JP4456939B2 - アダマンチルエステル類の精製方法 - Google Patents
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R1〜R3は、各々独立に水素原子または炭素数1〜4のアルキル基を示す。)
で示されるアダマンチルエステル類(以下、単に「アダマンチルエステル類」とも称する)は、重合性不飽和基を有しているため重合性を有し、さらに、アダマンタン環に水酸基が結合しているため、他のアダマンタン誘導体よりも極性が高く、極性溶媒への溶解性にも優れる等の特徴的な性状を有している。したがって、該アダマンチルエステル類は、単独あるいは他のモノマーと組合わせて、前記用途に原料モノマーとして有用に使用されている。
R 1 およびR 2 は、各々独立に水素原子または炭素数1〜4のアルキル基を示す。)
で示されるアダマンタンジオール類と下記式(3)
R 3 は、水素原子または炭素数1〜4のアルキル基を示す。)
で示される重合性不飽和カルボン酸とを反応させて、下記式(1)
R 1 〜R 3 は、各々独立に水素原子または炭素数1〜4のアルキル基を示す。)
で示されるアダマンチルエステル類及び分子量が300〜5000である化合物からなる不純物を含む1次粗体を得る工程、
前記工程で得られた1次粗体を、
ペンタン、ヘキサン、ヘプタン、およびオクタンからなる群より選ばれる少なくとも1種の鎖状飽和炭化水素系有機溶媒を90質量%以上含む非極性溶媒を主成分とする溶媒に溶解させた後、晶析により、アダマンチルエステル類及び分子量が300〜5000である化合物からなる不純物を含み且つ不純物濃度が低減された2次粗体を得る工程、及び
前記工程で得られた2次粗体を、
酢酸エチル、酢酸プロピル、酢酸イソプロピル、酢酸ブチル、酢酸イソブチル、およびギ酸エチルからなる群より選ばれる少なくとも1種のエステル系有機溶媒を90質量%以上含む極性溶媒を主成分とする溶媒に溶解させた後、晶析により、高純度化された前記アダマンチルエステル類の結晶を取り出す工程
とを含むことを特徴とするアダマンチルエステル類の精製方法である。
で示されるアダマンチルエステル類である。
で示されるアダマンタンジオール類と下記式(3)
で示される重合性不飽和カルボン酸とを反応させる方法が挙げられる。
ディーンスターク管を接続した100mlの四つ口フラスコに、1,3−アダマンタンジオール5.0g(0.030mol)、トルエン25ml、メタクリル酸7.7g(0.090mol)、4−メトキシフェノール0.15g、濃硫酸0.10gを入れ、空気を通気させつつ、90℃で12時間攪拌した。この間、発生した蒸気は、コンデンサーで液化させ、ディーンスターク管で水を除去して、フラスコ内に還流させた。
実施例1において、酢酸エチルの代わりに表1に示す溶媒を使用して、同様に実施した。得られた白色固体をGPCで分析し、含まれるポリスチレン換算のオリゴマー不純物の量を表1に記載した。
実施例1において、n−ヘキサンの代わりに表1に示す溶媒を使用して、同様に実施した。得られた白色固体をGPCで分析し、含まれるポリスチレン換算のオリゴマー不純物の量を表1に記載した。
実施例1において、n−ヘキサンによる晶析と酢酸エチルによる晶析との操作順序を変えて、先に酢酸エチルによる晶析を実施し、その後に、n−ヘキサンによる晶析を実施する以外は同様に実施した。得られた白色固体をGPCで分析し、含まれるポリスチレン換算のオリゴマー不純物の量を表1に記載した。
実施例1において、n−ヘキサンによる晶析を行わず、晶析操作は、酢酸エチルによる晶析のみを実施する以外は同様に実施した。得られた淡黄色固体をGPCで分析し、含まれるポリスチレン換算のオリゴマー不純物の量を表1に記載した。
