JP4448642B2 - 多糖で被覆された担体、その製造および使用 - Google Patents

多糖で被覆された担体、その製造および使用 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、医学及び臨床化学の分野で使用される少なくとも2層の多糖からなる表面コーテイングを有する担体に関する。これらの担体は特に診断方法および治療方法において有用である。本発明はさらに担体の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
医学および臨床化学の分野において、磁性または非磁性の粒子、ビーズ、チューブ、ウェル、微量滴定プレート、ストリップおよびシートのような担体はしばしば試験管内で、例えば特異的結合アッセイで物質のアフィニテイ精製用、細胞分離用の固体支持体および/または標識として、または酵素的工程の酵素担体として;あるいは生体内で、例えば疾患部位の局在化のための、または臓器中の血流を測定するためのドラッグデリバリーシステムとして使用される。通常、担体は1種以上の特異的な結合対のパートナーと結合する。
【0003】
担体の使用に伴う難点の幾つかは、(1)特定の結合パートナーを担体に結合させること、および(2)担体と接触させた試料の望ましくない物質と担体の非特異的結合を防止することである。非特異的結合とは、相対的に独立した特異的な表面構造を有する分子間の非共有結合のことである。非特異的結合は、分子間の疎水的相互作用を含む幾つかの要因から起こる。
【0004】
これらの問題の結果として、担体と結合する特異的な結合パートナーの数が容認できないほど少ない、特異的結合アッセイの性能が良くない(高いバックグラウンドおよび低い感度)、及びアフィニテイー精製の純度が低いなどの欠点が生じる。不特定に凝集し、結果として望ましくない凝集粒子の沈殿を形成する粒子の形状である担体では特定の問題が存在する。
【0005】
これらの問題を解決するために、親水性多糖コーテイングを有する担体の使用が試みられている。WO90/04178において、多糖層が担体の表面に共有結合によりコーテイングされる免疫応答反応担体が開示されている。WO84/03358に記載の担体は、その表面が部分的に多糖で被覆され、他の部分はそのようなコーテイングによりカバーされないが、代わりに特定の結合パートナーが結合していることを特徴とする。薬剤としての磁性粒子の使用がWO96/27394に開示されており、これらの粒子はアルカリ処理された多糖により被覆される。鉄含有コアおよび2種のポリマーコーテイングからなる鉄含有ナノ粒子はWO96/04017から知られている。EP0275139によれば、スクアレートで染色したカルボキシレート修飾ラテックス粒子は、マレイミド化アミドデキストランによって被覆することができる。
【0006】
多数のアミノデキストランコーテイングを有する粒子は米国第5,639,620号および同第5,707,877号に開示されている。ここには、グルタルアルデヒドのような二官能価架橋剤の使用により多数のアミノデキストラン層を架橋し得ることが記載されている。デキストランの外層上の遊離アミン基と生物学的物質との結合もまた架橋剤の使用を必要とする。この方法では非特異的結合を減らすアミノデキストランの多数のコーテイングを有する粒子が得られるが、粒子の製造及び生物学的物質との結合は架橋剤の使用を必要とする。これにより担体の合成または生物学的物質の結合の間にさらなる工程が加わる。さらに、架橋剤を必要とする反応は層内及び粒子内の架橋を回避するために注意して制御しなければならない。従って、容易に製造され、それに特定の結合対パートナーを容易に結合させることができる親水性コーテイングで全ての表面が被覆される担体を持つことが更に好ましい。
WO 94/09368 Aは第1層の生体分解可能な架橋ゼラチンおよび第2層のアミノデキストランを有する被覆された担体を開示している。ゼラチンはポリペプチドである。
WO 99/30160 Aはデキストランコーテイングまたはデキストラン誘導コーテイングを有する粒子を開示している。デキストランは過ハロゲン化化合物および同様の酸化剤のような選択された酸化剤で酸化される。
US 5,466,609は固体の核を有し、第1層の水溶性ゼラチンおよび第2層のアミノデキストランで被覆された粒子を開示している。ゼラチンはポリペプチドである。
【0007】
【発明の概要】
本発明は少なくとも2個の連続層の多糖コーテイングを有する担体からなる多糖で被覆された担体を提供する。第一多糖層は第2多糖層と自然に結合する。各連続多糖層は直前の多糖層と自然に結合する。
【0008】
多糖はペンダント(pendant)官能基を有し、連続多糖層の官能基は好ましくは直前の多糖層の官能基と反対の電荷を持つ。多糖層は連続層の官能基と直前の層の官能基との反応によって互いに共有結合する。この反応は自然に対する反応である。
好ましくは、連続多糖層の官能基はアミン官能基およびアミン反応性官能基を交互に繰り返す。アミン反応性官能基はアルデヒドまたはカルボキシル基である。
【0009】
本発明の別の態様は第1多糖層が担体と自然に結合するものである。担体および多糖は共にペンダント官能基を有することができ、それは好ましくは自然結合をひき起こす。担体の官能基および第1多糖層の官能基は反対の電荷を持ち、または担体の官能基は第1多糖層の官能基と自然に反応する。担体は担体の官能基と第1多糖層の官能基との反応により多糖層と共有結合する。好ましくは、担体の官能基はアミン反応性官能基であり、第1多糖層の官能基はアミン官能基である。アミン反応性官能基はアルデヒド基またはカルボキシル基である。
【0010】
本発明の一見地において、第1コーテイング層の多糖は担体のアミン反応性官能基と第1コーテイング層の多糖のアミン基との反応により前記担体と共有結合する。第2コーテイング層の多糖は第1コーテイング層のアミン官能基と第2コーテイング層の多糖のアミン反応性官能基との反応により第1コーテイング層に共有結合する。
【0011】
本発明の他の好ましい態様において、第1コーテイング層の多糖は担体のアミン官能基と第1コーテイング層の多糖のアミン反応性基との反応により前記担体に共有結合する。第2コーテイング層の多糖は第1コーテイング層のアミン反応性官能基と第2コーテイング層の多糖のアミン官能基との反応により第1コーテイング層に共有結合する。
【0012】
少なくとも2層の多糖の使用は特に2種の多糖分子が異なる物理化学的性質を有する場合、担体表面の被覆をより良くし、非特異的結合を減らす。担体表面上の反対の電荷の官能基、例えばCOO基と第1コーテイング層の多糖上の対応する官能基、例えばN+3−基は互いに引き合い(自然に結合し)、過剰の多糖の存在下で担体表面は迅速かつ効果的に被覆される。別法として、アルデヒド誘導多糖分子のアルデヒド基−CO基はアミン誘導担体表面または多糖のアミノ基と自然に反応する。過剰量の多糖を第1および他のコーテイング反応に使用することができるため、反応中の多糖濃度を微調整する必要がない。担体のより良い被覆をおよびコーテイング作業の簡便さに関してアミン官能基を有する多糖およびアミン反応性官能基を有する多糖を交互にコーテイングすることは特に有利であることが判明した。
【0013】
第1コーテイング層のアミン官能基および第2コーテイング層の多糖のアミン反応性官能基間の反応、あるいは第1コーテイング層のアミン反応性官能基および第2コーテイング層の多糖のアミン官能基間の反応は、多糖の効果的な架橋、結果として安定な親水性担体コーテイングをもたらす。さらに、第2コーテイング層または最外層のペンダント型アミン反応性官能基はそれぞれ容易にタンパク質またはペプチドのアミノ基と反応することができる。本発明に従って製造された被覆された粒子は保存用チューブに沈殿が形成されず数カ月間にわたって良好なコロイド安定性を示す。
【0014】
本発明の特定の実施態様は多数のペンダント官能基のある表面コーテイングを有する担体であり、(i)前記表面コーテイングは官能基を有する多糖で交互に被覆した少なくとも2層からなり;(ii)第1コーテイング層の多糖は担体の官能基と第1コーテイング層の多糖の官能基との反応により前記担体に共有結合し、担体の官能基と第1コーテイング層の多糖の官能基は反対の電荷を持ち;そして(iii)第2コーテイング層の多糖は第1コーテイング層の官能基と第2コーテイング層の多糖の官能基との反応により第1コーテイング層に共有結合し、第1コーテイング層の官能基と第2コーテイング層の多糖の官能基は反対の電荷を持つ。
【0015】
好ましい本発明の担体は多数のペンダント官能基のある表面コーテイングを有する担体であって、(i)前記表面コーテイングはアミン官能基およびアミン反応性官能基を有する多糖で交互に被覆した少なくとも2層からなり;(ii)第1コーテイング層の多糖は担体のアミン反応性官能基と第1コーテイング層の多糖のアミン基との反応により前記担体に共有結合し;そして(iii)第2コーテイング層の多糖は第1コーテイング層のアミン官能基と第2コーテイング層の多糖のアミン反応性官能基との反応により第1コーテイング層に共有結合する前記担体である。
【0016】
他の好ましい本発明の担体は多数のペンダント官能基のある表面コーテイングを有する担体であって、(i)前記表面コーテイングはアミン反応性官能基およびアミン官能基を有する多糖で交互に被覆した少なくとも2層からなり;(ii)第1コーテイング層の多糖は担体のアミン官能基と第1コーテイング層の多糖のアミン反応性基との反応により前記担体に共有結合し;そして(iii)第2コーテイング層の多糖は第1コーテイング層のアミン反応性官能基と第2コーテイング層の多糖のアミン官能基との反応により第1コーテイング層に共有結合する前記担体である。
【0017】
さらに他の好ましい本発明の担体はこの担体物質が天然、合成または修飾された天然型ポリマー、例えばアガロース、セルロース、ニトロセルロース、酢酸セルロース、ポリ塩化ビニル、ポリスチレン、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリ(4−メチルブテン)、ポリアクリルアミド、ポリメタクリレート、ポリエチレンテレフタレート、ナイロン、ポリビニルブチレートまたはポリアクリレート;シリコーン;ガラス;セラミックス;シリカ、硫酸マグネシウムおよびアルミナのような無機粉末;磁性材料;金属またはこれらの組合せからなる群より選択される担体である。
【0018】
他の本発明の実施態様はチューブ、マイクロプレート、ビーズ、粒子、好ましくは磁性粒子または非磁性粒子、最も好ましくは磁性または非磁性カルボキシル化ラテックス粒子からなる群より選択される担体である。担体が粒子である場合、好ましい大きさは0.1〜10μm、 好ましくは0.1〜5μm、最も好ましくは0.15〜3μmの範囲である。担体は染料、放射性標識、増感剤、蛍光剤および/または化学発光剤からなる群より選択されるレポーター分子のような物質と結合することができる。
【0019】
他の最も好ましい本発明の担体は、第2コーテイング層の多糖がデキストランであり、アミン反応性官能基がアルデヒド、カルボキシル基からなる群より選択される担体である。前記デキストランは10,000〜2,000,000、好ましくは約500,000の好ましい分子量を有する。
あるいは、本発明の担体は第1コーテイング層の多糖がアミン反応性官能基を有するデキストランであり、好ましくは第2コーテイング層の多糖がアミノデキストランである担体である。
【0020】
他の本発明の実施態様は、ペンダント官能基がアミン、アルデヒド、カルボキシル基、マレイミド基、スルフヒドリル基などからなる群より選択される担体である。
さらに他の本発明の実施態様は、特定の結合パートナーを担体の表面コーテイングと結合させるためにペンダント官能基が使用される担体である。特定の結合パートナーは抗体、抗体フラグメント、受容体、オリゴヌクレオチド、オリゴヌクレオチド結合タンパク質、レクチン、ハプテン、抗原、免疫グロブリン結合タンパク質、アビジン、ストレプトアビジンおよびビオチンからなる群より選択される担体が好ましい。
【0021】
他の本発明の実施態様は、試験管内および/または生体内での診断法、特に検体の定量的分析法および/または定性的分析法、並びに治療法に使用される本発明の担体である。
さらに他の本発明の実施態様は、薬学上許容され得る媒質中で本発明の担体、好ましくは粒子を含有する組成物である。
他の本発明の実施態様は、本発明の担体を使用する試料中の検体の定量的分析法または定性的分析法である。
【0022】
さらに他の本発明の実施態様は、(i)担体のアミン反応性官能基と第1コーテイング層の多糖のアミン基との反応により第1コーテイング層の多糖を前記担体と共有結合させ; そして(ii)第1コーテイング層のアミン官能基と第2コーテイング層の多糖のアミン反応性官能基との反応により第2コーテイング層の多糖を第1コーテイング層と共有結合させることからなる本発明の担体の製造法である。本発明の担体の好ましい製造法はカルボジイミド抱合反応が第1コーテイング層の多糖と前記担体との結合反応に使用される方法である。
【0023】
