JP4467296B2 - 弾性表面波装置 - Google Patents

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Description

本発明は、例えば携帯電話等の移動体通信機器に用いられる弾性表面波フィルタや弾性表面波共振器などの弾性表面波装置およびこれを備えた通信装置に関するものである。
近年、小形化,無調整化を図ることができる弾性表面波フィルタが各種通信装置に使用されるようになり、通信装置の高周波化,高機能化の進展にともない、弾性表面波フィルタを広帯域化する要求が益々増大してきている。例えば、1.9GHz帯の携帯電話用フィルタとしては、実効通過帯域幅が80MHz以上(比帯域幅約4%以上)もある高性能な広帯域フィルタが望まれている。
このような広帯域化を実現するために、例えば、圧電基板上に3つのIDT電極(Inter Digital Transducer)を設け、縦1次モードと縦3次モードを利用した2重モード弾性表面波共振器フィルタが提案されている。
図19に従来の共振器型弾性表面波フィルタの電極構造において、上からみた平面図を示す。圧電基板202上に配設された複数の電極指を有するIDT電極204は、互いに対向させ噛み合わせた一対の櫛歯状電極からなり、この一対の櫛歯状電極に電界を印加し弾性表面波を生じさせるものである。IDT電極204の一方の櫛歯状電極に接続された入力端子215から電気信号を入力することにより、励振された弾性表面波がIDT電極204の両側に配置されたIDT電極203,205に伝搬される。また、IDT電極203,205のそれぞれを構成する一方の櫛歯状電極からIDT電極206,209を通じて出力端子216,217へ電気信号が出力される。なお、図中210,211,212,213はそれぞれ反射器電極である。このように、共振器電極パターンを2段縦続接続させることにより、1段目と2段目の定在波の相互干渉により、帯域外減衰量を高減衰化し、フィルタ特性の帯域外減衰量を向上させることができる。すなわち、同様の特性をもつ弾性表面波フィルタを2段縦続接続の構成とすることで、1段目で減衰された信号が2段目でさらに減衰され,帯域外減衰量を約2倍に向上させることができる。
ここで、IDT電極204に接続された入力端子215に電気信号を入力することにより、弾性表面波を励振させ、この弾性表面波がIDT電極204の両側に位置するIDT電極203,205に伝搬され、IDT電極207,208に接続された出力端子216,217から電気信号が出力される。また、両端に位置する反射器電極210,211,212,213により弾性表面波が反射され、両端の反射器電極間で定在波となる。
この定在波のモードには、3つのIDT電極により1次モードとその高次(3次)モードが含まれる。これらのモードで発生する共振により通過特性が得られるため、これらのモードで発生する共振周波数の間隔を制御することにより通過帯域を広くすることができる。従来、共振周波数の間隔を制御するために、IDT電極の端部に狭ピッチ部を設けることにより、表面波がバルク波に変換されるときのバルク波の放射損失を低減させて広帯域化を図っていた。また、他の方法としてIDT電極間の間隔dの制御により、共振周波数の間隔を制御していた。また、さらに他の手段として出力用のIDT電極に容量を付加させて共振周波数の間隔を制御していた。
以上により、従来の2重モード弾性表面波共振器フィルタでは、圧電基板としてよく使用されるLiTaO基板を用いた場合で、2段縦続した場合は、比帯域幅(中心周波数に対する通過帯域幅の値)は約0.40%(例えば、特許文献1を参照。)、また、容量の付加を行なった場合でも高々2%程度しか得られないものであった(例えば、特許文献2を参照。)。また、IDT電極間の間隔dを制御した場合、最大の帯域幅3.7%が得られているが(例えば、特許文献3を参照。)、フィルタとしては温度変動を考慮しなければならず、また製造された電極形状のばらつきにより周波数が変動することから、広い通過帯域幅が必要な携帯電話等の通信装置器への適用には無理があった。
そこで、隣り合うIDT電極の端部に電極指の狭ピッチ部を設けることにより、IDT電極間におけるバルク波の放射損を低減して、共振モードの状態を制御することにより広帯域化および挿入損失の改善が図られていた(例えば、特許文献4,5を参照。)。
また、広帯域低損失で高域側の帯域外減衰量の大きな弾性表面波フィルタを提供するために、IDT電極間に反射器電極を挿入する例も提案されている(例えば、特許文献6を参照。)。
特開平1−231417号公報 特開平4−40705号公報 特開平7−58581号公報 特開2002−9587号公報 特表2002−528987号公報 特開平8−250969号公報
しかし、特許文献4,5に開示されている弾性表面波装置では、IDT電極の端部に狭ピッチ部を設けると、弾性表面波的には結合した状態で電極指ピッチが異なる部分が存在するため、通過帯域におけるフィルタ特性のリップルが大きくなり、肩特性が劣化して平坦な特性が得られない。また、IDT電極の端部に狭ピッチ部を設けるだけでは、弾性表面波の励振に利用できる基本的な共振モードの数が縦1次モードと縦3次モードに限定され、他の共振モードが利用できないので、設計の自由度が小さくなっていた。そのため、広帯域化するには限界があった。
また、特許文献6に開示されているような弾性表面波装置では、IDT電極間に反射器電極を挿入しただけでは伝搬路長が長くなるため、伝搬損失が大きくなり、フィルタ特性においては挿入損失が増大し、通過帯域幅が減少して好ましくない。
なお、充分な帯域幅を確保するために3つのIDT電極に代えて5つのIDT電極を用いることも考えられるが、やはり同様に伝搬路長が長くなるため、伝搬損失が大きくなり、フィルタ特性においては挿入損失が増大し、さらには弾性表面波フィルタのサイズが大きくなり好ましくない。
このように、従来、広帯域化するため用いられてきた手段としては、隣接するIDT間の距離を短くするか、IDT電極の端部に狭ピッチ部を設けていたが、弾性表面波的には結合した状態で電極指ピッチが異なる部分が存在するためリップルが大きくなっていた。
また、従来用いられているIDT電極は、電極指1本おきにバスバーを介して接続されているが、IDT電極の電極指本数が多くなると、共振器内である程度の割合を占有することとなり、出現することが許される共振モードが制約される。しかし、弾性表面波フィルタの設計において、通過帯域を形成するのに用いることができる共振モードの選択には自由度があることが望ましい。
一般に共振器型の弾性表面波フィルタは、弾性表面波の振幅の分布が共振モードの現れる周波数を決めており、弾性表面波の振幅分布は、IDT電極配置およびIDT電極の接続形態により制御が可能となる。特にIDT電極を互いに接続した場合、この接続により特定の弾性表面波の振幅分布の出現を抑制したり、増加させたりすることができる。
本発明は上述した従来の諸問題に鑑み提案されたものであって、その目的は挿入損失の劣化を生じず、通過帯域幅の広い優れたフィルタ特性を有し、高品質な平衡型弾性表面波フィルタとしても機能できる弾性表面波装置およびそれを用いた通信装置を提供することにある。
上記課題を解決するため、本発明の弾性表面波装置は、1)圧電基板上に、弾性表面波の伝搬方向に対して直交する方向に長い電極指を複数本有するIDT電極の複数を互いに電気的に接続したIDT電極群を配設してなるとともに、前記IDT電極群を構成する前記IDT電極の間の全てに、前記IDT電極群に電気的に非接続の、他のIDT電極および前記弾性表面波の伝搬方向に対して直交する方向に長い電極指を複数本有する反射器電極の内いずれか1種以上を分離電極として1つ以上配設してなり、前記IDT電極群の内1つ以上の前記IDT電極の電極指ピッチが一定であり、かつ前記IDT電極群を構成する前記IDT電極のうち、該IDT電極群の両端に位置する前記IDT電極の少なくとも一方のIDT電極の平均電極指ピッチが、前記IDT電極群と前記分離電極とからなる電極群の他の全ての電極の平均電極指ピッチより狭いことを特徴とする。ここで平均電極指ピッチとは、隣合う電極指において、一方の電極指の弾性表面波の伝搬方向での中心位置から他方の電極指の中心位置までの距離の平均をさすものとする。
また、2)上記1)の弾性表面波装置において、前記IDT電極群と前記分離電極とからなる電極群は、隣合う2つの前記IDT電極または隣合う前記IDT電極と前記反射器電極とが、互いに平均電極指ピッチが異なりかつ電気的に非接続にされていることを特徴とする。
また、3)上記1)または上記2)の弾性表面波装置において、前記IDT電極群と前記分離電極とからなる電極群は、前記IDT電極群の一方の端から他方の端へ向かって、平均電極指ピッチが狭い1つ以上の電極で構成される狭ピッチ電極グループと、平均電極指ピッチが広い1つ以上の電極で構成される広ピッチ電極グループとが隣合う領域を有していることを特徴とする。
また、4)上記1)乃至上記3)のいずれかの弾性表面波装置において、前記IDT電極群および前記分離電極からなる電極群が、前記弾性表面波の伝搬方向に対して直交する方向に複数段に配設されてなり、これら複数段の電極群同士が電気的に接続されていることを特徴とする。
さらに、5)上記1)乃至上記4)のいずれかの弾性表面波装置において、前記IDT電極群を構成する前記IDT電極に対して、直列、並列または直並列に、1つ以上のモード共振を発生させる弾性表面波共振子を電気的に接続したことを特徴とする。
また、本発明の通信装置は、6)上記1)乃至上記5)のいずれかの弾性表面波装置を有する、受信回路および送信回路の少なくとも一方を備えたことを特徴とする。
上記1)の弾性表面波装置によれば、IDT電極群および分離電極で構成される電極群において、IDT電極および反射器電極のいずれか1種以上からなる分離電極を設けることにより、共振モードの選択の自由度が広がり、弾性表面波振幅分布の制御の自由度が増し、結果としてリップルを低減しつつ広帯域化するといったフィルタ特性の制御を行なうことができる。なお、他のIDT電極群の分離電極同士(非隣接のIDT電極等)を電気的に接続するか、接続しなくてもよい非接続の構成を採用することにより、さらに共振モード選択の自由度を大きくすることができる。
