JP4468710B2 - 医療用器具保持装置及び医療用器具保持システム - Google Patents

医療用器具保持装置及び医療用器具保持システム Download PDF

Info

Publication number
JP4468710B2
JP4468710B2 JP2004035339A JP2004035339A JP4468710B2 JP 4468710 B2 JP4468710 B2 JP 4468710B2 JP 2004035339 A JP2004035339 A JP 2004035339A JP 2004035339 A JP2004035339 A JP 2004035339A JP 4468710 B2 JP4468710 B2 JP 4468710B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
medical instrument
holding
engagement
arm
respect
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2004035339A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2005224367A (ja
Inventor
俊一郎 ▲高▼橋
徹 新村
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Olympus Corp
Original Assignee
Olympus Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Olympus Corp filed Critical Olympus Corp
Priority to JP2004035339A priority Critical patent/JP4468710B2/ja
Publication of JP2005224367A publication Critical patent/JP2005224367A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4468710B2 publication Critical patent/JP4468710B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Endoscopes (AREA)

Description

本発明は、医療用器具を所望の位置に移動保持可能に支持する医療用器具保持装置及び医療用器具保持システムに関する。
従来、医療用器具を所望の位置に移動保持可能に支持する医療用器具保持装置が使用されている。例えば、体腔内で外科手術を行う際には、内視鏡保持装置によって内視鏡を保持する。そして、内視鏡保持装置を操作して内視鏡を体腔内に挿入し、内視鏡によって治療部位の観察を行う。さらに、内視鏡によって治療部位を観察しながら、処置具を体腔内に挿入して治療部位を処置する。
このような医療用器具保持装置の一例として、特許文献1の関節式器具保持アームがある。この関節式器具保持アームは、複数のアーム部をジョイント部を介して互いに接続し、器具を保持する保持部を先端部に配設することにより形成されている。ジョイント部には、球面対偶が配設されており、当該ジョイント部を介して互いに接続されているアーム部は相対的に回動可能となっている。また、この関節式器具保持アームには、ジョイント部を固定、固定解除するためのスイッチが配設されている。ジョイント部の固定が解除されると器具を移動可能となり、ジョイント部が固定されると器具はその位置で固定される。
また、上記医療用器具保持装置の他の一例として、特許文献2の内視鏡装置がある。この内視鏡装置は、複数の可動アームを接続部を介して互いに接続し、先端の可動アームの先端部に内視鏡を配設することにより形成されている。接続部を介して互いに接続されている可動アームは相対的に回動可能となっている。また、この内視鏡装置は、内視鏡の重量を相殺し、内視鏡装置のバランスを維持するカウンターバランス機構を有している。
特開平8-52158号公報 特開平7-303599号公報
ここで、医療用器具保持装置は、医療用器具を体腔内に挿入する際に体腔内の意図しない部位に触れないように、医療用器具を微細かつスムーズに移動し、正確な位置に固定することが可能であることが望ましい。特に、脳神経外科手術においては、医療用器具が挿入される頭蓋内で、神経、血管等の重要組織が複雑かつ微細に絡み合っているため強く望まれる。
しかしながら、特許文献1の関節式器具保持アームでは、ジョイント部の固定を解除して内視鏡を移動させる際に、内視鏡及び関節式器具保持アーム自身の自重により内視鏡が意図しない方向に移動してしまうことがある。これを防止するため、操作者は細心の注意を払いながら内視鏡を移動する必要がある。このため、操作性能が悪くなっている。
また、特許文献1の関節式器具保持アーム及び特許文献2の内視鏡装置では、器具又は内視鏡を移動する際にアーム全体が移動される。このため、器具又は内視鏡を移動する際の慣性が大きくなっている。従って、操作性能が悪くなっている。
一方、器具又は内視鏡を移動する際にアーム全体が移動される結果、操作者の位置や周辺機材の配置等を制限することになる。この制限は、カウンターバランス機構のバランスオモリが術部から遠隔に配置されている特許文献2の内視鏡装置で特に顕著である。
本発明は、上記課題に着目してなされたもので、その目的とするところは、操作性能及び手術周辺環境が良好な医療用器具保持装置及び医療用器具保持システムを提供することである。
