JP4470646B2 - 分散染料組成物、およびそれを用いる疎水性材料の着色方法 - Google Patents

分散染料組成物、およびそれを用いる疎水性材料の着色方法 Download PDF

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Description

本発明は、疎水性繊維材料を着色する際に、耐光堅牢度に優れた着色物を与える分散染料組成物に関する。
下式(I)で示される黄色分散染料は、C.I.Disperse Yellow51等として公知の染料である。
[式中、Rは炭素数1〜4のアルキル基、炭素数1〜4のアルコキシ基又はフェニル基を表す。該フェニル基における水素原子は、炭素数1〜3のアルキル基、炭素数1〜3のアルコキシ基、ハロゲン原子、水酸基、炭素数2〜4のアルキルカルボニルオキシ基、炭素数3〜7のアルコキシカルボニルアルコキシ基及び炭素数2〜6のアルコキシアルキルアミノスルホニル基からなる群より選ばれる置換基で置換されていてもよい。]
上式(I)で示される黄色分散染料は、耐光堅牢度に優れた着色物を与える分散染料である。そして、該染料(I)とモノアゾベンゼン系の黄橙色分散染料を配合して得た黄色分散染料組成物、及び、該黄色分散染料組成物にアミノアントラキノン系の赤色分散染料の単独又は混合物を配合したベージュ、ブラウンやエンジ色等の分散染料組成物が特許文献1に記載されている(特許文献1の第3頁を参照)。
特開昭60−239577号公報
しかしながら、上述した特許文献1記載の黄色分散染料(I)とモノアゾベンゼン系の黄橙色分散染料を配合して得た黄色の分散染料組成物は、青色分散染料及び/又は赤色分散染料と配合して三原色用の分散染料組成物とすると、該三原色用の分散染料組成物から得られる着色物の耐光堅牢度が必ずしも満足できるものではなかった。また、前記の黄色分散染料(I)は、それ自体ポリエステル繊維等の疎水性繊維材料に対する染着性が低いという問題があった。
本発明の目的は、疎水性繊維材料に対する染着性と着色物の耐光堅牢度とが改良された黄色分散染料組成物、並びに、該黄色分散染料組成物に青色分散染料及び/又は赤色分散染料を配合した三原色用の分散染料組成物を提供することにある。
すなわち、本発明(イ)は、下式(I)で示される分散染料及び下式(II)で示される分散染料を含有してなる黄色分散染料組成物を提供するものである。
[式中、Rは炭素数1〜4のアルキル基、炭素数1〜4のアルコキシ基又はフェニル基を表す。該フェニル基における水素原子は、炭素数1〜3のアルキル基、炭素数1〜3のアルコキシ基、ハロゲン原子、水酸基、炭素数2〜4のアルキルカルボニルオキシ基、炭素数3〜7のアルコキシカルボニルアルコキシ基及び炭素数2〜6のアルコキシアルキルアミノスルホニル基からなる群より選ばれる置換基で置換されていてもよい。]
また、本発明(ロ)は、耐光堅牢度が5級以上の青色分散染料及び/又は耐光堅牢度が5級以上の赤色分散染料と、上記(イ)の黄色分散染料組成物とを含む三原色用分散染料組成物を提供するものである。但し、上記の耐光堅牢度は、JIS L0808標準染色濃度表3号に定められた表面濃度に染色したポリエステル布を用いて、JIS L−0842に規定される試験法で測定するものとする。
さらに、本発明(ハ)は、上記(イ)の黄色分散染料組成物又は上記(ロ)の三原色用分散染料組成物を用いることを特徴とする疎水性繊維材料の着色方法を提供するものである。
本発明(イ)の黄色分散染料組成物は、青色分散染料及び/又は赤色分散染料と配合して三原色用の分散染料組成物とした際に、疎水性繊維材料に対する染着性が改良される。