他の本発明の実施態様は、(i)担体のアミン官能基と第1コーテイング層の多糖のアミン反応性基との反応により第1コーテイング層の多糖を前記担体と共有結合させ;そして(ii)第1コーテイング層のアミン反応性官能基と第2コーテイング層の多糖のアミン官能基との反応により第2コーテイング層の多糖を第1コーテイング層と共有結合させることからなる本発明の担体の製造法である。本発明の担体の好ましい製造法はカルボジイミド抱合反応が第1コーテイング層の多糖と前記担体との結合反応に使用される方法である。
【0024】
他の本発明の担体の好ましい製造法は第2コーテイング層の多糖と第1コーテイング層との結合反応がシアノホウ水素化ナトリウムのような穏やかな還元剤の存在下で行われる方法である。
さらに他の本発明の担体の好ましい製造法はカルボジイミド抱合反応が第2コーテイング層の多糖と第1コーテイング層との結合反応に使用される方法である。
【0025】
本発明の担体の最も好ましい製造法の1つは特定の結合パートナーが表面コーテイングのペンダント官能基と特定の結合パートナーの官能基との反応により表面コーテイングに共有結合する方法である。
本発明の好ましい実施態様を請求項1〜39に示す。
【0026】
【発明の詳述】
本発明の特定の実施態様をさらに詳しく説明する前に、幾つかの用語を定義する。
本明細書で使用される「検体」は、分析対象の化合物または組成物を意味する。検体は特定の結合対の一員でありモノエピトープ(一価)、通常はハプテン性の検体および/または多価の検体であり、そして単独化合物または少なくとも1個の共通で特定の立体的および極性機構、例えばエピトープまたは決定部位を共有する複数の化合物である。可能な検体は、米国特許第5,545,834号、第3〜10欄にも詳しく記載されており、これは参照により本明細書に加入される。
【0027】
モノエピトープ検体は一般に約100〜2,000の分子量、一般には125〜1,000の分子量である。検体にはオリゴペプチド、オリゴヌクレオチド、薬物、代謝物質、農薬、汚染物質などがある。代表的な検体には例として、(i) モルヒネアルカロイドのようなアルカロイド、例えばモルヒネ、コデイン、ヘロイン、デキストロメトルファン、それらの誘導体および代謝物質; コカインアルカロイド、例えばコカインおよびベンジルエクゴニン、それらの誘導体および代謝物質; 麦角アルカロイド、例えばリセルグ酸のジエチルアミド; ステロイドアルカロイド; イミダゾイルアルカロイド; キナゾリンアルカロイド; イソキノリンアルカロイド; キノリンアルカロイド、例えばキニーネおよびキニジン; ジテルペンアルカロイド、それらの誘導体および代謝物質; (ii) ステロイド、例えばエストロゲン、アンドロゲン、副腎皮質ステロイド、胆汁酸、強心配糖体およびアグリコン、例えばジゴキシンおよびジゴキシゲニン、サポニンおよびサポゲニン、それらの誘導体および代謝物質; ステロイド擬似物質、例えばジエチルスチルベストロール; (iii) 5〜6環員を有するラクタム、例えばバルビツル酸塩、例えばフェノバルビタールおよびセコバルビタール、ジフェニルヒダントイン、プリミドン、エトスキシミドおよびそれらの代謝物質; (iv) 2〜3個の炭素原子のアルキルを有するアミノアルキルベンゼン、例えばアンフェタミン; カテコールアミン、例えばエフェドリン、L−ドーパ、エピネフリン; ナルセイン; パパベリン; および上記の代謝物質; (v) ベンズ複素環、例えばオキサゼパム、クロルプロマジン、テグレトール、それらの誘導体および代謝物質であり、複素環式環はアゼピン、ジアゼピンおよびフェノチアジンである; (vi) プリン、例えばテオフィリン、カフェイン、それらの代謝物質および誘導体; (vii) マリファナから誘導される薬物、例えばカンナビノールおよびテトラヒドロカンナビノール; (viii) ホルモン、例えばチロキシン、コルチゾール、トリヨードチロニン、テストステロン、エストラジオール、エストロン、プロゲステロン、および免疫抑制剤、例えばシクロスポリン、FK506、マイコフェノール酸(MPA)など; (ix) ビタミン、例えばA、B、例えばB12、C、D、EおよびK、葉酸、チアミン; (x) ヒドロキシル化 および 不飽和の程度および位置により異なるプロスタグランジン類; (xi) 三環式抗うつ剤、例えばイミプラミン、ジスメチルイミプラミン、アミトリプチリン、ノルトリプチリン、プロトリプチリン、トリミプラミン、クロミプラミン、ドキセピンおよびデスメチルドキセピン; (xii) 抗腫瘍薬、例えばメトトレキサート; (xiii) 抗生物質、例えばペニシリン、クロロマイセチン、アクチノマイセチン、テトラサイクリン、テラマイシン、その代謝物質および誘導体; (xiv) ヌクレオシドおよびヌクレオチド、例えばATP、NAD、FMN、アデノシン、グアノシン、チミジン、およびそれらの適当な糖およびリン酸塩置換基を有するシチジン; (xv) 種々の薬物、例えばメタドン、メプロバメート、セロトニン、メペリジン、リドカイン、プロカインアミド、アセチルプロカインアミド、プロプラノロール、グリセオフルビン、バルプロ酸、ブチロフェノン、抗ヒスタミン剤、クロラムフェニコール、抗コリン薬、例えばアトロピン、それらの代謝物質および誘導体; (xvi) 疾患状態と関係がある代謝物質、例えばスペルミン、ガラクトース、フェニルピルビン酸、およびポルフィリン1型; (xvii) アミノグリコシド、例えばゲンタマイシン、カナマイシン、トブラマイシン、およびアミカシン; 並びに(xviii) 農薬、例えばポリハロゲン化ビフェニル、リン酸エステル、チオホスフエート、カルバメート、ポリハロゲン化スルフェンアミド、それらの代謝物質および誘導体があるが、これらに限定されない。
【0028】
多価検体は一般にポリ(アミノ酸)、すなわちポリペプチドおよびタンパク質、多糖、核酸、およびそれらの組合せである。このような組合せにはバクテリア、ウイルス、動物細胞、植物細胞およびヒト細胞の成分、例えば染色体、遺伝子、ミトコンドリア、核、細胞膜などがある。多くの場合、ポリエピトープリガンド検体は少なくとも約5,000、より一般には少なくとも約10,000の分子量を有する。ポリ(アミノ酸)類の場合、当該ポリ(アミノ酸)は一般に約5.000〜5,000,000の分子量、より一般には約20,000〜1,000,000の分子量である。
【0029】
多種多様のタンパク質が類似の構造的特徴を有するタンパク質、特定の生物学的機能を有するタンパク質、特定の微生物(特に疾患の原因となる微生物)に関連するタンパク質などの一群として考えられる。このようなタンパク質には例えば免疫グロブリン、サイトカイン、酵素、ホルモン、ガン抗原、栄養マーカー、代謝マーカー、組織特異的抗原などがある。このようなタンパク質には例としてプロタミン; ヒストン; アルブミン; グロブリン; 硬タンパク質; リンタンパク質; ムコタンパク質; 色素タンパク質; リポタンパク質; 核タンパク質; 糖タンパク質; T細胞受容体; プロテオグリカン; HLA; ソマトトロピン、プロラクチン、インシュリン、ペプシンのようなタンパク質; ヒト血漿中のタンパク質; 血液凝固因子; タンパク質ホルモン、例えば甲状腺刺激ホルモン、卵胞刺激ホルモン、黄体形成ホルモン、ルテオトロピン、プロラクチン、絨毛性ゴナドトロピン; 組織ホルモン; サイトカイン; ガン抗原、例えばPSA、CEA、a-フェトプロテイン、酸ホスファターゼ、サイトケラチン、ニューロン特異的エノラーゼ、CA19.9、CA15-3およびCA125; 組織特異的抗原、例えばアルカリ性ホスファターゼ、ミオグロビン、CPK-MBおよびカルシトニン; 並びにペプチドホルモンがあるが、これらに限定されない。他の多価検体はムコ多糖、多糖および天然型受容体、例えばアビジン、ストレプトアビジン、チロキシン結合グロブリン、チロキシン結合プレアルブミン、トランスコルチンなどのような物質である。
【0030】
さらに、検体なる用語はオリゴヌクレオチドおよびポリヌクレオチド検体、例えばm-RNA、r-RNA、t-RNA、DNA(二重鎖(“ds")または一重鎖(“ss"))、RNA(dsまたはss)、DNA-RNA二重体などを含む。本明細書で使用される「オリゴヌクレオチド」は通常、合成ポリヌクレオチドを含む一重鎖ポリヌクレオチドを意味する。オリゴヌクレオチドは通常、長さが10〜100のヌクレオチド、好ましくは20〜80のヌクレオチドの配列からなる。本明細書で使用される「ポリヌクレオチド」は通常、自然の状態では約50〜500,000以上のヌクレオチド、単離した状態では約15〜50,000以上のヌクレオチド、通常は約15〜20,000のヌクレオチド、より頻繁には15〜10,000のヌクレオチドを有する高分子ヌクレオチドである化合物または組成物を意味する。ポリヌクレオチドには精製または未精製の形態の、天然に存在するまたは合成される何れかの由来の核酸、例えばDNA (dsDNAおよびssDNA)およびRNA (dsRNAおよびssRNA)、通常はDNAであり、t-RNA、m-RNA、r-RNA、ミトコンドリアのDNAおよびRNA、葉緑体のDNAおよびRNA、DNA-RNAハイブリッド、またはそれらの混合物、遺伝子、染色体、プラスミド、微生物、例えばバクテリア、酵母、ウイルス、ウイロイド、かび、菌類、植物、動物、ヒトのような生物のゲノム、およびそれらのフラグメントなどである。
【0031】
検体は宿主、例えばヒトまたは動物の臓器または他の体部から切除された組織などの生物組織、および体液、例えば尿、全血、血漿、血清、唾液、***、大便、痰、脳髄液、涙、粘液などのような試料中に直接存在する分子である。好ましくは、試料は尿、血漿または血清である。試料は直接検査することができ、また不必要な物質を除去することにより容易に検出可能な検体とするために前処理することができる。試料は細胞を分離または溶解する; 沈殿、加水分解またはタンパク質を変性させる; 脂質を加水分解する; 検体を可溶化する; などのために前処理することができる。このような前処理には遠心; 試料の有機溶媒、例えばメタノールのようなアルコールで試料を処理; および界面活性剤での処理があるが、これらに限定されない。試料はアッセイを妨害しない好都合な媒質中で調整することができる。水性媒質が好ましい。
【0032】
検体は増幅することができる。核酸の増幅とは核酸の1個以上のコピーの生成をもたらす何れかの方法を意味する。ポリメラーゼ連鎖反応(PCR)、リガーゼ鎖反応(LCR)、Qβレプリカーゼを使用する増幅、核酸配列に基づく増幅(NASBA)、単一プライマー増幅(ASPP)などの方法が多く知られている。
検体はまた、特にその存在が食物、水または環境の汚染または汚濁の証拠となる場合、食物、水または環境中に存在する分子である。
当該検体は当該検体と相補的な特定の結合対の一員のような当該検体を可能な物質を検出することにより定量することができる。その存在は当該検体が試料中に存在する時にだけ検出される。したがって、その検体を証明する物質はアッセイ中で検出される検体となる。
【0033】
本明細書で使用される「検体アナログ」は修飾された検体、検体代用物、または修飾された検体代用物を意味し、これらはすべて検体と相補的な特定の結合パートナーを特異的に結合することができる化合物である。検体代用物は検体と異なる分子であるが、検体と相補的な特定の結合パートナーに特異的に結合する。修飾された検体および修飾された検体代用物は例えばシグナル生成系の成分および/または固体支持体に結合する検体または検体代用物と異なる。
【0034】
本明細書で使用される「試料」は、検体を含有する疑いのある物質を意味する。好ましくはヒトまたは動物から採取されるこのような試料には生物学的液体、例えば血液、血清、血漿、痰、リンパ液、***、膣粘液、糞、尿、髄液など; 生物学的組織、例えば髪、皮膚、臓器または他の体部からの切片または切除された組織などがある。他の試料には細胞培養物など、植物、食物; 紙、布およびスクラップのような法医学試料、水、汚水、医薬などがある。必要ならば、試料は試料を液化し、結合物質から検体を分離する試薬で前処理することができる。
【0035】
本明細書で使用される「特定の結合対」は特定の結合パートナーの対を意味する。
本明細書で使用される「特定の結合パートナー」、言い換えれば「特定の結合対の一員」は特異的に結合し、そのため他の分子の特定の空間的および極性機構と相補的であると定義される表面上または空洞中に領域を有する2つの分子の一方、通常は異なる分子を意味する。本明細書で使用される「分子」は、また分子複合体、例えばアポ酵素および補酵素からなる酵素、酵素または様々なサブユニットからなる細胞受容体、またはタンパク質および脂質からなるリポタンパク質を意味する。特定の結合パートナーの例には天然に存在する分子および合成分子、例えばチロキシン結合グロブリン、ステロイド結合タンパク質、抗体、抗体のFabフラグメントまたは他の抗原結合フラグメント、酵素、レクチン、核酸、リプレッサー、オリゴヌクレオチド、プロテインA、プロテインG、アビジン、ストレプトアビジン、ビオチン、補体成分C1q、またはDNA結合タンパク質、RNA結合タンパク質などがある。特定の結合パートナーは免疫学的対の一員、例えば抗原-抗体またはハプテン-抗体であり、またオペレーター-リプレッサー、ヌクレアーゼ-ヌクレオチド、ビオチン-アビジン、レクチン-多糖、ステロイド-ステロイド結合タンパク質、薬物-薬物-受容体、ホルモン-ホルモン受容体、酵素-基質、IgG-プロテインA、オリゴヌクレオチドまたはポリヌクレオチド-相補的なオリゴヌクレオチドまたはポリヌクレオチドなどである。
