JP2008057450A - 常時噛合い式スタータ - Google Patents

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知宏 大村
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和雄 正木
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若原  康行
Kiyokazu Haruno
貴誉一 春野
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Abstract

【課題】エンジンへの組み付け性を向上できる常時噛合い式スタータを提供する。
【解決手段】ハウジング17は、エンジン側のスタータ取付け壁36に形成された取付け孔36aに嵌め合わされるインロー部17bと、このインロー部17bより前方へ突き出るノーズ部17cが設けられている。このノーズ部17cとインロー部17bとの間には、少なくとも周方向の一部に段差の無い境界部が設けられている。つまり、ノーズ部17cの外周面とインロー部17bの外周面とが、少なくとも周方向の一部で段差を生じることなく繋がっている。これにより、スタータをエンジンへ組み付ける際に、ピニオンギヤ6をリングギヤ28に噛み合わせた後、ノーズ部17cをガイドとして利用することにより、インロー部17bをスームズにエンジン側の取付け孔36aへ嵌め合わせることができる。
【選択図】図3

Description

本発明は、エンジン側のリングギヤにピニオンギヤが常時噛み合わされている常時噛合い式スタータに関する。
従来、ピニオンギヤを押し出してエンジン側のリングギヤに噛み合わせる一般的な電磁押し込み式スタータがある。この電磁押し込み式スタータは、始動時以外では、ピニオンギヤがリングギヤに噛み合っておらず、始動時のみピニオンギヤが前進してリングギヤに噛み合い、モータで発生した駆動力をピニオンギヤからリングギヤに伝達してエンジンを駆動し、エンジン始動後は、イグニッションスイッチをSTART位置からON位置に戻すことで、ピニオンギヤがリングギヤから離脱する方式である。
この電磁押し込み式スタータでは、エンジンが停止する前(エンジンが惰性回転している時)に再始動させようとしても、エンジン側のリングギヤが高速で回転しており、そのリングギヤにピニオンギヤを噛み合わせることができないため、エンジンが停止する前に再始動させることは困難である。
一方、エンジン側のリングギヤとスタータ側のピニオンギヤとが直接または中間ギヤ等を介して常時噛み合っている常時噛合い式スタータが知られている(特許文献1参照)。 この常時噛合い式スタータでは、エンジン始動後、ピニオンギヤがリングギヤから離脱することはなく、常時噛み合っているので、エンジンが停止する前の再始動も可能である。また、上記の電磁押し込み式スタータでは、ピニオンギヤがリングギヤに噛み合う時に噛み合い音が発生するが、常時噛合い式スタータでは、噛み合い音が発生しないため、静音性の点でも優れている。
特開2004−225544号公報
ところで、従来のスタータは、エンジン側の取付け面(例えば、エンジンブロックの壁面)に開口する取付け孔にスタータハウジングのインロー部を嵌め合わせた状態でエンジンに組み付けられる。しかし、電磁押し込み式スタータと常時噛合い式スタータとでは、エンジンへの組み付け時に以下の違いがある。
電磁押し込み式スタータは、始動時のみピニオンギヤが前進してリングギヤに噛み合わされる。つまり、始動時以外の静止状態では、ピニオンギヤがリングギヤから離脱している(噛み合っていない)。この場合、ハウジングのインロー部をエンジン側の取付け孔に嵌め合わせる際に、ピニオンギヤをリングギヤに噛み合わせる必要がないため、エンジンへの組み付け作業が容易である。
一方、常時噛合い式スタータは、ピニオンギヤとリングギヤとが常時噛み合う構造であるため、エンジンに組み付ける際に、ピニオンギヤをリングギヤに噛み合わせながら、ハウジングのインロー部をエンジン側の取付け孔に嵌め合わせる必要がある。この場合、図7(a)に示す様に、ピニオンギヤ100とリングギヤ110との噛み合わせを意識しながら、ハウジング120のノーズ部130(インロー部140より先端側に突き出る部分)をエンジン側の取付け孔200に挿入すると、同図(b)に示す様に、ノーズ部130とインロー部140との段差に取付け孔200の角部が干渉してスムーズに組み付けることができない。このため、電磁押し込み式スタータと比較して、エンジンへの組み付け性が悪いという問題があった。
