JP4478714B2 - イガイ接着蛋白質 - Google Patents

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Description

本発明はイガイ由来のバイオ接着剤に関し、より詳しくは新規のMGFP−5(Mytilus galloprovincialis foot protein−5)蛋白質及びMGFP−5とFP(Foot Protein)−1間の組換え蛋白質に関するものである。
イガイは特別な非水溶性接着剤を生産及び分泌するので、効果的な耐水性バイオ接着剤の潜在的原料として研究されている。イガイは足から延び出す足糸で水中表面に固く付着する。各足糸の端部には耐水性接着剤を含んでいて、接着プラーク(plaque)で濡れた固体表面に固定できる(非特許文献1)。このような強力で柔軟な耐水性接着剤はバイオテクノロジー分野における潜在的利用の可能性が注目されている。イガイ由来接着蛋白質はまた、人体に無害で免疫反応を起こさないので、医薬用途の接着剤として使用することができる(非特許文献2)。さらに、前記イガイ由来接着蛋白質は生分解できるので、環境親和的な長所も持っている。
足糸は近部位と遠部位に区分することができる。近部位はイガイ足の幹腺(stem gland)に連結されており、遠部位は接着プラークに連結されている。前記接着プラークは5種の蛋白質、つまり、FP(foot protein)−1乃至FP−5からなっている(非特許文献3)。
イガイ接着蛋白質のほとんどはチロシン残基の水酸化過程から誘導された3,4−ジヒドロキシフェニル−L−アラニン(DOPA)を高い比率で含んでおり(非特許文献4)、付着面に隣接した接着蛋白質でDOPA残基の含有率が最も高い(非特許文献5)。これとは対照的に、DOPA残基のないイガイ接着蛋白質類似体は接着性が顕著に減少することが認められる (非特許文献6)。また、DOPA残基は酸化過程を経て転換されたドーパキノン(Dopa o−quinone)と接着蛋白質間の架橋化を誘導すると確認されたことがある。つまり、イガイ接着蛋白質のDOPA含有率は接着特性と密接な関連性がある。
現在、イガイから抽出した接着蛋白質産物であるセル−タック(Cell−Tak)が商業的に市販されている。前記接着剤は主にFP−1及びFP−2蛋白質からなっており、少量のFP−3が含まれている。しかし、これらの抽出過程は1mgの蛋白質を抽出するのに10,000個のイガイが使用される労働集約的で、非効率的な方法である(非特許文献7)。
これに、大腸菌や酵母のような発現システムを通じて組換えイガイ蛋白質、例えばFP−1を生産するための研究が行われている。しかし、イガイ接着蛋白質は非常に偏よったアミノ酸の組成を有し、例えば、FP−1の場合、全アミノ酸の中で89%が5種のアミノ酸からなっている。また、イガイとその他の発現システム間のコドン利用(codon usage)の差(tRNA利用問題点)及び低い蛋白質収率のような多くの問題によって機能的で経済的なイガイ接着蛋白質の生産が難しいのが実情である(特許文献1,非特許文献8〜10)。
米国特許第5242808号明細書 Waite, J. H., Biology Review. 58: 209-231 (1983) Dove et al., Journal of American Dental Association. 112: 879 (1986) Deming, T. J., Current Opinion in Chemical Biology. 3: 100-105 (1999) Waite, J. H., Biology Review. 58: 209-231 (1983) Waite, J. H., Integr. Comp. Biol. 42: 1172-1180 (2002) Yu et al., Journal of American Chemical Society. 121: 5825-5826 (1999) Morgan, D., The Scientist. 4: 1-6 (1990) Filpula et al., Biotechnol. Prog. 6: 171-177 (1990) Salerno et al., Applied Microbiology and Biotechnology 58: 209-214 (1993) Kitamura et al., Journal of Polymer Science Part A: Polymer Chemistry, 37:729-736 (1999)
前記従来の技術の問題点を解決するために案出されたものであって、本発明は、イガイから分離した新規の接着蛋白質遺伝子を提供することを目的とする。
また、本発明は新規のイガイ接着蛋白質を提供することを目的とする。
また、本発明はイガイ接着蛋白質を生物学的活性を持つ状態で量産できる方法を提供することを目的とする。
また、本発明は2種以上のイガイ接着蛋白質を融合させた組換え接着蛋白質を提供することを目的とする。
また、本発明は新規の接着蛋白質を有効性分として含む接着剤を提供することを目的とする。
本発明はムラサキイガイ(Mytilus galloprovincialis)から抽出した新規の接着蛋白質及び前記蛋白質をコーディングするヌクレオチド配列を提供する。
前記接着蛋白質は、好ましくは配列番号6に記載されたアミノ酸配列を含み、そのカルボキシ末端、アミノ酸末端又はその両末端に、FP−1から由来した一部アミノ酸配列が連結された組換え接着蛋白質である。
記組換え接着蛋白質の一例は配列番号10に記載されたアミノ酸配列、配列番号12に記載されたアミノ酸配列、配列番号14に記載されたアミノ酸配列、配列番号18に記載されたアミノ酸配列、配列番号20に記載されたアミノ酸配列及び配列番号22に記載されたアミノ酸配列からなる群より選択されたアミノ酸配列である。
また、本発明は前記組換え接着蛋白質をコーディングするポリヌクレオチドを提供する。
前記組換え接着蛋白質をコーディングするヌクレオチド配列の一例としては、配列番号9に記載されたヌクレオチド配列、配列番号11に記載されたヌクレオチド配列、配列番号13に記載されたヌクレオチド配列、配列番号17に記載されたヌクレオチド配列、配列番号19に記載されたヌクレオチド配列及び配列番号21に記載されたヌクレオチド配列がある。
また、本発明は接着蛋白質をコーディングするヌクレオチド配列を発現可能に含むベクターを提供する。
また、本発明は接着蛋白質をコーディングするヌクレオチド配列を発現可能に含む形質転換体を提供する。
また、本発明は(a)接着蛋白質をコーディングする遺伝子を発現可能に含むベクターを製造する段階と;(b)前記ベクターを宿主細胞に形質転換して形質転換体を製造する段階と;(c)前記形質転換体を培養して組換え接着蛋白質を生産する段階を含む接着蛋白質の生産方法を提供する。
また、本発明は(a)形質転換体を破砕した後、遠心分離して上層液及びペレットをそれぞれ分離する段階と;(b)前記ペレットに酸性有機溶媒を加えた後、懸濁させて懸濁液を製造する段階と;(c)前記懸濁液を遠心分離して上層液を分離する段階を含む接着蛋白質の精製方法を提供する。
また、本発明は接着蛋白質を有効性分として含む接着剤を提供する。
また、本発明は、接着剤に酸化剤、充填剤及び界面活性剤からなる群より1種以上選択した物質を処理する段階、または前記接着剤の有効成分である接着蛋白質の濃度を調節する段階を含む、接着剤の接着力の調節方法を提供する。
また、本発明は接着蛋白質を有効性分として含むコーティング剤を提供する。
本発明者らはイガイの一種類であるムラサキイガイ(Mytilus galloprovincialis)から新規な接着蛋白質及び、これをコーディングする遺伝子を獲得し、これから翻訳される接着蛋白質を生産するシステムを確立した。また、2種以上のイガイ接着蛋白質が融合された組換え蛋白質及びその生産システムを確立した。
本発明の接着蛋白質は多様な基質、例えば、ガラス、金属、高分子樹脂、プラスチックまたは生物の細胞膜、例えば原核生物の細胞膜、真核生物の細胞膜、植物の細胞壁及び脂質に付着特性を有する蛋白質である。
本発明による接着蛋白質は、配列番号6のアミノ酸配列と少なくとも50%、より好ましくは80%、さらに好ましくは90%、最も好ましくは95%以上の相同性を有し、同時に付着性、例えば配列番号6のアミノ酸配列が有する付着性と類似していたりまたは前記に比べて70〜200%の付着活性を有するアミノ酸配列を含んでもよい。一例としては、配列番号6に記載されたアミノ酸配列を含む蛋白質がある。前記配列番号6に記載されたアミノ酸配列を含む接着蛋白質は以下ではMGFP−5(Mytilus galloprovincialis foot protein−5)と記載する。
