JP4492444B2 - 電気光学装置の駆動回路及び駆動方法、電気光学装置並びに電子機器 - Google Patents

電気光学装置の駆動回路及び駆動方法、電気光学装置並びに電子機器 Download PDF

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Description

本発明は、例えば液晶パネル等の電気光学パネルを含む電気光学装置を駆動する駆動回路及び駆動方法、該駆動回路を備えてなる例えば液晶装置等の電気光学装置、並びにそのような電気光学装置を具備してなる例えば液晶プロジェクタ等の電子機器の技術分野に関する。
この種の駆動回路によって駆動される電気光学装置の一例として、特許文献1又は2には、基板上の画像表示領域に、縦横に配線されたデータ線及び走査線、並びにそれらの交点に対応して形成された画素部を備える液晶パネルを有する液晶装置が開示されている。この液晶パネルでは、各画素部には、液晶素子と、データ線及び走査線に電気的に接続されると共に液晶素子をスイッチング制御する画素スイッチング素子が設けられている。画素スイッチング素子は、例えば片チャネル型としてNチャネル型若しくはPチャネル型の薄膜トランジスタ(Thin Film Transistor;以下適宜、“TFT”と称する)を用いて構成される。このような液晶パネルの駆動時には、直流成分の印加による液晶の劣化を防止する等のために、液晶素子は、正極性若しくは負極性のいずれかの極性を有する画像信号に基づいて交流駆動される。
尚、特許文献1によれば、走査線数がビデオソースの走査線数より多い液晶パネルにおいて画像表示を行う際に、駆動回路によって帰線期間に表示期間の通常動作の2倍の高速走査が行われる。また、特許文献2によれば、駆動回路は、画像信号の入出力特性を液晶パネルの種別に応じて制御する。
特開平9−269753号公報 特開2002−221940号公報
ここで、液晶素子を交流駆動すると、データ線には、正極性及び負極性の画像信号が何らかの形式で交替で供給される。すると、画像信号がいずれかの極性の場合に、画素スイッチング用のTFTにおけるゲート及びソース間電圧が、相対的に閾値電圧に近い値となる。即ち、各TFTでは、オフ時にリークし易い、特に動作時にTFTのチャネル領域に侵入する光により光リークし易い状況となる。そして特に、一の画素電極に対する画像信号の電圧供給を終えたデータ線における電圧が、同一のデータ線に接続された他の画素電極に対する画像信号の電圧供給を行う際に、変化すると、このようなTFTを介してのリークによるリーク電流が、一の画素電極について生じる。よって、同一データ線に夫々TFTを介して接続された画素列間で、縦クロストークが発生する。但し、例えば、黒色表示の電位を保持する画素電極や白色表示の電位を保持する画素電極では、リークによる電位の変化(降下又は上昇)では、一般的な液晶素子の印加電圧−階調特性からして、階調の変化としてはそれ程顕在化しない。この結果、人間の目により視認される程の縦クロストークとはなり難い。或いは、例えば、横方向に伸びる黒ラインを表示する場合、上述した縦クロストークによって、表示画面の全域が一様に階調変化することはあり得るが、この場合にも、全域の変化であるが故に、人間の目により視認される程の縦クロストークとはならない。
他方、画像表示領域に、表示画像として中間調の背景に、黒い点や黒いブロックなどの黒色のパターンを表示させるような場合に、上述したリーク電流が発生すると、中間調に対応する電圧を保持している画素部では、その電圧の変化により階調が相対的に大きく変化する。しかも、その左右に隣接する同一中間調の領域との間で階調が異なる結果となるので、人間の目に顕著に視認される縦クロストークとなる。本願明細書では、上述の如く容易に視認されない縦クロストーク及び容易に視認される縦クロストークの両者を含めて、同一データ線に接続された画素間でTFT及びデータ線を介して相互に電気的な影響を及ぼし合っているという意味合いで「広義の縦クロストーク」と適宜称し、容易に或いは顕著に視認される縦クロストークを、表示画像上において画素間で影響を及ぼし合っているという意味合いで「狭義の縦クロストーク」と適宜称する。上述の電気光学装置では、特に狭義の縦クロストークが発生すると、表示画像の品質が劣化するという問題点が生じる。
本発明は、上記問題点に鑑み成されたものであり、電気光学装置において表示される表示画像における縦クロストークを低減して高品質な画像表示を行うことが可能な駆動回路及び駆動方法、並びにそのような駆動回路を備えてなる電気光学装置、及び該電気光学装置を備えた各種電子機器を提供することを課題とする。
本発明の電気光学装置の駆動回路は上記課題を解決するために、基板上の画像表示領域に、複数のデータ線及び複数の走査線と、表示素子並びに前記データ線及び前記走査線に電気的に接続されると共に前記表示素子をスイッチング制御する片チャネル型の薄膜トランジスタを夫々含む複数の画素部とを備える電気光学装置を駆動するための駆動回路であって、前記複数の走査線に夫々走査信号を供給する走査線駆動回路と、(i)基準電位に対して正極性及び負極性のうち前記薄膜トランジスタがNチャネル型である場合に前記正極性を有し、前記薄膜トランジスタがPチャネル型である場合に前記負極性を有し、前記画像表示領域に表示画像を表示するための画像信号と(ii)前記画像信号と異なる極性を有すると共に前記画像表示領域に特定色のベタ画像を表示するためのベタ信号とを、前記データ線を介して前記複数の画素部に対して夫々、所定周期で交替で供給する画像信号供給回路とを備える。
本発明の駆動回路によって駆動される電気光学装置では、複数の画素部は夫々、縦横に配線された走査線とデータ線との交点に対応して配列されている。各画素部は、表示素子並びに表示素子をスイッチング制御する画素スイッチング素子としてのTFTを含む。このTFTはNチャネル型又はPチャネル型のものが用いられる。
電気光学装置の駆動時、各走査線は、走査線駆動回路から走査信号が供給されることにより、例えば画像表示領域の上から下に向かって線順次に駆動される。各画素部において、画素スイッチング素子には、対応する走査線を介して走査信号が供給される。画素スイッチング素子は、対応する走査線に走査信号が供給される期間にオン状態となる。
また、画像信号供給回路から画像信号が例えば複数のデータ線のうち一又は複数のデータ線毎に順番に供給される。そして、走査信号が走査線より供給されることによりオン状態となった画素スイッチング素子を介して、表示素子には、データ線より画像信号が供給される。このように、各走査線が走査信号に基づいて駆動されることにより、画像表示領域には表示画像が表示される。
更に、画像信号供給回路から各データ線にはベタ信号が供給される。ベタ信号は、画像信号と同様に、複数のデータ線のうち一又は複数のデータ線毎に順番に供給されてもよいし、各データ線にまとめて供給されてもよい。そして、走査信号が走査線より供給されることによりオン状態となった画素スイッチング素子を介して、表示素子にはデータ線よりベタ信号が供給される。このように、各走査線が走査信号に基づいて駆動されることにより、画像表示領域には特定色のベタ画像が表示される。尚、ここでいう「特定色のベタ画像」とは、画像表示領域に表示された、特定色で塗り潰された一画面を意味する。例えば、画像信号回路は、特定色のベタ画像として、黒色で塗り潰された一画面である黒色画像を表示するための黒信号をベタ信号として供給する。加えて「特定色のベタ画像」は、黒近傍の色、或いは黒っぽい色、更に灰色で塗り潰された画面であってもよい。
例えば、このような表示画像と、ベタ画像である黒色画像とは、フレーム画像など一画面毎に交互に表示される。或いは、これらの画像は、画像表示領域のうち部分的な領域別に表示され(例えば、後述する1フィールド期間の前半に、画像表示領域の上半分に表示画像の上半分が表示され且つ画像表示領域の下半分に黒色画像の下半分が表示され)、更に、これらの領域が相互に入れ替えられる形で表示される(例えば、後述する1フィールド期間の後半に、画像表示領域の下半分に表示画像の下半分が表示され且つ画像表示領域の上半分に黒色画像の上半分が表示される)。或いは、これらの画像は夫々、2つの部分領域(例えば、上半分と下半分)のいずれかで領域走査で表示され(例えば、後述する1フィールド期間の前半に、上半分での領域走査により表示画像が表示されつつ同時進行的に下半分での領域走査により黒色画像が表示され)且つこれらが所定周期で入れ替えられて表示される(例えば、後述する1フィールド期間の後半に、上半分での領域走査により黒色画像が表示されつつ同時進行的に下半分での領域走査により表示画像がされる)。或いは、これらの画像は、1ラインおきに互い違いに櫛歯状に表示され(例えば、1フィールド期間の前半に、奇数ラインに表示画像の奇数ライン分が表示され且つ偶数ラインに黒色画像がストライプ状に表示され)且つこれらが所定周期で入れ替えられて表示される(例えば、1フィールド期間の後半に、偶数ラインに表示画像の偶数ライン分が表示され且つ奇数ラインに黒色画像がストライプ状に表示される)。
ここで、例えば、画素スイッチング素子としてNチャネル型のTFTを用いる場合、画像信号供給回路より、ベタ信号として黒信号が“負極性”の電圧として供給される。すると、黒信号が供給されたデータ線に対応する画素部において、画素スイッチング素子のゲート及びソース間電圧が閾値電圧に近い値となるため、当該画素スイッチング素子の特性が変動して、光リーク電流等のオフ電流が発生し易くなる。逆に、このように画素スイッチング素子としてNチャネル型のTFTを用いる場合、画像信号供給回路より画像信号は“正極性”の電圧として供給される。すると、画像信号が供給されたデータ線に対応する画素部において、画素スイッチング素子のゲート及びソース間電圧が、閾値電圧から相対的に遠い値となるため、光リーク電流等のオフ電流が発生し難くなる。
