JP4487976B2 - スタータ - Google Patents

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Description

本発明は、エンジン側のリングギヤにピニオンギヤが常時噛み合わされ、且つモータの電機子軸がエンジン駆動時と逆方向に回転することを防止する逆転防止用クラッチを備えるスタータに関する。
従来、スタータのピニオンギヤがエンジン側のリングギヤに常時噛み合っている常時噛合い式スタータが知られている(特許文献1参照)。この常時噛合い式スタータでは、エンジン始動後、ピニオンギヤがリングギヤから離脱することはなく、常時噛み合っているので、エンジンが停止する前の再始動も可能である。
ところが、常時噛合い式スタータでは、エンジンが停止する際に生じるクランク軸の揺動あるいは登板路のエンストで車両が後退する時等にエンジンが逆回転すると、その逆回転がリングギヤに常時噛み合うピニオンギヤに伝達され、エンジン駆動時とは逆方向の回転が出力軸に伝わる。その結果、リングギヤとピニオンギヤとのギヤ比を乗じた回転数(減速機を有するスタータでは、更に減速比を乗じた回転数)でモータの電機子が回されるため、ブラシ寿命の低下や、遠心力によって電機子が破損すること等が懸念される。
そこで、本出願人は、電機子がエンジン駆動時と逆方向に回転することを防止する逆転防止用クラッチを備えたスタータを提案している(特許文献2参照)。
上記の逆転防止用クラッチは、電機子軸に設けられたクラッチインナと、このクラッチインナとの間にくさび状のカム室を形成し、且つハウジング等に回転不能に固定されたクラッチアウタと、カム室に配設されるローラより構成され、エンジン始動時には、ローラが空転して電機子軸の回転を許容し、エンジンの逆回転が電機子軸に伝達されると、ローラがカム室の狭小方向に移動してクラッチインナとクラッチアウタとに係合することにより、電機子の逆回転を阻止する。
特開2004−225544号公報 特願2005−38081
ところで、逆転防止用クラッチは、エンジン駆動時にモータの駆動トルクを出力軸に伝達するために、クラッチインナとクラッチアウタとの間でローラが摺動自由な状態に保持されている必要がある。しかし、クラッチインナが軸心に対し傾いたり、クラッチアウタに対して径方向に偏心すると、ローラがクラッチアウタとクラッチインナとの間に挟み込まれてロックする、あるいは摺動ロスが発生する。その結果、スタータの回転が妨げられ、エンジンを正常に始動できなくなる恐れがある。
なお、クラッチインナの傾きや偏心は、電機子軸の両端を支持する軸受の内径と電機子軸の外径との隙間、あるいは軸受自体の位置が径方向にずれること等により発生する。
本発明は、上記事情に基づいて成されたもので、その目的は、電機子軸の逆回転を防止できる逆転防止用クラッチを備え、この逆転防止用クラッチに用いられるクラッチインナに傾きや偏心が生じても、モータの駆動トルクを確実にエンジン側に伝達できるスタータを提供することにある。
(請求項1の発明)
本発明のスタータは、モータの電機子軸上に逆転防止用クラッチを備えている。この逆転防止用クラッチは、モータと遊星歯車減速機との間に設けられており、電機子軸上に設けられるクラッチインナと、ハウジング等に固定され、且つクラッチインナとの間にカム室を形成するクラッチアウタと、カム室に配設されるローラとを有し、エンジン駆動時と逆方向の回転が電機子軸に伝達された時に、ローラがクラッチアウタとクラッチインナとに係合して電機子軸の逆回転を防止する。
また、クラッチアウタは、クラッチインナとの間にカム室を形成するカム室形成部と、ハウジング等に回転不能に固定されるアウタ固定部とに分割して設けられ、カム室形成部とアウタ固定部とが相対回転不能に、且つ径方向に所定量偏心可能に組み合わされていることを特徴とする。
上記の構成によれば、クラッチアウタのカム室形成部がアウタ固定部に対して径方向に所定量偏心可能であるため、クラッチインナに傾きや偏心が生じた場合に、その変化にカム室形成部が追従して傾く、あるいは偏心できる。これにより、エンジン駆動時にローラがクラッチアウタとクラッチインナとの間に挟み込まれて移動できなくなる状態を回避でき、クラッチアウタとクラッチインナとの間に摺動自由な状態を保持できる。その結果、エンジン駆動時に摺動ロスが発生することはなく、モータの駆動トルクを正常に出力軸へ伝達できるので、エンジンを確実に始動できる。