請求項1の発明は、挿入軸方向に延び術部に対して挿入軸方向に挿抜される挿入部を有する医療用器具を保持する保持部と、前記保持部に接続されている係合部と、係合受部であって、前記保持部に保持されている医療用器具の挿入部の挿入軸方向に平行な移動軸方向について、前記係合部を前記係合受部に対して前記移動軸方向のみに移動可能に係止している係合受部と、前記係合部と前記係合受部との間に設けられている弾性部材であって、前記移動軸方向について前記保持部によって保持されている医療用器具の挿入部の挿入向きとは逆向きの前記弾性部材の弾性力によって前記係合受部に対して前記係合部が支持されている、弾性部材と、前記係合受部に接続されている支持部と、前記支持部を所望の位置に移動保持可能に支持しているアーム部と、を具備することを特徴とする医療用器具保持装置である。
請求項2の発明は、前記係合受部に設けられている回動部と、前記支持部に設けられている回動受部であって、前記保持部に保持されている医療用器具の挿入部の挿入軸を中心とする周方向について、前記回動部を前記回動受部に対して前記周方向のみに回動可能に係止している回動受部と、をさらに具備することを特徴とする請求項1に記載の医療用器具保持装置である。
請求項3の発明は、挿入軸方向に延び術部に対して挿入軸方向に挿抜される挿入部を有する医療用器具と、請求項1又は2に記載の医療用器具保持装置と、を具備することを特徴とする医療用器具保持システムである。
本発明によれば、操作性能及び手術周辺環境が良好となっている。
以下、本発明の第1実施形態を図1乃至図4を参照して説明する。図1は、本実施形態の医療用器具保持システム2の全体の概略構成を示す。この医療用器具保持システム2は、医療用器具としての硬性鏡4を保持するための医療用器具保持装置6を有する。
この医療用器具保持装置6は、支持手段としての多関節アーム8を有する。この多関節アーム8の基端部には、取り付け部10が配設されている。この取り付け部10は、ベッド等に固定可能である。また、取り付け部10に代わって、床等に設置可能な設置部を配設してもよい。
取り付け部10には、垂直アーム12の下端部が接続されている。この垂直アーム12は、鉛直方向に延びている。また、垂直アーム12は、取り付け部10に対して、自身の中心軸(以下、第1の回転軸O1と称する)を中心として軸回り方向に回転自在である。また、取り付け部10と垂直アーム12との間には、取り付け部10に対する垂直アーム12の回転を規制するための第1の電磁クラッチ14が配設されている。
垂直アーム12の上端部には、平行四辺形リンク機構16が配設されている。この平行四辺形リンク機構16は、第1乃至第4のアーム18,20,22,24によって形成されている。即ち、垂直アーム12の上端部に、第1のアーム18の一端部が枢支されている。この第1のアーム18は、垂直アーム12に対して、垂直アーム12の上端部を通り第1の回転軸O1に垂直な第2の回転軸O2を中心として回動自在である。第1のアーム18の他端部に、第2のアーム20の一端部が枢支されている。この第2のアーム20は、第1のアーム18に対して、第1のアーム18の他端部を通り第2の回転軸O2に平行な第1の枢支軸A1を中心として回動自在である。
第2のアーム20の他端部に、第3のアーム22の一端部が枢支されている。この第3のアーム22は、第2のアーム20に対して、第2のアーム20の他端部を通り第1の枢支軸A1に平行な第2の枢支軸A2を中心として回動自在である。第3のアーム22の中間部に、第4のアーム24の一端部が枢支されている。この第4のアーム24は、第3のアーム22に対して、第3のアーム22の中間部を通り第2の枢支軸A2に平行な第3の枢支軸A3を中心として回動自在である。第4のアーム24の他端部は、垂直アーム12の上端部に枢支されている。第4のアーム24は、垂直アーム12に対して、第2の回転軸O2を中心として回動自在である。
平行四辺形リンク機構16は、平行四辺形形状を維持したまま変形されて、垂直アーム12に対して第2の回転軸O2を中心として回動される。また、垂直アーム12と第1及び第4のアーム18,24との間には、平行四辺形リンク機構16の回動を規制するための第2の電磁クラッチ26が配設されている。
さらに、平行四辺形リンク機構16には、医療用器具保持システム2のバランスを維持するためのカウンターバランス機構が配設されている。このカウンターバランス機構は、第1及び第2のカウンターオモリ28,30を有する。第1のカウンターオモリ28は、第1のアーム18を延長するように第1のアーム18の他端部に突設された第1のねじ軸32に配設されている。また、第2のカウンターオモリ30は、第4のアーム24を延長するように第4のアーム24の他端部に突設された第2のねじ軸34に配設されている。これら第1及び第2のカウンターオモリ28,30は、医療用器具保持システム2のバランスを維持するように第1及び第2のねじ軸32,34に対して軸方向に位置調節が可能となっている。
第3のアーム22の先端部には、多関節アーム8と硬性鏡4とを接続する接続機構36が配設されている。この接続機構36は、第3のアーム22に対して、第3のアーム22の中心軸(以下、第3の回転軸O3と称する)を中心として軸回り方向に回動自在となっている。第3のアーム22と接続機構36との接続部には、第3のアーム22に対する接続機構36の回動を規制する第3の電磁クラッチ38が配設されている。また、接続機構36には、第1乃至第3の電磁クラッチ14,26,38を作動させるためのフリースイッチ54が配設されている。
以下、図2及び図3を用いて、硬性鏡4及び接続機構36の構成を詳細に説明する。図2(A)に示されるように、硬性鏡4の先端側には、術部に挿入される細長い挿入部40が配設されている。本実施形態では、挿入部40の中心軸を挿入軸S1と称する。硬性鏡4の基端部には、TVカメラ42が装着されている。このTVカメラ42は、硬性鏡4の観察画像を表示する図示しないTVモニターに接続されている。
