JP4482173B2 - プラスチックフィルム包装装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、プラスチックフィルム包装装置に関し、特に、プラスチックフィルム延伸装置を備えたプラスチックフィルム包装装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
長尺物、例えば、複数の重ねられた長尺平板や、短尺物、例えば、複数の重ねられた短尺な箱などの被包装物をプラスチックフィルムで包装するプラスチックフィルム包装装置としては、図3乃至び図5に示すようなものが知られている。
【0003】
図3で良くわかるように、全体的に参照番号100で示す包装システムが、プラスチックフィルム包装装置101と、この上流及び下流に夫々配置された、被包装物、ここでは、複数の重ねられた長尺平板Aを搬送するための搬送装置102、103と、下流側の搬送装置103の下流に配置されたフィルム切断装置104とを有する。
【0004】
上記包装システムでは、被包装物Aは、搬送装置102によって前後に所定間隔を隔てて断続的にプラスチックフィルム包装装置101まで搬送され、該プラスチックフィルム包装装置101によって前後に隣接した被包装物Aと共に連続的に包装された後、搬送装置103によってフィルム切断装置104まで搬送され、該フィルム切断装置104が、前後に隣接した被包装物A間に延びるプラスチックフィルムを切断する。
【0005】
プラスチックフィルム包装装置101を包装システム100の上流側から下流側に向かって見たときのプラスチックフィルム包装装置101の右側面を概略的に示す図4から良くわかるように、プラスチックフィルム包装装置101は、内側環状固定部材110と、該固定環状部材110の外周で軸受けされた外側環状回転部材111とを有する。
【0006】
内側環状固定部材110の内周部には包装システム100の上流に向かって突出する環状フランジが形成され、かかる環状フランジの外面に亘って外歯が設けられている。同様に、外側環状回転部材111の外周部にも、包装システム100の上流に向かって突出する環状フランジが形成され、かかる環状フランジの外(周)面に亘って外歯が設けられている。この外側環状回転部材111の外歯には、図5で良くわかるように、モータMの出力軸に取り付けられたピニオンPが係合されている。
【0007】
内側環状固定部材110の外歯と噛み合うように遊星歯車112が配置され、この遊星歯車112の回転軸は、外側環状回転部材111の環状フランジに固定された取付プレートP1で軸受けされて、該取付プレートP1を越えて延びる。
【0008】
遊星歯車112の回転軸には、変速装置113、すなわち、直径の異なる複数のプーリーが取り付けられている。取付プレートP1には別の回転軸がまた軸受けされ、この回転シャフトには一対のプーリー114、115が固定されている。プーリー114と、プーリー113のうちの何れか1つのプーリーとにはタイミングベルトT1が掛け回される。
【0009】
外側環状回転部材111には環状フランジと反対側に取付プレートP2が固定され、この取付プレートP2には、フィルム供給ローラ116の回転軸と、プラスチックフィルム延伸装置を構成する第1ローラ117及び第2ローラ118の回転軸とが軸受けされている。フィルム供給ローラ116に取り付けられたフィルムロールからのプラスチックフィルムを延伸させるためのプラスチックフィルム延伸装置の構造は、例えば、特開平7-64331号公報などから既知であるので、ここでは詳述しない。要するに、第1ローラ117及び第2ローラ118の夫々の外周部には、一定間隔に隔てられた複数の突状部と、これらの隣接した突状部間に構成された溝部とが形成され、第1ローラの突状部、溝部に夫々第2ローラ118の溝部、突状部が嵌まり込むように構成されている。
【0010】
図5で良くわかるように、第1ローラ117の回転軸は取付プレートP2を貫通して外側環状回転部材111の環状フランジを越えて延び、該外側環状回転部材111の環状フランジを越えたところで第1ローラ117の回転軸にプーリー119が取り付けられている。この第1ローラ117のプーリー119とプーリー115とにはタイミングベルトT2が掛け回されている。
