JP4554380B2 - プラズマ生成装置及びプラズマ生成方法 - Google Patents

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Description

本発明は、半導体、液晶表示装置、太陽電池等を作製する際に用いるCVD、エッチング又はスパッタリング等の処理に用いられるプラズマ生成装置及びプラズマ生成方法に関する。
プラズマを用いたCVD(Chemical Vapor Deposition)装置をはじめとする半導体製造装置では、プラズマ生成のためにアンテナ素子を用いた電磁波結合型の装置が用いられている。
一方、液晶表示装置やアモルファス型の太陽電池の大型化に伴って、プラズマを用いて各処理を行う半導体製造装置についても、大面積の基板を処理する大型の装置が望まれている。
このような大型の半導体製造装置において使用する高周波信号の周波数は10MHz〜2.5GHzと高いため、アンテナ素子から放射される電磁波の波長が短い。このため、成膜等の処理の均一性に影響を与えるプラズマの密度分布が均一になるように制御することが一層重要となっている。
このような状況下、特許文献1に示すプラズマCVD装置において、大面積プラズマ生成用アンテナを用いることが提案されている。
具体的には、棒状のアンテナ素子を複数個平面状に配置してアレイ化したアレイアンテナを用いて、電磁波の空間分布を一様にして大面積のプラズマ生成に用いるものである。
特開2003−86581号公報
しかし、特許文献1に示されるプラズマCVD装置では、アンテナ素子の電磁波の放射によって生成したプラズマの影響を受けて、アンテナ素子の負荷が変化するため、給電線において設定されているインピーダンス(通常50Ω)に常に整合させることが難しい。このため、給電線からの信号がアンテナ素子との接続部分で反射し、アンテナ素子に必要な電力が供給されず、各アンテナ素子からの電磁波の放射が不均一となり、生成されるプラズマの密度分布が一様でなくなる。この結果、生成するプラズマ分布が不均一となり、CVD等による成膜が不均一となるといった問題が生じやすい。
そこで、本発明は、上記問題点を解決するために、誘電体で表面が覆われた棒状の導体で構成した複数のアンテナ素子を、平行かつ平面状に配したアレイアンテナを用いて、プラズマを生成させる際、プラズマが均一となるように、インピーダンス整合を容易に行うことができる、簡易な装置構成のプラズマ生成装置及びそのようなプラズマ生成を実現するプラズマ生成方法を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明は、それぞれ誘電体で表面が覆われた棒状の導体からなる複数のアンテナ素子を互いに平行且つ平面状に配したアレイアンテナを用いて、プラズマを生成させるプラズマ生成装置であって、前記複数のアンテナ素子に供給する高周波信号を生成する共通の高周波電源と、前記複数のアンテナ素子にそれぞれ接続され、インピーダンス整合のための容量素子及び誘導素子のいずれか一方の調整素子を有する複数のインピーダンス整合器と、前記複数のインピーダンス整合器と前記高周波電源との間に接続された分配器と、前記高周波電源から前記分配器に供給される高周波信号及びその反射波による電流及び電圧を検知する第1のセンサと、前記複数のインピーダンス整合器にそれぞれ対応して配置され且つ前記分配器から対応するインピーダンス整合器に供給される高周波信号及びその反射波による電流及び電圧を検知する複数の第2のセンサと、前記第1のセンサによる検知信号に基づいて前記複数のアンテナ素子がインピーダンス整合の状態に近づくように前記高周波電源を制御して前記高周波電源から出力される高周波信号の周波数を調整すると共に前記複数の第2のセンサによる検知信号に基づいて各アンテナ素子がインピーダンス整合の状態となるように前記複数のインピーダンス整合器をそれぞれ制御して各インピーダンス整合器の前記調整素子として用いられる容量素子の容量または前記誘導素子のインダクタンスを制御する制御器とを有することを特徴とするプラズマ生成装置を提供する。