MGFP−5をコーディングする遺伝子はアミノ酸に対するコドン使用によって複数個のヌクレオチド配列で表示することができ、一例としては、配列番号5に記載されたヌクレオチド配列及び配列番号15に記載されたヌクレオチド配列がある。
また、本発明の接着蛋白質は接着蛋白質の物理化学的特性を向上させるためのペプチドをカルボキシ末端及び/またはアミノ酸末端にさらに含むことができる。前記ペプチドは、例えば、溶解度、接着力、架橋度、蛋白質の発現、精製及び回収率増強などを目的とすることができ、一例として、前記ペプチドは精製増強の目的として、通常のリポーター蛋白質、例えばGSTまたはヒスチジンタグを使用することができる。接着蛋白質の精製のための目的でペプチドがさらに含まれている形態の例としては、配列番号16に記載されたアミノ酸配列を含む蛋白質がある。
好ましい前記ペプチドは接着蛋白質に由来したアミノ酸配列を含み、さらに好ましくは、イガイ接着蛋白質に由来したアミノ酸配列を含むことができる。具体的な例として、前記ペプチドは配列番号25のアミノ酸配列が1〜10回連続して連結された形態であってもよい。本願発明の一実施例では配列番号25のアミノ酸配列が6回連続された配列番号8を製作して、本願発明の接着蛋白質のアミノ酸末端及び/またはカルボキシ末端に連結させた。前記配列番号25に記載されたアミノ酸配列はFP−1蛋白質配列の一部である。
前記配列番号25の配列がさらに連結された組換え接着蛋白質の一例としては、配列番号10に記載されたアミノ酸配列、配列番号12に記載されたアミノ酸配列、配列番号14に記載されたアミノ酸配列がある。前記配列番号10は配列番号6のアミノ酸配列のアミノ酸末端に配列番号25の配列が6回連続して連結された形態である。前記配列番号12は配列番号6のアミノ酸配列のカルボキシ末端に配列番号25の配列が6回連続して連結された形態である。前記配列番号14は配列番号6のアミノ酸配列のアミノ酸末端及びカルボキシ末端それぞれに配列番号25の配列が6回連続して連結された形態である。
また、配列番号10に記載されたアミノ酸配列、配列番号12に記載されたアミノ酸配列または配列番号14に記載されたアミノ酸配列を含む組換え接着蛋白質は、精製を容易にするための目的としてペプチドをさらに含むことができる。前記ペプチドは組換え接着蛋白質のカルボキシ末端及び/またはアミノ酸末端に位置することができ、ペプチドの例としてはGSTまたはヒスチジンタグがある。配列番号18に記載されたアミノ酸配列、配列番号20に記載されたアミノ酸配列または配列番号22に記載されたアミノ酸配列を含む組換え接着蛋白質は配列番号10に記載されたアミノ酸配列、配列番号12に記載されたアミノ酸配列または配列番号14に記載されたアミノ酸配列を含む蛋白質それぞれのアミノ酸末端にヒスチジンタグが含まれている形態である。
また、本発明の組換え接着蛋白質は、接着蛋白質クローニング時に付加的に挿入される1〜10個のアミノ酸からなるペプチドがアミノ酸末端、カルボキシ末端または異種の蛋白質連結部位にさらに含まれてもよい。
本発明による接着蛋白質及び組換え接着蛋白質は、外部遺伝子を発現できる用途で製作された通常のベクターに発現可能に挿入して、遺伝工学的な方法で量産することができる。前記ベクターは蛋白質を生産するための宿主細胞の種類及び特性によって適切に選択したり、新規に製作することができる。前記ベクターを宿主細胞内に形質転換する方法及び形質転換体から組換え蛋白質を生産する方法は通常の方法で容易に実施することができる。前記ベクターの選択、製作形質転換及び組換え蛋白質の発現などの方法は、本願発明が属する技術分野における当業者であれば容易に実施でき、通常の方法から一部変形したものも本願発明に含まれる。
ベクター内に挿入される接着蛋白質をコーディングする配列は、本発明による接着蛋白質または組換え接着蛋白質をコーディングする配列であり、好ましくは配列番号6配列番号10、配列番号12または配列番号14のアミノ酸配列と少なくとも50%、より好ましくは80%、さらに好ましくは90%、最も好ましくは95%以上の相同性を有する蛋白質をコーディングするヌクレオチド配列;配列番号6、配列番号10、配列番号12または配列番号14のアミノ酸配列と少なくとも50%以上、より好ましくは80%、さらに好ましくは90%、最も好ましくは95%の相同性を有する蛋白質をコーディングするヌクレオチド配列の5’末端及び/または3’末端に配列番号26〜31からなる群より選択された1種以上の配列が1〜10回連続して連結された配列及び配列番号6、配列番号10、配列番号12または配列番号14のアミノ酸配列のアミノ酸末端に6個のヒスチジン残基がさらに含まれている蛋白質をコーディングする配列からなる群より選択できる。さらに好ましくは、配列番号5、7、9、11、13,15、17、19及び21からなる群より選択された配列を含むポリヌクレオチドをベクター内に挿入してもよい。
本発明では、一実施例としてMGFP−5配列をpGEM−Tベクターにクローニングし、配列番号7の配列(配列番号25のアミノ酸配列が6回反復された6xAKPSYPPTYK)はpUC18にクローニングした。その後、MGFP−5配列はpTrcHisAベクターにクローニングしてpMDG05ベクター(図4)を製作した。また、下記表1の構成を有する組換え蛋白質を発現するベクター製造のために、MGFP−5配列及び配列番号7の配列をpTrcHisAベクターにクローニングして、pMDG150、pMDG051及びpMDG151ベクターをそれぞれ製作した(図7〜9)。
Figure 0004478714
前記pTrcHisAベクターはtrcプロモーターを含んでいるので、IPTG(isopropylthio−β−D−galactoside)を利用して外部蛋白質発現を誘導することができることが知られており、親和クロマトグラフィー(affinity chromatography)を利用した蛋白質分離精製のための6個のヒスチジン配列が外部遺伝子の5’末端の位置に存在して、組換え蛋白質の精製が容易にできるようにした公知のベクターである。本発明ではpMDG05ベクターを大韓民国大田市儒城区魚隱洞に所在している韓国生命工学研究院遺伝子銀行(KCTC)に2002年6月20日付で寄託して寄託番号KCTC10291BPを受けており、pENG151ベクターは同寄託機関に2005年1月19日付で寄託して寄託番号KCTC10766BPを受けている。
接着蛋白質及び組換え接着蛋白質発現用ベクターは原核生物、真核生物及び真核生物由来細胞からなる群より選択される宿主細胞に形質転換して形質転換体を製造することができる。前記原核生物はE.coli及びBacillusからなる群より選択され、前記真核生物は酵母、昆虫、動物及び植物から選択され、前記真核生物由来細胞は植物細胞、昆虫細胞及び動物細胞であるが、これらに限定されるわけではない。
一実施例として、E.coli BL21にpMEG05、pMDG150、pMDG051及びpMDG151ベクターそれぞれを形質転換して、E.coli BL21/pMDG05、E.coli BL21/pMDG150、E.coli BL21/pMDG051及びE.coli BL21/pMDG151を製造した。前記4種の形質転換体は通常のLB培地で培養でき、組換え蛋白質の発現を誘導するためにIPTGを添加してもよい。好ましい組換え蛋白質の発現方法はLB培地(5g/liter yeast extract、10g/liter Tryptone、10g/liter NaCl)で培養し、培養液の吸光度が600nmで0.6〜0.9である時、IPTGを0.1〜10mM添加して2時間〜7時間培養する。
前記の方法で発現させた組換え蛋白質は、形質転換体の水溶性形態及び/または非水溶性形態で発現されるので、発現様相に応じてそれぞれ分離及び精製する。水溶性形態で発現される場合、細胞破砕物の上層液を親和性樹脂、例えば、ニッケルレジンが充填されたコラムでクロマトグラフィーを実施して、組換え蛋白質を精製することができる。非水溶性形態で発現される場合には、細胞破砕物の細胞副産物(ペレット)を酸性有機溶媒、好ましくはpH3〜6を有する有機溶媒に懸濁させ懸濁液を製造した後、前記懸濁液を遠心分離し上層液を分離して組換え蛋白質を精製することができる。前記酸性有機溶媒の例としては酢酸、クエン酸及び乳酸があるが、これらに限定されるわけではない。前記酢酸の場合、5〜30(v/v)%の酢酸を用いることができ、好ましくは20〜30(v/v)%の酢酸溶液に細胞副産物(ペレット)を溶解させる。酸性有機溶媒処理で収得した上層液は更に、ゲルろ過クロマトグラフィを実施して組換え蛋白質をさらに精製することができる。
