JP4475901B2 - 3−アセチルチオフェン類の製造方法 - Google Patents

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本発明は、医薬などの中間原料として有用な3−アセチルチオフェン類の製造方法に関する。
3−アセチルチオフェン類を製造する場合、2−位もしくは5−位が置換されていないチオフェン類の3−位を直接アセチル化することは困難であるところから、いくつかの方法が提案されている。たとえば原料として2,5−ジクロロチオフェンを用いて3位をアセチル化した後、パラジウム触媒等を用いて接触還元により2,5−位の塩素を脱離させる方法(非特許文献1)、3−ブロモチオフェンをn−ブチルリチウムによりリチオ化した後に、N,N−ジメチルアセトアミドと反応させる方法(非特許文献2)、3−ブロモチオフェンをHeck reactionにより、アルキルビニルエーテルと反応させる方法(非特許文献3)、チオフェン−3−カルボン酸を原料としてアミド化した後に、メチルリチウムと反応させる方法(非特許文献4)などがある。
しかしながら、2,5−ジクロロチオフェンをアセチル化した後、脱塩素化する方法は、触媒がチオフェンの硫黄により被毒されるために脱塩素化反応に大量のパラジウム触媒(Pdとして原料の3〜9モル%必要)が必要であり、経済的に好ましくない。3−ブロモチオフェンをリチオ化した後、N,N−ジメチルアセトアミドと反応させる方法は、n−ブチルリチウムという極めて危険な薬品を用いるため、安全上好ましくない。また−70℃という極低温の反応であるため、特殊な設備が必要となる。3−ブロモチオフェンをHeck reactionにより、アルキルビニルエーテルと反応させる方法は、パラジウム触媒の配位子に高価な2座配位子が必要であることやアルキルビニルエーテルの入手に問題があり、経済的に好ましくない。チオフェン−3−カルボン酸を原料としてアミド化した後に、メチルリチウムと反応させる方法は、原料のチオフェン−3−カルボン酸が高価であることや、前記n−ブチルリチウムと同様にメチルリチウムの取扱いや反応条件に制約があるという欠点を有している。
Chem.Heterocycl.Comp.(Engl.Transl.)、1982年、18巻、p.130 Chemica Scripta、 1974年、5巻、p.217 J.Org.Chem.、 2001年、66巻、p.4340 J.Org.Chem.、 1990年、55巻、p.3565
そこで本発明者らは、安価な原料を用い、反応操作が容易で、かつ高収率で3−アセチルチオフェン類を製造する方法について検討を行なった。その結果、安価な3−ハロゲノチオフェン類とアセチレン化合物から合成可能な3−エチニルチオフェン類を原料とすることにより、容易かつ高収率で3−アセチルチオフェン類を製造できることを見出すに至った。
すなわち本発明によれば、3−エチニルチオフェン類を酸触媒のみの存在下に水和することを特徴とする3−アセチルチオフェン類の製造方法が提供される。
本発明によれば、安価な原料を使用して合成できる3−エチニルチオフェン類から、水銀塩のような毒性の強い触媒を使用することなく、温和な条件において高収率で3−アセチルチオフェン類を製造できることができる。
本発明の原料として使用される3−エチニルチオフェン類は、3−ハロゲノチオフェン類とアセチレン化合物のカップリング反応によって得られるチエニルアセチレン化合物を、脱保護することによって得ることができる。以下、原料3−エチニルチオフェン類及び3−アセチルチオフェン類の製法について詳述する。
[チエニルアセチレン化合物の製造]
チエニルアセチレン化合物は、3−ハロゲノチオフェン類とアセチレン化合物のカップリング反応によって得ることができる。この反応は既知の方法により、あるいはそれに準じて行なうことができる。かかる方法の代表例としては、3−ハロゲノチオフェンと2−メチルー3−ブチン−2−オールとを、パラジウム触媒、銅塩及び塩基の存在下に反応させる方法(Synthesis、1996年、p.589やJ.Chem.Soc.Perkin Trans.1、1998年、p.4141)を挙げることができるが、これらに限定されるものではない。