硬性鏡4は、接続機構36の先端部に配設されている保持手段としての保持部44に保持されている。即ち、硬性鏡4は、保持部44を貫通している保持孔46に挿通されている。さらに、保持部44には、保持孔46の径方向に延び保持孔46と外部とを連通しているねじ孔48が形成されている。このねじ孔48には固定ツマミ50が螺着されており、固定ツマミ50の末端部によって硬性鏡4が押圧固定されている。
保持部44から、操作者に把持される把持部52が延出されている。この把持部52には、上記したフリースイッチ54が配設されている。把持部52の他端部には、係合挿入部56が配設されている。この係合挿入部56は、ほぼ円筒形状であり、把持部52に対して硬性鏡4の挿入部40と同じ方向に延びている。ここで、挿入部40の挿入軸S1と係合挿入部56の中心軸とは、ほぼ平行に配置されている。係合挿入部56には、細径の嵌合軸部58が形成されている。この嵌合軸部58の末端部の外周面には、ビス60が突設されており、ビス60よりも基端側に遮光板62が配設されている。これらビス60と遮光板62とは、嵌合軸部58の軸方向にアラインメントされている。
嵌合軸部58は、ほぼ円筒形状の係合受け部64の内腔により形成されている嵌合穴66に摺動自在に嵌入されている。即ち、係合挿入部56の中心軸と係合受け部64の中心軸とは互いに一致し、係合挿入部56は、係合受け部64に対してこの中心軸方向に移動自在となっている。以下、この中心軸を移動軸S2と称する。この移動軸S2は、挿入部40の挿入軸S1にほぼ平行に配置されている。ここで、係合挿入部56と係合受け部64とによって、多関節アーム8に対して硬性鏡4を挿入軸S1にほぼ平行に移動させる移動手段が形成されている。
また、嵌合穴66の開口部付近において、係合受け部64の内面に凹部68が形成されている。この凹部68は、係合受け部64の周方向に延設されている。また、凹部68にはO−リング70が嵌入されており、このO−リング70は、嵌合軸部58と凹部68とによって押圧されて、嵌合軸部58と係合受け部64とを係止するようになっている。
また、係合受け部64の内面には、凹部68よりも基端側にガイド溝部72が形成されている。このガイド溝部72は、移動軸S2の方向に延設されている。図2(B)に示されるように、嵌合軸部58のビス60は、ガイド溝部72に嵌入されている。即ち、係合受け部64に対する嵌合軸部58の移動軸S2を中心とした軸回り方向の回転がビス60によって規制されている。
再び図2(A)を参照すると、嵌合軸部58の遮光板62はガイド溝部72内に配置されている。また、ガイド溝部72の上端部には、光スイッチ74が配設されている。係合挿入部56が係合受け部64に対して最大限引っ張られた場合に、遮光板62と光スイッチ74とがアラインメントされ、光スイッチ74がONにされるようになっている。
係合挿入部56の嵌合軸部58の内腔には、コイル状の圧縮ばね76が収容されている。この圧縮ばね76は、嵌合軸部58の軸方向に延びている。圧縮ばね76の一端部は係合挿入部56に当接され、他端部は係合受け部64に当接されている。圧縮ばね76によって、硬性鏡4、保持部44、把持部52及び係合挿入部56が支持されている。
係合受け部64は、クランク形状の支持板78に突設されている。この支持板78の基端部は、多関節アーム8の第3のアーム22に接続されている。また、上述したフリースイッチ54と光スイッチ74とは、制御部80に接続されている。この制御部80は、光スイッチ74がONの場合にのみ、フリースイッチ54のON/OFF操作を可能とするようになっている。
次に、上記構成の本実施形態の医療用器具保持システム2の作用について説明する。医療用器具保持システム2を使用して手術操作を行う際には、医療用器具保持装置6の取り付け部10をベッドの適切な位置に取り付ける。この後、保持部44の保持孔46に硬性鏡4を挿通し、固定ツマミ50によって硬性鏡4を保持部44に固定する。そして、把持部52を把持して操作し、図3に示されるように、係合受け部64に対して係合挿入部56を移動軸S2に沿って最大限引っ張る。この結果、遮光板62と光スイッチ74とがアラインメントされ、光スイッチ74がONとなり、フリースイッチ54のON/OFF操作が可能となる。
この後、フリースイッチ54をONとして、第1乃至第3の電磁クラッチ14,26,38を作動させる。この結果、垂直アーム12は取り付け部10に対して第1の回転軸O1を中心として軸周り方向に回転可能となる。また、平行四辺形リンク機構16は、垂直アーム12に対して第2の回転軸O2を中心として回動可能となる。そして、接続機構36は、第3のアーム22に対して第3の回転軸O3を中心として回動可能となる。第1乃至第3の回転軸O1,O2,O3を中心とする回転又は回動を組み合わせることにより、硬性鏡4を三次元的に移動することが可能となる。
硬性鏡4を三次元的に移動して、挿入部40を術部に挿入するのに適切な位置に硬性鏡4を移動させる。この後、フリースイッチ54をOFFにすると、第1乃至第3の電磁クラッチ14,26,38が停止されて多関節アーム8の配置が固定され、硬性鏡4がその位置に固定される。
次に、把持部52を操作して、係合受け部64に対して係合挿入部56を移動軸S2に沿って押し込む。この結果、硬性鏡4は、多関節アーム8に対して挿入軸S1に沿って基端側から先端側へと向かう方向に移動され、図2(A)に示されるように、術部に挿入される。この際、係合挿入部56のビス60が係合受け部64のガイド溝部72に嵌入されているため、係合挿入部56は係合受け部64に対して移動軸S2を中心として軸回り方向に回転することはない。即ち、硬性鏡4は、多関節アーム8に対して移動軸S2を中心として回動されることはない。また、硬性鏡4、保持部44、把持部52及び係合挿入部56が、圧縮ばね76の反発力によって支持されているので、硬性鏡4を微細かつスムーズに移動することが可能である。
