JP4498767B2 - 粘着組成物および粘着シート - Google Patents

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Description

本発明は、粘着組成物および粘着シートに関し、詳しくは、粘着組成物、および、その粘着組成物からなる粘着層を備え、テープ、フィルム、シートなどの形態として用いられる粘着シートに関する。
電子・電気機器、家電機器、自動車や電車などの車両、住宅建材などの各種分野では、絶縁用または固定用の粘着テープに、高い難燃性が要求される。
難燃性の粘着テープとしては、粘着剤が塗布される基材に、自己消化性を有する塩化ビニル樹脂を用いるものが知られている。また、難燃性でない、紙、布、フィルムを基材とする場合には、一般的に、基材に塗布されるゴム系粘着剤やアクリル系粘着剤に、ハロゲン系難燃剤、三酸化アンチモン、リン系難燃剤などを配合することが知られている。
しかるに、近年、環境ホルモン、燃焼時に発生するダイオキシンあるいはハロゲンガスによる環境への影響から、非ハロゲン系難燃剤による難燃化が要求されている。
一般に、非ハロゲン系難燃剤は、ハロゲン系難燃剤よりも難燃性付与の効果が低いため、十分な難燃性を得るためには、難燃剤の配合量を多くする必要がある。
また、非ハロゲン系難燃剤を用いるものとして、例えば、ゴム系粘着剤またはアクリル系粘着剤100重量部に対して、粒径0.01〜20μmの、水酸化アルミニウムや水酸化マグネシウムなどの金属水酸化物40〜150重量部を、難燃剤として配合してなる難燃性粘着剤組成物が提案されている(例えば、特許文献1参照。)。
特開2003−105295号公報
しかし、水酸化アルミニウムは、製造方法の相違に基づいて、その表面形状が大きく異なるため、同程度の粒径であっても、製造方法が相違すれば、その比表面積が大きく異なる場合がある。そして、その比表面積は、得られる粘着シートの機械的特性に大きく影響する。
しかるに、上記した特許文献1には、金属水酸化物の粒径の記載があるものの、比表面積については記載がなく、そのため、特許文献1に記載されるような、粒径0.01〜20μmの水酸化アルミニウムを用いても、粘着テープの機械的特性が不良となる場合がある。
また、上記した特許文献1では、アクリル系粘着剤について、溶剤系およびエマルション系のいずれにも使用できると記載されているが、エマルション系に、水酸化アルミニウムなどの固体粒子を配合すると、機械安定性の良好な塗工液を得ることができない場合がある。
本発明の目的は、水分散型であり、高い難燃性および優れた粘着性を有し、機械安定性の良好な粘着組成物、および、その粘着組成物からなる粘着層を備える粘着シートを提供することにある。
上記の目的を達成するため、本発明の粘着組成物は、水分散型粘着成分と、平均粒子径15μm以下かつ比表面積1〜10m/gの水酸化アルミニウムと、カルボキシル基含有量4〜12mmol/gの界面活性剤とを含有し、水分散型粘着成分の固形分100重量部に対して水酸化アルミニウムを50〜150重量部の割合で、含有することを特徴としている。
また、本発明の粘着組成物では、水に、水酸化アルミニウムおよび界面活性剤を、水酸化アルミニウムに対する界面活性剤の配合量を種々変化させて配合することにより、水酸化アルミニウム水分散液を種々調製したときに、極小の粘度を示す水酸化アルミニウム水分散液における水酸化アルミニウムに対する界面活性剤の配合量の、0.5〜5重量倍の界面活性剤を配合することが好適である。
また、本発明の粘着組成物では、前記界面活性剤が、高分子界面活性剤であることが好適である。
また、本発明は、上記の粘着組成物からなる粘着層を備えている粘着シートを含んでいる。
本発明の粘着組成物によれば、水分散型粘着成分の優れた粘着性を低下させることなく、高い難燃性を付与することができ、かつ、良好な機械安定性を発現することができる。そのため、本発明の粘着組成物からなる粘着層を備えている粘着シートは、高い難燃性および優れた粘着性を有し、機械安定性の良好な粘着シートとして、各種の分野において有効に用いることができる。
本発明の粘着組成物は、水分散型粘着成分、水酸化アルミニウムおよび界面活性剤を含有している。
本発明において、水分散型粘着成分は、特に制限されず、粘着シートに通常使用される公知の水分散型粘着成分が用いられる。例えば、アクリル系水分散型粘着剤、天然ゴムラテックス系水分散型粘着剤などが用いられ、好ましくは、アクリル系水分散型粘着剤が用いられる。アクリル系水分散型粘着剤は、優れた粘着性および耐候性を発現することができる。
アクリル系水分散型粘着剤は、アクリル系水分散型ポリマーを主成分とし、アクリル系水分散型ポリマーは、(メタ)アクリル酸エステルを主成分とするモノマー成分の重合により得られるアクリル系ポリマーが、水に分散している水分散型のポリマーであって、例えば、(メタ)アクリル酸アルキルエステルを主成分とするモノマー成分を、乳化剤を用いて乳化重合することによって、製造することができる。
(メタ)アクリル酸エステルは、メタクリル酸エステルおよび/またはアクリル酸エステルであって、例えば、下記一般式(1)で表される化合物が挙げられる。
CH=CR1COOR2 (1)
(式中、R1は水素またはメチル基を、R2は炭素数1〜17の直鎖または分岐のアルキル基を示す。)
R2としては、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、イソブチル基、sec−ブチル基、t−ブチル基、ペンチル基、ネオペンチル基、イソアミル基、ヘキシル基、へプチル基、オクチル基、イソオクチル基、2−エチルへキシル基、イソノニル基、デシル基、イソデシル基、ラウリル基、ミリスチル基、ペンタデシル基、ステアリル基などが挙げられる。