他方、画素スイッチング素子としてPチャネル型のTFTを用いる場合には、ベタ信号として例えば黒信号が“正極性”の電圧として画像信号供給回路より供給される。この場合、上述したNチャネル型のTFTを用いる場合と同様、黒信号が供給されたデータ線に対応する画素部において、光リーク電流等のオフ電流が発生し易くなる。逆に、このように画素スイッチング素子としてPチャネル型のTFTを用いる場合、画像信号供給回路より画像信号は“負極性”の電圧として供給される。この場合、上述したNチャネル型のTFTを用いる場合と同様、画像信号が供給されたデータ線に対応する画素部において、光リーク電流等のオフ電流が発生し難くなる。
よって、画像信号の極性を、広義の縦クロストークが生じ難い方の一方に統一することで、広義の縦クロストークが発生しやすい状況は、本発明では表示画像については発生しないこととなる。従ってこの場合、例えば、表示画像中に中間調の背景中に黒い点や黒いブロックが表示されている際にも、広義の縦クロストークが殆ど生じないが故に、当然にして表示画像中に狭義のクロストークが生じることも殆どない。更に、ベタ画像としての黒色画像との関係で表示画像がどのような反転駆動方式或いは交流駆動方式で表示されても、画像信号に基づく表示画像については同様のことが当てはまり、表示画像中に狭義の縦クロストークは殆ど現れない。
更に、ベタ信号の極性を広義の縦クロストークが生じ易い方の他方に統一することで、広義の縦クロストークが発生しやすい状況が、本発明ではベタ画像については発生することとなる。しかしながらこの場合において、ベタ画像の表示方式に応じて一のデータ線の電位がベタ信号として一定期間(例えば、フレーム期間)安定である限りは、リークしやすいTFTを介してのリーク電流は、ソース−ドレイン間における電位差がないために、殆ど流れず、広義の縦クロストークが殆ど生じない。よって、当然にして狭義の縦クロストークも殆ど生じない。更にこの場合において、ベタ画像の表示方式に応じて一のデータ線の電位がベタ画像を表示する際にベタ信号として安定でないが故に、仮に広義の縦クロストークが無視し得ない程に生じたとしても、ベタ画像が黒色画像や白色画像であれば、画素電極における多少の電圧の変化(降下又は上昇)によっては階調の変化は僅かであり、狭義の縦クロストークとして認識されることは殆どなくなる。加えてこの場合において、ベタ画像の表示方式に応じて一のデータ線の電位がベタ画像を表示する際にベタ信号として安定でないが故に、仮に広義の縦クロストークが無視し得ない程に生じたとしても、例えば、表示画像中に中間調の背景中に黒い点や黒いブロックが表示されている訳ではなく、基本的に時分割でベタ画像として例えばベタの黒色画像が表示されるので、表示画像中に狭義のクロストークが生じることは殆どない。
尚、ベタ画像として例えば黒色画像を表示するためにいずれかの周期で各データ線に対して黒信号が供給されると、このような黒信号が全く供給されない場合と比較して、表示画像のうち特に中間調の領域については、各TFTのリークに応じて黒信号の影響が多少出て、階調が多少変化し得るが、これは、黒色画像の表示周期で概ね画像表示領域の全域に渡って一律に生じることなので、上述の如き狭義の縦クロストークの原因とはならない。
以上の結果、本発明の駆動回路によれば、ベタ画像と表示画像とを何らかの形で交互に表示させつつ、電気光学装置において表示される表示画像における縦クロストークを低減することが可能となる。このため、高品質な画像表示を行うことができる。
本発明の電気光学装置の駆動回路の一態様では、前記画像信号供給回路は、前記ベタ画像として黒色画像を表示するための黒信号を前記ベタ信号として供給する。
この態様によれば、画像信号供給回路から、ベタ信号として黒信号が、基準電位に対して正極性及び負極性のうち、広義の縦クロストークが生じ易い方の極性に統一されて供給される。従って、黒色画像の表示方式に応じて一のデータ線の電位が黒色画像を表示する際に黒信号として安定でないが故に、仮に広義の縦クロストークが無視し得ない程に生じたとしても、黒色画像であるが故に、画素電極における多少の電圧の変化(降下又は上昇)によっては階調の変化は僅かであり、狭義の縦クロストークとして認識されることは殆どなくなる。加えてこの場合において、例えば、表示画像中に中間調の背景中に黒い点や黒いブロックが表示されている訳ではなく、基本的に時分割で例えばベタの黒色画像が表示されるので、表示画像中に狭義のクロストークが生じることは殆どない。
本発明の電気光学装置の駆動回路の他の態様では、前記薄膜トランジスタは、Nチャネル型であり、前記画像信号供給手段は、正極性の前記画像信号を供給すると共に、前記ベタ画像として黒色画像を表示するための、負極性の黒信号を前記ベタ信号として供給する。
この態様によれば、画素スイッチング素子としてNチャネル型のTFTを用いる場合、画像信号が画素スイッチング素子を介して画素部に供給されている期間において、各データ線に対応する画素部毎に縦クロストークの発生を抑制すると共に、黒信号が画素スイッチング素子を介して画素部に供給されている期間において、各データ線に対応する画素部毎に縦クロストークを発生し易い状態にすることが可能となる。また、Nチャネル型のTFTを画素スイッチング用として用いれば、高速のスイッチング動作が可能である。
本発明の電気光学装置の駆動回路の他の態様では、前記画像信号供給回路は、前記複数の走査線に対し連続して供給される二つの走査信号のうち一方の走査信号が供給される期間に、前記一方の走査信号が供給される走査線に対応する前記画素部に、前記画像信号を前記データ線を介して供給し、前記二つの走査信号のうち他方の走査信号が供給される期間に、前記他方の走査信号が供給される走査線に対応する前記画素部に、前記ベタ信号を前記データ線を介して供給する。
この態様によれば、画像信号供給回路は、所定周期として一の走査線に走査信号が供給される周期で、各画素部に対してベタ信号と画像信号を交互に供給する。尚、ここでの「一の走査線」とは概ね、各部分領域において、当該部分領域の第1番目の走査信号が供給される第1番目の走査線に相当する。
そして、後述するように画像表示領域を分割して得られる複数の部分領域を夫々領域走査することにより、表示画像とベタ画像とを画像表示領域のうち部分的な領域別に表示すると共に、これらの領域を相互に入れ替えるように表示することが可能となる。
この、一方の走査信号が供給される期間に画像信号が供給されると共に他方の走査信号が供給される期間にベタ信号が供給される態様では、前記走査線駆動回路は、前記画像表示領域を、前記走査線に沿う分割線により分割して得られる複数の部分領域について、該複数の部分領域に対して交替に且つ各部分領域における前記複数の走査線に対して順番に、前記走査信号を供給し、前記画像信号供給回路は、前記複数の部分領域のうち対をなす二つの部分領域について、各部分領域における一の走査線に対して前記走査信号が供給された後、該一の走査線に再び前記走査信号が供給されるまでの間、前記二つの部分領域の一方における前記画素部に前記画像信号及び前記ベタ信号のうち一方を前記データ線を介して供給し、前記二つの部分領域の他方における前記画素部に、前記画像信号及び前記ベタ信号のうち他方を前記データ線を介して供給するように構成してもよい。
このように構成した場合、電気光学装置の駆動時、画像表示領域を分割して得られる複数の部分領域について、各部分領域における画素部は夫々以下に説明するように領域走査される。この際、複数の部分領域は夫々各画素部が画像信号に基づいて駆動される表示領域、及び各画素部がベタ信号として例えば黒信号に基づいて駆動され、ベタ画像として黒色画像が表示される黒色画像表示領域のいずれかとなり、且つ表示領域及び黒色画像表示領域となる二つの部分領域を対として、各画素部は駆動される。
以下に上述の領域走査を具体的に説明する。対をなす二つの部分領域について、各部分領域における一の走査線に対して走査信号が供給された後、該一の走査線に再び走査信号が供給されるまでの間、一方の部分領域の各走査線において走査信号が供給される期間(この期間を、以下において「走査信号供給期間」と称することもある)内に、画像信号供給回路より画像信号及びベタ信号のいずれか一方が複数のデータ線に供給される。そして、各画素部において、対応する走査線の走査信号供給期間に表示素子には対応するデータ線より画素スイッチング素子を介して画像信号及びベタ信号のいずれか一方が供給される。そして、表示素子は画像信号及びベタ信号のいずれか一方に基づいて画像表示を行う。
他方、各部分領域における一の走査線に対して走査信号が供給された後、該一の走査線に再び走査信号が供給されるまでの間、他方の部分領域における各走査線の走査信号供給期間内に、画像信号及びベタ信号のうち他方が画像信号供給回路より出力されて複数のデータ線に供給される。そして、各画素部において、対応する走査線の走査信号供給期間に表示素子には対応するデータ線より画素スイッチング素子を介して画像信号及びベタ信号のいずれか他方が供給される。そして、表示素子は画像信号及びベタ信号のいずれか他方に基づいて画像表示を行う。
ここで、走査線駆動回路から走査信号が各部分領域に対して交替に供給されると共に、各部分領域では、走査線の配列方向に沿って、例えば部分領域の上から下に向かって各走査線に走査信号が順次供給される。よって、電気光学装置の駆動時、対となる二つの部分領域について、一方の部分領域における一の走査線に対応する画素部が、書き込まれた画像信号及びベタ信号のいずれか一方に基づいて行う画像表示に対して相対的に先に若しくは後に、他方の部分領域において、一の走査線に対応する画素部が、書き込まれた画像信号及びベタ信号のいずれか他方に基づいて画像表示を行う。
また、対となる二つの部分領域について、各部分領域では、各走査線において連続する二つの走査信号供給期間の一方で、対応する画素部には画像信号及びベタ信号のいずれか一方が供給され、連続する二つの走査信号供給期間の他方で、対応する画素部には画像信号及びベタ信号のいずれか他方が供給される。従って、対となる二つの部分領域は、各部分領域における一の走査線に走査信号が供給される周期で、画像信号に基づいて画素部の駆動が行われる部分領域と、ベタ信号に基づいて画素部の駆動が行われる部分領域が交互に入れ替わることとなる。
