JP4475725B2 - 内視鏡用細胞採取具 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、内視鏡の鉗子チャンネルに通して使用され、体腔内の細胞を採取するために用いられる内視鏡用細胞採取具に関する。
【0002】
【従来の技術】
内視鏡に設けられた鉗子チャネル内を通して体腔内の細胞を採取する内視鏡用細胞採取具がある。
このような内視鏡用細胞採取具は、ワイヤと、該ワイヤの先端部分に取着されその毛足がワイヤの径方向に延在し毛足の先端がワイヤよりも大きな外径を形成する細胞採取用のブラシ毛とを有する操作部材と、ワイヤおよびブラシ毛が内部において進退可能に挿通される挿通孔を有する外套管とを備えて構成され、ブラシ毛が外套管の先端から出し入れ可能となるように構成されている。外套管は、内視鏡の鉗子チャネルに挿入されるため可撓性を有する材料で形成されている。
ブラシ毛に付着させる細胞の量は多いほど好ましく、そのためには、ブラシ毛の表面積を増やす必要がある。したがって、ブラシ毛の毛足をなるべく長くするため、ブラシ毛が挿通収容される外套管の挿通孔の内径もできるだけ大きくすることが必要である。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、外套管は、これを鉗子チャンネル内へ押し込むために可撓性を有するとともに、腰の強さ(硬さ)が必要であり、外套管の肉厚をある程度確保しなくてはならない。これに加えて、外套管が挿通される内視鏡の鉗子チャネルの内径は例えば2mm乃至2.8mm程度であるため、外套管は、その外径が鉗子チャネルに挿通可能な範囲にならざるを得ない。
したがって、外套管の内径を大きくするにも限界があり、このため、ブラシ毛の毛足長を長くするにも限度があった。
本発明は前記事情に鑑み案出されたものであって、本発明の課題は、ブラシ毛を収容するブラシ収容部の内径を大きくすることによって、多くの細胞を採取することが可能な内視鏡用細胞採取具を提供することにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】
前記課題を解決するため、本発明は、ワイヤと、該ワイヤの先端部分に取着されその毛足がワイヤの径方向に延在し前記毛足の先端が前記ワイヤよりも大きな外径を形成するとともに、前記ワイヤの長さ方向に沿って配列された細胞採取用のブラシ毛とを有する操作部材と、前記ワイヤが進退可能に挿通される挿通孔が形成された外套管と、前記外套管の先端に設けられ、円筒壁とこの円筒壁の内側に形成された収容空間から構成されたブラシ収容部とを有し、前記収容空間は、前記ブラシ毛の毛足長に対応した内径および前記ブラシ毛の配列長に対応した長さを有してブラシ毛全体が出し入れ可能となるように構成された内視鏡用細胞採取具において、少なくとも前記円筒壁は内視鏡の湾曲したチャネル内を挿通されても塑性変形しない強度を有するように形成されていることを特徴とする。
そのため、円筒壁が内視鏡の湾曲したチャネル内を挿通されても塑性変形しない強度を有する範囲で円筒壁の肉厚を薄くすることによって、外套管の外径を変えずに円筒壁の内径を従来におけるブラシ毛が出し入れされる外套管の挿通孔の内径よりも大きくすることができる。したがって、ブラシ毛の毛足長を従来よりも長くすることができ、多くの細胞を採取することが可能となる。
【0005】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態を図面を参照して説明する。
図1は第1の実施の形態における内視鏡用細胞採取具の構成を示す縦断面図である。
内視鏡用細胞採取具100は、ワイヤ10およびブラシ毛20を有する操作部材30と、外套管40、収容部材50などから構成され、外套管40の先端にブラシ毛20が位置するように操作部材30が外套管40の挿通孔42に挿通される。
