JP4489604B2 - 平行軸式自動変速機 - Google Patents

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Description

本発明は、一般的に平行軸式自動変速機に関し、特に、軸方向にスライド可能な前後進切り換え用のセレクタ機構を有する平行軸式自動変速機に関する。
このような平行軸式自動変速機は、車両用変速機をはじめ、種々の動力機械に用いられているが、車両用自動変速機においては、近年車両の走行性能や環境への影響に対する要求等から変速段が増す傾向にあり、前進5段以上の変速段を有するものも実用化されている。車両用に限らず変速機は一般に変速段が増すほど軸上に配設されたギヤ数が増えるため、全体の、特に軸方向のサイズが大きくなる傾向にある。
変速機はこれが取り付けられる装置の所要のスペース内に収められることが要求されるため、変速段が増えて軸方向サイズが大きくなる場合には、様々な工夫を凝らしてコンパクト化を図る必要がある。特に、車体寸法から種々のサイズ制限が加えられている車両用変速機では、そのコンパクト化は大変重要な課題となっている。
このような平行軸式自動変速機の軸方向サイズを縮小する発明は従来種々なされており、例えば、入力軸と出力軸との間に、ギヤを介して入力軸により駆動されるもう一つの軸(中間軸)を介在させることにより、一つの軸上に並ぶギヤ数を減らして変速機の軸方向サイズを縮小するようにした構成が知られている。
また、上記構成に加えて更に、入力軸上のギヤと噛合する出力軸上のギヤと、中間軸上のギヤと噛合する出力軸上のギヤとを同一のギヤから構成した構造も知られている。このような構成では、異なる二つの変速段に対応する出力軸上のギヤが共用化されるため、出力軸上に並ぶギヤ数を減らすことができ、また、この共用化された出力軸上のギヤと噛合する入力軸上のギヤ及び中間軸上のギヤをほぼ同一面内に配置することができるので、軸方向サイズを大幅に縮小することができる。
特開2000−220700号公報 特開2004−144145号公報 特公平7−94854号公報
一般的な平行軸式自動変速機においては、出力軸は入力軸に比べてそのトルク容量から高い剛性が必要となるため、径が太くなる傾向がある。加えて、前後進切り換え用のセレクタ機構を出力軸に設けた構成では、セレクタスリーブを必要容量以上に大きい外径で構成せざるを得なかった。
セレクタスリーブの径が大きくなると、そこに配されるセレクタ位置を規定するためのシフトフォークとの接触部における周回速度の差も大きくなるため、油膜の保持や飛沫潤滑が困難となり、その結果シフトフォークとの接触部の磨耗に繋がる恐れがある。
本発明はこのような点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、前後進切り換え用のセレクタ機構を最適な位置に配置することにより、シフトフォーク爪部と入力軸に設けた湿式多板クラッチとのクリアランスを従来と同等に確保したまま変速機のスペース効率を向上させることが可能な平行軸式自動変速機を提供することである。
請求項1記載の発明によると、互いに平行に配置された複数の軸と、該複数の軸に設けられた複数のギヤと複数の湿式多板クラッチとを有する平行軸式自動変速機において、 前記複数の軸は入力軸と、出力軸と、複数の中間軸を含んでおり、前記複数の中間軸の一つの中間軸に、軸方向スライド可能に前後進切替え用のセレクタ手段を設け、該セレクタ手段が設けられた前記中間軸に隣接する中間軸または前記入力軸に、互いに背中合わせに配置された第1及び第2湿式多板クラッチが設けられており、前記セレクタ手段を前記第1及び第2湿式多板クラッチのピストン室裏側に形成された隙間空間にその一部が挿入されるように設け、該セレクタ手段の軸方向ストローク量を前記隙間空間の軸方向距離以下としたことを特徴とする平行軸式自動変速機が提供される。