よって、この態様によれば、例えば画像表示領域に動画像を表示する際、得られる表示画像を人間の目で観察すると、一方の部分領域において画像表示が行われた後、他方の部分領域においてベタ画像として黒色画像の画像表示が行われることにより、表示画面がリセットされたかのように見える。従って、この態様では、表示画像における残像感を低減することが可能となる。
加えて、データ線に供給する画像信号のフィールド周波数を変えないままで上述のように他方の部分領域に特定色として黒色の表示を行いつつ一方の部分領域に画像表示を行うと、通常通りのフィールド周波数で画像表示を行う場合と比較して、各画素部に供給される画像信号についてのフィールド周波数が半分程度になる。即ち、半分のフィールド画像が、黒表示によって失われることになる。このため、フィールド周波数を高める調整、例えばバッファを介して画像信号供給手段へ、画像信号を2倍のフィールド周波数で供給するような調整をしてもよい。即ち、例えば、“倍速駆動”してもよい。このように倍速駆動すれば、画像信号供給回路の出力信号の極性反転の周波数が複数の部分領域の数に応じて変化することとなり、極性反転に伴うフリッカの発生を視認され難いものとして抑制することが可能となる。よって、以上説明したこの態様では、より高品質な画像表示を行うことが可能となる。
この、各部分領域を領域走査する態様では、前記複数の部分領域は、前記分割線により、夫々平面的に見た面積が相互に略等しくなるように分割して得られる二つの部分領域であり、前記走査線駆動回路は、前記二つの部分領域に対して交互に且つ各部分領域における前記複数の走査線に対して線順次に前記走査信号を供給し、前記一方の部分領域における前記一の走査線に対し、前記他方の部分領域における前記一の走査線は、前記データ線に沿って前記画像表示領域の半分先に位置するように構成してもよい。
このように構成した場合、画像表示領域を二等分して得られる二つの部分領域のうち一方の部分領域における一の走査線に対応する画素部が書き込まれた画像信号に基づいて行う画像表示に先立って或いは後に、他方の部分領域における一の走査線に対応する画素部が書き込まれたベタ信号に基づいて特定色として例えば黒色の画像表示を行う。よって、例えば画像表示領域に動画像を表示する際、得られる表示画像における残像感をより効果的に低減することができ、表示画像の全面に渡って均一に、フリッカの低減された高品位の画像を表示可能となる。
本発明の電気光学装置の駆動回路の他の態様では、前記画像信号供給回路は、前記複数の画像部の全てに対する前記画像信号の供給と、前記複数の画像部の全てに対する前記ベタ信号の供給とを、交互に繰り返す。
この態様では、電気光学装置の駆動時、各走査線に対応する画素部が水平走査されることにより、画像表示領域に表示画像が表示されるのに先立って若しくは表示画像が表示された後に、各走査線に対応する画素部が水平走査されることにより、画像表示領域にベタ画像として例えば黒色画像が表示される。従って、画像表示領域には表示画像と黒色画像とが一画面毎に交互に表示される。この場合、上述した領域走査と同様、半分のフィールド画像が、黒表示によって失われることになるため“倍速駆動”を行うようにしてもよい。このように倍速駆動を行うようにすれば、各画素部には黒信号と交替に画像信号が供給されるので、表示画像上では、特に動画の場合、元のフレーム周波数で表示しているのと同程度のなめらかさが得られることになる。
本発明の電気光学装置は、上記課題を解決するために、上述した本発明の電気光学装置の駆動回路(但し、その各種態様も含む)を備える。
本発明の電気光学装置によれば、上述したような本発明の駆動回路によって電気光学装置を駆動することにより、高品質な画像表示を行うことが可能となる。
本発明の電子機器は上記課題を解決するために、上述した本発明の電気光学装置を具備する。
本発明の電子機器は、上述した本発明の電気光学装置を具備してなるので、高品質な画像表示を行うことが可能な、投射型表示装置、テレビ、携帯電話、電子手帳、ワードプロセッサ、ビューファインダ型又はモニタ直視型のビデオテープレコーダ、ワークステーション、テレビ電話、POS端末、タッチパネルなどの各種電子機器を実現できる。また、本発明の電子機器として、例えば電子ペーパなどの電気泳動装置、電子放出装置(Field Emission Display及びConduction Electron-Emitter Display)、これら電気泳動装置、電子放出装置を用いた装置としてDLP(Degital Light Processing)等を実現することも可能である。
本発明の電気光学装置の駆動方法は上記課題を解決するために、基板上の画像表示領域に、複数のデータ線及び複数の走査線と、表示素子並びに前記データ線及び前記走査線に電気的に接続されると共に前記表示素子をスイッチング制御する片チャネル型の薄膜トランジスタを夫々含む複数の画素部とを備える電気光学装置を駆動するための駆動方法であって、前記複数の走査線に夫々走査信号を供給する第1工程と、(i)基準電位に対して正極性及び負極性のうち前記薄膜トランジスタがNチャネル型である場合に前記正極性を有し、前記薄膜トランジスタがPチャネル型である場合に前記負極性を有し、前記画像表示領域に表示画像を表示するための画像信号と(ii)前記画像信号と異なる極性を有すると共に前記画像表示領域に特定色のベタ画像を表示するためのベタ信号とを、前記データ線を介して前記複数の画素部に対して夫々、所定周期で交替で供給する第2工程とを備える。
本発明の駆動方法によれば、上述した本発明の駆動回路と同様、ベタ画像と表示画像とを何らかの形で交互に表示させつつ、電気光学装置において表示される表示画像における縦クロストークを低減することが可能となる。このため、高品質な画像表示を行うことができる。
本発明の電気光学装置の駆動方法の一態様では、前記第2工程において、前記ベタ画像として黒色画像を表示するための黒信号を前記ベタ信号として供給する。
この態様によれば、黒色画像の表示方式に応じて一のデータ線の電位が黒色画像を表示する際に黒信号として安定でないが故に、仮に広義の縦クロストークが無視し得ない程に生じたとしても、黒色画像であるが故に、画素電極における多少の電圧の変化(降下又は上昇)によっては階調の変化は僅かであり、狭義の縦クロストークとして認識されることは殆どなくなる。加えてこの場合において、例えば、表示画像中に中間調の背景中に黒い点や黒いブロックが表示されている訳ではなく、基本的に時分割で例えばベタの黒色画像が表示されるので、表示画像中に狭義のクロストークが生じることは殆どない。
本発明の電気光学装置の駆動方法の他の態様では、前記薄膜トランジスタは、Nチャネル型であり、前記第2工程において、正極性の前記画像信号を供給すると共に、前記ベタ画像として黒色画像を表示するための、負極性の黒信号を前記ベタ信号として供給する。
この態様によれば、画素スイッチング素子としてNチャネル型のTFTを用いる場合、画像信号が画素スイッチング素子を介して画素部に供給されている期間において、各データ線に対応する画素部毎に縦クロストークの発生を抑制すると共に、黒信号が画素スイッチング素子を介して画素部に供給されている期間において、各データ線に対応する画素部毎に縦クロストークを発生し易い状態にすることが可能となる。また、Nチャネル型のTFTを画素スイッチング用として用いれば、高速のスイッチング動作が可能である。
本発明の電気光学装置の駆動方法の他の態様では、前記第2工程において、前記複数の走査線に対し連続して供給される二つの走査信号のうち一方の走査信号が供給される期間に、前記一方の走査信号が供給される走査線に対応する前記画素部に、前記画像信号を前記データ線を介して供給し、前記二つの走査信号のうち他方の走査信号が供給される期間に、前記他方の走査信号が供給される走査線に対応する前記画素部に、前記ベタ信号を前記データ線を介して供給する。
この態様によれば、画像表示領域を分割して得られる複数の部分領域を夫々領域走査することにより、表示画像とベタ画像とを画像表示領域のうち部分的な領域別に表示すると共に、これらの領域を相互に入れ替えるように表示することが可能となる。
この、一方の走査信号が供給される期間に画像信号が供給されると共に他方の走査信号が供給される期間にベタ信号が供給される態様では、前記第1工程において、前記画像表示領域を、前記走査線に沿う分割線により分割して得られる複数の部分領域について、該複数の部分領域に対して交替に且つ各部分領域における前記複数の走査線に対して順番に、前記走査信号を供給し、前記第2工程において、前記複数の部分領域のうち対をなす二つの部分領域について、各部分領域における一の走査線に対して前記走査信号が供給された後、該一の走査線に再び前記走査信号が供給されるまでの間、前記二つの部分領域の一方における前記画素部に前記画像信号及び前記ベタ信号のうち一方を前記データ線を介して供給し、前記二つの部分領域の他方における前記画素部に、前記画像信号及び前記ベタ信号のうち他方を前記データ線を介して供給するように駆動してもよい。
このように駆動すれば、表示画像における残像感を低減することが可能となる。また、例えば倍速駆動することにより、画像信号供給回路の出力信号の極性反転の周波数が複数の部分領域の数に応じて変化することとなり、極性反転に伴うフリッカの発生を視認され難いものとして抑制することが可能となる。よって、以上説明したこの態様では、より高品質な画像表示を行うことが可能となる。
この、各部分領域を領域走査する態様では、前記第1工程において、前記複数の部分領域として、前記分割線により、夫々平面的に見た面積が相互に略等しくなるように分割して得られる二つの部分領域に対して交互に且つ各部分領域における前記複数の走査線に対して線順次に前記走査信号を供給し、前記一方の部分領域における前記一の走査線に対し、前記他方の部分領域における前記一の走査線は、前記データ線に沿って前記画像表示領域の半分先に位置する。
この態様では、例えば画像表示領域に動画像を表示する際、得られる表示画像における残像感をより効果的に低減することができ、表示画像の全面に渡って均一に、フリッカの低減された高品位の画像を表示可能となる。
本発明の電気光学装置の駆動方法の他の態様では、前記第2工程において、前記複数の画像部の全てに対する前記画像信号の供給と、前記複数の画像部の全てに対する前記ベタ信号の供給とを、交互に繰り返す。