また、本発明(ロ)及び(ハ)によれば、着色された疎水性繊維材料の耐光堅牢度が良好である。
以下、本発明を詳細に説明する。
本発明における分散染料(I)及び(II)は、特公昭44−21431号公報や特開昭48−73571号公報等に記載された化合物である。
分散染料(I)におけるRは、メチル基、エチル基、プロピル基やブチル基のような炭素数1〜4のアルキル基;メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基やブトキシ基のような炭素数1〜4のアルコキシ基;フェニル基を表す。該フェニル基の水素原子は置換基で置換されていてもよい。該置換基としては、例えば、炭素数1〜3のアルキル基、炭素数1〜3のアルコキシ基、ハロゲン原子、水酸基、炭素数2〜4のアルキルカルボニルオキシ基、炭素数3〜7のアルコキシカルボニルアルコキシ基及び炭素数2〜6のアルコキシアルキルアミノスルホニル基等からなる群より選ばれる。
分散染料(I)における好ましいRは、メチル基、エチル基、メトキシ基、エトキシ基又はフェニル基である。
本発明における黄色分散染料組成物は、分散染料(I)と分散染料(II)を任意の割合で配合することによって調製することができる。上記の黄色分散染料組成物における分散染料(I)と分散染料(II)の好ましい重量割合は(99.9:0.1)〜(50.0:50.0)の範囲であり、より好ましい重量割合は(99.8:0.2)〜(70.0:30.0)の範囲であり、特に好ましい重量割合は(99.5:0.5)〜(70.0:30.0)の範囲である。
本発明の黄色分散染料組成物は、アゾ系分散染料、キノフタロン系分散染料やピリドン系分散染料等を含有してもよい。また、上記の黄色分散染料組成物は、分散剤、増量剤、pH調整剤、分散均染剤、ビルダー、染色助剤、溶剤や樹脂バインダー等を含有してもよい。
本発明の黄色分散染料組成物は、得られた着色物が良好な耐光堅牢度を示すばかりでなく、着色時の均染性や再現性に優れている。上述した着色物の耐光堅牢度は、本発明の黄色分散染料組成物を三原色用分散染料組成物の黄色成分として使用する場合に特に良好である。上記の三原色用分散染料組成物における青色成分及び/又は赤色成分として使用し得る分散染料としては、ポリエステル布をJIS L0808標準染色濃度表3号に定められた表面濃度に染色した布を用いて、JIS L−0842に規定される耐光堅牢度試験法を実施し、該耐光堅牢度が5級以上を示す青色分散染料及び/又は耐光堅牢度が5級以上を示す赤色分散染料を用いることが好ましい。上記の耐光堅牢度が5級以上である分散染料は、アントラキノン系分散染料、ピリジンアゾ系分散染料、ナフタル酸イミドアゾ系分散染料、アゾ系分散染料、ヘテロアゾ系分散染料や縮合系分散染料等から選択される。
本発明において、黄色分散染料組成物と共に使用し得る青色分散染料及び赤色分散染料を以下に例示する。
[青色分散染料]
[式中、Y及びYの一方は水酸基を表し、他方は−NHRを表す。Rはハロゲン原子、炭素数1〜3のヒドロキシアルキル基、炭素数1〜3のアルキルスルホニル基、炭素数2〜4のアルキルカルボニルオキシ基又はフェニル基を表す。該フェニル基における水素原子はフェニルカルボニルオキシ基で置換されていてもよい。]
[式中、Y及びYの一方はアミノ基を表し、他方は水酸基を表す。nは0、1又は2を表す。
は水素原子、炭素数1〜3のアルコキシ基又はフェニル基を表す。該フェニル基における水素原子は、ヒドロキシ基、炭素数1〜3のアルコキシ基、炭素数2〜4のアルキルカルボニルオキシ基、炭素数2〜4のアルコキシカルボニルオキシ基及びフェニルカルボニルオキシ基からなる群より選ばれる置換基で置換されていてもよい。]