また、広帯域化しようとして無理に共振モードの間の間隔を広げようとすると、共振ピークと共振ピークの間の伝送特性であるS21が低下してしまう傾向がある。上述したように、可能な共振モードの選択の自由度が大きい方が、ある程度以上の間隔をあけて共振周波数を配置することが可能(広帯域特性に適した共振周波数の配置が容易)となり、結果として広帯域化するのに有利となる。
また、IDT電極群のうち1つ以上のIDT電極の電極指ピッチが一定であり、IDT電極群の片方の端または両端に位置するIDT電極の平均電極指ピッチが、1つの電極群における残りの全ての電極の平均電極指ピッチより狭いので、弾性表面波のバルク波への放射損を防ぐことが可能となり、結果としてフィルタ特性の通過帯域幅を広帯域化できる。
また、上記2)の弾性表面波装置によれば、隣合う2つのIDT電極または隣合うIDT電極と反射器電極とは、互いに平均電極指ピッチが異なるようにし、かつ電気的に非接続としたので、共振モードの選択の自由度が大きくなり、弾性表面波的な結合はそのままで電気的な結合が切離されていることにより、リップルを低減し、特に肩特性を向上させることができるため、結果として広帯域化を実現することができる。
また、上記3)の弾性表面波装置によれば、IDT電極群および分離電極からなる電極群は、IDT電極群の一方の端から他方の端へ向かって、平均電極指ピッチが狭い1つ以上の電極で構成される狭ピッチ電極グループと、平均電極指ピッチが広い1つ以上の電極で構成される広ピッチ電極グループとが隣合う領域を有しているので、上記1)の弾性表面波装置の効果に加えて、弾性表面波フィルタ全体のQ値を上げ、弾性表面波のバルク波への放射損を防ぐことが可能となるとともに、1次モード、3次モードおよびそれらの高調波モード間の共振周波数を狭ピッチ電極グループにおいて微調整することが可能となり、そのため、挿入損失の劣化を防止しつつ、さらに広帯域で良好な電気特性の弾性表面波装置を実現できる。
また、上記4)の弾性表面波装置によれば、IDT電極群および分離電極からなる電極群が、弾性表面波の伝搬方向に対して直交する方向に複数段に配設されてなり、これら複数段の電極群同士が電気的に接続されている。これにより、例えば1段目から2段目につながる経路を増やすことができ、通過帯域の設計の自由度が増し、より効果的に通過帯域幅を広げることができる。
また、上記5)の弾性表面波装置によれば、IDT電極群を構成するIDT電極に対して直列、並列または直並列に弾性表面波共振子を接続して付加することにより、インピーダンス整合がとれるようになり、弾性表面波共振子を接続することで減衰極を形成することが可能であり、帯域外減衰量が高減衰で要求される仕様を満たすように特性を制御できる。
また、例えば、少なくとも1つのIDT電極を構成する複数本の相対する櫛歯状電極の内、一方の櫛歯状電極を分割し、分割した櫛歯状電極を入力および出力の平衡信号へと接続される電極とすることにより、不平衡−平衡信号の変換器の機能を有した弾性表面波装置を提供できる。
また、例えば、弾性表面波の伝搬方向に沿って配置させた1段目と2段目の電極群(例えば、複数のIDT電極と反射器電極とから構成)において、一方の電極群を他方の電極群に対して平行移動させた場合、双方の電極群がほぼ一致するように配置させると、挿入損失,振幅バランス,位相バランスともに著しく優れた弾性表面波装置を提供できる。さらに、フィルタ特性の通過帯域幅を広帯域化した品質的にも優れた弾性表面波装置を実現することができる。
以上により、上記1)乃至上記5)のいずれかの弾性表面波装置を有する受信回路や送信回路を備えた通信機等の通信装置の感度が格段に良好となる。
以下、本発明の実施形態について図面を参照にしつつ詳細に説明する。また、本発明の弾性表面波装置について、簡単な構造の共振器型の弾性表面波フィルタを例にとり説明する。なお、以下に説明する図面において同一構成には同一符号を付すものとする。また、各電極の大きさや電極間の距離等、電極指の本数や間隔等については、説明のために模式的に図示したものである。
<実施形態1>
図1に示すように、多重モード共振器型の弾性表面波フィルタは、圧電基板1上に弾性表面波の伝搬方向に対して直交する方向に長い電極指を複数本備えたIDT電極(IDT電極31〜52)を3つ以上配設してなり、これらIDT電極のうち1以上のIDT電極の電極指ピッチが一定(この例では、全IDT電極において、1つのIDT電極内では電極指ピッチが一定(等ピッチ))であるとともに、両端に位置するIDT電極(IDT電極31と33,34と38,39と41,42と44,45と49,50と52)が互いに電気的に接続され、かつ隣合うIDT電極が電気的に接続されない電極群を1つ以上備えている。すなわち、電極群21(IDT電極31,32,33により構成(電気的に接続されたIDT電極31,33からなるIDT電極群と分離電極であるIDT電極32により構成))、電極群22(IDT電極34,35,36,37,38により構成(IDT電極34,36,38からなるIDT電極群と分離電極であるIDT電極35,37により構成))、電極群23(IDT電極39,40,41により構成(IDT電極39,41からなるIDT電極群と分離電極であるIDT電極40により構成))、電極群24(IDT電極42,43,44により構成(IDT電極42、44からなるIDT電極群と分離電極であるIDT電極43により構成))、電極群25(IDT電極45,46,47,48,49より構成(IDT電極45,47,49からなるIDT電極群と分離電極であるIDT電極46,48により構成))および電極群26(IDT電極50,51,52より構成(IDT電極50,52からなるIDT電極群と分離電極であるIDT電極51により構成))を備えている。また、IDT電極群の一方の端または両端に位置するIDT電極(IDT電極33,34,38,39,44,45,49,50)の平均電極指ピッチ(=隣合う電極指において、一方の電極指の中心位置から他方の電極指の中心位置までの距離の平均)が、他の全ての電極、すなわち1つの電極群のうち他の全ての電極の平均電極指ピッチより小さい。
つまり、1段目の複数の電極群からなる弾性表面波素子Aにおいて、IDT電極33の平均電極指ピッチがIDT電極31,32の平均電極指ピッチより小さい。また、IDT電極34の平均電極指ピッチがIDT電極35,36,37,38の平均電極指ピッチより小さい。また、IDT電極38の平均電極指ピッチがIDT電極34,35,36,37の平均電極指ピッチより小さい。また、IDT電極39の平均電極指ピッチがIDT電極40,41の平均電極指ピッチより小さい。
また、2段目の複数の電極群からなる弾性表面波素子Bにおいて、IDT電極42の平均電極指ピッチがIDT電極43、44の平均電極指ピッチより小さい。また、IDT電極45の平均電極指ピッチがIDT電極46,47,48,49の平均電極指ピッチより小さい。また、IDT電極49の平均電極指ピッチがIDT電極45,46,47,48の平均電極指ピッチより小さい。また、IDT電極51の平均電極指ピッチがIDT電極52,53の平均電極指ピッチより小さい。
さらに、隣合うIDT電極は電気的に非接続としている。そして、各段の弾性表面波素子の両端には、弾性表面波の伝搬方向に対して直交する方向に長い電極指を複数本備え、電極指ピッチが等ピッチの同一の反射器電極2,3,4,5が配設されている。また、1段目と2段目の弾性表面波素子が縦続接続された構造にしている。なお、6は入力端子であり、7は出力端子である。
この実施形態1の弾性表面波装置では、圧電基板1上に、弾性表面波の伝搬方向に対して直交する方向に長い電極指を複数本有するIDT電極の複数を互いに電気的に接続してなるIDT電極群を、弾性表面波の伝搬方向に沿って並べて配設してなり、IDT電極群の少なくとも2つのIDT電極の間に、IDT電極群に電気的に非接続の、他のIDT電極である分離電極を1つ以上配設してなり、IDT電極群のうち1つ以上のIDT電極の電極指ピッチが一定であり、IDT電極群の少なくとも片方の端(片方の端または両端)に位置するIDT電極の平均電極指ピッチが、1つの電極群における他の全ての電極の平均電極指ピッチより狭い。また、IDT電極群と分離電極とからなる電極群は、隣合う2つのIDT電極は、互いに平均電極指ピッチが異なるようにし、かつ電気的に非接続としたことを特徴とする。また、IDT電極群と分離電極とからなる電極群は、IDT電極群の一方の端から他方の端へ向かって、平均電極指ピッチが狭い1つ以上の電極で構成される狭ピッチ電極グループと、平均電極指ピッチが広い1以上の電極で構成される広ピッチ電極グループとが隣合う領域を有している。さらに、IDT電極群および分離電極からなる電極群は複数段からなり、これら電極群同士が電気的に接続されている。
これらの構造により、まず、電極群を構成する個々のIDT電極に分離することにより、共振モード選択の自由度が大きくなり、そのため弾性表面波振幅分布の制御の自由度が増し、フィルタ特性の制御に利用することが可能となる。共振モード選択の自由度が大きい方が、ある程度以上の間隔をあけて共振周波数を配置することが可能となり、結果として広帯域化するのに有利となる。さらに、1つの電極群において、IDT電極群の一端または両端のIDT電極の平均電極指ピッチが、それ以外の電極の平均電極指ピッチより小さいことにより、弾性表面波のバルク波への放射損を防ぐことが可能となり、結果としてフィルタ特性の通過帯域幅を広帯域化できる。また、隣合う2つのIDT電極または隣合うIDT電極と反射器電極とは、互いに平均電極指ピッチが異なるようにし、かつ電気的に非接続としたので、共振モードの選択の自由度が大きくなり、弾性表面波的な結合はそのままで電気的な結合が切離されていることにより、リップルを低減し、特に肩特性を向上させることができるため、結果として広帯域化を実現することができる。また、IDT電極群および分離電極からなる電極群は、IDT電極群の一方の端から他方の端へ向かって、平均電極指ピッチが狭い1つ以上の電極で構成される狭ピッチ電極グループと、平均電極指ピッチが広い1つ以上の電極で構成される広ピッチ電極グループとが隣合う領域を有しているので、弾性表面波フィルタ全体のQ値を上げ、弾性表面波のバルク波への放射損を防ぐことが可能となるとともに、1次モード、3次モードおよびそれらの高調波モード間の共振周波数を狭ピッチ電極グループにおいて微調整することが可能となり、そのため、挿入損失の劣化を防止しつつ、さらに広帯域で良好な電気特性の弾性表面波装置を実現できる。さらに、IDT電極群および分離電極からなる電極群が、弾性表面波の伝搬方向に対して直交する方向に複数段に配設されてなり、これら複数段の電極群同士が電気的に接続されていることにより、例えば1段目から2段目につながる経路を増やすことができ、通過帯域の設計の自由度が増し、より効果的に通過帯域幅を広げることができる。
