JP4475091B2 - 炭化珪素単結晶の製造方法 - Google Patents

炭化珪素単結晶の製造方法 Download PDF

Info

Publication number
JP4475091B2
JP4475091B2 JP2004304132A JP2004304132A JP4475091B2 JP 4475091 B2 JP4475091 B2 JP 4475091B2 JP 2004304132 A JP2004304132 A JP 2004304132A JP 2004304132 A JP2004304132 A JP 2004304132A JP 4475091 B2 JP4475091 B2 JP 4475091B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
rotation
crystal
crucible
growth
sic
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2004304132A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2006117441A (ja
Inventor
一彦 楠
一人 亀井
将斉 矢代
昭博 八内
善久 上田
伊藤  豊
信宏 岡田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sumitomo Metal Industries Ltd
Original Assignee
Sumitomo Metal Industries Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sumitomo Metal Industries Ltd filed Critical Sumitomo Metal Industries Ltd
Priority to JP2004304132A priority Critical patent/JP4475091B2/ja
Priority to EP05781299.2A priority patent/EP1806437B1/en
Priority to PCT/JP2005/015844 priority patent/WO2006025420A1/ja
Publication of JP2006117441A publication Critical patent/JP2006117441A/ja
Priority to US11/712,841 priority patent/US7635413B2/en
Application granted granted Critical
Publication of JP4475091B2 publication Critical patent/JP4475091B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C30CRYSTAL GROWTH
    • C30BSINGLE-CRYSTAL GROWTH; UNIDIRECTIONAL SOLIDIFICATION OF EUTECTIC MATERIAL OR UNIDIRECTIONAL DEMIXING OF EUTECTOID MATERIAL; REFINING BY ZONE-MELTING OF MATERIAL; PRODUCTION OF A HOMOGENEOUS POLYCRYSTALLINE MATERIAL WITH DEFINED STRUCTURE; SINGLE CRYSTALS OR HOMOGENEOUS POLYCRYSTALLINE MATERIAL WITH DEFINED STRUCTURE; AFTER-TREATMENT OF SINGLE CRYSTALS OR A HOMOGENEOUS POLYCRYSTALLINE MATERIAL WITH DEFINED STRUCTURE; APPARATUS THEREFOR
    • C30B17/00Single-crystal growth onto a seed which remains in the melt during growth, e.g. Nacken-Kyropoulos method
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C30CRYSTAL GROWTH
    • C30BSINGLE-CRYSTAL GROWTH; UNIDIRECTIONAL SOLIDIFICATION OF EUTECTIC MATERIAL OR UNIDIRECTIONAL DEMIXING OF EUTECTOID MATERIAL; REFINING BY ZONE-MELTING OF MATERIAL; PRODUCTION OF A HOMOGENEOUS POLYCRYSTALLINE MATERIAL WITH DEFINED STRUCTURE; SINGLE CRYSTALS OR HOMOGENEOUS POLYCRYSTALLINE MATERIAL WITH DEFINED STRUCTURE; AFTER-TREATMENT OF SINGLE CRYSTALS OR A HOMOGENEOUS POLYCRYSTALLINE MATERIAL WITH DEFINED STRUCTURE; APPARATUS THEREFOR
    • C30B29/00Single crystals or homogeneous polycrystalline material with defined structure characterised by the material or by their shape
    • C30B29/10Inorganic compounds or compositions
    • C30B29/36Carbides

