JP4461098B2 - 磁気バイアス膜およびこれを用いた磁気センサ - Google Patents

磁気バイアス膜およびこれを用いた磁気センサ Download PDF

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Description

本発明は、各種電子機器に使用される磁気バイアス膜およびこれを用いた磁気センサに関する。
従来の磁気センサとして、例えば、特許文献1に開示されるものがある。図19は従来の磁気センサを示す斜視図、図20は図19に示した従来の磁気センサにおけるII−II’線断面図である。
この磁気センサは、基板1の上面に設けられた4個の検出素子2A〜2Dからなるホイートストンブリッジ回路3と、このホイートストンブリッジ回路を有する基板1を覆うようにして基板1を保持するホルダー4と、このホルダー4の周囲に巻回された所定巻数の導電線からなり、かつ互いに直交する磁気バイアスを印加する第1のコイル5Aと第2のコイル5Bとを備えた構成となっている。
この磁気センサは、磁気バイアスを印加する手段としてホルダー4の周囲に巻回された第1のコイル5Aと第2のコイル5Bとを用いているため、サイズが大きくなり、小型化は容易ではなかった。また、磁界を発生させるためには、第1のコイル5Aと第2のコイル5Bに電流を流す必要があるため、消費電力が大きいものであった。
また、例えば、特許文献2には、磁気バイアスを印加する手段として、薄膜の磁石からなる磁気バイアス膜を用いた方法が開示されている。
この磁気センサは、磁気バイアスを印加する手段としてコイルを用いるのではなく、平面視にて略正方形の薄膜磁石からなる磁気バイアス膜を用いているため、上記課題を解決することが可能となる。
この磁気センサをさらに小型化するためには、磁気バイアス膜も小型にする必要がある。そのためには、磁気バイアス膜の底面積を小さくすることが必要となる。
特開2003−14458号公報 国際公開第03/056276号パンフレット
しかしながら、この場合、磁気バイアス膜が発生する磁界が小さくなり、所望の磁界が得られないという課題がある。さらにそのような磁気バイアス膜に外部から大きな磁界が加わると、磁気バイアスの向きが影響を受け、磁気センサの出力に影響を及ぼすという課題がある。
本発明は、上記従来の磁気バイアス膜の課題を解決するもので、小型化が可能で、かつ安定した所望の磁界を得ることが可能な磁気バイアス膜およびこれを用いた磁気センサを提供することを目的とする。
この目的のために本発明の一態様に係る磁気バイアス膜は、磁性層を含み、前記磁性層の積層方向に垂直な面内に磁界を発生する磁気バイアスマグネットを備える磁気バイアス膜であって、前記磁気バイアスマグネットは、長辺、短辺、積層方向の厚さの順に長さが短くなる略直方体形状に加工され、かつ短辺に対する長辺の長さの比が5〜200の範囲であり、かつ短辺方向に複数配置されることを特徴とするものである。
この構成によれば、本発明に係る磁気バイアス膜は、長辺、短辺、積層方向の厚さの順に長さが短くなる略直方体形状に加工された磁気バイアスマグネットを備える。そして、その磁気バイアスマグネットの短辺に対する長辺の長さの比は5〜200の範囲であり、かつ当該磁気バイアスマグネットは短辺方向に複数配置される。これにより、磁気バイアスマグネットに含まれる磁性層の積層方向に垂直な面内に発生する磁界の方向が安定し、さらに強い磁界を得ることが可能となる。その結果、磁気バイアス膜の小型化が可能となり、これを用いた磁気センサの小型化も同時に達成される。
本発明の他の態様に係る磁気センサは、基板と、前記基板の主面側に形成された少なくとも2以上の磁気検出素子を備えた第1の磁気検出部と、前記基板の主面側に形成された少なくとも2以上の磁気検出素子を備えた第2の磁気検出部と、前記第1の磁気検出部に対向する位置に設けられた第1の磁気バイアス膜と、前記第2の磁気検出部に対向する位置に設けられた第2の磁気バイアス膜と、を備えた磁気センサであって、前記第1および第2の磁気バイアス膜は、上記記載の磁気バイアス膜であり、かつ前記第1の磁気バイアス膜が発生する磁界の向きと、前記第2の磁気バイアス膜が発生する磁界の向きとが異なることを特徴とするものである。
この構成によれば、本発明に係る磁気センサは、基板の主面側に、それぞれ少なくとも2以上の磁気検出素子を備えた第1および第2の磁気検出部が形成されている。そして、第1の磁気検出部に対向する位置には第1の磁気バイアス膜が、第2の磁気検出部に対向する位置には第2の磁気バイアス膜が、それぞれ設けられている。これにより、磁気検出部に有効に磁気バイアスを印加することができる。
また、第1の磁気バイアス膜と第2の磁気バイアス膜とが発生する磁界の向きは異なっている。これにより、第1および第2の磁気検出部からの出力波形には位相差が生じ、これら2つの波形出力の比をとることによって、簡単な構成で外部磁界の方向を検出できる磁気センサを得ることができる。
本発明の目的、特徴、局面、及び利点は、以下の詳細な説明と添付図面とによって、より明白となる。
本発明によれば、小型化が可能で、かつ安定した所望の磁界を得ることが可能な磁気バイアス膜およびこれを用いた磁気センサを提供することができる。
以下、本発明に係る実施形態について、図面を参照しながら説明する。以下の第1〜第3の実施形態においては、形状または構成を変えることにより、磁界の方向を安定化させた磁気バイアス膜について説明する。そして、第4および第5の実施形態においては、それらの磁気バイアス膜を用いた磁気センサについて説明する。
まず、第1の実施形態では、単層構造の磁気バイアス膜を直方体形状に加工することで磁界の方向を安定化させる。第2の実施形態では、それとは異なり、積層構造の磁気バイアス膜について説明する。そして、第3の実施形態では、第1および第2の実施形態を合わせた構成、つまり積層構造の磁気バイアス膜を直方体形状に加工することで、磁界の方向を安定化させる例について説明する。
(第1の実施形態)
図1は、本発明の第1の実施形態における磁気バイアス膜の上面図である。この磁気バイアス膜9は、複数の磁気バイアスマグネット9A〜9Gから構成されており、それら磁気バイアスマグネット9A〜9Gは、それぞれ矢印Aの方向(x方向)に磁界を発生させている。
磁気バイアスマグネット9A〜9Gは、CoPt合金からなり、長辺、短辺、(積層方向の)厚さの順に長さが短くなる略直方体形状をなしている。ここで、「略」直方体とは、数学上の完全なる直方体のみならず、例えば、製造技術上の制約による反りや、稜線部や頂点における丸みや面取り、表面の凹凸等を有するが全体として直方体形状のものを含む意味である。この中には、製造技術上の制約により、磁気バイアスマグネット9A〜9Gの底面積が上面積より大きく、側面が傾斜した四角錐台形状のものも含む。このことは、以下のすべての実施形態においても当てはまる。
また、CoPt合金は優れた磁石特性に加え、大きな結晶磁気異方性を有している。そのため、磁界方向の安定性が求められる磁気バイアスマグネット用の材料として好ましい。
この場合、長辺、短辺、厚さは、図1に示した座標軸を用いると、紙面に垂直な方向(z方向)が厚さ方向で、図1に記載の長方形のx方向が長辺、y方向が短辺である。本実施形態における各辺の長さは、長辺700μm、短辺140μm、厚さ2000Å(=0.2μm)であり、磁気バイアスマグネット9A〜9G間の間隔はそれぞれ10μmである。
この磁気バイアスマグネット9Aの短辺に対する長辺の長さの比(=長辺の長さ/短辺の長さ)、つまりアスペクト比は、700μm/140μm=5である。したがって、磁気バイアスマグネット9Aの紙面内の形状は長方形であり、長辺方向(x方向)に形状磁気異方性が付与されていることになる。