【0036】
「反対の電荷を持つ官能基」は官能基のうち一方の基は正電荷を持ち、他方は負電荷を持つことを意味する。電荷は選択する反応条件、例えば反応媒質のpHに依存する。反応媒質は溶液、通常は緩衝液であり、その中で官能基間の結合反応が行なわれる。
【0037】
本明細書で使用される「抗体」は特異的に結合し、そのため通常は抗原またはハプテンと呼ばれる他の分子の特定の空間的および極性機構と相補的であると定義される免疫グロブリンを意味する。抗体は単クローン性または多クローン性であり、宿主の免疫感作および血清の収集(多クローン性)のような当該技術分野でよく知られている方法により、または連続ハイブリッド細胞系を調製し、分泌したタンパク質を集めること(単クローン性)により、または少なくとも天然抗体の特異的結合に必要なアミノ酸配列をコード化するヌクレオチド配列またはそれらの突然変異した変種をクローン化し、発現させることにより調製することができる。抗体は完全免疫グロブリンまたはそのフラグメントを含み、その免疫グロブリンには様々なクラスおよびアイソタイプのもの、例えばIgA、IgD、IgE、IgG1、IgG2a、IgG2bおよびIgG3、IgMなどがある。これらのフラグメントにはFab、FvおよびF(ab')2、Fab'などがある。さらに、免疫グロブリンの凝集体、ポリマー、および抱合体またはそれらのフラグメントは特定の分子に対する結合親和性が維持されている限り適当ならば使用することができる。
【0038】
本明細書で使用される「検体の定量的および/または定性的分析法」は検体の存在または量を測定するためのアッセイを意味する。検体を測定するための定量的、半定量的および定性的方法、並びに他のすべての方法は検体の量を測定する方法であると考えられる。例えば、検体を含有する疑いのある試料中の検体の存在または不在を検出するだけの方法は本発明の範囲内に含まれると考えられる。「検出」および「定量」なる用語、並びに測定に関する他の一般的な同意語は本発明の範囲内と考えられる。
【0039】
検体の定量的分析および/または定性的分析のための最も一般的なアッセイにおいて、検体は特定の結合パートナー、好ましくは固体支持体および/またはシグナル生成系の成分、例えば標識またはリポーター分子と関連する特定の結合パートナーにより結合させる。この特定の結合パートナーは例えば共有結合的にまたは吸着により直接的に、あるいは間接的に固体支持体および/またはシグナル生成系の成分に結合させることができる。間接的な結合は異なる結合対間の一連の結合を通して特定の結合対の一員ではない2個の特定の結合パートナーの空間的結合を意味する。間接的な結合の例は標識と結合させたアビジンとビオチニル化抗体の結合における標識とビオチニル化抗体の間接的な結合である。他の例は固体支持体と結合させた抗-IgM-抗体とIgMの結合における固体支持体とIgMの間接的な結合である。
【0040】
本明細書で使用される「担体」は固相、典型的には支持体または表面、通常は様々な形状を有することができる有機または無機の、膨潤性または非膨潤性、多孔性または非多孔性、磁性または非磁性のような形状のいずれかであることができる水不溶性物質である。例えばストリップ、シート、ロッド、プレート、ウエル、チューブ、粒子またはビーズを意味する。表面は親水性であるか、または親水性とすることができる。固体支持体には無機粉末、例えばシリカ、硫酸マグネシウムおよびアルミナ; 天然高分子物質、特にセルロース系物質およびセルロースから誘導される物質、例えば繊維を含有する紙、例えばろ紙、クロマトグラフィー紙など; 合成または修飾した天然に存在するポリマー、例えばニトロセルロース、酢酸セルロース、ポリ塩化ビニル、ポリアクリルアミド、架橋デキストラン、アガロース、ポリアクリレート、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリ(4−メチルブテン)、ポリスチレン、ポリメタクリレート、ポリエチレンテレフタレート、ナイロン、ポリビニルブチレートなど; これらは単独でまたは他の物質と共に使用される; 生体ガラスとして入手可能なガラス、セラミックス、磁性物質、金属などがある。リポソーム、リン脂質小胞、および細胞のような天然または合成の構造体もまた使用することができる。
【0041】
本発明の好ましい担体はチューブ、マイクロプレート、ウエル、ビーズ、磁性および非磁性粒子、ろ紙、クロマトグラフィー紙からなる群より選択される。本発明の最も好ましい担体は、磁性および非磁性粒子である。
【0042】
本発明の担体はリポーター分子、例えば染料、放射性標識、増感剤、蛍光体および/または化学発光剤と結合することができる。このような物質(複数可)と本発明で使用される粒子、特にラテックス粒子との結合は重合による粒子の製造中における混入によるが、通常は予め製造した粒子への、通常は非共有結合的溶解による粒子への混入による。通常はこれらの物質(複数可)の溶液が使用される。使用可能な溶媒にはアルコール、例えばエタノール、エチレングリコールおよびベンジルアルコール; アミド、例えばジメチルホルムアミド、ホルムアミド、アセトアミドおよびテトラメチル尿素など; エーテル、例えばカルビトール、エチルカルビトール、ジメトキシエタンなど; 並びに水がある。粒子が不溶性である高沸点の溶媒の使用は物質(複数可)の粒子への溶解を促進する高い温度の使用を可能にし、特に好適である。溶媒は単独でまたは組合せて使用することができる。物質(複数可)のシグナルを生成する特性を妨害しない溶媒が好ましい。物質はまた、担体と共有結合的または非共有結合的(例えば吸着により)に結合させることができる。
例として、増感剤(クロロフィル)または化学発光剤/蛍光剤組成物(ジオキセン、Eu(TTA)3/TOPO)と結合した粒子の製造が米国特許第 5,578,498、第31欄および第32欄に記載されているが、これに限定されない。
【0043】
本発明の被覆された担体は、ペンダント官能基、例えばマレイミド基、カルボキシル基、アルデヒド、ケトン、アミノ基、スルフヒドリル基、シアノ基、エチレン基、ヒドロキシル基、チオール、カルボキサミド、カルバメート、カルボン酸エステル、スルホン酸、スルホン酸エステル、リン酸、リン酸エステル、尿素、ホスホラミド、スルホンアミド、エーテル、スルフィド、チオエーテル、オレフィン、アセチレン、アミン、ニトリル、ハロゲン化物などを有する。これらのペンダント官能基は特定の結合パートナーを担体の表面コーテイングに結合させるために使用することができる。特定の結合パートナーには例えば抗体、抗体フラグメント、受容体、オリゴヌクレオチド、ヌクレオチド-結合タンパク質、レクチン、ハプテン、抗原、免疫グロブリン結合タンパク質、アビジン、ストレプトアビジン、ビオチンまたは他の生物学的分子がある。
【0044】
本明細書で使用される「粒子」は少なくとも20nmで約20μm以下、通常は少なくとも約40nmで10μm未満、一般には0.1〜10μm、好ましくは0.1〜5μm、最も好ましくは0.15〜3μmの粒子を意味する。本明細書で使用される「粒子」は球、長球、ビーズおよび他の同様な形を包含する。粒子は有機のまたは無機の膨潤性または非膨潤性、多孔性または非多孔性であり、任意の密度、好ましくは水に近い密度を有し、一般には約0.7〜約1.5g/mlであり、好ましくは水中で懸濁可能であり、透明、部分的に透明、または不透明である物質からなる。粒子は核と外殻の粒子、例えば磁性核と重合したモノマー(複数可)の硬い外殻コーテイングを有する粒子である。粒子は好ましくは負の電荷を持つ。粒子は好ましくは固体、例えばポリマー粒子、金属ゾル(重金属、例えば金または銀からなる粒子)、ガラス粒子、シリコン粒子、磁性粒子、染料の微結晶である。ラテックス粒子が最も好ましい。本明細書で使用される「ラテックス」は粒状の水に懸濁可能な水不溶性ポリマー物質を意味する。ラテックスは大抵は置換ポリエチレン、例えばポリスチレン-ブタジエン、ポリアクリルアミドポリスチレン、アミノ基を有するポリスチレン、ポリアクリル酸、ポリメタクリル酸、アクリロニトリル-ブタジエン、スチレンコポリマー、ポリ酢酸ビニル-アクリレート、ポリビニルピリジン、塩化ビニル-アクリレートコポリマーなどである。スチレンおよびカルボキシル化スチレンまたは他の活性基(例えばアミノ、ヒドロキシル、ハロなど)で官能基がついたスチレンの非架橋ポリマーが好ましい。しばしば、ブタジエンのようなジエンで置換されたスチレンのコポリマーが使用される。
【0045】
本明細書で使用される「シグナル生成系」は結合および/または非結合標識の量、すなわち検出される化合物と結合した、または結合していない標識の量に関する検出可能なシグナルを生成する1種以上の成分を意味し、そのうち少なくとも1種の成分は検出可能な標識である。標識はシグナルを生成する、またはその生成を誘発することができる分子であり、例えば蛍光化合物(蛍光剤)、放射性標識、酵素、化学発光化合物(化学発光剤)または増感剤である。この分子は「リポーター分子」と呼ばれる。このように、シグナルは場合に応じて酵素活性、発光、吸光度、光散乱または放射活性を検出することにより検出および/または測定される。
【0046】
適当な標識には例として酵素、例えばアルカリ性スファターゼ、グルコース−6−リン酸脱水素酵素および西洋わさびペルオキシダーゼ;染料;蛍光剤、例えばフルオレセイン、ローダミン化合物、フィコエリトリン、フィコシアニン、アロフィコシアニン、o−フタルデヒド、蛍光希土キレートおよびフルオレサミン;化学発光体、例えばイソルミノールおよびアクリジニウム化合物; 増感剤、例えばエオシン、9、10−ジブロモアントラセン、メチレンブルー、ヘマトポルフィリン、フタロシアニン、クロロフィル、ローズベンガル; 補酵素;酵素物質;放射性標識、例えば125I、131I、14C、3H、57Coおよび75Se; レポーター分子、または染料、増感剤、蛍光体、化学発光体のような分子群、または他の検出可能な分子または分子群でさらに標識可能な粒子、例えばラテックス粒子; 金属ゾル; 微結晶; さらに標識可能なリポソームおよび細胞があるが、これらに限定されない。
【0047】
標識が外部の手段により、望ましくは目視検査により、例えば電磁放射、熱および化学試薬により検出されるシグナルを生成することができる多くの方法がある.標識または他のシグナル生成系の構成員は特定の結合パートナー、他の分子または固体支持体に結合することもできる。
標識には電磁放射により、または染料、蛍光体、、化学発光体および放射性同位体を含む電気化学検出により検出可能な基がある。
標識は直接シグナルを生成することができ、そのためシグナルを生成するのに追加の成分は必要でない。多くの有機分子、例えば蛍光体は紫外線および可視光を吸収することができ、光の吸収はこれらの分子にエネルギーを移し、それらを励起エネルギー状態に高める。次に、この吸収されたエネルギーは第2の波長で光を放出して消散する。直接シグナルを生成する他の標識には放射性同位体および染料がある。
【0048】
あるいは、標識はシグナルを生成するのに他の成分を必要とし、シグナル生成系は測定可能なシグナルを生成するのに必要なすべての成分、例えば基質、補酵素、消光剤、促進剤、追加の酵素、酵素生成物と反応する物質、触媒、活性剤、補因子、抑制剤、スカベンジャー、金属イオン、およびシグナルを生成する物質の結合に必要な特定の結合物質である。
【0049】
標識および/または他のシグナル生成系の構成員は特定の結合パートナーまたは本発明の担体に結合させることができる。標識は特定の結合パートナー、例えば抗体、ビオチン、アビジン、検体アナログ、オリゴヌクレオチドまたはハプテンに共有結合させることができる。標識と特定の結合パートナーとの結合は標識の水素原子を特定の結合パートナーとの結合に代える化学反応により行なうことができ、または標識と特定の結合パートナー間の結合基を含む。他のシグナル生成系の構成員は特定の結合パートナーに共有結合させることもできる。例えば、蛍光剤および消光剤のような2種のシグナル生成系の構成員はそれぞれ検体と特定の複合体を生成する異なる抗体と結合させることができる。複合体の生成は蛍光剤および消光剤をきわめて接近させて、それにより消光剤が蛍光剤と相互作用してシグナルの生成が可能になる。
【0050】
本明細書で使用される「結合基」は分子間の共有結合的結合を意味する。結合基は結合させる分子の性質に応じて変わる。一般に存在する、または結合させる分子に導入される官能基、例えばチオール基、アミノ基、カルボキシル基、ヒドロキシル基、ホスフェート基またはスルホ基が結合に使用される。例えば、チオール基で官能化された2種の分子はチオールをホモ二官能性試薬、例えばビスマレイミドまたはビスハロアセチル化合物と結合させることにより抱合することができる。アミン基で官能化された2種の分子はホモ官能性試薬、例えばグルタルアルデヒドまたはジスクシンイミジルエステルの使用により抱合することができる。抱合工程のより良い制御は大抵、ヘテロ二官能性試薬を使用することにより達成される。例えば、チオール基で官能化された分子は、マレイミドおよびスクシンイミジルエステル官能基の両方を有するヘテロ二官能性試薬によりアミン基で官能化された分子と抱合することができる。ヘテロ二官能性リンカーの例は、スクシンイミジル4−(N−マレイミドメチル)シクロヘキサン−1−カルボキシレート(SMCC)、スクシンイミジル4−(ヨードアセチル)アミノベンゾエート(SIAB)およびスクシンイミジル4−(p−マレイミドフェニル)ブチレートである。
