JP4473783B2 - 丸鋸切断機のワーク供給装置およびそのワーク供給方法 - Google Patents
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Description
さらに、能率が悪く切断作業に時間を要するため、一人多台持ちにして4、5台並べて使わなければならず、広いフロアスペースを確保しなければならないという問題があった。また、平鋼のワークを専用とする丸鋸切断機としてはまだないため、平鋼のワークを多段積みにしてワークを供給するワーク供給装置とワーク供給方法もまだ開示されていないことが判った。
前記ワーク供給装置(30)は、前記ベッド(1)に隣接してベース(31)が配置され、そのベース(31)の上面に設けられたローラコンベア(32a)と、前記ローラコンベア(32a)の後方には、前記ベース(31)から直立する直立ベース(31a)と、前記直立ベース(31a)の正面(31b)にガイドレール(33,33)がワーク(W)送り方向と水平に設けられ、さらに、ボールネジ(33a)が水平方向に螺入され、ワーク(W)送り方向に移動自在なサドル(34)と、を備え、
ワーク(W)の上面を把持するクランパ爪(36b)と、ワーク(W)の下面を把持する固定爪(36c)の上下方向の動作は、油圧シリンダ(37)の駆動よりに行い、前記サドル(34)の正面(34a)に、垂直方向にガイドレール(35,35)が設けられ、そのガイドレール(35,35)に載置された上下方向に移動自在なスライドベース(36)と、前記スライドベース(36)に前記クランパ(36a)が固定され、このクランパ(36a)に固定された前記固定爪(36c)と、前記クランパ(36a)の下部に固定された前記油圧シリンダ(37)と、前記油圧シリンダ(37)のロッドの先端部に連結され、上下方向に移動自在なクランパ爪(36b)と、を備えたことを特徴とする。
油圧シリンダ(37)の駆動によって、前記クランパ爪(36b)を基準にして、上下方向に移動可能なスライドベース(36)の位置が上昇し、固定爪(36c)がワーク(W)の下面に当接し、多段積みにされた前記ワーク(W)を把持する第3工程と、前記サドル(34)が移動してワーク固定装置(20)の切断位置(S)へワーク(W)を供給する第4工程と、前記油圧シリンダ(37)の反対方向への駆動によって、前記クランパ爪(36b)が開放されて、前記スライドベース(36)が元の位置にもどり、前記固定爪(36c)も開放される第5工程と、前記サドル(34)が元の位置にもどる第6工程と、を含むことを特徴とする丸鋸切断機(10)のワーク供給方法。
図1は本発明の丸鋸切断機の全景を示す斜視図であり、図2は図1に示すA矢視の正面図である。なお、ワーク供給装置30は、図2に示す向きを正面として以下、説明する。
図1に示すように、フロアには丸鋸切断機10が据え付けられている。丸鋸切断機10は、平面視で、本体10aとワーク供給装置30とにより、L字状に配置されている。ベッド1の上面にはワークWを固定するワーク固定装置20が設けられている。
図2に示すように、ベッド1は右側面視で逆L字状に形成されており、ベッド1の上面には、後記するワーク固定装置20のガイドレール1b,1bが配置されている。
ヘッド移動手段は、ベッド1の上段面1cにガイドレール1eが配置され、ベッド1の正面1dにガイドレール1fが配置されている。また、これらのガイドレール1e,1fの間には、油圧シリンダによる油圧駆動装置が設けられており、ワーク供給方向(図2では左右方向)に対して直角(X軸)方向にヘッド5の水平移動速度が制御され、往復動させる。
また、ヘッド5の下部には主軸2が設けられ、主軸2は、軸方向のZ軸方向に、回転自在に軸支されている。また、主軸2の先端部にはワークWを切断する超硬チップを付した丸鋸3が設けられている。さらに、ヘッド5の最上部1gには丸鋸3を回転させるモータ4が取り付けられている。
ワーク供給装置30のローラコンベア32aは、図2に示すように、本体10aの左側正面に位置し、ベッド1上面に設けられたワーク固定装置20のワークWの切断位置Sへ多段積みにした平鋼を供給する。この多段積みの平鋼を供給する際、ワーク供給装置30は、これまでにないワークWの固定方式によるワーク供給方法によって、ワークWを固定し、ワークWを供給する。