本発明は、上記事情に基づいて成されたもので、その目的は、エンジンへの組み付け性を向上できる常時噛合い式スタータを提供することにある。
(請求項1の発明)
本発明は、エンジン側のスタータ取付け壁に形成された取付け孔に嵌め合わされるインロー部と、このインロー部よりエンジン側へ突き出るノーズ部とを有し、このノーズ部が取付け孔からエンジン側へ挿入されるハウジングと、このハウジングに固定されて、電機子軸に回転力を発生するモータと、電機子軸と同軸線上に配置されると共に、反モータ側の端部がノーズ部に軸受を介して回転自在に支持され、モータの駆動トルクが伝達されて回転する出力軸と、この出力軸上に配置されると共に、スタータ取付け壁よりエンジン側に位置するリングギヤに常時噛み合うピニオンギヤとを備える常時噛合い式スタータであって、ハウジングは、インロー部の外周面とノーズ部の外周面との間に、少なくとも周方向の一部で段差の無い境界部が設けられていることを特徴とする。
上記の構成によれば、スタータをエンジンに組み付ける際に、ピニオンギヤをリングギヤに噛み合わせた後、ハウジングのノーズ部をガイドとして利用することにより、ハウジングのインロー部をスームズにエンジン側の取付け孔へ嵌め合わせることができる。
つまり、インロー部の外周面とノーズ部の外周面との間に段差の無い境界部が設けられているので、ピニオンギヤをリングギヤに噛み合わせてから、取付け孔の周縁部にノーズ部の外周面を当接させながらノーズ部を取付け孔へ挿入することにより、インロー部を取付け孔へ案内することができる。その結果、取付け孔の角部に干渉することなく、スムーズにインロー部を取付け孔に嵌め合わせることができるので、エンジンへの組み付け性が向上する。
(請求項2の発明)
請求項1に記載した常時噛合い式スタータにおいて、ノーズ部の外周面は、軸方向の先端側からインロー部へ向かってテーパ状に傾斜して設けられ、境界部でインロー部の外周面に繋がっていることを特徴とする。
これにより、スタータをエンジンに組み付ける際に、ピニオンギヤをリングギヤに噛み合わせた後、テーパ状に傾斜するノーズ部の外周面、つまり傾斜面を利用して、スムーズにインロー部を取付け孔に嵌め合わせることができる。
(請求項3の発明)
請求項1に記載した常時噛合い式スタータにおいて、ノーズ部の外周面は、軸方向の先端側からインロー部へ向かって円弧状に湾曲して設けられ、境界部でインロー部の外周面に繋がっていることを特徴とする。
これにより、スタータをエンジンに組み付ける際に、ピニオンギヤをリングギヤに噛み合わせた後、円弧状に湾曲するノーズ部の外周面を利用して、スムーズにインロー部を取付け孔に嵌め合わせることができる。
(請求項4の発明)
請求項1に記載した常時噛合い式スタータにおいて、ノーズ部の外周面は、軸方向の先端側からインロー部へ向かってテーパ状に傾斜した後、更に円弧状に湾曲して設けられ、境界部でインロー部の外周面に繋がっていることを特徴とする。
これにより、スタータをエンジンに組み付ける際に、ピニオンギヤをリングギヤに噛み合わせた後、ノーズ部の外周面を利用して、スムーズにインロー部を取付け孔に嵌め合わせることができる。
(請求項5の発明)
請求項1に記載した常時噛合い式スタータにおいて、ノーズ部の外周面は、軸方向の先端側からインロー部へ向かって円弧状に湾曲した後、更にテーパ状に傾斜して設けられ、境界部でインロー部の外周面に繋がっていることを特徴とする。
これにより、スタータをエンジンに組み付ける際に、ピニオンギヤをリングギヤに噛み合わせた後、ノーズ部の外周面を利用して、スムーズにインロー部を取付け孔に嵌め合わせることができる。
(請求項6の発明)
請求項1〜5に記載した何れかの常時噛合い式スタータにおいて、ハウジングは、段差の無い境界部がノーズ部の全周に渡って設けられていることを特徴とする。
この場合、ピニオンギヤをリングギヤに噛み合わせた後、インロー部を取付け孔に嵌め合わせる際に、ノーズ部の全周をガイドとして利用できるので、さらにエンジンへの組み付け性が向上する。
(請求項7の発明)
請求項1〜6に記載した何れかの常時噛合い式スタータにおいて、ピニオンギヤは、エンジン側の角部に面取りまたはR曲面が設けられていることを特徴とする。