なお、IDT電極31〜52、反射器電極2,3,4,5電極指の本数は数本〜数100本にも及ぶので、簡単のため、図面においてはそれら形状を簡略化して図示している。以下に説明する、弾性表面波フィルタを示す図1と同様な図面については、図1と同様に簡略化されたものであるとする。
<実施形態2>
図2は上記実施形態1の変形例を説明する図である。全体的に図1と同様な構成を有しているが、1段目の弾性表面波素子と2段目の弾性表面波素子における段間の接続構造のみが異なり、それを特徴としている。
具体的には、図1の構成と比較して、1段目の弾性表面波素子Cの電極群においては、分離電極であるIDT電極32とIDT電極35とが電気的に接続されていない非接続となっており、また、同様に分離電極であるIDT電極37とIDT電極40が電気的に接続されていない。2段目の弾性表面波素子Dの電極群においては、1段目の弾性表面波素子Cと同様に、IDT電極43とIDT電極45が電気的に接続されていない非接続であり、またIDT電極50とIDT電極52が電気的に接続されていない非接続である。IDT電極32とIDT電極43、IDT電極35とIDT電極46、IDT電極37とIDT電極48およびIDT電極40とIDT電極51が段間で縦続接続されている。
さらに、図1と同様に両端に位置するIDT電極が互いに電気的に接続され、かつ隣合うIDT電極が電気的に接続されないIDT電極群を1以上備え、1つの電極群において、IDT電極群の一方の端または両端に位置するIDT電極の平均電極指ピッチが、それ以外の全ての電極の平均電極指ピッチより小さい構造になっている。
この実施形態2によれば、上述のように縦続接続しているので、上記実施形態1と同様に分離電極同士の段間の縦続接続により、共振モード選択の自由度が大きくなり、そのため弾性表面波振幅分布の制御の自由度が増し、フィルタ特性の制御に利用することが可能となる。共振モード選択の自由度が大きい方が、ある程度以上の間隔をあけて共振周波数を配置することが可能となり、結果として広帯域化するのに有利となる。
<実施形態3>
図3に示す弾性表面波フィルタの構造では、図1の電極構造を基本構造として、電極群のうち間に位置する分離電極のIDT電極に置き換えて反射器電極61,62,63,64,65,66,67,68をそれぞれ各IDT電極群に対して隣接配置させている。また、図1と同様に、圧電基板1上に弾性表面波の伝搬方向に対して直交する方向に長い電極指を複数本備えたIDT電極を3つ以上配設してなり(IDT電極31,33,34,36,37,39,41,42,44,45,47,49,50,52)、これらIDT電極のうち1以上のIDT電極の電極指ピッチが一定(全IDT電極と反射器電極において、1つのIDT電極内と1つの反射器電極内では電極指ピッチが一定)あるとともに、両端に位置するIDT電極が互いに電気的に接続され、かつ隣合うIDT電極または反射器電極が電気的に接続されないIDT電極群を1つ以上備えている。すなわち、電極群21(IDT電極31,33と反射器電極61により構成)、電極群22(IDT電極34,36,38と反射器電極62,63により構成)、電極群23(IDT電極39,41と反射器電極64により構成)、電極群24(IDT電極42,44と反射器電極65により構成)、電極群25(IDT電極45,47,49と反射器電極66,67より構成)および電極群26(IDT電極50,52と反射器電極68より構成)を備えており、1つのIDT電極群おいて、一方の端または両端に位置するIDT電極の平均電極指ピッチが、それ以外の全ての電極の平均電極指ピッチより小さい。
このように、1段目の弾性表面波素子Eにおいて、IDT電極33の平均電極指ピッチがIDT電極31と反射器電極61の平均電極指ピッチより小さい。また、IDT電極34の平均電極指ピッチがIDT電極36,38と反射器電極62,63の平均電極指ピッチより小さい。また、IDT電極38の平均電極指ピッチがIDT電極34,36,38と反射器電極62,63の平均電極指ピッチより小さい。また、IDT電極39の平均電極指ピッチがIDT電極41と反射器電極64の平均電極指ピッチより小さい。
また、2段目の弾性表面波素子Fにおいて、IDT電極42の平均電極指ピッチがIDT電極44と反射器電極65の平均電極指ピッチより小さい。また、IDT電極45の平均電極指ピッチがIDT電極47、49と反射器電極66,67の平均電極指ピッチより小さい。また、IDT電極49の平均電極指ピッチがIDT電極45、47と反射器電極66,67の平均電極指ピッチより小さい。また、IDT電極51の平均電極指ピッチがIDT電極53と反射器電極68の平均電極指ピッチより小さい。
さらに、隣合うIDT電極または反射器電極は、電気的に接続されていない。また、両端には電極指ピッチが同一の反射器電極2,3,4,5が配設されている。さらに、1段目と2段目の弾性表面波素子が縦続接続された構造になっている。反射器電極61,62,63,64,65,66,67,68を構成する電極指の本数は1本以上であればよい。また、電極群を構成する反射器電極は、実施形態3では接地されている。電極群を構成する反射器電極は、接地された状態でも、浮いている状態でも、段間接続に用いられてもかまわない。反射器電極が電気的に接続されておらず、浮いている状態の場合は、配線の引き回しが容易になる利点がある。
このように実施形態3では、圧電基板1上に、弾性表面波の伝搬方向に対して直交する方向に長い電極指を複数本有するIDT電極の複数を互いに電気的に接続してなるIDT電極群を、前記弾性表面波の伝搬方向に沿って並べて配設してなり、IDT電極群の少なくとも2つのIDT電極の間に、IDT電極群に電気的に非接続の、反射器電極である分離電極を1つ以上配設してなり、IDT電極群のうち1つ以上のIDT電極の電極指ピッチが一定であり、IDT電極群の片方の端または両端に位置するIDT電極の平均電極指ピッチが、1つの電極群における他の全ての電極の平均電極指ピッチより狭い。また、IDT電極群と分離電極とからなる電極群は、隣合う2つのIDT電極および隣合う反射器電極とIDT電極とは、互いに平均電極指ピッチが異なるようにし、かつ電気的に非接続としたことを特徴とする。また、IDT電極群と分離電極とからなる電極群は、IDT電極群の一方の端から他方の端へ向かって、平均電極指ピッチが狭い1つ以上の電極で構成される狭ピッチ電極グループと、平均電極指ピッチが広い1以上の電極で構成される広ピッチ電極グループとが隣合う領域を有している。さらに、IDT電極群および分離電極からなる電極群は複数段からなり、これら電極群同士が電気的に接続されている。
以上のように、電極群はそれを構成する個々のIDT電極と反射器電極とに分離されていることにより、実施形態1と同様に共振モード選択の自由度が大きくなり、そのため弾性表面波振幅分布の制御の自由度が増し、フィルタ特性の制御に利用することが可能となる。共振モード選択の自由度が大きい方が、ある程度以上の間隔をあけて共振周波数を配置することが可能となり、結果として広帯域化するのに有利となる。さらに、1つの電極群において、IDT電極群の一端または両端のIDT電極の平均電極指ピッチが、それ以外のIDT電極または反射器電極の平均電極指ピッチより小さいことにより、弾性表面波のバルク波への放射損を防ぐことが可能となり、結果としてフィルタ特性の通過帯域幅を広帯域化できる。
<実施形態4>
図4に示す弾性表面波フィルタは、圧電基板上に弾性表面波の伝搬方向に対して直交する方向に長い電極指を複数本備えたIDT電極(IDT電極71〜85)を3つ以上配設してなり、これらIDT電極のうち1以上のIDT電極の電極指ピッチが一定(実施形態4では、IDT電極71,74,77,78,81,82,85において、1つのIDT電極内では電極指ピッチが一定)であるとともに、両端に位置するIDT電極(IDT電極72と76,79と81,82と84)が互いに電気的に接続され、かつ隣合うIDT電極が電気的に接続されない電極群を1以上備え(電極群27(IDT電極72〜76により構成)、電極群28(IDT電極79,80,81により構成)、電極群29(IDT電極82,83,84により構成)、IDT電極群(IDT電極72,74,76で構成される電極群、IDT電極79,81で構成される電極群、およびIDT電極82,84で構成される電極群)の一方の端または両端に位置するIDT電極(電極群27におけるIDT電極72,76、電極群28におけるIDT電極79および電極群29におけるIDT電極84)の平均電極指ピッチが、端部以外のIDT電極の平均電極指ピッチより小さい。
このように、1段目の弾性表面波素子において、IDT電極72の平均電極指ピッチがIDT電極73,74,75,76の平均電極指ピッチより小さい。また、IDT電極76の平均電極指ピッチがIDT電極72,73,74,75の平均電極指ピッチより小さい。さらに、2段目の弾性表面波素子において、IDT電極79の平均電極指ピッチがIDT電極80、81の平均電極指ピッチより小さい。また、IDT電極84の平均電極指ピッチがIDT電極82、83の平均電極指ピッチより小さい。また、隣合うIDT電極が電気的に接続されない。