この態様では、画像表示領域には、表示画像と、ベタ画像として例えば黒色画像とが一画面毎に交互に表示される。この場合、倍速駆動を行うようにすれば、各画素部には黒信号と交替に画像信号が供給されるので、表示画像上では、特に動画の場合、元のフレーム周波数で表示しているのと同程度のなめらかさが得られることになる。
本発明のこのような作用及び他の利得は次に説明する実施の形態から明らかにされる。
以下では、本発明の実施の形態について図を参照しつつ説明する。以下の実施形態は、本発明の電気光学装置を液晶装置に適用したものである。
<1:第1実施形態>
先ず、本発明の電気光学装置に係る第1実施形態について、図1から図12を参照して説明する。
<1−1;電気光学装置の全体構成>
本発明の電気光学装置の一例たる液晶装置における、電気光学パネルの一例としての液晶パネルの全体構成について、図1及び図2を参照して説明する。ここに、図1は、TFTアレイ基板をその上に形成された各構成要素と共に対向基板の側から見た液晶パネルの概略的な平面図であり、図2は、図1のH−H'断面図である。ここでは、駆動回路内蔵型のTFTアクティブマトリクス駆動方式の液晶装置を例にとる。
図1及び図2において、本実施形態に係る液晶パネル100では、TFTアレイ基板10と対向基板20とが対向配置されている。TFTアレイ基板10と対向基板20との間に液晶層50が封入されており、TFTアレイ基板10と対向基板20とは、画像表示領域10aの周囲に位置するシール領域に設けられたシール材52により相互に接着されている。
シール材52は、両基板を貼り合わせるための、例えば紫外線硬化樹脂、熱硬化樹脂等からなり、製造プロセスにおいてTFTアレイ基板10上に塗布された後、紫外線照射、加熱等により硬化させられたものである。また、シール材52中には、TFTアレイ基板10と対向基板20との間隔(基板間ギャップ)を所定値とするためのグラスファイバ或いはガラスビーズ等のギャップ材が散布されている。
シール材52が配置されたシール領域の内側に並行して、画像表示領域10aの額縁領域を規定する遮光性の額縁遮光膜53が、対向基板20側に設けられている。但し、このような額縁遮光膜53の一部又は全部は、TFTアレイ基板10側に内蔵遮光膜として設けられてもよい。
画像表示領域10aの周辺に位置する周辺領域のうち、シール材52が配置されたシール領域の外側に位置する領域には、データ線駆動回路101及び外部回路接続端子102がTFTアレイ基板10の一辺に沿って設けられている。また、走査線駆動回路104は、この一辺に隣接する2辺のいずれかに沿い、且つ、前記額縁遮光膜53に覆われるようにして設けられている。尚、走査線駆動回路104を、データ線駆動回路101及び外部回路接続端子102が設けられたTFTアレイ基板10の一辺に隣接する2辺に沿って設けるようにしてもよい。この場合、TFTアレイ基板10の残る一辺に沿って設けられた複数の配線によって、二つの走査線駆動回路104は互いに接続されるようにする。
また、対向基板20の4つのコーナー部には、両基板間の上下導通端子として機能する上下導通材106が配置されている。他方、TFTアレイ基板10にはこれらのコーナー部に対向する領域において上下導通端子が設けられている。これらにより、TFTアレイ基板10と対向基板20との間で電気的な導通をとることができる。
図2において、TFTアレイ基板10上には、画素スイッチング用のTFTや走査線、データ線等の配線が形成された後の画素電極9a上に、配向膜が形成されている。他方、対向基板20上には、対向電極21の他、格子状又はストライプ状の遮光膜23、更には最上層部分に配向膜が形成されている。また、液晶層50は、例えば一種又は数種類のネマティック液晶を混合した液晶からなり、これら一対の配向膜間で、所定の配向状態をとる。
なお、図1及び図2には図示しないが、TFTアレイ基板10上には、データ線駆動回路101や走査線駆動回路104等に加えて、複数のデータ線に所定電圧レベルのプリチャージ信号を画像信号に先行して各々供給するプリチャージ回路、製造途中や出荷時の当該電気光学装置の品質、欠陥等を検査するための検査回路等を形成してもよい。
<1−2;電気光学装置の全体構成>
液晶装置の全体構成について図3及び図4を参照して説明する。ここに、図3は、液晶装置の全体構成を示すブロック図であり、図4は、液晶パネルの電気的な構成を示すブロック図である。
図3に示すように、液晶装置は、主要部として、液晶パネル100、画像信号供給回路300、第1フレームメモリ62及び第2フレームメモリ63、タイミング制御回路400、並びに電源回路700を備える。
タイミング制御回路400は、各部で使用される各種タイミング信号を出力するように構成されている。タイミング制御回路400の一部であるタイミング信号出力手段により、最小単位のクロックであり各画素を走査するためのドットクロックが作成され、このドットクロックに基づいて、Yクロック信号CLY、反転Yクロック信号CLYinv、Xクロック信号CLX、反転Xクロック信号XCLinv、YスタートパルスDY及びXスタートパルスDXが生成される。更に、タイミング制御回路400において、後述する走査信号の出力タイミングを決定する2種のイネーブル信号ENB1及びENB2が生成される。
また、本実施形態では、本発明に係る広義の「画像信号供給回路」の主要部には、図3に示す画像信号供給回路300並びに第1及び第2フレームメモリ62及び63に加えてデータ線駆動回路101が含まれる。画像信号供給回路300には、外部から入力画像データDATAが入力される。画像信号供給回路300は、入力された画像データDATAに基づいて、2種のフィールドデータを生成し、後述するように一の走査線に対して走査信号が供給される周期で、生成した2種のフィールドデータを第1フレームメモリ62及び第2フレームメモリ63の一方に一時期的に蓄えると共に、他方からは蓄積した1種のフィールドデータを読み出す。尚、2種のフィールドデータには、一つの表示画像を表示するためのデータ及び一つの黒色画像を表示するためのデータが含まれている。
そして、画像信号供給回路300は、読み出した1種のフィールドデータに対して所定の処理を行う。この所定の処理の一例として、画像信号供給回路300では、例えば1種のフィールドデータをシリアル−パラレル変換して、N相、例えば6相(N=6)の画像信号VID1〜VID6を生成することがある。更に、画像信号供給回路300は、生成した画像信号VIDk(但し、k=1、2、3、・・・、6)の電圧を、所定の基準電位v0に対して正極性及び負極性に反転した後、画像信号VIDkを出力する。尚、ここでいう画像信号VIDkには、後述するように、本発明に係る狭義の「画像信号」として表示画像を表示するための第1表示電位v1(+)を有するもの、及び本発明に係る「黒信号」として黒色画像を表示するための第2表示電位vb(−)を有するものの両者が含まれる。
また、電源回路700は、所定の共通電位LCCの共通電源を、図2に示す対向電極21に供給する。本実施形態において、対向電極21は、図2に示す対向基板20の下側に、複数の画素電極9aと対向するように形成されている。
次に、液晶パネル100における電気的な構成について説明する。
図2に示すように、液晶パネル100には、そのTFTアレイ基板10の周辺領域に、走査線駆動回路104及びデータ線駆動回路101を含む内部駆動回路が設けられている。
走査線駆動回路104は、具体的には後述するが、Yクロック信号CLY、反転Yクロック信号CLYinv 、及びYスタートパルスDYが供給されることによって、基本的な線順次の水平走査が可能となっている。更に、走査線駆動回路104は、供給されたイネーブル信号ENB1及びENB2に基づくタイミングで、後述するような順序で走査信号G1、G2、・・・、Gmを出力する。
本実施形態では、データ線駆動回路101の主要部には、サンプリング信号供給回路101a、及びサンプリング回路101bが含まれる。サンプリング信号供給回路101aには、Xクロック信号CLX、反転Xクロック信号CLXinv、及びXスタートパルスDXが供給される。サンプリング信号供給回路101aは、XスタートパルスDXが入力されると、Xクロック信号CLX及び反転Xクロック信号XCLXinvに基づくタイミングで、サンプリング信号S1、・・・、Snを順次生成して出力する。
サンプリング回路101bは、Pチャネル型又はNチャネル型の片チャネル型TFT若しくは相補型のTFTから構成されたサンプリングスイッチ202を複数備える。
液晶パネル100は更に、そのTFTアレイ基板の中央を占める画像表示領域10aに、縦横に配線されたデータ線114及び走査線112を備え、それらの交点に対応する各画素部70に、マトリクス状に配列された液晶素子118の画素電極9a及び画素電極9aをスイッチング制御する画素スイッチング素子として、片チャネル型のTFT116を備える。尚、本実施形態では特に、走査線112の総本数をm本(但し、mは2以上の自然数)とし、データ線114の総本数をn本(但し、nは2以上の自然数)として説明する。また、TFT116はNチャネル型のトランジスタを用いて構成されるものとする。
前述したように、例えば、6相にシリアル−パラレル展開された画像信号VID1〜VID6は夫々、画像信号線171を介して液晶パネル100に供給される。
サンプリング回路101bにおいて、N個、本実施形態では6個のサンプリングスイッチ202を1群とし、1群に属するサンプリングスイッチ202には夫々、サンプリング信号Si(i=1、2、・・・、n)が入力される。1群に属するサンプリングスイッチ202は、N本、本実施形態では6本のデータ線114を1群とし、1群に属するデータ線114に対し、サンプリング信号Siに応じて、画像信号VIDkをサンプリングして供給する。即ち、1群に属するサンプリングスイッチ202を介して、1群に属するデータ線114と画像信号線171が電気的に接続される。従って、本実施形態では、n本のデータ線114を1群に属するデータ線114毎に駆動するため、駆動周波数が抑えられる。
