JP4491440B2 - 負圧式ブレーキ装置 - Google Patents

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Description

本発明は、ブレーキ操作力に応じた気圧を発生させることで操作力を助勢する倍力装置を備え、この気圧を電子制御弁によって調圧して気圧シリンダを作動させて、ブレーキ液圧を発生させる車両用の負圧式ブレーキ装置に関する。
負圧式倍力装置は、ブレーキ操作力を倍力機構で増幅してマスタシリンダを作動させて、ブレーキ操作力に応じたブレーキ力が発生する仕組みになっている。ブレーキ操作力とブレーキ力の関係は倍力機構の構造によって固定されるため、ブレーキ操作力を変化させずにブレーキ力を低減するような動作は困難になっている。したがって、電気モータの回生ブレーキが作動するときに、操作フィーリングを変化させずに摩擦ブレーキを低減する回生協調ブレーキへの対応は困難である。
このような制限に対応するため、特許文献1に記載されたブレーキ液圧発生装置では、ブレーキ操作力に応じた反力を与えるストロークシミュレータと、負圧式倍力装置と、マスタシリンダと、マスタシリンダの液圧に応じた反力を負圧式倍力装置に加える圧力検出部材とを設け、負圧式倍力装置の制御弁で、ブレーキ操作入力と圧力検出部材からの反力を対抗して受けて、ブレーキ操作入力に対してマスタシリンダ液圧の反力をバランスさせるようにしている。
これにより、マスタシリンダの液圧が減少すると制御弁に加わる反力も減少するが、制御弁がブレーキ操作入力に対して反力をバランスさせるので、反力の変動とその反力の変動による圧力検出部材の変位が小さく抑えられ、ブレーキ操作力とブレーキ操作量の変動が抑制される。したがって、ブレーキペダルのストロークとブレーキ操作力との関係をマスタシリンダ液圧と無関係に設定できることになり、回生協調ブレーキにも対応できる。
特開2005−53302号公報
上記特許文献1が開示している負圧式ブレーキ装置は、マスタシリンダの液圧を負圧式倍力装置の弁部材に作用させるために、マスタシリンダのピストンが同軸の2つピストンとなり、そのうち1つが中空構造を有している。これら同軸複筒のピストンを負圧式倍力装置と接続するためには、高圧に及ぶブレーキ液の密閉性を確保しながら、負圧倍力装置側の2つのピストンと連結しなければならないため、コストや組立性の面で不利なものになっている。
本発明は、負圧式倍力装置を備えた簡素な構造によって、回生協調ブレーキ時にマスタシリンダ液圧が減少してもブレーキ操作力とストロークの変動を抑制できる負圧式ブレーキ装置を提供することを課題としている。
上記目的は、倍力ピストンと出力ピストンが軸方向に相対移動可能なように弾性体で接続され、倍力ピストンには第2変圧室の圧力が入力軸方向に作用する受圧部を有することにより達成される。
これにより、第2変圧室の気圧増減に伴ってマスタシリンダ液圧が変化しても、第2変圧室から気圧を受ける受圧部によって倍力ピストンの変位が抑えられるため、ブレーキ操作量の変動を抑制できる負圧式ブレーキ装置を提供できる。
また、上記目的は、第1変圧室の気圧によって倍力ピストンをマスタシリンダ方向に駆動するために有効な受圧投影面積が、第2変圧室の気圧によって倍力ピストンを入力軸方向に駆動するために有効な受圧投影面積よりも大きいことにより達成される。
これにより、強ブレーキ時には、第1変圧室の気圧による倍力ピストンの推進力が、倍力ピストンと出力ピストンを接続する弾性体の反力を上回り、倍力ピストンの推進力がマスタシリンダ液圧の増加に寄与する。したがって、最大ブレーキ力が大きく、ブレーキ操作量の変動を抑制できる負圧式ブレーキ装置を提供できる。
また、上記目的は、第1定圧室と第2変圧室とが、同一部材の隔壁によって区画されていることことにより達成される。
これにより、倍力ピストンと出力ピストンの構成部材を共通化することができ、倍力ピストンと出力ピストンを個別の隔壁で構成するときよりも小型で簡素な構造によって、回生協調ブレーキ時にマスタシリンダ液圧が減少してもブレーキ操作量の変動を抑制できる負圧式ブレーキ装置を提供できる。
本発明によれば、簡素な構造によって、回生協調ブレーキ時にマスタシリンダ液圧が減少してもブレーキ操作量の変動を抑制できる負圧式ブレーキ装置を提供できる。