ワイヤ10は、例えば複数のステンレス鋼細線を撚り合わせて形成した可撓性ワイヤから構成され、その外径が、外套管40の挿通孔42の内径よりも小さくなるように形成されている。
【0006】
前記ブラシ毛20はワイヤ10の先端部分10Aに取着されている。
前記ブラシ毛20は細胞採取用で、ワイヤ10の外周に螺旋状に取着されて構成されている。すなわち、ブラシ毛20の毛足はワイヤ10の径方向に延在している。そして、ブラシ毛20の毛足の先端がワイヤ10の径よりも大きな外径D1(以下ブラシ毛20の外径D1という)を形成している。また、ブラシ毛20は、ワイヤ10の長さに沿って配列長L1(以下ブラシ毛20の配列長L1という)で配列され、ブラシ毛20の外径はその配列長L1方向全長にわたって均一に形成されている。
ワイヤ10の後端部分10Bはワイヤ10を外套管40の挿通孔42内で進退方向に移動させる際に操作者によって把持される。
【0007】
外套管40は、従来と同様の材料、すなわちフッ素樹脂やポリエチレン樹脂などのように可撓性を有する材料から形成されたチューブであり、外套管40の挿通孔42は、ワイヤ10が挿通可能な均一の内径で形成され、ワイヤ10がワイヤ10の長さ方向に進退可能に挿通されるように構成されている。
【0008】
前記外套管40の先端に収容部材50が取着され、この収容部材50によってブラシ収容部60が設けられている。
収容部材50は全体として円筒壁状に形成されており、収容部材50は大径部52と、大径部52の後端側に接続され前記大径部52よりも小さな外径で形成された小径部54とから構成されている。大径部52は特許請求の範囲の外套管の先端に設けられた円筒壁に相当する。
【0009】
小径部54は、外套管40の挿通孔42の内径とほぼ同じ内径を有し、ワイヤ10が挿通孔42内で進退可能に挿通されるように形成されている。
小径部54の外周面54Aには、複数のくさび状部54A1が形成されており、小径部54が外套管40の前端部40Aの挿通孔42Aに挿入されくさび状部54A1が挿通孔42Aに係合することによって外套管40に脱落不能に嵌合保持されるように構成されている
【0010】
大径部52は、その内周面52Aがブラシ毛20の外径D1よりも大きい寸法の内径D2で形成され、また、内周面52Aの長さはブラシ毛20の配列長L1よりも大きい寸法の長さL2で形成され、内周面52Aの内径D2は前記長さL2の全長にわたって均一の寸法で形成されている。この内周面52Aにより大径部52の内部にブラシ毛20を収容するブラシ収容部60が構成されている。
【0011】
また、大径部の外周面52Bは、小径部54が外套管40の前端部40Aに挿入された状態で、ブラシ収容部60の大径部52と外套管40の挿通孔42とがほぼ同軸上に位置し、かつ、大径部52の外周面と外套管40の外周面とが面一となるように形成されている。
【0012】
また、収容部材50は、外套管40よりも大きな強度を有するように形成されている。収容部材50を形成する材料は、内視鏡の湾曲した鉗子チャネル内を挿通されても塑性変形されない強度を有し、かつ、内視鏡の湾曲した鉗子チャネル内を挿通可能な程度の弾性を有する材料、例えば硬質プラスチックまたは金属である。すなわち、この第1の実施の形態では、外套管40と、ブラシ収容部60を構成する収容部材50が異なる部材で形成されている。
上記硬質プラスチックとしては、例えばポリイミド樹脂を採用することができる。
また、上記金属としては、例えばステンレス、あるいは極めて高い弾性を有するNi−Ti合金などの超弾性合金を採用することができる。
また、収容部材50が上記条件、すなわち内視鏡の湾曲した鉗子チャネル内を挿通されても塑性変形されない強度を有し、かつ、内視鏡の湾曲した鉗子チャネル内を挿通可能な程度の弾性を有するという条件を満たす材料から形成されているため、収容部材50を内視鏡の鉗子チャネルの端部に設けられている鉗子口から曲げ癖なく真っ直ぐに突出することができる。