図4中、一つの画素部70の構成に着目すれば、TFT116のソース電極には、画像信号VIDkが供給されるデータ線114が電気的に接続されている一方、TFT116のゲート電極には、走査信号Gj(但し、j=1、2、3、・・・、m)が供給される走査線112が電気的に接続されるとともに、TFT116のドレイン電極には、液晶素子118の画素電極9aが接続されている。ここで、各画素部70において、液晶素子118は、画素電極9aと対向電極21との間に液晶を挟持してなる。従って、各画素部70は、走査線112とデータ線114との各交点に対応して、マトリクス状に配列されることになる。
液晶素子118の画素電極9aには、TFT116を一定期間だけそのスイッチを閉じることにより、データ線114より画像信号VIDkが所定のタイミングで供給される。これにより、液晶素子118には、画素電極9a及び対向電極21の各々の電位によって規定される印加電圧が印加される。液晶は、印加される電圧レベルにより分子集合の配向や秩序が変化することにより、光を変調し、階調表示を可能とする。ノーマリーホワイトモードであれば、各画素の単位で印加された電圧に応じて入射光に対する透過率が減少し、ノーマリーブラックモードであれば、各画素の単位で印加された電圧に応じて入射光に対する透過率が増加され、全体として液晶パネル100からは画像信号VIDkに応じたコントラストをもつ光が出射する。
ここで、保持された画像信号がリークするのを防ぐために、蓄積容量119が、液晶素子118と並列に付加されている。例えば、画素電極118の電圧は、ソース電圧が印加された時間よりも3桁も長い時間だけ蓄積容量119により保持されるので、保持特性が改善される結果、高コントラスト比が実現されることとなる。
<1−3;電気光学装置の動作>
次に、図1から図4に加えて、図5から図11を参照して液晶装置の動作について説明する。
先ず、図5を参照して、図1又は図4に示す走査線駆動回路104の詳細な構成について説明する。図5には、走査線駆動回路104の構成の一例を示してある。
ここで、以下では、説明を簡単にするため走査線112の総本数m=4とし、且つ、図5に示すように画像表示領域10aを走査線112に沿う分割線600により二等分して得られる第1部分領域10aa及び第2部分領域10abについて領域走査する場合について説明する。
図5において、走査線駆動回路104の主要部には、Yクロック信号CLY、反転Yクロック信号CLYinv、及びYスタートパルスDY が入力されるY側シフトレジスタ104aと、4本の走査線112に対応する4つの論理回路からなる出力制御部104bとが含まれる。1つの論理回路は、例えばNAND回路67及びNOT回路68を含み、NAND回路67には、Y側シフトレジスタ66からの一の出力信号及び2種のイネーブル信号ENB1又はENB2のいずれか一方が入力される。また、各NAND回路67の出力信号は、NOT回路68を介して、対応する走査線112に走査信号G1、G2、G3、G4として出力される。
次に、図1から図5に加えて図6から図10を参照して、第1部分領域10aa及び第2部分領域10abに対して行われる領域走査について詳細に説明する。図6は、画像信号供給回路300における画像信号VIDkの生成について説明するための説明図であり、図7は、走査線駆動回路104の動作について説明するためのタイミングチャートであり、図8は、各データ線114及び各走査線112を駆動するための各種信号の経時的変化を示すタイミングチャートである。更に、図9は、画素スイッチング素子としてのTFT116の特性を、横軸にゲート及びソース間電圧(Vgs)の値をとり、縦軸にソース及びドレイン間電流(Isd)の値をとって示す図であって、図10(a)及び図10(b)には、本実施形態における領域走査を概念的に説明するための説明図を示してある。
図6において、画像信号供給回路300は、後述する第1及び第2部分領域10aa及び10abの各々の第1番目の走査線112に対して走査信号Gjが供給された後、該第1番目の走査線112に再び走査信号Gjが供給されるまでの間(以下、本実施形態ではこの期間を1垂直走査期間と称することもある。)、第1部分領域10aaにおける各画素部70で当該第1部分領域10aaに表示画像を表示するための画像表示が行われると共に、第2部分領域10abにおける各画素部70で当該第2部分領域10abに黒色画像を表示するための黒表示が行われるように、画像信号VIDkの電圧を調整する。また、画像信号供給回路300は、第1部分領域10aa及び第2部分領域10abが、上述した第1番目の走査線112に対して走査信号Gjが供給される周期で、即ち1垂直走査期間(1フレーム期間)毎に、画像信号VIDkに基づいて交互に入れ替わるように、画像信号VIDkを生成する。
例えば、図6に示すように、画像信号供給回路300は、1種のフィールドデータに基づいて、1/2フィールド毎に画像信号VIDkを生成する。この画像信号VIDkは、1つの走査信号供給期間毎(即ち1水平走査期間毎)に、その電圧の極性が所定の基準電位v0に対して反転されると共に、第1表示電位v1(+)若しく第2表示電位vb(−)と基準電位v0とによって規定される電圧に調整される。本実施形態では、第1表示電位v1(+)と基準電位v0とによって規定される表示電圧は正極性の電圧として生成され、第2表示電位vb(−)と基準電位v0とによって規定される黒表示電圧は負極性の電圧として生成される。そして、1垂直走査期間では、1走査信号供給期間毎に、交互に表示電圧の画像信号VIDk及び黒表示電圧の画像信号VIDkが、画像信号供給回路300から出力される。
また、1/2フィールド期間は1垂直走査期間(1フレーム期間)と同等の長さを有している。図6において、時間軸上で互いに隣接する2つの垂直走査期間のうち、一方の垂直走査期間では、画像信号VIDkが表示電圧に調整される一の走査信号供給期間が、画像信号VIDkが黒表示電圧に調整される他の走査信号供給期間に対して相対的に先に来るように、画像信号VIDkは生成される。これに対して、他方の垂直走査期間では、画像信号VIDkが表示電圧に調整される一の走査信号供給期間が、画像信号VIDkが黒表示電圧に調整される他の走査信号供給期間に対して相対的に後に来るように、画像信号VIDkが生成される。
次に、1垂直走査期間における領域走査について図7及び図8を参照して説明する。
1垂直走査期間では、図5に示す走査線駆動回路104から、走査信号G1、G2、G3、G4が第1部分領域10aa及び第2部分領域10abに対して交替に供給されると共に、第1部分領域10aa及び第2部分領域10abでは夫々、走査線112の配列方向に沿って、当該部分領域10aa若しくは10abの上から下に向かって各走査線112に走査信号G1及びG2若しくはG3及びG4が順次供給される。
図7に示すように、Y側シフトレジスタ66からのスタートパルスSR1〜SR4は、第1部分領域10aa及び第2部分領域10abをあたかも同時に水平走査するように、夫々の走査線112に対して同じタイミングで出力される。即ち、第1部分領域10aa及び第2部分領域10abにおいて夫々第1番目に走査信号Gjが供給される走査線112に対応するスタートパルスSR1、SR3と、第2番目に走査信号Gjが供給される走査線112に対応するスタートパルスSR2、SR4とは、2水平走査期間毎に交番的に出力される。一方、イネーブル信号ENB1,ENB2は夫々、1水平走査期間毎に交互にローレベルからハイレベルに立ち上がる。よって、スタートパルスSR1〜SR4のうち、イネーブル信号ENB1,ENB2のいずれかの立ち上がりタイミング時に出力された一つが論理回路において選択され、走査信号Gjとして走査線112に出力される。その結果、図7に示すように、走査信号G1〜G4が、走査線駆動回路104から順次出力されることとなる。
図8において、時刻t0に1垂直走査期間が開始されると、第1部分領域10aaにおいて、走査線駆動回路104より当該第1部分領域10aaの第1番目の走査信号G1が対応する走査線112に供給され、第1番目の走査線112の走査信号供給期間が開始される。尚、第1番目の走査信号G1がハイレベルとなる時刻t0から時刻t3までの期間が、第1番目の走査線112の走査信号供給期間となる。
第1番目の走査線112の走査信号供給期間内であって時刻t1から時刻t2までの画像信号供給期間に、表示電圧に調整された画像信号VIDkが画像信号供給回路300から供給される。また、画像信号供給期間に、シフトレジスタ出力であるサンプリング信号S1、S2,・・・、Snが順にサンプリング信号供給回路101aから供給され、サンプリング回路101bにおいて一群に属するサンプリングスイッチ202毎に順にオン状態となる。この際、シリアル−パラレル展開が採用されていると、1群に属するサンプリングスイッチ202は、まとめてオン状態とされる。本実施形態では特に、1つの連続した画像信号供給期間(例えば、図8における、時刻t1〜t2の期間)に、1ライン分の画像信号VIDkに対応して、サンプリング信号S1、・・・、Snが出力される。また、別の1つの連続した画像信号供給期間(例えば、図8における、時刻t4〜t5の期間)に、別の1ライン分の画像信号VIDkに対応して、サンプリング信号S1、・・・、Snが出力される。いずれにせよ、画像信号供給期間にのみ、画像信号VIDkのサンプリングが行なわれて、データ線114への画像信号VIDkの供給が行なわれる。
そして、表示電圧の画像信号VIDkは、オン状態のサンプリングスイッチ202を介してデータ線114に供給され、該データ線114を介して第1番目の走査線112に対応する画素部70に供給される。このように、時刻t1から時刻t2までの期間に、第1番目の走査線112に対応する画素部70には、表示画像を表示するための画像信号VIDkが書き込まれる。
その後、時刻t3に、第1番目の走査線112の走査信号供給期間が終了すると、第2部分領域10abにおいて、走査線駆動回路104より当該第2部分領域10abの第1番目(走査線駆動回路104からの出力順序によれば第2番目)の走査信号G3が対応する走査線112に供給され、第2番目の走査線112の走査信号供給期間が開始される。