また、電極群27,28,29は電極指ピッチが一定であるIDT電極(IDT電極74,81,82)を1以上含み、電極指ピッチが一定であるIDT電極以外のIDT電極(電極群27におけるIDT電極72,73,75,76、電極群28におけるIDT電極79,80、電極群29におけるIDT電極83,84)が、IDT電極群の一方の端または両端に向かう方向へ漸次電極指ピッチが短くなっている。さらに、1段目と2段目の弾性表面波素子が縦続接続された構造になっている。なお、6は入力端子、7と8は出力端子である。
実施形態4においては、電極群を構成するIDT電極が段間接続されている(IDT電極73と80、75と83)。また、電極群の両端以外のIDT電極は、接地された状態でも、電気的に浮いている状態でも、他の電極群のIDT電極と接続された状態でも、は段間接続に用いられてもかまわない。電極群を構成するIDT電極が電気的に接続されておらず、電気的に浮いている状態の場合は、配線の引き回しが容易になる利点がある。
ここで、IDT電極の全区間で電極指ピッチが変化する種々の態様を図5に示す。図5において、(a)はIDT電極の端方向へIDT電極の電極指ピッチが全区間で線型に変化した場合である。(b)、(c)、(d)は、IDT電極の端方向へIDT電極の電極指ピッチが全区間で非線型に変化した場合であり、(b)は電極指ピッチの変化が下に凸である場合、(c)は電極指ピッチの変化が上に凸である場合、(d)は電極指ピッチの変化の変曲点がある場合である。このように、電極群の一方の端または両端に向かう方向へ漸次電極指ピッチが短くなるなり方は、線型と非線型の場合が含まれる。なお(e)は、IDT電極の電極指ピッチが全区間で一定の場合を示した図である。
このように、実施形態1と同様に電極群を構成する個々のIDT電極に分離することにより、共振モード選択の自由度が大きくなり、自由度が大きい方が、ある程度以上の間隔をあけて共振周波数を配置することが可能となり、結果として広帯域化するのに有利となる。さらに、電極指ピッチが一定であるIDT電極以外のIDT電極が、IDT電極群の一方の端または両端に向かう方向へ漸次電極指ピッチが短くなっていることにより、弾性表面波のバルク波への放射損を防ぐことが可能となり、結果としてフィルタ特性の通過帯域幅を広帯域化できる。
<実施形態5>
図6は上記実施形態4の変形例を説明する図である。全体的に図4と同様な構成を有しており、1段目の弾性表面波素子と2段目の弾性表面波素子における段間の接続方法のみが異なり、その構成を特徴としている。
具体的には、図4の構成と比較して、1段目の弾性表面波素子の電極群におけるIDT電極73,75および2段目の弾性表面波素子のIDT電極群におけるIDT電極80,83が段間接続には使用されていない。他のIDT電極と電気的に接続されておらず、電気的に浮いた状態になっている。IDT電極が電気的に接続されておらず、浮いている状態の場合は、配線の引き回しが容易になる利点がある。
この実施形態5においても、図1と同様に、両端に位置するIDT電極が互いに電気的に接続され、かつ隣合うIDT電極が電気的に接続されないIDT電極群を1以上備え、1つの電極群において、IDT電極群の一方の端または両端に位置するIDT電極の平均電極指ピッチが、それ以外のIDT電極の平均電極指ピッチより小さく、IDT電極群は電極指ピッチが一定であるIDT電極を1以上含み、電極指ピッチが一定であるIDT電極以外のIDT電極が、IDT電極群の一方の端または両端に向かう方向へ漸次電極指ピッチが短くなる構造になっている。また、IDT電極群の両端以外のIDT電極は、実施形態5では電気的に接続されておらず電気的に浮いた状態になっている。これにより、縦続接続において実施形態4と異なる段間接続構造をとることにより、実施形態4とは異なる共振モードを選択することができ、ある程度以上の間隔をあけて共振周波数を配置することが可能となり、結果として実施形態4とは異なるアプローチで広帯域化することが可能となる。
なお、電極群の両端以外のIDT電極は、接地された状態でも、電気的に浮いている状態でも、他のIDT電極群のIDT電極と接続された状態でも、は段間接続に用いられてもかまわない。また、IDT電極の全区間で電極指ピッチが変化する場合の態様は、実施形態4と同様に図5に示す状態をとり得る。
<実施形態6>
図7に示す弾性表面波フィルタの構造では、図4の電極構造を基本構造として、IDT電極群のうち間に位置するIDT電極に置き換えて反射器電極91,92,93,94をそれぞれ隣接配置させている。図4と同様に、圧電基板上に弾性表面波の伝搬方向に対して直交する方向に長い電極指を複数本備えたIDT電極(IDT電極71,72,74,76,77,78,79,81,82,84,85)を3つ以上配設してなり、これらIDT電極のうち1以上のIDT電極の電極指ピッチが一定(実施形態5では、IDT電極71,74,77,78,81,82,85において、1つのIDT電極内では電極指ピッチが一定)であるとともに、両端に位置するIDT電極(IDT電極72と76,79と81,82と84)が互いに電気的に接続され、かつ隣合うIDT電極または反射器電極が電気的に接続されないIDT電極群を1以上備え(電極群27(IDT電極群(IDT電極72,74,76で構成)と反射器電極91,92とにより構成)、電極群28(IDT電極群(IDT電極79,81で構成)と反射器電極93とにより構成)、電極群29(IDT電極群(IDT電極82,84で構成)と反射器電極94とにより構成))、これらIDT電極群の一方の端または両端に位置するIDT電極(電極群27におけるIDT電極72,76、電極群28におけるIDT電極79および電極群29におけるIDT電極84)の平均電極指ピッチが、それ以外のIDT電極または反射器電極の平均電極指ピッチより小さく(1段目の弾性表面波素子において、IDT電極72の平均電極指ピッチがIDT電極74,76と反射器電極91,92の平均電極指ピッチより小さい。また、IDT電極76の平均電極指ピッチがIDT電極72,74と反射器電極93,94の平均電極指ピッチより小さい。さらに、2段目の弾性表面波素子において、IDT電極79の平均電極指ピッチがIDT電極81と反射器電極93の平均電極指ピッチより小さい。また、IDT電極84の平均電極指ピッチがIDT電極83と反射器電極94の平均電極指ピッチより小さい。)、隣合うIDT電極が電気的に接続されない非接続となっている。
また、電極群27,28,29は電極指ピッチが一定であるIDT電極(IDT電極74,81,82)を1以上含み、電極指ピッチが一定であるIDT電極以外のIDT電極または反射器電極(電極群27におけるIDT電極72,76と反射器電極91,92、電極群28におけるIDT電極79と反射器電極93、電極群29におけるIDT電極83と反射器電極94)が、前記IDT電極群の一方の端または両端に向かう方向へ漸次電極指ピッチが短くなっている。また、両端には電極指ピッチが同一の反射器電極2,3,4,5が配設されている。さらに、1段目と2段目の弾性表面波素子が縦続接続された構造になっている。なお、6は入力端子、7と8は出力端子である。反射器電極91,92,93,94を構成する電極指の本数は1本以上であればよい。また、電極群を構成する反射器電極は、接地されていても浮いていても段間接続に用いられてもかまわないが、接地されていると余分な電荷が電極上に溜まるのを防止でき、タンタル酸リチウムなどの焦電性のある圧電基板の場合に有利である。IDT電極の全区間で電極指ピッチが変化する場合の態様は、実施形態4と同様に図5に示す状態をとり得る。
このように、実施形態6では実施形態1と同様に電極群を構成する個々のIDT電極に分離することにより、共振モード選択の自由度が大きくなり、自由度が大きい方が、ある程度以上の間隔をあけて共振周波数を配置することが可能となり、結果として広帯域化するのに有利となる。さらに、IDT電極群に反射器電極を挿入してその反射器電極の電極指ピッチを変化させているため、通過帯域におけるリップルを低減させた状態で広帯域化を図ることができる。また、相乗効果として、電極指ピッチが一定であるIDT電極以外のIDT電極または反射器電極が、IDT電極群の一方の端または両端に向かう方向へ漸次電極指ピッチが短くなっていることにより、弾性表面波のバルク波への放射損を防ぐことが可能となり、結果としてフィルタ特性の通過帯域幅を広帯域化できる。
<実施形態7>
図8は上記実施形態1の変形例を示す図である。図1が2段縦続接続された弾性表面波フィルタであるのに対して、図8は1段で弾性表面波フィルタを構成している。実施形態1の1段目と同様な構造を有しており、IDT電極群の一方の端または両端に位置するIDT電極(IDT電極33,34,38,39)の平均電極指ピッチが、IDT電極群端部以外のIDT電極の平均電極指ピッチより小さい。すなわち、IDT電極33の平均電極指ピッチがIDT電極31,32の平均電極指ピッチより小さい。また、IDT電極34の平均電極指ピッチがIDT電極35,36,37,38の平均電極指ピッチより小さい。また、IDT電極38の平均電極指ピッチがIDT電極34,35,36,37の平均電極指ピッチより小さい。また、IDT電極39の平均電極指ピッチがIDT電極40,41の平均電極指ピッチより小さい。また、隣合うIDT電極は、電気的に接続されていない。また、両端には電極指ピッチが同一の反射器電極2,3が配設されている。
なお、実施形態7では、実施形態1と同様に全IDT電極において、1つのIDT電極内では電極指ピッチが一定であっても、実施形態4と同様にIDT電極群は電極指ピッチが一定であるIDT電極を1以上含み、電極指ピッチが一定であるIDT電極以外のIDT電極が、IDT電極群の一方の端または両端に向かう方向へ漸次電極指ピッチが短くなっていてもよい。
このように、実施形態7では実施形態1と同様に、電極群を構成する個々のIDT電極に分離し、IDT電極群以外のIDT電極と電気的に接続した構成としたので、共振モード選択の自由度が大きくなり、そのため弾性表面波振幅分布の制御の自由度が増し、フィルタ特性の制御に利用することが可能となる。共振モード選択の自由度が大きい方が、ある程度以上の間隔をあけて共振周波数を配置することが可能となり、結果として広帯域化するのに有利となる。さらに、1つの電極群において、IDT電極群の一端または両端のIDT電極の平均電極指ピッチが、それ以外の電極の平均電極指ピッチより小さいことにより、弾性表面波のバルク波への放射損を防ぐことが可能となり、結果としてフィルタ特性の通過帯域幅を広帯域化できる。
