JP4471589B2 - プラズマ発生用アンテナ装置及びプラズマ処理装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、CVD、液晶製膜、半導体エッチング等で使用される大面積のプラズマ発生用アンテナ装置及びそれを使用したプラズマ処理装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
プラズマを利用したCVD(化学的気相成長法)装置やエッチング装置等の半導体製造装置では、プラズマの発生用にマイクロ波や無線高周波(RF)を用いているが、このRFプラズマを利用したプラズマ処理装置において、液晶ディスプレイ等の製作等では、近年では加工基板が1m×1m以上になる等大型化し、それに連れて、プラズマプロセスに用いられている真空チャンバーも大型化し、大面積のプラズマ発生用アンテナ装置が必要になってきている。
【0003】
また、既に様々な分野で利用されている、アモルファスタイプや結晶タイプの薄膜太陽電池においても、1m×1m以上の大きな面積のものが要求されるようになってきており、このような大面積の薄膜太陽電池は、シラン等の原料ガスをプラズマ状態にして分解し、シリコン等を生成・堆積させる低温被膜プロセスのプラズマCVD装置等によって製造されている。
【0004】
このように大型化したプラズマ発生用アンテナ装置では、使用する無線高周波の周波数が10MHz〜2.5GHzと高いため、アンテナから放射する電波の波長が真空チャンバーの容器のサイズと同じオーダーになってきている。そして、アンテナから放射する電波の空間分布が、プラズマの均一性更にはプロセスの均一性にとって重要な要素となってきている。
【0005】
これに関して、柱状アンテナをアレイ化することにより、電波の空間分布を一様にし、また、誘電体シース構造により、プラズマのRF遮蔽効果を克服する装置が提案されている(例えば、特許文献1参照。)。
【0006】
【特許文献1】
特開2003−86581号公報
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、複数の柱状アンテナを面状に配列したアレイアンテナにおいては、プラズマの発生量を増加するため、さらには、均一性を上げるために、アンテナ素子の間を狭くして、アンテナ素子相互間に干渉が生じ、電波の不安定モード(連成モード)が生じ、プラズマの励起効率が低下してしまうという問題がある。
【0008】
本発明は、上記の問題を解決するためになされたものであり、その目的は、プラズマ生成に用いられる電波の1/4波長程度、あるいは波長程度のサイズの金属容器中にて、柱状アンテナを共振させてプラズマを効率よく発生できるプラズマ発生用アンテナ装置及びプラズマ処理装置を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するための本発明のプラズマ発生用アンテナ装置は、表面を誘電体で覆った柱状の導電体からなる複数のアンテナ素子を、一端を接地して他端を開放とし、前記一端と前記他端の間で給電するように、交互に給電方向を逆にして平行に配置した面状のアンテナを備えたプラズマ発生用アンテナ装置において、前記アンテナ素子の前記他端となる先端とアース部の間の長さを、nを正数とした時に、前記アンテナ素子に供給する高周波電力の波長の(2n−1)/4倍とすることができるように、前記アンテナ素子の給電部側に移動可能なアース部を設けて、前記アンテナ素子の先端と前記アース部の間の長さを調整可能に構成すると共に、通気性を有する導電体で形成された面状のグランドを、前記アンテナと平行に配設し、前記グランドと前記アンテナ素子との距離Hと、隣接するアンテナ素子相互間の距離Dとの関係を2H<Dとして構成される。
【0010】
この構成によれば、アンテナと平行なグランドを設けることにより、グランドによる電極に関する鏡像効果により電界分布を安定化してプラズマを安定させることができ、また、この鏡像効果によってアンテナを複数個アレイ化した場合のアンテナ相互間の干渉を緩和し、アンテナ相互間の不要な連成モードの生成を防止できる。
【0012】
この構成により、プラズマ発生用の電波の波長の1/4の長さに一致するように柱状アンテナの先端からアースまでの長さを正確に決めることができ、アンテナの共振周波数においてQ値を大きくし、アンテナからの不要な反射を減少させて、無線高周波(RF)によるプラズマ励起効率を改善できる。