第2番目の走査線112の走査信号供給期間内において、時刻t4から時刻t5までの画像信号供給期間、即ち狭義な意味では「黒信号供給期間」に、黒表示電圧の画像信号VIDkが画像信号回路300から供給される。そして、画像信号VIDkは、サンプリング信号供給回路101aから供給されたサンプリング信号S1、S2、・・・、Snに応じて、1群に属するサンプリングスイッチ202毎に順にオン状態となった各サンプリングスイッチ202を介して、各データ線114に供給される。更に、画像信号VIDkは各データ線114を介して第2番目の走査線112に対応する画素部70に供給される。このように、時刻t4から時刻t5までの期間に、第2番目の走査線112に対応する画素部70には、黒色画像を表示するための画像信号VIDkが書き込まれる。
その後、時刻t6に、第2番目の走査線112の走査信号供給期間が終了すると、第1部分領域10aaにおいて、走査線駆動回路104より当該第1部分領域10aaの第2番目(走査線駆動回路104からの出力順序によれば第3番目)の走査信号G2が対応する走査線112に供給され、第3番目の走査線112の走査信号供給期間が開始される。
第3番目の走査線112の走査信号供給期間において、時刻t7から時刻8までの画像信号供給期間に、第1番目の走査線112に対応する画素部70と同様に、第3番目の走査線112に対応する画素部70に表示画像を表示するための画像信号VIDkが書き込まれる。
続いて、時刻t9に、第3番目の走査線112の走査信号供給期間が終了すると、第2部分領域10abにおいて、走査線駆動回路104より当該第2部分領域10abの第2番目(走査線駆動回路104からの出力順序によれば第4番目)の走査信号G4が対応する走査線112に供給され、第4番目の走査線112の走査信号供給期間が開始される。
第4番目の走査線112の走査信号供給期間において、時刻t10から時刻11までの画像信号供給期間に、第2番目の走査線112に対応する画素部70と同様に、第4番目の走査線112に対応する画素部70に黒色画像を表示するための画像信号VIDkが書き込まれる。
その後、時刻t12に1垂直走査期間が終了する。以上説明したように、1垂直期間では、第2番目及び第4番目の走査線112即ち第2部分領域10abの各走査線112に対応する画素部70に、走査信号供給期間に黒色画像を表示するための画像信号VIDkが書き込まれる。この際、各データ線114に画像信号VIDkが供給されることにより、各データ線114に対応する画素部70において、TFT116のゲート及びソース間電圧は負極性の黒表示電圧(図9にはVb1として示してある)となる。これにより、図9に示すNチャネル型のTFT116の特性によれば、ゲート及びソース間電圧(Vgs)がTFT116の閾値電圧に近い値となるため、TFT116の特性が変動し易くなる。従って、第2部分領域10abの各走査線112の走査信号供給期間において、各データ線114に対応する画素部70では、TFT116で光リーク電流等のオフ電流が発生することにより、縦クロストークが発生し易い状態となる。しかしながら、たとえ縦クロストークが発生しても、画像表示領域10aに表示された画像にはその影響が視認され難いものとすることが可能となる。
他方、第1番目及び第3番目の走査線112即ち第1部分領域10aaの各走査線112に対応する画素部70には、走査信号供給期間に表示画像を表示するための画像信号VIDkが書き込まれる。この画像信号VIDkは、黒表示電圧の極性と異なる正極性の表示電圧を有する。よって、第1部分領域10aaの各走査線112の走査信号供給期間に、各データ線114に対応する画素部70における光リーク電流等のオフ電流を抑制することが可能となる。従って、第1部分領域10aaの各走査線112の走査信号供給期間において、縦クロストークが発生するのを抑制することができる。従って、本実施形態では、画像表示領域10aに表示される表示画像における縦クロストークを低減することが可能となる。
また、図8を参照して説明した領域走査によれば、図10(a)に示すように、第1部分領域10aa一の走査線112に対応する画素部70によって表示画像を表示するための画像表示が行われた後、該一の走査線112に対して画像表示領域10aの半分先に位置する、第2部分領域10abの一の走査線112に対応する画素部70によって黒色画像を表示するための画像表示が行われる。また、第1部分領域10aa及び第2部分領域10abでは夫々、各走査線112に対応する画素部70は、当該部分領域10aa若しくは10abの上から下に向かって、線順次に駆動される。
そして、時刻t12に1垂直走査期間が終了すると、これに続く他の1垂直走査期間では、画像信号供給回路300において既に説明したように、画像信号VIDkを表示電圧と黒表示電圧とに調整する順序が、図8を参照して説明した1垂直走査期間と逆転する。従って、図10(b)に示すように、第1部分領域10aaと第2部分領域10abとが入れ替わり、夫々、各走査線112に対応する画素部70は、当該部分領域10aa若しくは10abの上から下に向かって、線順次に駆動される。
ここで、図11(a)には、本実施形態において画像表示領域10aに動画像を表示した場合に視認される表示画面を模式的に示してあり、図11(b)には、比較例において画像表示領域10aに動画像を表示した場合に視認される表示画面を模式的に示してある。
本実施形態では、図11(a)に示すように、画像表示領域10aに矢印Aの方向に向かって進行する物体90を表示した場合、得られる表示画像を人間の目で観察すると、例えば第1部分領域10aaにおいて画像表示が行われた後、第2部分領域10abにおいて黒色の画像表示が行われることにより、表示画面がリセットされたかのように見える。よって、本実施形態では、画像表示領域10aにおいて、残像が視認され難い画像表示を行うことが可能となる。
他方、本実施形態による領域走査を行わないで、例えば、既に説明した従来の駆動により画像表示領域10aに図11(a)と同様の動画像を表示する比較例では、図11(b)に示すように、矢印Aの方向に向かって移動する物体Aが尾を引くような残像Bが視認される。
このように本実施形態では、画像表示領域10aに表示された表示画像における残像感を低減することが可能となる。また、1フィールド期間即ち2垂直走査期間毎に、一つの表示画像及び一つの黒色画像が表示される。即ち、本実施形態によれば、走査線駆動回路104及びデータ線駆動回路101は倍速駆動されることになる。従って、このような倍速駆動を行わない場合と比較して、画像信号VIDkの極性反転の周波数を2倍にすることができる。よって、画像信号VIDkの極性反転に伴うフリッカの発生を視認され難いものとして抑制することが可能となる。その結果、以上説明したような本実施形態によれば、液晶パネル100において高品質な画像表示を行うことができる。
尚、本実施形態では、画像表示領域10aを二以上の複数の分割線によって分割することによって得られる複数の部分領域を夫々、表示画像を表示する領域及び黒色画像を表示する領域のいずれかとし、且つ表示画像を表示する領域及び黒色画像を表示する領域となる二つの部分領域を対として、上述した手順と同様にして、領域走査を行ってもよい。
加えて、各部分領域内における走査線を選択する順番、即ち走査順についても、図9に示した如き上から線順次でもよいし、これとは異なる所定順序、例えば下から線順次や途中から線順次など、各種の走査順を採用可能である。何れの場合にも、予め走査順が決まっている限り、これに応じてデータ線に画像信号を供給すれば特に問題は生じない。但し、画像信号供給回路(図3参照)における信号処理の複雑化を避けることや、走査線に係る配線(図5)の複雑化を避けることを考えれば、図9に示した如き走査順が望ましい。
<1−4;変形例>
本実施形態では、画素スイッチング素子としてNチャネル型のTFT116の代わりにPチャネル型のTFT116を用いるようにしてもよい。図12に、Pチャネル型のTFT116の特性を、図11と同様に示してある。図12に示すように、Pチャネル型のTFT116の特性によれば、ゲート及びソース間電圧が正極性から負極性に変化するときに、TFT116の特性が変動し易い。従って、この場合、Nチャネル型のTFT116を用いる場合と比較して、画像信号VIDkの電圧は、黒表示電圧を正極性とし、表示電圧を負極性として画像信号供給回路300において調整すればよい。このようにすれば、上述した本実施形態と同様、表示画像における縦クロストークを低減することが可能となる。
<2;第2実施形態>
次に、本発明の電気光学装置に係る第2実施形態について説明する。第2実施形態において、電気光学装置としての液晶装置は、第1実施形態と比較して、画像信号供給回路の動作と、走査線駆動回路の構成及び動作が異なる。よって、以下では、液晶装置の構成及び動作について、第1実施形態と異なる点についてのみ、図13及び図14を参照して説明する。尚、第1実施形態と同様の構成については同一の符号を付して示し、重複する説明は省略する。
本実施形態では、走査線駆動回路の主要部は、図5に示す走査線駆動回路104と異なりシフトレジスタを含む構成となっている。即ち、走査線駆動回路は、YスタートパルスDYが入力されると、Yクロック信号CLY及び反転Yクロック信号CLYinvに基づくタイミングで、走査信号G1、・・・、Gmを順次生成して出力する。
次に、図13及び図14を参照して、第2実施形態における液晶装置の動作について、走査線112の総本数m=4として説明する。図13は、第2実施形態における液晶装置の動作に係る各種信号の経時的変化を示すタイミングチャートであって、図14(a)及び図14(b)は、各画素部の水平走査を概念的に説明するための説明図を示してある。尚、第2実施形態は、第1実施形態と液晶装置の構成及び液晶パネルの電気的な主要な構成は同様であるため、この構成について以下の説明では図3及び図4を参照する。また、以下では、TFT116はNチャネル型のトランジスタを用いて構成されるものとする。