また、各インピーダンス整合器の前記調整素子は、一端が前記分配器と接続された第1の容量素子と、一端が前記アンテナ素子と接続された第2の容量素子とからなり、前記第1の容量素子の他端と前記第2の容量素子の他端はいずれも接地され、前記制御器は、前記第1の容量素子の容量を制御することが好ましい。
このようなプラズマ生成装置は、生成される前記プラズマを、基板の成膜に用いるCVD装置又は基板のエッチングに用いるエッチング装置であることが好ましい。
また、本発明は、それぞれ誘電体で表面が覆われた棒状の導体からなる複数のアンテナ素子を互いに平行且つ平面状に配したアレイアンテナを用いて、プラズマを生成させるプラズマ生成方法であって、高周波信号を生成し、生成された前記高周波信号をそれぞれインピーダンス整合のための容量素子及び誘導素子のいずれか一方の調整素子を有する複数のインピーダンス整合器を介して前記複数のアンテナ素子に分配供給し、分配する前の前記高周波信号及びその反射波による電流及び電圧を検知し、前記複数のインピーダンス整合器に分配供給される前記高周波信号及びその反射波による電流及び電圧をそれぞれ検知し、分配する前の前記高周波信号及びその反射波に対する検知信号に基づいて前記複数のアンテナ素子がインピーダンス整合の状態に近づくように前記高周波信号の周波数を調整すると共に前記複数のインピーダンス整合器に分配供給される前記高周波信号及びその反射波に対する検知信号に基づいて前記複数のアンテナ素子がそれぞれインピーダンス整合の状態となるように各インピーダンス整合器の前記調整素子として用いられる前記容量素子の容量または前記誘導素子のインダクタンスを制御することを特徴とするプラズマ生成方法を提供する。
それぞれ誘電体で表面が覆われた棒状の導体からなる複数のアンテナ素子を互いに平行且つ平面状に配したアレイアンテナを用いてプラズマを生成させる際各アンテナ素子に給電する共通の高周波信号の周波数を制御することで、各アンテナ素子のインピーダンス整合を共通に行うことができる。このため、インピーダンス整合器の構成を簡略にすることができ、自動制御の追従性も向上し、制御時間が短縮される。
以下、本発明のプラズマ生成装置及びプラズマ生成方法について詳細に説明する。
図1は、本発明のプラズマ生成装置の一実施形態であるプラズマCVD装置10の構成を説明する概略構成図である。図2は、CVD装置10のアンテナ素子の配置を説明する図である。図2においては、高周波信号を伝送する給電線を図示し、後述するインピーダンス整合を行うための制御器及び制御線は図示されていない。
CVD装置10は、ガラス基板やシリコンウエハ等の処理基板12にプラズマCVDを用いて成膜処理を行う装置である。
CVD装置10は、反応容器14、処理基板12を載置する基板台16、反応容器14の壁面に設けられ、原料ガスを導入する導入口18、反応容器14の壁面に設けられ、減圧のために原料ガス等を排気する排気口20、反応容器14に設けられ、原料ガスを反応室に放出するガス放射板24、反応容器14内に設けられた複数のアンテナ素子22、反応容器14の外側に設けられるインピーダンス整合器26、アンテナ素子22に給電する高周波電源28、高周波電源28及びインピーダンス整合器26を制御する制御器30、アンテナ素子22に給電される高周波信号の電流及び電圧を検出する第1電流・電圧センサ32、インピーダンス整合器26を個別に調整するために電流及び電圧を検出する第2電流・電圧センサ34、第1電流・電圧センサ32と第2電流・電圧センサ34との間に設けられる分配器33を有する。
反応容器14は、金属製の容器であり、反応容器14の壁面は接地されている。
基板台16は、処理基板12がアンテナ素子22に対向するように、処理基板12を載置する台であり、基板台12の内部には処理基板12を加熱する図示されない発熱体が設けられ、さらに接地された図示されない電極板が設けられている。この電極板はバイアス電源に接続されて、バイアス電圧が印加されてもよい。