硬性鏡4を観察に適した位置に移動したら、把持部52の移動を停止する。嵌合軸部58と係合受け部64とは、O−リング70の摩擦力によって互いに係止される。この結果、係合挿入部56は係合受け部64に対して固定され、硬性鏡4がその位置で固定される。この状態で、硬性鏡4による術部の観察を行い、得られた観察画像をTVモニター上で観察する。
手術中には、術部に血液、体液等が溜まることにより、硬性鏡4によって術部が観察不能になる場合が頻繁にある。このような場合には、硬性鏡4を術部から引き抜くことになる。硬性鏡4を術部から引き抜く際には、挿入する際とは逆の作用が生じる。硬性鏡4を引き抜いた後、硬性鏡4の先端部の清掃、術部の血液、体液等の吸引といった処置を行う。手術の進行に従って、硬性鏡4の術部への挿入及び引き抜きを繰り返す。
手術中、硬性鏡4の観察方向を変化させる必要が生じる場合がある。この場合には、把持部52を把持して操作し、光スイッチ74をONとする。この結果、フリースイッチ54のON/OFF操作が可能となる。この後、フリースイッチ54をONとして、再度、硬性鏡4を手術に適した位置に移動、固定する。
そこで、上記構成のものにあっては次の効果を奏する。多関節アーム8の先端部に、接続機構36が配設されている。この接続機構36は、硬性鏡4を保持する保持部44を有する。この保持部44は、係合受け部64に対して係合挿入部56を移動させることにより、多関節アーム8に対して移動されている。このため、多関節アーム8を固定した状態で、多関節アーム8に対して硬性鏡4を移動させることが可能となっている。従って、硬性鏡4を移動させる際の慣性を小さくすることが可能であり、操作性が向上されている。
また、係合挿入部56と係合受け部64との間には、圧縮ばね76が配設されている。この圧縮ばね76により、硬性鏡4、保持部44、把持部52及び係合挿入部56が支持されている。また、嵌合軸部58と係合受け部64とは、O−リング70の摩擦力によって互いに係止されている。このため、硬性鏡4を多関節アーム8に対して移動させる際には、硬性鏡4等の自重によって硬性鏡4が意図しない方向に移動される可能性が小さくなっている。従って、操作性がさらに向上されている。
さらに、係合受け部64に対して係合挿入部56が最大限引っ張られた場合に、光スイッチ74がONにされるようになっている。そして、光スイッチ74がONにされた場合にのみ、フリースイッチ54が操作可能となっている。このため、硬性鏡4を多関節アーム8に対して移動させる際、誤ってフリースイッチ54をONにした場合でも、多関節アーム8は固定状態に保たれている。従って、操作性がさらに向上されている。
加えて、把持部52を把持して操作し、係合挿入部56を係合受け部64に対して移動軸S2方向に移動させることにより、硬性鏡4は、多関節アーム8に対して挿入軸S1に沿って移動させるようになっている。硬性鏡4を挿入軸S1方向に移動させることにより、硬性鏡4を術部に対して抜き差しすることが可能である。即ち、手術中に頻繁に行われる硬性鏡4の抜き差し操作を簡単に行うことができ、操作性がさらに向上されている。
さらにまた、上述したように、多関節アーム8の配置を変更させることなく、硬性鏡4を術部に対して移動させることが可能となっている。このため、多関節アーム8の周辺の操作者の位置や周辺機材の配置等を制限することが少なくなっている。従って、手術周辺環境が良好となっている。
なお、医療用器具として、図4に示されるような、手術操作において処置を行う鉗子82を使用することも可能である。この鉗子82は、硬性鏡4と同様な挿入部40を有し、この挿入部40は、挿入軸S1を有する。鉗子82の先端部には、開閉操作される処置部84が配設されている。また、鉗子82の基端部には、処置部を開閉操作するためのハンドル86が配設されている。
図5及び図6は、本発明の第2実施形態を示す。第1実施形態と同様な構成には、同一の参照符号を付して説明を省略する。図5に示されるように、本実施形態の医療用器具保持システム2では、医療用器具として斜視角θを有する斜視硬性鏡88が使用されている。
医療用器具保持装置6の第3のアーム22の先端部には、回動板90が接続されている。この回動板90の先端側には、円弧部92が配設されている。この円弧部92は、斜視硬性鏡88の挿入軸S1を中心とする半径Rの円周の周方向に延びている。この周方向に延びる軸を回動軸S3と称する。円弧部92には、回動軸S3に沿って回動溝部94が延設されている。
図6を用いて、係合受け部64と回動板90との構成の詳細を説明する。係合受け部64の末端部には、回動溝嵌合部96が形成されている。この回動溝嵌合部96は、回動溝部94に嵌入されている。係合受け部64の移動軸S2は、回動軸S3に直交している。回動溝嵌合部96は、回動板90に対して、回動軸S3方向に摺動自在かつ移動軸S2を中心として軸回り方向に回転不能なように形成されている。また、回動溝嵌合部96の末端側には、雄ねじが形成されているねじ部98が設けられている。このねじ部98には、押え環100の雌ねじが螺着されている。この押え環100は、皿ばね102を介して回動板90を押圧している。押え環100の押圧力により、係合受け部64は回動板90に係止されている。
次に、上記構成の本実施形態の医療用器具保持システム2の作用について説明する。斜視硬性鏡88を術部内に挿入し、術部の観察を行っている際には、斜視硬性鏡88の観察方向を変更する必要が生じる場合がある。この場合には、把持部52を把持して操作し、係合受け部64を回動溝部94に沿って移動させる。係合受け部64は、挿入軸S1を中心とする円周の周方向に延びている回動軸S3に沿って移動される。また、係合受け部64は、回動板90に対して移動軸S2を中心として軸回り方向に回転されない。従って、斜視硬性鏡88は、挿入軸S1を中心として軸回り方向に回転される。この結果、斜視硬性鏡88の観察方向が変更される。
