.53以下であること
Figure 0004501390
〔式(IV)中、A〜Cは各々独立して、置換基を有していても良い芳香族性の炭化水素環基又は芳香族性の複素環基を示す。〕
Figure 0004501390
〔式(V)中、R 11 〜R 19 は各々独立して、水素原子、ハロゲン原子、置換されていても良
い(ハロ)アルキル基を示し、互いに隣り合う基は結合して環を形成していても良い。〕
Figure 0004501390
〔式(VI)中、R 20 〜R 22 は各々独立して、置換されていても良い(ハロ)アルキル基又は(ハロ)アリール基を示す。Yは硫黄原子、酸素原子又は置換されていても良い窒素原子を示す。また、R 20 とR 21 、R 21 とR 22 、R 22 とYは各々独立して、互いに結合して環を形成していてもよい。またZは置換されていても良い、アルキレン基、アルキニレン基、又はアリーレン基を示す。〕
2、更に、下記の(2)または(3)を満たすことを特徴とする画像形成材
(2)波長405nmの光源による露光により画像形成可能な最小露光量S[405nm](mJ/cm2)と波長450nmの光源による露光により画像形成可能な最小露光量S[450nm](mJ/cm2)との比S[405nm]/S[450nm]が、0.2以下であること
(3)上記S[405nm](mJ/cm2)と波長450〜650nmの各波長の光源による露光により画像形成可能な最小露光量S[450-650nm](mJ/cm2)との比S[405nm]/S[450-650nm]が、0.2以下であること
本発明の画像形成材により、波長390〜430nmの青紫半導体レーザーによる直接描画に適した感度、及び解像性に優れた画像形成材を提供することが出来る。
以下、本発明を詳細に説明する。
本発明の画像形成材は、被加工基板上に少なくとも青紫半導体レーザー感光性樹脂組成物層を有する画像形成材であって、波長390〜430nmの青紫半導体レーザーで露光して、その後アルカリ現像液で現像して、画像パターンを形成させるものである。
本発明の主旨は、前述したように、波長域400〜420nmのいずれの波長或いは波長分布の光源を用いても同様の画像形成を行う事の出来る画像形成材を提供する事にあり、本発明の画像形成材は、次の(1)を満たすことを必須とする。
(1)波長400nmの光源による露光により画像形成可能な最小露光量S[400nm](mJ/cm2)と波長420nmの光源による露光により画像形成可能な最小露光量S[420nm](mJ/cm2)との比S[400nm]/S[420nm]が、0.47以上、1.53以下であること
ここで、各波長の光源による露光により画像形成可能な最小露光量は、例えば後述する実施例にて説明するように、回折分光照射装置を用いることにより測定する事が出来るが、本発明では波長400nm及び420nmそれぞれでの画像形成に係わる、所謂「感度」の比率が重要であるので、別の方法により求めても何ら問題はない。
最も好ましいS[400nm]/S[420nm]の値は1、即ち波長400nm及び420nmでの感度の差が無い事が最良であるが、実用上はある程度の許容される差を有していてもよく、その範囲として、通常0.47以上1.53以下、更に好ましくは0.70以上であり、好ましい上限は、1.40である。S[400nm]/S[420nm]が、上記未満、或いは超過である場合には、波長400nmと波長420nmでの「感度」差が大きすぎる為、レーザー光源毎に細線画像の幅が異なるなどの不具合を生じやすく、好ましくない。
また本発明の画像形成材は、下記の(2)または(3)を満たすことが好ましい。
(2)波長405nmの光源による露光により画像形成可能な最小露光量S[405nm](mJ/cm2)と波長450nmの光源による露光により画像形成可能な最小露光量S[450nm](mJ/cm2)との比S[405nm]/S[450nm]が、0.2以下であること
(3)上記S[405nm](mJ/cm2)と波長450〜650nmの各波長の光源による露光により画像形成可能な最小露光量S[450-650nm](mJ/cm2)との比S[405nm]/S[450-650nm]が、0.2以下であること
S[405nm]/S[450nm]及びS[405nm]/S[450-650nm]は、その値が小さいほど波長450nm及び450〜650nmでの感度が低いことを意味し、結果として黄色灯下、即ち波長500nm付近の光を含む環境下、での取り扱い性に優れる事となり、好ましい。逆に、上記超過であると、黄色灯下でも感光する可能性があり、好ましくない。S[405nm]/S[450nm]の上限は、好ましくは0.15以下であり、S[405nm]/S[450-650nm]の上限は、好ましくは0.15以下である。上記各値の下限は小さい程好ましいが、現実的には通常0.03以上である。
また本発明の画像形成材は、(4)波長405nmの青紫半導体レーザーに対する感度が、30mJ/cm2以下であることが好ましく、25mJ/cm2以下が更に好ましく、20mJ/cm2以下であることが特に好ましい。感度がこれを超過すると、露光時間が長くなり、生産性が悪くなる等の不具合を生じる為好ましくない。また実用上、1.5mJ/cm2以上が好ましく、2mJ/cm2以上が更に好ましい。
上記(1)〜(4)の条件を満たす具体的な方法としては、
(イ)感光性組成物中の成分、特に増感色素の種類及び量を適切に選択する方法
(ロ)感光性樹脂組成物層上に設けられていても良い酸素遮断層及び/又は光透過性調整層の吸収波長を調整する方法
(ハ)酸素遮断層及び/又は光透過性調整層と感光性樹脂組成物層を含む層の波長400nm及び420nmの吸光度(それぞれABS[400nm]、ABS[420nm]とする)の比ABS[400nm]/A
BS[420nm]が、0.5以上2以下となるよう調整する方法
等が挙げられる。
<<<感光性樹脂組成物>>>
本発明の感光性樹脂組成物としては、前記条件を満たす為のものであれば、特に限定されるものではないが、例えば、光重合型、化学増幅ネガ型、または化学増幅ポジ型の感光性樹脂組成物を挙げる事が出来る。
<<増感色素>>
本発明の感光性樹脂組成物は、波長390〜430nmの青紫半導体レーザーでの露光の際、該レーザー光を効率よく吸収して、各感光性樹脂組成物の画像形成能を発現させる為に、(D)波長390〜430nmに分光感度を持つ増感色素(以下、単に増感色素ということがある)を含有することが好ましい。ここで「分光感度を持つ」とは、例えば、後述する実施例に示した回折分光照射装置による方法において、画像を得る事が出来る事を意味する。かかる増感色素としては、トリアリールアミン系化合物、アクリドン系化合物、イミダゾール/オキサゾール/チアゾール系化合物が用いられる。またこれらの増感色素は複数を併用しても良い
増感色素:トリアリールアミン系化合物>
トリアリールアミン系化合物としては、下記一般式(IV)で表されるものを用いる
Figure 0004501390
〔式(IV)中、A〜Cは各々独立して、置換基を有していても良い芳香族性の炭化水素環基又は芳香族性の複素環基を示す。〕
ここで、A〜Cの芳香族性の炭化水素環基としては、フェニル基、トリル基等のアリール基が挙げられ、芳香族性の複素環基としては、ピリジル基、キノリニル基等の含窒素複素環基等が挙げられるが、アリール基が好ましい。これらの芳香族性の複素環基は、(ハロ)アルキル基、(ハロ)アリール基等の置換基を有していてもよく、中でも、該芳香族性の複素環基に直接に、又は(アザ)アルキレン基、(アザ)アルキニレン基或いはアリーレン基などを介して、置換基を有していても良い芳香族性の複素環基を有するアミノ基を更に有する化合物が特に好ましい。一般式(IV)で表される化合物の具体例としては、下記構造の化合物を挙げる事が出来る。
Figure 0004501390
<増感色素:アクリドン系化合物>
アクリドン系化合物としては、下記一般式(V)で表されるものを用いる
Figure 0004501390
〔式(V)中、R11〜R19は各々独立して、水素原子、ハロゲン原子、置換されていても良い(ハロ)アルキル基を示し、互いに隣り合う基は結合して環を形成していても良い。〕