導入口18は、反応容器14の上面側に設けられ、原料ガスを供給する供給管19と接続されている。供給管19は、図示されない原料ガス源と接続されている。導入口18から供給される原料ガスは、成膜の種類によって変わるが、例えば、低温ポリシリコンTFT液晶の場合、シリコン膜の作製に際してはシランガスが、またゲート絶縁膜の作製に際してはTEOSが好適に用いられる。
反応容器14の上側には、原料ガス分散室23が、ガス放射板24によって下側の反応室25と仕切られて構成される。
ガス放射板24は、SiCからなる板状部材に0.5mm程度の貫通穴が複数あけられ、原料ガスが下側の反応室25に一定の流速で放射するようになっている。なお、ガス放射板24は、セラミック材で構成されてもよいし、CVDにより成膜された板状部材であってもよい。ガス放射板24には金属膜が形成されており接地されている。
排気口20は、反応容器14内を所定の圧力に減圧した原料ガスの雰囲気とするために、図示されない真空ポンプと接続した排気管21に接続されている。
ガス放射板24下側の反応室22の上側部分には、ガス放射板24に対向するように、アレイ状に設けられた複数のアンテナ素子22が設けられている。
複数のアンテナ素子22は、図2に示すように、互いに平行にかつ平面状に配置されて、モノポールアンテナからなるアレイアンテナを形成する。このアレイアンテナは、ガス放射板24及び基板台16に載置される処理基板12に対して平行に設けられる。
モノポールアンテナであるアンテナ素子22は、図2に示すように隣接するアンテナ素子22と互いに逆方向に反応容器12内の壁面から突出しており、給電方向が逆向きとなっている。これらのアンテナ素子22は、それぞれマッチングボックスであるインピーダンス整合器26と接続されている。
各アンテナ素子22は、電気伝導率の高い導体からなる棒状(パイプであってもよい)を成し、使用する高周波の波長の(2n+1)/4倍(nは0または正の整数である)の長さをモノポールアンテナであるアンテナ素子の放射長さとする。各アンテナ素子22の表面は、石英チューブ等の誘電体で被覆されている。棒状の導体を誘電体で被覆することで、アンテナ素子22としての容量とインダクタンスが調整されており、これにより、アンテナ素子22の突出方向に沿って高周波電流を効率よく伝播させることができ、電磁波を効率よく放射させることができる。
このように誘電体で覆われたアンテナ素子22は、反応容器14の内壁に開けた開口に電気的に絶縁して取り付けられており、アンテナ素子22の高周波電流供給端の側が、インピーダンス整合器26に接続されている。
アンテナ素子22は、ガス放射板24の近傍に設けられるので、アンテナ素子22から放射される電磁波は、隣接するアンテナ素子22間で電磁波が相互に影響を及ぼし合うことなく、ガス放射板24の接地されている金属膜の作用によって鏡像関係に形成される電磁波と作用して、アンテナ素子毎に所定の電磁波を形成する。さらに、アレイアンテナを構成するアンテナ素子22は、隣接するアンテナ素子22と給電方向が逆向きとなっているので、反応室25において電磁波は均一に形成される。
インピーダンス整合器26には、一方の側がアンテナ素子22の端部と接続された容量素子26aと、一方の側が給電線27と接続された容量素子26bが設けられ、容量素子26aと容量素子26bの他方の側は、お互いに接地されている。
容量素子26bは、容量素子を構成する電極間が可変に構成され、容量(特性パラメータ)が自在に調整できるようになっている。この容量の調整は、電極を移動させるサーボモータ26cによって調整される。容量素子26bの容量の調整は、後述する高周波電源28が発生する高周波信号の周波数の調整とともに用いて、プラズマの生成中にアンテナ素子22の負荷の変化によって生じるインピーダンスの不整合を是正するために用いられる。
高周波電源28は、図示されない高周波発振回路及び増幅器により構成され、制御器30からの信号に応じて、発振周波数が可変となるように構成されている。
制御器30は、後述する第1電流・電圧センサ32及び第2電流・電圧センサ34の検知信号に応じて、高周波電源28の発振周波数の変更及びインピーダンス整合器26の調整を行う制御部分である。