請求項2記載の発明によると、前記第1及び第2湿式多板クラッチは、前記入力軸に設けられ、前記セレクタ手段が設けられた中間軸に対して空転自在に設けられ、前記セレクタ手段により該中間軸に連結される第1及び第2ギヤと、前記第2ギヤに噛み合い、前記複数の中間軸の一つである後進アイドル軸に固定して設けられた第3ギヤと、前記第1及び第3ギヤにそれぞれ噛み合い、前記入力軸に対して空転自在に設けられ、前記第1及び第2湿式多板クラッチによりそれぞれ前記入力軸に連結される第4及び第5ギヤと、前記第4及び第5ギヤにそれぞれ噛み合い、前記出力軸に固定された第6及び第7ギヤとを含むことを特徴とする請求項1記載の平行軸式自動変速機が提供される。
請求項1記載の発明によると、セレクタ手段を第1及び第2湿式多板クラッチのピストン室裏側に形成された隙間空間にその一部が挿入されるように設け、該セレクタ手段の軸方向ストローク量を前記隙間空間の軸方向距離以下としたことにより、変速機ケースをコンパクトに構成できるとともに、シフトフォークの配置自由度を得ることができ、その強度及び剛性の向上が期待できる
また、セレクタ手段が出力軸上に設けられたときに比べ、本手段によるとセレクタ手段のセレクタスリーブの回転方向を前進時と後進時で同一方向とする事も可能なため、走行中にR→DまたはD→Rのシフトチェンジが行われた場合でも、セレクタスリーブにかかる負担を少なくすることができる。
セレクタ手段を出力軸以外に設けることにより、出力軸にはセレクタ配置のための段付加工が不要となるため、出力軸の剛性及び強度を向上することができる。
上記効果により、セレクタ手段を作動する油圧サーボ機構の設置場所の自由度を得ることが可能となるため、変速機のスペース効率の向上に繋がる
請求項2記載の発明によると、第1ギヤと第6ギヤの減速比をほぼ同じにし、出力軸にほぼ同じ減速比になるように構成された中間軸に、軸方向スライド可能に前後進切り替え用のセレクタ手段を設けたことにより、中間軸は一般的に出力軸よりも小径であるため、セレクタ手段が出力軸上に設けられたときに比べて必要なクラッチ容量を小さい外径で実現することができる。
以下、図面を参照して本発明の好ましい実施形態について説明する。図1は本発明実施形態に係る平行軸式自動変速機2の概略構成図を示している。自動変速機2は、エンジン4の回転速度やトルクを変換し、エンジン4の回転動力をディファレンシャル機構6経由で左右の駆動輪8,10に伝達する構成を有している。
自動変速機2は、互いに平行に延びて設けられた入力軸12、出力軸14、第1中間軸16、第2中間軸18、連結アイドル軸20及び後進アイドル軸22を有しており、ディファレンシャル機構6とともに変速機ケース24内に収容されている。
入力軸12はベアリング26a、26bにより軸まわり回転自在に支持されており、エンジン4のクランクシャフト28にカップリング機構30を介して連結されている。入力軸12上にはエンジン4側から順にメイン駆動ギヤ32、4−6速駆動ギヤ34、6速クラッチ36、3速クラッチ38、3速−R駆動ギヤ40が設けられている。
ここで、メイン駆動ギヤ32は入力軸12に対して固定して(相対回転不能に)設けられており、4−6速駆動ギヤ34、3速−R駆動ギヤ40はいずれも入力軸12に対して空転自在(相対回転自在)に設けられている。
6速クラッチ36は4−6速駆動ギヤ34と入力軸12との連結及びその解除を行う装置であり、3速クラッチ38は3速−R駆動ギヤ40と入力軸12との連結及びその解除を行う装置である。これらの両クラッチ36,38は一般に知られた油圧作動ピストン形の湿式多板クラッチであるため、その説明は省略する。
第1中間軸16はベアリング42a,42bにより軸まわり回転自在に支持されており、その軸上にはエンジン4側から順に1速クラッチ44、1速駆動ギヤ46、連結従動ギヤ48、5速駆動ギヤ50、5速クラッチ52、2速クラッチ54、2速駆動ギヤ56が設けられている。
ここで、1速駆動ギヤ46、5速駆動ギヤ50、2速駆動ギヤ56はいずれも第1中間軸16に対して空転自在に設けられており、連結従動ギヤ48は第1中間軸16に対して固定して設けられている。