より具体的には、例えば、(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸プロピル、(メタ)アクリル酸イソプロピル、(メタ)アクリル酸ブチル、(メタ)アクリル酸イソブチル、(メタ)アクリル酸sec−ブチル、(メタ)アクリル酸t−ブチル、(メタ)アクリル酸ペンチル、(メタ)アクリル酸ネオペンチル、(メタ)アクリル酸イソアミル、(メタ)アクリル酸ヘキシル、(メタ)アクリル酸へプチル、(メタ)アクリル酸オクチル、(メタ)アクリル酸イソオクチル、(メタ)アクリル酸2−エチルへキシル、(メタ)アクリル酸イソノニル、(メタ)アクリル酸デシル、(メタ)アクリル酸イソデシル、(メタ)アクリル酸ラウリル、(メタ)アクリル酸ミリスチル、(メタ)アクリル酸ペンタデシル、(メタ)アクリル酸ステアリルなどが挙げられる。
これら(メタ)アクリル酸エステルは、適宜、単独または併用して用いられる。例えば、アクリル酸ブチルを単独で用いたり、あるいは、アクリル酸ブチルとアクリル酸2−エチルヘキシルとを併用することができ、そのような場合には、アクリル酸ブチルとアクリル酸2−エチルヘキシルとの重量割合が、それぞれ0/100〜55/45(例えば、5/95〜60/40)の範囲で用いられる。
また、(メタ)アクリル酸エステルの配合量は、モノマー成分100重量部に対して、例えば、80重量部以上(例えば85〜99.8重量部)、好ましくは、85重量部以上(例えば85〜99.5重量部)、さらに好ましくは、90重量部以上(例えば90〜99.0重量部)である。
また、モノマー成分には、熱架橋させるための架橋点を導入すべく、通常、官能基を含有する官能基含有単量体(熱架橋性官能基含有単量体)が含まれている。このような官能基含有単量体を共重合することによって、被着体に対する粘着力の向上を図ることができる。
このような官能基含有単量体としては、例えば、アクリル酸、メタクリル酸、イタコン酸、マレイン酸、クロトン酸、無水マレイン酸などのカルボキシル基含有単量体またはその酸無水物、例えば、(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシエチル、(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシプロピル、(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシブチルなどの水酸基含有単量体、例えば、(メタ)アクリルアミド、N,N−ジメチル(メタ)アクリルアミド、N−メチロール(メタ)アクリルアミド、N−メトキシメチル(メタ)アクリルアミド、N−ブトキシメチル(メタ)アクリルアミドなどのアミド基含有単量体、例えば、(メタ)アクリル酸ジメチルアミノエチル、(メタ)アクリル酸t−ブチルアミノエチルなどのアミノ基含有単量体、例えば、(メタ)アクリル酸グリシジルなどのグリシジル基含有単量体、その他、(メタ)アクリロニトリル、N−(メタ)アクリロイルモルホリン、N−ビニル−2−ピロリドンなどが挙げられる。
これら官能基含有単量体は、適宜、単独または併用して用いられる。また、官能基含有単量体の配合量は、(メタ)アクリル酸エステル100重量部に対して、例えば、0.5〜12重量部、好ましくは、1〜8重量部である。また、官能基含有単量体としては、これらの中でも、アクリル酸やメタクリル酸などのカルボキシル基含有単量体またはその酸無水物などが好ましく用いられる。
さらに、モノマー成分には、例えば、凝集力などの種々の特性の向上を図るべく、必要に応じて、その他に、(メタ)アクリル酸エステルと共重合可能な共重合性単量体が含まれていてもよい。このような共重合性単量体としては、例えば、(メタ)アクリル酸メチル、酢酸ビニルなどのビニルエステル類、例えば、スチレン、ビニルトルエンなどの芳香族ビニル化合物、例えば、シクロペンチルジ(メタ)アクリレート、イソボルニル(メタ)アクリレートなどの環式アルコールの(メタ)アクリル酸エステル類、例えば、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、プロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、テトラメチロールメタントリ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレートなどの多価アルコールの(メタ)アクリル酸エステル類などが挙げられる。
これら共重合性単量体は、適宜、単独または併用して用いられる。また、共重合性単量体の配合量は、(メタ)アクリル酸エステル100重量部に対して、例えば、0〜30重量部、好ましくは、0〜15重量部である。
そして、アクリル系水分散型ポリマーは、(メタ)アクリル酸エステルを主成分として、その目的および用途によって、適宜、上記した種々の単量体が含まれるモノマー成分を、特に制限されないが、上記したように、乳化重合することによって得ることができる。
乳化重合は、例えば、(メタ)アクリル酸エステルを主成分として含むモノマー成分とともに、重合開始剤、乳化剤、必要に応じて連鎖移動剤などを、水中において適宜配合して重合すればよく、より具体的には、例えば、一括重合法、連続滴下重合法、分割滴下重合法などの公知の乳化重合法を採用することができる。なお、反応条件などは、適宜選択されるが、重合温度は、例えば、20〜100℃程度である。
