JP4492572B2 - 車両用開閉扉の支持構造 - Google Patents

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Description

本発明は、開閉扉を車体骨格部材側へ支持させる車両用開閉扉の支持構造に関する。
エンジンフードの支持構造においては、エンジンフードの閉止時における干渉防止やエンジンフードの開閉時における操作性向上等のために、クッションゴムを車体側の開口部に設ける場合がある。このようなクッションゴムでは、F−S特性(荷重−変形特性)において、変形量が小さい範囲では荷重(撓み反力)が小さく、変形量が大きくなると荷重(撓み反力)が急激に大きくなるという理想の荷重(撓み反力)−変形特性に近付けるために、クッションゴムを2色成形によって高硬度のゴムと低硬度のゴムとの二層構造にした状態としている(例えば、特許文献1参照)。
しかし、この従来のクッションゴムでは、硬度の異なる異種ゴム間での接合剥がれ(界面剥がれ)が生じる恐れがある。
実開昭61−106639号公報
本発明は、上記事実を考慮して、理想の荷重−変形特性に近付けながら、異種ゴム間での接合剥がれの問題を回避することができる車両用開閉扉の支持構造を提供することを課題とする。
請求項1に記載する本発明の車両用開閉扉の支持構造は、開閉扉側及び車体骨格部材側のいずれか一方側に取り付けられ、前記開閉扉の閉止時に前記開閉扉と前記車体骨格部材との間に介在され、かつ前記開閉扉の開閉方向へ弾性変形可能な第1クッションゴムと、前記第1クッションゴムと別体で設けられて前記開閉扉側及び前記車体骨格部材側のいずれか他方側に取り付けられ、前記開閉扉の開閉方向へ弾性変形可能であって前記第1クッションゴムに比べて硬度が低く、前記開閉扉の閉止時に前記第1クッションゴムに直列的に接触して前記開閉扉を前記車体骨格部材側へ支持させる第2クッションゴムと、前記開閉扉側及び前記車体骨格部材側のいずれか他方側に設けられ、前記第1クッションゴムに比べて高剛性であって前記第1クッションゴムに当接可能な当接部と、を有し、前記開閉扉が閉止された状態では、前記第2クッションゴムが前記第1クッションゴムに当接し、前記開閉扉に更に閉止方向への荷重が入力された状態では、前記当接部が前記第1クッションゴムに当接するまでは前記第2クッションゴムが前記開閉扉の閉止方向へ弾性変形し、前記当接部が前記第1クッションゴムに当接した後は前記第2クッションゴムの弾性変形状態が維持された状態で前記第1クッションゴムが前記開閉扉の閉止方向へ弾性変形することを特徴とする。
請求項1に記載する本発明の車両用開閉扉の支持構造によれば、第1クッションゴムは、開閉扉側及び車体骨格部材側のいずれか一方側に取り付けられ、第2クッションゴムは、第1クッションゴムと別体で設けられて開閉扉側及び車体骨格部材側のいずれか他方側に取り付けられているので、開閉扉の開閉移動によって、第2クッションゴムと第1クッションゴムとが離間若しくは接触する。開閉扉の閉止時には、開閉扉と車体骨格部材との間で第2クッションゴムが第1クッションゴムに直列的に接触して開閉扉を車体骨格部材側へ支持させる。
ここで、開閉扉が閉止された場合、第2クッションゴムが第1クッションゴムに当接するが、この第2クッションゴムは、第1クッションゴムに比べて硬度が低いので、第1クッションゴムと第2クッションゴムとが接触した状態で、更に開閉扉に閉止方向への荷重が入力されると、まず、第2クッションゴムが開閉扉の閉止方向へ弾性変形する。