JP4483664B2 - 汚泥処理装置 - Google Patents

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Description

本発明は、排水処理により発生する排液中の有機物の大幅な減量を可能とする汚泥処理装置に関する。
従来の汚泥減量化技術には、生物・化学的汚泥処理と、物理的汚泥処理があり、生物・化学的汚泥処理は化学薬品等を使用して短時間(8時間程度)で処理するもので、大容量の汚泥処理に向いており、物理的汚泥処理は超音波等を利用して長時間(24時間程度)掛けて処理するもので、小容量の汚泥処理に向いている(例えば特許文献1、特許文献2参照)。
そして例えば特許文献2の処理技術では、有機性汚水を好気性生物処理槽で処理し、沈殿槽で固液分離して処理水と汚泥とを得る。この汚泥を返送汚泥として好気性生物処理槽に循環するとともに、一部を余剰汚泥として貯留槽に導入する。貯留槽ではその汚泥を超音波発振子から発振される超音波を用いて可溶化処理を行い、可溶化汚泥として好気性生物処理槽に返して生物分解を行うことにより、汚泥を減容する方法が開示されている。
また、特に紫外線照射による汚泥の可溶化率を高めるために、紫外線照射による汚泥の可溶化処理に加えて超音波照射処理を併用する処理装置が提案されている(例えば特許文献3参照)。
特開平5−345192号公報 特開平11−128975号公報 特開2004−113918号公報
しかし、上記従来の処理装置は、超音波振動子の長寿命化、低消費電力でコンパクトな装置を図ることは提案されておらず、また超音波処理の安定化や信頼性を高めることについても提案されていない。
そこで、本発明は汚泥濃度が高い場合でも、汚泥の嫌気化による悪臭を防止し、超音波処理を効率よく行うことができる汚泥処理装置を提供することを目的とする。
また、本発明は、超音波処理により発生する泡沫を超音波処理槽から効率良く除去し、超音波処理を安定化し、信頼性を高めることのできる汚泥処理装置を提供することを目的とする。
請求項1記載の本発明の汚泥処理装置は、超音波処理槽に超音波振動子を備えた汚泥処理装置において、前記超音波処理槽を、堰によって第1の処理槽と第2の処理槽に区分し、前記第1の処理槽に汚泥の流入口と前記超音波振動子を備え、前記第2の処理槽に超音波処理汚泥の流出口を備え、前記第2の処理槽を前記第1の処理槽の外部に設け、前記堰の上端面を水平に保持し、前記第1の処理槽に曝気手段を設けたものである。
請求項2記載の本発明は、請求項1に記載の汚泥処理装置において、前記第2の処理槽を前記第1の処理槽の両側部にそれぞれ設け、一方の前記第2の処理槽における前記堰の上端面と、他方の前記第2の処理槽における前記堰の上端面との高さを異ならせたものである。
請求項3記載の本発明は、請求項1または2に記載の汚泥処理装置において、前記第1の処理槽における前記超音波振動子の超音波照射面と超音波反射面とからなる超音波の音場空間の外部に前記曝気手段を設けたものである。
請求項4記載の本発明は、請求項1または2に記載の汚泥処理装置において、前記超音波の音場空間と前記曝気手段を設けた曝気部とを仕切板で区切り、前記仕切板の下端と前記第1の処理槽の底部との間に空間を設けたものである。
請求項5記載の本発明は、請求項1または2に記載の汚泥処理装置において、前記堰の上端面を凸曲面で構成したことを特徴とする。
請求項6記載の本発明は、請求項1または2に記載の汚泥処理装置において、前記第2の処理槽に前記堰の上端面と前記第2の処理槽の底面とを結ぶ汚泥案内板を設け、前記汚泥案内板と前記堰の角度が0度以上45度以下としたものである。
請求項7記載の本発明は、請求項1または2に記載の汚泥処理装置において、前記第2の処理槽の内壁に疎水性の表面処理を施したことを特徴とする。
請求項8記載の本発明は、請求項1または2に記載の汚泥処理装置において、 前記超音波処理槽の上部に蓋体を設け、前記蓋体下部より消泡水を噴出することを特徴とする。
請求項9記載の本発明は、請求項1または2に記載の汚泥処理装置において、前記第1の処理槽内の液面を振動させる手段を有することを特徴とする。