重合開始剤としては、特に制限されず、乳化重合に通常使用される公知のラジカル重合開始剤が用いられる。例えば、2,2’−アゾビスイソブチロニトリル、2,2’−アゾビス(2−メチルプロピオンアミジン)二硫酸塩、2,2’−アゾビス(2−アミジノプロパン)ジヒドロクロライド、2,2’−アゾビス[2−(5−メチル−2−イミダゾリン−2−イル)プロパン]ジヒドロクロライド、2,2’−アゾビス(N,N’−ジメチレンイソブチルアミジン)などのアゾ系開始剤、例えば、過硫酸カリウム、過硫酸アンモニウムなどの過硫酸塩系開始剤、例えば、ベンゾイルパーオキサイド、t−ブチルハイドロパーオキサイド、過酸化水素などの過酸化物系開始剤、例えば、フェニル置換エタンなどの置換エタン系開始剤、例えば、芳香族カルボニル化合物などのカルボニル系開始剤、例えば、過硫酸塩と亜硫酸水素ナトリウムとの組み合わせ、過酸化物とアスコルビン酸ナトリウムとの組み合わせなどのレドックス系開始剤などが挙げられる。
これら重合開始剤は、適宜、単独または併用して用いられる。また、重合開始剤の配合量は、モノマー成分100重量部に対して、例えば、0.005〜1重量部程度である。
乳化剤としては、特に制限されず、乳化重合に通常使用される公知の乳化剤が用いられる。例えば、ラウリル硫酸ナトリウム、ラウリル硫酸アンモニウム、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム、ポリオキシエチレンラウリル硫酸ナトリウム、ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸ナトリウム、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル硫酸アンモニウム、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル硫酸ナトリウム、ポリオキシエチレンアルキルスルホコハク酸ナトリウムなどのアニオン系乳化剤、例えば、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル、ポリオキシエチレン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンブロックポリマーなどのノニオン系乳化剤、その他、例えば、プロペニル基などを導入したラジカル重合性の乳化剤などが挙げられる。
これら乳化剤は、適宜、単独または併用して用いられる。また、乳化剤の配合量は、モノマー成分100重量部に対して、例えば、0.2〜10重量部、好ましくは、0.5〜5重量部程度である。
連鎖移動剤は、必要により、アクリル系ポリマーの分子量を調節するものであって、乳化重合に通常使用される連鎖移動剤が用いられ、例えば、1−ドデカンチオール、メルカプト酢酸、2−メルカプトエタノール、チオグリコール酸2−エチルへキシル、2,3−ジメチルカプト−1−プロパノ−ルなどのメルカプタン類などが挙げられる。
これら連鎖移動剤は、適宜、単独または併用して用いられる。また、連鎖移動剤の配合量は、モノマー成分100重量部に対して、例えば、0.001〜0.5重量部程度である。
そして、このような乳化重合によって、アクリル系ポリマーが水に分散されているアクリル系水分散型ポリマーを得ることができる。
なお、アクリル系水分散型ポリマーは、例えば、(メタ)アクリル酸エステルを主成分とするモノマー成分を、乳化重合以外の方法によって重合した後に、上記した乳化剤により、水に分散させるようにして得ることもできる。
また、水分散型粘着成分には、その目的および用途に応じて、必要により、架橋剤や水分散型粘着付与樹脂など、公知の添加剤を適宜配合してもよい。
架橋剤としては、粘着剤に通常添加される公知の架橋剤が用いられ、例えば、イソシアネート系架橋剤、エポキシ系架橋剤、オキサゾリン系架橋剤、アジリジン系架橋剤、金属キレート系架橋剤などが挙げられる。なお、架橋剤は、油溶性または水溶性など、特に制限されるものではない。これら架橋剤は、適宜、単独または併用して用いられ、その添加量は、例えば、水分散型粘着成分の固形分(主としてモノマー成分)100重量部に対して、例えば、0.1〜10重量部程度である。
水分散型粘着付与樹脂としては、例えば、ロジン系樹脂、ロジンフェノール系樹脂、テルペン系樹脂、脂肪族系石油樹脂、芳香族系石油樹脂、共重合系石油樹脂、脂環族系石油樹脂、キシレン樹脂、エラストマーなどが挙げられる。これら水分散型粘着付与樹脂は、適宜、乳化剤を用いて、水分散させて用いることができる。また、これらは、単独または併用して用いられ、その添加量は、例えば、水分散型粘着成分の固形分(主としてモノマー成分)100重量部に対して、例えば、1〜100重量部程度である。
また、水分散型粘着成分には、安定化を図るべく、アンモニアのような塩基を用いて、そのpHを、例えば、7〜9、好ましくは、7〜8に調整することが好ましい。
また、水分散型粘着成分には、その目的および用途に応じて、粘着剤に通常添加される、例えば、老化防止剤、充填剤、顔料、着色剤、次に述べる金属水酸化物以外の難燃剤などの添加剤を、適宜添加してもよい。
なお、このようにして得られる水分散型粘着成分の固形分は、例えば、水などの溶媒(揮発分を含む)を蒸発させた残留成分の、水分散型粘着成分の全重量に対する重量割合であって、上記したアクリル系水分散型ポリマーなどの場合には、実質的にはモノマー成分(その他、不揮発性成分を含む)からなり、水分散型粘着成分100重量部に対して、例えば、20〜70重量部、好ましくは、30〜65重量部である。
本発明において、水酸化アルミニウムは、難燃剤として配合されるものであって、その平均粒子径が、15μm以下、通常、0.1μm以上、好ましくは、0.5〜10μmであり、かつ、その比表面積が、1〜10m/g、好ましくは、2〜9m/gであるものが用いられる。