例えば、電磁押し込み式スタータは、エンジン始動時にピニオンギヤをリングギヤに噛み合わせる方式であり、ピニオンギヤとリングギヤとの噛み合わせを向上させるために、ピニオンギヤの角部に面取りあるいはR曲面を設けることが一般的である。
これに対し、本発明の常時噛合い式スタータは、ピニオンギヤがリングギヤに常時噛み合っているため、ピニオンギヤの角部に面取りやR曲面を設けなくても、エンジン始動時にピニオンギヤとリングギヤとの噛み合い性が問題になることはない。しかし、エンジンへの組み付け性を考えると、ピニオンギヤの角部に面取りやR曲面を設けることにより、ピニオンギヤとリングギヤとの噛み合わせを容易にできるため、エンジンへの組み付け性を向上できる効果がある。
本発明を実施するための最良の形態を以下の実施例により詳細に説明する。
図1は常時噛合い式スタータ1の半断面図である。
実施例1のスタータ1は、図1に示す様に、回転力を発生するモータ2と、モータ回路に設けられるメイン接点(後述する)を開閉する電磁リレー3と、モータ2の駆動トルクを増幅する減速機4と、この減速機4を介してモータ2の駆動トルクが伝達される出力軸5と、この出力軸5に支持されるピニオンギヤ6と、モータ2の逆回転を防止する逆転防止用クラッチ7等より構成される。このスタータ1は、エンジンの停止および再始動を自動制御するエンジン自動停止/再始動システム(アイドルストップ、エコランシステム等とも呼ばれる)に用いることができる。
モータ2は、磁気回路を形成する円筒状のヨーク8と、このヨーク8の内周に配置される複数の永久磁石9(界磁コイルでも良い)と、この永久磁石9の内周に所定のギャップを有して回転自在に配置される電機子10と、この電機子10にバッテリ電流を流すためのブラシ11等より構成される周知の直流電動機である。
電機子10は、電機子軸12の外周に圧入状態でセレーション嵌合する電機子鉄心13と、この電機子鉄心13に巻線される電機子コイル14と、この電機子コイル14に接続される整流子15とを有し、この整流子15に摺接するブラシ11を通じて電機子コイル14にバッテリ電流が通電される。
上記のモータ2は、ヨーク8の後端開口部にエンドフレーム16が嵌合して電機子10の後部を覆うと共に、ヨーク8の前端部がハウジング17の開口部内に嵌合して組み付けられ、エンドフレーム16の後方から複数本のスルーボルト(図示せず)を通して、そのスルーボルトをハウジング17に締め付けることによって固定される。
電磁リレー3は、バッテリから通電されて電磁石を形成する電磁コイル(図示せず)と、電磁石に対向して可動するプランジャ(図示せず)とを内蔵し、電磁コイルへの通電によって電磁石が形成されると、その電磁石にプランジャが吸引されて移動することにより、そのプランジャの動きに連動してモータ回路のメイン接点を閉操作する。また、電磁コイルへの通電が停止して電磁石の吸引力が消滅すると、図示しないリターンスプリングの反力にプランジャが押し戻されて、メイン接点を開操作する。
メイン接点は、2本の外部端子18、19を介してモータ回路に接続される一組の固定接点(図示せず)と、プランジャと一体に可動して一組の固定接点間を断続する可動接点(図示せず)とで形成され、可動接点が一組の固定接点に当接して両固定接点間が導通することでメイン接点が閉状態となり、一組の固定接点から可動接点が離れて両固定接点間の導通が遮断されることでメイン接点が閉状態となる。
2本の外部端子18、19は、バッテリケーブル(図示せず)を介してバッテリに接続されるB端子18と、モータ2から取り出されたモータリード線20が接続されるM端子19であり、電磁リレー3の樹脂製カバー3aに固定されている。
減速機4は、電機子軸12に形成された太陽歯車21と、下述のトルクリミッタを介して回転規制される内歯歯車22と、両歯車21、22に噛み合う複数の遊星歯車23とで構成される周知の遊星歯車減速機であり、電機子10の軸方向反整流子側(図示左側)に設けられている。
トルクリミッタは、センタケース24に対し摩擦力によって回転規制された回転ディスク25を有し、この回転ディスク25の静止トルクを超える過大トルクが内歯歯車22に加わると、回転ディスク25が摩擦力に抗して滑る(回転する)ことにより、内歯歯車22の回転が許容されて、過大トルクを吸収する。
センタケース24は、ハウジング17の内部に出力軸5と直交して配置され、ハウジング17の内周に設けられた段差に当接して軸方向に位置決めされると共に、ハウジング17に対し回転規制されている。