ここに3−ハロゲノチオフェン類は、3−位がハロゲン原子(例えば、弗素、塩素、臭素、沃素)によって置換されたチオフェン類であり、チオフェン環の3位以外の位置には原子あるいは置換基により置換されていてもよい。3−位のハロゲン原子としてはとくに臭素又は沃素が好適である。
またチオフェン環の3−位以外の位置に置換されていてもよい原子あるいは置換基としては、ハロゲン原子(例えば、弗素、塩素)、アルキル基(例えば、メチル、エチル)、アリール基(例えば、フェニル、ナフチル)、シアノ基、カルボキシル基、アルコキシカルボニル基(例えば、メトキシカルボニル)、アリールオキシカルボニル基(例えば、フェノキシカルボニル)、置換又は非置換のカルバモイル基(例えば、カルバモイル、N−フェニルカルバモイル、N,N−ジメチルカルバモイル)、アルキルカルボニル基(例えば、アセチル)、アリールカルボニル基(例えば、ベンゾイル)、ニトロ基、置換又は非置換のアミノ基(例えば、アミノ、ジメチルアミノ、アニリノ)、アシルアミノ基(例えば、アセトアミド、エトキシカルボニルアミド)、スルホンアミド基(例えば、メタンスルホンアミド)、イミド基(例えば、スクシンイミド、フタルイミド)、イミノ基(例えば、ベンジリデンアミノ)、ヒドロキシ基、アルコキシ基(例えば、メトキシ)、アリールオキシ基(例えば、フェノキシ)、アシロキシ基(例えば、アセトキシ)、アルキルスルホニルオキシ基(例えば、メタンスルホニルオキシ)、アリールスルホニルオキシ基(例えば、ベンゼンスルホニルオキシ)、スルホ基、置換又は非置換のスルファモイル基(例えば、スルファモイル、N−フェニルスルファモイル)、アルキルチオ基(例えば、メチルチオ)、アリールチオ基(例えば、フェニルチオ)、アルキルスルホニル基(例えば、メタンスルホニル)、アリールスルホニル基(例えば、ベンゼンスルホニル)などを挙げることができる。
3−ハロゲノチオフェン類と反応させるアセチレン化合物としては、下記式(1)で示されるものを挙げることができる。
Figure 0004475901
一般式(1)において、R及びRは同一又は異なっていてもよく、それぞれ水素原子もしくはアルキル基(例えば、メチル、エチル、ブチルなど)を示し、好ましくは両者がメチル基である。上記アセチレン化合物は、3−ハロゲノチオフェン類1モルに対して、好ましくは0.8〜3.0モルの割合で使用される。
3−ハロゲノチオフェン類と上記アセチレン化合物との反応に有用なパラジウム触媒としては、入手可能な0価又は2価のパラジウム金属や塩(錯体を含む)などのパラジウム化合物を用いることができる。これらは活性炭などに担持されていてもよい。具体的には、パラジウム(0)/炭素、酢酸パラジウム(II)、塩化パラジウム(II)、ビス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(II)クロライド、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)などを好適例として挙げることができる。パラジウム触媒は、3−ハロゲノチオフェン類1モルに対して、1×10−5〜1モル、とくに1×10−4〜1×10−1の割合で使用するのが好ましい。
3−ハロゲノチオフェン類と上記アセチレン化合物との反応において、上記パラジウム触媒と共に使用可能な銅塩としては、1価又は2価の銅塩を用いることができるが、1価の銅塩が好ましく、とくに沃化銅又は臭化銅の使用が好ましい。銅塩は、3−ハロゲノチオフェン1モルに対して1×10−5〜1モル、好ましくは1×10−4〜1×10−1モルの割合で使用するのがよい。