そこで、上記構成のものにあっては、第1実施形態の効果に加えて次の効果を奏する。係合受け部64は、斜視硬性鏡88の挿入軸S1を中心とする円周の周方向に摺動自在かつ移動軸S2を中心とする軸回り方向に回転不能に回動板90に係止されている。このため、係合受け部64を回動板90に対して摺動させることにより、斜視硬性鏡88を挿入軸S1を中心として軸回り方向に回転させて、斜視硬性鏡88の観察方向を変更させることが可能となっている。従って、多関節アーム8を固定した状態で、簡単に斜視硬性鏡88の観察方向を変更させることが可能となっており、操作性が向上されている。
図7及び図8は、本発明の第3実施形態を示す。第1実施形態と同様な構成には、同一の参照符号を付して説明を省略する。本実施形態では、係合挿入部56と係合受け部64との間にO−リング70及び圧縮ばね76は配設されていない。代わって、係合挿入部56と係合受け部64との間には、接続機構36、硬性鏡4及びTVカメラ42のバランスを保持するためのバランス手段としてのバランス機構104が配設されている。
このバランス機構104は、係合受け部64の嵌合穴66の底面に突設されているガイド軸部106を有する。このガイド軸部106は、嵌合穴66及び係合挿入部56の内腔に収容され、移動軸S2方向に延びている。ガイド軸部106には、カウンターウェイト108が移動軸S2方向に摺動自在に配設されている。このカウンターウェイト108は、好ましくは、小型化のために比重の高い材料、例えばタングステンで形成されている。
カウンターウェイト108の上面の挿入軸S1から離間した側に、第1の留め具110が配設されている。この第1の留め具110には、第1のワイヤー112の一端部が接続されている。この第1のワイヤー112は、ガイド軸部106に沿って上方側へと延びている。そして、第1のワイヤー112は、ガイド軸部106の先端部に配設されている第1の滑車114に巻き掛けられ、下方側へと折り返されている。第1のワイヤー112の他端部は、係合挿入部56の内面の挿入軸S1に接近した側に配設されている第2の留め具116に接続されている。
また、カウンターウェイト108の下面の挿入軸S1から離間した側に、第3の留め具118が配設されている。この第3の留め具118には、第2のワイヤー120の一端部が接続されている。この第2のワイヤー120は、ガイド軸部106に沿って下方側へと延びている。そして、第2のワイヤー120は、嵌合穴66の底面の挿入軸S1から離間した側に配設されている第2の滑車122に巻き掛けられ、上方側へと折り返されている。さらに、第2のワイヤー120は、ガイド軸部106に沿って上方側へと延びている。第2のワイヤー120の他端部は、係合挿入部56の末端面の挿入軸S1から離間した側に配設されている第4の留め具124に接続されている。
ここで、カウンターウェイト108の重心をG1と称する。また、図7中で斜線によって示され、硬性鏡4、TVカメラ42、保持部44、把持部52及び係合挿入部56によって形成される移動ユニットの重心をG2と称する。さらに、カウンターウェイト108と移動ユニットとの重心をG3と称する。バランス機構104は、係合受け部64に対する移動ユニットの移動にかかわらず、重心G3の位置を多関節アーム8に対して常に一定に維持するように設計されている。
次に、上記構成の本実施形態の医療用器具保持システム2の作用について説明する。硬性鏡4を術部に挿入する際には、図7に示されるように、硬性鏡4を術部に挿入するのに適切な位置に配置する。この後、硬性鏡4を挿入軸S1に沿って術部に挿入する。
この際、係合挿入部56の第2の留め具116は、移動軸S2に沿って下方側へと移動される。この結果、第1のワイヤー112の一端部は、第2の留め具116と共に移動軸S2に沿って下方側へと移動される。そして、第1のワイヤー112の他端部は、カウンターウェイト108をガイド軸部106に沿って上方側へと移動させる。カウンターウェイト108に配設されている第3の留め具118は、第2のワイヤー120の一端部をガイド軸部106に沿って上方側へと移動させる。第2のワイヤー120の他端部は、第4の留め具124と共に移動軸S2に沿って下方側へと移動される。
このようにして、図8に示されるように、硬性鏡4は術部内へと挿入される。この際、カウンターウェイト108の重心G1は、多関節アーム8に対して移動軸S2に沿って係合受け部64側から係合挿入部56側へと移動される。一方、移動ユニットの重心G2は、多関節アーム8に対して挿入軸S1に沿って挿入方向に移動される。しかしながら、カウンターウェイト108と移動ユニットとの重心G3は、多関節アーム8に対して常に一定に保持される。
硬性鏡4を術部から引き抜く場合には、挿入する場合とは逆の作用が生じる。この際にも、カウンターウェイト108と移動ユニットとの重心G3は、多関節アーム8に対して常に一定に保持される。
そこで、上記構成のものにあっては次の効果を奏する。係合挿入部56と係合受け部64との間に、バランス機構104が配設されている。このバランス機構104は、係合受け部64に対する移動ユニットの移動にかかわらず、カウンターウェイト108と移動ユニットとの重心G3の位置を多関節アーム8に対して常に一定に保持している。このため、多関節アーム8に対して硬性鏡4を挿入軸S1に沿って移動させる際には、接続機構36、硬性鏡4及びTVカメラ42のバランスが崩れることが少なくなっている。このため、操作性が向上されている。
次に、本出願の他の特徴的な技術事項を下記の通り付記する。