[式中、Rは炭素数1〜5のアルキル基、炭素数1〜5のアルコキシ基、炭素数3〜12のアルコキシアルコキシアルキル基又は炭素数2〜8のアルコキシアルキル基を表す。]
[式(VI)中、ベンゼン環の炭素原子に結合するRは水素原子、炭素数1〜3のアルキル基、炭素数1〜3のアルコキシ基、炭素数1〜3のヒドロキシアルキル基、炭素数1〜4のアルキルスルホニル基、炭素数2〜5のアルキルカルボニルオキシ基、フェニルカルボニルオキシ基又は炭素数7〜9のアルキルフェニルスルホニル基を表す。]
[赤色分散染料]
[式中、Rは炭素数1〜6のアルキル基又はフェニル基を表す。
該アルキル基における水素原子は、水酸基、ハロゲン原子、炭素数1〜7のヒドロキシアルキル基、炭素数8〜12のフェノキシカルボニルオキシアルキル基、炭素数7〜9のフェノキシアルキル基、炭素数7〜9のフェニルアルキル基及び炭素数3〜7のアルコキシカルボニルオキシアルキル基からなる群より選ばれる置換基で置換されていてもよい。また、該フェニル基における水素原子は、炭素数1〜3のアルキル基、炭素数1〜3のアルコキシ基、水酸基、ハロゲン原子、炭素数2〜4のアルキルカルボニルオキシ基、炭素数3〜7のアルコキシカルボニルアルコキシ基、炭素数2〜6のアルコキシアルキルアミノスルホニル基、炭素数3〜6のアルコキシカルボニルアルキル基、炭素数3〜6のアルキルカルボニルアルコキシ基、炭素数7〜9のフェニルアルコキシ基、炭素数3〜6のアルコキシカルボニルアルコキシ基及び炭素数1〜3のヒドロキシアルキルチオエーテル基からなる群より選ばれる置換基で置換されていてもよい。]
[式中、R及びRは、それぞれ独立に炭素数2〜4のアルキル基又はフェニル基を表す。
該アルキル基の水素原子は、炭素数1〜4のアルキル基、炭素数1〜4のアルコキシ基、シアノ基、ハロゲン原子、水酸基、炭素数1〜4のヒドロキシアルコキシ基、炭素数2〜8のヒドロキシアルコキシアルコキシ基、炭素数3〜9のアルキルカルボニルオキシアルコキシ基、炭素数4〜13のアルキルカルボニルオキシアルコキシアルコキシ基及び炭素数2〜8のアルコキシアルコキシ基からなる群より選ばれる置換基で置換されていてもよい。
また、該フェニル基の水素原子は、炭素数1〜4のアルキル基、炭素数1〜4のアルコキシ基及び炭素数2〜8のアルコキシアルキル基からなる群より選ばれる置換基で置換されていてもよい。]
[式中、R及びR10は、それぞれ独立に水素原子、ニトロ基、シアノ基、カルボキシ基、ハロゲン原子、炭素数1〜3のアルキル基、炭素数1〜3のアルコキシ基、炭素数6〜10のアリール基、炭素数6〜10のアリールオキシ基、炭素数2〜4のアルコキシカルボニル基、炭素数2〜4のアルキルカルボニル基、炭素数2〜4のアルキルカルボニルアミノ基、アミノカルボニル基、炭素数1〜3のアルキルスルホニル基、炭素数6〜10のアリールスルホニル基又はアミノスルホニル基を表す。
11は、水素原子、炭素数1〜3のアルキル基、炭素数4〜9の直鎖状アルキル基、炭素数4〜9の分枝状アルキル基、炭素数1〜3のヒドロキシアルキル基、炭素数2〜6のアルコキシアルキル基、炭素数3〜7のアルコキシカルボニルアルキル基、炭素数3〜7のアルキルカルボニルオキシアルキル基、炭素数2〜4のシアノアルキル基、炭素数1〜3のアミノアルキル基、炭素数3〜9のN,N−ジアルキルアミノアルキル基、炭素数2〜6のアルキルアミノアルキル基、炭素数1〜3のハロゲノアルキル基、炭素数2〜4のカルボキシアルキル基、炭素数5〜7のモルホリノアルキル基、炭素数5〜7のシクロアルキル基、炭素数7〜10のアラルキル基又は炭素数6〜10のアリール基を表す。]
上式(III)〜(IX)で示される分散染料は、公知の化合物である。