【0013】
また、外套管40の操作側端部46には、後端に向かうに従って外径と内径が拡張されるテーパ部48が設けられている。
テーパ部48の手前側には、外套管40の外径と内径の寸法が他の部分よりも狭窄された狭窄部49が形成され、この狭窄部49の内径はワイヤ10の外周面に当接することで摩擦力が発生するように構成されている。
この摩擦力によってワイヤ10が進退方向へ不用意に移動することを防いでいる。上記摩擦力は、狭窄部49の長さL3や狭窄部49の数によって調整することができる。
また、狭窄部49は、外套管40を径方向内側に向かってつぶすなどして変形させることによって形成してもよいし、外套管40を形成する際に予め狭窄部49を設けるようにしてもよい。
【0014】
操作部材30は、ワイヤ10の後端部分10Bを収容部材50に対して挿入して、外套管40の操作側端部46のテーパ部48の開口から導出することによって外套管40への挿入が行なわれ、ワイヤ10の先端部分10Aを収容部材50から抜去することによって外套管40から取り外すことができる。
【0015】
また、外套管40の操作側端部46にテーパ部48が設けられているため、操作部材30を外套管40から取り外し外套管40単独にした状態で、テーパ部48に不図示の注射器を装着して洗浄液を注入することによって、外套管40の挿通孔42内を洗浄することができるようになっている。
【0016】
次に作用について説明する。
内視鏡細胞採取具100は、外套管40に操作部材30が挿入され、かつ、ブラシ毛20がブラシ収容部60に収容された状態で内視鏡の鉗子チャネル内に挿入され、外套管40が鉗子チャネルと共に体内に挿入される。
この状態で、ブラシ毛20をブラシ収容部60、すなわち収容部材50の大径部52の開口から突出させて体腔内の粘膜に押し付け、ワイヤ10の後端部分10Bを把持してワイヤ10の長さ方向に進退移動させ、これによりブラシ毛20によって粘膜細胞が擦過され採取される。
ここで採取された細胞は、その一部がブラシ毛20の隙間に入り込み、一部はブラシ毛20の表面に盛り上がるようにしてブラシ毛20に付着する。
【0017】
ついで、ワイヤ10の後端部分10Bを後端側に引き寄せると、ブラシ毛20が外套管40のブラシ収容部60へ向けて引き寄せられ、ブラシ毛20がブラシ収容部60に収容される。
この際、ブラシ収容部60の大径部52と外套管40の挿通孔42とはほぼ同軸上に設けられ、挿通孔42の内径はワイヤ10が挿通可能に細径部として形成されていることから、ワイヤ10の軸心が大径部52の軸心とほぼ一致した位置に規制される。すなわち、本例では、ワイヤ10の挿通孔42が外套管40の大径部52より後端側の箇所にワイヤ10を大径部52の軸心と同一軸線上に案内規制する規制手段を構成している。また、収容部材50の大径部52の内径D2がブラシ毛20の外径D1よりも大きい。
これら2つの構成によって、ブラシ毛20の先端が外径部52の縁部に無理に係合するしごき現象が発生せず、ブラシ毛20に付着した細胞の脱落が防止されるとともに、ブラシ毛20のブラシ収容部60への円滑な収納が可能となる。
【0018】
このようにして、ブラシ収容部60の収容空間内にブラシ毛20が収納された後に、操作部材30が外套管40とともに内視鏡の鉗子チャネル内へ引き込まれるように移動される。
内視鏡の鉗子チャネル内に外套管40が収納されると、ブラシ収容部60にブラシ毛20が収容された状態で、外套管40が内視鏡から引き出される。
【0019】
上述したように構成された内視鏡用細胞採取具100によれば、ブラシ収容部60の大径部52が内視鏡の湾曲したチャネル内を挿通されても塑性変形しない強度を有する範囲で大径部52の肉厚を薄くすることが可能となる。
このため、従来の外套管の外径を変えずに大径部52の内径D2を従来よりも大きくすることができる。したがって、ブラシ毛20の外径D1、すなわちブラシ毛20の毛足長を従来よりも大きくして多くの細胞を採取することが可能となる。
