JP4494684B2 - 水冷4ストロークエンジン - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、船外機用等の水冷4ストロークエンジン及び水冷V型4ストロークエンジンの改良に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
船外機用の水冷V型4ストロークエンジンとして、従来(1)実開昭63−00128号公報の技術が開示されている。
一方、水冷直列エンジン船外機の冷却水ジャケットを有する排気マニホールドの開示として(2)実開昭58−102725号公報の技術が開示されており、又水冷直列エンジン船外機の冷却水ジャケットを有する排気マニホールドの開示として(3)特開平09−189221号公報の技術が開示されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、船外機の高出力化のための大型化に伴い、燃費効率の良いの水冷V型4ストローク式のバーチカルエンジンが用いられる傾向にあるが、このエンジンは、単気筒または2〜4気筒の直列バーチカルエンジンよりも部品点数が多くなり、製造コストが直列エンジンよりも高くなり、船外機自体のコストも高くなる。
そこで、上記した水冷V型4ストロークバーチカルエンジンにおいては、部品の共用化を図って部品点数を低減し、製造コストを低減したい、という要望がある。
【0005】
ところで課題として、一つの(V型エンジンでは片側のバンク)シリンダヘッド、排気マニホールド間の冷却水の受渡しにおいて、排気マニホールドとの合せ面から、複数の開口を経てシリンダヘッドの冷却水ジャケット内に冷却水が流れ込む場合、シリンダヘッドの冷却水ジャケット内で、冷却水の流れの合流により干渉が発生し、シリンダヘッドの燃焼熱との熱交換を終えた冷却水がスムーズに移動せず、冷却水ジャケット内で滞留する場合がある。
【0007】
本発明は、以上の課題を解決すべくなされたものである。
本発明の目的とする処は、一つの(V型エンジンでは片側のバンク)シリンダヘッド、排気マニホールド間の冷却水の受渡しにおいて、排気マニホールドとシリンダヘッドとの間の冷却水の連通流量を制御し、シリンダヘッドの冷却水ジャケット内の温度条件を改善し、シリンダヘッドの冷却水ジャケット内における冷却水の流れを滞留を起こすことなくスムーズに行わせ、シリンダヘッドの冷却をスムーズに行わせ得るようにした船外機及び船外機に適するエンジンを提供することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために請求項1は、水冷4ストロークエンジンであって、シリンダヘッドに設けられた排気通路及びその開口と、冷却水ジャケットとを備え、排気通路の開口の周囲に設けられた冷却水ジャケットの複数の冷却水の受渡し用の開口を備え、排気マニホールドに設けられた排気通路及びその開口と、冷却水ジャケットとを備え、排気通路の開口の周囲に設けられた冷却水ジャケットの複数の冷却水の受渡し用の開口を備え、シリンダヘッドの冷却水ジャケットの複数の開口のうち、任意の一つの開口における冷却水の流量を他の開口よりも少なくする流量制御部を備えることを特徴とする。
【0013】
請求項1では、流量制御部によってシリンダヘッドの冷却水ジャケット内の冷却水の流れをスムーズに行わせ、冷却を効率良く行わせることができる。
【0014】
請求項2は、請求項1において、シリンダヘッドの冷却水ジャケットと、排気マニホールドの冷却水ジャケットとの間にガスケットを介装し、ガスケットに設けた冷却水ジャケットの開口の一つのものに、流量制御部を構成する連通孔を設けたことを特徴とする。
請求項2では、シリンダヘッドの冷却水ジャケットと、排気マニホールドの冷却水ジャケットとの間に介装するガスケットの冷却水ジャケットを連通する連通孔に流量制御部を構成する連通孔を設けるので、構造が簡単である。
【0015】
請求項3は、請求項2において、流量制御部を構成する連通孔は、一つの気筒の冷却水ジャケットの上部に設けられていることを特徴とする。
請求項3では、連通孔が当該気筒の冷却水ジャケットの上部に設けられているので、冷却水ジャケット上部に形成され易い空気溜まりの発生を抑制することができ、空気溜まりの発生のない、冷却効率の良いシリンダヘッドの冷却水ジャケットを得ることができる。
【0016】
請求項4は、請求項2、または3において、エンジンは、概ね縦置きのクランク軸と、該クランク軸に連結したピストン・コンロッドを収容する上下に配設され複数のシリンダを、その軸線が平面視V字状となるように備えたシリンダブロックと、該シリンダブロックに設けられた2個のシリンダヘッドとを備えることを特徴とする。
請求項4では、V型エンジンにおいて、冷却条件を左右のシリンダヘッドで調整し、揃えることができるので、V型エンジンにおけるVバンクを構成する左右のシリンダヘッドを共用化する場合の左右のシリンダヘッドの冷却条件への影響を抑えることができる。
【0017】
請求項5は、請求項2〜4の何れかにおいて、前記した水冷4ストロークエンジンを搭載し、水冷4ストロークエンジン船外機を構成する。
請求項5では、冷却性が良く、性能の良い船外機を、製造コストを低減しつつ製造することができる。
【0018】
【発明の実施の形態】
本発明の実施の形態を添付図に基づいて以下に説明する。なお、図面は符号の向きに見るものとする。又図において推進方向の前方をFrで表し、同後方をRrで表した。