ここで、R11〜R19の(ハロ)アルキル基としては、炭素数1〜12のものが好ましく、炭素数1〜8のものが更に好ましい。R11〜R19のハロゲン原子しては、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子などが挙げられるが、フッ素原子、塩素原子が好ましい。前記一般式(V)で表される化合物の具体例としては、9(10H)-アクリドン(V-1)や10-ブチル-2-クロロ-9(10H)-アクリドン(V-2)等を挙げる事が出来る。
<増感色素:イミダゾール/オキサゾール/チアゾール系化合物>
イミダゾール/オキサゾール/チアゾール系化合物としては、下記一般式(VI)で表されるものを用いる
Figure 0004501390
〔式(VI)中、R20〜R22は各々独立して、置換されていても良い(ハロ)アルキル基又は(ハロ)アリール基を示す。Yは硫黄原子、酸素原子又は置換されていても良い窒素原子を示す。また、R20とR21、R21とR22、R22とYは各々独立して、互いに結合して環を形成していてもよい。またZは置換されていても良い、アルキレン基、アルキニレン基、又はアリーレン基を示す。〕
ここで、R20のアルキル基としては、炭素数1〜12のものが好ましく、炭素数1〜8のものが更に好ましい。またR21とR22は互いに結合して、芳香族性の複素環あるいは、芳香族炭化水素環を形成しているのが好ましく、縮合ベンゼン環を形成しているのが更に好ましい。またYとしては、硫黄原子または酸素原子が好ましい。またZとしては、置換されていても良いアルキレン基であるのが好ましく、その置換基中に、硫黄原子や酸素原子を有するものが更に好ましい。一般式(VI)で表される化合物の具体例としては、下記構造の化合物を挙げることができる。
Figure 0004501390
尚、本明細書において、(ハロ)アルキル、(ハロ)アリールは、ハロゲン原子で置換されていてもよいアルキル又はアリールを意味する。
尚、本明細書において(ハロ)アルキル、(ハロ)アリールは、夫々、ハロゲン原子で置換されていてもよいアルキル基又はアリール基を意味する。
<<光重合型感光性樹脂組成物>>
本発明の感光性樹脂組成物のうち光重合型のものとしては、(N-1)カルボキシル基を有するポリマー、(N-2)エチレン性不飽和化合物、及び(N-3)光重合開始剤を含有する組成物を挙げる事が出来る。
<(N-1)カルボキシル基を有するポリマー>
(N-1)カルボキシル基を有するポリマーとしては、アルカリ現像性等の面から、エチレン性不飽和カルボン酸に由来する構成繰返し単位を少なくとも含むカルボキシル基含有ビニル系樹脂、又はエポキシ樹脂のエチレン性不飽和カルボン酸付加体に多価カルボン酸もしくはその無水物が付加された、不飽和基及びカルボキシル基含有エポキシ樹脂であるのが好ましく、特に、エチレン性不飽和カルボン酸に由来する構成繰返し単位を少なくとも含むカルボキシル基含有ビニル系樹脂が好ましい。またこれらの2種以上の混合物を用いる事も出来る。
(エチレン性不飽和カルボン酸に由来する構成繰返し単位を少なくとも含むカルボキシル基含有ビニル系樹脂)
エチレン性不飽和カルボン酸に由来する構成繰返し単位を少なくとも含むカルボキシル基含有ビニル系樹脂としては、エチレン性不飽和カルボン酸と、それらに共重合可能な他単量体との共重合体を挙げる事が出来、これらは従来公知の方法により合成する事が出来る。
ここで、前記共重合体におけるエチレン性不飽和カルボン酸としては、例えば、(メタ)アクリル酸、クロトン酸等のモノカルボン酸類、マレイン酸、フマル酸、シトラコン酸、メサコン酸、イタコン酸等のジカルボン酸類、琥珀酸モノ〔2−(メタ)アクリロイルオキシエチル〕、フタル酸モノ〔2−(メタ)アクリロイルオキシエチル〕等の多価カルボン酸のモノ〔(メタ)アクリロイルオキシアルキル〕エステル類、ω−カルボキシポリカプロラクトンモノ(メタ)アクリレート等の、両末端にカルボキシル基と水酸基とを有するポリマーのモノ(メタ)アクリレート類等が挙げられ、これらは単独で用いられていてもよく、2種以上を組み合わせて用いられていてもよい。これらの中で、共重合反応性、及び、画像形成材としての光重合型感光性組成物層の露光後のアルカリ現像液に対する溶解性等の面から、(メタ)アクリル酸が好ましい。これらのエチレン性不飽和カルボン酸に由来する構成繰返し単位の割合は、共重合体全量に対して5〜30重量%であるのが好ましい。エチレン性不飽和カルボン酸に由来する構成繰返し単位の割合が前記範囲未満では、画像形成材としての光重合型感光性組成物層の露光後のアルカリ現像液に対する溶解性が低下する傾向となり、一方、前記範囲超過では、同溶解性が過多となり、いずれの場合にも良好な画像形成が困難となる。
又、共重合可能な他単量体としては、例えば、(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸n-ブチル、(メタ)アクリル酸t-ブチル、(メタ)アクリル酸2-エチルヘキシル等の(メタ)アクリル酸鎖上アルキルエステル類、(メタ)アクリル酸シクロヘキシル、(メタ)アクリル酸2-エチルシクロヘキシル、(メタ)アクリル酸イソボロニル等の(メタ)アクリル酸脂環式エステル類、(メタ)アクリル酸フェニル等の(メタ)アクリル酸アリールエステル類、(メタ)アクリル酸ベンジル等の(メタ)アクリル酸アラルキルエステル類、マレイン酸ジエチル、フマル酸ジエチル、イタコン酸ジエチル等のジカルボン酸ジアルキルエステル類、(メタ)アクリル酸2-ヒドロキシエチル、(メタ)アクリル酸2-ヒドロキシプロピル等の(メタ)アクリル酸ヒドロキシアルキルエステル類、(メタ)アクリル酸グリシジル、(メタ)アクリル酸3,4-エポキシシクロヘキシルメチル、(メタ)アクリル酸7,8-エポキシ〔トリシクロ[5.2.1.0]デシ-2-イル〕メチル等の(メタ)アクリル酸エポキシ基含有アルキルエステル類、スチレン、α-メチルスチレン、m-メチルスチレン、p-メチルスチレン、p-メトキシスチレン等のビニル芳香族化合物類、1,3-ブタジエン、イソプレン、2,3-ジメチル−1,3-ブタジエン等の共役ジエン化合物類、(メタ)アクリロニトリル、(メタ)アクリルアミド、塩化ビニル、塩化ビニリデン、酢酸ビニル、p-ビニルベンジルグリシジルエーテル、等の他ビニル化合物類等が挙げられ、これらは単独で用いられていてもよく、2種以上を組み合わせて用いられていてもよい。これらの中で、共重合反応性、画像形成材としての光重合型感光性組成物層の露光後のアルカリ現像液に対する溶解性、及び形成される細線画像の密着性等の面から、(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸n-ブチル、(メタ)アクリル酸2-エチルヘキシル等の(メタ)アクリル酸鎖上アルキルエステル類、(メタ)アクリル酸2-ヒドロキシエチル等の(メタ)アクリル酸ヒドロキシアルキルエステル類、スチレン、α-メチルスチレン等のビニル芳香族化合物類が好ましい。これら共重合可能な他単量体の含有割合は、共重合体全体に対して、(メタ)アクリル酸鎖上アルキルエステル類が30〜93重量%、(メタ)アクリル酸ヒドロキシアルキルエステル類が1〜20重量%、ビニル芳香族化合物類が1〜20重量%であるのが好ましい。
エチレン性不飽和カルボン酸に由来する構成繰返し単位を少なくとも含むカルボキシル基含有ビニル系樹脂の酸価は、低すぎれば現像不良となり、高すぎた場合は現像時のレジストのダメージが大きくなるため、50〜300mgKOH/gが好ましく、80〜250mgKOH/gが特に好ましい。又、分子量は小さすぎると感光性樹脂組成物を膜にした際の強度が弱くなり、現像性が不安定になる等の問題が見られ、逆に大きすぎた場合は現像不良となったり、感光液の粘度が大きくなりすぎ、取り扱い上不具合が生じたりといった問題が発生する為、ゲル・パーミッション・クロマトグラフィー(以下、GPC)によるポリスチレン換算の重量平均分子量Mwは10,000〜200,000であるのが好ましく、20,000〜120,000が特に好ましい。また前記Mwと数平均分子量Mnの比Mw/Mnが、1〜3であるのが好ましく、1.2〜2.5であるのが更に好ましい。
(不飽和基及びカルボキシル基含有エポキシ樹脂)