【0051】
本明細書で使用される「カルボジイミド抱合反応」はアミド結合を形成するために利用できる−COOHおよび−NH2基により化学抱合体を合成することができることを意味する。これは抗体または抗原抱合体を製造するのに理想的である。この合成の最初の工程は抱合する分子のうちの1つのカルボキシル基のいわゆる活性エステルへの変換である。次に、活性エステルは抱合する他の分子上の他の官能基、典型的にはアミンと自然に反応する。最も一般にはカルボジイミド、例えば1−エチル−3−[3−ジメチルアミノプロピル]−カルボジイミド(EDCまたはEDAC)または1−シクロヘキシル−3−(2−モルホリニル−4−エチル)カルボジイミド(CMC)がカルボキシル基を活性エステルに変換するために使用される。
【0052】
「アッセイ」はアッセイ媒質中でアッセイを行なうための試薬と結合する検体を含有する疑いのある試料中の検体の存在または量を測定することを意味する。このような試薬には検体に特異的な結合パートナー、検体アナログ、上記試薬のうち1つが結合する固体表面、検体に特異的な結合パートナーに対する特定の結合パートナーがある。1種以上の試薬を標識することができる。試薬はシグナルが試料中の検体の存在または量と関係して標識から得られるように選択される。アッセイはアッセイ化合物または生成物を分離することなく(均質)または分離して(不均質)行なうことができる。
【0053】
均質アッセイの例としてはEMIT(登録商標)アッセイ製品(Syva company, San Jose CA); しばしばラテックスで促進される比濁分析および濁度測定のアッセイ、:EP-A2-0 070 685に記載されているような核酸ハイブリダイゼーションアッセイ、Boguslaski & Li (1982) の「Applied Biochemistry and Biotechnolgy」、7:401〜414 に記載されているようなアッセイ; 並びにEP-A2-0 515 194、実施例2および5 (参照により本明細書に加入される)に開示されているような試験が挙げられる。
【0054】
不均質試験法において、アッセイ成分は通常 (i) 特定の結合パートナーである検体を含有する疑いのある試料、(ii) 直接的または間接的に結合される、または非分散性固体支持体または粒子である固体支持体に結合される第1の特定の結合パートナー、(iii) および直接または間接的に結合される、またはシグナル生成系の一員に結合される第2の特定の結合パートナーからなる。第1および/または第2の特定の結合パートナーは検体アナログである。アッセイ成分および、必要ならば他の試薬、例えば緩衝液、基質液などは一般に同時に、あるいは完全にまたは部分的に順番に結合し、それぞれの特定の結合対の構成員間の結合反応を可能にする条件下でインキュベートする。次に、固体支持体を液相から分離し、未結合試薬を除去するためにほとんど洗浄する。その後、固体支持体または液相を検体の存在または量と関係があるシグナル生成系の構成員の存在について検査する。
【0055】
分離はろ過、ミクロろ過、二重抗体沈殿、遠心、クロマトグラフィー、電気泳動、磁性分離、および試料からの固体支持体(例えば浸漬スティック)の除去により固体支持体から液相を分離する何れかの手段により行なわれるが、これらに限定されない。
異なる構成の均質および不均質アッセイが知られている。サンドイッチアッセイでは、検体は少なくとも2つの特定の結合対の構成員により挟まれる。競合アッセイでは、検体は一般に特定の結合パートナーと結合する検体アナログと競合する。
【0056】
次の例のようにイムノアッセイ分野におけるこのようなアッセイの構成は形成した複合体により特徴付けられるが、これらに限定されない: (i) 「抗体<>抗原<>抗体」複合体または「抗原<>抗体<>抗原」複合体の生成によるサンドイッチイムノアッセイ; (ii) 「抗原<>抗原-特異的抗体(検体)<>抗-抗体」複合体の形成による間接的イムノアッセイ; および(iii) 「抗体<>抗原」複合体、「抗体<>ハプテン」複合体または「抗体<>検体アナログ」複合体の形成による競合的イムノアッセイ。
【0057】
典型的な競合的不均質アッセイでは、それに結合する抗原特異的抗体を有する固体支持体を試料および酵素のような検出可能な標識と抱合された検体アナログ(「抱合体」)を含有する媒質と接触させる。試料中の検体は抗体との結合において抱合体と競合する。固体支持体および媒質を分離した後、固体支持体または媒質の標識活性を慣用の方法により定量し、試料中の検体の量と関係させる。別法として、抗原アナログを固体支持体と結合させ、抗原特異的抗体を標識する。
【0058】
典型的な均質または不均質サンドイッチイムノアッセイでは、サンドイッチ複合体をアッセイ媒質中で生成させる。複合体は検体、検体に結合する一次抗体(単クローン性または多クローン性)、および検体または検体および一次抗体の複合体に結合する二次抗体(単クローン性または多クローン性)からなる。次に、サンドイッチ複合体を検出し、試料中の検体の量と関係させる。サンドイッチ複合体は一次抗体および二次抗体の一方または両方が標識と結合する複合体中に標識が存在するため検出される。
【0059】
分離工程のない均質アッセイ、さらに不均質アッセイでは、ラテックス粒子を標識(複数可)として使用することができ、粒子複合体は例えば比濁分析または濁度測定法により検出される。標識は物質間の相互作用、特にエネルギー移動を許容または妨害する互いに離れた物質であってもよく、その相互作用の程度が測定される。このようなエネルギー移動は短命の分子、例えば一重項酸素、短期間の放射、例えば放射性β線、および/またはFoersterまたは非Foerster機構に従ったエネルギー移動により起こりうる。さらに、前記物質の活性はシグナルの測定可能な変化、例えば発光の強度または偏光の変化、酵素活性の抑制または増加、および/または蛍光作用の変化をもたらす他の物質により増大または抑制される。
【0060】
不均質サンドイッチ法の場合、第1の特異的な結合パートナーを固体支持体に結合させ、第2の特異的な結合パートナーを標識に結合させる。1回以上のインキュベーション工程の後、固体支持体を液相から分離し、固体支持体に結合したサンドイッチ複合体を定量する。このサンドイッチアッセイの変法では、適当な媒質中の試料を標識した特異的な結合パートナーと接触させ、一定時間インキュベートする。次に、媒質をそれに第2の特異的な結合パートナーが結合した固体支持体と接触させる。上記の他の変法において、試料、固体支持体と結合した第1の特異的な結合パートナーおよび標識した特異的な結合パートナーを媒質中で混合し、1回のインキュベーション工程でインキュベートする。
【0061】
サンドイッチアッセイは、多くは多価検体の検出に使用される; 一価の検体を検出するのに好ましいアッセイは競合的アッセイである。本発明は上記アッセイのすべてに適用される。
「完全にまたは部分的に順番に」はアッセイに使用される試料および他の物質が付随して(同時に)混合されない場合、1種以上を1種以上の残りの物質と混合してサブコンビネーションを形成することを意味する。次に、サブコンビネーションおよび残りの試薬を混合することができる。
【0062】
「多糖」は3種以上の修飾されていないまたは修飾された単糖単位を含有する炭水化物、例えばデキストラン、スターチ、グリコーゲン、イヌリン、レバン、マンナン、アガロース、ガラクタン、カルボキシデキストランまたはアミノデキストランを意味する。多糖はより単純な単糖単位に加水分解できる。多糖の例はデキストラン、スターチ、グリコーゲン、ポリリボースなどであるが、これらに限定されない。
「デキストラン」は線状の1炭素→6炭素結合を有する(98%)グルコース単位; 重合グルコースからなる多糖を意味する。
【0063】
「官能基」なる用語はカルボン酸、アルデヒド、ケトン、アミノ基、シアノ基、エチレン基、ヒドロキシル基、チオール、カルボキサミド、カルバメート、カルボン酸エステル、スルホン酸、スルホン酸エステル、リン酸、リン酸エステル、尿素、ホスホラミド、スルホンアミド、エーテル、スルフィド、チオエーテル、オレフィン、アセチレン、アミン、ニトリル、ハロゲン化物などを意味する。
【0064】
「アミン反応性官能基」は、通常はアミンの求核性または塩基性によりアミン官能基と反応する官能基、例えばアルデヒド、α−ケトカルボン酸、エポキシル基などを意味する。
電子が第1分子の少なくとも1個の原子核および第2分子の1個の原子核により共有される場合、通常、2個の分子は「共有結合的結合」または「共有結合」している。
【0065】
「コーテイング」は担体の表面をカバーする少なくとも1個の層を意味する。コーテイングは担体の表面を完全に又は部分的にカバーする;それは単分子層または多分子層である。連続層とは1層が直前の層の上にコーテイングされることを意味する。連続層は第一コーテイング層を担体とみなすことができる。
【0066】
様々な補助物質がしばしばアッセイで使用される。例えば、アッセイ媒質の安定剤及びアッセイ成分のほかに、通常は緩衝剤がアッセイ媒質中に存在する。しばしばこれらの添加剤の他に、アルブミンのようなタンパク質;ホルムアミドのような有機溶媒;第四アンモニウム塩;デキストランスルフェートのようなポリアニオン;界面活性剤、特に非イオン性界面活性剤;結合促進剤、例えばポリアルキレングリコールなどを含有することができる。
下記で本発明の特定の実施態様をより詳細に説明する。
【0067】
本発明は、ペンダント官能基のある表面コーテイングを有する担体に関する。表面コーテイングは少なくとも2層の多糖からなる。第一コーテイング層の多糖は担体の官能基と第一コーテイング層の多糖の官能基の反応により担体と共有結合する。さらに、第二コーテイング層の多糖は第一コーテイング層の官能基と第二コーテイング層の多糖の官能基との反応により第一コーテイング層と共有結合する。さらに、ペンダント官能基のある多糖の層を場合により用いることができる。
【0068】
本発明において、第一コーテイング層の多糖は第二コーテイング層の多糖および場合により担体と自然に結合する。多糖層間および担体と第一多糖層との自然結合は一方の多糖層の官能基が担体または他の層の官能基と引き合う、または自然に反応すると生じる。自然結合の例には、一方の多糖の層と他方の多糖層(または担体)との引力があり、これは各層(または第一層および担体)の官能基が反対の電荷を持つからである。これは一方の多糖がカルボキシル官能基を有し、他方の層がアミノデキストランである場合に生じる。自然結合はまた、官能基の電荷が反対であるカルボキシル化担体およびアミノデキストラン間でも生じる。
【0069】
他の自然結合の例は、シッフ塩基の自然生成であり、それはデキストランアルデヒド層のペンダント型アルデヒド基がアミノデキストランのアミノ基と結合すると生じる。この結合はNaCNBH3などのような穏やかな還元剤を使用する工程で還元することができる。さらに他の例はチオール化デキストランとハロゲン化デキストランの自然結合である。この求核置換反応は室温において最適なpH(通常は8以上)条件下で自然且つ迅速に生じる。
【0070】
他の自然結合の例は、デキストランアミノ層のペンダントアミノ基とカルボジイミドにより活性化されたカルボキシデキストランのカルボキシル基との間で生じる求核置換である。この反応を支持するために、カルボジイミドを使用することにより-COOH含有分子は、N-ヒドロキシスクシンイミドとアシルアミノエステルを形成する。この分子はアミノデキストランのアミノ基と反応して安定なアミド結合を形成する。
【0071】
第1層と担体の、または連続層の多糖が互いに行う自然結合は数多くの利点をもたらす。一つの利点は、担体が第1層の多糖で容易に被覆されるということである。例えば、カルボキシル化粒子とアミノデキストランとの反応にはカルボジイミド抱合反応を用いることのみの必要である。結合基は必要ではなく、そのことは製造工程の数を減らし、より大きい反応の制御を可能にする。
【0072】
同様に、多糖層間でカルボキシル化デキストランおよびアミノデキストランのように各多糖が反対の電荷を持つ場合、または各層の官能基が自然に反応する場合、自然結合の利点が見られる。また自然に結合する多糖の結合はグルタルアルデヒドのような二官能性結合基を必要とすることなく簡単に製造することができる。このことは、担体または直前の多糖層における実質的に完全な被覆を確実にしながら、よりよい反応制御を可能にする。
【0073】