1速クラッチ44は1速駆動ギヤ46と第1中間軸16との連結及びその解除を行う装置であり、5速クラッチ52は5速駆動ギヤ50と第1中間軸16との連結及びその解除を行う装置であり、2速クラッチ54は2速駆動ギヤ56と第1中間軸16との連結及びその解除を行う装置である。
これら3つのクラッチ44,52,54も上記6速クラッチ36、3速クラッチ38と同様に、一般に知られた油圧作動ピストン形の湿式多板クラッチであるため、その説明は省略する。
第2中間軸18はベアリング58a,58bにより軸まわり回転自在に支持されており、その軸上にはエンジン4側から順に4速クラッチ60、メイン従動ギヤ62、4速駆動ギヤ64、セレクタ機構(選択式クラッチ)66、後進駆動ギヤ68が設けられている。
ここで、メイン従動ギヤ62、4速駆動ギヤ64、後進駆動ギヤ68はいずれも第2中間軸18に対して空転自在に設けられている。4速クラッチ60はメイン従動ギヤ62と第2中間軸18との連結及びその解除を行う装置であり、一般に知られた油圧作動ピストン形の湿式多板クラッチである。
セレクタ機構66は第2中間軸18上を軸方向にスライド自在に設けられており、このセレクタ機構66のセレクタスリーブ70を図示しない油圧機構及びシフトフォークにより第2中間軸18の軸方向に移動させ、図示しないドグ歯を4速駆動ギヤ64の側部または後進駆動ギヤ68の側部に係止させることにより、4速駆動ギヤ64及び後進駆動ギヤ68のいずれか一方を第2中間軸18に選択的に連結させることができるようになっている。
即ち、セレクタ機構66のセレクタスリーブ70を4速駆動ギヤ64側に移動させているときには、4速駆動ギヤ64が第2中間軸18に連結され、セレクタスリーブ70を後進駆動ギヤ68側に移動させているときには、後進駆動ギヤ68が第2中間軸18に連結される。
連結アイドル軸20はベアリング72a、72bにより軸まわり回転自在に支持されており、その軸上には連結アイドルギヤ74が設けられている。連結アイドルギヤ74は連結アイドル軸20に対して固定して設けられており、入力軸12上に設けられたメイン駆動ギヤ32及び第1中間軸16上に設けられた連結従動ギヤ48の双方と常時噛合している。
出力軸14はベアリング76a,76bにより軸まわり回転自在に支持されており、その軸上にはエンジン4側から順にファイナルドライブギヤ78、1速従動ギヤ80、4−5−6速従動ギヤ82、2−3−R速従動ギヤ84が設けられている。
ここで、ファイナルドライブギヤ78、1速従動ギヤ80、4−5−6速従動ギヤ82、2−3−R速従動ギヤ84はいずれも出力軸14に対して固定して設けられている。
ファイナルドライブギヤ78はディファレンシャル機構6を駆動するファイナルドリブンギヤ86と常時噛合しており、1速従動ギヤ80は第1中間軸16上に設けられた1速駆動ギヤ46と常時噛合している(図1中に示すファイナルドライブギヤ78とファイナルドリブンギヤ86との間の破線は、これら両ギヤ78,86が噛合していることを表す)。
また、4−5−6速従動ギヤ82は入力軸12上に設けられた4−6速駆動ギヤ34及び第1中間軸16上に設けられた5速駆動ギヤ50の双方と常時噛合しており、2−3−R速従動ギヤ84は入力軸12上に設けられた3速−R駆動ギヤ40及び第1中間軸16上に設けられた2速駆動ギヤ56の双方と常時噛合している。
後進アイドル軸22はベアリング88a,88bにより軸まわり回転自在に支持されており、その軸上には後進アイドルギヤ90が固定して設けられている。この後進アイドルギヤ90は入力軸12上に設けられた3速−R駆動ギヤ40及び第2中間軸18上に設けられた後進駆動ギヤ68の双方と常時噛合している。
ディファレンシャル機構6はディファレンシャルケース92の内部に2つのディファレンシャルピニオン94a,94a及び2つのサイドギヤ94b,94bからなる差動機構95が収容された構成となっており、サイドギヤ94b,94bには左右のアクスルシャフト96,98が固定されている。