又、エポキシ樹脂のエチレン性不飽和カルボン酸付加体に多価カルボン酸若しくはその無水物が付加された、不飽和基及びカルボキシル基含有エポキシ樹脂は、具体的には、エポキシ樹脂のエポキシ基にエチレン性不飽和カルボン酸のカルボキシル基が開環付加されて形成されたエステル結合(−COO−)を介してエチレン性不飽和結合が付加されていると共に、その際生じた水酸基の一部に多価カルボン酸もしくはその無水物のカルボキシル基が反応して形成されたエステル結合を介して残存するカルボキシル基が付加されたものであり、従来公知の方法により合成する事が出来る。
尚、そのエポキシ樹脂としては、具体的には、例えば、ビスフェノールAエポキシ樹脂、ビスフェノールFエポキシ樹脂、フェノールノボラックエポキシ樹脂、クレゾールノボラックエポキシ樹脂等が挙げられ、中で、フェノールノボラックエポキシ樹脂、又はクレゾールノボラックエポキシ樹脂が特に好ましい。又、そのエチレン性不飽和カルボン酸としては、具体的には、例えば、(メタ)アクリル酸、クロトン酸、マレイン酸、フマル酸、イタコン酸、シトラコン酸等が挙げられ、中で、(メタ)アクリル酸が特に好ましい。又、その多価カルボン酸もしくはその無水物としては、具体的には、例えば、琥珀酸、マレイン酸、イタコン酸、フタル酸、テトラヒドロフタル酸、メチルテトラヒドロフタル酸、エンドメチレンテトラヒドロフタル酸、メチルエンドメチレンテトラヒドロフタル酸、ヘキサヒドロフタル酸、メチルヘキサヒドロフタル酸、及びそれらの無水物等が挙げられ、中で、マレイン酸無水物、テトラヒドロフタル酸無水物、又はヘキサヒドロフタル酸無水物が好ましく、テトラヒドロフタル酸無水物が特に好ましい。
以上の不飽和基及びカルボキシル基含有エポキシ樹脂中で、本発明においては、光重合型感光性組成物としての感度、解像性、及び基板に対する密着性等の面から、エポキシ樹脂がフェノールノボラックエポキシ樹脂、又はクレゾールノボラックエポキシ樹脂であり、エチレン性不飽和カルボン酸が(メタ)アクリル酸であり、多価カルボン酸もしくはその無水物がテトラヒドロフタル酸無水物であるものが特に好ましい。又、酸価が50〜300mgKOH/gであるものが好ましく、80〜250mgKOH/gであるのが特に好ましい。又、GPCによるポリスチレン換算の重量平均分子量Mwが1,000〜300,000であるものが好ましく、2,000〜200,000であるのが特に好ましい。また比Mw/Mnが、1〜3であるのが好ましく、1.2〜2.5であるのが更に好ましい。
<(N-2)エチレン性不飽和化合物>
本発明における(N-2)エチレン性不飽和化合物としては、不飽和結合が(メタ)アクリロイルオキシ基に由来するアクリレート化合物が特に好ましい。具体例としては、ビスフェノールAポリオキシエチレンジ(メタ)アクリレート類(エチレンオキシ基の数が2〜14のもの)、ビスフェノールAポリオキシプロピレンジ(メタ)アクリレート類(プロピレンオキシ基の数が2〜14のもの)、ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート類(エチレンオキシ基の数が2〜14のもの)、及びポリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート類(プロピレンオキシ基の数が2〜14のもの)等のジアルコール類のジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパンのジ又はトリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールのトリ、テトラ又はペンタ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート等の多価アルコール類の(メタ)アクリレート類及びこれらのエチレンオキシド或いはプロピレンオキシド変性物、トリメチロールプロパントリグリシジルエーテルトリアクリレート、ビスフェノールAジグリシジルエーテルアクリレート等のグリシジル基含有化合物にα、β−不飽和カルボン酸を付加して得られる化合物、フタル酸ジ(2-ヒドロキシエチル)のモノ或いはジ(メタ)アクリレート等の多価カルボン酸のヒドロキシアルキルエステル類のモノ或いはジ(メタ)アクリレート類、フェノキシエチル(メタ)アクリレート、ノニルフェノールのエチレンオキシド付加物の(メタ)アクリレート等のアリールオキシ基含有モノ(メタ)アクリレート類、ヘキサメチレンジイソシアネート、1,3,6−ヘキサメチレントリイソシアネート、シクロヘキサンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、p−フェニレンジイソシアネート、トリス(イソシアネートフェニルメタン)等のイソシアネート化合物とヒドロキシアルキル(メタ)アクリレートとの反応物(所謂、ウレタン系のエチレン性不飽和化合物)、等が挙げられる。これらの中で、ジアルコール類のジ(メタ)アクリレートが好ましく、更にはジアルコール類のジメタクリレートが好ましい。これらは、複数を混合して用いても良い。
<(N-3)光重合開始剤>
本発明における(N-3)光重合開始剤は、光照射されたときに、直接又は増感色素の光励起エネルギーを受け取って活性ラジカルを発生し、前記(N-2)エチレン性不飽和化合物を重合に到らしめるラジカル発生剤であって、例えば、ヘキサアリールビイミダゾール系化合物、チタノセン系化合物、ハロゲン化炭化水素誘導体、ジアリールヨードニウム塩、有機硼素酸塩、及び有機過酸化物等が挙げられる。中でも感光性樹脂組成物としての感度、基板に対する密着性、及び保存安定性等の面からヘキサアリールビイミダゾール系化合物、チタノセン系化合物、及び有機硼素酸塩が好ましく、ヘキサアリールビイミダゾール系化合物が特に好ましい。
そのヘキサアリールビイミダゾール系化合物としては、具体的には、例えば、2,2'−ビス(o−クロロフェニル)−4,4',5,5'−テトラフェニルビイミダゾール、2,2'−ビス(o−クロロフェニル)−4,4',5,5'−テトラ(p−メチルフェニル)ビイミダゾール、2,2'−ビス(o−クロロフェニル)−4,4',5,5'−テトラ(p−メトキシフェニル)ビイミダゾール、2,2'−ビス(o−クロロフェニル)−4,4’,5,5’−テトラ(p−エトキシカルボニルフェニル)ビイミダゾール、2,2’−ビス(o−クロロフェニル)−4,4’,5,5’−テトラ(p−クロロフェニル)ビイミダゾール等が挙げられる。中で、ヘキサフェニルビイミダゾール化合物が好ましく、そのイミダゾール環上の2,2’−位に結合したベンゼン環のo−位がハロゲン原子で置換されたものが更に好ましく、そのイミダゾール環上の4,4’,5,5’−位に結合したベンゼン環が無置換、又は、ハロゲン原子或いはアルコキシカルボニル基で置換されたものが特に好ましい。
また、そのチタノセン系化合物としては、具体的には、ジシクロペンタジエニルチタニウムジクロライド、ジシクロペンタジエニルチタニウムビスフェニル、ジシクロペンタジエニルチタニウムビス(2,6-ジフルオロフェニル)、ジシクロペンタジエニルチタニウムビス〔2,6-ジフルオロ-3-(1-ピロリル)フェニル〕等が挙げられる。中でも、ジシクロペンタジエニル構造とビスフェニル構造を有するチタノセン化合物が好ましく、ビスフェニル環のo-位がハロゲン原子で置換されたものが特に好ましい。
また、その有機硼素酸塩としては、例えば、有機硼素アンモニウム錯体、有機硼素ホスホニウム錯体、有機硼素スルホニウム錯体或いは有機硼素オキソスルホニウム錯体、有機硼素ヨードニウム錯体、有機硼素遷移金属配位錯体等が挙げられ、その有機硼素アニオンとしては、例えば、n-ブチル-トリフェニル硼素アニオン、n-ブチル-トリス(p-メトキシフェニル)硼素アニオン、n-ブチル-トリス(p-フルオロフェニル)硼素アニオン、n-ブチル-トリス(2,6-ジフルオロ-3-ピロリルフェニル)-硼素アニオン等のアルキル-トリフェニル硼素アニオンが好ましく、又、対カチオンとしては、アンモニウムカチオン、ホスホニウムカチオン、スルホニウムカチオン、ヨードニウムカチオン等のオニウム化合物が好ましく、テトラアルキルアンモニウム等の有機アンモニウムカチオンが特に好ましい。
<光重合型感光性樹脂組成物の組成>