本発明のある実施態様において、ペンダント官能基のある担体はカルボキシル化表面(アミン反応性官能基)を有する担体、例えばポリスチレン粒子により提供される。表面コーテイングは少なくとも2層の多糖からなる。一方の層はアミン官能基を有し、他方の層はアミン反応性官能基を有する。第一コーテイング層の多糖は、担体のアミン反応性官能基(即ちカルボキシル基)と第一コーテイング層の多糖のアミン基との反応により担体と共有結合する。第二コーテイング層の多糖は第一コーテイング層のアミン官能基と第二コーテイング層のアミン反応性官能基との反応により第一コーテイング層と共有結合する。アミン官能基を有する担体もまた好ましく、その第一多糖層はアミン反応性官能基を有し、第二多糖はアミン反応性官能基を有し、その後の層は2種の多糖を交互に繰り返す。
【0074】
担体上のアミン反応性官能基は第一コーテイング層の多糖のアミン基を担体と容易に共有結合することができるが、あるいは担体上のアミン官能基は第一コーテイング層の多糖のアミン反応性官能基を担体と容易に共有結合させることができる。
【0075】
他の本発明の実施態様は、第一コーテイング層の多糖がアミノデキストランである担体に関する。アミノデキストランは分子量が約10,000〜約2,000,000、好ましくは約500,000のアミノ基で誘導されたグルコースポリマーである。アミノデキストランは米国特許第5,707,877、第18〜20欄、並びに米国特許第5,639,620、第21および22欄に記載の手引きに従って、または本明細書に記載のようにして小規模および大規模に製造することができる。
【0076】
さらに他の本発明の実施態様は、第2コーテイング層の多糖がアミノデキストランと類似の分子量を有し、アルデヒド、カルボキシル基またはエポキシ基からなる群より選択されるアミン反応性官能基を有するデキストランである担体に関する。
他の本発明の特定の実施態様は、第1コーテイング層の多糖がアミン反応性官能基を有するデキストランであり、第2コーテイング層の多糖が好ましくはアミノデキストランである担体である。
【0077】
カルボジイミド抱合反応が第1コーテイング層の多糖と担体との結合反応に使用される方法が好ましい。他に、第2コーテイング層の多糖と第1コーテイング層との結合反応がシアノホウ水素化ナトリウムのような穏やかな還元剤の存在下で行なわれる方法が好ましい。別法として、カルボジイミド抱合反応が第2コーテイング層の多糖と第1コーテイング層との結合反応に使用される方法を用いることができる。本発明の担体を製造するための特に好ましい方法は特定の結合パートナーが表面コーテイングのペンダント官能基と特定の結合パートナーの官能基との反応により表面コーテイングに共有結合する方法である。
担体は、未結合化合物を除去し、そして/または反応媒質を交換する反応工程間で洗浄することができる。
【0078】
本発明を例示するために、図1Aに関して、直径が約200nmのカルボキシレートポリスチレン粒子のコーテイングについて説明する。簡単に言えば、カルボキシレート粒子は最初にカルボジイミド(EDAC)抱合反応によりアミノデキストラン(AmDex)分子(AmDex分子1個につき多数のアミノ基を有する)で被覆される。ビーズ表面(−COO-)およびAmDex(−N+3)に反対の電荷が存在するため互いに引き合い、比較的大過剰のAmDexの存在下で粒子表面はAmDex分子によりEDACの非存在下でも迅速かつ効果的に被覆される。このようにして、多糖は粒子と自然に結合する。この現象はカルボキシレート粒子の表面近くのアミノ基の濃度増加をもたらし、それによりEDAC抱合法の有効性が改善される。また、カルボキシレート粒子の表面におけるデキストラン層の存在は一般に7.0以下のpHでカルボキシレート粒子をEDACに曝露した時に観察される粒子の凝集に関する問題を最小限度にする。この時点でEDACを加えることは粒子上の−COOH基を活性化し、それは次にAmDex上の−NH2基と反応して化学的に安定なアミド結合を形成させる。AmDex分子からのアミノ基部分だけが共有結合的アミド結合の生成に関与し、残りのアミノ基は様々な反応性基(例えばアルデヒド基またはカルボキシル基)との反応に利用される。このような粒子はシングルコーテッドアミノビーズ(C−ビーズ−AmDex)と呼ばれる。低分子量のジアミン(エチレンジアミン、プロピレンジアミンなど)およびEDACを使用してアミノ基を導入するのと異なり、AmDexを使用することは反応のpHの綿密な監視を必要とせず、そのため操作を著しく簡易化する。
【0079】
第2層の多糖はC−ビーズ−AmDex試薬をDexAl分子1個につき多数のアルデヒド基を有する比較的大過剰のデキストランアルデヒド(DexAl)と反応させることにより導入することができる。この自然反応は多糖層の自然結合の一形態である。DexAl分子上のアルデヒド基部分はC−ビーズ−AmDex試薬上のアミノ基と反応させてシッフ塩基を生成し、それは次にシアノホウ水素化物(NaBH3CN)のような穏やかな還元剤で還元して化学的に安定な炭素−窒素結合を生成することができる。NaBH3CNによる遊離アルデヒド基の還元は無視できるため、得られるコートされた粒子は表面上に反応性アルデヒド基を有し、(抗体または他のタンパク質またはAmDex分子のような)分子を含有するアミノ基と反応させることができる。C−ビーズ−AmDex試薬の表面上に多数のアミノ基が、またDexAl分子上に多数のアルデヒド基が存在し、それにより分子内の多点反応およびこれらの2つのヒドロゲル層のランダムな架橋反応が起こりやすく“外殻”と安定性が改善されたコーテイングが得られることに留意すべきである。この試薬は本明細書中では二重被覆されたアルデヒド粒子(C−ビーズ−AmDex−DexAl)と呼ばれる。
【0080】
抗体(または他のアミノ基含有分子)のような特定の結合パートナーとC−ビーズ−AmDex−DexAl試薬との抱合は還元的アミノ化法により行なうことができる。自然の形態(修飾されていない)の精製された抗体をNaBH3CNの存在下、好ましくは室温または37℃でC−ビーズ−AmDex−DexAl試薬と一緒に所定の時間、インキュベートするだけである。残留する遊離アルデヒド基をキャップする(このために様々な分子、例えばカルボキシメチルオキシムまたはカルボキシメトキシルアミンなどを使用することができる)。最後に、粒子を適当な緩衝液(例えばTris緩衝液;pH 8.0)で数回洗浄する。ペレットを音波処理により再懸濁した後、粒子を好ましくは適当な緩衝液中、1mg/mlの濃度で保存する。
【0081】
本発明は3個以上のヒドロゲルコーテイング層(例えばビーズ−ADx−DexAl−ADx;ビーズ−ADx−DexAl−ADx−DexAl;ビーズ−ADex−CEDex−ADx;ビーズ−ADex−CEDex−ADx−CEDexなど)を有し、二重に被覆された表面と似た特性の表面が形成される担体を包含する。好ましくは2〜10個の多糖コーテイング層を有する担体であり、特に好ましくは2〜5個の多糖コーテイング層を有する担体であり、最も好ましくは2または3個の多糖コーテイング層を有する担体である。これらは上記で開示した方法または実施例で詳細に説明した方法と同様にして製造することができる。
同様に、1層のアミノデキストランおよび1層のカルボキシルエチルデキストランで被覆された粒子の合成を図1Bに示す。
【0082】
本発明の担体は試験管内および/または生体内の診断法で使用することができる。担体は特に検体の定量的および/または定性的分析法において有用である。本発明の好ましい検体の定量的および/または定性的分析法は1種以上の特異的な結合パートナーを本発明の担体と結合させることができる均質または不均質アッセイである。アッセイはサンドイッチアッセイ、競合的アッセイまたは間接的アッセイである。担体は固体支持体および/または標識の機能を有することができる。粒子が使用されるアッセイでは、すべての粒子または一部の粒子だけが本発明の担体である。
【0083】
本発明の好ましい検体の定量的および/または定性的分析法は各物質が物質間の相互作用、特にエネルギー移動を許容または妨害するように互いに離れており、その相互作用の程度が測定されるアッセイである。前記物質および/または1種以上の特異的な結合パートナーは本発明の担体と結合する。「物質」なる用語は空間的に近いと。例えばエネルギー供与体およびエネルギー受容体の形態で互いに相互作用することができる生物学的物質および/または化学物質群を意味し、例えば光増感剤および化学発光剤(EP-A2-0515 194;Ullmanらの「臨床化学」、42, 1518〜1526(1996年))、光増感剤およびフルオロフォア(WO 95/06877;BystrakらのAnal. Biochem., 225, 127〜134(1995年)または放射性ヨウ素125およびフルオロフォア(UdenfriendらのProc. Natl. Acad. Sci., 82, 8672〜8676(1985年))またはフルオロフォアおよびフルオロフォア(Mathis, G.のClin. Chem., 39, 1953〜1959(1993年))またはフルオロフォアおよび蛍光消光物質(米国特許第3,996,345)である。
【0084】
物質間の相互作用は特にエネルギー移動、すなわち例えば光線または電子線による、あるいは反応性化学分子による物質間のエネルギーの直接的な移動を意味すると理解される。エネルギーの移動は一方の物質から他方の物質に起こすことができ、種々の物質のカスケードを通じてのエネルギー移動も可能である。
さらに、「物質間の相互作用」なる表現はまた、物質の活性が1種以上の種々の物質により抑制または増大されるプロセス、例えば酵素活性の抑制または増加、あるいは影響を受けた物質による発光の抑制、増加または変化(例えば波長の変位、偏光)を包含する。
【0085】
「物質間の相互作用」なる表現はまた、酵素のカスケード反応を意味すると理解される。この場合、物質は酵素であり、そのうち少なくとも1個は他の酵素に基質を供給し、“検体−特定の結合パートナー”または“検体アナログ−特定の結合パートナー”複合体の形成の結果として酵素は結合した基質の変換の反応速度が最大または最小となるように互いに離れている。
有効な物質間の相互作用は通常、これらの物質が空間的に隣接している、すなわち例えば数μmの距離内、特に600nm未満、好ましくは400nm未満、特に好ましくは200nm未満の距離内に存在すると起こる。
【0086】
本発明の方法の好ましい態様において、物質間の相互作用は例えば(i)短寿命の分子、例えば一重項酸素(EP-A2-0515 194;)UllmanらのProc. Natl. Acac. Sci., 91, 5426〜5430(1994年);Ullmanらの「臨床化学」、42, 1518〜1526(1996年); WO 95/06877;BystrakらのAnal. Biochem., 225, 127〜134(1995年);(ii)短期間の放射、例えば放射性β線(HartおよびGreenwaldの「分子免疫学」, 16, 265〜267(1979年);UdenfriendらのProc. Natl. Acad. Sci., 82, 8672〜8676(1985年), および/またはFoersterのエネルギー移動(Mathis, G.のClin. Chem., 39, 1953〜1959(1993年);米国特許 5,527,684)によるエネルギー移動として行なわれる。
【0087】
本発明の方法の他の好ましい態様において、物質の活性は他の物質により増大または抑制され、これはシグナルの測定可能な変化、例えば発光の強度または偏光の変化、酵素活性の抑制または増加、および/または蛍光作用の変化をもたらす。
本発明の方法の特に有利な態様は1種以上の前記物質は本発明の担体、好ましくは粒子と特定の結合パートナーを通して特定の相互作用により共有結合的に、および/または吸着的に結合させることができ、および/または前記担体中に混入され、またはそれらだけで担体またはその一部を構成するという特徴がある。共有結合の場合、物質は化学結合により担体および/または担体を被覆する可能な外殻または層と結合される。
【0088】
特に好ましい方法は、EP-A2-0 515 194に記載のような発光酵素チャンネリングイムノアッセイ(LOCI(登録商標))で本発明の担体を使用することである。検体の定性的分析または定量的分析のためのこの方法では、少なくとも1種の特定の結合パートナーを本発明の担体と結合させ、次の工程を包含する;検耐を含有する疑いのある媒質を前記検体がその励起状態で一重項酸素を発生させることができる増感剤および前記光増感剤により発生した一重項酸素が化学発光化合物を活性化してそれが発光できるようにきわめて接近することができる化学発光化合物の量に影響を与えるような条件下で処理し;そしてその量が前記媒質中の検体の量と関係がある発光を測定する。
【0089】
本発明の担体が使用されるLOCI(登録商標)法の他の例は(A)(i)検体を含有する疑いのある媒質;(ii)その励起状態で一重項酸素を発生させることができる増感剤と結合した第1の特異的な結合パートナー;および(iii)一重項酸素と化学反応して同時に起こるまたは連続する発光で分解することができる準安定の中間体種を生成する物質である化学発光化合物を含有する組成物と結合した第2の特異的な結合パートナーを同時に、あるいは完全にまたは部分的に順番に混合し;(B)第1および第2の特定の結合パートナーからなる複合体を形成させ、この複合体の形成により前記増感剤は前記化学発光化合物にきわめて接近し;(C)増感剤を活性化して一重項酸素を発生させ;そして化学発光化合物による発光の量を測定する工程からなり、前記発光は媒質中の検体の量と正比例または反比例する、検体の定性的分析法または定量的分析法である。化学発光化合物を含有する組成物はまた、活性化した化学発光化合物により励起される1種以上の蛍光分子を含有することができる。前記蛍光分子による発光を測定して媒質中の検体の量を定量することができる。