請求項10記載の本発明は、請求項1または2に記載の汚泥処理装置において、 前記第1の処理槽内の液面の浮遊物を、前記第1の処理槽から前記第2の処理槽へ掃きだす手段を有することを特徴とする。
請求項11記載の本発明は、請求項1または2に記載の汚泥処理装置において、 前記第1の処理槽内の液面の浮遊物を、前記第1の処理槽から前記第2の処理槽へ風圧で押し流す送風手段を有することを特徴とする。
本発明は、超音波処理槽に超音波の音場空間を避けて空気を供給することにより、気泡による超音波の減衰を引き起こすことなく汚泥の溶存酸素濃度を高めることができる。このため、汚泥が高濃度であっても嫌気状態となるのを防ぎ、嫌気性泡沫の発生や悪臭の発生を防止し、かつ溶存酸素がキャビテーションの核となるので超音波によるキャビテーションを効率よく発生させることができるという効果を奏する。
また、本発明は、超音波処理槽を、堰によって第1の処理槽と第2の処理槽に区分し、第1の処理槽に処理汚泥の流入口と超音波振動子を備え、第2の処理槽に処理汚泥の流出口を備え、第2の処理槽を第1の処理槽の外部に設け、凸曲面で構成した堰の上端面を水平に保持し、第2の処理槽に堰の上端面と第2の処理槽の底面とを結ぶ汚泥案内板を設けることで超音波処理により発生する泡沫を超音波処理槽から効率良く除去し、超音波処理を安定化し、装置の信頼性を高めることができるという効果を奏する。
本発明の第1の実施の形態による汚泥処理装置は、超音波処理槽に超音波振動子を備えた汚泥処理装置において、超音波処理槽を、堰によって第1の処理槽と第2の処理槽に区分し、第1の処理槽に処理汚泥の流入口と超音波振動子を備え、第2の処理槽に処理汚泥の流出口を備え、第2の処理槽を第1の処理槽の外部に設け、堰の上端面を水平に保持し、第1の処理槽に曝気手段を設けたものである。本実施の形態によれば、第1の処理槽内の汚泥に空気を送り込むことができるので、第1の処理槽内の汚泥の溶存酸素濃度を維持し、汚泥が嫌気状態となるのを防ぎ、嫌気性泡沫の発生や悪臭の発生を防止することができる。また、堰の上端面が水平であるため、第1の処理槽から流出する超音波処理汚泥は堰の全面に渡って均一に流出し、その結果超音波処理槽内の汚泥の流れが整流されて偏りのない流れとなり、超音波処理が均一に行われる。
本発明の第2の実施の形態は、第1の実施の形態による汚泥処理装置において、第2の処理槽を第1の処理槽の両側部にそれぞれ設け、一方の第2の処理槽における堰の上端面と、他方の第2の処理槽における堰の上端面との高さを異ならせたものである。本実施の形態によれば、一方の第2の処理槽の流出口が異物などによって閉塞した場合であっても、他方の第2の処理槽に越流することができるので、汚泥の処理を確実に行うことができるとともに、オーバーフローを回避することができる。
本発明の第3の実施の形態は、第1、第2の実施の形態による汚泥処理装置において、第1の処理槽における超音波振動子の超音波照射面と超音波反射面とからなる超音波の音場空間の外部に曝気手段を設けたものである。本実施の形態によれば、超音波の音場空間を避けて空気を供給することができるために、気泡による超音波の減衰を引き起こすことなく第1の処理槽内の汚泥の溶存酸素濃度を高めることができ、汚泥が嫌気状態となるのを防ぎ、嫌気性泡沫の発生や悪臭の発生を防止し、かつ溶存酸素がキャビテーションの核となるので超音波によるキャビテーションをより効率よく発生させることができる。
本発明の第4の実施の形態は、第1、第2の実施の形態による汚泥処理装置において、音場空間と曝気手段を設けた曝気部とを仕切板で区切り、仕切板の下端と第1の処理槽の底部との間に空間を設けたものである。本実施の形態によれば、超音波の音場空間を避けて空気を供給することができるために、気泡による超音波の減衰を起こすことなく第1の処理槽内の汚泥の溶存酸素濃度を高めることができ、汚泥が嫌気状態となるのを防ぎ、嫌気性泡沫の発生や悪臭の発生を防止し、かつ溶存酸素がキャビテーションの核となるので超音波によるキャビテーションをより効率よく発生させることができる。また、曝気部と音場空間が仕切板で区切られ、仕切板の下端と第1処理槽の底部との間に空間が設けられているために、エアリフト効果による撹拌が効果的に行われ、超音波処理を効率よく行うことができる。