また、クラッチアウタをカム室形成部とアウタ固定部とに分割したことにより、カム室形成部とアウタ固定部とを別々に製作できる。例えば、複雑なカム形状を有するカム室形成部を切削により加工し、単純な形状であるアウタ固定部を冷鍛やプレス加工することも可能であり、両者を一体に成形する場合と比較してクラッチアウタの成形性が大きく向上し、低コスト化を図ることが可能である。
(請求項2の発明)
請求項1に記載したスタータにおいて、クラッチアウタは、カム室形成部とアウタ固定部の何方か一方側に雌型の係合部が設けられ、他方側に雄型の係合部が設けられて、両者の係合部が所定の隙間を有して相対回転不能に係合していることを特徴とする。
これにより、カム室形成部とアウタ固定部とを相対回転不能に、且つ径方向に所定量偏心可能に組み合わせることができる。
(請求項3の発明)
請求項2に記載したスタータにおいて、カム室形成部は、外周に雄スプライン歯が形成されたスプライン軸部を有し、アウタ固定部は、内周に雌スプライン歯が形成されたスプライン筒部を有し、カム室形成部とアウタ固定部は、スプライン筒部の内周にスプライン軸部がスプライン嵌合して組み合わされていることを特徴とする。
これにより、カム室形成部とアウタ固定部とを相対回転不能に、且つ径方向に所定量偏心可能に組み合わせることができる。
(請求項4の発明)
請求項2に記載したスタータにおいて、アウタ固定部には、雌型の係合部として、内周に凹凸形状を有する中心孔が形成され、カム室形成部には、雄型の係合部として、中心孔に形成された凹凸形状の内周に所定の隙間を有して相対回転不能に噛み合わされる凹凸形状のフランジ部が設けられていることを特徴とする。
アウタ固定部に形成された中心孔と、カム室形成部に形成されたフランジ部とが、互いの凹凸形状が所定の隙間を有して噛み合う様に嵌め合わされることで、カム室形成部とアウタ固定部とを相対回転不能に、且つ径方向に所定量偏心可能に組み合わせることができる。
(請求項5の発明)
請求項2に記載したスタータにおいて、アウタ固定部には、雌型の係合部として、内周に長円形状あるいは楕円形状を有する中心孔が形成され、カム室形成部には、雄型の係合部として、中心孔の内周に所定の隙間を有して相対回転不能に嵌め合わされる長円形状あるいは楕円形状のフランジ部が設けられていることを特徴とする。
カム室形成部に形成された長円形状あるいは楕円形状を有するフランジ部が、アウタ固定部に形成された長円形状あるいは楕円形状を有する中心孔の内周に所定の隙間を有して嵌め合わされることで、カム室形成部とアウタ固定部とを相対回転不能に、且つ径方向に所定量偏心可能に組み合わせることができる。
(請求項6の発明)
請求項2に記載したスタータにおいて、アウタ固定部には、雌型の係合部として、内周に多角形状を有する中心孔が形成され、カム室形成部には、雄型の係合部として、中心孔の内周に所定の隙間を有して相対回転不能に嵌め合わされる多角形状のフランジ部が設けられていることを特徴とする。
カム室形成部に形成された多角形状を有するフランジ部が、アウタ固定部に形成された多角形状を有する中心孔の内周に所定の隙間を有して嵌め合わされることで、カム室形成部とアウタ固定部とを相対回転不能に、且つ径方向に所定量偏心可能に組み合わせることができる。
(請求項7の発明)
請求項2に記載したスタータにおいて、アウタ固定部には、雌型の係合部として、軸方向に貫通孔または凹部が形成され、カム室形成部には、雄型の係合部として、貫通孔または凹部に所定の隙間を有して嵌合するピンまたは凸部が軸方向に突設されていることを特徴とする。
カム室形成部に形成されたピンまたは凸部が、アウタ固定部に形成された貫通孔または凹部に所定の隙間を有して嵌め合わされることで、カム室形成部とアウタ固定部とを相対回転不能に、且つ径方向に所定量偏心可能に組み合わせることができる。
(請求項8の発明)
請求項2に記載したスタータにおいて、カム室形成部には、雌型の係合部として、軸方向に貫通孔または凹部が形成され、アウタ固定部には、雄型の係合部として、貫通孔または凹部に所定の隙間を有して嵌合するピンまたは凸部が軸方向に突設されていることを特徴とする。
アウタ固定部に形成されたピンまたは凸部が、カム室形成部に形成された貫通孔または凹部に所定の隙間を有して嵌め合わされることで、カム室形成部とアウタ固定部とを相対回転不能に、且つ径方向に所定量偏心可能に組み合わせることができる。
(請求項9の発明)
請求項2〜8に記載した何れかのスタータにおいて、逆転防止用クラッチは、アウタ固定部に対しカム室形成部の軸方向の動きを規制する規制手段を有することを特徴とする。 この場合、クラッチアウタがアウタ固定部とカム室形成部とに分割された構成であっても、アウタ固定部に対しカム室形成部の軸方向の動きが規制されるので、ローラの軸方向位置を安定させることができる。その結果、ローラとクラッチインナとを確実に当接させることができ、逆転防止用クラッチを正常に作動させることができる。