<実施形態8>
図9は上記実施形態4の変形例を示す図である。図4が2段縦続接続された弾性表面波フィルタであるのに対して、図9は1段で弾性表面波フィルタを構成している。実施形態4の1段目と同様な構造を有しており、IDT電極群の両端に位置するIDT電極(IDT電極72,76)の平均電極指ピッチが、電極群の端部以外のIDT電極の平均電極指ピッチより小さい。すなわち、IDT電極72の平均電極指ピッチがIDT電極73,74,75,76の平均電極指ピッチより小さい。また、IDT電極76の平均電極指ピッチがIDT電極72、73,74,75,の平均電極指ピッチより小さい。また、隣合うIDT電極は、電気的に接続されていない。また、電極群27は電極指ピッチが一定であるIDT電極(IDT電極74)を1以上含み、電極指ピッチが一定であるIDT電極以外のIDT電極(電極群27におけるIDT電極72,73,75,76)が、IDT電極群の一方の端または両端に向かう方向へ漸次電極指ピッチが短くなっている。また、両端には電極指ピッチが同一の反射器電極2,3が配設されている。
<実施形態9>
図10は上記実施形態8の変形例を示す図である。図8の電極群27が5つのIDT電極により構成されているのに対して、図10の変形例では9つのIDT電極により構成されている。電極群201の両端に位置するIDT電極(IDT電極302,310)の平均電極指ピッチが、電極群の端部以外のIDT電極の平均電極指ピッチより小さい。すなわち、IDT電極302の平均電極指ピッチがIDT電極303〜310の平均電極指ピッチより小さい。また、IDT電極310の平均電極指ピッチがIDT電極302〜309の平均電極指ピッチより小さい。また、隣合うIDT電極は、電気的に接続されていない。また、両端には電極指ピッチが同一の反射器電極2,3が配設されている。なお、実施形態9では、実施形態1と同様に全IDT電極において、1つのIDT電極内では電極指ピッチが一定であっても、実施形態4と同様にIDT電極群は電極指ピッチが一定であるIDT電極を1以上含み、電極指ピッチが一定であるIDT電極以外のIDT電極が、IDT電極群の一方の端または両端に向かう方向へ漸次電極指ピッチが短くなっていてもよい。IDT電極群を構成するIDT電極は、IDT電極群以外のIDT電極と電気的に接続されている。電極群201を構成するIDT電極303と305は、電極群201以外のIDT電極301と接続されており、さらに、電極群201を構成するIDT電極307と309は、電極群201以外のIDT電極311と接続されている。
このように、実施形態9では実施形態7と同様に、電極群を構成する個々のIDT電極にさらに多数個に分離し、IDT電極群以外のIDT電極と電気的に接続した構成としたので、共振モード選択の仕方が実施形態7と異なり、ある程度以上の間隔をあけて共振周波数を配置することが可能となり、結果として実施形態7と異なるアプローチで広帯域化することができる。さらに、1つの電極群において、IDT電極群の一端または両端のIDT電極の平均電極指ピッチが、それ以外の電極の平均電極指ピッチより小さいことにより、弾性表面波のバルク波への放射損を防ぐことが可能となり、結果としてフィルタ特性の通過帯域幅を広帯域化できる。
<実施形態10>
図11は上記実施形態9の変形例を示す図である。弾性表面波フィルタは、図10と同様に9つのIDT電極により構成されている。図10と同様の構造を有するが、電極群201を構成するIDT電極は、電極群201以外のIDT電極と電気的に接続されていおり、かつ電極群201内で電気的に接続されておらず、浮いている状態のIDT電極が配置されている。すなわち、電極群201を構成するIDT電極303は、電極群201以外のIDT電極301と接続されており、さらに、電極群201を構成するIDT電極309は、電極群201以外のIDT電極311と接続されている。また、IDT電極305と307は電気的に接続されておらず、電気的に浮いた状態になっている。
電極群201におけるIDT電極または反射器電極の電極指ピッチの態様を図12に示す。1つのIDT電極の全区間で電極指ピッチが一定な場合は、図12(a),(b)の2種類が許される。電極図12(a)はIDT電極群の端へ向かう方向へ、順次IDT電極の電極指ピッチが小さくなっている場合である。図12(b)はIDT電極群の端へ向かう方向へ、IDT電極の電極指ピッチが小さくなっているが間に電極指ピッチが少し大きくなったIDT電極が配置された場合である。これは、リップルを低減する目的でこのように少し電極指ピッチが大きなIDT電極を配置している。図12(c)は、IDT電極群の一端または両端のIDT電極の電極指ピッチが全区間に渡って漸次短くなっている。IDT電極群の一方の端または両端に向かう方向へ、電極指ピッチが一定なIDT電極以外のIDT電極または反射器電極が全区間に渡って漸次電極指ピッチが短くなっていてもかまわない。
このように、実施形態10では、実施形態9と同様に、電極群を構成する個々のIDT電極にさらに多数個に分離し、また実施形態9と異なる構成でIDT電極群以外のIDT電極と電気的に接続した構成としたので、共振モード選択の仕方が異なり、ある程度以上の間隔をあけて共振周波数を配置することが可能となり、結果として実施形態9とは異なるアプローチで広帯域化することが可能となる。さらに、1つの電極群において、IDT電極群の一端または両端のIDT電極の平均電極指ピッチが、それ以外の電極の平均電極指ピッチより小さいことにより、弾性表面波のバルク波への放射損を防ぐことが可能となり、結果としてフィルタ特性の通過帯域幅を広帯域化できる。
<実施形態11>
図13に示す弾性表面波フィルタの構造では、図3の電極構造を基本構造として、さらに2段目の共振器型弾性表面波フィルタの中央に位置するIDT電極47のうち、IDT電極を構成する一方の櫛歯状電極を2分割して、平衡入出力に対応させるようにしたことを特徴としている。なお、図中の10,11は出力端子または入力端子である。
図3と同様に、圧電基板上に弾性表面波の伝搬方向に対して直交する方向に長い電極指を複数本備えたIDT電極を3つ以上配設してなり、これらIDT電極のうち1以上のIDT電極の電極指ピッチが一定であるとともに、両端に位置するIDT電極が互いに電気的に接続され、かつ隣合うIDT電極または反射器電極が電気的に接続されないIDT電極群を1以上備え、IDT電極群の一方の端または両端に位置するIDT電極の平均電極指ピッチが、他のIDT電極、または前記端部以外のIDT電極または反射器電極の平均電極指ピッチより小さく、隣合うIDT電極または反射器電極が電気的に接続されない構造になっている。2段目の弾性表面波素子のIDT電極47は、全区間に渡って電極指ピッチは同一である。
このように、実施形態11では実施形態3の広帯域化の効果に加えて、さらに2段目の共振器型弾性表面波フィルタの中央に位置するIDT電極47のうち、IDT電極を構成する一方の櫛歯状電極を2分割したので、弾性表面波フィルタを平衡入出力に対応させることが可能となる。
<実施形態12>
図14に示す弾性表面波フィルタは、図3の電極構造を基本構造として、2段の弾性表面波素子を縦続接続して配置して成るとともに、2段の弾性表面波素子の共振器電極パターンは、共に略同一の電極指の繰り返し形状をなすことを特徴とする。つまり、1段目の弾性表面波素子の共振器電極パターンから成る電極群(弾性表面波共振子)の電極指の配置と2段目の弾性表面波素子の共振器電極パターンから成る電極群(弾性表面波共振子)の電極指の配置が平行移動することによりほぼ一致する同一構造になっている。
図3と同様に、圧電基板上に弾性表面波の伝搬方向に対して直交する方向に長い電極指を複数本備えたIDT電極を3つ以上配設してなり、これらIDT電極のうち1以上のIDT電極の電極指ピッチが一定であるとともに、両端に位置するIDT電極が互いに電気的に接続され、かつ隣合うIDT電極または反射器電極が電気的に接続されない電極群を1以上備え、IDT電極群の一方の端または両端に位置するIDT電極の平均電極指ピッチが、他のIDT電極、または端部以外のIDT電極または反射器電極の平均電極指ピッチより小さく、隣合うIDT電極または反射器電極が電気的に接続されない構造になっている。反射器電極61,62,63,64,65,66,67,68を構成する電極指の本数は1本以上であればよい。また、IDT電極群の反射器電極は、実施形態3では接地されている。IDT電極群の反射器電極は、接地された状態でも、浮いている状態でも、段間接続に用いられてもかまわない。反射器電極が電気的に接続されておらず、浮いている状態の場合は、配線の引き回しが容易になる利点がある。
1段目の中央に位置するIDT電極36を不平衡入力部または出力部としている。また、2段目の共振器電極パターンの中央に位置するIDT電極47を平衡入力部または平衡出力部とし、第1の平衡入出力端子10と第2の平衡入出力端子11に接続している。
この実施形態12によれば、IDT電極と反射器電極の電極指ピッチを調整することによる広帯域化の効果に加えて、共振器パターンが2つで構成されているため、高減衰量であるフィルタ特性が得られる点で有利である。また、上記の構造にすることにより、振幅バランス、位相バランスともに従来構造の共振器型弾性表面波フィルタより改善される。
<実施形態13>
図15に示す共振器型弾性表面波フィルタは、図13に示す2段目の弾性表面波フィルタにおいて、IDT電極に対して直列または並列に、1つ以上のモード共振を発生させるIDT電極と該IDT電極を挟む反射器電極とから成る共振子12,13を接続したものである。