本発明の方法で組換え接着蛋白質MGFP−5は95%以上の純度で2〜3mg/Lを収得することができ、MGFP−151は95%以上の純度で約5mg/Lを収得することができる。MGFP−5とMGFP−151はほとんど類似な水準の接着力を示すが、MGFP−5に比べてMGFP−151の溶解度が顕著に高まって濃縮性に優れた長所がある。特に、MGFP−5は5%の酢酸溶液に約1mg/mLで溶解するが、MGFP−151は水には約110mg/mLで溶解し、5%の酢酸溶液には約220mg/mLで溶解する。接着蛋白質の溶解度は高濃度で濃縮された状態にとどまる能力と直接関係するものであるので、溶解度が高いほど高濃度で簡単に濃縮することができ、産業的に利用する可能性が向上する。つまり、このような観点から、接着蛋白質MGFP−151はMGFP−5に比べて効用性が高いと言える。
本発明の接着蛋白質及びこれを発現させて収得した組換え接着蛋白質は付着活性を有して接着剤の用途に用いることができる。接着活性は蛋白質のチロシン残基を3,4−ジヒドロキシフェニル−L−アラニン(DOPA)に変更(modifying)する実験によって確認したことである。したがって、本発明の接着蛋白質は、多様な基質に対する接着剤として使用できるだけでなく、人体に無害であるので生体用接着剤としても使用できる。
また、本発明は接着蛋白質を有効性分として含む接着剤を提供する。前記接着蛋白質は蛋白質中のチロシン残基総数の5〜100%が3,4−ジヒドロキシフェニル−L−アラニン(DOPA)に変更(modified)された形態であってもよく、また、前記接着剤は接着蛋白質内チロシン残基を3,4−ジヒドロキシフェニル−L−アラニン(DOPA)に変更(modifies)できる物質をさらに含んでもよい。前記物質の代表的な例としてはチロシナーゼがあるが、これに限定されるわけではない。
前記接着剤は通常のバイオ接着剤に含まれていたりまたは薬理学的に許容可能な賦形剤を0.5〜90重量%さらに含むことができる。賦形剤の例としては、界面活性剤、酸化剤及び充填剤があるが、これらに限定されない(参照:米国公開特許公報第2003−65060号及び米国特許第5,015,677号)。前記界面活性剤は陽イオン性、陰イオン性、非イオン性、両性界面活性剤等であるが、その例としてはドデシル硫酸ナトリウム及びドデシルベンゼン硫酸ナトリウムがある。前記酸化剤はチロシナーゼ、カテコールオキシダーゼ、グルタルアルデヒド、ホルムアルデヒド、ビス(スルホスクシニミディル)スベレート、3,3’−ジチオビス(スルホスクシニミディルプロピオネート)、O、Fe3+、H及びIO からなる群より選択することができ(参照:Macromolecules1998、31、4739−4745)、前記充填剤はコラーゲン、ヒアルロン酸、コンドロイタンスルフェート、エラスチン、ラミニン、カゼイン、ヒドロキシアパタイト、アルブミン、フィブロネクチン及びヒブリンからなる群より選択できる。
本発明の接着剤は、ガラス、プラスチック、高分子合成樹脂または生物試料を接着したり固定するための用途として用いることができ、具体的な使用法、使用量及び剤形などは、現在市販されているCell−Tak製品(BD Biosciences、TwoOak Park、Bedford、MA、USA)に準じて使用できる。一例として、本発明の接着剤は可溶性、水溶性、不溶性であってもよく、基質に対して0.01〜100μg/cmで用いることができるが、これに限定されるわけではない。また,使用法は通常の接着剤使用法に準じ、代表的な方法は塗布法である。
前記生物試料は、生物体に属する全ての動物、植物及び前記動物及び植物に由来する部分を全て意味する。一例としては、細胞、組織、器官、RNA、DNA、蛋白質、ペプチド、ポリヌクレオチド、ホルモン及び化合物があるが、これに限定されるわけではない。
本発明の接着剤の適用例は以下に限定されるわけではないが、(1)水(水または塩分のある水)中にある基質間の接着;(2)骨、靭帯、筋、半月(meniscus)及び筋肉の治療及び人工材料移植のような整形外科的治療;(3)穿孔、裂傷、切開などの治療並びに角膜移植、人工角膜挿入のような眼科的接合;(4)補正装置、架橋義歯、歯冠装着、緩んだ歯の固定、壊れた歯の治療及び充填剤固定のような歯科的接合;(5)血管接合、細胞組織接合、人工材料移植、傷縫合のような外科的治療;(6)植物の移植片接合、傷治癒のような植物での接合;(7)薬品、ホルモン、生物学的因子、医薬物、生理的または代謝的観察装置、抗生剤及び細胞の移植のような用途がある(参照:米国特許第5,015,677号)。
また,本発明は接着剤に界面活性剤、酸化剤及び充填剤からなる群より選択された物質が処理したり、または前記接着剤の有効成分である接着蛋白質の濃度を調節することによって、前記接着剤の接着力を調節する方法を提供する(参照:米国特許第5,015,677号)。前記酸化剤、界面活性剤及び充填剤は上述したものと同様である。
本発明はまた、前記接着蛋白質を有効性分として含むコーティング剤を提供する。本発明の接着蛋白質はガラス、プラスチック、高分子合成樹脂または生物試料に接着する特性があって、前記基質に対するコーティング剤として使用できるだけでなく、特に耐水性及び防水性を有するので、水中環境において使用される基質の表面に塗布して基質の酸化を防止することができる。コーティング剤の適用例としては、船舶のモータ部分のプロペラに塗布して腐食を防止する用途があるが、これに限定されるわけではない。前記コーティング剤は接着蛋白質のみの単独使用でもよいが、その他の公知の接着剤、本発明の接着蛋白質以外の接着蛋白質、公知のコーティング剤に含まれている樹脂、有機溶媒、界面活性剤、腐蝕防止剤または色素などをさらに含んでもよい。付加的に含む成分の含量は、成分の種類やコーティング剤の剤形によって通常許容される範囲内で適切に調節することができる。付加的な成分が含まれる場合、有効成分である接着蛋白質はコーティング剤内に接着活性を維持できる含量で含まれ、例えば、コーティング剤に0.1〜80重量%含まれることができる。
本発明のコーティング剤はクリーム状、エアーゾル状(噴霧型)、固体状、液状及び乳剤に製造することができるが、前記剤形に限られない。
以下、本発明の実施例を記載する。下記の実施例は本発明を例示するためのものに過ぎず、本発明が下記の実施例に限定されるわけではない。
以下では、MGFP−5遺伝子をクローニングするためのイガイとしてムラサキイガイ(Mytilus galloprovincialis)を用いた。
[実施例1:MGFP−5遺伝子のクローニング]
MGFP−5をクローニングするために、配列番号1のプライマー(5'−ggcctgcagcagttctgaagaatacaaggg−3)と配列番号2のプライマー(gtagatctatacgccggaccagtgaacag)をそれぞれ合成した。イガイcDNAライブラリーを鋳型としてPCRを30回実施して、243bp大きさのPCR産物を収得した(図1)。前記PCR産物はpGEM−Tベクター(プロメガ)にクローニングした。
MGFP−5の上流のシグナル配列を収得するために、イガイ(ムラサキイガイ(Mytilus galloprovincialis))cDNAライブラリーを鋳型としてネステッド(nested)PCRを実施した。プライマーはcDNAライブラリーに用いたZAPベクターのT3プロモータープライマー(配列番号32)と配列番号3のプライマー(5'−cttgtattttccgctgttttt−3')を使用した。PCRを通じて約300bpの増幅産物を収得し、これをpGEM−Tベクターにクローニングした。
MGFP−5のC末端のポリ−A部位をクローニングするために、配列番号4(5'−aaaaacagcggaaaatacaag−3')及びT7プロモータープライマー(配列番号33)を利用してネステッドPCRを実施した。350bpの増幅産物はpGEM−Tベクターにクローニングした。
前記で収得したMGFP−5 cDNAの塩基配列を分析して、MGFP−5遺伝子の分泌シグナル配列(secretion signal sequence)を除いた配列は配列番号5に、これからコーディングされるアミノ酸配列は配列番号6に示した。
[実施例2:MGFP−5の遺伝学的生産のためのベクター製造]