【0011】
上記プラスチックフィルム包装装置101の構造では、モーターMが作動することによって内側環状固定部材110に対して外側環状回転部材111が回転される。すると、外側環状回転部材111に回転軸が支持された遊星歯車112が内側環状固定部材110の外歯と噛み合いながら回転(自転)し、これにより、遊星歯車112の回転軸に取り付けられたプーリー113が回転される。プーリー113の回転は、プーリー114、115、119及びタイミングベルトT1、T2を介して第1ローラ117を回転させ、この結果、第1ローラ117は、その回転量に応じてフィルム供給ローラ116からプラスチックフィルムFを常時一定量強制的に引き出す。
【0012】
かくして、フィルム供給ローラ116に取り付けられたプラスチックフィルムロールからプラスチックフィルムFの先端を引き出して、図3に示すように、第1ローラ117と第2ローラ118との間に通してから、被包装物Aの側面に取り付けた後、モーターMを作動させると、フィルム供給ローラ116が外側環状回転部材111と共に、内側環状固定部材110、かくして、被包装物Aに対して回転移動(被包装物Aの周囲を周回)し、第1ローラ117の回転(自転)によりプラスチックフィルムFを延伸させながら、被包装物Aを包装する。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】
上記構成のプラスチックフィルム包装装置101では、タイミングベルトT1が掛け回されるプーリー114とプーリー113との直径比に応じて、常に一定量のプラスチックフィルムFが、、プラスチックフィルム延伸装置117、118を介してフィルム供給ローラ116から繰り出されることになる。
【0014】
被包装物Aの包装すべき外周形状が円形であるときには、包装に必要とされるプラスチックフィルムFの量は常に一定であるから、プラスチックフィルムFを常時一定量供給しても問題は生じない。
【0015】
しかしながら、被包装物Aの包装すべき外周形状が円形以外であるとき、例えば、長方形であるときには、包装に必要とされるプラスチックフィルムFの量は、かかる長方形の隅部から長辺を包装するときには多く必要とされるのに対して、隅部から短辺を包装するときには少なくてすむから、常に一定ではない。
【0016】
かかる場合、短辺を包装するのに必要な量を供給するようにプーリー113、114間の径の比率を決定すると、長辺を包装するときにプラスチックフィルムFに過剰な張力がかかってしまい、プラスチックフィルムFの破断のおそれがあるから、長辺を包装するのに必要な量を供給するようにプーリー113、114間の径の比率を決定せざるを得なかったが、この場合、短辺を包装するときにプラスチックフィルムFが余分に供給されてしまうことになり、プラスチックフィルムFを被包装物Aの短辺部にぴったり密着させることができない、という問題があった。
【0017】
従って、本発明は、上述した従来技術の問題点を解決するためになされたものであり、被包装物の包装すべき外周形状に応じて、包装するのに必要な量のプラスチックフィルムを供給することができるプラスチックフィルム包装装置及び方法を提供することを目的とする。
【0018】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明のプラスチックフィルム包装装置は、フィルム供給ローラに取り付けられたプラスチックフィルムロールのプラスチックフィルムを延伸させて被包装物を包装するプラスチックフィルム包装装置であって、回転自在に支持された第1環状回転部材を有し、前記フィルム供給ローラ及び前記プラスチックフィルムロールのプラスチックフィルムを延伸させるためのフィルム延伸装置が前記第1環状回転部材に取り付けられ、前記フィルム延伸装置が、プラスチックフィルムを少なくとも長手方向に延伸させるための、前記第1環状回転部材に回転自在に支持された一対のフィルム延伸ローラを備え、前記第1環状回転部材を回転させるための第1駆動手段と、前記第1環状回転部材と同軸に回転自在に支持された第2環状回転部材と、該第2環状回転部材に負荷を加えるための負荷提供装置とを有し、前記フィルム延伸ローラのうちの一方は、前記第2環状回転部材と係合され、該第2環状回転部材に対して前記第1環状回転部材と共に回転移動されたときに、前記負荷提供装置によって前記第2環状回転部材に加えられた負荷の大きさに応じて回転され、該回転の量に応じて前記フィルム供給ローラからプラスチックフィルムを引き出す、ことを特徴としている。