【0090】
本発明の担体を使用する好ましいアッセイに関する詳細はEP-A2-0 515 194、特に実施例1〜8に開示されている。
他の本発明の担体の試験管内での使用は試料から特定の種を捕えるまたは選択することである。例えば、ガン細胞は本発明に従って製造した磁性粒子と結合した抗体にガン細胞を結合させ、次に磁性分離工程を行なうことにより容易に試料から取り出すことができる。同様に、酵素を反応混合物から容易に取り出すことができる、または連続流れ工程で使用することができる本発明の担体と結合させることができる。他の本発明の担体の試験管内での使用はこのような担体と結合した抗体、レクチン、オリゴヌクレオチドまたは他の特定の結合パートナーを使用して前記特定の結合パートナーにより特異的に結合した化合物をアフィニティー精製することである。
【0091】
本発明の担体はまた、特に製薬上許容され得る媒質中で使用される場合、動物またはヒトの生体内で応用することができる。例えば腫瘍、血餅または炎症部位のような生体内の“疾患部位”を検出するために。あるいは臓器中の血流量または臓器の代謝活性を測定するために画像化を目的として磁性粒子および非磁性粒子を使用することの確立されている(例えばWO 96/04017、WO 96/27394、EP-A1-0 525 199)。本発明に従って製造した粒子は使用した粒子の不特定の凝集または血餅形成を防止する親水性コーテイングを有するため有利である。例えば腫瘍細胞を破壊するための毒性の薬物担体;インシュリンポンプのような移植した薬物放出システム;または血管の狭窄を予防するためのステントとして治療法にて使用され得る本発明の担体に同じ利点を有する。
【0092】
【実施例】
使用した略語
Ab 抗体
Acc LOCI(登録商標)アッセイの受容体ビーズ
AmDex(AmDx) アミノデキストラン
Biotin-X-NHS スルホスクシンイミジル-6-(ビオチンアミド)-ヘキサノエート
BSA ウシ血清アルブミン
B-IgG ウシ免疫グロブリンG
CEDex カルボキシルエチルデキストラン
CHO アルデヒド基
C-bead 化学発光ビーズ
DC 二重被覆(double coated) ビーズ
DexAl デキストランアルデヒド
Dig ジゴキシン
DMSO ジメチルスルホキシド
EDCまたはEDAC 1−エチル−3−(ジメチルプロピル)カルボジイミド
EDTA エチレンジアミン四酢酸
MES 2−(N−モルホリノ)エタンスルホン酸
NaCl 塩化ナトリウム
NHS N−ヒドロキシスクシンイミド
PBS リン酸緩衝液0.02M NaPi、0.14M NaCl/pH 7.2
Pi ホスフエート
PSA 前立腺特異的抗原
S(S-Bead) LOCI(登録商標)試験用増感剤ビーズ
SC シングルコーテッド
Sens-Sav Beads ストレプトアビジンで被覆した増感剤ビーズ
TAR-Beads (チオキセン、アントラセン、ルブレン)−ビーズ
TRIS-HCL トリス−(ヒドロキシメチル)−アミノメタン−塩酸
【0093】
以下の実施例は特許請求した本発明の使用の例示であり、本発明を制限するものではない。特に、LOCI(登録商標)法用試薬の製造およびLOCI(登録商標)法を使用するアッセイを記載する。
【0094】
A. アミノデキストラン(AmDex)の製造
多くのアミノデキストランの製造法が当該技術分野で知られている。さらに、2つの好ましい方法をここに示す。
方法1:ヒドロキシプロピルアミノデキストラン(1NH2/7グルコース)を機械攪拌器および滴下ロートを備えた三つ口丸底フラスコ中でデキストランT-500 (Pharmacia, Uppsala, Sweden)を150mlのH2Oに溶解することにより製造した。上記の溶液に18.8gのZn(BF4)2を加え、温度を温水浴で87℃にした。温度を87〜88℃に維持しながら、エピクロロヒドリン(350ml)を攪拌しながら約30分にわたって滴加した。温度を80℃〜95℃に維持しながら混合物を4時間攪拌し、次に混合物を室温まで冷却した。クロロデキストラン生成物を激しく攪拌しながら3Lのメタノールにゆっくりと注いで沈殿させ、ろ過により回収し、真空オーブンで一晩乾燥した。
クロロデキストラン生成物を200mlの水に溶解し、2Lの濃アンモニア水(36%)に加えた。この溶液を室温で4日間攪拌し、次に回転蒸発器で約190mlまで濃縮した。濃縮液を等量のバッチに2分割し、それぞれのバッチを2Lの素早く攪拌したメタノールにゆっくりと注いで沈殿させた。最終生成物をろ過により回収し、真空乾燥した。
【0095】
方法2:ヒドロキシプロピルアミノデキストランを機械攪拌器および滴下ロートを備えた三つ口丸底フラスコ中で100gのデキストランT-500 (Pharmasia, Uppsala, Sweden)を500mlの水に溶解することにより製造した。溶液に45gの水酸化ナトリウム、50mgのEDTA、50mgのNaBH4、50mgのヒドロキノンおよび200gのN−(2,3−エポキシプロピル)フタルイミドを加えた。混合物を加熱し、90℃の水浴で2時間攪拌した。少量をメタノールから3回沈殿させ、NMRにより分析した: 7.3〜7.6のピークはフタルイミドの取り込みを示した。主な反応混合物を3.5Lのメタノールを加えることにより沈殿させ、固体を集めた。500mlの0.1M酢酸塩緩衝液に上記生成物を溶解し、50mlの35%ヒドラジンを加え、pHを3.5に調整することによりフタルイミド保護基を除去した。混合物を80℃で1時間加熱し、pHを3.2に再調整し、混合物をさらに30分間加熱した。1つのアリコートメタノール中で3回沈殿させた。NMRはフタルイミド基がもう存在しないことを示した。反応混合物をpH 8に中和し、室温で保存した。
【0096】
生成物を50,000分子量カットオフフィルターを使用し、水、0.01M HCl、0.01M NaOH、最後に水で洗浄するクロスフローろ過により精製した。生成物溶液をろ過により700mlまで濾過によって濃縮し、凍結乾燥した。トリニトロベンゼンスルホネートを使用して反応性アミンを定量したところ、約1アミン/16グルコース残基であった。
【0097】
B.デキストランアルデヒドの製造
デキストラン(400g、500kD)を頭上攪拌しながら70℃で加熱することにより4Lのビーカー中で1.5Lの水(ミリポア)に溶解した。デキストランを30〜50gずつ70℃の水に加え、各部分を最初の部分が溶解した後に加えた。頭上攪拌器を300〜400rpmに設定した。
【0098】
温デキストラン溶液をガラスろ過器(粗)によりろ過して三角フラスコに入れ、ろ液を70℃で予め平衡化させた三つ口フラスコに注いだ。ビーカーを50mlの温水で洗浄し、それをガラスろ過器によりろ過して三角フラスコに入れた。このろ液を反応混合物に加えた。
ロートをフラスコの側口から取り外し、その代わりに2つ口のクライゼン蒸留アダプターを挿入した。頭上攪拌器を始動し、600〜700rpmに設定し、デキストラン溶液の温度を70℃にした。油浴の温度を72〜75℃に設定した。反応をアルゴン下で行なった。Zn(BF4)2の溶液(400ml、H2O中25重量%、pH 1.8±0.2)をクライゼンアダプター上のロートを使用してデキストラン溶液を含有するフラスコに注いだ。ロートをクライゼンアダプターから取り外し、均圧サイドアームを備えた添加ロート(500ml容量)に代えた。
【0099】
反応温度を70±2℃に維持しながら、アリルグリシジルエーテル(加える1.5Lのうちの500ml)を8〜10ml/分で添加ロート(3×500ml)に加えた。アリルグリシジルの添加を続けて1.5Lのすべてを加えた。次に、反応混合物の温度を80℃まで上昇させた。連続的に攪拌(600〜700rpm)しながら、反応をアルゴン下、80℃で12〜13時間行なった。
反応容器を油浴から取り外し、反応混合物を30℃まで冷却した。冷却した反応混合物を6.0Lの水(栓付ナルゲンバケット)に注ぎ、手動で攪拌した。希釈した反応混合物をミクロゴンクロスフローろ過装置を使用する限外ろ過により精製した。アリルオキシデキストランを1.0〜1.5Lまで濃縮した。
【0100】
1つのアリコート(50ml)のろ液を採取し、分析用として凍結乾燥した。残りのアリルオキシデキストラン水溶液を4℃で保存し、次の工程に使用した。上記アリルオキシデキストランの1Hおよび13C核磁気共鳴(NMR)スペクトルは予想生成物と一致した。
アリルオキシデキストランを頭上攪拌器を備えた4.0Lビーカー中でオゾン分解した。混合物を300〜350rpmで攪拌し、室温にした。オゾン発生装置によりオゾンを発生させ、アリルオキシデキストラン溶液に浸漬したガスバブラーにより9.0 psiの圧力および2.0 LPM(リットル/分)の流量で加えた。10mlのヘプタノールを消泡剤として加えた。反応を13C-NMRにより監視した; 118および134ppmにおけるオレフィン共鳴の消失を反応終了の指標とした。オゾン添加を5〜6時間続けた。反応混合物を約10℃まで冷却した。これに50mlのジメチルスルフィドを加え、アルゴン雰囲気下で攪拌を10時間続けた。攪拌しながら(300〜350prm)、反応混合物を室温にした。得られたデキストランアルデヒドをミクロゴン限外ろ過により精製した。
【0101】
C. カルボキシエチルデキストラン(CEDex)の製造
10グラムの未乾燥デキストランT-500を40mlの水に溶解した。20mlの10N水酸化ナトリウム、次に40mlの水中の5.3gのアクリルアミドを加えた。混合物を均質になるまで室温で攪拌し、次に磁気攪拌しながら45℃の水浴に入れた。45℃で24時間後、3容量の激しく攪拌したエタノールにゆっくりと加えて生成物を沈殿させた。エタノール溶液をデカントし、沈殿した生成物を100mlの水に溶解し、3容量のエタノールから2回沈殿させた。溶液をデカントした後、生成物を水に溶解し、pHを濃塩酸で7.3に調整した。容量を水で100mlにし、溶液を冷蔵庫で保存した。
【0102】
D. C-28チオキセンの製造
乾燥DMF(200ml)中における4−ブロモアニリン(30g、174ミリモル)の溶液に1−ブロモテトラデカン(89.3ml、366ミリモル)およびN,N−ジイソプロピルエチルアミン(62.2ml、357ミリモル)を加えた。反応溶液をアルゴン下、90℃で16時間加熱し、室温まで冷却した。この反応溶液に1−ブロモテトラデカン(45ml、184ミリモル)およびN,N−ジイソプロピルエチルアミン(31ml、178ミリモル)を再び加え、反応混合物を90℃でさらに15時間加熱した。冷却した後、反応溶液を真空下で濃縮し、残留物をCH2Cl2 (400ml)で希釈した。CH2Cl2溶液を1N NaOH水溶液(2×)、H2Oおよびブラインで洗浄し、Na2SO4上で乾燥し、真空下で濃縮して暗褐色の油状物(約110g)を得た。ヘキサンで溶離するWaters 500 Prep LCシステムによるシリカゲル上の分取用カラムクロマトグラフィーにより処理して主に生成物(4−ブロモ−N,N−ジ−(C14H29)−アニリン)を少量の成分1−ブロモテトラデカンと一緒に含有する黄色の油状物を得た。後者の化合物を真空蒸留(沸点105〜110℃、0.6mm)により混合物から分離して50.2g (51%)の生成物を褐色の油状物として得た。アルゴン下、乾燥THF (30ml)中におけるマグネシウム削り屑(9.60g、395ミリモル)の混合物をTHF (250ml)中における上記置換アニリン生成物(44.7g、79ミリモル)の溶液に滴加した。少量のヨウ素結晶を加えてグリニャール試薬の生成反応を開始させた。反応混合物が温かくなり、還流を始めた時、穏やかな還流を維持するように添加速度を調節した。添加終了後、混合物をさらに1時間加熱還流した。冷却した上澄み液をカニューレにより添加ロートに移し、アルゴン下、−30℃でTHF (300ml)中におけるフェニルグリオキサール(11.7g、87ミリモル)の溶液に(2.5時間にわたって)滴加した。反応混合物を1時間にわたって0℃まで徐々に加温し、さらに30分間攪拌した。得られた混合物を氷水(800ml)および酢酸エチル(250ml)の混合物に注いだ。有機相を分離し、水相を酢酸エチル(3×)で抽出した。合一した有機相をH2O (2×)、ブラインで洗浄し、MgSO4上で乾燥した。溶媒を蒸発させて48.8gの粗生成物を暗緑色の油性液体として得た。この液体をフラッシュカラムクロマトグラフィー(ヘキサン、1.5:98.5、3:97、5:95の酢酸エチル:ヘキサンでグラジエント溶離)により処理して24.7g (50%)のベンゾイン生成物を得た(LSIMS (C42H69NO2): [M−H]+ 618.6、1H NMR (250 MHz、CDCl3)は予想されるベンゾイン生成物と一致した。乾燥トルエン(500ml)中における上記ベンゾイン生成物(24.7g、40ミリモル)の溶液に2−メルカプトエタノール(25g、320ミリモル)およびTMSCl (100ml、788ミリモル)を連続して加えた。反応溶液をアルゴン下で23時間加熱還流し、室温まで冷却した。これに追加のTMSCl (50ml、394ミリモル)を加え、反応溶液をさらに3時間加熱還流した。得られた溶液を冷却し、2.5Nの冷NaOH水溶液で塩基性にし、CH2Cl2 (3×)で抽出した。合一した有機相を飽和NaHCO3水溶液(2×)およびブラインで洗浄し、Na2SO4上で乾燥し、真空下で濃縮して褐色の油性液体を得た。Waters 500 Prep LCシステムを使用するシリカゲル上の分取用カラムクロマトグラフィー(ヘキサン、1:99、2:98の酢酸エチル:ヘキサンで勾配溶離)により処理して15.5g (60%)のC-28チオキセンをオレンジ色-黄色の油状物として得た(LSIMS (C44H71NOS): [M−H]+ 661.6、1H NMR (250 MHz、CDCl3)は予想されるC-28チオキセン生成物2−(4−(N,N−ジ−(C14H29)−アニリノ)−3−フェニルチオキセンと一致した)。