また、この磁気バイアスマグネット9Aの厚さに対する長辺のアスペクト比(=長辺の長さ/厚さ)は、700μm/0.2μm=3500である。さらに、この磁気バイアスマグネット9Aの厚さに対する短辺のアスペクト比(=短辺の長さ/厚さ)は、140μm/0.2μm=700である。
なお、他の磁気バイアスマグネット9B〜9Gも磁気バイアスマグネット9Aと同様の構成となっており、これらは磁界方向を揃えて横方向に並べられている。そして、これらの磁気バイアスマグネット9A〜9Gが、磁気バイアス膜9を構成している。
以上のように構成された磁気バイアス膜9について、次に、その製造方法を説明する。
まず、基板等の表面の全面にCoPt膜を蒸着法やスパッタリング法により形成する。次に露光、エッチング等によりこのCoPt膜を分割して、複数の略直方体形状のCoPt膜を得る。この複数の略直方体形状のCoPt膜の長辺方向(x方向)に所定の磁界を印加することにより、略直方体形状のCoPt膜が長辺方向に磁化されて、磁気バイアスマグネット9A〜9Gを得ることができる。
このような構成の磁気バイアス膜9は、外部から大きな磁界を受けても、磁化方向が変化することは少ない。この理由については、理論的に完全に解明された訳ではないが、おおよそ以下の理由によるものと考えられる。
図2は、本発明の第1の実施形態における磁気バイアス膜9を構成する磁気バイアスマグネットの縦断面図(図1におけるxz平面での断面図)である。磁気バイアスマグネット9A〜9Gの内部には結晶粒子10が存在している。この結晶粒子10は、図2に示すように、磁気バイアスマグネット9A〜9Gの長辺方向(x方向)を長軸とする略楕円形状をなしていると考えられる。そのため、結晶粒子10の内部に存在する磁気モーメントは全体的に矢印Bの方向を向き易く、外部から大きな磁界が印加されても磁気モーメントの方向の変化が生じにくい。
この場合、何故、結晶粒子10の形状が略楕円形状になるのかは必ずしも明確ではないが、磁気バイアスマグネット9A〜9Gを平面視にて正方形にするのではなく、長辺、短辺のアスペクト比を5以上に設定して大きく偏平した長方形とすることにより、成膜または着磁の際に結晶粒子10が略楕円形状になるためではないかと思われる。
さらに、磁気バイアスマグネット9A〜9Gの形状(長辺、短辺のアスペクト比)に依存する、いわゆる反磁界の影響も少なからず存在すると思われる。一般に、磁性体の内部に働く(有効)磁界は、外部から印加した磁界より反磁界の分だけ小さくなる。そして、この反磁界の大きさは、磁性体の磁化の大きさに比例し、その比例係数は反磁界係数と呼ばれる。
本実施形態で用いる磁気バイアスマグネット9Aの形状を例に取り、その厚さを無視すれば、長辺方向(x方向)の反磁界係数は小さく、短辺方向(y方向)の反磁界係数は大きい。そのため、長辺方向の有効磁界は大きく、短辺方向の有効磁界は小さくなる。これにより、有効磁界の大きい長辺方向の磁化の方が安定であることが理解される。
ここで、磁気バイアスマグネット9A〜9Gの長辺、短辺のアスペクト比は5〜200の範囲であることが好ましく、さらには10〜200の範囲であることがより好ましい。すなわち、磁気バイアスマグネット9A〜9Gの長辺、短辺のアスペクト比を5より小さくした場合は、外部から大きな磁界が印加されたときに磁気バイアスマグネット9A〜9Gから発生するバイアス磁界の安定性が低下してしまう。これは、前述の反磁界の観点からも理解することができる。
一方、磁気バイアスマグネット9A〜9Gの長辺、短辺のアスペクト比を200より大きくした場合は、磁気バイアスマグネット9A〜9Gから発生するバイアス磁界の絶対的な強度が大きすぎ、最適なバイアス磁界が得られなくなる。逆にそのアスペクト比を保ったままバイアス磁界を弱めようとすると、短辺が短いために加工が困難となる。
したがって、このことから、磁気バイアスマグネット9Aの長辺、短辺のアスペクト比を5〜200の範囲に設定したもので、これにより、磁気バイアスマグネット9Aから発生するバイアス磁界の安定化が図れる。
このように結晶粒子10が平面視にて円形でなく、磁気バイアスマグネット9Aの長辺方向を長軸とする略楕円形であるという異方的な形状を有することにより、外部からの磁界に対しても安定したバイアス磁界を発生することができるものと考えられる。
なお、結晶粒子10の略楕円形状の長軸の方向は、厚さ方向と垂直な方向でもある。これは、磁気バイアスマグネット9Aの厚さ方向の長さが長辺、短辺方向の長さよりも短いため、長辺、短辺のアスペクト比に起因して長辺方向に略楕円形状の長軸が向き易いことと同様の理由により、このような構成になると思われる。この構成からも、磁気バイアスマグネット9Aは、外部から大きな磁界を受けても、磁化方向が変化することが少ない。
上記した本発明の第1の実施形態における磁気バイアス膜においては、長辺、短辺、厚さの順に長さが短くなる略直方体形状をなすとともに、磁界を発生させる磁気バイアスマグネット9A〜9Dを磁界の方向を揃えて横方向に複数並べることにより磁気バイアス膜9を構成している。さらに、前記磁気バイアスマグネット9A〜9Gの長辺、短辺のアスペクト比をいずれも5〜200の範囲に設定しているため、外部から大きな磁界を受けても、磁化方向が変化することは少なく、その結果、安定した磁気バイアスを発生させることができる。
また、磁気バイアス膜9の厚さは、250Å〜2500Åの範囲が好ましい。磁気バイアス膜9の厚さが250Åより薄いと磁性層12から発生する磁界が小さくなってしまう。一方、磁気バイアス膜9の厚さを2500Åより厚くしても、磁界の強度はほとんど変わらない。したがって、磁気バイアス膜9の厚さは250Å〜2500Åの範囲に設定するのが好ましい。
さらに、上記製造方法のように、一度大きなCoPt膜を形成してからエッチングでこれを分割して磁気バイアスマグネット9A〜9Gを得る方法ではなく、最初から分割された状態の磁気バイアスマグネット9A〜9Gを形成してもよい。この場合は、磁気バイアスマグネット9A〜9Gの形状を形取ったマスクを用いてCoPt膜を形成すればよい。
(第2の実施形態)
図3は、本発明の第2の実施形態における磁気バイアス膜の斜視図である。図3において、磁気バイアス膜11は、磁性層12と非磁性層13とを交互に複数積層した構造となっている。ここで、磁性層12はCoPt合金で構成されており、一定方向に磁化されることで、矢印Aの方向(x方向)に磁界を発生させている。また、非磁性層13はCrで構成されている。Crは厳密には反強磁性体であり非磁性ではないが、強磁性体ではないという意味で、以下、Crに対しても非磁性という言葉を用いる。
本実施形態における各辺の長さは、長辺(x方向)700μm、短辺(y方向)140μmであり、厚さ(z方向)は、磁性層12が2000Å、非磁性層13が250Åである。この磁気バイアス膜11の短辺に対する長辺のアスペクト比は、700μm/140μm=5である。したがって、磁気バイアス膜11の紙面内の形状は長方形であり、長辺方向(x方向)に形状磁気異方性が付与されていることになる。
また、この磁性層12の厚さに対する長辺のアスペクト比(=長辺の長さ/厚さ)は、700μm/0.2μm=3500である。さらに、この磁性層12の厚さに対する短辺のアスペクト比(=短辺の長さ/厚さ)は、140μm/0.2μm=700である。
なお、本実施形態においては、磁気バイアスマグネットは1つであるので、磁気バイアス膜と同義である。
以上のように構成された磁気バイアス膜11について、以下にその製造方法を説明する。基板(図示せず)の表面に蒸着法やスパッタリング法によってCoPt合金からなる磁性層12を形成し、そしてこの磁性層12の上面に蒸着法やスパッタリング法によってCrからなる非磁性層13を形成する。さらに、この非磁性層13の上面に磁性層12を形成するということを繰り返すことにより、磁性層12と非磁性層13とがz方向に複数積層された積層膜を得ることができる。