図3に示すように、ワーク供給装置30には、ワークWを滑らす際の摩擦抵抗を小さくするローラコンベア32aがベース31上に設けられている。ワークWを把持する2つのクランパ36a,36aの間には、ワークWの有無を検知する光センサ39が設けられている。
この直立ベース31aの正面31bには、ガイドレール33,33が水平方向に上下に並んで設けられており、さらに、その間にボールネジ33aがナットに螺入され、このナットはサドル34に固定されている。このボールネジ33aの端部には、図示しないサーボモータが設けられており、このボールネジ33aと接続されている。
また、このサドル34の正面34aには、垂直方向にガイドレール35,35が設けられ、そのガイドレール35,35に上下方向に移動可能なスライドベース36が設けられている。
ワークWの下面から把持する固定爪36cを保持するクランパ36aは、このスライドベース36に固定されている。この固定爪36cとワークWの下面との隙間は、アジャストボルト34bによって調整されており、その隙間は約0.5〜1.0mmである。
この隙間を確保することによって、ワークWの搬入の際や、サドル34のもどりの際には、ワークWに非接触となるため、ワークWの下面に線状の傷が付くのを防止するとともに、ワークWである多段積みの平鋼の並びをそのまま保持することができる。
さらに、ワークWの上面から把持するクランパ爪36bは、このクランパ36aに支持されて、油圧シリンダ37によって、クランパ爪36bをワークWの厚み方向へ下降させて、固定爪36cとクランパ爪36bとによってワークWを把持する。
第1工程では、図1に示すように、ワークWの幅(左右)方向を一方に揃えて基準面出しをする。
第2工程では、図4に示すように、クランパ36aに配置されたクランパ爪36bが下降する。クランパ爪36bは油圧シリンダ37の駆動により、ワークWを厚み方向に下降してワークWの上面に当接する。
そして、第3工程では、図4に示すように、上下方向に移動可能なスライドベース36の位置が上昇し、固定爪36cがワークWの下面に当接する。
第4工程では、サドル34が移動してワーク固定装置20の切断位置(S)へワークWを供給する。
第5工程では、クランパ爪36bが開放されて、スライドベース36が元の位置にもどり、固定爪36cも開放される。
第6工程では、サドル34が元の位置にもどる。
この動作の繰り返しによって、平鋼の定尺材のワークWが供給される。
図1、図2に示すように、丸鋸切断機10の起動ボタン(操作盤は別置型のため、記載せず)が押されると、搬入コンベア32bに載置された平鋼がワーク供給装置30に搬入される。平鋼の定尺材は6mである。たとえば、この平鋼の幅×厚みは、300mm×12mmであり、6枚重ねの多段積みとなっている。したがって、厚みの合計は72mmとなる。平鋼は最大幅400mmまで可能であり、枚数は1枚から複数枚までであるが、この枚数は板厚に関係し、多段積みした厚みの最大が72mmまでとなっている。
つぎに、図4に示すように、クランパ36aに配置されたクランパ爪36bが下降する。クランパ爪36bは油圧シリンダ37の駆動により、ワークWを厚み方向に下降してワークWに当接する。
このとき、スライドベース36は、ガイドレール35,35によって、上下方向にフリーに形成されているので、固定爪36cとワークWの下面との隙間分の約0.5〜1.0mm上昇し、アジャストボルト34bの端部より離間する。
つぎに、サドル34がサーボ制御するワーク速度制御手段によって移動し、ワークWは、所定寸法+丸鋸の厚み3.3mm分が、指定の供給速度で供給され、停止する。
つぎに、クランパ爪36bが開放されて、スライドベース36が元の位置にもどり、固定爪36cも開放される。そして、サドル34が元の位置にもどる。
つづいて、それぞれのクランパ内の中央に配置されたクランパ爪36b,36bが、それぞれのシリンダの駆動により、厚み(下降)方向に移動し、ワークWの下面に当接するそれぞれの固定爪36c,36cとともに多段積みの平鋼を把持し固定する。
これらの動作が終わると、主軸のモータ4が回転しはじめ、ヘッド5内に構成された減速歯車によって減速され、主軸2の先端部に固定された超硬チップ付の丸鋸3を150回転/minで回転させる。周速では100〜300m/minであり、従来のハイスの約5倍の速さである。