Description

本発明は、光デバイスや電子デバイスの材料として好適な、炭化珪素の良質な単結晶の製造方法に関し、特に溶液成長法により良質な炭化珪素単結晶を確実に高い成長速度で製造することができる方法に関する。
炭化珪素 (SiC) は、熱的及び化学的に安定な化合物半導体の1種であり、シリコン (Si) に比べて、バンドギャップが約3倍、絶縁破壊電圧が約10倍、電子飽和速度が約2倍、熱伝導率が約3倍大きいという、Siより有利な物性上の特徴を有している。このような優れた特性から、SiCは、Siデバイスの物理的な限界を打破するパワーデバイスや、高温で動作する耐環境デバイス、といった電子デバイス材料としての応用が期待されている。
一方、光デバイスにおいては短波長化を目指した窒化物系材料 (GaN、AlN) の開発が行われている。SiCは、窒化物系材料に対する格子不整合が他の化合物半導体材料に比べて格段に小さいので、窒化物系材料のエピタキシャル成長用の基板材料としても注目されている。
しかし、SiCは結晶多形 (ポリタイプ) を呈する物質としても有名である。結晶多形とは、化学量論的には同じ組成でありながら原子の積層様式がC軸方向にのみ異なる多くの結晶構造を取りうる現象である。SiCの代表的な結晶多形としては、6H型 (6分子を1周期とする六方晶系)、4H型 (4分子を1周期とする六方晶系)、3C型 (3分子を1周期とする立方晶系)などがある。2種以上の結晶形の混在はデバイスへの応用上好ましくない。
SiCを電子デバイスや光デバイスに応用するには、結晶形が単一で (結晶多形の混在がなく)、かつ欠陥が皆無または非常に少ない、SiCの良質のバルク単結晶およびまたは薄膜が必要となる。
従来から知られているSiCの製造方法として、気相成長に属する昇華法および化学気相成長(CVD法)と、液相成長である溶液成長法とが挙げられる。
昇華法では、原料のSiC粉末を2200〜2500℃の高温で昇華させ、低温部に配置したSiC単結晶からなる種(シード)結晶上にSiCの単結晶を再結晶化させる。
CVD法では、原料としてシラン系ガスと炭化水素系ガスとを用い、シリコンまたはSiC単結晶からなる基板上にSiC単結晶をエピタキシャル成長させる。
溶液成長法では、シリコンまたはシリコン合金の融液中にカーボンを溶解させて、該融液中にSiCが溶解している溶液を調製する。このSiCが溶解している融液にSiC種結晶を浸漬し、少なくとも種結晶近傍の溶液を過冷却状態にすることによってSiCの過飽和状態を作り出し、SiC単結晶を種結晶上に成長させる。
溶液成長法には、融液に種結晶近傍の融液温度が他の部分の融液温度より低温になるように温度勾配を設ける、いわゆる温度差法 (種結晶近傍の溶液だけが過飽和となる)と、種結晶を漬けた融液全体を冷却によりSiCの過飽和溶液とする、いわゆる徐冷法とがある。徐冷法はバッチ式であるため、薄膜の単結晶を得る方法として好ましく、一方、バルク単結晶を得るには連続成長である前者の温度差法が好ましい。
昇華法では大型のバルク結晶を得られやすいことから、現在、SiCの単結晶ウエーハの工業的な生産は昇華法によって行われている。しかし、昇華法により成長させたSiC単結晶では、マイクロパイプ欠陥と呼ばれる中空貫通欠陥やらせん転位、積層欠陥などの結晶欠陥が生じやすく、結晶の品質に問題がある。
CVD法は、比較的成長速度が遅いことから、主に薄膜のSiC結晶の成長に利用されている。薄膜のSiC単結晶は基板の影響を受けるが、主に昇華法で作製されるSiC基板の品質に上記のように問題があるため、薄膜の高品質化には制約がある。
液相成長である溶液成長法では、熱的平衡状態に近い状態で結晶成長が起こるために、気相成長に比べて格段に結晶性の良好な (異なる結晶形の混入がない) 単結晶を得ることができる。SiC溶液の溶媒としては、前述したように、Siの融液またはSi合金の融液が用いられる。
しかし、溶液成長法で大面積のSiC結晶を高品位で、かつ高い成長速度で得るには、いまだに種々の技術課題が残っている。
SiC高品位化に関する技術課題として、例えば、Materials Science and Engineering, B61-62 (1999) 29-39は、Si溶媒とする溶液からのSiC単結晶の成長の際に、SiC結晶内にSiのインクルージョン(inclusion)が発生することが記載されている。このインクルージョンは、形態不安定(morphological instability)と呼ばれる成長界面での不均一面が原因で発生する。この不均一面はマクロステップ構造を有しており、マクロステップ間に入り込んだ、溶媒のSiがステップの横方向の成長によって結晶内に閉じこめられたものと考えられる。
一方、J. Crystal Growth 197 (1999) 147-154には、Si-Sc-C 3元系溶液からの液相エピタキシャル成長において、結晶表面に円形の窪み(ピット)が生成し、この窪みは結晶成長時に成長界面に付着したカーボン粒子のような異物により生じたものであることが記載されている。
インクルージョンとは、SiC単結晶内に内在する、SiC単結晶とは異なる相の総称である。即ち、SiC単結晶内に混入している異相である。代表的なものとしては、SiやCの小液(ドロップレット)に由来する粒子であるが、その他に、珪化物、炭化物、窒化物、酸化物等も含む。さらに、所定の結晶多形とは異なるSiC結晶、例えば、6H-SiC単結晶に混入した3C-SiC結晶や、結晶内に閉じこめられたガス(気泡)もインクルージョンである。
本発明者らが行った成長実験において見られた、Si溶媒が結晶内に取り込まれることにより発生したインクルージョンを含むSiC単結晶の断面の光学顕微鏡写真を図1に示す。図中、↓の先に示す黒色部が、溶液が閉じ込められたことに起因して発生したインクルージョンである。
インクルージョンや窪み(ピット)の発生は、単結晶にとってはマクロな欠陥であり、デバイス材料としては許容できない欠陥である。これらは、研究レベルの単結晶サイズが2インチ以下の結晶成長においても発生する。また、結晶成長の行われている成長界面において、温度条件や溶質の供給条件が不均一になると、得られる結晶厚みの不均一な分布を引き起こすことがある。特に薄膜単結晶においては、結晶厚みが不均一になると、所望のデバイス性能が達成されなくなるので、このような不均一もデバイス材料には許容できない。