本発明の黄色分散染料組成物は、疎水性繊維材料の染色若しくは捺染や、昇華転写型乾熱記録用途の色素等として有用である。具体的には、ポリエステル、カチオン可染型ポリエステル、ジアセテート、トリアセテート、ポリアミドやポリカーボネート等の疎水性材料の着色に有用である。
本発明の黄色分散染料組成物は、特に疎水性繊維材料の染色又は捺染の用途に適している。
本発明の黄色分散染料組成物は、上式(I)及び(II)で示される化合物をそれぞれ個別に製造した後、各化合物の混合物を得、これを分散染料化してもよい。また、複数の原料化合物を同じ反応容器中で同時に反応させて反応混合物を得、該混合物を直接分散染料化してもよい。
分散染料化は、製造により得られた分散染料にナフタレンスルホン酸のホルマリン縮合物やリグニンスルホン酸系分散剤等の単独又は混合物を加えて、サンドミル中で湿式法により微粒化分散して得た液状品、或いは該液状品を乾燥して得たパウダー品を、それぞれ所定量配合してもよい。また、これらのパウダー品を、染色時に染浴中で配合してもよい。ポリエステル繊維等の疎水性繊維材料を染色する際には、本発明の黄色分散染料組成物を水性媒体中に分散させた染色浴に、必要に応じてpH調整剤や分散均染剤等を加えた後、繊維材料を浸漬後、加圧下105℃以上(好ましくは110〜140℃)で30〜60分間染色する。この染色時間は、染着の状態により短縮又は延長することができる。また、o−フェニルフェノールやメチルナフタレン等のキャリヤーの存在下で、比較的低温、例えば水の沸騰状態で染色することもできる。さらに、染料の分散液を布にパディングした後、100℃以上でスチーミングや乾熱処理する染色方法も可能である。捺染の場合は、染料分散液を適当な糊剤と共に練り合わせ、これを布に印捺後、スチーミング又は乾熱処理を行う。捺染はインクジェット方式で行ってもよい。
本発明の黄色分散染料組成物には、耐光堅牢度の優れた着色物を得る目的で、下記に示すベンゾトリアゾール系化合物やベンゾフェノン系化合物等の紫外線吸収剤を加えてもよい。
上記の紫外線吸収剤の使用量は、好ましくは、疎水性繊維材料等の被染色物の100重量部当り、0.5〜5重量部の範囲である。疎水性繊維材料としては、ポリエステル、カチオン可染型ポリエステル、ジアセテート、トリアセテート、ポリアミドやポリカーボネート等が挙げられる。またポリエステル繊維と他の繊維との混交品としては、ポリアミド、ジアセテート、カチオン可染型ポリエステル、セルロース繊維、羊毛や絹との混紡品又は交織品が挙げられる。
本発明の黄色分散染料組成物は、ポリエステル系の繊維材料が例えばポリエスル極細フィラメント糸、異形断面糸やTiO等を含む艶けし加工糸のような各種加工糸や改質糸であっても、優れた均染性と再現性で耐光堅牢度の優れた着色物を得ることができる。また、本発明の黄色分散染料組成物は、染色時のターリングが少ない点においても優れる。さらに、得られた着色物は、高温で長時間光に曝される自動車内装材、例えば座席シート等としても使用可能である。
以下、実施例等により本発明を更に詳しく説明するが、本発明はこれらの例によって何ら限定されるものではない。なお、例中の部及び%は、各々重量部及び重量%を表わす。
比較例1、比較例2及び実施例1〜5
下式(1)
で示される化合物300g、及び下式(2)
で示される化合物300gを、それぞれ個別にナフタレンスルホン酸ソーダのホルマリン縮合物300gと共に600gの水中でサンドミルにより微粒化し、次いでリグニンスルホン酸350gを加えた後、噴霧乾燥した。上記の化合物(1)及び(2)を合計30%、アニオン系分散剤を65%、水分5%を含む分散染料組成物を得た。
