JP4448277B2 - 内視鏡のオートフォーカス方法 - Google Patents
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Description
【技術分野】
本発明は、内視鏡のオートフォーカス方法に関する。
【0002】
【従来技術およびその問題点】
広角での観察に加え、物体に近接しながら可動変倍要素(レンズ群の一部又は(及び)撮像素子)を移動させて変倍及び合焦を行い、遠点観察(通常観察)状態から近点観察(拡大観察)状態に移行させる内視鏡では、拡大側で対物レンズの倍率が大きくなり被写界深度が浅くなるので、レバーやスイッチ等を手動操作して随時フォーカシングを行うのは困難である。このため、オートフォーカスにより対物レンズ中の可動レンズ群や撮像素子の移動を制御する方法が提案されている。
【0003】
オートフォーカスの方式には、LEDから補助光を発光して物体距離を検知するアクティブ式、ラインセンサ対で位相差を検知する位相差法、あるいは、撮像素子に結像した画像のコントラストを利用するコントラスト法等が知られてる。内視鏡への適用を考えた場合、小型化の点で補助光発光素子やラインセンサなどの補助装置が不要なコントラスト法が有利である(例えば、特許文献1)。コントラスト法では、可動変倍要素(可動レンズ群(フォーカスレンズ群)又は(及び)撮像素子)を移動させながら、撮像素子に結像した画像のコントラストをモニターしてピントの合っている位置を検出するが、このとき上記可動変倍要素を駆動する駆動手段の駆動量に対して物体距離変化が小さいと、少しだけ駆動手段を作動させただけでは物体距離が変化せず、コントラストの変化も小さい。従って駆動手段を大きく駆動させる必要があり、ピントを合わせるのに時間がかかる。
【0004】
また、特許文献2は、物体距離の連続的な変化に随時フォーカシングするのではなく、被写界深度の幅を考慮して段階的にフォーカス位置を設定したゾーンフォーカス方式の内視鏡を提案しているが、ゾーンの切替え時に急激に倍率が変化するため不自然である。さらに、拡大倍率を大きくした場合には被写界深度が浅くなるため、拡大側のゾーンを多くしなければならない。
【0005】
【特許文献1】
特開平2−81011号公報
【特許文献2】
特開平8−136832号公報
【0006】
【発明の目的】
本発明は、ピント合わせを迅速に行うことができる、内視鏡のオートフォーカス方法を得ることを目的とする。
【0007】
【発明の概要】
本発明による内視鏡のオートフォーカス方法は、観察物体に近接しながら可動変倍要素を光軸方向に移動させることにより変倍及び合焦を行い、焦点距離が短い遠点観察状態から該遠点観察状態よりも焦点距離が長い近点観察状態に移行させる対物光学系と;上記可動変倍要素を移動させる駆動手段と;撮像素子に届く観察物体の画像からコントラストを検知するコントラスト検知手段と;該コントラスト検知手段のコントラスト情報をもとに上記駆動手段を制御する制御部と;を有するオートフォーカス内視鏡において、上記駆動手段の駆動量をX(遠点観察時における値を0とする)、上記観察物体までの物体距離(可動変倍要素を駆動量Xだけ移動させた場合の対物光学系の合焦距離)をDoとして、Do=f(X)として表すとき、Xt/2≦X≦Xtにおいて以下の条件式(1)を満足することを特徴としている。(1)0.05<[f(X−Xt/10)−f(X)]/Dot<0.5
但し、
Dot:近点観察時の観察物体までの物体距離、
Xt:駆動手段の遠点観察位置からの駆動量(0≦X≦Xt)。
【0008】
オートフォーカスの制御手段は、上記オートフォーカス制御手段は対物光学系による観察物体像を撮像する撮像素子の画像信号からコントラストを検知し、該コントラストから可動変倍要素を制御するコントラスト法を採用するのが好ましい。
【0009】