【0014】
この構成により、アンテナ素子において、アンテナ素子に供給される高周波電力に共振させることができ、効率よく電磁波を発生して、プラズマを発生できる。
【0015】
更に、上記のプラズマ発生用アンテナ装置において、前記アース部を、テーパー部を外周側に有し、かつ、少なくとも一部が導電体で形成される内側部材と、テーパー部を内周側に有する外側部材とを有して形成し、前記アンテナ素子の前記導電体の外側に前記内側部材を配置すると共に、前記内側部材の外側に前記外側部材を配置して、前記内側部材と前記外側部材を前記導電体の外側で前記導電体の軸方向にスライドし、前記内側部材のテーパー部と前記外側部材のテーパー部を当接した状態でネジ止めすることにより、前記アース部の位置を可変にして固定できるように構成する。
【0016】
この構成により、アンテナ素子の給電部側に移動可能なアース部を設けることができる。
【0017】
そして、上記のプラズマ発生用アンテナ装置を使用したプラズマ処理装置は、上記のプラズマ発生用アンテナ装置をチャンバー内に設け、前記グランド側に処理ガスを導入すると共に、前記アンテナ素子に高周波電力を供給し、前記処理ガスを前記グランド及び前記アンテナを通過させながらプラズマ化して、前記チャンバー内に配置された基板台に載置された被処理材を加工するように構成される。この構成により、小型で高性能のプラズマCVD装置やエッチング装置等のプラズマ処理装置を提供できる。
【0018】
【発明の実施の形態】
以下図面を参照して本発明に係るプラズマ発生用アンテナ装置及びプラズマ処理装置の実施の形態について説明する。
【0019】
図1に示すように、この実施の形態では、プラズマ処理装置10として、ガラス板、シリコンウェハ等の被処理材2の表面にCVDにより薄膜を生成させるプラズマCVD装置を例にしており、このプラズマ処理装置10は、金属製のチャンバー11内の下側に配置された基板台(試料台)12と、この基板台12の上側に配置されたアンテナ20と、このアンテナ20と平行にアンテナ20の上側に配置されたグランド22とを有して構成される。
【0020】
このグランド22とアンテナ20により、チャンバー11の内部は、グランド22の上側のガス分散室13と、アンテナ20の下側のプラズマ処理室14とに仕切られる。
【0021】
そして、処理ガス(プロセスガス)Gを分散供給するためのガス供給装置15が配置され、これにガス供給管16が接続されている。
【0022】
また、プラズマ処理室14には基板台12が配置され、真空発生用の排気管17が接続される。この基板台12は、ガラス等の蒸着用基板(被処理材:被処理基板)2を載せる台であり、蒸着用基板2を加熱するための発熱体(図示しない)を有して構成され、更に、電気的に接地されるか、バイアス用電源(図示しない)に接続される。
【0023】
図2に示すように、このアンテナ20は、アンテナとして使用する長さLを供給される高周波電力の波長λ、即ち、発生する電波の波長λの(2n−1)/4倍(ここでnは正数)とした柱状のアンテナ素子21から成るアレイアンテナである。この各アンテナ素子21は、給電方向が交互に逆方向を向き、しかも、互いに平行に配置され、全体として面状に配置される。このアンテナ20の配置は、通常は、矩形平面に形成されるが、これに限定されず、円筒面状や球面状等の様々な形状とすることができる。
【0024】
このアンテナ素子21のそれぞれに給電用部材30が配置され、アンテナ素子21毎に10MHz〜2.5GHzの内の特定の周波数の高周波電力が同相電力分配器42から同軸フィーダー41により分配供給される。なお、この同相電力分配器42には交流電源43から電力が供給される。
【0025】
また、図1〜図3に示すように、このアンテナ素子21は棒状又はパイプ状の銅,アルミニウム,白金等の非磁性の電気良導体で形成される柱状の電極21aと、この電極21aの表面を被覆した石英等の誘電体シース(絶縁体)21bとで形成される。この誘電体シース21bと電極21aの間には隙間が有っても無くてもよいが、隙間がある場合には、処理ガスGが誘電体シース21bの内側に入って電極21aの表面やアース部Eにおいて異常放電が起こるのを防止するため、真空状態でシールしたり、空気等を密封シールしたりする。また、誘電体シース21bの誘電体には、通常は石英ガラスが使用されるが、絶縁性能とシール性能を持ち、処理プロセスに影響が少ないものであれば良い。