本発明の負圧式ブレーキ装置の実施の形態を図1に示す。図示の負圧式ブレーキ装置は、負圧式倍力装置の出力でマスタシリンダを作動させてブレーキ液圧を発生させるものである。
負圧式ブレーキ装置は、ブレーキペダル1と、負圧式倍力装置2と、リザーバ3と、マスタシリンダ4と、液圧制御回路5と、ホイールシリンダ6,電子制御弁7と、負圧源8と、コントローラ9で構成されている。
負圧式倍力装置2は、ブレーキペダル1から操作力を受けて作動する入力軸11と、この入力軸11にブレーキ操作力に応じたストロークを与えるストロークシミュレータ12と、エンジンの吸気管などの負圧源8に接続される第1定圧室13,第2定圧室14と、ブレーキ操作力に応じた大気が導入される第1変圧室15と、第1変圧室15から電子制御弁7を介して大気が導入される第2変圧室16と、各気圧室13〜16と大気を区画するハウジング17と、第1定圧室13の圧力と第1変圧室15の圧力を対抗して受ける第1ダイヤフラム18と、第2定圧室14の圧力と第2変圧室16の圧力を対抗して受ける第2ダイヤフラム19と、第1定圧室13の圧力と第1変圧室15との間の差圧を調節する倍力制御弁20と、第1ダイヤフラム18と倍力制御弁20が固定されるバルブボディ21と、バルブボディ21と第2ダイヤフラム19との間に配置され、バルブボディ21と第2ダイヤフラム19に対して軸方向に相対移動できる倍力支持ピストン22と、バルブボディ21と倍力支持ピストン22の間に配置される弾性部材のリアクションディスク23と、第1ダイヤフラム19とバルブボディ21を図中右方向(入力軸11方向)に付勢する弾性体の第1リターンスプリング24と、第2ダイヤフラム19を図中右方向に付勢する弾性体の第2リターンスプリング25と、バルブボディ21を図中右方向に付勢する弾性体のスプリング26と、第2ダイヤフラム19の推進力をマスタシリンダ4へ伝達する出力ロッド27と、を備えている。
ダイヤフラム18と、倍力制御弁20と、バルブボディ21と、倍力支持ピストン22と、リアクションディスク23とは、多少の相対移動はあるが、ほぼ一体となって動く倍力ピストン51を構成している。第2ダイヤフラム19と出力ロッド27は一体となって動き、出力ピストン52を構成している。マスタシリンダ4には、ブレーキ液を圧送するマスタシリンダピストン53が内蔵されている。
ストロークシミュレータ12は、相対運動可能な入力部31と出力部32との間に反力スプリング33が配置されており、出力部32が図中左方向へ移動しなくとも、ブレーキ操作力に対して入力部がストロークするように構成されている。
倍力制御弁20を内蔵するバルブボディ21と第1ダイヤフラム18は、倍力支持ピストン22と第2ダイヤフラム19に対して軸方向に相対移動が許容されるように挿入される。バルブボディ21には、第1リターンスプリング24と第2リターンスプリング25の力がリアクションディスク23を介して付勢され、図示の位置に保持されている。
倍力制御弁20は、ハウジング外部の大気と第1変圧室31との間の通路を開閉する大気弁41と、第1変圧室17と第1定圧室13との間の通路を開閉する真空弁45とで構成されている。大気弁41は、バルブボディ21の内部に配置した伸縮可能な弁体42と、ストロークシミュレータ出力部32に形成した弁座43と、弁体42とバルブボディ
21との間に設置されて弁体42を閉弁方向に付勢する閉弁スプリング44とで構成されている。真空弁45は、前記弁体42とバルブボディ21に形成した弁座46とで構成されている。
ストロークシミュレータ出力部32とバルブボディ21は軸方向に相対移動可能であり、相対移動によって大気弁41と真空弁45が開閉される。
第1ダイヤフラム18は、第1変圧室15と第1定圧室13との間の差圧を受けて前進し、ブレーキ操作力を増幅した力をリアクションディスク23に出力する。第1変圧室
15の気圧を受けて推進力が発生するために有効な第1ダイヤフラム18の受圧投影面積は有効受圧投影面積A1である。ブレーキ操作力と第1ダイヤフラム18の合力がリアクションディスク23を介して倍力支持ピストン22へ伝達される。弾性部材であるリアクションディスク23が圧縮されると、ストロークシミュレータ出力部32の受圧部とバルブボディ21の受圧部には均等の圧力が作用し、ブレーキ操作力に対して第1ダイヤフラム18の推進力がバランスするように第1変圧室15と第1定圧室13との差圧を調節する。