撮像素子の撮像エリアの水平方向の大きさをHとするとき、コントラストを検知する範囲は撮像エリア中心からH/3を半径とする円内とすることが望ましい。
【0010】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の一実施形態について、添付図面を参照しながら説明する。図1は、本発明を適用したオートフォーカス電子内視鏡1の全体構成を示すブロック図である。オートフォーカス電子内視鏡1は、被検者の体腔内を撮像する電子内視鏡本体1と、電子内視鏡本体1が撮像した内視鏡画像を処理するプロセッサPと、プロセッサPが処理した内視鏡画像を表示するTVモニタ41とを備えている。
【0011】
電子内視鏡本体1は、可撓性を有する体内挿入部11と、操作者が把持する把持操作部12と、把持操作部12から延設されたユニバーサルチューブ13と、ユニバーサルチューブ13の先端に設けられた、プロセッサPに着脱可能なコネクタ部14とを有している。
【0012】
体内挿入部11の先端部11aには、第1レンズ群10が固定配置され、その後方に順に、図2、図3に示すように、該第1レンズ群10とともに対物光学系100を構成する、光軸Oに沿って移動可能な第2レンズ群20と第3レンズ群30、第4レンズ群40及び撮像群50が配置されている。
【0013】
体内挿入部11の先端部11aにはまた、第1照明用レンズ16が固定配置されている。この第1照明用レンズ16には、コネクタ部14からユニバーサルチューブ13、把持操作部12及び体内挿入部11内を通るライトガイド19を介して、プロセッサPが備えたランプLからの照明光が与えられる。
【0014】
図2、図3に示す対物光学系100は、その第2レンズ群20と第3レンズ群30が、可動変倍要素である。この第2レンズ群20、第3レンズ群30は、図2に示す移動機構により光軸O方向に直線移動可能となっている。
図2に示すように、先端部11a内には、光軸Oと平行な直線溝62が穿設された、光軸O方向を向く固定部材である直進案内環60が配置されている。この直進案内環60の前端開口部には、第1レンズ群10が直接支持されており、後端開口部には、レンズホルダ64を介して第4レンズ群40が支持されている。直進案内環60の外側には、光軸O回りに回転自在なカム環66が配設されており、カム環66には、その展開状態を図3に示した前後一対のカム溝68、70が穿設されている。
第2レンズ群20と第3レンズ群30はそれぞれレンズホルダ72、74に支持されており、各レンズホルダ72、74の外周面に突設されたピン76、78が直線溝62を貫通して前後のカム溝68、70に係合している。カム環66の後端部に形成された周方向を向くギヤ部80にはモータMの出力軸が螺合している。第4レンズ群40の直後には、平行平面板(フィルター50Aとカバーガラス50Bを接合している)とCCD(コントラスト検知手段)(オートフォーカス制御手段)50Cとからなる撮像群50が配設されている。
モータMが回転すると、その回転力がギヤ部80を介してカム環66に伝わり、カム環66が光軸O回りに回転する。そして、カム環66が回転することにより、直線溝62に直進案内された第2レンズ群20および第3レンズ群30が光軸O方向に直進移動し、変倍とフォーカシングがなされる。
【0015】
図4はレンズ構成と移動軌跡を示す簡略図であり、上段は遠点観察時のレンズとCCDの配置を示し、下段は近点観察時のレンズとCCDの配置を示している。
第2レンズ群20と第3レンズ群30は、モータM(駆動手段)の正逆回転により光軸O方向に駆動され、最大画角となる遠点観察位置(通常観察位置)と、最小画角となる近点観察位置(拡大観察位置)との間を移動することができる。第1レンズ群10、第2レンズ群20、第3レンズ群30および第4レンズ群40によって結像された画像は、CCD50Cによって電子画像化され、プロセッサPを介してTVモニタ41上で観察することができる。