具体的には、図15(a)の弾性表面波フィルタにおいて、図8と同様に、圧電基板上に弾性表面波の伝搬方向に対して直交する方向に長い電極指を複数本備えたIDT電極を3つ以上配設してなり、これらIDT電極のうち1以上のIDT電極の電極指ピッチが一定であるとともに、両端に位置するIDT電極が互いに電気的に接続され、かつ隣合うIDT電極が電気的に接続されない電極群を1以上備え、IDT電極群の一方の端または両端に位置するIDT電極の平均電極指ピッチが、他のIDT電極、または端部以外のIDT電極の平均電極指ピッチより小さく、隣合うIDT電極が電気的に接続されない構造になっている。図15(b)の弾性表面波フィルタにおいては、図13と同様に、さらに2段目の共振器型弾性表面波フィルタの中央のIDT電極47のうち、IDT電極を構成する一方の櫛歯状電極を2分割して、平衡入出力に対応させるようにしたことを特徴としている。なお、図中の10,11は出力端子または入力端子である。
また、弾性表面波共振子の付加方法として、1つ以上の共振子を組合せて直列もしくは並列、または直並列に付加すればよく、上記構造ではラダー型回路に弾性表面波共振子を付加したラダー型弾性表面波共振子であるが、ラティス型回路になるようにしてラティス型弾性表面波共振子としてもよい。
上記構造により、IDT電極と反射器電極の電極指ピッチを調整することにより、結果として挿入損失の劣化を低減し、フィルタ特性の通過帯域幅を広帯域化でき、さらには品質的に優れた弾性表面波フィルタを提供できる。また、弾性表面波共振子を直列および並列に付加することにより、インピーダンス整合がとれるようになり、また、弾性表面波共振子を接続することで減衰極を形成することができ、複数のIDT電極、反射器電極の電極指ピッチを調整することにより、減衰極を複数形成し、その形成を制御することができ、帯域外減衰量が高減衰で、より高度に要求される仕様を満たす設計が可能になる。
上述のように圧電基板上に弾性表面波の伝搬方向に対して直交する方向に長い電極指を複数本備えたIDT電極を3つ以上配設してなり、これらIDT電極のうち1以上のIDT電極の電極指ピッチが一定であるとともに、両端に位置するIDT電極が互いに電気的に接続され、かつ隣合うIDT電極または反射器電極が電気的に接続されないIDT電極群を1以上備え、IDT電極群の一方の端または両端に位置するIDT電極の平均電極指ピッチが、他のIDT電極、または前記端部以外のIDT電極または反射器電極の平均電極指ピッチより小さく、隣合うIDT電極または反射器電極が電気的に接続されないことにより低挿入損失を維持しながら、帯域を広げられる。
なお、図1〜図15の弾性表面波フィルタの電極構造は、図示された態様に限定されるものではなく、圧電基板上に弾性表面波の伝搬方向に対して直交する方向に長い電極指を複数本備えたIDT電極を3つ以上配設してなり、これらIDT電極のうち1以上のIDT電極の電極指ピッチが一定であるとともに、両端に位置するIDT電極が互いに電気的に接続され、かつ隣合うIDT電極または反射器電極が電気的に接続されないIDT電極群を1以上備え、IDT電極群の一方の端または両端に位置するIDT電極の平均電極指ピッチが、他のIDT電極、または前記端部以外のIDT電極または反射器電極の平均電極指ピッチより小さく、隣合うIDT電極または反射器電極が電気的に接続されない構造としたものであれば、多数段に構成することもできる。
また、弾性表面波フィルタ用の圧電基板1としては、36°±3°YカットX伝搬タンタル酸リチウム単結晶、42°±3°YカットX伝搬タンタル酸リチウム単結晶、64°±3°YカットX伝搬ニオブ酸リチウム単結晶、41°±3°YカットX伝搬リチウム単結晶、45°±3°XカットZ伝搬四ホウ酸リチウム単結晶は電気機械結合係数が大きく、かつ、周波数温度係数が小さいため圧電基板として好ましい。また、これらの焦電性圧電単結晶のうち、酸素欠陥やFe等の固溶により焦電性を著しく減少させた基板であれば、デバイスの信頼性上良好である。圧電基板の厚みは0.1mm〜0.5mm程度がよく、0.1mm未満では圧電基板がもろくなり、0.5mm超では材料コストと部品寸法が大きくなり使用できない。
また、IDT電極および反射器電極は、AlもしくはAl合金(Al−Cu系、Al−Ti系)からなり、蒸着法、スパッタ法、またはCVD法などの薄膜形成法により形成する。電極厚みは0.1μm〜0.5μm程度とすることが弾性表面波フィルタとしての特性を得るうえで好適である。
さらに、本発明に係る弾性表面波フィルタの電極および圧電基板上の弾性表面波伝搬部にSiO,SiN,Si,Alを保護膜として形成して、導電性異物による通電防止や耐電力向上を図ることもできる。
また、本発明の弾性表面波フィルタを通信装置に適用することができる。すなわち、少なくとも受信回路または送信回路の一方を備え、これらの回路に含まれるバンドパスフィルタとして用いる。例えば、送信回路から出力された送信信号をミキサでキャリア周波数にのせて、不要信号をバンドパスフィルタで減衰させ、その後、パワーアンプで送信信号を増幅して、デュプレクサを通ってアンテナより送信することができる送信回路を備えた通信装置や、受信信号をアンテナで受信し、デュプレクサを通った受信信号をローノイズアンプで増幅し、その後、バンドパスフィルタで不要信号を減衰して、ミキサでキャリア周波数から信号を分離し、この信号を取り出す受信回路へ伝送するような受信回路を備えた通信装置に適用可能であり、本発明の弾性表面波装置を採用すれば、感度が向上した優れた通信装置を提供できる。
かくして、本発明の弾性表面波装置によれば、IDT電極群および分離電極で構成される電極群において、IDT電極および反射器電極のいずれか1種以上からなる分離電極を設けることにより、共振モードの選択の自由度が広がり、弾性表面波振幅分布の制御の自由度が増し、結果としてリップルを低減しつつ広帯域化するといったフィルタ特性の制御を行なうことができる。また、他のIDT電極群の分離電極同士(非隣接のIDT電極等)を電気的に接続するか、接続しなくてもよい非接続の構成を採用することにより、さらに共振モード選択の自由度を大きくすることができる。また、広帯域化しようとして無理に共振モードの間の間隔を広げようとすると、共振ピークと共振ピークの間の伝送特性であるS21が低下してしまう傾向がある。上述したように、可能な共振モードの選択の自由度が大きい方が、ある程度以上の間隔をあけて共振周波数を配置することが可能(広帯域特性に適した共振周波数の配置が容易)となり、結果として広帯域化するのに有利となる。また、IDT電極群のうち1つ以上のIDT電極の電極指ピッチが一定であり、IDT電極群の片方の端または両端に位置するIDT電極の平均電極指ピッチが、1つの電極群における残りの全ての電極の平均電極指ピッチより狭いので、弾性表面波のバルク波への放射損を防ぐことが可能となり、結果としてフィルタ特性の通過帯域幅を広帯域化できる。
また、隣合う2つのIDT電極または隣合うIDT電極と反射器電極とは、互いに平均電極指ピッチが異なるようにし、かつ電気的に非接続としたので、共振モードの選択の自由度が大きくなり、弾性表面波的な結合はそのままで電気的な結合が切離されていることにより、リップルを低減し、特に肩特性を向上させることができるため、結果として広帯域化を実現することができる。
また、IDT電極群および分離電極からなる電極群は、IDT電極群の一方の端から他方の端へ向かって、平均電極指ピッチが狭い1つ以上の電極で構成される狭ピッチ電極グループと、平均電極指ピッチが広い1つ以上の電極で構成される広ピッチ電極グループとが隣合う領域を有しているので、上述した弾性表面波装置の効果に加えて、弾性表面波フィルタ全体のQ値を上げ、弾性表面波のバルク波への放射損を防ぐことが可能となるとともに、1次モード、3次モードおよびそれらの高調波モード間の共振周波数を狭ピッチ電極グループにおいて微調整することが可能となり、そのため、挿入損失の劣化を防止しつつ、さらに広帯域で良好な電気特性の弾性表面波装置を実現できる。
また、IDT電極群および分離電極からなる電極群が、弾性表面波の伝搬方向に対して直交する方向に複数段に配設されてなり、これら複数段の電極群同士が電気的に接続されている。これにより、例えば1段目から2段目につながる経路を増やすことができ、通過帯域の設計の自由度が増し、より効果的に通過帯域幅を広げることができる。
また、IDT電極群を構成するIDT電極に対して直列、並列または直並列に弾性表面波共振子を接続して付加することにより、インピーダンス整合がとれるようになり、弾性表面波共振子を接続することで減衰極を形成することが可能であり、帯域外減衰量が高減衰で要求される仕様を満たすように特性を制御できる。
また、例えば、少なくとも1つのIDT電極を構成する複数本の相対する櫛歯状電極の内、一方の櫛歯状電極を分割し、分割した櫛歯状電極を入力および出力の平衡信号へと接続される電極とすることにより、不平衡−平衡信号の変換器の機能を有した弾性表面波装置を提供できる。
また、例えば、弾性表面波の伝搬方向に沿って配置させた1段目と2段目の電極群(例えば、複数のIDT電極と反射器電極とから構成)において、一方の電極群を他方の電極群に対して平行移動させた場合、双方の電極群がほぼ一致するように配置させると、挿入損失,振幅バランス,位相バランスともに著しく優れた弾性表面波装置を提供できる。さらに、フィルタ特性の通過帯域幅を広帯域化した品質的にも優れた弾性表面波装置を実現することができる。
以上により、優れた弾性表面波装置を有する受信回路や送信回路を備え、それら感度が格段に良好な優れた通信機等の通信装置を提供できる。
なお、上述した実施形態の説明では、弾性表面波装置として弾性表面波フィルタを例にとり説明したが、弾性表面波共振器にも好適に適用可能である。また、簡単のためIDT電極群の少なくとも2つのIDT電極の間に、前記IDT電極群に電気的に非接続の、他のIDT電極および前記弾性表面波の伝搬方向に対して直交する方向に長い電極指を複数本有する反射器電極の内のいずれかの分離電極を1つ配設してなる例を示したが、これに限定されるものではなく、他のIDT電極および反射器電極の2種を複数配設するようにしてもよく、その他の構成においても、本発明の要旨を逸脱しない範囲で適宜変更することは可能である。
次に、本発明をより具体化した実施例について説明する。