【0103】
E. 化学発光剤ビーズ(TARビーズ)の製造
カルボキシル化ラテックスビーズ(セラダイン)の10%溶液(120ml)を三つ口フラスコ中で93℃まで加熱し、166mlのエトキシエタノール、336mlのエチレングリコールおよび12mlの0.1M NaOHと混合した。機械攪拌器および温度計を取り付け、混合物を攪拌しながら95℃にし、さらに40分間攪拌した。分離フラスコにおいて2.45gのC-28チオキセン、191.8mgの2−クロロ−9,10−ビス(フェニルエチニル)アントラセンおよび323.9mgのルブレンを264mlのエトキシエタノール中で混合し、その混合物を攪拌しながら95℃まで加熱して溶解した。染料液をビーズ液に注ぎ、95℃で20分間攪拌し、約47℃までゆっくりと冷却し、43ミクロンのポリエステルフィルターでろ過した。ビーズを0.05ミクロンのフィルターを有するミクロゴン装置を使用してクロスフローろ過により洗浄した。システムに洗浄溶媒(1:2 v/vのエトキシエタノール:エチレングリコール)を入れた後、染色したビーズ混合物を加えた。混合物を約20mg/mlまで濃縮し、6Lの洗浄溶媒およびNaOHでpH 10に調整した水中の4.8Lの10% v/vエタノールで洗浄した。洗浄しながらビーズを約50mg/mlまで濃縮し、最後に4℃で遮光保存した。光から保護した。少量を蒸発乾固した後、最終濃度を重量により定量した。
【0104】
F. シリコンテトラ−t−ブチルフタロシアニンの製造
カットしたばかりの金属ナトリウム(5.0g、208ミリモル)を磁気攪拌器、還流冷却器、乾燥管およびガスバブラーを備えた2リットルの三つ口フラスコ中で300mlの無水メタノールに加えた。ナトリウムを完全に溶解した後、4−t−ブチル−1,2−ジシアノベンゼン(38.64g、210ミリモル、TCIケミカル社製、ポートランドOR)をロートで加えた。混合物は透明になり、温度は約50℃まで上昇した。この時点で無水アンモニアの連続気流をガラスバブラーで反応混合物に1時間導入した。次に、固体が沈殿し始めるのでアンモニア気流を反応の間ずっと続けながら反応混合物を4時間加熱還流した。得られた懸濁液を蒸発乾固(室内真空)し、残留物を水(400ml)中で懸濁し、ろ過した。固体を乾燥(60℃、室内真空、P2O5)した。生成物(1,3−ジイミノイソインドリン、42.2g)の収量はほぼ定量的であった。この物質をさらに精製することなく次の工程に使用した。冷却器および乾燥管を備えた1リットルの三つ口フラスコに上記生成物(18g、89ミリモル)およびキノリン(200ml、Aldrich Chemical社、St. Louis MO)を加えた。四塩化ケイ素(11ml、95ミリモル、Aldrich Chemical社)を10分間にわたってシリンジで攪拌溶液に加えた。添加終了後、反応混合物を油浴中で1時間180〜185℃に加熱した。反応混合物を室温まで冷却し、濃HClを注意しながら加えて反応混合物を酸性にした(pH 5〜6)。暗褐色の反応混合物を冷却し、ろ過した。固体を100mlの水で洗浄し、乾燥(室内真空、60℃、P2O5)した。固体物質を1Lの丸底フラスコに入れ、濃硫酸(500ml)を攪拌しながら加えた。混合物を60℃で4時間攪拌し、砕いた氷(2000g)で注意しながら希釈した。得られた混合物をろ過し、固体を100mlの水で洗浄し、乾燥した。暗青色の固体を1Lの丸底フラスコに移し、濃アンモニア(500ml)を加え、混合物を攪拌しながら2時間加熱還流し、室温まで冷却し、ろ過した。固体を50mlの水で洗浄し、真空乾燥(室内真空、60℃、P2O5)して12gの生成物シリコンテトラ−t−ブチルフタロシアニンを暗青色の固体として得た。3−ピコリン(12g、Aldrich Chemical社)、トリ−n−ブチルアミン(無水、40ml)およびトリ−n−ヘキシルクロロシラン(11.5g)を磁気攪拌器および還流冷却器を備えた1リットルの三つ口フラスコ中で12gの上記生成物に加えた。混合物を1.5時間加熱還流し、室温まで冷却した。ピコリンを高真空(約1mm Hgの油ポンプ)下で留去して乾固した。残留物をCH2Cl2に溶解し、シリカゲルカラム(ヘキサン)を使用して精製して10gの純粋な生成物ジ−(トリ−n−ヘキシルシリル)−シリコンテトラ−t−ブチルフタロシアニンを暗青色の固体として得た。(LSIMS: [M−H]+ 1364.2、吸収スペクトル: メタノール: 674nm (ε 180,000): トルエン678nm、1H NMR (250 MHz, CDCl3): δ: -2.4 (m, 12H), -1.3 (m, 12H), 0.2-0.9 (m, 54H), 1.8 (s, 36H), 8.3 (d,4H)および9.6 (m, 8H)は上記の予想生成物と一致した。
【0105】
G. シリコンテトラ−t−ブチルフタロシアニンで染色した増感剤ビーズ(S−ビーズ)の製造
増感剤ビーズを機械攪拌器、1つの口に温度計を取り付けたガラスストッパー、反対側の口にロートを備えた三つ口丸底フラスコ中に600mlのカルボキシレート修飾ビーズ(セラダイン)を入れて製造した。フラスコを94±1℃に維持した油浴に浸漬した。ビーズを口のロートでフラスコに加え、ビーズ容器を830mlのエトキシエタノール、1700mlのエチレングリコールおよび60mlの0.1N NaOHで洗浄し、洗浄液をロートでフラスコに加えた。ロートを24〜40ゴム隔膜に代えた。ビーズを94±1℃の温度で40分間、765rpmで攪拌した。
シリコンテトラ−t−ブチルフタロシアニン(10.0g)を60±5℃で300mlのベンジルアルコールに溶解し、85mlを3ml/分の速度で120±10℃に加熱したシリンジにより隔膜を通して上記丸底フラスコに加えた。次に、残りのフタロシアニン溶液を上記のように加えた。シリンジおよび初めにフタロシアニンが入っていたフラスコを40mlのベンジルアルコールで洗浄し、洗浄液を丸底フラスコに移した。15分後、900mlの脱イオン水および75mlの0.1N NaOHを40分にわたって滴加した。油浴の温度を40±10℃までゆっくりと下げ、攪拌を中断した。次に、ビーズを43ミクロンのポリエステルフィルターを通してろ過し、エタノール:水=100:0〜10:90を使用するミクロゴンクロスフローろ過装置(ミクロゴン社、ラグナヒルズ、CA)に付し、43ミクロンのポリエステルフィルターを通してろ過した。
【0106】
H. ヒドロキシプロピルアミノデキストランで被覆した増感剤ビーズ(S−ビーズ−AmDex)の製造
ヒドロキシプロピルアミノデキストランの溶液(2mg/ml)を50mMのMES (pH 6)で調整した。7.5mlの水中における150mgのフタロシアニン増感剤ビーズをボルテックスしながら7.5mlのヒドロキシプロピルアミノデキストラン溶液に滴加した。水中の188μlのEDAC溶液(80mg/ml)をかき混ぜながらコーテイング混合物に加えた。混合物を室温で一晩、暗くしてインキュベートした。混合物を12mlの水で希釈し、遠心した。上澄みを捨て、ビーズペレットを音波処理により40mlの水中で懸濁した。繰り返し遠心し、音波処理により懸濁することによりビーズを水で3回洗浄した(1回の洗浄につき40ml)。最終ペレットを5mlの水中に懸濁した。
【0107】
I. アミノデキストランで被覆した化学発光ビーズ(C−ビーズ−AmDex)の製造
C−ビーズ−AmDex試薬を3.8mg/mlのEDACの存在下、1ml (22mg/ml)の化学発光カルボキシレートビーズ(C−ビーズ−COOH) (セラダイン)を0.05M MES/pH 6.0中で1ml (20mg/ml)のヒドロキシプロピルアミノデキストラン(MW 500K)と混合することにより製造した。この混合物を室温で16時間、暗所にてインキュベートした後、ビーズを2mlの0.05M MES/pH 6.0で1回、次に6mlの0.05M MES、1.0M NaCl/pH 6.0で洗浄した。最後に、ビーズを1mlの0.05M MES/pH 6.0中で再懸濁して22mg/mlのC−ビーズ−AmDexを得た。洗浄を(ソルバルRC-5Bプラス遠心機またはエッペンドルフ遠心機-5415 Cを使用する)遠心法により行ない、ペレットを(ブランソン音波処理器-450を使用する)音波処理により再懸濁した。
【0108】
J. C−ビーズ−AmDexをデキストランアルデヒドで被覆した二重被覆されたビーズ(C−ビーズ−AmDex−DexAl)を含有するアルデヒド反応性基を得る
2mg/mlのNaBH3CNの存在下、0.05M MES/pH 6.0中で1ml (20mg/ml)のDexAl (MW 500K、室内で製造した)および1ml (22mg/ml)のC−ビーズ−AmDexを混合することによりC−ビーズ−AmDex−DexAlを製造した。37℃で20時間(暗所にて)インキュベートした後、ビーズを4mlで1回、さらに5mlのMES緩衝液で洗浄した。最後に、ビーズを0.5mlの0.05M MES、0.4%Tween-20/pH 6.0中で再懸濁して濃度が約40mg/mlのC−ビーズ−AmDex−DexAlを得た。
【0109】
K. 抗ジゴキシンまたは抗TSH Absを用いたC−ビーズ−AmDex−DexAl試薬の標識0.5mg/mlのNaBH3CNの存在下、0.05M MES、0.4%Tween-20/pH 6.0中で等量のAb溶液(0.05M MES/pH 6.0中における0.15mg/mlの抗Digまたは20mg/mlの抗TSH)および40mg/mlのC−ビーズ−AmDex−DexAlを混合することにより抗体で標識したビーズ(C−ビーズ−AmDex−DexAl−Ab)を製造した。37℃でインキュベート(抗Digビーズについては3時間、抗TSHビーズについては36時間)した後、残留するアルデヒド基を37℃で90分間、0.08MのCMO (カルボキシメチルオキシムまたはカルボキシメトキシルアミン)でキャップした。最後に、ビーズを適当な緩衝液(抗Digビーズについてはトリス緩衝液/pH 8.0を含有するBSA、抗TSHビーズについてはトリス緩衝液/pH 8.0を含有するBSAおよび両性洗浄剤3-14)で3〜4回洗浄した。音波処理によりペレットを再懸濁した後、ビーズを1mg/mlの濃度で保存した。
【0110】
L. カルボキシエチルデキストラン(CEDex) TARビーズの製造
上記のようにして製造したヒドロキシプロピルアミノデキストランビーズを架橋試薬EDCおよびNHSの存在下でカルボキシルエチルデキストランで被覆した。50mMのMES緩衝液、pH 5.0〜9.0 (ビーズ10mg/ml)中における100mgのビーズをEDC (ストック溶液からの1〜4mg: 50mMの新しく製造したMES緩衝液中の20mg/ml、およびNHS (ストック溶液からの1.2〜4.8mg: 50mMの新しく製造したMES緩衝液中の20mg/mlと一緒にインキュベートした。シングルコーテッドアミノデキストランビーズを様々な量のCEDexと一緒に一晩にわたって室温でインキュベートした。ビーズ/CEDex比は1:1から200:1まで変えた。好ましい標準比は5:1、例えば10mgのビーズと2mgのCEDexである。反応は回転混合器において室温で行なった。反応後、ビーズを洗浄し、遠心により50mMのMES緩衝液、pH 5.0中で再懸濁した。
【0111】
M. CEDexビーズと抗PSA抗体との結合
生成した二重被覆されたビーズは抗体、抗原、ペプチドおよび/または組換えタンパク質のカップリングに使用することができる。例えば、前立腺特異的抗原の定量のためにビーズは抗PSA抗体で被覆される。
様々な量の抗体(250、500および100μg/10mgのビーズ、ダーデ ベーリング マールブルグ社製の抗体92-283/029)を10mgのCEDexビーズと結合させた。データ(表示せず)は有効なPSAアッセイには250μgのAbで十分であることを示した。基本的に、最適量はそれぞれのアッセイで評価する必要がある。