本発明の光重合型感光性樹脂組成物において、(N-1)カルボキシル基を有するポリマー、(N-2)エチレン性不飽和化合物、及び(N-3)光重合開始剤、(D)増感色素を含有する組成物の各含有割合は、光重合型感光性樹脂組成物としての感度及び画像形成性等の観点から、(N-1)カルボキシル基を有するポリマー100重量部に対して、(N-2)エチレン性不飽和化合物が通常1〜150部、好ましくは5〜120重量部、(N-3)光重合開始剤が通常1〜30部、好ましくは3〜20重量部、(D)増感色素が通常0.01〜30重量部、好ましくは0.05〜20重量部用いる。また(N-3)光重合開始剤に対する(D)増感色素の割合は、通常0.001〜50重量部、好ましくは0.01〜30重量部である。増感色素の量が、この範囲よりも少ないと感度が低くなる傾向があり、増感剤の量がこの範囲よりも多いと、増感色素によるレジスト膜の透明性の低下等により、レジストパターンが逆台形になり解像力の低下を引き起こす傾向がある。
<その他の成分>
本発明の光重合型感光性樹脂組成物には、上記(N-1)、(N-2)、(N-3)及び(D)成分以外に、光重合開始能力の向上等を目的とした重合加速剤、感光性樹脂組成物の保存安定性の向上等を目的としたアミン化合物、重合加速剤、通常市販されている(N-2)エチレン性不飽和化合物に含有されている重合禁止剤等の添加剤、可塑剤、染料及び顔料等の着色剤、露光可視画剤、界面活性剤、密着性改良剤、耐熱性或いは耐薬品性付与剤が含有されていても良い。これらの成分の含有割合は、該感光性樹脂組成物の性能を損なわない範囲であれば良いが、該組成物全体に対して、通常20重量%以下、好ましくは15重量%以下、更に好ましくは10重量%以下である。
<<化学増幅ネガ型感光性樹脂組成物>>
本発明の感光性樹脂組成物のうち化学増幅ネガ型のものとしては、(CN-1)アルカリ可溶性樹脂、(CN-2)酸性条件下でアルカリ可溶性樹脂に作用する架橋剤、及び(CN-3)酸発生剤を含有する組成物を挙げる事が出来る。
<(CN-1)アルカリ可溶性樹脂>
本発明の化学増幅ネガ型感光性樹脂組成物における(CN-1)アルカリ可溶性樹脂としては、現像時に未露光部がアルカリ可溶性となり、アルカリ現像液に溶出するものであれば良く特に限定されないが、通常、ノボラック樹脂、レゾール樹脂、ポリビニルフェノール類、ポリアクリル酸、ポリビニルアルコール、スチレン-無水マレイン酸樹脂並びに、アクリル酸、ビニルアルコール又はビニルフェノールを単量体単位として含む重合体、或いはこれらの誘導体などが用いられる。これらのうち、特に、フェノール性水酸基を有する重合単位を含有するものが好ましく、ノボラック樹脂又はポリビニルフェノール類が特に好ましい。またこれらを混合して用いても良い。
そのノボラック樹脂としては、より好ましくは、o-クレゾール、m-クレゾール、p-クレゾール、2,5-キシレノール、及び3,5-キシレノール、レゾルシンから選ばれる少なくとも1種のフェノール類をホルムアルデヒド、アセトアルデヒド、プロピオンアルデヒドなどのアルデヒド類の中から選ばれる少なくとも1種と重縮合したノボラック樹脂が挙げられる。中でも、m-クレゾール:p-クレゾール:2,5-キシレノール:3,5-キシレノール:レゾルシンの混合割合がモル比で70〜100:0〜30:0〜20:0〜20:0〜20のフェノール類とアルデヒド類との重縮合物であるノボラック樹脂が好ましい。ここでアルデヒド類の中でも、特にホルムアルデヒドが好ましい。かかるノボラック樹脂は、樹脂の吸光度を下げるために一部水素添加を行なったものでも良い。また、樹脂のアルカリ溶解性を制御するために、置換アルキル基、シリル基、t-ブトキシカルボニル基、ピラニル基、フラニル基などでフェノール性水酸基を一部を保護したもの、多官能性の化合物により樹脂に架橋構造を付与したものを用いても良い。ノボラック樹脂としては、GPCによるポリスチレン換算の重量平均分子量Mwが1,000〜15,000、好ましくは1,500〜10,000のものが用いられる。Mw/Mnが、1〜3であるのが好ましく、1.2〜2.5であるのが更に好ましい。
またそのポリビニルフェノール類としては、o-ヒドロキシスチレン、m-ヒドロキシスチレン、p-ヒドロキシスチレン、2-(o-ヒドロキシフェニル)プロピレン、2-(m-ヒドロキシフェニル)プロピレン、2-(p-ヒドロキシフェニル)プロピレンなどのヒドロキシスチレン類の単独又は2種以上の重合体が挙げられる。ヒドロキシスチレン類は芳香環に塩素、臭素、ヨウ素、フッ素等のハロゲン或いは炭素数1〜4のアルキル基等の置換基で置換されていても良く、従ってポリビニルフェノール類としては、芳香環にハロゲン又は炭素数1〜4のアルキル基の置換基を有していても良いポリビニルフェノールが挙げられる。ポリビニルフェノール類は、従来公知のラジカル重合法或いはカチオン重合法により得る事が出来る。かかるポリビニルフェノール類は、樹脂の吸光度を下げるために一部水素添加を行なったものでも良い。また、樹脂のアルカリ溶解性を制御するために、置換アルキル基、シリル基、t-ブトキシカルボニル基、ピラニル基、フラニル基などでポリビニルフェノール類の一部の水酸基を保護したもの、多官能性の化合物によりポリビニルフェノール類に架橋構造を付与したものを用いても良い。ポリビニルフェノール類としては、GPCによるポリスチレン換算の重量平均分子量Mwが1,000〜100,000、好ましくは1,500〜50,000のものが用いられる。Mw/Mnが、1〜3であるのが好ましく、1.2〜2.5であるのが更に好ましい。
このようなアルカリ可溶性樹脂の分子量が、上記範囲未満であると感光性組成物としての十分な塗膜が得られず、上記範囲超過であると未露光部分のアルカリ現像液に対する溶解性が小さくなり、レジストパターンが得られない傾向にある。
<(CN-2)酸性条件下でアルカリ可溶性樹脂に作用する架橋剤>
本発明の化学増幅ネガ型感光性樹脂組成物における(CN-2)酸性条件下でアルカリ可溶性樹脂に作用する架橋剤としては、酸性条件下でアルカリ可溶性樹脂と架橋反応する化合物であれば良く特に限定されないが、例として、メラミン、ベンゾグアナミン、グリコールウリルもしくは尿素にホルマリンを作用させた化合物又はそれらのアルキル変性化合物、エポキシ化合物、レゾール化合物等が挙げられる。またこれらを混合して用いても良い。
具体的には、三井サイアナミド社のサイメル(登録商標)300シリーズ、三和ケミカル社のニカラック(登録商標)E-2151、MW-100LM、MX-750LMを、メラミンにホルマリンを作用させた化合物又はそのアルキル変性物の例として挙げられる。また、サイメル(登録商標)1123、1125、1128は、ベンゾグアナミンにホルマリンを作用させた化合物又はそのアルキル変性物の例として挙げることができる。サイメル(登録商標)1170、1171、1174、1172、ニカラック(登録商標)MX-270は、グリコールウリルにホルマリンを作用させた化合物又はそのアルキル変性物の例として挙げることができる。尿素にホルマリンを作用させた化合物又はそのアルキル変性物の例としては、三井サイアミド社のUFR(登録商標)65、300、ニカラック(登録商標)MX-290を挙げることができる。
エポキシ化合物の例としては、ノボラックエポキシ樹脂、アミンエポキシ樹脂、ビスフェノールAエポキシ樹脂、(ポリ)グリセロール(ポリ)グリシジルエーテル、ペンタエリスリトール(ポリ)グリシジルエーテル、トリグリシジルトリスヒドロキシエチルイソシアヌレート、グリシジルフタルイミド、(ポリ)エチレングリコールグリシジルエーテル等を挙げることができる。
この中で特に好ましい化合物として、分子中に-N(CH2OR)2基(式中、Rはアルキル基又は水素原子を示す)を有する化合物が挙げられ、とりわけ、尿素或いはメラミンに、ホルマリンを作用させた化合物又はそのアルキル変性物が好ましい。
<(CN-3)酸発生剤>
本発明の化学増幅ネガ型感光性樹脂組成物における(CN-3)酸発生剤としては、感光性組成物が活性光線の照射を受けたときに、酸を生成する化合物であって、例えば、ハロゲン置換アルカン、ハロメチル化s−トリアジン誘導体等のハロゲン含有化合物類、オニウム塩類、及びスルホン化合物類等が好ましいものとして挙げられ、ハロメチル化s−トリアジン誘導体、オニウム塩類、及びスルホン化合物類が更に好ましく、スルホン酸を発生するスルホン化合物類が特に好ましい。この際、これらの酸発生剤自体が、照射された活性光線を吸収することにより酸を生成しても良く、あるいは光酸発生剤自体は照射された活性光線を吸収せずに、前述の(D)増感色素が活性光線のエネルギーを吸収して得た光励起エネルギーを受け取ることにより酸を生成しても良い。