【0020】
また、外套管40は、その挿通孔42をワイヤ10が進退可能な内径とすれば、従来の外套管よりも細い外径で済み、ブラシ収容部60の大径部52とワイヤ10の軸心をほぼ一致させてブラシ毛20を進退方向に移動させることができ、採取する細胞の脱落を防ぐことができる。
【0021】
次に、本発明の第2の実施の形態について説明する。
図2は第2の実施の形態における内視鏡用細胞採取具の構成を示す縦断面図、図3は第2の実施の形態の内視鏡用細胞採取具の説明図であり、図3(A)はワイヤ毛が外套管の先端部分から突出された状態を示す動作説明図、図3(B)はワイヤ毛が外套管の先端部分へ収容される状態を示す動作説明図である。図4は位置規制部材が設けられていない場合の動作を説明する動作説明図である。
なお、図2、図3において第1の実施の形態を示す図1と同一または対応する箇所には同一の符号を付してその説明を省略する。
【0022】
内視鏡細胞採取具200は、ワイヤ10およびブラシ毛20を有する操作部材130と、外套管140、口金部材150などから構成され、外套管140の先端にブラシ毛20が位置するように操作部材130が外套管140に挿通され、この第2の実施の形態では、外套管とその挿通孔がブラシ収容部を兼ねている点が第1の実施の形態と異なっている。すなわち、外套管とブラシ収容部が同一の部材で形成されている。
【0023】
すなわち、外套管140は、可撓性を有し、その挿通孔142がブラシ毛20の外径D1よりも大きな均一の内径D2で形成される共に、外套管140が湾曲した鉗子チャネル内を挿通されても塑性変形しない強度を有し、かつ、湾曲した鉗子チャネル内を挿通可能な程度の弾性が保たれる範囲でその肉厚がなるべく薄くなるように構成されている。
外套管140の材料は、従来の材料、すなわちフッ素樹脂やポリエチレン樹脂などよりも強い耐塑性変形性を有する材料、例えば硬質プラスチックまたは金属である。
上記硬質プラスチックとしては、例えばポリイミド樹脂を採用することができる。
また、上記金属としては、例えばステンレス、あるいは極めて高い弾性を有するNi−Ti合金などの超弾性合金を採用することができる。超弾性合金を採用した場合には外套管140全長にわたり曲がり癖がつきにくくなる利点がある。
【0024】
外套管140の後端部である操作側端部144には、円筒壁状に形成された口金部材150が設けられている。
口金部材150は、外套管140の外径とほぼ同一内径である第1内径部152と、第1内径部152と同軸上に設けられた第2内径部154とを有している。
第1内径部152は、外套管140の操作側端部144が挿通された状態でこの操作側端部144に固定される。
第2内径部154は、口金部材150の第1内径部152が外套管140の後端部144に固定された状態で外套管140の挿通孔142の内周面と接続される内周面を形成しており、この内周面は口金部材150の後端部に向かうに従って径が拡大するテーパ形状を呈している。
【0025】
操作部材130は、ワイヤ10、ブラシ毛20、ツマミ部132、補強パイプ134などを有している。
ワイヤ10の後端部分10Bにはワイヤ10を外套管40の挿通孔142内で進退方向に移動させる際に操作者によって把持される円柱状のツマミ部132がワイヤ10と同軸上に位置するように設けられている。
このツマミ部132は、外套管140の挿通孔142の内径よりも小さな外径D3となるように形成されている。
また、ワイヤ10の後端は補強パイプ134に挿通固定されており、補強パイプ134の後端はツマミ部132に一体的に固定されている。この補強パイプ134は、ワイヤ10の長さ方向に沿って所定距離延在して設けられている。
【0026】
また、ワイヤ10の長さ方向に間隔をおいた2箇所に位置規制部材134A、134B(特許請求の範囲の規制手段に相当)が一体的に取着されている。