また、カム室形成部及びローラが、逆転防止用クラッチに隣接する他部品(例えば遊星歯車や電機子)と干渉することを回避できる。
(請求項10の発明)
請求項9に記載したスタータにおいて、規制手段は、カム室形成部の軸方向両側に配置され、それぞれアウタ固定部に固定されるクラッチカバーとアウタプレートとで構成され、クラッチカバーによりカム室形成部の軸方向一方への動きが規制され、アウタプレートによりカム室形成部の軸方向他方への動きが規制されていることを特徴とする。この場合、既存のクラッチカバーを利用してカム室形成部の軸方向一方への動きを規制できるので、アウタプレートを追加するだけで、カム室形成部の軸方向の動きを規制することができる。
(請求項11の発明)
請求項9または10に記載したスタータにおいて、規制手段とカム室形成部との間に軸方向の隙間が設けられていることを特徴とする。
この場合、規制手段とカム室形成部との間に軸方向の隙間があるので、クラッチカバーとアウタプレートとでカム室形成部の軸方向の動きが規制されている状態であっても、クラッチインナに傾きが生じた場合に、カム室形成部の傾きが阻害されることはなく、クラッチインナの傾きに追従してカム室形成部が傾くことができる。その結果、エンジン駆動時にローラがクラッチアウタとクラッチインナとの間に挟み込まれて移動できなくなる状態を回避でき、クラッチアウタとクラッチインナとの間に摺動自由な状態を保持できる。
(請求項12の発明)
請求項11に記載したスタータにおいて、規制手段とカム室形成部との間に設けられる隙間に弾性体が配置され、カム室形成部は、弾性体により軸方向に押圧されていることを特徴とする。
この場合、カム室形成部が振動等によりがたつくことを防止できるので、クラッチアウタがアウタ固定部とカム室形成部とに分割された構成であっても、ローラの軸方向位置を安定させることができる。その結果、ローラとクラッチインナとを確実に当接させることができ、逆転防止用クラッチを正常に作動させることができる。
また、クラッチインナに傾きが生じた場合は、弾性体の変形を伴ってカム室形成部が傾くことができるので、エンジン駆動時にローラがクラッチアウタとクラッチインナとの間に挟み込まれて移動できなくなることはなく、クラッチアウタとクラッチインナとの間に摺動自由な状態を保持できる。
本発明を実施するための最良の形態を以下の実施例により詳細に説明する。
図1は常時噛合い式スタータ1の半断面図である。
実施例1のスタータ1は、図1に示す様に、回転力を発生するモータ2と、このモータ2の通電回路(モータ回路と呼ぶ)に設けられるメイン接点(後述する)を開閉する電磁リレー3と、モータ2の回転を減速する減速機4と、この減速機4を介してモータ2の駆動トルクが伝達される出力軸5と、この出力軸5に支持されるピニオンギヤ6と、モータ2の逆回転を防止する逆転防止用クラッチ7等より構成される。
このスタータ1は、例えば、交差点や渋滞等で車両が一旦停止し、エンジンE(図2参照)が自動停止した後、発進時にエンジンEを自動的に再始動させるエンジン自動停止/再始動システム(一般にアイドルストップ、エコランシステム等と呼ばれる)に使用される。
モータ2は、磁気回路を形成するヨーク8と、このヨーク8の内周に磁界を形成する永久磁石9(界磁コイルでも良い)と、電磁力の働きにより回転する電機子10等より構成される周知の直流電動機である。
ヨーク8は、円筒形状を有し、フロントハウジング11とエンドフレーム12との間に挟持され、エンドフレーム12の後端から複数本のスルーボルト13をフロントハウジング11に締め付けて固定されている。
永久磁石9は、磁石保持器14を介してヨーク8の内周面に固定され、ヨーク8の周方向等間隔に複数個配置されている。
電機子10は、電機子軸15と、この電機子軸15の外周にセレーション嵌合する電機子鉄心16と、この電機子鉄心16に巻線される電機子コイル17と、電機子軸15の一端側に設けられるコンミテータ18より構成される。
コンミテータ18は、電機子軸15の周囲に絶縁材19を介して円筒状に配置される複数のセグメントによって形成され、各セグメントが電機子コイル17に電気的且つ機械的に接続されている。また、コンミテータ18の外周には、複数のカーボンブラシ20が配置されている。
電磁リレー3は、図2に示す様に、スタータリレー21を介して車載バッテリ22から通電される電磁コイル23を備え、この電磁コイル23への通電によって電磁石が形成されると、電磁石にプランジャ24(図1参照)が吸引されて、モータ回路のメイン接点を閉操作する。また、電磁コイル23への通電が停止して電磁石の吸引力が消滅すると、図示しないリターンスプリングの反力にプランジャ24が押し戻されて、メイン接点を開操作する。