第2実施形態では、図13に示すように、画像信号供給回路300は、時間軸上で互いに隣接する2つの垂直走査期間即ち1フィールド期間について、一方の垂直走査期間即ち1/2フィールド期間には画像表示領域10aに一つの表示画像が表示されるように画像信号VIDkを生成し、他方の垂直走査期間即ち1/2フィールド期間には画像表示領域10aに一つの黒色画像が表示されるように画像信号VIDkを生成する。よって、一垂直走査期間毎に、画像信号VIDkの電圧は極性反転されると共に、2つの垂直走査期間のうち一方の垂直走査期間では、画像信号VIDkは各走査線112の走査信号供給期間内に正極性の表示電圧に調整され、2つの垂直走査期間のうち他方の垂直走査期間では、画像信号VIDkは各走査線112の走査信号供給期間内に負極性の黒表示電圧に調整される。
図13を参照して、1フィールド期間即ち時間的に連続する2つの垂直走査期間における液晶装置の動作について具体的に説明する。図13において、時刻t20に、2つの垂直走査期間のうち時間軸上で相対的に先に位置する1垂直走査期間が開始されると、走査線駆動回路より第1番目の走査信号G1が対応する走査線112に供給され、第1番目の走査線112の走査信号供給期間が開始される。尚、第1番目の走査信号G1がハイレベルとなる時刻t20から時刻t23までの期間が、第1番目の走査線112の走査信号供給期間となる。
第1番目の走査線112の走査信号供給期間内であって時刻t21から時刻t22までの画像信号供給期間に、画像信号VIDkとして、第1番目の走査線112に対応する画素部70において画像表示を行うための表示電圧に調整された画像信号D1が画像信号供給回路300から供給される。そして、画像信号供給期間に、サンプリング信号供給回路101aから供給されるサンプリング信号S1、S2,・・・、Snに応じて、サンプリング回路101bにおいて一群に属するサンプリングスイッチ202毎に順にオン状態となる。画像信号供給回路300から供給された画像信号D1は、オン状態のサンプリングスイッチ202を介してデータ線114に供給され、該データ線114を介して第1番目の走査線112に対応する画素部70に供給される。
その後、第2番目の走査信号G2が走査線駆動回路から供給されることにより、時刻t23から時刻t26までの期間が、第2番目の走査線112の走査信号供給期間となる。第2番目の走査信号供給期間内に時刻t24から時刻t25までの画像信号供給期間には、画像信号VIDkとして、第2番目の走査線112に対応する画素部70において画像表示を行うための表示電圧に調整された画像信号D2が画像信号供給回路300から供給される。そして、画像信号D2は、第1番目の走査線112と同様、第2番目の走査線112に対応する画素部70に供給される。
その後、第3番目の走査信号G3が走査線駆動回路から供給されることにより、時刻t26から時刻t29までの期間が、第3番目の走査線112の走査信号供給期間となる。そして、第3番目の走査信号供給期間内に時刻t27から時刻t28までの画像信号供給期間では、画像信号VIDkとして、第3番目の走査線112に対応する画素部70において画像表示を行うための表示電圧に調整された画像信号D3が、第1番目及び第2番目の走査線112と同様、第3番目の走査線112に対応する画素部70に供給される。
また、第4番目の走査信号G4が走査線駆動回路から供給されることにより、時刻t29から時刻t32までの期間が、第4番目の走査線112の走査信号供給期間となる。そして、第4番目の走査信号供給期間内に時刻t30から時刻t31までの画像信号供給期間では、画像信号VIDkとして、第4番目の走査線112に対応する画素部70において画像表示を行うための表示電圧に調整された画像信号D4が、第1番目から第3番目の走査線112と同様、第4番目の走査線112に対応する画素部70に供給される。
続いて、時刻t32に、2つの垂直走査期間のうち時間軸上で相対的に後に位置する1垂直走査期間が開始される。この1垂直走査期間即ち時刻t32から時刻t44までの期間に、例えば図13に示すように、画像信号供給回路300からは連続して画像信号VIDkとして一つの黒信号Dbが供給される。また、この1垂直走査期間において、第1番目から第4番目までの各走査線112に対応する画素部70には、概ね時刻t20から時刻t32までの先の1垂直走査期間と同様に画像信号VIDkとして黒信号Dbが書き込まれる。
より具体的には、時刻t32から時刻t35までの第1番目の走査線112の走査信号供給期間内において、時刻t33から時刻t34までの画像信号供給期間即ち狭義な意味での「黒信号供給期間」に、黒信号Dbが、第1番目の走査線112に対応する画素部70に供給される。そして、第1番目の走査線112と同様に、第2番目の走査線112に対応する画素部70には、時刻t35から時刻t38までの第2番目の走査線112の走査信号供給期間内において、時刻t36から時刻t37までの画像信号供給期間に黒信号Dbが供給され、第3番目の走査線112に対応する画素部70には、時刻t38から時刻t41までの第3番目の走査線112の走査信号供給期間内において、時刻t39から時刻t40までの画像信号供給期間に黒信号Dbが供給され、第4番目の走査線112に対応する画素部70には、時刻t41から時刻t44までの第4番目の走査線112の走査信号供給期間内において、時刻t42から時刻t43までの画像信号供給期間に黒信号Dbが供給される。
図13を参照して説明した液晶装置の動作によれば、図14(a)及び図14(b)に示すように、画像表示領域10aにおいて、各走査線112に対応する画素部70は、画像表示領域10aの上から下に向かって、線順次に駆動される。そして、図14(a)に示すように1フィールド期間のうち1/2フィールド期間では、各画素部70が前述したように水平走査されることにより、画像表示領域10aに表示画像が表示され、図14(b)に示すように1フィールド期間のうち1/2フィールド期間では、各画素部70が前述したように水平走査されることにより、画像表示領域10aに黒色画像が表示される。
よって、第2実施形態では、時間的に連続する2つの垂直走査期間(1フィールド期間)のうち一方の垂直走査期間(1/2フィールド期間)では、画像表示領域10aにおける各走査線112の走査信号供給期間に、各データ線114に対応する画素部70毎に縦クロストークの発生を抑制すると共に、時間的に連続する2つの垂直走査期間(1フィールド期間)のうち他方の垂直走査期間(1/2フィールド期間)では、画像表示領域10aにおける各走査線112の走査信号供給期間に、各データ線114に対応する画素部70毎に縦クロストークを発生し易い状態とすることが可能となる。よって、第2実施形態においても、画像表示領域10aに表示される表示画像における縦クロストークを低減することが可能となる。
また、第2実施形態においても、第1実施形態と同様、結果的には1フィールド期間毎に、一つの表示画像及び一つの黒色画像が表示される。従って、走査線駆動回路104及びデータ線駆動回路101は倍速駆動されることとなり、その結果、表示画像上では、特に動画の場合、元のフレーム周波数で、即ち図13及び図14を参照して説明したような黒色画像を表示せず且つ倍速駆動を行わない場合と同様のフレーム周波数で表示しているのと同程度のなめらかさが得られることになる。以上説明したような第2実施形態によれば、液晶パネル100において高品質な画像表示を行うことができる。
<3;電子機器>
次に、上述した液晶装置を各種の電子機器に適用する場合について説明する。
<3−1:プロジェクタ>
まず、この液晶装置をライトバルブとして用いたプロジェクタについて説明する。図15は、プロジェクタの構成例を示す平面配置図である。この図に示されるように、プロジェクタ1100内部には、ハロゲンランプ等の白色光源からなるランプユニット1102が設けられている。このランプユニット1102から射出された投射光は、ライトガイド1104内に配置された4枚のミラー1106および2枚のダイクロイックミラー1108によってRGBの3原色に分離され、各原色に対応するライトバルブ1110R、1110Bおよび1110Gに入射される。これら3つのライトバルブ1110R、1110Bおよび1110Gは夫々液晶装置を含む液晶モジュールを用いて構成されている。
ライトバルブ1110R、1110Bおよび1110Gにおいて液晶パネル100は、画像信号供給回路300から供給されるR、G、Bの原色信号でそれぞれ駆動されるものである。そして、これらの液晶パネル100によって変調された光は、ダイクロイックプリズム1112に3方向から入射される。このダイクロイックプリズム1112においては、RおよびBの光が90度に屈折する一方、Gの光が直進する。したがって、各色の画像が合成される結果、投射レンズ1114を介して、スクリーン等にカラー画像が投写されることとなる。
ここで、各ライトバルブ1110R、1110Bおよび1110Gによる表示像について着目すると、ライトバルブ1110Gによる表示像は、ライトバルブ1110R、1110Bによる表示像に対して左右反転することが必要となる。
なお、ライトバルブ1110R、1110Bおよび1110Gには、ダイクロイックミラー1108によって、R、G、Bの各原色に対応する光が入射するので、カラーフィルタを設ける必要はない。
<3−2:モバイル型コンピュータ>
次に、液晶装置を、モバイル型のパーソナルコンピュータに適用した例について説明する。図16は、このパーソナルコンピュータの構成を示す斜視図である。図において、コンピュータ1200は、キーボード1202を備えた本体部1204と、液晶表示ユニット1206とから構成されている。この液晶表示ユニット1206は、先に述べた液晶装置1005の背面にバックライトを付加することにより構成されている。
<3−3;携帯電話>
さらに、液晶装置を、携帯電話に適用した例について説明する。図17は、この携帯電話の構成を示す斜視図である。図において、携帯電話1300は、複数の操作ボタン1302とともに、反射型の液晶装置1005を備えるものである。この反射型の液晶装置1005にあっては、必要に応じてその前面にフロントライトが設けられる。