ここで、そのハロゲン含有化合物類の中でハロゲン置換アルカンとしては、具体的には、例えば、ジクロロメタン、トリクロロメタン、1,2−ジクロロエタン、1,2−ジブロモエタン等が挙げられる。又、そのハロゲン含有化合物類の中でハロメチル化s−トリアジン誘導体としては、具体的には、例えば、2,4,6−トリス(トリクロロメチル)−s−トリアジン、2−メチル−4,6−ビス(トリクロロメチル)−s−トリアジン、2−(p−メトキシフェニル)−4,6−ビス(トリクロロメチル)−s−トリアジン、2−〔1−(p−メトキシフェニル)−2,4−ブタジエニル〕−4,6−ビス(トリクロロメチル)−s−トリアジン、2−(p−メトキシスチリル)−4,6−ビス(トリクロロメチル)−s−トリアジン、2−(p−メトキシ−m−ヒドロキシスチリル)−4,6−ビス(トリクロロメチル)−s−トリアジン、2−(p−メトキシナフチル)−4,6−ビス(トリクロロメチル)−s−トリアジン等が挙げられる。
又、そのオニウム塩類としては、テトラエチルアンモニウムブロマイド等のアンモニウム塩、ジフェニルヨードニウムテトラフルオロボレート、ジシクロヘキシルヨードニウムテトラフルオロボレート等のヨードニウム塩、トリフェニルスルホニウムテトラフルオロボレート、トリシクロヘキシルスルホニウムテトラフルオロボレート等のスルホニウム塩等が挙げられる。
又、スルホン化合物類としては、ビス(スルホニル)メタン化合物、カルボニル(スルホニル)メタン化合物、ビス(スルホニル)ジアゾメタン化合物、カルボニル(スルホニル)ジアゾメタン化合物、スルホン酸イミジルエステル化合物等が挙げられ、中でもスルホン酸イミジルエステル化合物が好ましく、含フッ素スルホン酸イミジルエステル化合物が特に好ましい。特に好ましい含フッ素スルホン酸イミジルエステル化合物の具体例としては、トリフルオロメタンスルホン酸マレイミジル、トリフルオロメタンスルホン酸1,2−フタルイミジル、トリフルオロメタンスルホン酸2,3-ナフタルイミジル、トリフルオロメタンスルホン酸1,8-ナフタルイミジル、ノナフルオロブタンスルホン酸1,8-ナフタルイミジル等を挙げる事が出来る。
<化学増幅ネガ型感光性樹脂組成物の組成>
本発明の化学増幅ネガ型感光性樹脂組成物においては、(CN-1)アルカリ可溶性樹脂100重量部に対して、(CN-2)酸性条件下でアルカリ可溶性樹脂に作用する架橋剤を通常1〜80重量部、好ましくは5〜60重量部、(CN-3)酸発生剤を通常0.001〜30重量部、好ましくは0.005〜20重量部、(D)増感色素を通常0.01〜30重量部、好ましくは0.05〜20重量部用いる。(CN-3)酸発生剤に対する(CN-2)成分の架橋剤の割合は通常0.05〜30,000重量部、好ましくは0.5〜10,000重量部である。また(CN-3)酸発生剤に対する(D)成分の増感色素の割合は通常0.001〜30,000重量部、好ましくは0.05〜4,000重量部である。(CN-2)成分の架橋剤の量が上記の範囲よりも少ないと、十分な架橋効果が得られず、得られる画像パターンが不良となる傾向にあり、一方、この範囲よりも多いと、感光性組成物の塗布特性が低下する傾向がある。また(D)増感色素の量が、この範囲よりも少ないと感度が低くなる傾向があり、増感色素の量がこの範囲よりも多いと、増感色素によるレジスト膜の透明性の低下等により、レジストパターンが逆台形になり解像力の低下を引き起こす傾向がある。
<その他の成分>
本発明の化学増幅ネガ型感光性樹脂組成物には、上記(CN-1)、(CN-2)、(CN-3)及び(D)成分以外に、染料及び顔料等の着色剤、露光可視画剤、可塑剤、界面活性剤、密着性改良剤、耐熱性或いは耐薬品性付与剤が含有されていても良い。これらの成分の含有割合は、該感光性樹脂組成物の性能を損なわない範囲であれば良いが、該組成物全体に対して、通常20重量%以下、好ましくは15重量%以下、更に好ましくは10重量%以下である。
<<化学増幅ポジ型感光性樹脂組成物>>
本発明の感光性樹脂組成物のうち化学増幅ポジ型のものとしては、(CP-1)酸分解性基含有重合体、及び(CP-2)酸発生剤を含有する組成物を挙げる事が出来る。
<(CP-1)酸分解性基含有重合体>
本発明の化学増幅ポジ型感光性樹脂組成物における(CP-1)酸分解性基含有重合体としては、感光性樹脂組成物が活性光線の照射を受けたときに、活性化合物としての酸発生剤が生成する酸によって分解し、重合体自体にアルカリ可溶性を付与するような酸分解性基を含有する重合体であれば良く特に限定されるものではない。その酸分解性基としては、具体的には、メトキシ基、i-プロポキシ基、t-ブトキシ基等の炭素数1〜15のアルコキシ基、メトキシメトキシ基、1-メトキシエトキシ基、1-エトキシエトキシ基、1-シクロヘキシルオキシエトキシ基等の炭素数2〜15のアルコキシアルコキシ基、メトキシカルボニルオキシ基、エトキシカルボニルオキシ基、i-プロポキシカルボニルオキシ基、t-ブトキシカルボニルオキシ基等の2〜15のアルコキシカルボニルオキシ基、エトキシカルボニルオキシメトキシ基、i-プロポキシカルボニルオキシメトキシ基、t-ブトキシカルボニルオキシメトキシ基等の炭素数2〜15のアルコキシカルボニルオキシアルコキシ基等が挙げられ、アルコキシアルコキシ基、アルコキシカルボニルオキシ基、アルコキシカルボニルオキシアルコキシ基等が好ましい。
なお、上記酸分解性基を含有する重合体としては、例えば、ノボラック樹脂、レゾール樹脂、及びポリビニルフェノール樹脂等のフェノール性水酸基含有樹脂のフェノール性水酸基の少なくとも一部をエーテル化或いはエステル化して前記酸分解性基を導入した樹脂が好ましいものとして挙げられる。中でも、本発明においては、ノボラック樹脂又はポリビニルフェノール樹脂に前記酸分解性基を導入した樹脂が好ましく、ポリビニルフェノール樹脂に前記酸分解性基を導入した樹脂が特に好ましい。
また、他の酸分解性基を含有する重合体として、例えば、前述の(N-1)カルボキシル基
を有するポリマーとして例示したもののカルボキシル基の少なくとも一部をエステル化して前記酸分解性基を導入した樹脂も好ましいものとして挙げることができる。
<(CP-2)酸発生剤>
本発明の化学増幅ポジ型感光性樹脂組成物における(CP-2)酸発生剤としては、前述の(CN-3)成分として挙げた酸発生剤と同様のものを用いる事が出来、スルホン酸を発生するスルホン化合物類が好ましく、スルホン酸イミジルエステル化合物が更に好ましく、含フッ素スルホン酸イミジルエステル化合物が特に好ましい。
<化学増幅ポジ型感光性樹脂組成物の組成>
本発明の化学増幅型ポジ型感光性樹脂組成物においては、(CP-1)酸分解性基含有重合体100重量部に対して、(CP-2)酸発生剤を通常0.001〜30重量部、好ましくは0.005〜10重量部、(D)増感色素を0.01〜30重量部、好ましくは0.1〜20重量部用いる。(CP-2)酸発生剤に対する(D)増感色素の割合は、通常0.001〜30,000重量部、好ましくは0.01〜4,000重量部である。(D)増感色素の量が、この範囲よりも少ないと感度が低くなる傾向があり、
増感剤の量がこの範囲よりも多いと、増感色素によるレジスト膜の透明性の低下等により、レジストパターンが逆台形になり解像力の低下を引き起こす傾向がある。
<その他の成分>
本発明の化学増幅ポジ型感光性樹脂組成物には、上記(CP-1)、(CP-2)、及び(D)成分以外に、染料及び顔料等の着色剤、露光可視画剤、可塑剤、界面活性剤、密着性改良剤、耐熱性或いは耐薬品性付与剤が含有されていても良い。これらの成分の含有割合は、該感光性樹脂組成物の性能を損なわない範囲であれば良いが、該組成物全体に対して、通常20重量%以下、好ましくは15重量%以下、更に好ましくは10重量%以下である。
<<<画像形成材>>>
本発明において、感光性樹脂組成物は、通常、前記各成分を適当な溶剤に溶解或いは分散させた塗布液として、支持体上に塗布した後、加熱、乾燥させ、場合により後述の光透過性調整層及び/又は酸素遮断層を形成することにより、支持体上に該感光性組成物からなる層を有する画像形成材とされる。また該画像形成材は、支持体の表裏両面に形成されていても良い。