出力ピストン52は、第2変圧室16と第2定圧室18との間の差圧を受けて前進し、マスタシリンダピストン53を駆動する。マスタシリンダピストン50はリザーバ3からのブレーキ液を液圧制御回路5へ圧送する。液圧制御回路5によって、車輪のロックや車両の不安定挙動を防止するように、複数の車輪のホイールシリンダ6へ圧送するブレーキ液を調節する。
増圧制御弁47は、通電しないときは開弁状態となり、通電すると閉弁状態となる電子制御弁である。減圧制御弁48は、通電しないときは閉弁状態となり、通電すると開弁状態となる電子制御弁である。大気制御弁49は、通電しないときは閉弁状態となり、通電すると開弁状態となる電子制御弁である。コントローラ9は、第1変圧室15から第2変圧室16へ導入される大気を、増圧制御弁47によって調節する。また、コントローラ9は、第2変圧室16から負圧源8へ吸引される大気を減圧制御弁48によって調節する。また、増圧制御弁47が開弁状態のとき、第2変圧室16の大気は、倍力制御弁20の真空弁45からも負圧源8へ吸引される。コントローラ9は、ハウジング17の外部から第2変圧室16へ導入される大気を大気制御弁49によって調節する。
倍力ピストン51と出力ピストン52は軸方向に相対移動可能なように弾性体の第1リターンスプリング24で接続され、倍力ピストン51には第2変圧室16の圧力が図中右方向へ作用する受圧部55を有する。倍力ピストン51を後退させる力として有効な受圧部55の面積は有効受圧投影面積A2である。倍力ピストン51は、第1リターンスプリング24からも後退力(図中右方向への力)を受けており、非作動時には図1の位置に固定されている。
第1定圧室と第2変圧室とは、同一部材の隔壁によって区画されている。このため、倍力ピストンと出力ピストンを個別の隔壁で構成するときよりも小型で簡素な構造によって、回生協調ブレーキ時にマスタシリンダ液圧が減少してもブレーキ操作量の変動を抑制できる負圧式ブレーキ装置を提供できる。
以上の構成の負圧式ブレーキ装置に関する動作について、通常作動の弱ブレーキ時,通常作動の強ブレーキ時,回生協調ブレーキ時,自動ブレーキ時,負圧源失陥時に分けして説明する。
(通常作動の弱ブレーキ時)
非作動時には、図1に示すように大気弁41が閉じ、真空弁45が開いている。また、増圧制御弁47が開いており、減圧制御弁48が閉じている。従って、各気圧室13〜
16は互いに連通して同じ圧力になっており、倍力ピストン51と出力ピストン52は、リターンスプリング24,25によって図示の位置に保持されている。
この状態からブレーキペダル1が踏み込まれると、図2に示すように、ストロークシミュレータ12を介して伝達されるブレーキ操作力によって大気弁41の弁座43が図中左方向に駆動され、真空弁45が閉じ、変圧室15,16と定圧室13,14の連通を遮断する。その後、弁座43が弁体42から離れて大気弁41が開き、第1変圧室15に大気が流入する。第1変圧室15に流入した大気は、増圧制御弁47を通って第2変圧室16に流入する。このために、第2変圧室16と第2定圧室14との間に差圧が生じ、その差圧を出力ピストン52が前進してマスタシリンダピストン53を図中左方向に駆動する。これによりマスタシリンダ4が作動して液圧制御回路5とホイールシリンダ6へブレーキ液を圧送する。
このとき、第1変圧室15と第1定圧室13との間にも差圧が生じ、この差圧を受けた第1ダイヤフラム18が若干前進する。その推進力とブレーキ操作力の合力が、リアクションディスク23を介して倍力支持ピストン22へ伝達される。一方、倍力支持ピストン22には、第2リターンスプリング25の付勢力と、上昇した第2変圧室16の気圧によって、図中右方向への後退力が作用する。弱ブレーキ時には、第1変圧室15の気圧上昇による推進力(図中左方向への力)よりも、第2リターンスプリング25と第2変圧室
16の気圧上昇による後退力の方が大きいので、倍力ピストン51は移動せず、ほぼ初期位置を維持する。
バルブボディ21によってリアクションディスク23が圧縮されると、バルブボディ