図1は、船外機を船体の船尾に取り付けた状態の船外機全体の外観図である。
船外機1は、最上部のエンジンを覆うエンジンカバー2、この下方のアンダーカバー3、この下方のエクステンションケース4、この下方の後部にスクリュー6を配置したギヤケース5で外観を構成し、船体100の船尾101にスターンブラケット7を介してチルト動(上下動)及び左右揺動(転舵動)可能に取付、支持されている。エクステンションケース4、ギヤケース5は、本発明の本体ケースを構成するものである。
尚、チルトアップ状態を鎖線で示した。
【0019】
図2は、船外機の上部のエンジンカバーを縦断した側面図、図3は図2の3−3線の図で、図2のうち後述する吸気消音箱35と吸気マニフォールド37を取り外した平面図、図4は図2の要部の拡大縦断側面図である。これ等の図面に従って船外機のエンジンを含む上部構造を説明する。
エンジン10は、シリンダブロック11、前方のクランクケース12、後方のシリンダヘッド13、これの後端部に配設されたシリンダヘッドカバー14等からなる。
【0020】
シリンダブロック11内には、軸線を横向きとした複数シリンダ15…(…は複数を表す。以下同じ)を上下に並行に配置し、内装したピストン16…をコンロッド17…で縦向きのクランクシャフト18に連結したバーチカルエンジンである。
実施の形態では、上下に3個のシリンダを備える3気筒エンジンで、図3に示すように左右に拡開した3個のシリンダからなるシリンダ列を備えたV型6気筒エンジンを搭載する船外機を示す。
以上によりエンジン小組体を構成する。
【0021】
図4に示すように、シリンダヘッド13には、シリンダ15…の天井部を構成する燃焼室19…を備える。燃料室19…には吸気弁20…、排気弁21…、点火プラグ22…を配設し、燃焼室19…の外側には縦向きのカムシャフト23を、これで駆動されるバルブロッカーアームを支持する縦向きのロッカーアームシャフト24を備える。
シリンダブロック11のシリンダ15…周囲には、これを囲むようにシリンダ冷却水ジャケット25が相互に連通するように設けられ、又シリンダヘッド13の燃焼室19周囲にも、シリンダヘッド冷却水ジャケット26が、前記冷却水ジャケット25と連通するように設けられている。
【0022】
クランクケース12の上方に突出したクランクシャフト18の上端部には上下に駆動プーリ27,28を同軸に設け、上部プーリ28をクランクケース12の上部前側に設置した発電機29の被動プーリ30にベルト31を介して連結し、発電機29を駆動する。
下部プーリ27は、ガイドプーリ32…を介して左右のシリンダヘッド13のカムシャフト23,23の上端部に設けたカムシャフトプーリ33,33にベルト34により連結し、カムシャフト23,23を駆動する。
【0023】
以上のベルト・プーリ機構の上方に吸気消音箱35を配設し、吸気消音箱35は吸気口を後方に向けて開口し、吸気口を左右のシリンダ間のVバンク間の上方部に配置したスロットル弁装置36に接続する。
スロットル弁装置36は、左右のシリンダ間のVバンク間の後方に、縦向きに配設した吸気マニフォールド37に接続し、吸気マニホールド37はシリンダヘッド13に形成した吸気通路に接続し、吸気系を構成する。吸気はエンジンカバー2の外気取入れ口2aから行われる。
【0024】
左右のシリンダブロック11,11の各シリンダヘッド13,13の各外側には、図2に示すように燃焼室19…の各排気通路と接続する排気マニフォールド40,40を配設する。
排気マニホールド40,40は、シリンダヘッド13,13の各外側部にボルト40a…で一体的に組付けられる本体部41を備え、ボルト40a…は図示では片側バンクにつき、8箇所である。
各本体部41の排気通路41aの周りには冷却水ジャケット42を備えており、燃焼室19…から排出される排気を最上流部分で冷却する。
【0025】
各排気マニフォールド40の本体部41の下部41bは、内部の排気通路が内側に傾斜する。排気マニフォールド40,40は、左右のシリンダブロック13,13の各外側に設置されているので、左右の本体部41,41の下部41b,41bは、対称的に内側に傾斜している。
これ等排気マニフォールド40,40及び後述するマウントケースの内部通路並びに排気管、排気膨張室等で排気通路構成体を構成する。即ち、排気通路はこれ等複数部分に分割されている。
【0026】
図5は、図3の要部の拡大図で、V型バンクの片側のシリンダブロック、シリンダヘッド、排気マニホールドを上面から見た図である。
シリンダヘッド13の外側に排気マニホールド40がボルト40aで結合、一体化されており、双方の排気通路19a,41aは接続、連通しており、シリンダヘッドの燃焼室19…及びこれを囲む冷却水ジャケット26,42が連通している。
また、シリンダブロック11のシリンダ15…を囲む冷却水ジャケット25も連通していることが理解できる。
【0027】
ところで、拡大して図5で詳細に示すように、排気マニホールド40の上端部のシリンダヘッド13の冷却水ジャケット26への供給部は、後述の図7、図8で示した配管70でサーモスタットカバー69を介して、シリンダブロック11の後述の図7、図8で示したサーモスタット弁71に接続されている。図のサーモスタットカバー69の下方のシリンダブロック11の冷却水ジャケット25の最上部に、サーモスタット弁71は配設されている(図7、図8参照)。
サーモスタット弁71は、エンジンの冷却水の温度を検知して開閉し、冷却水の流通を温度制御する。
尚、図において、81はシリンダブロック11の冷却水ジャケット25の残水を合流して排出する排出パイプに接続されたチューブである。