平均粒子径が15μmを超えると、後述する粘着層の形成において、良好な表面平滑性が得られず、粘着性が低下する。また、比表面積が1m/g未満になると、粒子径が大きくなり、後述する粘着層の形成において、良好な表面平滑性が得られず、粘着性が低下する。また、比表面積が10m/gを超えると、粘着層の弾性率が高くなり過ぎて、粘着性が低下する。
なお、本発明において、水酸化アルミニウムの平均粒子径は、レーザ散乱法における粒度分布測定法によって求められる体積基準の値であって、より具体的には、レーザ散乱式粒度分布計にて測定した値として求めることができる。
また、本発明において、水酸化アルミニウムの比表面積は、BET法によって求められる値であり、より具体的には、気体吸着式比表面積測定装置にて測定し、BET法にて解析した値として求めることができる。
このような水酸化アルミニウムは、市販品を用いることができ、そのような市販品として、例えば、日本軽金属社製「BF013」(平均粒子径:1.7μm、比表面積:4m/g)、日本軽金属社製「B703」(平均粒子径:4.2μm、比表面積:7m/g)、日本軽金属社製「B103」(平均粒子径:7.5μm、比表面積:3m/g)、住友化学社製「C301」(平均粒子径:1.7μm、比表面積:6m/g)、住友化学社製「C303」(平均粒子径:2.7μm、比表面積:3m/g)、住友化学社製「C308」(平均粒子径:7.7μm、比表面積:1.5m/g)、住友化学社製「C3005」(平均粒子径:0.9μm、比表面積:9m/g)、昭和電工社製「H−42M」(平均粒子径:1.3μm、比表面積:5m/g)、昭和電工社製「H―43M」(平均粒子径:0.74μm、比表面積:6.7m/g)などが挙げられる。
また、水酸化アルミニウムの配合量は、水分散型粘着成分の固形分100重量部に対して、50〜150重量部、好ましくは、80〜130重量部である。50重量部未満になると、十分な難燃性が得られず、また、150重量部を超えると、十分な粘着性が得られない。
本発明において、界面活性剤は、分子内にカルボキシル基を有し、そのカルボキシル基含有量が4〜12mmol/g、分散安定性を考慮すると、好ましくは、4.2〜8.0mmol/g、さらに好ましくは、4.5〜6.0mmol/gのものが用いられる。
カルボキシル基含有量が4mmol/g未満になると、水酸化アルミニウムの水分散型粘着成分に対する吸着および反発の効果を付与することができず、機械的安定性が不良となる。また、カルボキシル基含有量が12mmol/gを超えると、市販品として入手が困難となり、実用的でない。
なお、本発明において、界面活性剤のカルボキシル基含有量は、中和滴定による定量によって、求めることができる。
このような界面活性剤は、分子内にカルボキシル基を有する高分子界面活性剤が好ましく用いられ、そのような高分子界面活性剤として、例えば、ポリアクリル酸系、ポリメタクリル酸系、アクリル酸/マレイン酸共重合体系、スチレン/マレイン酸共重合体系、スルホン酸系、イソブチレン/マレイン酸共重合体系、ポリカルボン酸塩系の高分子界面活性剤などが挙げられる。好ましくは、ポリアクリル酸系、ポリメタクリル酸系、アクリル酸/マレイン酸共重合体系、スチレン/マレイン酸共重合体系の高分子界面活性剤、さらに好ましくは、ポリアクリル酸系、ポリメタクリル酸系、アクリル酸/マレイン酸共重合体系の高分子界面活性剤が挙げられる。
また、このような界面活性剤は、市販品を用いることができ、そのような市販品として、例えば、ポリアクリル酸系高分子界面活性剤として、日本触媒社製「アクアリック」シリーズ、東亞合成社製「アロン」シリーズ、第一工業製薬社製「シャロール」シリーズなどが挙げられる。また、ポリメタクリル酸系高分子界面活性剤として、Rhom&Haas社製「プライマル」シリーズなどが挙げられる。また、アクリル酸/マレイン酸共重合体系高分子界面活性剤として、日本触媒社製「アクアリック」シリーズ、花王社製「ポイズ」シリーズなどが挙げられる。また、ポリカルボン酸塩系高分子界面活性剤として、花王社製「デモール」シリーズ、サンノプコ社製「SNディスパーサント」シリーズ、「ノプコサント」シリーズ、「ノプコスパース」シリーズ、旭電化社製「アデカコール」シリーズなどが挙げられる。
より具体的には、ポリアクリル酸系高分子界面活性剤として、例えば、日本触媒社製「アクアリックDL―40」(カルボキシル基含量9.2mmol/g)、日本触媒社製「アクアリックDL―365」(カルボキシル基含量9.1mmol/g)、日本触媒社製「アクアリックDL―453」(カルボキシル基含量9.3mmol/g)、日本触媒社製「アクアリックDL―522」(カルボキシル基含量9.1mmol/g)、東亞合成社製「アロンA−20U」(カルボキシル基含量8.9mmol/g)、東亞合成社製「アロンA−208」(カルボキシル基含量6.5mmol/g)、東亞合成社製「アロンA−30SL」(カルボキシル基含量9.8mmol/g)、第一工業製薬社製「シャロールAN−103P」(カルボキシル基含量8.4mmol/g)、「シャロールAH−103P」(カルボキシル基含量7.8mmol/g)が挙げられる。また、ポリメタクリル酸系高分子界面活性剤として、例えば、Rhom&Haas社製「プライマル850−FF」(カルボキシル基含量7.8mmol/g)が挙げられる。また、アクリル酸/マレイン酸共重合体系高分子界面活性剤として、例えば、日本触媒社製「アクアリックTL−37」(カルボキシル基含量6.4mmol/g)、「アクアリックTL−213」(カルボキシル基含量6.7mmol/g)、日本触媒社製「アクアリックTL−300」(カルボキシル基含量7.2mmol/g)、花王社製「ポイズ521」(カルボキシル基含量4.7mmol/g)、「ポイズ530」(カルボキシル基含量8.5mmol/g)、花王社製「ポイズ532A」(カルボキシル基含量7.9mmol/g)が挙げられる。