図4に示す弾性表面波フィルタを具体的に試作した実施例について説明する。38.7°YカットのX方向伝搬とするLiTaO単結晶の圧電基板上に、Al(99質量%)−Cu(1質量%)による微細電極パターンを形成した。IDT電極71,74,77,78,81,82,85の平均電極指ピッチ(隣り合う電極指の平均中心間距離)はいずれも2.28μmとした。IDT電極71,74,78,81,82および85の対数は10対,14対,10対,7対,7対および10対とした。また、IDT電極72,73,75,76,79,80,83および84の電極指の対数は、それぞれ1対,2対,2対,1対,1対,2対,2対および1対とし、IDT電極72,73,75,76,79,80,83および84の平均電極指ピッチは、それぞれ1.42μm,1.71μm,1.71μm,1.42μm,1.42μm,1.71μm,1.71μmおよび1.42μmとした。電極群27の両端に向かう方向へ漸次電極指ピッチを短くした。また、弾性表面波共振子の両側に配設した反射器電極2,3,4,5の平均電極指ピッチは2.33μmとした。反射器電極の本数は70本とした。パターン作製には、スパッタリング装置、縮小投影露光機(ステッパー)、およびRIE(Reactive Ion Etching)装置によりフォトリソグラフィを行なった。
まず、基板材料をアセトン・IPA(イソプロピルアルコール)等によって超音波洗浄し、有機成分を落とした。次に、クリーンオーブンによって充分に基板乾燥を行なった後、電極の成膜を行なった。電極の成膜にはスパッタリング装置を使用し、Al(99質量%)−Cu(1質量%)合金から成る材料を用いた。このときの電極膜厚は約0.30μmとした。
次に、フォトレジストを約0.5μmの厚みにスピンコートし、縮小投影露光装置(ステッパー)により、所望形状にパターニングを行ない、現像装置にて不要部分のフォトレジストをアルカリ現像液で溶解させ、所望パターンを表出した後、RIE装置により電極膜のエッチングを行ない、パターニングを終了し、弾性表面波フィルタを構成する弾性表面波共振器の電極パターンを得た。
この後、前記電極の所定領域上に保護膜を作製した。すなわち、CVD(Chemical Vapor Deposition)装置により、電極パターンおよび圧電基板上にSiOを約0.02μmの厚みに形成した。その後、フォトリソグラフィによってフォトレジストのパターニングを行ない、RIE装置等でフリップチップ用窓開け部のエッチングを行なった。その後、スパッタリング装置を使用し、Alを主体とする電極を成膜した。このときの電極膜厚は約1.0μmとした。その後、フォトレジストおよび不要箇所のAlをリフトオフ法により同時に除去し、フリップチップ用バンプを形成するパッドを完成した。
次に、上記パッドにAuからなるフリップチップ用バンプを、バンプボンディング装置を使用し形成した。バンプの直径は約80μm、その高さは約30μmであった。
次に、基板をダイシング線に沿ってダイシング加工を施し、チップごとに分割した。その後、各チップをフリップチップ実装装置にて電極形成面を下面にして
パッケージ内に接着した。その後、N雰囲気中でベーキングを行ない、弾性表面波フィルタを完成した。パッケージは2.5×2.0mm角の積層構造のものを用いた。比較用サンプルとして、図19に示すような微細電極パターンも上記と同様な工程で作製を行なった。IDT電極204の対数は19対、IDT電極203,205,206,207,208の対数はいずれも10対である。IDT電極203,204,205,206,207および208の平均電極指ピッチ(隣り合う電極指の平均中心間距離)は、それぞれ2.28μm,2.10μm,2.28μm,2.28μm,2.10μmおよび2.10μmとした。また、IDT電極の両側に配設した反射器電極210,211,212,213の平均周期長はいずれも2.33μmとした。
次に、本実施例における弾性表面波フィルタの特性測定を行なった。0dBmの信号を入力し、周波数780MHz〜960MHz、測定ポイントを800ポイントの条件にて測定した。サンプル数は30個、測定機器はアジレント・テクノロジー社製マルチポート・ネットワークアナライザE5071Aである。
通過帯域近傍の周波数特性グラフを図16に示す。ここで、図16はフィルタの伝送特性を表す挿入損失の周波数依存性を示すグラフである。本発明品のフィルタ特性は非常に良好であった。本実施例の比帯域幅は、図16の実線に示すように4.9%であった。一方、比較例の比帯域幅は、図16の破線に示すように4.2%であった。このように本実施例では広帯域化を実現することができた。
次に、図6に示す弾性表面波フィルタの実施例について説明する。38.7°YカットのX方向伝搬とするLiTaO単結晶から成る圧電基板1上に、図6に示すようなAl(99質量%)−Cu(1質量%)による微細電極パターンを形成した。IDT電極71,74,77,78,81,82,85の平均電極指ピッチ(隣り合う電極指の平均中心間距離)はいずれも2.28μmとした。IDT電極71の対数は10対、74の対数は14対,78の対数は10対、81の対数は7対、82の対数は7対、85の対数は10対とした。また、IDT電極72,73,75,76,79,80,83および84の電極指の対数は、それぞれ1対,2対,2対,1対,1対,2対,2対,1対とし、IDT電極72,73,75,76,79,80,83および84の平均電極指ピッチは、それぞれ1.42μm,1.71μm,1.71μm,1.42μm,1.42μm,1.71μm,1.71μm,1.42μmとした。電極群27の両端に向かう方向へ漸次電極指ピッチが短くした。また、弾性表面波共振子両側に配設した反射器電極2,3,4,5の平均電極指ピッチは2.33μmとした。反射器電極の本数は、70本とした。パターン作製には、スパッタリング装置、縮小投影露光機(ステッパー)、およびRIE(Reactive Ion Etching)装置によりフォトリソグラフィを行なった。
まず、基板材料をアセトン・IPA等によって超音波洗浄し、有機成分を落とした。次に、クリーンオーブンによって充分に基板乾燥を行なった後、電極の成膜を行なった。電極の成膜にはスパッタリング装置を使用し、Al(99質量%)−Cu(1質量%)合金から成る材料を用いた。このときの電極膜厚は約0.30μmとした。
次に、フォトレジストを約0.5μmの厚みにスピンコートし、縮小投影露光装置(ステッパー)により、所望形状にパターニングを行ない、現像装置にて不要部分のフォトレジストをアルカリ現像液で溶解させ、所望パターンを表出した後、RIE装置により電極膜のエッチングを行ない、パターニングを終了し、梯子型弾性表面波フィルタを構成する弾性表面波共振器の電極パターンを得た。
この後、前記電極の所定領域上に保護膜を作製した。すなわち、CVD装置により、電極パターンおよび圧電基板上にSiOを約0.02μmの厚みに形成した。その後、フォトリソグラフィによってフォトレジストのパターニングを行ない、RIE装置等でフリップチップ用窓開け部のエッチングを行なった。その後、スパッタリング装置を使用し、Alを主体とする電極を成膜した。このときの電極膜厚は約1.0μmとした。その後、フォトレジストおよび不要箇所のAlをリフトオフ法により同時に除去し、フリップチップ用バンプを形成するパッドを完成した。
次に、上記パッドにAuからなるフリップチップ用バンプを、バンプボンディング装置を使用し形成した。バンプの直径は約80μm、その高さは約30μmであった。
次に、基板をダイシング線に沿ってダイシング加工を施し、チップごとに分割した。その後、各チップをフリップチップ実装装置にて電極形成面を下面にしてパッケージ内に接着した。その後、窒素雰囲気中でベーキングを行ない、弾性表面波フィルタを完成した。パッケージは2.5×2.0mm角の積層構造のものを用いた。
比較用サンプルとして、図19に示すような微細電極パターンも上記と同様な工程で作製を行なった。IDT電極204の対数は19対、IDT電極203,205,206,207,208の対数はいずれも10対である。IDT電極203,204,205,206,207,208の平均電極指ピッチ(隣り合う電極指の平均中心間距離)は、それぞれ2.28μm,2.10μm,2.28μm,2.28μm,2.10μm,2.10μmとした。また、IDT電極の両側に配設した反射器電極210,211,212,213の平均周期長はいずれも2.33μmとした。
次に、本実施例における弾性表面波フィルタの特性測定を行なった。通過帯域近傍の周波数特性グラフを図17に示す。ここで、図17はフィルタの伝送特性を表す挿入損失の周波数依存性を示すグラフである。0dBmの信号を入力し、周波数780MHz〜960MHz、測定ポイント数:800ポイントの条件にて測定した。サンプル数は30個であり、図17にその電気特性の一例を示した。測定機器はアジレント・テクノロジー社製マルチポート・ネットワークアナライザE5071Aを用いた。
通過帯域近傍の周波数特性グラフを図16に示す。ここで、図17はフィルタの伝送特性を表す挿入損失の周波数依存性を示すグラフである。本発明品のフィルタ特性は非常に良好であった。本実施例の比帯域幅は、図17の実線に示すように4.6%であった。一方、比較例の比帯域幅は、図17の破線に示すように4.2%であった。このように本実施例では広帯域化を実現することができた。
次に、図7に示す弾性表面波フィルタの実施例について説明する。38.7°YカットのX方向伝搬とするLiTaO単結晶から成る圧電基板1上に、図6に示すようなAl(99質量%)−Cu(1質量%)による微細電極パターンを形成した。IDT電極71,74,77,78,81,82,85の平均電極指ピッチ(隣り合う電極指の平均中心間距離)はそれぞれ2.28μmとした。IDT電極71の対数は10対、74の対数は14対,78の対数は10対、81の対数は7対、82の対数は7対、85の対数は10対とした。また、IDT電極72,76,79および84の電極指の対数はいずれも1対とし、IDT電極72,76,79および84の平均電極指ピッチはいずれも1.42μmとした。反射器電極91,92,93および94の本数はいずれも4本とし、反射器電極91,92,93および94の平均電極指ピッチはいずれも1.71μmとした。電極指ピッチが一定であるIDT電極以外のIDT電極または反射器電極が、電極群27の両端に向かう方向へ漸次電極指ピッチが短くした。また、弾性表面波共振子両側に配設した反射器電極2,3,4,5の平均電極指ピッチはいずれも2.33μmとした。反射器電極の本数は、70本とした。パターン作製には、スパッタリング装置、縮小投影露光機(ステッパー)、およびRIE(Reactive Ion Etching)装置によりフォトリソグラフィを行なった。