出力軸5は、電機子軸12と同軸線上に配置されると共に、反モータ側の端部が軸受26を介してハウジング17のノーズ部17cに回転自在に支持され、モータ側の端部が減速機4を介して電機子軸12に連結され、且つセンタケース24に回転自在に支持されている。
ピニオンギヤ6は、出力軸5の外周に軸受27を介して相対回転可能に嵌合すると共に、エンジン側のリングギヤ28に常時噛み合わされ、更に、以下に説明する衝撃吸収装置を介して出力軸5に連結されている。
衝撃吸収装置は、出力軸5に連結される第1の回転体29と、ピニオンギヤ6に連結される第2の回転体30と、両回転体29、30の間に配置されるゴム等の弾性体31等より構成される。
第1の回転体29は、例えば、出力軸5の外周にセレーション嵌合して出力軸5と一体に回転する。第2の回転体30は、ピニオンギヤ6と一体に設けられた円筒部の外周にセレーション嵌合してピニオンギヤ6と一体に回転する。弾性体31は、両回転体29、30の間に直列に複数個(図1では1段あたり3個×2段の計6個配置)使用される。
この衝撃吸収装置は、大きな慣性エネルギを有するエンジンを始動する際に、スタータ1に生じる衝撃トルクを弾性体31が圧縮変形することによって吸収する。
逆転防止用クラッチ(以下クラッチ7と略す)は、電機子軸12に設けられるインナ32と、このインナ32と同心に配置され、インナ32の外周に複数のカム室を形成するアウタ33と、前記カム室に配設されるローラ34等より構成される。
インナ32は、電機子鉄心13が嵌合する電機子軸12のセレーション部と、太陽歯車21が形成されたギヤ形成部との間に設けられ、そのセレーション部及びギヤ形成部より外径が大きく設けられている。
アウタ33は、円盤状のアウタ壁部33aと一体に設けられ、このアウタ壁部33aの外周部がスペーサ部材35とヨーク8との間に挟持されて軸方向に位置決めされると共に、アウタ壁部33aの外周に設けられた係合部(図示せず)がハウジング17の内周に係合して回転規制されている。
ローラ34は、図示しないスプリングによってカム室の狭小方向へ付勢され、インナ32とアウタ33との間でトルクの伝達を断続する働きを有する。
上記のクラッチ7は、エンジン駆動時に電機子軸12が回転すると、ローラ34がスプリングを押し縮めながらカム室の一方向側(広い側)に移動して、インナ32の外周面とカム室の内周面との間で空転することにより、インナ32の回転を許容する。
一方、エンジン駆動時と逆方向の回転が電機子軸12に伝達されると、ローラ34がカム室の他方向側(狭い側)に移動して、インナ32の外周面とカム室の内周面との間に挟み込まれて両者に係合するため、インナ32の回転が阻止される。その結果、電機子軸12がエンジン駆動時と逆方向に回転することを防止する。
次に、本発明に係るハウジング17について詳述する。
ハウジング17は、エンジン側のスタータ取付け壁36(図3参照:例えば、エンジンブロック、エンドプレート、アクスルケース等)に固定するためのフランジ部17a(図2参照)と、スタータ取付け壁36に形成された取付け孔36aに嵌め合わされるインロー部17bと、このインロー部17bより前方(反モータ方向)へ突き出るノーズ部17c等が設けられている。
フランジ部17aは、出力軸5と直交する取付け面17dを有し、この取付け面17dをスタータ取付け壁36に当接させて、図示しないボルトによりスタータ取付け壁36に固定される。
インロー部17bは、フランジ部17aの取付け面17dより前方へ所定寸法だけ突き出て設けられ、その外周が円形を有している(図2参照)。
ノーズ部17cは、インロー部17bからピニオンギヤ6の反モータ側まで延設され、その先端部に軸受26を保持する軸受部17eが設けられている。
このノーズ部17cとインロー部17bとの間には、少なくとも周方向の一部に段差の無い境界部17f(図2参照)が設けられている。つまり、ノーズ部17cの外周面とインロー部17bの外周面とが、少なくとも周方向の一部で段差を生じることなく繋がっている。また、ノーズ部17cの外周面は、図1に示す様に、先端側からインロー部17bとの境界部17fへ向かって円弧状に湾曲しながら緩やかに拡径している。
なお、段差の無い境界部17fとは、ノーズ部17cの外周面とインロー部17bの外周面との間に段差が無く、ノーズ部17cの外周面とインロー部17bの外周面とが直接に繋がっている状態を言う。
次に、上記スタータ1の作動を説明する。