一方、SiC単結晶の高速成長に関する技術課題として、結晶品位を高品位に維持しながら成長速度を増大させることが挙げられる。一般に溶液成長法によるSiC単結晶成長においては、成長速度が小さく、例えばSiを溶媒とする溶液成長では、融液温度1650℃で成長速度は、約5〜12ミクロン/hrである。この成長速度は、昇華法に比べると1桁から2桁小さい。このように、溶液成長法においてSiC結晶の成長速度が遅い原因は、溶液内の炭素の溶解度が低いためと考えられている。そこで、本発明者らは、Si−TiまたはSi−Mn溶媒を用いることで溶液内の炭素溶解度を増大させて、SiCバルク単結晶を育成させることに成功した(特開2004−2173号公報)。しかし、この方法でも、成長速度を増大させた場合、前述のインクルージョンや成長速度の結晶面内の不均一性の問題が生じる恐れがあり、結晶品位を維持したまま100ミクロン/hr以上の安定した高速成長を達成することは困難である。
以上のように、近年、工業的にはSiC単結晶に大型化を求める要望があるが、結晶の大型化を行うほどインクルージョン、窪み、結晶厚みの不均一といった欠陥が顕著に現われるようになる。そのため、インクルージョンや窪みがなく、成長厚みが均一な、1インチ以上のサイズのSiC単結晶を溶液成長法によって、100ミクロン/hr以上といった高速成長により安定して製造することは困難であると考えられてきた。
Materials Science and Engineering, B61-62 (1999) 29-39 J. Crystal Growth 197 (1999) 147-154 特開2004−2173号公報
本発明は、結晶内にインクルージョンが存在しない良質のSiC単結晶の高速での製造が可能なSiC単結晶の製造方法を提供することを課題とする。これにより、従来は実用化が困難であると考えられてきた、溶液成長法により成長させた高品位のSiC単結晶の工業的な製造が可能となる。
本発明は、回転する坩堝内のSiとCまたはSiとCと1種類以上の金属を含む、SiCが溶解した融液中に、シード軸に固定されたSiCの種結晶を浸漬し、少なくとも前記種結晶周辺における溶液の過冷却によりSiCを過飽和状態とすることによって前記種結晶上にSiC単結晶層を成長させることによる炭化珪素単結晶の製造−即ち、溶液成長法による炭化珪素単結晶の製造−において、坩堝の回転数または回転数および回転方向を周期的に変化させることによって前記融液を攪拌することを特徴とする、炭化珪素単結晶の製造方法である。
SiとCと1種類以上の金属を含む融液とは、SiC(固相)と熱力学的に平衡状態となる液相であれば、どのような構成元素の組み合わせでもよいが、好ましくは融液内のSiC溶解量が大きく、かつ液相線の傾きが急峻となる融液である方がよい。このような融液は、SiC結晶を効率的に液相から成長させることができるからである。そのような融液の例としては、Si1-xTix (0.1≦x≦0.25)や、Si1-xMnx (0.1≦x≦0.7) の2元系の融液が挙げられる。Si合金のTi、Mn以外の他の適当な合金元素としてはFeおよびCoがある。合金元素は1種でも2種以上でもよい。
本発明は、溶液成長法による炭化珪素単結晶の製造において、いわゆる坩堝加速回転法(ACRT: accelerated crucible rotation technique)を適用することによって、融液内の攪拌効果を向上させ、それによりインクルージョンの発生を防止すると同時に、予想外にも結晶成長の高速化にも成功したものである。
「ACRT」法とは、単結晶を坩堝中の融液から育成する際に、容器となる坩堝の回転数または回転数と回転方向を変える、すなわち加速変化させる方法である。この方法は、SheelとShulz-DuBoisにより提案され(J. Crystal Growth 8 (1971) 304)、それ自体は既知の技術である。しかし、これまで、ACRTは溶液成長法によるSiC単結晶の成長に適用されたことがなく、前述した種々の問題の解決に有効であるとは考えられていなかった。本発明では、溶液成長法によるSiC単結晶の育成にACRTの技術をはじめて組み合わせたものであり、この組合わせによって、溶液成長法によるSiC単結晶成長と、ACRTという各技術単独からは到底予測しえない顕著な作用効果 (具体的にはインクルージョンの発生防止のみならず、結晶成長速度の著しい増大) が達成されることを確認した。
「少なくとも前記種結晶基板周辺における溶液の過冷却」は、(1) 融液全体を実質的に一様に冷却して過冷却状態にする、いわゆる徐冷法か、または(2) 融液に温度勾配を設けて、種結晶基板の周辺が低温部になるようにして、この部分だけを溶液の過冷却状態にする温度差法 (温度勾配法) のいずれかにより達成することができる。
徐冷法では、融液の冷却をその融液の固相線温度より高い温度で終了した後、融液の加熱と冷却を繰り返すことにより過冷却を繰り返し行って、種結晶上へのSiC単結晶の成長を続けることにより、バルク (長尺) の単結晶を得ることも可能である。しかし、加熱と冷却の繰り返しは熱エネルギーの消費量が多いので、バルク単結晶の成長は温度差法の方が有利である。徐冷法は、固相線温度より高い温度までの冷却を1回だけで終了して、バッチ方式でエピタキシャル薄膜単結晶を得るのに適している。本発明によれば、大口径の薄膜をエピタキシャル成長させても、インクルージョンのない薄膜を得ることができる。
温度差法は、連続的に結晶成長が行われるため、バルク単結晶を得るのに適した方法であるが、温度差法でも、成長時間を短時間にすることによりエピタキシャル膜を得ることは可能である。
いずれの方法においても、融液中への炭素の供給は、融液を収容する坩堝を炭素質坩堝 (例、黒鉛坩堝) とし、坩堝の溶解により供給する方法と、炭化水素ガスなど気相経由の方法、さらには固体の炭素源を融液に投入して溶解させる方法などが可能である。2以上の方法を組合わせてもよい。
坩堝加速回転(ACRT)法において、坩堝の回転数のみを周期的に変化させる場合、この回転数の変化は、
(1) 第1の設定回転数A1までの加速、
(2) 第1の回転数A1での回転保持、および
(3) 第2の設定回転数A2(A2<A1)への減速、
を1サイクルとして、このサイクルを繰り返す (但し、各サイクルにおいて回転数A1およびA2の設定値は同一である必要はなく、サイクルごとにこれらの設定値を変動させることができる) ことにより実施することができる。