21とストロークシミュレータ出力部32に作用する圧力が均一になり、大気弁41の弁座43がバルブボディ21に対して相対的に図中左方に押し動かされ、大気弁41が閉じられる。リアクションディスク23は、ブレーキ操作力に対して第1ダイヤフラム18の推進力がバランスするように第1変圧室15と第1定圧室13との間に発生した差圧を調節する。
以上のように、通常作動の弱ブレーキ時には、倍力ピストン51がほぼ固定された状態で、倍力ピストン51の推進によってブレーキ液圧を発生できるので、ブレーキペダル1に伝わる反力は、出力ピストン52からホイールシリンダ6までの特性とは無関係に、反力スプリング33の特性によって任意に設計することができる。
(通常作動の強ブレーキ時)
弱ブレーキ時より強くブレーキペダル1が踏み込まれると、図3に示すように、2つの変圧室15,16の気圧が弱ブレーキ時よりも高くなる。第1変圧室の気圧が倍力ピストン51に作用する有効受圧投影面積A1は、第2変圧室の気圧が倍力ピストン51に作用する有効受圧投影面積A2よりも大きいため、第1変圧室の気圧が倍力ピストンをマスタシリンダ方向に押す力は、第2変圧室の気圧が倍力ピストンを入力軸方向に押す力よりも常に大きくなり、2つの変圧室15,16の気圧上昇によって倍力ピストン51の推進力が増加する。気圧による推進力と後退力との合力が第1リターンスプリング24の付勢力よりも大きくなった時点で、第1ダイヤフラム18は前進移動を開始する。さらにブレーキペダル1が強く踏み込まれると、倍力ピストン51が出力ピストン52に接触し、ブレーキ操作力と第1ダイヤフラム18の推進力が、第2ダイヤフラム19へ伝達される。
このように、強ブレーキ時に倍力ピストン51が大きく移動する場合には、ストロークシミュレータ出力部33も同時に移動するため、ブレーキペダル1に加わる反力とストロークの関係に影響を及ぼすが、有効受圧投影面積A1>有効受圧投影面積A2の関係によって、倍力ピストン51が推進し、その推進力が出力ピストン52の推進力に加算されるため、有効受圧投影面積A1≦有効受圧投影面積A2の場合より大きなブレーキ力を発生することができる。
(回生協調ブレーキ時)
回生協調ブレーキは、倍力ピストン51がほぼ初期位置を維持する弱ブレーキ時にのみ、ブレーキ操作力とストロークの関係に影響を及ぼさないように作動できる。図4に示すように、通常作動の弱ブレーキ時に、増圧制御弁47を閉じ、減圧制御弁48を開くと、第2変圧室16に導入されていた大気が負圧源8へ吸引される。これにより第2変圧室
16の気圧は減少し、出力ピストン52は後退し、マスタシリンダ4の液圧が減少する。第2変圧室16の気圧が減少するものの、第1リターンスプリング24は圧縮されるので、倍力ピストン51を後退させる力は維持される。したがって、ストロークシミュレータ出力部32の位置が変化せず、ブレーキペダル1に加わる反力とストロークの関係に影響を及ぼさない。
この状態から、増圧制御弁47を開き、減圧制御弁48を閉じれば、第1変圧室15から第2変圧室16に大気が導入され、第2パワーピストン19に作用する差圧が増加し、再びブレーキ力を増加できる。第1変圧室15の大気が減少すれば、第1パワーピストン18の後退によって大気弁41が開き、制御弁27がバランスするまで、第1変圧室15に大気が補充される。
このように、倍力ピストンと出力ピストンが軸方向に相対移動可能なように弾性体で接続され、倍力ピストンには第2変圧室の圧力が軸方向に作用するので、ブレーキペダル1に加わる反力とストロークを変化させずに、マスタシリンダ4の液圧を制御でき、回生協調ブレーキ時に摩擦ブレーキ力を低減できる。
図5に、ブレーキペダル1のストロークとブレーキ操作力とマスタシリンダ液圧の関係を示す。ブレーキ操作力とブレーキ液圧の関係の実線は、通常作動時の特性である。図中F1の時点で倍力ピストン51が移動を始める。倍力ピストン51の推進力が加わり、傾きが増加する。図中F2の時点で変圧室15,16の圧力が大気圧に一致する。この時点からは倍力装置による助勢力が増加しないため、傾きが減少する。図中の破線は、回生協調ブレーキ時の特性である。図中F1よりも小さい操作力の領域では、電子制御弁7によって、ブレーキ液圧を任意に減少できる。ブレーキ操作力とブレーキペダルストロークの関係は、倍力ピストン51が移動を始める図中F1の時点から傾きが増加する。倍力装置による助勢力が飽和する図中F2の時点から、傾きが減少する。回生協調ブレーキは、倍力ピストン51が移動を始める前のF1以前に作動されるので、ブレーキ操作力とブレーキペダルストロークの関係に変化はない。このように、本発明の負圧式ブレーキ装置は同じサイズの負圧式ブレーキ装置であっても最大ブレーキ力を大きく発生することができ、十分なブレーキ力を確保できる。