pGEM−Tベクターに入っているMGFP−5 cDNAをPstIとEcoRI制限酵素サイト(restriction enzyme site)を利用して分離した後、PstIとEcoRI制限酵素で切られたpTrcHisAベクター(Invitrogen、米国)に挿入してpMDG05(4630bp)を製造した(図2)。pMDG05は大韓民国大田市儒城区魚隱洞に所在している韓国生命工学研究院(KCTC )に2002年6月20日付で寄託して寄託番号KCTC10291BPを受けた。
pMDG05ベクターは大腸菌発現用プロモーターであるtrcプロモーターを含んでいて、IPTG(isopropylthio−β−D−galactoside、Sigma、米国)を利用して発現を誘導することができる。また、親和クロマトグラフィーを利用した蛋白質分離精製のためにヒスチジン残基6個がMGFP−5遺伝子の5'末端に位置する。
[実施例3:FP−1に由来するペプチド(6xAKPSYPPTYK)製造]
FP−1(Genbank No.Q27409又はS23760)のアミノ酸配列から、配列番号25と記載されるAKPSYPPTYKからなるペプチドが6回反復して連結されたFP−1変異体(以下、6xAKPSYPPTYKと言う)を製造した。
つまり、図3に記載されたKD−1〜KD−4をそれぞれ合成してアニーリングすることによって、配列番号7のFP−1変異体をコーディングする配列番号8の6xAKPSYPPTYKを合成した。前記6xAKPSYPPTYKの5'末端に追加的に5'から3'方向にEdoRI及びNheI制限酵素部位を位置させ、3'末端にはBamHI制限酵素部位を位置させた(図3)。前記6xAKPSYPPTYKはNheI及びBamHI制限酵素部位を利用してpUC18ベクターに挿入し、pAD501ベクターを製造した(M.Kitamura、1999、Journal of Polymer Science Part A:Polymer Chemistry 37、729−736)。
図3において、ポリヌクレオチドのBamHI部位5'位置に存在するACTATはORFを合わせるために挿入したものである。
[実施例4:FP−1及びMGFP−5からなる組合体製造]
以下、MGFP−5はMGFP−05と記載し、MGFP−5のN−末端に実施例3の6xAKPSYPPTYKが結合された組合体はMGFP−150と記載して、MGFP−5のC−末端に6xAKPSYPPTYKが結合された組合体はMGFP−051と記載し、MGFP−5のN−末端及びC−末端全てに6xAKPSYPPTYKが結合された組合体はMGFP−151と記載する(前記表1参照)。
配列番号10のMGFP−150、配列番号12のMGFP−051及び配列番号14のMGFP−151組合体それぞれが製造され、実験設計上、前記複数の組合体には5’末端にヒスチジンタグ(6xHis)とその他のアミノ酸残基が含まれ、6xAKPSYPPTYKとMGFP−5との間にアミノ酸残基が含まれる。
MGFP−05、MGFP−150、MGFP−051及びMGFP−151組合体をそれぞれ発現するために、配列番号15、17、19及び21の構造体をベクターに挿入して、図4のpMDG05、pMDG150、pMDG051及びpMDG151をそれぞれ製造した。前記4種のベクターはIPTG(isopropylthio−beta−D−galactoside、Sigma、US)によって発現が誘導されるtrcプロモーター下で発現が調節され、各組合体の5'領域にヒスチジン残基が6個存在し、組合体の3'末端には翻訳終結コドン(TAA)が位置する。
各ベクターの製造方法は次の通りである。
実施例2のpMDG05ベクター内MGFP−5の遺伝子配列を配列番号1及び2のプライマーセットでPCRし、PstIとEcoRI制限酵素を利用して切断した後、同一酵素で切断されたpTrcHisAベクター(Invitrogen、米国)に挿入してpTEMP150(4630bp)を製作した。また、実施例2のpAD501ベクター内6xAKPSYPPTYKを配列番号23(5'−GGTACCCGAATTCGAATTCGCTAAACCG−3')及び24(5'−GGTCGACTCAAGCTTATCATTTGTAAGTCG−3')のプライマーセットで増幅させ、EcoRIとHindIII制限酵素で切った。その後、EcoRIとHindIII制限酵素で切られたpTEMP150に挿入してpMDG051を製作した(図5)。
pAD501ベクター内6xAKPSYPPTYKをNheIとBamHI制限酵素で処理して分離し、同一酵素で処理したpMDG05ベクターに挿入してpMDG150を製作した(図6)。
pAD501ベクター内6xAKPSYPPTYKをNheIとBamHI制限酵素で処理して分離し、同一酵素で処理したpTrcHisAベクター(Invitrogen、米国)に挿入してpTEMP1(4523bp)を製作した。その後、pMDG05ベクター内MGFP−5の遺伝子配列を配列番号1及び2のプライマーセットで増幅させ、これをPstIとEcoRI制限酵素で処理した後、同一酵素で処理されたpTEMP1に挿入してpTEMP2(4741bp)を製作した。また、pAD501ベクター内6xAKPSYPPTYKを配列番号23及び24のプライマーセットで増幅させた後、EcoRIとHindIII制限酵素で切断した。その後、EcoRIとHindIII制限酵素で切られたpTEMP2に挿入して、pMDG151(4927bp)を製作した(図7)。
また、MGFP−151の遺伝子はT7プロモーターを利用して大量発現させるために、MGFP−151の遺伝子をpMDG151ベクターから配列番号34のプライマー(5’−CCT AACATA TGG GGG TTC TCA TCA TC−3’)及び配列番号35のプライマー(5’−ATC CGC CAA AAC AGC CAAGCT T−3’)で増幅した後、増幅産物はNdeIとHindIII制限酵素サイトを利用して、pET22b(+)ベクター(Novagen、EMB Bioscience、Inc。441 Charmany Dr.Madison、WI 53719 USA)に挿入することでpENG151ベクターを製造した(図8)。前記pENG151ベクターはE.coliに形質転換しており、2005年1月19日付で韓国生命工学研究院遺伝子銀行にKCTC10766BPで寄託した。
[実施例5:MGFP−5及び組合体を生産する形質転換体の製造]
クローニング用E.coliTop10(F−mcrA(mrr−hsdRMS−mcrBC)Φ801acZΔM15ΔlacX74 deoR recA1 araD139Δ(ara−leu)7697 galU galK rpsL(Strr)endA1 nup、Invitrogen)及び蛋白質発現用として使用されたE.coli BL21(F−ompT hsdSB(rB−mB−)galdc)はそれぞれCaClバッファーを使用してコムペテント(competent)細胞を製造した。前記コムペテント細胞それぞれに実施例4のpMDG05、pMDG051、pMDG150及びpMDG151ベクターそれぞれを熱衝撃(42℃で2分間放置)方法によって形質導入した。その後、アンピシリン(ampicillin、Sigma)を利用した選別過程を通じて、それぞれの形質転換体、E.coliTop10/pMDG05、E.coliTop10/pMDG051、E.coliTop10/pMDG150、E.coliTop10/pMDG151、E.coli BL21/pMDG05、E.coli BL21/pMDG051、E.coli BL21/pMDG150及びE.coli BL21/pMDG151を収得した。
[実施例6:E.coli BL21/pMDG05からMGFP−5の発現及び精製]
[6−1.E.coli BL21/pMDG05培養]
E.coli BL21/pMDG05はLB培地(5g/liter yeast extract、10g/liter Tryptone及び10g/liter NaCl)に培養し、培養液の吸光度が600nmで0.7〜0.8程度になった時にIPTGを最終濃度1mMで添加して組換え接着蛋白質であるMGFP−5の発現を誘導した。この時、50ml容の滅菌されたチューブに10mlのLB培地を入れて(500μgのアンピシリン添加)、12時間培養した培養液を100mlのLB培地が入っている500mlフラスコに入れて接種した。E.coli BL21/pMDG05培養液は13,000rpm、4〜10分間遠心分離して細胞ペレットを収得し、これを−80℃に保管した。
[6−2.MGFP−5発現確認]