一方、坩堝の回転数と回転方向の両方を周期的に変化させる場合、この変化は、
(1) 第1回転方向で設定回転数B1までの加速、
(2) 第1回転方向における回転数B1での回転保持、
(3) 回転数0rpmへの減速、
(4) 逆方向の第2回転方向で設定回転数B2 (B2はB1と同一でも異なっていてもよい) までの加速、
(5) 第2回転方向における設定値B2での回転保持、
(6) 回転数0rpmへの減速、
を1サイクルとして、このサイクルを繰り返す (但し、各サイクルにおいて回転数B1およびB2の設定値は同一である必要はなく、サイクルごとにこれらの設定値を変動させることができる) ことにより実施することができる。
設定回転数A1、B1、B2は、いずれも大きいほど融液内の攪拌効果が期待できるが、大きすぎると融液面形状が不安定となり、結晶成長に悪影響を及ぼすこともある。A1、B1、B2の好ましい範囲は15〜100 rpmの範囲である。設定回転数A2は、A1より小さければよく、0rpmでもよい。A2の好ましい範囲は0rpmからA1の1/2までである。
回転数のみを変化させる方式の場合、
(1) 第1の設定回転数A1に到達するまでの加速時間:1秒〜10分
(2) 第1の設定回転数A1での回転保持時間:0秒〜10分
(3) 保持終了から第2の設定回転数A2に到達するまでの減速時間:1秒〜10分
とすることが好ましい。A1への加速時間が1秒より短いのは実質的に実現困難であり、10分より長いと、加速度が小さいため強制攪拌効果が減少する。A1での回転保持時間は、長いほど攪拌効果を得ることができるが、10分より長いと攪拌効果が低下する。この保持時間は瞬間的、即ち、実質的に0秒であってもよい。A1からA2への減速時間の範囲も、A1への加速時間と同様の理由により上記範囲が好ましい。この減速時にも、加速時と同様に大きな強制攪拌効果が得られる。
回転数と回転方向の両方を変化させる方式においても、上記方式と同様の理由で、
(1) 第1方向の設定回転数B1に到達するまでの加速時間:1秒〜10分
(2) 第1方向の設定回転数B1での回転保持時間:0秒〜10分
(3) 第1方向の回転保持終了から0rpmに到達するまでの減速時間:1秒〜10分
(4) 逆の第2方向の設定回転数B2に到達するまでの加速時間:1秒〜10分
(5) 第2方向の設定回転数B2での回転保持時間:0秒〜10分
(6) 第2方向の回転保持終了から0rpmに到達するまでの減速時間:1秒〜10分
とすることが好ましい。
後者の方式では、反転する分だけ、前者に比べて融液内の攪拌効果が増大する。
本発明の方法では、坩堝の加速回転により融液内の攪拌が促進されるが、種結晶を固定しているシード軸 (種結晶保持治具) も、坩堝の回転方向と同じ方向かまたは逆方向に回転させてもよい。シード軸の回転は、好ましくは、坩堝の回転と同期した加速回転とする。それにより、融液内の攪拌をより一層高めることができる。
本発明の方法によれば、面積が1インチ径以上で、厚みが5ミクロン以上のサイズの結晶内にインクルージョンが存在しないSiC単結晶を安定して確実に高い結晶成長速度で製造することができる。これにより、従来は実用化が困難とされてきた、溶液成長法による高品位のSiC単結晶の高速成長が可能となる。
本発明により、従来は困難であった、インクルージョンが存在しない1インチ径サイズ以上、厚み5ミクロン以上のSiC単結晶の工業的な製造が可能となる。厚みが200ミクロン以下の場合、基板となるSiC単結晶上にエピタキシャル成長した薄膜 (エピ膜) として使用され、厚みが200ミクロン以上になると、必要に応じて種結晶を除去して、基板材料として使用することが可能となる。すなわち、本発明により得られる単結晶は、基板用途のためのバルク単結晶として使用することもできるし、種結晶を基板としてデバイス用途のエピタキシャル結晶としても使用可能である。
インクルージョンとは、何らかの作用により結晶内に取り込まれた結晶とは異なる全てのものを包含する。例えば、溶媒が結晶成長中に結晶内に捕捉されたものをいい、これは結晶成長界面における不均一性によって起こる。特に、SiC結晶を溶液から成長させる場合、SiまたはSi合金の融液中のSiCの溶解度が小さく、従って溶液の過飽和度が低いことが多いので、ステップバンチングを起こしやすく、容易にステップ間に溶媒が取り残されてしまい、インクルージョンとなる。また、溶媒の他に、気泡や、溶液中に混入した黒鉛粒子などが代表的なインクルージョンである。インクルージョンが混入するとデバイスを使用目的に用いることができない。
以下に示す実施例では、図2に示した結晶成長装置を用いて実験を行った。図示の装置は、高温のSiC溶液を収容した、回転可能な高純度黒鉛坩堝を備える。坩堝内の溶液には、坩堝蓋を貫通して坩堝内に挿入された回転可能なシード軸に取り付けられている種結晶が浸漬されている。黒鉛坩堝は断熱材で包囲され、この断熱材の周囲には高周波誘導加熱用の加熱コイルが配置されている。そして、以上の要素の全体が水冷チャンバに収容されている。水冷チャンバは、ガス導入口とガス排出口とを備え、結晶成長の雰囲気ガスの組成および圧力を制御することができる。図示していないが、黒鉛坩堝2の側部背面は二色高温計のような高温計により直接測温される。高温計は上下に複数個設置して、上下の異なる位置での融液温度を測定してもよい。
実験では、黒鉛坩堝に溶媒となるSiまたはSiおよび合金元素のTiを仕込み、高周波コイルに通電して高周波誘導加熱により仕込んだ材料を融解させ、融液を形成した。Cは容器である高純度黒鉛坩堝の溶解によって融液内に供給した。黒鉛坩堝と高周波コイルの相対的な位置関係を調整することによって、融液内を均熱状態にすることも、あるいは適当な温度勾配を形成することもできる。従って、図示の装置は、徐冷法と温度差法のいずれの方法でもSiC結晶成長を実施することができる。
坩堝およびシード軸はそれぞれ、少なくとも種結晶を溶液に浸漬する直前には、加速回転を始め、種結晶が浸漬し、種結晶上に新たなSiC結晶が成長する際には、加速回転が行われているようにする。
実施例には、温度差法による成長実験を例示するが、徐冷法でも同様の結果が得られる。溶液は、種結晶が位置する溶液の液面近傍が溶液内部 (下部)に比べて低温になるように温度調整を行い、液面近傍の相対的に低温の領域に種結晶を5時間浸漬した。種結晶には1インチ径の単結晶を用いた。実験後、種結晶を融液から引き上げ、種結晶を回収した。種結晶は、フッ硝酸にて洗浄を行い、付着している融液の凝固物を除去した。種結晶上に新たに溶液成長した単結晶の成長厚みから成長速度を求めた。また、得られた単結晶のインクルージョンの発生状況を調べた。