尚、図15から図17を参照して説明した電子機器の他にも、液晶テレビや、ビューファインダ型、モニタ直視型のビデオテープレコーダ、カーナビゲーション装置、ページャ、電子手帳、電卓、ワードプロセッサ、ワークステーション、テレビ電話、POS端末、タッチパネルを備えた装置等などが挙げられる。そして、これらの各種電子機器に適用可能なのは言うまでもない。
本発明は、上述した実施形態に限られるものではなく、請求の範囲及び明細書全体から読み取れる発明の要旨或いは思想に反しない範囲で適宜変更可能であり、そのような変更を伴う電気光学装置の駆動回路及び駆動方法、該駆動回路を備えてなる電気光学装置、並びに該電気光学装置を備えてなる電子機器もまた本発明の技術的範囲に含まれるものである。
液晶パネルの全体構成を示す平面図である。 図1のH−H'断面図である。 液晶装置の全体構成を示すブロック図である。 液晶パネルの電気的な構成を示すブロック図である。 走査線駆動回路の構成例を示す図である。 画像信号供給回路における画像信号の生成について説明するための説明図である。 走査線駆動回路の動作について説明するためのタイミングチャートである。 各データ線及び各走査線を駆動するための各種信号の経時的変化を示すタイミングチャートである。 画素スイッチング素子としてのNチャネル型のTFTの特性を、示す図である。 図10(a)及び図10(b)は、第1実施形態における領域走査を概念的に説明するための説明図である。 図11(a)は、第1実施形態における表示画面を模式的に示す図であり、図11(b)は、比較例における表示画面を模式的に示す図である。 画素スイッチング素子としてのPチャネル型のTFTの特性を、示す図である。 第2実施形態における液晶装置の動作に係る各種信号の経時的変化を示すタイミングチャートである。 図14(a)及び図14(b)は、各画素部の水平走査を概念的に説明するための説明図である。 液晶装置を適用した電子機器の一例たるプロジェクタの構成を示す平面図である。 液晶装置を適用した電子機器の一例たるパーソナルコンピュータの構成を示す斜視図である。 液晶装置を適用した電子機器の一例たる携帯電話の構成を示す斜視図である。
符号の説明
9a…画素電極、10a…画像表示領域、10…TFTアレイ基板、20…対向基板、21…対向電極、62…第1フレームメモリ、63…第2フレームメモリ、70…画素部、100…液晶パネル、101…データ線駆動回路、104…走査線駆動回路、112…走査線、114…データ線、116…TFT、118…液晶素子、300…画像信号供給回路。

Claims (16)

  1. 基板上の画像表示領域に、複数のデータ線及び複数の走査線と、表示素子並びに前記データ線及び前記走査線に電気的に接続されると共に前記表示素子をスイッチング制御する片チャネル型の薄膜トランジスタを夫々含む複数の画素部とを備える電気光学装置を駆動するための駆動回路であって、
    前記複数の走査線に夫々走査信号を供給する走査線駆動回路と、
    (i)基準電位に対して正極性及び負極性のうち前記薄膜トランジスタがNチャネル型である場合に前記正極性を有し、前記薄膜トランジスタがPチャネル型である場合に前記負極性を有し、前記画像表示領域に表示画像を表示するための画像信号と(ii)前記画像信号と異なる極性を有すると共に前記画像表示領域に特定色のベタ画像を表示するためのベタ信号とを、前記データ線を介して前記複数の画素部に対して夫々、所定周期で交替で供給する画像信号供給回路と
    を備えたことを特徴とする電気光学装置の駆動回路。
  2. 前記画像信号供給回路は、前記ベタ画像として黒色画像を表示するための黒信号を前記ベタ信号として供給すること
    を特徴とする請求項1に記載の電気光学装置の駆動回路。
  3. 前記薄膜トランジスタは、Nチャネル型であり、
    前記画像信号供給手段は、正極性の前記画像信号を供給すると共に、前記ベタ画像として黒色画像を表示するための、負極性の黒信号を前記ベタ信号として供給することを特徴とする請求項1に記載の電気光学装置の駆動回路。
  4. 前記画像信号供給回路は、前記複数の走査線に対し連続して供給される二つの走査信号のうち一方の走査信号が供給される期間に、前記一方の走査信号が供給される走査線に対応する前記画素部に、前記画像信号を前記データ線を介して供給し、前記二つの走査信号のうち他方の走査信号が供給される期間に、前記他方の走査信号が供給される走査線に対応する前記画素部に、前記ベタ信号を前記データ線を介して供給することを特徴とする請求項1から3のいずれか一項に記載の電気光学装置の駆動回路。
  5. 前記走査線駆動回路は、前記画像表示領域を、前記走査線に沿う分割線により分割して得られる複数の部分領域について、該複数の部分領域に対して交替に且つ各部分領域における前記複数の走査線に対して順番に、前記走査信号を供給し、
    前記画像信号供給回路は、前記複数の部分領域のうち対をなす二つの部分領域について、各部分領域における一の走査線に対して前記走査信号が供給された後、該一の走査線に再び前記走査信号が供給されるまでの間、前記二つの部分領域の一方における前記画素部に前記画像信号及び前記ベタ信号のうち一方を前記データ線を介して供給し、前記二つの部分領域の他方における前記画素部に、前記画像信号及び前記ベタ信号のうち他方を前記データ線を介して供給すること
    を特徴とする請求項4に記載の電気光学装置の駆動回路。
  6. 前記複数の部分領域は、前記分割線により、夫々平面的に見た面積が相互に略等しくなるように分割して得られる二つの部分領域であり、
    前記走査線駆動回路は、前記二つの部分領域に対して交互に且つ各部分領域における前記複数の走査線に対して線順次に前記走査信号を供給し、
    前記一方の部分領域における前記一の走査線に対し、前記他方の部分領域における前記一の走査線は、前記データ線に沿って前記画像表示領域の半分先に位置することを特徴とする請求項5に記載の電気光学装置の駆動回路。
  7. 前記画像信号供給回路は、前記複数の画像部の全てに対する前記画像信号の供給と、前記複数の画像部の全てに対する前記ベタ信号の供給とを、交互に繰り返すことを特徴とする請求項1から3のいずれか一項に記載の電気光学装置の駆動回路。
  8. 請求項1から7のいずれか一項に記載の前記電気光学装置の駆動回路を備えたことを特徴とする電気光学装置。
  9. 請求項8に記載の電気光学装置を具備してなることを特徴とする電子機器。
  10. 基板上の画像表示領域に、複数のデータ線及び複数の走査線と、表示素子並びに前記データ線及び前記走査線に電気的に接続されると共に前記表示素子をスイッチング制御する片チャネル型の薄膜トランジスタを夫々含む複数の画素部とを備える電気光学装置を駆動するための駆動方法であって、
    前記複数の走査線に夫々走査信号を供給する第1工程と、
    (i)基準電位に対して正極性及び負極性のうち前記薄膜トランジスタがNチャネル型である場合に前記正極性を有し、前記薄膜トランジスタがPチャネル型である場合に前記負極性を有し、前記画像表示領域に表示画像を表示するための画像信号と(ii)前記画像信号と異なる極性を有すると共に前記画像表示領域に特定色のベタ画像を表示するためのベタ信号とを、前記データ線を介して前記複数の画素部に対して夫々、所定周期で交替で供給する第2工程と
    を備えたことを特徴とする電気光学装置の駆動方法。
  11. 前記第2工程において、前記ベタ画像として黒色画像を表示するための黒信号を前記ベタ信号として供給すること
    を特徴とする請求項10に記載の電気光学装置の駆動方法。
  12. 前記薄膜トランジスタは、Nチャネル型であり、
    前記第2工程において、正極性の前記画像信号を供給すると共に、前記ベタ画像として黒色画像を表示するための、負極性の黒信号を前記ベタ信号として供給することを特徴とする請求項10に記載の電気光学装置の駆動方法。
  13. 前記第2工程において、前記複数の走査線に対し連続して供給される二つの走査信号のうち一方の走査信号が供給される期間に、前記一方の走査信号が供給される走査線に対応する前記画素部に、前記画像信号を前記データ線を介して供給し、前記二つの走査信号のうち他方の走査信号が供給される期間に、前記他方の走査信号が供給される走査線に対応する前記画素部に、前記ベタ信号を前記データ線を介して供給することを特徴とする請求項10から12のいずれか一項に記載の電気光学装置の駆動方法。
  14. 前記第1工程において、前記画像表示領域を、前記走査線に沿う分割線により分割して得られる複数の部分領域について、該複数の部分領域に対して交替に且つ各部分領域における前記複数の走査線に対して順番に、前記走査信号を供給し、
    前記第2工程において、前記複数の部分領域のうち対をなす二つの部分領域について、各部分領域における一の走査線に対して前記走査信号が供給された後、該一の走査線に再び前記走査信号が供給されるまでの間、前記二つの部分領域の一方における前記画素部に前記画像信号及び前記ベタ信号のうち一方を前記データ線を介して供給し、前記二つの部分領域の他方における前記画素部に、前記画像信号及び前記ベタ信号のうち他方を前記データ線を介して供給すること
    を特徴とする請求項13に記載の電気光学装置の駆動方法。
  15. 前記第1工程において、前記複数の部分領域として、前記分割線により、夫々平面的に見た面積が相互に略等しくなるように分割して得られる二つの部分領域に対して交互に且つ各部分領域における前記複数の走査線に対して線順次に前記走査信号を供給し、
    前記一方の部分領域における前記一の走査線に対し、前記他方の部分領域における前記一の走査線は、前記データ線に沿って前記画像表示領域の半分先に位置することを特徴とする請求項14に記載の電気光学装置の駆動方法。
  16. 前記第2工程において、前記複数の画像部の全てに対する前記画像信号の供給と、前記複数の画像部の全てに対する前記ベタ信号の供給とを、交互に繰り返すことを特徴とする請求項10から12のいずれか一項に記載の電気光学装置の駆動方法。
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