そしてこれら磁性層12の積層方向に垂直な所定の方向(図3におけるx方向)に所定の磁界を印加することにより、積層膜における磁性層12が矢印Aの方向(x方向)に磁化されて、磁気バイアス膜11を得ることができる。
ここで、この磁気バイアスマグネット11は略正方形ではなく、短辺(y方向)と長辺(x方向)のアスペクト比が第1の実施形態と同様に、5〜200の範囲であることが好ましく、さらには10〜200の範囲であることがより好ましい。すなわち、磁気バイアスマグネット11の長辺、短辺のアスペクト比が5より小さいとバイアス磁界の安定性が低下し、アスペクト比が200より大きいとバイアス磁界の絶対的な強度が大きくなりすぎてしまうからである。
このような積層構造の磁気バイアス膜11は、従来の磁気バイアス膜のように、磁性層の膜厚を単純に厚くした単層構造の磁気バイアス膜と比較して、大きな磁界を発生させることができる。これについて、図面を用いて説明する。
図4は、従来の単層構造の磁気バイアス膜と、本実施形態の積層構造の磁気バイアス膜についての磁気特性を示したものであり、横軸は磁性層の膜厚をÅ単位で、縦軸はその磁性層の磁化をemu単位で表したものである。
この図4において、積層構造、単層構造の磁気バイアス膜の結果を、四角形(および傾いた四角形)で表し、それらの結果が略一直線上に乗るように、それぞれ実線、破線の直線でつないである。ここで、積層構造の磁気バイアス膜に関しては、磁性層12の1つの層を2000Åとしている。したがって、膜厚が4000Å、6000Å、8000Åというのは、磁性層12がそれぞれ2層、3層、4層で構成されていることを表し、それら磁性層12の間には非磁性層13が挿入されている。
この図4からわかるように、従来の単層構造の磁気バイアス膜は膜厚を厚くしてもほとんど磁化の大きさは変わらない。それに対して、本実施形態の積層構造の磁気バイアス膜は、膜厚に応じて磁化が大きくなっている。この理由については、理論的に完全に解明された訳ではないが、おおよそ以下の理由によるものと考えられる。
図5は従来の単層構造の磁気バイアス膜の縦断面図、図6は本実施形態における積層構造の磁気バイアス膜の縦断面図である。いずれも、図3におけるxz平面での断面である。
図5に示す従来の単層構造の磁気バイアス膜15の内部には結晶粒子14が存在している。また、結晶粒子14が持つ磁気モーメントの向きを、結晶粒子14の中に矢印で示す。
この結晶粒子14は、図5に示すように略楕円形状であると考えられ、薄い単層構造の磁気バイアス膜15内においては、結晶粒子14の長軸方向は比較的長辺方向(x方向)に揃いながら無秩序に存在している。単層構造の磁気バイアス膜15を単純に厚くした場合は、それに対応してこの内部に存在する結晶粒子14の数も増加するが、結晶粒子14の長軸方向は長辺方向だけでなく、長辺方向と垂直の厚さ方向(z方向)にも向いてくる。
この場合、従来の単層構造の磁気バイアス膜15は、全体としては単層構造の磁気バイアス膜15の長辺方向に磁界を発生させるものの、各々の結晶粒子14の磁気モーメントは単層構造の磁気バイアス膜15の厚さ方向に対しての成分も有している。この厚さ方向の磁界成分は単層構造の磁気バイアス膜15の長辺方向の磁界の強さには寄与しない。そして、単層構造の磁気バイアス膜15の厚さが厚くなると、結晶粒子14の磁気モーメントが持つ厚さ方向の成分がより大きくなると考えられるため、単層構造の磁気バイアス膜15の厚さを単純に厚くしても、これに対応して長辺方向の磁界は増加しないものと考えられる。
これに対し、図6に示す非磁性層13を介して磁性層12を積層した構成をもつ本発明の積層構造の磁気バイアス膜11は、各々の磁性層12が非磁性層13で分離されている。そのため、各結晶粒子14の配向は各々の磁性層12の厚さに支配されることになり、結晶粒子14の長軸方向は比較的長辺方向に揃いながら存在する。これにより、各々の結晶粒子14における磁気モーメントの膜厚方向の成分は少なくなるため、結晶粒子14の磁気モーメントはより長辺方向の磁界の強さに寄与するものと考えられる。
ここで、この図6に示した磁気モーメントのx軸上での向き(図の左向きか、右向きか)は模式的なものであり、必ずしもすべての磁気モーメントが同じ向きに揃っているという意味ではない。
何故、結晶粒子14の形状が略楕円形状になるのかは必ずしも明確ではないが、本発明の積層構造の磁気バイアス膜11においては、特に磁性層12の膜厚が薄く、長辺方向に対する厚さ方向が極端に短い偏平な構造であるため、成膜または着磁の際に結晶粒子14が長辺方向に配向した略楕円形状になるためではないかと思われる。
さらに、磁気バイアス膜11の形状に依存する、反磁界の影響も少なからず存在すると思われる。今、磁気バイアス膜11の紙面に垂直な方向(y方向)の長さを無視し、図5および図6における横方向(x方向)の長さは等しいとする。つまり、単層構造の磁気バイアス膜11と積層構造を構成する1つの磁性層12とは、それらの厚さ方向(z方向)の長さが異なるのみである。
このとき、単層構造と積層構造の磁気バイアス膜11の厚さ方向(z方向)の反磁界係数は略同じである。それに対して、x方向の反磁界係数は、図5に示した単層構造では大きく、図6に示した積層構造を構成する1つの磁性層12では小さくなる。しかしながら、どちらの構造のx方向の反磁界係数の値も、z方向の反磁界係数より小さい値を取る。したがって、図6に示した積層構造の方が、図5に示した単層構造に比べ、x方向とz方向での反磁界係数の値の差が大きい。
つまり、図6に示した積層構造では、紙面における横方向(x方向)の有効磁界が大きく、それに比べると紙面における縦方向(z方向)の有効磁界が小さいため、x方向の磁化が安定となる。それに対して、図5に示した単層構造では、紙面における縦方向(z方向)と横方向(x方向)での有効磁界の差が小さいため、x方向の磁化が不安定となり、磁化はz方向(厚さ方向)にも向き易くなる。
ここで、磁性層12の厚さは、250Å〜2500Åの範囲が好ましい。磁性層12の厚さが250Åより薄いと磁性層12から発生する磁界が小さくなってしまう。一方、磁性層12の厚さを2500Åより厚くしても、図5に示したように、結晶粒子14の磁気モーメントの厚さ方向成分がより大きくなり、磁界の強度はほとんど変わらない。したがって、磁性層12の厚さは250Å〜2500Åの範囲に設定するのが好ましい。
また、非磁性層13の厚さは、50Å〜500Åの範囲が好ましい。この場合、非磁性層13は厚さを50Åより薄くすると、この非磁性層13の上下に位置する磁性層12同士が干渉して悪影響を及ぼすおそれがある。一方、非磁性層13の厚さを500Åより厚くすると全体が厚くなってしまう。したがって、非磁性層13の厚さは50Å〜500Åの範囲に設定するのが好ましい。
磁気バイアス膜11を構成する非磁性層13は、本実施形態で示したCrに限定されるものではなく、これ以外のTi、Cu、Al、Sn、Nb、Au、Ag、Ta、Wなどの非磁性元素を用いてもよい。
そしてまた、磁気バイアス膜11の製造において、磁性層12と非磁性層13を形成する場合、本発明の第2の実施形態においては、基板(図示せず)の表面に蒸着法やスパッタリング法によって磁性層12と非磁性層13を形成していたが、これに限定されるものではなく、例えば、湿式法によって、CoPt合金とCrとを交互に複数回形成することにより、磁性層12と非磁性層13を形成してもよい。また、別の湿式法により、CoPt前駆体とCr前駆体とを交互に複数回塗布し、これを焼成して磁性層12と非磁性層13を形成してもよい。