【0016】
把持操作部12には、第2レンズ群20と第3レンズ群30とを遠点観察位置に固定した通常観察モード(ノンオートフォーカスモード)と、第2レンズ群20と第3レンズ群30を遠点観察位置と近点観察位置との間で移動させる拡大観察モード(オートフォーカスモード)とを切り替えるオートフォーカス切替スイッチ12aが設けられている。本実施形態では、オートフォーカス切替スイッチ12aのオン状態で拡大観察モードが設定され、オフ状態で通常観察モードが設定される。
【0017】
プロセッサPには、CCD50C及びCCDプロセス回路22に同期信号を出力し、この同期信号に基づいてCCD50Cを走査させるCCD駆動回路21が備えられている。CCDプロセス回路22は、CCD駆動回路21から入力した同期信号に同期して、CCD50Cの出力信号を読み込み、読み込んだ信号を前処理(信号増幅処理やノイズ除去処理など)する回路である。このCCDプロセス回路22から出力された信号は、A/D変換回路23にてデジタル信号に変換され、ガンマ補正回路24にて各画素のガンマ特性が補正された後、映像信号処理回路25で各種の画像処理が施され、D/A変換回路26にてアナログ信号に変換されてTVモニタ41へ出力される。つまり、CCD50Cの出力信号は、CCDプロセス回路22、A/D変換回路23、ガンマ補正回路24、映像信号処理回路25及びD/A変換回路26を介して、TVモニタ41上に表示される。
【0018】
またCCD50Cの出力信号は、上述のCCDプロセス回路22及びA/D変換回路23を介して、測光回路27及び焦点情報検出回路32にもそれぞれ入力される。測光回路27は、入力信号から輝度情報を求め、この輝度情報に基づき絞り駆動パルス数を算出し、算出した絞り駆動パルス数だけ絞り駆動モータ28を駆動させて絞りSを開閉動作させる。ランプLから射出された照明光は、絞りSにより最適光量に調整された後、第2照明用レンズ31及びライトガイド19を介して第1照明用レンズ16に供給される。
【0019】
焦点情報検出回路32は、オートフォーカス切替スイッチ12aにより拡大観察モードが設定されているときに動作する回路である。この焦点情報検出回路(コントラスト検出手段)(オートフォーカス制御手段)32は、CCD50Cに結像される観察物体像のコントラスト情報を求め、コントラストの変化に基づき最適ピント位置情報を算出してモータ制御回路(制御部)(オートフォーカス制御手段)33へ出力する。
【0020】
上述のように、オートフォーカス方式には、アクティブ方式、位相差方式、コントラスト方式が知られているが、LEDやラインセンサを内視鏡の挿入部内に設けると、挿入部の径が大きくなってしまうため、撮像素子に結像した観察物体像情報を利用するコントラストを利用する方法が有利である。コントラスト法は、同一の物体を観察するとき、ピントが合っていないとコントラストは低く、ピントが合うとコントラストが最大になる事実を利用する。コントラスト法では、可動変倍要素(可動レンズ群(フォーカスレンズ群)又は(及び)撮像素子)を移動させながら、撮像素子に結像した画像のコントラストをモニターし(フォーカシング時における電気信号の波形の変化状態を解析し)、波形の起伏が最も激しいとき(コントラストが最も高いとき)をピントが合っているときと見なして、可動レンズ群(または撮像素子)の移動を停止させるものである。
【0021】
すなわち、モータ制御回路33は、焦点情報検出回路32から入力した最適ピント位置情報に基づきモータ駆動回路34を動作させ、モータMを介して第2レンズ群20と第3レンズ群30を移動させる。本実施形態では、第2レンズ群20と第3レンズ群30を拡大観察位置方向(望遠方向)に移動させるときのモータMの回転方向を正転といい、通常観察位置方向(広角方向)に移動させるときのモータMの回転方向を逆転という。なお、駆動手段としてはモータMの他にアクチュエーター等も用いることができる。さらに、オートフォーカス方式としてアクティブ方式を採用してもよい。