【0026】
この誘電体21bの厚さは、特許文献1において決定される、プラズマによるRF遮蔽効果を克服する厚みが必要である。なお、図1及び図3では電極21aをパイプ状に形成し,パイプ内部に水又は空気等の冷却用媒体Cを通している。
【0027】
そして、アンテナ素子21の電力供給側には、チャンバー11の側壁11aの外側に給電部30が設けられる。このアンテナ素子21は、Oリング36とこのOリング36を締付ける絶縁性の材質(例えば、耐熱プラスチック)で形成される固定具37により、チャンバー11の側壁11aに固定される。
【0028】
また、給電部30においては、フランジ31aを有する取付部31と、テーパー部を外周側に有し、かつ、少なくとも一部が導電体で形成される内側部材32と、テーパー部を内周側に有した外側部材33と、この内側部材32と螺合するロックナット34と、外側部材33と螺合するロックナット35とが設けられ、これらによりアース部Eが構成されている。このアース部Eは、内側部材32の導電体で形成されている部分がグランド22に電気的に接続されたり、あるいは、チャンバー11に電気的に接続されたりして接地されている。なお、取付部31、内側部材32、外側部材33を導電体で形成することにより、簡単に、アンテナ電極21aをチャンバー11に電気的に接続できる。
【0029】
そして、アンテナ素子21の導電体である電極21aの外側に内側部材32を配置すると共に、内側部材32のテーパー部と外側部材33のテーパー部を当接して内側部材32の外側に外側部材33を配置して、内側部材32と外側部材33を電極21aの外側で電極21aの軸方向(X方向)にスライドすることにより、アース部Eの位置を可変にする。この外側部材33のテーパー部に内側部材32のテーパー部を当接することによりすり締め構造を形成する。
【0030】
そして、内側から、アンテナ素子21、内側部材32、外側部材33、取付部31と配置され、ロックナット33,34の緩めと締めによりアース部Eを所定の範囲Rで移動でき、また、位置固定をすることができる。また、給電部30を電極21aの可動機構としているので電極21aの位置も左右にずらすことができる。
【0031】
このアース位置Eの移動と位置決めにより、アンテナ素子21の先端Tからアース位置Eまでアンテナ長さLを、正確に、供給される高周波電力の波長λ、即ち、発生する電波の波長λの(2n−1)/4倍(ここでnは正数)、実用的には1/4倍とすることができる。そして、周波数はアンテナ長さLによって決まり、給電部30とアース位置Eとの距離L’とアンテナ長さLの比L’/LからQ値(振動系の共振に鋭さを表す量)は決まるので、これらにより、アンテナ素子21及びアンテナ20の共振周波数においてQ値を大きくし、アンテナ20からの不要な反射を減少させて、無線高周波によるプラズマ励起効率を改善できる。
【0032】
この給電部30のアース部Eを移動可能にする構成は、特に限定する必要はなく、図1及び図2以外の様々な構成が考えられるが、電極21aの有効長さLを正確に電波の波長λの1/4倍とし、効率良く共振させるために、電極21aとグランド20との間を繋いでいるアース部Eの長さは電極21aの長さLに比べて適当に短く形成する必要がある。
【0033】
また、この給電部30内において、アンテナ素子21は同軸フィーダー41の芯線に接続し、同相電力分配器42からVHFの高周波電力が供給される構造となっている。
【0034】
また、アンテナ素子21の電力供給側と反対側の先端支持側は、Oリング36とこのOリング36を締付ける固定具37により、チャンバー11の側壁11bに固定される。
【0035】
そして、グランド22は、通気性を有する導電体で面状に形成される。このグランド22は、パンチングプレートや多孔板やスリット板等で形成され、平行かつ面状に配列されたアンテナ素子21群からなるアンテナ20に平行に配置される。このグランド22は、ガス分散室13とプラズマ処理室14を区分し、処理ガスGの通過を調整する隔壁を兼ねるが、特に形状を限定する必要はなく、アンテナ20の形状に応じて、矩形平面や円筒面状や球面状やスリット形状等の様々な形状を用いることができる。しかし、良好な鏡像効果を得るためにアンテナ素子21群と平行に配置する必要がある。
【0036】