これら左右のアクスルシャフト96,98の中心軸は出力軸14と平行に配置されており、ディファレンシャルケース92はこれら左右のアクスルシャフト96,98の中心軸を回転軸として回転できるようにベアリング100a,100bにより支持されている。また、左右のアクスルシャフト96,98の端部には左右の駆動輪(車両の前輪)8,10が取り付けられている。
ディファレンシャルケース92に固定されたファイナルドリブンギヤ86はファイナルドライブギヤ78と常時噛合しており、出力軸14の回転にともなってディファレンシャルケース92全体が左右のアクスルシャフト96,98まわりに回転する構成となっている。
次に、上述した自動変速機2における変速状態及びこれにより形成される動力伝達経路について説明する。
エンジン4の回転動力はクランクシャフト28及びカップリング機構30を介して変速機2の入力軸12に入力され、更にメイン駆動ギヤ32、連結アイドルギヤ74及び連結従動ギヤ48を介して第1中間軸16に伝達される。これにより、第1中間軸16は入力軸12とともに、入力軸12と同一方向に回転することになる。
ここで、1速クラッチ44、2速クラッチ54、3速クラッチ38、4速クラッチ60、5速クラッチ52及び6速クラッチ36のいずれもがオフであるときには、1速駆動ギヤ46、5速駆動ギヤ50、2速駆動ギヤ56のいずれもが第1中間軸16と非連結状態となっており、4−6速駆動ギヤ34及び3速−R駆動ギヤ40がともに入力軸12と非連結状態となっており、またメイン従動ギヤ62が第2中間軸18と非連結状態となっているので、エンジン4の回転動力は出力軸14に伝達されず、変速機2はニュートラル(中立)状態となる。
なお、このニュートラル状態ではセレクタ機構66のセレクタスリーブ70は4速駆動ギヤ64側に位置される(これにより4速駆動ギヤ64が第2中間軸18に連結され、後進駆動ギヤ68は第2中間軸18と非連結となる)。
変速機2をニュートラルの状態から前進1速状態にするには、1速クラッチ44を「オフ」から「オン」にする。これにより、1速駆動ギヤ46と第1中間軸16とが連結されるのでエンジン4の動力は入力軸12→メイン駆動ギヤ32→連結アイドルギヤ74→連結従動ギヤ48→第1中間軸16→1速クラッチ44→1速駆動ギヤ46→1速従動ギヤ80→出力軸14と伝達され、変速機2は前進1速状態となる。
変速機2を前進1速状態から前進2速状態にするには、1速クラッチ44を「オン」から「オフ」にするとともに、2速クラッチ54を「オフ」から「オン」にする。これにより、1速駆動ギヤ46と第1中間軸16との連結が解除されるとともに、2速駆動ギヤ56と第1中間軸16とが連結されるので、エンジン4の動力は入力軸12→メイン駆動ギヤ32→連結アイドルギヤ74→連結従動ギヤ48→第1中間軸16→2速クラッチ54→2速駆動ギヤ56→2−3−R速従動ギヤ84→出力軸14と伝達され、変速機2は前進2速状態となる。
変速機2を前進2速状態から前進3速状態にするには、2速クラッチ54を「オン」から「オフ」にするとともに、3速クラッチ38を「オフ」から「オン」にする。これにより、2速駆動ギヤ56と第1中間軸16との連結が解除されるとともに、3速−R駆動ギヤ40と入力軸12とが連結されるので、エンジン4の動力は入力軸12→3速クラッチ38→3速−R駆動ギヤ40→2−3−R速従動ギヤ84→出力軸14と伝達され、変速機2は前進3速状態となる。
変速機2を前進3速状態から前進4速状態にするには、3速クラッチ38を「オン」から「オフ」にするとともに、4速クラッチ60を「オフ」から「オン」にする。これにより、3速−R駆動ギヤ40と入力軸12との連結が解除されるとともに、メイン従動ギヤ62が第2中間軸18に連結されるので、エンジン4の動力は入力軸12→メイン駆動ギヤ32→メイン従動ギヤ62→4速クラッチ60→第2中間軸18→セレクタ機構66→4速駆動ギヤ64→4−6速駆動ギヤ34(入力軸12上を空転)→4−5−6速従動ギヤ82→出力軸14と伝達され、変速機2は前進4速状態となる。