また、ポリカルボン酸塩系高分子界面活性剤として、例えば、花王社製「デモールP」(カルボキシル基含量9.1mmol/g)、花王社製「デモールST」(カルボキシル基含量4.0mmol/g)、サンノプコ社製「SNディスパーサント5468」(カルボキシル基含量5.9mmol/g)、サンノプコ社製「SNディスパーサント5034」(カルボキシル基含量7.0mmol/g)、サンノプコ社製「SNディスパーサント5041」(カルボキシル基含量8.8mmol/g)、サンノプコ社製「SNディスパーサント5045」(カルボキシル基含量5.7mmol/g)、サンノプコ社製「ノプコサントR」(カルボキシル基含量8.3mmol/g)、サンノプコ社製「ノプコスパース44−C」(カルボキシル基含量8.6mmol/g)、旭電化社製「アデカコール W−304」(カルボキシル基含量8.0mmol/g)などが挙げられる。
また、界面活性剤の配合量は、次に述べる水酸化アルミニウム水分散液の調製において、極小の粘度を示す水酸化アルミニウム水分散液における水酸化アルミニウムに対して、0.5〜5重量倍、好ましくは、1〜4重量倍、さらに好ましくは、2〜3重量倍である。0.5重量倍未満になると、機械的安定性が不良となる場合がある。また、5重量倍を超えると、耐水性が不良となる場合がある。
そして、本発明の粘着組成物は、水分散型粘着成分、水酸化アルミニウムおよび界面活性剤を配合することにより、得ることができる。
水分散型粘着成分、水酸化アルミニウムおよび界面活性剤を配合するには、特に制限されず、各成分を適宜混合すればよいが、まず、水酸化アルミニウムおよび界面活性剤を水に配合して、攪拌混合することにより、水酸化アルミニウム水分散液を調製し、次いで、その水酸化アルミニウム水分散液を、水分散型粘着成分に配合して、攪拌混合することが好ましい。
水酸化アルミニウム水分散液の調製では、まず、水酸化アルミニウムおよび界面活性剤を水に配合したときに、極小の粘度を示す界面活性剤の配合量を決定する。このような界面活性剤の配合量の決定は、より具体的には、界面活性剤の配合量を種々変化させて、水酸化アルミニウム水分散液を調製し、次いで、各水酸化アルミニウム水分散液の粘度を測定し、界面活性剤量に対する粘度をプロットして、粘度の極小値を求めることにより、決定することができる。
また、このような界面活性剤の配合量は、界面活性剤の種類により異なるが、水酸化アルミニウム100重量部に対して、例えば、0.1〜10重量部、好ましくは、0.2〜6重量部である。また、水の配合量は、水酸化アルミニウム100重量部に対して、例えば、25〜150重量部、好ましくは、40〜100重量部である。
次いで、水酸化アルミニウム水分散液は、水酸化アルミニウムおよび界面活性剤を、水中において適宜配合し、攪拌混合することにより、調製することができる。
このようにして、界面活性剤を配合すれば、水酸化アルミニウム水分散液の粘度が低下し、高濃度、例えば、60〜75重量%の水分散液を得ることができ、固形分濃度を高めることができる。
さらに、界面活性剤を配合することにより、水酸化アルミニウムの粒子の凝集を防止でき、機械的安定性を向上させることができる。
その後、このようにして調製された水酸化アルミニウム水分散液を、上記した水分散型粘着成分に配合して、攪拌混合することにより、本発明の粘着組成物を得る。
このようにして得られる本発明の粘着組成物は、水分散型粘着成分の優れた粘着性を低下させることなく、水酸化アルミニウムの配合により、高い難燃性を付与することができ、かつ、良好な機械安定性を発現することができる。本発明において、粘着組成物の機械的安定性は、JIS K6392に準拠して評価することができる。これにより算出される凝固率は、0.5%以下、好ましくは、0.1%以下であれば、粘着組成物は凝集物を発生させることなく、安定して塗工することができる。
そのため、本発明の粘着組成物からなる粘着層を備えている粘着シートは、高い難燃性および優れた粘着性を有し、機械安定性の良好な粘着シートとして、例えば、電子・電気機器、家電機器、自動車や電車などの車両、住宅建材などの各種分野において有効に用いられる。
次に、本発明の粘着シートの一実施形態について、図1を参照して説明する。
図1において、この粘着シート1は、上記した本発明の粘着組成物からなる粘着層2が、基材3上に積層されている。
基材3としては、特に制限されず、粘着シートに通常使用される基材が用いられ、例えば、ポリプロピレンフィルム、エチレン−プロピレン共重合体フィルム、ポリエステルフィルム、ポリ塩化ビニルなどのプラスチックフィルム類、例えば、クラフト紙などの紙類、例えば、綿布、スフ布などの布類、例えば、ポリエステル不織布、ビニロン不織布などの不織布類、例えば、金属箔などが用いられる。なお、プラスチックフィルム類は、無延伸フィルムおよび延伸(一軸延伸または二軸延伸)フィルムの何れをも用いることができる。また、基材3において、粘着組成物の塗布面には、通常使用される下塗剤の下塗処理や、コロナ放電方式などによる表面処理が施されていてもよい。基材3の厚みは、その目的および用途など応じて適宜選択されるが、例えば、10〜500μm程度である。
本発明の粘着組成物からなる粘着層2を、基材3上に積層するには、特に制限されず、本発明の粘着組成物を基材3上に塗布して、加熱乾燥すればよい。塗布には、公知の塗布方法が用いられ、例えば、コーターを用いて、本発明の粘着組成物を基材3上に塗布した後、加熱により乾燥させることによって、本発明の粘着組成物を粘着層2として積層形成することができる。
コーターとしては、特に制限されず、例えば、グラビヤロールコーター、リバースロールコーター、キスロールコーター、ディップロールコーター、バーコーター、ナイフコーター、スプレーコーターなどの粘着層2の積層に通常使用されるコーターが用いられる。