細胞ペレットはSDS−PAGE用緩衝液(0.5MTris−HCl、pH6.8、10%glycerol、5%SDS、5%β−mercaptoethanol、0.25%bromophenol blue)100μlに希釈して、100℃で5分間沸騰して変成させた。SDS−PAGEの場合、試料を15%のSDS−ポリアクリルアミドゲルに電気泳動した後、クマシブルー(Coomasie blue)染色またはシルバー染色(Bio−Rad、米国)を利用して蛋白質バンドを検出した。ウェスタンブロットの場合は試料を15%のSDS−ポリアクリルアミドゲルに電気泳動した後、ニトロセルロース膜に15V電圧下で移動させた。蛋白質が移動したニトロセルロース膜をモノクロナルヒスチジン親和性リガンド抗体(R&D Systems、米国)を利用してMGFP−5蛋白質を発色反応後検出した。
図9はE.coli BL21/pMDG05及びE.coli BL21/pTrcHis(pTrcHisAで形質転換したE.coli BL21/pTrcHisA)それぞれの培養物の電気泳動写真で、MWはサイズマーカであり、Nは対照群、WCはE.coli BL21/pMDG05培養物である。図9において、E.coli BL21/pMDG05内のMGFP−5蛋白質が発現することが確認された。
組換えMGFP−5の発現形態を確認するために細胞試料を細胞ペレットと、細胞ペレットを溶解分離(lysis)して収得した非溶解性細胞副産物と溶解性上層分画をそれぞれSDS−PAGEとウェスタンブロットを行った。
つまり、E.coli BL21/pMDG05の細胞ペレットに1g当り5mlの緩衝液(8M urea、10mM Tris−Cl、100mMsodiumphosphate、pH8.0)を添加した後、常温で1時間攪拌して細胞を破砕した。破砕物(lysate)は14,000rpmで20分間遠心分離して、溶解性上層分画と非溶解性細胞副産物をそれぞれ収得した。
図10はE.coli BL21/pMDG05培養液から分離した細胞ペレット(WC)、溶解性上層分画(I)、非溶解性細胞副産物(IS)及び陰性対照群(N)のSDS−PAGEに対するウェスタンブロット写真である。図10において、MGFP−5蛋白質は溶解性上層分画で多量検出されて、細胞内で水溶性形態に発現することが分かった。
[6−3.MGFP−5組換え蛋白質精製]
E.coli BL21/pMDG05で水溶性形状に発現する組換えMGFP−5を分離精製するために、pMDG05ベクターに入っているヒスチジン親和性リガンドを利用して親和性クロマトグラフィを行った。
固定された金属親和性クロマトグラフィー(Immobilized metal affinity chromatography、IMAC)精製はアクタプライム精製システム(Acta Prime Purification System、AmershamBiosciences)を利用して実施しており、常温で流速1ml/minで実施した。レジンとしては0.1MのNiSO(Samchun Chemicals)を付加した10mlのNi−NTA(登録商標) Agarose(Qiagen)を利用しており、変成条件で分離した。コラムに前記レジンを充填させた後、緩衝液(8M urea、10mM Tris−Cl、100mM sodium phosphate、pH8.0)を注入して平衡化させた。その後、水溶性上層分画をコラムに注入した後、緩衝液A(8M urea、10mM Tris−Cl、100mM sodium phosphate、pH6.3)及び緩衝液B(8M urea、10mM Tris−Cl、100mM sodium phosphate、pH5.9)で溶出した。MGFP−5組換え蛋白質の溶出は溶出緩衝液(8M urea、10mM Tris−Cl、100mM sodium phosphate、pH4.5)をコラムに流して実施し、溶出する分画は集めた後、5%の酢酸溶液に4℃で透析(dialysis、Spectra/Por molecular porous membrane tubing、SpectrumLab.,米国)した。
図11はシルバーで染めたSDS−PAGE写真で、E.coli BL21/pMDG05からMGFP−5組換え蛋白質を精製する親和性クロマトグラフィー段階別試料を電気泳動したものである。Mはサイズマーカであり、レーン1はコラムに水溶性上層分画を注入した時に吸着しない分画であり、レーン2はコラム洗浄段階で収得した溶出分画であり、レーン3は溶出緩衝液で分離させた溶出分画である。図11でMGFP−5組換え蛋白質が高純度で精製されることが確認できた。
[6−4.MGFP−5組換え蛋白質分析]
MALDI−TOF(Matrix−assisted laser desorption ionization with time-of-flight)質量スペクトロスコーピー分析をPerSeptive Voyager DE instrument(Perkin−Elmer)を利用して実施した。
基質溶液として30%のアセトニトリール及び0.1%のトリフルオロ酢酸に溶解したシナピン酸(Sinapinic acid)を利用した。前記6−3で収得したMGFP−5組換え蛋白質は、前記基質溶液で1:25で希釈した後、1μlを金プレートに点滴した後、真空ポンプで乾燥した。質量スペクトルは25,000Vの加速電圧、グリッド電圧70〜80%、ガイドワイヤー電圧0.3%、遅延時間200〜500ns、Nレーザー電源1600〜1900(arbitrary units)の陽性イオンモードで測定した。内部的な測定(internal calibration)は66.431での[M+H]+及び33.216での[M+2H]2+条件でBSAを利用して実施した。
図12は精製したMGFP−5組換え蛋白質の質量分析結果である。
[実施例7:E.coli BL21/pMDG051からMGFP−51の発現及び精製]
実施例6と同様な方法でE.coli BL21/pMDG051を培養し、細胞ペレットを収得した後、非水溶性細胞副産物及び水溶性上層分画をそれぞれ収得した。その後、前記試料はSDS−PAGE及びウェスタンブロットを実施した。
図13はE.coli BL21/pMDG051からMGFP−51組換え蛋白質発現を分析したSDS−PAGE写真(A)及びウェスタンブロット写真(B)である。Wは細胞ペレットであり、Sは水溶性上層分画であり、ISは非水溶性細胞副産物である。図13において、MGFP−51組換え蛋白質は細胞内水溶性形態及び非水溶性形態全てに発現することが分かる。
[実施例8:E.coli BL21/pMDG150からMGFP−150の発現及び精製]
実施例6と同様な方法でE.coli BL21/pMDG150を培養し、細胞ペレットを収得した後、非水溶性細胞副産物及び水溶性上層分画をそれぞれ収得した。その後、前記試料はSDS−PAGE及びウェスタンブロットを実施した。
図14はE.coli BL21/pMDG150からMGFP−15組換え蛋白質発現を分析したSDS−PAGE写真(A)及びウェスタンブロット写真(B)である。Mはサイズマーカであり、Wは細胞ペレットであり、Sは水溶性上層分画であり、ISは非水溶性細胞副産物である。図14において、MGFP−15組換え蛋白質は細胞内水溶性形態及び非水溶性形態全てに発現することが分かる。
[実施例9:E.coli BL21/pMDG151からMGFP−151の発現及び精製]
[9−1.MGFP−151の発現]
実施例6と同様な方法でE.coli BL21/pMDG151を培養し、細胞ペレットを収得した後非水溶性細胞副産物及び水溶性上層分画をそれぞれ収得した。その後、前記試料はSDS−PAGE及びウェスタンブロットを実施した。
図15はE.coli BL21/pMDG151からMGFP−151組換え蛋白質発現を分析したSDS−PAGE写真(A)及びウェスタンブロット写真(B)である。Wは細胞ペレットであり、Sは水溶性上層分画であり、ISは非水溶性細胞副産物である。図15において、MGFP−51組換え蛋白質は水溶性及び不溶性形態に発現することが分かる。
[9−2.MGFP−151組換え蛋白質の精製I]
細胞ペレットに1g当り5mlの溶解分離緩衝液(lysis buffer、10mM Tris−Cl、100mM sodium phosphate、pH8.0)を加えて懸濁した後、20,000PSI(Constant systems、Low March、UK)で細胞を破砕した。細胞破砕物は18,000g、4℃で20分間遠心分離して細胞副産物は収得した。細胞副産物に5、10、15、20、25、30、22、24、26及び28(v/v)%の酢酸をそれぞれ1g当り20mlを加えて希釈した後、同一条件で遠心分離した。上層液はクロマトグラフィー用試料にした。