変速機2を前進4速状態から前進5速状態にするには、4速クラッチ60を「オン」から「オフ」にするとともに、5速クラッチ52を「オフ」から「オン」にする。これにより、メイン従動ギヤ62と第2中間軸18との連結が解除されるとともに、5速駆動ギヤ50と第1中間軸16とが連結されるので、エンジン4の動力は入力軸12→メイン駆動ギヤ32→連結アイドルギヤ74→連結従動ギヤ48→第1中間軸16→5速クラッチ52→5速駆動ギヤ50→4−5−6速従動ギヤ82→出力軸14と伝達され、変速機2は前進5速状態となる。
変速機2を前進5速状態から前進6速状態にするには、5速クラッチ52を「オン」から「オフ」とするとともに、6速クラッチ36を「オフ」から「オン」にする。これにより、5速駆動ギヤ50と第1中間軸16との連結が解除されるとともに、4−6速駆動ギヤ34が入力軸12に連結されるので、エンジン4の動力は入力軸12→6速クラッチ36→4−6速駆動ギヤ34→4−5−6速従動ギヤ82→出力軸14と伝達され、変速機2は前進6速状態となる。
また、変速機2をニュートラルの状態から後進変速状態にするには、4速クラッチ60を「オフ」から「オン」にするとともに、セレクタ機構66のセレクタスリーブ70を4速駆動ギヤ64側から後進駆動ギヤ68側に移動させる。
これにより、メイン従動ギヤ62と第2中間軸18とが連結され、且つ後進駆動ギヤ68と第2中間軸18とが連結されるので、エンジン4の動力は入力軸12→メイン駆動ギヤ32→メイン従動ギヤ62→4速クラッチ60→第2中間軸18→セレクタ機構66→後進駆動ギヤ68→後進アイドルギヤ90→3速−R駆動ギヤ40(入力軸12上空転)
→2−3−R速従動ギヤ84→出力軸14と伝達され、変速機2は後進変速状態となる。
次に、図2乃至図5を参照して、本発明の特徴である前後進切り換え用のセレクタ機構(選択式クラッチ)66の詳細構造について説明する。図2は入力軸12に設けられた6速クラッチ36及び3速クラッチ38と、第2中間軸18に設けられたセレクタ機構66部分を示す変速機2の拡大断面図である。
6速クラッチ36及び3速クラッチ38とも油圧差動ピストン形の湿式多板クラッチであり、クラッチハウジング37,39を当接させて背中合わせに入力軸12上に配設されている。
6速クラッチ36のピストン102とクラッチハウジング37の間にピストン室104が画成されており、ピストン室104に油圧を導入することにより6速クラッチ36を係合する。
同様に、3速クラッチ38のピストン106とクラッチハウジング39との間にはピストン室108が画成されており、ピストン室108内に油圧を導入することにより3速クラッチ38を係合する。
6速クラッチ36及び3速クラッチ38のピストン室104,108の裏側には隙間空間110が形成されている。セレクタ機構66をスライド駆動するシフトフォーク112の爪部112aがこの隙間空間110に挿入されるように、セレクタ機構66は第2中間軸18に取り付けられている。
シフトフォーク112の爪部112aはセレクタ機構66のセレクタスリーブ70に係合している。更に、セレクタ機構66の軸方向ストローク量が隙間空間110の軸方向距離以下となるように設定されている。
本実施形態では、第2中間軸18の減速比が出力軸14の減速比とほぼ同じになるように構成されている。そして、出力軸14とほぼ同じ減速比を有する第2中間軸18にセレクタ機構66を取り付けている。
一般的に変速機では、出力軸14は大きな剛性及び強度を確保するため比較的大径にならざるを得ないが、第2中間軸18は出力軸14に比較して小径に構成することができる。
よって、本実施形態では、セレクタ機構66が第2中間軸18上に設けられているため、セレクタ機構が出力軸14上に設けられたときに比べてセレクタ機構66のセレクタスリーブ70は、必要とするセレクタ容量(すなわちクラッチ容量)をより小さい外径で実現することができる。