また、このようなコーターによる塗布において、乾燥後の粘着層2の厚みが、例えば、10〜100μm程度となるように塗布される。
次いで、加熱することによって粘着層2を形成する。加熱は、公知の方法によって、例えば、50〜200℃、好ましくは、80〜160℃程度で加熱する。
そして、粘着シート1は、特に制限されないが、例えば、このように基材3上に粘着層2を積層して、必要により、さらに、剥離ライナー4を貼着した後に、巻回することによって得ることができる。なお、剥離ライナー4としては、特に制限されず、粘着シートに通常使用される剥離ライナーが用いられ、例えば、薄葉基材の片面あるいは両面にシリコーン系剥離剤からなる剥離剤が積層されているものなどが用いられる。また、その厚みは、特に制限されないが、例えば、15μm以上、好ましくは、25〜500μm程度である。
より具体的には、粘着シート1は、図1に示すように、基材3の片面に粘着層2を積層するとともに、その粘着層2に剥離ライナー4を貼着して、巻回することによって得ることができる。
なお、上記の方法において、剥離ライナー4上に、上記と同様に、本発明の粘着組成物を塗布して、加熱乾燥することにより、粘着層2を積層した後、その粘着層2を、基材3上に貼着してもよい。
また、例えば、図2に示すように、基材3の両面に粘着層2を積層するとともに、基材3の両面に積層された各粘着層2に、ライナー4をそれぞれ貼着して、巻回することによっても得ることができる。
なお、この場合にも、各剥離ライナー4上に、上記と同様に、本発明の粘着組成物を塗布して、加熱乾燥することにより、粘着層2をそれぞれ積層した後、各粘着層2を、基材3の両面にそれぞれ貼着してもよい。
なお、本発明の粘着シートは、上記の形態にかかわらず、テープ、シート、フィルムなど種々の形態として用いられ、また、巻回せずとも、その目的および用途によっては、種々の形態のまま保管および使用できる。
以下に実施例および比較例を挙げて、本発明をより具体的に説明する。ただし、本発明は、以下の実施例および比較例に何ら制限されるものではない。なお、以下の説明において、「部」および「%」は、特に明記のない限り、重量基準である。
製造例1(アクリル系水分散型ポリマーの調製)
冷却管、窒素導入管、温度計および攪拌機を備えた反応容器に、アクリル酸ブチル70部、アクリル酸2−エチルヘキシル30部、アクリル酸3部、3−メタクリルオキシプロピルトリメトキシシラン(KBM−503、信越シリコーン社製)0.05部、2,2’−アゾビス[2−(5−メチル−2−イミダゾリン−2−イル)プロパン]ジヒドロクロライド0.1部、1−ドデカンチオール0.05部を、ポリオキシエチレンラウリル硫酸ナトリウム2.0部を添加した水100部に加えて、60℃にて7時間重合した。重合後、10%アンモニア水を添加して、pH7に調整することにより、アクリル系水分散型ポリマーを得た。
実施例1
水酸化アルミニウム(平均粒子径1.7μm、比表面積4m/g、BF013、日本軽金属社製)100部を、アクリル酸/マレイン酸共重合系高分子界面活性剤(カルボキシル基含量4.7mmol/g、ポイズ521、花王社製)0.5部を配合した水43部に加えて、高速撹拌機にて3000min−1で10分間撹拌し、水酸化アルミニウム水分散液を得た。
製造例1で得られたアクリル系水分散型ポリマーに、上記の水酸化アルミニウム水分散液を、アクリル系水分散型ポリマーの固形分100部に対して水酸化アルミニウムが100部となる重量割合で配合し、混合することにより、粘着組成物を得た。
得られた粘着組成物を、シリコーン系剥離剤が塗布されている剥離ライナー(厚さ135μm、SLB−80W5D、カイト化学工業社製)の片面(剥離剤塗布面)に塗布し、100℃で3分間乾燥して、厚さ70μmの粘着層を形成することにより、粘着シートを得た。
実施例2
水酸化アルミニウム(平均粒子径4.2μm、比表面積7m/g、B703、日本軽金属社製)100部を、アクリル酸/マレイン酸共重合系高分子界面活性剤(カルボキシル基含量4.7mmol/g、ポイズ521、花王社製)0.5部を配合した水43部に加えて、高速撹拌機にて3000min−1で10分間撹拌し、水酸化アルミニウム水分散液を得た。
以下、実施例1と同様の操作により、粘着シートを得た。
実施例3
水酸化アルミニウム(平均粒子径7.5μm、比表面積3m/g、B103、日本軽金属社製)100部を、アクリル酸/マレイン酸共重合系高分子界面活性剤(カルボキシル基含量4.7mmol/g、ポイズ521、花王社製)0.5部を配合した水43部に加えて、高速撹拌機にて3000min−1で10分間撹拌し、水酸化アルミニウム水分散液を得た。
以下、実施例1と同様の操作により、粘着シートを得た。
実施例4
水酸化アルミニウム(平均粒子径2.7μm、比表面積3m/g、C303、住友化学社製)100部を、アクリル酸/マレイン酸共重合系高分子界面活性剤(カルボキシル基含量4.7mmol/g、ポイズ521、花王社製)0.3部を配合した水43部に加えて、高速撹拌機にて3000min−1で10分間撹拌し、水酸化アルミニウム水分散液を得た。
以下、実施例1と同様の操作により、粘着シートを得た。
実施例5
水酸化アルミニウム(平均粒子径7.7μm、比表面積1.5m/g、C308、住友化学社製)100部を、アクリル酸/マレイン酸共重合系高分子界面活性剤(カルボキシル基含量4.7mmol/g、ポイズ521、花王社製)0.3部を配合した水43部に加えて、高速撹拌機にて3000min−1で10分間撹拌し、水酸化アルミニウム水分散液を得た。
以下、実施例1と同様の操作により、粘着シートを得た。
実施例6