第1電流・電圧センサ32は、高周波電源28からの高周波信号がアンテナ素子22にインピーダンスの整合された状態で給電されているか否かを検知するために、高周波電源28の出力端近傍で電流及び電圧を検知する部分である。第1電流・電圧センサ32は、分配器33を介してインピーダンス整合器26と接続されている。第2電流・電圧センサ34は、各インピーダンス整合器26の入力端近傍に個別に設けられ、各インピーダンス整合器26の調整を行うために、電流及び電圧を検知する部分である。インピーダンス整合がなされていない場合、給電線27とアンテナ素子22の接続部分で高周波信号の反射波が発生し、これによって電流と電圧間に位相差が生じる。このため、第1電流・電圧センサ32及び第2電流・電圧センサ34において電流、電圧を検知することで、インピーダンス整合の状態か、不整合の状態かを検知することができる。
第1電流・電圧センサ32及び第2電流・電圧センサ34の検知信号は、制御器30に供給される。
制御器30は、第1電流・電圧センサ32及び第2電流・電圧センサ34からの検知信号に基づいて、インピーダンス整合の状態か否かを判断し、判断の結果に応じて、高周波電源28及びインピーダンス整合器26のサーボモータ26cを制御する制御信号を生成して、高周波電源28及びサーボモータ26cに供給する部分である。
例えば、各アンテナ素子22において不整合と判断される場合、高周波電源28を制御して、高周波信号の周波数を調整して、複数のアンテナ素子22がインピーダンス整合される状態となるように調整される。この後、依然として不整合と判断されるアンテナ素子22のインピーダンス整合器26のサーボモータ26cに対して、個別にインピーダンス整合するように、制御信号を生成する。
このように、制御器30は、アンテナ素子22に共通の高周波信号の周波数を制御して、すべてのアンテナ素子22をインピーダンス整合の状態に近づけ、この後、サーボモータ26cによって個別に調整する。
なお、本実施形態では、第1電流・電圧センサ32及び第2電流・電圧センサ34の双方を設けた構成であるが、本発明では、いずれか一方の電流・電圧センサを設ければよい。しかし、より正確な制御を行うには、第1電流・電圧センサ32及び第2電流・電圧センサ34の双方を設けた構成とすることが好ましい。
このようなCVD装置10では、反応容器14内に導入口18から原料ガスを送り込み、一方、排出口20に接続した図示されない真空ポンプを作動させて通常1Pa〜数100Pa程度の真空雰囲気を反応容器14内につくる。この状態でアンテナ素子22に高周波信号を給電することで、アンテナ素子22の周囲に電磁波が放射される。これにより、反応容器14内でプラズマが発生するとともに、ガス放射板24から放射された原料ガスが励起されてラジカルをつくる。その際、発生したプラズマは導電性を有するので、アンテナ素子22から放射された電磁波はプラズマで反射され易い。このため、電磁波はアンテナ素子22周辺の局部領域に局在化する。
これにより、プラズマはアンテナ素子22の近傍に局在化して形成される。
このとき、電磁波の放射するアンテナ素子22の周辺には、局在化したプラズマが発生しているので、アンテナ素子22の負荷も変化する。このため、アンテナ素子22は、インピーダンス整合の状態から不整合の状態に変化し、高周波電源28から供給される高周波信号の、アンテナ素子22との接続部分における反射率は高くなり、給電が十分に行われなくなる。その際、各アンテナ素子22の負荷変動も異なるため、各アンテナ素子22における不整合の状態も異なる。このため、アンテナ素子22から放射される電磁波も分布を持ち、その結果、発生するプラズマの密度分布も空間で変動することとなる。
このようなプラズマの密度分布の空間変動は、処理基板12の成膜処理等にとって好ましくない。このため、各アンテナ素子22からの電磁波の放射が一定になり、均一なプラズマが生成されるように、各アンテナ素子22のインピーダンス整合が行われなければならない。
アンテナ素子22のインピーダンス整合は、具体的には、供給される高周波信号の電流と電圧の位相差がゼロとなり、かつアンテナ素子22のインピーダンスと給電線27のインピーダンス(例えば50オーム)が容量素子26a,26bを介して一致するように、高周波信号の周波数及び容量素子26bの容量を調整する。