3−ハロゲノチオフェン類と上記アセチレン化合物との反応においてはまた、ホスフィン系配位子を添加することもできる。ホスフィン系配位子としてトリフェニルホスフィンが最もよく用いられるが、分子内にリン原子を2個有する2座配位子を用いることができる。ホスフィン系配位子は、3−ハロゲノチオフェン類1モルに対して、例えば1×10−5〜1モル、好ましくは1×10−4〜1×10−1モルの割合で使用するのが効果的である。
3−ハロゲノチオフェン類と上記アセチレン化合物との反応に使用可能な塩基としては、水酸化ナトリウム、炭酸ナトリウム、炭酸水素ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸カリウム、炭酸水素カリウム、水素化ナトリウム、ナトリウムメトキシド、ナトリウムエトキシド、ナトリウムtert−ブトキシド、カリウムtert−ブトキシドなどの他、有機塩基であるトリエチルアミン、ジエチルアミン、ピペリジン、ピロリジン、1,8−ジアザビシクロ[5,4,0]−7−ウンデセン(DBU)などを挙げることができる。好ましくは、無機塩基として炭酸カリウム、有機塩基として、トリエチルアミン、ジエチルアミンが使用される。塩基は、3−ハロゲノチオフェン類1モルに対して、1〜10モル、とくに1〜5モルの割合で使用するのが好ましい。
上記反応に使用される溶媒としては、水、トルエンなどの芳香族炭化水素系溶媒、アセトニトリル、N,N−ジメチルアセトアミドなどのアミド系溶媒、ジメトキシエタンなどのエーテル系溶媒、ピリジンなどが用いられるが、トリエチルアミン、ジエチルアミン、ピペリジン、ピロリジンなどの有機塩基を溶媒量用いることもできる。またこれらの溶媒は、単独であるいは混合して用いてもよい、溶媒は、3−ハロゲノチオフェン類に対して、1〜50重量倍、好ましくは1〜20重量倍程度用いられる。
反応温度は、0〜150℃、好ましくは20〜130℃の範囲が適当である。また反応時間は、原料の3−ハロゲノチオフェン類がほぼ消失するまで継続すればよいが、通常0.1〜50時間程度である。
反応終了後は、溶媒を留去し、水又は希塩酸を加えてチエニルアセチレン化合物の結晶を析出させて、濾過等の手段により回収するか、もしくは水又は希塩酸と抽出溶媒を加えてチエニルアセチレン化合物を溶媒で抽出した後に、溶媒を濃縮して回収することができる。またトルエン等の溶媒を用いて抽出したもので、そのまま3−エチニルチオフェン類の製造に使用することができる。
[3−エチニルチオフェン類の製造]
本発明における3−アセチルチオフェン類の製造の原料となる3−エチニルチオフェン類は、上記方法によって得られるチエニルアセチレン化合物をアルカリ触媒下で脱保護することによって得ることができる。この脱保護反応は、前記したSynthesis、1996年、p.589やJ.Chem.Soc.Perkin Trans.1、1998年、p.4141に記載されているような既知の方法によって行なうことができるが、かかる方法のみに限定されるものではない。
使用されるアルカリ触媒としては、水酸化ナトリウム、水酸化カリウムなどが好適である。アルカリ触媒は、チエニルアセチレン化合物1モルに対して、通常0.01〜20モル、好ましくは0.05〜1モルの割合で使用される。
反応溶媒としては、塩基に対して安定なものであればとくに限定されるものではないが、好ましくは有機溶媒が用いられ、例えば、トルエンなどの芳香族炭化水素系溶媒、メタノールなどのアルコール系溶媒、アセトニトリル、N,N−ジメチルアセトアミドなどのアミド系溶媒、エーテル系溶媒、流動パラフィンなどのパラフィン系溶媒などが好適に使用できる。溶媒は、チエニルアセチレン化合物に対して、0.5〜50重量倍、好ましくは1〜20重量倍程度使用される。
反応温度は20〜150℃、とくに60〜130℃の範囲が好ましく、副生するケトン、上記(1)式のR及びRが共にメチル基であるアセチレン化合物を用いて合成されたチエニルアセチレン化合物を原料とする場合はアセトンを留去させながら反応させるのが好ましい。また高沸点の溶媒を用いて、生成した3−エチニルチオフェン類をケトンとともに留去させながら反応させてもよい。また反応時間は、原料のチエニルアセチレン化合物がほぼ消失するまで継続すればよいが、通常0.1〜50時間程度である。