また、開閉扉側及び車体骨格部材側のいずれか他方側(すなわち、第2クッションゴムが設けられる側)には第1クッションゴムに比べて高剛性であって第1クッションゴムに当接可能な当接部が設けられているので、開閉扉に更に閉止方向への荷重が入力された場合には、当接部が第1クッションゴムに当接するまでは第2クッションゴムが開閉扉の閉止方向へ弾性変形し、当接部が第1クッションゴムに当接した後は第2クッションゴムの弾性変形状態が維持された状態で第1クッションゴムが開閉扉の閉止方向へ弾性変形する。これによって、当接部が第1クッションゴムに当接するまでは、荷重(撓み反力)が緩やかに上昇し、当接部が第1クッションゴムに当接した後は、荷重(撓み反力)が急激に上昇する。その結果として、単一のクッションゴムを適用した場合に比べて理想の荷重−変形特性に近付けることができると共に、異種ゴム間での接合剥がれの問題は発生しない。
請求項に記載する本発明の車両用開閉扉の支持構造は、請求項記載の構成において、前記開閉扉側及び前記車体骨格部材側のいずれか他方側には、凹状部が設けられると共に、前記凹状部内には前記第2クッションゴムが取り付けられる取付座部が設けられ、前記凹状部における前記取付座部までの窪み量が前記第2クッションゴムの前記取付座部からの突出量に比べて小さく、前記凹状部を形成する外周部が前記当接部とされることを特徴とする。
請求項に記載する本発明の車両用開閉扉の支持構造によれば、凹状部における取付座部までの窪み量が第2クッションゴムの取付座部からの突出量に比べて小さく、凹状部を形成する外周部が当接部とされているので、閉止された開閉扉に更に閉止方向への荷重が入力された場合には、凹状部の外周部が第1クッションゴムに当接するまでは第2クッションゴムが開閉扉の閉止方向へ弾性変形し、凹状部の外周部が第1クッションゴムに当接した後、すなわち、第2クッションゴムが所定の潰れ量(第2クッションゴムの取付座部からの突出量と凹状部における取付座部までの窪み量との差分)弾性変形した後は、第2クッションゴムの弾性変形状態が維持された状態で第1クッションゴムが開閉扉の閉止方向へ弾性変形する。これによって、凹状部の外周部が第1クッションゴムに当接するまでは、荷重(撓み反力)が緩やかに上昇し、凹状部の外周部が第1クッションゴムに当接した後は、荷重(撓み反力)が急激に上昇する。
以上説明したように、本発明に係る請求項1に記載の車両用開閉扉の支持構造によれば、当接部が第1クッションゴムに当接するまでは第2クッションゴムに近似した特性が得られ、当接部が第1クッションゴムに当接した後は第1クッションゴムに近似した特性が得られるので、単一のクッションゴムを適用した場合に比べて理想の荷重−変形特性に近付けることができ、なおかつ、当接部と第1クッションゴムとの当接位置を調節することで、理想の荷重−変形特性に一層近付けることができると共に、第1クッションゴムと第2クッションゴムとを別体として別々に取り付けることによって異種ゴム間での接合剥がれの問題を回避することができるという優れた効果を有する。
請求項に記載の車両用開閉扉の支持構造によれば、凹状部の外周部が第1クッションゴムに当接するまでは第2クッションゴムに近似した特性が得られ、凹状部の外周部が第1クッションゴムに当接した後は第1クッションゴムに近似した特性が得られるので、第2クッションゴムの取付座部からの突出量と凹状部における取付座部までの窪み量との差分を調節することで、理想の荷重−変形特性に一層近付けることができるという優れた効果を有する。
[第1実施形態]
本発明における車両用開閉扉の支持構造の第1の実施形態を図面に基づき説明する。なお、図中の矢印UPは車両の上方向、矢印FRは車両の前方向をそれぞれ示す。また、本実施形態では、「開閉扉側及び車体骨格部材側のいずれか一方側」を車体骨格部材側とし、「開閉扉側及び前記車体骨格部材側のいずれか他方側」を開閉扉側としている。