さらに、磁性層12は最低2層以上必要であるため、磁気バイアス膜11の総厚さを薄くするためには、最上層および最下層を磁性層12にして積層する構成がよい。
以上のように本発明の第2の実施形態においては、磁化された磁性層12と非磁性層13とを複数積層して磁気バイアス膜11を構成しているため、磁性層12の厚さに応じた大きな磁界を発生する磁気バイアス膜11を得ることができる。
(第3の実施形態)
図7は、本発明の第3の実施形態における磁気バイアス膜の斜視図である。本発明の第3の実施形態における磁気バイアス膜11は、複数の磁気バイアスマグネット11A〜11Cから構成されており、矢印Aの方向(x方向)に磁界を発生させている。そして、磁気バイアスマグネット11Aは、CoPt合金からなる磁性層12とCrからなる非磁性層13とを交互に複数積層した構造からなり、長辺(y方向)、短辺(x方向)、および磁気バイアス膜11Aの積層方向である厚さ(z方向)の順に長さが短くなる略直方体形状を有する。
本実施形態における各辺の長さは、長辺(y方向)700μm、短辺(x方向)140μmであり、磁気バイアスマグネット11Aと11B、11Bと11C間の間隔はそれぞれ10μmである。また、厚さ(z方向)は、磁性層12が2000Å、非磁性層13が250Åである。したがって、磁気バイアスマグネット11Aの短辺に対する長辺のアスペクト比は、700μm/140μm=5である。
また、この磁性層12の厚さに対する長辺のアスペクト比(=長辺の長さ/厚さ)は、700μm/0.2μm=3500である。さらに、この磁性層12の厚さに対する短辺のアスペクト比(=短辺の長さ/厚さ)は、140μm/0.2μm=700である。
なお、他の磁気バイアスマグネット11B、11Cもこの磁気バイアスマグネット11Aと同様の構成を有するもので、これらは磁界方向を揃えて図の横方向、すなわち、略直方体形状の短辺方向(x方向)に並べられている。そして、これらの磁気バイアスマグネット11A〜11Cが、磁気バイアス膜11を構成している。
ここで、この磁気バイアスマグネット11A〜11Cの短辺(x方向)と長辺(y方向)とのアスペクト比は、第1および第2の実施形態と同様に、5〜200の範囲であることが好ましく、さらには10〜200の範囲であることがより好ましい。すなわち、磁気バイアスマグネット11A〜11Cの長辺、短辺のアスペクト比が5より小さいとバイアス磁界の安定性が低下し、アスペクト比が200より大きいとバイアス磁界の絶対的な強度が大きくなりすぎてしまうからである。
以上のように構成された本発明の第3の実施形態における磁気バイアス膜11について、以下にその製造方法を説明する。
基板(図示せず)の表面に蒸着法やスパッタリング法によってCoPt合金からなる磁性層12を形成し、そしてこの磁性層12の上面に蒸着法やスパッタリング法によってCrからなる非磁性層13を形成する。さらに、この非磁性層13の上面に磁性層12を形成するということを繰り返すことにより、磁性層12と非磁性層13とが複数積層された積層膜を得ることができる。
次にフォトリソグラフィ技術を用いて、レジスト塗布後、露光、現像によるパターニングを行った後、エッチングによりこの積層膜を分割して複数の略直方体形状の積層膜を得ることができる。
この複数の略直方体形状の積層膜においては、長辺方向あるいは短辺方向に所定の磁界を印加することにより、略直方体形状の積層膜における磁性層が、長辺方向あるいは短辺方向に磁化された磁気バイアスマグネット11A〜11Cを得ることができる。
また、このような構成においては、長辺方向に比べて短辺方向に磁化されやすい。つまり、短辺方向に磁化された場合の磁気バイアス膜11は、長辺方向に磁化された場合に比べて、外部から大きな磁界を受けても磁化方向が変化しにくい。言い換えれば、本実施形態においては長辺方向に比べ、短辺方向に大きな磁気異方性が付与されていると思われる。この状態について図8を用いて説明をする。
図8は、本発明の第3の実施形態における磁気バイアス膜11の上面図である。ここでは磁性層12が磁気バイアスマグネット11A〜11Cの短辺方向(x方向)に磁化されている。この場合、長辺方向(y方向)に磁気モーメントを配置するよりも、短辺方向(x方向)に磁気モーメントを配置した方が、外部磁界に対し安定した磁気バイアスを発生させることができる。この理由についての理論的な解明はなされていないが、磁気バイアスマグネット11A〜11C間の相互作用および磁性層12を複数層積層することによる各磁性層12間の相互作用が関係していると思われる。
図9は、本実施形態における積層構造の磁気バイアス膜の縦断面図(図7におけるxz平面での断面図)である。本実施形態においては、磁性層12間の静磁結合により、3層ある磁性層12の内、真ん中の磁性層12の磁化の向きが、それ以外の磁性層の磁化の向きに対して反対になっていると思われる。このため、本実施形態の磁気バイアス膜における磁性層12の積層数は奇数にすることが好ましい。これにより、外部からの磁界に対しても特性が安定した磁気バイアス膜11が得られるからである。
また、本発明の第3の実施形態においては、上記本発明の第2の実施形態で説明したものと同様に、非磁性層13を介して磁性層12を積層した構成による効果が存在する、すなわち、磁性層12の層数の増加に応じて磁界が強くなるという効果を有する。
以上の通り、本発明の第3の実施形態における磁気バイアス膜11においては、磁性層12と非磁性層13とを交互に複数積層した略直方体形状の磁気バイアスマグネット11A〜11Cを略直方体形状の短辺方向に並べて配置している。そして、これらの磁気バイアスマグネット11A〜11Cは、短辺と長辺とのアスペクト比をいずれも5〜200の範囲に設定しているため、従来における単層の磁気バイアス膜に比べて強い磁界を得ることが可能となり、これにより、磁気バイアス膜の小型化が可能になるとともに、外部磁界に対しても安定した磁界が得られるという効果を有する。
また、本発明の第3の実施形態においても、磁性層12の厚さおよび非磁性層13の厚さは、上記した本発明の第2の実施形態と同様に、磁性層12の厚さは、250Å〜2500Åの範囲に設定するのが好ましく、また、非磁性層13の厚さは、50Å〜500Åの範囲に設定するのが好ましい。
また、磁気バイアス膜11を構成する非磁性層13は、本発明の第3の実施形態で示したCrに限定されるものではなく、これ以外のTi、Cu、Al、Sn、Nb、Au、Ag、Ta、Wなどの非磁性元素を用いてもよい。
そしてまた、磁気バイアスマグネット11A〜11Cを得る方法は、上記本発明の第3の実施形態における磁気バイアス膜の製造方法のように、一度大きなCoPt合金とCrの積層膜を形成してから、エッチングでこれを分割することにより、磁気バイアスマグネット11A〜11Cを得る方法に限定されるものではなく、最初から分割された状態の磁気バイアスマグネット11A〜11Cを形成してもよい。この場合は、磁気バイアスマグネット11A〜11Cの形状を形取ったマスクを用いてCoPt合金とCrの積層膜を形成すればよい。
(第4の実施形態)
図10は本発明の第4の実施形態における磁気センサの斜視図、図11は同磁気センサの分解斜視図、図12は図10におけるI−I’線断面図、図13は同磁気センサにおける第1、第2の磁気検出部の上面図、図14は同磁気センサにおける第1の磁気検出部の電気回路図である。
図10〜図14において、基板20はアルミナなどの絶縁性を有する材料からなり、その上面(主面)にはガラスグレーズ層(図示せず)が形成されていることが好ましい。ガラスグレーズ層は、平滑な表面を得易く、その上面への第1および第2の磁気検出部21、22の形成が容易となるためである。