なお、スタータリレー21は、最初のエンジン始動を行う時に、運転者が始動スイッチ25をST位置に投入することで、車載バッテリ22からリレーコイル21aに通電されて接点21bが閉作動するが、エンジンEの再始動時には、エンジンEの自動停止及び再始動を制御するアイドルストップ用のECU26を通じてリレーコイル21aに通電される。
メイン接点は、2本の外部端子27、28(図1参照)を介してモータ回路に接続される一組の固定接点29と、プランジャ24と一体に可動して一組の固定接点29間を断続する可動接点30とで形成され、この可動接点30を通じて一組の固定接点29間が導通することでメイン接点が閉状態となり、一組の固定接点29間の導通が遮断されることでメイン接点が開状態となる。
2本の外部端子27、28は、バッテリケーブル31(図2参照)を介して車載バッテリ22に接続されるB端子27と、モータ2から取り出されたモータリード線32が接続されるM端子28であり、電磁リレー3のカバー3aに固定されている。
減速機4は、電機子軸15と同軸上で減速できる周知の遊星歯車減速機であり、電機子軸15の他端側(反コンミテータ側)に形成されたサンギヤ33と、このサンギヤ33と同心に配置され、且つ下述のトルクリミッタを介して回転規制されるインターナルギヤ34と、両ギヤ33、34に噛み合う複数の遊星ギヤ35とで構成される。
トルクリミッタは、摩擦力によって回転規制された回転ディスク36を有し、この回転ディスク36の静止トルクを超える過大トルクがインターナルギヤ34に加わると、回転ディスク36が摩擦力に抗して滑る(回転する)ことにより、インターナルギヤ34の回転が許容されて、過大トルクを吸収する。
出力軸5は、電機子軸15と同一軸線上に配置されて、一端側が減速機4を介して電機子軸15に連結され、他端側が軸受37を介してフロントハウジング11に回転自在に支持されている。
ピニオンギヤ6は、軸受38を介して出力軸5の外周に回転自在に嵌合すると共に、以下に説明する衝撃吸収装置を介して出力軸5に連結され、且つエンジン側のリングギヤ39に常時噛み合わされている。
衝撃吸収装置は、出力軸5の外周にセレーション嵌合する第1の回転体40と、ピニオンギヤ6と一体に設けられた円筒部6aの外周にセレーション嵌合する第2の回転体41と、両回転体40、41の間に配置されるゴム等の弾性体42等より構成される。なお、弾性体42は、両回転体40、41の間に中間部材43を介して直列に複数個(図1では1段あたり3個×2段の計6個)配置される。
この衝撃吸収装置は、大きな慣性エネルギを有するエンジンEを始動する際に、スタータ1に伝わる衝撃トルクを弾性体42が圧縮変形することによって吸収する。
逆転防止用クラッチ(以下クラッチ7と略す)は、電機子軸15上に設けられるクラッチインナ44と、このクラッチインナ44との間にカム室45を形成すると共に、フロントハウジング11に固定されるクラッチアウタ(後述する)と、カム室45に配設されるローラ46と、このローラ46をカム室45の狭小方向(図示左方向)へ付勢するスプリング47等より構成される。
クラッチインナ44は、電機子軸15に形成されるサンギヤ33と、電機子軸15に固定される電機子鉄心16との間に設けられ、電機子軸15と一体に成形されている。あるいは、電機子軸15と別体の円筒部材を電機子軸15の外周に圧入等により固定しても良い。
カム室45は、図3に示す様に、クラッチインナ44の外周面との間に形成される隙間が周方向の一方側(図示右側)から他方側へ向かって次第に狭くなるくさび状に形成され、且つ周方向の一方側ではローラ46の外径Dより広く形成され、周方向の他方側ではローラ46の外径Dより狭く形成されている。
上記のクラッチ7は、図4(a)に示す様に、クラッチインナ44が図中矢印で示す時計回転方向に駆動された時、即ちエンジン駆動時には、ローラ46がスプリング47を押し縮めながらカム室45の一方側(広い側)に移動して、クラッチインナ44とクラッチアウタとの間で空転することにより、クラッチインナ44の回転を許容する。
一方、図4(b)に示す様に、クラッチインナ44が図中矢印で示す反時計回転方向に駆動された時、即ちエンジン駆動時と逆方向に駆動された時は、ローラ46がカム室45の他方側(狭い側)に移動してクラッチインナ44とクラッチアウタとの間に挟み込まれて両者に係合するため、クラッチインナ44の回転が阻止される。その結果、電機子軸15がエンジン駆動時と逆方向に回転することを防止する。