それから、それぞれのクランパ爪36b,36bが厚み方向に上昇して固定状態から開放され、それぞれのクランパが幅方向に離間して固定状態から開放されると、10〜15mmの幅で切断された黒皮の耳が、穴から落下し、図2に示すシュート1sに案内されて、ボックス11に回収される。
ヘッド5の丸鋸3が切削送りによりX軸方向に送られ、多段積みの平鋼が切断される。
そして、クランパ爪36b,36bが開放され、クランパも開放されると、前記サドル34が元の位置にもどる。
そして、これらの動作が繰り返される。
その結果、ワークWが多段積みした平鋼であっても、正確な寸法で切断が可能であり、ワークWが多段積みした平鋼であっても、しっかり固定できるので、切断面の仕上がりがよく、次工程で切断箇所のフライス加工が省略できるとともに、丸鋸切断機10のワーク供給装置30と、そのワーク供給方法を提供することができる。
1a,1b,1e,1f ガイドレール
2 主軸
3 丸鋸
4 モータ
5 ヘッド
6 カバー
7 油圧シリンダ
10 丸鋸切断機
10a 本体
11,12 ボックス
20 ワーク固定装置
30 ワーク供給装置
30a 搬入コンベア
30b 排出コンベア
31 ベース
31a 直立ベース
36 スライドベース
31b,34a 正面
32a ローラコンベア
32b 搬入コンベア
32c 排出コンベア
33,35 ガイドレール
33a ボールネジ
34 サドル
34b アジャストボルト
36a クランパ
36b クランパ爪
36c 固定爪
37 油圧シリンダ
38 押ボタン
38a プッシャー
38b 基準ローラ
39 センサ
S 切断位置
W ワーク
Claims (2)
- 丸鋸(3)の回転軸(Z軸)方向と直交する方向(X軸)へ移動自在の丸鋸(3)に、Z軸方向へ平鋼のワーク(W)を供給する丸鋸切断機(10)のワーク供給装置(30)であって、
前記ワーク供給装置(30)は、前記ベッド(1)に隣接してベース(31)が配置され、そのベース(31)の上面に設けられたローラコンベア(32a)と、
前記ローラコンベア(32a)の後方には、前記ベース(31)から直立する直立ベース(31a)と、
前記直立ベース(31a)の正面(31b)にガイドレール(33,33)がワーク(W)送り方向と水平に設けられ、さらに、ボールネジ(33a)が水平方向に螺入され、ワーク(W)送り方向に移動自在なサドル(34)と、を備え、
ワーク(W)の上面を把持するクランパ爪(36b)と、ワーク(W)の下面を把持する固定爪(36c)の上下方向の動作は、油圧シリンダ(37)の駆動よりに行い、
前記サドル(34)の正面(34a)に、垂直方向にガイドレール(35,35)が設けられ、そのガイドレール(35,35)に載置された上下方向に移動自在なスライドベース(36)と、
前記スライドベース(36)に前記クランパ(36a)が固定され、このクランパ(36a)に固定された前記固定爪(36c)と、
前記クランパ(36a)の下部に固定された前記油圧シリンダ(37)と、
前記油圧シリンダ(37)のロッドの先端部に連結され、上下方向に移動自在な前記クランパ爪(36b)と、
を備えたことを特徴とする丸鋸切断機(10)のワーク供給装置(30)。 - 請求項1に記載の丸鋸切断機(10)のワーク供給装置(30)を使用したワーク供給方法であって、
ワーク(W)の幅(左右)方向を一方に揃えて基準面出しをする第1工程と、
油圧シリンダ(37)の駆動によって、前記クランパ(36a)に配置されたクランパ爪(36b)が下降しワーク(W)の上面に当接する第2工程と、
油圧シリンダ(37)の駆動によって、前記クランパ爪(36b)を基準にして、上下方向に移動可能なスライドベース(36)の位置が上昇し、固定爪(36c)がワーク(W)の下面に当接し、多段積みにされた前記ワーク(W)を把持する第3工程と、
前記サドル(34)が移動してワーク固定装置(20)の切断位置(S)へワーク(W)を供給する第4工程と、
前記油圧シリンダ(37)の反対方向への駆動によって、前記クランパ爪(36b)が開放されて、前記スライドベース(36)が元の位置にもどり、前記固定爪(36c)も開放される第5工程と、
前記サドル(34)が元の位置にもどる第6工程と、
を含むことを特徴とする丸鋸切断機(10)のワーク供給方法。
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