このような調整は、第1電流・電圧センサ32及び第2電流・電圧センサ34で検知された電流、電圧の情報が検知信号として制御器30に供給される。
制御器30では、検知信号に基づいて高周波信号の周波数、さらには容量素子26bの容量が設定され、高周波電源28及びサーボモータ26cを制御する制御信号が生成される。
こうして、制御信号が高周波電源28及びサーボモータ26cに供給されて、アンテナ素子22と信号線27との間のインピーダンス整合が行われる。
図3(a)は、図1に示すCVD装置10のインピーダンス整合器26におけるアンテナ素子22と容量素子26a,26bの接続関係を示す図である。
インピーダンス整合器26は、図3(a)の他に、図3(b)に示すように、アンテナ素子22に対して容量素子26aと容量素子26dを直列に接続し、容量素子26aと容量素子26dとの間に高周波信号の給電点を設けるように構成してもよい。
この場合においても、高周波信号の周波数を制御するとともに容量素子26dの容量を制御することにより、アンテナ素子22と信号線27のインピーダンス整合を行うことができる。
なお、本実施形態では、アンテナ素子22のインピーダンス整合のために容量素子(キャパシタ)を用いたが、誘導素子(インダクタ)を用いて、インダクタンス(特性パラメータ)を制御してもよい。
このように、CVD装置10では、アレイ状に設けられた複数のアンテナ素子22のそれぞれに対して、インピーダンス整合を行うために容量素子26bを設け、この素子の容量(特性パラメータ)と高周波信号の周波数を制御する。
これに対して、高周波信号の周波数の制御の替わりに、容量素子26aを制御対象とした場合、アンテナ素子22に対応して設けられる各インピーダンス整合器26において、容量素子26bのサーボモータ26cの他に、容量素子26aにもサーボモータを設ける必要がある。このため、インピーダンス整合器は複雑な構成となる。例えば、16個のアンテナ素子22に対して高価なサーボモータを32個設ける必要があり、制御対象の数も増大する。このためCVD装置全体のコストは増大するほか、制御対象の数の増大に伴ってインピーダンス整合の追従性も悪くなる。
一方、本発明におけるCVD装置10において制御対象とする高周波信号は、各アンテナ素子22に共通の信号なので、各アンテナ素子22に対応して設けられるインピーダンス整合器では1つの容量素子(容量素子26b)を制御対象とすればよい。このため、各インピーダンス整合器26において、容量素子26bのサーボモータ26cを1つ設けるだけで済む。また、アンテナ素子22に給電する共通の高周波信号の周波数を制御するので、各アンテナ素子22に対して共通にインピーダンス整合を行いつつ、各アンテナ素子22毎の微細な調整を容量素子26bにより行うことができる。このため、インピーダンス整合器26における自動制御の追従性が向上し、制御時間が短縮される。
なお、上記実施形態では、高周波信号の周波数と容量素子の容量を制御したが、本発明においては、高周波信号の周波数と容量素子の容量のいずれか一方を制御するようにしてもよい。例えば、本装置が、プラズマ発生前の段階でインピーダンス整合の状態にある場合、高周波信号の周波数と容量素子の容量のいずれか一方を調整することで、インピーダンス整合を概略達成することができるからである。
しかし、インピーダンス整合を正確に行うには、高周波信号の周波数と容量素子の容量を制御することが好ましい。
また、上記実施形態のCVD装置10は、複数のアンテナ素子を平行かつ平面状に配したアレイアンテナを備えるが、本発明におけるプラズマ生成装置は、1つのアンテナ素子を用いてプラズマを生成する装置であってもよい。
以上、本発明のプラズマ生成装置及びプラズマ生成方法について詳細に説明したが、本発明は上記実施形態に限定されず、本発明の主旨を逸脱しない範囲において、種々の改良や変更をしてもよいのはもちろんである。例えば、本発明のプラズマ生成装置は、CVD装置の他にエッチング装置にも好適に用いることができる。