図3は従来構成のシフトフォーク112の取付位置を有する平行軸式自動変速機2´の概略側面図を示している。図4は図3の要部拡大図である。図3及び図4から明らかなように、シフトフォーク112の爪部112aと入力軸12上のクラッチ外周114、即ち6速クラッチ36及び3速クラッチ38のクラッチハウジング37,39の外周との間に、所定のクリアランスC1が設けられるようにシフトフォーク112をシフトフォークシャフト118に取り付けていた。
これに対して、本願発明では、シフトフォーク112の爪部112aをクラッチ36,38のピストン室裏側に形成された隙間空間110に挿入されるように設けたため、図5に示すように隙間空間110を画成するクラッチハウジング37,39の外周116とシフトフォーク爪部112aとの間のクリアランスC2を従来のクリアランスC1と同等に確保したまま、シフトフォークシャフト118を矢印120で示すように入力軸12側に寄せて配置し、このシフトフォークシャフト118にシフトフォーク112をスライド可能に取り付けることができる。これにより、図5で2点鎖線で示した従来の変速機ケース24aをコンパクト化することができる。即ち、変速機2のスペース効率を向上することができる。
本発明実施形態に係る平行軸式自動変速機の構成を示すスケルトン図である。 入力軸に背中合わせに取り付けられた6速クラッチ及び3速クラッチと第2中間軸に取り付けられたセレクタ機構の配置状態を示す変速機の拡大断面図である。 セレクタ機構の従来の配置状態を示す平行軸式自動変速機の概略側面図である。 図3の要部拡大図である。 本発明によるセレクタ機構の配置状態を示す図4に対応した図である。
符号の説明
2 平行軸式自動変速機
4 エンジン
6 ディファレンシャル機構
12 入力軸
14 出力軸
16 第1中間軸
18 第2中間軸
20 連結アイドル軸
22 後進アイドル軸
36 6速クラッチ
38 3速クラッチ
44 1速クラッチ
52 5速クラッチ
54 2速クラッチ
60 4速クラッチ
64 4速駆動ギヤ
66 セレクタ機構
68 後進駆動ギヤ
70 セレクタスリーブ
102,106 ピストン
104,108 ピストン室
110 隙間空間
112 シフトフォーク
112a シフトフォーク爪部

Claims (2)

  1. 互いに平行に配置された複数の軸と、該複数の軸に設けられた複数のギヤと複数の湿式多板クラッチとを有する平行軸式自動変速機において、
    前記複数の軸は入力軸と、出力軸と、複数の中間軸を含んでおり、
    前記複数の中間軸の一つの中間軸に、軸方向スライド可能に前後進切替え用のセレクタ手段を設け
    該セレクタ手段が設けられた前記中間軸に隣接する中間軸または前記入力軸に、互いに背中合わせに配置された第1及び第2湿式多板クラッチが設けられており、
    前記セレクタ手段を前記第1及び第2湿式多板クラッチのピストン室裏側に形成された隙間空間にその一部が挿入されるように設け、該セレクタ手段の軸方向ストローク量を前記隙間空間の軸方向距離以下としたことを特徴とする平行軸式自動変速機。
  2. 前記第1及び第2湿式多板クラッチは、前記入力軸に設けられ、前記セレクタ手段が設けられた中間軸に対して空転自在に設けられ、前記セレクタ手段により該中間軸に連結される第1及び第2ギヤと、前記第2ギヤに噛み合い、前記複数の中間軸の一つである後進アイドル軸に固定して設けられた第3ギヤと、前記第1及び第3ギヤにそれぞれ噛み合い、前記入力軸に対して空転自在に設けられ、前記第1及び第2湿式多板クラッチによりそれぞれ前記入力軸に連結される第4及び第5ギヤと、前記第4及び第5ギヤにそれぞれ噛み合い、前記出力軸に固定された第6及び第7ギヤとを含むことを特徴とする請求項1記載の平行軸式自動変速機。
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