【0019】
上記構成のプラスチックフィルム包装装置によれば、第1駆動手段によって第1環状回転部材が回転されると、該第1環状回転部材と共にフィルム供給ローラ及びフィルム延伸装置が回転される。他方、第2環状回転部材に対しては負荷提供装置によって一定の負荷が加えられているので、第2環状回転部材と係合されているフィルム延伸装置のフィルム延伸ローラは、第2環状回転部材に加えられた負荷の大きさに応じて回転されてプラスチックフィルムを延伸し、このフィルム延伸ローラの回転量に応じてフィルム供給ローラからプラスチックフィルムが繰り出される。このフィルム延伸ローラによつて延伸されて繰り出されるプラスチックフィルムの量が、被包装物を包装するのに必要な量よりも少ないときには、第1環状回転部材の回転により不足分のプラスチックフィルムの量がフィルム供給ローラから引き出されることになる。
【0020】
また、本発明においては、前記負荷提供装置は、前記第2環状回転部材に加える負荷の大きさを調整することができるようになっているのが好ましい。このように負荷提供装置を構成することによって、被包装物の形状、寸法に応じて第2環状回転部材に加える負荷を変えることができる。従ってまた、負荷の大きさを無段階調整することができるようになっているのが更に好ましい。
【0021】
更に、前記プラスチックフィルムを前記一対のフィルム延伸ローラ間に通すためのフィルム挿通用駆動装置を有するのが好ましい。
【0022】
上記目的を達成するために、本発明のプラスチックフィルム包装方法は、フィルム供給ローラに取り付けられたロール状のプラスチックフィルムの先端を被包装物に取り付け、前記プラスチックフィルムを延伸させながら、前記フィルム供給ローラを被包装物の周囲を周回させることによって被包装物を包装するプラスチックフィルム包装方法において、前記被包装物を包装するのに必要な前記プラスチックフィルムの量の一部を延伸させて供給し、前記被包装物を包装するのに必要な前記プラスチックフィルムの量の残部を前記フィルム供給ローラを前記被包装物の周囲を周回させることによって供給する、ことを特徴とする。
【0023】
【発明の実施の形態】
以下、添付図面を参照して、本発明の一実施形態について説明する。この実施形態は、本発明を、2軸フィルム延伸装置を備えたプラスチックフィルム包装装置に適用したものである。
【0024】
図1及び図2に全体を参照番号1で示す本発明によるプラスチックフィルム包装装置は、図3乃至図5に示した包装システム100のプラスチックフィルム包装装置101に代えて使用することができるものである。従って、ここでは、プラスチックフィルム包装装置1以外の包装システムについては繰り返し説明しない。
【0025】
プラスチックフィルム包装装置1を包装システム100の下流側から上流側に向かって見たときのプラスチックフィルム包装装置1の左側面を概略的に示す図1から良くわかるように、プラスチックフィルム包装装置1は、固定環状部材30の外周に回転自在に支持された第1環状回転部材2を有し、該第1環状回転部材2はその外周に歯を備えている。この第1環状回転部材2の外周歯には、モータ3の出力軸に取り付けられたピニオン4が係合するようになっている。すなわち、第1環状回転部材2の外周歯、モータ3及びピニオン4によって、第1環状回転部材を回転させるための第1駆動手段が構成されている。
【0026】
第1環状回転部材2には取付プレート5が固定され、該取付プレート5には2軸フィルム延伸装置が取り付けられている。2軸フィルム延伸装置は、プラスチックフィルムFを長手方向に伸ばすための一対の第1低速ローラ6及び第2高速ローラ7と、プラスチックフィルムFを幅方向に伸ばすための一組の所謂バナナローラ8、駆動ローラ9及びアイドルローラ10とを有する。これらの2軸延伸装置もまた当業者に良く知られているものであるので、ここではその原理、構造について詳述しない。