実施例1において、1,3−アダマンタンジオールの代わりに1−メチル−3,5−アダマンタンジオール5.4gを使用して、同様に実施した。得られた白色固体をGPCで分析し、含まれるポリスチレン換算のオリゴマー不純物の量を表1に記載した。
実施例1において、n−ヘキサン及び酢酸エチルの代わりに表1に示す溶媒を使用して、同様に実施した。得られた白色個体をGPCで分析し、含まれるポリスチレン換算のオリゴマー不純物の量を表1に記載した。
実施例1において、酢酸エチルによる晶析を行わず、n−ヘキサンによる晶析までの操作を同様に実施した。得られた淡黄色固体をGPCで分析し、含まれるポリスチレン換算のオリゴマー不純物の量を表1に記載した。
実施例1において、酢酸エチルの代わりにn−ヘキサンによる晶析を再度実施して、同様に実施した。得られた淡黄色固体をGPCで分析し、含まれるポリスチレン換算のオリゴマー不純物の量を表1に記載した。
実施例1において、メタクリル酸の代わりにアクリル酸6.5gを使用して、同様に実施した。晶析前の固体をガスクロマトグラフィーにより分析したところ、3−ヒドロキシ−1−アダマンチルアクリレートが86質量%であった。また、GPCにより分析したところ、ポリスチレン換算で7.4質量%のオリゴマー不純物が含まれていた。晶析の収率は62%であった。晶析後に得られた白色固体をGPCで分析し、含まれるポリスチレン換算のオリゴマー不純物の量を表2に記載した。
実施例6において、n−ヘキサン及び酢酸エチルの代わりに表2に示す溶媒を使用して、同様に実施した。得られた白色個体をGPCで分析し、含まれるポリスチレン換算のオリゴマー不純物の量を表2に記載した。
実施例4において、酢酸エチルによる晶析を行わず、n−ヘキサンによる晶析までの操作を同様に実施した。晶析の収率は87%であった。晶析後に得られた淡黄色固体をGPCで分析し、含まれるポリスチレン換算のオリゴマー不純物の量を表2に記載した。
実施例4において、酢酸エチルの代わりにn−ヘキサンによる晶析を再度実施して、同様に実施した。晶析の収率は81%であった。晶析後に得られた淡黄色固体をGPCで分析し、含まれるポリスチレン換算のオリゴマー不純物の量を表2に記載した。
Claims (1)
- 下記式(2)
R 1 およびR 2 は、各々独立に水素原子または炭素数1〜4のアルキル基を示す。)
で示されるアダマンタンジオール類と下記式(3)
R 3 は、水素原子または炭素数1〜4のアルキル基を示す。)
で示される重合性不飽和カルボン酸とを反応させて、下記式(1)
R 1 〜R 3 は、各々独立に水素原子または炭素数1〜4のアルキル基を示す。)
で示されるアダマンチルエステル類及び分子量が300〜5000である化合物からなる不純物を含む1次粗体を得る工程、
前記工程で得られた1次粗体を、
ペンタン、ヘキサン、ヘプタン、およびオクタンからなる群より選ばれる少なくとも1種の鎖状飽和炭化水素系有機溶媒を90質量%以上含む非極性溶媒を主成分とする溶媒に溶解させた後、晶析により、アダマンチルエステル類及び分子量が300〜5000である化合物からなる不純物を含み且つ不純物濃度が低減された2次粗体を得る工程、及び
前記工程で得られた2次粗体を、
酢酸エチル、酢酸プロピル、酢酸イソプロピル、酢酸ブチル、酢酸イソブチル、およびギ酸エチルからなる群より選ばれる少なくとも1種のエステル系有機溶媒を90質量%以上含む極性溶媒を主成分とする溶媒に溶解させた後、晶析により、高純度化された前記アダマンチルエステル類の結晶を取り出す工程
とを含むことを特徴とするアダマンチルエステル類の精製方法。
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