本発明に係るクラッチアウタは、図5に示す様に、クラッチインナ44との間にカム室45を形成するカム室形成部48と、フロントハウジング11に固定される円板状のアウタ固定部49とに分割して設けられている。
アウタ固定部49には、径方向の中央部に中心孔49aが形成され、その中心孔49aの内周に凹凸形状が全周に形成されている。一方、カム室形成部48には、中心孔49aの内周に嵌め合わされるフランジ部48aが設けられ、そのフランジ部48aの外周に凹凸形状が全周に形成されている。
このクラッチアウタは、中心孔49aとフランジ部48aとに形成される互いの凹凸形状が所定の隙間を有して噛み合う様に、中心孔49aの内周にフランジ部48aを嵌め合わせることで、カム室形成部48とアウタ固定部49とが相対回転不能に、且つ径方向に所定量偏心可能に組み合わされている。
次に、上記スタータ1の作動及び効果について説明する。
電磁リレー3によりモータ回路のメイン接点が閉操作されると、車載バッテリ22から電機子コイル17に通電され、その電機子コイル17に働く電磁力によって電機子10に回転力を発生する。電機子10の回転は、クラッチ7によって阻止されることはなく、減速機4を介して出力軸5に伝達され、更に、ピニオンギヤ6からリングギヤ39に伝達されてエンジンEをクランキングする。この時、スタータ1に生じる衝撃トルクは、衝撃吸収装置によって吸収される。また、衝撃吸収装置で吸収しきれない(つまり弾性体42が全圧縮した場合)過大な衝撃は、トルクリミッタによってカットされる。
エンジンEが完爆してエンジン回転数がスタータ回転数を上回ると、例えば、リングギヤ39に内蔵された一方向クラッチ(図示せず)が空転して、エンジンEのクランク軸からリングギヤ39が切り離されるため、エンジンEの回転がピニオンギヤ6に伝達されることはなく、電機子10のオーバランを防止できる。
また、エンジンEが停止する際に生じるクランク軸の揺動あるいは登板路のエンストで車両が後退する時等にエンジンEが逆回転すると、その逆回転がリングギヤ39に常時噛み合うピニオンギヤ6に伝達され、エンジン駆動時とは逆方向の回転が出力軸5に伝わる。この出力軸5の逆回転が減速機4を介して電機子軸15に伝達されると、クラッチ7のローラ46がクラッチインナ44とクラッチアウタとの間にロックされて、クラッチインナ44の回転、すなわち電機子軸15の逆回転が阻止されるため、電機子10がエンジン駆動時と逆方向に回転することを防止できる。
(実施例1の効果)
本実施例のクラッチ7は、クラッチアウタがカム室形成部48とアウタ固定部49とに分割して設けられると共に、その両者が相対回転不能に、且つ径方向に所定量偏心可能に組み合わされている。これにより、クラッチインナ44に傾きや偏心等が生じた場合に、その変化にカム室形成部48が追従して傾く、あるいは偏心できるので、エンジン駆動時にローラ46がクラッチインナ44とクラッチアウタとの間に挟み込まれて移動できなくなる状態を回避でき、クラッチインナ44とクラッチアウタとの間に摺動自由な状態を保持できる。その結果、エンジン駆動時に摺動ロスが発生することはなく、モータ2の駆動トルクを正常に出力軸5へ伝達できるので、エンジンEを確実に始動できる。
また、クラッチアウタをカム室形成部48とアウタ固定部49とに分割したことにより、カム室形成部48とアウタ固定部49とを別々に製作できる。例えば、複雑なカム形状を有するカム室形成部48を切削により加工し、単純な形状であるアウタ固定部49を冷鍛やプレス加工によって製作することも可能である。これに対し、カム室形成部48とアウタ固定部49とを一体に成形する場合は、カム室形成部48の内周に形成されるカム形状が複雑な形状(くさび状)であると共に、カム室形成部48とアウタ固定部49との外径が大きく異なるため、クラッチアウタ全体を鍛造で製作することは困難である。
従って、本実施例では、カム室形成部48とアウタ固定部49とを一体に成形する場合と比較して、クラッチアウタの成形性が向上し、低コスト化を図ることができる。
図6は実施例2に係るクラッチ7の斜視図である。
この実施例2に係るクラッチ7は、図6に示す様に、アウタ固定部49に形成される中心孔49aと、カム室形成部48に設けられるフランジ部48aとを、それぞれ略小判形状、言い換えると長円形状あるいは楕円形状に形成した一例である。
この場合も、中心孔49aの内周にフランジ部48aが所定の隙間を有して相対回転不能に嵌め合わされることで、カム室形成部48とアウタ固定部49とを相対回転不能に、且つ径方向に所定量偏心可能に組み合わせることができる。