【0027】
第1低速ローラ6及び第2高速ローラ7は同径であり、各ローラ6、7の回転軸は、取付プレート5によって回転自在に支持されると共に、取付プレート5及び第1環状回転部材2を貫通して延びる。取付プレート5及び第1環状回転部材2を貫通して延びる第1低速ローラ6及び第2高速ローラ7の回転軸の端部には、夫々、ピニオン11、12が取り付けられている。ピニオン11、12は、互いに噛み合うように配置され、第2高速ローラ7の回転(角)速度が第1低速ローラ6の回転(角)速度よりも速くなるように構成されている。
【0028】
バナナローラ8、駆動ローラ9及びアイドルローラ10の各回転軸もまた取付プレート5に回転自在に支持され、駆動ローラ9の回転軸は取付プレート5及び第1環状回転部材2を貫通して延びる。取付プレート5及び第1環状回転部材2を貫通して延びる駆動ローラ9の回転軸の端部にはピニオン13が取り付けられ、このピニオン13には、第1環状回転部材2に取り付けられたモータ(図示せず)の出力軸のピニオンと係合されている。
【0029】
取付プレート5にはまたフィルム供給ローラ14が回転自在に支持され、このフィルム供給ローラ14にはプラスチックフィルムFのロールが取り付けられるようになっている。
【0030】
プラスチックフィルム包装装置1はまた、第1環状回転部材2と同軸に、固定環状部材30の外周に回転自在に支持された第2環状回転部材15を有し、該第2環状回転部材15もまたその外周に歯を備えている。この第2環状回転部材15の外周歯には、第1低速ローラ6のピニオン11が係合するようになっている。従って、第2環状回転部材15の回転が第1低速ローラ6に伝達され、第1低速ローラ6が回転すると第2高速ローラ7が増速して回転されることになる。
【0031】
プラスチックフィルム包装装置1は更に、第1低速ローラ6がプラスチックフィルムを供給する方向にピニオン11を回転させるため、第2環状回転部材15に負荷を加えるための負荷提供装置16を有する。
【0032】
負荷提供装置16は、第2環状回転部材15の外周歯に係合されたピニオン17と、該ピニオン17の回転軸に連結されたブレーキ装置(図示せず)とを有する。本実施形態では、上記ブレーキ装置に既知の所謂電磁パウダークラッチを用いている。
【0033】
この電磁パウダークラッチは、簡単に説明すると、円筒状ハウジングと、出力部材とを有する。円筒状ハウジングの外周部には直流電流が流されるコイルからなる電磁石が設けられている。出力部材は、一方の端部にピニオン17が取り付けられ、円筒状ハウジングで回転自在に支持された出力軸と、この出力軸の他方の端部に取り付けられた回転部材とを有する。回転部材は、電磁石の内方で円筒状ハウジングの内部空間に配置され、円筒状ハウジングによって回転自在に支持されている。円筒状ハウジングの内部空間にはまた、磁性粉体(パウダー)が収容されている。
【0034】
前記コイルが通電されて励磁状態になると、円筒状ハウジング内の磁性粉体は、コイルによって作り出された磁束の磁路に沿って鎖状に繋がって固化する。磁束は出力部材の回転部材にも及ぶように設計されているため、鎖状に繋がって固化した磁性粉体は、固定されている円筒状ハウジングと、出力部材の回転部材とを結合する。この結合力はコイルに流す電流量を調節することによって無段階に制御することができる。この結果、円筒状ハウジングと出力部材の回転部材との結合力の大きさに応じて、円筒状ハウジングに対する出力部材の回転、かくして、ピニオン17を介して係合されている第2環状回転部材15の回転に、制動を加えることができる。この場合、出力部材の回転部材に加えられる制動力が大きくなればなるほど、ピニオン17を介して第2環状回転部材15に加えられる負荷が大きくなり、その結果、第2環状回転部材15に対して第1低速ローラ6が回転する量、すなわち、第1低速ローラ6及び第2高速ローラ7から繰り出されるプラスチックフィルムFの量は多くなる。
【0035】