(付記項1) 挿入軸に沿って延出する挿入部を有し、術部を処置または観察可能な医療用器具と、
前記医療用器具を所定の一方向に移動するための移動手段と、
前記移動手段に設けられて、前記挿入軸が前記移動手段に設けられて、前記挿入軸が前記移動手段の移動方向と一致するように前記医療用器具を保持する保持手段と、
を具備することを特徴とする医療用器具保持装置。
(付記項2) 挿入軸に沿って延出する挿入部を有し、術部を処置または観察可能な医療用器具と、
前記医療用器具を所定の回転中心周りに回動するための回動手段と、
前記回動手段に設けられて、前記挿入軸が前記回動手段の回転中心と一致するように前記医療用器具を保持する保持手段と、
を具備することを特徴とする医療用器具保持装置。
(付記項3) 挿入軸に沿って延出する挿入部を有し、術部を処置または観察可能な医療用器具と、
前記医療用器具を任意の位置に移動保持可能な支持手段と、
前記支持手段の先端部に設けられ、前記医療用器具を保持する保持手段を具備した接続機構と、を備えた医療用器具保持装置において、
前記接続機構は、前記医療用器具を所定の一方向に移動するための移動手段と、
前記移動手段に設けられて、前記挿入軸が前記移動手段の移動方向と一致するように前記医療用器具を保持する前記保持手段と、
を具備することを特徴とする医療用器具保持装置。
(付記項4) 前記接続機構は、前記医療用器具を所定の回転中心周りに回動するための回動手段を有し、
前記回動手段は、前記挿入軸が前記回動手段の回転中心と一致することを特徴とする医療用器具保持装置。
(付記項5) 前記接続機構には、前記移動手段及び前記回転移動手段による前記医療用器具の移動に伴い、前記医療用器具及び前記接続機構の重心位置を常に一定に保つバランス手段を有することを特徴とする付記項3及び付記項4の医療用器具保持装置。
(付記項6) 付記項1及び付記項3の移動手段は、前記挿入部方向と平行なガイド機構からなる付記項1及び付記項3〜付記項5の医療用器具保持装置。
(付記項7) 付記項3の接続機構は、前記移動手段による前記医療用器具の移動に伴い、前記支持手段の固定及び解除を制御する制御手段を有したことを特徴とする付記項3〜付記項6の医療用器具保持装置。
(付記項8) 付記項5のバランス手段は、前記医療用器具の移動に伴い、カウンターウェイトが移動することを特徴とする付記項5の医療用器具保持装置。
操作性能及び手術周辺環境が良好な、医療用器具を所望の位置に移動保持可能に支持する医療用器具保持装置及び医療用器具保持システムを提供する。
本発明の第1実施形態の医療用器具保持システムの全体の概略構成を示す斜視図。 (A)は、本発明の第1実施形態の医療用器具及び接続機構を、医療用器具を術部に挿入した状態で示す縦断面図、(B)は、同実施形態の係合挿入部及び係合受け部を(A)のIIB−IIB線に沿って切断して示す横断面図。 本発明の第1実施形態の医療用器具及び接続機構を、医療用器具を術部から引き抜いた状態で示す縦断面図。 本発明の第1実施形態の接続機構及び別の医療用器具を示す斜視図。 本発明の第2実施形態の医療用器具保持システムの全体の概略構成を示す斜視図。 本発明の第2実施形態の医療用器具及び接続機構を、医療用器具を術部に挿入した状態で示す断面図。 本発明の第3実施形態の医療用器具及び接続機構を、医療用器具を術部から引き抜いた状態で示す断面図。 本発明の第3実施形態の医療用器具及び接続機構を、医療用器具を術部に挿入した状態で示す断面図。
符号の説明
4…医療用器具(硬性鏡)、6…医療用器具保持装置、8…支持手段(多関節アーム)、36…接続機構、44…保持手段(保持部)、56,64…移動手段(係合挿入部、係合受け部)。