本発明の第5の実施の形態は、第1、第2の実施の形態による汚泥処理装置において、堰の上端面を凸曲面で構成したものである。本実施の形態によれば、第1の処理槽の液面に浮上した異物や泡沫が堰部分に滞留しにくく、効率的に第2の処理槽に排出することができる。
本発明の第6の実施の形態は、第1、第2の実施の形態による汚泥処理装置において、第2の処理槽に堰の上端面と第2の処理槽の底面とを結ぶ汚泥案内板を設け、汚泥案内板と堰の角度が0度以上45度以下としたものである。本実施の形態によれば、第1の処理槽から第2の処理槽へ越流する汚泥の流れが緩やかに曲がることができるので、堰の上端面や堰の第2の処理槽側の面に異物や泡沫の付着を防止することができる。
本発明の第7の実施の形態は、第1、第2の実施の形態による汚泥処理装置において、第2の処理槽の内壁に疎水性の表面処理を施したものである。本実施の形態よれば、第1の処理槽から堰を越流した汚泥が薄く延ばされて第2の処理槽を流下する際に、汚泥中の固形分が第2の処理槽内壁に付着することを防止でき、悪臭の発生を防ぐことができる。
本発明の第8の実施の形態は、第1、第2の実施の形態による汚泥処理装置において、超音波処理槽の上部に蓋体を設け、蓋体下部より消泡水を噴出するようにしたものである。本実施の形態によれば、第1の処理槽や第2の処理槽に泡沫が発生し、蓄積した場合でも、蓋体下部より消泡水を噴出することにより泡沫を消すことができ、悪臭の発生を防ぐことができる。
本発明の第9の実施の形態は、第1、第2の実施の形態による汚泥処理装置において、第1の処理槽内の液面を振動させる手段を有したものである。本実施の形態によれば、第1の処理槽に泡沫が発生し、蓄積した場合でも、第1の処理槽内の液面を振動させることにより、泡沫を堰を越流させて第2の処理槽へ押し流すことができ、悪臭の発生を防止することができる。
本発明の第10の実施の形態は、第1、第2の実施の形態による汚泥処理装置において、第1の処理槽内の液面の浮遊物を、第1の処理槽から第2の処理槽へ掃きだす手段を有したものである。本実施の形態によれば、第1の処理槽に泡沫が発生し、蓄積した場合でも、第1の処理槽内の液面の浮遊物を第2の処理槽へ掃きだすことにより、泡沫を堰を越流させて第2の処理槽へ押し流すことができ、悪臭の発生を防止することができる。
本発明の第11の実施の形態は、第1、第2の実施の形態による汚泥処理装置において、第1の処理槽内の液面の浮遊物を、第1の処理槽から第2の処理槽へ風圧で押し流す送風手段を有したものである。本実施の形態によれば、第1の処理槽に泡沫が発生し、蓄積した場合でも、第1の処理槽内の液面の浮遊物を第2の処理槽へ風圧によって泡沫を堰を越流させて第2の処理槽へ押し流すことができ、悪臭の発生を防止することができる。
以下、本発明による実施例の汚泥処理装置について、図面を参照して説明する。図1は本発明の一実施例による汚泥処理装置を示す構成図、図2は超音波処理槽50を上面からみた概略図、図3は超音波処理槽50を正面から見た断面の概略図、図4は超音波反応槽50を側面から見た断面の概略図である。工場や下水処理場などから排出される排液や汚泥は、図示しない排液貯留槽に貯留されている。この排液や汚泥に対して何らかの処理を施して再利用や減容を行う場合には、まず排液に含まれる異物を除去することが重要である。
本実施例による汚泥処理装置は、図1において本体ケース1内に、高速旋回分離槽20と低速旋回分離槽30と超音波処理槽50とを備えている。ここで高速旋回分離槽20と低速旋回分離槽30とによって異物分離装置が構成される。高速旋回分離槽20は上部が円筒状で、下部が円錐状のケーシングから構成されており、汚泥取込み管Aから取り込んだ汚泥を少量の中間処理汚泥と残りの汚泥に分岐させるとともに、汚泥に含まれる比較的大きく、重い異物を汚泥とともに汚泥返送管Cを通じて汚泥貯留槽へ還流させるものである。低速旋回分離槽30は円筒状の胴部分31とおわん状の底部分32とで構成されており,低速旋回分離槽30の胴部分31には、中間処理汚泥を低速旋回分離槽30に導入する槽間接続管Bと、処理汚泥を流出する処理汚泥流出管Dとを低速旋回分離槽30内に突き出して設けている。汚泥を導入する槽間接続管Bは、処理汚泥流出管Dより下方側で、底部分32よりも上方側に配置されており、槽間接続管Bの流出口33にはエルボが形成されている。