換言すると、負荷提供装置16によって第2環状回転部材15に負荷を加えることなく、モータ3のピニオン4により第1環状回転部材2を回転させると、第1環状回転部材2の第1低速ローラ6のピニオン11は、第2環状回転部材15を直結状態で連行してしまい、第2環状回転部材15は第1環状回転部材2と共に公転移動することになり、この場合には、ピニオン11は、全く回転(自転)されず、従って、第2高速ローラ7を回転させることはできず、プラスチックフィルムFを積極的に延伸供給することもできない。
【0036】
ところが、上述したように、負荷提供装置16によって第2環状回転部材15に負荷が加えられると、第2環状回転部材15の回転(角)速度は第1環状回転部材2の回転(角)速度よりも遅くなるから、第1低速ローラ6は第2環状回転部材15に対して回転(公転)移動しながら回転(自転)することになり、この回転(自転)により、プラスチックフィルムFが延伸供給されることになる。第1低速ローラ6(ピニオン11)は、第1環状回転部材2と共に回転(公転)移動されるときに、第2環状回転部材15に加えられた負荷(第1環状回転部材2と第2環状回転部材15との回転(角)速度差)の大きさに応じて第2環状回転部材15に対して回転(自転)され、この回転(自転)の量に応じてプラスチックフィルムFをフィルム供給ローラ14から積極的に引き出して延伸供給する。
【0037】
負荷提供装置16は、第2環状回転部材15の回転に「ブレーキ」を掛けてプラスチックフィルムFを延伸させる、又は、プラスチックフィルムFに「張力」を掛けるという意味で、「テンションブレーキ」と呼ぶことができる。
【0038】
フィルム供給ローラ14からのプラスチックフィルムFの先端を被包装物Aに取り付けた状態で、負荷提供装置16によって第2環状回転部材15に負荷を加えることなく第1環状回転部材2を回転させるときには、フィルム供給ローラ14から第1低速ローラ6及び第2高速ローラ7を介してプラスチックフィルムFを繰り出す又は引き出すための力は、モータ3による第1環状回転部材2の回転のみによって提供されることになるが、この場合、プラスチックフィルムFは、第1低速ローラ6及び第2高速ローラ7による抵抗により破断してしまう。
【0039】
コイルが消磁されたときには、磁性粉体は、円筒状ハウジングと駆動軸の出力部材の回転部材との結合を解き、出力部材の回転部材は円筒状ハウジングに対して自由に回転し、第2環状回転部材15に負荷は加えられない。
【0040】
以上の説明から理解されるように、本発明では、フィルム供給ローラ14から第1低速ローラ6及び第2高速ローラ7を介してプラスチックフィルムFを繰り出す又は引き出すための力は、負荷提供装置16によって第2環状回転部材15に加えられる負荷と、モータ3によって第1環状回転部材2に加えられる回転力とによつて提供される。
【0041】
プラスチックフィルム包装装置1によって、例えば、厚さ25μ、幅25cmのプラスチックフィルムFを2倍の長さに伸ばして被包装物Aを包装するのに40kgfの力が必要とされるとすると、例えば、負荷提供装置16によって36kgfの力を第2環状回転部材15に加え、残り4kgfの力を、第1環状回転部材2の回転により、先端部が被包装物Aに取り付けられているプラスチックフィルムFをフィルム供給ローラ14から引っ張らせることによって提供することができる。
【0042】
第1低速ローラ6及び第2高速ローラ7によって供給されるプラスチックフィルムの量は、第1環状回転部材2の移動量に対して、プラスチックフィルムを延伸させることなく被包装物を包装するのに必要となるプラスチックフィルム量が最も少なくてすむ被包装物の領域におけるプラスチックフィルム量以下になるように、負荷提供装置16(のコイルに流される電流量)によって調節しておくのが良い。これにより、第1低速ローラ6及び第2高速ローラ7によって過剰量のプラスチックフィルムが供給されないようにすることができる。
【0043】
プラスチックフィルムFを延伸させて被包装物を包装するのに必要となる力が同じである場合、第2環状回転部材15に加えられる負荷を小さくすればするほど、従って、第1環状回転部材2の回転によりプラスチックフィルムFを引き出す力を大きくすればするほど、被包装物をより大きな張力をもってプラスチックフィルムで包装することになる。
【0044】