【0028】
シリンダブロック11のシリンダ15…周囲には、これを囲むように前述のシリンダ冷却水ジャケット25が相互に連通するように設けられている。
又シリンダヘッド13の燃焼室19周囲にも、上述したようにシリンダヘッド冷却水ジャケット26が、前記冷却水ジャケット25と連通するように設けられている。
【0029】
クランクケース12の上方に突出したクランクシャフト18の上端部には上下に駆動プーリ27,28を同軸に設け、上部プーリ28をクランクケース12の上部後側に設置した発電機29の被動プーリ30にベルト31を介して連結し、発電機29を駆動する。
下部プーリ27は、ガイドプーリ32…を介して左右のシリンダヘッド13のカムシャフト23,23の上端部に設けたカムシャフトプーリ33,33にベルト34により連結し、カムシャフト23,23を駆動する。
【0030】
以上のベルト・プーリ機構の上方に吸気消音箱35を配設し、吸気消音箱35は吸気口を後方に向けて開口し、吸気口を左右のシリンダ間のVバンク間の上方部に配置したスロットル弁装置36に接続する。
スロットル弁装置36は、左右のシリンダ間のVバンク間の後方に、縦向きに配置した吸気マニフォールド37に接続し、吸気マニホールド37はシリンダヘッド13に形成した吸気通路に接続し、燃料供給系を構成する。吸気はエンジンカバー2の外気取入れ口2aから行なわれる。
【0031】
左右のシリンダブロック11,11の各シリンダヘッド13,13の各外側には、図2に示すように燃焼室19…の各排気通路と接続する排気マニホールド40を配設する。排気マニホールド40はボルト40a…で左右のシリンダヘッド13,13の各外側に固着されている。
排気マニホールド40は、シリンダヘッド13,13の各外側部に一体的に組付けられる本体部41を備え、各本体部41の排気通路41aの周りには冷却水ジャケット42を備えており、燃焼室19…から排出される排気を最上流部分で冷却する。
【0032】
各排気マニホールド40の本体部41の下部41bは、内部の排気通路が内側に傾斜する。排気マニホールド40は、左右のシリンダブロック13,13の各外側に設置されているので、左右の本体部41,41の下部41b,41bは、対称的に内側に傾斜している。
これ等排気マニホールド40,40及び後述する内部通路並びに排気管、排気膨張室等で排気通路構成体を構成する。
【0033】
図6は、左右に配設された排気マニホールド40の一方の下部及びこれの下部41bと接続する内部通路、並びに排気管、排気膨張室の関係を示す要部拡大縦断面図で船外機の後方から見た図あり、図7は左右に配設されたシリンダブロックの冷却水排出口及び排気マニホールド並びに排気膨張室への冷却水の排出系路を示す要部拡大縦断面図で船外機の後方から見た図である。
これ等の図面と前記した図2を参照しつつ説明する。
【0034】
図6に従って説明する。
エンジン10は、クランクケース12、シリンダブロック11、シリンダヘッド13の結合体及びピストン15、クランクシャフト18等かな等るエンジン小組体からなり、これの下方に配置したマウントケース50上に載置され、該マウントケース50の結合面50pに取付、支持されている。オイルパンやマウントケースの一部もエンジン機能を有しているので、上半部を小組体とする。
マウントケース50の左右方向(幅方向)の両側には上方に開口した凹部51を設ける。図は右側を示しているが、左側も対称形状、対称構造である。
凹部51は上面開口52が全面的に開口し、内壁51aは略々垂直で、外壁51bは幅方向内方に潜るように弯曲し、底部に環状堤部51cを有する円孔53を備える。
【0035】
前記した排気マニホールド40の本体部41の下部41bは、凹部51の開口52の外側寄り部分に位置し、下部41bの下端部に上下に内外に環状堤部41c,41dを備える。
凹部51内にはマウントケース50の内部通路を構成する略横Z字形の中間排気管54を配設し、該排気管54の上部に設けた環状溝部54aに、上方の排気マニフォールド40の本体部41の下部41bの内側環状堤部41cを嵌合する。
中間排気管54の下端部には環状溝部54bを備え、且つ内側部分の一部にはボス部54cを備える。
【0036】
中間排気管54の下端部の環状溝部54bを凹部51の底部の環状堤部51cに嵌合し、これにより中間排気管54で、排気マニホールド40の本体部41の下部41bと凹部51の底部に設けた円孔53とを連通、接続する。
尚、中間排気管54の前記したボス部54cは、凹部51の底部に設けた段部51d上に係合し、ボルト55で結合し、凹部51内に取付、支持した。
【0037】
凹部51の上面開口52の上にはカバー56を被冠して全面的に閉塞する。カバー56は、一部に前記排気マニホールド40の本体部41の下部41bの外側環状堤部41d及び中間排気管54の上端部周と嵌合する円孔56aを備え、該円孔56aにこれ等を嵌合し、中間排気管54と排気マニホールド40との連通を保障する。
カバー56の周辺部にはボス部56bを設け、該ボス部56bの内側部分の一部と凹部51の内壁51aの一部との間にボルト57を縦通し、マウントケース50にカバー56を固定する。
【0038】
ところで、カバー56の凹部51周辺部へのボルト結合部は複数箇所であるが、この結合部は船外機の幅方向の外形寸法に影響する凹部51の最外側方を除いた凹部51の周囲(図の手前、奥)に設けられている。