上記の構成において、低速旋回分離槽30内で胴部分31の接線方向へ中間処理汚泥を流出させ、流出させた中間処理汚泥の流速を使って低速旋回分離槽内に緩やかな旋回液流を形成し、低速旋回分離槽内の流れを整流すると共に、低速旋回液流によって発生する弱い遠心力で中間処理汚泥よりも重い質量の異物、例えばトイレットペーパーや毛髪等、を低速旋回分離槽の内周部へ緩やかに移動させつつ凝集させ、重力によって沈降分離することができる。一方、必要な処理汚泥のみを低速旋回分離槽30から取り出し、分離した異物は低速旋回分離槽30の底部の汚泥返送接続管Eから汚泥貯留槽1へ還流させている。処理汚泥流出管Dの導入口34は低速旋回分離槽30内の水面より下であり、導入口34は上側に開口しており、低速旋回分離槽30の水面に浮上した浮遊性の異物、底部32に沈降した沈降性の異物、及び旋回流による慣性力で低速旋回分離槽30の内周へ分離された異物を導入することなく、処理液の排出が可能となっている。このように、超音波反応槽50へ流入させる汚泥に含まれる異物を極力少なくすることで、超音波処理を効率よく行うことができ、超音波振動子の長寿命化を図ることができる。
図1〜3において、超音波処理槽50は、その内部に第1の処理槽51と第2の処理槽52A、52Bとを備え、第1の処理槽51と第2の処理槽52A、52Bとは、それぞれ堰53A、53Bによって区画され、第1の処理槽51内の汚泥は、堰53A、53Bを越流して第2の処理槽52A、52Bに導かれる構成となっている。堰53A、53Bは、第1の処理槽51又は第2の処理槽52A、52Bの内壁間に、内壁全幅に渡って上端面が水平となっている。また、堰53A、53Bの上端面は全幅に渡って凸曲面73とし、凸曲面73の第2の処理槽側から堰53A、53Bと約10度の角度で汚泥案内板74を設けている。更に、一方の第2の処理槽52Aにおける堰53Aの上端面と、他方の第2の処理槽52Bにおける堰53Bの上端面との高さを異ならせており、第2の処理槽52A、52B及び汚泥案内板74の内壁はフッ素樹脂によるコーティングが施してある。
また、第1の処理槽51は仕切板72によって、超音波振動子14の超音波照射面と超音波の反射面とからなる音場空間とエアレーター70によって曝気される曝気部とに仕切られており、仕切板72の下端と超音波処理槽50の底部の間には空間が設けられている。
また、第1の処理槽51の、堰53A側の面には、超音波振動子14がその放射面が鉛直方向と平行に向くように取り付けられ、この超音波振動子14の取り付けられた面と対向する面(反射壁)に、排液の流入口54が設けられている。この流入口54は、配管Dに接続されている。一方第2の処理槽52A、52Bの下部には、排液を排出する流出口55が設けられている。この流出口55は、配管Fに接続されている。また第1の処理槽51の底面には、第1の処理槽51の底面に沈殿した排液を排出するドレン口56を設けている。排液は、超音波振動子14の取り付け面の上方の堰53Aによって、超音波振動子14の上方から、堰53Aによって一定の水位を保って溢れさせる。
ここで、流入口54は、超音波振動子14の高さ方向に、下部から1/3以下の位置に設けるか、または、第1の処理槽51の底面から堰53Aまでの高さの1/3以下の位置に設ける。そしてこの流入口54は、第1の処理槽51内に波長λ以下の長さの突出部を形成して取り付けることが好ましい。なお、波長λとは超音波の発振周波数をf[Hz]、水中の音速をa[m/s]とした時にλ=a/f[m]で表される。