プラスチックフィルム包装装置1はまた、包装を開始するに先立って、フィルム供給ローラ14のプラスチックフィルムFを第1低速ローラ6及び第2高速ローラ7の間に通すためのフィルム挿通用駆動装置18を有する。このフィルム挿通用駆動装置18は、一方向クラッチを備えたモータ19と、該モータ19の出力軸に取り付けられたピニオン20とを有し、該ピニオン20は第2環状回転部材15の外周歯に係合されている。
【0045】
プラスチックフィルムFの先端部を収斂させて第1低速ローラ6及び第2高速ローラ7の間に通した後、モータ19を作動させると、ピニオン20を介して第2環状回転部材15が回転され、プラスチックフィルムFをその幅全体に亘って第1低速ローラ6及び第2高速ローラ7の間を通すことができる。この状態でモータ19を更に作動させることにより、プラスチックフィルムFの先端部を第2高速ローラ7、バナナローラ8、駆動ローラ9及びアイドルローラ10に掛けまわし、被包装物Aに付けることができる。
【0046】
尚、一方向クラッチ(図示せず)は、第1低速ローラ6がプラスチックフィルムFを延伸供給するように第2環状回転部材15を回転させる方向にのみ、すなわち、図1で見たとき反時計方向にのみ、モータ19の回転をピニオン20に伝達する。従って、包装作業中図1で見たとき時計方向に回転される第2環状回転部材15と係合されているピニオン20の回転は、一方向クラッチ(図示せず)によりモータ19に伝達されない。
【0047】
次に、上記実施形態の動作を説明する。
【0048】
プラスチックフィルム包装装置1によって被包装物AをプラスチックフィルムFで包装するに当たっては、先ず、フィルム供給ローラ14にセットされたプラスチックフィルムロールからプラスチックフィルムFの先端部を引き出し、このプラスチックフィルムFの先端部を収斂させて第1低速ローラ6及び第2高速ローラ7の間に通してモータ19を作動させ、プラスチックフィルムFをその幅全体に亘って第1低速ローラ6及び第2高速ローラ7の間に通す。次いで、モータ19を更に作動させてプラスチックフィルムFを更に引き出し、引き出されたプラスチックフィルムFを第2高速ローラ7、バナナローラ8、駆動ローラ9及びアイドルローラ10に掛けまわした後、被包装物Aに取り付ける。
【0049】
次いで、モータ3と負荷提供装置16のモータ(図示せず)とを作動させる。すると、モータ3の出力軸に取り付けられたピニオン4によって第1環状回転部材2が回転され、該第1環状回転部材2に取り付けられたフィルム延伸装置6〜10が公転移動し、これにより、先端が被包装物Aに取り付けられたプラスチックフィルムFをフィルム供給ローラ14から第1低速ローラ6及び第2高速ローラ7を介して引き出す力が発生するのと同時に、負荷提供装置16によって第2環状回転部材15に負荷が掛けられ、該第2環状回転部材15に係合しているフィルム延伸装置の第1低速ローラ6が第2環状回転部材15に対して回転(自転)されてプラスチックフィルムFをフィルム供給ローラ14から引き出す力が発生する。
【0050】
第1低速ローラ6の回転(自転)によりフィルム供給ローラ14から引き出されるプラスチックフィルムFの量は、いかなる場合にも被包装物Aを包装するのに必要な量以下であり(換言すると、必要な量以下のフィルムしか引き出されないような大きさの負荷を負荷提供装置16によって第2環状回転部材15に掛け)、被包装物Aを包装するのに必要なプラスチックフィルムFの残りの量は、被包装物Aに対する第1環状回転部材2に取り付けられたフィルム供給ローラ14及びフィルム延伸装置6〜10の公転移動によってフィルム供給ローラ14から引き出される。
【0051】
尚、第1低速ローラ6及び第2高速ローラ7からのプラスチックフィルムFは、バナナローラ8によりフィルムの幅方向に延伸され、駆動ローラ9によって駆動されることによって所謂ネックダウンが阻止されて、アイドルローラ10から被包装物Aに供給される。
【0052】
本発明は、上述した実施形態に限定されることなく以下のような種々の変更が可能である。
【0053】