本実施形態においては、第1の磁気検出部21および第2の磁気検出部22は、それぞれ4つの磁気検出素子から構成されている。ここで、磁気検出素子とは、磁界の向きおよび大きさに応じた信号を出力し、磁界の向きなどを検出するための素子であり、例えば磁気抵抗効果を利用した素子(磁気抵抗効果素子)や、ホール素子、磁気インピーダンス効果素子などが挙げられる。
これら磁気検出素子は、基板20の上面に形成された磁気抵抗膜により構成されている。ここで、磁気抵抗膜は、NiCoやNiFeなどを含む強磁性薄膜や、人工格子多層膜などの磁性膜からなる。そして、第1または第2の磁気検出部21、22は、その形成面に対し、外部磁界が垂直に印加されたときに抵抗変化量が最大となる。
また、第1および第2の磁気検出部21、22を構成する磁気抵抗膜は、複数折り返して形成されている。これは、複数折り返すことにより、測定すべき磁気(例えば、地磁気)が横切る本数が増えるため、抵抗変化量が大きくなり、検出感度が向上するためである。
第1の絶縁層23Aは、絶縁性を有するSiO2からなり、第1の磁気検出部21を覆うことにより、第1の磁気検出部21と後述する第1の磁気バイアス膜24との間の電気的絶縁を行うものである。また、第2の絶縁層23Bも第1の絶縁層23Aと同様に絶縁性を有するSiO2からなり、第2の磁気検出部22を覆うことにより、第2の磁気検出部22と後述する第2の磁気バイアス膜25との間の電気的絶縁を行うものである。
第1の磁気バイアス膜24は、第1の絶縁層23Aの上面に形成されており、第1の磁気検出部21へ磁気バイアスを印加させている。そして、この第1の磁気バイアス膜24には、上記本発明の第3の実施形態において説明した磁気バイアス膜11、すなわち、短辺と長辺とのアスペクト比が5〜200の範囲に設定され、かつCoPt合金からなり一方向に磁化されている磁性層12と、Crからなる非磁性層13とを交互に複数積層した磁気バイアスマグネット11A〜11Cから構成され、磁気バイアスマグネット11A〜11Cを短辺方向に複数並べて配置し、かつ短辺方向に磁界を発生するように構成した磁気バイアス膜11を用いている。
また、第2の磁気バイアス膜25は、第2の絶縁層23Bの上面に形成されているもので、第2の磁気検出部22へ磁気バイアスを印加させている。そして、この第2の磁気バイアス膜25にも上記本発明の第3の実施形態において説明した磁気バイアス膜11を用いている。これら第1および第2の磁気バイアス膜24、25は、第1および第2の磁気検出部21、22の抵抗値の変化率が大きく、かつそれが磁界の変化に対して略リニアに変化するように調整するためのものである。
第1の被覆層26Aは、エポキシ樹脂、シリコン樹脂等からなり、第1の磁気バイアス膜24を覆っている。また、第2の被覆層26Bも同様に、エポキシ樹脂、シリコン樹脂等からなり、第2の磁気バイアス膜25を覆っている。
第1の磁気検出素子27Aと第2の磁気検出素子27Bとは電気的に直列に接続されているもので、パターンの長手方向が90°異なっている。また、第3の磁気検出素子27Cと第4の磁気検出素子27Dも電気的に直列に接続されているもので、パターンの長手方向が90°異なっている。さらに、第1の磁気検出素子27Aおよび第2の磁気検出素子27Bと、第3の磁気検出素子27Cおよび第4の磁気検出素子27Dとは電気的に並列に接続されている。また、第1の磁気検出素子27Aと第3の磁気検出素子27Cとのパターンの長手方向は互いに90°異なる。
第1の入力電極28Aは、基板20上に形成されているもので、第1の磁気検出素子27Aおよび第3の磁気検出素子27Cと電気的に接続されている。第1のグランド電極29Aは、第2の磁気検出素子27Bおよび第4の磁気検出素子27Dと電気的に接続されている。第1の出力電極30Aは、第1の磁気検出素子27Aと第2の磁気検出素子27Bと電気的に接続されており、かつ第2の出力電極30Bは、第3の磁気検出素子27Cと第4の磁気検出素子27Dと電気的に接続されている。また、第2の磁気検出部22も第1の磁気検出部21と同様に、第5の磁気検出素子27E〜第8の磁気検出素子27H、第2の入力電極28B、第2のグランド電極29B、第3の出力電極30Cおよび第4の出力電極30Dから構成されている。これらは、それぞれ第1の磁気検出部21における第1の磁気検出素子27A〜第4の磁気検出素子27D、第1の入力電極28A、第1のグランド電極29A、第1の出力電極30Aおよび第2の出力電極30Bに対応する。
なお、第1の入力電極28Aと第2の入力電極28Bは電気的に接続され、かつ第1のグランド電極29Aと第2のグランド電極29Bも電気的に接続されている。これにより、第1の磁気検出部21と第2の磁気検出部22とは電気的に並列に接続される。また、第1の入力電極28A、第2の入力電極28B、第1のグランド電極29A、第2のグランド電極29B、第1の出力電極30A〜第4の出力電極30Dはそれぞれ銀、または銀パラジウムにより構成されている。
第1の磁気検出部21を構成する第1の磁気検出素子27A〜第4の磁気検出素子27Dは、いずれも磁気抵抗膜からなるもので、図14に示すように、全体でホイートストンブリッジ回路を構成している。したがって、第1の出力電極30Aと第2の出力電極30Bからそれぞれ得られた2つの出力電圧の差(差動出力電圧)が大きくなり、方位が精度よく検知される。さらに2つの出力電圧のノイズをキャンセルできるため、ノイズによる検出ばらつきを抑えることができる。
図13における磁界31は、第1の磁気バイアス膜24が第1の磁気検出部21に印加する磁界の方向を示している。一方、磁界32は、第2の磁気バイアス膜25が第2の磁気検出部22に印加する磁界の方向を示したものであり、磁界31とはその方向が90°異なっている。
本実施形態においては、第1および第2の磁気バイアス膜24、25で発生する磁界と第1の磁気検出素子27A〜第8の磁気検出素子27Hの各パターンの長手方向が45°の角度をなすように構成されている。この角度が0°または180°では、第1および第2の磁気バイアス膜24、25で発生する磁界が、第1〜第8の磁気検出素子27A〜27Hの抵抗変化に寄与しないので、バイアス磁界の役割を果たさない。したがって、この角度は45°以外でも構わないが、0°と180°を除いた角度にすることが好ましい。
以上のように構成された本発明の第4の実施形態における磁気センサについて、次に、その製造方法を説明する。
まず、基板20の上面に印刷、蒸着等の方法によって、第1の磁気検出素子27A〜第8の磁気検出素子27H、第1の入力電極28A、第2の入力電極28B、第1のグランド電極29A、第2のグランド電極29B、第1の出力電極30A、第2の出力電極30B、第3の出力電極30C、および第4の出力電極30Dを形成する。
このとき、第1の磁気検出素子27A〜第4の磁気検出素子27Dにより第1の磁気検出部21が構成されるとともに、第1の入力電極28A、第1のグランド電極29A、第1の出力電極30Aおよび第2の出力電極30Bが所定の位置に形成される。これと同様に、第5の磁気検出素子27E〜第8の磁気検出素子27Hにより第2の磁気検出部22が構成されるとともに、第2の入力電極28B、第2のグランド電極29B、第3の出力電極30Cおよび第4の出力電極30Dが所定の位置に形成される。
次に、第1の磁気検出部21の上面に第1の絶縁層23Aを形成し、かつ第2の磁気検出部22の上面に第2の絶縁層23Bを形成する。このとき、第1の絶縁層23Aは少なくとも第1の磁気検出素子27A〜第4の磁気検出素子27Dを覆うようにし、かつ第2の絶縁層23Bは少なくとも第5の磁気検出素子27E〜第8の磁気検出素子27Hを覆うようにする。