まず、基板材料をアセトン・IPA等によって超音波洗浄し、有機成分を落とした。次に、クリーンオーブンによって充分に基板乾燥を行なった後、電極の成膜を行なった。電極の成膜にはスパッタリング装置を使用し、Al(99質量%)−Cu(1質量%)合金から成る材料を用いた。このときの電極膜厚は約0.30μmとした。
次に、フォトレジストを約0.5μmの厚みにスピンコートし、縮小投影露光装置(ステッパー)により、所望形状にパターニングを行ない、現像装置にて不要部分のフォトレジストをアルカリ現像液で溶解させ、所望パターンを表出した後、RIE装置により電極膜のエッチングを行ない、パターニングを終了し、梯子型弾性表面波フィルタを構成する弾性表面波共振器の電極パターンを得た。
この後、前記電極の所定領域上に保護膜を作製した。すなわち、CVD装置により、電極パターンおよび圧電基板上にSiOを約0.02μmの厚みに形成した。その後、フォトリソグラフィによってフォトレジストのパターニングを行ない、RIE装置等でフリップチップ用窓開け部のエッチングを行なった。その後、スパッタリング装置を使用し、Alを主体とする電極を成膜した。このときの電極膜厚は約1.0μmとした。その後、フォトレジストおよび不要箇所のAlをリフトオフ法により同時に除去し、フリップチップ用バンプを形成するパッドを完成した。
次に、上記パッドにAuからなるフリップチップ用バンプを、バンプボンディング装置を使用し形成した。バンプの直径は約80μm、その高さは約30μmであった。
次に、基板をダイシング線に沿ってダイシング加工を施し、チップごとに分割した。その後、各チップをフリップチップ実装装置にて電極形成面を下面にしてパッケージ内に接着した。その後、窒素雰囲気中でベーキングを行ない、弾性表面波フィルタを完成した。パッケージは2.5×2.0mm角の積層構造のものを用いた。
比較用サンプルとして、図19に示すような微細電極パターンも上記と同様な工程で作製を行なった。IDT電極204の対数は19対、IDT電極203,205,206,207,208の対数はいずれも10対とした。IDT電極203,204,205,206,207,208の平均電極指ピッチ(隣り合う電極指の平均中心間距離)は、それぞれ2.28μm、2.10μm、2.28μm、2.28μm、2.10μm、2.10μmとした。また、IDT電極の両側に配設した反射器電極210,211,212,213の平均周期長はいずれも2.33μmとした。
次に、本実施例における弾性表面波フィルタの特性測定を行なった。通過帯域近傍の周波数特性グラフを図17に示す。ここで、図18はフィルタの伝送特性を表す挿入損失の周波数依存性を示すグラフである。0dBmの信号を入力し、周波数780MHz〜960MHz、測定ポイント数:800ポイントの条件にて測定した。サンプル数は30個であり、図18にその電気特性の一例を示した。測定機器はアジレント・テクノロジー社製マルチポート・ネットワークアナライザE5071Aを用いた。
通過帯域近傍の周波数特性グラフを図18に示す。ここで、図18はフィルタの伝送特性を表す挿入損失の周波数依存性を示すグラフである。本発明品のフィルタ特性は非常に良好であった。本実施例の比帯域幅は、図18の実線に示すように4.4%であった。一方、比較例の比帯域幅は、図18の破線に示すように4.2%であった。このように本実施例では広帯域化を実現することができた。
本発明の弾性表面波装置の電極構造の一例を模式的に示す図であり、電極位置と電極指ピッチの関係を模式的に説明する線図および電極構造の平面図である。 本発明の弾性表面波装置の電極構造の他の例を模式的に示す図であり、電極位置と電極指ピッチの関係を模式的に説明する線図および電極構造の平面図である。 本発明の弾性表面波装置の電極構造の他の例を模式的に示す図であり、電極位置と電極指ピッチの関係を模式的に説明する線図および電極構造の平面図である。 本発明の弾性表面波装置の電極構造の他の例を模式的に示す図であり、電極位置と電極指ピッチの関係を模式的に説明する線図および電極構造の平面図である。 本発明の弾性表面波装置のIDT電極の電極指ピッチの変化を模式的に示す図であり、(a)〜(e)は、それぞれ電極位置と電極指ピッチの関係を模式的に説明する線図および電極構造の平面図である。 本発明の弾性表面波装置の電極構造の他の例を模式的に示す図であり、電極位置と電極指ピッチの関係を模式的に説明する線図および電極構造の平面図である。 本発明の弾性表面波装置の電極構造の他の例を模式的に示す図であり、電極位置と電極指ピッチの関係を模式的に説明する線図および電極構造の平面図である。 本発明の弾性表面波装置の電極構造の他の例を模式的に示す平面図である。 本発明の弾性表面波装置の電極構造の他の例を模式的に示す平面図である。 本発明の弾性表面波装置の電極構造の他の例を模式的に示す平面図である。 本発明の弾性表面波装置の電極構造の他の例を模式的に示す平面図である。 (a)〜(c)は、それぞれ本発明の弾性表面波装置の電極位置と電極指ピッチの関係を模式的に説明する線図および電極構造の平面図である。 本発明の弾性表面波装置の電極構造の他の例を模式的に示す平面図である。 本発明の弾性表面波装置の電極構造の他の例を模式的に示す平面図である。 (a),(b)は、それぞれ本発明の弾性表面波装置の電極構造の他の例を模式的に示す平面図である。 弾性表面波フィルタの通過帯域およびその近傍における挿入損失の周波数特性を示す線図である。 弾性表面波フィルタの通過帯域およびその近傍における挿入損失の周波数特性を示す線図である。 弾性表面波フィルタの通過帯域およびその近傍における挿入損失の周波数特性を示す線図である。 従来の弾性表面波装置の電極構造例を模式的に示す図であり、電極位置と電極指ピッチの関係を模式的に説明する線図および電極構造の平面図である。
符号の説明
1,202:圧電基板
21〜29:電極群
31〜47,50〜52,71〜85,203〜209,301〜311:IDT電極
2〜5,61〜68,91〜94,210〜213:反射器電極
12,13:共振子
6,9,215:入力端子
7,8,10,11,216,217:出力端子

Claims (8)

  1. 圧電基板と、
    前記圧電基板上に配置される入力端子と、
    前記入力端子と電気的に接続され、且つ弾性表面波の伝搬方向に沿って順に並んだ第1、第2、第3のIDT電極と、前記第1のIDT電極と前記第2のIDT電極の間に配置され、且つ電気的に浮き状態とされたIDT電極または接地された反射器電極からなる第1の分離電極と、前記第2のIDT電極と前記第3のIDT電極の間に配置され、且つ電気的に浮き状態とされたIDT電極または接地された反射器電極からなる第2の分離電極と、を含む第1の電極群と、前記第1のIDT電極の前記第1の分離電極が配置された側と反対側で該第1のIDT電極に隣接配置され、且つ前記第1のIDT電極と非接続とされているIDT電極を含む第2の電極群と、前記第3のIDT電極の前記第2の分離電極が配置された側と反対側で該第3のIDT電極に隣接配置され、且つ前記第3のIDT電極と非接続とされているIDT電極を含む第3の電極群と、を有する第1の弾性表面波素子と、を備え、
    前記第1乃至第3のIDT電極の内1つ以上の電極指ピッチが一定であり
    第1のIDT電極の平均電極指ピッチが、前記第1の電極群から前記第1のIDT電極を除いた他のIDT電極と分離電極とからなる電極群の平均電極指ピッチより狭く、
    前記第3のIDT電極の平均電極指ピッチが、前記第1の電極群から前記第3のIDT電極を除いた他のIDT電極と分離電極とからなる電極群の平均電極指ピッチより狭いことを特徴とする弾性表面波装置。
  2. 前記圧電基板上に配置された出力端子と、
    前記出力端子と電気的に接続された第4のIDT電極を含む第4の電極群を有する第2の弾性表面波素子と、をさらに備え、
    前記第1の弾性表面波素子と前記第2の弾性表面波素子とが縦続接続されていることを特徴とする請求項1に記載の弾性表面波装置。
  3. 前記第1の電極群は、前記第1の電極群の一方の端から他方の端へ向かって、平均電極指ピッチが狭い1つ以上の電極で構成される狭ピッチ電極グループと、平均電極指ピッチが広い1つ以上の電極で構成される広ピッチ電極グループとが隣合う領域を有していることを特徴とする請求項1または2に記載の弾性表面波装置。
  4. 前記第2の弾性表面波素子は、前記弾性表面波の伝搬方向に沿って前記第4の電極群の一方側に隣接配置されるIDT電極を含む第5の電極群と、前記弾性表面波の伝搬方向に沿って前記第4の電極群の他方側に隣接配置されるIDT電極を含む第6の電極群と、を有することを特徴とする請求項2に記載の弾性表面波装置。
  5. 前記第1の電極群を構成する前記IDT電極に対して、直列、並列または直並列に、1つ以上のモード共振を発生させる弾性表面波共振子を電気的に接続したことを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載の弾性表面波装置。
  6. 前記第4の電極群は、電気的に浮き状態とされたIDT電極または接地された反射器電極からなる第3の分離電極を含むことを特徴とする請求項2に記載の弾性表面波装置
  7. 前記第2のIDT電極と電気的に接続された出力端子をさらに含むことを特徴とする請求項1に記載の弾性表面波装置。
  8. 前記第1乃至第3の電極群からなる電極群の一方端側には、電極指ピッチが一定の反射器電極が配置され、前記第1乃至第3の電極群からなる電極群の他方端側には、電極指ピッチが一定で且つ前記反射器電極と電極指ピッチが等しい反射器電極が配置されていることを特徴とする請求項1乃至7のいずれかに記載の弾性表面波装置。
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