40cmx2.6cmのコラムにセファクリルS−300HR(Pharmacia)を充填し、5%の酢酸で平衡化させた。その後、試料2mlを注入した後、前記試料稀釈に用いた酢酸を同一濃度でそれぞれ溶出しながら溶出分画を収得した。酢酸の濃度別に溶出させた分画はSDS−ポリアクリールアミドゲルに電気泳動した後、コマシブルーで染めてMGFP−151の精製率を確認した(図16)。図16でMGFP−151組換え蛋白質は酢酸20〜30(v/v)%の濃度で溶出することが確認できた。特に、25%の酢酸で希釈した時、75%の純度及び45%の収率で最も良い結果を確認した。
[9−3.MGFP−151組換え蛋白質の精製II]
細胞ペレットに1g当り5mlの溶解分離緩衝液(lysisbuffer、10mM Tris−Cl、100mMsodium phosphate、pH8.0)を加えて懸濁した後、20,000PSI(Constant systems、Low March、UK)で細胞を破砕した。細胞破砕物は18,000g、4℃で20分間遠心分離して細胞副産物は収得した。細胞副産物に25%の酢酸溶液を1g当り20mlを加えて懸濁させ、同一条件で遠心分離した。上層液は凍結乾燥した後、5%酢酸溶液2mlに溶解してクロマトグラフィー用試料を製造した。
40cmx2.6cmのコラムにセファクリルS−300HR(Pharmacia)を充填し、5%の酢酸で平衡化させた。その後、試料2mlを注入した後、5(v/v)%の酢酸でそれぞれ溶出しながら、溶出分画I及びIIを収得した。前記分画I及びIIはSDS−ポリアクリールアミドゲルに電気泳動した後、コマシブルーで染めてmgf−151の精製率を確認した(図17)。図17はMGFP−151組換え蛋白質のクロマトグラフィーを通じて収得した分画のSDS−PAGE(A)及びそのウェスタンブロット(b)である。クロマトグラフィーを通じて95.8%の純度を有するMGFP−151組換え蛋白質を分離することができた。
前記精製したMGFP−151組換え蛋白質はMALDI−TOF質量スペクトロメーターで分析して、最初に設計したMGFP−151ペプチドと同一であることが確認された。
[実施例10:接着蛋白質のチロシン残基の変更(Modification)]
実施例6〜9で精製したMGFP−05、MGFP−051、MGFP150及びMGFP−151接着蛋白質それぞれは25mMのアスコルビン酸を含む5%の酢酸緩衝液に1.44mg/mlで溶解した後、50μg/mlのチロシナーゼを添加した後、25℃で6時間振盪した。前記過程を通じて接着蛋白質のチロシン残基をDOPAに変更(modified)した。また、BSA(Bovine serum albumin)は陰性対照群として利用し、イガイ接着蛋白質FP−1及びfp−2からなる商品名Cell−Tak(登録商標)(BD Bioscience、TwoOak Park、Belford、MA、USA)は陽性対照群として使用した。
[実施例11:MGFP−05及びMGFP−151組換え蛋白質の多様な表面におけるコーティング力の検証]
MGFP−05組換え蛋白質及びMGFP−151組換え蛋白質のスライドガラス、ポリメチルメタクリレート板及びアルミニウム板の上でのコーティング能力を測定した。それぞれの表面は水で何回も洗った後、窒素ガスで乾燥した。1.44mg/mLの蛋白質溶液5μLをそれぞれの表面に点滴した後、25℃で12時間の間保管した。乾燥後、各板は二重蒸溜水で2時間振盪しながら洗い、各表面に残っている水は真空ポンプを利用して蒸発させた。乾燥後、表面にコーティングされた蛋白質はコマシブルー染色で目で見えるようにした。その結果は図18に示した。
図18はMgfp−05組換え蛋白質及びMGFP−151組換え蛋白質のチロシン残基をDOPAに変更(modified)させた後、これをスライドガラス、ポリメチルメタクリレート板及びアルミニウム板の上にコーティングした結果である。Mgfp−05組換え蛋白質及びMGFP−151組換え蛋白質はチロシン残基が変更(modification)されていない状態でもガラス、ポリメチルメタクリレート及びアルミニウムに全て粘着しており、チロシン残基をDOPAに変更(modified)させた場合、粘着力はさらに高くなることが確認された。
[実施例12:QCM(Quartz Crystal Microbalance)を利用した組換え接着蛋白質の吸着測定]
使用した水晶結晶(Quartz Crystal、SeikoEG&G)は直径が5mmであり、基本振動数が9MHzである金でコーティングされたAT−cut水晶である。蛋白質の濃度が1.44mg/mLである蛋白質(BSA、Cell−Tak、MGFP−01組換え蛋白質及びMGFP−151組換え蛋白質)溶液5μLをそれぞれ水晶結晶の金表面上に置いた後、25℃の恒温水槽で12時間保管した。その後、恒温水槽から取り出して乾燥した後、二重蒸溜水で1時間の間振盪しながら洗い、水晶結晶に残っている水は真空ポンプを利用して蒸発させた。乾燥された水晶結晶はEQCMコントローラー(QCA917;Seiko EG&G)に連結し、共鳴振動数の変化を測定した。水晶結晶の振動数の減少は表面に吸着した質量と比例するので(G.Sauerbrey、1959、Z.Phys、155、206)、共鳴振動数の変化を数式1に代入して質量増加分を計算した(M.Thomson、1991、Analyst、116、881−889)。
Figure 0004478714
前記数式1において、Δmassは質量変化であり、Δfreqは共鳴振動数の変化であり、μはAT−cut水晶結晶定数(2.947x1.011g/cm/sec)であり、Pは水晶結晶密度(2.648g/cm)であり、F は参考振動数(9.00MHz)であり、Aは水晶結晶表面積(0.196cm)である。
図19はチロシン処理したBSA、Cell−Tak、MGFP−05組換え蛋白質及びMGFP−151組換え蛋白質のQCM分析結果で、金表面に吸着した程度を振動数変化で示している。図19において、チロシナーゼで変更(modified)されたMGFP−151組換え蛋白質が最も大きい振動数の変化を示しており、これは最も多く質量が水晶結晶上の金表面に吸着されていることを意味する。Cell−Tak(登録商標)もまた、BSAに比べて多量に吸着していることが分かるが、MEFP−5組換え蛋白質に比べて非常に吸着力が低いことが確認された。それぞれの質量変化率はMGFP−151組換え蛋白質が36%、MGFP−5組換え蛋白質が23.2%であり、Cell−Takは10%以下であった。
[実施例13:AFM(atomic force microscope)を利用した組換え接着蛋白質の吸着測定]
力−距離曲線はAFM(SPA400;Seiko Instruments)を利用して求め、AFMのカンチレバーはducker et al.方法によって実施した(W.Ducker,Nature,1991,353,239−241、図20)。
本実験で使用されたカンチレバーはOlympus oxide−sharpenedsilicon nitrate probes(Veeco&Seiko Instruments)であり、弾性係数が0.57または11N/mである。直径が20μmであるガラスビード(Park Science)をエポキシレジン(Vantico)を使ってカンチレバーの端に付着して、常温で24時間放置した。ガラスビードを付けたAFMカンチレバーはAFMに装着し、ガラスビードをチロシナーゼで処理した蛋白質溶液(1.44mg/mlのBSA、Cell−Tak、MGFP−1またはMGFP−5)10μLに30分間の間、浸漬した。ガラスビードは清潔なガラス表面に接触させ、力−距離カーブを求めた。
図21はチロシン残基が変更(modified)されたMGFP−151組換え蛋白質及びMGFP−5組換え蛋白質の粘着性を示すもので、組換えイガイ接着蛋白質MGFP−5とMGFP−151はそれぞれ平均値が約540nNと500nNで大きな接着能力を有することが分かり、Cell−Takは250nN、BSAは約30nNを示した。この結果は、チロシナーゼで処理された(tyrosinase-treated)組換えイガイ接着蛋白質が強い接着能力を持っていることを示す。
[実施例14:細胞に対する接着性測定]
ショウジョウバエ(Drosophila)S2細胞(Invitrogen)を利用した。