【0022】
条件式(1)は、迅速なオートフォーカス動作を可能とするための条件式である。
条件式(1)の下限を下回ると、駆動手段(モータM)の駆動量Xの変化量に対して、合焦する物体距離Doの変化量が小さいため、コントラストの検知に時間がかかりスムーズなフォーカシングを行えない。
条件式(1)の上限を上回ると、駆動手段(モータM)の駆動量Xの変化量に対して、合焦する物体距離Doの変化量が大きすぎ、フォーカシングの際に可動変倍要素を極微少量だけ移動させる必要があり、駆動手段の制御が困難になる。また、駆動手段の制御ピッチが大きいと、合焦できる位置が不連続になるため、ピントの合わない部分が生じてしまう。
【0023】
さらに、Xの全域で条件式(1)を満足するようにすると、条件式(1)の上限により遠点観察時と近点観察時の物体距離の差を大きくできない。さらに、被写界深度の深い遠点側は、駆動手段の駆動量Xの変化量に対して合焦する物体距離の変化量が大きくても、被写界深度でカバーできるので、条件式(1)のXの範囲は被写界深度の浅い中間位置〜近点観察位置の間、即ち、Xt/2≦X≦Xtと定める。
【0024】
オートフォーカスの制御をコントラスト検知により行う場合、周辺部までコントラストを検知するようにすると、紺子を内視鏡に挿入したとき、画面の周辺部に紺子が見えてこの紺子にピントを合わせるようにオートフォーカス機能が働いてしまう可能性がある。そのため本実施形態では、コントラストを検知する範囲は、CCD50Cの撮像エリアの水平方向の長さをHとするとき、撮像エリア中心からH/3を半径とする円内としている。
【0025】
次に具体的な実施例を示す。表中、FEは実効Fナンバー、fは全系の焦点距離、Mは全系の横倍率、fBはバックフォーカス、Wは半画角(゜)、rは曲率半径、dはレンズ厚またはレンズ間隔、Ndはd線の屈折率、νdはアッベ数を示す。
【0026】
[実施例1]
図5は第1レンズ群10の第1面から観察物体までの物体距離Doと、各物体距離Doにおいて合焦するためのモータMの回転量X(=駆動手段の駆動量)との関係図である。図6はモータMの回転量X(=駆動手段の駆動量)と第1レンズ群10の第1面から第2レンズ群20及び第3レンズ群30の前端面までの距離との関係図である。この実施例では、遠点観察時がX=0、近点観察時がX=20である。表1はレンズデータである。さらに、表2はモータMの回転量Xに対応する第1レンズ群10の第1面から観察物体までの物体距離Do、第2レンズ群20、第3レンズ群30の前端面までの距離の数値データである。第3レンズ群30は、2枚のレンズ30A、30Bを接合した接合レンズであり、第4レンズ群40は、物体側に凹面を向けたメニスカスレンズである。撮像群50は、物体側から順に並べられた、平行平面板(フィルター)50Aとカバーガラス50B、CCD50C(図示されていない)とからなっている。対物レンズ系100は、図4に示すように、遠点観察位置から近点観察位置への変倍に際しては、第2レンズ群20と第3レンズ群30をともに物体側に移動させる。絞りSは第2レンズ群20と一緒に移動する。フォーカシングは、第2レンズ群20と第3レンズ群30によって変倍と同時に行う。
【0027】
【表1】
【0028】
【表2】
【0029】
条件式(1)の値は、10≦X≦20において0.216〜0.224であり、条件式(1)を満足している。
【0030】
図7乃至図9は本発明の第2の実施形態を示している。本実施形態の対物光学系200は、第1レンズ群10’、第2レンズ群20’、第3レンズ群30’、撮像群40’を具備しており、可動変倍要素は、第2レンズ群20’と第3レンズ群30’と撮像群40’である。なお、第2レンズ群と第3レンズ群は一体で移動する。対物光学系200の移動機構は図示を省略しているが、第1レンズ群10’は第1の実施形態と同様の直進案内環60の前端開口部に支持され、第2レンズ群20’、第3レンズ群30’、撮像群40’は、直進案内環60およびカム環66に直進移動自在に支持されている。図7はレンズ構成と移動軌跡を示す簡略図であり、上段は遠点観察時のレンズとCCDの配置を示し、下段は近点観察時のレンズとCCDの配置を示している。