上記の組成物を表1における例番号の各欄に記載の部数秤量し、秤量後の組成物を水200部に分散させた。その後、酢酸と酢酸ナトリウムを添加してpH5に調整して、染浴を作製した。
この染浴中に東レ(株)製のテトロントロピカル(ポリエステル布)10部を浸した後、毎分1℃の割合で60℃から130℃まで昇温した。次いで、130℃で60分間染色した。得られた染色物を、カセイソーダ3部、ハイドロサルファイト3部、ベタイン型両性界面活性剤3部及び水300部からなる処理液を用いて85℃で10分間還元洗浄処理を行った後、水洗及び乾燥して染色布の1〜7を得た。
得られた各染色布の表面濃度を分光光度計(マクベス社製のカラーアイ3000型)により測定した。表面濃度は、クベルカ・ムンクの式により計算した[K/S]で表した(1982年3月25日株式会社朝倉書店発行の「染色事典」の第96頁を参照)。
分散染料化合物(1)のみを用いた場合の染着性に対する、本発明の黄色分散染料組成物の染着性改善効果を、以下の式により染着性改善指数(DI)として評価した。
染着性改善指数(DI)=(染色布2〜7の各表面濃度[K/S])/(染色布1の表面濃度[K/S])
染着性改善指数(DI)に基づいて染着性の改善効果を以下のように分類した(下表1を参照)。
上記DIが1.01を超えれば、◎評価とした。また、DIが0.98〜1.01の範囲であれば、○評価とした。そして、DIが0.90以上且つ0.98未満であれば、×評価とした。
実施例6〜10
下式(3)
で示される化合物の300g、下式(4)
で示される化合物の300g、下式(5)
で示される化合物300g及び下式(6)
で示される化合物300gを、実施例1〜5と同様の方法により、それぞれ個別にナフタレンスルホン酸ソーダのホルマリン縮合物300gと共に600gの水中でサンドミルにより湿式解膠した。次いで、リグニンスルホン酸350gを加えた後、噴霧乾燥した。乾燥品として、化合物(3)〜(6)のそれぞれの30%、アニオン系分散剤65%及び水分5%から成る分散染料組成物を得た。
上式(1)〜(6)の化合物を用いて、下表2における例番号6〜10の各欄に記載の部数秤量し、秤量後の各色組成物を水200部に分散させた。その後、酢酸と酢酸ナトリウムを添加してpH5に調整して、染浴を作製した。
この染浴中に東レ(株)製のテトロントロピカル(ポリエステル布)1000部を浸した後、毎分1℃の割合で60℃から130℃まで昇温した。次いで、130℃で60分間染色した。得られた染色物を、カセイソーダ30部、ハイドロサルファイト30部、ベタイン型両性界面活性剤30部及び水30000部からなる処理液を用いて85℃で10分間還元洗浄処理を行った後、水洗及び乾燥して表2記載の色相の均一な染色物を再現性良く得た。
耐光堅牢度は、染色布にウレタンフォームを裏打ちし、カーボンアークフェードメーター(スガ試験機ロングライフタイプ)中で、83℃、600時間照射した後、JIS L 0804−1965変褪色用グレースケールにて判定した。表2記載のとおり、耐光堅牢度はいずれも4級以上と良好であった。
実施例11
式(1)で示される化合物72部と、式(2)で示される化合物8部と、下式(7)で示される化合物20部を、実施例1と同様に湿式解膠後、リグニンスルホン酸35部を加え、噴霧乾燥後、30%の染料分を含む黄色分散染料組成物を得た。
また、式(3)で示される化合物25部と式(4)で示される化合物75部を実施例1と同様にして湿式解膠後、リグニンスルホン酸35部を加え、次いで噴霧乾燥して30%の染料分を含む青色分散染料組成物を得た。
さらに、式(5)で示される化合物10部と式(6)で示される化合物90部を実施例1と同様に湿式解膠後、リグニンスルホン酸35部を加え、次いで噴霧乾燥して30%の染料分を含む赤色分散染料組成物を得た。