467μlのDC−CEDex−COOHビーズ溶液(濃度21.4mg/ml)、40μlのEDC (MES緩衝液中における10mg/mlのEDC)、48μlのNHS (MES緩衝液中における10mg/mlのNHS)および20μlのTween20 (10%Tween-20、表面アンプ20)を混合し、室温で15分間インキュベートした。15分のインキュベーション時間の後、325μlのMES緩衝液および100μlの抗体溶液(MES緩衝液中における250μgの抗体)を加え、混合物を回転混合器において室温で3〜16時間インキュベートした。被覆したビーズを遠心(10℃において16,000rpmで30分遠心する[ベックマン回転器80Ti/10mlの遠心ボトル])により精製し、上澄みを捨て、1mlのMES緩衝液を加え、ボルテックスし、音波処理(水冷カップホルン中の音波処理機250、2×5パルス、出力:4、DC 50%)し、2mlのMES緩衝液を加え、遠心(上記参照)し、上澄みを捨て、0.95mlの緩衝液(0.1Mのtris−HCl、0.3 NaCl、25mM EDTA、1mg/mlのBSA、pH 8.0)を加えた。
【0112】
N. ビオチニル化抗PSA抗体の製造
572μlの抗PSA抗体(0.1MのNaHCO3中における4mg/mlの抗体(92-284/03、ダーデ ベーリング マールブルグ社製)をピアースケミカル社製の7.3μlのビオチン−X−NHS (DMSO中の5mg/ml)と混合した。2時間のインキュベーション時間の後、反応混合物をPBSを用いてPD 10-カラムで精製した。
(ダブルコーテイング標識法により製造した)これらの抗Dig、抗TSHおよび抗PSA抗体で標識した化学発光ビーズをLOCI(登録商標)アッセイにおいてその性能を試験した。
これらのビーズの血清対血清変動(またはマトリックス効果)を以下の手順により試験した: 抗Dig抗体で標識した化学ビーズおよびジゴキシン(またはジゴキシゲニン)で標識した増感剤ビーズを互いに反応させてC−ビーズ−AbDig*Dig−S−ビーズ複合体を形成し、LOCI(登録商標)シグナルをこれらのビーズ複合体の繰返し照明により発生させ、放出された光子を計数した。結果を図2および図3に示す。
【0113】
図2はLOCI(登録商標)ジゴキシンアッセイの典型的な経路を示す。図3は本発明に従って二重被覆された化学発光ビーズ(Acc−AmDex−DexAl−Ab)およびデキストランアルデヒドのシングルコートで被覆されたビーズ(Acc−AmDex−DexAl−Ab)を比較するLOCI(登録商標)TSHアッセイの結果を示す。20μl (0.5mg/ml)のC−ビーズAbDig試薬および360μlの標準LOCI(登録商標)緩衝液を混合することによりアッセイを開始した。この混合物を37℃で108.5秒間インキュベートした後、40μl (0.1mg/ml)のS−ビーズ−Dig試薬および580μlの標準LOCI(登録商標)緩衝液を加え、アッセイ混合物を37℃でさらに170秒間インキュベートした。最後に、これらの試験管を680nmの光源で1秒間照明し、放出された光子を(照明光を閉じた後)1秒間計数した。これらの照明および計数の手順を10回(10サイクル)繰り返した。
【0114】
図3を見てわかるように、血清対血清変動はダブルコーテイング法により製造したビーズを使用するとより良好であった(CV = 1.54%)。参照ビーズはシングルコートのデキストランを有し、抗Dig抗体で標識した化学ビーズであるが、血清対血清変動は著しく高かった(CV = 3.32%)。
【0115】
図4はTSH LOCI(登録商標)アッセイの典型的な標準曲線を示す。化学発光ビーズをTSH分子(Ab2)のβ鎖に対する抗体で標識し、第2抗体(TSH分子のβ鎖に特異的であるが異なり、Ab2に使用される非競合エピトープ)をビオチニル化した(Ab1−ビオチン)。LOCI(登録商標)緩衝液中で50μlの試料またはTSHキャリブレーターを25μl (50μg/ml)のC−ビーズ−Ab2および25μl (6.4μg/ml)のAb1−ビオチン試薬と混合することによりアッセイを行なった。このアッセイ混合物を37℃で7.3分間インキュベートし、50μl (0.4mg/ml)のS−ビーズ−ストレプトアビジンおよび750μlの緩衝液を加え、37℃でのインキュベーションをさらに7.1分間続けた。最後に、これらのアッセイ管を680nmの光源で1秒間照明し、放出された光子を(照明光を閉じた後)1秒間計数した。これらの照明および計数の手順を6回(6サイクル)繰り返した。
【0116】
図5はマトリックス効果をもたらすLOCI(登録商標)粒子との非特異的結合の効果を調べる実験の結果を示す。20の下垂体切除した患者からの血清試料(これらの血清試料のTSH濃度は0.0μIU/mlと等しいか、またはほぼ等しいと報告されている)をダブルコーテイング法により製造したC−ビーズ−Abz試薬を使用するTSHLOCI(登録商標)アッセイで試験した。アッセイのプロトコルは図4について記載したのと同じである。これらの結果はマトリックス効果がLOCI(登録商標)化学ビーズのダブルコーテイングにより大きく排除されることを示した。
【0117】
抗−TSHで標識した化学ビーズ(C−ビーズ−Abz)のダブルコーテイング法による製造において、標識する反応混合物のAb濃度の効果を調べた。図6を見てわかるように、結果は標識中のAb濃度が高いとTSHLOCI(登録商標)アッセイでより良い性能を示す化学ビーズ−Ab試薬が得られることを示した。このTSHLOCI(登録商標)アッセイは次の手順により行なった:ウマ血清中の50μlのTSHキャリブレーター(0.0または1.0μIU/ml TSH)を25μlのR1(様々な濃度の抗TSHAbzで標識した化学ビーズ)および25μlのR2(ビオチニル化抗TSH Ab1)と37℃で約7.3分間反応させ、次に800μlのR3(ストレプトアビジンで標識した増感剤ビーズ)と37℃でさらに7.1分間反応させ、最後にLOCI(登録商標)のシグナルを読み取った。
【0118】
カルボキシエチルデキストランで被覆したビーズを試験するためにPSA(前立腺特異的抗原)アッセイを行なった。40μlの緩衝液(0.1Mのトリス/HCl、pH8.0、0.3MのNaCl、25mMのEDTA、0.1%BSA、0.1%デキストランT−500、0.1%TritonX−405)、25μlの抗PSA抱合体(0.1MのTris/HCl、pH8.0、0.3MのNaCl、25mMのEDTA、1.6%BSA、0.1%デキストランT−500、0.1%TritonX−405、0.2%B−IgG中6.4μg/mlの抗体;)、25μlの抗PSA CEDex−ビーズ(;0.1MのTris/HCl、pH8.0、0.3MのNaCl、25mMのEDTA、1.6%BSA、0.1%デキストランT−500、0.1%トリトンX−405、0.2%B−IgG中50μg/ml)および10μlの血清試料をインキュベートした。4.5分のインキュベーション時間の後、緩衝液および50μlの増感剤(;0.1MのTris/HCl、pH8.0、0.3MのNaCl、25mMのEDTA、0.1%BSA、0.1%デキストランT−500、0.1%TritonX−405中400μml)を加えた。
【0119】
PSAアッセイの結果
【表1】
Figure 0004448642
【0120】
39の***ガン血清をDC−CEDexビーズを用いたPSAアッセイで試験した。これらのPSA陰性血清試料を潜在的に存在するマトリックス障害の指示薬として使用した。結果は血清試料中のPSAの定量を妨害するマトリックス障害がないことを示した。これらの39個の血清試料の変動係数は5.1%であり、標準偏差は142カウントである。
【図面の簡単な説明】
【図1A】 本発明の担体を製造するための好ましい態様の略図を示す。
【図1B】 本発明の担体を製造するための好ましい態様の略図を示す。
【図2】 LOCI(登録商標)ジゴキシンアッセイの典型的な標準曲線を示す。
【図3】 単層の多糖で被覆された担体を使用するLOCIアッセイと比較した本発明の担体を使用するLOCIジゴキシンアッセイの結果を示す。
【図4】 本発明の担体を使用するLOCI TSHアッセイの結果を示す。
【図5】 本発明の担体を使用するLOCI TSHアッセイの結果を示す。
【図6】 本発明の担体を使用するLOCI TSHアッセイの結果を示す。

Claims (32)

  1. 少なくとも2個の連続層の多糖のコーテイングを有する担体からなり、第1多糖層は第2多糖層と結合しており、そしてここで第1多糖がアミノデキストランであり、第2多糖がアミン反応性デキストランである多糖で被覆された担体。
  2. 連続多糖層はそれぞれアミノデキストランおよびアミン反応性デキストランを交互に繰り返す請求項1記載の担体。
  3. 多糖はペンダント官能基を有し、連続多糖層の官能基は直前の多糖層の官能基と反対の電荷を持つ請求項1記載の担体。
  4. 多糖はペンダント官能基を有し、連続多糖層は連続層の官能基と直前の層の官能基との反応により直前の多糖層と共有結合する請求項1記載の担体。
  5. 官能基間の反応は自然反応である請求項4記載の担体。
  6. アミン反応性デキストランのアミン反応性官能基はアルデヒド基またはカルボキシル基である請求項1記載の担体。
  7. 第1多糖層は担体と反対の電荷を持つ官能基を介して結合している請求項1記載の担体。
  8. 担体および多糖はペンダント官能基を有する請求項7記載の担体。
  9. 担体はカルボキシル化担体である請求項8記載の担体。
  10. 担体物質は天然、合成または修飾された天然に存在するポリマー;シリコーン;ガラス;セラミックス;無機粉末;磁性材料;および金属;またはこれらの組合せからなる群より選択される請求項1記載の担体。
  11. 担体はストリップ、シート、ロッド、チューブ、ウエル、マイクロプレート、ビーズおよび粒子からなる群より選択される請求項1記載の担体。
  12. 担体は磁性または非磁性粒子である請求項1記載の担体。
  13. 担体はカルボキシル化ラテックス粒子である請求項1記載の担体。
  14. 粒子は0.1〜10μmの範囲の大きさである請求項13記載の担体。
  15. 担体は少なくとも1個のリポーター分子と結合している請求項1記載の担体。
  16. リポーター分子は染料、放射性標識、増感剤、蛍光剤および化学発光剤からなる群より選択される請求項15記載の担体。
  17. アミノデキストランは10,000〜2,000,000ダルトンの分子量を有する請求項1記載の担体。
  18. 最外層の多糖は少なくとも1個のペンダント官能基を有する請求項1記載の担体。
  19. ペンダント官能基は、アルデヒド、カルボキシル基、マレイミド基およびスルフヒドリル基からなる群より選択される請求項18記載の担体。
  20. ペンダント官能基は特異的な結合パートナーと結合する請求項18記載の担体。
  21. 特異的な結合パートナーは抗体、抗体フラグメント、受容体、リガンド、オリゴヌクレオチド、オリゴヌクレオチド結合タンパク質、レクチン、ハプテン、抗原、免疫グロブリン結合タンパク質、アビジン、ストレプトアビジンおよびビオチンからなる群より選択される請求項20記載の担体。
  22. (a) 担体のアミン反応性官能基と第1コーテイング層の多糖のアミン官能基との反応により第1多糖層を前記担体と共有結合させ;そして
    (b) 第1多糖層のアミン官能基と第2多糖層のアミン反応性官能基との反応により第2多糖層を第1多糖層と共有結合させる
    ことからなる、アミン反応性官能基を含む請求項1記載の多糖で被覆された担体の製造法。
  23. カルボジイミド抱合反応が第1コーテイング層の多糖と担体との結合に使用される請求項22記載の方法。
  24. 第2コーテイング層の多糖と第1コーテイング層との結合は還元剤の存在下で行なわれる請求項22記載の方法。
  25. カルボジイミド抱合反応が第2コーテイング層の多糖と第1コーテイング層との結合に使用される請求項22記載の方法。
  26. 特異的な結合パートナーは、コーテイング層のペンダント官能基と特異的な結合パートナーの官能基との反応によりコーテイング層と共有結合する請求項22記載の方法。
  27. インビトロおよび/またはインビボでの診断法に使用される請求項1記載の担体。
  28. 検体の定量的および/または定性的分析法に使用される請求項1記載の担体。
  29. 薬学上許容され得る媒質中で請求項1記載の担体を含有する組成物。
  30. 治療法に使用される請求項1記載の担体。
  31. 試料中の検体の定量的または定性的分析法であって、
    (a) 分析媒質中で、検体を含有する疑いのある試料および検体のための特異的な結合パートナーを含む請求項1記載の担体を混合し、そして
    (b) 検体が、検体のための特異的な結合パートナーと結合する程度を測定し、その程度を試料中の検体の存在または量に関係付ける、
    ことからなる方法。
  32. 試料中の検体の定量的または定性的分析法であって、
    (a) 検体のための特異的な結合パートナーをさらに含む分析媒質中で、検体を含有する疑いのある試料および検体アナログを含有する請求項1記載の担体を混合し、そして
    (b) 検体が、検体のための特異的な結合パートナーと結合する程度を測定し、その程度を試料中の検体の存在または量に関係付ける、
    ことからなる方法。
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