その結果、坩堝加速回転 (ACRT) 法をSiC単結晶の溶液成長法に適用すると、従来の溶液成長法では、インクルージョンの含有しない結晶は、数ミリ角程度の非常に小さな結晶成長でしか実現できなかったのに対し、1インチ径以上の大型の結晶において、インクルージョンが存在しない単結晶が成長することが判明した。
これは、坩堝加速回転により融液に強制的な流動が起こるため、種結晶への溶質の均一供給が促進されるためと考えられる。この結果、成長界面での溶質の不均一供給が著しく改善され、ステップバンチングは抑制され、ステップ間への溶媒の取り込みは完全に抑制することができ、それに起因するインクルージョンの発生が防止されるものと推測される。
また、溶質の成長界面への供給が均一化したことで、得られる結晶の面内厚み分布は大幅に改善されることが判明した。さらに強制流動による溶質の供給は、SiCのように溶質の成長界面への輸送が律促過程となる結晶成長においては、結晶成長速度の増大をもたらし、ACRT法を適用しない成長に比べて、少なくとも2倍程度の成長速度の増大が確認された。原子レベルでの均一なステップフロー成長が大面積下において実現するため、ACRT法を適用して得られたSiC単結晶の表面モフォロジーは、cmオーダーの結晶長さで成長させても、目視においては鏡面を保持していることも確認された。
ACRT法により、インクルージョンの防止のみならず、結晶成長速度の著しい増大が得られることは、これまではほとんど知られておらず、SiC単結晶の成長に特有の予期しえない効果である。これは、上記のように、溶質であるSiCの溶解度が非常に小さく、強制流動によって溶質の成長界面への供給が著しく増大するためである。
融液内に強制流動を発生させる手法としては、黒鉛坩堝の回転数のみを変化させる
第1の方式 (同方向回転方式) と、黒鉛坩堝の回転数と回転方向を変化させる第2の方式 (反転方式) の両方を実施した。
第1の方式では、
(1) 第1の設定回転数A1までの加速、
(2) 第1回転数A1での回転保持、および
(3) 第2の設定回転数A2(A2<A1)までの減速、
を1サイクルとして、このサイクルを繰り返した。
第2の方式では、
(1) 第1回転方向の設定回転数B1までの加速、
(2) 回転数B1での回転保持、
(3) 回転数0rpmまでの減速、
(4) 逆方向の第2回転方向設定回転数B2 (B2はB1と異なっていてもよいが、実験では同一とした) までの加速、
(5) 設定値B2での回転保持、
(6) 回転数0rpmまでの減速、
を1サイクルとして、このサイクルを繰り返した。
坩堝の加速回転により融液内の攪拌が促進されるが、一部の実施例では、攪拌をより一層高めるために、種結晶を取り付けたシード軸を坩堝回転に同期させて加速回転させることも行った。
本例は参考例である。本例では、図2に示した結晶育成装置を用いたSiC単結晶の溶液成長法による製造を例示する。本例では、黒鉛坩堝のみを反転回転させる方式で坩堝加速回転を実施した。
結晶成長装置は融液を収容した内径80mm、高さ150mmの黒鉛坩堝を備え、この坩堝は水冷ステンレス鋼チャンバ内に配置されている。黒鉛坩堝の外周は断熱材により保温されており、さらにその外周に誘導加熱用の高周波コイルが設けられている。結晶成長装置内の雰囲気は、ガス導入口とガス排出口を利用して調整される。
黒鉛坩堝にSi0.8Ti0.2となる組成の合金原料を装入し、融解した。高周波コイルと黒鉛坩堝との相対的な位置調整により、融液の深さ方向に温度勾配を設けた。結晶成長界面近傍の温度は約1700℃、溶液底部は約1750℃になるように温度勾配を調整した。SiC種結晶 (1インチ径の6H−SiC) をシード軸に取り付けた。
種結晶 (シード軸) は回転させず、坩堝を左回転に回転させた。坩堝の到達回転数を30 rpmに設定し、設定回転数に達するまでの時間は5秒とした。坩堝の回転数が設定回転数に到達した後、10秒間はその回転数で回転を行い、その後、5秒で回転を停止した。次に、坩堝の回転方向を右回転に反転させて、上記と同様に、5秒で30 rpmに到達させ、30 rpmの回転を10秒間保持した後、5秒で回転を停止した。以上を1サイクルとして、結晶成長中は前記サイクルを繰り返した。本例では、シード軸は無回転で、黒鉛坩堝のみを反転回転させた。1サイクルの時間は40秒である。
種結晶浸漬後、5時間経過したところでシード軸を上昇させて結晶を融液から引き離して成長を終了させた。その後、坩堝の回転を停止した。
坩堝を室温まで徐冷した後、結晶をシード軸から回収した。種結晶上に新たにSiC単結晶が成長しており、その成長面積は種結晶と同じ1インチ径であった。成長した結晶内のインクルージョンの発生の有無は、結晶の表面および断面から光学顕微鏡(×200)により詳細に観察して調べた。×200の倍率があればミクロンオーダーのインクルージョンは判別可能である。
判定は、成長結晶の全面積において
インクルージョンが存在しないものを○、
インクルージョンが存在しているものを×
とした。
また、成長速度については、成長厚みを断面からの光学顕微鏡観察で求め、成長時間で除して求めた。ACRTを適用しない同一成長条件(後述の比較例1)に対して2倍以上の成長速度が得られたものについて◎、1倍以上、2倍以下について○、1倍以下について×とした。結果は表1にまとめて示す。
本例は、黒鉛坩堝と種結晶 (シード軸) の回転方向が同方向になるように反転回転させた坩堝加速回転によるSiC単結晶の成長を例示する。
種結晶と坩堝は、まず同じ左回転に回転させた。種結晶と坩堝の到達回転数を30 rpmに設定し、設定回転数に達するまでの時間を5秒とした。到達回転数に到達した後、10秒間はその回転数で回転を行い、その後、5秒で回転を停止した。次に、種結晶と坩堝の回転方向を右回転に反転させて、上記と同様に、5秒で30 rpmに到達させ、30 rpmの回転を10秒間保持した後、5秒で回転を停止した。以上を1サイクルとして、結晶成長中は前記サイクルを繰り返した。シード軸と坩堝は常に同じ回転方向になるように同期させながら反転回転を繰り返した。1サイクルの時間は40秒である。
上記の回転条件以外は実施例1と同様にして、溶液成長法によるSiCの結晶成長を行った。種結晶浸漬後、5時間経過したところでシード軸を上昇させて結晶を融液から引き離して成長を終了させた。その後、シード軸と坩堝の回転を停止した。