図6では便宜上、凹部51周辺部の他の一部51eとの結合部を符号56bのボス部、57のボルトの想像線(鎖線)で、図の右側に偏倚させて示した。このボルト配置により、マウントケース50の凹部51付近の最外側部とアンダーカバー3との干渉を回避し、船外機の小型化の要件を達成している。
【0039】
以上により、中間排気管54で排気マニフォールド40の内部通路を構成し、カバー56で塞がれたマウントケース50の一部に設けた凹部内の空所で中間排気管54を囲む冷却水室(冷却水ジャケット)58を形成する。即ち、船外機全体としては、マウントケース50と中間排気管54とは一体となってエンジンの支持ケースとなる。
【0040】
マウントケース50の下面にはエクステンションケース4を配置して双方を接合し、マウントケース50の凹部51の外底部59には上方へ潜る凹所59aを設け、この部分を含んでエクステンションケース4の上面と接合する。
また、マウントケース50の下面には、前記エクステンションケース4の内側において、不図示の金属ガスケットを介してオイルパン60が接合する。オイルパンのマウントケースへの取付フランジの一部を延長させ、排気管64の取付部61を形成する。
【0041】
取付部61には、排気通路を構成する連通部62が設けられている。連通部62は、上流でマウントケース50の円孔53の排気通路の壁面と接続され、下流で排気管64と接続される壁面62aを有する。
連通部62の上端部は前記した中間排気管54の下流部通路54fと連通、接続し、連通部62の下端部には排気管64の上端部をスティ65及びボルト66で取り付け、中間排気管54から排気管64までを連通する。
排気管64は、排気管64周囲の本体ケース内の空間である排気膨張室67に排気を排出する。
【0042】
既に述べたように、本実施例においてはマウントケース50の円孔53の周辺部分が、下流側の接続部における第2排気通路部材に相当するが、例えば、これ等排気管取付部61、或いは排気管64で第2排気通路を構成してもよい。
【0043】
オイルパン60の取付部61には下方に潜った凹所61aを設けるとともに、マウントケース50の凹部51の底部59には対称的に上方に潜った凹所59bを設ける。この凹所部分に後述する水ポンプで汲み上げられる冷却水を送り、水通路63とする。該水通路63は連通路68を介して冷却水室58と接続する。前記したクランクシャフト18と連結し、前記したスクリュー6を駆動する駆動軸18aは、本体ケースを構成するエクステンションケース4、ギアケース5を縦通し、ギアケース5内のギア機構に導かれる。
【0044】
図7に従って説明すると、エンジン10のシリンダブロック11の最上部のシリンダボア15の冷却水ジャケット25と連通する室25aをサーモスタット71を介してサーモスタットカバー69及び配管70により前記した排気マニホールド40の冷却水ジャケット42の排水通路72に連通接続する。
これにより、エンジンの冷却水が所定温度を超えたならば、サーモスタット71を開き、冷却水ジャケット25の冷却水を排気マニホールド40の排水通路72に排出する。
【0045】
排気マニフォールド40の下部には、排出口72b(パイプ)に連通し、L型ジョイント73を介して前記したマウントケース50の下面で且つ排気膨張室に開口する排出通路74に接続する。
図6において、82は水ポンプ76が停止したときのシリンダブロック11の冷却水ジャケット25の残水を排出する排出パイプとして働く。
【0046】
図8は、エンジン及び排気系の冷却水回路の模式的説明図である。
冷却水ジャケット25を備えるシリンダブロック11,11の各外側に冷却水ジャケットを備える排気マニホールド40,40を備える。
下端部の取り水口であるストレーナ75を介してポンプ76により海水等を供給管77により汲み上げ、シリンダブロック11,11の冷却水ジャケット25に通孔25a,25aを介して冷却水を導入し、又連通路68,68を介して冷却水室58,58に冷却水を導入し、排気マニホールドの内部通路54,54を冷却する。
【0047】
又冷却水室58,58内の冷却水を排気マニフォールド40の冷却水ジャケット42,42に導入し、排気マニフォールド40を冷却する。
矢印は冷却水の流れを示し、排気マニフォールド40の冷却水ジャケット42,42は、排気通路を冷却しながら、シリンダヘッド13,13に流入する。
サーモスタット71後の排水は、排気マニフォールド40の排水通路を通って排気通路の一部を冷却しながら排出通路74から排水される。
【0048】
シリンダブロック11の冷却水ジャケット25,25の残水は、チューブ81,82を経て、水の供給側と接続されているので、水ポンプの停止後は、ストレーナで構成される取り水口75から排水される。
又排気マニホールド40の冷却水ジャケット42,42の冷却水の排出及びシリンダブロック11,11の冷却水の排出は、前記の排出通路74でなされ、排気膨張室67内に排気とともに冷却後の冷却水を排出し、排気を冷却する。
尚、図8において78はベーパーセパレータで、冷却水の一部を分岐管79を介して周囲に供給し、サブ燃料タンクを冷却するものである。
【0049】
61は前記したようにオイルパン60の延長部の排気管64取付部であるが、延長部に分岐通路及び外水の入口を設け、又エンジンのVバンクの各シリンダブロック、シリンダヘッド等に冷却水を供給する送出口を設ける。
【0050】
尚、マウントケース50の排気通路の組立について言及しておく。
(a)マウントケース50の排気通路の組立。
マウントケース50の凹部51に中間排気管54をセットし、カバー56で凹部51の開口52を覆う。この際、ボルト57…は仮止めとする。