S2細胞は27℃の培養器で10%のIMS(insect medium supplement)、1%のAntibiotic−Antimycotic(Invitrogen)、ヒグロマイシン3μL/mLを含むM3培地(Shields and Sang M3 insect medium;Sigma)で培養した。滅菌されたスライドガラス(20mmx20mm、Marienfeld、German)に実施例10で準備したチロシナーゼ処理されたMGFP−5組換え蛋白質、MGFP−151組換え蛋白質、Cell−Tak及びBSAをそれぞれ10μL滴下した後、ラミナーフローフード(Laminar flow hood)で25℃で30分間放置した後、PBSで2回洗浄した。前記スライドガラスは95%の生存率を示す4x10cells/mLのS2細胞がある100−mm細胞培養皿に浸漬した。27℃の培養器で1時間〜7日間放置した後、付着されていない細胞はPBSで洗浄して除去し、トリパンブルー染色をして細胞生存率及び付着位置を確認した。
その結果、MGFP−5組換え蛋白質及びMGFP−151組換え蛋白質がコーティングされた部位にS2細胞が付着することを確認でき、付着したS2細胞は7日以上生存した(図22及び図23)。
[実施例15:MGFP−5及びMGFP−151の化学的接着安定性検査]
MGFP−5組換え蛋白質及びMGFP−151組換え蛋白質はガラスにそれぞれ点滴して、比較群としてCell−Takも点滴した。乾燥後、これを5%の酢酸、25%のメタノール及び70%の水からなる溶媒に浸して、20分間85℃で加熱した。その結果、ガラスまたはアクリル板にコーティングさせた接着蛋白質は溶媒条件で高温に放置する場合、MGFP−5は剥落するが、MGFP−151は継続して付着していることが分かった。
また、ガラスまたはアクリル板にそれぞれをコーティングした後、SEMで接着安定性を測定した。
図24A〜図24Cは、MGFP−5組換え蛋白質及びMGFP−151組換え蛋白質がコーティングされた基質表面を示す写真で、Aは2500倍率写真であり、Bは10000倍率写真、Cは35000倍率写真である。観察結果、MGFP−151がコーティングされた表面は滑らかであるが、MGFP−5がコーティングされた表面は多少粗かった。前記差異点は架橋度の差であると考えられる。
[配列目録プレテキスト]
配列番号1〜4はプライマー配列である。
配列番号5はムラサキイガイ(Mytilus galloprovincialis)から分離したMGFP−5蛋白質のcDNAである。
配列番号6はムラサキイガイ(Mytilus galloprovincialis)から分離したMGFP−5蛋白質配列である。
配列番号7はヨーロッパイガイ(Mytilus edulis)から分離したMEFP−5蛋白質の一部配列が6回反復連続したヌクレオチド配列である。
配列番号8はヨーロッパイガイ(Mytilus edulis)から分離したMEFP−5蛋白質の一部配列が6回反復連続したアミノ酸配列である。
配列番号9はFP−1とMGFP−5を組み合わせて製造したMGFP−150接着蛋白質をコーディングするヌクレオチド配列である。
配列番号10はFP−1とMGFP−5を組み合わせて製造したMGFP−150接着蛋白質のアミノ酸配列である。
配列番号11はFP−1とMGFP−5を組み合わせて製造したMGFP−015接着蛋白質をコーディングするヌクレオチド配列である。
配列番号12はFP−1とMGFP−5を組み合わせて製造したMGFP−015接着蛋白質のアミノ酸配列である。
配列番号13はFP−1とMGFP−5を組み合わせて製造したMGFP−151接着蛋白質をコーディングするヌクレオチド配列である。
配列番号14はFP−1とMGFP−5を組み合わせて製造したMGFP−151接着蛋白質のアミノ酸配列である。
配列番号15はMGFP−5の発現のためにpMDG05ベクターに挿入された構造体のヌクレオチド配列である。
配列番号16はMGFP−5の発現のためにpMDG05ベクターに挿入された構造体から発現する接着蛋白質のアミノ酸配列である。
配列番号17はMGFP−150の発現のためにpMDG150ベクターに挿入された構造体のヌクレオチド配列である。
配列番号18はMGFP−150の発現のためにpMDG150ベクターに挿入された構造体から発現する接着蛋白質のアミノ酸配列である。
配列番号19はMGFP−015の発現のためにpMDG015ベクターに挿入された構造体のヌクレオチド配列である。
配列番号20はMGFP−015の発現のためにpMDG015ベクターに挿入された構造体から発現する接着蛋白質のアミノ酸配列である。
配列番号21はMGFP−151の発現のためにpMDG151ベクターに挿入された構造体のヌクレオチド配列である。
配列番号22はMGFP−151の発現のためにpMDG151ベクターに挿入された構造体から発現する接着蛋白質のアミノ酸配列である。
配列番号23及び24はプライマー配列である。
配列番号25はFP−1の一部配列である。
配列番号26〜31はFP−1の一部配列であるAKPSYPPTYKをコーディングするヌクレオチド配列である。
配列番号32はT3プロモーターに対するプライマー配列である。
配列番号33はT7プロモーターに対するプライマー配列である。
配列番号34及び35はプライマー配列である。
ムラサキイガイ(Mytilus galloprovincialis)から抽出したRNAを鋳型としてRT−PCR処理して得られたMGFP−5蛋白質cDNA断片を電気泳動した写真である。 pTrcHisベクターにMGFP−5 cDNAを挿入してpMDG05ベクターを製作する過程を示す図面である。 AKPSYPPTYKからなるペプチドが6回反復して連結されたFP−1変異体(以下、6xAKPSYPPTYKと言う)及び、その合成に用いられた4個のオリゴマー(KD−1、KD−2、KD−3及びKD−4)を示した図面である。 6xAKPSYPPTYKとMGFP−5遺伝子を同時に発現できる多様な組み合わせのベクター構成図である。 組換えMgfp−051の遺伝子配列を生産するためのpMDG051ベクターを製作する過程を示した図面である。 組換えMGFP−150を生産するためのpMDG150ベクター製作過程を示した図面である。 組換えMGFP−151を生産するためのpMDG151ベクター製作過程を示した図面である。 組換えMGFP−151を生産するためのpENG151ベクター製作過程を示した図面である。 E.coli BL21/pMDG05及びE.coli BL21/pTrcHis(pTrcHisAで形質転換したE.coli BL21/pTrcHisA)それぞれの培養物の電気泳動写真である。 E.coli BL21/pMDG05培養液から分離した細胞ペレット(WC)、溶解性上層分画(I)、非溶解性細胞副産物(IS)及び陰性対照群(N)のSDS−PAGEに対するウェスタンブロット写真である。 シルバー着色したSDS−PAGE写真であって、E.coli BL21/pMDG05からMGFP−5組換え蛋白質を精製する親和性クロマトグラフィー段階別試料を電気泳動したものである。 精製したMGFP−5組換え蛋白質の質量分析結果である。 E.coli BL21/pMDG051からMGFP−51組換え蛋白質発現を分析したSDS−PAGE写真(A)及びウェスタンブロット写真(B)である。 E.coli BL21/pMDG150からMGFP−15組換え蛋白質発現を分析したSDS−PAGE写真(A)及びウェスタンブロット写真(B)である。 E.coli BL21/pMDG151からMGFP−151組換え蛋白質発現を分析したSDS−PAGE写真(A)及びウェスタンブロット写真(B)である。 E.coli BL21/pMDG151から発現したMGFP−151組換え蛋白質の回収率を酢酸溶液の濃度別に示したものである。 MGFP−151組換え蛋白質のクロマトグラフィーを通じて収得した分画のSDS−PAGE(A)及び、そのウェスタンブロット(b)である。 MGFP−05組換え蛋白質及びMGFP−151組換え蛋白質のチロシン残基をDOPAに変更(modified)した後、これをスライドガラス、ポリメチルメタクリレート板及びアルミニウム板上にコーティングした結果である。 チロシン処理したBSA、Cell−Tak、MGFP−05組換え蛋白質及びMGFP−151組換え蛋白質のQCM分析結果である。 組換え接着蛋白質の粘着性を測定する方法の概略図である。 チロシン残基が変更(modified)されたMGFP−1組換え蛋白質及びMGFP−5組換え蛋白質の粘着性を示す図面である。 組換え接着蛋白質の細胞付着性を測定したものである。 組換え接着蛋白質のショウジョウバエS2細胞付着性を測定したものである。 MGFP−5組換え蛋白質及びMGFP−151組換え蛋白質でコーティングされた基質表面を示す写真であって、Aは2500倍率写真で、Bは10000倍率写真で、Cは35000倍率写真である。