上記の構成において、堰53A、53Bの上端面が水平で凸曲面となっているので、堰53A、53Bの上端面における表面張力の影響を小さくすることができ、第1の処理槽51から流出する超音波処理汚泥を、堰53A、53Bの全面に渡って均一に流出させることができる。この結果、第1の処理槽51内の汚泥の流れが整流されて偏りのない流れとなり、超音波処理を均一に行うことができ、第1の処理槽51の液面に浮上した異物や泡沫が第1の処理槽51の堰部分53A、53Bに滞留しないようにすることができる。
また、堰53A、53Bの上端面を越流した超音波処理汚泥が汚泥案内板74を流下することで、堰53A、53Bを垂直に流下する場合に比べ、第1の処理槽51から越流する超音波処理汚泥の流れが滑らかに転向することとなり、堰53A、53Bの上端面に異物が付着することを防ぐことができ、特に、髪の毛やトイレットペーパーなどのように細長い形状の異物の付着を防ぐ場合に有効である。なお、第2の処理槽52A、52B及び汚泥案内板74の内壁はフッ素樹脂コーティングにより、汚泥や異物が付着し難くなっている。
また、汚泥案内板74の表面を超音波処理汚泥が流下する際に、汚泥案内板74に垂直な方向に汚泥の重さの分力が加わることとなり、汚泥と汚泥案内板間に摩擦力が生じ、汚泥案内板74の表面に異物が付着することを防ぐことができる。
また、一方の第2の処理槽52Aにおける堰53Aの上端面と、他方の第2の処理槽52Bにおける堰53Bの上端面との高さを異ならせることで、高さの低い堰53Aのみへ超音波処理汚泥を越流させることとなり、堰53Aを越流する超音波処理汚泥の流量を2倍にすることができるので、汚泥中の固形分が第2の処理槽52Aの内壁に付着し、悪臭の原因や流出口55の閉塞の原因となることを防ぐことができる。何らかの原因で、第2の処理槽52Aの流出口55が汚泥などによって詰まった場合であっても、超音波処理汚泥を堰53Aよりも高い53Bより越流させ、他方の第2の処理槽52Bの流出口55より流出させることができるので、汚泥の連続処理を確実に行うことができるとともに、超音波処理槽50のオーバーフローを回避することができる。
また、エアレーター70から気泡を第1の処理槽に送り込むことにより、曝気部の汚泥に上昇流を発生させることができ、仕切板72の下端と超音波処理槽50の底部との間の空間より、音場空間中の汚泥を引き込むことができ、音場空間中の汚泥に下降流を発生させることができ、第1の処理槽内を効率よく撹拌することができ、超音波による汚泥処理を効率よく行うことができる。また、超音波の音場空間と遮断された曝気部のみに気泡を供給し、音場空間の汚泥には溶存した状態で空気を供給することができるので、気泡の影響によって超音波の減衰を引き起こすことがなく、超音波によるキャビテーションの核となる溶存空気の濃度を維持することができるために、超音波によるキャビテーションを効率よく発生することができ、超音波により汚泥処理を効率よく行うことができる。
汚泥に超音波を照射することで、汚泥中の溶存気体がキャビテーションによって脱気され、処理槽内の汚泥が嫌気状態となり、嫌気性の泡沫が発生し、超音波処理槽内に蓄積して超音波の音場を乱すことにより、超音波による汚泥処理の効率が低下したり、超音波処理槽50の流出口55を嫌気性の泡沫が閉塞したり、悪臭を発生するなどの問題があった。特にMLSSが10,000mg/Lを超えるような高濃度の汚泥を処理する場合は、汚泥の流動性が悪いために上記のような問題が発生していた。特に、このような場合は本実施例のように、超音波処理槽50にエアレーター70から気泡を送り込んで曝気することが有効である。曝気は連続でも良いが、汚泥の性状に応じて、間欠的に曝気を行っても良い。
超音波処理槽50の上部には、蓋体60を設けている。この蓋体60は、第1の処理槽51と第2の処理槽52A、52Bとを覆うように設けられ、上部より配管Gによって消泡水が供給され、下部より消泡水を噴出するように構成されている。蓋体60には、複数の箱体61が形成され、これらの箱体61には複数の消泡水噴出孔62を、箱体61の下面だけでなく側壁にも多数設けている。