(b)エンジン小組体のマウントケースへの載置。
シリンダブロック、シリンダヘッド、クランクケース等からなる前述のエンジン小組体10aのマウントケース50の結合面50a上に載置し、エンジン小組体10aをマウントケース50の結合面50aに結合する。
(c)排気マニホールドの組付。
シリンダヘッド13に排気マニホールド40を組み付け、中間排気管54と中心合せを行なって排気マニホールド40をシリンダヘッド13に固定。前述のカバー56のボルト57…を締め付け、カバー56を固定する。
(d)排気管の取付
最後に排気管44を取付固定する。
以上である。
【0051】
図9は、図3を省略化した図で、要部のみの構成要素に符号を付した図である。
水冷4ストロークV型バーチカルエンジンなので、後方にV型に拡開したVバンクVの左右方向に、平面視で各外方に対称的に傾斜したシリンダ軸線を備える2個のシリンダブロック11L,11R、シリンダヘッド13L,13R、各シリンダヘッドの各外側に配置された排気マニホールド40L,40Rを備える。本発明は、以上の左右のシリンダヘッド13L,13Rを一つのシリンダヘッドで共通化し、関連部品も共通化するものである。
以下に詳細に説明する。
【0052】
図10は、シリンダヘッド13(L側のシリンダヘッド)の側面図で、排気マニホールド40との合せ面13bを示した図である。
シリンダヘッド13の合せ面13bには、上下に縦長の排気通路19b…が開口しており、片側バンクが上下3気筒のV型6気筒エンジンなので、上下に3個の排気通路19a…が開口している。
【0053】
図の最上位の排気通路の開口19a(便宜上19a−1と記す)の下方には、冷却水ジャケット26の燃焼室19を囲むジャケット部26aが、左右にはこれと連通する左右のジャケット部26b,26cが接合面13bに開口する。
又中央部の排気通路の開口19a(便宜上19a−2と記す)の下方にも同様に冷却水ジャケット26の燃焼室19を囲むジャケット部26aが、左右にはこれと連通する左右のジャケット部26b,26cが接合面13bに開口し、又最下位の排気通路の開口19a(便宜上19a−3と記す)の左右には、ジャケット部26b,26cが開口する。
中央部の排気通路開口19a−2の上下に燃焼室19のジャケット部26a,26aが配設されている。
【0054】
以上の上下に3個配設された排気通路開口19a…において、合せ面13bに設けた上下方向中央部の該開口19a−2の上下方向の中心線CLに対し、上下の排気通路開口19a−1,19a−3を、上下対称位置に配設する。
即ち、中央部の開口19a−2の中心と最上位の開口19a−1の中心との間の距離L1と、中央部の開口19a−2の中心と最下位の開口19a−3の中心との間の距離L2とを等しく設定する。
ところで、上下方向の中心線CLに対する対称位置は、必ずしも厳密である必要はなく、概ね対称位置であっても良い。
尚図において13a…は、合せ面13bに設けた排気マニホールド40を結合するボルト孔で、都合8ヵ所設けられている。
【0055】
図11は、シリンダヘッド13(L側のシリンダヘッド)と排気マニホールド40の合せ面間に介装するガスケットを示す正面図である。
ガスケット120は前記した合せ面13bと重なる形状なので、合せ面120a縦長の3個の排気通路用開口121…を上下に備え、又中央部の開口121の上下で、最下位、最上位の開口121,121との間には、前記ジャケット部26a…と同形状の開口122,122を備える。
【0056】
各排気通路用開口121…の図では右側に、前記したジャケット部26b…と同形状の縦長の開口123を備え、又前記したボルト孔13a…に対応する孔124を備える。
排気通路開口の一部を構成する前記の縦長の各開口121…のジャケット部123…を備えない側で、各開口121…の上部寄り部位には制御孔125…を夫々設け、冷却水の流量制御部を構成する。
【0057】
この流量制御孔125…は、図10に示したシリンダヘッド13の燃焼室に近い側(図の左側)のジャケット部26c…内における上位の部分に位置し、図11の流量制御孔125…の下方の部分(網目で示した部分)で、前記ジャケット部26c…の縦方向の中間部〜下部を遮蔽する遮蔽部126…とする。
この部分を遮蔽部126…としジャケット部26c…を遮蔽することで、ジャケット部26c…に排気マニホールド40のジャケット42から流入する冷却水が制御され、流量制御孔125…で制御された流量の冷却水が、シリンダヘッド13のジャケット部26cに流入する。
シリンダヘッド13のジャケット部26cに流入する冷却水の流量の設定、調整は、流量制御孔125…の開口面積の設定、調整で任意に設定し、調整することができる。
【0058】
図12は、流量制御部を流量制御孔125…で構成したガスケット120を合せ面に接合したシリンダヘッドの横断面図である。
図において37aは吸気通路、19は燃焼室(天井部)、22aは点火プラグ用のスリーブ、22bは点火プラグ先端部が嵌合する孔部、23はカムシャフトである。
図では説明の便宜上ガスケット120を実際の厚さよりも厚く表し、図のガスケット120の左側に排気マニホールド40が接合され、又図の上方にシリンダブロック及びシリンダが配置されるが、図が煩雑となるので省略した。
【0059】
ガスケット120の前記した縦長の開口123はジャケット部26bと一致し、排気マニホールド40のジャケット部42からこの部分を介して、冷却水を矢印▲1▼のように受け渡され、冷却水は燃焼室19の天井部の外側部に流れ込む。