坩堝を室温まで徐冷した後、結晶をシード軸から回収した。種結晶上に新たにSiC単結晶が成長しており、その成長面積は種結晶と同じ1インチ径であった。成長した結晶内のインクルージョンの発生の有無と結晶成長速度を実施例1と同様にして調査した結果を表1に示す。
本例は、黒鉛坩堝と種結晶 (シード軸) の回転方向が逆方向 (反対) になるように反転回転させた坩堝加速回転によるSiC単結晶の成長を例示する。
即ち、まず種結晶は右回転、坩堝は左回転に回転させた。それぞれの到達回転数を30 rpmに設定し、設定回転数に達するまでの時間を5秒とした。設定回転数に到達した後、10秒間はその回転数で回転を行い、その後、5秒で回転を停止した。次に、回転方向を反転させて、シード軸を左回転、坩堝を右回転にして、上記と同様に、5秒で30 rpmに到達させ、30 rpmの回転を10秒間保持した後、5秒で回転を停止した。以上を1サイクルとして、結晶成長中は前記サイクルを繰り返した。シード軸と坩堝の回転を、回転方向が常に互いに反対になるようにして、回転を同期させながら反転回転を繰り返した。この状況を図3に示す。図示のように1サイクルの時間は40秒である。
上記の回転条件以外は実施例1と同様にして、溶液成長法によるSiCの結晶成長を行った。種結晶浸漬後、5時間経過したところでシード軸を上昇させて結晶を融液から引き離して成長を終了させた。その後、シード軸と坩堝の回転を停止した。
坩堝を室温まで徐冷した後、結晶をシード軸から回収した。種結晶上に新たにSiC単結晶が成長しており、その成長面積は種結晶と同じ1インチ径であった。成長した結晶内のインクルージョンの発生の有無と結晶成長速度を実施例1と同様にして調査した結果を表1に示す。
本例は、黒鉛坩堝と種結晶 (シード軸) の回転方向が同一方向で、かつ回転方向を反転させずに同一方向の回転を保持したまま加速と減速を繰り返す同方向回転方式の坩堝加速回転によるSiC単結晶の成長を例示する。
種結晶 (シード軸) と坩堝の両方を左回転に回転させ、それぞれの到達回転数は30 rpmに設定した。設定回転数に達するまでの時間は5秒とした。到達回転数に到達した後、10秒間はその回転数で回転を行い、その後、5秒で回転数を0rpmまで減速した (即ち、回転を停止した)。回転停止後、直ちに、同じ左回転のまま、回転数を5秒で30 rpmに加速し、30 rpmの回転を10秒間保持した後、5秒で回転を停止した。本例では、30 rpmへの加速、30 rpmでの回転保持、0rpmへの減速が1サイクルとなるので、1サイクルの時間は20秒である。シード軸と坩堝の回転は、常に互いに同じ回転方向で同期させた。
上記の回転条件以外は実施例1と同様にして、溶液成長法によるSiCの結晶成長を行った。種結晶浸漬後、5時間経過したところでシード軸を上昇させて結晶を融液から引き離して成長を終了させた。その後、シード軸と坩堝の回転を停止した。
坩堝を室温まで徐冷した後、結晶をシード軸から回収した。種結晶上に新たにSiC単結晶が成長しており、その成長面積は種結晶と同じ1インチ径であった。成長した結晶内のインクルージョンの発生の有無と結晶成長速度を実施例1と同様にして調査した結果を表1に示す。
本例は参考例である。黒鉛坩堝にSiのみを充填した以外は、実施例1と同様にして、種結晶上にSiC単結晶を製造した。即ち、シード軸は回転させず、黒鉛坩堝のみを反転回転させた。これまでの実施例では溶媒はSi−Ti合金であったが、本例ではSiである。
種結晶浸漬後、5時間経過したところでシード軸を上昇させて結晶を融液から引き離して成長を終了させた。その後、坩堝の回転を停止した。
坩堝を室温まで徐冷した後、結晶をシード軸から回収した。種結晶上に新たにSiC単結晶が成長しており、その成長面積は種結晶と同じ1インチ径であった。成長した結晶内のインクルージョンの発生の有無を実施例1と同様にして調査した結果を表1に示す。
なお、表1に示すように、本例では結晶成長速度が実施例1〜4より低くなっているが、これはSiC溶液の溶媒が、実施例1〜4ではSi−Ti合金であったのに対し、本例ではSi単独であり、溶液中のSiCの濃度が低くなるためである。溶媒がSi単独であって、加速回転を行わない場合と比べると、本例においても結晶成長速度は2倍以上になっている。
[比較例1]
本例では、実施例3と同様に、種結晶は右回転、坩堝は左回転で、互いに逆方向に回転させた。但し、結晶成長中の回転数は、種結晶と坩堝のそれぞれを30 rpmの一定に保持し、加速回転は行わなかった。それ以外は実施例3と同様にして、溶液成長法によるSiCの結晶成長を行った。
種結晶浸漬後、5時間経過したところでシード軸を上昇させて結晶を融液から引き離して成長を終了させた。その後、シード軸と坩堝の回転を停止した。坩堝を室温まで徐冷した後、結晶をシード軸から回収した。種結晶上に新たにSiC単結晶が成長しており、その成長面積は種結晶と同じ1インチ径であった。成長した結晶内のインクルージョンの発生の有無を実施例1と同様にして調査した結果を表1に示す。
種結晶上に新たにSiC単結晶を成長させた。
Figure 0004475091
表1に示すように、坩堝加速回転を実施しなかった比較例1では、図1に示すようなインクルージョンが結晶内に見られた。一方、本発明に従って坩堝加速回転を適用すると、溶媒の種類(SiまたはSi合金)、回転方式(回転方向を反転させるか、同一方向のままとするか)、あるいはシード軸(種結晶)の回転の有無、にかかわらず、いずれの回転条件下でも、インクルージョンのない結晶を、加速回転しない場合の2倍以上の高速で成長させることができた。特に、溶媒がSi合金であると、結晶品位を良好に維持しながら、150ミクロン/hr以上、最高では200ミクロン/hr以上の高い結晶成長速度を達成することができた。
以上に、本発明を特定の形態について説明したが、ここに開示した実施形態および実施例はすべての点で例示であって制限的なものではない。本発明の範囲には、特許請求の範囲と均等な意味および範囲内でのすべての変更例が含まれる。
従来の溶液成長法により成長させたインクルージョンを含むSiC結晶の断面の光学顕微鏡写真である。 本発明の方法に使用するのに適した溶液成長法による単結晶成長装置を示す略式説明図である。 本発明の実施例において採用された坩堝とシード軸の回転プロファイルを示す図である。