(自動ブレーキ時)
自動ブレーキの増圧時には、減圧制御弁48を閉弁状態に保持したまま、増圧制御弁
47を閉弁し、大気制御弁49を開弁する。これにより、第2変圧室に大気が導入され、ブレーキ液圧が増加する。自動ブレーキの減圧時には、増圧制御弁47を閉じたまま、減圧制御弁47を開弁し、大気制御弁49を閉弁する。これにより、第2変圧室の大気が負圧源8に吸引され、ブレーキ液圧が減少する。
(負圧減失陥時)
負圧減失陥時には、定圧室13,14が大気圧になる。このとき、ブレーキペダル1が踏み込まれると、図3に示した通常作動の強ブレーキ時と同様に、ストロークシミュレータ12が図中左方向に移動し、倍力ピストン51,出力ピストン52,マスタシリンダピストン53を作動させる。定圧室13,14と変圧室15,16との間には差圧が発生せず、倍力装置による助勢力は得られないが、ブレーキ操作力でマスタシリンダピストン
53を直接作動させることができるので、必要最小限の制動力を得ることはできる。
上記の実施形態では3つの電子制御弁47〜49によって、第1変圧室,第2変圧室,大気,負圧源の連通を制御した例を示したが、本発明の負圧式ブレーキ装置は、電子制御弁7の方式によらずに適用することができる。例えば図6に示すように、通電するコイルを2つもつ、4方向の電子制御弁61によって、第1変圧室,第2変圧室,大気,負圧源の連通を制御することもできる。これにより、電子制御弁の数を減らすことができ、より小型な負圧式ブレーキ装置を実現することができる。
本発明の実施形態による負圧式ブレーキ装置を示す図。 本発明の実施形態による負圧式ブレーキ装置の動作を示す図。 本発明の実施形態による負圧式ブレーキ装置の動作を示す図。 本発明の実施形態による負圧式ブレーキ装置の動作を示す図。 本発明の実施形態による負圧式ブレーキ装置の特性を示す図。 本発明の別の電子制御弁を有する負圧式ブレーキ装置を示す図。
符号の説明
1…ブレーキペダル、2…負圧式倍力装置、4…マスタシリンダ、7…電子制御弁、8…負圧源、9…コントローラ、12…ストロークシミュレータ、13…第1定圧室、14…第2定圧室、15…第1変圧室、16…第2変圧室、20…倍力制御弁、24…第1リータンスプリング、51…倍力ピストン、52…出力ピストン、53…マスタシリンダピストン。

Claims (3)

  1. ブレーキ操作力によって作動する入力軸と、前記入力軸に対してブレーキ操作力に応じた変位を与えるストロークシミュレータと、ブレーキ操作力に応じて大気の導入がなされる第1変圧室と負圧源に接続された第1定圧室との間の差圧を受けて作動する倍力ピストンと、電子制御弁を介して前記第1変圧室と連通される第2変圧室と負圧源に接続された第2定圧室との間の差圧を受けて作動する出力ピストンと、前記出力ピストンの出力を受けてブレーキ液圧を発生させるマスタシリンダとを有し、前記倍力ピストンと前記出力ピストンが弾性体によって軸方向に相対移動可能なように接続され、前記倍力ピストンには前記第2変圧室の圧力が前記入力軸方向に作用する受圧部を有することを特徴とする負圧式ブレーキ装置。
  2. 請求項1に記載の負圧式ブレーキ装置において、前記第1変圧室の気圧によって前記倍力ピストンを前記マスタシリンダ方向に駆動するために有効な受圧投影面積が、前記第2変圧室の気圧によって前記倍力ピストンを前記入力軸方向に駆動するために有効な受圧投影面積よりも大きいことを特徴とする負圧式ブレーキ装置。
  3. 請求項1又は2に記載の負圧式ブレーキ装置において、前記第1定圧室と前記第2変圧室とが、同一部材の隔壁によって区画されていることを特徴とする負圧式ブレーキ装置。
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