反応終了後は、アルカリ触媒を濾過あるいは水洗することにより除去し、溶媒を濃縮することにより3−エチニルチオフェン類を回収することができる。前記したように、反応中もしくは反応後に蒸留により、3−エチニルチオフェン類を回収することも可能である。またトルエン等の溶媒を使用して反応した場合には、反応液をそのまま本発明の水和反応に使用することもできる。
[3−アセチルチオフェン類の製造]
本発明においては、上記方法によって製造可能な3−エチニルチオフェン類の水和反応によって3−アセチルチオフェン類を製造するものである。一般にアルキンの水和反応においては、酸と水銀塩を触媒に使用することが多いが、本発明の反応においては毒性の強い水銀塩を使用することなく酸触媒のみを用いて、高収率で3−アセチルチオフェン類を製造することが可能である。酸触媒としては硫酸の使用が好ましく、例えば1〜95%程度の水溶液として使用することができる。酸触媒の使用量は、3−エチニルチオフェン類1モルに対して0.01〜20モル、とくに0.1〜10モルの範囲とするのが好ましい。
水和反応においては、酸の水溶液がそのまま溶媒として使用されるが、有機溶媒を加えて反応することもできる。その場合の有機溶媒としては、トルエンなどの芳香族炭化水素系溶媒、メタノールなどのアルコール系溶媒、アセトニトリル、エーテル系溶媒、クロロホルムなどのハロゲン化炭化水素系溶媒などを挙げることができる。溶媒は、3−エチニルチオフェン類に対して0.1〜50重量倍、好ましくは0.5〜10重量倍程度用いられる。
反応温度は、20〜150℃、とくに40〜130℃の範囲が好適である。また反応時間は、原料の3−エチニルチオフェン類がほぼ消失するまで継続すればよいが、通常0.1〜50時間程度である。
反応終了後は、そのままあるいは中和後冷却することにより、析出した3−アセチルチオフェン類の結晶を濾過等の手段により回収することができる。反応時に有機溶媒を使用した場合には、そのままあるいは中和後分液して、得られた有機溶媒層を濃縮することにより3−アセチルチオフェン類を回収するか、あるいはある程度濃縮した後に晶析又は貧溶媒を加えて晶析することにより析出した3−アセチルチオフェン類の結晶を濾過等の手段により回収することができる。
高純度の3−アセチルチオフェン類が必要な場合には、トルエン、ヘキサン、ヘプタン、メタノール、イソプロパノール等の適当な溶媒を用いて再結晶するか、蒸留等の手段により精製することができる。
以下、実施例に基づいて本発明を具体的に説明するが、本発明は下記実施例に限定されるものではない。
[参考例1]
2−メチル−4−(3’−チエニル)−3−ブチン−2−オールの合成
攪拌機、温度計及び還流冷却器を備えた100mlガラス製フラスコに、3−ブロモチオフェン3.00g(18.4ミリモル)、炭酸カリウム6.36g(46.0ミリモル)、ジメトキシエタン30ml及び水30mlを仕込み、窒素ガスをバブリングしながら、この混合液に、トリフェニルホスフィン386mg(1.47ミリモル)、含水10%パラジウム/炭素783mg(0.37ミリモル)、沃化銅(I)140mg(0.74ミリモル)を加えて、窒素雰囲気下、35℃で30分間攪拌した。次いで80℃に昇温し、同温度で2−メチル−3−ブチン−2−オール3.87g(46.0ミリモル)を30分かけて滴下し、滴下終了後、80℃で15時間攪拌した。反応終了後、20℃まで冷却し、不溶物を濾過した後、濾液に酢酸エチル及び氷水を加えて分液した。酢酸エチル層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した後、酢酸エチル溶液を濃縮して、2−メチル−4−(3’−チエニル)−3−ブチン−2−オールの薄黄色固体3.5gを得た。
[参考例2]
3−エチニルチオフェンの合成(1)