次に、第1の絶縁層23Aの上面における第1の磁気検出部21と対向する位置に第1の磁気バイアス膜24を蒸着、スパッタ等によって形成するとともに、第2の絶縁層23Bの上面における第2の磁気検出部22と対向する位置に第2の磁気バイアス膜25を蒸着、スパッタ等によって形成する。
その後、第1の磁気バイアス膜24、第2の磁気バイアス膜25に磁界発生コイルを近接させることによって、それぞれの磁界の向きを設定する。このとき、第1の磁気バイアス膜24および第2の磁気バイアス膜25で発生する磁界と第1の磁気検出素子27A〜第8の磁気検出素子27Hの各パターンの長手方向が45°の角度をなすようにする。また、第1の磁気バイアス膜24、第2の磁気バイアス膜25で発生する磁界の方向を互いに略90°異なるようにしている。
最後に、第1の磁気バイアス膜24の上面にモールド等によって第1の被覆層26Aを形成するとともに、第2の磁気バイアス膜25の上面にモールド等によって第2の被覆層26Bを形成する。
上記した製造方法によって、本発明の第4の実施形態における磁気センサを得ることができる。
なお、第1の磁気バイアス膜24、第2の磁気バイアス膜25をリフトオフ法によって形成すれば、第1の絶縁層23A、第2の絶縁層23Bまたは第1の磁気検出部21、第2の磁気検出部22へのダメージを防止できるという効果が得られる。すなわち、第1の磁気バイアス膜24、第2の磁気バイアス膜25の非形成部にレジストを塗布した後、第1の絶縁層23A、第2の絶縁層23Bの全面にそれぞれCoPt膜を形成し、その後、レジストを除去して所定位置に第1の磁気バイアス膜24、第2の磁気バイアス膜25を設けるようにしてもよい。
この場合、レジストの除去さえすれば不要なCoPt膜も同時に除去できるため、エッチング法のようにCoPt膜を直接除去する必要がなくなる。その結果、エッチング液等が第1の絶縁層23A、第2の絶縁層23Bまたは第1の磁気検出部21、第2の磁気検出部22へ付着あるいは浸透するのを防止することができる。
特に、第1の磁気バイアス膜24および第2の磁気バイアス膜25にCoPt合金を用いた場合、エッチング液として強酸性のものを使用する必要がある。そのため、第1の絶縁層23A、第2の絶縁層23Bまたは第1の磁気検出部21、第2の磁気検出部22にエッチング液が付着あるいは浸透してダメージを与え、耐湿性等を悪化させるおそれがある。しかし、リフトオフ法であれば、このような問題は生じず、信頼性の高い方位センサとしての磁気センサを得ることができる。
また、第1の磁気バイアス膜24、第2の磁気バイアス膜25を形成した後、磁界の向きを設定するようにすれば、同時あるいは連続して第1の磁気バイアス膜24、第2の磁気バイアス膜25の磁界の向きを設定できるため、生産性を向上させることができる。
そしてまた、すでに磁界の向きが設定された磁性薄膜を第1の絶縁層23A、第2の絶縁層23Bの上面に配置するようにしてもよい。
次に、本発明の第4の実施形態における磁気センサの動作について説明する。
図10〜図14において、第1の磁気検出部21の第1の入力電極28Aと第1のグランド電極29A間に所定の電圧を印加すると、第1の磁気検出素子27A〜第4の磁気検出素子27Dには、地磁気の方向に応じた抵抗変化が生じる。これにより、第1の出力電極30Aと第2の出力電極30Bから抵抗値変化に応じた電圧が出力されるため、この両者間の差動出力電圧を検出することができる。この差動出力電圧は、地磁気と第1の磁気検出部21とが交わる角度によって変化するものであり、地磁気の方向を360°回転させると略正弦波となる。
上記したものと同様に、第2の磁気検出部22の第2の入力電極28Bと第2のグランド電極29B間に所定の電圧を印加すると、第5の磁気検出素子27E〜第8の磁気検出素子27Hには、地磁気の方向に応じた抵抗変化が生じる。これにより、第3の出力電極30Cと第4の出力電極30Dから抵抗値変化に応じた電圧が出力されるため、この両者間の差動出力電圧を検出することができる。この差動出力電圧も、上記したものと同様に、地磁気と第2の磁気検出部15とが交わる角度によって変化するものであり、地磁気の方向を360°回転させると略正弦波となる。
ここで、本実施形態のように、第1の磁気バイアス膜24と第2の磁気バイアス膜25の磁界方向を90°異ならせることにより、一方の差動出力電圧と他方の差動出力電圧との位相は90°ずれる。すなわち、ある所定の一方向を基準にした方位をθとすると、一方の差動出力電圧がAsinθとなる場合、他方の差動出力電圧がAcosθとなる。これら両出力の比はtanθになるため、容易に方位θを検出することができる。
次に、第1の磁気バイアス膜24、第2の磁気バイアス膜25によるバイアス磁界強度について説明する。
図15は、本実施形態における磁気センサのバイアス磁界強度と方位ばらつきとの関係を示す図である。バイアス磁界強度は強すぎても弱すぎても磁気センサが検出する方位ばらつきは大きくなるため、適切な強度にする必要がある。36方位を検出するために許容できる方位のばらつきは7°であると考えられるため、この場合のバイアス磁界としては、図15からわかるように5〜20Oeが適当である。
要求される方位ばらつきを小さくしたい場合には、バイアス磁界の強度をさらに限定すればよい。例えば、許容できる方位のばらつきが5°の場合にはバイアス磁界を6〜18Oeとすればよく、さらに好ましくはバイアス磁界を7.5〜15Oeとすればよい。
上記した本実施形態における磁気センサにおいては、磁気抵抗効果を有する第1、第2の磁気検出部21、22に磁気バイアスを印加する第1、第2の磁気バイアス膜24、25として、磁性層12と非磁性層13とを交互に複数積層し、かつ短辺と長辺とのアスペクト比を5〜200の範囲に設定した略直方体形状の磁気バイアスマグネット11A〜11Cを短辺方向に複数並べて配置し、かつ短辺方向に磁界を発生するように構成した磁気バイアス膜11を用いている。そのため、磁気バイアス膜11の総膜厚を薄くすることができ、かつ安定した磁気バイアスが得られる。これにより、外部からの磁界に対しても特性が安定しており、かつ小型化が可能な磁気センサを得ることができる。
また、第1の磁気バイアス膜24からの磁気バイアスを第1の磁気検出部21に印加するとともに、第2の磁気バイアス膜25からの磁気バイアスを第2の磁気検出部22に印加する。そして、第1の磁気バイアス膜24からの磁界と第2の磁気バイアス膜25からの磁界との方向を異ならせることによって、小型で、地磁気の方向の検出に適する高感度な磁気センサを得ることができる。
特に、第1の磁気バイアス膜24からの磁界と第2の磁気バイアス膜25からの磁界の方向を90°異なる構成にしているため、第1の磁気検出部21からの出力波形と第2の磁気検出部22からの出力波形との位相差は90°異なる。これら2つの波形出力の比をとることによって、簡単な構成で外部磁界の方向を検出できる磁気センサを得ることができる。
勿論、第1の磁気バイアス膜24からの磁界と第2の磁気バイアス膜25からの磁界の方向は90°以外の角度にしてもよい。この場合は、第1の磁気検出部21および第2の磁気検出部22の出力の位相が互いに異なるように、第1の磁気バイアス膜24、第2の磁気バイアス膜25から発生する磁界の向きを異ならせればよい。
この構成によれば、第1の磁気検出部21の出力は正弦波のため同一値を2つの方位の角度で取るが、第1の磁気検出部21の出力と第2の磁気検出部22の出力との差の符号によって1つの角度に決定できる。これにより、0〜360°の範囲の全方位を検出できる。このとき、第1の磁気検出部21、第2の磁気検出部22の各出力の波形が重ならない程度に磁界の向きを異ならせる必要がある。
なお、本発明の磁気センサは、本実施形態における磁気センサの構成に限定されるものではなく、例えば、以下の変形例が考えられる。