一方、流量制御孔125からも、排気マニホールド40のジャケット部42から矢印▲2▼のように冷却水がジャケット部26cに流入し、ジャケット部26内の冷却水は、シリンダヘッド13を冷却した後、矢印▲3▼,▲3▼のようにシリンダブロック11のシリンダ15…周に送り込まれ、これを冷却する。
【0060】
ところで、ガスケット120の開口123と開口に相当する孔125とが同じ面積であったとすると、▲1▼,▲2▼で示した冷却水の流れにおいて、▲1▼の流れが上位の▲2▼の流れでスムーズな上方への流れ込みが阻害される。この結果、網目▲4▼で示した部位に滞留する虞が発生することとなる。
この結果、この部分が燃焼室19…の天井部、特に発火点である点火プラグ22に近いことからも冷却機能に影響を及ぼし、冷却効率が低下する。
【0061】
ところが、上記したように、流量制御孔125…として孔径が他方の開口123に比較して小さく、従って冷却水の▲1▼の流量に対し、冷却水の▲2▼の流量が小さいので、▲1▼の冷却水の流れは▲4▼の網目の部分でスムーズとなり、▲1▼の冷却水の流れは、▲2▼の流れとスムーズに合流し、▲3▼のようにシリンダブロック方向に流出する。
従って、冷却水の滞留の発生を防止し、効率的な、効果的な冷却を確実に実行し、エンジン性能を向上させることができる。
【0062】
とろこで、流量制御孔125…は、連通開口121,19a,41a(後述する41e)の上部寄り部分の一側に設けられている。
これにより、シリンダヘッド、排気マニホールドの排気通路の上方、或いは周りに上位の部分に、冷却水中に含まれたり、これと一緒に流入する空気が溜まる虞があるが、流量制御孔125…が上記開口の上部寄り部分に設けられているので、空気の抜け出しが容易に行え、冷却水中への空気の混在、抜気不全による冷却性能を低下を抑制することができる。
【0063】
図13は図9の模式図で、シリンダヘッドの断面指示線を示す説明図である。以下の図面において、各構成要素を左右(L,R)と称するが、図面の右、左を基準として左右と称した。
図に示したように、平面視で左右の後方に向かって左右のバンクがV型に拡開した、左右のシリンダブロック11L,11R、シリンダヘッド13L,13R、シリンダヘッドカバー14L,14Rの組立体を有する。
【0064】
図14は、図13の14−14線に沿ったシリンダヘッドの合せ面の図で、指示線の矢印方向からシリンダヘッド13Lを見た図である。図14の状態では前記した図10で示した状態と一致する。
開口19a,26a〜26cを有する合せ面は、▲5▼が上方で、▲6▼が下方であり、従って、開口19a−1が上位で、開口19a−3が下位であり、ジャケット部の開口26b…は図の右側であり、他方の開口26c…は図の左側である。
【0065】
図15は、図13の15−15線に沿ったシリンダヘッドの合せ面の図で、指示線の矢印方向からシリンダヘッド13Rを見た図である。図15の状態では前記した図10及び図14の状態と合せ面13bが反転して配置されている。
即ち、図14に示した上位の開口19a−1が反転して▲5▼のように下位に臨み、又下位の開口19a−3が反転して▲6▼のように上位に臨む。
このように右側のシリンダヘッド13Rは、左側のシリンダヘッド13Lに対して上下が逆となるように反転させる。
【0066】
これにより、前記した合せ面13bの上下方向に配置された開口19a…、26a〜26c…は、上下方向の中心線CLを中心として上下が対称なので、反転した状態でも合せ面の開口位置が一致する。
このため、左右のシリンダヘッド13L,13Rを一つのシリンダヘッドとして共通化することができる。
【0067】
このようにシリンダヘッド13を反転させることで、左右のバンクのもの13L,13Rと共通化することができる。
これは、左右で共用した場合でも、上記により冷却水の受渡しが、シリンダヘッド13L,13Rにおいて左右バンクの排気通路開口に対して同じ位置となり、左右で冷却条件を揃えることが可能となる。換言すれば、冷却水の受渡しが、排気通路周りの冷却条件を大きく変更することが無いので、一方のシリンダヘッドを上下反転させて他方のシリンダヘッドとして共用することが可能となる。
尚、図示例では、排気用の開口19aの内の最上位のものの真上位置、或いは最下位のものの真下位置に冷却水の連通開口を設けていないが、該開口をこれ等最上位、最下位の各開口19aの真上位置、或いは真下位置に配設しても良い。
【0068】
図16は図9の模式図で、排気マニホールドの断面指示線を示す図である。
図17は、図16の17−17線に沿った排気マニホールドの合せ面の図で、指示線の矢印方向から排気マニホールド40Lを見た図である。
左側の排気マニホールド40Lは、前記した左側のシリンダヘッド13Lに組付られて接合、一体化されるもので、シリンダヘッド13Lと一致する合せ面41fを本体部41に備える。合せ面41fの四隅及び左右の部分には、都合8ヵ所の結合孔41h…を備える。
【0069】
図17に示すように、合せ面41fには、排気通路41aと連通する上下3個の排気開口41e…(上下に延びる排気通路41aの一部であるが、別符号とした。)を備え、該開口41e…はシリンダヘッド13の前記排気開口19a−1〜19a−3に対応する。
前記開口41e…の各右側及び上下のものの間に、ランド状に冷却水ジャケット42の開口42cが開口し、又各開口41e…の各左側には、これと連通する上下に細長い開口42d…が配設されている。
【0070】
排気通路41aは下方に開口し、下流部41gは前記した中間排気管54の上流端と接続する本体部41の下部41bを構成する。