図1に示されるように、自動車(車両)のボデー10の前部10Aには、車体前後方向に沿ってエプロンアッパメンバ12が配設されており、このエプロンアッパメンバ12は、ボデー10の前部10Aにおける車幅方向両端上部にそれぞれ取付けられている。エプロンアッパメンバ12の前端部には、車体骨格部材としてのラジエータサポートアッパ14が車幅方向に沿って架設されている。なお、車体骨格部材とは、車体の骨組みを構成する部材であって、例えば、エプロンアッパメンバ12、ラジエータサポートアッパ14、ピラー、サイドメンバ、ロッカ等が含まれる。また、ラジエータサポートアッパ14の車両前方には、車幅方向に沿ってフロントバンパー16が取り付けられている。
エプロンアッパメンバ12の上方には、開閉扉としてのエンジンフード20が、後端部に配設されたヒンジ(図示省略)を介して取付けられている。このエンジンフード20によって、エンジンルーム22が開閉可能となっている。図2に示されるように、エンジンフード20は、エンジンフード20の車両外側部(閉止状態で上部)を構成するフードアウタパネル24と、エンジンフード20の車両内側部(閉止状態で下部)を構成するフードインナパネル25とを備えており、フードアウタパネル24の外周縁部24Aとフードインナパネル25の外周縁部25Aとがヘミング加工によって互いに結合されている。
図1及び図2に示されるように、ラジエータサポートアッパ14の車幅方向両端上部には、第1クッションゴムとしての硬質クッションゴム30が取り付けられている。換言すれば、ラジエータサポートアッパ14は、硬質クッションゴム30の支持部材として機能している。図2に示されるように、この硬質クッションゴム30は、建付け用とされ、エンジンフード20の閉止時には、エンジンフード20とラジエータサポートアッパ14との間に介在され、かつエンジンフード20の開閉方向(図2の矢印B方向及び矢印C方向)へ弾性変形可能とされている。硬質クッションゴム30は、略円柱状の高硬度(本実施形態では、硬さが旧JIS A−K6301で80前後)のゴムとされ、下部外周部には、所定のピッチで螺子溝が硬質クッションゴム30の軸線回りに形成されている。硬質クッションゴム30が取り付けられるラジエータサポートアッパ14には、上壁部14Aに取付孔15が貫通形成されており、取付孔15には、硬質クッションゴム30の下部外周部が螺合可能とされている。上壁部14Aからの硬質クッションゴム30の突出量は、硬質クッションゴム30の下部におけるラジエータサポートアッパ14への捩じ込み量によって調節できるようになっており、これによって建付け調節が可能となっている。
硬質クッションゴム30の上方に配置されるエンジンフード20には、硬質クッションゴム30と別体とされる第2クッションゴムとしての軟質クッションゴム32が取り付けられている。軟質クッションゴム32は、硬質クッションゴム30に比べて径及び高さ寸法が小さく、取付部32A側から突出先端部32Bへ向かって縮径する略円柱状(円錐形状の先端部を切除した形状)とされている。また、軟質クッションゴム32は、エンジンフード20の開閉方向(矢印B方向及び矢印C方向)へ弾性変形可能であって硬質クッションゴム30に比べて硬度が低く(本実施形態では、硬さが旧JIS A−K6301で40前後)、エンジンフード20の閉止時に硬質クッションゴム30の上面30Aの中央部に突出先端部32Bが直列的に接触して上下縦列に配置され、エンジンフード20をラジエータサポートアッパ14側へ支持させるようになっている。すなわち、軟質クッションゴム32と硬質クッションゴム30とは、エンジンフード20の支持部として機能する。なお、本実施形態では、軟質クッションゴム32を硬質クッションゴム30に比べて小径とすることで、エンジンフード20を支持する際に硬質クッションゴム30が軟質クッションゴム32にめり込むのを防いでいる。