図7は実施例3に係るクラッチ7の斜視図である。
この実施例3に係るクラッチ7は、図7に示す様に、アウタ固定部49に形成される中心孔49aと、カム室形成部48に設けられるフランジ部48aとを、それぞれ多角形状に形成した一例である。
この場合も、中心孔49aの内周にフランジ部48aが所定の隙間を有して相対回転不能に嵌め合わされることで、カム室形成部48とアウタ固定部49とを相対回転不能に、且つ径方向に所定量偏心可能に組み合わせることができる。
図8は実施例4に係るクラッチ7の斜視図である。
この実施例4に係るクラッチ7は、図8に示す様に、アウタ固定部49に複数の貫通孔49b(または凹部)を軸方向に形成し、カム室形成部48には、貫通孔49b(または凹部)に所定の隙間を有して嵌合する複数のピン48b(または凸部)が軸方向に突設された一例である。
この場合も、貫通孔49b(または凹部)にピン48b(または凸部)が所定の隙間を有して嵌合することで、カム室形成部48とアウタ固定部49とを相対回転不能に、且つ径方向に所定量偏心可能に組み合わせることができる。
なお、貫通孔49bとピン48b(または凹部と凸部)との関係を逆にしても良い。つまり、カム室形成部48に貫通孔49b(または凹部)を形成し、アウタ固定部49にピン48b(または凸部)を設けることもできる。
図9は実施例5に係るスタータ1の半断面図である。
この実施例5に係るクラッチ7は、カム室形成部48とアウタ固定部49とがスプライン結合して組み合わされると共に、アウタ固定部49に対しカム室形成部48の軸方向の動きを規制する規制手段(後述する)を設けた一例である。
実施例1〜3に記載したカム室形成部48は、外径方向に突き出るフランジ部48aを有しているが、本実施例のカム室形成部48は、フランジ部48aを有しておらず、軸方向の全域において外径が同一であり、その外周に雄スプライン歯が形成されたスプライン軸部48cを有している(図10参照)。
一方、アウタ固定部49は、スプライン軸部48cの外周にスプライン嵌合するスプライン筒部49cが設けられ、このスプライン筒部49cの内周に雌スプライン歯が形成されている。
このアウタ固定部49とカム室形成部48は、図10に示す様に、スプライン筒部49cの内周に形成された雌スプライン歯と、スプライン軸部48cの外周に形成された雄スプライン歯とが噛み合って、両者が相対回転不能に、且つ径方向に所定量偏心可能に嵌合している。
規制手段は、図11に示す様に、カム室形成部48の軸方向両側に配置されるクラッチカバー50とアウタプレート51とで構成される。
クラッチカバー50は、スプライン筒部49cの外周に圧入され、ワッシャ52を介してクラッチ7の軸方向一端側(図示右側)を覆っている。ワッシャ52は、カム室45の開放側(図11の右側)に配置され、カム室45からローラ46及びスプリング47が飛び出すことを防止している。
アウタプレート51は、アウタ固定部49の他端側内周に配置され、スプライン筒部49cの端部にかしめ固定されている。
上記の構成により、カム室形成部48は、クラッチカバー50により軸方向一方(図11の右方向)への動きが規制され、アウタプレート51により軸方向他方への動きが規制されている。なお、クラッチカバー50とアウタプレート51との間の軸方向距離は、カム室形成部48の軸方向寸法より若干大きく設定されている。すなわち、カム室形成部48は、クラッチカバー50とアウタプレート51との間で軸方向の動きが完全に阻止されているのではなく、軸方向に若干動くことが可能である。
本実施例によれば、クラッチアウタがアウタ固定部49とカム室形成部48とに分割された構成であっても、クラッチカバー50とアウタプレート51によってカム室形成部48の軸方向の動きが規制されるので、ローラ46の位置が軸方向に大きくずれることはなく、ローラ46の軸方向位置を安定させることができる。その結果、ローラ46とクラッチインナ44とを確実に当接させることができるので、クラッチ7を正常に作動させることができる。
また、カム室形成部48の軸方向の動きが規制されることにより、クラッチ7に隣接する他部品(例えば図9に示す遊星ギヤ35や電機子10)にカム室形成部48が干渉することを回避できる。
さらに、カム室形成部48は、クラッチカバー50とアウタプレート51との間で軸方向に若干動くことができるので、クラッチインナ44に傾きが生じた場合に、クラッチカバー50とアウタプレート51によってカム室形成部48の傾きが阻害されることはなく、クラッチインナ44の傾きに追従してカム室形成部48が傾くことができる。その結果、エンジン駆動時にローラ46がクラッチアウタとクラッチインナ44との間に挟み込まれて移動できなくなる状態を回避でき、クラッチアウタとクラッチインナ44との間に摺動自由な状態を保持できる。