【0031】
次に具体的な実施例を示す。表中、FEは実効Fナンバー、fは全系の焦点距離、Mは全系の横倍率、fBはバックフォーカス、Wは半画角(゜)、rは曲率半径、dはレンズ厚またはレンズ間隔、Ndはd線の屈折率、νdはアッベ数を示す。
【0032】
[実施例2]
図8は第1レンズ群10の第1面から観察物体までの物体距離Doと、各物体距離Doにおいて合焦するためのモータMの回転量X(=駆動手段の駆動量)との関係図である。図9はモータMの回転量X(=駆動手段の駆動量)と、第1レンズ群10’の第1面から第2レンズ群20’及び撮像群40’の前端面までの距離との関係図である。この実施例では、遠点観察時がX=0、近点観察時がX=20である。表3はレンズデータである。さらに、表4はモータMの回転量X(=駆動手段の駆動量)に対応する第1レンズ群10’の第1面から観察物体までの物体距離Do、第2レンズ群20’、 撮像群40’の前端面までの距離の数値データである。第1レンズ群10’は、物体側から順に、像面側に凹面を形成した平凹レンズ10Aと、像面側に凹面を向けたメニスカスレンズ10Bとからなる。第3レンズ群30’は、2枚のレンズ30A、30Bを接合した接合レンズであり、撮像群40’は、物体側から順に並べられた、平行平面板(フィルター)40Aと、カバーガラス40Bと、CCD(物体距離検知手段)40C(図示されていない)とからなっている。対物レンズ系200は、図7に示すように、遠点観察位置から近点観察位置への変倍に際しては、第2レンズ群20’と第3レンズ群30’をともに物体側に移動させ、かつ、撮像群40’を像面側に移動させる。絞りSは第2レンズ群20’と一緒に移動する。
【0033】
【表3】
【0034】
【表4】
【0035】
条件式(1)の値は、10≦X≦20において0.108〜0.316であり、条件式(1)を満足している。
【0036】
[比較例]
比較例として、図10に、第1レンズ群10の第1面から観察物体までの物体距離Doと、各物体距離Doにおいて合焦するためのモータMの回転量Xとの関係図を示し、図11に、モータMの回転量Xと第1レンズ群10の第1面から第2レンズ群20及び第3レンズ群30の前端面までの距離との関係図を示す。この比較例では、遠点観察時がX=0、近点観察時がX=20である。さらに、モータの回転量Xに対応する第1レンズ群10の第1面から観察物体までの物体距離Do、第2レンズ群20、第3レンズ群30の前端面までの距離の数値データを表5に示した。なお、レンズ構成およびレンズデータは実施例1と同じである。
【0037】
【表5】
【0038】
この比較例では、条件式(1)の値は、10≦X≦20において0.016〜0.084であり、特に、8≦X≦20の範囲において、Xの変化量に対して、合焦する物体距離Doが殆ど変化しないので、ベストポイント位置を探すには第2レンズ群と第3レンズ群を大きく動かす必要があり、フォーカシングに時間が掛かってしまう。また、フォーカシングに時間がかかると、観察する生体の脈動やスコープ自体のブレなどで物体距離が素早く変動したときにフォーカシングが追いつかず観察できなくなってしまう。
【0039】
【発明の効果】
本発明によれば、ピント合わせを迅速に行うことができる、内視鏡のオートフォーカス方法を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態のオートフォーカス電子内視鏡の概略図である。
【図2】対物光学系の具体的構成を示す側面図である。