Claims (3)

  1. 回転する坩堝内のSiとCまたはSiとCと1種類以上の金属を含む、SiCが溶解した融液中に、シード軸に固定されたSiCの種結晶を浸漬し、少なくとも前記種結晶周辺における溶液の過冷却によりSiCを過飽和状態とすることによって前記種結晶上にSiC単結晶層を成長させることによる炭化珪素単結晶の製造において、坩堝の回転数または坩堝の回転数および回転方向を周期的に変化させることによって前記融液を攪拌し、坩堝の回転と一緒に、前記シード軸も坩堝と同一または逆方向に回転させ、かつシード軸の回転を坩堝の回転と同期させることを特徴とする、炭化珪素単結晶の製造方法。
  2. 坩堝の回転数を、
    (1) 第1の設定回転数A1までの加速、
    (2) 第1の回転数A1での回転保持、および
    (3) 第2の設定回転数A2(A2<A1)への減速、
    を1サイクルとして、このサイクルを繰り返す (但し、サイクルごとに回転数A1およびA2の設定値は変動させうる) ことにより周期的に変化させる請求項1記載の方法。
  3. 坩堝の回転数および回転方向を、
    (1) 第1回転方向で設定回転数B1まで加速、
    (2) 回転数B1での第1回転方向における回転保持、
    (3) 回転数0rpmへの減速、
    (4) 逆方向の第2回転方向で設定回転数B2 (B2はB1と同一でも異なっていてもよい) までの加速、
    (5) 設定値B2での第2回転方向における回転保持、
    (6) 回転数0rpmへの減速、
    を1サイクルとして、このサイクルを繰り返す (但し、サイクルごとに回転数B1およびB2の設定値を変動させうる) ことにより周期的に変化させる請求項1記載の方法。
JP2004304132A 2004-09-03 2004-10-19 炭化珪素単結晶の製造方法 Active JP4475091B2 (ja)