図12は実施例6に係るスタータ1の半断面図である。
この実施例6に係るクラッチ7は、図12に示す様に、カム室形成部48の軸方向の向きを逆向きに配置した一例である。上記の実施例5に記載したクラッチ7は、図9に示すカム室45の図示右側が開放されているが、本実施例のクラッチ7は、カム室45の開放側が逆向き、すなわち、図示左側が開放されている。
この場合も、カム室形成部48の軸方向両側に配置されるクラッチカバー50とアウタプレート51により、カム室形成部48の軸方向の動きが規制されるので、実施例5と同じく、ローラ46の軸方向位置を安定させることができ、ローラ46とクラッチインナ44とを確実に当接させることができる。
また、実施例5と同じく、カム室形成部48の軸方向寸法よりクラッチカバー50とアウタプレート51との間の軸方向距離の方が若干大きく設定されるので、クラッチインナ44に傾きが生じた場合に、クラッチカバー50とアウタプレート51によってカム室形成部48の傾きが阻害されることはなく、クラッチインナ44の傾きに追従してカム室形成部48が傾くことができる。
さらに、本実施例の構成では、アウタプレート51によってローラ46及びスプリング47の抜け止めを兼ねることができるので、実施例5に記載したワッシャ52を廃止できる。
図13は実施例7に係るクラッチアウタの断面図である。
この実施例7に係るクラッチ7は、実施例5に記載したスタータ1において、図13に示す様に、カム室形成部48とアウタプレート51との間に設けられる軸方向の隙間にスプリング53を配置した一例である。
これにより、カム室形成部48は、スプリング53に付勢されてワッシャ52に押圧されるので、カム室形成部48が振動等によってがたつくことを防止できる。その結果、規制手段(クラッチカバー50とアウタプレート51)とカム室形成部48との間に軸方向の隙間が設けられる構成でも、ローラ46の軸方向位置を安定させることができ、ローラ46とクラッチインナ44とを確実に当接させることができるので、クラッチ7を正常に作動させることができる。
また、クラッチインナ44に傾きが生じた場合は、スプリング53の変形を伴ってカム室形成部48が傾くことができるので、エンジン駆動時にローラ46がクラッチアウタとクラッチインナ44との間に挟み込まれて移動できなくなることはなく、クラッチアウタとクラッチインナ44との間に摺動自由な状態を保持できる。
なお、実施例6に記載したクラッチ7の構成、つまり、カム室45の開放側にアウタプレート51が配置される構成では、カム室形成部48とクラッチカバー50との間にスプリング53を配置することもできる。
また、スプリング53の代わりにゴム等の弾性体や皿ばね等を使用することも可能である。
常時噛合い式スタータの半断面図である(実施例1)。 スタータの電気回路図である。 クラッチのカム室を示す断面図である。 (a)エンジン駆動時のクラッチの作動説明図、(b)エンジン駆動時と逆方向の回転が入力された時のクラッチの作動説明図である。 クラッチの斜視図である(実施例1)。 クラッチの斜視図である(実施例2)。 クラッチの斜視図である(実施例3)。 クラッチの斜視図である(実施例4)。 スタータの半断面図である(実施例5)。 クラッチの構成を示す正面図である(実施例5)。 クラッチアウタの断面図である(実施例5)。 スタータの半断面図である(実施例6)。 クラッチアウタの断面図である(実施例7)。
符号の説明
1 スタータ
2 モータ
4 遊星歯車減速機
5 出力軸
6 ピニオンギヤ
7 逆転防止用クラッチ
11 フロントハウジング
15 電機子軸
16 電機子鉄心
39 リングギヤ
44 クラッチインナ
45 カム室
46 ローラ
48 カム室形成部(クラッチアウタ)
48a フランジ部
48b ピンまたは凸部
48c スプライン軸部
49 アウタ固定部(クラッチアウタ)
49a 中心孔
49b 貫通孔または凹部
49c スプライン筒部
50 クラッチカバー(規制手段)
51 アウタプレート(規制手段)
53 スプリング(弾性体)

Claims (12)

  1. 電機子軸に回転力を発生するモータと、
    前記電機子軸の回転を減速する遊星歯車減速機と、
    この減速機を介して前記モータの駆動トルクが伝達される出力軸と、
    この出力軸上に設けられると共に、エンジン側のリングギヤに常時噛み合い、前記出力軸と一体に回転して前記リングギヤを駆動するピニオンギヤと、