エンジンフード20のフードインナパネル25には、閉止状態で上方に凹んだ凹状部26が設けられると共に、凹状部26内には軟質クッションゴム32が取り付けられる取付座部26Aが設けられている。本実施形態では、取付座部26Aの座面は、平面状とされており、取付座部26Aの座面に軟質クッションゴム32が接着等によって固定されている。凹状部26における取付座部26Aまでの窪み量は、軟質クッションゴム32の取付座部26Aからの突出量に比べて小さい。凹状部26の外周部分を形成する当接部としての外周部26Bは、その一部(本実施形態では突出先端部分)が硬質クッションゴム30に当接可能となっている。また、フードインナパネル25の一部である外周部26Bは、硬質クッションゴム30に比べて高剛性となっている。
ここで、エンジンフード20の閉止状態では、軟質クッションゴム32が硬質クッションゴム30に当接すると共に、凹状部26の外周部26Bが硬質クッションゴム30に当接していない状態(図3(B)参照)では軟質クッションゴム32が弾性変形可能とされ、凹状部26の外周部26Bが硬質クッションゴム30に当接した状態(図3(C)、(D)参照)では軟質クッションゴム32の弾性変形が制限されて硬質クッションゴム30のみが弾性変形可能となっている。
換言すれば、エンジンフード20が閉止された状態では、軟質クッションゴム32が硬質クッションゴム30に当接し、エンジンフード20に更に閉止方向(矢印C方向)への荷重が入力された状態では、凹状部26の外周部26Bが硬質クッションゴム30に当接するまでは軟質クッションゴム32がエンジンフード20の閉止方向へ弾性変形し、凹状部26の外周部26Bが硬質クッションゴム30に当接した後は軟質クッションゴム32の弾性変形状態が維持された状態で硬質クッションゴム30がエンジンフード20の閉止方向へ弾性変形するようになっている。
(作用・効果)
次に、上記実施形態の作用並びに効果を説明する。
図2に示されるように、硬質クッションゴム30は、ラジエータサポートアッパ14に取り付けられ、軟質クッションゴム32は、硬質クッションゴム30と別体で設けられてエンジンフード20に取り付けられているので、エンジンフード20の開閉移動(矢印B方向若しくは矢印C方向への移動)によって、軟質クッションゴム32と硬質クッションゴム30とが離間若しくは接触する。エンジンフード20の閉止時には、エンジンフード20とラジエータサポートアッパ14との間で軟質クッションゴム32が硬質クッションゴム30に縦列に配置されるように直列的に接触してエンジンフード20をラジエータサポートアッパ14へ支持させる。このように、軟質クッションゴム32と硬質クッションゴム30とを別体として別々に取り付けることによって異種ゴム間での接合剥がれの問題を回避することができる。
エンジンフード20が閉止された場合には、軟質クッションゴム32が硬質クッションゴム30に当接するが、エンジンフード20側には、硬質クッションゴム30に比べて高剛性な凹状部26の外周部26Bが設けられると共に、凹状部26における取付座部26Aまでの窪み量が軟質クッションゴム32の取付座部26Aからの突出量に比べて小さく、かつ、凹状部26の外周部26Bが硬質クッションゴム30に当接可能とされているので、エンジンフード20に更に閉止方向(矢印C方向)への荷重が入力された場合には、図3(B)に示されるように、凹状部26の外周部26Bが硬質クッションゴム30に直接当接するまでは軟質クッションゴム32が硬質クッションゴム30を押圧しながらエンジンフード20の閉止方向(矢印C方向)へ弾性変形して潰れていく。これに対して、硬質クッションゴム30は、軟質クッションゴム32に比べて硬度が高いので、ほとんど弾性変形しない。