Claims (3)

  1. 挿入軸方向に延び術部に対して挿入軸方向に挿抜される挿入部を有する医療用器具を保持する保持部と、
    前記保持部に接続されている係合部と、
    係合受部であって、前記保持部に保持されている医療用器具の挿入部の挿入軸方向に平行な移動軸方向について、前記係合部を前記係合受部に対して前記移動軸方向のみに移動可能に係止している係合受部と、
    前記係合部と前記係合受部との間に設けられている弾性部材であって、前記移動軸方向について前記保持部によって保持されている医療用器具の挿入部の挿入向きとは逆向きの前記弾性部材の弾性力によって前記係合受部に対して前記係合部が支持されている、弾性部材と、
    前記係合受部に接続されている支持部と、
    前記支持部を所望の位置に移動保持可能に支持しているアーム部と、
    を具備することを特徴とする医療用器具保持装置。
  2. 前記係合受部に設けられている回動部と、
    前記支持部に設けられている回動受部であって、前記保持部に保持されている医療用器具の挿入部の挿入軸を中心とする周方向について、前記回動部を前記回動受部に対して前記周方向のみに回動可能に係止している回動受部と、
    をさらに具備することを特徴とする請求項1に記載の医療用器具保持装置。
  3. 挿入軸方向に延び術部に対して挿入軸方向に挿抜される挿入部を有する医療用器具と、
    請求項1又は2に記載の医療用器具保持装置と、
    を具備することを特徴とする医療用器具保持システム。
JP2004035339A 2004-02-12 2004-02-12 医療用器具保持装置及び医療用器具保持システム Expired - Fee Related JP4468710B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2004035339A JP4468710B2 (ja) 2004-02-12 2004-02-12 医療用器具保持装置及び医療用器具保持システム