一方の位置規制部材134Aは、ワイヤ10のブラシ毛20の後端側近傍に設けられ、外套管140内においてワイヤ10が外套管140の挿通孔142とほぼ同軸上に位置するように、ワイヤ10の表面と外套管140の挿通孔142の内周面との間の環状の隙間を閉塞するように設けられている。
また、他方の位置規制部材134Bは、ワイヤ10の操作端部144の先端側近傍に間隔をおいた箇所に設けられ、外套管140内においてワイヤ10および補強パイプ134が外套管140の挿通孔142とほぼ同軸上に位置するように、補強パイプ134の外周面と外套管140の挿通孔142の内周面との間の環状の隙間を閉塞するように設けられている。
すなわち、位置規制部材134A、134Bは、ワイヤ130の外周面に太径部として形成されている。
位置規制部材134A、134Bは、例えばゴムなどの弾性体から構成され、外套管140の挿通孔142の内周面に接触して摩擦力が発生するように構成されている。この摩擦力によってワイヤ10が進退方向へ不用意に移動することを防いでいる。
【0027】
操作部材130は、ワイヤ10の先端部分10Aに取着されたブラシ毛20を外套管140の操作側端部144に設けられた口金部材150の第2内径部154から挿入することによって外套管40へ操作部材130を挿入し、ワイヤ10の先端部分10Aに取着されたブラシ毛20を外套管140の先端部141から抜去することによって外套管40から操作部材130を取り外すことができる。
また、これとは逆に、操作部材130のツマミ部132を外套管140の先端部141から挿入することによって外套管40へ操作部材130を挿入し、操作部材130のツマミ部132を口金部材150の第2内径部154から抜去することによって外套管40から操作部材130を取り外すこともできる。
【0028】
また、外套管140の操作側端部144に設けた口金部材150の第2内径部154がテーパ形状を呈しているため、操作部材130を外套管140から取り外し外套管140単独にした状態で、口金部材150の第2内径部154に不図示の注射器を装着して洗浄液を注入することで、外套管140の挿通孔142内を容易に洗浄することができるようになっている。
【0029】
次に図3を参照して作用について説明する。
内視鏡細胞採取具200は、外套管140に操作部材130が挿入され、かつ、ブラシ毛20が外套管140の先端部141の内部141Aに収容された状態で内視鏡の鉗子チャネル内に挿入され、外套管140が鉗子チャネルと共に体内に挿入される。
図3(A)に示されている状態で、ブラシ毛20を外套管140の先端部141から突出させて体腔内の粘膜に押し付け、ワイヤ10の後端部分10Bに設けられているツマミ部132を把持してワイヤ10の長さ方向に進退移動させ、これによりブラシ毛20によって粘膜細胞が擦過され採取される。
ここで採取された細胞Tは、その一部がブラシ毛20の隙間に入り込み、一部はブラシ毛20の表面に盛り上がるようにしてブラシ毛20に付着する。
【0030】
ついで、図3(B)に示されているように、ツマミ部132を後端側に引き寄せると、ブラシ毛20が外套管40の先端部141へ向けて引き寄せられ、ブラシ毛20が先端部141の内部に収容される。この際、位置規制部材134A、134Bの作用によって、操作部材130、すなわちワイヤ10とブラシ毛20は外套管140とほぼ同軸上に案内されるから、ブラシ毛20が外套管140の先端部141に円滑に収納される。
【0031】
また、外套管140の内径D2は、ブラシ毛20の外径D1よりも大きいため、ブラシ毛20と外套管140の間に無理な係合はなく、円滑な収納が行われ、外套管140の先端部141によるブラシ毛20のしごき現象がなく、ブラシ毛20に付着した細胞の脱落が防止される。
図4には、図3(B)に対する比較例が示されており、位置規制部材134A、134Bが設けられていない状態が示している。