例えば、上記実施形態では、フィルム延伸装置は、所謂2軸延伸装置として構成され、プラスチックフィルムFを長手方向に延伸させるための機構6、7に加えて、プラスチックフィルムFを幅方向に延伸させるための機構8〜10をも備えていたけれども、この幅方向延伸機構8〜10を省略して1軸延伸装置6、7としても良い。他方、フィルム延伸装置を2軸延伸装置として構成する場合でも、プラスチックフィルムFを長手方向及び幅方向の2軸に延伸することができるように第1低速ローラ6及び第2高速ローラ7を構成し、機構8〜10を省略しても良い。
【0054】
また、上記実施形態では、本発明のプラスチックフィルム包装装置1を図3に示した包装システム100のプラスチックフィルム包装装置101に代えて使用した例を説明したけれども、本発明のプラスチックフィルム包装装置は別の形態の包装システムに使用することもできる。例えば、被包装物を搬送する搬送装置がプラスチックフィルム包装装置の上流、下流で分離されておらず、プラスチックフィルム包装装置が、被包装物と共に搬送装置をも一時的に包装するタイプの包装システムに、本発明のプラスチックフィルム包装装置を使用することもできる。
【0055】
【発明の効果】
以上のとおり、本発明は、被包装物の包装すべき外周形状に応じて、包装するのに必要な量のプラスチックフィルムを供給するプラスチックフィルム包装装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のプラスチックフィルム包装装置の一実施形態を示す概略左側面図である。
【図2】図1に示すプラスチックフィルム包装装置の概略平面図である。
【図3】従来の包装システムを示す概略正面図である。
【図4】図3に示す包装システムのプラスチックフィルム包装装置を示す概略右側面図である。
【図5】図4に示すプラスチックフィルム包装装置の概略平面図である。
【符号の説明】
1 プラスチックフィルム包装装置
3、4 第1駆動手段
6〜10 フィルム延伸装置
14 フィルム供給ローラ
15 第2環状回転部材
16 負荷提供装置
F プラスチックフィルム
Claims (1)
- フィルム供給ローラに取り付けられたプラスチックフィルムロールのプラスチックフィルムを延伸させて被包装物を包装するプラスチックフィルム包装装置であって、
回転自在に支持された第1環状回転部材を有し、前記フィルム供給ローラ及び前記プラスチックフィルムロールのプラスチックフィルムを延伸させるためのフィルム延伸装置が前記第1環状回転部材に取り付けられ、前記フィルム延伸装置が、プラスチックフィルムを少なくとも長手方向に延伸させるための、前記第1環状回転部材に回転自在に支持された一対のフィルム延伸ローラを備え、
前記第1環状回転部材を回転させるための第1駆動手段と、
前記第1環状回転部材と同軸に回転自在に支持された第2環状回転部材と、
該第2環状回転部材に負荷を加えるための負荷提供装置とを有し、該負荷提供装置は、第2環状回転部材と係合したピニオンと、ピニオンの回転軸に連結されたブレーキ装置である電磁パウダークラッチと、からなり、
前記フィルム延伸ローラのうちの一方は、前記第2環状回転部材と係合され、該第2環状回転部材に対して前記第1環状回転部材と共に回転移動されたときに、前記負荷提供装置によって前記第2環状回転部材に加えられた負荷の大きさに応じて回転され、該回転の量に応じて前記フィルム供給ローラからプラスチックフィルムを引き出す、
プラスチックフィルム包装装置。
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JP10496399A Expired - Lifetime JP4482173B2 (ja) | 1999-04-13 | 1999-04-13 | プラスチックフィルム包装装置 |
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JP (1) | JP4482173B2 (ja) |
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JP4841050B2 (ja) * | 2001-01-18 | 2011-12-21 | グンゼ株式会社 | 延伸フィルムによる包装装置 |
-
1999
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