このように、複数の箱体61内に消泡水を導き、この箱体61内の消泡水を噴出させることで、超音波処理槽50の水面へ均一に散水することができ、第1の処理槽51の水面に発生した泡沫を消泡することができる。なお、消泡水を使用しない場合は、超音波処理槽50の外壁をモーターに取り付けたカムで振動させ、第1の処理槽の液面に波を起こし、第1の処理槽51の水面に発生した泡沫を堰53A、53Bより強制的に越流させてもよい。
また、第1の処理槽51の水面に水平に移動できるゴム製の泡沫除去板を設け、間欠的にこの泡沫除去板を移動させることで、第1の処理槽51の水面に発生した泡沫を堰53A、53Bより強制的に越流させてもよい。
また、超音波処理槽50の側面にスリットを設け、このスリットから空気を第1の処理槽51の水面に向かって吹き出すことで、第1の処理槽51の水面に発生した泡沫を風圧によって堰53A、53Bより強制的に越流させてもよい。
本発明による汚泥処理装置は、工場や、排水処理施設などから排出される様々な排液に対して適用することができる。
本発明の一実施例による汚泥処理装置を示す構成図 本実施例による超音波処理槽を上面からみた概略図 本実施例による超音波処理槽を正面からみた断面の概略図 本実施例による超音波処理槽を側面からみた断面の概略図
符号の説明
1 本体ケース
2 制御盤
3 漏水センサー
4 アジャスタ
5 本体ケース仕切板
14 超音波振動子
15 超音波発振器
20 高速旋回分離槽
30 低速旋回分離槽
31 胴部分
32 底部
33 流出口
34 導入口
35 バルブ
36 排出口
41 電動制御バルブ
42 流量計
43 三方弁
44 消泡水導入管
50 超音波処理槽
51 第1の処理槽
52A,52B 第2の処理槽
53A,53B 堰
54 流入口
55 流出口
56 ドレン口
57 バルブ
58 UV灯
60 蓋体
61 箱体
62 噴出孔
70 エアレーター
71 空気配管
72 仕切板
73 堰上端凸曲面
A,B,C,D,E,F,G,H 配管

Claims (11)

  1. 超音波処理槽に超音波振動子を備えた汚泥処理装置において、前記超音波処理槽を、堰によって第1の処理槽と第2の処理槽に区分し、前記第1の処理槽に汚泥の流入口と前記超音波振動子を備え、前記第2の処理槽に超音波処理汚泥の流出口を備え、前記第2の処理槽を前記第1の処理槽の外部に設け、前記堰の上端面を水平に保持し、前記第1の処理槽に曝気手段を設けた汚泥処理装置。
  2. 前記第2の処理槽を前記第1の処理槽の両側部にそれぞれ設け、一方の前記第2の処理槽における前記堰の上端面と、他方の前記第2の処理槽における前記堰の上端面との高さを異ならせた請求項1記載の汚泥処理装置。
  3. 前記第1の処理槽における前記超音波振動子の超音波照射面と超音波反射面とからなる超音波の音場空間の外部に前記曝気手段を設けた請求項1または2に記載の汚泥処理装置。
  4. 前記超音波の音場空間と前記曝気手段を設けた曝気部とを仕切板で区切り、前記仕切板の下端と前記第1の処理槽の底部との間に空間を設けた請求項1または2に記載の汚泥処理装置。
  5. 前記堰の上端面を凸曲面で構成したことを特徴とする請求項1または2に記載の汚泥処理装置。
  6. 前記第2の処理槽に前記堰の上端面と前記第2の処理槽の底面とを結ぶ汚泥案内板を設け、前記汚泥案内板と前記堰の角度が0度以上45度以下である請求項1または2に記載の汚泥処理。
  7. 前記第2の処理槽の内壁に疎水性の表面処理を施したことを特徴とする請求項1または2に記載の汚泥処理装置。
  8. 前記超音波処理槽の上部に蓋体を設け、前記蓋体下部より消泡水を噴出することを特徴とする請求項1または2に記載の汚泥処理装置。
  9. 前記第1の処理槽内の液面を振動させる手段を有することを特徴とする請求項1または2に記載の汚泥処理装置。
  10. 前記第1の処理槽内の液面の浮遊物を、前記第1の処理槽から前記第2の処理槽へ掃きだす手段を有することを特徴とする請求項1または2に記載の汚泥処理装置。
  11. 前記第1の処理槽内の液面の浮遊物を、前記第1の処理槽から前記第2の処理槽へ風圧で押し流す送風手段を有することを特徴とする請求項1または2に記載の汚泥処理装置。
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