又、本発明の感光性樹脂組成物を、所謂ドライフィルムレジスト材として使用する場合には、前記塗布液について、仮支持フィルム上に塗布し乾燥させ、該感光性樹脂組成物層表面を被覆フィルムで覆うことにより、所謂ドライフィルムレジスト材を形成する。該ドライフィルムレジスト材について、その被覆フィルムを除去して、画像形成を行なおうとする支持体上に、該感光性樹脂組成物層が接するように積層することにより、画像形成材とされる。その仮支持フィルムとしては、例えばポリエチレンテレフタレートフィルム、ポリイミドフィルム、ポリアミドイミドフィルム、ポリプロピレンフィルム、ポリスチレンフィルム等の従来公知のフィルムが用いられる。又、仮支持体フィルム中に、光吸収剤を存在させる等して、光透過性調整能を持たせても良い。又、その被覆フィルムとしては、ポリエチレンフィルム、ポリプロピレンフィルム、ポリテトラフルオロエチレンフィルム等の従来公知のフィルムが用いられる。また支持体への積層方法としては、通常のドライフィルムレジスト材の場合に行われるように、ラミネータなどを用いて、加熱、加圧等して積層することが出来る。
<<画像形成材:支持体>>
その支持体としては、本発明の感光性樹脂組成物及び画像形成方法を用いて形成した画像を用いて、画像部分(即ち現像後に感光性樹脂組成物層が除去されずに支持体表面を被覆している部分)をマスクとして、非画像部分(即ち現像後に感光性樹脂組成物層が除去されて支持体表面が露出している部分)を、エッチング或いはメッキ加工するなどして、支持体表面に画像パターンを形成させる用途に使用される支持体(本発明においては、単に「被加工基板」と記す)が用いられる。
ここで被加工基板の具体例としては、銅、アルミニウム、金等の金属板類、エポキシ樹脂、ポリイミド樹脂、フェノール樹脂、メラミン樹脂等の熱硬化性樹脂類、飽和ポリエステル樹脂、ポリカーボネート樹脂、アクリル樹脂、ポリアミド樹脂、ポリスチレン樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂、フッ素樹脂等の熱可塑性樹脂類、紙、ガラス、アルミナ、シリカ等の無機物類、又は、ガラス布基材エポキシ樹脂、ガラス不織布基材エポキシ樹脂、紙基材エポキシ樹脂、紙基材フェノール樹脂等の複合材料類等からなる支持体が挙げられる。また、他の被加工基板の具体例としては、前記支持体のうち、絶縁性であって、その厚さが0.02〜10mm程度の支持体の表面に、前記金属、酸化インジウム、酸化錫、酸化インジウムドープ酸化錫(ITO)等の金属酸化物等の金属箔を加熱、圧着ラミネートするか、金属をスパッタリング、蒸着、メッキする等の方法により、その厚さが1〜100μm程度の導電層を形成した金属張積層板、シリコンウエハ上に電子回路素子及び/又は絶縁層が形成された上に銅、アルミニウム、金などの金属層が形成されたウエハ、等が用いられる。これらのうち好ましくは、ガラス、金属張積層板及びウエハが用いられる。
<<画像形成材:溶剤>>
その溶剤としては、使用成分に対して十分な溶解度を持ち、良好な塗膜性を与えるものであれば特に制限はないが、例えば、メチルセロソルブ、エチルセロソルブ、メチルセロソルブアセテート等のセロソルブ系溶剤、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、ジプロピレングリコールジメチルエーテル等のプロピレングリコール系溶剤、酢酸ブチル、酢酸アミル、酪酸エチル、エチル−2−ヒドロキシブチレート、3−メトキシプロピオン酸メチル等のエステル系溶剤、ノルマルプロパノール、イソプロパノール、ノルマルブタノール、イソブタノール、sec-ブタノール、ヘプタノール、ヘキサノール、ジアセトンアルコール等のアルコール系溶剤、メチルエチルケトン、シクロヘキサノン等のケトン系溶剤、ジメチルホルムアミド、N−メチルピロリドン等の高極性溶剤、或いはこれらの混合溶剤、更にはこれらに芳香族炭化水素を添加したもの等が挙げられる。本発明の感光性樹脂組成物をドライフィルムレジスト材として使用する場合等、形成させる組成物層の厚みが厚い場合には、イソプロパノール、メチルエチルケトンなどの沸点が低く、揮発性の高い溶剤を使用するのが好ましい。また溶剤の使用割合は、感光性樹脂組成物の総量に対して、通常、重量比で1〜40倍程度の範囲である。
<<画像形成材:塗布方法>>
又、その塗布方法としては、従来公知の方法、例えば、回転塗布、ワイヤーバー塗布、ディップ塗布、エアーナイフ塗布、ロール塗布、ブレード塗布、及びカーテン塗布等を用いることができる。塗布量は用途により異なるが、乾燥膜厚として、通常、0.3〜30μm、好ましくは0.5〜25μm、特に好ましくは1〜20μmの範囲であり、本発明の感光性樹脂組成物をドライフィルムレジスト材として使用する場合には、乾燥膜厚として、画像形成及びそれに引き続くエッチングやメッキ等の加工性等の面から、通常10μm以上であるのが好ましく、15μm以上であるのが更に好ましく、又、感度等の面から、200μm以下が
好ましく、100μm以下であるのが更に好ましい。
<<画像形成材:乾燥方法>>
また、その乾燥方法としては、特に限定されないが、ホットプレート、加熱オーブン或いはランプなどを用いて加熱する方法などの従来公知の方法により、該組成物層中の溶剤の残存率が通常10重量%以下、好ましくは5重量%以下となるように実施される。ホットプレートや加熱オーブンにより加熱する方法としては、通常40〜130℃、好ましくは50〜120℃の温度において、5秒以上、好ましくは20秒以上、且つ好ましくは60分以内、更に好ま
しくは30分以内で行われるのがよい。またこの際には、複数の加熱方法を組み合わせたり、加熱温度を段階的に変化させるなどの方法が用いられても良い。特に、乾燥膜厚を10μm以上とするような場合には、加熱温度を段階的に変化させる等の、該組成物層中の溶剤が効果的に層外へ排出されるような方法が好ましく用いられる。
<<画像形成材:酸素遮断層、光透過性調整層>>
尚、該画像形成材の感光性樹脂組成物層上には、分光感度を有する波長領域を調整する等のため、光透過性調整層が形成されていても良い。また該感光性樹脂組成物が光重合型の場合には、該組成物の酸素による重合禁止作用を防止するための酸素遮断層が形成されていてもよい。
ここで、光透過性調整層を構成するものとしては、プラスチックフィルムや、高分子結合材に、例えば、クマリン系色素等の可視領域の光吸収色素を含有させたものが挙げられるが、その際の高分子結合材を、後述の酸素遮断層に用いられるものとして挙げるポリビニルアルコール或いはその誘導体やポリビニルピロリドン系重合体とすることにより、酸素遮断能と光透過性調整能とを有する保護層とすることもできる。
また、酸素遮断層を構成するものとしては、水、又は、水とアルコールやテトラヒドロフラン等の水混和性有機溶剤との混合溶剤に可溶の水溶性高分子や、ポリエチレンテレフタレート等の水不溶性高分子であって、具体的には、例えば、ポリビニルアルコール、及びその部分アセタール化物、4級アンモニウム塩等によるそのカチオン変性物、スルホン酸ナトリウム等によるそのアニオン変性物等の誘導体、ポリピニルピロリドン、ポリエチレンオキサイド、メチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース等が挙げられる。それらの中で、酸素遮断性等の面から、ポリビニルアルコール及びその誘導体が好ましく、又、感光性樹脂組成物層との密着性等の面から、ポリビニルピロリドンやビニルピロリドン-酢酸ビニル共重合体等
のビニルピロリドン系重合体が好ましい。本発明における酸素遮断層としては、ポリビニルアルコール或いはその誘導体100重量部に対して、ポリビニルピロリドン系重合体を、好ましくは1〜20重量部、更に好ましくは3〜15重量部混合した混合物として用いるのが好ましい。又、保存性付与等の面から、琥珀酸等の有機酸やエチレンジアミンテトラ酢酸等の有機酸塩等を含有するのが好ましく、又、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル等のノニオン性、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム等のアニオン性、アルキルトリメチルアンモニウムクロライド等のカチオン性等の界面活性剤、消泡剤、色素、可塑剤、pH調整剤等を含有していてもよく、それらの合計含有割合は、10重量%以下であるのが好ましい。