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2004035339A JP4468710B2 (ja) 2004-02-12 2004-02-12 医療用器具保持装置及び医療用器具保持システム

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2005224367A JP2005224367A (ja) 2005-08-25
JP4468710B2 true JP4468710B2 (ja) 2010-05-26

Family

ID=34999535

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2004035339A Expired - Fee Related JP4468710B2 (ja) 2004-02-12 2004-02-12 医療用器具保持装置及び医療用器具保持システム

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4468710B2 (ja)

Families Citing this family (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP5147867B2 (ja) * 2007-03-12 2013-02-20 アメリカン ステリライザー カンパニー 可動支持アームの内部ケーブル取扱い装置
US7891621B1 (en) * 2009-10-28 2011-02-22 General Electric Company Mounting apparatus in support of a device from a platform
KR101434870B1 (ko) * 2013-02-19 2014-09-02 한양대학교 에리카산학협력단 의료 광학 기구용 스탠드
JP6505393B2 (ja) * 2014-08-21 2019-04-24 ソニー・オリンパスメディカルソリューションズ株式会社 医療用観察装置および医療用観察システム
JP6456635B2 (ja) * 2014-09-16 2019-01-23 ソニー・オリンパスメディカルソリューションズ株式会社 医療用観察装置および医療用観察システム
JP6856690B2 (ja) * 2019-03-27 2021-04-07 ソニー・オリンパスメディカルソリューションズ株式会社 医療用観察装置および医療用観察システム

Also Published As

Publication number Publication date
JP2005224367A (ja) 2005-08-25

Similar Documents

Publication Publication Date Title
CA2715198C (en) Surgical manipulator for a telerobotic system
US20020111635A1 (en) Surgical manipulator for a telerobotic system
JP2005253987A (ja) 保持装置
JP4468710B2 (ja) 医療用器具保持装置及び医療用器具保持システム
JP3766784B2 (ja) 手術支援装置
JP2005168821A (ja) 医療用器具保持装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20061222

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20091110

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20100112

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20100202

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20100225

R151 Written notification of patent or utility model registration

Ref document number: 4468710

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R151

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130305

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140305

Year of fee payment: 4

S531 Written request for registration of change of domicile

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313531

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees