JP4465703B2 - アクセル装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、アクセル装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、運転者によるアクセルペダルの踏込操作に応じて車両の運転状態を制御するアクセル装置が知られている。このアクセル装置では、車両に固定される支持部材の軸受部でアクセルペダルの軸部を軸受けすることにより、アクセルペダルを軸部の軸線周りに回動可能にしている。そしてアクセル装置では、踏込操作によりアクセルペダルの踏部に印加される踏力Ftが増大するときアクセルペダルを正転方向に回転させ、踏力Ftが減少するときアクセルペダルをその係止部が係止するスプリングの付勢力Fsにより逆転方向に回転させる。尚、アクセル装置においてアクセルペダルの逆転方向への回転は、アクセルペダルの当接部がペダルストッパに当接しペダルストッパから付勢力Fsに対する抗力Frを受けることで制限される。
【0003】
また近年、アクセル装置の一種として、アクセルペダルを車両のスロットル装置と機械的に連結しないアクセルバイワイヤ方式の装置が開発されている。このアクセルバイワイヤ方式の装置では、回転角センサによりアクセルペダルの回転角度を検出し、その検出結果をスロットル装置の制御装置に出力する。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、図8に模式的に示すように従来のアクセル装置では、アクセルペダル100の一端部側から他端部側に向かって順に踏部101、軸部102、当接部103及び係止部104を設けている。このように各部101〜104を配設したアクセルペダル2は、軸部102の軸線Pを支点とする「てこ」として図8に示すように力を受ける。
【0005】
具体的に図8(A)は、踏部101への踏力Ftが解除されたときの様子を示している。この踏力解除時には軸線P周りのモーメントの釣り合いを満たすよう、軸部102の片側に並ぶ係止部104と当接部103とにそれぞれ、スプリング105の逆転方向αの付勢力Fsとそれに対する正転方向βの抗力Frとが作用する。その結果、付勢力Fs及び抗力Frの合力F1を受ける軸部102は、それと軸受部107の間に存在し径方向の軸ガタを生むクリアランス108に起因して、合力F1方向(図8(A)の右斜め上方向)に軸ずれする。
【0006】
一方、図8(B)は、踏部101に踏力Ftが印加されたときの様子を示している。この踏力印加時には軸線P周りのモーメントの釣り合いを満たすよう、軸部102両側の係止部104と踏部101とにそれぞれスプリング105の逆転方向αの付勢力Fsと正転方向βの踏力Ftとが作用する。そのため、軸部102が受ける付勢力Fs及び踏力Ftの合力F2は、踏力解除時に軸部102が受ける合力F1に対してほぼ反対方向(図8(B)の左斜め下方向)の力となる。したがって、合力F2を受ける軸部102はクリアランス108に起因して、踏力解除時とはほぼ反対方向に軸ずれする。
【0007】
このように従来のアクセル装置によると、踏力Ftの印加時と解除時とで軸部102の軸ずれ方向が大きく変化する。そのため、アクセルバイワイヤ方式の従来装置では図9に示すように、アクセルペダル100の踏込ストロークに対するセンサ出力の線形性が軸ずれ方向の変化によって乱される。これにより、アクセルペダル100の回転角度の検出精度が低下する。
本発明目的は、アクセルペダルの回転角度を高精度に検出するアクセル装置を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明の請求項1及び2に記載のアクセル装置によると、アクセルペダルは、その一端部側から他端部側に向かって順に踏部、当接部、軸部及び係止部を有する。踏部への踏力の解除により当接部がペダルストッパに当接するとき、軸部両側の係止部と当接部とにはそれぞれスプリングの逆転方向の付勢力とその付勢力に対する正転方向の抗力とがモーメントの釣り合いを満たすように作用する。その結果、付勢力及び抗力の合力F1を受ける軸部は、軸受部との間における径方向の軸ガタ(以下、単に軸ガタという)に起因して合力F1方向に軸ずれする。一方、踏部への踏力の印加により当接部がペダルストッパから離れるとき、軸部両側の係止部と踏部とにはそれぞれ逆転方向の付勢力と正転方向の踏力とがモーメントの釣り合いを満たすように作用する。そのため、軸部が受ける付勢力及び踏力の合力F2は、踏力解除時に軸部が受ける上記合力F1に対して同方向の成分を持つ方向変化の小さな力となる。よって踏力印加時においては、踏力解除時の軸ずれ方向に対して角度差の小さな合力F2方向に軸部の軸ずれが生じる。したがって請求項1及び2に記載のアクセル装置によれば、軸部の軸ずれ方向変化が抑制されるアクセルペダルについて回転角度を検出できるので、その検出精度を高めることができる。
【0009】
本発明の請求項3に記載のアクセル装置によると、支持部材は開口を有する箱形に形成され、ペダルストッパは支持部材において開口を囲む部分に一体に設けられる。これにより、ペダルストッパの形成が容易となる。
本発明の請求項4に記載のアクセル装置によると、ペダルストッパが当接部との当接により当接部から受ける力の作用線は、支持部材において開口を囲む部分の厚さ方向の軸線に垂直となる。これにより、ペダルストッパの設けられる部分についてペダルストッパからの伝達力に対する破損強度を向上することができる。
【0010】
本発明の請求項5に記載のアクセル装置によると、アクセルペダルの回転に伴って当接部とペダルストッパとの間に形成される隙間を当接部よりも踏部側から覆う覆部をアクセルペダルは有する。これにより、アクセルペダルの踏部に載せられる運転者の足が当接部とペダルストッパとの間に挟み込まれて回転角センサの出力が変化することを防止できる。
【0011】
本発明の請求項6に記載のアクセル装置によると、当接部は平坦な当接面を形成し、ペダルストッパは、所定の曲率で湾曲する湾曲凸面を形成しその湾曲凸面により当接面に当接する。これにより、ペダルストッパが当接部との当接により当接部から受ける力の向きについて、当接点から湾曲凸面の曲率中心に向かう方向に限定することができる。したがって、ペダルストッパやそれと一体に設けられる部材の強度設計が容易となる。
【0012】
本発明の請求項7に記載のアクセル装置によると、ペダルストッパは補強リブを有し、特にその補強リブは、ペダルストッパが当接部との当接により当接部から受ける力の作用線に沿って形成されるので、ペダルストッパの破損強度を確実に向上することができる。
本発明の請求項8に記載のアクセル装置によると、ペダルストッパは、金属芯材を埋設した樹脂材で形成される。これにより、ペダルストッパの破損強度を向上することができると共に、ペダルストッパの熱変形を抑制することができる。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を示す一実施例を図面に基づいて説明する。
本発明の一実施例によるアクセル装置を図2及び図3に示し、そのアクセル装置の分解図を図4に示す。アクセル装置1は車両に搭載され、運転者によるアクセルペダル2の踏込操作に応じて車両の運転状態を制御する。本実施例のアクセル装置1はアクセルバイワイヤ方式を採用しており、アクセルペダル2は車両のスロットル装置に機械的に連結されていない。その代わりアクセル装置1はアクセルペダル2の回転角度を車両のエンジン制御装置(ECU)に伝達し、その回転角度に基づいてECUがスロットル装置を制御する。
【0014】
アクセル装置1においてアクセルペダル2は、支持部材としてのハウジング3に軸部20を軸支され、軸部20の軸線Oを中心として正転方向X及び逆転方向Yに回転可能である。ハウジング3は、開口10を有する箱形に樹脂材で形成され、底板11、天板12、側板13,14及び繋板15を有している。
【0015】
底板11はボルト等により車両に固定される。底板11の内壁には嵌合部41が設けられている。底板11に向き合う天板12には、後述するペダルストッパ7が一体に設けられている。天板12の内壁には段付きの係止孔16が設けられている。側板13,14は、底板11及び天板12に垂直に接続され互いに向き合っている。一方の側板13は、図4(B)に示すようにしてハウジング3の他の部位に着脱可能である。側板13の内壁面から軸受部17が円筒状に突出している。側板13は、軸受部17の内周側に配設された回転角センサ6を軸受部17の基端部側を閉塞する部分により支持している。側板13の外壁には、回転角センサ6に電気接続されるターミナル18を埋設したコネクタ19が設けられている。繋板15は、底板11の一端部と天板12の一端部との間並びに側板13,14の各一端部の間を繋ぐように設けられている。ハウジング3の開口10は、底板11の他端部と天板12の他端部との間並びに側板13,14の各他端部の間に形成されている。
【0016】
アクセルペダル2は、軸部20を有するアーム21と、ロータ22とから構成されている。
アーム21は樹脂材で形成され、鈍角をなすV字状に延伸している。アーム21は、軸部20よりも一端部21a側を開口10からハウジング3の外部に突出させており、その突出部分に踏部23を有している。踏部23は、運転者の足により図2の上側から踏込操作されることによって正転方向Xの踏力Ftを印加される。
【0017】
アーム21は、踏部23と軸部20の間から他端部21b側に延びる部分をハウジング3内に収容され、その収容部分に二つの側壁部24,25を有している。側壁部24,25はアーム21のV字の屈曲部分に設けられ、軸線O方向において互いに平行に向き合っている。側板13に正対する側壁部25に軸部20が設けられている。軸部20は、側壁部25の側板13側の壁面から軸線O方向に概ね円筒状に突出している。軸部20は側板13の軸受部17の内周側に挿入されて、当該軸受部17に回動自在に軸受けされている。この軸受部17による軸部20の軸受けによって、アーム21は軸線O周りの正転方向X及び逆転方向Yに回転可能である。尚、運転者が踏部23を踏み込むとき、アーム21は正転方向Xに回転する。本実施例では、軸部20の外周面と軸受部17の内周面との間に径方向の軸ガタを生じさせるクリアランスが存在しており、そのクリアランスの範囲内で軸部20の径方向変位が許容されている。
【0018】
軸部20において軸線Oを挟む周方向の二箇所には、互いに極性の異なる磁石部26,27が一体回動可能に埋設されている。二つの磁石部26,27が形成する磁界の向きは、軸部20の回転角度に応じて変化する。側板13が支持する回転角センサ6はホール素子又は磁気抵抗素子等を備え、その外周側に隙間をあけて配設された磁石部26,27の形成磁界を軸部20に非接触で検出する。回転角センサ6は、ターミナル18に電気接続されたECUに検出信号を出力する。その回転角センサ6の出力する検出信号は軸部20の回転角度を表している。
【0019】
アーム21は、軸部20と踏部23の間となる部分に当接部28を有している。図6に示すように当接部28は、軸部20の径方向(同図に方向軸線をRで示す)に延伸する平坦面29を形成している。この平坦面29が、ペダルストッパ7に当接する当接面29を構成している。アーム21はさらに、当接部28と踏部23の間であって開口10よりも突出している部分に覆部30を有している。図5に示すように覆部30は、アーム21の回転に伴って当接部28とペダルストッパ7との間に形成される隙間31を当接部28よりも踏部23側から覆うことができる。
【0020】
ロータ22は樹脂材で形成され、ハウジング3内に収容されている。図3及び図4(A)に示すように、ロータ22は円盤状の回動部33を有し、回動部33の両側面をアーム21の両側壁部24,25に挟まれている。回動部33において側壁部25側の側面には、複数のはす歯35が設けられている。複数のはす歯35は軸線Oの周りに等間隔に配列されている。アーム21の側壁部25において回動部33側の壁面には、複数のはす歯34が設けられている。複数のはす歯34は軸線Oの周りに等間隔に配列され、軸線O方向で向かい合うはす歯35のいずれかに噛み合っている。この噛み合いにより、アーム21とロータ22とが軸線O周りに一緒に回動可能となっている。例えば、運転者がアーム21の踏部23を踏み込むときロータ22はアーム21と共に正転方向Xに回転する。回動部33の側壁部24側の側面と側壁部24の回動部33側の壁面との間にはフリクションワッシャ36が介装されている。図2に示すようにフリクションワッシャ36は、天板12に設けられたペダルストッパ7に回動不能に係合され、回動する回動部33及び側壁部24の双方と摺接して摩擦力を生む。
【0021】
ロータ22はさらに係止部37を有している。図4(A)に示すように係止部37は、回動部33の外周縁部からその接線方向に板状に突出している。係止部37は、図2及び図3に示すように、アーム21の側壁部24,25よりも端部21b側となる部分に沿って形成され、板厚方向の両面を底板11と天板12とに対向させている。係止部37の天板12側の面から段付き円柱状の突部38が突出している。
【0022】
付勢部材としての第一及び第二スプリング4,5は共に圧縮コイルスプリングで構成されている。第二スプリング5は、そのコイル径を第一スプリング4のコイル径よりも小さくされ、第一スプリング4の内周側に配設されている。各スプリング4,5の一端部は、天板12の係止孔16に嵌入されて係止されている。一方、各スプリング4,5の他端部は、係止部37の突部38に嵌合されて係止されている。以上により各スプリング4,5は、逆転方向Yの付勢力をロータ22の係止部37に直接に且つアーム21に間接的に及ぼしている。ロータ22及びアーム21は、かかるスプリング4,5の合成付勢力Fsによって逆転方向Yへ回転して戻ることができる。
【0023】
係止部37よりも各スプリング4,5の付勢方向前側に補助係止部39が配設されている。補助係止部39は、アーム21の側壁部24,25よりも端部21b側となる部分に形成され、係止部37の反スプリング側を覆う皿状を呈している。補助係止部39は、係止部37が破損して回動部33から離脱した場合に、係止部37を係止して各スプリング4,5の上記他端部を間接的に係止することができる。
【0024】
以上説明したように本実施例では、アーム21の端部21aがアクセルペダル2の一端部を構成し、アーム21の端部21b及びロータ22の係止部37の突出側端部37aがアクセルペダル2の他端部を構成している。そして本実施例では、アクセルペダル2の一端部21a側から他端部21b,37a側に向かって順に踏部23、覆部30、当接部28、軸部20及び係止部37が形成されている。
【0025】
補助係止部39よりも各スプリング4,5の付勢方向前側となる位置に弾性部材40が配設されている。弾性部材40は、底板11の嵌合部41に嵌合されて底板11に固定され、補助係止部39の反係止部側に当接可能である。補助係止部39が弾性部材40に当接するとき、弾性部材40は弾性変形することで打音の発生を抑制する。
【0026】
図2に示すようにペダルストッパ7は、開口10を囲むハウジング3の縁部のうち天板12の縁部44からアーム21の当接部28に向かって突出している。ペダルストッパ7は天板12との一体樹脂成形により形成され、金属芯材としての金属製インサートナット45が埋設されている。さらにペダルストッパ7には、複数の補強リブ46が設けられている。
【0027】
図6に示すようにペダルストッパ7の突出端面47は、軸線Oに垂直な断面において所定の曲率で湾曲する湾曲凸面を形成している。ペダルストッパ7は、その湾曲凸面47によりアーム21の当接部28の当接面29に当接可能である。当接部28がペダルストッパ7から離れるとき、ペダルストッパ7はアーム21及びロータ22の正逆両方向X,Yへの回転(すなわち回動)を許容する。これに対し、逆転方向Yに回転するアーム21の当接部28がペダルストッパ7に当接するとき、ペダルストッパ7はスプリング4,5の合成付勢力Fsに対する正転方向Xの抗力Frを当接部28に及ぼして、アーム21及びロータ22の逆転方向Yへの回転を制限する。このとき、所定曲率の湾曲凸面47に平坦な当接面29が当接することでペダルストッパ7は、当接面29に垂直な方向であって当接点から湾曲凸面47の曲率中心に向かう方向の力Fcを当接部28より受ける。本実施例においてペダルストッパ7が当接部28より受ける力Fcの方向軸線Sすなわち作用線Sは、縁部44をなす天板12の厚さ方向の軸線Tに垂直となっている。また補強リブ46は、ペダルストッパ7が当接部28より受ける力Fcの作用線Sに沿って延びるように形成されている。
【0028】
次にアクセル装置1の作動について説明する。
運転者がアーム21の踏部23に印加する踏力Ftを調整すると、はす歯34,35同士が噛み合うアーム21とロータ22とがフリクションワッシャ36に摺接しつつ一緒に回動する。このとき回転角センサ6は、アーム21の軸部20の回転角度を磁石部26,27の形成磁界に基づいて検出する。
【0029】
運転者が踏力Ftを増大させるとき、アーム21及びロータ22は正転方向Xに回転する。正転方向Xへの回転に伴ってアーム21及びロータ22には、スプリング4,5の合成付勢力Fs及びフリクションワッシャ36との間の摩擦力Ffが逆転方向Yに働く。このとき、圧縮されるスプリング4,5は合成付勢力Fsを増大させる。またこのとき、はす歯34,35の噛み合い作用によりアーム21の側壁部25とロータ22の回動部33とを軸線O方向両側に離間させる力が増大し、それと共に摩擦力Ffが増大する。
【0030】
一方、運転者が踏力Ftを減少させるとき、アーム21及びロータ22はスプリング4,5の合成付勢力Fsによって逆転方向Yに回転する。逆転方向Yへの回転に伴ってアーム21及びロータ22には、フリクションワッシャ36との間の摩擦力Ffがスプリング4,5の合成付勢力Fsとは反対の正転方向Xに働く。このときアーム21の戻りに従って伸長するスプリング4,5は合成付勢力Fsを減少させる。またこのとき、はす歯34,35の噛み合い作用によりアーム21の側壁部25とロータ22の回動部33とを軸線O方向両側に離間させる力がアーム21の戻りに従って減少し、それと共に摩擦力Ffが減少する。
以上説明したことからアクセル装置1では、アクセルペダル2の踏み込み時と戻し時とでアーム21及びロータ22に作用する力の特性にヒステリシスが生じる。そのため、アクセルペダル2を一定位置に保持し易い。
【0031】
ところで、踏部23への踏力Ftが解除されて当接部28がペダルストッパ7に当接すると、アクセルペダル2の逆転方向Yへの回転が制限される。かかる踏力解除時のアクセルペダル2について、軸線Oを支点とする「てこ」として捉えると、当該アクセルペダル2には図1(A)に模式的に示すように力が作用する。すなわち、踏力解除時には軸線O周りのモーメントの釣り合いを満たすよう、軸部20両側の係止部37と当接部28とにそれぞれ、スプリング4,5の逆転方向Yの合成付勢力Fsとそれに対する正転方向Xの抗力Frとが作用する。その結果、合成付勢力Fs及び抗力Frの合力F1を受ける軸部20は、軸受部17との間のクリアランス50に起因して合力F1方向(図1(A)の左斜め下方向)に軸ずれを起こす。
【0032】
これに対し、踏部23に踏力Ftが印加されて当接部28がペダルストッパ7から離れたときのアクセルペダル2を上記と同様に「てこ」として捉えると、当該アクセルペダル2には図1(B)に模式的に示すように力が作用する。すなわち、踏力印加時には軸線O周りのモーメントの釣り合いを満たすよう、軸部20両側の係止部37と踏部23とにそれぞれスプリング4,5の逆転方向Yの合成付勢力Fsと正転方向Xの踏力Ftとが作用する。そのため、軸部20が受ける合成付勢力Fs及び踏力Ftの合力F2は、踏力解除時に軸部20が受ける合力F1方向の成分とそれに垂直な方向との成分に分解したとき後者の成分よりも前者の成分が充分に大きい力となる。すなわち合力F2は、合力F1とほぼ同じ方向(図1(B)の左斜め下方向)の力となる。したがって、合力F2を受ける軸部20はクリアランス50に起因する軸ずれを踏力解除時とほぼ同じ方向に起こすこととなる。
【0033】
以上説明したアクセル装置1によると、踏力Ftの印加時と解除時とで軸部20の軸ずれ方向の変化が抑制される。これにより、アクセルペダル2の踏込ストロークに対する回転角センサ6の出力が図7に示すようにリニアに得られる。したがって、アクセル装置1によれば、軸部20の回転角度すなわちアクセルペダル2の回転角度について高精度に検出することができる。
【0034】
加えてアクセル装置1では、アクセルペダル2において踏部23と軸部20の間に当接部28が設けられることによって、ハウジング3の開口10を囲む縁部にペダルストッパ7を形成することが可能となっている。このように開口10周りのハウジング3の縁部にペダルストッパ7を形成することは、ハウジング3の内部にペダルストッパを形成することに比べて容易であるため、樹脂成形によって所望形状のペダルストッパ7を確実に得ることができる。
【0035】
しかもアクセル装置1では、アクセルペダル2の逆転方向Yへの回転をペダルストッパ7で止める際に、アクセルペダル2の平坦な当接面29をペダルストッパ7の所定曲率の湾曲凸面47に当接させている。そのためペダルストッパ7は、当接点から湾曲凸面47の曲率中心に向かう方向の力Fc、すなわち本実施例ではペダルストッパ7の設けられる天板縁部44の厚さ方向軸線Tに垂直な方向の力Fcをアクセルペダル2から受けることとなる。これにより、ペダルストッパ7からの伝達力に対する天板12の破損強度が高められている。さらに樹脂材からなるペダルストッパ7には、金属製のインサートナット45が埋め込まれ、且つ上記力Fcの作用線Sに沿って延びる補強リブ46が設けられている。これにより、ペダルストッパ7の破損強度が高められていると共に、ペダルストッパ7の熱変形が抑えられている。このようにアクセル装置1によると、ペダルストッパ7、さらにはそれを支える天板12の破損乃至は変形が抑制されるので、回転角センサ6の出力安定性を確保することができる。
【0036】
さらにアクセル装置1では、アクセルペダル2の回転により当接部28とペダルストッパ7との間に形成される隙間31を当接部28よりも踏部23側から覆部30で覆うことができる。そのため、踏部23に載せられた運転者の足が隙間31に挟み込まれて回転角センサ6の出力が変化することを防止できる。
【0037】
尚、上述した実施例では、アーム21とロータ22の二部材でアクセルペダル2を構成したが、アクセルペダルを一部材又は三部材以上で構成してもよい。また、上述の実施例では、非接触型の回転角センサ6を用いたが、アクセルペダルの軸部に接触して当該軸部の回転角度を検出する接触型の回転角センサを用いてもよい。さらに上述の実施例では、アクセルペダル2を逆転方向Yに付勢する付勢部材として圧縮コイルスプリング4,5を用いたが、その代わりにトーションスプリングを用いてもよい。かかる付勢部材については、いずれの種類を選択する場合でも、上述の実施例のように二つ使用する他、一つ又は三つ以上使用することができる。
【0038】
またさらに上述の実施例では、アクセルペダル2の一端部側から他端部側に向かって順に踏部23、当接部28、軸部20及び係止部37を設け、アクセルペダル2の対応部位に対して付勢部材たるスプリング4,5の合成付勢力Fsを逆転方向Yに、合成付勢力Fsに対するペダルストッパ7の抗力Fr及び踏力Ftを正転方向Xに作用させた。これに対し、アクセルペダルの一端部側から他端部側に向かって順に踏部、軸部、係止部及び当接部を設け、アクセルペダルの対応部位に対して付勢部材の付勢力を逆転方向に、付勢力に対するペダルストッパの抗力及び踏力を正転方向に作用させるようにしてもよい。このようにすることによっても、踏力の印加時と解除時とで軸ずれ方向の変化を抑制し、アクセルペダルの回転角度の検出精度を高めることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例によるアクセル装置の作動を説明するための模式図である。
【図2】本発明の一実施例によるアクセル装置の一作動状態を示す図であって、図3のII−II線断面図である。
【図3】本発明の一実施例によるアクセル装置を示す一部切り欠き平面図である。
【図4】本発明の一実施例によるアクセル装置の分解斜視図である。
【図5】本発明の一実施例によるアクセル装置の図2とは別の作動状態を示す図であって、図3のII−II線断面図である。
【図6】図2の要部の拡大図である。
【図7】本発明の一実施例によるアクセル装置の特性を示す図であって、アクセルペダルの踏込ストロークと回転角センサの出力との相関を示す特性図である。
【図8】従来のアクセル装置の作動を説明するための模式図である。
【図9】従来のアクセル装置の特性を示す図であって、アクセルペダルの踏込ストロークと回転角センサの出力との相関を示す特性図である。
【符号の説明】
1 アクセル装置
2 アクセルペダル
3 ハウジング(支持部材)
4 第一スプリング(付勢部材)
5 第二スプリング(付勢部材)
6 回転角センサ
7 ペダルストッパ
10 開口
11 底板(支持部材)
12 天板(支持部材)
13,14 側板(支持部材)
15 繋板(支持部材)
17 軸受部
20 軸部
21 アーム(アクセルペダル)
22 ロータ(アクセルペダル)
23 踏部
24,25 側壁部
28 当接部
29 当接面
30 覆部
33 回動部
37 係止部
39 補助係止部
44 縁部
45 インサートナット(金属芯材)
46 補強リブ
47 湾曲凸面
50 クリアランス
X 正転方向
Y 逆転方向

Claims (8)

  1. 軸受部を有する支持部材と、
    一端部側から他端部側に向かって順に踏部、当接部、軸部及び係止部を有するアクセルペダルであって、前記軸部が前記軸受部に軸受けされることにより正転方向及び逆転方向へ回転可能に前記支持部材に支持され、前記正転方向の踏力 t が前記踏部に印加されるアクセルペダルと、
    前記係止部に係止され、前記逆転方向の付勢力 s を前記係止部に及ぼす付勢部材と、
    前記踏部への踏力 t の解除により前記当接部が当接するとき勢力 s に対する前記正転方向の抗力 r を前記当接部に及ぼして前記アクセルペダルの前記逆転方向への回転を制限し、前記踏部への踏力 t の印加により前記当接部が離れるとき前記アクセルペダルの前記正転方向及び前記逆転方向への回転を許容するペダルストッパと、
    前記アクセルペダルの回転角度を検出する回転角センサと、
    を備え
    前記係止部に及ぼす付勢力F s の力の向きと前記踏部への踏力F t の力の向きとが平行であり、
    踏力印加時に前記軸部が受ける付勢力F s 及び踏力F t の合力F 2 は、踏力解除時に前記軸部が受ける付勢力F s 及び抗力F r の合力F 1 と同じ方向の力となることを特徴とするアクセル装置。
  2. 前記軸部と前記軸受部との間には、前記軸部の径方向変位を許容するクリアランスが存在することを特徴とする請求項1に記載のアクセル装置。
  3. 前記支持部材は、開口を有する箱形に形成され、
    前記アクセルペダルは、前記軸部と前記踏部の間から前記他端部側に延びる部分を前記支持部材に収容され、前記軸部と前記踏部の間から前記一端部側に延びる部分を前記開口を通じて前記支持部材の外部に突出させ、
    前記ペダルストッパは、前記支持部材において前記開口を囲む部分に一体に設けられることを特徴とする請求項1又は2に記載のアクセル装置。
  4. 前記ペダルストッパが前記当接部との当接により前記当接部から受ける力の作用線は、前記支持部材において前記開口を囲む部分の厚さ方向の軸線に垂直となることを特徴とする請求項3に記載のアクセル装置。
  5. 前記アクセルペダルは覆部を有し、
    前記覆部は、前記アクセルペダルの回転に伴って前記当接部と前記ペダルストッパとの間に形成される隙間を前記当接部よりも前記踏部側から覆うことを特徴とする請求項3又は4に記載のアクセル装置。
  6. 前記当接部は平坦な当接面を形成し、
    前記ペダルストッパは、所定の曲率で湾曲する湾曲凸面を形成し、その湾曲凸面により前記当接面に当接することを特徴とする請求項1〜5のいずれか一項に記載のアクセル装置。
  7. 前記ペダルストッパは補強リブを有し、
    前記補強リブは、前記ペダルストッパが前記当接部との当接により前記当接部から受ける力の作用線に沿って形成されることを特徴とする請求項1〜6のいずれか一項に記載のアクセル装置。
  8. 前記ペダルストッパは、金属芯材を埋設した樹脂材で形成されることを特徴とする請求項1〜7のいずれか一項に記載のアクセル装置。
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