又排気マニホールド40の本体部41の排気通路42の外側寄り部には、上下方向に冷却水の排水通路72を縦通して備える。排水通路72は、シリンダブロック11のシリンダ15…を冷却後の冷却水を図7及び図8に示すように排水する。
排水通路72の上端部には接続部72aを備え、前記したように配管70を介してサーモスタット弁71のサーモスタットカバー69に連通、接続する。排水通路72の下端部72bは外部への排出通路に接続し、実施の形態では、図7に示したように、L型ジョイント73を介してマウントケース50の本体ケースに開口する排出通路74に接続する。
【0071】
図18は、図16の18−18線に沿った排気マニホールドの合せ面の図で、右側の排気マニホールド40Rを示し、左側の排気マニホールド40は、上下反転したシリンダヘッドに対応する形状、構造に形成されている。
上記したようにシリンダヘッド13は、左右のもの13L,13Rで同一のものを上下反転させて共用するが、排気マニホールド40,40は、左右個々に専用のものを用意する。
従って、各構成要素は左右対称位置に同一のものが配設されており、同一構成要素には同一符号を付し、詳細な説明は省略した。
【0072】
図19は、左側のシリンダヘッド13Lに、左側の排気マニホールド40Lを、ガスケット120を介して組み付ける展開説明図である。
左側の排気マニホールド40Lの合せ面41fは、各種開口が右側に示した左側のシリンダヘッド13Lの各種開口と一致し、接合するに際し、この間にガスケット120を介在する。
ガスケット120は、図11の状態から左右方向に反転させた状態で、流量制御孔125…は右側に位置し、シリンダヘッド13Lの合せ面13bに接合した状態で、シリンダヘッド13Lの合せ面13bの冷却水ジャケット開口部26b…は、最上部以外の部分が流量制御孔125…以外の遮蔽部126…で塞がれ、上記図12で説明したように燃焼室周辺部の冷却水ジャケットの滞留を防止する。
【0073】
シリンダヘッド13Lの合せ面13bにガセット12を介在させて排気マニホールド40Lを鎖線で示したように位置合せして重ね合せ、結合孔41h…,124…,13a…にボルトを通し、3者を結合、一体化する。
【0074】
図20は、右側のシリンダヘッド13Rに、右側の排気マニホールド40Rを、ガスケット120を介して組み付ける展開説明図である。
右側の排気マニホールド40Rの合せ面41fは、各種開口が右側に示した左側のシリンダヘッド13R各種開口と一致し、接合するに際し、この間にガスケット120を介在する。ガスケット120は図19に状態に対して左右反転し、図11の状態と同じである。
ガスケット120は、流量制御孔125…は左側に位置し、シリンダヘッド13Rの合せ面13bに接合した状態で、シリンダヘッド13Rの合せ面13bの冷却水ジャケット開口部26b…は、最上部以外の部分が流量制御孔125…以外の遮蔽部126…で塞がれ、前記と同様に燃焼室周辺部の冷却水ジャケットの滞留を防止する。
【0075】
シリンダヘッド13Rの合せ面13bにガセット12を介在させて排気マニホールド40Rを鎖線で示したように位置合せして重ね合せ、結合孔41h…,124…,13a…にボルトを通し、3者を結合、一体化する。
【0083】
【発明の効果】
本発明は上記構成により次の効果を発揮する。
請求項1は、水冷4ストロークエンジンであって、シリンダヘッドに設けられた排気通路及びその開口と、冷却水ジャケットとを備え、排気通路の開口の周囲に設けられた冷却水ジャケットの複数の冷却水の受渡し用の開口を備え、排気マニホールドに設けられた排気通路及びその開口と、冷却水ジャケットとを備え、排気通路の開口の周囲に設けられた冷却水ジャケットの複数の冷却水の受渡し用の開口を備え、シリンダヘッドの冷却水ジャケットの複数の開口のうち、任意の一つの開口における冷却水の流量を他の開口よりも少なくする流量制御部を備えるようにした。
【0084】
請求項1では、シリンダヘッドの冷却水ジャケットの複数の開口のうち、任意の一つの開口に冷却水の流量制御部を設けたので、冷却水の流量制御部によってシリンダヘッドの冷却水ジャケット内の冷却水の流れに滞留が発生することなく、流れをスムーズに行わせ、シリンダヘッドの燃焼熱の冷却を、スムーズに、効率良く、確実に行わせ、水冷4ストロークエンジンのエンジン性能を向上させることができる。
又以上を、シリンダヘッドの冷却水ジャケットの複数の開口のうち、任意の一つの開口に冷却水の流量制御部を設けるという簡易な構成で実現することができる。
【0085】
請求項2は、請求項1において、シリンダヘッドの冷却水ジャケットと、排気マニホールドの冷却水ジャケットとの間にガスケットを介装し、ガスケットに設けた冷却水ジャケットの開口の一つのものに、流量制御部を構成する連通孔を設けた。
【0086】
請求項2では、請求項1の効果に加えるに、シリンダヘッドの冷却水ジャケットと、排気マニホールドの冷却水ジャケットとの間に介装するガスケットの冷却水ジャケットを連通する連通孔に、流量制御部を構成する連通孔を設けるので、別途の流量制御部材を必要とすることなく、合せ面間に介装する必要のあるガスケットを利用し、これの連通孔を形成して流量制御部を形成することができる。
従って、流量制御部の構造が極めて簡素となり、生産性が良く、又制御の度合いの調整、冷却水の制御流量の調整も、ガスケットの孔径の調整で済むので容易である。
【0087】
請求項3は、請求項2において、流量制御部を構成する連通孔は、一つの気筒の冷却水ジャケットの上部に設けた。