軟質クッションゴム32が所定の潰れ量(軟質クッションゴム32の取付座部26Aからの突出量と凹状部26における取付座部26Aまでの窪み量との差分L(図2参照))弾性変形すると(所定の変形ストロークだけ移動すると)、図3(C)に示されるように、凹状部26の外周部26Bが硬質クッションゴム30に当接する。凹状部26の外周部26Bが硬質クッションゴム30に当接した後は、図3(D)に示されるように、凹状部26の外周部26Bが軟質クッションゴム32に替わって硬質クッションゴム30をエンジンフード20の閉止方向(矢印C方向)へ押圧するので、軟質クッションゴム32の弾性変形状態が維持された状態で硬質クッションゴム30がエンジンフード20の閉止方向(矢印C方向)へ弾性変形して潰れていく。
この結果、軟質クッションゴム32及び硬質クッションゴム30における合計の変形量Sと荷重F(撓み反力)との関係は、図4の実線で示されるようになる。なお、グラフ中の符号3Aのポイントは図3(A)の状態におけるデータ、符号3Bのポイントは図3(B)の状態におけるデータ、符号3Cのポイントは図3(C)の状態におけるデータ、符号3Dのポイントは図3(D)の状態におけるデータをそれぞれ示す。また、図4における二点鎖線30Lは、硬質クッションゴム30の単体の特性を示し、二点鎖線32Lは、軟質クッションゴム32の単体の特性を示す。
図3(A)に示されるエンジンフード20が閉止されて安定位置にある建付け状態では、図4に示されるように、変形量S及び荷重F(撓み反力)は、ともにほぼ0である。図3(B)に示されるように、閉止されたエンジンフード20に更に閉止方向(矢印C方向)への荷重が入力された場合には、凹状部26の外周部26Bが硬質クッションゴム30に当接するまでは、軟質クッションゴム32が閉止方向(矢印C方向)へ弾性変形するので、図4に示されるように、グラフが緩やかに立ち上がる(軟質クッションゴム32の支配領域)。図3(C)に示されるように、凹状部26の外周部26Bが硬質クッションゴム30に当接した時点(軟質クッションゴム32の支配領域終了時点)で、図4に示されるように、グラフの緩やかな立ち上がり部分が終了する。図3(D)に示されるように、凹状部26の外周部26Bが軟質クッションゴム32に替わって硬質クッションゴム30を押圧する状態では、硬質クッションゴム30が閉止方向(矢印C方向)へ弾性変形するので、図4に示されるように、グラフが急激に立ち上がる(硬質クッションゴム30の支配領域)。
このように、図2に示される凹状部26の外周部26Bが硬質クッションゴム30に当接するまでは、荷重F(撓み反力)が緩やかに上昇して軟質クッションゴム32に近似した特性が得られ、凹状部26の外周部26Bが硬質クッションゴム30に当接した後は、荷重F(撓み反力)が急激に上昇して硬質クッションゴム30に近似した特性が得られるので、軟質クッションゴム32の取付座部26Aからの突出量と凹状部26における取付座部26Aまでの窪み量との差分L(軟質クッションゴム32の変形ストロークに対応する寸法)を調節することで、軟質クッションゴム32に近似した特性の範囲(図4の符号Xの範囲(軟質クッションゴム32の支配領域))を変えることができるので、チューニングが比較的容易であると共に、理想の荷重−変形特性に一層近付けることが可能となる。
補足すると、エンジンフード20の支持部に配置するクッションゴムには、エンジンフード20の建付け機能、エンジンフード20の閉止時の衝撃吸収・干渉防止性能、走行時のエンジンフード20のばたつき防止性能、歩行者衝突時の衝撃吸収性能、エンジンフード20の開閉時の操作性能等のような多くの機能・性能が求められる。このうち、例えば、エンジンフード20の閉止時の衝撃吸収・干渉防止性能では、ボデー10側とエンジンフード20との干渉を避けるために、一定の変形量以上は変形しないという急激な立ち上がりを持ったクッションゴム特性が必要である。