上記の黄色分散染料組成物1.5gと青色分散染料組成物1.4g及び赤色分散染料組成物2.5gを染浴中に配合し、水1000ml中に分散させた後、酢酸と酢酸ナトリウムを添加してpHを5に調整して染浴を作製した。
染浴には、下式(8)で示される紫外線吸収剤の分散液[紫外線吸収剤40%、アニオン系分散剤20%及び水40%から成る混合物]を2g添加した。
上記の染浴に東レ(株)製のテトロントロピカル[ポリエステル]100gを浸し、実施例2と同様に染色した。得られた染色物はこげ茶色に均一に再現性良く染色された。上述した各染色布にウレタンフォームを裏打ちし、310nm以下の光を遮断する紫外線カットフィルターを、試料表面から1cmのところに取り付けたものをキセノンフェードメータ(ブラックパネル温度89℃)で750kJ照射後(検出波長340nm)、JIS L0804−1965変褪色用グレースケールで判定した。この染色布の耐光堅牢度は4級以上であった。
実施例12〜16
1)実施例12
実施例11と同様にして、上記の化合物(1)及び(2)と、下記化合物(9)〜(12)のそれぞれとを湿式解膠後[重量比は表3に記載]、リグニンスルホン酸35部を加えて噴霧乾燥後、化合物(9)〜(12)のそれぞれを含む黄色分散染料組成物を得た(染料分含量30%)。
2)実施例13〜16
実施例12において使用した黄色分散染料組成物の代りに、上記で得た黄色分散染料組成物を用いて染色を行って、こげ茶色に均一に染色されたポリエステル染色布を得た。
化合物(9)〜(12)のいずれにおいても、再現性良く染色布が得られた。各染色布にウレタンフォームを裏打ちし、310nm以下の光を遮断する紫外線カットフィルターを試料表面から1cmのところに取り付けたものをキセノンフェードメータ(ブラックパネル温度89℃)で750kJ照射し(検出波長340nm)、JIS L0804−1965変褪色用グレースケールで判定した。実施例12〜15で得た染色布の耐光堅牢度はいずれも4級以上であり、良好であった(下表3を参照)。
本発明の分散染料組成物は、ポリエステル等の疎水性繊維材料を着色する際に有用である。また、本発明の分散染料組成物は、昇華転写型乾熱記録用色素としても有用である。

Claims (5)

  1. 下式(I)で示される分散染料及び下式(II)で示される分散染料を含有してなる黄色分散染料組成物。
    [式中、Rは炭素数1〜4のアルキル基、炭素数1〜4のアルコキシ基又はフェニル基を表す。該フェニル基における水素原子は、炭素数1〜3のアルキル基、炭素数1〜3のアルコキシ基、ハロゲン原子、水酸基、炭素数2〜4のアルキルカルボニルオキシ基、炭素数3〜7のアルコキシカルボニルアルコキシ基及び炭素数2〜6のアルコキシアルキルアミノスルホニル基からなる群より選ばれる置換基で置換されていてもよい。]
  2. 式(I)で示される分散染料と式(II)で示される分散染料の重量比が、(99.9:0.1)〜(50.0:50.0)の範囲である請求項1に記載の黄色分散染料組成物。
  3. 式(I)におけるRが、無置換フェニル基である請求項1又は2に記載の黄色分散染料組成物。
  4. 下式(3)若しくは下式(4)で示される青色分散染料及び/又は下式(5)若しくは下式(6)で示される赤色分散染料と、請求項1〜3のいずれかに記載の黄色分散染料組成物とを含有してなる三原色用分散染料組成物。



  5. 請求項1〜4のいずれかに記載の分散染料組成物を用いることを特徴とする疎水性繊維材料の着色方法。
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