Priority Applications (4)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2004304132A JP4475091B2 (ja) 2004-10-19 2004-10-19 炭化珪素単結晶の製造方法
EP05781299.2A EP1806437B1 (en) 2004-09-03 2005-08-31 Method for preparing silicon carbide single crystal
PCT/JP2005/015844 WO2006025420A1 (ja) 2004-09-03 2005-08-31 炭化珪素単結晶の製造方法
US11/712,841 US7635413B2 (en) 2004-09-03 2007-03-01 Method for preparing silicon carbide single crystal

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2004304132A JP4475091B2 (ja) 2004-10-19 2004-10-19 炭化珪素単結晶の製造方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2006117441A JP2006117441A (ja) 2006-05-11
JP4475091B2 true JP4475091B2 (ja) 2010-06-09

Family

ID=36535693

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2004304132A Active JP4475091B2 (ja) 2004-09-03 2004-10-19 炭化珪素単結晶の製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4475091B2 (ja)

Families Citing this family (19)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP4998491B2 (ja) * 2009-02-20 2012-08-15 トヨタ自動車株式会社 SiC単結晶の接着方法及びSiC単結晶の溶液成長法
JP4780209B2 (ja) 2009-03-12 2011-09-28 トヨタ自動車株式会社 SiC単結晶の製造方法
JP5428706B2 (ja) * 2009-09-25 2014-02-26 トヨタ自動車株式会社 SiC単結晶の製造方法
JP5854438B2 (ja) 2010-12-27 2016-02-09 新日鐵住金株式会社 SiC単結晶の製造装置及びSiC単結晶の製造方法
JP5439353B2 (ja) * 2010-12-27 2014-03-12 新日鐵住金株式会社 SiC単結晶の製造装置及びそれに用いられる坩堝
JP5850489B2 (ja) * 2011-09-08 2016-02-03 国立研究開発法人産業技術総合研究所 SiC単結晶の製造方法
JP5850490B2 (ja) * 2011-09-08 2016-02-03 国立研究開発法人産業技術総合研究所 SiC単結晶の製造方法
WO2013062130A1 (ja) * 2011-10-28 2013-05-02 京セラ株式会社 結晶の製造方法
EP2775015B1 (en) 2011-10-31 2017-06-21 Toyota Jidosha Kabushiki Kaisha SiC SINGLE CRYSTAL MANUFACTURING METHOD
JP5828810B2 (ja) 2012-07-18 2015-12-09 新日鐵住金株式会社 溶液成長法に用いられるSiC単結晶の製造装置、当該製造装置に用いられる坩堝及び当該製造装置を用いたSiC単結晶の製造方法
JP6046405B2 (ja) 2012-07-19 2016-12-14 トヨタ自動車株式会社 SiC単結晶のインゴット、その製造装置及びその製造方法
KR101657018B1 (ko) 2012-07-19 2016-09-12 신닛테츠스미킨 카부시키카이샤 SiC 단결정의 제조 장치 및 SiC 단결정의 제조 방법
JP6028033B2 (ja) * 2012-09-04 2016-11-16 新日鐵住金株式会社 単結晶の製造装置、それに用いられる坩堝及び単結晶の製造方法
US20150225871A1 (en) * 2012-09-04 2015-08-13 Toyota Jidosha Kabushiki Kaisha SiC SINGLE CRYSTAL PRODUCTION APPARATUS AND METHOD OF PRODUCING SiC SINGLE CRYSTALS
JP2017095311A (ja) * 2015-11-25 2017-06-01 トヨタ自動車株式会社 SiC単結晶の製造方法
CN106119954B (zh) * 2016-08-31 2018-11-06 台州市一能科技有限公司 一种碳化硅单晶制造装置
KR101847923B1 (ko) * 2016-12-29 2018-04-11 한국세라믹기술원 상부종자 용액성장법을 이용하여 성장시킨 단결정의 결정성장면에 흡착된 액적을 제거하는 방법
CN112663140B (zh) * 2020-12-07 2023-01-03 山东大学 一种用于四元卤化物晶体制备的模具装置及制备方法
CN114941176B (zh) * 2022-05-17 2023-11-14 苏州燎塬半导体有限公司 一种溶液法制备碳化硅单晶的热场设计及单晶生长方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP2006117441A (ja) 2006-05-11

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4475091B2 (ja) 炭化珪素単結晶の製造方法
EP1806437B1 (en) Method for preparing silicon carbide single crystal
JP4853449B2 (ja) SiC単結晶の製造方法、SiC単結晶ウエハ及びSiC半導体デバイス
JP4419937B2 (ja) 炭化珪素単結晶の製造方法
JP4100228B2 (ja) 炭化珪素単結晶とその製造方法
JP4736401B2 (ja) 炭化珪素単結晶の製造方法
JP5483216B2 (ja) SiC単結晶およびその製造方法
WO2016039415A1 (ja) 炭化ケイ素の結晶の製造方法及び結晶製造装置
JP5218348B2 (ja) 炭化珪素単結晶の製造方法
JP2007261844A (ja) 炭化珪素単結晶の製造方法
US20050183657A1 (en) Silicon carbide single crystal and a method for its production
KR101152857B1 (ko) 탄화규소 단결정의 성장방법
JP4645499B2 (ja) 炭化珪素単結晶の製造方法
TWI809003B (zh) 碳化矽單晶之製造方法
JP4934958B2 (ja) 炭化珪素単結晶の製造方法
EP3388560B1 (en) Method for preparing sic single crystal
JP4466293B2 (ja) 炭化珪素単結晶の製造方法
EP1498518B1 (en) Method for the production of silicon carbide single crystal
WO2017086449A1 (ja) SiC単結晶の製造方法及びSiC単結晶インゴット
JP2006143489A (ja) 結晶成長装置およびその方法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20061018

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20091027

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20091224

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20100216

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20100301

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130319

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130319

Year of fee payment: 3

S111 Request for change of ownership or part of ownership

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313111

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130319

Year of fee payment: 3

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140319

Year of fee payment: 4

S801 Written request for registration of abandonment of right

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R311801

ABAN Cancellation of abandonment
R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350