Claims (44)

  1. 配列番号6のアミノ酸配列を有する蛋白質と、
    配列番号25のアミノ酸配列を有するペプチドとを備え、
    前記蛋白質のカルボキシ末端、アミノ酸末端又はその両末端に、前記ペプチドが連結された接着蛋白質。
  2. 前記ペプチドは接着蛋白質由来である、請求項1に記載の接着蛋白質。
  3. 前記接着蛋白質はイガイ由来の接着蛋白質である、請求項2に記載の接着蛋白質。
  4. 前記ペプチドは配列番号25に記載されたアミノ酸配列が1〜10回連続して連結されるものである、請求項1に記載の接着蛋白質。
  5. 前記接着蛋白質は配列番号10に記載されたアミノ酸配列、配列番号12に記載されたアミノ酸配列及び配列番号14に記載されたアミノ酸配列からなる群より選択されたアミノ酸配列を含む、請求項4に記載の接着蛋白質。
  6. 前記接着蛋白質は6個のヒスチジン残基を追加的に含むものである、請求項1に記載の接着蛋白質。
  7. 前記接着蛋白質は配列番号18に記載されたアミノ酸配列、配列番号20に記載されたアミノ酸配列及び配列番号22に記載されたアミノ酸配列からなる群より選択されたアミノ酸配列を含むものである、請求項6に記載の接着蛋白質。
  8. 請求項1に記載の接着蛋白質をコーディングするヌクレオチド配列を含むポリヌクレオチド。
  9. 配列番号6に記載されたアミノ酸配列で構成された蛋白質と、
    配列番号25のアミノ酸配列を有するペプチドとを備え、
    前記蛋白質のカルボキシ末端、アミノ酸末端又はその両端に、前記ペプチドが連結された接着蛋白質を、コーディングするヌクレオチド配列を含むポリヌクレオチド。
  10. 前記ペプチドは配列番号25に記載されたアミノ酸配列が1〜10回連続して連結されるものである、請求項9に記載のポリヌクレオチド。
  11. 前記ペプチドをコーディングするヌクレオチド配列は配列番号26〜31からなる群より選択されたヌクレオチド配列が1〜10回連続して連結されるものである、請求項10に記載のポリヌクレオチド。
  12. 前記ポリヌクレオチドは配列番号9に記載されたヌクレオチド配列、配列番号11に記載されたヌクレオチド配列及び配列番号13に記載されたヌクレオチド配列からなる群より選択されるものである、請求項10に記載のポリヌクレオチド。
  13. 請求項6に記載の接着蛋白質をコーディングするヌクレオチド配列を含むポリヌクレオチド。
  14. 前記接着蛋白質をコーディングするヌクレオチド配列は配列番号17に記載されたヌクレオチド配列、配列番号19に記載されたヌクレオチド配列及び配列番号21に記載されたヌクレオチド配列からなる群より選択されるものである、請求項13に記載のポリヌクレオチド。
  15. 請求項1〜7のいずれか一項に記載の接着蛋白質をコーディングするヌクレオチド配列を発現可能に含むベクター。
  16. 前記接着蛋白質をコーディングするヌクレオチド配列は配列番号9に記載されたヌクレオチド配列、配列番号11に記載されたヌクレオチド配列、配列番号13に記載されたヌクレオチド配列、配列番号17に記載されたヌクレオチド配列、配列番号19に記載されたヌクレオチド配列及び配列番号21に記載されたヌクレオチド配列からなる群より選択されるものである、請求項15に記載のベクター。
  17. 前記ベクターはpMDG05(KCTC 10291BP)またはpENG151(KCTC 10766BP)である、請求項15に記載のベクター。
  18. 請求項15に記載のベクターで形質転換された形質転換体であって、
    前記形質転換体は原核生物、真核生物及び真核生物由来細胞からなる群より選択されるものである形質転換体。
  19. 前記原核生物はE.coliまたはBacillus属菌株である、請求項18に記載の形質転換体。
  20. 前記真核生物は酵母、昆虫、植物及び動物からなる群より選択されるものである、請求項18に記載の形質転換体。
  21. 前記真核生物由来細胞は植物細胞、昆虫細胞及び哺乳動物細胞からなる群より選択されるものである、請求項18に記載の形質転換体。
  22. (a)配列番号6に記載されたアミノ酸配列で構成された蛋白質と、
    配列番号25のアミノ酸配列を有するペプチドとを備え、
    前記蛋白質のカルボキシ末端、アミノ酸末端又はその両端に、前記ペプチドが連結された接着蛋白質を、コーディングするヌクレオチドを発現可能に含むベクターを製造する段階と;
    (b)前記ベクターを宿主細胞に形質転換して形質転換体を製造する段階と;
    (c)前記形質転換体を培養して組換え接着蛋白質を生産する段階とを含む接着蛋白質の生産方法。
  23. 前記ペプチドは接着蛋白質由来である、請求項22に記載の接着蛋白質の生産方法。
  24. 前記接着蛋白質はイガイ接着蛋白質由来である、請求項23に記載の接着蛋白質の生産方法。
  25. 前記ペプチドは配列番号25に記載されたアミノ酸配列が1〜10回連続して連結されるものである、請求項22に記載の接着蛋白質の生産方法。
  26. 前記接着蛋白質は配列番号10に記載されたアミノ酸配列、配列番号12に記載されたアミノ酸配列及び配列番号14に記載されたアミノ酸配列からなる群より選択されたアミノ酸配列を含む、請求項25に記載の接着蛋白質の生産方法。
  27. 前記接着蛋白質は6個のヒスチジン残基を追加的に含むものである、請求項22に記載の接着蛋白質の生産方法。
  28. 前記接着蛋白質は配列番号18に記載されたアミノ酸配列、配列番号20に記載されたアミノ酸配列及び配列番号22に記載されたアミノ酸配列からなる群より選択されたアミノ酸配列を含む、請求項27に記載の接着蛋白質の生産方法。
  29. (a)請求項18に記載の形質転換体を破砕した後、遠心分離して上層液及びペレットをそれぞれ分離する段階と;
    (b)前記ペレットに酸性有機溶媒を加えた後、懸濁させて懸濁液を製造する段階と;
    (c)前記懸濁液を遠心分離して上層液を分離する段階とを含む接着蛋白質の精製方法。
  30. 前記酸性有機溶媒はpH3〜6を有する有機溶媒である、請求項29に記載の接着蛋白質の精製方法。
  31. 前記酸性有機溶媒は酢酸、クエン酸及び乳酸からなる群より1種以上選択されるものである、請求項29に記載の接着蛋白質の精製方法。
  32. 前記酢酸は5〜30(v/v)%の水溶液で使用される、請求項31に記載の接着蛋白質の精製方法。
  33. 前記(c)の上層液に対しゲルろ過クロマトグラフィーをさらに実施する、請求項29に記載の接着蛋白質の精製方法。
  34. 請求項1〜7のいずれか一項に記載の接着蛋白質を有効性分として含む接着剤。
  35. 前記接着蛋白質を構成するチロシン残基総数の5〜100%が3,4−ジヒドロキシフェニル−L−アラニン(DOPA)に変更されたものである、請求項34に記載の接着剤。
  36. 前記接着剤はプラスチック、ガラス、金属、真核生物の細胞、原核生物の細胞、植物細胞の細胞壁及び脂質からなる群より選択された基質に接着されるものである、請求項34に記載の接着剤。
  37. 前記接着剤は生物試料に適用されるものである、請求項34に記載の接着剤。
  38. 前記接着剤は界面活性剤、酸化剤及び充填剤からなる群より選択された1種以上の物質をさらに含む請求項34に記載の接着剤。
  39. 前記界面活性剤はドデシル硫酸ナトリウムまたはドデシルベンゼン硫酸ナトリウムである、請求項38に記載の接着剤。
  40. 前記酸化剤はチロシナーゼまたはH2O2である、請求項38に記載の接着剤。
  41. 前記充填剤はコラーゲン、ヒアルロン酸、コンドロイタンスルフェート、エラスチン、ラミニン、カゼイン、ヒドロキシアパタイト及びアルブミン、フィブロネクチン及びヒブリンからなる群より選択される、請求項38に記載の接着剤。
  42. 前記接着剤は水中環境において使用される基質に適用されるものである、請求項34に記載の接着剤。
  43. 請求項34に記載の接着剤の接着力の調節方法であって、
    酸化剤、充填剤及び界面活性剤からなる群より1種以上選択した物質で処理する段階、または前記接着剤の有効成分である接着蛋白質の濃度を調節する段階を含む接着力の調節方法。
  44. 請求項1〜7のいずれか一項に記載の接着蛋白質を有効性分として含むコーティング剤。
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