【0088】
請求項3では、請求項2の効果に加えるに、連通孔が当該気筒の冷却水ジャケットの上部に設けられているので、冷却水ジャケット上部に形成され易い空気溜まりの発生を抑制することができ、空気溜まりの発生のない、冷却効率の良いシリンダヘッドの冷却水ジャケットを得ることができる。
【0089】
請求項4は、請求項2または3において、エンジンは、概ね縦置きのクランク軸と、該クランク軸に連結したピストン・コンロッドを収容する上下に配設され複数のシリンダを、その軸線が平面視V字状となるように備えたシリンダブロックと、該シリンダブロックに設けられた2個のシリンダヘッドとを備えるようにした。
【0090】
請求項4では、請求項2または3の効果に加えるに、V型エンジンにおいて、冷却条件を左右のシリンダヘッドで調整し、揃えることができるので、V型エンジンにおけるVバンクを構成する左右のシリンダヘッドを共用化する場合の左右のシリンダヘッドの冷却条件への影響を抑えることができ、全体として高性能で左右気筒のバランスの良い水冷4ストロークV型エンジンを得ることができる。
【0091】
請求項5は、請求項2〜4の何れかにおいて、前記した水冷4ストロークエンジンを搭載し、水冷4ストロークエンジン船外機を構成する。
【0092】
請求項5では、冷却性が良く、性能の良い船外機を、製造コストを低減しつつ製造することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】船外機を船体の船尾に取り付けた状態の船外機全体の外観図
【図2】船外機の上部のエンジンカバーを縦断した側面図
【図3】図2の3−3線の図で、図2のうち吸気消音箱と吸気マニフォールドを取り外して示した平面図
【図4】図2の要部の拡大縦断側面図
【図5】図3要部の拡大図
【図6】排気マニホールドの下部及びこれの下部と接続する内部通路、並びに排気管、排気膨張室の関係を示す要部拡大縦断面図
【図7】シリンダブロックの冷却水排出口及び排気マニホールド並びに排気膨張室への冷却水の排出系路を示す要部拡大縦断面図
【図8】エンジン及び排気系の冷却水回路の模式的説明図
【図9】図3を省略化した図で、要部のみの構成要素に符号を付した図
【図10】シリンダヘッド(L側のシリンダヘッド)の側面図で、排気マニホールドとの合せ面を示した図
【図11】シリンダヘッドと排気マニホールドの合せ面間に介装するガスケットを示す正面図
【図12】流量制御部を流量制御孔で構成したガスケットを合せ面に接合したシリンダヘッドの横断面図
【図13】図9の模式図で、シリンダヘッドの断面指示線を示す図
【図14】図13の14−14線に沿ったシリンダヘッドの合せ面の図
【図15】図13の15−15線に沿ったシリンダヘッドの合せ面の図
【図16】図9の模式図で、排気マニホールドの断面指示線を示す図
【図17】図16の17−17線に沿った排気マニホールドの合せ面の図
【図18】図16の18−18線に沿った排気マニホールドの合せ面の図
【図19】左側シリンダヘッドへの排気マニホールドの結合を説明する分解説明図
【図20】右側シリンダヘッドへの排気マニホールドの結合を説明する分解説明図
【符号の説明】
1…船外機、 10…エンジン、 11…シリンダブロック、 13L,13R…左右のシリンダヘッド、 13b…排気マニホールドとの合せ面、 14L,14R…左右のシリンダヘッドカバー、 18a…駆動軸、 19…燃焼室、19a…排気通路、 26a〜26c…冷却水の受渡し用の開口、 40L,40R…左右の排気マニホールド、 42…冷却水ジャケット、 72…排水通路、 120…ガセット、 125…流量制御部、 CL…上下中央線。

Claims (5)

  1. 水冷4ストロークエンジンであって、
    シリンダヘッドに設けられた排気通路及びその開口と、冷却水ジャケットとを備え、前記排気通路の開口の周囲に設けられた前記冷却水ジャケットの複数の冷却水の受渡し用の開口を備え、
    排気マニホールドに設けられた排気通路及びその開口と、冷却水ジャケットとを備え、前記排気通路の開口の周囲に設けられた前記冷却水ジャケットの複数の冷却水の受渡し用の開口を備え、
    前記シリンダヘッドの冷却水ジャケットの複数の開口のうち、任意の一つの開口における冷却水の流量を他の開口よりも少なくする流量制御部を備える、
    ことを特徴とする水冷4ストロークエンジン。
  2. 前記シリンダヘッドの冷却水ジャケットと、前記排気マニホールドの冷却水ジャケットとの間にガスケットを介装し、該ガスケットに設けた冷却水ジャケットの開口の一つのものに、前記流量制御部を構成する連通孔を設けたことを特徴とする請求項1に記載の水冷4ストロークエンジン。
  3. 前記流量制御部を構成する連通孔は、一つの気筒の冷却水ジャケットの上部に設けられていることを特徴とする請求項2に記載の水冷4ストロークエンジン。
  4. 前記エンジンは、概ね縦置きのクランク軸と、該クランク軸に連結したピストン・コンロッドを収容する上下に配設され複数のシリンダを、その軸線が平面視V字状となるように備えたシリンダブロックと、該シリンダブロックに設けられた2個のシリンダヘッドとを備えることを特徴とする請求項2または3に記載の水冷4ストロークエンジン。
  5. 請求項1〜4の何れかに記載の水冷4ストロークエンジンを搭載したことを特徴とする船外機。
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