この場合、ワイヤ10とブラシ毛20は外套管140と同軸上に位置せず、ワイヤ10とブラシ毛140が外套管140の軸線に対して傾いているため、ブラシ毛20が外套管140の先端部141に無理に係合され、円滑な収納が行われず、外套管140の先端部141によるブラシ毛20のしごき現象が生じて、ブラシ毛20に付着した細胞の脱落が生じてしまう。
【0032】
このようにして、外套管140の先端部141にブラシ毛20が収納された後に、操作部材130が外套管140とともに内視鏡の鉗子チャネル内へ引き込まれるように移動される。
内視鏡の鉗子チャネル内に外套管140が収納されると、外套管140の先端部141にブラシ毛20が収容された状態で、外套管140が内視鏡から引き出される。
【0033】
上述したように構成された内視鏡用細胞採取具200によれば、可撓性を有し、外套管140が湾曲した鉗子チャネル内を挿通されても塑性変形しない強度を有し、かつ、内視鏡の鉗子チャネル内を挿通可能な範囲でその外径がなるべく大きく、かつ、外套管140が湾曲した鉗子チャネル内を挿通可能な程度の弾性が保たれる範囲で外套管140の肉厚がなるべく薄くなるように構成されているため、内視鏡の鉗子口から外套管140を曲げ癖なく真っ直ぐに突出させることができ、外套管140の外径を変えずに外套管140の挿通孔142の内径を従来の外套管の挿通孔の内径よりも大きくすることができる。したがって、ブラシ毛20の外径D1を従来よりも大きくすることができ、多くの細胞を採取することが可能となる。
【0034】
例えば、内視鏡の鉗子チャネルの内径が2mm乃至2.8mm程度であった場合、この鉗子チャネルに挿通される外套管の外径は1.8mm乃至2.6mm程度とすることができる。この程度の外径であれば、外套管が内視鏡の鉗子チャネル内を挿通可能な範囲でその外径がなるべく大きく、かつ、外套管140が湾曲した鉗子チャネル内を挿通されても塑性変形しない強度を有し、かつ、外套管が湾曲した鉗子チャネル内を挿通可能な程度の弾性が保たれる範囲で外套管の肉厚がなるべく薄くなるように構成しても可撓性を得ることが可能である。
【0035】
第2の実施の形態では、ブラシ毛20が収容される外套管140が特許請求の範囲の円筒部に相当している。
また、第2の実施の形態では、規制手段としての位置規制部材134A、134Bをワイヤ130の外周面に太径部として形成したが、これら位置規制部材134A、134Bを外套管140の挿通孔142の内周面に固定することで挿通孔142の内周面に細径部として形成することもできる。
また、図1における外套管140の狭窄部49のように、外套管40の外径と内径の寸法を他の部分よりも狭窄した狭窄部を形成し、この狭窄部の挿通孔の内周面によって規制手段を実現することもできる。
【0036】
なお、第2の実施の形態では、外套管140の操作側端部144にテーパ形状を呈する口金部材150を設けたが、この口金部材の代わりに、外套管140の後端部をテーパ形状となるように形成してもよい。
【0037】
【発明の効果】
本発明は、ワイヤと、該ワイヤの先端部分に取着されその毛足がワイヤの径方向に延在し前記毛足の先端が前記ワイヤよりも大きな外径を形成するとともに、前記ワイヤの長さ方向に沿って配列された細胞採取用のブラシ毛とを有する操作部材と、前記ワイヤが進退可能に挿通される挿通孔が形成された外套管と、前記外套管の先端に設けられ、円筒壁とこの円筒壁の内側に形成された収容空間から構成されたブラシ収容部とを有し、前記収容空間は、前記ブラシ毛の毛足長に対応した内径および前記ブラシ毛の配列長に対応した長さを有してブラシ毛全体が出し入れ可能となるように構成された内視鏡用細胞採取具において、少なくとも前記円筒壁は内視鏡の湾曲したチャネル内を挿通されても塑性変形しない強度を有するように形成されている。