温度計を備えた50mlガラス製フラスコに、窒素雰囲気下で、参考例1で得られた2−メチル−4−(3’−チエニル)−3−ブチン−2−オール2.0g(12.0ミリモル)、粉砕した水酸化ナトリウム0.11g(2.65ミリモル)及び流動パラフィン2.0mlを仕込み、減圧単蒸留できるように、留出管、冷却器及び受器を装着した。次に減圧下でオイルバスにより加熱し、生成した3−エチニルチオフェンとアセトンを留出させながら反応を行なった。オイルバス温度を130℃に保って1時間反応を継続した時点で、留出が認められなくなり、反応を終了させた。
留出物を30mlの酢酸エチルで溶解し、10mlの飽和食塩水で2回洗浄した。酢酸エチル層を無水硫酸マグネシウムで乾燥した後、得られた酢酸エチル溶液を濃縮して、3−エチニルチオフェンの無色透明液体1.15gを得た。高速液体クロマトグラフィを用いて分析したところ、純度は96.4%であり、2−メチルー4−(3’−チエニル)−3−ブチン−2−オールからの収率は85.2モル%であった。
[実施例1]
3−アセチルチオフェンの合成(1)
攪拌機、温度計及び還流冷却器を備えた50mlガラス製フラスコに、参考例2で得られた3−エチニルチオフェン1.0g(8.91ミリモル)、30%の硫酸水溶液3.5ml及びイソプロパノール5mlを仕込み、80℃で1時間攪拌した。反応終了後、20℃まで冷却し、飽和重曹水を加えて中和し、酢酸エチル30mlを加えて、抽出、分液した。酢酸エチル層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した後に、得られた酢酸エチル溶液を濃縮して、3−アセチルチオフェンの薄黄色結晶1.10gを得た。さらに酢酸エチルとヘプタンの混合溶媒(1/5)で再結晶を行ない、白色の3−アセチルチオフェン0.96gを得た。高速液体クロマトグラフィを用いて分析したところ、純度は99.7%であり、3−エチニルチオフェンからの収率は、85.1モル%であった。
[参考例3]
3−エチニルチオフェンの合成(2)
攪拌器、温度計及びディーンスターク(Dean−Stark)トラップを装着した100mlガラスフラスコに、粉砕した水酸化ナトリウム0.35g(8.75ミリモル)トルエン50ml及び参考例1と同様に調製した2−メチル−4−(3’−チエニル)−3−ブチン−2−オール6.0gを仕込んだ。ディーンスタークトラップには、数mlの水を入れておき、副生するアセトンを吸収させるようにして、前記混合物をトルエン還流下に1時間反応させた。反応終了後、20℃まで冷却して濾過により水酸化ナトリウムを除去し、高速液体クロマトグラフィによる純度94.4%の3−エチニルチオフェンを含むトルエン溶液を得た。この溶液を実施例2の原料として使用した。
[実施例2]
3−アセチルチオフェンの合成(2)
攪拌機、温度計及び還流冷却器を備えた50mlガラス製フラスコに、参考例3で得られた3−エチニルチオフェンを含むトルエン溶液及び30%の硫酸水溶液3.5mlを仕込み、80℃で1時間攪拌した。反応終了後、20℃まで冷却し、飽和重曹水を加えて中和後、分液した。トルエン層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した後、得られたトルエン溶液を濃縮して、3−アセチルチオフェンの薄黄色結晶3.92gを得た。さらに酢酸エチルとヘプタンの混合溶媒(1/5)で再結晶を行ない、淡黄色の3−アセチルチオフェン3.32gを得た。高速液体クロマトグラフィを用いて分析したところ、純度は97.2%であり、2−メチル−4−(3’−チエニル)−3−ブチン−2−オールからの収率は、70.9モル%であった。

Claims (2)

  1. 3−エチニルチオフェン類を酸触媒のみの存在下に水和することを特徴とする3−アセチルチオフェン類の製造方法。
  2. 前記酸触媒が、硫酸である請求項1に記載の3−アセチルチオフェン類の製造方法。
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