また、歩行者衝突時の衝撃吸収性能、エンジンフード20の開閉時の操作性能では、急激な荷重変動による衝撃を抑えたり、エンジンフード20を閉めやすくするために、緩やかな立ち上がりを持ったクッションゴム特性が求められる。一般的に、急激な立ち上がりを持ったクッションゴム特性は、硬度の高いゴムで得やすい特性であり、緩やかな立ち上がりを持ったクッションゴム特性は、硬度の低いゴムで得やすい特性であるために、両者の特性を兼ね備えた理想の荷重−変形特性を得ることは従来技術では非常に困難であり、また、製造コストや作業効率の観点から個々の車両に合わせて荷重−変形特性を調整することは、従来技術では難しかったが、本実施形態では、軟質クッションゴム32の取付座部26Aからの突出量と凹状部26における取付座部26Aまでの窪み量との差分Lを調節することで、軟質クッションゴム32に近似した特性の範囲(図4の符号Xの範囲(軟質クッションゴム32の支配領域))を変えることができるので、理想の荷重−変形特性に近付けることが比較的容易になる。
[第2実施形態]
次に、車両用開閉扉の支持構造の第2の実施形態を図5に基づき説明する。なお、第2の実施形態は、凹状部26の形状が特徴であり、他の構成については、第1の実施形態とほぼ同様の構成であるので、実質的に同様の構成部については、同一符号を付して説明を省略する。
図5に示されるように、凹状部26は、凹球面状に窪んでおり、取付座部26Aが凹球面座面を備えている。凹状部26における取付座部26Aまでの窪み量は、軟質クッションゴム32の取付座部26Aからの突出量に比べて小さい。凹状部26を形成する外周部26Bは、その一部(本実施形態では、凹球面の外寄り部分)が硬質クッションゴム30に当接可能とされている。
以上説明した第2の実施形態についても、第1の実施形態と同様の作用によって、理想の荷重−変形特性に近付けながら、異種ゴム間での接合剥がれの問題を回避することができる。
[実施形態の補足説明]
なお、上記実施形態では、凹状部26内に取付座部26Aが設けられると共にこの取付座部26Aに軟質クッションゴム32が取り付けられているが、第2クッションゴムは、例えば、フードインナパネル25の平板状の一般部等のような他の形状部分に取り付けられてもよい。
また、上記実施形態では、「開閉扉側及び車体骨格部材側のいずれか一方側」を車体骨格部材側とし、「開閉扉側及び車体骨格部材側のいずれか他方側」を開閉扉側としているが、一方側と他方側とを逆にしてもよい。すなわち、「開閉扉側及び車体骨格部材側のいずれか一方側」を開閉扉側とし、開閉扉側に第1クッションゴムとしての硬質クッションゴム30を設け、「開閉扉側及び車体骨格部材側のいずれか他方側」を車体骨格部材側とし、車体骨格部材側に第2クッションゴムとしての軟質クッションゴム32及び当接部(例えば、凹状部26の外周部26B)を設けてもよい。
また、上記実施形態では、エンジンフード20に軟質クッションゴム32が直接取り付けられ、ラジエータサポートアッパ14に硬質クッションゴム30が直接取り付けられているが、第1クッションゴムや第2クッションゴムは、例えば、ブラケット等の取付部材を介して、開閉扉又は車体骨格部材に取り付けられてもよい。
さらに、上記実施形態では、軟質クッションゴム32が取付座部26Aの座面に接着等によって固定されているが、第2クッションゴムは、取付対象に螺合等の他の取付手段によって取り付けられてもよい。ここで、例えば、第2クッションゴムを凹状部内に螺合によって取り付ければ、取付座部からの突出量を調節することができるので、第2クッションゴムの取付座部からの突出量と凹状部における取付座部までの窪み量との差分を容易に調節することが可能となり、荷重−変形特性を調整(チューニング)しやすくなる。