電磁リレー3によりモータ回路のメイン接点が閉操作されると、バッテリから電機子10に給電されて、電機子10に回転力を発生する。電機子10の回転は、クラッチ7によって阻止されることはなく、減速機4を介して出力軸5に伝達され、更に、ピニオンギヤ6からリングギヤ28に伝達されて、エンジンをクランキングする。この時、スタータ1に生じる衝撃トルクは、衝撃吸収装置によって効果的に吸収される。また、衝撃吸収装置で吸収しきれない(つまり弾性体31が全圧縮した場合の)過大な衝撃は、トルクリミッタによってカットされる。
エンジンが完爆してエンジン回転数がスタータ回転数を上回ると、例えば、リングギヤ28に内蔵された一方向クラッチ(図示せず)が空転して、エンジンのクランク軸からリングギヤ28が切り離されるため、エンジンの回転がピニオンギヤ6に伝達されることはなく、電機子10のオーバランを防止できる。
また、エンジンが停止する際に生じるクランク軸の揺動あるいは登板路のエンストで車両が後退する時等にエンジンが逆回転すると、その逆回転がリングギヤ28に常時噛み合っているピニオンギヤ6に伝達されて、エンジン駆動時とは逆方向の回転が出力軸5に生じる。この出力軸5の逆回転が減速機4を介して電機子軸12に伝達されると、クラッチ7のローラ34がインナ32の外周面とカム室の内周面との間にロックされることにより、インナ32の回転、すなわち電機子軸12の逆回転が阻止されて、電機子10がエンジン駆動時と逆方向に回転することを防止できる。
(実施例1の効果)
本実施例のスタータ1は、ハウジング17のインロー部17bとノーズ部17cとの間に段差の無い境界部17fが設けられている。言い換えると、境界部17fにおいて、ノーズ部17cの外周面とインロー部17bの外周面とが段差の無い状態で繋がっているので、エンジンへ組み付ける際に、ピニオンギヤ6をリングギヤ28に噛み合わせた後、ノーズ部17cをガイドとして利用することにより、インロー部17bをスームズにエンジン側の取付け孔36aへ嵌め合わせることができる。
具体的には、図3(a)に示す様に、ピニオンギヤ6をリングギヤ28に噛み合わせながら、取付け孔36aの周縁部にノーズ部17cの外周面を当接させ、そのノーズ部17cの外周面に沿ってノーズ部17cを取付け孔36aの中へ押し込むことにより、図3(b)に示す様に、インロー部17bが取付け孔36aへ案内されて、そのまま取付け孔36aへ嵌め合わせることができる。この結果、インロー部17bが取付け孔36aの角部に干渉することなく、スムーズにインロー部17bを取付け孔36aに嵌め合わせることができるので、エンジンへの組み付け性が向上する。
なお、インロー部17bとノーズ部17cとの間に設けられる境界部17fでは、インロー部17bの外周面とノーズ部17cの外周面とで形成される角度が180度に近くなる程、よりスムーズにインロー部17bを取付け孔36aへ嵌め合わせることができる。 また、図1に示すハウジング17は、境界部17fに稜線が存在している、つまり、インロー部17bの外周面とノーズ部17cの外周面とが所定の角度で繋がっているが、インロー部17bの外周面とノーズ部17c外周面との間に稜線が存在することなく、両外周面が滑らかに繋がる様に形成しても良い。
本実施例のスタータ1は、ピニオンギヤ6がリングギヤ28に常時噛み合っているため、ピニオンギヤ6の角部に面取りやR曲面を設けなくても、エンジン始動時にピニオンギヤ6とリングギヤ28との噛み合い性が問題になることはないが、エンジンへの組み付け性を考慮して、ピニオンギヤ6の角部に面取りやR曲面を設けても良い。つまり、ピニオンギヤ6の角部に面取りやR曲面を設けることにより、ピニオンギヤ6とリングギヤ28との噛み合わせを容易にできるため、エンジンへの組み付け性をさらに向上できる効果がある。
図4はハウジング17の断面図である。
この実施例2に示すハウジング17は、ノーズ部17cの形状が実施例1とは異なり、例えば、図4に示す様に、ノーズ部17cの外周面が先端側からインロー部17bとの境界部17fへ向かってテーパ状に傾斜して設けられ、境界部17fでインロー部17bの外周面に繋がっている。または、図5に示す様に、テーパ状の傾斜面と円弧状に湾曲するR曲面とを組み合わせて形成することもできる。
本実施例においても、実施例1と同様に、ピニオンギヤ6をリングギヤ28に噛み合わせた後、ノーズ部17cをガイドとして利用することにより、インロー部17bをスームズにエンジン側の取付け孔36aへ嵌め合わせることができる。
図6はハウジング17の軸方向正面図である。