これらの光透過性調整層や酸素遮断層は、プラスチックフィルムである場合には、ラミネーター等により加熱、加圧して積層する方法等により、水又は水と水混和性有機溶剤との混合溶剤の溶液の場合には、前述の感光性樹脂組成物層と同様の塗布及び乾燥方法によって形成され、その塗布量は、乾燥膜厚として、1〜10g/m2の範囲とするのが好ましく、1.5〜7g/m2の範囲とするのが更に好ましい。
<<<画像形成方法>>>
そして、前記画像形成材の該感光性層を、レーザー光源により走査露光した後、アルカリ現像液で現像処理することにより画像を現出させることが出来る。
<<画像形成方法:レーザー露光>>
ここで、レーザー露光光源としては、波長域390〜430nmの青紫外領域のレーザー光を発生する光源が用いられ、特に限定されるものではないが、具体的には、405nm付近のレーザー光を発振する窒化インジウムガリウム半導体レーザーが挙げられる。本発明の画像形成材を用いる場合には、特に、前述のように、波長405nm近傍、例えば波長域400〜420nmにおいて、感度差が少ない為、該レーザー光源の発振波長は、この波長域において分布を有していても良い。
又、その走査露光方法も、特に限定されるものではないが、例えば、平面走査露光方式、外面ドラム走査露光方式、内面ドラム走査露光方式等が挙げられ、レーザーの出力光強度を、通常0.001〜10W、好ましくは0.002〜5W、ビームスポット径を、通常0.5〜30μm、好ましくは1〜20μmとし、感光性層上でのレーザー露光量が、通常1〜50mJ/cm 2 以下、好ましくは1.5〜30mJ/cm 2 以下、更に好ましくは2〜20mJ/cm 2 以下となるようにして走査露光する。また例えば平面走査露光方式を用いる場合には、露光時間の短縮等の為、同一面上を同時に複数のレーザー光源により露光したり、被加工基板の表裏両面に画像形成材が形成されている場合には、その表裏両面が同時に露光されても良い。
また特に感光性樹脂組成物が、化学増幅ネガ型或いは化学増幅ポジ型である場合には、露光により発生した酸による架橋或いは分解を促進して、露光部と非露光部の感光性樹脂組成物のアルカリ現像液に対する溶解性の差を拡大する等の目的で、通常50〜150℃、好ましくは70〜130℃で、通常0.5〜30分、好ましくは1〜20分の加熱を行っても良い。
<<画像形成方法:現像>>
又、前記レーザー走査露光後の現像処理は、アルカリ現像液を用いてなされ、そのアルカリ現像液としては、例えば、珪酸ナトリウム、珪酸カリウム、珪酸アンモニウム、メタ
珪酸ナトリウム、メタ珪酸カリウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸ナトリウム、重炭酸ナトリウム、炭酸カリウム等の無機アルカリ塩、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、テトラメチルアンモニウムヒドロキシド等の有機アミン化合物の0.1〜5重量%程度の水溶液からなる現像液が用いられる。中で、特にアルカリ現像液としては、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、重炭酸ナトリウム、重炭酸カリウム等の無機アルカリ塩が好ましく、これらの複数の組み合わせを用いても良い。
又、前記アルカリ現像液には、現像条件の幅を安定して広げ得る等の点から、ノニオン性、アニオン性、カチオン性、或いは両性の界面活性剤を含有されていても良い。これらの界面活性剤の中で、ノニオン性界面活性剤、アニオン性界面活性剤、又は両性界面活性剤が好ましい。尚、前記界面活性剤は、アルカリ現像液中に、好ましくは0.0001〜20重量%、更に好ましくは0.0005〜10重量%、特に好ましくは0.001〜5重量%の濃度で含有させる。
又、前記アルカリ現像液には、必要に応じて、更に、シリコーン類化合物等の消泡剤、多価アルコール等の水溶性有機溶剤、アミノポリカルボン酸塩等の硬水軟化剤、フェノール性化合物、アミン化合物等の還元剤、ホスホノアルカントリカルボン酸やそれらの塩等のキレート剤、無機酸、有機酸、それらの塩等のpH調整剤等の添加剤を含有させることができる。尚、これらの添加剤は、アルカリ現像液中に、好ましくは0.001〜5重量%、特に好ましくは0.005〜3重量%の濃度で含有させる。又、アルカリ現像液のpHは、10以上とするのが好ましい。
尚、現像方法としては、通常、前記現像液にレーザー露光後の画像形成材を浸漬するか、該画像形成材に前記現像液をスプレーする等の公知の現像法により、通常、好ましくは10〜50℃程度、更に好ましくは15〜45℃程度の温度で、5秒〜10分程度の時間でなされる。その際、酸素遮断層が設けられている場合には、予め水等で除去しておいてもよいし、現像時に除去することとしてもよい。又、ドライフィルムレジスト材の場合には、仮支持フィルムを剥離した後、現像を行なう。
<<<画像形成後の加工処理>>>
上記のようにして被加工基板上に形成した画像を用いて、画像部分(即ち現像後に感光性樹脂組成物層が除去されずに支持体表面を被覆している部分)をマスクとして、非画像部分(即ち現像後に感光性樹脂組成物層が除去されて支持体表面が露出している部分)を、常法によりエッチング或いはメッキ加工するなどして、支持体表面に画像パターンを形成させ、その後、画像部分に残存する感光性樹脂組成物層を強アルカリ水溶液に溶解させる等の従来公知の方法により除去することにより、表面上に画像パターンを有する被加工基板を得る事が出来る。該基板は、例えば、プリント配線版、ディスプレイ用回路基板として用いられる。
以下、本発明を実施例により更に具体的に説明するが、本発明はその要旨を越えない限り、以下の実施例の限定されるものではない。
実施例1〜3、参考例1〜3(光重合型感光性樹脂組成物)
下記の(N-1)成分のカルボキシル基を有するポリマー、(N-2)成分のエチレン性不飽和化合物、(N-3)成分の光重合開始剤、(D)成分の増感色素、及びその他の成分を、メチルエチルケトン100重量部に加えて、40℃で2時間攪拌して溶解させて塗布液を調製した。この塗布液を、仮支持フィルムとしてのポリエチレンテレフタレートフィルム(厚み25μm)上に、アプリケータを用いて乾燥膜厚が20μmとなるように塗布し、90℃で10分間乾燥させて、形成された感光性組成物層上に、被覆フィルムとしてのポリエチレンフィルム(厚み22μm)を積層し、ドライフィルムレジスト材を作成した。
次に、該ドライフィルムレジスト材について、予め銅箔表面を研磨した銅張り積層板(三菱ガス化学社製、CCL-EL-170)に、被覆フィルムを除去して、その剥離面と銅箔表面が接するようにして、ロールラミネーターを用いて、ロール温度100℃、ロール圧0.3MPa、ラミネート速度1.5m/分でラミネートすることにより、画像形成材を作成した。
<<感光性樹脂組成物の組成>>
<(N-1)カルボキシル基を有するポリマー>
メタクリル酸メチル(35重量%)/アクリル酸2-エチルヘキシル(10重量%)/メタクリル酸n-ブチル(10重量%)/メタクリル酸2-ヒドロキシエチル(15重量%)/スチレン(10重量%)/メタクリル酸(20重量%)の共重合体(Mw約50,000、Mw/Mn約2.0、酸価137mgKOH/g);55重量部
<(N-2)エチレン性不飽和化合物>
2,2-ビス[4-(メタクリロキシ・ポリエトキシ)フェニル]プロパン(エトキシ基約10当量含有);40重量部
<(N-3)光重合開始剤>
2,2'−ビス(o-クロロフェニル)−4,4',5,5'−テトラフェニルビイミダゾール;4重量部
<(D)増感剤>
表1に記載の化合物;表1に記載の量
<その他の成分>
ロイコクリスタルバイオレット;0.33重量部
クリスタルバイオレット;0.02重量部
<<評価方法>>
得られた画像形成材につき、以下の評価を行った。
<画像形成可能な最小露光量の測定>