そのため、円筒壁が内視鏡の湾曲したチャネル内を挿通されても塑性変形しない強度を有する範囲で円筒壁の肉厚を薄くすることによって、外套管の外径を変えずに円筒壁の内径を従来におけるブラシ毛が出し入れされる外套管の挿通孔の内径よりも大きくすることができる。したがって、ブラシ毛の毛足長を従来よりも長くすることができ、多くの細胞を採取することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1の実施の形態における内視鏡用細胞採取具の構成を示す縦断面図である。
【図2】第2の実施の形態における内視鏡用細胞採取具の構成を示す縦断面図である。
【図3】第2の実施の形態の内視鏡用細胞採取具の説明図であり、図3(A)はワイヤ毛が外套管の先端部分から突出された状態を示す動作説明図、図3(B)はワイヤ毛が外套管の先端部分へ収容される状態を示す動作説明図である。
【図4】位置規制部材が設けられていない場合の動作を説明する動作説明図である。
【符号の説明】
100、200 内視鏡細胞採取具
10 ワイヤ
20 ブラシ毛
30、130 操作部材
40、140 外套管
50 収容部材
60 ブラシ収容部

Claims (11)

  1. ワイヤと、該ワイヤの先端部分に取着されその毛足がワイヤの径方向に延在し前記毛足の先端が前記ワイヤよりも大きな外径を形成するとともに、前記ワイヤの長さ方向に沿って配列された細胞採取用のブラシ毛とを有する操作部材と、
    前記ワイヤが進退可能に挿通される挿通孔が形成された外套管と、
    前記外套管の先端に設けられ、円筒壁とこの円筒壁の内側に形成された収容空間から構成されたブラシ収容部とを有し、
    前記収容空間は、前記ブラシ毛の毛足長に対応した内径および前記ブラシ毛の配列長に対応した長さを有してブラシ毛全体が出し入れ可能となるように構成された内視鏡用細胞採取具において、
    少なくとも前記円筒壁は内視鏡の湾曲したチャネル内を挿通されても塑性変形しない強度を有するように形成されている、
    ことを特徴とする内視鏡用細胞採取具。
  2. 前記ブラシ収容部の円筒壁と前記外套管の挿通孔とはほぼ同軸上に設けられていることを特徴とする請求項1記載の内視鏡用細胞採取具。
  3. 前記外套管の前記円筒壁より後端側の箇所に前記ワイヤを前記円筒壁の軸心と同一軸線上に案内規制する規制手段を設けたことを特徴とする請求項2記載の内視鏡用細胞採取具。
  4. 前記規制手段は、前記ワイヤの外周面に太径部として、または前記外套管の挿通孔の内周面に細径部として形成されることを特徴とする請求項3記載の内視鏡用細胞採取具。
  5. 前記円筒壁を形成する材料は、前記内視鏡の湾曲したチャネル内を挿通可能な程度の弾性を有することを特徴とする請求項1乃至4に何れか1項記載の内視鏡用細胞採取具。
  6. 前記ブラシ毛はその配列長の全長にわたって均一な外径となるように形成され、前記収容空間は、その内径がその全長にわたって前記ブラシ毛の毛足の端部によって形成される外径よりも大きい均一の寸法の円柱状空間で形成されていることを特徴とする請求項1乃至5に何れか1項記載の内視鏡用細胞採取具。
  7. 前記円筒壁の肉厚は前記外套管の肉厚よりも小さいことを特徴とする請求項1乃至6に何れか1項記載の内視鏡用細胞採取具。
  8. 前記円筒壁を形成する材料は硬質プラスチックまたは金属であることを特徴とする請求項1乃至7に何れか1項記載の内視鏡用細胞採取具。
  9. 前記金属は超弾性合金であることを特徴とする請求項8記載の内視鏡用細胞採取具。
  10. 前記円筒壁と前記外套管が同一の材料で形成されていることを特徴とする請求項1乃至9に何れか1項記載の内視鏡用細胞採取具。
  11. 前記円筒壁と前記外套管が異なる材料で形成されていることを特徴とする請求項1乃至9に何れか1項記載の内視鏡用細胞採取具。
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