この実施例3に示すハウジング17は、図6に示す様に、インロー部17bとの間に段差の無い境界部17fがノーズ部17cの全周に渡って設けられている。
この場合、ピニオンギヤ6をリングギヤ28に噛み合わせた後、インロー部17bを取付け孔36aに嵌め合わせる際に、ノーズ部17cの全周をガイドとして利用できるので、さらにエンジンへの組み付け性が向上する。
スタータの半断面図である(実施例1)。 ハウジングをエンジン側から見た軸方向正面図である(実施例1)。 スタータをエンジンへ組み付ける過程を示す説明図である(実施例1)。 ハウジングの断面図である(実施例2)。 ハウジングの断面図である(実施例2)。 ハウジングをエンジン側から見た軸方向正面図である(実施例3)。 スタータをエンジンへ組み付ける過程を示す説明図である(従来技術)。
符号の説明
1 常時噛合い式スタータ
2 モータ
5 出力軸
6 ピニオンギヤ
12 電機子軸
17 ハウジング
17b インロー部
17c ノーズ部
17f 段差の無い境界部
26 軸受
28 リングギヤ
36 スタータ取付け壁
36a 取付け孔

Claims (7)

  1. エンジン側のスタータ取付け壁に形成された取付け孔に嵌め合わされるインロー部と、このインロー部よりエンジン側へ突き出るノーズ部とを有し、このノーズ部が前記取付け孔からエンジン側へ挿入されるハウジングと、
    このハウジングに固定されて、電機子軸に回転力を発生するモータと、
    前記電機子軸と同軸線上に配置されると共に、反モータ側の端部が前記ノーズ部に軸受を介して回転自在に支持され、前記モータの駆動トルクが伝達されて回転する出力軸と、 この出力軸上に配置されると共に、前記スタータ取付け壁よりエンジン側に位置するリングギヤに常時噛み合うピニオンギヤとを備える常時噛合い式スタータであって、
    前記ハウジングは、前記インロー部の外周面と前記ノーズ部の外周面との間に、少なくとも周方向の一部で段差の無い境界部が設けられていることを特徴とする常時噛合い式スタータ。
  2. 請求項1に記載した常時噛合い式スタータにおいて、
    前記ノーズ部の外周面は、軸方向の先端側から前記インロー部へ向かってテーパ状に傾斜して設けられ、前記境界部で前記インロー部の外周面に繋がっていることを特徴とする常時噛合い式スタータ。
  3. 請求項1に記載した常時噛合い式スタータにおいて、
    前記ノーズ部の外周面は、軸方向の先端側から前記インロー部へ向かって円弧状に湾曲して設けられ、前記境界部で前記インロー部の外周面に繋がっていることを特徴とする常時噛合い式スタータ。
  4. 請求項1に記載した常時噛合い式スタータにおいて、
    前記ノーズ部の外周面は、軸方向の先端側から前記インロー部へ向かってテーパ状に傾斜した後、更に円弧状に湾曲して設けられ、前記境界部で前記インロー部の外周面に繋がっていることを特徴とする常時噛合い式スタータ。
  5. 請求項1に記載した常時噛合い式スタータにおいて、
    前記ノーズ部の外周面は、軸方向の先端側から前記インロー部へ向かって円弧状に湾曲した後、更にテーパ状に傾斜して設けられ、前記境界部で前記インロー部の外周面に繋がっていることを特徴とする常時噛合い式スタータ。
  6. 請求項1〜5に記載した何れかの常時噛合い式スタータにおいて、
    前記ハウジングは、前記段差の無い境界部が前記ノーズ部の全周に渡って設けられていることを特徴とする常時噛合い式スタータ。
  7. 請求項1〜6に記載した何れかの常時噛合い式スタータにおいて、
    前記ピニオンギヤは、エンジン側の角部に面取りまたはR曲面が設けられていることを特徴とする常時噛合い式スタータ。
JP2006235864A 2006-08-31 2006-08-31 常時噛合い式スタータ Pending JP2008057450A (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2011236777A (ja) * 2010-05-07 2011-11-24 Mitsubishi Electric Corp エンジン始動装置の取付構造
JP2013233000A (ja) * 2012-04-27 2013-11-14 Nidec Sankyo Corp モータアクチュエータ

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