このグランド22はチャンバー(GND)11に接地されて同一電位に維持され、図4に示すように、アンテナ素子21に対して、鏡像21Mを発生させる機能を有する。このグランド20とアンテナ素子21との距離Hと、隣接するアンテナ素子21相互間の距離Dとの関係を、2H<Dとすることにより、アンテナ素子21,21の相互間の距離Dよりも、アンテナ素子21と鏡像21Mとの距離2Hが短いため、アンテナ素子21とこの鏡像21Mとの間に電界の閉じた系ができ、隣接するアンテナ素子21への影響が少なくなり、アンテナ素子21,21の相互間の干渉が緩和される。
【0037】
従って、アンテナ素子21,21の相互間の距離Dを小さくして、電界密度を高め、プラズマの発生効率を向上できる。さらに、空間分布の均一性も向上できる。
【0038】
なお、グランド20とアンテナ素子21との隙間hは、アンテナ20や被処理材2の大きさにもよるが、0mm〜10mm程度あるいは電極21aの直径以内の程度のほぼ接していると言える状態に設定される。これにより、例えば、長さが800mmのアンテナ素子21に対して、Dが20mm〜100mmの間隔で配置できるようになる。
【0039】
図5にグランド22の配設がなく、鏡像効果のない場合を示す。この場合には、アンテナ素子21,21の相互間に干渉が生じるため、安定した電界の励起ができない。
【0040】
次に、このプラズマCVD装置10で、ガラス板等の被処理材2の表面に化学的気相成長法(CVD)により薄膜を形成する場合について説明する。
【0041】
先ず、チャンバー11を開放して被処理材2を基板台12の上に載せた後、チャンバー11を閉じる。このチャンバー11は、真空発生用の排気管17に接続する真空ポンプ(図示しない)により内部の真空度を通常0.13Pa〜1.3kPa(1mTorr〜10Torr)となるようにする。それと共に、被処理材2は基板台12の加熱装置(図示しない)により、所定温度に保持される。
【0042】
次に、ガス分散室13にシランガス等の処理ガスGが供給されるが、この処理ガスGは、ガス供給管16からガス供給装置15内を通過して、グランド22の表面に分散供給され、グランド22とアンテナ20を通過して、プラズマ処理室14に入る。
【0043】
この処理ガスGの供給と共に、アンテナ素子21には、高周波電力が供給され、アンテナ素子21から電波を放射させる。この場合に、アンテナ素子21の長さLを高周波電力の波長λの(2n−1)/4 倍とすることにより、共振器として作動する。実用的にはn=1の1/4倍とする。つまり、L=λ/4とする。例えば、高周波電流の周波数を、10MHz〜2.5GHzとすると、このアンテナ素子21の長さLは5000mm〜20mmとなる。
【0044】
この共振により、アンテナ素子21の周囲には交番磁界及び交番電界が生じ、アンテナ素子21から周囲に電波が放射され、チャンバー11内に供給された処理ガスGが電離してプラズマが発生する。
【0045】
このプラズマは導電性を有しているので、チャンバー11内にプラズマが充満して全体の導電性が増すと、放射された電波はプラズマに反射されるので、アンテナ20の周辺に閉じ込められ、この部分にプラズマ加熱領域が限定されるようになる。
【0046】
そして、図6に示すように、この共振では、電界強度が電力供給側のアース部E(X=0、又は、L)が節となり、先端T(X=L、又は、0)が腹となる定在波、即ち、各位置Xにおける振幅がsin(πX/2L)(線A)やcos(πX/2L)(線B)に比例する定在波が発生する。そのため、アンテナ素子21の長手方向の電力分布は、電界の2乗に比例し、アース位置Eがゼロとなり、先端部Tが最も高くなり、sin(πX/2L)の2乗(線C)、又は、cos(πX/2L)の2乗(線D)に比例するようになる。
【0047】
隣接する2本のアンテナ素子21,21によって分布する電力の強度は、これらの和となり、正弦の2乗と余弦の2乗の和は1(線E)となるので長さ方向(X方向)に略均一となる。
【0048】
そのため、アンテナ20としては、それぞれのアンテナ素子21に、互いに反対方向から高周波電力を供給することにより、各アンテナ素子21が放射する電力が合成されて略均一な電力分布を発生できるので、チャンバー11内に供給された処理ガスGが電離したプラズマのチャンバー11内の空間密度を均一にすることができる。この均一なプラズマにより、膜厚が均一な蒸着膜が得られる。