【図3】対物光学系の移動機構のカム環の展開図である。
【図4】実施例1のレンズと撮像素子の構成と、これらの移動軌跡を示す簡略図である。
【図5】実施例1の第1レンズ群の第1面から観察物体までの物体距離と、各物体距離において合焦するためのモータMの回転量との関係図である。
【図6】実施例1のモータの回転量と、第1レンズ群の第1面から第2レンズ群及び第3レンズ群の前端面までの距離との関係図である。
【図7】本発明の第2の実施形態(実施例2)のレンズと撮像素子の構成と、これらの移動軌跡を示す概略図である。
【図8】実施例2の第1レンズ群の第1面から観察物体までの物体距離と、各物体距離において合焦するためのモータの回転量との関係図である。
【図9】実施例2のモータの回転量と、第1レンズ群の第1面から第2レンズ群及び撮像群の前端面までの距離との関係図である。
【図10】比較例の第1レンズ群の第1面から観察物体までの物体距離と、各物体距離において合焦するためのモータの回転量との関係図である。
【図11】比較例のモータの回転量と、第1レンズ群の第1面から第2レンズ群及び第3レンズ群の前端面までの距離との関係図である。
【符号の説明】
1 オートフォーカス電子内視鏡
10 10’ 第1レンズ群
11 体内挿入部
11a 先端部
12 把持操作部
12a オートフォーカス切替スイッチ
13 ユニバーサルチューブ
14 コネクタ部
16 第1照明用レンズ
19 ライトガイド
20 20’ 第2レンズ群
21 CCD駆動回路
22 CCDプロセス回路
23 A/D変換回路
24 ガンマ補正回路
25 映像信号処理回路
26 D/A変換回路
27 測光回路
28 絞り駆動モータ
30 30’ 第3レンズ群
31 第2照明用レンズ
32 焦点情報検出回路(コントラスト検出手段)(オートフォーカス制御手段)
33 モータ制御回路(制御部)(オートフォーカス制御手段)
34 モータ駆動回路
40 第4レンズ群
40’ 撮像群
41 TVモニタ
100 200 対物光学系
L ランプ
M モータ(駆動手段)
O 光軸
P プロセッサ
S 絞り
Claims (3)
- 観察物体に近接しながら可動変倍要素を光軸方向に移動させることにより変倍及び合焦を行い、焦点距離が短い遠点観察状態から該遠点観察状態よりも焦点距離が長い近点観察状態に移行させる対物光学系と;
上記可動変倍要素を移動させる駆動手段と;
撮像素子に届く観察物体の画像からコントラストを検知するコントラスト検知手段と;
該コントラスト検知手段のコントラスト情報をもとに上記駆動手段を制御する制御部と;
を有するオートフォーカス内視鏡において、
上記駆動手段の駆動量をX(遠点観察時における値を0とする)、上記観察物体までの物体距離(可動変倍要素を駆動量Xだけ移動させた場合の対物光学系の合焦距離)をDoとして、Do=f(X)として表すとき、Xt/2≦X≦Xtにおいて以下の条件式(1)を満足することを特徴とする内視鏡のオートフォーカス方法。
(1)0.05<[f(X−Xt/10)−f(X)]/Dot<0.5
但し、
Dot:近点観察時の観察物体までの物体距離、
Xt:駆動手段の遠点観察位置からの駆動量(0≦X≦Xt)。 - 請求項1記載の内視鏡のオートフォーカス方法において、上記コントラスト検知手段と上記制御部とからなるオートフォーカス制御手段は対物光学系による観察物体像を撮像する撮像素子の画像信号からコントラストを検知し、該コントラストから可動変倍要素を制御するコントラスト法からなる内視鏡のオートフォーカス方法。
- 請求項2記載の内視鏡のオートフォーカス方法において、撮像素子の撮像エリアの水平方向の大きさをHとするとき、コントラストを検知する範囲は撮像エリア中心からH/3を半径とする円内である内視鏡のオートフォーカス方法。
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