水酸化アルミニウム(平均粒子径1.7μm、比表面積6m/g、C301、住友化学社製)100部を、アクリル酸/マレイン酸共重合系高分子界面活性剤(カルボキシル基含量4.7mmol/g、ポイズ521、花王社製)0.5部を配合した水65部に加えて、高速撹拌機にて3000min−1で10分間撹拌し、水酸化アルミニウム水分散液を得た。
以下、実施例1と同様の操作により、粘着シートを得た。
実施例7
水酸化アルミニウム(平均粒子径0.9μm、比表面積9m/g、C3005、住友化学社製)100部を、アクリル酸/マレイン酸共重合系高分子界面活性剤(カルボキシル基含量4.7mmol/g、ポイズ521、花王社製)0.6部を配合した水65部に加えて、高速撹拌機にて3000min−1で10分間撹拌し、水酸化アルミニウム水分散液を得た。
以下、実施例1と同様の操作により、粘着シートを得た。
実施例8
水酸化アルミニウム(平均粒子径1.3μm、比表面積5m/g、H−42M、昭和電工社製)100部を、アクリル酸/マレイン酸共重合系高分子界面活性剤(カルボキシル基含量4.7mmol/g、ポイズ521、花王社製)0.5部を配合した水65部に加えて、高速撹拌機にて3000min−1で10分間撹拌し、水酸化アルミニウム水分散液を得た。
以下、実施例1と同様の操作により、粘着シートを得た。
実施例9
水酸化アルミニウム(平均粒子径0.74μm、比表面積6.7m/g、H−43M、昭和電工社製)100部を、アクリル酸/マレイン酸共重合系高分子界面活性剤(カルボキシル基含量4.7mmol/g、ポイズ521、花王社製)0.6部を配合した水65部に加えて、高速撹拌機にて3000min−1で10分間撹拌し、水酸化アルミニウム水分散液を得た。
以下、実施例1と同様の操作により、粘着シートを得た。
実施例10
水酸化アルミニウム(平均粒子径1.7μm、比表面積4m/g、BF013、日本軽金属社製)100部を、ポリアクリル酸系高分子界面活性剤(カルボキシル基含量9.3mmol/g、アクアリックDL−453、日本触媒社製)0.5部を配合した水43部に加えて、高速撹拌機にて3000min−1で10分間撹拌し、水酸化アルミニウム水分散液を得た。
以下、実施例1と同様の操作により、粘着シートを得た。
実施例11
水酸化アルミニウム(平均粒子径1.7μm、比表面積4m/g、BF013、日本軽金属社製)100部を、アクリル酸/マレイン酸共重合系高分子界面活性剤(カルボキシル基含量6.7mmol/g、アクアリックTL−213、日本触媒社製)0.5部を配合した水43部に加えて、高速撹拌機にて3000min−1で10分間撹拌し、水酸化アルミニウム水分散液を得た。
以下、実施例1と同様の操作により、粘着シートを得た。
実施例12
水酸化アルミニウム(平均粒子径1.7μm、比表面積4m/g、BF013、日本軽金属社製)100部を、アクリル酸/マレイン酸共重合系高分子界面活性剤(カルボキシル基含量4.7mmol/g、ポイズ521、花王社製)0.2部を配合した水43部に加えて、高速撹拌機にて3000min−1で10分間撹拌し、水酸化アルミニウム水分散液を得た。
以下、実施例1と同様の操作により、粘着シートを得た。
比較例1
水酸化アルミニウム(平均粒子径>27μm、比表面積<1m/g、B303、日本軽金属社製)100部を、アクリル酸/マレイン酸共重合系高分子界面活性剤(カルボキシル基含量4.7mmol/g、ポイズ521、花王社製)0.5部を配合した水43部に加えて、高速撹拌機にて3000min−1で10分間撹拌し、水酸化アルミニウム水分散液を得た。
以下、実施例1と同様の操作により、粘着シートを得た。
比較例2
水酸化アルミニウム(平均粒子径2.2μm、比表面積14m/g、B1403、日本軽金属社製)100部を、アクリル酸/マレイン酸共重合系高分子界面活性剤(カルボキシル基含量4.7mmol/g、ポイズ521、花王社製)2部を配合した水43部に加えて、高速撹拌機にて3000min−1で10分間撹拌し、水酸化アルミニウム水分散液を得た。
以下、実施例1と同様の操作により、粘着シートを得た。
比較例3
水酸化アルミニウム(平均粒子径1.7μm、比表面積4m/g、BF013、日本軽金属社製)100部を、ポリカルボン酸系高分子界面活性剤(カルボキシル基含量3.3mmol/g、オロタン165A、Rohm&Haas社製)0.5部を配合した水43部に加えて、高速撹拌機にて3000min−1で10分間撹拌し、水酸化アルミニウム水分散液を得た。
以下、実施例1と同様の操作により、粘着シートを得た。
比較例4
水酸化アルミニウム(平均粒子径1.7μm、比表面積4m/g、BF013、日本軽金属社製)100部を、オキシエチレン鎖系高分子界面活性剤(カルボキシル基含量0mmol/g、エパン785、第一工業製薬社製)0.5部を配合した水43部に加えて、高速撹拌機にて3000min−1で10分間撹拌し、水酸化アルミニウム水分散液を得た。
以下、実施例1と同様の操作により、粘着シートを得た。
比較例5
水酸化アルミニウム(平均粒子径1.7μm、比表面積4m/g、BF013、日本軽金属社製)100部を、カルボン酸系界面活性剤(カルボキシル基含量3.1mmol/g、FR−14、花王社製)0.5部を配合した水43部に加えて、高速撹拌機にて3000min−1で10分間撹拌し、水酸化アルミニウム水分散液を得た。
以下、実施例1と同様の操作により、粘着シートを得た。
比較例6
水酸化アルミニウム(平均粒子径1.7μm、比表面積4m/g、BF013、日本軽金属社製)100部を、エーテル硫酸エステル系高分子界面活性剤(カルボキシル基含量0mmol/g、ラテムル E−118B、花王社製)0.5部を配合した水43部に加えて、高速撹拌機にて3000min−1で10分間撹拌し、水酸化アルミニウム水分散液を得た。