【0049】
そして、本発明によれば、アンテナ20と平行にグランド22を設けているので、このグランド22の存在による鏡像効果により、アンテナ素子21によって発生する電波と隣接するアンテナ素子21が発生する電波との干渉、つまり、アンテナ素子21,21相互間の連成モードの発生を防止でき、プラズマを安定させることができる。
【0050】
また、アース部Eを移動してアンテナ素子21の先端Tとアース部Eとの間の長さLを正確に高周波の波長λの1/4倍にすることにより、定在波の節の部分を強制的に接地できるので、定在波を安定させることができ、効率よく共振現象を発生させることができる。従って、無線高周波によるプラズマ励起効率を向上することができる。
【0051】
【発明の効果】
以上の説明から明らかなように、本発明に係るプラズマ発生用アンテナ装置及びプラズマ処理装置によれば、次のような効果を奏することができる。
【0052】
アンテナと平行なグランドを設けることにより、グランドによる電極の鏡像効果によりプラズマを安定させることができ、また、アンテナを複数個アレイ化した場合のアンテナ相互間の不要な連成モードを防止できる。
【0053】
また、給電部付近にアースを設け、このアースを移動可能及び位置決め可能に構成したことにより、プラズマ発生用の高周波の波長の1/4の長さに一致するように柱状アンテナの先端からアースまでの長さを正確に決めることができ、アンテナの共振周波数においてQ値を大きくし、アンテナからの不要な反射を減少させて、無線高周波(RF)によるプラズマ励起効率を改善できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る実施の形態のプラズマ発生装置の構成図である。
【図2】図1の給電部材の詳細を示す図である。
【図3】図1のプラズマ発生装置のアンテナ素子の配列を示す図である。
【図4】グランドによる鏡像効果を説明するための図である。
【図5】グランドが配設されていない場合のアンテナ素子相互間の干渉を説明するための図である。
【図6】電磁場の均一性を説明するための図である。
【符号の説明】
2 被処理材
10 プラズマ処理装置
11 チャンバー
12 基板台
20 アンテナ
21 アンテナ素子
21a 電極
21b 誘電体シース
22 グランド
30 給電部
32 内側部材
33 外側部材
C 冷却用媒体
E アース部(アース位置)
G 処理ガス
L アンテナの有効長さ
Claims (3)
- 表面を誘電体で覆った柱状の導電体からなる複数のアンテナ素子を、一端を接地して他端を開放とし、前記一端と前記他端の間で給電するように、交互に給電方向を逆にして平行に配置した面状のアンテナを備えたプラズマ発生用アンテナ装置において、
前記アンテナ素子の前記他端となる先端とアース部の間の長さを、nを正数とした時に、前記アンテナ素子に供給する高周波電力の波長の(2n−1)/4倍とすることができるように、前記アンテナ素子の給電部側に移動可能なアース部を設けて、前記アンテナ素子の先端と前記アース部の間の長さを調整可能に構成すると共に、
通気性を有する導電体で形成された面状のグランドを、前記アンテナと平行に配設し、前記グランドと前記アンテナ素子との距離Hと、隣接するアンテナ素子相互間の距離Dとの関係を2H<Dとしたことを特徴とするプラズマ発生用アンテナ装置。 - 前記アース部を、テーパー部を外周側に有し、かつ、少なくとも一部が導電体で形成される内側部材と、テーパー部を内周側に有する外側部材とを有して形成し、前記内側部材の外側に前記外側部材を配置して、前記内側部材と前記外側部材を前記導電体の外側で前記導電体の軸方向にスライドし、前記内側部材のテーパー部と前記外側部材のテーパー部を当接した状態でネジ止めすることにより、前記アース部の位置を可変にして固定できるようにしたことを特徴とする請求項1記載のプラズマ発生用アンテナ装置。
- 請求項1又は2に記載のプラズマ発生用アンテナ装置をチャンバー内に設け、前記フランド側に処理ガスを導入すると共に、前記アンテナ素子に高周波電力を供給し、前記処理ガスを前記グランド及び前記アンテナを通過させながらプラズマ化して、前記チャンバー内に配置された基板台に載置された被処理材を加工することを特徴とするプラズマ処理装置。
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