さらにまた、上記実施形態では、凹状部26を形成する外周部26Bが硬質クッションゴム30に当接可能な当接部とされているが、当接部は、凹状部26を形成する外周部26Bに限定されず、例えば、第2クッションゴムを円筒状にしてフードインナパネル25等の平板状の一般部に取り付けると共に、フードインナパネル25等の一般部から第2クッションゴムの円筒内に一定量突出して第1クッションゴムに比べて高剛性の突出部を設け、この突出部を、第1クッションゴムに当接可能な当接部とする等のように、他の部分を当接部に適用してもよい。
なお、上記実施形態では、車両用開閉扉の支持構造における開閉扉としてエンジンフード20が適用される場合について、具体的に説明したが、開閉扉には、例えば、ラッゲージドアやその他の各種ドア等のような他の開閉扉が適用されてもよい。
本発明の第1の実施形態に係る車両用開閉扉の支持構造が適用された車体前部を示す斜視図である。 図1の2−2線に沿った拡大断面図である。 本発明の第1の実施形態における軟質クッションゴム及び硬質クションゴムの弾性変形状態を示す模式的な状態図である。図3(A)は建付け状態を示す。図3(B)は軟質クッションゴムが弾性変形した状態を示す。図3(C)は凹状部の外周部が硬質クッションゴムに当接した状態を示す。図3(D)は硬質クッションゴムが弾性変形した状態を示す。 本発明の第1の実施形態において、軟質クッションゴム及び硬質クッションゴムにおける合計変形量と荷重(撓み反力)との関係を示すグラフである。 本発明の第2の実施形態に係る車両用開閉扉の支持構造の要部を示す断面図である(図2に対応する断面図である。)。
符号の説明
14 ラジエータサポートアッパ(車体骨格部材)
20 エンジンフード(開閉扉)
26 凹状部
26A 取付座部
26B 外周部(当接部)
30 硬質クッションゴム(第1クッションゴム)
32 軟質クッションゴム(第2クッションゴム)
C 閉止方向

Claims (2)

  1. 開閉扉側及び車体骨格部材側のいずれか一方側に取り付けられ、前記開閉扉の閉止時に前記開閉扉と前記車体骨格部材との間に介在され、かつ前記開閉扉の開閉方向へ弾性変形可能な第1クッションゴムと、
    前記第1クッションゴムと別体で設けられて前記開閉扉側及び前記車体骨格部材側のいずれか他方側に取り付けられ、前記開閉扉の開閉方向へ弾性変形可能であって前記第1クッションゴムに比べて硬度が低く、前記開閉扉の閉止時に前記第1クッションゴムに直列的に接触して前記開閉扉を前記車体骨格部材側へ支持させる第2クッションゴムと、
    前記開閉扉側及び前記車体骨格部材側のいずれか他方側に設けられ、前記第1クッションゴムに比べて高剛性であって前記第1クッションゴムに当接可能な当接部と、
    を有し、
    前記開閉扉が閉止された状態では、前記第2クッションゴムが前記第1クッションゴムに当接し、前記開閉扉に更に閉止方向への荷重が入力された状態では、前記当接部が前記第1クッションゴムに当接するまでは前記第2クッションゴムが前記開閉扉の閉止方向へ弾性変形し、前記当接部が前記第1クッションゴムに当接した後は前記第2クッションゴムの弾性変形状態が維持された状態で前記第1クッションゴムが前記開閉扉の閉止方向へ弾性変形することを特徴とする車両用開閉扉の支持構造。
  2. 前記開閉扉側及び前記車体骨格部材側のいずれか他方側には、凹状部が設けられると共に、前記凹状部内には前記第2クッションゴムが取り付けられる取付座部が設けられ、前記凹状部における前記取付座部までの窪み量が前記第2クッションゴムの前記取付座部からの突出量に比べて小さく、前記凹状部を形成する外周部が前記当接部とされることを特徴とする請求項記載の車両用開閉扉の支持構造。
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