画像形成材を50×60mmの大きさに切り出したサンプルを、回折分光照射装置(ナルミ社製「RM−23」)を用い、キセノンランプ(ウシオ電機社製「UI−501C」)を光源として350〜650nmの波長域で分光した光を、横軸方向に露光波長が直線的に、縦軸方向に露光強度が対数的に変化するように設定して10秒間照射して露光し、次いで、炭酸ナトリウム0.7重量%を含む水溶液を、スプレー圧0.1MPa、25℃で40秒間スプレーした後、水洗することにより、各露光波長の感度に応じた画像が得られ、その画像高さから画像形成可能な露光エネルギーを算出した。得られた波長400、405、420、450、及び450〜650nmにおける画像形成可能な最小露光量S[400nm]、S[405nm]、S[420nm]、S[450nm]、及びS[450-650nm](mJ/cm2)から、S[400nm]/S[420nm]、S[405nm]/S[450nm]、及びS[405nm]/S[450-650nm]を算出し、表1に示した。
<UV可視吸収スペクトルの測定>
画像形成材の感光性樹脂組成物層、及び光透過性調整層及び/又は酸素遮断層を有する場合にはそれらを含めた層全体、について、従来公知の方法によりUV可視吸収スペクトルを測定し、波長400及び420nmの吸光度ABS[400nm]及びABS[420nm]を測定し、これらの比ABS[400nm]/ABS[420nm]を算出して、表1に示した。
<画像形成評価>
画像形成材を、波長405nmを発振する青紫色半導体レーザー(日亜化学工業社製「NLHV500C」、レーザー出力5mW、ビームスポット径8μm)を用いて、ビーム走査間隔及び走査速度を変えながら走査露光を行った。露光後、仮支持体としてのポリエチレンテレフタレートフィルムを除去し、25℃の0.7重量%炭酸ナトリウム水溶液を現像液として、スプレー圧0.1MPaにて、最小現像時間(未露光部が完全に溶解除去される時間)の1.5倍の時間でスプレー現像する事により、ネガ画像を現出させた。その結果、20μmの細線画像を良好に現出しうる最低露光量を求めて、「レーザー感度(mJ/cm2)」として表1に示した。
比較例(特開2002-296764号公報の実施例1に記載の光重合型感光性組成物)
特開2002-296764号公報の実施例1について、感光性組成物層及び保護層を形成する際の乾燥条件を70℃2分間とした以外は同様にして青紫色レーザー露光用感光性平板印刷版を作成した。この青紫色レーザー露光用感光性平板印刷版について、現像液として28℃の0.7重量%の炭酸ナトリウム及び0.5重量%のアニオン性界面活性剤(花王社製ペレックスNBL)を含有する水溶液を使用した事、及び現像方法として30秒間の浸漬現像を行った事以外は実施例1と同様の評価を行い、結果を表1に示した。
参考例4(化学増幅ネガ型感光性樹脂組成物)
下記の(CN-1)成分のアルカリ可溶性樹脂、(CN-2)成分の酸性条件下でアルカリ可溶性樹脂に作用する架橋剤、及び(CN-3)酸発生剤、及び(D)成分の増感色素をプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート170重量部、シクロヘキサノン110重量部に溶解し、塗布液を調製した。この塗布液をガラス基板上にスピンコーターを用いて乾燥膜厚10μmとなるように塗布し、90℃で10分間乾燥させて、画像形成材を作成した。
得られた画像形成材について、現像液として20℃の0.5重量%水酸化カリウム水溶液を用いた事、現像方法として80秒間の浸漬現像法を行った事、及び露光後に100℃で10分間の加熱処理を施した事以外は実施例1と同様にして評価を行い、結果を表1に示した。
<<感光性樹脂組成物>>
<(CN-1)アルカリ可溶性樹脂>
ポリ−p−ヒドロキシスチレン(Mw約5,000);100重量部
<(CN-2)酸性条件下でアルカリ可溶性樹脂に作用する架橋剤>
ヘキサメトキシメチルメラミン;45重量部
<(CN-3)酸発生剤>
トリフルオロメタンスルホン酸1,8-ナフタルイミジル;3重量部
ノナフルオロブタンスルホン酸1,8-ナフタルイミジル;3重量部
<(D)増感色素>
前記(I-2)の化合物;0.8重量部
Figure 0004501390
これらの実施例及び比較例から、本発明の画像形成材が、波長400nm〜420nmのいずれの光源による露光によっても、感度の差が小さく、均一な画像形成を行いうることが分かる。

Claims (8)

  1. 被加工基板上に、下記一般式(IV)、(V)又は(VI)で表される化合物を少なくとも1種含有する感光性樹脂組成物からなる青紫半導体レーザー感光性樹脂組成物層を少なくとも有する画像形成材であって、下記の(1)を満たすことを特徴とする画像形成材。
    (1)波長400nmの光源による露光により画像形成可能な最小露光量S[400nm](mJ/cm2)と波長420nmの光源による露光により画像形成可能な最小露光量S[420nm](mJ/cm2)との比S[400nm]/S[420nm]が、0.47以上、1.53以下であること
    Figure 0004501390
    〔式(IV)中、A〜Cは各々独立して、置換基を有していても良い芳香族性の炭化水素環基又は芳香族性の複素環基を示す。〕
    Figure 0004501390
    〔式(V)中、R 11 〜R 19 は各々独立して、水素原子、ハロゲン原子、置換されていても良
    い(ハロ)アルキル基を示し、互いに隣り合う基は結合して環を形成していても良い。〕
    Figure 0004501390
    〔式(VI)中、R 20 〜R 22 は各々独立して、置換されていても良い(ハロ)アルキル基又は(ハロ)アリール基を示す。Yは硫黄原子、酸素原子又は置換されていても良い窒素原子を示す。また、R 20 とR 21 、R 21 とR 22 、R 22 とYは各々独立して、互いに結合して環を形成していてもよい。またZは置換されていても良い、アルキレン基、アルキニレン基、又はアリーレン基を示す。〕
  2. 下記の(2)または(3)を満たすことを特徴とする請求項1に記載の画像形成材。
    (2)波長405nmの光源による露光により画像形成可能な最小露光量S[405nm](mJ/cm2)と波長450nmの光源による露光により画像形成可能な最小露光量S[450nm](mJ/cm2)との比S[405nm]/S[450nm]が、0.2以下であること
    (3)上記S[405nm](mJ/cm2)と波長450〜650nmの各波長の光源による露光により画像形成可能な最小露光量S[450-650nm](mJ/cm2)との比S[405nm]/S[450-650nm]が、0.2以下であること
  3. 波長405nmの青紫半導体レーザーに対する感度が、30mJ/cm2以下であることを特徴とする請求項1または2に記載の画像形成材。
  4. 感光性樹脂組成物層が、下記の(N-1)、(N-2)及び(N-3)を含有することを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の画像形成材。
    (N-1)カルボキシル基を有するポリマー
    (N-2)エチレン性不飽和化合物
    (N-3)光重合開始剤
  5. 感光性樹脂組成物層が、下記の(CN-1)、(CN-2)及び(CN-3)を含有することを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の画像形成材。
    (CN-1)アルカリ可溶性樹脂
    (CN-2)酸性条件下でアルカリ可溶性樹脂に作用する架橋剤
    (CN-3)酸発生剤
  6. 感光性樹脂組成物層が、(D)波長390〜430nmに分光感度を持つ増感色素を含有することを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の画像形成材。
  7. 仮支持体/感光性樹脂組成物層/被覆フィルムをこの順で積層してなるドライフィルムレジスト材の、被覆フィルムを除去し、その感光性樹脂組成物層を被加工基板に接するように積層して得られる請求項1〜6のいずれかに記載の画像形成材。
  8. 請求項1〜7のいずれかに記載の画像形成材を、波長390〜430nmの青紫半導体レーザーで露光し、次いでアルカリ現像液で現像することを特徴とする画像形成方法。
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