図16は、本発明の第4の実施形態における磁気センサの変形例を示す断面図である。上記図10〜図12に示した磁気センサは、絶縁層23A、絶縁層23Bが分離された別の層であり、かつ被覆層26A、被覆層26Bも分離された別の層となっていた。図16に示す磁気センサは、絶縁層23が第1の磁気検出部21および第2の磁気検出部22をともに覆う構成となっている。また、被覆層26も第1の磁気バイアス膜24および第2の磁気バイアス膜25をともに覆う構成となっている。このような構成であっても図10〜図12に示した磁気センサと同様の効果を得ることができる。
また、第1の磁気バイアス膜24、第2の磁気バイアス膜25として、本発明の第2の実施形態において説明した磁気バイアス膜11、すなわち磁化されている磁性層12と、非磁性層13とを交互に複数積層したものを用いてもよい。この場合は、磁気バイアス膜11が本発明の第2の実施形態で説明したような効果を奏するため、これに起因して本発明の第4の実施形態における磁気センサにおいても小型化が可能になるという効果を奏する。
この第1および第2の磁気バイアス膜24、25は、本発明の第1の実施形態において説明した磁気バイアス膜、すなわち、長辺、短辺、厚さの順に長さが短くなる略直方体形状をなすとともに磁界を発生させる磁気バイアスマグネット9A〜9Gを磁界の方向を揃えて短辺方向に複数並べることにより構成したものであってもよい。
この磁気センサは、長辺、短辺のアスペクト比をいずれも5〜200の範囲に設定した磁気バイアスマグネット9A〜9Gを磁界の方向を揃えて短辺方向に複数並べることにより構成した磁気バイアス膜9を用いてなる第1および第2の磁気バイアス膜24、25を備えているため、安定した磁気バイアスを得ることができ、その結果、外部からの磁界に対しても磁界の特性が安定している磁気センサを得ることができる。
(第5の実施形態)
図17は、本発明の第5の実施形態における磁気センサの断面図である。本発明の第5の実施形態における磁気センサは、上記した本発明の第4の実施形態における磁気センサと同じ構成要素には同じ符号を付しており、ここでは、異なる点のみを説明する。
すなわち、本発明の第5の実施形態における磁気センサが上記した本発明の第4の実施形態における磁気センサと異なるところは以下の通りである。上記した本発明の第4の実施形態における磁気センサでは、基板20の上面に直接第1の磁気検出部21、第2の磁気検出部22を形成していた。それに対して、本発明の第5の実施形態における磁気センサでは、基板20の上面に直接第1の磁気バイアス膜24、第2の磁気バイアス膜25を形成している。このような構成であっても上記した本発明の第4の実施形態における磁気センサと同様の効果を得ることができる。
なお、本発明の磁気センサは、上記した本発明の第4および第5の実施形態で説明した内容に限定されるものではない。
例えば、上記本発明の第4および第5の実施形態においては、第1の磁気検出部21および第2の磁気検出部22を、いずれも4個の磁気検出素子を用いたホイートストンブリッジ回路とし、その差動出力電圧を検知する方法を採用していたが、2個の磁気検出素子を用いたハーフブリッジ回路構成による方法を採用してもよい。これについて、図18を用いて説明する。
図18は、本発明の第5の実施形態における磁気センサの磁気検出部の変形例を示す回路図である。この図18に示すように、第1の磁気検出部21は第1の磁気検出素子27Aと第2の磁気検出素子27Bとからなるもので、第1の入力電極28Aと第1のグランド電極29A間に所定の電圧を印加することにより、第1の出力電極30Aと第1のグランド電極29A間の電圧を検知する。この回路構成は、ホイートストンブリッジ回路の半分の構成を有することから、「ハーフブリッジ回路」といわれているものである。また第2の磁気検出部22も、第1の磁気検出部21と同様に構成される。
このようなハーフブリッジ回路構成は、ホイートストンブリッジ回路の場合に比べて、検出素子の数が半分で、回路が必要とする面積も小さくて済むため、回路構成が簡単となり小型化にも有利である。
(その他の実施形態)
(A)上記本発明の第4および第5の実施形態においては、方位センサとしての磁気センサについて説明したが、本発明は、これに限定されるものではなく、磁気バイアスを用いるその他の磁気センサにも応用可能である。例えば、磁気インピーダンス効果素子などの、特に微弱な磁界を検出する小型センサに有用である。
(B)本発明の上記実施形態においては、第1の実施形態における磁気バイアスマグネット9A〜9Gや、第2、3の実施形態における磁性層12をCoPt合金で構成したものについて説明したが、これ以外のCoCr合金やCoCrPt合金、またはフェライトマグネットで構成してもよい。特に、CoCr合金やCoCrPt合金は、CoPt合金同様、優れた磁石特性に加え、大きな結晶磁気異方性を有している。そのため、磁界方向の安定性が求められる磁気バイアスマグネット用の材料として好ましい。
(C)本発明の上記実施形態においては、絶縁層をSiOで構成する例について説明したが、それ以外にアルミナ、エポキシ樹脂、シリコン樹脂等により構成してもよい。
(D)本発明の上記実施形態においては、磁性層12としてのCoPt合金を、蒸着法やスパッタリング法により形成する例について説明した。しかし、それ以外にも、湿式法によりCoPt前駆体を塗布し、これを焼成してCoPt膜を形成することも可能である。
(E)本発明の上記実施形態においては、加工を行ったり積層構造を採用したりすることで、磁気バイアス膜11の磁界の方向を安定化させる例について説明した。しかし、それ以外にも、磁気バイアス膜11を成膜する際に磁石等で一方向の磁界を印加する方法(磁界中成膜)や、磁気バイアス膜11成膜後、一方向の磁界を印加しながら所定の温度で熱処理を行う方法(磁界中熱処理)も、このような一方向の異方性(一軸異方性)を積極的に付与する手段として挙げられる。これら磁界中成膜や磁界中熱処理によって付与される異方性は、通常、誘導磁気異方性と呼ばれている。
さらには、磁歪の逆効果、つまり磁気バイアス膜11の成膜時などに応力を印加することにより、磁気バイアス膜11に一軸異方性を付与する手段なども挙げられる。
本実施形態においても、これらの方法を用い磁気バイアス膜11に磁気異方性を付与することは、バイアス磁界がより安定化するので好ましい。
(F)本発明の上記実施形態においては、磁気検出素子は磁気抵抗膜であるNiCoやNiFeなどを含む強磁性薄膜や人工格子多層膜であるとして説明したが、それ以外にも、電子移動度の大きい半導体であり、磁気抵抗効果を示すものとして知られているInSbやInAsであってもよい。
本発明は詳細に説明されたが、上記した説明は、全ての局面において、例示であって、本発明がそれに限定されるものではない。例示されていない無数の変形例が、この発明の範囲から外れることなく想定され得るものと解される。
本発明に係る磁気バイアス膜は、磁性層の積層方向に垂直な面内に、安定した強い磁界を発生できる。そのため、小型化が可能であり、磁気センサに好適であるので、産業上有用である。