本発明のプラズマ生成装置の一実施形態であるプラズマCVD装置の構成を説明する概略構成図である。 図1に示すCVD装置のアンテナ素子の配置を説明する図である。 (a),(b)は、本発明に用いられるインピーダンス整合器の構成を模式的に示す図である。
符号の説明
10 プラズマCVD装置
12 処理基板
14 反応容器
16 基板台
18 導入口
19 導入管
20 排気口
21 排気管
22 アンテナ素子
23 原料ガス分散室
24 ガス放射板
25 反応室
26 インピーダンス整合器
28 高周波電源
30 制御器
32 第1電流・電圧センサ
34 第2電流・電圧センサ

Claims (4)

  1. それぞれ誘電体で表面が覆われた棒状の導体からなる複数のアンテナ素子を互いに平行且つ平面状に配したアレイアンテナを用いて、プラズマを生成させるプラズマ生成装置であって、
    前記複数のアンテナ素子に供給する高周波信号を生成する共通の高周波電源と、
    前記複数のアンテナ素子にそれぞれ接続され、インピーダンス整合のための容量素子及び誘導素子のいずれか一方の調整素子を有する複数のインピーダンス整合器と、
    前記複数のインピーダンス整合器と前記高周波電源との間に接続された分配器と、
    前記高周波電源から前記分配器に供給される高周波信号及びその反射波による電流及び電圧を検知する第1のセンサと、
    前記複数のインピーダンス整合器にそれぞれ対応して配置され且つ前記分配器から対応するインピーダンス整合器に供給される高周波信号及びその反射波による電流及び電圧を検知する複数の第2のセンサと、
    前記第1のセンサによる検知信号に基づいて前記複数のアンテナ素子がインピーダンス整合の状態に近づくように前記高周波電源を制御して前記高周波電源から出力される高周波信号の周波数を調整すると共に前記複数の第2のセンサによる検知信号に基づいて各アンテナ素子がインピーダンス整合の状態となるように前記複数のインピーダンス整合器をそれぞれ制御して各インピーダンス整合器の前記調整素子として用いられる前記容量素子の容量または前記誘導素子のインダクタンスを制御する制御器と
    を有することを特徴とするプラズマ生成装置。
  2. 各インピーダンス整合器の前記調整素子は、一端が前記分配器と接続された第1の容量素子と、一端が前記アンテナ素子と接続された第2の容量素子とからなり、
    前記第1の容量素子の他端と前記第2の容量素子の他端はいずれも接地され、
    前記制御器は、前記第1の容量素子の容量を制御する請求項1に記載のプラズマ生成装置。
  3. 生成される前記プラズマは、基板の成膜又は基板のエッチングに用いる請求項1または2に記載のプラズマ生成装置。
  4. それぞれ誘電体で表面が覆われた棒状の導体からなる複数のアンテナ素子を互いに平行且つ平面状に配したアレイアンテナを用いて、プラズマを生成させるプラズマ生成方法であって、
    高周波信号を生成し、
    生成された前記高周波信号をそれぞれインピーダンス整合のための容量素子及び誘導素子のいずれか一方の調整素子を有する複数のインピーダンス整合器を介して前記複数のアンテナ素子に分配供給し、
    分配する前の前記高周波信号及びその反射波による電流及び電圧を検知し、
    前記複数のインピーダンス整合器に分配供給される前記高周波信号及びその反射波による電流及び電圧をそれぞれ検知し、
    分配する前の前記高周波信号及びその反射波に対する検知信号に基づいて前記複数のアンテナ素子がインピーダンス整合の状態に近づくように前記高周波信号の周波数を調整すると共に前記複数のインピーダンス整合器に分配供給される前記高周波信号及びその反射波に対する検知信号に基づいて前記複数のアンテナ素子がそれぞれインピーダンス整合の状態となるように各インピーダンス整合器の前記調整素子として用いられる前記容量素子の容量または前記誘導素子のインダクタンスを制御する
    ことを特徴とするプラズマ生成方法。
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