    前記電機子軸上に設けられるクラッチインナと、ハウジング等に固定され、且つ前記クラッチインナとの間にカム室を形成するクラッチアウタと、前記カム室に配設されるローラとを有し、エンジン駆動時と逆方向の回転が前記電機子軸に伝達された時に、前記ローラが前記クラッチアウタと前記クラッチインナとに係合して前記電機子軸の逆回転を阻止する逆転防止用クラッチとを備えるスタータであって、
    前記逆転防止用クラッチは、前記モータと前記遊星歯車減速機との間に設けられており、
    前記クラッチアウタは、前記クラッチインナとの間に前記カム室を形成するカム室形成部と、前記ハウジング等に回転不能に固定されるアウタ固定部とに分割して設けられ、前記カム室形成部と前記アウタ固定部とが相対回転不能に、且つ径方向に所定量偏心可能に組み合わされていることを特徴とするスタータ。
  2. 請求項1に記載したスタータにおいて、
    前記クラッチアウタは、前記カム室形成部と前記アウタ固定部の何方か一方側に雌型の係合部が設けられ、他方側に雄型の係合部が設けられて、両者の係合部が所定の隙間を有して相対回転不能に係合していることを特徴とするスタータ。
  3. 請求項2に記載したスタータにおいて、
    前記カム室形成部は、外周に雄スプライン歯が形成されたスプライン軸部を有し、
    前記アウタ固定部は、内周に雌スプライン歯が形成されたスプライン筒部を有し、
    前記カム室形成部と前記アウタ固定部は、前記スプライン筒部の内周に前記スプライン軸部がスプライン嵌合して組み合わされていることを特徴とするスタータ。
  4. 請求項2に記載したスタータにおいて、
    前記アウタ固定部には、前記雌型の係合部として、内周に凹凸形状を有する中心孔が形成され、前記カム室形成部には、前記雄型の係合部として、前記中心孔に形成された凹凸形状の内周に所定の隙間を有して相対回転不能に噛み合わされる凹凸形状のフランジ部が設けられていることを特徴とするスタータ。
  5. 請求項2に記載したスタータにおいて、
    前記アウタ固定部には、前記雌型の係合部として、内周に長円形状あるいは楕円形状を有する中心孔が形成され、前記カム室形成部には、前記雄型の係合部として、前記中心孔の内周に所定の隙間を有して相対回転不能に嵌め合わされる長円形状あるいは楕円形状のフランジ部が設けられていることを特徴とするスタータ。
  6. 請求項2に記載したスタータにおいて、
    前記アウタ固定部には、前記雌型の係合部として、内周に多角形状を有する中心孔が形成され、前記カム室形成部には、前記雄型の係合部として、前記中心孔の内周に所定の隙間を有して相対回転不能に嵌め合わされる多角形状のフランジ部が設けられていることを特徴とするスタータ。
  7. 請求項2に記載したスタータにおいて、
    前記アウタ固定部には、前記雌型の係合部として、軸方向に貫通孔または凹部が形成され、前記カム室形成部には、前記雄型の係合部として、前記貫通孔または凹部に所定の隙間を有して嵌合するピンまたは凸部が軸方向に突設されていることを特徴とするスタータ。
  8. 請求項2に記載したスタータにおいて、
    前記カム室形成部には、前記雌型の係合部として、軸方向に貫通孔または凹部が形成され、前記アウタ固定部には、前記雄型の係合部として、前記貫通孔または凹部に所定の隙間を有して嵌合するピンまたは凸部が軸方向に突設されていることを特徴とするスタータ。
  9. 請求項2〜8に記載した何れかのスタータにおいて、
    前記逆転防止用クラッチは、前記アウタ固定部に対し前記カム室形成部の軸方向の動きを規制する規制手段を有することを特徴とするスタータ。
  10. 請求項9に記載したスタータにおいて、
    前記規制手段は、前記カム室形成部の軸方向両側に配置され、それぞれ前記アウタ固定部に固定されるクラッチカバーとアウタプレートとで構成され、
    前記クラッチカバーにより前記カム室形成部の軸方向一方への動きが規制され、
    前記アウタプレートにより前記カム室形成部の軸方向他方への動きが規制されていることを特徴とするスタータ。
  11. 請求項9または10に記載した何れかのスタータにおいて、
    前記規制手段と前記カム室形成部との間に軸方向の隙間が設けられていることを特徴とするスタータ。
  12. 請求項11に記載したスタータにおいて、
    前記規制手段と前記カム室形成部との間に設けられる前記隙間に弾性体が配置され、
    前記カム室形成部は、前記弾性体により軸方向に押圧されていることを特徴とするスタータ。
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