図1は、本発明の第1の実施形態における磁気バイアス膜の上面図である。 図2は、本発明の第1の実施形態における磁気バイアス膜を構成する磁気バイアスマグネットの縦断面図である。 図3は、本発明の第2の実施形態における磁気バイアス膜の斜視図である。 図4は、従来の磁気バイアス膜と本発明の第2の実施形態における磁気バイアス膜とでの、膜厚と磁化の関係を示す図である。 図5は、従来の単層構造の磁気バイアス膜の縦断面図である。 図6は、本発明の第2の実施形態における磁気バイアス膜の縦断面図である。 図7は、本発明の第3の実施形態における磁気バイアス膜の斜視図である。 図8は、本発明の第3の実施形態における磁気バイアス膜の上面図である。 図9は、本発明の第3の実施形態における磁気バイアス膜の縦断面図である。 図10は、本発明の第4の実施形態における磁気センサの斜視図である。 図11は、本発明の第4の実施形態における磁気センサの分解斜視図である。 図12は、本発明の第4の実施形態における磁気センサにおけるI−I’線断面図である。 図13は、本発明の第4の実施形態における磁気センサにおける第1、第2の磁気検出部の上面図である。 図14は、本発明の第4の実施形態における磁気センサにおける第1の磁気検出部の電気回路図である。 図15は、本発明の第4の実施形態における磁気センサのバイアス磁界強度と方位ばらつきとの関係を示す図である。 図16は、本発明の第4の実施形態における磁気センサの変形例を示す断面図である。 図17は、本発明の第5の実施形態における磁気センサの断面図である。 図18は、本発明の第5の実施形態における磁気センサの磁気検出部の変形例を示す電気回路図である。 図19は、従来の磁気センサの斜視図である。 図20は、従来の磁気センサにおけるII−II’線断面図である。

Claims (20)

  1. 磁性層を含み、前記磁性層の積層方向に垂直な面内に磁界を発生する磁気バイアスマグネットを備える磁気バイアス膜であって、
    前記磁気バイアスマグネットは、長辺、短辺、積層方向の厚さの順に長さが短くなる略直方体形状に加工され、かつ短辺に対する長辺の長さの比が5〜200の範囲であり、かつ短辺方向に複数配置されることを特徴とする磁気バイアス膜。
  2. 前記磁気バイアスマグネットは、さらに非磁性層を含み、2以上の前記磁性層と1または2以上の前記非磁性層とが交互に積層されることを特徴とする請求項記載の磁気バイアス膜。
  3. 前記非磁性層は、Cr、Ti、Cu、Al、Sn、Nb、Au、Ag、Ta、Wのいずれか1つで構成されることを特徴とする請求項記載の磁気バイアス膜。
  4. 前記非磁性層の厚さは、50Å〜500Åの範囲であることを特徴とする請求項またはに記載の磁気バイアス膜。
  5. 前記磁気バイアスマグネットが発生する磁界の方向は、長辺方向であることを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載の磁気バイアス膜。
  6. 前記磁気バイアスマグネットが発生する磁界の方向は、短辺方向であることを特徴とする請求項乃至のいずれかに記載の磁気バイアス膜。
  7. 前記磁性層は、CoPt合金、CoCr合金、CoCrPt合金、またはフェライトマグネットのいずれか1つで構成されることを特徴とする請求項1乃至6のいずれかに記載の磁気バイアス膜。
  8. 前記磁性層の厚さは、250Å〜2500Åの範囲であることを特徴とする請求項1乃至7のいずれかに記載の磁気バイアス膜。
  9. 前記磁性層の層数が奇数であることを特徴とする請求項1乃至8のいずれかに記載の磁気バイアス膜。
  10. 発生する磁界の強度が5Oe以上20Oe以下であることを特徴とする請求項1乃至9のいずれかに記載の磁気バイアス膜。
  11. 前記磁性層の積層方向に垂直な面内の一方向に磁場を印加しながら前記磁性層が成膜されることで、前記磁性層に磁気異方性を付与することを特徴とする請求項1乃至10のいずれかに記載の磁気バイアス膜。
  12. 前記磁性層の積層方向に垂直な面内の一方向に磁場を印加しながら前記磁気バイアスマグネットが所定の温度で熱処理を施されることで、前記磁性層に磁気異方性を付与することを特徴とする請求項1乃至11のいずれかに記載の磁気バイアス膜。
  13. 基板と、
    前記基板の主面側に形成された少なくとも2以上の磁気検出素子を備えた第1の磁気検出部と、
    前記基板の主面側に形成された少なくとも2以上の磁気検出素子を備えた第2の磁気検出部と、
    前記第1の磁気検出部に対向する位置に設けられた第1の磁気バイアス膜と、
    前記第2の磁気検出部に対向する位置に設けられた第2の磁気バイアス膜と、
    を備えた磁気センサであって、
    前記第1および第2の磁気バイアス膜は、請求項1乃至12のいずれかに記載の磁気バイアス膜であり、かつ前記第1の磁気バイアス膜が発生する磁界の向きと、前記第2の磁気バイアス膜が発生する磁界の向きとが異なることを特徴とする磁気センサ。
  14. 前記第1の磁気検出部と前記第2の磁気検出部との少なくとも一方を覆う絶縁膜をさらに備えたことを特徴とする請求項13記載の磁気センサ。
  15. 前記第1の磁気検出部は、
    第1の磁気検出素子と、
    前記第1の磁気検出素子とパターンの長手方向が異なり、かつ前記第1の磁気検出素子と電気的に直列に接続された第2の磁気検出素子と、
    前記第2の磁気検出素子とパターンの長手方向が平行である第3の磁気検出素子と、
    前記第1の磁気検出素子とパターンの長手方向が平行であり、かつ前記第3の磁気検出素子と電気的に直列に接続された第4の磁気検出素子と、を備え、
    前記第1の磁気検出素子と前記第2の磁気検出素子、前記第3の磁気検出素子と前記第4の磁気検出素子とがそれぞれ電気的に並列に接続されており、
    前記第2の磁気検出部は、
    第5の磁気検出素子と、
    前記第5の磁気検出素子とパターンの長手方向が異なり、かつ前記第5の磁気検出素子と電気的に直列に接続された第6の磁気検出素子と、
    前記第6の磁気検出素子とパターンの長手方向が平行である第7の磁気検出素子と、
    前記第5の磁気検出素子とパターンの長手方向が平行であり、かつ前記第7の磁気検出素子と電気的に直列に接続された第8の磁気検出素子と、を備え、
    前記第5の磁気検出素子と前記第6の磁気検出素子、前記第7の磁気検出素子と前記第8の磁気検出素子とがそれぞれ電気的に並列に接続されていることを特徴とする請求項13または14に記載の磁気センサ。
  16. 前記第1の磁気バイアス膜で発生する磁界の向きと、前記第2の磁気バイアス膜で発生する磁界の向きとのなす角度が90°であり、前記第1の磁気検出素子のパターンの長手方向と、前記第2の磁気検出素子のパターンの長手方向とのなす角度が90°であり、かつ前記第5の磁気検出素子のパターンの長手方向と、前記第6の磁気検出素子のパターンの長手方向とのなす角度が90°であることを特徴とする請求項15記載の磁気センサ。
  17. 前記第1の磁気バイアス膜で発生する磁界の向きと、前記第1の磁気検出素子のパターンの長手方向とのなす角度が45°であり、
    前記第2の磁気バイアス膜で発生する磁界の向きと、前記第5の磁気検出素子のパターンの長手方向とのなす角度が45°であることを特徴とする請求項16記載の磁気センサ。
  18. 前記第1の磁気検出部は、
    第1の磁気検出素子と、
    前記第1の磁気検出素子とパターンの長手方向が異なり、かつ前記第1の磁気検出素子と電気的に直列に接続された第2の磁気検出素子と、を備え、
    前記第2の磁気検出部は、
    第3の磁気検出素子と、
    前記第3の磁気検出素子とパターンの長手方向が異なり、かつ前記第3の磁気検出素子と電気的に直列に接続された第4の磁気検出素子と、を備えたことを特徴とする請求項13または14に記載の磁気センサ。
  19. 前記磁気検出素子は、NiCoまたはNiFeを含む磁性膜から構成されることを特徴とする請求項13乃至18のいずれかに記載の磁気センサ。
  20. 前記絶縁膜は、SiOであることを特徴とする請求項13乃至19のいずれかに記載の磁気センサ。
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