以下、実施例1と同様の操作により、粘着シートを得た。
比較例7
水酸化アルミニウム(平均粒子径1.7μm、比表面積4m/g、BF013、日本軽金属社製)100部を、水43部に加えて、高速撹拌機にて3000min−1で10分間撹拌し、水酸化アルミニウム水分散液を得た。
以下、実施例1と同様の操作により、粘着シートを得た。
評価
1)界面活性剤のカルボキシル基含量の定量
各実施例および各比較例で使用した界面活性剤を、水で10倍に希釈し、測定用サンプルを調製した。測定用サンプル1gを秤量し、水50gを加え、さらに、0.1N−HCL5〜6mlを加え、試料を調製した。
この試料を自動滴定装置を用いて、0.1N−KOHで中和滴定した。滴定で得られた第一当量点と第二当量点から下記の計算式(1)を用いて、界面活性剤のカルボキシル基含量を算出した。
Figure 0004498767
1st.:第一当量点でのHCL量〔ml〕
2nd.:第二当量点でのHCL量〔ml〕
solid:測定用サンプル中の界面活性剤の固形分〔g〕
定量した界面活性剤のカルボキシル基含量を表1に示す。
Figure 0004498767
2)粘度
各実施例および各比較例で得た水酸化アルミニウム水分散液について、動的粘弾性測定装置(RheoStress−1、HAAKE社製)を用いて、30℃下、剪断速度4s−1での粘度を測定した。この測定条件下において、最小の粘度とするための水酸化アルミニウム水分散液における水酸化アルミニウムに対する界面活性剤の配合量(重量部割合)を極小値濃度として表2に示す。
3)酸素指数
各実施例および各比較例で得た粘着シートを不織布(PR−14、日本板紙社製)の両面に貼着することにより、両面粘着シート(図2参照)を得た。この両面粘着シートを幅60mm、長さ150mmの表貼着用片と、幅70mm、長さ150mmの裏貼着用片とに切断した。次いで、幅70mm、長さ150mmのアルミ板を用意して、そのアルミ板の表面に、幅方向両端に各5mmのマージンが設けられるように、表貼着用片を貼着するとともに、裏面に、全幅にわたって、裏貼着用片を貼着することにより、試験片を作製した。この試験片について、JIS K7201に準拠して、酸素指数を測定した。その結果を表2に示す。
4)SUS接着力
各実施例および各比較例で得られた粘着シートを、ポリエステルフィルム(ルミラーS−10、♯38、東レ社製)の片面に貼着し、その後、幅20mm、長さ100mmに切断して、試験片を作製した。
次いで、各試験片を、SUS304鋼板の片面に、重さ2kgのゴムローラを1往復させるようにして圧着させ、23℃下に30分間放置後、23℃、60%RH雰囲気中にて剥離に要する力を測定(180度ピール、剥離速度300mm/分)することにより、SUS接着力を求めた。その結果を表2に示す。
5)機械的安定性
各実施例および各比較例で得た粘着組成物について、JIS K6392に準拠して、機械的安定性を測定した。下記の計算式を用いて、凝固率を算出した。その結果を表2に示す。
凝固率〔%〕=ポリマー凝固物の質量〔g〕/試料中の固形分の質量〔g〕×100
Figure 0004498767
表2に示すように、各実施例は、酸素指数、SUS接着力および機械的安定性のいずれも、良好な結果を示している。一方、各比較例は、酸素指数、SUS接着力および機械的安定性のいずれかが、不良であることがわかる。
すなわち、比較例1では、水酸化アルミニウムの粒子径が15μmを超えるため、粘着層表面の平滑性が得られず、粘着力が低下し、比較例2では、水酸化アルミニウムの比表面積が10m/gを超えるために、粘着層の弾性率が高くなり、粘着性が低下した。比較例3では、水酸化アルミニウム水分散液は調製できたものの、界面活性剤が適切でなかったために、アクリル系水分散型ポリマーに混合したときに凝集が生じ、粘着組成物を得られず、酸素指数およびSUS接着力の評価ができず、比較例4、比較例5、比較例6および比較例7では界面活性剤が適切でなかったか、もしくは使用していなかったために、水酸化アルミニウム水分散液の粘度が低下せずにペースト状となり、分散液を調製できなかった。
本発明の粘着シートの一実施形態(基材の片面に粘着層が積層され、その粘着層にライナーが貼着された状態で巻回されている態様)を模式的に示す断面図である。 本発明の粘着シートの他の実施形態(基材の両面に粘着層が積層され、両方の粘着層に剥離ライナーが貼着された状態で巻回されている態様)を模式的に示す断面図である。
符号の説明
1 粘着シート
2 粘着層
3 基材
4 剥離ライナー

Claims (4)

  1. 水分散型粘着成分と、平均粒子径15μm以下かつ比表面積1〜10m/gの水酸化アルミニウムと、カルボキシル基含有量4〜12mmol/gの界面活性剤とを含有し、
    水分散型粘着成分の固形分100重量部に対して水酸化アルミニウムを50〜150重量部の割合で、含有することを特徴とする、粘着組成物。
  2. 水に、水酸化アルミニウムおよび界面活性剤を、水酸化アルミニウムに対する界面活性剤の配合量を種々変化させて配合することにより、水酸化アルミニウム水分散液を種々調製したときに、極小の粘度を示す水酸化アルミニウム水分散液における水酸化アルミニウムに対する界面活性剤の配合量の、0.5〜5重量倍の界面活性剤を配合することを特徴とする、請求項1に記載の粘着組成物。
  3. 前記界面活性剤が、高分子界面活性剤であることを特徴とする、請求項1または2に記載の粘着組成物。
  4. 請求項1〜3のいずれかに記載の粘着組成物からなる粘着層を備えていることを特徴とする、粘着シート。
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